JP2001526130A - ヒドロキシ官能性ポリエーテルラミネート - Google Patents

ヒドロキシ官能性ポリエーテルラミネート

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JP2001526130A
JP2001526130A JP2000525247A JP2000525247A JP2001526130A JP 2001526130 A JP2001526130 A JP 2001526130A JP 2000525247 A JP2000525247 A JP 2000525247A JP 2000525247 A JP2000525247 A JP 2000525247A JP 2001526130 A JP2001526130 A JP 2001526130A
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エイチ. フィエロ,テリー
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Abstract

(57)【要約】 1層以上の金属の層および1層以上のヒドロキシ官能性ポリエーテルの層、並びに、所望により、1層以上の、ヒドロキシ官能性ポリエーテルでない有機ポリマーの層を含むラミネート構造体。ラミネート構造体は、エアロゾル容器および飲料品容器のような容器の製造に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は飲料品容器およびエアロゾル容器のような製品を製造するために有用
な金属/ポリマーラミネートに関する。
【0002】 金属/ポリマーラミネートは知られており、そして、例えば、米国特許第4,
626,157号、同第4,423,823号、同第4,034,132号、同
第4,686,152号、同第4,734,303号および同第4,361,0
20号明細書に記載されている。ラミネートを製造するときに用いるポリマーは
、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリイミ
ドおよびそれらのブレンドを含む。これらのポリマーから製造されるフィルムは
金属に対する不十分な付着性、ポリマーフィルムの高度に配向された性質によっ
て、金属成形の間の延伸性の欠如、および、成形および/または最終使用の間に
デラミネート(脱離)を起こす傾向があることの欠点に悩まされる。極性コモノ
マー接着剤層を有する薄いポリオレフィンベースのフィルムは、金属に対する良
好な付着性および金属ラミネートの成形の間の良好な延伸性を有するものの、不
十分なラミネート切断性(コーティング「ストリンギング」をもたらす)および
不十分な耐引掻性および不十分な最終使用のための靱性に悩まされる。
【0003】 十分な靱性、耐摩耗性、熱安定性、延性、成形性、良好なバリア性および多種
の薬品に対する耐薬品性のような特性を有するポリマーフィルムを提供すること
が望まれている。
【0004】 第一の態様において、本発明は、1層以上の金属の層および1層以上のヒドロ
キシ官能性ポリエーテル(ヒドロキシ官能性ポリエーテル)の層、並びに、必要
に応じて、1層以上の、ヒドロキシ官能性ポリエーテルでない有機ポリマーの層
を含むラミネート構造体である。
【0005】 第二の態様において、本発明は、1層以上の金属の層および1層以上のヒドロ
キシ官能性ポリエーテル(ヒドロキシ官能性ポリエーテル)の層、並びに、必要
に応じて、1層以上の、ヒドロキシ官能性ポリエーテルでない有機ポリマーの層
を含むラミネート構造体を含む容器である。
【0006】 好ましくは、ポリマー層を製造するために本発明の実施に用いられるヒドロキ
シ官能性ポリエーテル(ヒドロキシ官能性ポリエーテル)は、 (1)下記式により示される繰り返し単位を有するヒドロキシ官能性ポリエー
テル
【化1】
【0007】 (2)下記式により示される繰り返し単位を有するアミド−およびヒドロキシ
メチル官能性ポリエーテル
【化2】
【0008】 (3)下記式により示される繰り返し単位を有するヒドロキシ官能性ポリ(エ
ーテルスルホンアミド)
【化3】
【0009】 (4)下記式のいずれかにより独立に示される繰り返し単位を有するポリ(ヒ
ドロキシアミドエーテル)
【化4】
【0010】 (5)下記式により示される繰り返し単位を有するポリ(ヒドロキシエステル
エーテル)
【化5】
【0011】 (6)下記式のいずれかにより示される繰り返し単位を有するポリ(ヒドロキ
シアミドエーテル)
【化6】
【0012】 (7)下記式により示される繰り返し単位を有するポリ(ヒドロキシアミノエ
ーテル)
【化7】 および、
【0013】 (8)下記式により示される繰り返し単位を有するヒドロキシ官能性ポリエー
テル
【化8】
【0014】 (上式中、各Arは、個々に、二価の芳香族部分、二価の置換芳香族部分もしく
はヘテロ芳香族部分であるか、または、異なる二価の芳香族部分、置換芳香族部
分もしくはヘテロ芳香族部分の組み合わせであり、Rは、個々に、水素または一
価のヒドロカルビル部分であり、各Ar1 はアミドもしくはヒドロキシメチル基
を有する二価の芳香族部分または二価の芳香族部分の組み合わせであり、各Ar 2 はArと同一であるかまたは異なり、そして個々に、二価の芳香族部分、置換
芳香族部分もしくはヘテロ芳香族部分であるか、または、異なる二価の芳香族部
分、置換芳香族部分もしくはヘテロ芳香族部分の組み合わせであり、R1 は、個
々に、主としてヒドロカルビレン部分、例えば、二価の芳香族部分、二価の置換
芳香族部分、二価のヘテロ芳香族部分、二価のアルキレン部分、二価の置換アル
キレン部分もしくは二価のヘテロアルキレン部分またはこのような部分の組み合
わせであり、R2 は、個々に、一価のヒドロカルビル部分であり、Aはアミン部
分または異なるアミン部分の組み合わせであり、Xはアミン、アリーレンジオキ
シ、アリーレンジスルホンアミドもしくはアリーレンジカルボキシ部分またはこ
のような部分の組み合わせであり、そしてAr3 は以下の式のいずれかにより示
される「カルド」(cardo) 部分
【0015】
【化9】
【0016】 であり、Yは存在しないか、共有結合であるかまたは結合基であり、適切な結合
