JP2001525398A - 選択的β3アドレナリン作動性アゴニスト - Google Patents

選択的β3アドレナリン作動性アゴニスト

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JP2001525398A
JP2001525398A JP2000524269A JP2000524269A JP2001525398A JP 2001525398 A JP2001525398 A JP 2001525398A JP 2000524269 A JP2000524269 A JP 2000524269A JP 2000524269 A JP2000524269 A JP 2000524269A JP 2001525398 A JP2001525398 A JP 2001525398A
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チャールズ・デイビッド・ジョーンズ
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    • C07D231/02Heterocyclic compounds containing 1,2-diazole or hydrogenated 1,2-diazole rings not condensed with other rings
    • C07D231/10Heterocyclic compounds containing 1,2-diazole or hydrogenated 1,2-diazole rings not condensed with other rings having two or three double bonds between ring members or between ring members and non-ring members
    • C07D231/14Heterocyclic compounds containing 1,2-diazole or hydrogenated 1,2-diazole rings not condensed with other rings having two or three double bonds between ring members or between ring members and non-ring members with hetero atoms or with carbon atoms having three bonds to hetero atoms with at the most one bond to halogen, e.g. ester or nitrile radicals, directly attached to ring carbon atoms
    • C07D231/18One oxygen or sulfur atom
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    • A61P3/08Drugs for disorders of the metabolism for glucose homeostasis
    • A61P3/10Drugs for disorders of the metabolism for glucose homeostasis for hyperglycaemia, e.g. antidiabetics
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    • A61P43/00Drugs for specific purposes, not provided for in groups A61P1/00-A61P41/00

Abstract

(57)【要約】 本発明は医薬分野、特にタイプII糖尿病および肥満の処置に関する。より具体的には、本発明は、タイプII糖尿病および肥満の処置に有用な選択的β3レセプターアゴニストに関する。本発明はタイプII糖尿病および肥満を処置する化合物、および処置方法であって、それを必要としている哺乳類に式(I)で示される化合物または製薬的に許容されるその塩を投与することを含む方法を提供する。式(I)中の各基は本明細書中に定義される意義を有する。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】関連する出願 本発明は、引用によりその全開示内容が本明細書中に包含される、米国仮出願
第60/067,837号の利益を主張する。
【0002】発明の属する分野 本発明は医薬の分野、特にタイプIIの糖尿病(II型糖尿病)および肥満の処
置に関する。より具体的には、本発明は、タイプIIの糖尿病および肥満の処置
に有用な選択的β3アドレナリン作動性レセプターアゴニストに関する。
【0003】発明の背景 現在、タイプIIの非インシュリン依存性糖尿病ならびに肥満に対する、好ま
しい処置は、体重の減少およびインシュリン感受性の改善を目的とする、食事療
法および運動である。しかし患者のコンプライアンスは低いのが常である。現在
、タイプIIの糖尿病または肥満を適切に処置するための、満足できる薬物療法
は存在しない。本明細書中に記載される発明は、これらの深刻な疾患を有効かつ
適時に処置するためのものである。
【0004】 最近認識された治療機会の1つには、アドレナリン作動性レセプターの刺激と
抗高血糖作用の関係が関与している。β3アドレナリン作動性レセプターアゴニ ストとして作用する化合物は、タイプII糖尿病の動物モデルにおいて、脂肪分
解、熱発生および血清グルコースレベルに対し、著しい効果を示すことがわかっ
た。
【0005】 ヒト脂肪組織を含むいくつかの種類のヒト組織において発見されている、β3 レセプターは、β1およびβ2レセプターサブタイプに対して約50%のホモロジ
ーを有するが、その量はかなり少ない。このヒトレセプターのアミノ酸配列は1
980年代の後半に解明されたばかりであり、β3レセプターの重要性は比較的 最近になって発見されたものである。近年、β3レセプターを刺激する物質の発 見の成功を報じるたくさんの刊行物が発行された。これらの最近の発展にもかか
わらず、本質的に高い活性を有し、かつβ1およびβ2レセプターに対しては最小
のアゴニスト活性しか有さない、選択的β3レセプターアゴニストを開発する必 要が依然として存在する。
【0006】発明の要旨 本発明は、タイプII糖尿病の処置方法、肥満の処置方法およびβ3レセプタ ーの刺激方法であって、それを必要としている患者に、以下の式Iで示される化
合物を投与することを含む方法を提供する:
【化5】 [式中、 nは0または2であり; mは0〜5であり; rは0〜3であり; Aは
【化6】 (ここに X1は (1) −O−CH2−、 (2) −S−CH2−または (3) 単結合であり; R1は (1) ヒドロキシ、 (2) オキソ、 (3) ハロゲン、 (4) シアノ、 (5) NR88、 (6) SR8、 (7) トリフルオロメチル、 (8) C1−C10アルキル、 (9) OR8、 (10)SO29、 (11)OCOR9、 (12)NR8COR9、 (13)COR9、 (14)NR8SO29、 (15)NR8CO28または (16)ヒドロキシ、ハロゲン、シアノ、NR88、SR8、トリフルオ ロメチル、OR8、C3−C8シクロアルキル、フェニル、NR8COR9、COR9 、SO29、OCOR9、NR8SO29またはNR8CO28で置換されている C1−C10アルキルである) であり; R2およびR3は独立して (1) 水素 (2) C1−C10アルキルまたは (3) ヒドロキシ、C1−C10アルコキシおよびハロゲンから選択される 1〜4個の置換分を有するC1−C10アルキルであり; Xは (1) −CH2−、 (2) −CH2−CH2−、 (3) −CH=CH−または (4) −CH2O−であり; R4およびR5は独立して (1) 水素、 (2) C1−C10アルキル、 (3) ハロゲン、 (4)NHR8、 (5)OR8、 (6)SO29または (7)NHSO29であり; R6は (1)水素または (2)C1−C10アルキルであり; R7はZ−(R1a)nであり; ここに、 R1aは (1) R1(ただし、Aがフェニルであれば、R1aはC1−C10アルキル
