JP2001522110A - コインアクセプタ - Google Patents

コインアクセプタ

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JP2001522110A
JP2001522110A JP2000519400A JP2000519400A JP2001522110A JP 2001522110 A JP2001522110 A JP 2001522110A JP 2000519400 A JP2000519400 A JP 2000519400A JP 2000519400 A JP2000519400 A JP 2000519400A JP 2001522110 A JP2001522110 A JP 2001522110A
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ウッド、デニス
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Abstract

(57)【要約】 コインアクセプタは、コインがセンサを通過して移動するときにコイン(8)の面のそれぞれの異なる領域を検出し得る十分に小さいセンサコイルユニット(C1,C2,C3,C4)を有し、時間の経過とともに変化するセンサの出力(x1(a) 、x2(a) 、x2(f) 、x3(a) 、x4(a) )を異なる領域のそれぞれの関数として生成する。センサの出力は繰返しサンプリングされる。マイクロコントローラ(11)は、前記センサ出力の少なくとも一つの値が予め決められた基準と合致したときを確認する。例えば、ピーク値を得たときに、これに対応して、ピーク値を含むセンサ出力の値をEEPROM(12)に格納された対応する値と比較し、コインが受容可能なことを判定する。生成するようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 背景 本発明はコインアクセプタに関し、特に各種額面金額のコインを確認するのに
用いる多種コインアクセプタに利用されるが、この用途に限定されない。
【0002】 発明の分野 異なる額面金額のコインを識別するコインアクセプタはよく知られており、そ
の一例が、我々のGB-A-2169429に記載されている。そのアクセプタは、コイン下
降通路を備え、コイルがコインに対して一連の誘導テストを実施する検出部をコ
インが通り、被検コインの材料および金属含量を示すコインパラメータ信号を発
生させる。そのコインパラメータ信号はディジタル化されてディジタルコインパ
ラメータデータを提供し、次に、そのデータはマイクロコントローラによって格
納コインデータと比較され、検査されたコインが受容可能か否かを決定する。コ
インが受容可能であると判定された場合には、マイクロコントローラが受容ゲー
トを作動させてコインを受容通路に導き、そうでない場合には、受容ゲートは作
動せず、コインは拒絶通路に導かれる。
【0003】 そのコイン検出部は、いくつもの各種のコイルを備え、これらコイルは、コイ
ンがコイン検出部を通過するときに被検コインと個々に誘導結合を生成するよう
に、異なる周波数で付勢してもよくかつ異なる大きさでもよく、そしてコインの
片側または両側に設けられる。従来使用されているコイルは、誘導結合によって
コインの表面の少なくとも主要部分にわたって渦電流が発生するように、コイン
に対して十分に大きい断面積を有し、その結果、検出されたパラメータは、コイ
ンのいくつもの異なるパラメータ、例えばコインの金属含量、厚みおよび表面の
パターンの平均値になる。
【0004】 上記の比較的大きいセンサコイルによってもたらされる平均化効果は、特定の
環境で欠点を生じる。例えば、コインが2種以上の金属または合金などの異なる
材料の領域を含むように鋳造される傾向が増大し、特定の額面金額のコインは、
中央領域が第1合金からなり、その中央領域が第2の異なる合金からなる環状領
域で囲まれている(このようなコインを以下、“バイメット(bimet) ”コインと
称する)。これらの異なる領域は、アクセプタのセンサコイルに対して異なる誘
導特性を示すが、比較的面積が大きいコイルは、その2種の金属領域の効果を平
均化する傾向があり、その結果、特定のバイメットコインは、他の額面金額のコ
インやにせもの、例えば中央に通孔を有する座金に対して十分に識別され得ない
【0005】 他の例は、US-A-4 995 497(Tamura Electric Works Ltd) に記載されており、
この特許では、コイルが、通路に沿って一直線に配置され、付勢されて被検コイ
ンの異なる特性を検出する。2種の特性、すなわちコインの材料とコインの厚み
は、コイルに誘発される信号の値のピークを検出することによって検出され、そ
してコインの直径は、コインの通路に沿って間隔をおいて設けられた2つのコイ
ルの出力におけるクロスオーバを検出することによって検出される。これらのピ
ークとクロスオーバは、記憶されている本物のコインのデータと比較される。直
径を測定するのに必要なコイルを一直線に並べた形態は、コインの検出を制限し
、2種の金属を用いたコインの検出が困難になる。
【0006】 WO-A-93/22747(Mars Inc.)には、多種金属コインに対して使用するコインアク
セプタが開示されており、このコインアクセプタは2個の磁気センサを使用し、
これらセンサは、各々、幅が多種金属製コインの直径よりかなり小さく、コイン
通路に略平行に配置されている。これらセンサは電気ブリッジ回路に接続され、
多種金属製コインとにせものとがセンサの出力間の差を利用して識別される。
【0007】 発明の要旨 本発明によれば、コインの通路を横切って配列された小コイルを使用して、そ
れらコイルの出力を監視することにより、センサの出力の少なくとも一つのサン
プル値の特性の中から少なくとも一つの予め決められた基準を探し出し、次いで
センサ出力からのデータを、コインの受容可能性を決定するための対応する格納
データと比較して、コインの特性についてのはるかに多くの精密な詳細事項を取
出すことができる。
【0008】 さらに詳しく述べると、本発明は、コインの通路;およびコインがその通路に
沿って移動するときにコインを検出する複数のセンサコイルを備え;そのセンサ