基は、例えば、酸素原子、硫黄原子、カルボニル基、スルホニル基またはメチレ
ン基または同様の結合を含み、nは10〜1000の整数であり、xは0.01
〜1.0であり、そしてyは0〜0.5である)である。
【0017】 用語「主としてヒドロカルビレン」とは、主として二価の炭化水素の基である
が、少量のヘテロ原子部分、例えば、酸素、硫黄、イミノ、スルホニルまたはス
ルホキシルを含んでよいことを意味する。
【0018】 式Iにより示されるヒドロキシ官能性ポリエーテルは、例えば、米国特許第5
,164,472号明細書に記載される方法を用いて、ジグリシジルエーテルま
たはジグリシジルエーテルの組み合わせを、二価フェノールまたは二価フェノー
ルの組み合わせと反応させることにより製造することができる。または、ヒドロ
キシ官能性ポリエーテルは、Reinking, BarnabeoおよびHaleのJournal of Appli
ed Polymer Science, Volume 7, page 2135 (1963)に記載される方法により、二
価フェノールまたは二価フェノールの組み合わせをエピハロヒドリンと反応させ
ることにより得られる。
【0019】 式IIにより示されるアミド−およびヒドロキシメチル官能性ポリエーテルは
、例えば、ビスフェノールAのジグリシジルエーテルのようなジグリシジルエー
テルと、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)アセトアミドおよび3,5−
ジヒドロキシベンズアミドのようなペンダントのアミド、N−置換アミドおよび
/またはヒドロキシアルキル部分を有する二価のフェノールとを反応させること
により製造することができる。これらのポリエーテルおよびその製造方法は米国
特許第5,115,075号および同第5,218,075号明細書に記載され
ている。
【0020】 式IIIにより示されるヒドロキシ官能性ポリ(エーテルスルホンアミド)は
、例えば、米国特許第5,149,768号明細書に記載されるように、N,N
’−ジアルキルもしくはN,N’−ジアリールスルホンアミドをジグリシジルエ
ーテルと重合させることにより製造される。
【0021】 式IVにより示されるポリ(ヒドロキシアミドエーテル)は、米国特許第5,
134,218号明細書に記載されるように、ビス(ヒドロキシフェニルアミド
)アルカンもしくはアレーンまたは2種以上のこれらの化合物の組み合わせ、例
えば、N,N’−ビス(3−ヒドロキシフェニル)アジパミドもしくはN,N’
−ビス(3−ヒドロキシフェニル)グルタルアミドを、エピハロヒドリンと接触
させることにより製造される。
【0022】 式Vにより示されるポリ(ヒドロキシエステルエーテル)は、脂肪族もしくは
芳香族二酸のジグリシジルエーテル、例えば、ジグリシジルテレフタレート、ま
たは、二価フェノールのジグリシジルエーテルを、脂肪族もしくは芳香族二酸、
例えば、アジピン酸もしくはイソフタル酸と反応させることにより製造される。
これらのポリエステルは米国特許第5,171,820号明細書に記載されてい
る。
【0023】 式VIにより示されるポリ(ヒドロキシアミドエーテル)は、好ましくは、米
国特許第5,089,588号および同第5,143,998号明細書に記載さ
れているように、N,N’−ビス(ヒドロキシフェニルアミド)アルカンもしく
はアレーンを、ジグリシジルエーテルと接触させることにより製造される。
【0024】 式VIIにより示されるポリエーテルアミンは1種以上の二価フェノールのジ
グリシジルエーテルと2個のアミン水素を有するアミンとを、アミン部分がエポ
キシ部分と反応して、アミン結合、エーテル結合およびペンダントのヒドロキシ
ル部分を有するポリマー主鎖を形成するために十分な条件下に接触させることに
より製造される。これらのポリエーテルアミンは米国特許第5,275,853
号明細書に記載されている。
【0025】 式VIIIにより示されるヒドロキシル官能性ポリエーテルは、例えば、少な
くとも1種の二求核性モノマーと、少なくとも1種の、カルドビスフェノール、
例えば、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、フェノールフタ
レインもしくはフェノールフタルイミジン、または、置換カルドビスフェノール
、例えば、置換ビス(ヒドロキシフェニル)フルオレン、置換フェノールフタレ
インもしくは置換フェノールフタルイミジンのジグリシジルエーテルとを、二求
核性モノマーの求核性部分がエポキシ部分と反応して、ペンダントのヒドロキシ
ル部分、および、エーテル、イミノ、アミノ、スルホンアミドまたはエステル結
合を含むポリマー主鎖を形成するために十分な条件下に接触させることにより製
造される。これらのヒドロキシ官能性ポリエーテルは1993年10月1日に出
願された米国特許出願第131,110号明細書に記載されている。
【0026】 Phenoxy Associates, Inc.から市販入手可能なヒドロキシ官能性ポリエーテル
は本発明における使用に適切である。これらのヒドロキシ官能性ポリエーテルは
二価の多核フェノール、例えば、ビスフェノールAと、エピハロヒドリンとの縮
合反応生成物であり、そしてArがイソプロピリデンジフェニレン部分である式
Iにより示される繰り返し単位を有する。その製造方法は米国特許第3,305
,528号明細書に記載されている。
【0027】 最も好ましくは、本発明の実施に用いられるヒドロキシ官能性ポリエーテルは
式VIIにより示されるポリエーテルアミンである。
【0028】 好ましくは、ヒドロキシ官能性ポリエーテルは少なくとも20,000である
が、100,000未満の分子量を示し、そして好ましくは少なくとも30,0
00であるが、80,000未満の分子量を示す。低い分子量または過度に高い
分子量を有するヒドロキシ官能性ポリエーテルは加工するのが困難であり、そし
て可撓性のフィルムに成形し、または、十分に濡れおよび金属基材に付着するの
に不十分な物性を示す。
【0029】 ヒドロキシ官能性ポリエーテルの耐薬品性、硬度、耐熱性または他の性能を改
良するために、ポリエーテルは既知の共重合もしくはグラフト共重合技術により
変性でき、または、エチレン系不飽和ジカルボン酸無水物または酸無水物前駆体
