JP2001524942A - アンチセンス・オリゴヌクレオチド薬物 - Google Patents

アンチセンス・オリゴヌクレオチド薬物

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JP2001524942A JP53699798A JP53699798A JP2001524942A JP 2001524942 A JP2001524942 A JP 2001524942A JP 53699798 A JP53699798 A JP 53699798A JP 53699798 A JP53699798 A JP 53699798A JP 2001524942 A JP2001524942 A JP 2001524942A
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Abstract

(57)【要約】 アンチセンス・オリゴヌクレオチド薬物並びに、その製造方法および使用方法が開示されている。

Description

【発明の詳細な説明】 アンチセンス・オリゴヌクレオチド薬物発明の背景 アンチセンス医療には、細胞内に位置する、典型的にはRNA分子である目的の 核酸に結合する外生のオリゴヌクレオチドの投与が含まれる。アンチセンスとい う術語は、このオリゴヌクレオチドが、細胞産物をコードしているmRNA分子(「 センス鎖」)に対して典型的には相補であるために与えられたものである。アン チセンス・オリゴヌクレオチドを利用してmRNAの発現を阻害できること、ひいて は生体内でのたんぱく質の発現を阻害できることは、よく文献化されている。し かしながら、ある所定のmRNAに対し、適切な相補の−オリゴヌクレオチド(又は 複数のオリゴヌクレオチド)を選択することは、必ずしも容易ではない(例えば 、ここに参考文献として編入することとするCrooke,S.T.FASEB J.7:533-539( 1993)を参照されたい)。アンチセンス剤は、一般には目的のRNA分子のすべてに 継続的に結合することで、これらを不活化するか、又は内生のリボヌクレアーゼ H(RnaseH)活性の基質となるものでなければならない。本発明の方法により生 成されるRNA/オリゴヌクレオチド複合体のRnaseH蒸解に対する感受性は、標準的 方法(例えば、ここに参考文献として編入することとするDonia,B.P.,et al. ,J.Biol.Chem.268(19):14514-14522(1993);Kawasaki,A.M.,et al.,J.M ed.Chem.6(7):831-841(1993)を参照されたい)を用いて評価することができる 。全体的なmRNA補体と同じ長さのアンチセンス・オリゴヌクレオチドは、m RNAのトランスレーションを調整するのに用いられてきたが、例えば薬理学的 な有用性等、大きな配列に関連する欠点がある。更に、長いオリゴヌクレオチド は、ただ1個所(あるいは数箇所)のみ位置が異なる標的配列を区別する能力が 劣るおそれがある。 ある医療用途では、より短い(15から200)塩基のアンチセンス分子が好 適であろうと信じられている。より短いアンチセンス・オリゴヌクレオチドは、 より生物学的利用能が大きいかもしれないし、あるいはより簡単に開発できるか もしれない。また一般的に、より長い配列よりももっと簡単な化学的方法で合成 できる。しかしながら、より短いオリゴヌクレオチドは、標的核酸とハイブリッ ド核酸を作るのに十分な安定性を有するように選択されねばならない。また、よ り短いオリゴヌクレオチドは、非標的配列との過剰な結合を避けながら、標的配 列と選択的に結合するのに十分な長さも持たねばならない。発明の要約 本発明は、アンチセンス治療、例えば病気の管理あるいは根絶等に関する。本 発明は又、生体内あるいは試験管内でアンチセンス薬物として用いるためにタン デム・オリゴヌクレオチドを選択する方法に関する。 一態様においては、本発明は、mRNAの発現に関連した状態を治療する方法 を提供し、その方法は、前記標的状態が治療されるように、mRNA配列の第1 領域に相補的な第1アンチセンス・オリゴヌクレオチドと、前記標的mRNA配 列に相補的な第2アンチセンス・オリゴヌクレオチドの有効量を、それを必要と する被験者に投与する段階を包含し、前記標的mRNA配列の前記第1および第 2アンチセンス領域は実質的に隣接している。好適な一実施例では、この標的m RNA配列は、突然変異配列、即ち正常なあるいは野生型核酸配列とは1つ以上 のヌクレオチド塩基が異なる配列である。好適な実施例では、第1および第2ア ンチセンス・オリゴヌクレオチドが、標的(例えば天然あるいは野生型)配列と 殆どハイブリダイゼーションしないが、標的(例えば突然変異)配列とハイブリ ダイゼーションできるように選択され、その結果選択的な治療法が提供される。 別の側面では、本発明はアンチセンス治療で用いるためのタンデム・アンチセ ンス・オリゴヌクレオチドを提供する方法である。その方法は、タンデム・アン チセンス・オリゴヌクレオチドを提供できるように、標的核酸配列(例えば被験 者の生体の)の第1および第2領域(第1および第2領域は実質的に隣接してい る)を選択する段階と、第1および第2アンチセンス・オリゴヌクレオチド(第 1アンチセンス・オリゴヌクレオチドは標的核酸配列の第1領域に相補的であり 、そして第2アンチセンス・オリゴヌクレオチドは標的核酸配列の第2領域に相 補的である)を提供する段階からなる。好適な実施例では、第1および第2アン チセンス・オリゴヌクレオチドの中の少なくとも1つは、生体の突然変異核酸配 列 の該当する領域と完全に相補的であるが、しかし生体の正常あるいは野生型核酸 とは完全に相補的ではない(例えば1つ以上の塩基位置で)。 別の好適な実施例では、本発明は、配列中でただ1つの塩基が異なる2つの別 々の標的RNA分子を区別する方法を提供する。 更に別の好適な実施例では、塩基変化ウイルスの異型を1つも含まない細胞が 阻害されないようにしながら、ウイルスの中でたった1つ塩基異型を含む細胞を 選択的に阻害するために、本発明を用いることもできる。 別の態様においては、本発明は、容器の中に入っているタンデム・アンチセン ス・オリゴヌクレオチドからなるキットを、好適には、治療方法にタンデム・オ リゴヌクレオチドの用い方の指示を添えて提供する。 別の態様においては、本発明は、薬学的に容認される担体に入っているタンデ ム・アンチセンス・オリゴヌクレオチドを提供する。 別の態様においては、本発明は、少なくとも遺伝子の一部に突然変異が存在し ていることで特徴づけられる疾患に罹っている被験者を治療する方法であり、そ の方法は、それを必要としている被験者に、遺伝子の正常型とは実質的には結合 しないで、遺伝子の突然変異型の実質的に隣接している部位と結合する第1およ び第2オリゴヌクレオチドの有効量を投与することからなる。 