JP2001520504A - 組替え豚痘ウイルス - Google Patents

組替え豚痘ウイルス

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、豚痘ウイルスゲノムDNAに挿入された外来DNA配列を含む組み換え豚痘ウイルスを提供する。その外来DNA配列は、豚痘ウイルスゲノムDNAのHindIIIK断片内に挿入されており、また豚痘ウイルス感染宿主細胞中で発現されることができる。本発明は更に、相同性ベクター、ワクチン、および免疫感作方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】 組替え豚痘ウイルス 本出願は、1995年6月7日に提出された合衆国特許出願第08/480,640号、1995 年6月7日に提出された合衆国特許出願第08/488,237号、1995年6月7日に提出 された合衆国特許出願第08/472,679号および1995年1月19日に提出された合衆 国特許出願第08/375,992号の一部継続出願の一部継続出願である。これら親出願 の内容は、本明細書の一部をなす参照文献として本願に組み込まれる。 本願の中には、括弧内のアラビア数字によって、幾つかの出版物が参照される 。これら文献の完全な書誌的引用は明細書の最後、即ち、請求の範囲の直前に見 られる。これらの文献の開示は、本明細書の一部をなす参照として本願に組み込 まれる。 〔発明の背景〕 豚痘ウイルス(SPV)はポックスウイルス族(Poxviridae)に属している。 このグループに属しているウイルスは、宿主細胞中の細胞質中で特徴的に発育す る大型の二本鎖DNAウイルスである。SPVは、スイポックスウイルス(Suip oxvirus)属の唯一のメンバーである。SPVは、幾つかの特徴によって、他の ポリウイルスから区別される。ワクシニア等の他のポックスウイルスが宿主範囲 が広いのに比較して、SPVは種特異性を示す(18)。組識培養細胞系にSP Vを感染させたものと、他のポックスウイルスを感染させたものとでは劇的に異 なる(24)。SPVは、ワクシニア・ウイルスと抗原交叉反応を示さず、また オルソ、レポリ、アヴィ、昆虫ポックスグループとDNAレベルで、検出可能な 総体的相同性を示さない(24)。従って、従来技術において、他のポックスウ イルスに関して知られ、記載されていることは、豚痘ウイルスの先行技術とはな らない。SPVは、肌および局部的リンパ節においてのみ検出される病巣を持っ た自己規制感染を特徴とする、唯一穏やかな病原菌である。SPVの感染は非常 に制限されているけれども、SPVから回復したブタは、SPVの感作に対して 免疫性があり、活性免疫が発生したことがわかる(18)。 本発明は、ワクチン抗原およびブタに対する治療剤のデリバー用ベクターとし てSPVを使用することに関する。この原理は、SPVの下記特質によって支持 される。SPVは、ブタにおいて唯一穏やかな病原菌であり、種特異的あり、防 御免疫反応を誘導する。よって、SPVは、ベクターのワクチンおよび治療的特 質によって与えられるその有益性とバランスさせなくてはならない本質的危険が 少ない、ウイルス性ベクターデリバリーシステムの優れた候補である。 本発明の従来技術としては、バクテリア性プラスミド中でのDNAクローン化 および分析の技術がまずあげられる。利用される技術は、マニアチス等1983 年の大部分およびサンブロック等1989年に詳述されている。これらの文献に は、一般的組替えDNA技法の従来技術の状態が教示されている。 ポックスウイルスの中から5つ(ワクシニア、家禽ポックス、カナリアポック ス、鳩およびアライグマポックス)が、本開示の前に、外来DNA配列を含む様 に加工された。ワクシニアウイルスは、外来遺伝子のベクターとして広範に使用 されてきており(25)、これは合衆国特許4,603,112および4,722,848の主題で ある。同様に、家禽ポックスが外来遺伝子のベクターとして使用されており、こ れは幾つかの特許出願、EPA 0 284 416、PCT WO89/03429、およびPCT WO89/1 2684の主題である。アライグマ・ポックス(10)およびカナリアポックス(3 1)は、狂犬病ウイルス起源の抗原を発現するために使用されてきた。ポックス ウイルス中へ挿入する外来遺伝子挿入物の例としては、スイポックスウイルス属 由来の例は含まれない。このように、豚痘ウイルスを遺伝子工学的に加工する方 法、即ち、どこに挿入するか、又どのようにブタポックス中の発現物を得るかと いう方法は教示されていない。 抗原のデリバリーシステムとして生ウイルスを使用するアイデアは、最初の生 ウイルスワクチンまで立ち戻ると、大変長い歴史を有している。デリバーされた 抗原は、外来性でなく、生ウイルスによってワクチン中に自然に発現されもので あった。外来抗原をデリバーするにウイルスを使用することについては、組替え ワクシニアウイルスの研究によって、現在では容易になってきた。ワクシニアウ イルスはベクターであり、伝染性を引き起こす他の疾患起源の様々な抗原は外来 抗原であり、該ワクチンは遺伝子工学によって作成される。これらの開示によっ てこれらの概念が明らかになる一方、明らかにならなかったのは、何によって最 良のウイルスベクター候補が作られるかというより実践的疑問に対する答えであ った。この質問に答えるにあたっては、ウイルスの病原性の詳細、複製部位、そ れが誘導する免疫反応の種類、ウイルスが外来抗原を発現する可能性、遺伝子工 学の適合性、規制当局によって認可される可能性など、選択にあたっての全ての 因子である。これらの実用上の問題については、先行技術は何等教示していない 。 治療剤をデリバーするためにポックスウイルスを使用することに関わる先行技 術としては、インターロイキン2(12)をデリバリーするワクシニア・ウイル スの使用があげられる。この場合、インターロイキン2は、ワクシニア・ウイル ス上で弱毒性効果を示したけれども、宿主における治療剤効果は実証されなかっ た。 本発明のウイルス性ベクターによってデリバーされる治療剤は、生物学的分子 すなわち、ブタウイルス複製の副産物でなくてはならない。これによって、治療 剤はまず、DNA、RNA又は蛋白に限られる。これらの化合物クラスに由来す る治療剤の例として、アンチセンスDNA、アンチセンスRNA(16)、リボ ソーム(34)、サプレサーtRNAs(2)、インタフェロンに誘発される二 本鎖RNAの形があげられ、また、インシュリン等のホルモンから、インターフ ェロンおよびインターロイキン等のリンホカイン、天然麻酔剤までの数多くの蛋 白質治療剤の例があげられる。これらの治療剤の発見およびその構造および作用 の解明によって、ウイルスベクターデリバリーシステムにおけるそれを使用する 技量が容易になることはない。 〔発明の概要〕 本発明は、豚痘ウイルスゲノムDNAに挿入される外来DNA配列を含む組替 え豚痘ウイルスであって、該外来DNAは、豚痘ウイルスゲノムDNAのHind I II N断片内に挿入され、またブタウイルスに感染した宿主細胞中で発現すること ができる組み換え豚痘ウイルスを提供する。 本発明は、更に相同性ベクター、ワクチンおよび免疫感作の方法を提供する。 〔図面の簡単な説明〕図1A−1B: 特徴的な長いターミナル・リピート(TR)領域を含むSPVゲノムDNA(kasza 株)の詳細な図が示される。酵素Hind IIIが制限マップが示される(23)。断 片は、サイズの減っていく順番に文字で表示される。ターミナル・リピートのサ イズは、2.1Kbより大きいが、9.7Kbより小さい。図2A−2B: 相同性ベクター515-85.1起源のDNA配列が示される。相同性ベクター515-85.1 の二つの領域の配列が示される。第一の領域(図2A)(配列認識番号1)は、 599塩基対配列にわたり、ユニークなAccI部位が図3A−3Cに示したよ うに、側面に置(フランク)かれる。115のアミノ酸のORFの始めと終わり は、DNA配列の下のアミノ酸の翻訳MetとValによって示されている。第二 領域(図2B)(配列認識番号3)は、図3A―3Cに示すように、特徴的なHIind III部位の上流899塩基対にわたる。220アミノ酸ORFの始めと終わりは 、DNA配列の下のアミノ酸の翻訳AspとIleによって示される。図3A−3C: 515-85.1 ORFと、ワクシニア・ウイルス01LORFの間の相同関係を示す。 図3Aには、二つのマップが示されている。図3Aの第一のラインは、SPVHi nd IIIM断片の制限マップであり、第二のラインは、プラスミド515-85.1中のD NA挿入物の制限マップである。515-85.1[VV 01L様]ORFの位置もまた、該マッ プ中に示されている。図3Bおよび3Cに示されたDNA配列の位置は、図3A では地図の下に太棒で示されている。図3Bは、その夫々のN末端におけるVV 01LORF(配列認識番号5)と515-85.1ORF(配列認識番号6)の間にある相同 関係を示す。図3Cは、その夫々のC末端におけるVV01LORF(配列認識 番号7)と515-85.1ORF(配列認識番号8)の間にある相同関係を示す。4A−4D 相同性ベクター520-17.5におけるDNA挿入物が記載されている。図4Aは、 プラスミド520-17.5に会合するDNA断片の配向を示す図および各断片の起源を 示す表が含まれている。図4Bには、断片の間にある連結部AおよびBの各々 に位置する配列が示される。図4Cには、連結部CおよびD(配列認識番号9、 10、13および16)に位置する配列が示される。図4Bおよび4Cには更に 、各断片を生成する制限部位が記載されているのみならず断片を繋ぎ合せるため に使用される合成リンカー配列が、各連結部について記載されている。合成リン カー配列には、太棒で下線が施されている。幾つかの遺伝子をコードしている配 列の位置、調整要素もまた提示されている。下記二つの取り決めが使用された。 括弧( )中の数字は、アミノ酸を示し、角括弧[]中の制限部位は、構築の最中に 破壊された部位の残片を示している。下記の略字が使用されている:豚痘ウイル ス(SPV)、初期プロモーター(EP1)、後期プロモーター(LP2)、ラク トースオペロンZ遺伝子(lac Z)および大腸菌(E.coli)。図5A−5D 相同性ベクター中538-46.16におけるDNA挿入物が詳細に記載されている。 図5Aには、プラスミド538-46.16に会合したDNA断片の配向を示す図および 各断片の起源を示す表が含まれている。図5Bには、断片間の連結部AおよびB に位置する配列が示される。図5Cには、連結部Cに位置する配列が示され、お よび図5Dには、連結部DおよびEに位置する配列(配列認識番号17、18、 21、26および28)が示される。図5Bから5Dには、各断片を生成するた めに使用される制限部位のみならず該断片を結合するために使用される合成リン カー配列が、各連結部について記載されている。該合成リインカー配列には、太 棒で下線が施されている。幾つかの遺伝子コード領域および調節要素の位置もま た与えられている。下記二つの取り決めが使用される。()内の数字は、アミノ酸 を示し、角括弧[]中の制限部位は、構築の最中に破壊された部位の残片を示して いる。下記の略字が使用されている:豚痘ウイルス(SPV)、擬狂犬病ウイル ス(PRV),g50(gD)、糖蛋白 63(g63),初期プロモーター( EP1)、後期プロモーター1(LP1)(配列認識番号46)、後期プロモー ター2(LP2)、ラクトースオペロンZ遺伝子(lacZ)、および大腸菌(E.co li).図 6 組替えSPVに感染した細胞の溶融物の、PRVに対する抗血清によるウエスタ ンブロット。レーン(A)未感染ベロ細胞溶融物、(B)S−PRV−000 (擬狂犬病ウイルスS62/26)に感染した細胞の溶融物、(C)既染色分子 量マーカー、(D)未感染EMSK細胞溶融物、(E)S−SPV−000に感 染した細胞の溶融物、(F)S−SPV−003に感染した細胞の溶融物、(G )S−SPV−008に感染した細胞の溶融物。細胞溶融物は、”感染細胞溶融 物の調製”に記載されたように調製された。全溶融物サンプルの約1/5を、各 レーンに搭載した。図 7: NDV血球凝集素ノイラミダーゼ遺伝子のDNA配列(HN)(配列認識番号2 9)。NDV HN cDNAクーロンの1907塩基対の配列が示される。H N遺伝子の翻訳開始停止は、DNA配列の下のアミノ酸翻訳によって示される。図8A−8D 相同性ベクター538-46.26におけるDNA挿入物が詳細に記載されている。図 5Aには、プラスミド538-46.26に会合したDNA断片の配向を示す図および各 断片の起源を示す表が含まれている。図8Bには、断片間の連結部AおよびBに 位置する配列が示される。図8Cには、連結部CおよびDに位置する配列が示さ れ、および図8Dには、連結部Eに位置する配列(配列認識番号31、32、3 4、37および40)が示される。図8Bおよび8Dには、各断片を生成するた めに使用される制限部位のみならず該断片を結合するために使用される合成リン カー配列が、各連結部について記載されている。該合成リインカー配列には、太 棒で下線が施されている。幾つかの遺伝子コード領域および調節要素の位置もま た与えられている。下記二つの取り決めが使用される。()内の数字は、アミノ酸 を示し、角括弧[]中の制限部位は、構築の最中に破壊された部位の残片を示して いる。下記の略字が使用されている:豚痘ウイルス(SPV)、ニューカッスル 病ウイルス(NDV),血球凝結素ノイラミダーゼ(HN)、初期プロモーター (EP1)、後期プロモーター1(LP1)、後期プロモーター2(LP2)、 ラクトースオペロンZ遺伝子(lacZ)、および大腸菌(E.coli)。図9A−9C 豚痘ウイルスS−SPV−010および相同性ベクター561-36.26におけるD NA挿入物が詳細に記載されている。図9Aには、プラスミド561-36.26に会合 したDNA断片の配向を示す図および各断片の起源を示す表が含まれている。図 9Bには、断片間の連結部AおよびBに位置する配列が示される。図9Cには、 連結部CおよびDに位置する配列(配列認識番号47、48、49、50)が示さ れる。図9Bおよび9Cには、各断片を生成するために使用される制限部位のみ ならず該断片を結合するために使用される合成リンカー配列が、各連結部につい で記載されている。幾つかの遺伝子コード領域および調節要素の位置もまた与え られている。下記二つの取り決めが使用される。()内の数字は、アミノ酸を示し 、角括弧[]中の制限部位は、構築の最中に破壊された部位の残片を示している。 下記の略字が使用されている:豚痘ウイルス(SPV)、大腸菌(E.coli)、 チミンキナーゼ(TK)、ボックス合成後期プロモータ1(LP1),塩基対( BP)図10A−10D 豚痘ウイルスS−SPV−011および相同性ベクター570-91.21におけるD NA挿入物が詳細に記載されている。図10Aには、プラスミド570-91.21に会合し たDNA断片の配向を示す図および各断片の起源を示す表が含まれている。図10 Bには、断片間の連結部AおよびBに位置する配列が示される。図10Cには、連 結部Cに位置する配列がおよび図10Dには、連結部10Dおよび10Eに位置 する配列(配列認識番号51、52、53、54、55)が示される。 図10Bから10Dには、各断片を生成するために使用される制限部位のみなら ず該断片を結合するために使用される合成リンカー配列が、各連結部について記 載されている。幾つかの遺伝子コード領域および調節要素の位置もまた与えられ ている。下記二つの取り決めが使用される。()内の数字は、アミノ酸を示し、角 括弧[]中の制限部位は、構築の最中に破壊された部位の残片を示している。下記 の略字が使用されている:豚痘ウイルス(SPV)、擬狂犬病ウイルス(PRV )、大腸菌(E.coli)、ポックス合成後期プロモータ1(LP1),ポックス 合成初期プロモータ2(EP2)(配列認識番号45),gIII(gC)、塩 基対(BP)図11A−11D 豚痘ウイルスS−SPV−012および相同性ベクター570-91.41におけるD NA挿入物が詳細に記載されている。図11Aには、プラスミド570-91.41に会合し たDNA断片の配向を示す図および各断片の起源を示す表が含まれている。図11 Bには、断片間の連結部AおよびBに位置する配列が示される。図11Cには、連 結部Cに位置する配列がおよび図11Dには、連結部DおよびEに位置する配列( 配列認識番号56、57、58、59、60)が示される。 図11Bから11Dには、各断片を生成するために使用される制限部位のみなら ず該断片を結合するために使用される合成リンカー配列が、各連結部について記 載されている。幾つかの遺伝子コード領域および調節要素の位置もまた与えられ ている。下記二つの取り決めが使用される。()内の数字は、アミノ酸を示し、角 括弧[]中の制限部位は、構築の最中に破壊された部位の残片を示している。下記 の略字が使用されている:豚痘ウイルス(SPV)、擬狂犬病ウイルス(PRV )、大腸菌(E.coli)、ポックス合成後期プロモータ1(LP1),ポックス 合成初期プロモータ1後期プロモータ2(EP1LP2)(配列認識番号43) ,gIII(gC)、塩基対(BP)。図12A−12D: 豚痘ウイルスS−SPV−013および同ベクター570-91.64におけるDNA 挿入物が詳細に記載されている。図12Aには、プラスミド570-91.64に会合したD NA断片の配向を示す図および各断片の起源を示す表が含まれている。図12Bに は、断片間の連結部AおよびBに位置する配列が示される。図12Cには、連結部 Cに位置する配列が、および図12Dには、連結部DおよびEに位置する配列( 配列認識番号61、62、63、64、65)が示される。12Bから12Dに は、各断片を生成するために使用される制限部位のみならず該断片を結合するた めに使用される合成リンカー配列が、各連結部について記載されている。幾つか の遺伝子コード領域および調節要素の位置もまた与えられている。下記二つの取 り決めが使用される。()内の数字は、アミノ酸を示し、角括弧[]中の制限部位は 、構築の最中に破壊された部位の残片を示している。下記の略字が使用されてい る:豚痘ウイルス(SPV)、擬狂犬病ウイルス(PRV)、大腸菌(E.coli )、ポックス合成後期プロモータ1(LP1),ポックス合成後期プロモーター 2初期プロモータ2(LP2EP2)(配列認識番号44),gIII(gC)、 塩基 対(BP)。図13A−13D: 豚痘ウイルスS−SPV−014および同ベクター599-65.25におけるDNA 挿入物が詳細に記載されている。図13Aには、プラスミド599-65.25に会合したD NA断片の配向を示す図および各断片の起源を示す表が含まれている。図13Bに は、断片間の連結部AおよびBに位置する配列が示される。図13Cには、連結部 Cに位置する配列が、および図13Dには、連結部DおよびEに位置する配列(配 列認識番号66、67、68、69、70)が示される。13Bから13Dには 、各断片を生成するために使用される制限部位のみならず該断片を結合するため に使用される合成リンカー配列が、各連結部について記載されている。幾つかの 遺伝子コード領域および調節要素の位置もまた与えられている。下記二つの取り 決めが使用される。()内の数字は、アミノ酸を示し、角括弧[]中の制限部位は、 構築の最中に破壊された部位の残片を示している。下記の略字が使用されている :豚痘ウイルス(SPV)、伝染性咽喉気管炎ウイルス(ILT)、大腸菌(E .coli)、ポックス合成後期プロモータ1(LP1),ポックス合成初期プロモ ータ1後期プロモータ2(EP1LP2)、糖蛋白G(gG)、ポリメラーゼチ ェイン反応(PCR)、塩基対(BP)。図14A−14D 豚痘ウイルスS−SPV−016および同ベクター624-20.1CにおけるDNA 挿入物が詳細に記載されている。図14Aには、プラスミド624-20.1Cに会合したD NA断片の配向を示す図および各断片の起源を示す表が含まれている。図14Bに は、断片間の連結部AおよびBに位置する配列が示される。図14Cには、連結部 Cに位置する配列が、および図14Dには、連結部DおよびEに位置する配列(配 列認識番号71.、72、73,74および75)が示される。14Bから14Dには、各断 片を生成するために使用される制限部位のみならず該断片を結合するために使用 される合成リンカー配列が、各連結部について記載されている。幾つかの遺伝子 コード領域および調節要素の位置もまた与えられている。下記二つの取り決めが 使用される。()内の数字は、アミノ酸を示し、角括弧[]中の制限部位は、構築の 最中に破壊された部位の残片を示している。下記の略字が使用されている: 豚痘ウイルス(SPV)、伝染性咽喉気管炎ウイルス(ILT)、大腸菌(E.c oli)、ポックス合成後期プロモータ1(LP1),ポックス合成後期プロモー タ2初期プロモータ2(LP2EP2)、糖蛋白I(gI)、ポリメラーゼチェ イン反応(PCR)、塩基対(BP)。図15A−15D 豚痘ウイルスS−SPV−017および相同性ベクター614-83.18におけるD NA挿入物が詳細に記載されている。図15Aには、プラスミド614--83.18に会合 したDNA断片の配向を示す図および各断片の起源を示す表が含まれている。図 15Bには、断片間の連結部AおよびBに位置する配列が示される。図15Cには、 連結部Cに位置する配列が、および図15Dには、連結部DおよびEに位置する配 列が示される。15Bから15Dには、各断片を生成するために使用される制限 部位のみならず該断片を結合するために使用される合成リンカー配列が、各連結 部について記載されている。幾つかの遺伝子コード領域および調節要素の位置も また与えられている。下記二つの取り決めが使用される。()内の数字は、アミノ 酸を示し、角括弧[]中の制限部位は、構築の最中に破壊された部位の残片を示し ている。下記の略字が使用されている:豚痘ウイルス(SPV)、伝染性ウシ鼻 気管炎ウイルス(IBR)、大腸菌(E.coli)、ボックス合成後期プロモータ 1(LP1),ポックス合成後期プロモータ2初期プロモータ2(LP2EP2 )、糖蛋白G(gG)、ポリメラーゼチェイン反応(PCR)、塩基対(BP) 。図16 組替えSPVに感染した細胞の溶融物のポリクローナル・ゴート抗PRVg III (gC)によるウエスタンブロット。レーン(A)S−PRV−002(合衆国 特許第4,877,737,1989年10月31日提出)に感染した細胞の溶融物、(B)既染 色分子量マーカー、(C)偽感染EMSK細胞溶融物、(D)S−SPV−00 3に感染した細胞の溶融物、 (E)S−SPV−008に感染した細胞の溶融 物、(F)S−SPV−011感染した細胞の溶融物、(G)S−SPV−01 2に感染した細胞の溶融物、(H)S−SPV−013に感染した細胞の溶融物 。細胞溶融物は、”感染細胞溶融物の調製”に記載されたように調製された。全 溶融物サンプルの約1/5を、各レーンに搭載した。図17: 5.6キロ塩基対H ind III M豚痘ウイルスゲノムDNA断片を示すマップ。オ ープンリーデイングフレーム(ORF)は、各オープンリーデイングフレームに おけるアミノ酸コードの数と共に示される。豚痘ウイルスのORFsは、ワクシ ニアウイルスORFsと著しい配列の同一性を示し、ワクシニアウイルスの命名 法(56および58)によってラベルされている。I4LORF(配列認識番号1 96)は、リボヌクレオチド・リダクターゼの大型ユニット(57)とアミノ酸 配列相同性を示し、また01LORF(配列認識番号193)は、ある真核生物 の翻訳調節蛋白(13)に特徴的なロイシン・ジッパー・モチーフに対するアミ ノ酸配列相同性を示す。I4LORF中のBgl II部位および01LORF中 のAccI部位は、ブタポックスゲノムの非必須領域中への外来DNAの挿入部 位である。相同性ベクター738-94.4は、ヌクレオチド1679から2452(配 列番号189)のSPV DNAの欠損を含む。底部の黒棒は、DNA配列が既知 である領域を示し、配列番号189および195を示す。制限部位AccI,B gl II,およびHind IIIの位置が示されている。I3LORF(配列認識番号 190)、I2LORF(配列認識番号191)、E1OR ORF(配列認識番 号194)が示される。配列認識番号221は、Hind III M断片の完全な578 5塩基対配列を含んでいる。SPV HindIII M断片内のオープンリーデイングフ レームは、部分的なI4LORF(445AA;ヌクレオチド2から1336) ;I3LORF(275AA;ヌクレオチド1387から2211);I2LO RF(75AA:ヌクレオチド2215から2439);I1LORF(313 AA;ヌクレオチド2443から3381);01LORF(677AA;ヌク レオチド3520から5550);部分的E1OR ORF(64AA;ヌクレ オチド5787−5596)。図18A−18D: 豚痘ウイルスS−SPV−034および相同性ベクター723-59A9.22における DNA挿入物が詳細に記載されている。図18Aには、プラスミド723-59A9.22に会 合したDNA断片の配向を示す図および各断片の起源を示す表が含まれている。 図18Bには、断片間の連結部AおよびBに位置する配列が示され、図18Cには、 連結部Cに位置する配列が、および図18Dには、連結部DおよびEに位置する配 列が示される。18Bから18Dには、各断片を生成するために使用される制限 部位のみならず該断片を結合するために使用される合成リンカー配列が、各連結 部について記載されている。幾つかの遺伝子コード領域および調節要素の位置も また与えられている。下記二つの取り決めが使用される。()内の数字は、アミノ 酸を示し、角括弧[]中の制限部位は、構築の最中に破壊された部位の残片を示し ている。下記の略字が使用されている:豚痘ウイルス(SPV)、馬インフルエ ンザウイルス(EIV).大腸菌(E.coli)、ポックス合成後期プロモータ1 (LP1),ポックス合成後期プロモータ2初期プロモータ2(LP2EP2) 、ノイラミダーゼ(NA)、プラハ(PR),ポリメラーゼチェイン反応(PC R)、塩基対(BP)。図19A−19D: 豚痘ウイルスS−SPV−015および相同性ベクター727-54.60におけるD NA挿入物が詳細に記載されている。図19Aには、プラスミド727-54.60に会合し たDNA断片の配向を示す図および各断片の起源を示す表が含まれている。図19 Bには、断片間の連結部AおよびBに位置する配列が示され、図19Cには、連結 部Cに位置する配列が、および図19Dには、連結部DおよびEに位置する配列が 示される。19Bから19Dには、各断片を生成するために使用される制限部位 のみならず該断片を結合するために使用される合成リンカー配列が、各連結部に ついて記載されている。幾つかの遺伝子コード領域および調節要素の位置もまた 与えられている。下記二つの取り決めが使用される。()内の数字は、アミノ酸を 示し、角括弧[]中の制限部位は、構築の最中に破壊された部位の残片を示してい る。下記の略字が使用されている:豚痘ウイルス(SPV)、擬狂犬病(PRV )、大腸菌(E.coli)、ボックス合成後期プロモータ1(LP1),ポックス 合成後期プロモータ2初期プロモータ2(LP2EP2)、糖蛋白B(gB)、 塩基対(BP)。図20A−20D: には、豚痘ウイルスS−SPV−031および相同性ベクター727-67.18におけ るDNA挿入物が詳細に記載されている。図20Aには、プラスミド727-67.18 に会合したDNA断片の配向を示す図および各断片の起源を示す表が含まれてい る。図20Bには、断片間の連結部AおよびBに位置する配列が示され、図20Cに は、連結部Cに位置する配列が、および図20Dには、連結部DおよびEに位置す る配列が示される。20Bから20Dには、各断片を生成するために使用される制限 部位のみならず該断片を結合するために使用される合成リンカー配列が、各連結 部について記載されている。幾つかの遺伝子コード領域および調節要素の位置も また与えられている。下記二つの取り決めが使用される。()内の数字は、アミノ 酸を示し、角括弧[]中の制限部位は、構築の最中に破壊された部位の残片を示し ている。下記の略字が使用されている:豚痘ウイルス(SPV)、大腸菌(E.c oli)、ポックス合成後期プロモータ1(LP1),ポックス合成初期プロモー タ1後期プロモータ2(EP1LP2)、抗原(Ag)塩基対(BP)。図21A−21D: 豚痘ウイルスS−SPV−033および相同性ベクター732−18.4におけるD NA挿入物が詳細に記載されている。図21Aには、プラスミド732-18.4に会合し たDNA断片の配向を示す図および各断片の起源を示す表が含まれている。図2 1Bには、断片間の連結部AおよびBに位置する配列が示され、図21Cには、 連結部Cに位置する配列が、および図21Dには、連結部DおよびEに位置する 配列が示される。21Bから21Dには、各断片を生成するために使用される制 限部位のみならず該断片を結合するために使用される合成リンカー配列が、各連 結部について記載されている。幾つかの遺伝子コード領域および調節要素の位置 もまた与えられている。下記二つの取り決めが使用される。()内の数字は、アミ ノ酸を示し、角括弧[]中の制限部位は、構築の最中に破壊された部位の残片を示 している。下記の略字が使用されている:豚痘ウイルス(SPV)、大腸菌(E .coli)、ポックス合成後期プロモータ1(LP1),ポックス合成後期プロモ ータ2初期プロモータ2(LP2EP2)、馬インフルエンザウイルス(EIV ),ノイラミダーゼ(NA),アラスカ(AK)ポリメラーゼチェイン反応(P CR)、塩基対(BP)。図22A−22C: 豚痘ウイルスS−SPV−036および相同性ベクター741-80.3におけるD NA挿入物が詳細に記載されている。図22Aには、プラスミド741-80.3に会合し たDNA断片の配向を示す図および各断片の起源を示す表が含まれている。図22 Bには、断片間の連結部A,BおよびCに位置する配列が示され、図22Cには、連 結部D,E,およびFに位置する配列が示される。22Bおよび22Cには、各断片 を生成するために使用される制限部位のみならず該断片を結合するために使用さ れる合成リンカー配列が、各連結部について記載されている。幾つかの遺伝子コ ード領域および調節要素の位置もまた与えられている。下記二つの取り決めが使 用される。()内の数字は、アミノ酸を示し、角括弧[]中の制限部位は、構築の最 中に破壊された部位の残片を示している。下記の略字が使用されている:豚痘ウ イルス(SPV)、擬狂犬病ウイルス(PRV).大腸菌(E.coli)、ヒトサ イトメガロウイルス即時初期(HCMVIE)、ポックス合成後期プロモータ1 (LP1),ポックス合成後期プロモータ2初期プロモータ2(LP2EP2) 、ポリアデニレーション部位、塩基対(BP)。図23A−23D: 豚痘ウイルスS−SPV−035および相同性ベクター741-84.14おけるDN A挿入物が詳細に記載されている。図23Aには、プラスミド741-84.14に会合した DNA断片の配向を示す図および各断片の起源を示す表が含まれている。図23B には、断片間の連結部A,およびBにおける配列が示され、図23Cには、連結部C に位置する配列が示され、また図23Dには、連結部DおよびEに位置する配列が 示される。23Bから23Dには、各断片を生成するために使用される制限部位のみ ならず、該断片を結合するために使用される合成リンカー配列が、各連結部につ いて記載されている。幾つかの遺伝子コード領域および調節要素の位置もまた与 えられている。下記二つの取り決めが使用される。()内の数字は、アミノ酸を示 し、角括弧[]中の制限部位は、構築の最中に破壊された部位の残片を示している 。下記の略字が使用されている:豚痘ウイルス(SPV)、擬狂犬病ウイルス( PRV).大腸菌(E.coli)、ポックス合成後期プロモータ1(LP1),ポ ックス合成後期プロモータ2初期プロモータ2(LP2EP2)、インターロイ キン−2(IL−2)、糖蛋白X(gX)ポリメラーゼチェイン反応(PCR) 、配列(seq)、塩基対(BP)。図24A−24D: 豚痘ウイルスS−SPV−038および相同性ベクター744-34.おけるDNA 挿入物が詳細に記載されている。図24Aには、プラスミド744-34に会合したD NA断片の配向を示す図および各断片の起源を示す表が含まれている。図24B には、断片間の連結部A,およびBにおける配列が示され、図24Cには、連結 部Cに位置する配列が示され、また図24Dには、連結部DおよびEに位置する 配列が示される。24Bおよび24Dには、各断片を生成するために使用される 制限部位のみならず該断片を結合するために使用される合成リンカー配列が、各 連結部について記載されている。幾つかの遺伝子コード領域および調節要素の位 置もまた与えられている。下記二つの取り決めが使用される。()内の数字は、ア ミノ酸を示し、角括弧[]中の制限部位は、構築の最中に破壊された部位の残片を 示している。下記の略字が使用されている:豚痘ウイルス(SPV)、馬ヘルペ スウイルス・タイプ1(EHV−1)、大腸菌(E.coli)、ポックス合成後期 プロモータ1(LP1),ポックス合成後期プロモータ2初期プロモータ2(L P2EP2)、糖蛋白B(gB)、ポリメラーゼチェイン反応(PCR)、塩基 対(BP)。図25A−25D: 豚痘ウイルスS−SPV−039および相同性ベクター744-38におけるDNA 挿入物が詳細に記載されている。図25Aには、プラスミド744-38に会合したD NA断片の配向を示す図および各断片の起源を示す表が含まれている。図25B には、断片間の連結部A,およびBにおける配列が示され、図25Cには、連結 部Cに位置する配列が示され、また図25Dには、連結部DおよびEに位置する 配列が示される。25Bから25Dには、各断片を生成するために使用される制 限部位のみならず該断片を結合するために使用される合成リンカー配列が、各連 結部について記載されている。幾つかの遺伝子コード領域および調節要素の位置 もまた与えられている。下記二つの取り決めが使用される。()内の数字は、ア ミノ酸を示し、角括弧[]中の制限部位は、構築の最中に破壊された部位の残片を 示している。下記の略字が使用されている:豚痘ウイルス(SPV)、馬ヘルペ スウイルス・タイプ1(EHV−1)、大腸菌(E.coli)、 ポックス合成後期プロモータ1(LP1),ポックス合成後期プロモータ2初期 プロモータ2(LP2EP2)、糖蛋白D(gD),ポリメラーゼチェイン反応 (PCR)、塩基対(BP)。図26A−26D: 豚痘ウイルスS−SPV−042および相同性ベクター751-O7A1におけるDN A挿入物の詳細な記載。図には751-O7A1に会合したDNA断片の配向が示される 。各断片の起源は表に示されている。断片間の連結部の夫々に位置する配列も示 されている。各断片を生成するために使用される制限部位のみならず該断片を結 合するために使用される合成リンカー配列が、各連結部について記載されている 。図26Aから26Dには、断片間の連結部A(配列認識番号197)、(配列認 識番号198)C(配列認識番号199)、D(配列認識番号200)およびE( 配列認識番号201)に位置する配列、および連結部に位置する配列が示される 。幾つかの遺伝子コード領域および調節要素の位置もまた与えられている。下記 二つの取り決めが使用される。()内の数字は、アミノ酸を示し、角括弧[]中の 制限部位は、構築の最中に破壊された部位の残片を示している。下記の略字が使 用されている:豚痘ウイルス(SPV)、チキン・インターフェロン(cIFN ),大腸菌(E.coli)、ポックス合成後期プロモータ1(LP1),ポックス 合成後期プロモータ2初期プロモータ2(LP2EP2)、ポリメラーゼチェイ ン反応(PCR)、塩基対(BP)。図27A−27D: 豚痘ウイルスS−SPV−043よび相同性ベクター751-56A1におけるDNA挿 入物の詳細な記載。図にはプラスミド751-56A1に会合したDNA断片の配向が示 される。各断片の起源は表に示されている。断片間の連結部の夫々に位置する配 列も示されている。図27Aから27Dには、断片間の連結部A(配列認識番号2 02)、(配列認識番号203)C(配列認識番号204)、D(配列認識番号205)および E(配列認識番号206)に位置する配列、および連結部に位置する配列が示される 。各断片を生成するために使用される制限部位のみならず幾つかの遺伝子コード 領域を結合するために使用される合成リンカー配列、および調節要素もまた与え られている。下記二つの取り決めが使用される。()内の数字は、アミノ 酸を示し、角括弧[]中の制限部位は、構築の最中に破壊された部位の残片を示し ている。下記の略字が使用されている:豚痘ウイルス(SPV)、チキン・骨髄 単球性成長ファクター(cMGF)、大腸菌(E.coli)、ポックス合成後期プ ロモータ1(LP1),ポックス合成後期プロモータ2初期プロモータ2(LP E2EP2)、ポリメラーゼチェイン反応(PCR)、塩基対(BP)。図28A−28D: 豚痘ウイルスS−SPV−043よび相同性ベクター752-22.1におけるDNA 挿入物の詳細な記載。図にはプラスミド752-22.1に会合したDNA断片の配向が 示される。各断片の起源は表に示されている。断片間の連結部の夫々に位置する 配列も示されている。図28Aから28Dには、断片間の連結部A(配列認識番 号207)、(配列認識番号208)C(配列認識番号209)、およびD(配列認識番号2 10)位置する配列、および連結部に位置する配列が示される。各断片を生成する ために使用される制限部位のみならず該断片を結合するために使用される合成リ ンカー配列が、各連結部について記載されている。幾つかの遺伝子コード領域お よび調節要素もまた与えられている。下記二つの取り決めが使用される。( )内 の数字は、アミノ酸を示し、角括弧[]中の制限部位は、構築の最中に破壊された 部位の残片を示している。下記の略字が使用されている:豚痘ウイルス(SPV )、大腸菌(E.coli)、ポックス合成後期プロモータ2初期プロモータ2(L P2EP2)、ポリメラーゼチェイン反応(PCR)、塩基対(BP)。図29A−29B: 図29A:SPV Hind III N断片およびSPV Hind III M断片の 一部における制限エンドヌークレアーゼマップおよびオープンリーデイングフレ ーム。豚痘ウイルスHind III NおよびHind III MゲノムDNAの非必須部位への 外来遺伝子の挿入物には、EcoR V部位(S-SPV-060)、SnaBI部位(S-SPV-061)、Hin d III N(S-SPV-062)におけるBgl II部位、Hind III M(S-SPV−047)におけるBglI I部位がある。I7LORF(配列認識番号230)およびI4LORF(配列認 識番号231)への外来遺伝子の挿入物によって、全オープンリーデングフレー ムは、豚痘ウイルスの複製に非必須であること、および外来遺伝子の挿入に最適 である事が示唆される。外来遺伝子のその他の挿入部位に は、二つのHind III部位およびAvaIおよびBamHIがあるがこれに限定されない。 図29B:SPV Hind III K断片における制限エンドヌークレアーゼマッ プおよびオープンリーデイングフレーム。豚痘ウイルスHind III KゲノムDN Aの非必須部位に挿入された外来遺伝子の挿入物には、EcoR I部位(S-SPV-059 )があるがこれには限定されない。SPV Hind III K断片の3.2kB領域内では 、3つのオープンリーデイングフレームが確認されている。B18RORF(配 列認識番号228)への外来遺伝子の挿入によって、全オープンリーデングフレ ームは、豚痘ウイルスの複製に非必須であること、および外来遺伝子の挿入に最 適である事が示唆される。また、B4RORF(配列認識番号229)が外来遺 伝子の挿入部位として確認された。SPVB18RORFは、ワクシニアウイル ス(VV)B18RORFと相同性である。SPVB18RORFは、ラビット 繊維腫ウイルス(RFV)の77.2kd蛋白よりも相同性である。SPVB4ROR Fは、ワクシニアウイルス(VV)B4RORFと相同性である。SPVB4R ORFは、ラビット繊維腫ウイルス(RFV)のT5蛋白とより相同性である。 確認されたオープンリーデイングフレームは、SPVHind III K断片の約3 200塩基対の内にある。SPV Hind III K断片の残りの約3500塩基対は 、先にシークエンスされている(R.F.Massung et al.Virology 197,511-528 (1993))。図30A−30C: 豚痘ウイルスS−SPV−047および相同性ベクター779-94.31におけるD NA挿入物の詳細な記載。図にはプラスミド779-94.31に会合したDNA断片の 配向が示される。各断片の起源は表に示されている。断片間の連結部の夫々に位 置する配列も示されている。図30Aから30Cには、断片間の連結部A(配列認識 番号:)、(配列認識番号:)C(配列認識番号:)、D(配列認識番号:)およ びE(配列認識番号:)に位置する配列、および連結部に位置する配列が示され る。各断片を生成するために使用される制限部位のみならず該断片を結合するた めに使用される合成リンカー配列が、各連結部について記載されている。幾つか の遺伝子コード領域および調節要素の位置もまた与えられている。下記二つの取 り決めが使用される。()内の数字は、アミノ酸を示し、角括弧[]中の制限部位は 、構築の最中に破壊された部位の残片を示している。下記の略字が使用され ている:豚痘ウイルス(SPV)、擬狂犬病(PRV),大腸菌(E.coli)、 ポックス合成後期プロモータ2初期プロモータ2(LP2EP2)、ポックス合 成後期プロモータ1(LP1)、塩基対(BP)。図31A−31D: 豚痘ウイルスS−SPV−052および相同性ベクター789-41.7におけるDN A挿入物の詳細な記載。図にはプラスミド789-41.7に会合したDNA断片の配向 が示される。各断片の起源は表に示されている。断片間の連結部の夫々に位置す る配列も示されている。図31A−31Dには、断片間の連結部A(配列認識番 号:)、(配列認識番号:)C(配列認識番号:)、D(配列認識番号:)、E( 配列認識番号:)およびF(配列認識番号:)に位置する配列、および連結部に 位置する配列が示される。各断片を生成するために使用される制限部位のみなら ず該断片を結合するために使用される合成リンカー配列が、各連結部について記 載されている。幾つかの遺伝子コード領域および調節要素の位置もまた与えられ ている。下記二つの取り決めが使用される。()内の数字は、アミノ酸を示し、角 括弧[]中の制限部位は、構築の最中に破壊された部位の残片を示している。下記 の略字が使用されている:豚痘ウイルス(SPV)、擬狂犬病(PRV),大腸 菌(E.coli)、ポックス合成後期プロモータ2初期プロモータ2(LP2EP 2)、ポックス合成初期プロモータ1後期プロモータ2(EP1LP2)、ポッ クス合成後期プロモータ1(LP1)、塩基対(BP)。図32A−32D: 豚痘ウイルスS−SPV−053および相同性ベクター789-41.27におけるDN A挿入物の詳細な記載。図にはプラスミド789-41.27に会合したDNA断片の配 向が示される。各断片の起源は表に示されている。断片間の連結部の夫々に位置 する配列も示されている。図32A−32Dには、断片間の連結部A(配列認識 番号:)、(配列認識番号:)C(配列認識番号:)、D(配列認識番号:)、E (配列認識番号:),F(配列認識番号:)およびG(配列認識番号:)に位置 する配列、および連結部に位置する配列が示される。各断片を生成するために使 用される制限部位のみならず該断片を結合するために使用される合成リンカー配 列が、各連結部について記載されている。幾つかの遺伝子コード領域および調節 要素 の位置もまた与えられている。下記二つの取り決めが使用される。()内の数字は 、アミノ酸を示し、角括弧[]中の制限部位は、構築の最中に破壊された部位の残 片を示している。下記の略字が使用されている:豚痘ウイルス(SPV)、擬狂 犬病(PRV),大腸菌(E.coli)、ポックス合成後期プロモータ2初期プロ モータ2(LP2EP2)、ポックス合成初期プロモータ1後期プロモータ2( EP1LP2)、ポックス合成後期プロモータ1(LP1)、塩基対(BP)。図33A−33D: 豚痘ウイルスS−SPV−054および相同性ベクター789-41.47におけるDN A挿入物の詳細な記載。図にはプラスミド789-41.47に会合したDNA断片の配 向が示される。各断片の起源は表に示されている。断片間の連結部の夫々に位置 する配列も示されている。図33A−33Dには、断片間の連結部A(配列認識 番号:)、(配列認識番号:)C(配列認識番号:)、D(配列認識番号:)、E (配列認識番号:),F(配列認識番号:)およびG(配列認識番号:)に位置 する配列、および連結部に位置する配列が示される。各断片を生成するために使 用される制限部位のみならず該断片を結合するために使用される合成リンカー配 列が、各連結部について記載されている。幾つかの遺伝子コード領域および調節 要素の位置もまた与えられている。下記二つの取り決めが使用される。()内の数 字は、アミノ酸を示し、角括弧[]中の制限部位は、構築の最中に破壊された部位 の残片を示している。下記の略字が使用されている:豚痘ウイルス(SPV)、 擬狂犬病(PRV),大腸菌(E.coli)、ポックス合成初期プロモータ1後期 プロモータ2(EP1LP2)、ポックス合成後期プロモータ1(LP1)、塩 基対(BP)。図34A−34E: 豚痘ウイルスS−SPV−055および相同性ベクター789-41.73におけるDN A挿入物の詳細な記載。図にはプラスミド789-41.73に会合したDNA断片の配 向が示される。各断片の起源は表に示されている。断片間の連結部の夫々に位置 する配列も示されている。図34A−34Eは、断片間の連結部A(配列認識番 号:)、(配列認識番号:)C(配列認識番号:)、D(配列認識番号:)、E( 配列認識番号:),F(配列認識番号:)、G(配列認識番号:)およびH(配 列 認識番号:)に位置する配列、および連結部に位置する配列が示される。各断片 を生成するために使用される制限部位のみならず該断片を結合するために使用さ れる合成リンカー配列が、各連結部について記載されている。幾つかの遺伝子コ ード領域および調節要素の位置もまた与えられている。下記二つの取り決めが使 用される。()内の数字は、アミノ酸を示し、角括弧[]中の制限部位は、構築の最 中に破壊された部位の残片を示している。下記の略字が使用されている:豚痘ウ イルス(SPV)、擬狂犬病(PRV),大腸菌(E.coli)、ポックス合成後 期プロモータ2初期プロモータ2(LP2EP2)、ポックス合成初期プロモー タ1後期プロモータ2(EP1LP2)、ポックス合成後期プロモータ1(LP 1)、塩基対(BP)。 〔発明の詳細な説明〕 本発明は、豚痘ウイルスゲノムDNA中に挿入された外来DNA配列を含む組 み換え豚痘ウイルスであって、前記外来DNA配列は、豚痘ウイルスゲノムDN AのHindIII K断片内に挿入されており、豚痘ウイルスに感染した宿主細胞中で 発現することができる組み換え豚痘ウイルスを提供する。 一態様において、この組み換え豚痘ウイルスは、豚痘ウイルスゲノムDNAの 前記HindIII N断片における略2kBのHindIII〜BamHI亜断片内に挿入された前 記外来DNAを含んでいる。他の態様において、前記外来DNA配列は、豚痘ウ イルスゲノムDNAのHindIII N断片における略2KbのHindIII〜BamHI亜断片 内のオープンリーディングフレーム内に挿入される。他の態様において、該オー プンリーディングフレームはI7L遺伝子をコードする。 他の態様において、前記外来DNA配列は、豚痘ウイルスゲノムDNAの略2 kBのHindIII〜BamHI亜断片内におけるEcoRV制限エンドヌクレアーゼ部位内に 挿入される。他の態様において、前記外来DNA配列は、豚痘ウイルスゲノムD NAの略2.0kBのHindIII〜BamHI亜断片内におけるSnaBI制限エンドヌクレアー ゼ部位内に挿入される。 他の態様において、前記外来DNA配列は、豚痘ウイルスゲノムDNAの前記 HindIII N断片における略1.2KbのBamHI〜HindIII亜断片内に挿入される。 他の態様において、前記外来DNA配列は、豚痘ウイルスゲノムDNAのHindII I N断片の略1.2kBのBamHI〜HindIII亜断片内のオープンリーディングフレーム 中に挿入される。他の態様において、前記外来DNA配列は、I4L遺伝子をコ ードするオープンリーディングフレーム中に挿入される。他の熊様において、前 記外来DNA配列は、豚痘ウイルスゲノムDNAの前記略1.2kBのBamHI〜Hind III亜断片内のBglII制限エンドヌクレアーゼ内に挿入される。 本発明は、豚痘ウイルスゲノムDNA中に挿入された外来DNA配列を含む組 み換え豚痘ウイルスであって、前記外来DNA配列は、豚痘ウイルスゲノムDN AのHindIII M断片内に挿入されており、豚痘ウイルスに感染した宿主細胞中で 発現することができる組み換え豚痘ウイルスを提供する。 一態様において、この組み換え豚痘ウイルスは、豚痘ウイルスゲノムDNAの 前記HindIII M断片における略2KbのBglII〜HindIII亜断片内に挿入された前 記外来DNA配列を有する。他の態様において、前記外来DNA配列は、豚痘ウ イルスゲノムDNAの前記HindIII M断片の略2KbのBglII〜HindIII亜断片内 のオープンリーディングフレーム中に挿入される。他の態様において、該オープ ンリーディングフレームは、O1L遺伝子をコードする。好ましい態様において 、前記外来遺伝子は、豚痘ウイルスゲノムDNAの略2kBのBglII〜HindIII亜 断片内におけるBglII制限エンドヌクレアーゼ部位内に挿入される。 他の態様において、前記組み換え豚痘ウイルスは、豚痘ウイルスゲノムDNA の前記HindIII M断片における略3.6kBの大きい方のHindIII〜BglII亜断片内 に挿入される。他の態様において、前記外来配列は、略3.6kBの大きい方のHin dIII〜BglII亜断片内のオープンリーディングフレーム中に挿入される。他の態 様において、このオープンリーディングフレームは、I4L遺伝子をコードする 。 一つの態様において、前記外来DNA配列は、前記HindIII M断片の非必須の オープンリーディングフレーム(ORF)内に挿入される。ORFの例には、I 4L、I2L、O1LおよびE10Lが含まれるが、これらに限定されるもので はない。 他の態様において、前記組み換え豚痘ウイルスの外来DNA配列は、豚痘ウイ ルスゲノムDNAの前記HindIII M断片における略2KbのHindIII〜BglII亜断 片内に挿入される。好ましい態様において、前記外来DNA配列は、豚痘ウイル スゲノムDNAの前記略2KbのHindIII〜BglII亜断片内に位置するBglII部位 内に挿入される。 他の態様において、前記外来DNA配列は、豚痘ウイルスゲノムDNAの前 記HindIII M断片における大きい方のHindIII〜BglII亜断片内に挿入される。好 ましい態様において、前記外来DNA配列は、豚痘ウイルスゲノムDNAの前記 大きい方のHindIII〜BglII亜断片内に位置するAccI部位内に挿入される。 他の態様において、前記組み換え豚痘ウイルスは、更に、豚痘ウイルスチミジ ンキナーゼをコードするオープンリーディングフレーム中に挿入された外来DN A配列を具備する。一つの態様において、この外来DNA配列は、豚痘ウイルス チミジンキナーゼをコードしているオープンリーディングフレーム内に位置した NdeI部位中に挿入される。 本発明は、豚痘ウイルスゲノムDNA中に挿入された外来DNA配列を含む組 み換え豚痘ウイルスであって、前記外来DNA配列は、豚痘ウイルスゲノムDN AのHindIII K断片内に挿入されており、豚痘ウイルスに感染した宿主細胞中で 発現することができる組み換え豚痘ウイルスと提供する。 一つの態様において、前記外来DNA配列は、豚痘ウイルスゲノムDNAの前 記HindIII K断片における略3.2Kbの亜断片内に挿入される。他の態様において 、前記外来DNA配列は、豚痘ウイルスゲノムDNAの前記HindIII K断片にお ける略3.2Kbの亜断片内のオープンリーディングフレーム中に挿入される。他 の態様において、該オープンリーディングフレームはB18R遺伝子をコードす る。他の態様において、該オープンリーディングフレームはB4R遺伝子をコー ドする。 本発明の目的において、「複製できる組み換え豚痘ウイルス」とは、当業者に 周知の組み換え法、例えば、<材料および方法>の項の組み換えSPVを作成す るための相同組み換え法に記載した方法によって作成され、組み換え豚痘ウイル スの複製に不可欠の遺伝子物質を欠失されていない生の豚痘ウイルスである。 本発明の目的において、「豚痘ウイルスの複製に不可欠でない挿入部位」とは 、 DNAの配列がウイルスの複製のために必要とされない豚痘ウイルスゲノムにお ける位置、例えば、複合タンパク結合配列、逆転写酵素または必須糖タンパクを コードする配列、パッケージングに必要なDNA配列等である。 本発明の目的において、「プロモータ」とは、外来RNAポリメラーゼが付着 し、そこで外来RNAの複製が開始されるDNA分子上の特定のDNA配列であ る。 本発明の目的において、「オープンリーディングフレーム」とは、RNAに転 写されてアミノ酸配列に翻訳されるコドンを含み、且つ終始コドンを含まないD NA切片である。 加えて、本発明は、当該組み換え豚痘ウイルスが導入される動物中で複製でき る組み換え豚痘ウイルス(SPV)であって、豚痘ウイルスDNAと、前記組み 換え豚痘ウイルスが導入される動物には本来存在しないRNAをコードする外来 DNAとを具備し、該外来DNAは、豚痘ウイルスの複製に不可欠ではない部位 で豚痘ウイルスDNA中に挿入されており、且つプロモータの制御下にある組み 換え豚痘ウイルスを提供する。 本発明は更に、ポリペプチドをコードする外来DNA配列または外来RNAを 提供する。好ましくは、このポリペプチドは動物において抗原性である。