が、前記コイン通路を横切って延びるアレイで配列され、コインがセンサを通過
して移動するときにコインの面のそれぞれの異なる領域を検出し、時間の経過と
ともに変化するセンサの出力を異なる領域のそれぞれの関数として示し;さらに
、コインが前記センサを通過する間に生成されるセンサ出力の値を繰返しサンプ
リングするサンプリング手段;および前記サンプル値を連続して監視して、前記
センサ出力の少なくとも一つの値が予め決められた基準と合致したときを確認し
、次いでこれらに応答して、前記サンプリングされたセンサ出力からのデータを
、対応する格納データと比較し、コインが受容可能なことを確認する制御手段;
を備えてなるコインアクセプタを提供するものである。
【0009】 センサコイルの前記アレイは、コイン通路を横切って延びる一つ以上のライン
に配置されているコイルアセンブリを含んでいる。これらコイルアセンブリは、
コインの通路の対向する両側面に、または一方の側面のみに設けられる。
【0010】 これらコイルアセンブリは、好ましくは、コインに対面する面積が72mm2 未満
である。
【0011】 センサコイルユニットは、各々、発振器回路に連結され、そしてサンプリング
手段は、コインがコイルユニットを通過するとき、例えば、周波数もしくは振幅
またはこれら両者などの発振特性をサンプリングするよう作動する。
【0012】 制御手段は、センサ出力の一つが予め決められた基準と一致するときに出現す
るセンサ出力のサンプル値の集団(ensemble)を選択し、次いでその選択されたサ
ンプル値を格納データと比較するよう配置構成されている。
【0013】 あるいは、制御手段は、センサ出力がそれぞれの予め決められた基準と個々に
一致する時を確認して、その値を格納データと比較するよう配置構成されている
【0014】 予め決められた基準は、センサ出力の値に、不連続部(discontinuity) 、例え
ば、コインが通過する間に出現する、センサ出力の値の主要なまたは局限された
極大値または極小値を含んでいる。また、前記予め決められた基準は、一つのセ
ンサからの少なくとも一つのサンプル値がもう一つのセンサからの少なくとも一
つのサンプル値と予め決められた数値関係を形成するときに出現する。その数値
関係は、一つのセンサからの連続したサンプルの値ともう一つのセンサからの対
応するサンプル値とのクロスオーバを含むか、またはこれらセンサからのサンプ
ル値の相対的変化率の関数である。
【0015】 また、本発明には以下のコイン識別方法が含まれている。すなわち、複数のセ
ンサコイルによって、コインが通路に沿って通過するのを検出し;そのセンサコ
イルが、コイン通路を横切って延びるアレイで間隔をおいて配置され、コインが
センサコイルを通過して移動するとき、コインの面のそれぞれの異なる領域を検
出し、次いで、時間とともに変化するセンサの出力を、異なる領域のそれぞれの
関数として表し;コインがセンサを通過して走行する間に、センサ出力の値を繰
返しサンプリングし;サンプル値を連続して監視して、センサ出力の少なくとも
一つの値が予め決められた基準と一致する時を確認し;次いで上記確認に応答し
て、前記サンプリングされたセンサ出力からのデータを、対応する格納データと
比較して、コインが受容可能であることを確認することを含んでなる方法である
【0016】 本発明を一層十分に理解するため、その実施態様を、添付図面を参照して実施
例として以下に説明する。
【0017】 詳細な説明 第1実施態様 バイメットコイン、例えば新ユーロコイン一式および新2.00ポンドバイメット
コインを含む新英国コイン式を含めて、額面金額が異なる多種類のコインを識別
できる多種コインアクセプタを含む本発明のコインアクセプタの第1実施態様を
説明する。
【0018】 このコインアクセプタの具体的なレイアウトの概略図を図1に示す。そのコイ
ンアクセプタは、被検コインが、入口3からコイン検出部4を縁に沿って通過し
たゲート5の方へ落下するコイン下降通路2を有する本体1を備えている。検査
は、コインが検出部4を通過するときに各コインに対して実施される。検査結果
が本物のコインが存在していることを表示した場合、ゲート5が開いてコインは
受容通路6に移行できるが、そうでない場合は、ゲートが閉じたままで、コイン
は拒絶通路7の方に誘導される。アクセプタをコイン8が通過するコイン通路は
点線9で概略を示してある。
【0019】 コイン検出部4は、点線の輪郭線で示す4つのコイン検出コイルユニットC1
a,b 、C2、C3a,b およびC4を備え、これらユニットはコインと誘導結合を
生成させるために付勢される。また、コイルユニットCCが、ゲート5の下流の
受容通路6に設けられてクレジットセンサとして作動し、受容可能であると確認
されたコインが実際に受容通路6に入ったかどうかを検出する。
【0020】 これらのコイルは、図2に示す駆動部−インタフェース回路10によって、異
なる周波数で付勢される。これらコイルユニットによって、被検コインに過電流
が誘発される。3つのコイルとコインの間の異なる誘導結合によって、そのコイ
ンが実質的に一意的に特徴づけられる。駆動部−インタフェース回路10は、コ
インとコイルユニットC1,C2,C3およびC4との間の異なる誘導結合の関
数として、4つの対応するコインパラメータデータ信号x1,x2,x3,x4
を発する。対応する信号xcがコイルユニットCCに対して発せられる。
【0021】 コインの信憑性を確認するため、被検コインが発する4つのパラメータ信号x
1,x2,x3,x4は、EEPROM12の形態のメモリに連結されているマ
イクロコントローラ11に送られる。そのマイクロコントローラ11は、被検コ
インからの前記コインパラメータ信号を、以下で一層詳細に述べる方式により処
理し、その結果を、EEPROM12に保持されている対応する格納値と比較す
る。それら格納値は、その値の上限と下限を有するウインドウ(window)によって
保持される。したがって、処理されたデータが特定の額面金額の本物のコインに
関連した対応するウインドウ内に入ると、そのコインは受容可能であると確認さ
れるが、そうでなければ拒絶される。受容可能であれば、信号がライン13で駆
動回路14に送られ、その回路14は図1に示すゲート5を操作して、そのコイ