別の態様においては、本発明は、疾患を有する被験者(ここでその疾患は被験 者の核酸配列(例えば被験者のmRNA配列)に突然変異が存在していることで 特徴づけられる)を治療する方法であり、その方法は、被験者を治療できるよう に、それを必要としている被験者に、突然変異遺伝子と協調的に結合する少なく とも2つのオリゴヌクレオチドの有効量を投与することからなる。その少なくと も2つのオリゴヌクレオチド(被験者の核酸配列の実質的に隣接している部分と 好ましくはハイブリダイゼーションさせることができる)は、薬学的に容認され る担体に入れて投与することもできる。 更に別の態様においては、本発明は、異常な遺伝子の現出により特徴づけられ る増殖的な疾患を有する被験者を治療するを提供し、その方法は、治療が行える ように、有効量の第1および第2アンチセンス・オリゴヌクレオチドを、それを 必要としている被験者に投与することからなる。 別の態様においては、本発明は、被験者のウイルス性感染を治療する方法であ り、その方法は、第1及び第2アンチセンス・オリゴヌクレオチドが標的ウイル ス性核酸と接触するように、従って複製が形成されるように、有効量の第1およ び及び第2アンチセンス・オリゴヌクレオチドを、それを必要としている被験者 に投与する段階と、標的ウイルス性核酸によって符号化されたタンパク質の現出 を阻害する段階とを含み、ウイルス性感染の治療が行える。図面の簡単な説明 図1には、タンデム・アンチセンス・プライマーの標的および非標的配列との ハイブリダイゼーションが摸式図的に描かれている。 図2には、標的の「ヘアピン」配列に対するマッチ及びミスマッチ配列の溶融 曲線が描かれている。発明の詳細な説明 本発明は、アンチセンス治療と、アンチセンス治療で用いられるアンチセンス ・オリゴヌクレオチドを選択するための方法と、アンチセンス治療で有用なタン デム・アンチセンス・オリゴヌクレオチドとに関する。 本明細書では、「アンチセンス」ヌクレオチド、「アンチセンス」オリゴヌク オチドあるいは「アンチセンス」核酸という用語は置き換え可能であり、また、 例えば二本鎖cDNA分子の符号化鎖と相補的な、あるいはmRNA配列と相補 的な、あるいは遺伝子の符号化鎖と相補的な、タンパク質を符号化している「セ ンス」核酸と相補的であるヌクレオチド配列のことをいう。 一態様では、本発明は、mRNAの現出に関係する容態を治療する方法を提供 する。その方法は、容態を治療できるように、それを必要としている被検者に、 標的mRNA配列の第1領域と相補的な第1アンチセンス・オリゴヌクレオチド および第2mRNA配列と相補的な第2アンチセンス・オリゴヌクレオチド(標 的mRNA配列の第1および第2アンチセンス領域は、実質的に隣接している) を有効量投与することからなる。 別の実施例では、本発明は、アンチセンス治療で用いるタンデム・アンチセン ス・オリゴヌクレオチドを提供する方法が提供される。その方法は、タンデム・ アンチセンス・オリゴヌクレオチドが提供できるように、標的核酸配列の第1お よび第2領域(第1および第2領域は実質的に隣接している)を選択する段階と、 第1および第2アンチセンス・オリゴヌクレオチド(第1アンチセンス・オリゴ ヌクレオチドは標的核酸配列の第1領域に相補的であり、そして第2アンチセン ス・オリゴヌクレオチドは標的核酸配列の第2領域に相補的である)を作製する 段階からなる。 ここでは、「タンデム・オリゴヌクレオチド」という用語は、標的核酸の実質 的に隣接している、非重複の配列と相補的であるオリゴヌクレオチドのことをい う。 タンデム・オリゴヌクレオチドには、第1および第2アンチセンス・オリゴヌク レオチド(ここではまた「プローブ」ということもある)を含めることができる 。ある実施例では、第3タンデム・オリゴヌクレオチド(第1あるいは第2アン チセンス・プローブのどれかとタンデム)、第4タンデム・オリゴヌクレオチド あるいはより多くののオリゴヌクレオチドを使用できる。 ここでは「実質的に隣接する」という用語は、お互いに直接隣接しているか、 あるいは間に介在して分離させるヌクレオチド塩基が1つ以下の複数の核酸の領 域あるいは部分をいう。したがって、標的核酸の実質的に隣接する部分と結合す る本発明のタンデム・オリゴヌクレオチドは、お互いに直接隣接するか、あるい は1つ以下の塩基幅しかない間隙で分離されたもの同士でハイブリダイゼーショ ンすることになる。タンデム・オリゴヌクレオチドは、標的核酸と協調的に結合 できる(例えばKandlmalla,et al.,Nucleic Acids Rresearch(1995)23:3578- 3584を参照のこと)。したがって、好適な実施例では、タンデム・オリゴヌクレ オチドは、第1アンチセンス・オリゴヌクレオチドと相補的な標的配列との結合 は、第2タンデム・アンチセンス・オリゴヌクレオチドと標的配列との結合を促 進できるように、選択される。 好適な実施例では、第1および第2アンチセンス・オリゴヌクレオチドは、ア ンチセンス・オリゴヌクレオチドが単一の塩基の分だけ非標的配列(これは、好 適にはアンチセンス・プローブによって有意的には結合されない)と異なる標的 配列と選択的に結合するように選択される。このような配列特異性は、現在のア ンチセンス治療設計において重要な問題を取り扱う。例えば、選択的なタンデム ・アンチセンス・オリゴヌクレオチドを用いれば、天然遺伝子あるいはmRNA を含む細胞と突然変異遺伝子あるいはmRNA(この場合、突然変異体は天然配 列とたった1つの塩基しか違わない)との間の区別を可能にする。したがって、 たった1つの塩基が変異したガン細胞は、適切なタンデム・アンチセンス・オリ ゴヌクレオチドを選択することによって選択的に標的にすることができる(突然 変異配列と完全に相補的であるが天然配列とは異なり有意的には結合しないか、 あるいは決してうまく結合することがないタンデム・オリゴヌクレオチドを選択 する)。このように、正常な、非標的細胞を有意的に影響を及ぼさずに突然変異 細胞を標的にすることができる。したがって、本発明は、非標的細胞を有意的に 損なわずに予め選択された標的細胞に選択的に影響を与えるための方法を提供す る。 好適な実施例では、第1アンチセンス・オリゴヌクレオチドは長さが5から5 0ヌクレオチドであり、より好適には長さが10から25ヌクレオチドある。ま た第2アンチセンス・オリゴヌクレオチドは長さが5から50ヌクレオチドであ り、より好適には、結合された場合に、標的核酸と結合されたタンデム・アンチ センス・オリゴヌクレオチドの全長が10から105ヌクレオチド塩基に達する ように、長さ10から25ヌクレオチドであり、もっと好適には15から50で あり、最も好適には20から30ヌクレオチド塩基である。 