好まし くは、この抗原性ポリペプチドは、10個を越えるアミノ酸がペプチド結合によっ て結合された線形ポリマーであり、動物を刺激して抗体を産生させる。 本発明は更に、検出マーカーであるポリペプチドをコードする外来DNAを含 んだ、複製可能な組み換え豚痘ウイルスを提供する。好ましくは、この検出マー カーはポリペプチドである大腸菌βガラクトシダーゼまたは大腸菌βグルクロニ ダーゼである。好ましくは、大腸菌βガラクトシダーゼをコードする外来DNA の挿入部位は、豚痘ウイルスDNAのHindIII M断片内に位置するAccI制限エン ドヌクレアーゼである。好ましくは、この組み換え豚痘ウイルスは、S−SPV −003(ATCC受付番号VR2335)と称するものである。このS−SPV− 003豚痘ウイルスは、特許手続き上の微生物の寄託の国際的承認に関するブダ ペスト条約に従って、ATCC受付番号VR2335の下に、アメリカ合衆国郵便番 号20852メリーランド州ロックビル、パークローンドライブ12301に所在のアメ リカン・タイプ・カルチャー・コレクション特許カルチャー寄託施設に寄託され ている。 本発明の目的において、「検出マーカーであるポリペプチド」には、ポリペプ チドの形の二量体、三量体および四量体が含まれる。大腸菌βガラクトシダーゼ は、四つのポリペプチドまた亜はモノマーサブユニットで構成される四両体であ る。 本発明は更に、複製可能な組み換え豚痘ウイルスであって、仮性狂犬病ウイル ス(PRV)糖タンパク50(gD)、仮性狂犬病ウイルス(PRV)gII(g B)、仮性狂犬病ウイルス(PRV)g III(gC)、仮性狂犬病ウイルス(P RV)糖タンパクH、仮性狂犬病ウイルス(PRV)糖タンパクE、遺伝性胃腸 炎(TGE)糖タンパク195、遺伝性胃腸炎(TGE)マトリックスタンパク 、豚ロタウイルス糖タンパク38、豚パルボウイルスキャプシドタンパク、サー プリナ・ヒドジセンテリエ(Serpulina hydodysenteriae)防御抗原、ウシ・ウイ ルス性下痢(BVD)糖タンパク55、ニューキャッスル病ウイルス(NDV) 赤血球凝集素−ノイラミニダーゼ、豚flu赤血球凝集素、もしくは豚fluノ イラミニダーゼである抗原性ポリペプチド、またはこれらに山来する抗原性ポリ ペプチドをコードする外来DNAを含んだ組み換え豚痘ウイルスを提供する。好 ましくは、該抗原性ポリペプチドは、仮性狂犬病ウイルス(PRV)糖タンパク 50(gD)である。好ましくは、該抗原性ポリペプチドは、ニューキャッスル 病ウイルス(NDV)赤血球凝集素−ノイラミニダーゼである。 本発明は更に、複製可能な組み換え豚痘ウイルスであって、仮性狂犬病ウイル ス(PRV)g50(gD)をコードする外来DNAを含んだ組み換え豚痘ウイ ルスを提供する。この組み換え豚痘ウイルスは、大腸菌βガラクトシダーゼのよ うな検出マーカをコードする外来DNAを含むように、更に加工することができ る。PRVg50(gD)および大腸菌βガラクトシダーゼをコードする外来D NAを挿入するための、豚痘ウイルスゲノム内の好ましい部位は、豚痘ウイルス DNAのHindIII M断片内のAccI部位である。好ましくは、この組み換え豚痘ウ イルスは、S−SPV−008(ATCC受付番号2339)と称するものである。 このS−SPV−008豚痘ウイルスは、特許手続き上の微生物の寄託の国際的 承認に関するブダペスト条約に従って、ATCC受付番号VR2339の下に、アメ リカ合衆国郵便番号20852メリーランド州ロックビル、パークローンドライブ123 01に所在のアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション特許カルチャー寄託 施設に寄託されている。 本発明は更に、仮性狂犬病ウイルス(PRV)gIII(gC)をコードする 外来DNAを含んだ、複製可能な組み換え豚痘ウイルスを提供する。この組み換 え豚痘ウイルスは、大腸菌βガラクトシダーゼのような検出マーカをコードする 外来DNAを含むように、更に加工することができる。PRV Cおよび大腸菌 βガラクトシダーゼをコードする外来DNAを挿入するための、豚痘ウイルスゲ ノム内の好ましい部位は、豚痘ウイルスDNAのHindIII M断片内のAccI部位で ある。好ましくは、この組み換え豚痘ウイルスは、S−SPV−011、S−S PV−012、またはS−SPV−013と命名されたものである。S−SPV −013と命名された豚痘ウイルスは、1993年6月16日に、特許手続き上の微生 物の寄託の国際的承認に関するブダペスト条約に従って、ATCC受付番号VR 2418の下に、アメリカ合衆国郵便番号20852メリーランド州ロックビル、パーク ローンドライブ12301に所在のアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション 特許カルチャー寄託施設に寄託された。 本発明は更に、仮性狂犬病ウイルス(PRV)gII(gB)をコードする外 来DNAを含んだ、複製可能な組み換え豚痘ウイルスを提供する。この組み換え 豚痘ウイルスは、大腸菌βガラクトシダーゼのような検出マーカをコードする外 来DNAを含むように、更に加工することができる。PRV gII(gB)お よび大腸菌βガラクトシダーゼをコードする外来DNAを挿入するための、豚痘 ウイルスゲノム内の好ましい部位は、豚痘ウイルスDNAのHindIII M断片内の AccI部位である。好ましくは、この組み換え豚痘ウイルスはS−SPV−015 (ATCC受付番号VR 2466)と命名されたものである。このS−SPV−0 15豚痘ウイルスは、1994年7月22日に、特許手続き上の微生物の寄託の国際的 承認に関するブダペスト条約に従って、ATCC受付番号VR2466の下に、アメ リカ合衆国郵便番号20852メリーランド州ロックビル、パークローンドライブ123 01に所在のアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション特許カルチャー 寄託施設に寄託された。 本発明は更に、仮性狂犬病ウイルス(PRV)g50(gD)および仮性狂犬 病ウイルス(PRV)gIII(gC)をコードする外来DNAを含んだ、複製 可能な組み換え豚痘ウイルスを提供する。この組み換え豚痘ウイルスもまた、大 腸菌βガラクトシダーゼのような検出マーカをコードする外来DNAを含むよう に、更に加工することができる。PRVg50(gD)、PRVgIII(gC )および大腸菌βガラクトシダーゼをコードする外来DNAを挿入するための、 豚痘ウイルスゲノム内の好ましい部位は、豚痘ウイルスDNAのHindIII M断片 内のAccI部位である。 本発明は更に、仮性狂犬病ウイルス(PRV)g50(gD)および仮性狂犬 病ウイルス(PRV)gII(gB)をコードする外来DNAを含んだ、複製可 能な組み換え豚痘ウイルスを提供する。この組み換え豚痘ウイルスもまた、大腸 菌βガラクトシダーゼのような検出マーカをコードする外来DNAを含むように 、更に加工することができる。PRX7g50(gD)、PRVgII(gB) および大腸菌βガラクトシダーゼをコードする外来DNAを挿入するための、豚 痘ウイルスゲノム内の好ましい部位は、豚痘ウイルスDNAのHindIII M断片内 のAccI部位である 本発明は更に、仮性狂犬病ウイルス(PRV)g50(gC)および仮性狂犬 病ウイルス(PRV)gII(gB)をコードする外来DNAを含んだ、複製可 能な組み換え豚痘ウイルスを提供する。この組み換え豚痘ウイルスもまた、大腸 菌βガラクトシダーゼのような検出マーカをコードする外来DNAを含むように 、更に加工することができる。PRVgIII(gC)、PRVgII(gB) および大腸菌βガラクトシダーゼをコードする外来DNAを挿入するための、豚 痘ウイルスゲノム内の好ましい部位は、豚痘ウイルスDNAのHindIII M断片内 のAccI部位である 本発明は更に、仮性狂犬病ウイルス(PRV)g50(gD)、仮性狂犬病ウ イルス(PRV)gIII(gC)および仮性狂犬病ウイルス(PRV)gII (gB)をコードする外来DNAを含んだ、複製可能な組み換え豚痘ウイルスを 提供する。この組み換え豚痘ウイルスもまた、大腸菌βガラクトシダーゼのよう な検出マーカをコードする外来DNAを含むように、更に加工することができる 。 PRVg50(gD)、PRVgIII(gC)、PRVgII(gB)およ び大腸菌βガラクトシダーゼをコードする外来DNAを挿入するための、豚痘ウ イルスゲノム内の好ましい部位は、豚痘ウイルスDNAのHindIII M断片内のAc cI部位である 本発明は更に、ニューキャッスル病ウイルス(NDV)赤血球凝集素-ノイラ ミニダーゼをコードするRNAをコードする外来DNAを含み、更に検出マーカ ーであるポリペプチドをコードする外来DNAを含む、複製可能な組み換え豚痘 ウイルスを提供する。この組み換え豚痘ウイルスはS−SPV−009(ATC C受付番号VR 2344)と命名されたものである。 このS−SPV−009豚 痘ウイルスは、特許手続き上の微生物の寄託の国際的承認に関するブダペスト条 約に従って、ATCC受付番号VR2344の下に、アメリカ合衆国郵便番号20852 メリーランド州ロックビル、パークローンドライブ12301に所在のアメリカン・ タイプ・カルチャー・コレクション特許カルチャー寄託施設に寄託されている。 本発明は更に、豚痘ウイルスゲノムの非必須部位に挿入された外来DNA配列 を含む組み換え豚痘ウイルスであって、前記外来DNA配列は、感染性ウシ鼻腔 気管炎ウイルス由来の抗原性ポリペプチドをコードし、当該組み換え豚痘ウイル スに感染した宿主子中で発現することができる組み換え豚痘ウイルスを提供する 。このような抗原性ポリペプチドの例は、感染性ウシ鼻腔気管炎ウイルス糖タン パクEおよび糖タンパクGである。本発明の好ましい態様は、S−SPV−01 7およびS−SPV−019と称する組み換え豚痘ウイルスである。 本発明は更に、豚痘ウイルスゲノムの非必須部位に挿入された外来DNA配列 を含む組み換え豚痘ウイルスであって、前記外来DNA配列は、感染性咽頭気管 炎ウイルス由来の抗原性ポリペプチドをコードし、当該組み換え豚痘ウイルスに 感染した宿主子中で発現することができる組み換え豚痘ウイルスを提供する。こ のような抗原性ポリペプチドの例は、感染性咽頭気管支炎ウイルス糖タンパクG および糖タンパクIである。本発明の好ましい態様は、S−SPV−014およ びS−SPV−016と称する組み換え豚痘ウイルスである。 上記組み換え豚痘ウイルスの一つの態様において、前記外来DNA配列はサイ トカインである。他の態様において、該サイトカインはニワトリ骨髄単球増殖因 子(cMGF)またはニワトリインターフェロン(cIFN)である。サイトカ インには下記のものが含まれるが、これらに限定されるものではない:即ち、形 質転換増殖因子ベータ、繊維芽細胞増殖因子、肝細胞増殖因子、インスリン様増 殖因子、血管内皮増殖因子、インターロイキン1、IL−1受容体拮抗剤、イン ターロイキン2、インターロイキン3、インターロイキン4、インターロイキン 5、インターロイキン6、IL−6可溶性受容体、インターロイキン7、インタ ーロイキン8、インターロイキン9、インターロイキン10、インターロイキン 11、インターロイキン12、インターロイキン13、アンジオジェニン、ケモ カイネス(chemokines)、コロニー刺激因子、顆粒球−マクロファージ・コロニー 刺激因子、エリスロポエチン、インターフェロン、インターフェロンガンマ、c ーkitリガンド、白血球阻害因子、オンコスタチンM(oncostatin M)、プライ オトロピン(μleiotrophin)、分泌性は血球プロテアーゼ阻害剤、幹細胞因子、 腫瘍壊死因子、および可溶性TNF受容体である。これらのサイトカイン類はヒ ト、ウシ、ウマ、ネコ、イヌ、ブタまたは鳥類に由来するものである。このよう な組み換えウイルスの好ましい態様は、S−SPV−042およびS−SPV− 043である。 本発明は更に、豚痘ウイルスゲノムの非必須部位に挿入された外来DNA配列 を含む組み換え豚痘ウイルスであって、前記外来DNA配列は、ヒト病原体由来 の抗原性ポリペプチドをコードし、当該組み換え豚痘ウイルスに感染した宿主子 中で発現することができる組み換え豚痘ウイルスを提供する。 サイトカイン類を発現する組み換えSPVは、単独で、もしくは疾病を起こす 微生物のサイトカイン類または抗原遺伝子を含むワクチンと組み合わせて、免疫 応答性を高めるために用いられる。 ヒトヘルペスウイルスから誘導されるヒト病原体の抗原性ポリペプチドには、 B型肝炎ウイルスおよびC型肝炎ウイルス、B型肝炎ウイルス表面およびコア抗 原、C型肝炎ウイルス、ヒト免疫不全ウイルス、単純ヘルペスウイルス−1、単 純ヘルペスウイルス−2、ヒトサイトメガロウイルス、エプスタイン-バーウイ ルス、水痘帯状庖疹ウイルス、ヒト・ヘルペスウイルス−6、ヒト・ヘルペスウ イルス−7、ヒト・インフルエンザ、麻疹ウイルス、ハンターンウイルス(Hanta anvirus)、肺炎ウイルス、ライノウイルス、ポリオウイルス、ヒト呼吸器シンシ チアウイルス、レトロウイルス、ヒトT細胞白血球ウイルス、狂犬病ウイルス、 ムンプスウイルス、マラリア(Plasmodium falciparum)、百日咳菌、ジフテリア 菌、発疹チフスリケッチア、ボレリア・ベルフドルフェリ(Borrelia berfdorfer i)、破傷風トキソイド、悪性腫瘍抗原が含まれるが、こられに限定されるもので はない。 本発明の一態様において、組み換え豚痘ウイルスは、B型肝炎ウイルスコアタ ンパクをコードする外来DNA配列を含んでいる。好ましくは、このような組み 換えウイルスはS−SPV−031と命名されたものである。 本発明は更に、豚痘ウイルスゲノムの非必須部位に挿入された外来DNA配列 を含む組み換え豚痘ウイルスであって、前記外来DNA配列は、当該組み換え豚 痘ウイルスに感染した宿主子において免疫を刺激することができるサイトカイン をコードし、当該組み換え豚痘ウイルスに感染した宿主中で発現することができ る組み換え豚痘ウイルスを提供する。 本発明の一つの態様において、組み換え豚痘ウイルスは、ヒト・インターロイ キン−2をコードする外来DNA配列を含む。好ましくは、このような組み換え ウイルスはS−SPV−035と命名されたものである。 本発明は更に、豚痘ウイルスゲノムの非必須部位に挿入された外来DNA配列 を含む組み換え豚痘ウイルスであって、前記外来DNA配列は、ウマ病原体から 誘導された抗原性ポリペプチドをコードし、当該組み換え豚痘ウイルスに感染し た宿主中で発現することができる組み換え豚痘ウイルスを提供する。 ウマ病原体の抗原性ポリペプチドは、ウマインフルエンザウイルスまたはウマ ヘルペスウイルスから誘導することができる。一態様において、この抗原性ポリ ペプチドは、ウマインフルエンザ・ノイラミニダーゼまたは赤血球凝集素である 。このような抗原性ポリペプチドの例は、ウマ・インフルエンザウイルスA型/ アラスカ91ノイラミニダーゼ、ウマ・インフルエンザウイルスA型/プラーク 56ノイラミニダーゼ、ウマ・インフルエンザウイルスA型/マイアミ63ノイ ラミニダーゼ、ウマ・インフルエンザウイルスA型/ケンタッキー81ノイラミ ニ ダーゼ、ウマ・インフルエンザウイルスA型/ケンタッキー92ノイラミニダー ゼ、ウマ・ヘルペスイウルス1型糖タンパクB、ウマ・ヘルペスイウルス1型糖 タンパクD、ストレプトコッカス・エクイ(Streptocoddus equi)、ウマ感染性貧 血ウイルス、ウマ脳炎ウイルス、ウマ・ライノウイルス、およびウマ・ロタウイ ルスである。このような組み換え豚痘ウイルスの好ましい態様は、S−SPV− 033、S−SPV−034、S−SPV−038、S−SPV−039および S−SPV−041と命名されたものである。 更に、本発明は抗原性ポリペプチドを提供する。該抗原性ポリペプチドには豚 コレラウイルスgE1、豚コレラウイルスgE2、豚インフルエンザウイルス赤 血球凝集素、ノイラミニダーゼ、マトリックスおよび核タンパク、仮性狂犬病ウ イルスgB、gCおよびgD、並びにPRRSウイルスORF7からなる群から 誘導される組み換え豚痘ウイルスが含まれるが、これらに限定されるものではな い。 本発明は更に、豚痘ウイルスゲノムの非必須部位に挿入された外来DNA配列 を含む組み換え豚痘ウイルスであって、前記外来DNA配列は、ウシ呼吸器シン シチアウイルスまたはウシ・パラインフルエンザウイルスから誘導された抗原性 ポリペプチドをコードし、当該組み換え豚痘ウイルスに感染した宿主中で発現す ることができる組み換え豚痘ウイルスを提供する。 例えば、上記の抗原性ポリペプチドは、感染性ウシ鼻腔気管炎ウイルスgE、 ウシ呼吸器シンシチアウイルス、ウマ病原体、ウマインフルエンザウイルス、齲 歯呼吸器シンシチアウイルス付着タンパク(BRSV G)、ウシ呼吸器シンシ チアウイルス融合タンパク(BRSV F)、ウシ呼吸器シンシチアウイルス核 キャプシドタンパク(BRSV N)、ウシ・パラインフルエンザウイルス3型 融合タンパクおよびウシ・パラインフルエンザウイルス3型赤血球凝集素ノイラ ミニダーゼから誘導することができる。好ましい態様において、この組み換え豚 痘ウイルスはS−SPV−045と命名されたものである。 ウシ呼吸器シンシチアウイルス由来の抗原性ポリペプチドをコードする外来D NAを含む組み換えウイルスの好ましい態様は、S−SPV−020、S−SP V−029、およびS−SPV−030と命名されたものである。また、ウシ・ パラインフルエンザウイルス由来の抗原性ポリペプチドをコードする外来DNA を含む組み換えウイルスの好ましい態様は、S−SPV−028と命名されたも のである。 本発明は更に、豚痘ウイルスゲノムの非必須部位に挿入された外来DNA配列 を含む組み換え豚痘ウイルスであって、前記外来DNA配列は、ウシ・ウイルス 性下痢ウイルス(BVDV)糖タンパク48または糖タンパク53をコードし、 また前記外来DNA配列は、当該組み換え豚痘ウイルスに感染した宿主中で発現 することができる組み換え豚痘ウイルスを提供する。このようなウイルスの好ま しい態様は、S−SPV−032、S−SPV−040、S−SPV−049、 およびS−SPV−050と命名されたものである。 本発明は更に、豚痘ウイルスゲノムの非必須部位に挿入された外来DNA配列 を含む組み換え豚痘ウイルスであって、前記外来DNA配列は、感染性嚢症ウイ ルスから誘導される抗原性ポリペプチドをコードし、また前記外来DNA配列は 、当該組み換え豚痘ウイルスに感染した宿主中で発現することができる組み換え 豚痘ウイルスを提供する。このような抗原性ポリペプチドの例は、感染性嚢症ウ イルスポリタンパクおよびVP2である。このようなウイルスの好ましい態様は 、S−SPV−026、およびS−SPV−027と命名されたものである。 本発明は更に、豚痘ウイルスゲノムの非必須部位に挿入された外来DNA配列 を含む組み換え豚痘ウイルスであって、前記外来DNA配列が抗原性ポリペプチ ドをコードする組み換え豚痘ウイルスを提供する。該抗原性ポリペプチドには下 記のものが含まれるが、これらに限定されることはない:即ち、MDV gA、 MDV gB、MDV D、NDV HN、NDV F、ILT gB、ILT gI、ILT gD、IBDV VP2、IBDV VP3、IBDV VP 4、IBDVポリタンパク、IBVスパイク、IBVマトリックス、鳥類脳脊髄 炎ウイルス、鳥類レオウイルス、鳥類パラミクソウイルス、鳥類ロタウイルス、 ニワトリ貧血ウイルス、サルモネラspp.、大腸菌、パスツレラspp.、百 日咳菌spp.(Bordetella spp.)、エイメリアspp.(Eimeria spp.)、ヒス トモナスssp.、トリコモナスssp.、家禽線虫、条虫、吸虫、鳥類ダニ/ シラミ、鳥類原生動物である。 本発明は更に、前記挿入された外来DNA配列がプロモータの制御下にある組 み換え豚痘ウイルスを提供する。一態様において、該プロモータは豚痘ウイルス プロモータである。他の態様において、前記外来DNA配列は、内因性の上流豚 痘ウイルスプロモータの制御下にある。他の態様において、前記外来DNA配列 は、異種上流プロモータの制御下にある。 本発明の目的において、前記プロモータには、合成豚痘ウイルスプロモータ、 ポックス合成後期プロモータ1、ポックス合成後期プロモータ2、初期プロモー タ2、ボックス01Lプロモータ、ポックスI4Lプロモータ、ポックスI3L プロモータ、ポックスI2Lプロモータ、ポックスIILプロモータ、ポックス E10Rプロモータ、PRV gX、HSV−1アルファ4、HCMV即時型初 期、MDV gA、MDV gB、MDV gD、ILT gB、BHV−1.1 VP8およびILT gDが含まれるが、これらに限定されるものではない。 別のプロモータは、当業者に周知の方法、例えば、材料と方法の項における「合 成ポックスウィルスプロモーターの構築のための基本的手法」に記載した方法に よって作成される。 本発明は、豚痘ウイルスのゲノムDNA中に外来DNAを挿入することにより 組み換え豚痘ウイルスを製造するための、相同性ベクターを提供する。 この相同性ベクターは、当該組み換え豚痘ウイルスが導入される動物には本来 的に存在しない実質的に二本鎖の外来DN(RNA)配列からなる二本鎖DNA 分子を具備し、該外来二本鎖DNAの一端には、豚痘ウイルスの複製に不可欠で ないゲノムDNAの一方の側に位置する前記ウイルスゲノムに対して相同性であ る二本鎖豚痘ウイルスDNAを有し、前記外来DNAの他端には、前記豚痘ウイ ルスゲノムの他方の側に位置する前記ウイルスゲノムに対して相同性である二本 鎖豚痘ウイルスDNAを有する。好ましくは、前記RNAはポリペプチドをコー ドする。 本発明の他の熊様において、上記相同性ベクターの二本鎖豚痘ウイルスDNA は、HindIII M断片内に存在するゲノムDNAに対して相同性である。他の対応 において、上記相同性ベクターの二本鎖豚痘ウイルスDNAは、略2kBのHind III〜BglII亜断片内に存在するゲノムDNAに対して相同性である。好まし い態様において、前記二本鎖豚痘ウイルスDNAは、このHindIII〜BglII亜断片 の中に位置したBglII部位内に存在するゲノムDNAに対して相同性である。 他の態様において、この二本鎖豚痘ウイルスDNAは、大きい方のHindIII〜B glII亜断片に含まれたオープンリーディングフレーム内に存在するゲノムDNA に対して相同性である。好ましくは、該二本鎖豚痘ウイルスDNAは、大きい方 のHindIII〜BglII亜断片に位置したAccI制限エンドヌクレアーゼ部位内に存在す るゲノムDNAに対して相同性である。 好ましい態様において、当該相同性ベクターは、752-29.33、751-07.A1、751- 56.A1、751-22.1、746-94.1、767-67.3、738-94.4、および771-55.11と命名され たものである。 一つの態様において、前記ポリペプチドは検出マーカーである。好ましくは、 検出マーカであるポリペプチドは、大腸菌βガラクトシダーゼである。 一つの態様において、前記ポリペプチドは動物において抗原性である。好まし くは、該抗原性ポリペプチドは、仮性狂犬病ウイルス(PRV)糖タンパク50 (gD)、仮性狂犬病ウイルス(PRV)gII(gB)、仮性狂犬病ウイルス( PRV)gIII(gC)、仮性狂犬病ウイルス(PRV)糖タンパクH、遺伝性 胃腸炎(TGE)糖タンパク195、遺伝性胃腸炎(TGE)マトリックスタン パク、豚ロタウイルス糖タンパク38、豚パルボウイルスキャプシドタンパク、 サープリナ・ヒドジセンテリエ(Serpulina hydodysenteriae)防御抗原、ウシ・ ウイルス性下痢(BVD)糖タンパク55およびg48、ニューキャッスル病ウ イルス(NDV)赤血球凝集素−ノイラミニダーゼ、豚flu赤血球凝集素、も しくは豚fluノイラミニダーゼ、またはこれらに由来する。好ましくは、該抗 原性ポリペプチドは、仮性狂犬病ウイルス(PRV)糖タンパク50(gD)で ある。好ましくは、該抗原性ポリペプチドは、セルプリナ・ヒオディセンテリエ (Serpulina Hyodysenteriae)、口蹄疫ウイルス、豚これらウイルスgE1および gE2、豚インフルエンザウイルス、アフリカ豚熱ウイルスまたはマイコプラズ マ・ハイポニュモニエ、豚インフルエンザウイルス赤血球凝集素、ノイラミニダ ーゼおよびマトリックスおよび核タンパク、PRRSウイルスORF7、および B型肝炎ウイルス核タンパク、またはこれらから誘導されたものである。 本発明の一つの態様において、相同性ベクター中の二本鎖外来DNA配列は、 ヒト病原体から誘導された抗原性ポリペプチドをコードする。 例えば、ヒト病原体の抗原性ポリペプチドは、ヒト・ヘルペスウイルス、単純 ヘルペスウイルス−1、単純ヘルペスウイルス−2、ヒト・サイトメガロウイル ス、エプスタイン-バーウイルス、水痘帯状疱疹ウイルス、ヒト・ヘルペスウイ ルス−6、ヒト・ヘルペスウイルス−7、ヒト・インフルエンザ、ヒト免疫不全 ウイルス、狂犬病ウイルス、麻疹ウイルス、B型肝炎ウイルスおよびC型肝炎ウ イルスからなる群から誘導される。更に、ヒト病原体の抗原性ポリペプチドは、 プラスモジウム・ファルシパルム(Plasmodium falciparum)、ボルデテリア・ペ ルトゥスシス(Bordetelia pertussis)および悪性腫瘍からなる群から選択され る、マラリアまたは悪性腫瘍に関連していてもよい。 本発明の一態様において、前記相同性ベクターにおける二本鎖外来DNA配列 は、ヒト免疫応答を刺激することができるサイトカインをコードする。一つの態 様において、このサイトカインは、ニワトリ骨髄単球増殖因子(cMGF)また はニワトリ・インターフェロン(cIFN)である。例えば、該サイトカインは インターロイキン−2、インターロイキン−6、インターロイキン−12、イン ターフェロン、顆粒球−マクロファージ・コロニー刺激因子、およびインターロ イキン受容体であることができるが、これに限定されるものではない。 本発明の一態様において、相同性ベクターにおける前記二本鎖外来DNA配列 は、ウマ病原体から誘導された抗原性ポリペプチドをコードする。 ウマ病原体の抗原性ポリペプチドは、ウマ・インフルエンザウイルスまたはウ マ・ヘルペスウイルスから誘導することができる。このような抗原性ポリペプチ ドの例は、ウマ・インフルエンザウイルスA型/アラスカ91ノイラミニダーゼ 、ウマ・インフルエンザウイルスA型/プラーク56ノイラミニダーゼ、ウマ・ インフルエンザウイルスA型/マイアミ63ノイラミニダーゼ、ウマ・インフル エンザウイルスA型/ケンタッキー81ノイラミニダーゼ、ウマ・ヘルペスウイ ルス1型糖タンパクB、およびウマ・ヘルペスウイルス1型糖タンパクDからな る群から選択される組み換え豚痘ウイルスである。 本発明の一態様において、前記相同性ベクターの二本鎖外来DNA配列は、ウ シ呼吸器シンシチアウイルスまたはウシ・パラインフルエンザウイルスをコード する。 例えば、該抗原性ポリペプチドは、感染性ウシ鼻腔気管炎ウイルスgE、ウシ 呼吸器シンシチアウイルス付着タンパク(BRSV G)、ウシ呼吸器シンシチ アウイルス融合タンパク(BRSV F)、ウシ呼吸器シンシチアウイルス核キ ャプシドタンパク(BRSV N)、ウシ・パラインフルエンザウイルス3型融 合タンパク、およびウシ・パラインフルエンザウイルス3型赤血球凝集素ノイラ ミニダーゼから誘導される。 本発明の一態様において、前記相同性ベクターの前記二本鎖外来DNA配列は 、感染性嚢症ウイルスから誘導される。このような抗原性ポリペプチドの例は、 感染性嚢症ウイルスポリペプチドおよび感染性嚢症ウイルスVP2、VP3また はVP4である。 本発明の目的において、「相同性ベクター」とは、豚痘ウイルスゲノムの特定 の部位に外来DNAを挿入するために構築されたプラスミドである。 本発明の一つの態様において、上記で述べた相同性ベクターの二本鎖豚痘ウイ ルスDNAは、豚痘チミジンキナーゼをコードするオープンリーディングフレー ム内に存在するゲノムDNAに対して相同性である。好ましくは、該二本鎖豚痘 ウイルスDNAは、豚痘チミジンキナーゼをコードするオープンリーディングフ レーム中に位置するNdeI制限エンドヌクレアーゼ内に存在するゲノムDNAに対 して相同性である。 本発明は更に、上記の相同性ベクターであって、その外来DNA配列が、前記 外来DNA配列の上流に位置するプロモータの制御下にある相同性ベクターを提 供する。該プロモータは、内因性豚痘ウイルスプロモータまたは外因性プロモー タであることができる。プロモータには、合成ポックスウイルスプロモータ、ポ ックス合成後期プロモータ1、ボックス合成後期プロモータ2初期プロモータ2 、ポックス01Lプロモータ、ポックスI4Lプロモータ、ボックスI3Lプロ モータ、ボックスI2Lプロモータ、ポックスI1Lプロモータおよびポックス E10Rプロモータ、PRV gX、HSV−1・アルファ4、HCN4V即時 型初期、BHV−1.1 VP8、感染性咽頭気管炎ウイルス糖タンパクB、感 染性 咽頭気管炎ウイルスgD、マレック病ウイルス糖タンパクA、マレック病ウイル ス糖タンパクB、マレック病ウイルス糖タンパクDが含まれるが、これらに限定 されるものではない。 本発明は、S−SPV−044、S−SPX7−046、S−SPV−047 、S−SPV−048、S−SPV−052、S−SPV−051、S−SPV −053、S−SPV−054、S−SPV−055、S−SPV−056、S −SPV−057、S−SPV−058、S−SPV−059、S−SPV−0 60、S−SPV−061、S−SPV−062と命名された組み換え豚痘ウイ ルスを提供する。 本発明は更に、有効免疫量の本発明の組み換え豚痘ウイルスと、適切なキャリ アとを含有するワクチンを提供する。 豚痘ウイルスのための適切なキャリアは当該技術において周知であり、タンパ ク、糖などが含まれる。このような適切なキャリアの一例は、安定化された加水 分解タンパク、ラクトース等のような1以上の安定家財を含有する、生理学的に バランスされた培養培地である。 本発明の目的において、「有効免疫量」の本発明の組み換え豚痘ウイルスは、 103〜109PFU/投与量の範囲である。 本発明はまた、動物を免疫化する方法であって、該動物がヒト、豚、牛、ウマ ヤギ(caprine)またはヒツジ(ovine)である方法を提供する。本発明の目的におい て、この方法には、疾患を生じるウイルス(類)に対して動物を免疫化すること が含まれ、これらウイルス(類)には、仮性狂犬病ういるす、遺伝性胃腸炎(T GE)ウイルス、豚ロタウイルス、豚パルボウイルス、サープリナ・ヒドジセン テリエ(Serpulina hydodysenteriae)、ウシ・ウイルス性下痢(BVD)ウイル ス、ニューキャッスル病ウイルス(NDV)、豚インフルエンザウイルス、PR RS、ウシ呼吸器シンシチアウイルス、ウシ・パラインフルエンザウイルス3型 、口蹄病ウイルス、豚コレラウイルス、アフリカ豚熱ウイルスまたはマイコプラ ズマ・ハイポニュモニエが含まれる。本発明の目的において、この免疫化方法に はまた、ヒト病原体、ウシ病原体、ウマ病原体、鳥類病原体に対して動物を免疫 化することが含まれる。 この方法には、動物に対して、有効免疫投与量の本発明のワクチンを投与する ことが含まれる。このワクチンは、当業者に周知の何れかの方法、例えば筋肉内 注射、皮下注射、副空内注射または静脈内注射によって投与すればよい。或いは 、このワクチンは、鼻腔内または経口的に投与してもよい。 本発明はまた、豚が本発明のワクチン、特に組み換え豚痘ウイルスS−SPV −008(ATCC受付番号VR2339)を含有する実施例で予防接種されている かどうか、または天然に存在する野生型の仮性狂犬病ウイルスに感染しているか どうかを決定するために、豚を試験する方法を提供する。この方法は、試験すべ き豚から適切な体液のサンプルを取得することと、該サンプル中において仮性狂 犬病ウイルスに対する抗体の存在を検出する(このような抗体が存在しないこと によって、前記豚が予防接種も感染もされていないことが示される)ことと、仮 性狂犬病ウイルスに対する抗体が存在する豚について、前記サンプル中において 、天然に存在する仮性狂犬病ウイルスに感染した豚の体液中には通常存在するが 、予防接種された豚には存在しない仮性狂犬病ウイルス抗原に対する抗体が存在 していないことを検出することにより、該豚が予防接種されていることまたは感 染していないことが示されることとを具備する。 本発明は、外来DNA配列または遺伝子と共に挿入されると、診断試験として 用い得る組み換えSPVを提供する。一つの態様においては、FIVenvおよ びgag遺伝子類、並びにD.イミティス(immitis)p39および22kdが、 FIVによって起こされたネコ免疫不全を検出し、またD.イミティスによって 起こされたイヌ糸状虫を検出するための診断試験に用いられる。 本発明はまた、複製できる組み換え豚痘ウイルスに感染した宿主細胞を提供す る。一つの実施例において、宿主細胞は哺乳類細胞である。好ましくは、この哺 乳類細胞はベロ細胞(Vero cell)である。好ましくは、前記哺乳類細胞はESK −4細胞、PK−15細胞またはEMSK細胞である。 本発明の目的において、「宿主細胞」とは、ベクターおよびその挿入物を増殖 させるために用いられる細胞である。害細胞の感染は、当業者に周知の方法、例 えば、<材料と方法>の項における「感染−トランスフェクション法」に記載し た方法によって達成された。 上記の組み換え豚痘ウイルスを構築し、選択し、精製するための方法は、下記 の<材料と方法>の項で詳述する。 〔実験の詳細〕 <材料と方法> 豚痘ウィルスストック試料の調製 豚痘ウィルス(SPV)試料はイスコーブの改良ダルベッコ培地(Iscove's Modif ied Dulbecco's Mediunl)(IMDM)と2mMのグルタミン,100units/mlのペニシリン ,100units/mlのストレプトマイシンを含むRPMI1640培地の1:1混合溶液中(これ らの構成成分はシグマ社もしくは相当の供給元から得られ,そしてこれ以後EMSK 陰性培地(negative medium)と呼ぶ)でブタ胎児腎臓(EMSK)細胞,ESK-4細胞,PK- 15細胞もしくはベロ細胞を,0.01PFU/細胞の感染多重度で感染させることにより 調製された.感染に先立ち,細胞単層は微量のウシ胎児血清を除去するためEMSK 陰性培地を用いて1回洗浄された.その後,最初の接種原(10cmのプレートに対 しては0.5ml;T175cmのフラスコに対しては10ml)に含まれるSPVは,30分間ごと に繰り返し拡散させつつ(redistributed),2時間細胞単層中へ吸収させられた. この期間の後,最初の接種原は規定の(recommended)容量まで完全EMSK培地(5%の ウシ胎児血清を加えたEMSK陰性培地)を加えられた.プレートは細胞変性の効果 が完全となるまで,5% CO2中37℃でインキュベートされた.培地と細胞は回収さ れ,50mlのスクリューキャプ付き円錐管(conical screw cap tube)中で-70℃で 凍結された.37℃で解凍されるとすぐに,ウイルスストックは1.0mlバイアルに 分注され,-70℃にて再凍結された.力価は通常約106PFU/mlであった. SPV DNA の調製 豚痘ウィルスDNAを単離するために,T175cm2フラスコ中の集密的EMSK細胞単 層は多重度0.1で感染させられ,細胞が100%細胞変性の効果を示すまで4から6 時間インキュベートされた.感染細胞はその後,培地中に細胞をこすり落とされ ,臨床的な遠心分離(clinical centrifuge)にて300rpmで5分間遠心分離するこ とにより回収された.培地は別の容器に移され,細胞ペレットはリン酸 緩衝溶液1.0ml(PBS:水比中に1.5gのリン酸二ナトリウム,0.2gのリン酸二水素カ リウム,0.8gの塩化ナトリウム及び0.2gの塩化カリウムを含む)(T175あたり)中 で穏やかに再懸濁され,連続2回の凍結−解凍処理(-70℃から37℃まで)を受け た.最後の解凍の際,細胞(氷上で)は30秒間2回の超音波処理を施され,1回目 と2回目の間には45秒間の冷却時間をおいた.その後,細胞の残骸はHB4ロータ ーで4℃下,3000rpm,5分間の遠心分離(ソーヴァルRC-5B超高速遠心機)(Sorval l RC-5B superspeed centrifuge)により取り除かれた.上清中に存在するSPVウ ィルス粒子(virions)は,その後SS34ローター(ソーヴァル)(Sorvall)で4℃下, 15,000rpm,20分間の遠心分離によりペレット化され,10mMのトリス(pH7.5)中に 再懸濁された.その後,この画分は36%ショ糖の密度勾配(10mMトリスpH7.5中で のw/v)中へ層状化され,SW41ローター(ベックマン)で4℃下,18,000rpm,60分 間遠心分離(ベックマンL8-70M超遠心機)(Beckman L8-70M ultracentrifuge)され た.ウィルス粒子ペレットは10mMのトリス緩衝溶液pH7.5中に再懸濁され,氷上 で30秒間超音波処理を施された.この画分は20%から50%の連続的ショ糖密度勾配 (continuous sucrose gradient)で層状化され,SW41ローターで4℃下,16,000rp m,60分間遠心分離された.その勾配の下方約4分の3に位置するSPVウィルス粒 子のバンドが回収され,20%シヨ糖溶液で希釈され,SW41ローターで4℃下,18, 000rpm,60分間の遠心分離によりペレット化された.生成されたペレットは,そ の後微量のショ糖を除去するために10mMのトリス緩衝溶液pH7.5を用いて1回洗 浄され,最終的に10mMのトリス緩衝溶液pH7.5中で再懸濁された.その後,EDTA ,SDS及びプロテイナーゼKをそれぞれ20mM,0.5%及び0.5mg/mlの最終濃度にな るように添加して誘導された溶解(lysis)(60℃,4時間)により精製されたウィ ルス粒子から,SPV DNAが抽出された.消化(digestion)の後,フェノール:クロ ロホルム(1:1)抽出が3回実施され,2倍量の100%エタノールの添加と-20℃,30 分間のインキュベートにより試料は沈殿させられた.その後,試料はエッペンド ルフミニフュージ(eppendorf minifuge)にて5分間,最高速度(full speed)で遠 心分離された.上清は他の容器に移され,ペレットは風乾され,4℃にて1mM EDT Aを含む0.01Mのトリス緩衝溶液pH7.5中で再水和された.感染細胞溶解物(infected cell lysates)の調製 細胞溶解物の調製用に,血清を含まない培地が用いられた.25cm2フラスコ または60mmペトリ皿中で集密的細胞単層(SPVに対しEMSK,ESK-4,PK-15またはVe ro,またはPRVに対してVERO)は100μlのウィルス試料で感染させられた.細胞 変性の効果が完全となった後,培地と細胞は回収され,細胞は3000rpm,5分間 の臨床的な遠心分離(clinical centrifuge)でペレット化された.細胞ペレット は250μlの破壊緩衝液(disruption buffer)(2%のドデシル硫酸ナトリウム,2% のβ-メルカプトエタノール)中に再懸濁された.試料は氷上で30秒間の超音波処 理を施され,-20℃で保存された. ウェスタンブロッティング法 細胞溶解物試料と標準タンパク質はラエムンリ(Laemnli)(1970)の方法に 従ってポリアクリルアミドゲル上で泳動された.ゲル電気泳動後,タンパク質は 変性され,サムブルックら(Sambrook et al.)(1982)の方法に従って処理された .1次抗体はトリスナトリウム塩化物及びアジ化ナトリウム(TSA:水比中に6.61g のトリス塩酸,0.97gのトリス塩基,9.0gの塩化ナトリウム及び2.0gのアジ化ナ トリウムを含む)中にて5%の無脂肪乾燥ミルクで1:100の割合に希釈されたブタ抗 PRV血清(Shope strain;lot370,PDV8201,NVSL,Ames,IA)であった.2次抗体 はTSAで1:1000の割合に希釈されたヤギ抗ブタアルカリ性フォスファターゼ抱合 体(goat anti-swine alkaline phosphatase conjugate)であった. 分子生物学的手法 制限エンドヌクレアーゼを用いた消化,ゲル電気泳動,ゲルからのDNAの抽 出,ライゲーション,キナーゼを用いたリン酸化,ホスファターゼを用いた処理 ,細菌培養の成長,DNAを用いた細菌の形質転換法などを含む,細菌とDNAの操作 に関する技術及びその他の分子生物学的方法はマニアティスら(Maniatis et al. )(1982)及びサムブルックら(Sambrook et al.)(1989)により示されている.例 外として,これらの方法には若干の修正が加えられた. DNA シークエンシング シークエンシングはUSBシークエナーゼキット(USB Sequenase Kit)と35S-dA TP(NEN)を用いて行われた.圧縮された領域(areas of compression)を解 明するためdGTP混合物とdITP混合物の両方を用いる反応が実行された.あるいは ,圧縮された領域(compressed areas)はフォルムアミドゲルで解析された.テン プレートにはダブルストランドのプラスミドサブクローンもしくはシングルスト ランドM13サブクローンを用い,プライマーはシークエンスされるべき挿入断片 のずぐ外側のベクターに対して,あるいは以前に得られた配列に対して作成され た.得られた配列は編集され,ドナスターソフトウエアー(Dnastar software)を 用いて比較された.得られた配列の取り扱いや比較はコラルソフトウェア(Coral Software)のスーパークローンTM(SupercloneTM)とスーパーシーTMプログラム(S uperseeTM programs)を用いて行れた. 複製連鎖反応(Polymerase Chain Reaction)を用いたクローニング 種々のDNAの繰作に都合のよい制限(酵素)部位を導入するために複製連鎖 反応(Polymerase Chain Reaction)(PCR)が用いられた.用いられた方法はインニ スら(Innis,et al.)(1990)により示されている.一般に,増幅された断片はサ イズ的には500塩基対より小さく,増幅された断片の臨界領域(critical region) はDNAシークエンシングにより確かめられる.それぞれの場合において用いられ たプライマーは,以下に示す相同性ベクターの構築についての記述で詳しく述べ られている. 組み換えSPV生成のための相同的組み換え法(Homologous Recombination Prode cure) この方法は,豚痘ウィルスDNAとトランスフェクションされたプラスミド相 同性ベクターの両方を含む組織培養細胞中に生じた,豚痘ウィルスDNAとプラス ミド相同性ベクターDNA間の相同的組み換えに依拠する.相同的組み換えを生じ させるために,EMSK細胞単層はこれらの細胞中へのSPVの複製(すなわちDNA合成) を誘導するべく,感染多重度 0.01 PFU/細胞でS-SPV-001(カスザSPV株,17)(Ka sza SPV strain,17)に感染させられる.その後,プラスミド相同性ベクターDNA は感染−トランスフェクション法(Infection‐Transfected Procedure)に従い, これらの細胞にトランスフェクションされる.本方法で用いた相同性ベクターの 構築は以下に示される. 感染−トランスフェクション法 EMSK細胞の6cmプレート(集密度約80%)はEMSK陰性培地中にて感染多重度0.0 1PFU/細胞でS-SPV-001に感染させられ,CO2濃度5%の加湿された環境下で37℃に て5時間インキュベートされた.用いられたトランスフェクション法は基本的に はリポフェクチンTM試薬(LipofectinTM Reagent)(BRL)の使用説明書に示された 方法である.簡単に説明すると,6cmプレートのそれぞれにつき,15μgのプラ スミドDNAが水で100μlまで希釈された.これとは別に50μgのリポフェクチン 試薬が水で100μlまで希釈された.その後,ポリスチレン製の5mlのスナップ キャップ付き試験管中の希釈されたプラスミドDNAに,希釈されたリポフェクチ ン試薬100μlが滴下的に加えられ,穏やかに混合された.その後,混合物は室 温にて15から20分間インキュベートされた.この間に,ウィルスの接種原は6cm プレートから除去され,細胞単層はEMSK陰性培地を用いて1回洗浄された.その 後,3mlのEMSK陰性培地がプラスミドDNA/リポフェクチン混合物に加えられ,そ の内容物は細胞単層上にピペットで移された.細胞は一晩(約16時間),CO2濃度5 %の加湿された環境下で37℃にてインキュベートされた.翌日,3mlのEMSK陰性培 地は取り除かれ,5mlのEMSK完全培地に置き換えられた.細胞はウィルスによる 細胞変性の効果が80%から100%になるまで,CO2濃度5%下37℃で3日間から7日間 インキュベートされた.ウィルスはウィルスストックの調製で上記したようにし て回収された.このストックはトランスフェクションストック(transfection st ock)と呼ばれ,引き続いて組み換え豚痘ウイルス検出用のブルオガルスクリーン (Bluogal Screen)もしくは組み換え豚痘ウィルス検出用CPRGスクリーン(CPRGScr een)により,組み換えウィルスの検出がなされた. β−ガラクトシダーゼを発現している組み換えSPVの検出(Screen) (ブルオガル(Bluogal)及びCPRG分析) 組み換えウィルスに大腸菌(E.coli)のβ−ガラクトシダーゼ(lacZ)マーカ ー遺伝子が組み込まれた場合,組み換え体を含んでいるプラークは,2つの簡単 な方法のうちのどちらか1つによって視覚化された.1番目の方法では,プラー ク分析の間ブルオガル(BluogalTM)試薬(ベテスダ研究所)(Bethesda Research La bs)がアガロース上層(agarose overlay)に組み込まれ(200μg/ml),β−ガラク トシダーゼ活性を発現しているプラークは青になる.青いプラークはその後, 新しい細胞(EMSK)上に選び取られ,青いプラークのさらなる単離により精製され た.2番目の方法では,プラーク分析の間CPRG(ベーリンガー マンハイム)(Boe hringer Mannheim)がアガロース上層(agarose overlay)に組み込まれ(400μg/ml ),β−ガラクトシダーゼ活性を発現しているプラークは赤になる.赤いプラー クはその後,新しい細胞(EMSK)上に選び取られ,赤いプラークのさらなる単離に より精製された.どちらの場合においてもウィルスは,典型的には,3回のプラ ーク精製で精製された. ブラックプラーク分析(Black Plaque Assays)を用いた 組み換えSPV中における外来遺伝子発現の検出(screen) 組み換え豚痘ウィルスにより発現した外来抗原の発現を分析するために,EM SK細胞単層は組み換えSPVで感染させられ,アガロース栄養培地に重層され(over layed),プラーク成長(plaque development)が生じるまで37℃で6日間から7日 間インキュベートされた.その後,アガロース上層(overlay)はペトリ皿から除 かれ,細胞は100%メタノールによりで室温で10分間固定され,風乾された.細胞 の固定により表面抗原と同様に細胞質抗原も検出されるようになるが,未固定の 細胞を用いることにより特異的な表面抗原の発現が検出可能である.その後,1 次抗体はPBSを用いて適当な希釈倍率まで希釈され,細胞単層上に室温で2時間 インキュベートされた.S-SPV-008由来のPRV g50(gD)の発現を検出するために, ブタ抗PRV血清(ショープ株;ロット370,PDV8201,NVSL,エームズ,IA)(shope s train;lot370,PDV8201,NVSL,Ames,IA)が用いられた(1:100希釈).S-SPV-009 由来のNDV HNの発現を検出するために,HNタンパク質に特異的なウサギ抗血清(r abbit anti-NDV#2)が用いられた(1:1000希釈).その後結合していない抗体は,P BSを用いて室温下で細胞を3回洗浄することにより除かれた.2次抗体としては ,ヤギ抗ブタ(PRV g50(gD);S-SPV-008)もしくはヤギ抗ウサギ(NDV HN;S-SPV-009 )のいずれかと西洋ワサビパーオキシダーゼの抱合体がPBSを用いて1:250に希釈 され,室温下で2時間,細胞とともにインキュベートされた.その後,結合して いない2次抗体は,PBSを用いて室温下で細胞を3回洗浄することにより除去さ れた.その後,細胞は新しく調製された基質溶液(substrate solution)(PBS中に10 0μg/mlの4クロロ-1-ナフトール(4-chloro-1- naphthol),0.003%の過酸化水素を含む)とともに室温で15分間から30分間インキ ュベートされた.正しい抗原性を発現するプラークは黒く染色される. 診断法として使用されるためのウィルス性糖タンパク質の精製に関する方法 ウィルス性糖タンパク質は抗体アフィニティカラムを用いて精製される.モ ノクローナル抗体を生成するために,8週から10週齢のBALB/c雌マウスはS-SPV- 009,-014,-016,-017,-018もしくは-019の107 PFUを2週から4週間隔で7回 ,腹膜内にワクチン接種(vaccinated)される.最後のワクチン接種から3週間後 ,マウスは相応のウィルス性糖タンパク質40mgを腹膜内に注射される.最後の抗 原投与から3日後に脾臓が取り出される. オイとハーゼンバーグ(Oi and Herzenberg)(41)の手法を改良した方法により ,脾細胞はマウスNS1/Ag4プラスマ細胞腫細胞と融合される.脾細胞とプラスマ 細胞腫細胞は10分間300xgの遠心分離で一緒にペレット化される.ポリエチレン グリコール(分子量1300から1600)の50%溶液1mlが,1分間攪拌されながら細胞 ペレットに加えられる.ダルベッコ改良イーグル培地(Dulbecco's modified Ea, gles's Medium)(5ml)が3分間にわたり細胞に加えられる.細胞は300xg,10分 間の遠心分離によりペレット化され,10%のウシ胎児血清と100mMヒポキサンチン ,0.4mMアミノプテリン及び16mMチミジンを含む培地(HAT)中に再懸濁される.10 0mlの標準の脾臓支持細胞層細胞(normal spleen feeder layer cells)を含有す る8から10個の96穴の組織培養プレートに細胞(100ml)が加えられ,37℃でイン キュベートされる.細胞には3日間から4日間ごとに新しいHAT培地が供給され る. ハイブリドーマ培養上清は,100ngのウィルス性糖タンパク質がコートされた9 6穴マイクロタイタープレート(96-well microtiter plates)中でのエリサ(ELIZ A)分折により検査される.活性ハイブリドーマ由来の上清はさらにブラックプ ラーク分析(black-plaque assay)とウェスタンブロット(Western Blot)により解 析される.選抜されたハイブリドーマは限界希釈(limiting dilution)により二 度クローニングされる.プリスタン処理されたBALB/cマウスに5x106ハイブリド ーマ細胞を腹膜内注射することにより腹水液(ascetic fluld)が生成される. S-SPV-009,-014,-016,-017,-018もしくは-019由来の細胞溶解物は感染細 胞溶解物の調製で示されたようにして得られる.糖タンパク質を含む細胞溶解物 (100mls)は,2mlのアガロース親和性樹脂を通される.製造元(AFC培地,ニュー ブランズウィックサイエンティフィック,エディソン,ニュージャージー)(AFCM edium,New Brunswick Scientific,Edison,N.J.)の使用説明に従うと,そのカ ラムでは20mgの糖タンパク質モノクローナル抗体が固定化されている.カラムは 非特異的に結合した物質を除くために,0.1%のノニデットP-40(Nonidet P-40)を含むリン酸緩衝溶液(PBS)100mlを用いて洗浄された.結合した糖タンパ ク質は100mM炭酸緩衝液(carbonate buffer),pH10.6(40)で溶出される.溶出前 後の画分(pre-posteluted fractions)は,エリサ(ELISA)システム中でのSPVモノ クローナル抗体に対する活性により純度(purity)がモニターされる. エリサ検定(ELISA ASSAY) ワクチン接種と抗原投与に引き続いておこる畜牛の免疫状態を測定するため に,標準的な酵素結合免疫吸着剤検定法(ELISA)の手順が用いられる. 糖タンパク質抗原溶液(PBS中にng/mlにて100ml)(100ml at ng/ml in PBS)はマ イクロタイター皿の穴に4℃下18時間吸着させられる.コートされた穴はPBSを用 いて1回リンスされる.穴は1%のBSA(シグマ)(Sigma)を含むPBSを250ml加えるこ とによりブロックされ,37℃で1時間インキュベートされる.ブロックされた穴 は0.02%のツィーン20(Tween20)を含むPBSで1回リンスされる.50mlの供試血清( 前もって1%BSAを含むPBS中で1:2に希釈された)が穴に添加され,37℃で1時間イ ンキュベートされる.抗血清は除去され,穴は0.02%のツィーン20(Tween20)を含 むPBSで3回洗浄される.特異的な抗原に対する抗体を含んでいる穴を視覚化する ために,西洋ワサビパーオキシダーゼ(1% BSAを含むPBS中で1:500に希釈された もの,キッケガードとペリー研究所社(Kirkegaard and Perry Laboratories,Tn c.))に結合した抗ウシIgGを含む50mlの溶液が添加される.溶液は37℃で1時間 インキュベートされ,その後溶液は除去され,0.02%のツィーン20(Tween20)を含 むPBSで3回洗浄される.それぞれの穴に100mlの基質溶液(ATBS,キッケガード とペリー研究所社)(ATBS,Kirkegaard and Perry Laboratories,Inc.)が加えら れ,15分間発色させられ.