ンを受容通路6に移行させる。そうでなければ、ゲート5は開かないので、その
コインは拒絶通路7に移行する。
【0022】 マイクロコントローラ11は、処理されたデータを、異なる額面金額のコイン
に適合するいくつかの異なるセットの作動ウインドウデータと比較し、その結果
、そのコインアクセプタは、特定の通貨セットの2種以上のコインを受容または
拒絶できる。コインが受け入れられると、コインが受容通路6に沿って通過する
のを、受容後クレジットセンサコイルユニットCC(post acceptance credit se
nsor coil unit CC)が検出し、そしてユニット10は対応するデータxcをマイ
クロコントローラ11に送り、次いで、マイクロコントローラ11は、受け入れ
られたコインに起因する通貨クレジット(monetary credit) の大きさを示す出力
をライン15に送る。
【0023】 ここで上記センサコイルの配置構成をより詳細に説明する。再び図1を参照す
ると、アクセプタは、アクセプタ本体1のシャフト17に、通常の方式で蝶着さ
れているコインドア16を備えている。コイン下降通路2は、図3に一層詳細に
示されているように、ドア16の内側壁18とアクセプタ本体との壁19の間に
設けられている。下降通路2は、ドア16上に傾斜リップ20を有し、コインは
縁ぞいに該リップ20を走行して、センサコイルユニットC1,C2,C3およ
びC4を通過する。図3に示す下降通路2のリップ20上に、コイン8が示され
ている。そのコインは、図式的に直立状態で示されているが、実際は、器壁18
,19の一方に寄りかかっている。当該技術分野では知られているように、ドア
16は図1および図3に示す閉鎖状態に、ばね付勢されているが、コインの詰ま
り(coin jam)が生じたとき、詰まったコインを放出して拒絶通路7に落とすこと
ができるよう本体1から外側へ蝶着してもよい。
【0024】 アクセプタの進んだ作動特性を説明するため、図1に示すコインは、バイメッ
トコインとして例示され、この実施例では新しい2ポンドコインである。このコ
インは、第1の中央部のキュプロニッケルコア領域21と、これを囲む第2の円
形領域すなわちリング22(本願では青銅と呼ばれ、76%のCu、4%のNi
および20%の2nを含有する合金製)で構成されている。しかし、以下の説明
で明らかなように、本発明はバイメットコインの検出に限定されない。
【0025】 図3を参照すれば、コイルユニットC1a,b は、アクセプタ本体1の壁19の
内側およびドア16の壁18に取り付けられた一対のコイルアセンブリC1a,C
1b を備えている。そのコイルアセンブリC1a,C1b は、被検バイメットコイ
ン8の青銅リング22と選択的に誘導結合を形成し、すなわち、コインの中央部
のキュプロニッケル領域21に対する有意な誘導結合を形成しないように配置構
成されている。
【0026】 図4に詳細に示すように、コイルアセンブリC1a,C1b は各々、プラスチッ
ク材料製のほぼ円筒形のボビン23で構成され、そのボビン上にコイル24の巻
線が形成される。ボビン23は、焼結フェライト材料製のいわゆるハーフポット
コア(half pot core) 25中に押込みばめされている。そのコア25は、フェラ
イト材料の使用量を減らすために通孔で形成された中央の円筒形ヨーク26およ
び周囲の同心円筒形のサポートフランジ27を備えている。
【0027】 ボビンを使用する代わりに、コイル24の巻線を巻型のまわりに巻き(図示せ
ず)、次いでその巻線を加熱してその絶縁体を溶融し、冷却すると自己支持コイ
ルが形成され、次にそのコイルを巻型から取り出して、ハーフポットコア25中
に押込みばめしてもよい。
【0028】 ハーフポットコア25のサポートフランジ27は、壁の対応する凹所中に押込
みばめされる。したがって、アセンブリC1a のフランジ27は壁19の円筒形
凹所28中に押込みばめされ、アセンブリC1b のフランジ27は壁18の対応
する凹所29中に押込みばめされる。この実施例で、コイル24の巻線の外径d 1 は7.3mm である。ボビン23付きコイル24の内径d2 は2.78mmであり、ヨー
ク26の通孔の直径は2mmである。この実施例のコイルアセンブリC1a,b の面
30は、6.24mmの間隔をおいて配置されている。コイル24は軸方向の長さが2.
78mmである。ハーフポットコア25の外径d3 は9mmなので、各コイルユニット
の端面30、すなわち被検コインに対面する末端の面積Aはこの実施例で63.62m
m2である。アセンブリC1a,b の巻線24は直列で電気的に接続されている。図
3で分かるように、共軸上に配置されたコイル24を有するコイルアセンブリC
1a,b が被検コイン8の両側に配置されている。
【0029】 ソレノイドコイルの設計の技術分野でよく知られているように、ほぼ円筒形の
コイルの磁界は、コイルの軸線に沿って集中している。したがって、コイルアセ
ンブリC1a,b の各々の磁界は、ハーフポットコア25のフェライトヨーク26
に主として集中しているので、コイルのまわりの磁束は、磁束が周囲の材料を通
過してヨーク26に戻る面30の領域を除いて、周囲のフェライトフランジ27
によって、コイルのまわりのループで主にチャネルされている。したがって、通
過するコインに対するアセンブリC1a,b の感度は、大部分、ヨーク26の間を
通過するコインの領域に限定される。アセンブリC1a,b はコイン下降通路2に
近接して配置され、そしてコイルの直径のd3 の寸法は、コインとコイルの間の
誘導結合がコイン8の第2の外側領域22にのみ実質的に限定され、そして第1
の内側領域21と有意な誘導結合は全く生じないようになっている。図3から分
かるように、ハーフポットコア25は、コア26がコイン8の外側リング22と
一直線上に整列するために、コイン下降通路20の下方に延びている。
【0030】 ここで、コイルユニットC2,C3およびC7について考察すると、これらは
図4に示すアセンブリC1a と同一のコイルアセンブリで構成されている。コイ
ルユニットC1〜C4は、図1に示すライン31に沿って、コイン通路2を横切
って延びるアレイで取り付けられている。この実施例では、ライン31は通路2
に対して直角の方向に延びているが、コイン通路を横切る他の配置構成を利用す
ることができ、より一般的には、コイルユニットを一直線上に配置することは不