別の実施例では、第1アンチセンス・オリゴヌクレオチド(例えば短い方とす る)と第2アンチセンス・オリゴヌクレオチド(例えば長い方とする)との長さ の比は、少なくとも1:1、1:2、1:3もしくは1:4である。 別の実施例では、第1アンチセンス・オリゴヌクレオチドの長さ対第2アンチ センス・オリゴヌクレオチドの長さの比は、少なくとも2:1、3:1、もしく は4:1である。 好適な実施例では、本発明は、核酸配列に突然変異が存在することで特徴づけ られる疾患に罹っている被験者を治療する方法であり、その方法は、被験者を治 療できるように、それが必要な被験者に、突然変異核酸配列(例えば遺伝子ある いはmRNA)の部位と選択的に結合する少なくとも2つのオリゴヌクレオチド を有効量投与することからなる。このような選択的な結合では、アンチセンス・ オリゴヌクレオチドは、実質的に隣接している。ここで使われている「選択的な 結合」という用語は、アンチセンス・オリゴヌクレオチドが野生型遺伝子よりむ しろ突然変異遺伝子と選択的に結合することをいう。 本発明は更に、例えばP53のように、腫瘍抑制遺伝子での突然変異によって 発症する病気の治療方法を意図している。原型がん遺伝子における突然変異もま た本発明の方法にしたがって治療できる。突然変異原型がん遺伝子のある種のタ イプは、当業者には知られており、これらには例えばc-myc,c-myb,c-fos,ras およびBCR/ABのグループなど含まれる。 好適な実施例では、本発明は、ヒトの核酸配列中の突然変異の存在によって特 徴づけられる疾患に罹っているヒトの治療方法を提供し、またその方法は、被験 者の治療ができるように、突然変異核酸配列(例えば遺伝子やmRNA)の部位 で二本鎖を形成する少なくとも2つのオリゴヌクレオチドの有効量を、それを必 要とする被験者に薬理学的に許容される担体に入れて投与すことからなる。この ようなタンデム・アンチセンス・オリゴヌクレオチドは、二本鎖を形成する場合 、好適には十分隣接しており、また被験者の野生型遺伝子と突然変異型遺伝子と 区別できる。 特に好適な実施例では、本発明は、有効量の第1および第2アンチセンス・オ リゴヌクレオチドを投与することで、異常な遺伝子の現出で特徴づけられる増殖 性疾患に罹っているヒトを治療する方法を提供する。このような増殖性疾患は、 例えば、いくつかの結腸のガンにおける上皮細胞または消化管に由来するの抑制 できない増殖がその特徴である。 別の特に好適な実施例では、本発明は、治療が行えるように、有効量の第1お よび第2アンチセンス・オリゴヌクレオチドを投与し、ウイルス性核酸を結合し 、二本鎖を形成し、さらにウイルスの遺伝子の現出を阻害して、ヒトの被験者の ウイルス性感染を治療する方法を提供する。ウイルス性標的の例では、乳頭腫ウ イルス属、単純性疱疹ウイルス、HIV−1がある。 適切な標的容態の他の例には、鎌状細胞貧血がある。鎌状細胞貧血は、1つの 核酸の突然変異が引き起こすことで知られており、ヘモグロビンの1つのアミノ 酸に置き換わる。鎌状細胞の素質に対してヘテロ接合のヒトは、1つの正常な遺 伝子と1つの突然変異遺伝子をもっている。したがって、例えば、遺伝子の突然 変異型と完全に相補的であるが、遺伝子の正常型とは必ずしも完全に相補的では ないタンデム・アンチセンス・オリゴヌクレオチドの使用などによる本発明の治 療は、突然変異型を選択的に抑制できる。 被験者の遺伝子の中の点突然変異の存在に特徴付けられる疾患の他の例には、 血友病とシャルコー‐マリー‐ツース病がある。本発明の方法によって治療でき る他の病気あるいは状態は、当業者には明らかとなろう。 用いられるタンデム・アンチセンス・オリゴヌクレオチドは、単一塩基の突然 変異RNAに選択的に「積み重ねる」ことができる(エネルギーの違いが、例え ば10から100倍の特異性を与える)。タンデム・アンチセンス・オリゴヌク レオチドが標的配列の隣接領域とハイブリダイゼーションする際に、一般的には 、突然変異(例えば点突然変異)配列と天然配列との結合の間の最大のエネルギ ーの違いが生じ、またタンデム・オリゴヌクレオチドのハイブリダイゼーション によって形成された「ニック」では、即ちタンデム・オリゴヌクレオチドの中の 「ニック」の末端の塩基が、野生型配列に対してミスマッチである場合、単一塩 基の変化が生じる。対照的に、同じ対の低重合体(オリゴマー)が野生型配列と 出会うと、ニックでのミスマッチである塩基のために効率的なハイブリダイゼー ションが阻害される。ニックで積み重なっている塩基のせいで安定的になり、予 め選択された標的配列との効率的なハイブリダイゼーションがもたらされ、一方 では効率的なハイブリダイゼーションが標的配列とは異なる配列には生じないよ うに、第1および第2アンチセンス・オリゴヌクレオチドが好適に選択される(塩 基積重ねエネルギー論の説明およびここに引用されている文献については、例え ばBroude et al.(Proc.Natl.Acad.Sci.USA 91:3072(1994)(言及により編 入)を参照のこと)。このような結果は、少なくとも1個のタンデム・オリゴヌク レオチドは、他のタンデム・アンチセンス・オリゴヌクレオチドが存在しない場 合は標的配列と安定的にハイブリダイゼーションしないように(例えば、両方の タン デム・オリゴヌクレオチドが存在し、また標的とハイブリダイゼーションされる 場合は、ニックでの塩基の積重ねによるエネルギーが効率的なハイブリダイゼー ションを促進するのに十分である)、少なくとも1個のタンデム・アンチセンス ・オリゴヌクレオチドを選択することで達成できる。ハイブリダイゼーションの エネルギー論は、当業者には明らかなように、標的の長さと塩基組成およびアン チセンス・プローブに少なくとも部分的には依存している。したがって、当業者 は、ここに提供される教示を考慮すれば、選択された標的配列に適切なタンデム ・アンチセンス・プローブを選択できることになる。 上記の選択能力における優位性は、点突然変異の正確な位置で「ニック」を形 成するタンデム・のやり方でアニールする一対のオリゴヌクレオチドを設計する ことで与えられる。その原理は図1で例示されている。図1の最上段のパネル(「 事例1」)には、2個のタンデム・オリゴヌクレオチド(「A−Sオリゴヌクレオ チド1」および「A−Sオリゴヌクレオチド2」)が標的配列の二個所の隣接す る領域にハイブリダイゼーションされているのが表示されている(この場合「標 的」とは、天然と比べられる点突然変異を含む標的配列である)。2個のアンチ センスプローブは標的と完全に相補的であり、また「ニック」と二本鎖を形成す る(2個のプローブは共有結合の形では接合しない)。 図1の下段のパネル(「事例2」)では、2個のアンチセンス・オリゴヌクレ オチドは標的と完全に相補的ではなく(この場合は、天然あるいは野生型標的配 列)、単一塩基対のミスマッチが単一塩基点突然変異の部位で生じている。