反応は0.1Mのシュウ酸の添加により終止させられた. 色は自動プレート読みとり機(automatic plate reader)にて吸光度410nmで読みとられた. 合成ボックスウィルスプロモーターの構築のための基本的手法 組み換え豚痘ベクターに関して,合成痘プロモーター(synthetic poxpromot ers)は,外来遺伝子発現の強度とタイミングを制御する能力を含むいくつかの利 点を供する.ワクシニアウィルス(1,7及び8)中で決定されたプロモーターに基づ いた3つのプロモーターカセットLP1,EP1及びLP2が設計された.それぞれのカ セットはワクシニア中で決定されたDNA配列に制限酵素部位を配したものを含む ように設計された.この制限酵素部位により,カセットはいかなる順番にでも, いかなる組み合わせにでも結合させて利用できるようになる.EcoRIもしくはBam HIサイトでフレーム内融合(inframe fusion)ができるように,イニシエーターメ チオニンもそれぞれのカセット中に設計された.3つのリーディングフレームす べてに含まれる一連の翻訳終了コドンと初期(early)転写終止シグナル(early t ranscriptional termination signal)(9)もフレーム内融合(inframefusion)サ イトの下流に組み込まれた.それぞれのカセットをコードするDNAは標準的な手 法に従って合成され,適当な相同性ベクターへクローニングされた(図4,5及び8 参照). 仮性狂犬病(Pseudovabies)ウィルス糖タンパク質遺伝子を含む 組み換え豚痘ウィルスを用いたブタにおけるワクチン接種実験: 仮性狂犬病(Pseudorabies)非感染群からの離乳した幼ブタが,1つまたはそ れ以上の仮性狂犬病(Pseudorabies)ウィルス糖タンパク質遺伝子(SPV/PRV)を有 する組み換え豚痘ウィルスの効力を検査するために用いられる.約103から107プ ラーク形成単位(PFU)の組み換えSPV/PRVウィルスが筋肉内,皮下,あるいは経口 的に幼ブタに接種される. 免疫性はPRV血清抗体のレベルを測定することと,ワクチン接種されたブタに 仮性狂犬病(Pseudorabies)ウィルスの病原性株を抗原投与(challenge)すること により決定される.ワクチン接種の3から4週間後,ブタの接種したグループと 接種していないグループはともに仮性狂犬病(Pseudorabies)ウィルスの病原性株 (VDL4892)を抗原投与(challenge)される.抗原投与(challenge)後,ブタは14日 間毎日,仮性狂犬病(Pseudorabies)の臨床的兆候を観察される. ワクチン接種した時点,抗原投与の時点,及び接種後2から3週の間1週おき に血清試料が得られ,血清中和抗体を検査された. ウマインフルエンザウィルス赤血球凝集素と ノイラミニダーゼ遺伝子のクローニング カッツら(Katz et al.)(42)がヒトインフルエンザウィルスのHA遺伝子に関 して示したのと基本的に同様の手法により,ウマインフルエンザウィルス赤血球 凝集素(HA)とノイラミニダーゼ(NA)遺伝子がクローニングされた.ウィルスRNA はMDBK細胞(インフルエンザA/ウマ/アラスカ/91とインフルエンザA/ウマ/マイ アミ/63に関して)またはMDCK細胞(インフルエンザA/ウマ/プラハ/56とインフル エンザA/ウマ/ケンタッキー/81に関して)内で成長したウィルスから調製され, 最初に標的遺伝子に特異的なオリゴヌクレオチドプライマーを利用してcDNAに変 えられた.cDNAは標的とした遺伝子領域のPCRクローニング(51)のためのテンプレ ートとして用いられた.PCRプライマーは,EHV内での発現のための適当なシグナ ルを含むベクター中に,増幅したコード領域のクローニングを可能とする制限酵 素サイトを組み込むように設計された.コードする領域のそれぞれにつき1対の オリゴヌクレオチドプライマーが必要であった.抗原型2(H3)ウィルス(インフ ルエンザA/ウマ/マイアミ/63,インフルエンザA/ウマ/ケンタッキー/81,及びイ ンフルエンザA/ウマ/アラスカ/91)由来のHA遺伝子をコードしている領域は,cDN Aのプライミング(priming)のため以下のプライマー5'-GGAGGCCTTCATGACAGACAACC ATTATTTTGATACTACTGA-3'(SEQ ID NO:120)を用いてクローニングされ,PCRのため に5'-GAAGGCCTTCTCAAATGCAAATGTTGCATCTGATGTTGCC-3'(SEQ ID NO:121)と結合さ せられた.抗原型1(H7)ウィルス(インフルエンザA/ウマ/プラハ/56)由来のHA 遺伝子をコードしている領域は,cDNAのプライミング(priming)のため以下のプ ライマー を用いてクローニングされ,PCRのために と結合させられた.抗原型2(N8)ウィルス(インフルエンザA/ウマ/マイアミ/6 3,インフルエンザA/ウマ/ケンタッキー/81,及びインフルエンザA/ウマ/ アラスカ/91)由来のNA遺伝子をコードしている領域は,cDNAのプライミング(pri ming)ため以下のプライマー を用いてクローニングされ,PCRのために と結合させられた.抗原型1(N7)ウィルス(インフルエンザA/ウマ/プラハ/56) 由来のNA遺伝子をコードしている領域は,cDNAのプライミング(priming)のため 以下のプライマー5'-GGGATCCATGAATCCTAATCAAAAACTCTTT-3'(SEQ ID NO:118)を用 いてクローニングされ,PCRのために と結合させられた.この一般的な手法は,ウマ インフルエンザAウィルスの他の 株からHA遺伝子とNA遺伝子をコードする領域をクローンするために用いられたこ とに留意されたい.EIVHA遺伝子またはNA遺伝子はブラントエンド処理されたsal IまたはBamHI断片として,SPV相同性ベクターのLP2EP2プロモーターの下流のブ ラントエンド処理されたEcoRIサイトにクローニングされた. パラインフルエンザ-3 ウィルス融合(parainfluenza-3 virus fusion)と赤血 球凝集素遺伝子のクローニング カッツら(Katz et al.)(42)がヒトインフルエンザウィルスのHA遺伝子に関 して示したのと基本的に同様のPCRクローニング法により,パラインフルエンザ- 3 ウィルス融合(F)(parainfluenza-3 virus fusion(F))と赤血球凝集素(HN) 遺伝子がクローニングされた.マーデン-ダービイ(Madin-Darby)ウシ腎臓(MDBK) 細胞中で成長させたウシPI-3ウィルスから調製されたウィルスRNAは最初に,標 的遺伝子に特異的なオリゴヌクレオチドプライマーを利用してcDNAに変えられた .その後,cDNAは標的とされる領域の複製連鎖反応(PCR)クローニング(15)のた めのテンプレートとして用いられた.PCRプライマーは,SPV内での発現のための 適当なシグナルを含むベクター中に,増幅したコード領域のクローニングを可能 とする制限酵素サイトを組み込むように設計された.コードする領域のそれぞれ につき1対のオリゴヌクレオチドプライマーが必要であった.PI-3株SF-4(VR-28 1)由来のF遺伝子をコードする領域は,cDNAのプライミング(priming)の ため以下のプライマー: を用いてクローニングされ,PCRのために と結合させられた.PI-3株SF-4(VR-281)由来のHN遺伝子をコードしている領域は ,cDNAのプライミング(priming)のため以下のプライマー: を用いてクローニングされ,PCRのために と結合させられた.この一般的な手法は,PI-3の他の株からF遺伝子とHN遺伝子 をコードする領域をクローンするために用いられたことに留意されたい.PI-3 H N(遺伝子)またはF(遺伝子)に対応するDNA断片は,それぞれ1730bpもしくは1620b pの断片を得るためにBamHIを用いて消化された.PI-3 HN断片は,SPV相同性ベク ターのLP2EP2プロモーターに隣接するBamHIサイトにクローニングされた.PI-3 F断片は相同性ベクター713-55.10.を得るために,SPV相同性ベクターのLP2EP2プ ロモーターに隣接するBamHIサイトにクローニングされた. ウシウィルス性下痢ウィルス(Bovine Viral Diarrhea Virus)g48とg53遺伝子 のクローニング カッツら(Katz et al.)(42)がヒトインフルエンザウィルスのHA遺伝子に関 して示したのと基本的に同様のPCRクローニング手法により,ウシウィルス性下 痢ウィルスg48とg53遺伝子はクローニングされた.マーデン-ダービイ(Madin-Da rby)ウシ腎臓(MDBK)細胞中で成長したBVDウィルスシンガー株(BVD Virus Singer strain)から調製されたウィルスRNAは最初に,標的遺伝子に特異的なオリゴヌ クレオチドプライマーを利用してcDNAに変えられた.その後,cDNAは複製連鎖反 応(PCR)クローニング(15)のためのテンプレートとして用いられた. PCRプライマーは,SPV内での発現のための適当なシグナルを含むベクター中に, 増幅したコード領域のクローニングを可能とする制限酵素サイトを組み込むよう に設計された.コードする領域のそれぞれにつき1対のオリゴヌクレオチドプラ イマーが必要であった.BVDVシンガー株(BVDV Singer strain)(49)由来のg48遺 伝子をコードしている領域は,cDNAのプライミング(priming)のため以下のプラ イマー:を用いてクローニングされ,PCRのために と結合させられた.BVDVウィルスシンガー株(BVDV Singer strain)(49)由来 のg53遺伝子をコードしている領域は,cDNAのプライミング(priming)のため以下 のプライマー: 5'-CGTGGATCCTCAATTACAAGAGGTATCGTCTAC-3'(SEQ ID NO:136)を用いてクロー ニングされ,PCRのために と結合させられた.この一般的な手法は,BVDVの他の株からg48遺伝子とg53遺伝 子をコードする領域をクローンするために用いられたことに留意されたい.BVDV g48に対応するDNA断片は,678bpの断片を得るためにBamHIで消化された.BVDV g53に対応するDNA断片は,1187bpの断片を得るためにBglIIとBamHIを用いて消 化された.BVDV g48とg53 DNA断片は,それぞれ相同性ベクター727-78.1と738-9 6を得るために,SPV相同性ベクターのLP2EP2プロモーターに隣接するBamHIサイ トにクローニングされた. ウシ呼吸器合胞体ウィルス融合(Bovine Respiratory Syncytial Virus Fusion ) ,ヌクレオカプシド(Nucleocapsid)及び糖タンパク質遺伝子のクローニング カッツら(Katz et al.)(42)がヒトインフルエンザウィルスのHA遺伝子に関 して示したのと基本的に同様のPCRクローニング手法により,ウシ呼吸器合胞体 ウイルス融合(Bovine respiratory syncytial virus fusion)(F),ヌクレオカ プシド(Nucleocapsid)(N)及び糖タンパク質(G)遺伝子がクローニングされた.ウ シ鼻甲介(nasal turbinate)(BT)細胞中で成長させたBRSVから調製されたウィル スRNAは最初に,標的遺伝子に特異的なオリゴヌクレオチドプライマーを利用し てcDNAに変えられた.その後,cDNAは複製連鎖反応(PCR)クローニング(15)のた めのテンプレートとして用いられた.PCRプライマーは,SPV内での発現のための 適当なシグナル含むベクター中に,増幅したコード領域のクローニングを可能と する制限酵素サイトを組み込むように設計された.コードする領域のそれぞれに つき1対のオリゴヌクレオチドプライマーが必要であった.BRSV株375(VR-1339 )由来のF遺伝子をコードしている領域は,cDNAのプライミング(priming)のため 以下のプライマー: を用いてクローニングされ,PCRのために と結合させられた.BRSV株375(VR-1339)由来の領域をコードしているN遺伝子は ,cDNAのプライミング(priming)のため以下のプライマー: を用いてクローニングされ,PCRのために と結合させられた.BRSV株375(VR-1339)由来のG遺伝子をコードしている領域は ,cDNAのプライミング(priming)のため以下のプライマー: を用いてクローニングされ,PCRのために と結合させられた.この一般的な手法は,BRSVの他の株からF遺伝子,N遺伝子及 びG遺伝子をコードする領域をクローンするために用いられたことに留意された い.BRSVのF,N及びGに対応するDNA断片は,それぞれ1722bp,1173bp及び771bpの 断片を得るためにBamHIで消化された.BRSVのF,N,及びGのDNA断片は,相同性ベ クター727-20.10,713-55.37,及び727-20.5を得られようにSPV相同性ベクター のLP2EP2プロモーターに隣接するBamHIサイトにそれぞれクローニングされた コンカナバリンA(Concanavalin A)で処理されたニワトリ脾臓細胞から単離さ れたRNA ニワトリ脾臓は3週齢のSPAFAS孵化ヒナから解剖して取り出され,洗浄され ,細胞を解離するために注射筒/針を通して粉砕された.細胞質と残渣が除かれ た後,細胞はペレット化され,PBSで二回洗浄された.細胞ペレットは赤血球細 胞を溶血させるために低張性溶解緩衝液で処理され,脾細胞は回収され,PBSで 二回洗浄された.脾細胞は5% FBSと5μg/mlのコンカナバリンA(concanavalin A)を含むRPMI中に5x106細胞/mlにて再懸濁され,39℃下で,48時間インキュベー トされた.総RNAはグアニジンイソチオネート溶解剤(guanidine isothionatelys is reagents)とプロメガRNA単離キット(プロメガ社RNA isolation Kit)(プロメ ガ社 マディソン ウィスコンシン)(プロメガ社Corpora,tion,Madison WI)に よる手順を用いて細胞から単離された.4μgの総RNAが,適当なアンチセンスプ ライマーとAMV逆転写酵素(プロメガ社 マディソン ウィスコンシン)(プロメガ 社Corporation,Madison WI)を含むそれぞれの第一鎖(1st strand)反応に用いら れた.逆転写酵素反応に続いてcDNA合成が同じ試験管内で,適当なセンスプライ マー(sense primers)とVentR DNAポリメラーゼ(ライフテクノロジーズ社,ベテ スダ,メリーランド)(Life technologies,Inc.Bethesda,MD)を用いて行われ た. 酵素のマーカー遺伝子を発現させる組み換えヘルペスウィルスの検出(Screen) 大腸菌β−ガラクトシダーゼ(uidA)マーカー遺伝子が組み換えウィルスに組 み込まれた時,組み換え体を含むプラークは簡単な分析により視覚化された.プ ラーク分析の間,アガロース上層(agarose overlay)に酵素基質が組み入れられ た(300μg/ml).uidAマーカー遺伝子に関しては,基質x-グルクロChx(X-Glucuro Chx)(5-ブロモ-4クロロ-3-インドリル-β-D-グルクロニック酸シクロヘキシルア ンモニウム塩,バイオシンスAG)(5-bromo-4-chloro-3-indolyl-β-D-gluctlroni c acid Cyclohexy lammonium salt,Biosynth AG)が用いられた.マーカー酵素 活性を示したプラークは青に変わった.その後,青いプラークは新しいESK-4細 胞上に選び取られ,青いプラークをさらに単離することにより精製された.酵素 マーカー遺伝子が除去された場合の組み換えウィルス手法では分析に際し,親( 世代)の青いプラークのバックグランドから白いプラークを精製したものが用い られた.どちらの場合においても,典型的には,3回のプラーク精製によりウィ ルスは精製された. 相同性ベクター515-85.1 プラスミド515-85.1は外来DNAをSPVに挿入する目的で構築された.このプラ スミドは外来DNAが挿入されうる特異なAccI制限酵素サイトを含んでいる.AccI サイトに外来DNA挿入(断片)を有しているプラスミドが「組み換えSPV生成のた めの相同的組み換え法」に従って使用されると,外来DNAを有するウィルスが生 じるだろう.相同性ベクター515-85.1内のDNA挿入(断片)の制限酵素地図を図4 A-4Dに示す.このプラスミドは標準的な組み換えDNA技術を用い(22と29),以下 に示す供給源からの2つ制限酵素(切断)断片を結合させることで構築される. 1つめの断片はpSP64(プロメガ)(プロメガ社)のHindIIIからBamHIまでの約2972 塩基対の制限酵素切断断片である.2番目の断片はSPV HindIII消化断片M(23)の HindIIIからBglIIまでの約3628塩基対の亜断片(sub-fragment)である. 相同性ベクター520-17.5 プラスミド520-17.5は外来DNAをSPVに挿入する目的で構築された.このプラ スミドはSPV DNAに隣接して大腸菌β-ガラクトシダーゼ(IacZ)マーカー遺伝子を もつ.マーカー遺伝子の上流はSPV DNAの約2149塩基対断片である.マーカー遺 伝子の下流はSPV DNAの約1484塩基対断片である.このプラスミドが「組み換えS PV生成のための相同的組み換え法」に従って使用されると,マーカー遺伝子をコ ードするDNAを有するウィルスが生じるだろう.β-ガラクトシダーゼ (lacZ)マーカー遺伝子は合成初期/後期(early/late)痘プロモーターの制御下に あることに留意されたい.プラスミドの詳細を図4A-4Dに示す.このプラスミド は標準的な組み換えDNA技術を用いて(22と30),以下の合成DNA配列をもつ供給源 由来の制限酵素(切断)断片を加えることで構築されるだろう.この配列を図4A -4Dに示す.このプラスミドベクターはpSP64(プロメガ)(プロメガ社)のHindIII からBamHIまでの約2972塩基対の制限酵素切断断片を起源とする.断片1はSPV H indIII消化断片M(23)のHindIIIからAccIまでの約2149塩基対の亜断片(sub-fragm ent)である.断片2はプラスミドpJF751(11)のBamHIからPvuIIまでの約3006塩基 対の制限酵素断片である.断片3はSPV HindIII消化断片M(23)のAccIからBglII までの約1484塩基対の亜断片(sub-fragment)である. 相同性ベクター538-46.16 プラスミド538-46.16は外来DNAをSPVに挿入する目的で構築された.このプ ラスミドはSPV DNAに隣接して,大腸菌β-ガラクトシダーゼ(lacZ)マーカー遺伝 子とPRV g50(gD)遺伝子をもつ.外来遺伝子の上流はSPV DNAの約2149塩基対断片 である.外来遺伝子の下流はSPV DNAの約1484塩基対断片である.このプラスミ ドが「組み換えSPV生成のための相同的組み換え法」に従って使用されると,外 来遺伝子をコードするDNAを有するウィルスが生じるだろう.β-ガラクトシダー ゼ(lacZ)マーカー遺伝子は合成後期(late)痘プロモーター(LP1)の制御下に,g50 (gD)遺伝子は合成初期/後期(early/late)痘プロモーター(EP1Lp1)の制御下にあ ることに留意されたい.プラスミドの詳細を図5A-5Dに示す.このプラスミドは 標準的な組み換えDNA技術を用いて(22と30),以下の合成DNA配列をもつ供給源由 来の制限酵素(切断)断片を加えることで構築されるだろう.この配列を図5A-5 Dに示す.このプラスミドベクターはpSP64(プロメガ)(プロメガ社)のHindIIIか らBamHIまでの約2972塩基対の制限酵素切断断片を起源とする.断片1はSPV Hin dIII消化断片M(23)のHindIIIからAccIまでの約2149塩基対の亜断片(sub-fragmen t)である.断片2はプラスミドpJF751(11)のBamHIからPvuIIまでの約3006塩基 対の制限酵素断片である.断片3はPRV BamHI消化断片7(21)のEcoRIからStuIま での約1571塩基対の亜断片(sub-fragment)である.EcoRIサイトはPCRクローニン グによりこの断片に導入されたことに留意さ れたい.この手法において,以下に示されたプライマーはpSP64にサブクローニ ングしたPRV BamHI #7断片からなるテンプレートとともに用いられた.1つめの プライマー87.03(5'-CGCGAATTCGCTCGCAGCGCTATTGGC-3')(SEQ ID NO:41)は,PRVg 50(gD)配列(26)上で,遺伝子の3'末端方向にプライミング(priming)しながら略 アミノ酸3の位置にバインド(sit down)する.2つめのプライマー87.06(5'-GTA GGAGTGGCTGCTGAAG-3')(SEQ ID NO:42)は,逆鎖上で,遺伝子の5'末端方向にプラ イミング(Priming)しながら略アミノ酸174の位置にバインド(sit down)する.PC R産物は,約509塩基対の断片を得るために,EcoRIとSalIで消化されてもよい.P RV BamHI #7のSalIからStuIまでの約1049塩基対の亜断片(sub-fragment)はその 後,EcoRIからStuIまでの約1558塩基対の断片3を得るために約509塩基対のEcoR IからSalIまでの断片にライゲーションされてもよい.断片4はSPV HindIII消化 断片M(23)のAccIからBglIIまでの約1484塩基対の亜断片(sub-fragment)である. 相同性ベクター570-91.21 プラスミド570-91.21は外来DNAをSPVに挿入する目的で構築された.プラス ミドはSPV DNAに隣接して大腸菌β-ガラクトシダーゼ(lacZ)マーカー遺伝子とPR V gIII(gC)遺伝子をもつ.外来遺伝子の上流はSPV DNAの約1484塩基対断片であ る.外来遺伝子の下流はSPV DNAの約2149塩基対断片である.このプラスミドが 「組み換えSPV生成のための相同的組み換え法」に従って使用されると,外来遺 伝子をコードするDNAを有するウィルスが生じるだろう.β-ガラクトシダーゼ(l acZ)マーカー遺伝子は合成後期(late)痘プロモーター(LP1)の制御下に,gIII(gC )遺伝子は合成初期(early)痘プロモーター(EP2)の制御下にあることに留意され たい.プラスミドの詳細を図10A-10Dに示す.このプラスミドは標準的な組み換 えDNA技術を用いて(22と30),以下の合成DNA配列をもつ供給源由来の制限酵素( 切断)断片を加えることで構築されるだろう.この配列を図10A-10Dに示す.こ のプラスミドベクターはpSP64(プロメガ)(プロメガ社)のHindIIIからBamHIまで の約2972塩基対の制限酵素切断断片を起源とする.断片1はSPV HindIII消化断 片M(23)のBglIIからAccIまでの約1484塩基対の亜断片(sub-fragment)である.断 片2はプラスミドpJF751(11)のBamHIからPvuIIまでの 約3002塩基対の制限酵素断片である.断片3はPRV BamHI #2と#9の亜断片(sub- fragment)である,プラスミド251-41.AのNcoIからNcoIまでの約2378塩基対の断 片である.この断片の末端のNcoIサイトとNcoIサイトはEcoRIリンカーにより置 換された.断片4はSPV HindIII消化断片M(23)のAccIからHindIIIまでの約2149 塩基対の亜断片(sub-fragment)である.断片1と断片4中のAccIサイトは合成DN Aリンカーを用いてPstIに転換された. 相同性ベクター570-91.41 プラスミド570-91.41は外来DNAをSPVに挿入する目的で構築された.プラス ミドはSPV DNAに隣接して大腸菌β-ガラクトシダーゼ(lacZ)マーカー遺伝子とPR V gIII(gC)遺伝子をもつ.外来遺伝子の上流はSPV DNAの約2149塩基対断片であ る.外来遺伝子の下流はSPV DNAの約1484塩基対断片である.このプラスミドが 「組み換えSPV生成のための相同的組み換え法」に従って使用されると,外来遺 伝子をコードするDNAを有するウィルスが生じるだろう.β-ガラクトシダーゼ(l acZ)マーカー遺伝子は合成後期(late)痘プロモーター(LP1)の制御下に,gIII(gC )遺伝子は合成初期後期(early late)痘プロモーター(EP1LP2)の制御下にあるこ とに留意されたい.プラスミドの詳細を図11A-11Dに示す.このプラスミドは標 準的な組み換えDNA技術を用いて(22と30),以下の合成DNA配列をもつ供給源由来 の制限酵素(切断)断片を加えることで構築されるだろう.この配列を図11A-11 Dに示す.このプラスミドベクターはpSP64(プロメガ)(プロメガ社)のHindIIIか らBamHIまでの約2972塩基対の制限酵素切断断片を起源とする.断片1はSPV Hin dIII消化断片M(23)のBglIIからAccIまでの約1484塩基対の亜断片(sub-fragment) である.断片2はプラスミドpJF751(11)のBamHIからPvuIIまでの約3002塩基対の 制限酵素断片である.断片3はPRV BamHI #2と#9の亜断片(sub-fragment)であ る,プラスミド251-41.AのNcoIからNcoIまでの約2378塩基対の断片である.この 断片の末端のNcoIサイトとNcoIサイトはEcoRIリンカーにより置換された.断片 4はSPV HindIII消化断片M(23)のAccIからHindIIIまでの約2149塩基対の亜断片( sub-fragment)である.断片1と断片4中のAccIサイトは合成DNAリンカーを用い てPstIに転換された. 相同性ベクター570-91.64 プラスミド570-91.64は外来DNAをSPVに挿入する目的で構築された.プラス ミドはSPV DNAに隣接して大腸菌β-ガラクトシダーゼ(lacZ)マーカー遺伝子とPR V gIII(gC)遺伝子をもつ.外来遺伝子の上流はSPV DNAの約1484塩基対断片であ る.外来遺伝子の下流はSPV DNAの約2149塩基対断片である.このプラスミドが 「組み換えSPV生成のための相同的組み換え法」に従って使用されると,外来遺 伝子をコードするDNAを有するウィルスが生じるだろう.β-ガラクトシダーゼ(l acZ)マーカー遺伝子は合成後期(late)痘プロモーター(LP1)の制御下に,gIII(gC )遺伝子は合成後期初期(late early)痘プロモーター(Lp2EP2)の制御下にあるこ とに留意されたい.プラスミドの詳細を図12A-12Dに示す.このプラスミドは標 準的な組み換えDNA技術を用いて(22と30),以下の合成DNA配列をもつ供給源由来 の制限酵素(切断)断片を加えることで構築されるだろう.この配列を図12A-12 Dに示す.このプラスミドベクターはpSP64(プロメガ)(プロメガ社)のHindIIIか らBamHIまでの約2972塩基対の制限酵素切断断片を起源とする.断片1はSPV Hin dIII消化断片M(23)のBglIIからAccIまでの約1484塩基対の亜断片(sub-fragment) である.断片2はプラスミドpJF751(11)のBamHIからPvuIIまでの約3002塩基対 の制限酵素断片である.断片3はPRV BamHI #2と#9の亜断片(sub-fragment)で ある,プラスミド251-41.AのNcoIからNcoIまでの約2378塩基対の断片である.こ の断片の末端のNcoIサイトとNcoIサイトはEcoRIリンカーにより置換された.断 片4はSPV HindIII消化断片M(23)のAccIからHindIIIまでの約2149塩基対の亜断 片(sub-fragment)である.断片1と断片4中のAccIサイトは合成DNAリンカーを 用いてPstIに転換された. 相同性ベクター538-46.26 プラスミド538-46.26は外来DNAをSPVに挿入する目的で構築された.プラス ミドはSPV DNAに隣接して大腸菌β−ガラクトシダーゼ(lacZ)マーカー遺伝子と ニューカッスル病ウイルス(NDV)赤血球凝集素−ノイラミニダーゼ(HN)遺伝子を もつ.外来遺伝子の上流はSPV DNAの約2149塩基対断片である.外来遺伝子の下 流はSPV DNAの約1484塩基対断片である.このプラスミドが「組み換えSPV生成の ための相同的組み換え法」に従って使用されると,外来遺伝子をコードするDNA を有するウィルスが生じるだろう.β-ガラクトシダーゼ(lacZ)マーカー 遺伝子は合成後期(late)痘プロモーター(LP1)の制御下に,HN遺伝子は合成初期/ 後期(early/late)痘プロモーター(EP1Lp2)の制御下にあることに留意されたい. プラスミドの詳細を図8A-8Dに示す.このプラスミドは標準的な組み換えDNA技術 を用いて(22と30),以下の合成DNA配列をもつ供給源由来の制限酵素(切断)断 片を加えることで構築されるだろう.この配列を図8A-8Dに示す.このプラスミ ドベクターはpSP64(プロメガ)(プロメガ社)のHindIIIからBamHIまでの約2972塩 基対の制限酵素切断断片を起源とする.断片1はSPV HindIII消化断片M(23)のHi ndIIIからAccIまでの約2149塩基対の亜断片(sub-fragment)である.断片2はNDV HN cDNAクローンのAvaIIからNaeIまでの約1810塩基対の制限酵素断片である.H N cDNAクローンの配列を図7に示す.cDNAクローンは標準的なcDNAクローニング 技術(14)を用いてNDVのB1株から集められた.断片3はプラスミドpJF751(11) のBamHIからPvuIIまでの約3006塩基対の制限酵素断片である.断片4はSPV Hind III消化断片M(23)のAccIからBglIIまでの約1484塩基対の亜断片(sub-fragment) である. 相同性ベクター599-65.25 プラスミド599-65.25は外来DNAをSPVに挿入する目的で構築された.プラス ミドはSPV DNAに隣接して大腸菌β-ガラクトシダーゼ(lacZ)マーカー遺伝子とIL T gG遺伝子をもつ.外来遺伝子の上流はSPV DNAの約1484塩基対断片である.外 来遺伝子の下流はSPV DNAの約2149塩基対断片である.このプラスミドが「組み 換えSPV生成のための相同的組み換え法」に従って使用されると,外来遺伝子を コードするDNAを有するウィルスが生じるだろう.β-ガラクトシダーゼ(lacZ)マ ーカー遺伝子は合成後期(late)痘プロモーター(LP1)の制御下に,ILT gG遺伝子 は合成初期/後期(early/late)痘プロモーター(EP1LP2)の制御下にあることに留 意されたい.プラスミドの詳細を図13A-13Dに示す.このプラスミドは標準的な 組み換えDNA技術を用いて(22と30),以下の合成DNA配列をもつ供給源由来の制限 酵素(切断)断片を加えることで構築されるだろう.この配列を図13A-13Dに示 す.このプラスミドベクターはpSP64(プロメガ)(プロメガ社)のHindIIIからBamH Iまでの約2972塩基対の制限酵素切断断片を起源とする.断片1はSPV HindIII消 化断片M(23)のBglIIからAccIまでの約1484塩基対の亜断 片(sub-fragment)である.断片2はEcoRIからMboIまでの約1073塩基対の断片で ある.EcoRIサイトはPCRクローニングにより導入されたことに留意されたい.こ の手法において,以下に示されたプライマーはILTウィルスゲノムの5.1KbのAsp7 18I断片のSst IからAsp718Iまでの2.6kbの亜断片(sub-fragment)からなるテンブ レートとともに用いられた.1つめのプライマー91.13(5'-CCGAATTCCGGCTTCAGTA ACATAGGATCG-3')(SEQ ID NO:81)は,ILT gG配列上で,アミノ酸2の位置にバイ ンド(sit down)する.本プライマーはさらにアミノ酸1とアミノ酸2の間にアス パラギン残基を付加し,またEcoRI制限酵素サイトを導入する.2つめのプライ マー91.14(5'-GTACCCATACTGGTCGTGGC-3')(SEQ ID NO:82)は,逆鎖上で,遺伝子 の5'末端方向にプライミング(priming)しながら,おおよそアミノ酸196の位置に バインド(sit down)する.PCR産物は.約454塩基対の断片を得るためにEcoRIとB amHIで消化される.ILT Asp718I(5.1Kb)断片の約485塩基対のMboIの亜断片(sub- fragment)は,長さ約939塩基対(293アミノ酸)であるEcoRIからMboIまでの(断片 )から断片2を得るために,約454塩基対のEcoRIからBamHIまでの断片にライゲ ーションされる.断片3はプラスミドpJF751(11)のBamHIからPvuIIまでの約3002 塩基対の制限酵素断片である.断片4はSPV HindIII消化断片MのAccIからHindII Iまでの約2149塩基対の亜断片(sub-fragment)である.断片1と断片4中のAccI サイトは合成DNAリンカーを用いてPstIに転換された. 相同性ベクター624.20.1C プラスミド624.20.1Cは,外来DNAをSPVに挿入する目的で構築された.プラ スミドはSPV DNAに隣接して大腸菌β-ガラクトシダーゼ(lacZ)マーカー遺伝子と ILT gI遺伝子をもつ.外来遺伝子の上流はSPV DNAの約1484塩基対断片である. 外来遺伝子の下流はSPV DNAの約2149塩基対断片である.このプラスミドが「組 み換えSPV生成のための相同的組み換え法」に従って使用されると,外来遺伝子 をコードするDNAを有するウィルスが生じるだろう.β-ガラクトシダーゼ(lacZ) マーカー遺伝子は合成後期(late)痘プロモーター(LP1)の制御下に,ILT gI遺伝 子は合成後期/初期(late/early)痘プロモーター(LP2EP2)の制御下にあることに 留意されたい.プラスミドの詳細を図14A-14Dに示す.このプラスミド は標準的な組み換えDNA技術を用いて(22と30),以下の合成DNA配列をもつ供給源 由来の制限酵素(切断)断片を加えることで構築されるだろう.この配列を図14 A-14Dに示す.このプラスミドベクターはpSP64(プロメガ)(プロメガ社)のHindII IからBamHIまでの約2972塩基対の制限酵素切断断片を起源とする.断片1はSPV HindIII消化断片M(23)のBgl IIからAccIまでの約1484塩基対の亜断片(sub-fragm ent)である.断片2はPCRクローニングにより合成された末端にEcoRIとBamHIサ イトをもつ約1090塩基対の断片であり,ILT gI遺伝子の全てのアミノ酸をコード する配列を含んでいる.ILT gI遺伝子は2つの別個のPCR反応により合成された .この手法において,以下に示されたプライマーが8kbのILT Asp 718I断片から なるテンプレート共に用いられた.1つめのプライマー103.6(5'CCGGAATTCGCTA CTT GGAACTCTGG-3')(SEQ ID NO:83)は,ILT gI配列上で,アミノ酸2の位置に バインド(sit down)し,ILT gI遺伝子の5'末端にEcoRIサイトを導入する.2つ めのプライマー103.3(5'-CATTGTCCCGAGACGGACAG-3')(SEQ ID NO:84)は,プライ マー103.6に対する逆鎖上の,ILT gI配列上のおおよそアミノ酸269の位置にバイ ンド(sit down)し,遺伝子の5'末端方向へ向けてプライミング(priming)する.P CR産物はILT gI遺伝子の5'末端側に相当する長さ625塩基対の断片を得るために ,EcoRIとBglI(BglIはプライマー2に対して5'末端側の179塩基対である,約アミ ノ酸209の位置にある)で消化される.3つめのプライマー103.4は(5'-CGCGATCCA ACTATCGGTG-3')(SEQ ID NO:85)はILT gI遺伝子上で,遺伝子の3'末端方向にプラ イミング(priming)しながら,略アミノ酸153の位置にバインド(sit down)する. 4つ目のプライマー103.5(5'-GCGGATCCACATTCAG ACTTAATCAC-3')(SEQ ID NO:86 )はILT gI遺伝子の3'末端側のUGA終始コドンから14塩基対先の位置にバインドし (sit down),BamHIの制限酵素サイトと遺伝子の5'末端側方向へのプライミング( priming)を誘導する.PCR産物はILT gI遺伝子の3'末端側に相当する長さ476塩基 対の断片を得るために,Bgl I(209アミノ酸の位置にある)とBamHIを用いて消化 される.断片2は長さ約1101塩基対(361個のアミノ酸)のEcoRIからBamHIまでの 断片であるILT gI遺伝子を得るために,一緒にライゲーションされた2つのPCR 反応産物からなる.断片3はプラスミドpJF751(11)のBamHIからPvuIIまでの約 3002塩基対の制 限酵素断片である.断片4はSPV HindIII消化断片MのAccIからHindIIIまでの約2 149塩基対の亜断片(sub-fragment)である.断片1と断片4中のAccIサイトはNot Iリンカーを用いて特異なNotIサイトに転換された. 相同性ベクター614-83.18 プラスミド614-83.18は,外来DNAをSPVに挿入する目的で構築された.プラ スミドはSPV DNAに隣接して大腸菌β-ガラクトシダーゼ(lacZ)マーカー遺伝子と IBR gG遺伝子をもつ.外来遺伝子の上流はSPV DNAの約1484塩基対断片である. 外来遺伝子の下流はSPV DNAの約2149塩基対断片である.このプラスミドが「組 み換えSPV生成のための相同的組み換え法」に従って使用されると,外来遺伝子 をコードするDNAを有するウィルスが生じるだろう.β-ガラクトシダーゼ(lacZ) マーカー遺伝子は合成後期(late)痘プロモーター(LP1)の制御下に,IBR gG遺伝 子は合成後期/初期(late/early)痘プロモーター(LP2EP2)の制御下にあることに 留意されたい.プラスミドの詳細を図15A-15Dに示す.このプラスミドは標準的 な組み換えDNA技術を用いて(22と30),以下の合成DNA配列をもつ供給源由来の制 限酵素(切断)断片を加えることで構築されるだろう.この配列を図15A-15Dに 示す.このプラスミドベクターはpSP64(プロメガ)(プロメガ社)のHindlIIIからB amHIまでの約2972塩基対の制限酵素切断断片を起源とする.断片1はSPV HindII I消化断片M(23)のBglIIからAccIまでの約1484塩基対の亜断片(Ssub-fragment)で ある.断片2は末端にEcoRIとBamHIサイトをもつ,PCRクローニングにより合成 された約1085塩基対の断片であり,IBR gG遺伝子のアミノ酸2からアミノ酸362 由来のアミノ酸をコードする配列を含んでいる.PCRクローニング手法において ,以下に示されたプライマーはIBR-000ウィルス(クーパー株)(Cooper Strain)か らなるテンプレートと共に用いられた.1つめのプライマー106.9 は,IBR gG配列上で,アミノ酸1の位置にバインド(sit down)し,IBR gG遺伝子 の5'末端にEcoRIサイトを,アミノ酸1とアミノ酸2の間に2つのアミノ酸を付 加させる.2つめのプライマー106.8 は,プライマー1に対する逆鎖上の,IBR gG配列上のおおよそアミノ酸362の位 置にバインド(sit down)し,IBR gG遺伝子の5'末端方向への合成をプライミング (priming)する.断片2はIBR gG遺伝子のアミノ末端側の362アミノ酸(約80%)に 相当する長さ1085塩基対の断片を得るために,PCR産物をEcoRIとBamHIを用いて 消化することにより生成された.断片3はプラスミドpJF751(11)のBamHIからP vuIIまでの約3002塩基対の制限酵素断片である.断片4はSPV HindIII消化断片M のAccIからHindIIIまでの約2149塩基対の亜断片(sub-fragment)である.断片1 と断片4中のAccIサイトはNotIリンカーを用いて特異なNotIサイトに転換された . S-SPV-019 を構築するための相同性ベクター (LacZ/IBR gE 相同性ベクター): このLacZ/IBR gE相同性ベクターは外来DNAをSPVに挿入する目的で構築され た.プラスミドはSPV DNAに隣接して大腸菌β-ガラクトシダーゼ(lacZ)マーカー 遺伝子とIBR gE遺伝子をもつ.このプラスミドが「組み換えSPV生成のための相 同的組み換え法」に従って使用されると,外来遺伝子をコードするDNAを有する ウィルスが生じるだろう.β-ガラクトシダーゼ(lacZ)マーカー遺伝子は合成後 期(late)痘プロモーターの制御下に,gE遺伝子は合成後期/初期(late/early)痘 プロモーターの制御下にあることに留意されたい.相同性ベクターは標準的な組 み換えDNA技術を用いて(22と30),以下に示す適当な合成DNA配列をもつ供給源由 来の制限酵素(切断)断片を加えることで構築されるだろう.このプラスミドベ クターはpSP64(プロメガ)(プロメガ社)のHindIIIからBamHIまでの約2972塩基対 の制限酵素切断断片を起源とする.SPVホモロジーの上流はSPV HindIII消化断片 M(23)の約1146塩基対のBglIIIからAccIまでの制限酵素切断亜断片(sub-fragment )である.IBR gE遺伝子は,EcoRIとBamHIの制限酵素サイト末端をもつ,PCRクロ ーニングにより合成された約1888塩基対の断片である.PCRクローニング手法に おいて,以下に示されたプライマーはIBR-000ウィルス(クーパー株)(Cooper Str ain)からなるテンプレートとともに用いられた.1つめのプライマー4/93.17DR は,IBR gE遺伝子上で,アミノ酸1の位置にバインド(sit down)し,IBR gE遺伝 子の5'末端にEcoRIサイトを導入し,タンパク質のアミノ末端に2つのアミノ酸 を付加をした.2つめのプライマー4/93.18DR は,プライマー1に対する逆鎖上の,IBR gE配列上のおおよそアミノ酸648の位 置にバインド(sit down)し,IBR gE遺伝子の5'末端方向への合成をプライミング (Priming)する.lacZプロモーターとマーカー遺伝子はプラスミド520-17.5で用 いられたものと同一である.SPVホモロジー下流は,SPV HindIII消化断片M(23) の約2156塩基対のAccIからHindIIIまでの制限酵素切断亜断片(sub-fragment)で ある.SPV相同性ベクター中のAccIサイトは特異なXbaIサイトに転換された. S-SPV-018 を構築するための相同性ベクター (LacZ/PRV gE相同性ベクター): 相同性ベクターは外来DNAをSPVに挿入する目的で構築された.プラスミドは SPV DNAに隣接して大腸菌β-ガラクトシダーゼ(lacZ)マーカー遺伝子とPRV gE遺 伝子をもつ.外来遺伝子の上流はSPV DNAの約1484塩基対断片である.外来遺伝 子の下流はSPV DNAの約2149塩基対断片である.このプラスミドが「組み換えSPV 生成のための相同的組み換え法」に従って使用されると,外来遺伝子をコードす るDNAを有するウィルスが生じる.β-ガラクトシダーゼ(lacZ)マーカー遺伝子は 合成後期(late)痘プロモーター(LP1)の制御下に,PRV gE遺伝子は合成初期/後期 (early/late)痘プロモーター(EP1LP2)の制御下にあることに留意されたい.この 相同性ベクターは標準的な組み換えDNA技術を用いて(22と30),以下に示す合成D NA配列をもつ供給源由来の制限酵素(切断)断片を加えることで構築されるだろ う.このプラスミドベクターはpSP64(プロメガ)(プロメガ社)のHindIIIからBamH Iまでの約2972塩基対の制限酵素切断断片を起源とする.断片1はSPV HindIII消 化断片M(23)のBglIIからAccIまでの約1484塩基対の亜断片(sub-fragment)である .断片2はプラスミド520-17.5で用いられたものと同 一のLacZプロモーターとマーカー遺伝子である.断片3はPRV BamHI #7 DNA断 片に由来するPRVの,DraIからMluIまでの約2484塩基対の亜断片(sub-fragment)で ある.DraIサイトは合成DNAリンカーを用いてEcoRIサイトに転換された.DraIは 本来のgE開始コドンの45bp上流に位置し,タンパク質のアミノ末端側のオープン リーディングフレームを15アミノ酸伸長する.合成痘プロモーター/EcoRI DNAリ ンカーはさらに4つのアミノ酸を付加した.結局,付加された19個のアミノ酸を 含む合成されたgE遺伝子がgEのアミノ末端に融合された.19個のアミノ酸とはMe t-Asn-Ser-Gly-Asn-Leu-Gly-Thr-Pro-Ala-Ser-Leu-Ala-His-Thr-Gly-Val-Glu-Th rである.断片4は,SPV HindIII消化断片M(23)のAccIからHindIIIまでの約2149 塩基対の亜断片(sub-fragment)である.断片1と断片4中のAccIサイトは合成DN Aリンカーを用いてPstIサイトに転換された. 相同性ベクター520-90.15 プラスミド520-90.15は外来DNAをSPVに挿入する目的で構築された.このプ ラスミドは外来DNAが挿入されうる特異なNdeI制限酵素サイトを含んでいる.Nde Iサイトに外来DNA挿入(断片)を有しているプラスミドが「組み換えSPV生成の ための相同的組み換え法」に従って使用されると,外来DNAを有するウィルスが 生じるだろう.プラスミド520-90.15は標準的な組み換えDNA技術を用い(22と30) ,以下に示す供給源からの2つ制限酵素(切断)断片を結合させることで構築さ れる.1つめの断片はpSP64(プロメガ)(プロメガ社)のHindIIIからBamHIまでの 約2972塩基対の制限酵素切断断片である.2番目の断片はSPV HindIII消化断片G (23)のHindIIIからBamHIまでの約1700塩基対の亜断片(sub-fragment)である. 相同性ベクター708-78.9 プラスミド708-78.9は外来DNAをSPVに挿入する目的で構築された.プラスミ ドはSPV DNAに隣接して大腸菌β-ガラクトシダーゼ(lacZ)マーカー遺伝子と感染 性ウシ鼻気管炎ウィルス(IBRV)gE遺伝子をもつ.外来遺伝子の上流はSPV DNAの 約1484塩基対断片である.外来遺伝子の下流はSPV DNAの約2149塩基対断片であ る.このプラスミドが「組み換えSPV生成のための相同的組み換え法」に従って 使用されると,外来遺伝子をコードするDNAを有するウィルスが生じる だろう.β-ガラクトシダーゼ(lacZ)マーカー遺伝子は合成後期(late)痘プロモ ーター(LP1)の制御下に,IBRV gE遺伝子は合成後期/初期(late/early)痘プロモ ーター(LP2EP2)の制御下にあることに留意されたい.相同性ベクターは標準的な 組み換えDNA技術を用いて(22と30),以下に示す供給源由来の制限酵素(切断)断 片を加えることで構築されるだろう.このプラスミドベクターはpSP64(プロメガ )(プロメガ社)のHindIIIからBamHIまでの約2972塩基対の制限酵素切断断片を起 源とする.断片1はSPV HindIII消化断片M(23)のBglIIからAccIまでの約1484塩 基対の亜断片(sub-fragment)である.断片2は末端にEcoRIとBamHIサイトをもつ 約475塩基対の断片である.EcoRIサイトとBamHIサイトはPCRクローニングにより 合成された.PCR産物には全アミノ酸をコードしているIBRV gE遺伝子の配列を含 む.PCRクローニング手法において,以下に示されたプライマーはIBR-000ウィル ス(クーパー株)(Cooper Strain)(44)からなるテンプレートとともに用いられた .1つめのプライマー2/94.5DR は,IBR gE遺伝子上で,アミノ酸1の位置にバインド(sit down)し,IBRV gE遺 伝子の5'末端にEcoRIサイトを,タンパク質のアミノ末端に2つのアミノ酸付加 を導入する.2つめのプライマー4/93.18DR は,プライマー1に対する逆鎖上の,IBRV gE配列(44)上の略アミノ酸648の位置 にバインド(sit down)し,IBRV gE遺伝子の5'末端方向に合成をプライミング(pr iming)する.PCR産物はIBRV gE遺伝子に相当する長さ約1950塩基対の断片を得る ために,EcoRIとBamHIを用いて消化された.断片3はプラスミドpJF751(11)の BamHIからPvuIIまでの約3002塩基対の制限酵素断片である.断片4はSPV HindII I消化断片MのAccIからHindIIIまでの約2149塩基対の亜断片(sub-fragment)であ る.断片1と断片4中のAccIサイトはNotIリンカーを用いて特異なNotIサイトに 転換された. 相同性ベクター723-59A9.22 プラスミド723-59A9.22は外来DNAをSPVに挿入する目的で構築された.プラ スミドはSPV DNAに隣接して大腸菌β-ガラクトシダーゼ(lacZ)マーカー遺伝子と ウマインフルエンザウィルスNA PR/56遺伝子をもつ.このプラスミドが「組み換 えSPV生成のための相同的組み換え法」に従って使用されると,外来遺伝子をコー ドするDNAを有するウィルスが生じる.β-ガラクトシダーゼ(lacZ)マーカー遺伝 子は合成後期(late)痘プロモーター(LP1)の制御下に,EIV PR/56 NA遺伝子は合 成後期/初期(late/early)痘プロモーター(LP2EP2)の制御下にあることに留意さ れたい.プラスミドの詳細を図18A-18Dに示す.相同性ベクターは標準的な組み 換えDNA技術を用いて(22と30),以下に示す適当な合成DNA配列をもつ供給源由来 の制限酵素(切断)断片を加えることで構築されるだろう.このプラスミドベク ターはpSP64(プロメガ)(プロメガ社)のHindIIIからBamHIまでの約2972塩基対の 制限酵素切断断片を起源とする.断片1はSPV HindIII消化断片M(23)のBglIIか らAccIまでの約1484塩基対の亜断片(aub-fragment)である.断片2はウマインフ ルエンザA/プラハ/56(血清型1(N7)ウィルス)由来のNA遺伝子をコードしている 領域であり,cDNAのプライミング(Priming)のために以下のプライマー を用い,大きさ約1450塩基対のBamHI断片としてクローニングされたものである .そしてそれはPCRのため と結合させられた.(「ウマインフルエンザウィルス赤血球凝集素とノイラミニダ ーゼ(Neuraminidase)遺伝子のクローニング」参照).断片3はプラスミドpJF751 (11)のBamHIからPvuIIまでの約3010塩基対の制限酵素断片である.断片4はSP V HindIII消化断片M(23)のAccIからHindIIIまでの約2149塩基対の亜断片(sub- fragment)である.SPV相同性ベクター中のAccIサイトは特異なNotIサイトに転換 された. 相同性ベクター727−54.60 外来DNAをSPVに挿入するために、プラスミド727−54.60を構 築した。これにより、SPV DNAが隣接した仮性狂犬病ウイルス(PRV) gII(gB)遺伝子と大腸菌β−ガラクトシダーゼ(lacZ)標識遺伝子が取 込まれる。これらの外来遺伝子の上流にはSPV DNAの略1484塩基対断 片が配列し、これらの外来遺伝子の下流にはSPV DNAの略2149塩基対 断片が配列する。このプラスミドを「組換えSPVを発生するための相同組換え 手順」に従って用いることにより、上記外来遺伝子をコードするDNAを含有す るウイルスが得られる。上記β−ガラクトシダーゼ(lacZ)標識遺伝子は合 成後期痘プロモーター(LP1)の制御下にあり、上記PRV gB遺伝子は合 成後期/早期痘プロモーター(LP2EP2)の制御下にあることが注目される 。本プラスミドの詳細は第19A−19D図に示されている。本プラスミドは、 標準組換えDNA技術(22、30)を用い、第19A−19D図に示す合成D NA塩基配列を有する下記の起源に由来する制限断片を相互に結合させることに より構築することができる。プラスミドベクターは、pSP64(プロメガ社) から入手可能な略2972塩基対のHindIII−BamHI制限断片から誘導 した。断片1は、SPV HindIII制限断片M(23)の略1484塩基対 のBglII−AccI制限亜断片である。断片2は、ゲノムPRV DNAのK pnI C断片(21)内にあるPRV gB遺伝子をコードする配列を含む略 3500塩基対断片である。断片2は、PRV gB遺伝子のアミノ末端を含む 略53塩基対合成断片と、PRV KpnI Cゲノム断片由来の略78塩基対 SmaI−NheI断片と、PRV KpnI Cゲノム断片由来の略3370 塩基対NheI−EcoRI断片(21)とを含有する。断片3は、プラスミド pJF751(11)の略3010塩基対BamHI−PvuII制限断片である 。断片4は、SPV HindIII断片Mの略2149塩基対AccI−Hin dIII亜断片である。断片1と断片4のACCI部位は、NotIリンカーを用 いて非反復NotI部位へ変換した。 相同性ベクター727−67.18 外来DNAをSPVに挿入するためプラスミド727−67.18を構築し た。これによりSPV DNAが隣接したB型肝炎ウイウスコア抗原遺伝子と大 腸菌β−ガラクトシダーゼ(lacZ)標識遺伝子が取込まれる。これらの外来 遺伝子の上流にはSPV DNAの略1484塩基対断片が配列し、これらの外 来遺伝子の下流にはSPV DNAの略2149塩基対断片が配列する。