、例えば、無水コハク酸または無水マレイン酸、ジイソシアネートまたはホルム
アルデヒド、例えば、フェノール−、ウレア−またはメラミンホルムアルデヒド
による架橋により変性できる。このような反応(共重合、架橋)は、米国特許第
4,612,156号明細書に記載される条件を用いて、反応体を押出機中にフ
ィードし、そしてそれを押出機中で反応させる、反応性押出法により行える。こ
のような反応は、フィルムもしくはラミネートを形成した後に、熱、湿分または
UV−誘導反応によって行うこともできる。
【0030】 単層および多層のフィルムは、フィードブロック押出、マルチマニホールドも
しくはダイ同時押出または2つの組み合わせのような従来の押出技術を用いるこ
とにより、または、スロットダイキャスティングまたは環状ブローンフィルム押
出、別の基材上への押出コーティングにより、または、溶剤スプレーまたは溶液
キャスティングにより、ヒドロキシ官能性ポリエーテルから製造することができ
る。溶液キャスティングはよく知られている方法であり、そして例えば、Plasti
cs Engineering Handbook of the Society of the Plastics Industry, Inc., 4
th Edition, page 448に記載されている。さらに、ヒドロキシ官能性ポリエーテ
ルおよび/または他の有機ポリマーの多層プライはホットロール熱ラミネーショ
ンのような従来の技術によって互いに付着されて、多層構造を製造することがで
きる。多層の別々の層またはプライのこのラミネーションは、種々の層の溶融粘
度が異なることによって複数の層の均一な同時押出が妨げられるときに特に有利
である。フィルムは、次に、機械方向または横断方向のいずれかの一軸方向に配
向され、または、機械方向および横断方向の両方に二軸方向に配向され、それに
より、引張強さおよび割線モジュラスが高められ、そして伸び率が低減されると
いったような物性の改良がさらになされることができる。これらの性質の変化は
ポリマー/金属ラミネートのスタンピングまたは切断のときに有利であることが
できる。一般に、多層のフィルムは、1層以上のヒドロキシ官能性ポリエーテル
の層および1層以上の、ヒドロキシ官能性ポリマーでない有機ポリマーの層を同
時押出することにより本発明のヒドロキシ官能性ポリエーテルから製造できる。
このような多層の構造は、同時押出、押出コーティング、液体コーティングまた
は多層プライラミネーションのいずれによって形成されたとしても、単層のフィ
ルムまたは多成分ブレンドにより達成することができない複合材の性質を達成す
るために有利に使用することができる。1つのこのような例として、フェノキシ
エーテルポリマーを金属基材に結合するのに、低い付着性のヒドロキシ官能性ポ
リエーテルに有機接着剤層を追加するために同時押出を使用することが含まれる
。単層および多層のフィルムを製造するときに、熱可塑性ポリウレタン(TPU
)、熱可塑性エラストマー(TPE)、ポリエステル(PET)、グリコール変
性コポリエステル(PETG)、ポリオレフィンまたは他の熱可塑性樹脂は、ヒ
ドロキシ官能性ポリエーテル層の重量を基準として50重量%より少量のレベル
、好ましくは30重量%より少量のレベルでヒドロキシ官能性ポリエーテルとブ
レンドされてよい。これらの他のポリマーは、組成物のコストを低減し、物性、
バリア性もしくは透過性を変更し、または、付着性を変更するためにヒドロキシ
官能性ポリエーテルにブレンドされてよい。
【0031】 フィラー、顔料、安定剤、耐衝撃性改良剤、可塑剤、カーボンブラック、導電
性金属粒子、研磨剤および潤滑性ポリマーのような添加剤はヒドロキシ官能性ポ
リエーテルフィルムに取り込まれてよい。添加剤を取り込む方法は重要でない。
添加剤は、便利には、フィルムを製造する前にヒドロキシ官能性ポリエーテルに
添加されてよい。ポリマーを固体の形態で製造するならば、添加剤はフィルムを
製造する前にメルト中に添加されてよい。
【0032】 好ましくは、ヒドロキシ官能性ポリエーテルのフィルムは、少なくとも7,0
00psiの極限引張強さ、4〜10%の降伏伸び率、50〜400%の極限伸
び率および少なくとも200,000psiの2%割線モジュラスを示す。フィ
ルムの比較的に高い引張強さ、高い弾性率および低い伸び率によって、エアロゾ
ルバルブ取り付けカップを製造するために使用される操作における切断金属ラミ
ネートの縁にわたって所望しないフィルムの伸びおよびストリンギングが生じる
ことなく、高速のダイ切断操作で、フィルムラミネートを切断およびスタンピン
グすることができる。本明細書中に使用するときに、用語「ストリンギング」は
部分的に付着しているポリマーコーティングファイバーまたは金属ラミネートコ
ーティングの不完全な切断により生じる「ヘア」を指す。強靱で、延伸性のポリ
マーコーティングは金属の切断縁にわたって延伸され、それは部分的に切断され
、ポリマーの粗い縁を残すか、または、薄い部分的に剥がれたポリマーストリッ
プ、ヘア、ストリングまたはファイバーを残す。ヒドロキシ官能性ポリエーテル
フィルムは金属基材に対して最小で2.0lb/インチの付着力を示し、好まし
くは最小で少なくとも3.0lb/インチの付着力を示すことも望ましい。
【0033】 単層のフィルムは、ヒドロキシ官能性ポリエーテルを含む。 ヒドロキシ官能性ポリエーテルでない有機ポリマーはヒドロキシ官能性ポリエ
ーテルのフィルムの層の片側または両側に付着して、多層のフィルムを形成して
もよい。このように、多層フィルムは、以下の構造のいずれかの形態を取ること
ができる。 (1)ヒドロキシ官能性ポリエーテルの第一の層、および、ヒドロキシ官能性
ポリエーテルでない有機ポリマーを含む第二の層を含む2層のフィルム。 (2)有機ポリマーの第一の外側層、ヒドロキシ官能性ポリエーテルのコア層
、および、第一の外側層の有機ポリマーと同一であるかまたは異なる有機ポリマ
ーの第二の外側層を含む3層のフィルム。 (3)ヒドロキシ官能性ポリエーテルの第一の外側層、ヒドロキシ官能性ポリ
エーテルでない有機ポリマーのコア層、および、コア層の有機ポリマーと同一で
あるかまたは異なる有機ポリマーの第二の外側層を含む3層のフィルム。 (4)ヒドロキシ官能性ポリエーテルの第一の外側層、ヒドロキシ官能性ポリ
