JP2001522152A - 移動電話用のマルチプルバンド、マルチプルブランチアンテナ - Google Patents

移動電話用のマルチプルバンド、マルチプルブランチアンテナ

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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 各々が特定の周波数バンドで共振するように選択された長さと幾何学的な形をもつマルチプルブランチをもつマルチプルバンドアンテナである。各ブランチはそこに形成された蛇行形状のストリップラインパターンをもち、所望の形に形成されるフレキシブルフィルムによって形成される。また、各ブランチはストリップラインを所望の形の部材にエッチングすることにより形成される。そのストリップラインパターンは好適にはプリンティングによって形成され、機械的な許容誤差の問題を回避している。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】 発明の分野 本発明は一般的に言えば移動通信機器のアンテナに関する。特に、本発明はマ
ルチプルバンド、マルチプルブランチアンテナに関する。
【０００２】 背 景 ＧＳＭ、ＤＣＳ、ＰＣＳ、Ｄ−ＡＭＰＳその他のような多くの異なるタイプの
通信システムがあるために、異なるタイプのシステムが共通のエリアでサービス
を行う可能性が高まっている。これらのシステムは通常、異なる周波数帯域で動
作する。例えば、ＧＳＭシステムは８９０−９６０ＭＨz帯で動作し、ＤＣＳシ ステムは１７１０−１８８０ＭＨz帯で動作する。将来的には、家庭に置かれた 無線電話、ミニデータリンク、無線ハンドフリーセットなどのような数多くの機
能のいずれかを移動電話に導入することが望まれるかもしれない。これらの理由
から、マルチプルモードアンテナ（即ち、複数の周波数で共振して通信機器がマ
ルチプルバンドで動作するのを可能にするアンテナ）は非常に望ましいものであ
る。
【０００３】 いくつかのデュアルバンドアンテナの設計が知られている。日本特許出願（特
開平６−３７５３１号）は、内部に寄生金属ロッドを含むヘリカルアンテナを開
示している。このアンテナでは、金属ロッドの位置を調整することにより、二つ
の共振周波数にアンテナをチューニングすることができる。残念なことに、この
設計でのバンド幅は、セルラ通信で用いるにはあまりにも狭い。デュアルバンド
のプリントされた単極アンテナが知られており、それは２つの共振を、プリント
された単極アンテナの非常に近くに寄生的なストリップを付加することにより達
成している。そのようなアンテナはセルラ通信には十分なバンド幅をもっている
が、寄生的なストリップを付加することが必要になる。スウェーデンのモテコ（
Moteco）ＡＢは、コイルマッチングのデュアルバンドのホイップアンテナとコイ
ルアンテナとを設計した。そのアンテナでは、２つの共振はコイルマッチングの
要素を調整する（９００ＭＨzでは1/4λ、１８００ＭＨzでは1/2λ）ことにより
達成されている。このアンテナは相対的には良好なバンド幅と輻射性能とをもっ
ている一方、その長さがわずかに４０ｍｍである。相対的に小さなサイズの非均
一なヘリカルデュアルバンドアンテナが、本特許出願に共通の出願人に譲渡され
、係属中である、「マルチプルバンドの非均一性ヘリカルアンテナ」という名称
の米国特許出願番号第08/725,507号によって開示されており、その出願全体はこ
こで参照として組込まれる。
【０００４】 電話が人間の頭部に相対的に近いとき、伸長されたホイップアンテナはより高
い効率をもっていることが知られている。上述したもののような典型的なデュア
ルバンド伸縮自在ホイップアンテナは、そのホイップアンテナのインピーダンス
を５０Ω以内で２つのバンドにマッチングさせるために複雑なマッチングネット
ワークを必要する。デュアルバンドの収納可能なアンテナは、本特許出願に共通
の出願人に譲渡され、係属中である、「収納可能マルチバンドアンテナ」という
名称の米国特許出願番号第08/725,504号によって開示されており、その出願全体
はここで参照として組込まれる。そのようなアンテナは２つのポートを必要とし
、その１つはヘリカルアンテナに、もう１つはホイップアンテナのために用いら
れる。異なるモードのためにこれらポート間での切換を行う手段が必要である。
【０００５】 マルチプルモードのポータブル通信機器は、効率的なマルチプルバンドアンテ
ナをもつことが望まれている。上述したような従来のデュアルバンドヘリカルア
ンテナにはある不都合な点がある。例えば、機械的な生産の許容誤差によって、
特に、高周波数バンドにおいて共振周波数が変化する。また、ベースアンテナと
伸縮自在なホイップアンテナとの間の距離が異なるバンドでは異なるために、デ
ュアルバンドの寄生結合の伸縮自在なアンテナに十分な結合を備えることが相対
的には難しい。