ではない)、 (2) C3−C8シクロアルキル、 (3) 場合により、R8、NR88、OR8、SR8およびハロゲンから 独立して選択される4個までの基によって置換されていることもあるフェニルま
たは (4) 場合により、オキソ、R8、NR88、OR8、SR8およびハロ ゲンから独立して選択される4個までの基によって置換されていることもある、
酸素、硫黄および窒素から選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5員または
6員ヘテロ環であり; Zは (1) フェニル、 (2) ナフチル、 (3) 酸素、硫黄および窒素から選択される1〜4個のヘテロ原子を有
する5員または6員ヘテロ環式環、 (4) C3−C8シクロアルキル環と縮合しているベンゼン環、 (5) 酸素、硫黄および窒素から選択される1〜4個のヘテロ原子を有
する5員または6員ヘテロ環式環と縮合しているベンゼン環、 (6) 酸素、硫黄および窒素から選択される1〜4個のヘテロ原子を有
する5員または6員ヘテロ環式環と縮合している、酸素、硫黄および窒素から選
択される1〜4個のヘテロ原子を有する5員または6員ヘテロ環式環または (7) C3−C8シクロアルキル環と縮合している、酸素、硫黄および窒
素から選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5員または6員ヘテロ環式環で
あり; R8は (1) 水素、 (2) C1−C10アルキル、 (3) C3−C8シクロアルキル、 (4) 場合により、ハロゲン、ニトロ、オキソ、NR1010、C1−C1 0 アルキル、C1−C10アルコキシ、C1−C10アルキルチオおよび、ヒドロキシ 、ハロゲン、CO2H、CO2−C1−C10アルキル、SO2−C1−C10アルキル 、C3−C8シクロアルキル、C1−C10アルコキシおよび、場合により、1〜3 個のハロゲン、C1−C10アルキルまたはC1−C10アルコキシによって置換され
ていることもあるZから選択される1〜4個の置換分を有するC1−C10アルキ ルから選択される1〜4個の置換分を有することもあるZまたは (5) ヒドロキシ、ハロゲン、CO2H、CO2−C1−C10アルキル、 SO2−C1−C10アルキル、C3−C8シクロアルキル、C1−C10アルコキシ、 C1−C10アルキルおよび、場合により、1〜4個のハロゲン、C1−C10アルキ
ルまたはC1−C10アルコキシによって置換されていることもあるZから選択さ れる1〜4個の置換分を有するC1−C10アルキルであり; R9は (1) R8または (2) NR88であり; R10は (1) C1−C10アルキルであるか、あるいは (2) 2個のR10基が、それらが結合しているNといっしょになって、
1−C10アルキルで置換されていることもある5員または6員環を形成してい る。] または製薬的に許容されるその塩。
【0007】 また本発明は、式Iで示される化合物の新規医薬製剤を提供する。
【0008】 式Iで示される化合物は選択的β3レセプターアゴニストであり、したがって 、β3レセプターを刺激するのに有用であるのと同時に、タイプII糖尿病およ び肥満の処置に有用である。したがって、本発明はまた、β3レセプターの刺激 方法のみならずタイプII糖尿病および肥満の処置方法を開示する。
【0009】発明の詳細な記述 本明細書中で開示し、特許請求している本発明の目的のため、本明細書中で用
いる用語を以下に定義する。本発明に関する限り、以下の用語は、不安定である
か、あるいは構築不能な化学構造を記載するために、個別に、あるいは集合的に
解釈されるものではない。
【0010】 上に特定されたアルキル基には、直鎖あるいは分岐鎖構造の規定の長さのアル
キル基が含まれるものとする。このようなアルキル基の具体例には、メチル、エ
チル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec−ブチル、第三級ブチル、ペンチ ル、イソペンチル、ヘキシル、イソヘキシルなどがある。
【0011】 上に特定されたアルコキシ基には、直鎖または分岐鎖構造の規定の長さのアル
コキシ基が含まれるものとする。このようなアルコキシ基の具体例には、メトキ
シ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、第三級
ブトキシ、ペントキシ、イソペントキシ、ヘキソキシ、イソヘキソキシなどがあ
る。
【0012】 用語「ハロゲン」には、ハロゲン原子であるフッ素、塩素、臭素およびヨウ素
が含まれるものとする。
【0013】 5員および6員へテロ環およびZとR1aの縮合ヘテロ環の具体例には、ピリジ
ル、キノリニル、ピリミジニル、ピロリル、チエニル、イミダゾリル、チアゾリ
ル、ベンゾイミダゾリル、チアジアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、インドリル
、インドリニル、ベンゾジオキソリル、ベンゾジオキサニル、ベンゾチオフェニ
ル、ベンゾフラニル、ベンゾオキサジニル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾチ
アゾリル、テトラヒドロナフチル、ジヒドロベンゾフラニル、テトラヒドロキノ
リニル、フロピリジン(furopyridine)およびチエノピリジンが含まれる。
【0014】 本明細書中で用いる用語「脱離基」とは、当業者に理解されているものである
。一般に脱離基は、それが置換結合している原子の親電子性を高める任意の基ま
たは原子である。好ましい脱離基には、p−ニトロベンゼンスルホナート、トリ
フラート、メシラート、トシラート、イミデート(imidate)、クロライド、ブ ロミド、ヨーダイドなどが含まれるがこれらへの限定を意図しない。
【0015】 本明細書中で用いる用語「医薬有効量」とは、哺乳類のβ3レセプターを刺激 することができる本発明の化合物の量を表す。本発明にしたがって投与される化
合物の具体的用量はもちろん、投与される化合物、投与経路、処置される具体的
症状および同様の考慮すべき事柄を含む、患者を取り巻く具体的環境によって決
定される。
【0016】 用語「単位投与剤型」とは、ヒト患者および他の哺乳類に対する単一回の投与
量として適当な物理的に別個の単位であって、各単位は、所望の治療効果を生じ
させるように計算され、あらかじめ決定された量の活性物質を適当な製薬的担体
と組み合わせて含む。
【0017】 本明細書中で用いる用語「処置」とは、疾患、症状または障害と闘争すること
を目的とする患者の管理および世話を示し、これには、本発明化合物を投与して
、症状または合併症の開始を妨げ、症状または合併症を緩和し、あるいは疾患、
症状または障害を排除することが含まれる。
【0018】 用語「選択的」とは、β1またはβ2レセプターへのアゴニズム作用と比べて、
β3レセプターへのアゴニズム作用が優先的であることを意味する。一般に、機 能的アゴニストアッセイ(Functional Agonist Assay)で測定したとき、本化合
物は、β3レセプターに対するアゴニストとして作用するのに必要とされる用量 とβ1およびβ2レセプターへの等しいアゴニズム作用のために必要とされる用量
との間に、最低20倍の差(好ましくは50×の差)を示す。本化合物は用量範
囲にわたってこの差を示す。したがって、b3選択的化合物は、他のレセプター に対するアゴニズム作用が最少なので、ずっと低い濃度においてβ3レセプター に対するアゴニストとして作用し、毒性も低い。