エーテルでない有機ポリマーのコア層、および、第一の外側層のヒドロキシ官能
性ポリエーテルと同一であるかまたは異なるヒドロキシ官能性ポリエーテルの第
二の外側層を含む3層のフィルム。
【0034】 多層フィルムを製造するために、本発明の実施において使用できるヒドロキシ
官能性ポリエーテルでない有機ポリマーは、結晶性熱可塑性ポリエステル、例え
ば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、非晶性熱可塑性ポリエステル、例
えば、グリコール変性ポリエステル(PETG)、ポリアミド、ポリオレフィン
、モノビニル芳香族モノマーをベースとする〔ポリオレフィン〕スチレン、カル
ボン酸変性オレフィンコポリマー、例えば、エチレン−アクリル酸およびエチレ
ン−メタクリル酸コポリマー、および、無水物変性ポリマー、例えば、無水マレ
イン酸によりグラフト化されたポリエチレン、無水マレイン酸によりグラフト化
されたエチレン−酢酸ビニル、および、エチレン−ブチルアクリレート−無水マ
レイン酸ターポリマーを含む。
【0035】 ポリエステルおよびその製造方法は当業界においてよく知られており、そして
本発明の目的のために参照される。例示の目的で、そして制限することなく、En
cyclopedia of Polymer Science and Engineering, 1988 revision, John Wiley
& Sons のVolume 12, p 1〜62を特に参照されたい。
【0036】 本発明の実施に使用できるポリアミドは、種々のグレードのナイロン、例えば
、ナイロン6、ナイロン66およびナイロン12を含む。ホットメルト接着剤と
して使用されており、そして当業界においてよく知られており、種々の供給者か
ら市販されている、比較的に低い分子量および比較的に低い粘度のポリアミドコ
ポリマーも含まれる。
【0037】 多層ラミネート構造体を製造するために本発明の実施に使用できるポリオレフ
ィンは、ポリプロピレン、ポリエチレン並びにそのコポリマーおよびブレンド、
さらに、エチレン−プロピレン−ジエンターポリマーを含む。好ましいポリオレ
フィンは、ポリプロピレン、線状高密度ポリエチレン(HDPE)、不均一に枝
分かれした線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、例えば、Dowlex(商標)ポ
リエチレン樹脂(The Dow Chemical Companyの商標) 、不均一に枝分かれした線
状超低密度ポリエチレン(ULDPE)、例えば、ATTANE(商標)ULDPE (The
Dow Chemical Companyの商標) 、均一に枝分かれした線状エチレン/α−オレフ
ィンコポリマー、例えば、TAFMER(商標)(Mitsui PetroChemicals Company Li
mited の商標) およびEXACT (商標)(Exxon Chemical Companyの商標) 、均一
に枝分かれした、実質的に線状のエチレン/α−オレフィンポリマー、例えば、
AFFINITY(商標)(The Dow Chemical Companyの商標) およびENGAGE(商標)(
du Pont Dow Elastomers L.L.C. の商標) ポリオレフィンエラストマー(米国特
許第5,272,236号および同第5,278,272号明細書に開示されて
いる通りに製造できる)、高圧でラジカル重合したエチレンポリマーおよびコポ
リマー、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、エチレン−アクリル酸(E
AA)コポリマー、例えば、PRIMACOR(商標)(The Dow Chemical Companyの商
標) およびエチレン- 酢酸ビニル(EVA)コポリマー、例えば、ESCORENE(商
標)ポリマー(Exxon Chemical Company の商標) およびELVAX (商標)( E.I.du
Pont de Nemours & Co.の商標) を含む。より好ましいポリオレフィンは均質に
枝分かれした線状エチレンコポリマーおよび実質的に線状のエチレンコポリマー
で、密度が0.85〜0.965g/cm3 (ASTM D−792により測定
)、重量平均分子量/数平均分子量(Mw/Mn)が1.5〜3.0、測定され
るメルトフローインデックス(ASTM D−1238(190/2.16)で
測定)が0.01〜100g/10分、および、I10/I2 (ASTM D−1
238(190/10)で測定)が6〜20であるものである。
【0038】 一般に、高密度ポリエチレン(HDPE)は少なくとも約0.94グラム/立
方センチメートル(g/cc)(ASTM試験法D−1505)の密度を有する
。HDPEは線状低密度ポリエチレンの製造と同様の技術を用いて一般に製造さ
れる。このような技術は米国特許第2,825,721号、同第2,993,8
76号、同第3,250,825号および同第4,204,050号明細書に記
載されている。本発明の実施に使用される好ましいHDPEは密度が0.94〜
0.99g/ccで、ASTM試験法 D−1238によって決定したメルトイ
ンデックスが0.01〜35g/10分である。
【0039】 本発明の実施に使用できるモノビニル芳香族モノマーをベースとするスチレン
は、ポリスチレン、ポリメチルスチレン、スチレン−アクリロニトリル、スチレ
ン−無水マレイン酸コポリマー、スチレン/メチルスチレンもしくはスチレン/
クロロスチレンコポリマーを含む。
【0040】 多層フィルムを製造するのに本発明の実施に使用できる他の有機ポリマーはポ
リヘキサメチレンアジパミド、ポリカプロラクトン、ポリヘキサメチレンセバカ
ミド、ポリエチレン2,6−ナフタレートおよびポリエチレン1,5−ナフタレ
ート、ポリテトラメチレン1,2−ジオキシベンゾエート、および、エチレンテ
レフタレートおよびエチレンイソフタレートのコポリマーを含む。
【0041】 単層または多層のフィルムの厚さは幾つかのファクターによって決まり、意図
した用途、容器内に貯蔵する材料、使用前の貯蔵時間およびラミネート構造の各
層に使用される特定の組成を含む。
【0042】 一般に、単層のフィルムは、0.1〜10.0ミル、好ましくは0.2〜5.