可欠ではない。コインと対面するコイルアセンブリ、例えばコイルC1a,b の面
積Aを72mm2 より小さくして個々の誘導特性を有するコイン領域を検出できるよ
うにし、識別が改善されることが本発明によって発見されたのである。前記コイ
ルまたは各コイルCは円形である必要はない。事実、正方形または長方形に巻い
たコイルから利点が得られることがある。センサが横切るアレイは好ましくは、
少なくとも3個のコイルユニットを有している。
【0031】 図3によれば、コイルユニットC2は、コインがコイン検出部4を通過すると
き、コインの弦(chord) を横切るように、ユニットC1a,b の上方に取り付けら
れている。コインがコイルユニットC2を転がって通過するとき、誘導結合は、
まず、コインの外側リング22と形成され、次に内側領域21と形成され、次い
で外側領域22と再び形成される。コイルユニットC2は単一のコイルアセンブ
リを備えているので、コイルユニット22は、一方の側からだけコインの特性を
検出する。
【0032】 コイルユニットC3a,b は、一対のコイルアセンブリC3a,C3b を備えてお
り、これらアセンブリは、コイルアセンブリC1a,b と同様に、コイン通路の向
い合った側面に取り付けられている。コイルユニットC3a,b はユニットC2の
上方に取り付けられているので、コインとその異なる弦の位置で検出する。
【0033】 コイルユニットC4は、図4に示すように、単一のコイルアセンブリで構成さ
れ、コイルユニットC3a,b の上方の位置に取り付けられている。
【0034】 したがって、コイルユニットC1〜C4からの出力は、被検コインがこれらコ
イルを通過するときのコインの個々の領域のそれぞれの特性に応答するコイルユ
ニットで、コインの直径、コインの材料の特性、コインの厚み、コインがバイメ
ットコインであるかどうかおよびいくつかの他の要因によって決まるということ
である。
【0035】 図5は、コイルユニットが、図1に示すコイル駆動部とインタフェースの回路
10にどのように接続されているかを示す。コイルユニットC1を考えると、コ
イルアセンブリC1a,C1b は、反転増幅器A1の帰還ループ内に、コンデンサ
Cとともに、直列に接続されている。したがって、上記回路は、発振器として作
動し、その出力の振幅と周波数は、コイルアセンブリC1a,C1b が提供するイ
ンダクタンスによって決まる。コインが、コイルアセンブリC1a とC1b の間
を通過するとき、コインとコイルアセンブリの間に誘導結合が生じ、その結果、
前記増幅器の帰還通路のインダクタンスが変化し、その結果、続いて前記発振器
の振幅と周波数が一時的に変化する。
【0036】 上記振幅はコイルユニットC1の包絡線検波器E1によって検出され、そして
その包絡線の振幅は、コインがコイルアセンブリC1a,C1b の間を通過すると
き、アナログ/ディジタル変換器D1によって連続的にサンプリングされ、コイ
ンがコイルユニットC1を通過するときの一連の連続ディジタルサンプル値x1
(a) を提供する。
【0037】 コイルユニットC2は、反転増幅器A2の帰還ループに接続され、そして、対
応するディジタルコインパラメータ信号x2(a) を、包絡線検波器E2とアナロ
グ/ディジタル変換器D2が発する。
【0038】 さらに、コインがコイルユニットC2を通過するとき、発振器A2の周波数偏
移が検出される。周波数検出器Fが発振器A2の瞬時周波数を検出し、次いでそ
の出力が連続的にサンプリングされて、アナログ/ディジタル変換器D2' によ
ってディジタル化され、コインパラメータ出力信号x2(f) を提供する。
【0039】 コイルユニットC3a,b は反転増幅器A3の帰還ループに接続され、そしてコ
イルアセンブリC3a,C3b は直列に接続されている。包絡線検波器E3とアナ
ログ/ディジタル変換器D3は、コインがコイルアセンブリC3a,C3b の間を
通過するときに生成する周波数偏移の一連のディジタルサンプルを含有する出力
ディジタルパラメータ信号x3(a) を発する。
【0040】 コイルユニットC4は増幅器A4の帰還に接続され、そして包絡線検波器E4
はアナログ/ディジタル変換器D4とともに、振幅偏移信号x4(a) を発する。
【0041】 例示することを目的として、個々のA/D変換器D1〜D4を図示しているが
、発振器回路の出力は、回路の費用を減らすため、単一のA/D変換器に多重送
信できることは分かるであろう。
【0042】 図6は、コインがコイン検出部4を通過するとき、コインパラメータ信号xが
時間の経過とともに変化する過程を示している。図6に示す個々の曲線の形態が
被検コインの特性によって決まり、それら曲線が、当該コインの額面金額の個々
の“特徴(signature) ”を表すことは分かるであろう。コインがセンサコイルC
1〜4を通過すると、振幅は全般的に小さくなるが、A/D変換器D1〜D4は
図6に示すグラフのように信号反転(signal inversion)を起こす。
【0043】 図5に示すアナログ/ディジタル変換器D1〜D4は、サンプル値の集団(ens
emble)At を生成し、連続サンプル期間中に、連続した集団が時間Dt の間隔を
おいて生成する。したがって、集団At は、時間tにおいて、下記式: At ={xt 1(a)+xt 2(a)+xt 2(f)+xt 3(a)+xt 4(a) } (1) で表される。
【0044】 図6は、すべて同時に時間tに存在している個々の集団値を示すが、事実上、
その集団を構成する個々のサンプル値xは有限期間(Dtより有意に短い)にわ
たって採取してもよい。
【0045】 図2に示すように、マイクロコントローラ11は、連続集団At を構成するコ
インパラメータ信号xの連続値を受信する。図7に示すように、マイクロコント
ローラ11は、連続集団Ak →Ak+n を組み合わせてn個の連続集団値の実行ス
タック(running stack) 32を作成する。
【0046】 前記スタック中に得られた集団のデータは、コインパラメータ信号xの少なく
とも一つの値が、予め決められた基準、例えば、サンプル値中へのピーク値の発
生などを採用するとき、または前記センサのうちの一つからのサンプル値が他の
センサからの対応するサンプル値との予め決められた数値関係を生成するときを