した がって、この場合のハイブリダイゼーションは事例1より効率が落ちる。このよ うに突然変異配列よりも標的配列への選択能力が獲得される。 上記の考察から理解されるのは、突然変異標的配列と相補的であるように選択 された(2個のタンデム・アンチセンス・オリゴヌクレオチドは事例1のように )、たった1つの塩基だけが突然変異標的配列と異なる天然標的配列とは実質的 に結合しないが、突然変異標的配列と選択的に結合できることである。したがっ て、突然変異標的にアンチセンス治療により選択的に目標設定できる。 完全な「ニック」での内在的な安定性の増加に基づいて、完全にアニールされた アンチセンス・オリゴヌクレオチド対のより大きな選択能力が、図2で図表的 に示されている。図2では、4つの溶解変化図(これは従来の方法で獲得できる 。例えば、言及によりここに編入されているLaneet等の米国特許第5,593,8 34号を参照のこと)が、1つの「完全な」(即ち、完全な相補性の)13−mer および3つの「不完全な」(即ち、完全ではない相補性)13−merの両方を有す る核酸「ヘアピン」(図2の最上段に示されている)の反応を示している。図2 A乃至Dに示されている溶解曲線が示しているのは、特定の「不完全に積重ねら れた」もの(とりわけA−CおよびT−C(それぞれ事例CおよびD、図2Cおよ び2D))では、完全に相補的なタンデム・オリゴヌクレオチド(事例A、図2A )と比較されるミスマッチ・アンチセンス・オリゴヌクレオチドの溶解温度で5 ℃までの利点が得られることである。ミスマッチになっている塩基が2個のタン デム・アンチセンス・オリゴヌクレオチドの間のニックに位置している場合は、 溶解温度の差はミスマッチになっているオリゴヌクレオチドの低い安定性に対応 する。2個のオリゴヌクレオチドのアンチセンス法の差別選択における優位性に よって、天然配列から点突然変異を区別する能力が与えられる。 典型的な(しかし限定的ではない)潜在的な標的配列は、原型がん遺伝子であ り、例えば、以下のものを含むがこれだけに限定されない。それらは、c-myc、c -myb,c-fos、c-kit、ラスおよびBCR/AB(e.g.,Wickstrom,E.,Editor,"Pros pects for Antisense Nucleic Acid Therapy of Cancer and AIDS",Wiley-Li ss,New York,N.Y.(1991);Zalewski,A.,et al.,Circulation Res.88:1190 -1195(1993);Calabretta,B.,et al.,Seminars in Cancer Biol.3(6):391-39 8(1992);Calabretta,B.,et al.,Cancer Treatment Rev.19(2):169-179(1993 ))、発癌遺伝子/がん抑制遺伝子(e.g.,p53,Bayever,E.,et al.,Antlsense Research and Development 3:383-390(1993))、転写因子(e.g.,NF kappa B,C ogswell,P.C.,et al.,J.Immunol.150(7):2794-804(1993))、およびウイル ス遺伝子(e.g.,papillomaviruses,Cowsert,L.M.,et al.,Antimicrob.Age nts and Chemo.37(2):171-177(1993);herpes simplex virus,Kulka,M.,et a l.,Antiviral Res.20(2):115-130(1993))を含むがそれに限定されない原型が ん遺伝子である。更に説明すると、本発明の方法の標的と成り得るHIV−1タ ンパク質の2つのRNA領域は、REVタンパク質反応要素(RRE)およびT ATタンパク質転写促 進反応要素(TAR)である。REV活性には、HIV膜遺伝子内に位置するR EV反応要素(RRE)の存在が必要である(Malim,M.H.,et al,,Nature 33 8:254-257(1989);Malim,M.H.,et al.,Cell 58:205-214(1989))。 アンチセンス・オリゴヌクレオチドの更なる利用方法は、例えば、言及してこ こに編入するGryaznov et al.,の米国特許第5,599,922号に記載されて いる。投与の方法 本発明の複数のタンデム・アンチセンス・オリゴヌクレオチドは、mRNA( 又はその他のRNAまたはDNAで、その転写がアンチセンス・オリゴヌクレオ チドによって抑制できるもの)の発現に関連するか、それによって生じる病状の 治療のために被験者(ヒトだけでなく、犬、猫、ラット、マウス、羊、牛、馬、 ブタを含む人以外の哺乳類などの温血動物を含む)に投与できる。好適な一実施 例では、この病状は単一の点突然変異である。本発明の複数のタンデム・アンチ センス・オリゴヌクレオチドは、一緒にまたは別々に投与可能で、且つ適切な投 与経路(例えば、経口投与、静脈内投与、経皮投与など)で投与可能である。本 発明の複数のタンデム・アンチセンス・オリゴヌクレオチドは、細胞mRNAお よび/またはゲノムDNAとハイブリッドを作るか、それと結合するように被験 者に投与されたり、その部位で生成される(例えば、防護されたプロドラッグの 形で)。ハイブリダイゼーションは、安定した二本鎖を形成する通常のヌクレオ チド相補性によるもの、または、DNA二本鎖に結合するアンチセンス核酸分子 の場合は、その二重らせんの主要溝内の特定の相互作用を介するものでよい。本 発明のアンチセンス核酸分子の投与経路の一例としては、組織部位への直接注入 がある。その他の方法としては、アンチセンス核酸分子を選択した細胞を標的と するために修飾して、その後に全身的に投与してもよい。例えば、全身投与目的 では、アンチセンス分子を、選択した細胞表面に発現されたレセプタまたは抗原 に特定的に結合する様に(例えば、アンチセンス核酸分子を、細胞表面レセプタ または抗原に結合するペプチドまたは抗原に結合させて)、修飾しても良い。こ のアンチセンス核酸分子は、ここに説明されるベクターを用いて細胞へ送出して も よい。アンチセンス核酸分子の細胞内での十分な濃度を達成するには、アンチセ ンス核酸分子が強いPolI、PolII、又はPolIII促進因子の制御化 に置かれたベクター構成体が、好適である。 更に別の実施例では、本発明のアンチセンス核酸分子は、αアノマー核酸分子 である。αアノマー核酸分子は、通常のβユニットと異なり、内部でストランド が互いに平行である、相補RNAと特定の二本鎖ハイブリッドを形成する(Gault ier et al.