0ミル、そして最も好ましくは0.4〜1.0ミルの厚さを有するであろう。多
層のフィルムは、0.1〜10.0ミル、好ましくは0.2〜5.0ミルの合計
の厚さを有し、ヒドロキシ官能性ポリエーテル層の厚さは合計のフィルムの厚さ
の10〜90%であり、好ましくは20〜80%である。
【0043】 ポリマー/金属またはポリマー/金属/ポリマーのラミネートを製造するため
に本発明の実施に使用できる金属は、錫プレートスチール(TPS)、錫−フリ
ースチール(TFS)、エレクトロクロムコートされたスチール(ECCS)、
亜鉛メッキされたスチール、高強度低アロイスチール、ステンレススチール、銅
メッキされたスチール、銅およびアルミニウムを含む。好ましい金属は錫プレー
トスチールおよび錫フリースチールである。好ましくは、金属は2つの主要面を
有する平らなシートの形態のものである。
【0044】 殆どの金属包装用途で、ヒドロキシ官能性ポリエーテルフィルムはいずれの厚
さの金属に付着されてもよいが、金属は、通常、3〜20ミルの厚さである。可
撓性包装に使用される0.2〜2ミルの厚さのアルミニウムホイルのような薄い
金属ホイルにヒドロキシ官能性ポリエーテルフィルムをラミネートすることも本
発明の範囲に入る。
【0045】 本発明のポリマー/金属またはポリマー/金属/ポリマーのラミネートは従来
のラミネーション技術により製造できる。当業界において知られているように、
特定のラミネーション技術は、熱ラミネーション、即ち、熱および圧力の手段に
より、元々溶融活性化性である接着性フィルムを加熱し、そして金属基材に溶融
結合させる技術、または、液体コーティングおよび液体ラミネーション、即ち、
溶剤型または水性の接着剤のような別個の接着剤をポリマーフィルムまたは金属
基材に所望の厚さで適用し、液体を乾燥炉により除去し、そして熱および圧力に
よりフィルムまたは金属に合わせ、2つの層を結合する技術を含む。液体コーテ
ィングと同様に、ホットメルト接着剤を溶融し、そしてスロットダイコーティン
グまたはロールコーティングの手段によりフィルムまたは金属にいずれかの上に
適用し、そして溶融したホットメルト接着剤を用いて圧力でもってフィルムおよ
び金属の2つのプライを合わせて、構造体を緊密に結合し、その後、冷却するこ
ともできる。
【0046】 一般に、ポリマーフィルム層と金属層とを含む2層のラミネートは、金属層の
いずれかの主要面にポリマーフィルムを昇温において接触させ、同時に圧力を適
用することにより本発明により製造することができる。同様に、ポリマーフィル
ム層、金属層およびポリマーフィルム層を含む3層のラミネートは、金属層の残
りの表面に、一方のポリマーフィルム層と同一であるかまたは異なる別のポリマ
ーフィルム層を適用することにより形成される。
【0047】 ポリマー/金属もしくはポリマー/金属/ポリマーラミネートは以下のいずれ
かの構造を有することができる。 (a)ヒドロキシ官能性ポリエーテル(ヒドロキシ官能性ポリエーテル)の第
一の層、および、金属の第二の層を含む2層のラミネート。 (b)ヒドロキシ官能性ポリエーテルでない有機ポリマーの第一の外側層、H
PEEのコア層、および、金属の第二の外側層を含む3層のラミネート。 (c)ヒドロキシ官能性ポリエーテルの第一の外側層、ヒドロキシ官能性ポリ
エーテルでない有機ポリマーのコア層、および、金属の第二の外側層を含む3層
のラミネート。 (d)ヒドロキシ官能性ポリエーテルの第一の外側層、金属のコア層、および
、ヒドロキシ官能性ポリエーテルでない有機ポリマーの第二の外側層を含む3層
のラミネート。 (e)同時押出されたヒドロキシ官能性ポリエーテル/PETGフィルムの第
一の外側層、金属のコア層、および、ヒドロキシ官能性ポリエーテルでない有機
ポリマーの第二の外側層を含む3層のラミネート。
【0048】 好ましくは、ヒドロキシ官能性ポリエーテルでない有機ポリマーはポリプロピ
レンである。
【0049】 ヒドロキシ官能性ポリエーテル(ヒドロキシ官能性ポリエーテル)でない有機
ポリマーは2種以上の有機ポリマーのブレンドであってよい。
【0050】 本発明のポリマー/金属もしくはポリマー/金属/ポリマーのラミネートは三
次元金属構造体、例えば、エアロゾル容器およびその種々の部品の製造における
使用に適切であり、2層のスチールシートの間に強固に係合したポリマー層でも
ってクリンプされた縁を形成することにより圧力シールが行われる。通常、エア
ロゾル容器はカンボディーもしくは壁を含み、それは一体で成形されていても、
または、末端部材によって底側末端で閉止されかつドーム状カバー部材により上
部末端で閉止されているカンボディーシリンダーを含むものであってもよい。一
体型のエアゾールカンボディーまたはドーム状カバー部材はバルブカップによっ
て閉止されており、エアロゾル分配バルブを保持している口を有する。バルブカ
ップは、通常、ボディーに対してスエージ加工されている。本発明のポリマー/
金属もしくはポリマー/金属/ポリマーのラミネートは、エアロゾルバルブ取り
付けカップ、エアロゾルカンドームおよび底部並びにカン壁またはボディーアセ
ンブリーの製造における使用に特に適切である。
【0051】 さらに、本発明のポリマー/金属もしくはポリマー/金属/ポリマーのラミネ
ートは耐薬品性、耐腐蝕性および耐圧性のシールが望まれる他の容器の製造に用