【0019】 前記のように、本発明はタイプII糖尿病および肥満の処置方法であって、そ
れを必要としている哺乳類に、式Iで示される化合物を投与することを含む方法
を提供する。
【0020】 本明細書中を通して、以下の略語を用いる: Boc:tert−ブチルオキシカルボニル Cbz:カルボベンジルオキシ DIP−Cl:ジイソピノカンフェイルクロロボラン(diisopinocampheylchl
oroborane) DMF:ジメチルホルムアミド DMSO:ジメチルスルホキシド HPLC:高圧液体クロマトグラフィー Ms:メタンスルホニル(メシル) NBS:N−ブロモスクシンイミド NCS:N−クロロスクシンイミド nHex:N−ヘキシル TBAF:テトラブチルアンモニウムフルオライド TBS(TBDMS):t−ブチルジメチルシリル TFA:トリフルオロ酢酸 THF:テトラヒドロフラン
【0021】 本発明の好ましい態様は以下の段落に記載のものである。 (a)X1は−O−CH2である。 (b)R1は水素である。 (c)R1はヒドロキシ、シアノ、オキシド、ハロゲンまたはトリフルオロメ チルである。 (d)R2およびR3は独立してメチルまたは水素である。 (e)Xは−CH2−である。 (f)Xは−CH2−CH2−である。 (g)Aは
【化7】 である。 (h)R4およびR5は独立して水素、ハロゲン、OR8およびNHSO29で ある。 (i)R4およびR5は水素である。 (j)Zはフェニルである。 (k)Zはナフチルである。 (l)Zは、酸素、硫黄および窒素から選択される1〜4個のヘテロ原子を有
する5員または6員ヘテロ環式環である。
【0022】 Zの好ましい意義は、フェニル、ナフチルまたは、酸素、硫黄および窒素から
選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5員または6員ヘテロ環式環と縮合し
ているベンゼン環または、酸素または硫黄の一方、および/または1〜4個の窒
素原子から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有するヘテロ環である。
【0023】 Zのより好ましい意義は、フェニル、ナフチル、キノリニル、チエニル、ベン
ゾイミダゾリル、チアジアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、インドリル、インド
リニル、ベンゾジオキソリル、ベンゾジオキサニル、ベンゾチオフェニル、ベン
ゾフラニル、ベンゾオキサジニル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾチアゾリル
、テトラヒドロナフチル、ジヒドロベンゾフラニル、トリアゾリル、テトラゾリ
ル、オキサジアゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリ
ジニル、ピラゾリル、イソオキサゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピラゾリル、
テトラヒドロベンゾチアゾリルおよびテトラヒドロキノリニルである。ZはNS
2(CH22に結合している場合、フェニル、ナフチルまたは、酸素、硫黄お よび窒素から選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5員または6員ヘテロ環
式環と縮合しているベンゼン環、酸素、硫黄および窒素から選択される1〜4個
のヘテロ原子を有する5員または6員ヘテロ環式環と縮合しているベンゼン環ま
たは、C3,C8シクロアルキル環と縮合している、酸素、硫黄および窒素から選
択される1〜4個のヘテロ原子を有する5員または6員ヘテロ環式環であるのが
好ましい。
【0024】 好ましいR1aのヘテロ環はチエニル、チアジアゾリル、トリアゾリル、テトラ
ゾリル、オキサジアゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダ
ゾリジニル、ピラゾリル、イソオキサゾリル、ピリジル、ピリミジルおよびピラ
ゾリルである。
【0025】 上に定義した用語は、上記式中で一度以上現れることがあり、各場合に、各用
語はその他のものから独立して定義される;したがって、例えばNR88はNH 2 、NHCH3、N(CH3)CH2CH3などを表すことがある。
【0026】 本発明の化合物はすべて、構造式Iに記載のように、少なくとも1つの非対称
中心を有する。分子上の種々の置換分、特にR2およびR3の性質に応じて、さら
なる非対称中心が分子上に存在し得る。このような非対称中心はそれぞれ2つの
光学異性体を生じさせ、このようなすべての光学異性体、分離された、純粋であ
るか、あるいは部分精製された光学異性体またはそのラセミ混合物は本発明の範
囲内に含まれるものとする。
【0027】 以下に記載の反応式、製造例および実施例にしたがって、本発明の化合物を製
造できる。
【0028】反応式1
【化8】
【0029】 反応式1中、R11はOHまたはSHである。等モル量の化合物(化合物2b)
および(2S)−(+)−グリシジル 3−ニトロベンゼンスルホナート(化合 物2a)を不活性溶媒、例えばアセトンに溶解し、1.1当量の非反応性酸スカ
ベンジャー、例えばK2CO3で処理することができる。次いでこの懸濁液を攪拌
しながら約16〜20時間加熱還流する。溶媒を減圧下で除去できる。残留物を
クロロホルムまたは他の有機溶媒と水に分配する。有機層をNa2SO4で乾燥し
、減圧下で濃縮し、十分な純度(>95%)および収率(85〜100%)の化
合物(XI)を得ることができる。
【0030】 別法として、反応式2にしたがって、反応式1由来の式(2)の化合物を製造
することができる。例えば、当分野に既知の方法によって、式(2b)で示され
る化合物をエピクロロヒドリンと反応させ、式(2c)で示される化合物を製造
することができる。当分野に周知の方法によって、式(2c)の化合物を、式(
2)で示されるエポキシド化合物に閉環することができる。
【0031】反応式2
【化9】
【0032】 当業者に既知の種々の方法によって式(3):
【化10】 で示される化合物を都合よく製造することができる。R6が水素である場合、式 (3)の化合物の好都合な製造経路は反応式3に例示されるものである。例えば
ジ−tert−ブチルジカルボナートまたはカルボベンジルオキシクロライドを用い
て、式(5)で示される化合物を適当なカルバメート誘導体(6)として選択的
に保護する。次いで、これらの化合物を、無水溶媒、例えばジクロロメタンまた
はクロロホルム中、温度−20℃〜50℃、好ましくは0℃で0.5〜24時間
、スルホニルハライド、好ましくはスルホニルクロライド化合物(7)および塩
基、例えばピリジンで処理し、スルホンアミド化合物(8)を得る。次いで、例
えばBocの場合には、トリフルオロ酢酸を用いて、あるいはCbzの場合には
、触媒的水素化によって保護基を除去し、所望のアミン化合物(9)を得る。
【0033】反応式3
【化11】
【0034】 反応式4に例示されるように、R6が水素でない式(3)で示される化合物を 都合よく製造してもよい。上に記載のように製造されたスルホンアミド化合物(
8)を、塩基の存在下、適当なアルキル化剤(10)を用いてアルキル化し、ス
ルホンアミド化合物(11)を製造する。上記のように保護基を除去し、所望の
化合物(9a)を得る。
【0035】反応式4
【化12】
【0036】 また、当業者に周知のいくつかの方法を用いて、その多くが市販されているス
ルホニルクロライド化合物(7)を容易に製造できる。適当な方法の1つには、
S. N. Bhattacharya, et al., J Chem. Soc., 1265-1267 (1969) の手法にした がって、有機リチウム試薬またはグリニャール試薬をスルフリルクロライドに加