確認するため、ステップS1で処理される。この数値関係はこれらグラフのクロ
スオーバ、またはしきい値への到達またはしきい値のオーバーパッシング(overp
assing) で構成されていてもよい。このことについては、以下に詳細に説明する
。予め決められた基準を含むデータの集団AはステップS2で格納される。
【0047】 次に、ステップS3で、個々のコインパラメータデータ値x1(a) 、x2(a)
、x2(f) 、x3(a) 及びx4(a) を、EEPROM12(図1)に保持されて
いる対応する格納値と比較する。前記の格納された数値は、各々上限と下限を有
するウインドウW=w1a,w2a,w2f,w3a,w4aによって保持され
、コイン毎の小さな変動を吸収する。事実、コインウインドウWの一連の異なる
組合わせが異なるコインの額面金額に対応してEEPROM12内に格納されて
おり、次いで、そのコインが受け入れ可能な額面金額のコインであるかどうかを
確認するため、ステップS3で、ステップS2からの結果と格納されたすべての
組合せとが比較される。
【0048】 コインが受容可能であると判定された場合、図2に示す出力13,15を提供
するため、コインの額面金額とそのコインを受け入れることができることを示す
出力、またはコインを拒絶すべきであることを示す出力が、ステップS4で提供
される。
【0049】 コインパラメータ信号x1(a) のピークをステップS1の中で検出できる手段
を、図8を参照してより詳細に説明する。そのプロセスはステップS1.10で始ま
る。ステップS1.11で、パラメータPがイコールゼロに設定される。ステップ
S1.12で、連続コインパラメータサンプルx1(a) が、3つの連続データの集団
k 、すなわち、K=p−1,pおよびp+1から選択される。
【0050】 ステップS1.13において、前記x1(a) の3つの連続値と、互いに比較される
。その中間値(intermediate value)が先行値および後続値より大きい場合、ピー
クが出現していることを示す。したがって、下記の不等式をチェックする。 x1(a) p-1<x1(a) p-> x1(a) p+1 ? (2)
【0051】 上記検定式が当てはまれば、x1(a) p の特定値がピーク値を示す。検定不等
式(2)が当てはまらなければ、パラメータpはステップS1.14でインクリメン
ト(increment) され、次いで前記プロセスを繰返して、データ集団の連続数値を
掃き引し、x1(a) 中にピークを見つける試みを実行する。
【0052】 ピークが見つかった場合、k=pの特定値に対する全データ集団Ak をスタッ
クから取り出す。これは、x1(a) 中のピークで生じるコインパラメータ信号の
データ集団である。
【0053】 ステップ2.10 で、上記取り出されたデータ集団は一時的に格納され、次に、
ステップS3.10で、前記の格納されたデータ集団からの個々のコインパラメータ
信号、すなわちx1(a) 、x2(a) 、x2(f) 、x3(a) およびx4(a) を個々
に、EEPROM12に格納されているウインドウと比較して、アクセプタによ
って受入れるべき特定の額面金額のコインかどうかを確認する。先に説明したよ
うに、このプロセスは、EERROMに格納された関連するウインドウを有する
異なるコイン額面金額のいくつかについて繰返すことができる。
【0054】 図9は、図6に示すx1(a) とx2(a) のグラフにクロスオーバが出現すると
きを確認するルーチンを示す。クロスオーバが出現する場合、クロスオーバの出
現に関連するデータ集団を、EEPROM12に格納されたウインドウデータと
の比較のために使用する。
【0055】 ステップS1.20でルーチンがスタートし、次に、ステップS1.21で、パラメー
タpがゼロに設定される。次に、x1(a) とx2(a) の値が、2つの連続データ
集団Ak について、スタック31から取り出され、その集団は、パラメータpに
よって、すなわちk=pおよびp+1について選択される。
【0056】 次に、ステップS1.23において、前記取り出されたデータについてクロスオー
バが出現したのかどうかを判定するため、取り出されたデータ値を以下の不等式
と比較する。 x1(a) p < x2(a) p かつ x1(a) p+1 > x2(a) p+1 ? または x1(a) p > x2(a) p かつ x1(a) p+1 < x2(a) p+1 ? (3) これらの検定法によって、図6に示すx1(a) とx2(a) のグラフが互いにク
ロスオーバするかどうかが判定されることが分かるであろう。
【0057】 クロスオーバが見つからない場合には、パラメータpがステップS1.24でイン
クリメントされ、そのプロセスは、図7に示すデータ集団Ak のスタック31内
の次の数値の連続する組合せについて繰返される。
【0058】 しかし、クロスオーバが検出された場合、クロスオーバが出現したk=pの特
定の値を有する集団Ak が、スタック31から取り出され、ステップS2.20で格
納される。
【0059】 次に、ステップS3.20にて、ステップS2.20で格納された個々の値を、コイン
の信憑性と額面金額を確認するため、先に述べたように、EEPROM12に保
持されている対応ウインドウと比較する。
【0060】 本発明の記載されている実施例は、コイルユニットC1〜C4の横切るアレイ
を使用することによってコインの特性についてのはるかに精密な詳細を確認でき
るという利点を有している。コインに比べてコイルアセンブリの大きさが小さい
ので、図6の個々のグラフで示されているように、コインの弦領域の特性を個々
に確認することができる。すでに述べたように、図6のグラフは、バイメットコ
インからの出力を示している。これまで、コインの表面領域の少なくとも大部分
にわたって平均化効果を発揮する大径の検出コイルが使用された場合、バイメッ
トコインと、中央に通孔を有する対応する座金を識別することは困難であった。
対照的に、本発明のアクセプタの記載されている実施態様は、このようなバイメ
ットコインと対応する座金を容易に識別することができる。図6によれば、x2
(a) の出力は、特定額面金額の本物のバイメットコインに応答してほぼドーム形
の形態をしている。しかし、中央に通孔を有するにせものの座金がアクセプタを