【０００６】 要 約 本発明は、複数の共振周波数にチューニングできるマルチプルバンド、マルチ
プルブランチアンテナを備えることにより、上述の問題を克服し、また他の利点
も得られるようにしている。（例えば、ＧＳＭ、ＤＣＳ、或いはＰＣＳに対応し
た）アンテナにおける複数の共振は、アンテナブランチのプリントパターンでの
変化を設けることにより達成される。そのアンテナの各ブランチは、相対的に薄
いプラスティックフィルム上にプリントされ、円筒状の形に巻くことができる。
或いは、そのブランチは、円筒形或いは他の適当な形をもつプラスティック部材
上にパターンをエッチングすることにより形成される。
【０００７】 本発明のマルチプルブランチアンテナは、マッチングネットワークなしに異な
る周波数での共振を達成する。もし、そのアンテナブランチがプリンティングに
より形成されるなら、機械的な許容誤差による問題が避けられる。そのブランチ
の幾何学的な形は変化でき、設計の自由度を増すことができるようになる。
【０００８】 好適な実施形態の詳細な説明 本発明の中心となる原理は、マルチプルモードアンテナの異なるブランチが異
なる周波数で共振するというものである。この原理は図１に表現されており、図
１は第１及び第２のブランチ１０、１２をもつマルチプルブランチアンテナを示
している。そのアンテナのブランチは、アンテナブランチとポータブル通信機器
１６のトランシーバ回路との間で信号を交換する共通ポート１４に接続されてい
る。第１のブランチ１０は第１のバンドでの周波数で共振するような長さと構成
になっており、第２のブランチ１２は第２のバンドでの周波数で共振するような
長さと構成になっている。本発明の好適な実施形態に従えば、第１のバンドはＧ
ＳＭバンドであり、第２のバンドはＤＣＳバンドである。そのような実施形態で
は、第１のブランチ１０はＧＳＭ信号の約１／４波長であり、第２のブランチ１
２はＤＣＳ信号の約１／４波長である。例えば、そのアンテナは製造時には両方
のバンドについて約５０Ωのインピーダンスにチューニングされている。もし、
そのアンテナがそのようにチューニングされているならば、アンテナとポート１
４との間にはインピーダンスマッチング回路は必要とされない。
【０００９】 さて、図２において、本発明の実施形態に従う代表的なアンテナブランチが示
されている。そのアンテナブランチは相対的に薄く、フレキシブルな誘電フィル
ム２０と、蛇行形状の金属線２２によって形成されるストリップアンテナとで構
成される。その金属線はプリンティング、エッチング、或いは他の適当な方法に
よって形成される。そのフィルムがフレキシブルな物質であるために、図３に示
されているように、プリントされたフィルムはおおよそ円筒状の形に巻かれて、
アンテナブランチとして用いられる。その円筒は、アンテナ設計での検討に依存
して、部分的に開口しているか、或いは、完全に閉じられたものになることを認
識されたい。例えば、アンテナのバンド幅はその円筒の直径を変化させることに
より変えることができる。もちろん、そのアンテナブランチは円筒以外の形にも
形成され、設計での検討に依存して、異なるブランチが異なる幾何学形状（例え
ば、楕円形）をもつことができることを認識されたい。金属線２２はまた、誘電
シリンダに直接エッチングされてても良い。異なる幾何学形状や製造方法を用い
ることにより、設計の自由度を増し加えることができる。
【００１０】 蛇行形状の金属線２２は好適にはアンテナブランチ間で変えられて、異なるア
ンテナブランチが異なる周波数で共振するようになる。従って、マルチプルブラ
ンチにおけるマルチプル共振は各ブランチについての適切なストリップの大きさ
とパターンとを選択することにより達成される。
【００１１】 そのアンテナブランチは単極アンテナに類似しており、移動電話のようなポー
タブル、ハンドヘルド通信機器において使用されるとき、相対的に高い効率をも
つ。典型的なデュアルバンドヘリカルアンテナの２つの共振はピッチ角或いは他
のヘリカルパラメータを変化させることにより達成される。ヘリカルアンテナに
おける共振周波数はまたヘリカルパラメータの機械的許容誤差に依存するもので
あるから、本発明のマルチプルブランチアンテナは重要な利点を備えることにな
る。即ち、本発明に従うプリントされたマルチプルブランチアンテナは、アンテ
ナ高がそのストリップラインパターンや大きさを変えることにより容易に調整で
きるので、機械的な許容誤差の問題が発生する見込みをかなりの程度減らしてい
る。
【００１２】 本発明のアンテナは、本特許出願と共通の出願人に譲渡され、係属中である、
「移動電話用マルチプルバンドテレスコープタイプアンテナ」という名称の特許
出願で開示されている伸縮自在のデュアルバンドの無給電アンテナのためのマル
チプルモードベースアンテナとして特に適している。なお、その出願全体はここ
で参照によって組込まれる。ホイップアンテナと協働するベースアンテナとして
用いられるとき、本発明のマルチプルモード、マルチプルブランチアンテナによ