えることが含まれる。もう1つの簡便な方法には、Y. J. Park, et al., Chemis
try Letters, 1483-1486 (1992) の手法にしたがって、スルフリルクロライドお
よび金属硝酸塩を用いてチオールを処理することが含まれる。また、スルホン酸
をPCl5、PCl3またはSOCl2で処理して、都合よく対応するスルホニル クロライドに変換する(J. March, Advanced Organic Chemistry, 4th Ed., Joh
n Wiley and Sons, New York: 1992, p.1297 およびそこに引用されている文献 )。芳香族およびヘテロ芳香族化合物を Vilsmeier's 試薬またはクロロスルホ ン酸で直接処理して、クロロスルホニル化してもよい(有機合成,I,8)。
【0037】 ジアミン化合物(5)は市販されているか、あるいは、文献記載の、または当
業者に既知の方法によって容易に製造される。J.D. Bloom, et al., J. Med. Ch
em., 35, 3081-3084 (1992) の方法にしたがって、対応するアミノ酸から、R2 またはR3がメチルである化合物(5)を製造できる。R3=メチルである反応式
5に示されるように、適当な(R)アミノ酸(12)を、好都合にはメタノール
性塩酸で処理することによってエステル化し、次いでジ−tert−ブチルジカルボ
ナートで処理して化合物(13)を得る。このエステル基を水素源、例えばホウ
水素化リチウムで還元し、得られたアルコールを脱離基、例えばメシラートに変
換する。Boc保護基を除去し、ジアミン化合物(14)を得る。塩基、例えば
酢酸ナトリウムの存在下、この化合物を接触水素化に付し、所望のα−メチルア
ミン化合物(15)を得る。対応する(S)アミノ酸から出発し、類似の手順を
用いて他のエナンチオマーが得られる。
【0038】反応式5
【化13】
【0039】 また、文献に記載されているか、あるいは当業者に既知である方法を用いて、
XがCH2O−であり、mが1であるジアミン化合物(5)またはスルホンアミ ド アミン化合物(9)は容易に製造される。例えば反応式6に示されるように 、4−ニトロフェノール(16)のナトリウム塩を、都合よくは塩基、例えば炭
酸カリウムを含む還流2−ブタノン中、1−ブロモ−2−クロロエタンでアルキ
ル化し、クロロ誘導体(17)を得る。このクロライド化合物を、アジ化リチウ
ムで処理し、次いで例えばテトラヒドロフラン水溶液中のトリフェニルホスフィ
ンで還元することによって対応するアミン化合物に変換する。得られたアミン化
合物を、ジ−tert−ブチルジカルボナートで処理することによって、そのt−ブ
チルカルバメートとして都合よく保護し、誘導体(18)を得る。次いで、例え
ば触媒的水素化によってニトロ基を還元し、アミン化合物(19)を得る。中間
体(19)をスルホニルクロライド化合物(7)でアシル化した後、酸、例えば
トリフルオロ酢酸で脱保護して、所望の中間体(20)を得る。
【0040】反応式6
【化14】
【化15】
【0041】 別法として、中間体(19)をトリフルオロ酢酸で処理することによって、X
がCH2O−であり、mが1であるジアミン化合物(5)が得られる。次いで、 反応式3に示されるように、このジアミン化合物を修飾してもよい。
【0042】 文献に記載されているか、あるいは当業者に既知である方法によって、XがC
2CH2−であり、mが1であるジアミン化合物(5)およびスルホンアミド アミン化合物(9)を容易に製造する。例えば、反応式7に示されるように、ブ
ロモ誘導体(21)をシアン化ナトリウムで処理して、ニトリル化合物(22)
を得る。ニトロ基を水素およびパラジウム触媒で処理して、選択的に還元し、ア
ミン化合物(23)を得る。アミン化合物(23)をスルホニルクロライド化合
物(7)でアシル化し、対応するスルホンアミド化合物(24)を得る。化合物
(24)を塩化コバルトおよびホウ水素化ナトリウムで還元して所望のアミン化
合物(25)を得る。
【0043】反応式7
【化16】
【0044】 別法として、中間体(23)のニトロ基を、例えば塩化コバルトおよびホウ水
素化ナトリウムで還元することによって、XがCH2CH2であり、mが1である
ジアミン化合物(5)が得られる。次いで、反応式3に示されるようにこのジア
ミン化合物を修飾してもよい。
【0045】 以下の反応式8を参照して、中間体(2)および(3)を、極性溶媒、例えば
メタノール、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシドまた
はN−メチルピロリジノン中、30℃〜150℃の温度で1〜24時間、ニート
で、あるいは溶液として加熱することによってカップリングさせ、反応式8に示
される式Iの化合物を得る。この反応は還流メタノール中で行うのが都合がよい
。別法として、アミン化合物(3)の塩、例えばトリフルオロ酢酸または塩酸塩
を用いてもよい。これらの場合、塩基、例えば重炭酸ナトリウムまたはジエチル
イソプロピルアミンを反応混合物に加える。再結晶、トリチュレート、調製用薄
層クロマトグラフィー、W.C. Still, et al., J. Org. Chem. 43, 2923 (1978)
に記載されているシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー、中圧液体クロマト
グラフィーまたはHPLCによってこの生成物を望ましくない副産物から精製す
る。HPLCによって精製された化合物を対応する塩として単離してもよい。同
様にして中間体を精製する。
【0046】反応式8
【化17】
【0047】 場合によっては例えば保護基の除去または操作、特にR1およびR7に対する置
換分の操作により、反応式8に記載される反応由来のカップリング生成物Iをさ
らに修飾してもよい。これらの操作には、当業者に一般に既知である、還元、酸
化、アルキル化、アシル化および加水分解反応が含まれ得るが、これらに限定さ
れない。
【0048】 式Iで示される化合物の別の合成方法を反応式9に例示する。中間体(2)お
よび(3)のカップリング(反応式8を参照のこと)に関して上に記載のように
、エポキシド化合物(2)をアミン化合物(5)とカップリングさせ、アニリン
誘導体(27)を得る。第二級アミン化合物をジ−tert−ブチルジカルボナート
で処理することによって、例えばカルバメートととして選択的に保護し、カルバ
メート化合物(29)を製造する。別法として、ニトロアミン化合物(26)を
カップリング反応において用い、化合物(28)を得る。上に記載されるように
保護した後、例えばパラジウム触媒またはラネーニッケルを用いる接触水素化に
よって、ニトロ基を還元し、中間体(29)を得る。他の基を同時に還元しても
よい場合もある。例えば中間体(28)のR1がハロゲンである場合、これを中 間体(29)における水素に変換してもよい。塩基、例えばピリジンの存在下、
スルホニルクロライドで処理し、次いで保護基を、tert−ブチルカルバメートで
ある場合には、酸、例えばトリフルオロ酢酸またはメタノール性塩化水素を用い
て除去し、式Iのスルホンアミド化合物を得る。
【0049】反応式9
【化18】
【0050】 上に記載のような、例えば保護基の除去または、特にR1およびR7に対する置
換分の操作により、反応式9に例示される反応式由来の式Iの化合物をさらに修
飾してもよい場合もある。さらに、反応式9で示される反応式のうち、任意の中
間体に対する置換分を操作してもよい。
【0051】 また、反応式11に記載のように、アミン中間体、例えば式(3)の化合物お
よびハロケトン中間体、例えば式2dの化合物から本発明の化合物(I)を製造
できる。簡単には、極性溶媒、例えばアセトニトリル、アセトンまたはジメチル
ホルムアミド中、(3)および(2d)の混合物を塩基、例えば炭酸カリウムま
たはトリエチルアミンで処理することによって、アミン化合物(3)をハロケト