このプ ラスミドを「組換えSPVを発生するための相同組換え手順」に従って用いるこ とにより上記外来遺伝子をコードするDNAを含有するウイルスが得られる。上 記β−ガラクトシダーゼ(lacZ)標識遺伝子は合成後期痘プロモーター(L P1)の制御下にあり、上記B型肝炎ウイルスコア抗原遺伝子は合成後期/早期 痘プロモーター(LP2EP2)の制御下にあることが注目される。本プラスミ ドの詳細は第20A−20D図に示す。本プラスミドは、標準組換えDNA技術 (22、30)を用い、第20A−20D図に示す合成DNA塩基配列を有する 下記源由来の制限断片を相互に結合させることにより構築することができる。プ ラスミドベクターは、pSP64(プロメガ社)の略2972塩基対HindII I−BamHI制限断片から誘導した。断片1は、SPV HindIII制限断片 M(23)の略1484塩基対BglII−AccI制限亜断片である。断片2は 、プラスミドpJF751(11)の略3002塩基対BamHI−PvuII制 限断片である。断片3は、末端にBamHIとEcoRI制限部位を有する略5 89塩基対断片である。本断片はB型肝炎コア抗原をコードする塩基配列(アミ ノ酸25−212)(45、50参照)を含有する。断片4は、SPV Hin dIII断片Mの略2149塩基対AccI−HindIII亜断片である。断片1と 断片4のAccI部位は、NotIリンカーを用いて非反復NotI部位へ変換 した。 相同性ベクター732−18.4 外来DNAをSPVに挿入するためプラスミド732−18.4を用いた。 これによりSPV DNAが隣接したウマインフルエンザウイルスAK/91N A遺伝子と大腸菌β−ガラクトシダーゼ(lacZ)標識遺伝子が取込まれる。 このプラスミドを「組換えSPVを発生するための相同組換え手順」に従って用 いることにより上記外来遺伝子をコードするDNAを含有するウイルスが得られ る。上記β−ガラクトシダーゼ(lacZ)標識遺伝子は合成後期痘プロモータ ー(LP1)の制御下にあり、上記ウマインフルエンザウイルスAK/91NA 遺伝子は合成後期/早期痘プロモーター(LP2EP2)の制御下にあることが 注目される。本プラスミドの詳細は第21A−21D図に示す。本相同性ベクタ ーは、標準組換えDNA技術(22、30)を用い、適切な合成DNA塩基配列 を有する下記源由来の制限断片を相互に結合させることにより構築した。プラス ミドベクターは、pSP64(プロメガ社)の略2972塩基対HindIII− BamHI制限断片から誘導した。断片1は、SPV HindIII制限断片M (23)の略1484塩基対BglII−AccI制限亜断片である。断片2は、 cDNAプライミング用の5’−GGGTCGACATGAATCCAAATC AAAAGATAA−3’(配列番号:124)にPCR用5’−GGGTCG AC TTACATCTTATCGATGTCAAA−3’(配列番号:125) を結合したプライマーを用いて略1450塩基対SalI断片としてクローニン グを行ったウマインフルエンザA/アラスカ/91(抗原型2(N8)ウイルス )由来のNA遺伝子をコードする領域である(「ウマインフルエンザウイルス血 球凝集素及びノイラミニダーゼ遺伝子のクローニング」参照)。断片3は、プラ スミドpJF751(11)の略3010塩基対BamHI−PvuII制限断片 である。断片4は、SPV HindIII制限断片M(23)の略2149塩基 対AccI−HindIII亜制限断片である。本SPV相同性ベクターのAcc I部位は、非反復NotI部位へ変換した。 相同性ベクター741−80.3 外来DNAをSPVに挿入するためプラスミド741−80.3を構築した 。これによりSPV DNAが隣接した大腸菌β−ガラクトシダーゼ(lacZ )標識遺伝子が取込まれる。本外来遺伝子の上流にはSPV DNAの略148 4塩基対断片が配列し、本外来遺伝子の下流にはSPV DNAの略2149塩 基対断片が配列する。このプラスミドを「組換えSPVを発生するための相同組 換え手順」に従って用いることにより上記外来遺伝子をコードするDNAを含有 するウイルスが得られる。上記β−ガラクトシダーゼ(lacZ)標識遺伝子は ヒトサイトメガロウイルス即時早期(HCMV IE)プロモーターの制御下に あることが注目される。本プラスミドの詳細は第22A−22C図に示す。本プ ラスミドは、標準組換えDNA技術(22、30)を用い、第22A−22C図 に示す合成DNA塩基配列を有する下記源由来の制限断片を相互に結合させるこ とにより構築することができる。プラスミドベクターは、pSP64(プロメガ 社)の略2972塩基対HindIII−BamHI制限断片から誘導した。断片 1は、 SPV HindIII制限断片M(23)の略1484塩基対BglII−Acc I制限亜断片である。断片2は、HCMV IEプロモーター(46)を含有す るHCMV 2.1kb PstI断片から誘導した1154塩基対PstI− AvaII断片である。断片3は、大腸菌lacZ遺伝子を含有するプラスミドp J F751(49)から誘導した3010塩基対BamHI−PvuII断片で ある。断片4は、PRV gX遺伝子のポリアデニル化シグナルとカルボキシ末 端の19個のアミノ酸とを含有するPRV BamHI #7から誘導した略7 50塩基対NdeI−SalI断片である。断片5は、SPV HindIII断 片Mの略2149塩基対AccI−HindIII亜断片である。断片1と断片5 のAccI部位は、NotIリンカーを用いて非反復NotI部位へ変換した。 相同性ベクター741−84.14 外来DNAをSPVに挿入するためプラスミド741−84.14を構築し た。これによりSPV DNAが隣接したヒトインターロイキン−2(IL−2 )遺伝子と大腸菌β−ガラクトシダーゼ(lacZ)標識遺伝子が取込まれる。 これらの外来遺伝子の上流にはSPV DNAの略1484塩基対断片が配列し 、これらの外来遺伝子の下流にはSPV DNAの略2149塩基対断片が配列 する。このプラスミドを「組換えSPVを発生するための相同組換え手順」に従 って用いることにより上記外来遺伝子をコードするDNAを含有するウイルスが 得られる。上記β−ガラクトシダーゼ(lacZ)標識遺伝子は合成後期痘プロ モーター(LP1)の制御下にあり、上記ヒトIL−2遺伝子は合成後期/早期 痘プロモーター(LP2EP2)の制御下にあることが注目される。ヒトIL− 2タンパク質をコードする配列は、そのアミノ末端で膜輸送用PRV gXシグ ナル配列に融合する。本プラスミドの詳細は第23A−23D図に示す。本プラ スミドは、標準組換えDNA技術(22、30)を用い、第23A−23D図に 示す合成DNA塩基配列を有する下記源由来の制限断片を相互に結合させること により構築することができる。プラスミドベクターは、pSP64(プロメガ社 )の略2972塩基対HindIII−BamHI制限断片から誘導した。断片1 は、SPV HindIII制限断片M(23)の略1484塩基対BglII−A ccI制限亜断片である。断片2は、末端にEcoRIとBglII制限部位を有 する略 475塩基対断片である。EcoRI部位はPCRクローニングにより合成され 、BglII部位はヒトIL−2cDNA(43、47)の3’末端に位置する。 PCR生産物は、PRV gXシグナル配列−ヒトIL−2遺伝子の全アミノ酸 コード配列を含有する。本法では、PRV gXシグナル配列−ヒトIL−2の CDNA(43)から成る鋳型を用いて下記プライマーを適用した。第1プライ マー5/94.23(5’−CTCGAATTCGAAGTGGGCAACGT GGATCCTCGC−3’)(配列番号:126)は、PRV gXシグナル 配列上の第1番目アミノ酸の位置に坐し、上記遺伝子の5’末端にEcoRI部 位を導入する。第2プライマー5/94.24(5’−CAGTTAGCCTC CCCCATCTCCCCA−3’)(配列番号:127)は、ヒトIL−2遺 伝子配列上のプライマー5/94.23の反対鎖上の3’非翻訳領域内に坐し、 上記遺伝子の5’末端方向にプライミングを行う。PCR生産物をEcoRIと BglII(BglIIはヒトIL−2遺伝子のための停止コドンを略3個のヌクレ オチド分越えたところに位置する)を用いて消化して長さにおいてPRV gX シグナル配列−ヒトIL−2遺伝子に対応する475塩基対断片を生成した。断 片3は、プラスミドpJF751(11)の略3010塩基対BamHI−Pv uII制限断片である。断片4は、SPV Hind・断片Mの略2149塩基対 AccI−HindIII亜断片である。断片1と断片4のAccI部位は、No tIリンカーを用いて非反復NotI部位へ変換した。 相同性ベクター744−34 外来DNAをSPVに挿入するためプラスミド744−34を構築した。こ れによりSPX7 DNAが隣接したウマヘルペスウイルス1型gB遺伝子と大 腸菌β−ガラクトシダーゼ(lacZ)標識遺伝子が取込まれる。これらの外来 遺伝子の上流にはSPV DNAの略1484塩基対断片が配列し、これらの外 来遺伝子の下流にはSPV DNAの略2149塩基対断片が配列する。このプ ラスミドを「組換えSPVを発生するための相同組換え手順」に従って用いるこ とにより上記外来遺伝子をコードするDNAを含有するウイルスが得られる。上 記β−ガラクトシダーゼ(lacZ)標識遺伝子は合成後期痘プロモーター(L P1)の制御下にあり、上記EHV−1 gB遺伝子は合成後期/早期痘プロモ ー ター(LP2EP2)の制御下にあることが注目される。本プラスミドの詳細は 第24A−24D図に示す。本プラスミドは、標準組換えDNA技術(22、3 0)を用い、第24A−24D図に示す合成DNA塩基配列を有する下記源由来 の制限断片を相互に結合させることにより構築することができる。プラスミドベ クターは、pSP64(プロメガ社)の略2972塩基対HindIII−Bam HI制限断片から誘導した。断片1は、SPV HindIII制限断片M(23 )の略1484塩基対BglII−AccI制限亜断片である。断片2は、末端に EcoRIとPmeI制限部位を有する略2941塩基対断片である。断片2は 、略2941塩基対EcoRI−PmeI断片である。断片2は、5’末端にE HV−1ゲノムDNAのBamHI“a”断片内の自然BamHI部位と合成E coRI部位を有する略429塩基対PCR断片並にEHV−1ゲノムDNAの BamHI“i”断片内のBamHI−PmeIを3’末端に有する略2512 塩基対制限断片(48)として合成された。5’末端PCR断片を製造する際、 EHV−1 BamHI“a”並に“i”断片から成る鋳型を用いて下記プライ マーを適用した。第1プライマー5/94.3(5’−CGGAATTCCTC TGGTTGCCGT−3’)(配列番号:128)は、EHV−1 gB配列 上の第2番目アミノ酸の位置に座し、上記EHV−1 gB遺伝子の5’末端に EcoRI部位を導入しさらにATG開始コドンを導入する。第2プライマー5 /94.4(5’−GACGGTGGATCCGGTAGGCGGT−3’)( 配列番号:129)は、EHV−1 gB配列上のプライマー5/94.3の反 対鎖上の略144番目アミノ酸の位置に座し、上記遺伝子の5’末端方向にプラ イミングを行う。PCR生産物をEcoRIとBamHIを用いて消化して鎖長 においてEHV−1 gB遺伝子の5’末端に対応する429塩基対断片を生成 した。断片2は、PCR反応生成物(EcoRI−BamHI)と制限断片(B amHI−PmeI)を連結して鎖長略2941塩基対(979個のアミノ酸) のEcoRI−PmeI断片であるEHV−1 gB遺伝子を生成したものであ る。断片3は、プラスミドpJF751(11)の略3010塩基対BamHI −PvuII制限断片である。断片4は、SPV HindIII断片Mの略214 9塩基対AccI−HindIII亜断片である。断片1と断片4のAccI部位 は、Not Iリンカーを用いて非反復NotI部位へ変換した。 相同性ベクター744−38 外来DNAをSPVに挿入するためプラスミド744−38を構築した。こ れによりSPV DNAが隣接したウマヘルペスウイルス1型gD遺伝子と大腸 菌β−ガラクトシダーゼ(lacZ)標識遺伝子が取込まれる。これらの外来遺 伝子の上流にはSPV DNAの略1484塩基対断片が配列し、これらの外来 遺伝子の下流にはSPV DNAの略2149塩基対断片が配列する。このプラ スミドを「組換えSPVを発生するための相同組換え手順」に従って用いること により上記外来遺伝子をコードするDNAを含有するウイルスが得られる。上記 β−ガラクトシダーゼ(lacZ)標識遺伝子は合成後期痘プロモーター(LP 1)の制御下にあり、上記EHV−1 gD遺伝子は合成後期/早期痘プロモー ター(LP2EP2)の制御下にあることが注目される。本プラスミドの詳細は 第25A−25D図に示す。本プラスミドは、標準組換えDNA技術(22、3 0)を用い、第25A−25D図に示す合成DNA塩基配列を有する下記源由来 の制限断片を相互に結合させることにより構築することができる。プラスミドベ クターは、pSP64(プロメガ社)の略2972塩基対HindIII−Bam HI制限断片から誘導した。断片1は、SPV HindIII制限断片M(23 )の略1484塩基対BglII−AccI制限亜断片である。断片2は、EHV −1のBamHI“d”断片(48)内の略1240塩基対HindIII断片で ある。断片3は、プラスミドpJF751(11)の略3010塩基対BamH I−PvuII制限断片である。断片4は、SPV HindIII断片Mの略21 49塩基対AccI−HindIII亜断片である。断片1と断片4のAccI部 位は、NotIリンカーを用いて非反復NotI部位へ変換した。 相同性ベクター689−50.4 外来DNAをSPVに挿入するためプラスミド689−50.4を構築した 。これによりSPV DNAが隣接した伝染性嚢疾患ウイルス(IBDV)ポリ プロテイン遺伝子と大腸菌β−ガラクトシダーゼ(lacZ)標識遺伝子が取込 まれる。これらの外来遺伝子の上流にはSPV DNAの略1484塩基対断片 が配列し、これらの外来遺伝子の下流にはSPV DNAの略2149塩基対断 片 が配列する。このプラスミドを「組換えSPVを発生するための相同組換え手順 」に従って用いることにより上記外来遺伝子をコードするDNAを含有するウイ ルスが得られる。上記β−ガラクトシダーゼ(lacZ)標識遺伝子は合成後期 痘プロモーター(LP1)の制御下にあり、上記IBDVポリプロテイン遺伝子 は合成後期/早期痘プロモーター(LP2EP2)の制御下にあることが注目さ れる。本プラスミドは、標準組換えDNA技術(22、30)を用い、下記源由 来の制限断片を相互に結合させることにより構築することができる。プラスミド ベクターは、pSP64(プロメガ社)の略2972塩基対HindIII−Ba mHI制限断片から誘導した。断片1は、SPV HindIII制限断片M(2 3)の略1484塩基対BglII−AccI制限亜断片である。断片2は、プラ スミド2−84/2=40(51)由来の末端にSmaIとHpaI制限部位を 有する略3400塩基対断片である。この断片は、IBDVポリプロテインをコ ードする配列を含有する。断片3は、プラスミドpJF751(11)の略30 10塩基対BamHI−PvuII制限断片である。断片4は、SPV Hind III断片Mの略2149塩基対AccI−HindIII断片である。断片1と断片 4のACCI部位は、NotIリンカーを用いて非反復NotI部位へ変換した 。相同性ベクター689−50.7 外来DNAをSPVに挿入するためプラスミド689−50.7を構築した 。これによりSPV DNAが隣接した伝染性嚢疾患ウイルス(IBDV)VP 2遺伝子と大腸菌β−ガラクトシダーゼ(lacZ)標識遺伝子が取込まれる。 これらの外来遺伝子の上流にはSPV DNAの略1484塩基対断片が配列し 、これらの外来遺伝子の下流にはSPV DNAの略2149塩基対断片が配列 する。このプラスミドを「組換えSPVを発生するための相同組換え手順」に従 って用いることにより上記外来遺伝子をコードするDNAを含有するウイルスが 得られる。上記β−ガラクトシダーゼ(lacZ)標識遺伝子は合成後期痘プロ モーター(LP1)の制御下にあり、上記IBDV VP2遺伝子は合成後期/ 早期痘プロモーター(LP2EP2)の制御下にあることが注目される。本プラ スミドは、標準組換えDNA技術(22、30)を用い、下記源由来の制限断片 を相互に結合させることにより構築することができる。プラスミドベクターは、 p SP64(プロメガ社)の略2972塩基対HindIII−BamHI制限断片 から誘導した。断片1は、SPV HindIII制限断片M(23)の略148 4塩基対BglII−AccI制限亜断片である。断片2は、両末端にBclIと BamHI制限部位を有する略1081塩基対断片である。本断片は、IBDV VP2タンパク質をコードしており、全鎖長IBDV cDNAクローン(5 1)から誘導される。断片3は、プラスミドpJF751(11)の略3010 塩基対BamHI−PvuII制限断片である。断片4は、SPV HindIII 断片Mの略2149塩基対AccI−HindIII亜断片である。断片1と断片 4のACCI部位は、NotIリンカーを用いて非反復NotI部位へ変換した 。 相同性ベクター751−07.A1 外来DNAをSPVに挿入するためプラスミド751−07.A1を用いた 。これによりSPV DNAが隣接したニワトリインターフェロン(cIFN) 遺伝子と大腸菌β−ガラクトシダーゼ(lacZ)標識遺伝子が取込まれる。こ のプラスミドを「組換えSPVを発生するための相同組換え手順」に従って用い ることにより上記外来遺伝子をコードするDNAを含有するウイルスが得られる 。上記β−ガラクトシダーゼ(lacZ)標識遺伝子は合成後期痘プロモーター( LP1)の制御下にあり、上記cIFN遺伝子は合成後期/早期痘プロモーター( LP2EP2)の制御下にあることが注目される。本相同性ベクターは、標準組 換えDNA技術(22、30)を用い、適切な合成DNA塩基配列を有する下記 源由来の制限断片を相互に結合させることにより構築した。プラスミドベクター は、pSP64(プロメガ社)の略2972塩基対HindIII−BamHI制 限断片から誘導した。断片1は、SPV HindIII制限断片M(23)の略 1146塩基対BglII−AccI制限亜断片である。断片2は、コンカナバリ ンA刺激ニワトリ脾臓細胞から分離されたRNAの逆転写並にポリメラーゼ連鎖 反応(PCR)(Sambrookら、1989)より誘導されたcIFN遺伝 子(54)をコードする略577塩基対EcoRI−BglI断片である。逆転 写とPCRのために用いたアンチセンスプライマー(6/94.13)は5’− CGACGGATCCGAGGTGCGTTTGGGGCTAAGTGC−3’ (配列番号:211)であった。PCRのため用いたセンスプライマー(6/9 4.12)は 5’−CCACGGATCCAGCACAACGCGAGTCCCACCATG GCT−3’(配列番号:212)であった。逆転写とPCRにより得られたB amHI断片はゲル精製され、5’末端に非反復EcoRI部位を導入し3’末 端に非反復BglII部位を導入するための第2PCR反応用鋳型として用いられ た。第2PCR反応では5’末端でプライマー6/94.22(5’−CCACGAATTC GATGGCTGTGCCTGCAAGCCCACAG−3’、配 列番号:213)を用い、3’末端でプライマー6/94.34(5’−CGAAGATCT GAGGTGCGTTTGGGGCTAAGTGC−3’、配列番 号:214)を用いて略577塩基対断片を産生した。このDNA断片は、ニワ トリインターフェロンをコードする成熟タンパク質の162個アミノ酸とアミノ 末端の31個アミノ酸シグナル配列とを含んでなるニワトリインターフェロンタ ンパク質(54)の第1番目アミノ酸から第193番目アミノ酸までをコードす る配列を含有する。断片3は、プラスミドpJF751(11)の略3002塩 基対BamHI−PvuII制限断片である。断片4は、SPV HindIII断 片M(23)の略2156塩基対AccI−HindIII制限亜断片である。本 SPV相同性ベクターのACCI部位は、非反復NotI部位へ変換した。 相同性ベクター751−56.A1 外来DNAをSPVに挿入するためプラスミド751−56.A1を用いた 。これによりSPV DNAが隣接したニワトリ骨髄単球増殖因子(cMGF) 遺伝子と大腸菌β−ガラクトシダーゼ(lacZ)標識遺伝子が取込まれる。こ のプラスミドを「組換えSPVを発生するための相同組換え手順」に従って用い ることにより-L記外来遺伝子をコードするDNAを含有するウイルスが得られる 。上記β−ガラクトシダーゼ(lacZ)標識遺伝子は合成後期痘プロモーター (LP1)の制御下にあり、上記cMGF遺伝子は合成後期/早期痘プロモーター (LP2EP2)の制御下にあることが注目される。本相同性ベクターは、標準組 換えDNA技術(22、30)を用い、適切な合成DNA塩基配列を有する下記 源由来の制限断片を相互に結合させることにより構築した。プラスミドベクター は、pSP64(プロメガ社)の略2972塩基対HindIII−BamHI制 限断片から誘導した。断片1は、SPV HindIII制限断片M(23)の略 1146 塩基対BglII−AccI制限亜断片である。断片2は、コンカナバリンA刺激 ニワトリ脾臓細胞から分離されたRNAの逆転写並にポリメラーゼ連鎖反応(P CR)(Sambrookら、1989)より誘導されたcMGF遺伝子(55 )をコードする略640塩基対EcoRI−BamHI断片である。逆転写とP CRのために用いたアンチセンスプライマー(6/94.20)は5’−CGC AGGATCCGGGGCGTCAGAGGCGGGCGAGGTG−3’(配 列番号:215)であった。PCRのため用いたセンスプライマー(6/94. 5)は5’−GAGCGGATCCTGCAGGAGGAGACACAGAGC TG−3’(配列番号:216)であった。PCRより誘導されたBamHI断 片はサブクローニングを行ってプラスミドとし、第2PCR反応用鋳型として用 いた。第2PCR反応では5’末端でプライマー6/94.16(5’−GCG CGAATTCCATGTGCTGCCTCACCCCTGTG−3’、配列番 号:217)を用い、3’末端でプライマー6/94.20(5’−CGCA GATCC GGGGCGTCAGAGGCGGGCGAGGTG−3’、配列番 号:218)を用いて略640塩基対断片を産生した。このDNA断片は、cM GFをコードする成熟タンパク質の178個アミノ酸とアミノ末端の23個アミ ノ酸シグナル配列とを含んでなるcMGFタンパク質(55)の第1番目アミノ 酸から第201番目アミノ酸までをコードする配列を含有する。断片3は、プラ スミドpJF751(11)の略3002塩基対BamHI−PvuII制限断片 である。断片4は、SPV HindIII断片M(23)の略2156塩基対A ccI−HindIII制限亜断片である。本SPV相同性ベクターのAccI部 位は、非反復NotI部位へ変換した。 相同性ベクター752−22.1 外来DNAをSPVに挿入するためプラスミド752−22.1を構築した 。これによりSPV DNAが隣接した大腸菌β−ガラクトシダーゼ(lacZ )標識遺伝子が取込まれる。本外来遺伝子の上流にはSPV DNAの略855 塩基対断片が配列し、本外来遺伝子の下流にはSPV DNAの略1113塩基 対断片が配列する。このプラスミドを「組換えSPVを発生するための相同組換 え手順」に従って用いることにより上記外来遺伝子をコードするDNAを含有す る ウイルスが得られる。上記β−ガラクトシダーゼ(lacZ)標識遺伝子は豚痘 ウイルスO1L遺伝子プロモーターの制御下にあることが注目される。本相同性 ベクターはまた第2の外来遺伝子が非反復BamHIあるいはEcoRI部位に 挿入された合成後期/早期プロモーター(LP2EP2)を含有する。本プラス ミドの詳細は第28A−28D図に示す。本プラスミドは、標準組換えDNA技 術(22、30)を用い、第28A−28D図に示す合成DNA塩基配列を有す る下記源由来の制限断片を相互に結合させることにより構築した。プラスミドベ クターは、pSP65(プロメガ社)の略2519塩基対HindIII−Sph I制限断片から誘導した。断片1は、SPV HindIII制限断片M(23) の略855塩基対亜断片である。すなわちDNAプライマーである5’−GAAGCATGC CCGTTCTTATCAATAGTTTAGTCGAAAATA −3’(配列番号:185)と5’−CATAAGATCTGGCATTGTG TTATTATACTAACAAAAATAAG−3’(配列番号:186)を 用いてポリメラーゼ連鎖反応を行いSphI並にBglII末端を有する855塩 基対断片を合成した。断片2は、大腸菌lacZ遺伝子を含むプラスミドpJF 751(49)から誘導された3002塩基対BamHI−PvuII断片である 。断片3は、SPV HindIII断片Mの略1113塩基対亜断片である。即 ち、DNAプライマーである5’−CCGTAGTCGACAAAGATCGA CTTATTAATATGTATGGGATT−3’(配列番号:187)と5 ’−GCCTGAAGCTTCTAGTACAGTATTTACGACTTTT GAAAT−3’(配列番号:188)を用いてポリメラーゼ連鎖反応を行いS alI並にHindIII末端を有する1113塩基対断片を合成した。 相同ベクター752−29.33 外来DNAをSPVに挿入するためプラスミド752−29.33を構築し た。これによりSPV DNAが隣接したウマヘルペスウイルス1型gB遺伝子 と大腸菌β−ガラクトシダーゼ(lacZ)標識遺伝子が取込まれる。本外来遺 伝子の上流にはSPV DNAの略855塩基対断片が配列し、これらの外来遺 伝子の下流にはSPV DNAの略113塩基対断片が配列する。このプラスミ ドを「組換えSPVを発生するための相同組換え手順」に従って用いることによ り上記外来遺伝子をコードするDNAを含有するウイルスが得られる。上記β− ガラクトシダーゼ(lacZ)標識遺伝子は豚痘ウイルスO1L遺伝子プロモー ターの制御下にあり、上記EHV−1 gB遺伝子は後期/早期プロモーター( LP2EP2)の制御下にあることが注目される。LP2EP2プロモーター/ EHV−1 gB遺伝子カセットは同族ベクター738−94.4のNotI部 位へ挿入された。同族ベクター752−29.33は、標準組換えDNA技術( 22、30)を用い、合成DNA塩基配列を有する下記源由来の制限断片を相互 に結合させることにより構築した。プラスミドベクターは、pSP65(プロメ ガ社)の略2519塩基対HindIII−SphI制限断片から誘導した。断片 1は、SPV HindIII制限断片M(23)の略855塩基対亜断片である 。すなわち、DNAプライマーである5’−GAAGCATGCCCGTTCT TATCAATAGTTTAGTCGAAAATA−3’(配列番号:185) と5’−CATAAGATCTGGCATTGTGTTATTATACTAAC AAAAATAAG−3’(配列番号:186)を用いてポリメラーゼ連鎖反応 を行いSphI並にBglII末端を有する855塩基対断片を合成した。断片2 は、大腸菌lacZ遺伝子を含むプラスミドpJF751(49)から誘導され た3002塩基対BamHI−PvuII断片である。断片3は、PCR反応生成 物(EcoRI=BamHI)と制限断片(BamHI−PmeI)を連結して 鎖長略2941塩基対(979個のアミノ酸)のEcoRI−PmeI断片であ るEHV−1 gB遺伝子を生成したものである。上記PCR断片は、EHV− 1ゲノムDNAのBamHI“a”断片内の3’末端に自然BamHI部位を有 しこの遺伝子の5’末端に合成EcoRI部位を有する略429塩基対断片であ る。上記制限断片は、EHV−1ゲノムDNAのBamHI“I”断片内のBa mHIからPmeIに至る略2512塩基対断片である。5’末端PCR断片を 製造する際、EHV−1 BamHI“a”並に“i”断片から成る鋳型を用い て下記プライマーを適用した。第1プライマー5/94.3(5’−CGGAA TTCCTCTGGTTCGCCGT−3’)(配列番号:128)は、EHV −1 gB配列上の第2番目アミノ酸の位置に座し、上記EHV−1 gB遺伝 子の5’末端にEcoRI部位を導入しさらにATG開始コドンを導入する。第 2プライ マー5/94.4(5’−GACGGTGGATCCGGTAGGCGGT−3 ’)(配列番号:129)は、EHV−1 gB配列上のプライマー5/94. 3の反対鎖上の略144番目アミノ酸の位置に座し、上記遺伝子の5’末端方向 にプライミングを行う。PCR生産物をEcoRIとBamHIを用いて消化し て鎖長においてEHV−1 gB遺伝子の5’末端に対応する429塩基対断片 を生成した。上記のように、断片3は、PCR反応生成物(EcoRI−Bam HI)と制限断片(BamHI−PmeI)を連結して鎖長略2941塩基対( 979個のアミノ酸)のEcoRI−PmeI断片であるEHV−1 gB遺伝 子を生成したものである。断片4は、SPV HindIII断片Mの略1113 塩基対亜断片である。即ち、DNAプライマーである5’−CCGTAGTCG AC AAAGATCGACTTATTAATATGTATGGGATT−3’( 配列番号:187)と5’−GCCTGAAGCTTCTAGTACAGTAT TTACGACTTTTGAAAT−3’(配列番号:188)を用いてポリメ ラーゼ連鎖反応を行いSalI並にHindIII末端を有する1113塩基対断 片を合成した。 相同性ベクター746−94.1 外来DNAをSPVに挿入するためプラスミド746−94.1を構築した 。これによりSPV DNAが隣接した伝染性ウシ鼻気管炎ウイルス糖タンパク 質E(gE)遺伝子と大腸菌β−ガラクトシダーゼ(lacZ)標識遺伝子が取 込まれる。本外来遺伝子の上流にはSPV DNAの略855塩基対断片が配列 し、これらの外来遺伝子の下流にはSPV DNAの略1113塩基対断片が配 列する。このプラスミドを「組換えSPVを発生するための相同組換え手順」に 従って用いることにより上記外来遺伝子をコードするDNAを含有するウイルス が得られる。上記β−ガラクトシダーゼ(lacZ)標識遺伝子は豚痘ウイルス O1L遺伝子プロモーターの制御下にあり、上記IBRV gE遺伝子は後期/ 早期プロモーター(LP2EP2)の制御下にあることが注目される。本プラス ミドは、標準組換えDNA技術(22、30)を用い、合成DNA塩基配列を有 する下記源由来の制限断片を相互に結合させることにより構築した。IBRV gE遺伝子(カルボキシ末端膜内外領域のアミノ酸158個が欠如)の第1番目 アミノ酸から第417番目アミノ酸をコードする1250塩基対EcoRI−B am HI断片を相同性ベクター752−22.1(第28A−28D図)の非反復E coRI並にBamHI部位に挿入した。上記1250塩基対EcoRI−Ba mHI断片は、IBRV(Cooper)ゲノムDNAを鋳型として用い、プラ イマー10/94.23(5’−GGGGAATTCAATGCAACCCAC CGCGCCGCCCC−3’;配列番号:219)をIBRV gE遺伝子の 5’末端(第1番目アミノ酸)で且つプライマー10/94.22(5’−GG GGGATCCTAGGGCGCGCCCGCCGGCTCGCT−3’;配列 番号:220)をIBRV gE遺伝子の第417番目アミノ酸で用いてポリメ ラーゼ連鎖反応(15)を行い合成した。 相同性ベクター767−67.3 外来DNAをSPVに挿入するためプラスミド767−67.3を構築した 。これによりSPV DNAが隣接したウシウイルス性下痢症ウイルス糖タンパ ク質53(BVDV gp53)遺伝子と大腸菌β−ガラクトシダーゼ(lac Z)標識遺伝子が取込まれる。本外来遺伝子の上流にはSPV DNAの略85 5塩基対断片が配列し、これらの外来遺伝子の下流にはSPV DNAの略11 13塩基対断片が配列する。このプラスミドを「組換えSPVを発生するための 相同組換え手順」に従って用いることにより上記外来遺伝子をコードするDNA を含有するウイルスが得られる。上記β−ガラクトシダーゼ(lacZ)標識遺 伝子は豚痘ウイルスO1L遺伝子プロモーターの制御下にあり、上記BVDV gp53遺伝子は後期/早期プロモーター(LP2EP2)の制御下にあること が注目される。本プラスミドは、標準組換えDNA技術(22、30)を用い、 合成DNA塩基配列を有する下記源由来の制限断片を相互に結合させることによ り構築した。BVDV gp53をコードする1187塩基対BamHI断片を 相同性ベクター752−22.1(第28A−28D図)の各非反復BamHI 部位に挿入した。上記1187塩基対BamHI断片は、「ウシウイルス性下痢 症ウイルスgp48並にgp53遺伝子のクローニング」に記載のポリメラーゼ 連鎖反応(15)により合成した。 相同性ベクター771−55.11 外来DNAをSPVに挿入するためプラスミド771−55.11を構築し た。これによりSPV DNAが隣接したウシウイルス性下痢症ウイルス糖タン パク質48(BVDV gp48)遺伝子と大腸菌β−ガラクトシダーゼ(la cZ)標識遺伝子が取込まれる。本外来遺伝子の上流にはSPV DNAの略8 55塩基対断片が配列し、これらの外来遺伝子の下流にはSPV DNAの略1 113塩基対断片が配列する。このプラスミドを「組換えSPVを発生するため の相同組換え手順」に従って用いることにより上記外来遺伝子をコードするDN Aを含有するウイルスが得られる。上記β−ガラクトシダーゼ(lacZ)標識 遺伝子は豚痘ウイルスO1L遺伝子プロモーターの制御下にあり、上記BVDV gp48遺伝子は後期/早期プロモーター(LP2EP2)の制御下にあるこ とが注目される。本プラスミドは、標準組換えDNA技術(22、30)を用い 、合成DNA塩基配列を有する下記源由来の制限断片を相互に結合させることに より構築した。BVDV gp48をコードする678塩基対BamHI断片を 相同ベクター752−22.1(第28A−28D図)の各非反復BamHI部 位に挿入した。上記678塩基対BamHI断片は、「ウシウイルス性下痢症ウ イルスgp48並にgp53遺伝子のクローニング」に記載のポリメラーゼ連鎖 反応(15)により合成した。 相同性ベクター551−47.23 外来DNAをSPVに挿入するためプラスミド551−47.23を構築し た。本ブラスミドには大腸菌β−グルクロニダーゼ(β−glu)標識遺伝子が 後期/早期痘プロモーター(LP2EP2)の制御下に取込まれる。上記標識遺 伝子をSPVゲノムの部位に挿入し組換え豚痘ウイルスを産生することは有用で ある。本プラスミドは、標準組換えDNA技術(22、30)を用い下記源由来 の制限断片を結合して構築した。プラスミドベクターは、pSP65(プロメガ 社)の略3005塩基対HindIII制限断片から誘導した。断片1は、プラス ミドpRAJ260(Clonetech)の略1823塩基対EcoRI−S maI断片である。EcoRIとSmaI部位はPCRクローニングにより導入 されたものであることが注目される。プラスミド551−47.23を用いて組 換え豚痘ウイルスS−SPV−059,S−SPV−060,S−SPV−06 1並にS−SPV−062を産生した。相同性ベクター779−94.31 外来DNAをSPVに挿入するためプラスミド779−94.31を構築し た。これによりSPV DNAが隣接した仮性狂犬病ウイルス(PRV)gB( gII)遺伝子と大腸菌β−ガラクトシダーゼ(lacZ)標識遺伝子が取込まれ る。これらの外来遺伝子の上流にはSPV DNAの略538塩基対断片が配列 し、これらの外来遺伝子の下流にはSPV DNAの略1180塩基対断片が配 列する。このプラスミドを「組換えSPVを発生するための相同組換え手順」に 従って用いることにより上記外来遺伝子をコードするDNAを含有するウイルス が得られる。上記β−ガラクトシダーゼ(lacZ)標識遺伝子は合成後期痘プ ロモーター(LP1)の制御下にあり、上記PRV gB遺伝子は合成後期/早 期痘プロモーター(LP2EP2)の制御下にあることが注目される。本プラス ミドの詳細は第30A−30E図に示す。本プラスミドは、標準組換えDNA技 術(22、30)を用い、合成DNA塩基配列を有する下記源由来の制限断片を相 互に結合させて構築した。プラスミドベクターは、pSP64(プロメガ社)の 略2986塩基対HindIII−PstI制限断片から誘導した。断片1は、S PV HindIII制限断片M(23)の略542塩基対HindIII−BglII 制限亜断片である。断片2は、ゲノムPRV DNAのKpnI C断片(21 )内のPRV gB遺伝子をコードする配列を含む略3500塩基対断片である 。断片2は、PRV gB遺伝子のアミノ末端を含む略53塩基対合成断片と、 PRV KpnI Cゲノム断片由来の略78塩基対SmaI−NheI断片と 、PRV KpnI Cゲノム断片由来の略3370塩基対NheI−EcoR I断片(21)とを含有する。断片3は、プラスミドpJF751(11)の略3 010塩基対BamHI−PvuII制限断片である。断片4は、SPV Hin dIII断片Mの略1180塩基対BglII−PstI亜断片である。断片1と断 片4のBglII部位は、HindIIIリンカーを用いて非反復HindIII部位へ 変換した。 相同性ベクター789−41.7 外来DNAをSPVに挿入するためプラスミド789−41.7を構築した 。これによりSPV DNAが隣接した仮性狂犬病ウイルス(PRV)gB(g II)遺伝子とPRV gD(g50)遺伝子並に大腸菌β−ガラクトシダーゼ( la cZ)標識遺伝子が取込まれる。これらの外来遺伝子の上流にはSPV DNA の略1484塩基対断片が配列し、これらの外来遺伝子の下流にはSPV DN Aの略1560塩基対断片が配列する。このプラスミドを「組換えSPVを発生 するための相同組換え手順」に従って用いることにより上記外来遺伝子をコード するDNAを含有するウイルスが得られる。上記β−ガラクトシダーゼ(lac Z)標識遺伝子は合成後期痘プロモーター(LP1)の制御下にあり、上記PR V gB遺伝子は合成後期/早期痘プロモーター(LP2EP2)の制御下にあ り、上記PRV gD遺伝子は合成早期/後期痘プロモーター(EP1LP2) の制御下にあることが注目される。本プラスミドの詳細は第31A−31D図に 示す。本プラスミドは、標準組換えDNA技術(22、30)を用い、合成DN A塩基配列を有する下記源由来の制限断片を相互に結合させて構築した。プラス ミドベクターは、pSP64(プロメガ社)の略2972塩基対HindIII− BamHI制限断片から誘導した。断片1は、SPV HindIII制限断片M (23)の略1484塩基対BglII−AccI制限亜断片である。断片2は、 PRV gD遺伝子の第3番目アミノ酸から第279番目アミノ酸をコードする 配列を含有するPRV BamHI #7断片の略1552塩基対亜断片である 。EcoRI部位とATG翻訳開始コドンはEcoRI部位を有する5’プライ マーを用いるポリメラーゼ連鎖反応から誘導される。3’末端のStuI部位は 通常、PRV gI遺伝子3’−PRV gD遺伝子内にある。EcoRI部位 に始まる全オープンリーディングフレームは405個アミノ酸をコードする。断 片3は、SPV HindIII M断片の略48塩基対AccI−NdeI亜断 片である。断片4は、ゲノムPRV DNA(21)のKpnI C断片内のP RV gB遺伝子をコードする配列を含む略3500塩基対断片である。断片4 は、PRVgB遺伝子のアミノ末端を含む略53塩基対合成断片と、PRV K pnI Cゲノム断片由来の略78塩基対SmaI−NheI断片と、PRV KpnI Cゲノム断片由来の略3370塩基対NheI−EcoRI断片(2 1)とを含有する。断片5は、プラスミドpJF751(11)の略3010塩 基対BamHI−PvuII制限断片である。断片6は、SPV HindIII断 片Mの略1560塩基対NdeI−HindIII亜断片である。断片1と断片3 のAccI部位 は、PstIリンカーを用いて非反復PstI部位へ変換した。断片3と断片6 のNdeI部位は、HindIIIリンカーを用いて非反復HindIII部位へ変換 した。SPV断片3と6に広がる、SPV HindIIIM断片の略545塩基 対NdeI−NdeI亜断片(ヌクレオチド番号1560乃至2104;配列番号 :)が欠失していた。 相同性ベクター789−41.27 外来DNAをSPVに挿入するためプラスミド789−41.27を構築し た。これによりSPV DNAが隣接した仮性狂犬病ウイルス(PRV)gB(gI I)遺伝子とPRV gC(gIII)遺伝子並に大腸菌β−ガラクトシダーゼ(l acZ)標識遺伝子が取込まれる。これらの外来遺伝子の上流にはSPV DN Aの略1560塩基対断片が配列し、これらの外来遺伝子の下流にはSPV D NAの略1484塩基対断片が配列する。このプラスミドを「組換えSPVを発 生するための相同組換え手順」に従って用いることにより上記外来遺伝子をコー ドするDNAを含有するウイルスが得られる。上記β−ガラクトシダーゼ(la cZ)標識遺伝子は合成後期痘プロモーター(LP1)の制御下にあり、上記P RV gB遺伝子は合成後期/早期痘プロモーター(LP2EP2)の制御下に あり、上記PRV gC遺伝子は合成早期/後期痘プロモーター(EP1LP2 )の制御下にあることが注目される。本プラスミドの詳細は第32A−32D図 に示す。本プラスミドは、標準組換えDNA技術(22、30)を用い、図示合 成DNA塩基配列を有する下記源由来の制限断片を相互に結合させて構築した。 プラスミドベクターは、pSP64(プロメガ社)の略2972塩基対Hind III−BamHI制限断片から誘導した。断片1は、SPV HindIII断片M の略1560塩基対HindIII−BamHI制限亜断片である。断片2は、ゲ ノムPRV DNAのKpnI C断片(21)内のPRV gB遺伝子をコー ドする配列を含む略3500塩基対断片である。断片2は、PRV gB遺伝子 のアミノ末端を含む略53塩基対合成断片と、PRV KpnI Cゲノム断片 由来の略78塩基対SmaI−NheI断片と、PRV KpnI Cゲノム断 片由来の略3370塩基対NheI−EcoRI断片(21)とを含有する。断 片3は、プラスミドpJF751(11)の略3010塩基対BamHI−Pv uII制限 断片である。断片4は、SPV HindIIIM断片の略48塩基対AccI−N deI亜断片である。断片5は、PRV BamHI #2並に#9の亜断片で あるプラスミド251−41.Aの略2378塩基対NcoI−NcoI断片で ある。本断片末端のNcoI部位をEcoRIリンカーにより置換した。断片6 は、SPV HindIII制限断片M(23)の略1484塩基対AccI−B glII制限亜断片である。断片1と断片4のNdeI部位は、HindIIIリン カーを用いて非反復HindIII部位へ変換した。断片4と断片6のAccI部 位は、PstIリンカーを用いて非反復PstI部位へ変換した。SPV断片4 と6に広がる、SPV HindIIIM断片の略545塩基対NdeI−Nde I亜断片(ヌクレオチド番号1560乃至2104;配列番号:)が欠失してい た。相同性ベクター789−41.47 外来DNAをSPVに挿入するためプラスミド789−41.47を構築した 。これによりSPV DNAが隣接した仮性狂犬病ウイルス(PRV)gC(g III)遺伝子とPRV gD(g50)遺伝子並に大腸菌β−ガラクトシダーゼ (lacZ)標識遺伝子が取込まれる。これらの外来遺伝子の上流にはSPV DNAの略1484塩基対断片が配列し、これらの外来遺伝子の下流にはSPV DNAの略1560塩基対断片が配列する。このプラスミドを「組換えSPV を発生するための相同組換え手順」に従って用いることにより上記外来遺伝子を コードするDNAを含有するウイルスが得られる。上記β−ガラクトシダーゼ( lacZ)標識遺伝子は合成後期痘プロモーター(LP1)の制御下にあり、上 記PRV gC遺伝子は合成早期/後期痘プロモーター(EP1LP2)の制御 下にあり、上記PRV gD遺伝子も合成早期/後期痘プロモーター(EP1L P2)の制御下にあることが注目される。本プラスミドの詳細は第33A−33 D図に示す。本プラスミドは、標準組換えDNA技術(22、30)を用い、合 成DNA塩基配列を有する下記源由来の制限断片を相互に結合させて構築した。 プラスミドベクターは、pSP64(プロメガ社)の略2972塩基対Hind III−BamHI制限断片から誘導した。断片1は、SPV HindIII制限断 片M(23)の略1484塩基対BglII−AccI制限亜断片である。断片2 は、PRV gD遺伝子の第3番目アミノ酸から第279番目アミノ酸をコード する配列 を含有するPRV BamHI #7断片の略1552塩基対亜断片である。E coRI部位とATG翻訳開始コドンはEcoRI部位を有する5’プライマー を用いるポリメラーゼ連鎖反応から誘導される。3’末端のStuI部位は通常 、PRV gI遺伝子3’−PRV gD遺伝子内にある。EcoRI部位に始 まる全オープンリーディングフレームは405個アミノ酸をコードする。断片3 は、SPV HindIII M断片の略48塩基対AccI−NdeI亜断片で ある。断片4は、プラスミドpJF751(11)の略3010塩基対BamH I−PvuII制限断片である。断片5は、PRV BamHI#2並に#9の亜 断片であるプラスミド251−41.Aの略2378塩基対NcoI−NcoI 断片である。本断片末端のNcoI部位をEcoRIリンカーにより置換した。 断片6は、SPV HindIII断片Mの略1560塩基対NdeI−HindI II亜断片である。断片1と断片3のAccI部位は、PstIリンカーを用いて 非反復PstI部位へ変換した。断片3と断片6のNdeI部位は、HindII Iリンカーを用いて非反復HindIII部位へ変換した。SPV断片3と6に広が る、SPVHindIIIM断片の略545塩基対NdeI−NdeI亜断片(ヌ クレオチド番号1560乃至2104;配列番号:)が欠失していた。 相同性ベクター789−41.73 外来DNAをSPVに挿入するためプラスミド789−41.73を構築し た。これによりSPV DNAが隣接した仮性狂犬病ウイルス(PRV)gB( gII)遺伝子とPRV gC(gIII)遺伝子とPRV gD(g50)遺伝子 並に大腸菌β−ガラクトシダーゼ(lacZ)標識遺伝子が取込まれる。これら の外来遺伝子の上流にはSPV DNAの略1484塩基対断片が配列し、これ らの外来遺伝子の下流にはSPV DNAの略1560塩基対断片が配列する。 このプラスミドを「組換えSPVを発生するための相同組換え手順」に従って用 いることにより上記外来遺伝子をコードするDNAを含有するウイルスが得られ る。上記β−ガラクトシダーゼ(lacZ)標識遺伝子は合成後期痘プロモーター (LP1)の制御下にあり、上記PRV gB遺伝子は合成後期/早期痘プロモー ター(LP2EP2)の制御下にあり、上記PRV gC遺伝子は合成早期/後 期痘プロモーター(EP1LP2)の制御下にあり、上記PRV gD遺伝子は 合 成後期/早期痘プロモーター(LP2EP2)の制御下にあることが注目される 。本プラスミドの詳細は第34A−34E図に示す。本プラスミドは、標準組換 えDNA技術(22、30)を用い、合成DNA塩基配列を有する下記源由来の 制限断片を相互に結合させて構築した。プラスミドベクターは、pSP64(プ ロメガ社)の略2972塩基対HindIII−BamHI制限断片から誘導した 。断片1は、SPV HindIII断片M(23)の略1484塩基対BglII −AccI制限亜断片である。断片2は、PRV gD遺伝子の第3番目アミノ 酸から第279番目アミノ酸をコードする配列を含有するPRV BamHI #7断片の略1552塩基対亜断片である。EcoRI部位とATG翻訳開始コ ドンはEcoRI部位を有する5’プライマーを用いるポリメラーゼ連鎖反応か ら誘導される。3’末端のStuI部位は通常、PRV gI遺伝子3’−PR V gD遺伝子内にある。EcoRI部位に始まる全オープンリーディングフレ ームは405個アミノ酸をコードする。断片3は、PRV BamHI #2並 に#9の亜断片であるプラスミド251−41.Aの略2378塩基対NcoI −NcoI断片である。本断片末端のNcoI部位をEcoRIリンカーにより 置換した。断片4は、SPV HindIII M断片の略48塩基対AccI− NdeI亜断片である。断片5は、ゲノムPRV DNA(21)のKpnI C断片内のPRV gB遺伝子をコードする配列を含む略3500塩基対断片で ある。断片5は、PRV gB遺伝子のアミノ末端を含む略53塩基対合成断片 と、PRV KpnI Cゲノム断片由来の略78塩基対SmaI−NheI断 片と、PRV KpnI Cゲノム断片由来の略3370塩基対NheI−Ec oRI断片(21)とを含有する。断片6は、プラスミドpJF751(11) の略3010塩基対BamHI−PvuII制限断片である。断片7は、SPV HindIII断片Mの略1560塩基対NdeI−HindIII亜断片である。断 片1と断片3のAccI部位は、PstIリンカーを用いて非反復PstI部位 へ変換した。断片3と断片6のNdeI部位は、HindIIIリンカーを用いて 非反復HindIII部位へ変換した。SPV断片3と6に広がる、SPV Hi ndIII M断片の略545塩基対NdeI−NdeI亜断片(ヌクレオチド番 号1560乃至2104;配列番号:)が欠失していた。相同性ベクター791−63.19 外来DNAをSPVに挿入するためプラスミド791−63.19を構築し た。これによりSPV DNAが隣接した大腸菌β−ガラクトシダーゼ(lac Z)標識遺伝子が取込まれる。本外来遺伝子の上流にはSPV DNAの略14 84塩基対断片が配列し、本外来遺伝子の下流にはSPV DNAの略2149 塩基対断片が配列する。このプラスミドを「組換えSPVを発生するための相同 組換え手順」に従って用いることにより上記外来遺伝子をコードするDNAを含 有するウイルスが得られる。上記β−ガラクトシダーゼ(lacZ)標識遺伝子 は合成後期痘プロモーター(LP1)の制御下にあることが注目される。本プラ スミドは、標準組換えDNA技術(22、30)を用い、合成DNA塩基配列を 有する下記源由来の制限断片を相互に結合させて構築した。プラスミドベクター は、pSP64(プロメガ社)の略2972塩基対HindIII−BamHI制 限断片から誘導した。断片1は、SPV HindIII制限断片M(23)の略 1484塩基対BglII−AccI制限亜断片である。断片2は、プラスミドp JF751(11)の略3010塩基対BamHI−PvuII制限断片である。 断片3は、SPV HindIII断片Mの略2149塩基対AccI−HindI II亜断片である。断片1と断片3のACCI部位は、NotIリンカーを用いて 非反復NotI部位へ変換した。 相同性ベクター791−63.41 外来DNAをSPVに挿入するためプラスミド791−63.41を構築し た。これによりSPV DNAが隣接した大腸菌β−ガラクトシダーゼ(lac Z)標識遺伝子が取込まれる。本外来遺伝子の上流にはSPV DNAの略14 84塩基対断片が配列し、本外来遺伝子の下流にはSPV DNAの略2149 塩基対断片が配列する。このプラスミドを「組換えSPVを発生するための相同 組換え手順」に従って用いることにより上記外来遺伝子をコードするDNAを含 有するウイルスが得られる。上記β−ガラクトシダーゼ(lacZ)標識遺伝子 は合成後期痘プロモーター(LP1)の制御下にあることが注目される。本プラ スミドは、標準組換えDNA技術(22、30)を用い、合成DNA塩基配列を 有する下記源由来の制限断片を相互に結合させて構築した。プラスミドベクター は、pSP64(プロメガ社)の略2972塩基対HindIII−BamHI制 限断片から誘導した。断片1は、SPV HindIII制限断片M(23)の略 1484塩基対BglII−AccI制限亜断片である。断片2は、プラスミドp JF751(11)の略3010塩基対BamHI−PvuII制限断片である。 断片3は、SPV HindIII断片Mの略2149塩基対AccI−HindI II亜断片である。断片1と断片3のACCI部位は、NotIリンカーを用いて 非反復NotI部位へ変換した。 相同性ベクター796−18.9 外来DNAをSPVに挿入するためプラスミド796−18.9を構築した 。これによりSPV DNAが隣接した大腸菌β−ガラクトシダーゼ(lacZ )標識遺伝子が取込まれる。本外来遺伝子の上流にはSPV DNAの略148 4塩基対断片が配列し、本外来遺伝子の下流にはSPV DNAの略2149塩 基対断片が配列する。このプラスミドを「組換えSPVを発生するための相同組 換え手順」に従って用いることにより上記外来遺伝子をコードするDNAを含有 するウイルスが得られる。上記β−ガラクトシダーゼ(lacZ)標識遺伝子は 合成早期痘プロモーター(EP1)の制御下にあることが注目される。本プラス ミドは、標準組換えDNA技術(22、30)を用い、合成DNA塩基配列を有 する下記源由来の制限断片を相互に結合させて構築した。プラスミドベクターは 、pSP64(プロメガ社)の略2972塩基対HindIII−BamHI制限 断片から誘導した。断片1は、SPV HindIII制限断片M(23)の略1 484塩基対BglII−AccI制限亜断片である。断片2は、プラスミドpJ F751(11)の略3010塩基対BamHI−PvuII制限断片である。断 片3は、SPV HindIII断片Mの略2149塩基対AccI−HindIII 亜断片である。断片1と断片3のACCI部位は、NotIリンカーを用いて非 反復NotI部位へ変換した。 相同性ベクター783−39.2 外来DNAをSPVに挿入するためプラスミド783−39.2を構築した 。これによりSPV DNAが隣接したウシウイルス性下痢症ウイルス糖タンパ ク質53(BVDV gp53)遺伝子と大腸菌β−ガラクトシダーゼ(lac Z) 標識遺伝子が取込まれる。