(1987)Nucleic Acids.Res.15:6625-6641)。このアンチセンス核 酸分子は、2'−o−メチルリボヌクレオチド(Inoue et al.(1987)Nucleic A cids Res.15:6131-6148)またはキメラRNA−DNA類似体(Inoue et al.(1 987)FEBS Lett.215:327-330)を包含することも出来る。薬剤組成物 本発明のアンチセンス核酸分子(「有効化合物」とも称する)は、例えばヒト などの被験者に投与するのに適した薬剤組成物に組み入れることが出来る。こう した組成物は、本アンチセンス核酸分子と、薬学的に許容できる担体を典型的に は包含する。本明細書においては、「薬学的に許容できる担体」という用語は、 薬学的投与と適合性ののある、あらゆる、全ての溶剤、分散媒、被覆物、抗菌物 質、抗真菌剤、等張および吸収遅延剤などを含むものとする。薬学的作用物質と しての、そうした媒体および作用物質の使用は当業者には周知である。従来の媒 体および作用物質がこの作用化合物に不適合であるばあいは、こうした媒体が本 発明の組成物内で使用可能である。補助作用化合物もこの組成物内に組み入れる ことが出来る。 本発明の薬剤組成物は、意図した投与経路に適合するように処方することが出 来る。投与経路の例としては、非経口(例えば静脈内)、皮内、皮下、経口(例 えば吸入)、経皮(局所)、経粘膜、直腸内適用又は投与がある。非経口、皮内 、皮下投与に用いられる溶液または懸濁液は、以下の組成物を含むことが出来る 。これら組成物とは、注射用水、食塩水、固定油、ポリエチレングリコール、グ リセリンまたはその他の合成溶液などの無菌希釈剤。さらに、ベンジルアルコー ルまたはメチルパラベンなどの抗菌物質を含むことが出来る。アスコルビン酸ま た は亜硫酸水素ナトリウムなどの酸化防止剤や、エチレンジアミン四酢酸のような キレート剤や、アセテート、クエン酸塩のような緩衝剤および塩化ナトリウムま たはデキストロースのような緊張性の調節剤を含むことが出来る。pHは塩化水 素酸または水酸化ナトリウムのような酸や塩基で調節できる。非経口用薬剤は、 ガラスやプラスチックのアンプル、使い捨て注射器、または複数回服用量小ビン に入れておくことが出来る。 注入使用に適した薬剤組成物は、無菌の注入可能な溶液又は分散の即時調剤用 の無菌の水溶液(水溶性であれば)、または分散物および無菌パウダーが含まれ る。静脈内投与用としては、適切な担体は、生理的食塩水、静菌性水、クレモフ ォーEL(商標:ニュージャージー州パーシパニー所在のBASF社)、または リン酸緩衝生理食塩水(PBS)が含まれる。何れの場合でも、組成物は無菌で なければならず、容易に注射器で扱える程度の流動性が必要である。これは、製 造および保管状態で安定でなければならず、細菌や菌類のような微生物の汚染活 動に対して防護されていなければならない。担体は、例えば水、エタノール、ポ リオル(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、液体ポリエチレングリ コールなど)、およびそれらの適切な混合物を含んだ溶媒または分散媒でよい。 適切な流動性は、例えば、レシチンのような被膜を使用したり、分散の場合は必 要な粒度を維持したり、界面活性剤を使用したりして、維持できる。微生物の活 動は、例えば、パラオキシ安息香酸エステル類、クロロブタノール、フェノール 、アスコルビン酸、チメロサールのような様々な抗菌および抗真菌剤で防止でき る。多くの場合、糖類、マンニトールのような多価アルコール、ソルビトール、 塩化ナトリウムのような均等緊張剤を組成中に含むのが好ましい。注射可能な組 成物の持続性吸収は、例えばモノステアリン酸アルミニウムおよびゼラチンなど の吸収を遅らせる物質を組成中に含ませれば達成される。 無菌の注射可能な溶液は、必要な量の有効化合物(例えば、2つ以上のをアン チセンス・オリゴヌクレオチド)を、上記に列挙した成分とともに適切な溶剤中 に組み入れ、その後で濾過殺菌して調剤できる。一般的に、分散体は、塩基性分 散体媒体と必要なその他の上記に列挙した少なくとも一種の成分をふくむ無菌の 賦形薬に、有効化合物を組み入れて調剤される。無菌の注射可能な溶液の調剤用 の無菌粉末の場合は、好適な調剤方法は、有効成分および付加的な所望の成分を 、前もって濾過殺菌したその溶液から粉末形状で生ずる真空乾燥および凍結乾燥 である。 経口組成物は、一般に不活性希釈液または食用担体を含む。これらは、ゼラチ ンカプセルに入れるか、錠剤に圧縮できる。経口治療投与の目的では、有効化合 物active compoundは、医薬品添加物と共に組み入れて、錠剤、トローチ、カプ セルの形で使用できる。経口組成物は、口内洗浄剤として使用される液体担体を 用いて調剤可能で、この液体担体中の化合物は、口内適用され、吐き出すか、飲 み込む。薬剤適合性のある結合剤および/または補助薬を、組成物の一部として 含ませることが出来る。錠剤、丸剤、トローチ、カプセル等は、以下の成分また は似た性質の化合物の何れでも含むことが出来る。これらの成分とは、微晶質の セルロース、トラガカントゴムまたはゼラチンなどの結合剤や、デンプンやラク トースなどの医薬品添加物や、アルギン酸、プリモジェル、またはコーンスター チなどの崩壊剤や、ステアリン酸マグネシウムやステローテなどの潤滑剤や、コ ロイド状2酸化ケイ素などのグライダントや、スクロースやサッカリンなどの甘 味剤や、ハッカ、サリチル酸メチル、またはオレンジ着香料などの着香剤である 。 吸入による投与としては、これら化合物は、例えば、二酸化炭素ガスのような 適切な噴射剤が入った加圧容器又はディスペンサーか、噴霧器からのエアゾール 吹付の形態で投与される。 全身性投与は、経粘膜または経皮手段によっても可能である。経粘膜または経 皮投与に関しては、透過する対象となる障壁に対して適切な浸透剤が製剤におい て用いられる。こうした浸透剤は一般に本発明の技術分野においては周知であり 、例えば経粘膜に関しては、界面活性剤、胆汁酸塩、フシジン酸誘導体を含む。 経粘膜投与は、鼻内噴霧または坐薬の使用を介して達成される。経皮投与に関し ては、一般に本発明の技術分野においては周知であるように、これら有効化合物 が軟膏、膏薬、ゲル、乳剤として製剤される。 これら化合物は、坐薬(例えば、カカオ脂またはその他の中性脂肪のような従 来の坐剤基剤と共に)または直腸を介した投与の為の保持浣腸剤の形態で調剤さ れる。 一実施例においては、これら有効化合物が、体内埋植およびマイクロカプセル 化送出システムを含んだ制御放出製剤などのような、化合物が体内から急速に除 去されるのを防ぐ担体と共に調剤される。エチレンビニルアセテート、ポリ酸無 水物、ポリグリコール酸、コラーゲン、ポリオルトエステル、およびポリ乳酸な どの生体分解性で、生物学的適合性の重合体が使用できる。