いることができる。さらに、金属のペイントカンの製造において、このようなカ
ンの底を金属/ポリマーラミネートからスタンピングしまたは成形し、そしてク
リンプ加工されたシールの形成によりカンの円筒形の側面に結合することができ
る。得られるシームは容器内に保有される溶剤および他の薬品に対して不透過性
であり、防漏シールを維持する。本発明の金属/ポリマーラミネートから形成さ
れた部品を用いたこのような金属カンの形成では、円形ブランクの周囲にわたる
イソプレンゴムのようなガスケット材料を別途適用する必要がなく、また、付随
する溶剤の排出を伴うガスケット材料の硬化がなくなる。本発明によるコーティ
ングされた金属を使用すると、金属ペイントカン製造プロセスを能率化し、改良
された効率を得ることができる。
【0052】 本発明のポリマー/金属ラミネートは飲料品容器または食品包装容器または金
属バルク包装容器のような成形された容器に深絞り成形されることができる。ヒ
ドロキシ官能性ポリエーテルフィルムの熱可塑性の性質によって、カン構造が機
械的に成形されるときに、ポリマーコーティングが十分に延伸することができる
。硬化したエポキシコーティングのような従来の熱硬化コーティングはかなり脆
性であり、そして、一体のカンボディーの深絞り成形の間に起こるような金属基
材の有意な延伸のときに破損するであろう。
【0053】 さらに、家庭用アプライアンスシェルのような大きな金属構造体は本発明のポ
リマー/金属ラミネートから製造できる。冷却機(冷蔵庫)、洗浄機(洗濯機)
、衣服乾燥機および食器洗い機を含む家庭用アプライアンスは、金属に付着可能
であり、加工性であり、耐久性であり、耐引掻性であり、耐摩耗性であり、耐溶
剤性であり、そして外観のよい外側および内側の表面仕上が要求される。ヒドロ
キシ官能性ポリエーテル(ヒドロキシ官能性ポリエーテル)フィルムラミネート
は、予備成形された後塗装されるアプライアンスシェルで通常に使用される硬化
溶剤型プライマーおよび/またはペイント仕上を置き換えることができる。着色
されたヒドロキシ官能性ポリエーテルフィルム/金属ラミネートの延性および成
形性によって、成形後に塗装する必要なく、予備コーティングされたコイルスチ
ールをアプライアンスシェルへと加工することができる。
【0054】 次の実施例は例示の目的のみであり、そして本発明の範囲を限定することが意
図されない。特に指示がないかぎり、全ての部および百分率は重量基準である。
【0055】 例1 単層の0.8ミル(20ミクロン)のヒドロキシフェノキシエーテル(フェノ
キシ)フィルムを、Phenoxy AssociatesからPaPhen PKFE として入手可能な10
0℃のTgで分子量50,000のフェノキシ樹脂を用いて、従来のキャストフ
ィルム押出により製造した。フィルムを225℃のメルト温度で押出し、65℃
のチルロールで冷却し、さらに、30℃に冷却し、そしてフィルムロールへと巻
いた。この0.8ミルのフィルムを、その後、連続コイル金属ラミネーション法
を用いて204℃(400°F)の温度で予備加熱した10.5ミルの錫プレー
トスチール上に別途熱ラミネーションし、その後、強制空気冷却、次に水冷チル
ロールを用いて室温に冷却した。このフェノキシフィルムは金属に対して優れた
付着性を示し、そして3.0lb/インチを超える剥離力レベルでフィルムの凝
集破壊(引裂)を起こすことなく、金属から脱離しなかった。
【0056】 例2 2層の同時押出した0.6ミルのフィルムを、Eastman Chemical Companyから
PETG6763樹脂として入手可能なグリコール変性コポリエステル(PETG)およ
びフェノキシ樹脂(PaPhen PKFE)から製造した。従来の多層キャストフィルムラ
インを用いた。PETG樹脂を1層で225℃のメルト温度で押出し、一方、フ
ェノキシ樹脂を第二の隣接層として225℃で押出した。0.6ミルのフィルム
はフィルム厚さを基準として60%のPETG層と40%のフェノキシ層を含む
。同時押出した2層のフィルムを65℃でチルロール上で冷却し、さらに30℃
に冷却し、そしてフィルムロールへと巻いた。0.6ミルのフィルムを、その後
、204℃(400°F)の温度で予備加熱された10.5ミルの錫プレートス
チール上に熱ラミネーションして、フェノキシ層を金属と結合させ、その後、強
制空気冷却、次に水冷チルロールを用いて室温に冷却した。フェノキシ/PET
Gフィルムはフィルムの破壊引裂を起こすことなく、金属から脱離しなかった。
【0057】
【表1】
【0058】
【表2】
【0059】 例3 例2の2層のフェノキシ/PETGフィルムを、PETG層が予備加熱した錫
プレートスチール金属に接触するようにして、204℃(400°F)の温度で
10.5ミルの錫プレートスチール上に熱ラミネーションした。フィルムは金属
に対して優れた付着性を示し、脱離することがなかった。
【0060】 例4 単層のポリ(ヒドロキシアミノエーテル)(PHAE)樹脂を、従来のキャス
トフィルムライン上で製造した。PHAE樹脂は、米国特許第5,275,85
3号明細書に記載される手順に従って、ビスフェノールAのジグリシジルエーテ
ル(DGEBA)とモノエタノールアミン(MEA)との反応から製造し、そし
てそれはTgが70℃であり、そして分子量が60,000であった。0.5ミ