本外来遺伝子の上流にはSPV DNAの略1484 塩基対断片が配列し、これらの外来遺伝子の下流にはSPV DNAの略214 9塩基対断片が配列する。このプラスミドを「組換えSPVを発生するための相 同組換え手順」に従って用いることにより上記外来遺伝子をコードするDNAを 含有するウイルスが得られる。上記β−ガラクトシダーゼ(lacZ)標識遺伝 子は後期プロモーター(LP1)の制御下にあり、上記BVDV gp53遺伝 子は後期/早期プロモーター(LP2EP2)の制御下にあることが注目される 。本プラスミドは、標準組換えDNA技術(22、30)を用い、合成DNA塩 基配列を有する下記源由来の制限断片を相互に結合させ構築した。プラスミドベ クターは、pSP64(プロメガ社)の略2972塩基対HindIII−Bam HI制限断片から誘導した。断片1は、SPV HindIII制限断片M(23 )の略1484塩基対BglII−AccI制限亜断片である。断片2は、BVD V gp53をコードする略1187塩基対BamHI断片である。この118 7塩基対BamHI断片は「ウシウイルス性下痢症ウイルスgp48並にgp5 3遺伝子のクローニング」に記載のポリメラーゼ連鎖反応(15)により合成し た。断片3は、プラスミドpJF751(11)の略3010塩基対BamHI −PvuII制限断片である。断片4は、SPV HindIII断片Mの略214 9塩基対AccI−HindIII亜断片である。断片1と断片4のAccI部位 は、NotIリンカーを用いて非反復NotI部位へ変換した。 相同性ベクター749−75.78 外来DNAをSPVに挿入するためプラスミド749−75.78を構築し た。これによりSPV DNAが隣接した伝染性嚢疾患ウイルス(IBDV)ポ リメラーゼ遺伝子と大腸菌β−ガラクトシダーゼ(lacZ)標識遺伝子が取込 まれる。これらの外来遺伝子の上流にはSPV DNAの略1484塩基対断片 が配列し、これらの外来遺伝子の下流にはSPV DNAの略2149塩基対断 片が配列する。このプラスミドを「組換えSPVを発生するための相同組換え手 順」に従って用いることにより上記外来遺伝子をコードするDNAを含有するウ イルスが得られる。上記β−ガラクトシダーゼ(lacZ)標識遺伝子は合成後 期痘プロモーター(LP1)の制御下にあり、上記IBDVポリメラーゼ遺伝子 は合成後期/早期プロモーター(LP2EP2)の制御下にあることが注目され る。本プラスミドは、標準組換えDNA技術(22、30)を用い、合成DNA 塩基配列を有する下記源由来の制限断片を相互に結合させて構築した。プラスミ ドベクターは、pSP64(プロメガ社)の略2972塩基対HindIII−B amHI制限断片から誘導した。断片1は、SPV HindIII制限断片M( 23)の略1484塩基対BglII−AccI制限亜断片である。断片2は、I BDVRNA鋳型からのポリメラーゼ連鎖反応(PCR)とcDNAクローニン グにより合成した略2700塩基対EcoRI−AscI制限断片である。cD NAとPCRプライマー(5’−CACGAATTCTGACATTTTCAA CAGTCCACAGGCGC−3’;12/93.4)(配列番号:)並に( 5’−GCTGTTGGACATCACGGGCCAGG−3’;9/93.2 8)(配列番号:)を用いてIBDVポリメラーゼ遺伝子の5’末端に略140 0塩基対EcoRI−BclI断片を合成した。また、cDNAとPCRプライ マー(5’−ACCCGGAACATATGGTCAGCTCCAT−3’;1 2/93.2)(配列番号:)並に(5’−GGCGCGCCAGGCGAAG GCCGGGGATACGG−3’;12/93.3)(配列番号:)を用いて IBDVポリメラーゼ遺伝子の3’末端に略1800塩基対BclI−AscI 断片を合成した。これらの二個の断片をBclI部位で連結して略2700塩基 対EcoRI−BclI断片を産生した。断片3は、プラスミドpJF751( 11)の略3010塩基対BamHI−PvuII制限断片である。断片4は、S PV HindIII断片Mの略2149塩基対AccI−HindIII亜断片であ る。断片1と断片4のAccI部位は、NotIリンカーを用いて非反復Not I部位へ変換した。 相同性ベクター761−75.B18 外来DNAをSPVに挿入するためプラスミド761−75.B18を構築 した。これによりSPV DNAが隣接したネコ免疫不全ウイルス(FIV)プ ロテアーゼ(gag)遺伝子と大腸菌β−ガラクトシダーゼ(lacZ)標識遺 伝子が取込まれる。本外来遺伝子の上流にはSPV DNAの略855塩基対断 片が配列し、これらの外来遺伝子の下流にはSPV DNAの略1113塩基対 断片が配列する。このプラスミドを「組換えSPVを発生するための相同組換え 手順」に従って用いることにより上記外来遺伝子をコードするDNAを含有する ウイルスが得られる。上記β−ガラクトシダーゼ(lacZ)標識遺伝子は豚痘 ウイルスO1L遺伝子プロモーターの制御下にあり、上記FIV gag遺伝子 は後期/早期プロモーター(LP2EP2)の制御下にあることが注目される。 本相同性ベクターは、標準組換えDNA技術(22、30)を用い、合成DNA 塩基配列を有する下記源由来の制限断片を相互に結合させて構築した。プラスミ ドベクターは、pSP64(プロメガ社)の略2519塩基対HindIII−S phI制限断片から誘導した。断片1は、SPV HindIII制限断片M(2 3)の略855塩基対亜断片である。すなわち、DNAプライマーである5’− GAAGCATGCCCGTTCTTATCAATAGTTTAGTCGAAA ATA−3’(配列番号:185)と5’−CATAAGATCTGGCATT GTGTTATTATACTAACAAAAATAAG−3’(配列番号:18 6)を用いるポリメラーゼ連鎖反応を行いSphI並にBglII末端を有する8 55塩基対断片を合成した。断片2は、大腸菌lacZ遺伝子を含有するプラス ミドpJF751(49)から誘導された3002塩基対BamHI−PvuII 断片である。断片3は、FIV(PPR株)(61)由来のcDNAを用いるポ リメラーゼ連鎖反応(PCR)により合成した略1878塩基対EcoRI−B glII制限断片である。プライマー(5’−GCGTGAATTCGGGGAA TGGACAGGGGCGAGAT−3’;11/94.9)(配列番号:)は FIV gag遺伝子の5’末端から合成され、この遺伝子の5’末端にEco RI部位を更にATG開始コドンを導入する。プライマー(5’−GAGCC GATCT GCTCTTTTTACTTTCCC−3’;11/94.10)( 配列番号:)は、FIV gag遺伝子の3’末端から合成する。PCR産生物 は、EcoRIとBglIIで消化してFIV gag遺伝子に対応する鎖長の1 878塩基対断片を生成した。断片4は、SPV HindIII断片Mの略11 13塩基対亜断片である。すなわち、DNAプライマーである5’−CCGTA GTCGACAAAGATCGACTTATTAATATGTATGGGATT −3’(配列番号:187)と5’−GCCTGAAGCTTCTAGTACA GTA TTTACGACTTTTGAAAT−3’(配列番号:188)を用いるポリ メラーゼ連鎖反応を行いSalIとHindIII末端を有する1113塩基対断 片を合成した。 相同性ベクター781−84.C11 外来DNAをSPVに挿入するためプラスミド781−84.C11を用い た。これによりSPV DNAが隣接したネコ免疫不全ウイルス(FIV)エン ベロープ(env)遺伝子と大腸菌β−ガラクトシダーゼ(lacZ)標識遺伝 子が取込まれる。このプラスミドを「組換えSPVを発生するための相同組換え 手順」に従って用いることにより上記外来遺伝子をコードするDNAを含有する ウイルスが得られる。上記β−ガラクトシダーゼ(lacZ)標識遺伝子は合成 後期痘プロモーター(LP1)の制御下にあり、上記FIV env遺伝子は合 成後期/早期痘プロモーター(LP2EP2)の制御下にあることが注目される 。本相同性ベクターは、標準組換えDNA技術(22、30)を用い、適切な合 成DNA塩基配列を有する下記源由来の制限断片を相互に結合させて構築した。 プラスミドベクターは、pSP64(プロメガ社)の略2972塩基対Hind III−BamHI制限断片から誘導した。断片1は、SPV Hind・断片M (23)の略1484塩基対BglII−AccI制限亜断片である。断片3は、 「ポリメラーゼ連鎖反応によるクローニング」に従い合成したFIV env遺 伝子(61)の略2564塩基対BamHI−BamHI断片である。このPC R反応のための鋳型としてFIV PPR株ゲノムcDNA(61)を用いた。 FIV PPR株ゲノムcDNAの6263番目ヌクレオチドに始まるFIV env遺伝子の5’末端に対応する上流プライマー10/93.21(5’−G CCCGGATCCTATGGCAGAAGGGTTTGCAGC−3’;配列 番号:)を合成した。本法では5’末端にBamHI部位が導入された。このB amHI部位は、PCR断片のクローニングの際破壊された。FIV PPRゲ ノムcDNAの8827番目ヌクレオチドに始まるFIV env遺伝子の3’ 末端に対応する下流プライマー10/93.20(5’−CCGTGGATCC GGCACTCCATCATTCCTCCTC−3’;配列番号:)を合成した 。本法では3’末端にBamHI部位が導入された。断片3は、プラスミドpJ F751 (11)の略3010塩基対BamHI−PvuII制限断片である。断片4は、 SPV HindIII制限断片M(23)の略2149塩基対AccI−Hin dIII制限亜断片である。本SPV相同性ベクターのAccI部位は、非反復N otI部位へ変換した。 〔実施例〕実施例1 相同性ベクター515−85.1 相同性ベクター515−85.1は外来性DNAのSPVへの挿入に有用なプ ラスミドである。プラスミド515−85.1は、それに外来性DNAをクロー ン化し得る唯一のAccI制限部位を含有する。かかる外来性DNAインサート を含有するプラスミドを「組換えSPVを創製するための相同組換え法」に従っ て用いて、外来性DNAを含有するSPVを得ることができる。この方法を首尾 よく行うためには、挿入部位(AccI)がSPVの複製に必須ではない領域に あって、該部位に、ウイルスとプラスミドDNAとの間の相同組換えを媒介する のに適した豚痘ウイルスDNAがその端部に隣接することが重要である。相同性 ベクター515−85.1におけるAccI部位を用いて、外来性DNAを少な くとも3つの組換えSPVに挿入する(実施例2−4参照)。 適当な挿入部位を規定するために、SPV HindIII制限断片のライブ ラリーを創製した。これらの制限断片のうちいつくかを(HindIII断片G 、JおよびM、図1A−1B参照)制限マッピング解析に付した。可能な挿入部 位として2つの制限部位が各断片で同定された。これらの部位は断片Gにおける NruI、断片JにおけるBalIおよびXbaI、および断片MにおけるAc cIおよびPstIを含むものであった。β−ガラクトシダーゼ(lacZ)マ ーカー遺伝子を可能な部位の各々に挿入した。得られたプラスミドを「組換えS PVを創製するための相同組換え法」で利用した。組換えウイルスの創製は「β −ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVをスクリーニングするアッセイ」に よって判断した。6つの部位のうち4つは組換えウイルスを生じることが判明し たが、これらの各ウイルスが親SPVから精製除去される能力は大きく変動した 。1つの場合において、ウイルスを1%のレベルを超えて精製できず、もう1つ の場合において、ウイルスを50%のレベルを超えて精製できが、および第3の 場合において、ウイルスを90%のレベルを超えて精製できなかった。これらの ウイルスを精製できないことは、挿入部位における不安定性を示す。これは対応 する部位を外来性DNAの挿入に不適当とする。しかしながら、1の部位(相同 性 ベクター515−85.1のAccI部位)における挿入の結果、容易に100 %まで精製できたウイルスが得られ(実施例2参照)、これは外来性DNAの挿 入のための適当な部位を規定する。 相同性ベクター515−85.1をDNA配列解析によってさらに特徴付けた 。相同性ベクターの2つの領域を配列決定した。第1の領域は、唯一のAccI 部位に隣接する599塩基対配列をカバーする(図2Aおよび2B参照)。第2 の領域は唯一のHindIII部位の上流の899塩基対をカバーする(図2A および2B参照)。第1の領域の配列はGoebelら,1990によって同定されたワク シニアウイルス(VV)OILオープンリーディングフレームのアミノ酸1ない し115に対して相同性を示すオープンリーディングフレーム(ORF)をコー ドする(図3A−3C参照)。第2の領域の配列は同ワクシニアウイルスOIL オープンリーディングフレームのアミノ酸568ないし666に対して相同性を 示すオープンリーディングフレームをコードする(図3A−3C参照)。これら のデータは、AccI部位はほぼアミノ酸41において推定VV OIL−様O RFを中断することを示し、これは、このORFがSPV複製につき必須でない 遺伝子をコードすることを示唆する。Goebelらは、VV OIL ORFはある 種の真核生物転写調節蛋白質に特徴的なロイシンジッパー・モチーフを含有する ことを提案しているが、彼らはこの遺伝子がウイルス複製に必須か否かは知られ ていないことを示している。VV OIL−様ORFの上流に位置するDNA配 列(図2A参照)は豚痘ウイルスのプロモーターを含有することが予測されるで あろう。この豚痘ウイルスのプロモーターは豚痘ゲノムに導入された外来性DN A対照要素として有用であろう。実施例2 S−SPV−003 S−SPV−003は外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルスである。イー・コ リ(E.coli)β−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ遺伝子)をSPV 515−85.1 ORFに導入した。外来性遺伝子(lacZ)は合成初期/ 後期プロモーター(EP1LP2)の制御下にある。 S−SPV−003はS−SPV−100(Kasza株)から誘導した。これは 「祖換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター520 −17.5(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001を利用して 達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについてのスクリ ーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトランスフェク ション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結果はS−S PV−003と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載した青 色プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイルスを 、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッセイ した。最初の3ラウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であり、こ れはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現していたことを示す。 ここに記載するアッセイはVERO細胞ならびにEMSK細胞で行い、これはV ERO細胞がSPV組換えワクチンの生産のための適当な基礎となろうことを示 す。S−SPV−003は受託番号2335の下でATCCに寄託された。実施例3 S−SPV−008 S−SPV−008は少なくとも2つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および 仮性狂犬病ウイルス(PRV)g50(gD)(26)についての遺伝子をSP V 515−85.1 ORFに挿入した。lacZ遺伝子は合成後期プロモー ター(LP1)の制御下にあり、g50(gD)遺伝子は合成初期/後期プロモ ーター(EP1LP2)の制御下にある。 S−SPV−008はS−SPV−100(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター538 −46.16(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001を利用 して達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについてのス クリーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトランスフ ェクション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結果はS −SPV−008と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載し た青色プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイル スを、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッ セイした。最初の3ラウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であり 、これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す。 「組換えSPVにおける外来性遺伝子発現についての黒色プラーク・スクリー ニング」を用いて、S−SPV−008を、PRV特異的抗原の発現につきアッ セイした。ブタ抗−PRV血清はS−SPV−008プラークと特異的に反応す るがS−SPV−009陰性対照プラークとは特異的に反応しないことが示され た。全てのS−SPV−008で観察されたプラークはブタ抗血清と反応し、こ れは該ウイルスがPRV外来性遺伝子を安定に発現していたことを示す。また、 黒色プラーク・アッセイを固定されていない単層で行った。固定されていない単 層上のSPVプラークもブタ抗−PRV血清との特異的反応性を呈し、これはP RV抗原が感染細胞表面で発現されることを示す。 PRVg50(gD)遺伝子産物の発現を確認するために、細胞をSPVで感 染させ、感染細胞溶解物の試料をSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動に付 した。「ウェスタンブロッティング法」を用いて、該ゲルをブロットし、分析し た。ブタ抗−PRV血清を用いてPRV特異的蛋白質の発現を検出した。図6に 示すごとく、S−SPV−008感染細胞からの溶解物はほぼ48kdの特異的 バンド、PRV g50(gD)(35)の報告されたサイズを示す。 PRV g50(gD)はHSV−1(26)のg50(gD)同族体である 。幾人かの研究者は、HSV−1 g50(gD)を発現するVVはマウスをH SV−1での攻撃から保護することを示している(6および34)。従って、S −SPV−008はブタをPRV病から保護するためのワクチンとして価値があ るはずである。 いくつかの他のPRV糖蛋白質がPRV病から保護するための組換え豚痘ワク チンの創製で有用であろうことが予想される。これらのPRV糖蛋白質はgII (28)、gIII(27)、およびgH(19)を含む。PRV gIII暗 号領域はいくつかの合成poxプロモーターの後に作成された。S−SPV−0 08の創製で利用した技術は、全ての4つのこれらのPRV糖蛋白質遺伝子を発 現する組換え豚痘ウイルスを創製するのに使用されるであろう。かかる組換え豚 痘ウイルスはPRV病に対するワクチンとして有用であろう。ここに記載するP RVワクチンはPRV gXまたはgIを発現しないので、それらは、ワクチン 接種動物を感染動物から区別するのに利用される現行PRV診断テスト(gX HerdChekR,gI HerdChekRおよびClinEaseR)と適 合するであろう。S−SPV−008は受託番号VR2339の下でATCCに 寄託された。実施例4 S−SPV−011 S−SPV−011は少なくとも2つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および 仮性狂犬病ウイルスgIII(gC)についての遺伝子を相同性ベクター570 −33.32の唯一のPstI制限部位(唯一のAccI部位に挿入されたPs tIリンカー)に挿入した。lacZ遺伝子は合成後期プロモーター(LP1) の制御下にあり、PRV gIII(gC)遺伝子は合成初期プロモーター(E P2)の制御下にある。 S−SPV−001はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター579 −91.21(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001を利用 して達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについてのス クリーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトランスフ ェクション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結果はS −SPV−011と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載し た青色プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイル スを、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッ セイした。最初の3ラウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であり 、これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す。 「組換えSPVにおける外来性遺伝子発現についての黒色プラーク・スクリー ニング」を用いて、S−SPV−011を、PRV特異的抗原の発現につきアッ セイした。ヤギ抗−PRV gIII(gC)ポリクローナル抗体はS−SPV − 011プラークと特異的に反応するがS−SPX7−001陰性対照プラークと は特異的に反応しないことが示された。全てのS−SPV−011で観察された プラークはブタ抗−PRV血清と反応し、これは該ウイルスがPRV外来性遺伝 子を安定に発現していたことを示す。ここに記載したアッセイをEMSK細胞で 行い、EMSK細胞はSPV組換えワクチンの生産に適した基礎となろうことが 示される。 PRV gIII(gC)遺伝子産物の発現を確認するために、細胞をSPV で感染させ、感染細胞溶解物の試料をSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動 に付した。「ウェスタンブロッティング法」を用いて、該ゲルをブロットし、分 析した。ヤギ抗−PRV gIII(gC)ポリクローナル抗体を用いてPRV 特異的蛋白質の発現を検出した。図16に示すごとく、S−SPV−011感染 細胞からの溶解物はほぼ92kdの特異的バンド、PRVg III(gC)( 37)の報告されたサイズを示す。 組換体で発現されたPRV gIII(gC)はマウスおよびブタにおいて有 意な免疫応答を誘導することが示された(37、38)。さらにgIII(gC )をgII(gB)またはg50(gD)と共に発現させた場合、ビルレントP RVでの攻撃からの有意な保護が得られる(39)。従って、S−SPV−01 1はブタをPRV病から保護するためのワクチンとして価値があるはずである。 ここに記載するPRVワクチンはPRV gXまたはgIを発現しないので、そ れらは、ワクチン接種動物を感染動物から区別するのに利用される現行PRV診 断テスト(gX HerdChekR,gI HerdChekRおよびClin EaseR)と適合するであろう。実施例5 S−SPV−012 S−SPV−012は少なくとも2つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および 仮性狂犬病ウイルスgIII(gC)についての遺伝子を相同性ベクター570 −33.32の唯一のPstI制限部位(唯一のAccI部位に挿入されたPs tIリンカー)に挿入した。lacZ遺伝子は合成後期プロモーター(LP1) の制御下にあり、PRV gIII(gC)遺伝子は合成初期後期プロモーター (EP1LP2)の制御下にある。 S−SPV−012はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター570 −91.41(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001を利用 して達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについてのス クリーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトランスフ ェクション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結果はS −SPV−012と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載し た青色プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイル スを、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッ セイした。最初の3ラウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であり 、これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す。 「組換えSPVにおける外来性遺伝子発現についての黒色プラーク・スクリー ニング」を用いて、S−SPV−012を、PRV特異的抗原の発現につきアッ セイした。ヤギ抗−PRV gIII(gC)ポリクローナル抗体はS−SPV −012プラークと特異的に反応するがS−SPV−001陰性対照プラークと は特異的に反応しないことが示された。全てのS−SPV−012で観察された プラークはブタ抗−PRV血清と反応し、これは該ウイルスがPRV外来性遺伝 子を安定に発現していたことを示す。ここに記載したアッセイをEMSK細胞お よびVERO細胞で行い、EMSK細胞はSPV組換えワクチンの生産に適した 基礎となろうことが示される。 PRV gIII(gC)遺伝子産物の発現を確認するために、細胞をS−S PV−012で感染させ、感染細胞溶解物の試料をSDS−ポリアクリルアミド ゲル電気泳動に付した。「ウェスタンブロッティング法」を用いて、該ゲルをブ ロットし、分析した。ヤギ抗−PRV gIII(gC)ポリクローナル抗体を 用いてPRX7特異的蛋白質の発現を検出した。図16に示すごとく、S−SP V−012感染細胞からの溶解物は、PRV gIII(gC)(37)の報告 されたサイズである2つの特異的バンド−92kd成熟形態および74kdプレ −ゴルジ 形態を示す。 組換体で発現されたPRV gIII(gC)はマウスおよびブタにおいて有 意な免疫応答を誘導することが示された(37、38)。さらにgIII(gC )をgII(gB)またはg50(gD)と共に発現させた場合、ビルレントP RVでの攻撃からの有意な保護が得られる(39)。従って、S−SPV−01 2はブタをPRV病から保護するためのワクチンとして価値があるはずである。 ここに記載するPRVワクチンはPRV gXまたはgIを発現しないので、そ れらは、ワクチン接種動物を感染動物から区別するのに利用される現行PRV診 断テスト(gX HerdChekR,gI HerdChekRおよびCli nEaseR)と適合するであろう。実施例6 S−SPV−013 S−SPV−013は少なくとも2つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および 仮性狂犬病ウイルスgIII(gC)についての遺伝子を相同性ベクター570 −33.32の唯一のPstI制限部位(唯一のAccI部位に挿入されたPs tIリンカー)に挿入した。lacZ遺伝子は合成後期プロモーター(LP1) の制御下にあり、PRV gIII(gC)遺伝子は合成後期初期プロモーター (LP2EP2)の制御下にある。 S−SPV−013はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター570 −91.64(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001を利用 して達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについてのス クリーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトランスフ ェクション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結果はS −SPV−013と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載し た青色プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイル スを、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッ セイした。最初の3ラウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であり 、 これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す。 「組換えSPVにおける外来性遺伝子発現についての黒色プラーク・スクリー ニング」を用いて、S−SPV−013を、PRV特異的抗原の発現につきアッ セイした。ヤギ抗−PRV gIII(gC)ポリクローナル抗体はS−SPV −013プラークと特異的に反応するがS−SPV−001陰性対照プラークと は特異的に反応しないことが示された。全てのS−SPV−012で観察された プラークはブタ抗−PRV血清と反応し、これは該ウイルスがPRV外来性遺伝 子を安定に発現していたことを示す。ここに記載したアッセイをEMSK細胞お よびVERO細胞で行い、EMSK細胞はSPV組換えワクチンの生産に適した 基礎となろうことが示される。 PRV gIII(gC)遺伝子産物の発現を確認するために、細胞をSPV で感染させ、感染細胞溶解物の試料をSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動 に付した。「ウェスタンブロッティング法」を用いて、該ゲルをブロットし、分 析した。ヤギ抗−PRV gIII(gC)ポリクローナル抗体を用いてPRV 特異的蛋白質の発現を検出した。図16に示すごとく、S−SPV−013感染 細胞からの溶解物は、PRV gIII(gC)(37)の報告されたサイズで ある2つの特異的バンド−92kd成熟形態および74kdプレ−ゴルジ形態を 示す。 組換体で発現されたPRV gIII(gC)はマウスおよびブタにおいて有 意な免疫応答を誘導することが示された(37、38)。さらにgIII(gC )をgII(gB)またはg50(gD)と共に発現させた場合、ビルレントP RVでの攻撃からの有意な保護が得られる(39)。従って、S−SPV−01 3はブタをPRV病から保護するためのワクチンとして価値があるはずである。 ここに記載するPRVワクチンはPRV gXまたはgIを発現しないので、そ れらは、ワクチン接種動物を感染動物から区別するのに利用される現行PRV診 断テスト(gX HerdChekR,gI HerdChekRおよびClin EaseR)と適合するであろう。S−SPV−013は受託番号2418の下 でATCCに寄託された。 組換え豚痘ウイルスワクチンS−SPV−008およびS−SPV−013を 用いるアウエスキー病に対する保護 S−SPV−008およびS−SPV−013を含有するワクチン(1×10 6PFU/ml)(2種のウイルスの1:1混合物の2ml)を皮内接種または 経口/咽頭スプレイによって、2群のブタ(群当たり5匹ブタ)に投与した。5 匹ブタの対照群には皮内および経口/咽頭接種によってS−SPV−001を摂 取させた。ワクチン接種から3週間後に、鼻孔内接種によってビルレントPRV 株4982でブタを攻撃した。表は臨床的応答の要約を与える。該データは、S −SPV−001ワクチン接種対照と比較したS−SPV−008/S−SPV −013ワクチン接種体におけるアウエスキー病からの保護の増加を支持する。 実施例7 S−SPV−015 S−SPV−015は少なくとも2つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および 仮性狂犬病ウイルス(PRV)gII(gB)についての遺伝子をSPV 61 7−48.1 ORF(唯一のAccI制限部位は唯一のNcotI制限部位で 置き換えた)に挿入した。lacZ遺伝子は合成後期プロモーター(LP1)の 制御下にあり、PRV gB遺伝子は合成後期/初期プロモーター(LP2EP 2)の制御下にある。 S−SPV−015はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター727 −54.60(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001を利用 して達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについてのス クリーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトランスフ ェクション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結果はS −SPV−015と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載し た青色プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイル スを、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッ セイした。最初の3ラウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であり 、これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す。 「組換えSPVにおける外来性遺伝子発現についての黒色プラーク・スクリー ニング」を用いて、S−SPV−015を、PRV特異的抗原の発現につきアッ セイした。ブタ抗−PRVポリクローナル血清はS−SPV−015プラークと 特異的に反応するがS−SPV−001陰性対照プラークとは特異的に反応しな いことが示された。全てのS−SPV−015で観察されたプラークは該抗血清 と反応し、これは該ウイルスがPRV外来性遺伝子を安定に発現していたことを 示す。ここに記載したアッセイをESK−4細胞で行い、ESK−4細胞はSP V組換えワクチンの生産に適した基礎となろうことが示される。 PRV gII遺伝子産物の発現を確認するために、細胞をSPV−015で 感染させ、感染細胞溶解物の試料をSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動に 付した。「ウェスタンブロッティング法」を用いて、該ゲルをブロットし、分析 した。ブタ抗−PRVポリクローナル血清を用いてPRV特異的蛋白質の発現を 検出した。S−SPV−015感染細胞からの溶解物は、PRV gII糖蛋白 質の予測されたサイズである、120kd、67kdおよび58kdに対応する バンドを呈した。 S−SPV−015はブタにおいて仮性狂犬病ウイルスに対するワクチンとし て有用である。優れたワクチンは、ブタにおいて仮性狂犬病に対する保護のため にS−SPV−008(PRV g50)、S−SPV−013(PRV gI II)と戦うことによって処方される。 従って、S−SPV−015はブタをPRV病から保護するためのワクチンと して価値があるはずである。ここに記載するPRVワクチンはPRV gXまた はgIを発現しないので、それらは、ワクチン接種動物を感染動物から区別する のに利用される現行PRV診断テスト(gX HerdChekR,gI He rdChekRおよびClinEaseR)と適合するであろう。S−SPV−0 15は受託番号2466の下でATCCに寄託された。実施例8 PRV糖蛋白質の1種のみを発現する組換え豚痘ウイルスを用いることによっ て得ることができるものよりもPRV感染に対して保護する増強された能力を持 つ組換え豚痘ウイルスを得るために、仮性狂犬病ウイルス(PRV)に対する中 和抗体の産生を誘導できる、1種を超える仮性狂犬病糖蛋白質を発現する組換え 豚痘ウイルスを構築する。 1種を超えるPRV糖蛋白質を発現するかかる組換え豚痘ウイルスのいくつか の例がある:PRV g50(gD)およびgIII(gD)を発現する組換え 豚痘ウイルス、PRV g50(gD)およびgII(gB)を発現する組換え 豚痘ウイルス;PRV gII(gB)およびgIII(gC)を発現する組換 え豚痘ウイルス;およびg50(gD)、gIII(gC)およびgII(gB )を発現する組換え豚痘ウイルスを発現する組換え豚痘ウイルス。前記引用ウイ ルスの各々は、組換え豚痘ウイルスのクローニングを容易とするであろうイー・ コリβ−ガラクトシダーゼ(lacZ)遺伝子を含有させ発現させるようにも設 計される。 以下にリストするのは、PRV g50(gD)、PRV gIII(gC) 、PRV gII(gB)およびイー・コリβ−ガラクトシダーゼ(lacZ) を発現する組換え豚痘ウイルスの3つの例である。 a)PRV g50(gD)遺伝子、PRV gIII(gC)遺伝子、PR V gII(gB)遺伝子およびlacZ遺伝子を含有する豚痘ウイルス。全て の4種の遺伝子は、豚痘ウイルスゲノムのHindIII M断片内の唯一のA ccI制限エンドヌクレアーゼ部位に挿入する。PRV g50(gD)遺伝子 は合成初期/後期プロモーター(EP1LP2)の制御下にあり、PRV gI II(gC)遺伝子は合成初期プロモーター(EP2)の制御下にあり、PRV g II(gB)遺伝子は合成後期/初期プロモーター(LP2EP2)の制御下に あり、およびlacZ遺伝子は合成後期プロモーター(LP1)の制御下にある 。 b)PRV g50(gD)遺伝子、PRV gIII(gC)遺伝子、PR V gII(gB)遺伝子およびlacZ遺伝子を含有する豚痘ウイルス。全て の4種の遺伝子は、豚痘ウイルスゲノムのHindIII M断片内の唯一のA ccI制限エンドヌクレアーゼ部位に挿入する。PRV g50(gD)遺伝子 は合成初期/後期プロモーター(EP1LP2)の制御下にあり、PRV gI II(gC)遺伝子は合成初期/後期プロモーター(EP1LP2)の制御下に あり、PRV gII(gB)遺伝子は合成後期/初期プロモーター(LP2E P2)の制御下にあり、およびlacZ遺伝子は合成後期プロモーター(LP1 )の制御下にある。 c)PRV g50(gD)遺伝子、PRV gIII(gC)遺伝子、PR V gII(gB)遺伝子およびlacZ遺伝子を含有する豚痘ウイルス。全て の4種の遺伝子は、豚痘ウイルスゲノムのHindIII M断片内の唯一のA ccI制限エンドヌクレアーゼ部位に挿入する。PRV g50(gD)遺伝子 は合成初期/後期プロモーター(EP1LP2)の制御下にあり、PRV gI II(gC)遺伝子は合成後期/初期プロモーター(EP2LP2)の制御下に あり、PRV gII(gB)遺伝子は合成後期/初期プロモーター(LP2E P2)の制御下にあり、およびlacZ遺伝子は合成後期プロモーター(LP1 )の制御下にある。 組換え豚痘ウイルスワクチンS−SPV−008、S−SPV−013および S−SPV−015を用いるアウエスキー病に対する保護 S−SPV−008、S−SPV−013、またはS−SPV−015を含有 するワクチン(1×107PFU/mlウイルスの2ml)またはS−SPV− 008、S−SPV−013、およびS−SPV−015の混合物(3種ウイル スの1:1:1混合物の2ml;1×107PFU/ml)を筋肉内接種によっ て、4群のブタ(群当たり5匹ブタ)に投与した。5匹ブタの対照群には筋肉内 接種によってS−SPV−001を摂取させた。ワクチン接種から4週間後に、 鼻孔内接種によってビルレントPRV株4982でブタを攻撃した。仮性狂犬病 の臨床的徴候につき14日間毎日ブタを観察し、表は臨床的応答の要約を与える 。該データは、S−SPV−008、S−SPV−013、またはS−SPV− 015でワクチン接種したブタは、S−SPV−001ワクチン接種対照と比較 して、仮性狂犬病ウイルスによって引き起こされたアウエスキー病に対する部分 的保護を有し、組合せワクチンS−SPV−008/S−SPV−013/S− SPV−015でワクチン接種したブタは完全な保護を有したことを示す。 実施例9 S−SPV−009 S−SPV−009は少なくとも2つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ遺伝子) およびニューカッスル病ウイルス血球凝集素についての遺伝子(HN遺伝子)を SPV 515−85.1 ORFに挿入した。lacZ遺伝子は合成後期プロ モーター(LP1)の制御下にあり、HN遺伝子は合成初期/後期プロモーター (EP1LP2)の制御下にある。 S−SPV−009はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター538 −46.26(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001を利用 して達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについてのス クリーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトランスフ ェクション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結果はS −SPV−009と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載し た青色プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイル スを、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッ セイした。最初の3ラウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であり 、これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す。 「組換えSPVにおける外来性遺伝子発現についての黒色プラーク・スクリー ニング」を用いて、S−SPV−009を、PRV特異的抗原の発現につきアッ セイした。ウサギ抗−NDV HN抗血清はS−SPV−009プラークと特異 的に反応するがS−SPV−008陰性対照プラークとは特異的に反応しないこ とが示された。全てのS−SPV−009で観察されたプラークはブタ抗血清と 反応し、これは該ウイルスがPRV外来性遺伝子を安定に発現していたことを示 す。S−SPV−009は受託番号VR2344の下でATCCに寄託された。 NDV HN遺伝子産物の発現を確認するために、細胞をSPVで感染させ、 感染細胞溶解物の試料をSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動に付した。「 ウェスタンブロッティング法」を用いて、該ゲルをブロットし、分析した。ウサ ギ抗−NDV HN血清を用いてHN蛋白質の発現を検出した。S−SPV−0 09感染細胞からの溶解物は、ほぼ74kdの特異的バンド、NDV HNの報 告 されたサイズ(29)を呈した。実施例10 S−SPV−014 S−SPV−014は少なくとも2つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および 感染性喉頭気管炎ウイルス糖蛋白質Gについての遺伝子(ILT gG)をSP V 570−33.32 ORFに挿入した(唯一のAccI部位は唯一のPs tl部位で置き換えた)。lacZ遺伝子は合成後期プロモーター(LP1)の 制御下にあり、ILT gG遺伝子は合成初期/後期プロモーター(EP1LP 2)の制御下にある。 S−SPV−014はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター599 −65.25(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001を利用 して達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについてのス クリーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトランスフ ェクション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結果はS −SPV−014と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載し た青色プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイル スを、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッ セイした。最初の3ラウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であり 、これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す。 ここに記載したアッセイをESK−4細胞において行い、これはESK−4細胞 がSPV組換えワクチンの生産についての適当な基礎となろうことを示す。 ILT gG遺伝子産物の発現を確認するために、細胞をSPV−014で感 染させ、感染細胞溶解物の試料をSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動に付 した。「ウェスタンブロッティング法」を用いて、該ゲルをブロットし、分析し た。ILT gGに対するペプチド抗血清を用いてILT特異的蛋白質の発現を 検出した。S−SPV−014感染細胞からの溶解物は、ILT gG蛋白質の 予測されたサイズである43kdにおけるバンドおよびILT gGについての 欠失突然変異体には存在しない蛋白質の糖鎖付加形態を表す高分子量のさらなる バンドを呈した。 このウイルスをILT糖蛋白質G(gG)を発現させるための発現ベクターと して用いる。かかるILT gGを抗原として用いて、gG欠失ILTウイルス に対して向けられた抗体とは反対に、野生型ILTウイルスに対して向けられた 抗体を同定する。このウイルスはILT gG特異的モノクローナル抗体の産生 のための抗原としても用いられる。かかる抗体はILT gG蛋白質につき特異 的な診断テストの開発で有用である。モノクローナル抗体は、「診断剤として使 用されるウイルス糖蛋白質の精製手法」(材料および方法)に従って、このウイ ルスを利用してマウスにおいて創製される。実施例11 S−SPV−016 S−SPV−016は少なくとも2つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および 感染性喉頭気管炎ウイルス糖蛋白質Iについての遺伝子(ILT gI)をSP V 617−48.1 ORFに挿入した(唯一のAccI制限部位は唯一のN otI制限部位で置き換えた)。lacZ遺伝子は合成後期プロモーター(LP 1)の制御下にあり、ILT gI遺伝子は合成後期/初期プロモーター(LP 2EP2)の制御下にある。 S−SPV−016はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター624 −20.1C(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001を利用 して達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについてのス クリーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトランスフ ェクション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結果はS −SPV−016と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載し た青色プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイル スを、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッ セイした。最初の3ラウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であり 、 これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す。 「組換えSPVにおける外来性遺伝子発現についての黒色プラーク・スクリー ニング」を用いて、S−SPV−016を、ILT gI−およびβ−ガラクト シダーゼ−特異的抗原の発現につきアッセイした。ニワトリ抗−ILTポリクロ ーナル抗体はS−SPV−016プラークと特異的に反応するがS−SPV−0 17陰性対照プラークとは特異的に反応しないことが示された。全てのS−SP V−016で観察されたプラークはニワトリ抗血清と反応し、これは該ウイルス がILT外来性遺伝子を安定に発現していたことを示す。ここに記載したアッセ イをESK−4細胞において行い、これはESK−4細胞がSPV組換えワクチ ンの生産についての適当な基礎となろうことを示す。 ILT gI遺伝子産物の発現を確認するために、細胞をSPV−016で感 染させ、感染細胞溶解物の試料をSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動に付 した。「ウェスタンブロッティング法」を用いて、該ゲルをブロットし、分析し た。ニワトリ抗−ILTポリクローナル抗体を用いてILT特異的蛋白質の発現 を検出した。S−SPV−016感染細胞からの溶解物は40ないし200kd の抗−ILT抗体に対して反応性であるバンドの範囲を呈し、これはILT g Iがかなり修飾されたらしいことを示す。 このウイルスをILT糖蛋白質I(gI)を発現させるための発現ベクターと して用いる。かかるILT gIを抗原として用いて、gI欠失ILTウイルス に対して向けられた抗体とは反対に、野生型ILTウイルスに対して向けられた 抗体を同定する。このウイルスはILT gI特異的モノクローナル抗体の産生 のための抗原としても用いられる。かかる抗体はILT gI蛋白質につき特異 的な診断テストの開発で有用である。モノクローナル抗体は、「診断剤として使 用されるウイルス糖蛋白質の精製手法」(材料および方法)に従って、このウイ ルスを利用してマウスにおいて創製される。実施例12 S−SPV−017 S−SPV−017は少なくとも2つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および 感染性ウシ鼻気管炎ウイルス糖蛋白質Gについての遺伝子(IBR gG)をS PV 617−48.1 ORFに挿入した(唯一のAccI制限部位は唯一の NotI制限部位で置き換えた)。lacZ遺伝子は合成後期プロモーター(L P1)の制御下にあり、IBR gG遺伝子は合成後期/初期プロモーター(L P2EP2)の制御下にある。 S−SPV−017はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター614 −83.18(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001を利用 して達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについてのス クリーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトランスフ ェクション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結果はS −SPV−017と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載し た青色プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイル スを、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッ セイした。