これら製剤の作成方 法は、当業者には自明のはずである。材料は、アルザコーポレーションおよびノ バ製薬会社から市販されている。リポソーム懸濁液(ウイルス抗原に対するモノ クローナル抗体で感染した細胞を標的にしたリポソームを含む)は、薬学的に許 容される担体としても使用可能である。これらは、例えば米国特許第4,552 ,811号に記載されている様に、当業者には周知の方法で調剤できる。 投与の簡便さおよび投与量の均一性のためには、一定単位投与量で経口および 非経口組成物を製剤するのがとりわけ有利である。ここで用いられる一定単位投 与量とは、治療される被験者に対して単位投与量として適した物理的に別々の単 位を指す。つまり、一単位が、必要な薬学的担体と共に所望の治療的効果を生む 様に計算された、有効化合物の所定の量を含むものである。本発明の一定単位投 与量のための規格は、有効化合物の個別特性および達成すべき個別の治療的効果 、および個別治療用の有効化合物のような化合技術に内在する制限によって決定 され、且つ直接的にそれらに左右される。 本発明の核酸分子は、ベクターに挿入でき、また遺伝子治療ベクターとして使 用できる。遺伝子治療ベクターは、例えば静脈内注射、局所投与(米国特許第5 ,328,470号を参照)、または定位注射(例えば、Chen et al.(1994)P NAS91:3054-3057参照のこと)等によって被験者に投与できる。遺伝子治療ベクタ ーの薬学的製剤は、容認できる希釈液内にこの遺伝子治療ベクターを含んでも良 いし、遺伝子送出賦形剤が埋込まれた低速放出基質からなることも可能である。 または、例えばレトロウイルスベクターのような、組換え細胞から完全な遺伝子 送出ベクターが無傷で生成可能な場合は、薬学的製剤は、遺伝子送出システムを 生成する1つ以上の細胞を含むことが出来る。 当該薬学的組成物は、投与の指示書を付けて容器、パック、またはディスペン サー内に入れて良い。 アンチセンス・オリゴヌクレオチド タンデム・アンチセンス・オリゴヌクレオチドは、あらゆる所望の標的配列に 対して相補的であるように設計されている。好適な実施例では、少なくとも1つ (又は両方の)タンデム・アンチセンス・オリゴヌクレオチドは、長さにおいて 少なくとも5、10、15、20、30、50、または100のオリゴヌクレオ チドである。ある好適な実施例では、少なくとも1つ(又は両方の)タンデム・ アンチセンス・オリゴヌクレオチドは、約5、10、15、20、30、50、 または100のオリゴヌクレオチドよりも長くはない。 当業者には理解されるだろうが、付加的なタンデム・オリゴヌクレオチドは、 本発明にしたがって提供できる。よって、3つ、4つ、5つ、又はそれ以上のタ ンデム・オリゴヌクレオチドは、夫々が、1つのタンデム・オリゴヌクレオチド が結合する少なくとも1つのその他の領域に実質的に隣接した標的核酸配列の一 部又は領域に結合する(例えば、Maher et al.(1988)Nucleic Acids Research 16):3341-3358を参照のこと)。 好適な実施例では、これら核酸は塩基部分、糖部分、またはリン酸主鎖地点で 修飾して、例えば分子の安定性、ハイブリダイゼーション、または可溶性を改善 できる。例えば、これら核酸のデオキシリボースホスフェート主鎖を修飾して、 ペプチド核酸を生成できる(Hyrup B.et al.(1996)Bioorganic & Medicinal Chemistry 4(1):5-23を参照のこと)。本明細書では、「ペプチド核酸」または「 PNA」という用語は、例えば、DNA擬態のような、デオキシリボースホスフ ェート主鎖が擬似ペプチド主鎖に置換され、4つの自然核塩基nucleobaseしか残 らない核酸擬態を指す。PNAの自然主鎖は、イオン強度が低い条件においてD NAとRNAとの特異的なハイブリダイゼーションを許容することが分かってい る。前掲したHyrup B.et al.(1996)とPerry-O'Keefe et al.PNAS 93:14670-6 75に記載されている様に、PNAオリゴマーの合成は、通常の固相ペプチド合成 プロトコルを用いて行うことが出来る。 PNAは治療および診断に応用することが出来る。例えば、PNAは、例えば 、転写または転写又は翻訳の停止を誘起する、又は、複製を阻害することにより 、 遺伝子発現の配列特異的転形のアンチセンスまたはアンチジーンとして用いるこ とが出来る。PNAは、例えば、PNAに向けたPCRクランピングなどによっ て、遺伝子中の単一塩基対突然変異の分析において用いることが出来る(その他 の酵素と組合せて用いるときは、例えば、S1核酸分解酵素のような、人工的制 限酵素として(Hyrup B.(1996)前掲)、またはDNA配列およびハイブリダイゼ ーションのためのプローブまたはプライマーとして(Hyrup B.et al.(1996)前 掲;Perry-O'Keefe前掲))。 別の実施例では、例えば、親油基またはその他のヘルパー基をPNAに取り付 けたり、PNA−DNAキメラを形成したり、リポソームを用いたり、当業者に 周知のその他の薬物送出方法を用いてPNAを修飾して、それらの安定性又は細 胞取込みを高めることが出来る。例えば、PNAとDNAの有利な特性を組合せ たPNA−DNAキメラを生成することも可能である。こうしたキメラは、リボ ヌクレアーゼ(RNAse)HおよびDNAポリメラーゼなどのDNA認識酵素 が当該のDNA部分と相互作用するのを可能にする一方、PNA部分は高度の結 合親和性と特異性を提供する。PNA−DNAキメラは、塩基の積み重ね、核塩 基の間の結合数、方向を考慮して選択された適切な長さのリンカーを用いて結合 することが出来る(Hyrup B.(1996)前掲)。PNA−DNAキメラの合成は、前 掲したHyrup B.(1996)およびFinn P.J.et al.(1996)Nucleic Acids Research 24(17):3357-63に記載されたように行うことが出来る。例えば、DNA鎖は、 通常のホスホラミジド(原語:phosphoramidite)連結化学および修飾ヌクレオ シド類似体(例えば5’−(4−メトキシトリチル)アミノ−5’−デオキシ- チミジンホスホラミジド)を用いて固体支持体上に合成でき、さらにPNAとD NAの5’端部の間にとして用いることが出来る(Mag,M.et al.(1989)Nuclei c Acid Res.17:5973-88)。PNAモノマーは、その後で、段階を追って結合さ れ、5’PNAセグメントおよび3’DNAセグメントを備えたキメラ分子を生 成する(Finn P.J.et al.(1996)前掲)。または、3’PNAセグメントおよび 5’DNAセグメントを備えたキメラ分子が生成できる(Peterser,K.H.et al .