通過すると、中央部が“へこんだ”トレース33が生じる。従来技術のアクセプ
タの場合、コインの全体の面の効果が平均化されるので、本物のコインと座金を
識別することは、前記平均化の効果のため、困難であった。しかし、本発明によ
れば、集団Ax を測定するため、ピークの振幅x1(a) を測定する場合、集団A x 中のパラメータx2(a) の対応する値Ax は、本物のバイメットコインおよび
通孔を有する対応する座金のそれぞれに対して実質的に異なる値、すなわち、値
34と35をそれぞれ採用する。したがって、本物のバイメットコインについて
、EEPROM12内に格納されたウインドウデータは、にせものの座金につい
て生成したデータとは実質的に異なるので、このようなにせものは容易に検出す
ることができる。したがって、本発明によれば、集団Ax を選択することによっ
て、これまでよりはるかに精密な詳細を分析することができる。
【0061】 データの異なる基準が、最初の試験で決定され、特定のコインの額面金額を一
意的に特徴づける集団を見つけることができる。特定のコインの場合、集団Ax を選択するのに基準が使用されるのは、コインパラメータ信号xのうちの一つが
、EEPROM12に格納された予め決められたしきい値と等しいかまたはクロ
スするときである。
【0062】 いくつかの額面金額について、図6に示す出力の特定のグラフがクロスオーバ
することは、適切な基準である。他のコインの額面金額の場合、図6に示すグラ
フに、利用できる局部的な極小値が存在することがある。特定のバイメットコイ
ンは、グラフの一つにたにの部分を生成することがあり、これは基準として使用
できる。
【0063】 また、図6のグラフの点の間のより複雑な関係も使用することが可能であり、
そしてこれら曲線の相対的形態も考慮できる。例えば、2つのコインパラメータ
信号xの値を、最初に生成した集団A1から採取し、次に、その後に生成した集
団A2から再び採取することができ、次いで、これらの値を処理して、各グラフ
の勾配の表示を得ることができる。これらの勾配が、予め決められた関係を採用
している場合、対応するデータ集団Aが選択されて、EEPROM12に格納さ
れたデータと比較される。
【0064】 第2の実施態様 本発明の第2の実施態様と、ここで、図10〜15を参照して説明する。第2
実施態様は第1実施態様に類似しているので、対応する部品は同じ参照番号で示
してある。第2実施態様は、コイルユニットが検出部4に配置される方式とコイ
ンデータが処理される方式が異なる。
【0065】 図10によれば、すでに説明した5つのコイルユニットC1〜C5が、コイン
通路9を横切って延びるアレイで配置されている。図1に示した直線31に配列
される代わりに、コイルユニットは千鳥形配列で配置され、これらコイルユニッ
トの軸線は、コインがコイン下降通路に沿って該軸線を通過するとき、コインの
主要面に対しほぼ直角に配置されている。先に説明したように、これらコイルユ
ニットとコイン間の相互作用は、各コイルユニットのコアの領域に主として起こ
り、そして図10に示す千鳥形のコイルの配置は、コイン8が通路9に沿って通
過するとき、追加のコイルユニットC5をコイン8の外周内に含めることができ
る。コイルユニットのこの配置構成を使用して、直径が15〜33mmの範囲内のコイ
ンを検出できる。したがって、図10に示す装置は、5番目のコイルユニットに
よって、コイン面の追加の領域を分析することができる。これらコイルユニット
のマイクロコントローラ11への接続は図11に図式的に示してあり、図1と5
を参照してすでに説明した配列とほぼ一致しているが、コイルユニットC5のた
めの追加の回路が設けられ、これがコインパラメータ信号x5(a) を発する。
【0066】 この実施例では、コイルユニットC1〜C5は各々、図1に示すコイルアセン
ブリC1a,b と同じ方式で、コインドア16および識別機(validator) の壁19
の、コイン通路の対向する両側面に取り付けられたコイルアセンブリを一対ずつ
有している。
【0067】 図11によれば、コインユニットC1〜C5は受容後コイルユニットCCとと
もにコイル駆動部とインタフェースの回路10を介してマイクロコントローラ1
1に接続されている。この回路の作動は、図2を参照して記載したものと類似し
ている。マイクロコントーラ11に接続されたランダムアクセスメモリRAM3
1が図示されている。
【0068】 コイルユニットC1〜C5の接続は図12に一層詳細に図示されている。各コ
イルユニットのコイルアセンブリは直列に接続されている。コイルユニットC2
のコイルアセンブリは逆位相(anti-phase)で接続されているので、これらアセン
ブリの極性は相互に反発する。他のコインユニットは、それらのアセンブリが同
位相で接続されているのでコイルの極性は引き合う。各コイルの対は、図5を参
照して先に述べた方式で発振器回路に接続されている。各発振器の回路の自然共
鳴周波数は、クロストークを減らすために異なっている。その周波数は限定され
ないが、60〜100KHzであり、被検コインを完全には突抜けないように十分に高い
。各コイルユニットに対して個々のA/D変換器を使用する代わりに、マルチプ
レクサ32が設置され、このマルチプレクサは、コイルユニットの出力を連続的
に走査してその出力を、共通の包絡線検波器E1とA/D変換器D1に送り、x
1(a) 、x2(a) 、x3(a) 、x4(a) 及びx5(a) のサンプルが、出力ライン
33に逐次生成される。
【0069】 また、周波数検出器Fが設置され、コイルユニットC2の出力の周波数の変化
を検出する。検出器Fの出力は、コイン信号x2(f) の連続サンプルを提供する
ためにA/D変換器D2' に送られる。また、マルチプレクサ32は受容後セン
サCCにサンプルを提供できるが、このことは説明を簡略にするために図12に
は示していない。
【0070】 図13は、図10に示すコイン検出部4をコインが通過している間の、各種コ
イルユニットC1〜C5からの出力を示す。
【0071】 図14は、コインがコイン検出部を通過中に採取されたサンプルの連続するグ
ループの拡大図である。図12に示すマルチプレクサ32は、コイルユニットC
1〜C5の出力が連続するグループ間をストローブして、サンプルx1(a) 〜x