ン誘導体(2d)でアルキル化する。得られたアミノケトン化合物(32)を、
例えばメタノール中のホウ水素化ナトリウムで還元し、式(I)で示される所望
の化合物を得る。
【0052】反応式11
【化19】
【0053】 例えば保護基の除去または、特にR1およびR7に対する置換分の操作により、
反応式11に記載される反応由来の式(I)をさらに修飾してもよい場合もある
。これらの操作には、当業者に一般に既知である、還元、酸化、アルキル化、ア
シル化および加水分解反応が含まれ得るが、これらに限定されない。
【0054】反応式12
【化20】
【0055】 第二級アミンを保護せずに、中間体(27)から直接、式Iの化合物を合成し
てもよい場合もある。例えば、R2およびR3が共にメチルである場合、溶媒、例
えばジクロロメタン中、温度−30℃〜50℃、一般には0℃で、アニリン誘導
体(27)をスルホニルクロライド化合物(7)および塩基、例えばピリジンで
処理し、式Iの化合物を得る。
【0056】 上に記載されるように、例えば保護基の除去または、特にR1およびR7に対す
る置換分の操作により、反応式13に記載される反応由来の式Iの化合物をさら
に修飾してもよい場合もある。
【0057】反応式13
【化21】
【0058】 また、反応式14で示されるように、式(36)の酸中間体および式(37)
のアミノアルコール化合物から、R2およびR3が水素である本発明の化合物(I
)を製造することもできる。酸化合物(36)は、対応するエステル化合物(3
5)、代表的には、メチルまたはエチルエステルをスルホニルクロライド化合物
(7)および塩基、例えばピリジンで処理した後、このエステル化合物を水性酸
または塩基で加水分解することによって得られる。カップリング剤、例えばベン
ゾトリアゾリル−N−オキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフル
オロホスフェイトまたは1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカル
ボジイミドメチオダイドを用いて、酸化合物(36)を、文献において既知であ
るか、あるいは当業者に既知の方法によって容易に製造されるアミン化合物(3
7)とカップリングさせ、アミド化合物(38)を得る。これを還元剤、典型的
にはボランで処理し、式Iで示される所望の化合物を得る。
【0059】反応式14
【化22】
【0060】 一般式Iで示される化合物を、例えば、メタノールまたは酢酸エチルまたはそ
の混合物のような適当な溶媒から分別晶出させることによってエナンチオマーの
ジアステレオ異性体ペアに分離することができる。このように得られたエナンチ
オマーペアを、慣用の方法、例えば光学活性酸を分割剤として用いることによっ
て個々のステレオ異性体に分割してもよい。
【0061】 別法として、既知の配置の光学的に純粋な出発物質を用いるステレオ特異的合
成によって一般式Iで示される化合物のエナンチオマーを得てもよい。
【0062】製造例および実施例 単に本発明をさらに説明するため、以下に実施例および製造例を挙げる。本発
明の範囲は単に以下の実施例からなると解釈されない。以下の実施例および製造
例中、融点、各磁気共鳴スペクトル、マススペクトル、N,N−ジメチルホルム
アミド、パラジウム−炭、テトラヒドロフラン、薄層クロマトグラフィーおよび
元素分析は、M.Pt.、NMR、MS、DMF、Pd/C、THF、EtOAc、TLC と略される。用語 「EA」、「NMR」および「MS」は、製造例中で用いられた場合、示されたデータ が所望の構造物と一致していたことを示す。
【0063】 製造例1 3,5−ジカルボエトキシ−4−ヒドロキシピラゾール
【化23】 ナトリウムメトキシド(18.9g、0.35moles)を5℃のメタノール( 400mL)に懸濁した。マロン酸ジメチル(46.2、0.35moles)およ びエチルジアゾアセテート(20g、0.175moles)をすばやく加え、反応 物を室温で72時間攪拌した。この反応物を5℃にまで冷却し、塩酸(5M、7
0mL)、次いで水500mLを加えた。重炭酸ナトリウムを用いて、この反応
物のpHを7に調節し、ろ過によって固形物(22g、63%)を収集した。E
A,MS
【0064】製造例2 4−ヒドロキシピラゾール
【化24】 3,5−ジカルボキシ−4−ヒドロキシピラゾール(21.5g、0.11mo
les)を濃塩酸(200mL)に懸濁し、ゆっくり加熱還流した。固形物をゆっ くり溶液にし、ガスを放出させた。一晩加熱した後、6mm/Hg下、容器温度
80℃までで、溶媒を減圧蒸留した。6mm/Hg下、200℃で、容器から生
成物(5.02g、54%)を昇華させた。EA,MS,NMR
【0065】製造例3 4−t−ブチルジメチルシリルオキシピラゾール
【化25】 4−ヒドロキシピラゾール(1.16g、13.8mmol)およびイミダゾール
(1.13g、16.6mmol)を、窒素下、DMF(50mL)中に懸濁し、t
−ブチルジメチルシリルクロライド(2.3g、15.2mmol)を加えた。17
時間攪拌した後、減圧下、溶媒を除去し、炭酸カリウム4.5gを含む水で残留
物を処理した。この混合物をクロロホルムで2回抽出し、有機層を硫酸ナトリウ
ムで乾燥した。減圧下で溶媒を除去し、生成物(2.58g、94%)を得た。
NMR
【0066】製造例4 1−ベンジル−4−t−ブチルジメチルシリルオキシピラゾール
【化26】 2−t−ブチルジメチルシリルオキシピラゾール(2.5g、12.6mmol)
、ベンジルブロミド(2.16g、12.6mmol)および炭酸カリウム(3.5
mg、22.5mmol)をDMF(40mL)に溶解した。この混合物を17時間
攪拌し、減圧下で溶媒を除去した。残留物を水にとり、クロロホルムで抽出した
。有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を除去し、粗製
の物質をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム)によって精製
し、生成物(3.17g、61%)を得た。EA,MS,NMR
【0067】製造例5 1−トリチル−4−t−ブチルジメチルシリルオキシピラゾール
【化27】 実質的に製造例100にしたがって、2−t−ブチルジメチルシリルオキシピ
ラゾール(16.4g、0.0827mol)とトリチルクロライドを反応させ、 生成物(3.5g)を得た。NMR,MS。
【0068】製造例6 1−ベンジル−4−ヒドロキシピラゾール
【化28】 1−ベンジル−4−t−ブチルジメチルシリルオキシピラゾール(3.0g、
10.4mmol)をTHF(20mL)に溶解し、テトラブチルアンモニウムフル
オライド(THF中の1M 溶液、52mL)を加えた。この反応物を一晩攪拌 し、減圧下で溶媒を除去した。残留物を水に溶解し、ジエチルエーテルに抽出し
た。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下でエーテルを除去した。残留物を
カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム→2%メタノール/クロ
ロホルム)によって精製し、生成物(0.63g、35%)を得た。MS
【0069】製造例7 1−トリチル−4−ヒドロキシピラゾール
【化29】 実質的に製造例102にしたがって、1−トリチル−4−t−ブチルジメチル
シリルオキシピラゾール(4.0g、9.1mmol)を反応させ、生成物(3.5
g)を得た。NMR,MS。
【0070】製造例8 1−トリチル−4−ヒドロキシピラゾール 4−ヒドロキシピラゾール(0.5g、6mmol)をアセトニトリル50mLに
溶解し;トリエチルアミン(3.3mL、4当量)およびクロロトリメチルシラ
ン(0.9mL、1.2当量)を室温で加えた。2時間攪拌した後、クロロトリ