最初の3ラウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であり 、これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す。 「組換えSPVにおける外来性遺伝子発現についての黒色プラーク・スクリー ニング」を用いて、S−SPV−017を、IBR−特異的抗原の発現につきア ッセイした。IBR gGに対するモノクローナル抗体およびペプチド抗血清は S−SPV−017プラークと特異的に反応するがS−SPV−016陰性対照 プラークとは特異的に反応しないことが示された。全てのS−SPV−017で 観察されたプラークは抗血清と反応し、これは該ウイルスがIBR外来性遺伝子 を安定に発現していたことを示す。ここに記載したアッセイをESK−4細胞に おいて行い、これはESK−4細胞がSPV組換えワクチンの生産についての適 当な基礎となろうことを示す。 IBR gG遺伝子産物の発現を確認するために、細胞をSPV−017で感 染させ、感染細胞溶解物の試料をSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動に付 した。「ウェスタンブロッティング法」を用いて、該ゲルをブロットし、分析し た。IBR gGに対する抗血清を用いてIBR特異的蛋白質の発現を検出した 。 S−SPV−017感染細胞からの溶解物は、IBR gG蛋白質の予測された サイズである43kdにおけるバンドおよびIBR gGについての欠失突然変 異体に存在しない蛋白質の糖鎖付加形態を表す高分子量のさらなるバンドを呈し た。 このウイルスをIBR糖蛋白質I(gG)を発現させるための発現ベクターと して用いる。かかるIBR gGを抗原として用いて、gG欠失IBRウイルス に対して向けられた抗体とは反対に、野生型IBRウイルスに対して向けられた 抗体を同定する。このウイルスはIBR gG特異的モノクローナル抗体の産生 のための抗原としても用いられる。かかる抗体はIBR gG蛋白質につき特異 的な診断テストの開発で有用である。モノクローナル抗体は、「診断剤として使 用されるウイルス糖蛋白質の精製手法」(材料および方法)に従って、このウイ ルスを利用してマウスにおいて創製される。実施例13 S−SPV−019 S−SPV−019は少なくとも2つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および 感染性ウシ鼻気管炎ウイルス(IBRV)gEについての遺伝子をSPV 61 7−48.1 ORFに挿入した(唯一のAccI制限部位は唯一のNotI制 限部位で置き換えた)。lacZ遺伝子は合成後期プロモーター(LP1)の制 御下にあり、IBRV gE遺伝子は合成後期/初期プロモーター(LP2EP 2)の制御下にある。 S−SPV−019はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター708 −78.9(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001を利用し て達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについてのスク リーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトランスフェ クション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結果はS− SPV−019と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載した 青色プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイルス を、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッセ イした。最初の3ラウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であり、 これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す。 このウイルスをIBR糖蛋白質E(gE)を発現させるための発現ベクターと して用いる。かかるIBR gEを抗原として用いて、gE欠失IBRウイルス に対して向けられた抗体とは反対に、野生型IBRウイルスに対して向けられた 抗体を同定する。このウイルスはIBR gE特異的モノクローナル抗体の産生 のための抗原としても用いられる。かかる抗体はIBR gE蛋白質につき特異 的な診断テストの開発で有用である。モノクローナル抗体は、「診断剤として使 用されるウイルス糖蛋白質の精製手法」(材料および方法)に従って、このウイ ルスを利用してマウスにおいて創製される。実施例14 S−SPV−018 S−SPV−018は少なくとも2つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および 仮性狂犬病ウイルス糖蛋白質E(PRV gE)についての遺伝子をSPV 5 70−33.32 ORFに挿入した(唯一のAccI部位は唯一のPstI部 位で置き換えた)。lacZ遺伝子は合成後期プロモーター(LP1)の制御下 にあり、PRV gE遺伝子は合成初期/後期プロモーター(EP1LP2)の 制御下にある。 S−SPV−018はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において最終相同性ベクターお よびウイルスS−SPV−001を利用して達成された。「β−ガラクトシダー ゼを発現する組換えSPVについてのスクリーニング」(BLUOGALおよび CPRGアッセイ)によってトランスフェクション・ストックをスクリーニング される。組換えウイルスの赤色プラーク精製はS−SPV−018と命名される 。材料および方法に記載した青色プラーク・アッセイによってモニターした複数 継代によって、このウイルスを、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびイン サートの安定性につきアッセイする。最初の3ラウンドの精製後、観察された全 て のプラークは青色であり、これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子 を発現することを示す。 このウイルスをPRV糖蛋白質E(gE)を発現させるための発現ベクターと して用いる。かかるPRV gEを抗原として用いて、gE欠失PRVウイルス に対して向けられた抗体とは反対に、野生型PRVウイルスに対して向けられた 抗体を同定する。このウイルスはPRV gE特異的モノクローナル抗体の産生 のための抗原としても用いられる。かかる抗体はPRV gE蛋白質につき特異 的な診断テストの開発で有用である。モノクローナル抗体は、「診断剤として使 用されるウイルス糖蛋白質の精製手法」(材料および方法)に従って、このウイ ルスを利用してマウスにおいて創製される。実施例15 相同性ベクター520−90.15 相同性ベクター520−90.15は外来性DNAのSPVへの挿入に有用な プラスミドである。プラスミド520−90.15は、それに外来性DNAをク ローン化し得る唯一のNdeI制限部位を含有する。かかる外来性DNAインサ ートを含有するプラスミドを「組換えSPVを創製するための相同組換え法」に 従って用いて、外来性DNAを含有するSPVを得る。この方法を首尾よく行う ためには、挿入部位がSPVの複製に必須ではない領域にあって、該部位に、ウ イルスとプラスミドDNAとの間の相同組換えを媒介するのに適した豚痘ウイル スDNAがその端部に隣接することが重要である。プラスミド520−90.1 5における唯一のNdeI制限部位はSPVチミジンキナーゼ遺伝子(32)の 暗号領域内に位置する。従って、豚痘ウイルスのチミジンキナーゼ遺伝子はDN A複製に必須ではなく、適当な挿入部位であることが示された。実施例16 S−PRV−010 S−SPV−010は外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルスである。イー・コ リβ−ガラクトシダーゼ(lacZ)遺伝子をチミジンキナーゼ遺伝子内の唯一 のNdeI制限部位に挿入する。外来性遺伝子(lacZ)は合成後期プロモー ター、LP1の制御下にある。かくして、豚痘ウイルス・チミジンキナーゼ遺伝 子は該ウイルスの複製に必須でない領域であり、適当な沿うに結う部位であるこ とが示された。 HindIII G断片からサブクローン化された1739塩基対HindI II−BamHI断片は豚痘ウイルス・チミジンキナーゼ遺伝子を含有し、命名 された相同性ベクター520−90.15である。該相同性ベクター520−9 0.15をNdeIで消化し、AscIリンカーを該チミジンキナーゼ遺伝子内 のこの唯一の部位に挿入した。AscIリンカーを持つLP1プロモーター−l acZカセットをチミジンキナーゼ遺伝子内のAscI部位に結んだ。組換え相 同性ベクター561−36.26を、「組換えSPVを創製するための相同組換 え法」によってウイルスS−SPV−001で共トランスフェクトし、β−ガラ クトシダーゼを発現するウイルス・プラークを「β−ガラクトシダーゼを発現す る組換えSPVについてのスクリーニング」(BLUOGALおよびCPRGア ッセイ)によって選択した。青色および赤色プラーク精製の最終結果はS−SP V1−010と命名された組換えウイルスであった。材料および方法に記載した 青色プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイルス を、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッセ イした。最初の3ラウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であり、 これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す。こ こに記載したアッセイをESK−4細胞において行い、ESK−4細胞はSPV 組換えワクチンの生産のために適した基礎となろうことが示された。実施例17 種々の病気を引き起こす微生物からの抗原を発現させるための豚痘ウイルスを 利用するワクチンの開発を企画することができる。 伝染性胃腸炎ウイルス 豚痘ウイルスベクターで使用する、伝染性胃腸炎ウイルス(TGE)の主要中 和抗原、糖蛋白質195をクローン化した。該中和抗原のクローンは1987年 7月27日に出願された米国特許出願第078,519号に開示されている。P RV g50(gD)をSPVにおいて発現させるのに使用された、および本明 細書に開示した手法はTGEに適用できると考えられる。 ブタ・パルボウイルス ブタ・パルボウイルス(PPV)の主要キャプシド蛋白質を豚痘ウイルスベク ターで使用するためにクローン化した。該キャプシド蛋白質は1991年11月 26日に発行された米国特許第5,068,192号に開示されている。PRV g50(gD)をSPVにおいて発現させるのに使用された、および本明細書に 開示した手法はPPVに適用できると考えられる。 ブタ・ロタウイルス ブタ・ロタウイルスの主要中和抗原、糖蛋白質38を豚痘ウイルスベクターで 使用するためにクローン化した。糖蛋白質38のクローンは1991年11月2 6日に発行された米国特許第5,068,192号に開示されている。PRV g 50(gD)をSPVにおいて発現させるのに使用された、および本明細書に開 示した手法はSRVに適用できると考えられる。 ブタ・コレラウイルス ウシ・ウイルス性下痢(BVD)ウイルスの主要中和抗原を、1988年7月 27日に出願された米国特許出願第225,032号に開示されているごとくに クローン化した。BVDおよびブタ・コレラウイルスは交差保護性であるので( 31)、BVD)ウイルス抗原は豚痘ウイルスベクターで使用するために標的化さ れている。PRV g50(gD)をSPVにおいて発現させるのに使用された 、および本明細書に開示した手法はBVDに適用できると考えられる。 セルプリナ・ヒオディセンテリエ(Serpulina Hyodysenteriae) 豚痘ウイルスベクターで使用するためのSerpulina Hyodysenteriae(3)の保 護抗原はクローン化されている。PRV g50(gD)をSPVにおいて発現 させるのに使用された、および本明細書に開示した手法はSerpulina Hyodysente riaeに適用できると考えられる。 以下の微生物からの抗原も動物ワクチンを開発するのに利用できる:ブタ・イ ンフルエンザウイルス、口蹄疫ウイルス、アフリカブタ熱ウイルス、ブタ・コレ ラウイルス、マイコプラズマ・ヒオニューモニエ(Mycoplasma hyopneumoniae)、 ブタ生殖系および呼吸器系症候群/ブタ不妊症および呼吸器系症候群(PRRS /SIRS)。 以下の微生物からの抗原も動物ワクチンで利用できる:イヌ−ヘルペスウイル ス、イヌ・ジステンパー、イヌ・アデノウイルス1型(肝炎)、アデノウイルス 2型(呼吸器系病)、パラインフルエンザ、レプトスピラ・カニコラ(Leptospir a canicola)、イクテロヘモラジア(icterohemorragia)、パルボウイルス、コロ ナウイルス、ボレリア・ブルグドルフェリ(Borrelia burgdorferi)、イヌ・ヘル ペスウイルス、ボルデテラ・ブロンキセプティカ(Bordetella bronshiseptica) 、ディロフィラエ・イミティス(Dirofilaria immitis)(イヌ糸状虫)および狂 犬病ウイルス、2)ネコ−Fiv gagおよびenv、ネコ白血病ウイルス、 ネコ免疫不全ウイルス、ネコ・ヘルペスウイルス、ネコ感染性腹膜炎ウイルス、 イヌ・ヘルペスウイルス、イヌ・コロナウイルス、イヌ・パルボウイルス、(イ ヌおよびネコにおけるDirofilaria immitisを含めた)動物における寄生虫病、ウ マ感染性貧血、ストレプトコッカス・エキィ(Streptococcusequi)、球虫類亜綱( coccidia)、エメリア(emeria)、ニワトリ貧血ウイルス、ボレリア・ブルグドルフ ェリ(Borrelia burgdorferi)、ウシ・コロナウイルス、パステレラ・ヘマリティ カ(Pasteurella haemolytica)。実施例17A ブタ・コレラウイルス、ブタ・インフルエンザウイルスおよび(ブタ生殖系お よび呼吸器系症候群)PRRSウイルスからの抗原を発現する組換え豚痘ウイル スを含有するワクチン ブタ・コレラウイルス、ブタ・インフルエンザウイルスおよびPRRSウイル スに対する中和抗原についての遺伝子を発現する組換え豚痘ウイルスはブタにお ける病気を予防するのに有用である。組換えSPVで発現された遺伝子は、限定 されるものではないが、ブタ・コレラウイルスgE1およびgE2遺伝子、ブタ ・インフルエンザウイルス血球凝集素、ノイラミニダーゼ、マトリックスおよび 核蛋白質、およびPRRSウイルスORF7を含む。実施例18 組換え豚痘ウイルスは、ウマ・インフルエンザウイルスA型/アラスカ91、 ウマ・インフルエンザウイルスA型/プラグ56、ウマ・ヘルペスウイルス1型 gB、またはウマ・ヘルペスウイルス1型gD遺伝子を発現する。S−SPV− 033およびS−SPV−034はウマ・インフルエンザ感染に対するワクチン として有用であり、S−SPV−038およびS−SPV−039はウマ鼻気管 炎およびウマ流産を引き起こすウマ・ヘルペスウイルス感染に対するワクチンと して有用である。これらのウマ・インフルエンザおよびウマ・ヘルペスウイルス 抗原は動物において保護免疫応答を生起させるのに鍵となる。組換えウイルスは 単独でまたは効果的なワクチンとして組合せにおいて有用である。豚痘ウイルス は、(ウマ・インフルエンザウイルスA型/マイアミ/63およびウマ・インフ ルエンザウイルスA型/ケンタッキィー/81を含めた)ウマ・インフルエンザ ウイルスの他のサブタイプをクローニングして、この病気における変異体の急速 な進化に対して保護するのに有用である。また、S−SPV−033、S−SP V−034、S−SPV−038、およびS−SPV−039はウマ・インフル エンザまたはウマ・ヘルペスウイルス抗原を発現させるための発現ベクターとし て有用である。かかるウマ・インフルエンザまたはウマ・ヘルペスウイルス抗原 は野生型ウマ・インフルエンザウイルスまたはウマ・ヘルペスウイルスに対して 向けられた抗体を同定するのに有用である。また、該ウイルスは単一特異性ポリ クローナルもしくはモノクローナル抗体の産生のための抗原を生産するにおいて 有用である。かかる抗体はウイルス蛋白質に特異的な診断テストの開発で有用で ある。モノクローナルもしくはポリクローナル抗体は、「診断剤として用いられ るウイルス糖蛋白質の精製法」(材料および方法)に従って、これらのウイルス を利用してマウスにおいて創製される。実施例18A S−SPV−033: S−SPV−033は少なくとも2つの外来性遺伝子を発現する組換え豚痘ウ イルスである。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ) およびウマ・インフルエンザウイルスA型/アラスカ91ノイラミニダーゼにつ いての遺伝子をSPV 617−48.1 ORFに挿入した(唯一のAccI I制限部位は唯一のNotI制限部位で置き換えた)。lacZ遺伝子は合成後 期プロモーター(LP1)の制御下にあり、EIV Ak/91 NA遺伝子は 合成後期/初期プロモーター(LP2EP2)の制御下にある。 S−SPV−033はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター732 −18.4(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001を利用し て達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについてのスク リーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によっトランスフェク ション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結果はS−S PV−033と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載した青 色プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイルスを 、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッセイ した。最初の3ラウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であり、こ れはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す。実施例18B S−SPV−034: S−SPV−034は少なくとも2つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および ウマ・インフルエンザウイルスA型/プラグ56ノイラミニダーゼについての遺 伝子をSPV 617−48.1 ORFに挿入した(唯一のAccI制限部位 は唯一のNotI制限部位で置き換えた)。lacZ遺伝子は合成後期プロモー ター(LP1)の制御下にあり、EIV PR/56 NA遺伝子は合成後期/ 初期プロモーター(LP2EP2)の制御下にある。 S−SPV−034はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター732 −59A9.22(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001を 利用して達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについて のスクリーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトラン スフェクション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結果 はS−SPV−034と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記 載した青色プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウ イルスを、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につき アッセイした。最初の3ラウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色で あり、これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示 す。 「組換えSPVにおける外来性遺伝子発現についての黒色プラーク・スクリー ニング」を用いて、S−SPV−034を、EIV−特異的抗原の発現につきア ッセイした。EIV PR/56 NAに対する単一特異性ポリクローナル抗体 はS−SPV−034プラークと特異的に反応するがSPV−034陰性対照プ ラークとは特異的に反応しないことが示された。全てのS−SPV−034で観 察されたプラークは抗血清と反応し、これは該ウイルスがEIV PR/56 NA性遺伝子を安定に発現していたことを示す。ここに記載したアッセイをES K−4細胞において行い、これによりESK−4細胞がSPV組換えワクチンの 生産についての適当な基礎となろうことが示された。実施例18C S−SPV−038: S−SPV−038は少なくとも2つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および ウマ・ヘルペスウイルス1型糖蛋白質Bについての遺伝子をSPV 617−4 8.1 ORFに挿入した(唯一のAccI制限部位は唯一のNotI制限部位 で置き換えた)。lacZ遺伝子は合成後期プロモーター(LP1)の制御下に あり、EHV−1 gG遺伝子は合成後期/初期プロモーター(LP2EP2) の制御下にある。 S−SPV−038はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター744 −34(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001を利用して達 成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについてのスクリー ニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトランスフェクシ ョン・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結果はS−SP V−038と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載した青色 プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイルスを、 β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッセイし た。最初の3ラウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であり、これ はウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す。実施例18D SSPV−039: S−SPV−039は少なくとも2つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および ウマ・ヘルペスウイルス1型糖蛋白質Dについての遺伝子をSPV 617−4 8.1 ORFに挿入した(唯一のAccI制限部位は唯一のNotI制限部位 で置き換えた)。lacZ遺伝子は合成後期プロモーター(LP1)の制御下に あり、EHV−1 gD遺伝子は合成後期/初期プロモーター(LP2EP2) の制御下にある。 S−SPV−039はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター744 −38(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001を利用して達 成された。「β−ガラクトシダーゼを発現すろ組換えSPVについてのスクリー ニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトランスフェクシ ョン・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結果はS−SP V−039と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載した青色 プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイルスを、 β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッセイし た。最初の3ラウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であり、これ はウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す。実施例19 組換え豚痘ウイルスは、ウシ・呼吸器系シンシチウムウイルス付着蛋白質(B RSV G)、BRSV融合蛋白質(BRSV F)、BRSVヌクレオキャプ シド蛋白質(BRSV N)、ウシ・ウイルス性下痢ウイルス(BVDV)g4 8、BVDVg53、ウシ・パラインフルエンザウイルス3型(BPI−3)F 、またはBPI−3 HNを発現する。S−SPV−020、S−SPV−02 9、 S−SPV−030およびS−SPV−032、S−SPV−028はウシの病 気に対するワクチンとして有用である。これらのBRSV、BVDV、およびB PI−3抗原は動物において保護免疫応答を生起させるのに鍵となる。組換えウ イルスは単独でまたは効果的なワクチンとして組合せにおいて有用である。豚痘 ウイルスは、BRSV、BVDV、およびBPI−3の他のサブタイプをクロー ニングして、この病気における変異体の急速な進化に対して保護するのに有用で ある。また、S−SPV−020、S−SPV−029、S−SPV−030、 およびS−SPV−032、S−SPV−028はBRSV、BVDV、および BPI−3抗原を発現させるための発現ベクターとして有用である。かかるBR SV、BVDV、およびBPI−3抗原は野生型BRSV、BVDV、およびB PI−3に対して向けられた抗体を同定するのに有用である。また、該ウイルス は単一特異性ポリクローナルもしくはモノクローナル抗体の産生のための抗原と しても有用である。かかる抗体はウイルス蛋白質に特異的な診断テストの開発で 有用である。モノクローナルもしくはポリクローナル抗体は、「診断剤として用 いられるウイルス糖蛋白質の精製法」(材料および方法)に従って、これらのウ イルスを利用してマウスにおいて創製される。実施例19A S−SPV−020 S−SPV−020は少なくとも2つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および ウシ呼吸器系シンシチウムウイルス(BRSV)Gについての遺伝子をSPV 6 17−48.1 ORFに挿入した(唯一のAccI制限部位は唯一のNotI 制限部位で置き換えた)。lacZ遺伝子は合成後期プロモーター(LP1)の 制御下にあり、BRSV G遺伝子は合成後期/初期プロモーター(LP2EP 2)の制御下にある。 S−SPV−020はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター727 −20.5(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001を利用し て達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについてのスク リーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトランスフェ クション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結果はS− SPV−020と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載した 青色プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイルス を、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッセ イした。最初の3ラウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であり、 これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す。 「組換えSPVにおける外来性遺伝子発現についての黒色プラーク・スクリー ニング」を用いて、S−SPV−020を、PRV特異的抗原の発現につきアッ セイした。ウシ抗−BRSV FITC(Accurate Chemicals)はS−SPV− 020プラークと特異的に反応するがS−SPV−003陰性対照プラークとは 特異的に反応しないことが示された。全てのS−SPV−020で観察されたプ ラークは抗血清と反応し、これは該ウイルスがPRV外来性遺伝子を安定に発現 していたことを示す。ここに記載したアッセイをESK−4細胞で行い、ESK −4細胞はSPV組換えワクチンの生産のために適した基礎となろうことが示さ れた。 BRSV G遺伝子産物の発現を確認するために、細胞をSPV−020で感 染させ、感染細胞溶解物の試料をSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動に付 した。「ウェスタンブロッティング法」を用いて、該ゲルをブロットし、分析し た。ウシ抗−BRSV FITC(Accurate Chemicals)を用いてBRSV特異 的蛋白質の発現を検出した。S−SPV−020感染細胞からの溶解物は、BR SV G蛋白質の非糖鎖付加形態の予測されるサイズである36kdにおけるバ ンドおよびBRSV G蛋白質の糖鎖付加形態の予測それるサイズである53な いし45kdおよび80ないし90kdにおけるバンドを呈した。実施例19B S−SPV−029: S−SPV−029は少なくとも2つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および ウシ呼吸器系シンシチウムウイルス(BRSV)Fについての遺伝子をSPV 6 17−48.1 ORFに挿入した(唯一のAccI制限部位は唯一のNotI 制限部位で置き換えた)。lacZ遺伝子は合成後期プロモーター(LP1)の 制御下にあり、BRSV F遺伝子は合成後期/初期プロモーター(LP2EP 2)の制御下にある。 S−SPV−029はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター727 −20.10(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001を利用 して達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについてのス クリーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトランスフ ェクション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結果はS −SPV−029と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載し た青色プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイル スを、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッ セイした。最初の3ラウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であり 、これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す。 「組換えSPVにおける外来性遺伝子発現についての黒色プラーク・スクリー ニング」を用いて、S−SPV−029を、PRV特異的抗原の発現につきアッ セイした。ウシ抗−BRSV FITC(Accurate Chemicals)はS−SPV- 029プラークと特異的に反応するがS−SPV−003陰性対照プラークとは 特異的に反応しないことが示された。全てのS−SPV−029で観察されたプ ラークは抗血清と反応し、これは該ウイルスがPRV外来性遺伝子を安定に発現 していたことを示す。ここに記載したアッセイをESK−4細胞で行い、ESK −4細胞はSPV組換えワクチンの生産のために適した基礎となろうことが示さ れた。実施例19C S−SPV−030: S−SPV−030は少なくとも2つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および ウシ呼吸器系シンシチウムウイルス(BRSV)Nについての遺伝子をSPV 6 17−48.1 ORFに挿入した(唯一のAccI制限部位は唯一のNotI 制限部位で置き換えた)。lacZ遺伝子は合成後期プロモーター(LP1)の 制御下にあり、BRSV N遺伝子は合成後期/初期プロモーター(LP2EP 2)の制御下にある。 S−SPV−030はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター713 −55.37(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001を利用 して達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについてのス クリーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトランスフ ェクション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結果はS −SPV−030と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載し た青色プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイル スを、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッ セイした。最初の3ラウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であり 、これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す。 「組換えSPVにおける外来性遺伝子発現についての黒色プラーク・スクリー ニング」を用いて、S−SPV−030を、BRSV特異的抗原の発現につきア ッセイした。ウシ抗−BRSV FITC(Accurate Chemicals)はS−SPV −030プラークと特異的に反応するがS−SPV−003陰性対照プラークと は特異的に反応しないことが示された。全てのS−SPV−030で観察された プラークは抗血清と反応し、これは該ウイルスがPRV外来性遺伝子を安定に発 現していたことを示す。ここに記載したアッセイをESK−4細胞で行い、ES K−4細胞はSPV組換えワクチンの生産のために適した基礎となろうことが示 された。 BRSV N遺伝子産物の発現を確認するために、細胞をSPV−030で感 染させ、感染細胞溶解物の試料をSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動に付 した。「ウェスタンブロッティング法」を用いて、該ゲルをブロットし、分析し た。ウシ抗−BRSV FITC(Accurate Chemicals)を用いてBRSV特異 的蛋白質の発現を検出した。S−SPV−030感染細胞からの溶解物は、BR SV N蛋白質の予測されるサイズである43kdにおけるバンドを尾した。実施例19D S−SPV−028: S−SPV−028は少なくとも2つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および ウシ・パラインフルエンザウイルス3型(BPI−3)Fについての遺伝子をS PV 617−48.1 ORFに挿入した(唯一のAccI制限部位は唯一の NotI制限部位で置き換えた)。lacZ遺伝子は合成後期プロモーター(L P1)の制御下にあり、BPI−3 F遺伝子は合成後期/初期プロモーター(L P2EP2)の制御下にある。 S−SPV−028はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター713 −55.10(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001を利用 して達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについてのス クリーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトランスフ ェクション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結果はS −SPV−028と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載し た青色プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイル スを、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッ セイした。最初の3ラウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であり 、これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す。 「組換えSPVにおける外来性遺伝子発現についての黒色プラーク・スクリー ニング」を用いて、S−SPV−028を、BPI−3−特異的抗原の発現につ きアッセイした。ウシ抗−BPI−3 FITC(Accurate Chemicals)はS− SPV−028プラークと特異的に反応するがS−SPV−003陰性対照プラ ークとは特異的に反応しないことが示された。全てのS−SPV−028で観察 されたプラークは抗血清と反応し、これは該ウイルスがBPI−3外来性遺伝子 を安定に発現していたことを示す。ここに記載したアッセイをESK−4細胞で 行い、ESK−4細胞はSPV組換えワクチンの生産のために適した基礎となろ うことが示された。 BPI−3 F遺伝子産物の発現を確認するために、細胞をSPV−028で 感染させ、感染細胞溶解物の試料をSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動に 付した。「ウェスタンブロッティング法」を用いて、該ゲルをブロットし、分析 した。ウシ抗−BPI−3 FITC(Accurate Chemicals)を用いてBPI− 3特異的蛋白質の発現を検出した。S−SPV−028感染細胞からの溶解物は 、BPI−3 F蛋白質の予測されるサイズである43kd、および70kdに おけるバンドを呈した。実施例19E S−SPV−032: S−SPV−032は少なくとも2つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および ウシ・ウイルス性下痢ウイルス(BVDV)g48についての遺伝子をSPV 6 17−48.1 ORFに挿入した(唯一のAccI制限部位は唯一のNotI 制限部位で置き換えた)。lacZ遺伝子は合成後期プロモーター(LP1)の 制御下にあり、BVDV g48遺伝子は合成後期/初期プロモーター(LP2 EP2)の制御下にある。 S−SPV−032はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター727 −78.1(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001を利用し て達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについてのスク リーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトランスフェ クション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結果はS− SPV−032と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載した 青色プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイルス を、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッセ イした。最初の3ラウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であり、 これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す。実施例19F S−SPV−040: S−SPV−040は少なくとも2つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および ウシ・ウイルス性下痢ウイルス(BVDV)g53についての遺伝子をSPV 6 17−48.1 ORFに挿入した(唯一のAccI制限部位は唯一のNotI 制限部位で置き換えた)。lacZ遺伝子は合成後期プロモーター(LP1)の 制御下にあり、BVDV g48遺伝子は合成後期/初期プロモーター(LP2 EP2)の制御下にある。 S−SPV−040はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター738 −96(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001を利用して達 成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについてのスクリー ニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトランスフェクシ ョン・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結果はS−SP V−040と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載した青色 プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイルスを、 β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッセイし た。最初の3ラウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であり、これ はウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す。実施例19G 船積熱ワクチン 船積熱またはウシ呼吸器系病(BRD)合併症はウシの感染性病気およびさら なるストレス関連因子(52)の組合せの結果として発現される。ストレスの病 理生理学的効果によって増大される呼吸器系ウイルス感染は多数のメカニズムに よるパスツレラ属生物に対するウシの罹患性を改変する。BRDを開始させるウ イルス感染の制御は該病気症候群(53)を防止するのに必須である。 BRDに寄与する主要感染性病気の病原体は、限定されるものではないが、鼻 気管炎ウイルス(IBRV)、パラインフルエンザウイルス3型(PI−3)、 ウシ呼吸器系シンシチウムウイルス(BRSV)、およびパスツレラ・ヘモリテ ィカ(Paeteurella haemolytica)(53)を含む。BRDを引き起こす生物に 対する保護抗原を発現する組換え豚痘ウイルスはワクチンとして有用である。S −SPV−020、S−SPV−029、S−SPV−030、およびS−SP V−028はかかるワクチンの有用な成分である。実施例20 組換え豚痘ウイルスS−SPV−031およびS−SPV−035はヒトの病 気に対するワクチンとして有用である。S−SPV−031はB型肝炎ウイルス のコア抗原を発現する。S−SPV−031はヒトにおいてB型肝炎感染に対し て有用である。S−SPV−035はサイトカイン、インターロイキン−2を発 現し、ヒトにおいて免疫応答を増強させるための免疫モジュレーターとして有用 である。S−SPV−031およびS−SPV−035を組み合わせると、B型 肝炎に対して優れたワクチンが生産される。実施例20A S−SPV−031: S−SPV−031は少なくとも2つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および B型肝炎コア抗原についての遺伝子をSPV 617−48.1 ORFに挿入 した(唯一のAccI制限部位は唯一のNotI制限部位で置き換えた)。la cZ遺伝子は合成後期プロモーター(LP1)の制御下にあり、B型肝炎コア抗 原遺伝子は合成初期/後期プロモーター(EP1LP2)の制御下にある。 S−SPV−031はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター727 −67.18(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001を利用 して達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについてのス クリーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトランスフ ェクション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結果はS −SPV−031と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載し た青色プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイル スを、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッ セイした。最初の3ラウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であり 、これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す。 「組換えSPVにおける外来性遺伝子発現についての黒色プラーク・スクリー ニング」を用いて、S−SPV−031を、B型肝炎コア抗原−特異的抗原の発 現につきアッセイした。B型肝炎コア抗原に対するウサギ抗血清はS−SPV− 031プラークと特異的に反応するがS−SPV−001陰性対照プラークとは 特異的に反応しないことが示された。全てのS−SPV−031で観察されたプ ラークは抗血清と反応し、これは該ウイルスがB型肝炎コア抗原遺伝子を安定に 発現していたことを示す。ここに記載したアッセイをESK−4細胞で行い、E SK−4細胞はSPV組換えワクチンの生産のために適した基礎となろうことが 示された。 B型肝炎コア抗原遺伝子産物の発現を確認するために、細胞をSPV−031 で感染させ、感染細胞溶解物の試料をSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動 に付した。「ウェスタンブロッティング法」を用いて、該ゲルをブロットし、分 析した。B型肝炎コア抗原に対するウサギ抗血清を用いてB型肝炎特異的蛋白質 の発現を検出した。S−SPV−031感染細胞からの溶解物は、B型肝炎コア 抗原の予測されるサイズである21kdにおけるバンドを呈した。実施例20B: S−SPV−035: S−SPV−035は少なくとも2つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および ヒトIL−2についての遺伝子をSPV 617−48.1 ORFに挿入した (唯一のAccI制限部位は唯一のNotI制限部位で置き換えた)。lacZ 遺伝子は合成後期プロモーター(LP1)の制御下にあり、ヒトIL−2遺伝子 は合成後期/初期プロモーター(LP2EP2)の制御下にある。 S−SPV−035はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター741 −84.14(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001を利用 して達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについてのス クリーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトランスフ ェクション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結果はS −SPV−035と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載し た青色プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイル スを、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッ セイした。最初の3ラウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であり 、これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す。実施例21 組換え豚痘ウイルスをベクターとして用いるヒト・ワクチン 組換え豚痘ウイルスはヒトの病気に対するワクチンとして有用である。例えば 、ヒト・インフルエンザウイルスは、その中和ウイルス・エピトープが急速に変 化する、急速に進化するウイルスである。有用な組換え豚痘ワクチンは、該イン フルエンザウイルス中和エピトープがインフルエンザウイルスの新しい株に対し て保護するための組換えDNA技術によって迅速に適合されるものである。ヒト ・インフルエンザウイルス血球凝集素(HN)およびノイラミニダーゼ(NA) 遺伝子は、「ウマ・インフルエンザウイルス血球凝集素およびノイラミニダーゼ 遺伝子のクローニング」(材料および方法および実施例17参照)に記載されて いるように豚痘ウイルスにクローン化される。 組換え豚痘ウイルスは、以下の病気類または病気微生物からの外来性抗原が豚 痘ウイルスベクターで発現されると、他のヒトの病気に対するワクチンとして有 用である:B方肝炎ウイルス表面およびコア抗原、C型肝炎ウイルス、ヒト免疫 不全ウイルス、ヒト・ヘルペスウイルス、単純疱疹ウイルス−1、単純疱疹ウイ ルス−2、ヒト・サイトメガロウイルス、エプスタンバールウイルス、バリセラ −ゾスター(Varicella-Zoster)ウイルス、ヒト・ヘルペスウイルス−6、ヒト ・ヘルペスウイルス−7、ヒト・インフルエンザ、麻疹ウイルス、ハンターン( hantaan)ウイルス、肺炎ウイルス、ライノウイルス、ポリオウイルス、ヒト呼 吸器系シンシチウムウイルス、レトロウイルス、ヒトT−細胞白血病ウイルス、 狂犬病ウイルス、流行性耳下腺炎ウイルス、マラリア(プラスモジウム・ファル シパルム(Plasmodium falciparum))、ボルデテリア・ペルトゥスシス(Bordetelia pertussis)、ジフテリア、リケッチア・プロワゼッキィー(Rickettsia prowazek ki)、ボレリア・ベルグドルフェリ(Borrelia bergdorferi)、破傷風トキソイ ド、悪性腫瘍抗原。 さらに、S−SPV−035(実施例20)は、豚痘ウイルス・インターロイ キン−2と組み合わせると、ヒトにおいて免疫応答を増強するのに有用である。 限定されるものではないが、ヒトおよび他の動物からのインターロイキン−2、 インターロイキン−6、インターロイキン−12、インターフェロン、顆粒球− マクロファージコロニー刺激因子、インターロイキン受容体を含めたさらなるサ イトカインは、豚痘ウイルス・ゲノム中の非必須部位にベクターにより入れられ 、引き続いて発現されると、免疫刺激効果を有する。 組換え豚痘ウイルスはヒト細胞系で外来性遺伝子を発現する。S−SPV−0 03(lacZ遺伝子を発現するEP1LP2プロモーター)は、β−ガラクト シダーゼ活性を測定することによると、THPヒト単球細胞系においてlacZ 遺伝子を発現した。豚痘ウイルスの細胞障害効果がTHPヒト単球細胞で観察さ れ、これは組換え豚痘ウイルスはヒト細胞系で外来性遺伝子を発現するが、ヒト 細胞系において再現性よく感染したり複製されないことを示す。豚痘ウイルスは ESK−4細胞(胚性ブタ腎臓)でよく複製されることが示され、これはESK −4細胞はSPV組換えワクチンの生産のために適した基礎となろうことを示す 。