5(a) の連続グループを生成し、それらサンプルは図11に示すマイクロコント
ローラ11に送られる。また、図12に示す周波数検出器Fによって検出される
周波数変調によって、x2(f) の対応するサンプル値が生成する。
【0072】 マイクロコントーラ11は、図15に示すように作動するよう配置構成されて
いる。コインデータサンプルの連続グループが、ステップS5でマイクロコント
ローラ11に送られ、このマイクロコントローラで、センサの出力のいくつもの
異なる基準が検出される。この実施例では、12種の基準が以下のように監視さ
れる。
【0073】
【表1】
【0074】 ここで用いられる用語“増大する”および" 低下する" は、本願では図13に
示した前記の反転グラフに関連して使用される。基準1〜6の場合、x(a) の極
大値の増大は、コインが存在しない場合に生じる値に関連する。
【0075】 図15を再び参照すると、これら12の基準はステップS6で検出される。コ
インがコイン検出部を通過するとき、ステップS5で生成するコインデータのサ
ンプルの連続したグループは、マイクロコントローラ11に送られる。上記諸基
準による個々の極大値と極小値が検出され、図11に示すマイクロコントローラ
11に接続されたRAM31に一時的に格納される。この一時的格納は、図15
に示すステップS7に示してある。コインが通過するとき、個々の極大値と極小
値は、連続する局所極大値および局所極小値が検出されるときに更新される。こ
れが起こると、すでに格納されているその値は、新しく生成した値と比較され、
そしてその新しく生成した値のうちの適当な値は、それが極大値かまたは極大値
であるべきかに応じて格納される。コインが通過したとき、格納された上記12
の基準の値を第1実施態様のステップS3についてすでに述べた方式で、図11
に示すEEPROM12に保持されているウインドウデータと比較する。したが
って、EEPROMに格納されているウインドウデータは、異なる額面金額の本
物のコインの12の基準の値に対応しており、この基準値について被検コインか
らの基準データを照合してコインの信憑性をチェックできる。これは図15に示
すステップS8で実施される。次に、コインは前記比較の結果にしたがって、ス
テップS9において、先に述べた手順で、受け入れられるか、または拒絶される
【0076】 このアルゴリズムの特徴は、図12に示す各種グラフの局所的なピークと局所
的な谷の部分が見つけられ、その後、検出プロセス中により大きいピークまたは
谷部分が続いて出現すると拒絶されるということが分かるであろう。また、本発
明は、上記アルゴリズムによって探究される特定の基準に限定されないものであ
る。代わりに、先に述べたように、クロスオーバ、勾配などの他の基準を検出す
ることができる。
【0077】 ここで用いられる用語“コイン”は、チップなどのコイン状の有価物が含まれ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のコインアクセプタの第1実施態様の概略立面図である。
【図2】 図1に示すアクセプタの電気回路の概略図である。
【図3】 図1に示すアクセプタのA−A' 線概略部分断面図である。
【図4a】 図3に示すコイルのうち一つの拡大断面図である。
【図4b】 図4aに示すコイルの正面を示す。
【図5】 図1に示すコイルとコイル駆動部およびインタフェースの回路の概略図である
【図6】 コインがセンサコイルを通過して移動するとき、コインパラメータ信号が時間
の経過とともにどのように変化するかを示すグラフである。
【図7】 コインがコイルを通過するとき、採取されるコインパラメータ信号のサンプル
の連続集団に対し、マイクロコントローラが実施する処理ステップを示す概略ブ
ロック線図である。
【図8】 コインパラメータ信号x1(a) にピークが出現したことを確認するため、マイ
クロコントローラが実施するルーチンを示す。
【図9】 コインパラメータ信号x1(a) とx2(a) の値にクロスオーバが出現したこと
を確認するため、マイクロコントローラが実施するルーチンを示す。
【図10】 本発明のコインアクセプタの第2実施態様の概略立面図である。
【図11】 図10に示すアクセプタの電気回路の概略図である。
【図12】 図10に示すコイルとコイル駆動部およびインタフェースの回路の概略図であ
る。
【図13】 コインが図10に示すセンサコイルを通過して移動するとき、コインパラメー
タ信号が時間の経過とともにどのように変化するかを示すグラフである。
【図14】 図13に示すグラフの拡大部分を示す。
【図15】 コインが図10に示す検出部を通過して移動するとき、マイクロコンピュータ
が実施する処理ステップを示す概略ブロック線図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),AU,CA,C N,JP,KR,US

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コインの通路と, コインがその通路に沿って移動するときにコインを検出する複数のセンサコイ
    ルと, 前記センサコイルに結合された駆動回路とを備え, 前記センサコイルは、前記コイン通路を横切って延びるアレイで配置され、前
    記駆動回路によって付勢されて、コインがセンサコイルを通過して移動するとき
    コインの面のそれぞれの異なる領域と誘導結合し、そしてそれらの領域を個々に
    検出して、時間の経過とともに変化するセンサの出力をそれぞれ、異なる領域の
    関数として示し,さらに、 コインが前記センサを通過する間に生成するセンサ出力の個々の値を繰返しサ
    ンプリングして、対応するサンプル値を提供するサンプリング手段と, 前記サンプル値を監視して、前記センサ出力の少なくとも一つの値が予め決め
    られた基準と一致したときを確認し、次いでこれに対応して、前記サンプリング
    されたセンサ出力からのデータを、対応する格納データと比較し、コインが受容
    可能なことを確認する制御手段と, を備えてなるコインアクセプタ。
  2. 【請求項2】 センサコイルが、コインのそれぞれの領域と選択的に誘導結
    合を生成するよう配置構成された一列のセンサコイルユニットを有する請求項1