フェニルメタン(1.66g、1当量)を加え、混合物を16時間攪拌した。こ
の混合物を30分間加熱還流し、減圧下で溶媒を除去した。残留物を水および重
炭酸ナトリウム粉末で処理した後、酢酸エチルに抽出し、ブラインで洗浄し、硫
酸ナトリウムで乾燥した。溶媒をもう一度除去し、残留物をカラムクロマトグラ
フィー(1:1,ヘキサン−酢酸エチル)によって精製し、生成物(1.4g、
73%)を得た。NMR,EA,MS。別法として、クロマトグラフィーのかわ
りにメタノールから結晶化することによって、生成物を精製することができる。
【0071】製造例9 (s)−1−ベンジル−4−グリシジルピラゾール
【化30】 1−ベンジル−4−ヒドロキシピラゾール(2g、11.5mmol)、炭酸カリ
ウム(3.2g、23mmol)および(2s)−グリシジル−3−ニトロベンゼン
スルホナート(2.98g、11.5mmol)を、還流温度で17時間、アセトン
(300mL)中でスラリー化した。このアセトンを減圧下で除去し、クロロホ
ルムを用いてブラインから残留物を抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を
再び除去し、残留物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム→
1% メタノール/クロロホルム)によって精製し、生成物(1.8g、68% )を得た。MS,NMR。
【0072】製造例10 (s)−1−トリチル−4−グリシジルピラゾール
【化31】 実質的に製造例105にしたがって、1−トリチル−4−ヒドロキシピラゾー
ル(2.5g、7.66mmol)を反応させ、生成物(1.75g)を得た。NM
R,MS,EA。
【0073】製造例11 N−(4−[2−アミノエチル]フェニル)ベンゼンスルホンアミド
【化32】 4−(2−アミノエチル)アニリン塩酸塩(10.0g、78mmol)の溶液を
ジオキサン(200mL)に溶解し、次いで5M HCl(14.6mL)およ び水(25mL)を加えた。この溶液を氷浴で冷却し、ベンゼンスルホニルクロ
ライド(10.3mL、81mmol)で手早く処理した。ピリジン(10mL)を
加え、溶液を室温で16時間攪拌した。減圧下で溶媒を除去し、残留物を水(3
00mL)に溶解し、ジエチルエーテルで3回洗浄した。水層を5N 水酸化ナ トリウム 80mLで処理し、再びジエチルエーテルで3回洗浄した。5N HC
l 40mLを加えて、水相のpHを約9に調節した。固形物を集め、乾燥した 。NMR,MS,EA。
【0074】実施例1
【化33】 製造例番号10由来のエポキシド化合物(382.5mg、1mmol)をエタノ
ール(30mL)に溶解し、製造例番号11由来の3当量のアミン化合物(82
9.1mg、3mmol)で処理し、80℃で16時間攪拌した。室温にまで冷却し
た後、白色沈殿(過剰 368958)が生じ、これをろ過によって除去した。 ろ液を減圧下で濃縮し、シリカフラッシュクロマトグラフィーカラムにアプライ
した。100% CHCl3、次いでCHCl3/MeOH/NH4OH(50:5
:1)で溶出させ、適切なフラクションを濃縮し、生成物(535mg、81%
)を白色固形物として得た。NMR,MS,IR。
【0075】実施例2
【化34】 補助溶媒としてTHF(5mL)を含む1N HCl(50mL)に、実施例 番号1由来の化合物(200mg、0.3mmol)を溶解し、室温で16時間強く
攪拌した。減圧下でこの溶液を濃縮し、吸湿性白色固形物(125mg、85%
)を得た。MS,NMR
【0076】 前記のように、本発明の化合物は強力で、選択的なβ3レセプターアゴニスト である。この薬理活性は機能的アゴニストβ3アッセイにおいて測定することが できる。
【0077】機能的アゴニスト β3アッセイ セルライン American Type Culture Collection から得たプラスミド57537からhβ2 DNAを発現させた。縮重プローブを用いるポリメラーゼ連鎖反応法を利用して
、ヒトゲノムライブラリーからhβ2およびhβ3アドレナリン作動性レセプター
をクローニングした。完全長のレセプターをクローニングし、発現させ、配列決
定し、公表されている配列(hβ1: T. Frielle et. al., (1993) Molecular Pha
rmacology 44: 264-270)に基づいて同一性を照合した。次いで、テトラヒドロ 葉酸還元酵素(tetrahydrofolate reductase)およびハイグロマイシン耐性を回
復させるベクターを用いて、これらのレセプターをCHO細胞のDXB−11変
異体で発現させた。ラットβ3レセプターを発現するCHOセルラインは当分野 において既知である。Mol. Pharm., Vol 40, pp. 895-99 (1991)。10% 透析 したFBS./高グルコースDMEM/0.1%プロリン中でCHO細胞を培養
した。
【0078】cAMPアッセイ 低張25mM Hepes(pH7.4)、1mM EDTA,20μg/mL leupeptin、1mM PMSF緩衝液を用いて、上記セルラインをかき集め、次 いで分画遠心することによって細胞膜を回収できる。膜を25mM トリス(p H 7.6)、0.2% BSA、2.6mM Mg、0.8mM ATP、0.1
mM GTP、5mM クレアチンリン酸、クレアチンキナーゼ 50U/mL、 0.2mM IBMX中、32℃でインキュベートするとよい。アゴニストを加 え、インキュベーションを15m継続する。蛍光トレーサー免疫アッセイ法を利
用して、生産されたcAMPをアッセイすることができる。
【0079】 培養フラスコからトリプシン処理によって取り出した懸濁細胞を用いて無傷の
細胞のアッセイを行うことができる。細胞を0.5mM IBMXと37℃でプ レインキュベートするとよい。アゴニストを加え、インキュベーションを15m
継続しうる。懸濁物を沸騰水中で加熱することによってインキュベーションを止
めることができる。これらとひらめ筋(soleus)インキュベート物中のcAMP
またはcGMPをRIA(Amersham)によってアッセイすることができる。
【0080】 本発明の化合物はβ3レセプターのアゴニストである。イソプロテレノールは 非選択的β3アゴニストとして当分野で認められ、化合物活性を評価する際に広 く比較物質として用いられている。Trends in Pharm. Sci. 15: 3 (1994) を参 照のこと。機能的アゴニストβ3アッセイにおいて、本化合物は、単一回、50m
mol用量でイソプロテレノール応答の少なくとも30%、好ましくは50%、よ り好ましくは85%以上を示す。記載されているアゴニストに対する用量応答滴
定は、<10mM、好ましくは<1mmolのEC50値を表す。機能的アッセイにお
いて、用量滴定はイソプロテレノールについてEC50 1.1±0.5mMを与 える。
【0081】 機能的アッセイにおいてβ1およびβ2に対してスクリーニングした場合、用量
滴定実験は、本発明の化合物を用いるとレセプター刺激が大きく減少しているか
、あるいは全く観察されないことを示す。これは、イソプロテレノールを対照と
する本質的活性(達成される最大応答)を測定することによって明らかになる。
特許請求している式Iの化合物は選択的β3レセプターアゴニストであり、イソ プロテレノール応答の<3%の本質的活性を有する。
【0082】 本化合物は、β3のアゴニストとして、β3レセプターが病状において役割を有
していることが示された哺乳類の症状の処置に有用である。好ましい哺乳類はヒ
トである。β3レセプターの調節と疾患、例えばタイプII糖尿病および肥満の 処置の関連は当分野でよく確立されている。当分野で認識されている他の症状に
は、胃腸障害、例えば胃腸運動、喘息およびうつ病が含まれる。したがって本化
合物は、炎症性腸疾患(クローン病または潰瘍性大腸炎)、過敏性腸症候群、非