実施例22 組換え豚痘ウイルスをベクターとして用いる鳥類ワクチン実施例22A S−SPV−026 S−SPV−026は少なくとも2つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および 感染性包病ウイルス(IBDV)ポリプロテインについての遺伝子をSPV 6 17−48.1 ORFに挿入した(唯一のAccI制限部位は唯一のNotI 制限部位で置き換えた)。lacZ遺伝子は合成後期プロモーター(LP1)の 制御下にあり、IBDVポリプロテイン遺伝子は合成初期/後期プロモーター( EP1LP2)の制御下にある。 S−SPV−026はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター689 −50.4(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001を利用し て達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについてのスク リーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトランスフェ クション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結果はS− SPV−026と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載した 青色プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイルス を、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッセ イした。最初の3ラウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であり、 これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す。 「組換えSPVにおける外来性遺伝子発現についての黒色プラーク・スクリー ニング」を用いて、S−SPV−026を、IBDVポリプロテイン−特異的抗 原の発現につきアッセイした。IBDVポリプロテインに対するラット抗血清は S−SPV−026プラークと特異的に反応するがS−SPV−001陰性対照 プラークとは特異的に反応しないことが示された。全てのS−SPV−026で 観察されたプラークは抗血清と反応し、これは該ウイルスがIBDVポリプロテ イン遺伝子を安定に発現していたことを示す。ここに記載したアッセイをESK −4細胞で行い、ESK−4細胞はSPV組換えワクチンの生産のために適した 基礎となろうことが示された。 IBDVポリプロテイン遺伝子産物の発現を確認するために、細胞をSPV− 026で感染させ、感染細胞溶解物の試料をSDS−ポリアクリルアミドゲル電 気泳動に付した。「ウェスタンブロッティング法」を用いて、該ゲルをブロット し、分析した。IBDVプロテインVP2、VP3、およびVP4に対するラッ ト抗血清ならびにIBDV VP2に対するモノクローナル抗体を用いてIBD Vプロテインの発現を検出した。S−SPV−026感染細胞からの溶解物は、 IBDVプロテインの予測されるサイズである32ないし40kdにおけるバン ドを呈した。実施例22B S−SPV−027 S−SPV−027は少なくとも2つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および 感染性包病ウイルス(IBDV)VP2(40kd)についての遺伝子をSPV 6 17−48.1 ORFに挿入した(唯一のAccI制限部位は唯一のNotI 制限部位で置き換えた)。lacZ遺伝子は合成後期プロモーター(LP1)の 制御下にあり、IBDV VP2遺伝子は合成初期/後期プロモーター(EPI LP2)の制御下にある。 S−SPV−027はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター689 −50.7(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001を利用し て達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについてのスク リーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトランスフェ クション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結果はS− SPV−027と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載した 青色プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイルス を、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッセ イした。最初の3ラウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であり、 これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す。 「組換えSPVにおける外来性遺伝子発現についての黒色プラーク・スクリー ニング」を用いて、S−SPV−027を、IBDV VP2−特異的抗原の発 現につきアッセイした。IBDVプロテインに対するラット抗血清はS−SPV −027プラークと特異的に反応するがS−SPV−001陰性対照プラークと は特異的に反応しないことが示された。全てのS−SPV−027で観察された プラークは抗血清と反応し、これは該ウイルスがIBDV VP2遺伝子を安定 に発現していたことを示す。ここに記載したアッセイをESK−4細胞で行い、 ESK−4細胞はSPV組換えワクチンの生産のために適した基礎となろうこと が示された。 IBDV VP2遺伝子産物の発現を確認するために、細胞をSPV−027 で感染させ、感染細胞溶解物の試料をSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動 に付した。「ウェスタンブロッティング法」を用いて、該ゲルをブロットし、分 析した。IBDVプロテインに対するラット抗血清ならびにIBDV VP2に 対するモノクローナル抗体R63を用いてIBDV VP2プロテインの発現を 検出した。S−SPV−027感染細胞からの溶解物は、IBDV VP2プロ テインの予測されるサイズである40kdにおけるバンドを呈した。 S−SPV−026およびS−SPV−027はニワトリにおける感染性包病 に対するワクチンとして、およびIBDVプロテインについての発現ベクターと しても有用である。組換え豚痘ウイルスは、以下の病気類または病気微生物から の外来性抗原が豚痘ウイルスベクターで発現されると、他の鳥類病に対するワク チンとして有用である:マレク病ウイルス、感染性咽頭気管炎ウイルス、ニュー カッスル病ウイルス、感染性気管支炎ウイルス、およびニワトリ貧血ウイルス、 ひよこ貧血ウイルス、鳥類脳脊髄炎ウイルス、鳥類レオウイルス、鳥類パラミキ ソウイルス、鳥類インフルエンザウイルス、鳥類アデノウイルス、鶏痘ウイルス 、鳥類コロナウイルス、鳥類ロタウイルス、サルモネラ(Salmonella)種イー・コ リ、パスツレラ(Pasteurella)種、ヘモフィラス(Haemophilus)種、クラミジ ア(Chlamydia)種、マイコプラズマ(Mycoplasma)種、カンピロバクター(Campy lobacter)種、ボルデテラ(Bordetella)種、家禽線虫、条虫、吸虫、家禽ダニ/ シラミ、家禽原虫(エイメリア(Eimeria)種、ヒストモナス(Histomona)種、ト リコモナス(Trichomonas)種)。実施例23 SPV−036 S−SPV−036は少なくとも2つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)をSP V 617−48.1 ORFに挿入した(唯一のAccI制限部位は唯一のN otI制限部位で置き換えた)。lacZ遺伝子はヒト・サイトメガロウイルス 即時型(HCMV IE)プロモーターの制御下にある。。 S−SPV−036はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター741 −80.3(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001を利用し て達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについてのスク リーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトランスフェ クション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結果はS− SPV−036と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載した 青色プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイルス を、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッセ イした。最初の3ラウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であり、 これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す。 HCMV IEプロモーターからのlacZの発現は豚痘における外来性遺伝 子の発現のための強力なプロモーターを提供する。S−SPV−036はポック スウイルスにおいて外来性遺伝子の発現を駆動するヘルペスウイルス・プロモー ターの新規で予期せぬ証明である。S−SPV−036はヒト・ワクチンを処方 するのに有用であり、組換え豚痘ウイルスはヒト病原体からの抗原の中和の発現 で有用である。組換え豚痘ウイルスは、THPヒト単球細胞系においてS−SP V−003(lacZ遺伝子を発現するプロモーター(EP1LP2))がβ− ガラクトシダーゼを発現したことから示されるように、ヒト細胞系で外来性遺伝 子を発現した。THPヒト単球細胞に対する豚痘ウイルスの細胞障害効果は観察 されず、これは組換え豚痘ウイルスがヒト細胞系で外来性遺伝子を発現できるが 、ヒト細胞系において再現性よく感染せず複製されないことを示す。実施例24 相同性ベクター738−94.4 相同性ベクター738−94.4は1つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイル スベクターである。イー・コリβ−ガラクトシダーゼ(lacZ)についての遺 伝子をO1Lオープンリーディングフレーム(配列番号:115)に挿入した。 lacZ遺伝子はO1Lプロモーターの制御下にある。該相同性ベクター738 −94.4は、O1L ORFの一部を示すヌクレオチド1679ないし245 2(配列番号:189;図17)からのSPV DNAの欠失を含む。 DNAプライマー5’−GAAGCATGCCCGTTCTTATCAATA GTTTAGTCGAAAATA−3’(配列番号:185)および5’−CA TAAGATCTGGCATTGTGTTATTATACTAACAAAAAT AAG−3’(配列番号:186)を用いるポリメラーゼ鎖反応によって上流S PV配列を合成してBglIIおよびSphI末端をもつ855塩基対断片を得 た。O1Lプロモーターはこの断片上に存在する。DNAプライマー5’−CC GTAGTCGACAAAGATCGACTTATTAATATGTATGGG ATT−3’(配列番号:187)および5’−GCCTGAAGCTTCTA GTACAGTATTTACGACTTTTGAAAT−3’(配列番号:18 8)を用いるポリメラーゼ鎖反応によって下流SPV配列を合成してSalIお よびHinIII末端を持つ1113塩基対断片を得た。組換え豚痘ウイルスは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター738 −94.4およびウイルスS−SPV−001(Kansza株)を利用して誘導した 。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについてのスクリーニング」 (BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトランスフェクション・ス トックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結果は該組換えウイルス であった。材料および方法に記載した青色プラーク・アッセイによってモニター した複数継代によって、このウイルスを、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、お よびインサートの安定性につきアッセイした。最初の3ラウンドの精製後、観察 された全てのプラークは青色であり、これはウイルスが純粋で、安定であって外 来性遺伝子を発現することを示す。相同性ベクター738−94.4から誘導さ れた組換え豚痘ウイルスは、外来性抗原を発現させるための発現ベクターとして 、および組換え豚痘ウイルスによって発現された外来性遺伝子に対して動物で保 護免疫応答を生起させるためのワクチンとして利用される。O1Lプロモーター に加えて、LP1、EP1LP2、LP2EP2、HCMV即時型を含めた他の プロモーターが欠失領域に挿入され、1以上の外来性遺伝子がこれらのプロモー ターから発現される。実施例24B 相同性ベクター752−22.1は2つの外来性遺伝子を発現させるのに利用 される豚痘ウイルスベクターである。イー・コリβ−ガラクトシダーゼ(lac Z)についての遺伝子をO1Lオープンリーディングフレーム(配列番号:11 5)に挿入した。lacZ遺伝子はO1Lプロモーターの制御下にある。第2の 外来性遺伝子は、LP2EP2プロモーター配列に従ってEcoRIまたはBa mHI部位に挿入されたLP2EP2プロモーターから発現される。相同性ベク ター752−22.1は、O1L ORFの一部を欠失するヌクレオチド167 9ないし2452(配列番号:189;図17)からのSPV DNAの欠失を 含む。相同性ベクター752−22.1はLP2EP2プロモーター断片の挿入 によって相同性ベクター738−94.4から誘導された(材料および方法参照) 。相同性ベクター752−22.1は、合成LP1プロモーターの制御下にある lacZ遺伝子を入れることによってさらに改良される。該LP1プロモーター の結果、SPV O1Lプロモーターと比較してより高いレベルのlacZ発現 となる。実施例25 S−SPV−041: S−SPV−041は少なくとも2つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および ウマ・ヘルペスウイルス1型糖蛋白質B(gB)についての遺伝子を738−9 4.4ORF(SPV OlL ORFの773塩基対欠失;ヌクレオチド16 79ないし2452の欠失、配列番号:189)に挿入した。lacZ遺伝子は 豚痘OlLプロモーターの制御下にあり、EHV−1 gB遺伝子は合成後期/ 初期プロモーター(LP2EP2)の制御下にある。 S−SPV−041はS-SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは「 組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター752− 29.33(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001を利用し て達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについてのスク リーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトランスフェ クション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結果はS− SPV−041と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載した 青色プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイル スを、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッ セイした。最初の3ラウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であり 、これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す。 S−SPV−041はウマにおいてEHV−1感染に対するワクチンとして有 用であって、EHV−1糖蛋白質Bの発現に有用である。S−SPV−045: S−SPV−045は少なくとも2つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および 感染性ウシ鼻気管炎ウイルス糖蛋白質E(gE)についての遺伝子を738−9 4.4ORF(SPX7 OlL ORFの773塩基対欠失;ヌクレオチド1 679ないし2452の欠失、配列番号:189)に挿入した。lacZ遺伝子 は豚痘OlLプロモーターの制御下にあり、IBRV gE遺伝子は合成後期/ 初期プロモーター(LP2EP2)の制御下にある。 S−SPV−045はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター746 −94.1(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001を利用し て達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについてのスク リーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトランスフェ クション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結果はS− SPV−045と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載した 青色プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイルス を、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッセ イした。最初の3ラウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であり、 これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す。 S−SPV−045はIBRV糖蛋白質Eの発現に有用である。S−SPV−049: S−SPV−049は少なくとも2つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および ウシ・ウイルス性下痢ウイルス糖蛋白質48(gp48)についての遺伝子を7 38−94.4 ORF(SPV OlL ORFの773塩基対欠失;ヌクレ オチド1679ないし2452の欠失、配列番号:189)に挿入した。lac Z遺伝子は豚痘OlLプロモーターの制御下にあり、BVDV gp48遺伝子 は合成後期/初期プロモーター(LP2EP2)の制御下にある。 S−SPV−049はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター771 −55.11(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001を利用 して達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについてのス クリーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトランスフ ェクション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結果はS −SPV−049と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載し た青色プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイル スを、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッ セイした。最初の3ラウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であり 、これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す。 S−SPV−049はウシにおいてBVDV感染に対するワクチンとして有用 であって、BVDV糖蛋白質48の発現に有用である。S−SPV−050: S−SPV−050は少なくとも2つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および ウシ・ウイルス性下痢ウイルス糖蛋白質53(gp53)についての遺伝子を7 38−94.4 ORF(SPV OlL ORFの773塩基対欠失;ヌクレ オチド1679ないし2452の欠失、配列番号:189)に挿入した。lac Z遺伝子は豚痘OlLプロモーターの制御下にあり、BVDV gE遺伝子は合 成後期/初期プロモーター(LP2EP2)の制御下にある。 S−SPV−050はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター767 −67.3(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001を利用し て達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについてのスク リーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトランスフェ クション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結果はS− SPV−050と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載した 青色プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイルス を、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッセ イした。最初の3ラウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であり、 これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す。 S−SPV−050はウシにおいてBVDV感染に対するワクチンとして有用 であって、BVDV糖蛋白質53の発現に有用である。実施例26 各々ニワトリ・インターフェロン(cIFN)またはニワトリ骨髄単球成長因 子(cMGF)を発現する組換え豚痘ウイルスS−SPV−042またはS−S PV−043は、家禽の病気に対するワクチンに添加すると、免疫応答を増強す るのに有用である。ニワトリ骨髄単球増殖因子(cMGF)は哺乳動物インター ロイキン−6蛋白質と相同であり、ニワトリ・インターフェロン(cIFN)は 哺乳動物インターフェロンと相同である。特異的鳥類病に対するワクチンと組み 合わせて用いると、S−SPV−042およびS−SPV−043は、限定され るものではないが、マレク病ウイルス、ニューカッスル病ウイルス、感染性咽頭 気管炎ウイルス、感染性気管支炎、感染性包病ウイルスを含めた鳥類を引き起こ すウイルスに対して増強された粘液性、体液性、または細胞媒介免疫を供する。実施例26A S−SPV−042: S−SPV−042は少なくとも2つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および ニワトリ・インターフェロン(cIFN)についての遺伝子をSPV617−4 8.1 ORF(唯一のAccI制限部位は唯一のNcoI制限部位で置き換え た)に挿入した。lacZ遺伝子は合成後記プロモーター(LP1)の制御下に あり、cIFN遺伝子は合成後期/初期プロモーター(LP2EP2)の制御下 にある。 S−SPV−042はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター751 −07.A1(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001を利用 して達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについてのス クリーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトランスフ ェクション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結果はS −SPV−042と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載し た青色プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイル スを、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッ セイした。最初の3ラウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であり 、これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す。 S−SPV−042は細胞培養においてインターフェロン活性を有する。S− SPV−042条件培地のニワトリ胚繊維芽細胞(CEF)細胞培養への添加は 、水泡性口内炎ウイルスによる、またはシチメンチョウのヘルペスウイルスによ るCEF細胞の感染を阻害する。S−SPV−042は家禽の病気に対するワク チンに添加すると、免疫応答を増強するのに有用である。実施例26B S−SPV−043: S−SPV−043は少なくとも2つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および ニワトリ骨髄単球増殖因子(cMGF)についての遺伝子をSPV617−48 .1 ORF(唯一のAccI制限部位は唯一のNcoI制限部位で置き換えた )に挿入した。lacZ遺伝子は合成後記プロモーター(LP1)の制御下にあ り、cMGF遺伝子は合成後期/初期プロモーター(LP2EP2)の制御下に ある。 S−SPV−043はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター751 −56.A1(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001を利用 して達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについてのス クリーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトランスフ ェクション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結果はS −SPV−043と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載し た青色プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイル スを、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッ セイした。最初の3ラウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であり 、これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す。 S−SPV−043は家禽の病気に対するワクチンに添加すると、免疫応答を 増強させるのに有用である。実施例27 非必須部位の、豚痘ウイルスHindIII M断片の 2.0kbHindIIIないしBglII領域への挿入 豚痘ウイルスHindIII M断片の2.0kb HindIIIないしB glII領域は外来性DNAのSPVへの挿入で有用である。外来性DNAは該 領域における唯一のBglII制限部位に挿入される(図17;配列番号:19 5のヌクレオチド540)。「組換えSPVを創製するための相同組換え法」に 従って、外来性DNAインサートを含有するプラスミドを用いて外来性DNAを 含有するSPVを得る。この手法が首尾よく行われるためには、挿入部位がSP Vの複製に必須でない領域にあって、該部位に、ウイルスとプラスミドDNAと の間の相同組換えを媒介するのに適した豚痘ウイルスDNAがその端部に隣接す ることが重要である。豚痘ウイルスHindIII M断片の2.0kb Hi ndIIIないしBglII領域における唯一のBglII制限部位はSPVI 4Lオーブンリーディングフレームの暗号領域内に位置する。該I4L ORF はワクシニアウイルスおよび天然痘ウイルス・リボヌクレオチド・レダクターゼ (大サブユニット)遺伝子(56−58)に対して配列同様性を有する。該リボ ヌクレオチド・レダクターゼ(大サブユニット)遺伝子はワクシニアウイルスの DNA複製に非必須であって、豚痘ウイルスにおける適当な挿入部位である。実施例28 S−SPV−047 S−SPV−047は2つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルスである。イ ー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および仮性狂犬病 ウイルスgB(gII)についての遺伝子を唯一のHindIII部位(Hin dIII M断片の2.0kb BglIIないしHindIIIサブ断片内に あるBglII制限エンドヌクレアーゼ部位に挿入されたHindIIIリンカ ー)に挿入した。該BglII挿入部位は、ワクシニアウイルス・リボヌクレオ シド二リン酸レダクターゼ遺伝子に対して有意な相同性を有するSPV 14L オープンリーディングフレーム内にある。lacZ遺伝子は合成後期プロモータ ー(LP1)の制御下にあり、PRV gB(gII)遺伝子は合成後期/初期 プロモーター(LP2EP2)の制御下にある。 S−SPV−047はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター799 −94.31(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001を利用 して達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについてのス クリーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトランスフ ェクション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結果はS −SPV−047と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載し た青色プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイル スを、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッ セイした。最初の3ラウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であり 、これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す。 「組換えSPVにおける外来性遺伝子発現についての黒色プラーク・スクリー ニング」を用いて、S−SPV−047を、PRV特異的抗原の発現につきアッ セイした。ブタ抗−PRVポリクローナル血清はS−SPV−047プラークと 特異的に反応するがS−SPV−001陰性対照プラークとは特異的に反応しな いことが示された。全てのS−SPV−047で観察されたプラークはブタ抗− PRV血清と反応し、これは該ウイルスがPRV外来性遺伝子を安定に発現して いたことを示す。ここに記載したアッセイをESK−4細胞で行い、ESK−4 細胞はSPV組換えワクチンの生産のために適した基礎となろうことが示された 。 PRV gB遺伝子産物の発現を確認するために、細胞をSPV−047で感 染させ、感染細胞溶解物の試料および培養上清をSDS−ポリアクリルアミドゲ ル電気泳動に付した。「ウェスタンブロッティング法」を用いて、該ゲルをブロ ットし、分析した。ブタ抗−PRVポリクローナル血清を用いてPRV特異的蛋 白質の発現を検出した。S−SPV−047感染細胞からの溶解物は、PRV糖 蛋白質Bの予測されるサイズである120kD、67kDおよび58kDに対応 するバンドを呈した。 SPV組換え体で発現されたPRV gBはブタにおいて有意な免疫応答を刺 激することが示されている(37、38;実施例8参照)。さらに、PRVgB を組換えSPVで発現させ、ビルレントPRVでの攻撃からの有意な保護が得ら れる(実施例6および8参照)。従って、S−SPV−047はPRV病に対し てブタを保護するためのワクチンとして価値がある。ここに記載したPRVワク チンはPRV gXまたはgIを発現しないので、それらはワクチン接種動物を 感染動物から区別するのに利用される現行PRV診断テスト(gX HerdC hekR、gI HerdChekRおよびClinEaseR)と適合するで あろう。S−SPV−052 S−SPV−052は3つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルスである。イ ー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および仮性狂犬病 ウイルスgB(gII)についての遺伝子を唯一のHindIII制限部位(S PV OlLオープンリーディングフレーム中の唯一のNdeI部位に挿入され たHindIIIリンカー;SPV HindIII M断片のほぼ545塩基 対NdeIないしNdeIサブ断片(ヌクレオチド1560ないし2104;配 列番号)が欠失されている)に挿入した。PRV gD(g50)についての遺 伝子を唯一のPstI制限部位(SPV OlLオープンリーディングフレーム 中の唯一のAccI部位に挿入されたPstIリンカー)に挿入した。lacZ 遺伝子は合成後期プロモーター(LP1)の制御下にあり、PRV gB(gI I)遺伝子は合成後期/初期プロモーター(LP2EP2)の制御下にあって、 PRV gD(g50)遺伝子は合成初期/後期プロモーター(EP1LP2) の制御下にある。 S−SPV−052はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター789 −41.7(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001を利用し て達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについてのスク リーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトランスフェ クション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結果はS− SPV−052と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載した 青色プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイルス を、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッセ イした。最初の3ラウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であり、 これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す。 「組換えSPVにおける外来性遺伝子発現についての黒色プラーク・スクリー ニング」を用いて、S−SPV−052を、PRV特異的抗原の発現につきアッ セイした。ブタ抗−PRVポリクローナル血清はS−SPV−052プラークと 特異的に反応するがS−SPV−001陰性対照プラークとは特異的に反応しな いことが示された。全てのS−SPV−052で観察されたプラークはブタ抗− PRV血清と反応し、これは該ウイルスがPRV外来性遺伝子を安定に発現して いたことを示す。ここに記載したアッセイをESK−4細胞で行い、ESK−4 細胞はSPV組換えワクチンの生産のために適した基礎となろうことが示された 。 PRV gBおよびgD遺伝子産物の発現を確認するために、細胞をSPV− 052で感染させ、感染細胞溶解物の試料および培養上清をSDS−ポリアクリ ルアミドゲル電気泳動に付した。「ウェスタンブロッティング法」を用いて、該 ゲルをブロットし、分析した。ブタ抗−PRVポリクローナル血清を用いてPR V特異的蛋白質の発現を検出した。S−SPV−052感染細胞からの溶解物お よび上清は、PRV糖蛋白質Bの予測されるサイズである120kD、67kD および58kDに対応するバンド、およびPRV糖蛋白質Dの予測されるサイズ である48kDに対応するバンドを呈した。 SPV組換え体で発現されたPRV gBおよびgDはブタにおいて有意な免 疫応答を刺激することが示されている(37、38;実施例8参照)。さらに、 PRVgBおよびgDを組換えSPVで発現させ、ビルレントPRVでの攻撃か らの有意な保護が得られる(実施例6および8参照)。従って、S−SPV−0 52はPRV病に対してブタを保護するためのワクチンとして価値がある。ここ に記載したPRVワクチンはPRV gXまたはgIを発現しないので、それら はワクチン接種動物を感染動物から区別するのに利用される現行PRV診断テス ト(gX HerdChekR、gI HerdChekRおよびClinEas eR)と適合するであろう。S−SPV−053 S−SPV−053は3つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルスである。イ ー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および仮性狂犬病 ウイルスgB(gII)についての遺伝子を唯一のHindIII制限部位(S PV OlLオープンリーディングフレーム中の唯一のNeI部位に挿入された HindIIIリンカー;SPV HindIII M断片のほぼ545塩基対 NdeIないしNdeIサブ断片(ヌクレオチド1560ないし2104;配列 番号)が欠失されている)に挿入した。PRV gC(gIII)についての遺 伝子を唯一のPstI制限部位(SPV OlLオープンリーディングフレーム 中の唯一のAccI部位に挿入されたPstIリンカー)に挿入した。lacZ 遺伝子は合成後期プロモーター(LP1)の制御下にあり、PRV gB(gI I)遺伝子は合成後期/初期プロモーター(LP2EP2)の制御下にあって、 PRV gC(gIII)遺伝子は合成初期/後期プロモーター(EP1LP2 )の制御下にある。 S−SPV−053はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター789 −41.27(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001を利用 して達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについてのス クリーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトランスフ ェクション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結果はS −SPV−053と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載し た青色プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイル スを、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッ セイした。最初の3ラウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であり 、これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す。 「組換えSPVにおける外来性遺伝子発現についての黒色プラーク・スクリー ニング」を用いて、S−SPV−053を、PRV特異的抗原の発現につきアッ セイした。ブタ抗−PRVポリクローナル血清はS−SPV−053プラークと 特異的に反応するがS−SPV−001陰性対照プラークとは特異的に反応しな いことが示された。全てのS−SPV−053で観察されたプラークはブタ抗− PRV血清と反応し、これは該ウイルスがPRV外来性遺伝子を安定に発現して いたことを示す。ここに記載したアッセイをESK−4細胞で行い、ESK−4 細胞はSPV組換えワクチンの生産のために適した基礎となろうことが示された 。 PRV gBおよびgC遺伝子産物の発現を確認するために、細胞をSPV− 053で感染させ、感染細胞溶解物の試料および培養上清をSDS−ポリアクリ ルアミドゲル電気泳動に付した。「ウェスタンブロッティング法」を用いて、該 ゲルをブロットし、分析した。ブタ抗−PRVポリクローナル血清を用いてPR V特異的蛋白質の発現を検出した。S−SPV−053感染細胞からの溶解物お よび上清は、PRV糖蛋白質Bの予測されるサイズである120kD、67kD および58kDに対応するバンド、およびPRV糖蛋白質Cの予測されるサイズ である92kDに対応するバンドを呈した。 SPV組換え体で発現されたPRV gBおよびgCはブタにおいて有意な免 疫応答を刺激することが示されている(37、38:実施例8参照)。さらに、 PRV gBおよびgCを組換えSPVで発現させ、ビルレントPRVでの攻撃 からの有意な保護が得られる(実施例6および8参照)。従って、S−SPV− 053はPRV病に対してブタを保護するためのワクチンとして価値がある。こ こに記載したPRVワクチンはPRV gXまたはgIを発現しないので、それ らはワクチン接種動物を感染動物から区別するのに利用される現行PRV診断テ スト(gX HerdChekR、gI HerdChekRおよびClinEa seR)と適合するであろう。S−SPV−054 S−SPV−054は3つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルスである。イ ー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および仮性狂犬病 ウイルスgC(gIII)についての遺伝子を唯一のHindIII制限部位( SPV OlLオープンリーディングフレーム中の唯一のNeI部位に挿入され たHindIIIリンカー;SPV HindIII M断片のほぼ545塩基 対NdeIないしNdeIサブ断片(ヌクレオチド1560ないし2104;配 列番号)が欠失されている)に挿入した。PRV gD(g50)についての遺 伝子を唯一のPstI制限部位(SPV OlLオープンリーディングフレーム 中の唯一のAccI部位に挿入されたPstIリンカー)に挿入した。lacZ 遺伝子は合成後期プロモーター(LP1)の制御下にあり、PRV gC(gI II)遺伝子は合成初期/後期プロモーター(EP1LP2)の制御下にあって 、PRV gD(g50)遺伝子は合成初期/後期プロモーター(EP1LP2 )の制御下にある。 S−SPV−054はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター789 −41.27(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001を利用 して達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについてのス クリーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトランスフ ェクション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結果はS −SPV−054と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載し た青色プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイル スを、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッ セイした。最初の3ラウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であり 、これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す。 「組換えSPVにおける外来性遺伝子発現についての黒色プラーク・スクリー ニング」を用いて、S−SPV−054を、PRV特異的抗原の発現につきアッ セイした。ブタ抗−PRVポリクローナル血清はS−SPV−054プラークと 特異的に反応するがS−SPV−001陰性対照プラークとは特異的に反応しな いことが示された。全てのS−SPV−054で観察されたプラークはブタ抗− PRV血清と反応し、これは該ウイルスがPRV外来性遺伝子を安定に発現して いたことを示す。ここに記載したアッセイをESK−4細胞で行い、ESK−4 細胞はSPV組換えワクチンの生産のために適した基礎となろうことが示された 。 PRV gCおよびgD遺伝子産物の発現を確認するために、細胞をSPV− 054で感染させ、感染細胞溶解物の試料および培養上清をSDS−ポリアクリ ルアミドゲル電気泳動に付した。「ウェスタンブロッティング法」を用いて、該 ゲルをブロットし、分析した。ブタ抗−PRVポリクローナル血清を用いてPR V特異的蛋白質の発現を検出した。S−SPV−054感染細胞からの溶解物お よび上清は、PRV糖蛋白質Cの予測されるサイズである92kDに対応するバ ンド、およびPRV糖蛋白質Dの予測されるサイズである48kDに対応するバ ンドを呈した。 SPV組換え体で発現されたPRV gCおよびgDはブタにおいて有意な免 疫応答を刺激することが示されている(37、38;実施例8参照)。さらに、 PRV gCおよびgDを組換えSPVで発現させ、ビルレントPRVでの攻撃 からの有意な保護が得られる(実施例6および8参照)。従って、S−SPV− 054はPRV病に対してブタを保護するためのワクチンとして価値がある。こ こに記載したPRVワクチンはPRV gXまたはgIを発現しないので、それ らはワクチン接種動物を感染動物から区別するのに利用される現行PRV診断テ スト(gX HerdChekR、gI HerdChekRおよびClinEa seR)と適合するであろう。S−SPV−055 S−SPV−055は4つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルスである。イ ー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および仮性狂犬病 ウイルスgB(gII)についての遺伝子を唯一のHindIII制限部位(S PV OlLオープンリーディングフレーム中の唯一のNeI部位に挿入された HindIIIリンカー;SPV HindIII M断片のほぼ545塩基対 NdeIないしNdeIサブ断片(ヌクレオチド1560ないし2104;配列 番号)が欠失されている)に挿入した。PRV gD(g50)およびPRV gC(gIII)についての遺伝子を唯一のPstI制限部位(SPV OlL オ ープンリーディングフレーム中の唯一のAccI部位に挿入されたPstIリン カー)に挿入した。lacZ遺伝子は合成後期プロモーター(LP1)の制御下 にあり、PRV gB(gII)遺伝子は合成後期/初期プロモーター(LP2 EP2)の制御下にあり、PRV gD(g50)遺伝子は合成後期/初期プロ モーター(LP2EP2)の制御下にあって、PRV gC(gIII)遺伝子 は合成初期/後記プロモーター(EP1LP2)の制御下にある。 S−SPV−055はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター789 −41.73(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001を利用 して達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについてのス クリーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトランスフ ェクション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結果はS −SPV−055と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載し た青色プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイル スを、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッ セイした。最初の3ラウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であり 、これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す。 「組換えSPVにおける外来性遺伝子発現についての黒色プラーク・スクリー ニング」を用いて、S−SPV−055を、PRV特異的抗原の発現につきアッ セイした。ブタ抗−PRVポリクローナル血清はS−SPV−055プラークと 特異的に反応するがS−SPV−001陰性対照プラークとは特異的に反応しな いことが示された。全てのS−SPV−055で観察されたプラークはブタ抗− PRV血清と反応し、これは該ウイルスがPRV外来性遺伝子を安定に発現して いたことを示す。ここに記載したアッセイをESK−4細胞で行い、ESK−4 細胞はSPV組換えワクチンの生産のために適した基礎となろうことが示された 。 PRV gB、gCおよびgD遺伝子産物の発現を確認するために、細胞をS PV−055で感染させ、感染細胞溶解物の試料および培養上清をSDS−ポリ アクリルアミドゲル電気泳動に付した。「ウェスタンブロッティング法」を用い て、該ゲルをブロットし、分析した。ブタ抗−PRVポリクローナル血清を用い てPRV特異的蛋白質の発現を検出した。S−SPV−055感染細胞からの溶 解物および上清は、PRV糖蛋白質Bの予測されるサイズである120kD、6 7kDおよび58kDに対応するバンド;PRV糖蛋白質Cの予測されるサイズ である92kDに対応するバンド;およびPRV糖蛋白質Dの予測されるサイズ である48kDに対応するバンドを呈した。 SPV組換え体で発現されたPRV gB、gCおよびgDはブタにおいて有 意な免疫応答を誘発することが示されている(37、38;実施例8参照)。さ らに、PRV gB、gCおよびgDを組換えSPVで発現させ、ビルレントP RVでの攻撃からの有意な保護が得られる(実施例6および8参照)。従って、 S−SPV−055はPRV病に対してブタを保護するためのワクチンとして価 値がある。ここに記載したPRVワクチンはPRV gXまたはgIを発現しな いので、それらはワクチン接種動物を感染動物から区別するのに利用される現行 PRV診断テスト(gX HerdChekR、gI HerdChekRおよび ClinEaseR)と適合するであろう。実施例29 SPV−059 S−SPV−059は1つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルスである。イ ー・コリβ−グルクロニダーゼについての遺伝子(uidA)をSPV Hin dIII Kゲノム断片内にあるSPV B18Rオープンリーディングフレー ム中の唯一のEcoRI制限部位に挿入した。該uidA遺伝子は合成後期/初 期プロモーター(LP2EP2)の制御下にある。SPV 6.5kb Hin dIII K断片(配列番号)の3.2kb領域からの部分配列は、3つの可能 なオープンリーディングフレームを示す。SPV B18R ORFはワクシニ アウイルスB18R遺伝子、ウサギ線維腫ウイルスからの77.2K蛋白質、ワ クシニアウイルスC19L/B25R ORFおよびヒト脳変異体からのアンキ リン反復領域に相同な配列を示す。該B18R遺伝子は高親和性および広い特異 性を持つ可溶性インターフェロン受容体をコードする。