(1975)Bioorganic Med.Chem.Lett.5:1119-11124)。 その他の実施例では、オリゴヌクレオチドは、ペプチド(例えば、生体内のホ スト細胞レセプターを標的とするため)などのその他の付属基、または細胞膜( 例えば、Letsinger et al.,1989,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.86:6553-65 56;Lemaitre et al.,1987,Proc.Natl.Acad.Sci.84:648-652;PCT Publicat ion No.WO88/09810,published December 15,1988を参照のこと)または血液脳 関門(例えば、PCT Publication No.WO89/10134,published April 25,1988を 参照のこと)を通過輸送を促進する作用因子を含んで良い。更には、オリゴヌク レオチドは、ハイブリダイゼーションで生まれる切断作用因子(例えば、Krol et al.,1988,BioTechniques 6:958-976を参照のこと)または挿入作用因子を用い て修飾できる。(例えば、Zon,1988,Pharm.Res.5:539-549を参照のこと。) この目的のためには、オリゴヌクレオチドは、例えばペプチド、ハイブリダイゼ ーションで生まれる架橋因子、輸送因子、ハイブリダイゼーションで生まれる切 断作用因子などの他の分子と抱合もよい。アンチセンス・オリゴヌクレオチドの調剤 アンチセンス・オリゴヌクレオチドは、本発明の技術分野で周知の化学合成手 法を用いて構成することが出来る。自然発生ヌクレオチドまたはその分子の生物 学的安定性を増加させたり、アンチセンス核酸とセンス核酸の間に形成された二 本鎖の物理的安定性を増加させるために設計した様々に修飾したヌクレオチドを 用いて、アンチセンス・オリゴヌクレオチドを化学的に合成可能である(例えば 、リン酸チオアート誘導体およびアクリジン置換ヌクレオチドが使用できる)。 アンチセンス核酸を生成するのに用いることが出来る修飾ヌクレオチドの例とし ては、5−フルオロウラシル、5−ブロモウラシル、5−クロロウラシル(原語 5-chlorouracil)、5−ヨードウラシル、ヒポキサンチン、4−キサンチン、ア セチルシトシン、5−(カルボキシルヒドロキシルメチル)ウラシル(原語:5- (carboxyhydroxylmethyl)uracil)、5−カルボキシメチルアミノメチル−2 −チオウリジン(原語:5-carboxymethylaminomethyl-2-thiouridine)、5−カ ルボキシメチルアミノメチルウラシル(原語:5-carboxymethylaminomethyluraci l)、ジヒドロウラシル、ベータ−D−ガラクトシルキオシン(原語:beta-D- galactosylqueosine)、イノシン、N6−イソペンテニルアデニン、1−メチル グアニン、1−メチルイノシン、2,2−ジメチルグアニン、2−メチルアデニ ン、2−ジメチルグアニン、3−メチルシトシン、5−メチルシトシン、N6− アデニン、7−メチルグアニン、5−メチルアミノメチルウラシル、5−メトキ シアミノメチル−2−チオウラシル、ベータ−D−マンノシルケシン(原語:be ta-D-mannosylqueosine)、5’−メトキシカボキシメチルウラシル(原語:5'- methoxycarboxymethyluracil)、5−メトキシウラシル、2−メチルチオ−N6 −イソペンテニルアデニン、ウラシル−5−酸素酢酸(v)(原語:uracil-5-o xyacetlcacid(v))、ワイブチトシン(原語;wybutoxosine)、擬ウラシル、キ オシン(原語:queosine)、2−チオシトシン、5−メチル−2−チオウラシル 、2−チオウラシル、4−チオウラシル、5−メチルウラシル、ウラシル−5− 酸素酢酸メチルエステル(原語:uracil-5-oxyacetic acid methylester)、ウ ラシル−5−酸素酢酸(v)(原語:uracil-5-oxyacetic acid(v))、5−メチ ル−2−チオウラシル、3−(3−アミノ−3−N−2−カルボキシルプロピル )ウラシル、(acp3)w、および2,6−ジアミノプリンを含む。 また、アンチセンス核酸は、内部に核酸がアンチセンス方向でサブクローンさ れた発現ベクターを用いて生物学的に生成することも出来る(つまり、挿入され た核酸から転写された核酸が、対象となる標的核酸に対してアンチセンス方向の ものとなる)。アンチセンス方向でクローンされた核酸に作用的に結合している 、対象となる細胞内のアンチセンスRNA分子の発現を支配する調節配列を選択 できる(例えば、アンチセンスRNAの構成性且つ組織特異性のある、又は誘導 性発現を支配する促進因子および/又はエンハンサー又は調節配列を選択できる )。アンチセンス発現ベクターは、組換え発現ベクターとして上述のように作製 されるが、異なる点は、cDNA(またはその部分)は、ベクター内にアンチセ ンス方向でクローンされることである。このアンチセンス発現ベクターは、例え ば、組換えプラスミド、ファージミド(原語:phagemid)、または弱毒株ウイル スの形態を取ることが出来る。組換え発現ベクターに関しての上述の記載のよう に、このアンチセンス発現ベクターは、通常の形質移入技術を用いて細胞内に導 入される。治療方法 本発明のもう1つの側面は、ゲノム突然変異(例えば、被験者の少なくとも1 つの遺伝子又は非符号化配列など)の存在に特徴付けられる(或いはそれに関連 した)疾患や障害を持つ被験者(例えばヒトなど)を治療する方法に関連する。 これらの方法には、治療が行われる様に少なくとも2つのアンチセンス・オリゴ ヌクレオチドを被験者に投与する段階が含まれる。被験者のゲノム突然変異の存 在に特徴付けられるか、それに関連した疾患や障害の非限定的な例としては、増 殖性障害(例えば癌)がある。増殖性障害とは、管理されていない或いは望まし くない細胞増殖に関連した障害である。増殖性障害の例としては、上皮細胞の増 殖性障害、例えば、消化管から得られた細胞の増殖性障害、例えば、膵臓癌およ び結腸直腸癌が含まれる。これらの方法は、被験者の治療が行われる様に、有効 量の少なくとも2つのアンチセンス・オリゴヌクレオチドを被験者に投与するこ とが含まれる。本明細書では、「治療」および「治療を行う」という用語は、少 なくとも1つの疾患や障害(例えば、遺伝子突然変位に特徴付けられる或いはそ れに関連した疾患や障害)の悪影響又は症状の減少又は緩和を指す。これらの調 節方法は、試験管内(例えば、作用因子を備えた細胞を培養して)又は、生体内 (例えば、作用因子を被験者に投与して)で実行可能である。