特異的下痢(non-specific diarrhoea)およびダンピング症候群の処置に有用で
ある。
【0083】 ヒトでない哺乳類の処置では、本発明の化合物は体重の増加および/またはえ
さの利用効率の改善および/または体重増および/またはえさ利用効率の改善お
よび/または除脂肪体重の増加および/または出生時死亡率の減少および家畜の
出生時/出生後生存率(post/natal survival rate)の増加に有用である。
【0084】 式Iで示される化合物は投与前に製剤化するのが好ましい。したがって、本発
明のもう1つの態様は、式Iの化合物および1個またはそれ以上の製薬的に許容
される担体、希釈剤または賦形剤を含む医薬製剤である。
【0085】 本発明の医薬製剤は、周知の容易に入手可能な成分を用いる既知の手法によっ
て製造する。本発明の組成物を製造する際には、通常、活性成分を担体と混合し
、あるいは担体によって希釈し、あるいは、カプセル、サシエ、ペーパーまたは
他の容器の形であり得る担体中に含ませる。担体が希釈剤として働く場合、これ
は、活性成分用のビヒクル、賦形剤または媒体として作用する固形物、半固形物
、または液状物質であってよい。したがって本組成物は、錠剤、ピル剤、粉末剤
、トローチ剤、サシエ剤、カシェ剤、エリキシル剤、懸濁剤、乳剤、溶液剤、シ
ロップ剤、(固形あるいは液状媒体としての)エアロゾル剤、ゼラチン軟および
硬カプセル剤、坐剤、滅菌注射溶液剤、および滅菌パッケージング粉末剤の剤型
にすることができる。
【0086】 適当な担体、賦形剤および希釈剤の例には、ラクトース、デキストロース、ス
クロース、ソルビトール、マンニトール、デンプン、アカシアゴム、リン酸カル
シウム、アルギナート、トラガカント、ゼラチン、ケイ酸カルシウム、微結晶セ
ルロース、ポリビニルピロリドン、セルロース、水シロップ、メチルセルロース
、メチルおよびプロピルヒドロキシベンゾエート、タルク、ステアリン酸マグネ
シウムおよび鉱油が含まれる。この製剤には、さらに、滑沢剤、湿潤剤、乳化剤
および懸濁化剤、保存剤、甘味料または香料を含ませることができる。本発明の
組成物は、患者に投与後、活性化合物をすばやく、持続的に、あるいは遅延して
放出するように製剤化することができる。
【0087】 本組成物は、各用量が約0.1〜約500mg、より通常には約.5〜約20
0mgの活性成分を含む単位投与剤型に製剤化するのが好ましい。しかし、投与
される治療用量は、処置される症状、投与化合物の選択、および選択された投与
経路を含む関連環境に照らして内科医により決定され、したがって上記用量範囲
はいかなる意味においても本発明範囲の限定を意図しないことが理解されよう。
本化合物は、経口、経直腸、経皮、皮下、局所、静脈内、筋肉内または鼻腔内経
路を含む種々の経路で投与することができる。すべての症状に関して、典型的な
1日当たりの用量には、約0.05mg/kg〜約20mg/kgの本発明活性
化合物を含ませる。好ましい1日当たりの用量は約0.1〜約10mg/kg、
理想的には約0.1〜約5mg/kgである。しかし、局所投与に関する典型的
用量は、化合物約1〜約500mg/被投与組織cm2である。好ましくは、化 合物の適用量は、約30〜約300mg/cm2、より好ましくは約50〜約2 00mg/cm2および最も好ましくは約60〜約100mg/cm2の範囲であ
る。
【0088】 以下の製剤例は単に例示的であり、いかなる意味においても本発明範囲を限定
するためのものではない。
【0089】製剤例1 以下の成分を用いてゼラチン硬カプセル剤を製造する:
【表1】 上記成分を混合し、460mg量をゼラチン硬カプセルに充填する。
【0090】 本発明の原理、好ましい態様および操作方法を前記明細書中に記載してきた。
しかし、開示されている特定の形態は限定的ではなく、例示的であると考えるべ
きであり、本明細書中の保護されることを意図する発明は、これらに限定される
と解釈すべきでない。当業者であれば、本発明の精神から逸脱することなく、バ
リエーションおよび変更を施し得る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM ,HR,HU,ID,IL,IS,JP,KE,KG, KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,L U,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO ,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG, SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,U G,US,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 チャールズ・デイビッド・ジョーンズ アメリカ合衆国46227インディアナ州イン ディアナポリス、イースト・ブランズウィ ック・アベニュー223番 (72)発明者 アンソニー・ジョン・シューカー アメリカ合衆国30329ジョージア州アトラ ンタ、エンパイヤー・ロード1172番 Fターム(参考) 4C086 AA01 AA02 AA03 BC36 MA01 MA04 NA14 ZA12 ZA59 ZA66 ZA70 ZC35

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 構造式(I): 【化1】 [式中、 nは0または2であり; mは0〜5であり; Aは 【化2】 (ここに X1は (1) −O−CH2−、 (2) −S−CH2−または (3) 単結合であり; R1は (1) ヒドロキシ、 (2) オキソ、 (3) ハロゲン、 (4) シアノ、 (5) NR88、 (6) SR8、 (7) トリフルオロメチル、 (8) C1−C10アルキル、 (9) OR8、 (10)SO29、 (11)OCOR9、 (12)NR8COR9、 (13)COR9、 (14)NR8SO29、 (15)NR8CO28または (16)ヒドロキシ、ハロゲン、シアノ、NR88、SR8、トリフルオ ロメチル、OR8、C3−C8シクロアルキル、フェニル、NR8COR9、COR9 、SO29、OCOR9、NR8SO29またはNR8CO28で置換されている C1−C10アルキルである) であり; R2およびR3は独立して (1) 水素 (2) C1−C10アルキルまたは (3) ヒドロキシ、C1−C10アルコキシおよびハロゲンから選択される 1〜4個の置換分を有するC1−C10アルキルであり; Xは (1) −CH2−、 (2) −CH2−CH2−、 (3) −CH=CH−または (4) −CH2O−であり; R4およびR5は独立して (1) 水素、 (2) C1−C10アルキル、 (3) ハロゲン、 (4)NHR8、 (5)OR8、 (6)SO29または (7)NHSO29であり; R6は (1)水素または (2)C1−C10アルキルであり; R7はZ−(R1a)nであり; ここに、 R1aは (1) R1、 (2) C3−C8シクロアルキル、 (3) 場合により、R8、NR88、OR8、SR8およびハロゲンから 独立して選択される4個までの基によって置換されていることもあるフェニルま
    たは (4) 場合により、オキソ、R8、NR88、OR8、SR8およびハロ ゲンから独立して選択される4個までの基によって置換されていることもある、
    酸素、硫黄および窒素から選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5員または
    6員ヘテロ環であり; Zは (1) フェニル、 (2) ナフチル、 (3) 酸素、硫黄および窒素から選択される1〜4個のヘテロ原子を有
    する5員または6員ヘテロ環式環、 (4) C3−C8シクロアルキル環と縮合しているベンゼン環、 (5) 酸素、硫黄および窒素から選択される1〜4個のヘテロ原子を有