って、ホイップアンテナとベースアンテナとの間の結合距離が容易に調整するこ
とが可能になる。これによって、知られているデュアルバンドヘリカルアンテナ
を越える大きな利点が備えられる。
【００１３】 さて、図４において、本発明に従うマルチプルバンド、マルチプルブランチア
ンテナを含むアンテナアセンブリについての測定された反射減衰量の図形的な表
示が示されている。この例において、プラスティックフィルムは曲げられて実質
的に、長さが約２５ｍｍ、直径が約９ｍｍの円形のシリンダとなる。図４は異な
る周波数についての反射減衰量をｄＢで示している。その図では、ＧＳＭ周波数
帯に対応した第１のピークがあること、ＤＣＳ周波数帯に対応した第２のピーク
があること、ＰＣＳ周波数帯に対応した少し浅い第３のピークがあることを示し
ている。本発明に従う適切なアンテナは、ＧＳＭ、ＤＣＳ、ＰＣＳ、或いは、他
の周波数バンドに対応した２つ以上のバンドで動作するように設計されることが
認識される。本発明に従うアンテナの輻射パターンテストは、そのアンテナがヘ
リカルアンテナに似た性能をより広いバンド幅で達成していることを示している
。
【００１４】 前述の説明は教示的なまた説明的な目的のためだけに備えられた多くの詳細な
部分を含んでいる。先に検討した具体例は本発明の限定を示唆するものとして解
釈されるべきではなく、むしろ、これらの例は、上述の請求の範囲とその法的な
同等物とによって定義される本発明の範囲を逸脱することなく多くの方法で変形
することが可能である。
【図面の簡単な説明】
本発明の特徴及び利点は添付図面と関連して上記のように詳細に記述された好
適な実施形態の説明を読むことにより十分に理解できるが、その図面では同様な
参照記号が同様な構成要素を指示しており、その図面は次の通りである。
【図１】 本発明の原理を実施したマルチプルブランチアンテナを示す図である。
【図２】 本発明の実施形態に従うプリントされたアンテナブランチの図である。
【図３】 本発明に従うアンテナを製造する方法を示す図である。
【図４】 本発明に従うマルチプルブランチアンテナを含むアンテナアセンブリの測定さ
れた反射減衰量を図式的に示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ，ＭＬ， ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，Ｋ Ｅ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ) ，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ， ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，Ｄ Ｋ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＤ，ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ ，ＨＲ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ， ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，Ｌ Ｕ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ， ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，Ｕ Ｇ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＷ

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 第１の周波数で共振する第１の長さと第１の幾何学的断面をも
    つ第１のブランチと、 第２の周波数で共振する第２の長さと第２の幾何学的断面をもつ第２のブラン
    チとを有することを特徴とするマルチプルバンド、マルチプルブランチアンテナ
    。
  2. 【請求項２】 各ブランチはそこに形成される異なった金属ストリップライン
    のパターンをもつフレキシブルな誘電フィルムを含むことを特徴とする請求項１
    に記載のマルチプルバンド、マルチプルブランチアンテナ。
  3. 【請求項３】 前記金属ストリップラインのパターンは、プリンティングで形
    成されることを特徴とする請求項２に記載のマルチプルバンド、マルチプルブラ
    ンチアンテナ。
  4. 【請求項４】 前記金属ストリップラインのパターンは、エッチングで形成さ
    れることを特徴とする請求項２に記載のマルチプルバンド、マルチプルブランチ
    アンテナ。
  5. 【請求項５】 各ブランチは金属ストリップラインのパターンを誘電部材にエ
    ッチングすることにより形成されることを特徴とする請求項１に記載のマルチプ