好適な一実施例で は、これらの調節方法は、生体内で行われ(つまり、対象細胞は被験者(例えば 哺乳類、例えばヒトなど)の内部にある)、被験者は突然変位に特徴付けられる 或いはそれに関連した疾患や障害を持っている。 この治療法で用いられる核酸分子は、ここに記載した適切な薬学的組成物に組 み入れて、分子、タンパク質、修飾物質などがその意図した作用を果たすことが 出来る経路を介して被験者に投与される。投与経路の例は上述の通りである。 本明細書で引用された全ての発行物、特許および特許出願は、言及してここに 編入する。 その他の同等物は、以下の特許請求の範囲に含まれる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,LS,M W,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY ,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM ,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY, CA,CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,E S,FI,GB,GE,GH,GM,GW,HU,ID ,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ, LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD,M G,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT ,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL, TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,UZ,V N,YU,ZW (72)発明者 ファルダス ブライアン デー. アメリカ合衆国 01754 マサチューセッ ツ州 メイナード、ベルビューテラス 4 (72)発明者 マカダム ダン カナダ N0A 1N0 オンタリオ ポ ートドーバー、グレースストリート 318

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. mRNAの発現に関連した状態を治療する方法であって、 前記標的状態が治療されるように、mRNA配列の第1領域に相補的な第 1アンチセンス・オリゴヌクレオチドと、前記標的mRNA配列の第2領域に相 補的な第2アンチセンス・オリゴヌクレオチドの有効量を、それを必要とする被 験者に投与する段階を包含し、前記標的mRNA配列の前記第1および第2アン チセンス領域は実質的に隣接している、治療方法。 2. 前記第1および第2アンチセンス・オリゴヌクレオチドが、それぞれ30 塩基より長くない、請求項1に記載の治療方法。 3. 前記標的mRNA配列が、原型がん遺伝子である、請求項1に記載の治療 方法。 4. このタンデム・アンチセンス・オリゴヌクレオチドが、前記標的mRNA 配列の前記第1と第2アンチセンス領域との間に二本鎖を形成し、よって、前記 被験者の野生型遺伝子と突然変異遺伝子との間に区別される、請求項1に記載の 治療方法。 5. 前記被験者がヒトである、請求項1に記載の治療方法。 6. 前記第1アンチセンス・オリゴヌクレオチドが、長さにおいて少なくとも 5、10、15、および20のオリゴヌクレオチドであり、前記第2アンチセン ス・オリゴヌクレオチドが、長さにおいてそれぞれ少なくとも25、20、15 、および10であり、よって、結合すると、前記突然変異遺伝子に結合されたタ ンデム・アンチセンス・オリゴヌクレオチドの最終的な数が30のオリゴヌクレ オチド塩基を総計で超えない、請求項1に記載の治療方法。 7. 前記第1アンチセンス・オリゴヌクレオチドの長さと前記第2アンチセン ス・オリゴヌクレオチドの長さとの比が、1:1、1:2、1:3、および1: 4を少なくとも含むグループから選択される、請求項1に記載の治療方法。 8. 遺伝子の少なくとも一部分における突然変位の存在により特徴付けられる 障害に病む被験者を治療する方法であって、前記被験者が治療されるように、突 然変位遺伝子の部位に優先的に結合する有効量の少なくとも2つのオリゴヌクレ オチドを、このオリゴヌクレオチドを必要とする前記被験者に投与する段階を含 む、治療方法。 9. 前記オリゴヌクレオチドが実質的に隣接している、請求項8に記載の治療 方法。 10.前記オリゴヌクレオチドが、前記被験者の野生型遺伝子と突然変異遺伝子 とを区別する二本鎖を形成する、請求項8に記載の治療方法。 11.前記被験者がヒトである、請求項8に記載の治療方法。 12.前記第1アンチセンス・オリゴヌクレオチドが、長さにおいて少なくとも 5、10、15、および20のオリゴヌクレオチドであり、前記第2アンチセン ス・オリゴヌクレオチドが、長さにおいてそれぞれ少なくとも25、20、15 、および10であり、よって、結合すると、前記突然変異遺伝子に結合されたタ ンデム・アンチセンス・オリゴヌクレオチドの最終的な数が30のオリゴヌクレ オチド塩基を超えない、請求項8に記載の治療方法。 13.前記第1アンチセンス・オリゴヌクレオチドの長さと前記第2アンチセン ス・オリゴヌクレオチドの長さとの比が、1:1、1:2、1:3、および14 を少なくとも含むグループから選択される、請求項8に記載の治療方法。 14.遺伝子の少なくとも一部分における突然変位の存在により特徴付けられる 障害に病む被験者を治療する方法であって、前記被験者が治療されるように、突 然変位遺伝子の部位に二本鎖を形成する有効量の少なくとも2つのオリゴヌクレ オチドを、このオリゴヌクレオチドを必要とする前記被験者に薬学的に容認され る担体に入れて投与する段階を含む、治療方法。 15.二本鎖を形成する際は、このタンデム・アンチセンス・オリゴヌクレオチ ドが、実質的に隣接している、請求項14に記載の治療方法。 16.前記オリゴヌクレオチドが、前記被験者の野生型遺伝子と突然変異遺伝子 とを区別する二本鎖を形成する、請求項14に記載の治療方法。 17.前記被験者がヒトである、請求項14に記載の治療方法。 18.被験者の遣伝的に伝達される溶血性疾患を治療する方法であって、治療が 実行されるように、二本鎖を形成すると共に、遺伝子発現を防止する第1および 第2アンチセンス・オリゴヌクレオチドの有効量を、オリゴヌクレオチドを必要 とする被験者に投与する段階を包含する、治療方法。 19.前記疾患が鎌状細胞貧血である、請求項18に記載の治療方法。
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