    する5員または6員ヘテロ環式環と縮合しているベンゼン環、 (6) 酸素、硫黄および窒素から選択される1〜4個のヘテロ原子を有
    する5員または6員ヘテロ環式環と縮合している、酸素、硫黄および窒素から選
    択される1〜4個のヘテロ原子を有する5員または6員ヘテロ環式環または (7) C3−C8シクロアルキル環と縮合している、酸素、硫黄および窒
    素から選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5員または6員ヘテロ環式環で
    あり; R8は (1) 水素、 (2) C1−C10アルキル、 (3) C3−C8シクロアルキル、 (4) 場合により、ハロゲン、ニトロ、オキソ、NR1010、C1−C1 0 アルキル、C1−C10アルコキシ、C1−C10アルキルチオおよび、ヒドロキシ 、ハロゲン、CO2H、CO2−C1−C10アルキル、SO2−C1−C10アルキル 、C3−C8シクロアルキル、C1−C10アルコキシおよび、場合により、1〜3 個のハロゲン、C1−C10アルキルまたはC1−C10アルコキシによって置換され
    ていることもあるZから選択される1〜4個の置換分を有するC1−C10アルキ ルから選択される1〜4個の置換分を有することもあるZまたは (5) ヒドロキシ、ハロゲン、CO2H、CO2−C1−C10アルキル、 SO2−C1−C10アルキル、C3−C8シクロアルキル、C1−C10アルコキシ、 C1−C10アルキルおよび、場合により、1〜4個のハロゲン、C1−C10アルキ
    ルまたはC1−C10アルコキシによって置換されていることもあるZから選択さ れる1〜4個の置換分を有するC1−C10アルキルであり; R9は (1) R8または (2) NR88であり; R10は (1) C1−C10アルキルであるか、あるいは (2) 2個のR10基が、それらが結合しているNといっしょになって、
    1−C10アルキルで置換されていることもある5員または6員環を形成してい る] によって示される化合物または製薬的に許容されるその塩。
  2. 【請求項2】 該化合物が以下の構造式によって示されるものである、請求
    項1に記載の化合物: 【化3】 [式中: R2およびR3は独立して水素またはメチルであり; Xはメチレンまたはエチレンである]。
  3. 【請求項3】 Zがフェニル、ナフチルまたは、酸素、硫黄および窒素から
    選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5員または6員ヘテロ環式環と縮合し
    ているベンゼン環または、酸素または硫黄の一方および/または1〜4個の窒素
    原子から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有するヘテロ環である、請
    求項2に記載の化合物。
  4. 【請求項4】 Zがフェニル、ナフチル、キノリニル、チエニル、ベンゾイ
    ミダゾリル、チアジアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、インドリル、インドリニ
    ル、ベンゾジオキソリル、ベンゾジオキサニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾフ
    ラニル、ベンゾオキサジニル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、テ
    トラヒドロナフチル、ジヒドロベンゾフラニル、トリアゾリル、テトラゾリル、
    オキサジアゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリジニ
    ル、ピラゾリル、イソオキサゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピラゾリル、テト
    ラヒドロベンゾチアゾリルまたはテトラヒドロキノリニルである、請求項3に記
    載の化合物。
  5. 【請求項5】 R1が水素、ヒドロキシ、シアノ、オキシド、ハロゲンまた はトリフルオロメチルであり; R4およびR5が独立して、水素、ハロゲン、OR8またはNHSO29である 、請求項4に記載の化合物。
  6. 【請求項6】 Zがフェニルまたはナフチルである、請求項5に記載の化合
    物。
  7. 【請求項7】 R1、R4およびR5がそれぞれ−Hである、請求項6に記載 の化合物。
  8. 【請求項8】 製薬的に許容される量の請求項1の化合物を患者に投与する
    工程を含む、その必要がある患者における、ベータ3レセプターの刺激方法。
  9. 【請求項9】 肥満またはタイプII糖尿病の患者を処置する、請求項8に
    記載の方法。
  10. 【請求項10】 該化合物が以下の構造式によって示される、請求項9に記
    載の方法: 【化4】 [式中: R2およびR3は独立して、水素またはメチルであり; Xはメチレンまたはエチレンである]。
  11. 【請求項11】 Zがフェニル、ナフチルまたは、酸素、硫黄および窒素か
    ら選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5員または6員ヘテロ環式環と縮合
    しているベンゼン環または、酸素または硫黄の一方および/または1〜4個の窒
    素原子から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有するヘテロ環である、
    請求項10に記載の方法。
  12. 【請求項12】 Zがフェニル、ナフチル、キノリニル、チエニル、ベンゾ
    イミダゾリル、チアジアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、インドリル、インドリ
    ニル、ベンゾジオキソリル、ベンゾジオキサニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾ
    フラニル、ベンゾオキサジニル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、
    テトラヒドロナフチル、ジヒドロベンゾフラニル、トリアゾリル、テトラゾリル
    、オキサジアゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリジ
    ニル、ピラゾリル、イソオキサゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピラゾリル、テ
    トラヒドロベンゾチアゾリルまたはテトラヒドロキノリニルである、請求項11
    に記載の方法。
  13. 【請求項13】 R1が水素、ヒドロキシ、シアノ、オキシド、ハロゲンま たはトリフルオロメチルであり; R4およびR5が独立して、水素、ハロゲン、OR8またはNHSO29である 、請求項12に記載の方法。
  14. 【請求項14】 Zがフェニルまたはナフチルである、請求項13に記載の
    方法。
  15. 【請求項15】 R1、R4およびR5がそれぞれ−Hである、請求項14に 記載の方法。
  16. 【請求項16】 医薬品として使用するための請求項1〜7のいずれか一項
    に記載の化合物。
  17. 【請求項17】 該医薬品が、それを必要としている患者のベータ3レセプ
    ターの刺激に使用するためのものである、請求項16に記載の化合物。
  18. 【請求項18】 該医薬品が、患者の肥満またはタイプII糖尿病の処置に
    使用するためのものである、請求項16に記載の化合物。
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