    ルバンド、マルチプルブランチアンテナ。
  6. 【請求項６】 前記第１及び第２のブランチは各々、ＧＳＭ周波数帯、ＤＣＳ
    周波数帯、及びＰＣＳ周波数帯の１つに対応する長さを有していることを特徴と
    する請求項２に記載のマルチプルバンド、マルチプルブランチアンテナ。
  7. 【請求項７】 前記第１及び第２の幾何学的断面の形は、実質的に類似してい
    ることを特徴とする請求項２に記載のマルチプルバンド、マルチプルブランチア
    ンテナ。
  8. 【請求項８】 前記第１及び第２の幾何学的断面の形は、実質的に円筒形であ
    り、所望のバンド幅とサイズとを達成するために選択された直径をもっているこ
    とを特徴とする請求項７に記載のマルチプルバンド、マルチプルブランチアンテ
    ナ。
  9. 【請求項９】 前記第１及び第２のブランチは、共通のインピーダンスにチュ
    ーニングされることを特徴とする請求項１に記載のマルチプルバンド、マルチプ
    ルブランチアンテナ。
  10. 【請求項１０】 前記誘電部材は、実質的に円筒形の幾何学的の形をもつこと
    を特徴とする請求項５に記載のマルチプルバンド、マルチプルブランチアンテナ
    。
  11. 【請求項１１】 複数のモードで通信信号を交換するトランシーバ回路と、 前記トランシーバ回路とマルチプルモードアンテナとの間のインタフェースと
    なるシングルポートとを有し、 前記マルチプルモードアンテナは、 第１のモードにおいて、第１の周波数で共振する第１の長さと第１の幾何学
    的断面をもつ第１のブランチと、 第２のモードにおいて、第２の周波数で共振する第２の長さと第２の幾何学
    的断面をもつ第２のブランチとを有することを特徴とするマルチプルモード、ハ
    ンドヘルド、ポータブル通信機器。
  12. 【請求項１２】 各ブランチはそこに形成される異なった金属ストリップライ
    ンのパターンをもつフレキシブルな誘電フィルムを含むことを特徴とする請求項
    １１に記載のマルチプルモード、ハンドヘルド、ポータブル通信機器。
  13. 【請求項１３】 前記金属ストリップラインのパターンは、プリンティングで
    形成されることを特徴とする請求項１２に記載のマルチプルモード、ハンドヘル
    ド、ポータブル通信機器。
  14. 【請求項１４】 前記金属ストリップラインのパターンは、エッチングで形成
    されることを特徴とする請求項１２に記載のマルチプルモード、ハンドヘルド、
    ポータブル通信機器。
  15. 【請求項１５】 各ブランチは金属ストリップラインのパターンを誘電部材に
    エッチングすることにより形成されることを特徴とする請求項１１に記載のマル
    チプルモード、ハンドヘルド、ポータブル通信機器。
  16. 【請求項１６】 前記第１及び第２のモードはＧＳＭとＤＣＳであり、前記第
    １及び第２のブランチは夫々、前記ＧＳＭの周波数帯、前記ＤＣＳの周波数帯に
    対応する長さを有していることを特徴とする請求項１２に記載のマルチプルモー
    ド、ハンドヘルド、ポータブル通信機器。
  17. 【請求項１７】 前記第１及び第２の幾何学的断面の形は、実質的に類似して
    いることを特徴とする請求項１２に記載のマルチプルモード、ハンドヘルド、ポ
    ータブル通信機器。
  18. 【請求項１８】 前記第１及び第２の幾何学的断面の形は、実質的に円筒形で
    あり、所望のバンド幅とサイズとを達成するために選択された直径をもっている
    ことを特徴とする請求項１７に記載のマルチプルモード、ハンドヘルド、ポータ
    ブル通信機器。
  19. 【請求項１９】 前記第１及び第２のブランチは共通のインピーダンスにチュ
    ーニングされ、前記シングルポートと、前記第１及び第２のブランチとの間には
    別々のインピーダンスマッチングネットワークはないようにすることを特徴とす
    る請求項１１に記載のマルチプルモード、ハンドヘルド、ポータブル通信機器。
  20. 【請求項２０】 前記誘電部材は、実質的に円筒形の幾何学的の形をもつこと
    を特徴とする請求項１５に記載のマルチプルモード、ハンドヘルド、ポータブル
    通信機器。
JP2000518424A 1997-10-28 1998-10-16 移動電話用のマルチプルバンド、マルチプルブランチアンテナ Pending JP2001522152A (ja)

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US08/958,846 1998-08-04
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AU (1) AU9657998A (ja)
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