    に記載のコインアクセプタ。
  3. 【請求項3】 センサコイルユニットの列がコイン通路を横切って延びるラ
    インに沿って配置されているコインアセンブリを備えている請求項2に記載のコ
    インアクセプタ。
  4. 【請求項4】 一つ以上のセンサコイルユニットが、コイン通路の対向する
    側面にコイルアセンブリを備えている請求項2または3に記載のコインアクセプ
    タ。
  5. 【請求項5】 コイルアセンブリのうちの一方が駆動回路に結合され、そし
    て残りのコインアセンブリがサンプリング手段に結合されている請求項4に記載
    のコインアクセプタ。
  6. 【請求項6】 一つ以上のセンサコイルユニットが、コイン通路の一方の側
    面にのみコイルアセンブリを備えている請求項2または3に記載のコインアクセ
    プタ。
  7. 【請求項7】 前記センサコイルユニットの各コイルアセンブリが、駆動回
    路とサンプリング手段の両方に結合されている請求項6に記載のコインアクセプ
    タ。
  8. 【請求項8】 コイルユニットが、コインに対面する面積が72mm2 未満の
    コイルアセンブリを備えている請求項2〜7のいずれか一つに記載のコインアク
    セプタ。
  9. 【請求項9】 コイルユニットが、コイン通路に対面し磁気が貫通可能なコ
    アのまわりに配置構成されたコイルを備えている請求項2〜8のいずれか一つに
    記載のコインアクセプタ。
  10. 【請求項10】 センサコイルユニットが各々発振器回路に結合され、そし
    てサンプリング手段が、コインが該ユニットを通過するときに作動して、回路の
    発振特性のパラメータをサンプリングする請求項2〜9のいずれか一つに記載の
    コインアクセプタ。
  11. 【請求項11】 前記特性に、周波数もしくは振幅または両者が含まれてい
    る請求項10に記載のコインアクセプタ。
  12. 【請求項12】 制御手段が、センサ出力のうちの一つが予め決められた基
    準と一致したときに生じるセンサ出力のサンプル値の集団を選択し、次いでその
    選択されたサンプル値を、前記格納データと比較するように配置構成されている
    請求項1〜11のいずれか一つに記載のコインアクセプタ。
  13. 【請求項13】 制御手段が、センサ出力がそれぞれの予め決められた基準
    と個々に一致したときを確認し、次いでその値を格納データと比較するように配
    置構成されている請求項1〜11のいずれか一つに記載のコインアクセプタ。
  14. 【請求項14】 予め決められた基準が、センサ出力の値に不連続部を含ん
    でいる請求項1〜13のいずれか一つに記載のコインアクセプタ。
  15. 【請求項15】 前記不連続部が、コインの通過している間に出現する、セ
    ンサ出力の値の主要なまたは局所の極大値または極小値を含んでいる請求項14
    に記載のコインアクセプタ。
  16. 【請求項16】 予め決められた基準が、一つのセンサからの少なくとも一
    つのサンプル値ともう一つのセンサからの少なくとも一つのサンプル値が予め決
    められた数値関係を形成するときに出現する請求項1〜15のいずれか一つに記
    載のコインアクセプタ。
  17. 【請求項17】 前記数値関係が、一つのセンサからの連続サンプルの値と
    もう一つのセンサからの対応するサンプル値とのクロスオーバーを含むか、また
    はこれらセンサからのサンプル値の相対的変化率の関数である請求項16に記載
    のコインアクセプタ。
  18. 【請求項18】 前記数値関係が、それらセンサからのサンプル値の相対的
    変化率の予め決められた関数を含む請求項16に記載のコインアクセプタ。
  19. 【請求項19】 複数のセンサコイルによって、コインが通路に沿って通過
    するのを検出し,それらセンサコイルは、コイン通路を横切って延びるアレイで
    間隔をおいて配置されそして付勢され、コインがセンサコイルを通過して移動す
    るとき、コインの面のそれぞれの個々の領域と誘導結合してその領域を個々に検
    出し、そして時間の経過とともに変化するセンサの出力を、異なる領域のそれぞ
    れの関数として示し, コインがセンサを通過して走行する間、センサ出力の値を繰返しサンプリング
    し, サンプル値を連続して監視してセンサ出力の少なくとも一つの値が予め決めら
    れた基準と一致したときを確認し,次いで 上記確認に応答して、前記サンプリングされたセンサ出力からのデータを、対
    応する格納データと比較して、コインが受容可能であることを確認する, ことを含んでなるコイン識別方法。
  20. 【請求項20】 コインがセンサコイルを通過する間、センサ出力の少なく
    とも一つの値が基準と一致するときを確認しようと連続して試み、そして基準が
    二回以上満たされない場合、基準を最もよく満たすサンプル値を選択することを
    含んでなる請求項19に記載の方法。
  21. 【請求項21】 コインの通路と, コインがその通路に沿って移動するときにコインを検出する複数のセンサコイ
    ルと, 前記センサコイルに結合された駆動回路とを備え、 前記センサコイルは、前記コイン通路を横切って延びるアレイで配置され、前
    記駆動回路によって付勢されてコインがセンサコイルを通過して移動するときに
    コインの面のそれぞれの異なる領域と誘導結合し、そしてそれらの領域を個々に
    検出して、時間の経過とともに変化するセンサの出力をそれぞれ、異なる領域の
    関数として示し,さらに、 コインが前記センサを通過する間に生成するセンサ出力の個々の値を繰返しサ
    ンプリングして、対応するサンプル値を提供するサンプリング手段と, 前記サンプル値を監視し、前記センサ出力の少なくとも一つの値が予め決めら
    れた基準と一致したときを確認し、これに応答して、前記サンプリングされたセ
    ンサ出力からのデータを、対応する格納データと比較して、コインが受容可能な
    ことを確認するプロセッサと, を備えてなるコインアクセプタ。
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