ルのフィルムを210℃のメルト温度で押出し、そして65℃で冷却されたキャ
スティングロール上で冷却し、さらに、30℃に冷却し、そしてロールへと巻い
た。このフィルムを、10.5ミルの錫プレートスチール、6ミルのアルミニウ
ムおよび6ミルのECCSに204℃の温度で熱ラミネーションした。3つの全
ての場合に、PHAEフィルムは金属に対して優れた付着性を示し、そして脱離
することはなかった。
【0061】 例5 PHAEおよびエチレン−アクリル酸(9%AA)の2層の同時押出したフィ
ルムを、従来のキャストフィルム同時押出により製造した。両方の樹脂を210
℃で押出し、65℃で冷却し、その後、さらに、30℃に冷却し、そしてフィル
ムロールへと巻いた。1.0ミルのフィルムを層の比が50%PHAEおよび5
0%エチレン−アクリル酸(EAA)として製造した。その後、フィルムを、2
04℃で予備加熱された錫プレートスチールに、同時押出したフィルムのEAA
層がスチールに接触しそして付着するようにして熱ラミネーションした。フィル
ムは金属に対して3.0lb/インチを超える付着力を示し、そしてフィルムの
破壊を起こさず、剥離されることはなかった。
【0062】 例6 0.6ミルの二軸配向されたポリエステル(OPET)フィルムを、溶剤ベー
スのフェノキシ溶液(Phenoxy AssociatesからUCAR PKHS-40として入手可能なメ
チルエチルケトン中の40%フェノキシ固形分)でコーティングした。従来の液
体コーターを用いて、OPETフィルムの片面に湿潤液体塗膜を塗布した。湿潤
コーティングされたフィルムを、その後、マルチゾーンホットエアインピンジメ
ント乾燥炉(ゾーン温度:90°F〜150°F,32℃〜65℃)を通して輸
送し、溶剤を乾燥除去し、0.6ミルのOPETフィルム上に0.2ミルの固体
のフェノキシ層を残した。0.8ミルのコーティングされたOPETフィルムを
その後、ロールへと巻いた。フィルムを、その後、コイル金属ラミネーションラ
インを用いて204℃で予備加熱された錫プレートスチール上に熱ラミネーショ
ンし、フェノキシ層を金属表面に付着させた。この熱いラミネートを、その後、
強制空気冷却および水冷チルロールを用いて室温に冷却した。
【0063】 例7 例1、2、3、4、5および6の金属ラミネートをTinius Olsen Ductomatic
BUP 200 金属成形プレスを用いて絞り成形し、33mm直径×12mm深さのカ
ップとした。カップの外側にラミネートの薄いフィルムおよびカップの内側にラ
ミネートの薄いフィルムを有するカップを製造した。薄いフィルムは、成形され
た金属に対して優れた付着性を示し、フィルムの脱離は観測されなかった。
【0064】 例8 例1、2、3および4の同一のフェノキシベースのフィルムを用いた多層の金
属ラミネートを、同時押出した7.2ミルのポリプロピレン(PP)−線状超低
密度ポリエチレン(ULLDPE)ブレンドのフィルムをフェノキシベースのフ
ィルムから見て金属と反対側に同時にラミネートして製造した。このポリプロピ
レンフィルムは、50%PPおよび50%ULLDPEの主層(フィルム厚さの
85%)と、無水マレイン酸をグラフト化したポリエチレン接着層(フィルムの
厚さの15%)の2層同時押出フィルムであり、米国特許第5,006,383
号明細書の教示によって製造した。7.2ミルのPPフィルムを、予備加熱され
た10.5ミルの錫プレートスチールの上面にラミネーションし、そして0.5
〜0.8ミルの厚さの例1、2、3または4のフェノキシベースのフィルムのそ
れぞれをスチールの底面にラミネーションした。熱ラミネーションは連続コイル
スチールラミネーションコーティングプロセスにおいて204℃で行った。ラミ
ネーションの後に、両面コーティングされたスチールを冷却し、ロールへと巻き
、その後、所望の幅に切断した。切断された狭いウェブコイルを、その後、商用
の連続14ステーションマルチダイプレスを用いて、複雑な形状の25mm直径
のエアロゾルバルブ取り付けカップ(AVMC)にスタンピングした。ラミネー
ションした構造の各々は良好な成形性および延性を示し、フィルム脱離の兆候を
示さなかった。その後、さらに、商用のバルブ組立操作を用いて、バルブ、アク
チュエータおよびステムアセンブリーを取り付けることによって、エアロゾルバ
ルブ取り付けカップからエアロゾルバルブアセンブリーを製造した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 スティーブンス,ブラッドリー デイ アメリカ合衆国,オハイオ 43822,フレ イジーズバーグ,プリースト ホロー ロ ード 6930 Fターム(参考) 3E014 PA01 PB01 PC02 PC20 PD01 3E086 AA02 AB01 AD30 BA04 BA13 BA15 BB41 BB52 BB74 BB77 CA29 4F100 AB01A AK01C AK07C AK41D AK41J AK54B AK54K AL01D BA02 BA03 BA04 BA07 BA10A BA10B BA10C BA10D BA13 CB00 EH20B EH20D GB16 GB23 GB48 JB01 JD02 JJ03 JK09 JK17 JL01

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1層以上の金属の層および1層以上のヒドロキシ官能性ポリ
    エーテルの層、並びに、必要に応じて、1層以上の、ヒドロキシ官能性ポリエー
    テルでない有機ポリマーの層を含む、ラミネート構造体。
  2. 【請求項2】 前記ヒドロキシ官能性ポリエーテルの層は、接着剤層を用い
    てまたは用いないで、金属の層に付着されている、請求項1記載のラミネート構
    造体。
  3. 【請求項3】 金属の層およびヒドロキシ官能性ポリエーテルの層を含む、
    請求項1記載のラミネート構造体。
  4. 【請求項4】 ヒドロキシ官能性ポリエーテルでない有機ポリマーの第一の
    外側層、ヒドロキシ官能性ポリエーテルのコア層、および、金属の第二の外側層
    、並びに、必要に応じて、前記第一の外側層と前記コア層との間および/または
    前記第二の外側層と前記コア層との間に挟まれた接着剤層を含む、請求項1記載
    のラミネート構造体。
  5. 【請求項5】 ヒドロキシ官能性ポリエーテルの第一の外側層、ヒドロキシ
    官能性ポリエーテルでない有機ポリマーのコア層、および、金属の第二の外側層
    、並びに、必要に応じて、前記第一の外側層と前記コア層との間および/または
    前記第二の外側層と前記コア層との間に挟まれた接着剤層を含む、請求項1記載
    のラミネート構造体。
  6. 【請求項6】 ヒドロキシ官能性ポリエーテルの第一の外側層、金属のコア
    層、および、ヒドロキシ官能性ポリエーテルでない有機ポリマーの第二の外側層
    、並びに、必要に応じて、前記第一の外側層と前記コア層との間および/または
    前記第二の外側層と前記コア層との間に挟まれた接着剤層を含む、請求項1記載
    のラミネート構造体。
  7. 【請求項7】 ヒドロキシ官能性ポリエーテルでない有機ポリマーはポリプ
    ロピレンである、請求項6記載のラミネート構造体。
  8. 【請求項8】 ヒドロキシ官能性ポリエーテルの第一の外側層、金属のコア
    層、および、ヒドロキシ官能性ポリエーテルの第二の外側層、並びに、必要に応
    じて、前記第一の外側層と前記コア層との間および/または前記第二の外側層と
    前記コア層との間に挟まれた接着剤層を含む、請求項1記載のラミネート構造体
  9. 【請求項9】 ヒドロキシ官能性ポリエーテル、または、同時押出されたヒ
    ドロキシ官能性ポリエーテル/グリコール変性コポリエステル(PETG)フィ
    ルムの第一の外側層、金属のコア層、および、ポリプロピレンの第二の外側層、
    並びに、必要に応じて、前記第一の外側層と前記コア層との間および/または前
    記第二の外側層と前記コア層との間に挟まれた接着剤層を含む、請求項1記載の
    ラミネート構造体。
  10. 【請求項10】 3次元金属構造体の形の請求項7記載のラミネート構造体
  11. 【請求項11】 前記3次元金属構造体はエアロゾル容器、エアロゾルバル
    ブ取り付けカップ、カン底、カン壁、飲料品カン、食品パッケージカンまたは金
    属バルクパッケージ容器である、請求項10記載のラミネート構造体。
  12. 【請求項12】 3次元金属構造体の形の請求項8記載のラミネート構造体
  13. 【請求項13】 前記3次元金属構造体はエアロゾル容器、エアロゾルバル
    ブ取り付けカップ、カン底、カン壁、飲料品カン、食品パッケージカンまたは金
    属バルクパッケージ容器である、請求項12記載のラミネート構造体。
  14. 【請求項14】 3次元金属構造体の形の請求項9記載のラミネート構造体
  15. 【請求項15】 前記3次元金属構造体はエアロゾル容器、エアロゾルバル
    ブ取り付けカップ、カン底、カン壁、飲料品カン、食品パッケージカンまたは金
    属バルクパッケージ容器である、請求項14記載のラミネート構造体。
  16. 【請求項16】 ポリプロピレン層は金属の下側にラミネートされており、
    かつ、ヒドロキシ官能性ポリエーテル、または、同時押出されたヒドロキシ官能
    性ポリエーテル/グリコール変性コポリエステル(PETG)フィルム層は金属
    の上側表面にラミネートされている、請求項14記載のラミネート構造体。
  17. 【請求項17】 大きな金属構造体の形である、請求項7記載のラミネート
    構造体。
  18. 【請求項18】 大きな金属構造体は、冷却機、洗浄機、衣服乾燥機または
    食器洗い機である、請求項17記載のラミネート構造体。
  19. 【請求項19】 大きな金属構造体の形である、請求項8記載のラミネート
    構造体。
  20. 【請求項20】 大きな金属構造体は、冷却機、洗浄機、衣服乾燥機または
    食器洗い機である、請求項19記載のラミネート構造体。
  21. 【請求項21】 大きな金属構造体の形である、請求項9記載のラミネート
    構造体。
  22. 【請求項22】 大きな金属構造体は、冷却機、洗浄機、衣服乾燥機または
    食器洗い機である、請求項21記載のラミネート構造体。
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