SPV B4Rオープン リーディングフレームはウサギ線維腫ウイルスのT5蛋白質に相同の配列を示す 。 S−SPV−059はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター796 −50.31およびウイルスS−SPV−001を利用して達成された。相同性 ベクター796−50.31はプラスミド551−47.23(材料および方法 参照)からのLP2EP2プロモーターuidAカセットを含有する平滑末端化 されたNcoI断片の、SPV6.5kb HindIII K断片中の唯一の EcoRI部位(平滑末端化)への挿入によって創製された。「酵素マーカー遺 伝子を発現する組換えヘルペスウイルスについてのスクリーニング」によってト ランスフェクション・ストックをスクリーニングした。青色プラーク精製の最終 結果はS−SPV−059と命名した組換えウイルスであった。材料および方法 に記載した青色プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、こ のウイルスを、β−グルクロニダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性に つきアッセイした。最初の3ラウンドの精製後、観察されたプラークは青色であ り、これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す 。 S−SPV−059を精製し、これは外来性遺伝子、イー・コリuidAを発 現し、これは7.5kb HindIII K断片内のEcoRI部位が外来性 遺伝子のための安定な挿入部位であることを示す。この挿入部位を利用する組換 え豚痘ウイルスは外来性遺伝子の発現に、病気に対するワクチンとして、または 発現された外来性遺伝子に対する抗体を生起させるための発現ベクターとして有 用である。SPV−060 S−SPV−060は1つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルスである。イ ー・コリβ−グルクロニダーゼについての遺伝子(uidA)をSPV Hin dIII Nゲノム断片内にある唯一のEcoRV制限部位に挿入した。該ui dA遺伝子は合成後期/初期プロモーター(LP2EP2)の制御下にある。S PV 3.2kb HindIII N断片(配列番号)の部分配列は、2つの 可能なオープンリーディングフレームを示す。SPV I7L ORFはワクシ ニアウイルスの蛋白質17に相同な配列を示す。該SPV I4Lオープンリー ディングフレームは、ワクシニアウイルスのリボヌクレオシド二リン酸レダクタ ーゼ遺伝子に相同の配列を示す。I4L ORFおよびI7L ORFの間の、 2つの可能なオープンリーディングフレームI5LおよびI6Lは機能が未知で ある。 S−SPV−060はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター796 −71.31およびウイルスS−SPV−001を利用して達成された。相同性 ベクター796−71.31はプラスミド551−47.23(材料および方法 参照)からのLP2EP2プロモーターuidAカセットを含有する平滑末端化 されたNcoI断片の、SPV3.2kb HindIII N断片(図29A )中の唯一のEcoRV部位への挿入によって創製された。「酵素マーカー遺伝 子を発現する組換えヘルペスウイルスについてのスクリーニング」によってトラ ンスフェクション・ストックをスクリーニングした。青色プラーク精製の最終結 果はS−SPV−060と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に 記載した青色プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、この ウイルスを、β−グルクロニダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につ きアッセイした。最初の3ラウンドの精製後、観察されたプラークは青色であり 、これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す。 S−SPV−060を精製し、これは外来性遺伝子、イー・コリuidAを発 現し、これは3.2kb HindIII N断片内のEcoRI部位が外来性 遺伝子のための安定な挿入部位であることを示す。この挿入部位を利用する組換 え豚痘ウイルスは外来性遺伝子の発現に、病気に対するワクチンとして、または 発現された外来性遺伝子に対する抗体を生起させるための発現ベクターとして有 用である。S−SPV−061 S−SPV−061は1つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルスである。イ ー・コリβ−グルクロニダーゼについての遺伝子(uidA)をSPV Hin dIII Nゲノム断片内にある唯一のSnaBI制限部位に挿入した。該ui dA遺伝子は合成後期/初期プロモーター(LP2EP2)の制御下にある。S PV 3.2kb HindIII N断片(配列番号)の部分配列は、2つの 可能なオープンリーディングフレームを示す。SPV I7L ORFはワクシ ニアウイルスの蛋白質I7に相同な配列を示す。該SPV I4Lオープンリー ディングフレームは、ワクシニアウイルスのリボヌクレオシド二リン酸レダクタ ーゼ遺伝子に相同の配列を示す。I4L ORFおよびI7L ORFの間の、 2つの可能なオープンリーディングフレームI5LおよびI6Lは機能が未知で ある。 S−SPV−061はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター796 −71.41およびウイルスS−SPV−001を利用して達成された。相同性 ベクター796−71.41はプラスミド551−47.23(材料および方法 参照)からのLP2EP2プロモーターuidAカセットを含有する平滑末端化 されたNcoI断片の、SPV3.2kb HindIII N断片中の唯一の SnaBI部位への挿入によって創製された。「酵素マーカー遺伝子を発現する 組換えヘルペスウイルスについてのスクリーニング」によってトランスフェクシ ョン・ストックをスクリーニングした。青色プラーク精製の最終結果はS−SP V−061と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載した青色 プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイルスを、 β−グルクロニダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッセイし た。最初の3ラウンドの精製後、観察されたプラークは青色であり、これはウイ ルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す。 S−SPV−061を精製し、これは外来性遺伝子、イー・コリuidAを発 現し、これは3.2kb HindIII N断片内のSnaBI部位が外来性 遺伝子のための安定な挿入部位であることを示す。この挿入部位を利用する組換 え豚痘ウイルスは外来性遺伝子の発現に、病気に対するワクチンとして、または 発現された外来性遺伝子に対する抗体を生起させるための発現ベクターとして有 用である。S−SPV−062 S−SPV−062は1つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルスである。イ ー・コリβ−グルクロニダーゼについての遺伝子(uidA)をSPV Hin dIII Nゲノム断片内にある唯一のBglII制限部位に挿入した。該ui dA遺伝子は合成後期/初期プロモーター(LP2EP2)の制御下にある。S PV 3.2kb HindIII N断片(配列番号)の部分配列は、2つの 可能なオープンリーディングフレームを示す。SPV I7L ORFはワクシ ニアウイルスの蛋白質I7に相同な配列を示す。該SPV I4Lオープンリー ディングフレームは、ワクシニアウイルスのリボヌクレオシド二リン酸レダクタ ーゼ遺伝子に相同の配列を示す。I4L ORFおよびI7L ORFの間の、 2つの可能なオープンリーディングフレームI5LおよびI6Lは機能が未知で ある。 S−SPV−062はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター796 −71.51およびウイルスS−SPV−001を利用して達成された。相同性 ベクター796−71.51はプラスミド551−47.23(材料および方法 参照)からのLP2EP2プロモーターuidAカセットを含有する平滑末端化 されたNcoI断片の、SPV3.2kb HindIII N断片中の唯一の BglII部位への挿入によって創製された。「酵素マーカー遺伝子を発現する 組換えヘルペスウイルスについてのスクリーニング」によってトランスフェクシ ョン・ストックをスクリーニングした。青色プラーク精製の最終結果はS−SP V−062と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載した青色 プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイルスを、 β−グルクロニダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッセイし た。最初の3ラウンドの精製後、観察されたプラークは青色であり、これはウイ ルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す。 S−SPV−062を精製し、これは外来性遺伝子、イー・コリuidAを発 現し、これは3.2kb HindIII N断片内のBglII部位が外来性 遺伝子のための安定な挿入部位であることを示す。この挿入部位を利用する組換 え豚痘ウイルスは外来性遺伝子の発現に、病気に対するワクチンとして、または 発現された外来性遺伝子に対する抗体を生起させるための発現ベクターとして有 用である。実施例30: 合成初期または合成痘プロモーターの制御下にあるイー・コリβ−ガラクトシ ダーゼ(lacZ)を発現する組換え豚痘ウイルス 各々、合成痘プロモーターLP1、LP2、およびEP1の制御下にあるイー ・コリβ−ガラクトシダーゼ(lacZ)を発現する3つの組換え豚痘ウイルス S−SPV−056、S−SPV−057、およびS−SPV−058を構築し た。 S−SPV−056はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター791 −63.19(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001を利用 して達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについてのス クリーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトランスフ ェクション・ストックをスクリーニングした。S−SPV−057はS−SPV −001(Kasza株)から誘導した。これは「組換えSPVを創製するための相 同組換え法」において相同性ベクター791−63.41(材料および方法参照 )およびウイルスS−SPV−001を利用して達成された。「β−ガラクトシ ダーゼを発現する組換えSPVについてのスクリーニング」(BLUOGALお よびCPRGアッセイ)によってトランスフェクション・ストックをスクリーニ ングした。S−SPV−058はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した 。これは「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクタ ー796−18.9(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001 を利用して達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについ てのスクリーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトラ ンスフェクション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結 果はS−SPV−056、S−SPV−057およびS−SPV−058と命名 した組換えウイルスであった。材料および方法に記載した青色プラーク・アッセ イによってモニターした複数継代によって、このウイルスを、β−ガラクトシダ ーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッセイした。最初の3ラウ ンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であり、これはウイルスが純粋 で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す。 組換え豚痘ウイルスはヒト細胞系においてイー・コリβ−ガラクトシダーゼの ごとき外来性遺伝子を発現するが、ヒト細胞系において複製しない。外来性遺伝 子の発現を最適化するために、S−SPV−056、S−SPV−057および S−SPV−058を用いて、初期または後期合成ポックスウイルス・プロモー ターの制御下にあるイー・コリβ−ガラクトシダーゼの最適発現レベルを比較す る。組換え豚痘ウイルスの発現が欠失されているヒト細胞系は、限定されるもの ではないが、143B(骨肉腫)、A431(類表皮癌)、A549(肺癌)、 Capan−1(肝臓癌)、CF500(包皮繊維芽細胞)、Chang Li ver(肝臓)、Detroit(ダウン包皮繊維芽細胞)、HEL−199( 胚性肺)、HeLa(子宮頸部癌)、HEp−2(表皮咽頭癌)、HISM(腸 平滑筋)、HNK(新生児腎臓)、MRC−5(胚性肺)、NCI−H292( 肺粘膜表皮癌)、OVCAR−3(卵巣癌)、RD(横紋筋肉腫)、THF(単 球白血球)、WIL2−NS(Bリンパ球系、非分泌)、WISH(羊膜)を含 む。実施例31 S−SPV−051 S−SPV−051は少なくとも2つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および ウシ・ウイルス性下痢ウイルス糖蛋白質53(g53)についての遺伝子をSP V 617−48.1 ORFに挿入した(唯一のAccI制限部位は唯一のN otI制限部位で置き換えた)。lacZ遺伝子は合成後期プロモーター(LP 1)の制御下にあり、BVDV g53遺伝子は合成後期/初期プロモーター(L P2EP2)の制御下にある。 S−SPV−051はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター783 −39.2(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001を利用し て達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについてのスク リーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトランスフェ クション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結果はS− SPV−051と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載した 青色プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイルス を、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッセ イした。最初の3ラウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であり、 これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す。 「組換えSPVにおける外来性遺伝子発現についての黒色プラーク・スクリー ニング」を用いて、S−SPV−051を、PRV特異的抗原の発現につきアッ セイした。BVDV g53に対するマウス・モノクローナル抗体はS−SPV −051プラークと特異的に反応するがS−SPV−001陰性対照プラークと は特異的に反応しないことが示された。全てのS−SPV−051で観察された プラークはBVDV g53に対するモノクローナル抗体と反応し、これは該ウ イルスがPRV外来性遺伝子を安定に発現していたことを示す。ここに記載した アッセイをESK−4細胞で行い、ESK−4細胞はsPV組換えワクチンの生 産のために適した基礎となろうことが示された。 BVDV g53遺伝子産物の発現を確認するために、細胞をSPV−051 で感染させ、感染細胞溶解物の試料をSDS−ポリアクリルアミドケル電気泳動 に付した。「ウェスタンブロッティング法」を用いて、該ゲルをブロットし、分 析した。BVDV g53に対するモノクローナル抗体を用いてBVDV特異的 蛋白質の発現を検出した。S−SPV−051感染細胞からの溶解物および上清 は、BVDV g53蛋白質の糖鎖付加および非糖鎖付加形態を示す53kdお よびそれを超えるバンドを呈した。 S−SPV−051はウシにおいてBVDV感染に対するワクチンとして有用 であって、BVDV糖蛋白質53の発現に有用である。実施例32: S−SPV−044: S−SPV−044は少なくとも2つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および 感染性包病ウイルス(IBDV)ポリメラーゼ蛋白質についての遺伝子を617 −48.1 ORFに挿入した(唯一のAccI制限部位は唯一のNotI制限 部位で置き換えた)。lacZ遺伝子は合成後期プロモーター(LP1)の制御 下にあり、IBDVポリメラーゼ遺伝子は合成後期/初期プロモーター(LP2 EP2)の制御下にある。 S−SPV−044はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター749 −75.78(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001を利用 して達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについてのス クリーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトランスフ ェクション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結果はS −SPV−044と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載し た青色プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイル スを、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッ セイした。最初の3ラウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であり 、これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す。 S−SPV−044はIBDVポリメラーゼ蛋白質の発現に有用である。S− SPV−044は組換えIBDV弱毒化ワクチンに対するイン・ビトロのアプロ ーチで有用である。T3またはT7プロモーター(pBlueScriptプラスミド;Stra tagene,Inc.)を用いて弱毒化IBDV株からのRNA鎖を細菌発現系で合成して 、IBDVゲノムの二本鎖短鎖および長鎖セグメントを合成する。豚痘ウイルス はIBDVポリメラーゼを発現するが、CEF細胞中で複製しない。S−SPV −044から産生されたIBDVポリメラーゼは、二本鎖RNAゲノム鋳型から 感染性弱毒化IBDVウイルスを合成する。得られた弱毒化IBDVウイルスは ニワトリにおいて感染性包病に対するワクチンとして有用である。実施例33: S−SPV−046 S−SPV−046は少なくとも2つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および ネコ免疫不全ウイルス(FIV)gagプロテアーゼ(gag)についての遺伝 子を738−94.4 ORF(SPV OlL ORFの773塩基対欠失; ヌクレオチド1669ないし2452の欠失、配列番号:189)に挿入した。 lacZ遺伝子は豚痘OlLプロモーターの制御下にあり、FIV gag遺伝 子は合成後期/初期プロモーター(LP2EP2)の制御下にある。 S−SPV−046はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター761 −75.B18(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001を利 用して達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについての スクリーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトランス フェクション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結果は S−SPV−046と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載 した青色プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイ ルスを、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきア ッセイした。最初の3ラウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であ り、これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す 。 FIV gag遺伝子産物の発現を確認するために、細胞をSPV−046で 感染させ、感染細胞溶解物の試料および培養上清をSDS−ポリアクリルアミド ゲル電気泳動に付した。「ウェスタンブロッティング法」を用いて、該ゲルをブ ロットし、分析した。ネコ抗−FIV(PPR株)血清を用いてFIV特異的蛋 白質の発現を検出した。S−SPV−046感染細胞からの溶解物および上清は 、FIV gag蛋白質の予測されたサイズである26kdおよび17kdにお けるバンドを呈した。組換え豚痘ウイルスにより発現されたFIV gag蛋白 質は適当に加工され、培地に分泌された。S−SPV−048 S−SPV−048は少なくとも2つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および ネコ免疫不全ウイルス(FIV)エンベロープ(env)についての遺伝子をS PV 617−48.1 ORFに挿入した(唯一のAccI制限部位は唯一の NctI制限部位で置き換えた)。lacZ遺伝子は合成後期プロモーター(L P1)の制御下にあり、FIV env遺伝子は合成後期/初期プロモーター( LP2EP2)の制御下にある。 S−SPV−048はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター781 −84.C11(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001を利 用して達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについての スクリーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトランス フェクション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結果は S−SPV−048と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載 した青色プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイ ルスを、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきア ッセイした。最初の3ラウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であ り、これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す 。 S−SPV−046およびS−SPV−048は単独でまたはネコにおけるF IV感染に対するワクチンとしての組合せにおいて有用であって、FIV en vおよびgag蛋白質の発現に有用である。FIV envおよびgag蛋白質 双方を発現する組換え豚痘ウイルスはネコにおいてFIV感染に対するワクチン として有用である。 ヒト呼吸器系シンシチウムウイルスFおよびG蛋白質を発現する組換え豚痘ウ イルスはヒトの病気に対するワクチンとして有用である。実施例34 組換えポックスウイルスで発現されたニワトリIFNのイン・ビトロ特性 細胞培養における組換えウイルスの増殖特性。野生型豚痘ウイルスと比較して 、S−SPV−042は胚性ブタ腎臓細胞(ESK−4)において増殖しなかっ た。 SPV/cIFN組換えウイルスで感染させた細胞からの上清につきウェスタ ンブロット分析を行った。ウサギおよびマウス抗血清を、濃縮SPV/cIFN 感染不和済みからのcIFNに対して生起させ、ウェスタン分析用の調製におい て、野生型SPVで感染させたESK−4細胞に対して予め清澄化させた。ウサ ギおよびマウス抗−cIFN抗血清は、組換えSPV/cIFNおよびSPV野 生型ウイルス感染上清からのニトロセルロース上の変性蛋白質と反応した。17 −20キロダルトンの推定分子量サイズ範囲を持つ反応性バンドがSPV/cI FNレーンに存在し、SPV野生型対照レーンでは存在しなかった。水泡性口内炎ウイルスの増殖に対するSPV/cIFN(S−SPV−042) 、FPV/cIFN、およびFPV/cIFN/NDV感染細胞からの上清で発 現されたcIFNの効果 SPV/cIFN、FPV/cIFN/cIFN感染細胞からのビリオン清澄 化上清をウイルス阻害活性の存在につきテストし、結果を表1に示す。略言すれ ば、CEF細胞を系列希釈したウイルス上清と共にインキュベートした。引き続 いて、水泡性口内炎ウイルス(VSV)の40,000プラーク形成単位(pf u)/ウェルを添加し、48時間後にVSV細胞障害効果(CPE)につきウェ ルをスコア取りした。cIFNを含有する組換えウイルス上清はVSV誘導CP Eを阻害することが示され、他方、対照ウイルス上清は阻害しなかった。VSV 誘導細胞障害効果はウサギ抗−cIFN血清の存在下では逆になったであろう。 表1 組換えウサギ上清 cIFN活性(単位/ml)a SPV/IFN 2,500,000 SPV <100 FPV/IFN 250,000 FPV/cIFN/NDV 250,000 FPV <100 a 1単位の活性は、100%VSV CPEが阻害されるポックスウイ ルス上清の希釈であると定義される。シチメンチョウのヘルペスウイルスに対するSPV/cIFN感染細胞の上清か ら発現されたcIFNの効果 SPV/cIFNウイルスで感染したESK−4細胞からの組換えcIFNを 含有する上清を、CEF細胞におけるシチメンチョウのヘルペスウイルス(HV T)の増殖を阻害するその活性につきテストし、結果を表2に示す。略言すれば 、系列希釈上清をCEF細胞と共にインキュベートし、次いで、100pfu/ ウ ェルの野生型HVTで感染させた。48時間後に全てのウェルでプラークを計数 した。10−100単位のcIFN活性はHVT(100pfu/ウェル)のプ ラーク形成を阻害した。野生型SPVからの上清はHVTプラーク形成を阻害し なかった。 表2 SPV/cIFN上清 HVTプラークの数 (単位/mla 0 99 1000 0 100 0 10 45 a 1単位のcIFN活性は100%のVSV CPEが阻害され るポックスウイルス上清の希釈であると定義される。SPV/cIFN感染細胞からの上清で発現されたcIFNでの処理の後におけ るニワトリ・マクロファージによるNOの誘導 HD11細胞または骨髄接着性細胞をSPV/cIFN上清からの1000単 位/mlのcIFN、リポ多糖(LPS)(9ng/ml)またはcIFNおよ びLPS双方と共にインキュベートし、結果を表3に示す。24時間後、上清流 体を収集し、亜硝酸塩レベルを測定した。これらのデータは、SPV/cIFN 上清から発現されたcIFNがLPSの存在下でニワトリ・マクロファージを活 性化する能力を有することを示す。 表3 以下のもので刺激した後における亜硝酸塩レベル (マイクロ/モル) 細胞源 LPS SPV/cIFN LPS+SPV/cIFN HD11 10.76 6.4 35.29 BMAC 13.1 5.8 35.10 結論: 1.組換え豚痘ウイルスは、VSV感染からのCEF細胞の保護によって測定 して、生物学的に活性なニワトリ・インターフェロンを感染細胞の上清中に発現 する。 2.組換えSPV/cIFN感染細胞からの上清で発現されたニワトリ・イン ターフェロンは用量依存的にHVTでの感染に対してCEF細胞を保護すること が示された。 3.SPV/cIFNから発現されたニワトリ・インターフェロンはPLSと 相乗的に作用して、一酸化窒素誘導によって検出して、ニワトリ・マクロファー ジを活性化する。 4.前記データは、ニワトリIFNを発現する組換え豚痘ウイルスがイン・ビ トロ、イン・ビボおよびイン・オボにおいて免疫変調剤として遊離な適用を有し 得ることを示す。実施例35 ウイルスベクターによる送達系および/またはサブユニット・アプローチを用 いるIBDワクチンの構築の別法として、IBDウイルスRNAを直接操作して 、大(セグメントA)および小(17グメントB)二本鎖RNAサブユニット双 方を表すcDNAクローンから誘導された全長RNAを用いてウイルスを再構築 する。IBDウイルスの生成はこのようにして最初の2つのアプローチよりも優 れたいくつかの利点を与える。まず、もしIBDウイルスをRNA鋳型を用いて 再度生成すれば、転写(RMAの生成)に先立ってウイルス・ゲノムのクローン 化cDNAコピーを操作することができる。このアプローチを用い、ビルレント IBD株を弱毒化するか、あるいは弱毒化ワクチン骨格のV2可変領域をビルレ ント株のそれで置き換えることができる。そうする場合において、本発明は、ワ クチン株の安全性および効率を供しつつ、ビルレントIBD株に対する保護を提 供する。 さらに、このアプローチを用い、本発明により、関連ビルナウイルス感染性膵臓 壊死ウイルス(IPNV)から誘導されたRNAポリメラーゼおよびIPNVか ら誘導されたポリプロテインを用いて生成した温度感受性IBDウイルスが構築 されテストされる。IPNVポリメラーゼはIBDVのそれよりも低い温度で最 適活性を有する。もしIPNVポリメラーゼがIBDV上に存在する調節シグナ ルを認識すれば、ハイブリッド・ウイルスはニワトリに存在する高温で弱毒化さ れることが期待される。別法として、IBDV血清型2ウイルスから誘導された RNAポリメラーゼおよびIBDV血清型1ウイルスから誘導されたポリプロテ インを用いて生成されたIBDウイルスを構築しテストできる。 最初にBursaVacワクチン株(Sterwin Labs)を用いて、IBDVの完全なゲノム (二本鎖RNAセグメントAおよびB)を表すcDNAクローンを構築する。一 旦セグメントAおよびBの全長コピーを表すcDNAクローンが構築されたなら ば、鋳型RNAが調製される。IBDVは二セグメント化二本鎖RNAウイルス として存在するので、pBlueScriptプラスミド(Stratagene,Inc.)を用いて、各セ グメントのセンスおよびアンチセンス両RNA鎖を得る。これらのベクターは、 イン・ビトロで実質量のRNAを得るために高度に特異的なファージ・プロモー ターを利用する。唯一の制限エンドヌクレアーゼ部位を3’PCRプライマーに 作成して、転写の間にラン−オフ転写体の生成のためにDNAを線状化する。 精製されたRNA転写体(4鎖)をニワトリ胚繊維芽細胞(CEF)にトラン スフェクトして該RNAが感染性であるか否かを判断する。IBDV特異的Ma bsを用いる黒色プラーク・アッセイによって判断してもしIBDウイルスが生 成すれば、さらなる操作は必要ではなく、ワクチン株の作成を開始できる。この 方法の利点は、このようにして作成されたIBDウイルスは純粋でほとんど/全 く精製を要せず、新しいワクチンを創製するのに要する時間を大幅に減少させる ということである。もし精製されたRNAを用いて陰性結果が得られれば、ヘル パーウイルスの使用による機能的ウイルスRNAポリメラーゼが必要である。ビ ルナウイルスは鎖置き換え(半保存的)メカニズムによってその核酸を複製し、 RNAポリメラーゼは二本鎖RNA分子の末端に結合し、環化された環構造を形 成する(Muller & Nitschke,Virology 159,174-177,1987)。豚痘ウイルスにおけ る約878アミノ酸のRNAポリメラーゼ・オープンリーディングフレームを発 現させ、この組換えウイルス(S−SPV−044)を用いて、イン・トラント にて機能的IBDV RNAを得る。ウイルス・ベクターの生成的複製の徴候が ない場合、豚痘ウイルスは免疫学的に認識可能な外来性抗原を鳥類細胞(CEF 細胞)にて発現した。本発明においては、SPV複製で細胞を汚染することくな く、豚痘ベクターを用いてIBDVポリメラーゼ蛋白質をトリンスフェクトした RNAとしで同一細胞内で発現させる。 ゲノムRNAを用いてIBDウイルスはイン・ビトロで生成されるということ が証明されれば、感染性包病に対する改良された弱毒化ウイルス生ワクチンが開 発される。生成するIBDウイルスの新しく規定された系と共に組換えDNA技 術を用いて、弱毒化ウイルスの構築を容易とするウイルス・ゲノム内の特異的欠 失が作成される。この技術を用い、病原性の原因となるIBDVの領域および弱 毒化された免疫原性IBDVワクチンが同定される。本発明はビルレントIBD 株または弱毒化ワクチン骨格のVP2可変領域のビルレント株のそれでの置き換 えを提供し、かくして、ワクチン株の安全性および効果を供しつつ、ビルレント 株に対して保護する。実施例36 シチメンチョウのヘルペスウイルスの増殖に対するウサギ抗ーニワトリ・イン ターフェロン(cIFN)抗体の効果 SPV/cIPN(SPV041)感染ESK−4細胞からの上清を感染48 時間後に収穫し、次いで、Centricon 10カラム(Amicon)によって5−10倍濃 縮した。1mlの濃縮上清をウサギに3週間間隔で3回注射し、次いで、血液採 取した。次いで、このウサギ抗血清を培養で用いて、HVTの増殖に対するイン ターフェロンの効果を調べた。抗−cIFNはプラーク・アッセイにおいてcI FNの添加によって誘導されたHVT(1:200)およびVSV(1:80) に対するブロックを逆行させることが示された。さらに、HVTウイルスDNA のサブ−プラーキング・レベルで一時的にトランスフェクトしたCEFの培地中 への抗−cIFNの添加(1:100)は、HVTプラークの形成(200プラ ーク/ウェル)を増強させることが示された。抗−cIFNの不存在下でHVT DNAでトランスフェクトしたCEFはプラークを生じなかった。 HVTはCEFから産生されたインターフェロンに高度に感受性であって、c IFNをブロックした場合、HVT増殖が増強された。 出願人は、(1)ワクチン・ストックにおいてHVT力価を増加させるための 添加剤としてのcIFNに対する抗体の使用;(2)コスミド再構築を介する新 しい組換えHVTウイルスの形成を容易とするための添加剤としてのcIFNに 対する抗体の使用を含める。実施例37 S−SPV−063 S−SPV−063は少なくとも2つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および ブタ・インフルエンザウイルス(SIV)NP(H1N1)についての遺伝子を SPV 617−48.1 ORFに挿入した(唯一のAccI制限部位は唯一 のNotI制限部位で置き換えた)。lacZ遺伝子は合成後期プロモーター( LP1)の制御下にあり、SIV NP遺伝子は合成後期/初期プロモーター( LP2EP2)の制御下にある。 S−SPV−063はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター807 −41.3(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001を利用し て達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについてのスク リーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトランスフェ クション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結果はS− SPV−063と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載した 青色プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイルス を、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッセ イした。最初の3ラウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であり、 これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す。 「組換えSPVにおける外来性遺伝子発現についての黒色プラーク・スクリー ニング」を用いて、S−SPV−063を、SIV特異的抗原の発現につきアッ セイした。ブタ抗−SIVポリクローナル血清またはヤギ抗−NPポリクローナ ル血清はS−SPV−063プラークと特異的に反応するがS−SPV−001 陰性対照プラークとは特異的に反応しないことが示された。全てのS−SPV− 063で観察されたプラークはブタ抗−SIV血清またはヤギ抗−NP血清と反 応し、これは該ウイルスがSIV外来性遺伝子を安定に発現していたことを示す 。ここに記載したアッセイをESK−4細胞で行い、ESK−4細胞はSPV組 換えワクチンの生産のために適した基礎となろうことが示された。 SIV NP遺伝子産物の発現を確認するために、細胞をSPV−063で感 染させ、感染細胞溶解物の試料および培養上清をSDS−ポリアクリルアミドゲ ル電気泳動に付した。「ウェスタンブロッティング法」を用いて、該ゲルをブロ ットし、分析した。ブタ抗−SIVポリクローナル血清またはヤギ抗−NPポリ クローナル血清を用いてSIV特異的蛋白質の発現を検出した。S−SPV−0 63感染細胞からの溶解物および上清は、SIV NP蛋白質の予測されるサイ ズである56kdに対応するバンドを呈した。 S−SPV−063はブタにおいてSIV感染に対するワクチンとして有用で あって、SIV NPの発現で有用である。S−SPV−063はNAを発現す るS−SPV−066およびSIV HAを発現するS−SPV−065と組み 合わせたワクチンとして有用である。 S−SPV−064 S−SPV−064は1つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルスである。イ ー・コリβ−グルクロニダーゼ(uidA)についての遺伝子を6.9kb S PV HindIII Jゲノム断片内の唯一のXhoI制限部位に挿入した。 該uidA遺伝子は合成後期/前期プロモーター(LP2EP2)の制御下にあ る。HindIII Jゲノム断片はA50R ORFの一部(aa227ない し552)を含有する。唯一のXhoI部位はA50R ORF内にはない。X hoI部位は豚痘ウイルス・ゲノムの3’末端から25kbにある。 S−SPV−064はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター807 −42.28およびウイルスS−SPV−001を利用して達成された。相同性 ベクター807−42.28は、プラスミド551−47.23からのLP2E P2プロモーターuidA遺伝子カセットを含有するNotI断片(材料および 方法参照)の、6.9kb HindIII J断片中のNotI部位(DNA リンカーによって唯一のXhoI部位はNotIに変換した)への挿入によって 生成した。「酵素的マーカー遺伝子を発現する組換えヘルペスウイルスについて のスクリーニングスクリーニング」によってトランスフェクション・ストックを スクリーニングした。青色プラーク精製の最終結果はS−SPV−064と命名 した組換えウイルスであった。材料および方法に記載した青色プラーク・アッセ イによってモニターした複数継代によって、このウイルスを、β−グルクロニダ ーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッセイした。最初の3ラウ ンドの精製後、観察されたプラークは青色であり、これはウイルスが純粋で、安 定であって外来性遺伝子を発現することを示す。 S−SPV−064を精製し、これは外来性遺伝子、イー・コリuidAを発 現し、これは6.9kb HindIII J断片内のXhoI部位がウイルス 増殖に必須でない部位であって外来性遺伝子のための安定な挿入部位であること を示す。この挿入部位を利用する組換え豚痘ウイルスは外来性遺伝子の発現に、 病気に対するワクチンとして、または発現された外来性遺伝子に対して抗体を生 起させるための発現ベクターとして有用である。S−SPV−065 S−SPV−065は少なくとも2つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および ブタ・インフルエンザウイルス(SIV)HA(H1N1)についての遺伝子を SPV 617−48.1 ORFに挿入した(唯一のAccI制限部位は唯一 のNotI制限部位で置き換えた)。lacZ遺伝子は合成後期プロモーター( LP1)の制御下にあり、SIV HA遺伝子は合成後期/初期プロモーター( LP2EP2)の制御下にある。 S−SPV−065はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター807 −84.3(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001を利用し て達成された。「β−ガラクトシグーゼを発現する組換えSPVについてのスク リーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトランスフェ クション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結果はS− SPV−065と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載した 青色プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイルス を、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッセ イした。最初の3ラウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であり、 これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す。 「組換えSPVにおける外来性遺伝子発現についての黒色プラーク・スクリー ニング」を用いて、S−SPV−065を、SIV特異的抗原の発現につきアッ セイした。ブタ抗−SIVポリクローナル血清またはヤギ抗−HAポリクローナ ル血清はS−SPV−065プラークと特異的に反応するがS−SPV−001 陰性対照プラークとは特異的に反応しないことが示された。全てのS−SPV− 065で観察されたプラークはブタ抗−SIV血清と反応した。SIV外来性遺 伝子。ここに記載したアッセイをESK−4細胞で行い、ESK−4細胞はSP V組換えワクチンの生産のために適した基礎となろうことが示された。 SIV NP遺伝子産物の発現を確認するために、細胞をSPV−065で感 染させ、感染細胞溶解物の試料および培養上清をSDS−ポリアクリルアミドゲ ル電気泳動に付した。「ウェスタンブロッティング法」を用いて、該ゲルをブロ ットし、分析した。ブタ抗−SIVポリクローナル血清またはヤギ抗−HAポリ クローナル血清を用いてSIV特異的蛋白質の発現を検出した。S−SPV−0 65感染細胞からの細胞溶解物および上清は、SIV HA蛋白質の予測される サイズである64kdに対応するバンドを呈した。 S−SPV−065はブタにおいてSIV感染に対するワクチンとして有用で あって、SIV NPの発現で有用である。S−SPV−065はNAを発現す るS−SPV−066およびSIV NPを発現するS−SPV−063と組み 合わせたワクチンとして有用である。S−SPV−066 S−SPV−066は少なくとも2つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および ブタ・インフルエンザウイルス(SIV)NA(H1N1)についての遺伝子を SPV 617−48.1 ORFに挿入した(唯一のAccI制限部位は唯一 のNotI制限部位で置き換えた)。lacZ遺伝子は合成後期プロモーター(L P1)の制御下にあり、SIV NA遺伝子は合成後期/初期プロモーター(L P2EP2)の制御下にある。 S−SPV−066はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター807 −84.35(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001を利用 して達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについてのス クリーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトランスフ ェクション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結果はS −SPV−066と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載し た青色プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイル スを、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッ セイした。最初の3ラウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であり 、これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す。 SIV NA遺伝子産物の発現を確認するために、細胞をSPV−066で感 染させ、感染細胞溶解物の試料および培養上清をSDS−ポリアクリルアミドゲ ル電気泳動に付した。「ウェスタンブロッティング法」を用いて、該ゲルをブロ ットし、分析した。ブタ抗−SIVポリクローナル血清またはヤギ抗−NAポリ クローナル血清を用いてSIV特異的蛋白質の発現を検出した。S−SPV−0 66感染細胞からの細胞溶解物および上清は、SIV HA蛋白質の予測される サイズである64kdに対応するバンドを呈した。 S−SPV−066はブタにおいてSIV感染に対するワクチンとして有用で あって、SIV NAの発現で有用である。S−SPV−066はHAを発現す るS−SPV−065およびSIV NPを発現するS−SPV−063と組み 合わせたワクチンとして有用である。S−SPV−071 S−SPV−071は少なくとも4つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および ブタ・インフルエンザウイルス(SIV)HA(H1N1)およびNA(H1N 1)についての遺伝子をSPV 617−48.1 ORFに挿入した(唯一の AccI制限部位は唯一のNotI制限部位で置き換えた)。lacZ遺伝子は 合成後期プロモーター(LP1)の制御下にあり、SIV HA、およびNA遺 伝子は合成後期/初期プロモーター(LP2EP2)の制御下にある。 S−SPV−071はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター817 −86.35(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001を利用 して達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについてのス クリーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトランスフ ェクション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結果はS −SPV−071と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載し た青色プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイル スを、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッ セイした。最初の3ラウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であり 、これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す。 「組換えSPVにおける外来性遺伝子発現についての黒色プラーク・スクリー ニング」を用いて、S−SPV−071を、SIV特異的抗原の発現につきアッ セイした。ヤギ抗−HAポリクローナル血清はS−SPV−071プラークと特 異的に反応するがS−SPV−001陰性対照プラークとは特異的に反応しない ことが示された。全てのS−SPV−071で観察されたプラークはヤギ抗−H A血清と反応し、これはウイルスがSIV外来性遺伝子を安定に発現していたこ とを示す。ここに記載したアッセイをESK−4細胞で行い、ESK−4細胞は SPV組換えワクチンの生産のために適した基礎となろうことが示された。 SIV HAおよびNA遺伝子産物の発現を確認するために、細胞をSPV− 071で感染させ、感染細胞溶解物の試料および培養上清をSDS−ポリアクリ ルアミドゲル電気泳動に付した。「ウェスタンブロッティング法」を用いて、該 ゲルをブロットし、分析した。ブタ抗−SIVポリクローナル血清またはヤギ抗 −HAポリクローナル血清を用いてSIV特異的蛋白質の発現を検出した。S− SPV−071感染細胞からの細胞溶解物および上清は、SIV HAおよびN A蛋白質の予測されるサイズである64kdおよび52kdに対応ずるバンドを 呈した。 S−SPV−071はブタにおいてSIV感染に対するワクチンとして有用で あって、SIV HAおよびNAの発現で有用である。S−SPV−071はS IV NPを発現するS−SPV−063と組み合わせたワクチンとして有用で ある。S−SPV−074 S−SPV−074は少なくとも4つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。ィー・コリβ−グルクロニダーゼ(uidA)についての遺伝子および ブタ・インフルエンザウイルス(SIV)HA(H1N1)およびNA(H1N 1)についての遺伝子をSPV 617−48.1 ORFに挿入した(唯一の AccI制限部位は唯一のNotI制限部位で置き換えた)。uidA遺伝子は 合成後期/初期プロモーター(LP2EP2)の制御下にあり、SIV HAお よびNA遺伝子は合成後期/初期プロモーター(LP2EP2)の制御下にある 。 S−SPV−074はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター817 −14.2(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001を利用し て達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについてのスク リーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトランスフェ クション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結果はS− SPV−074と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載した 青色プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイルス を、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッセ イした。最初の3ラウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であり、 これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す。 「組換えSPVにおける外来性遺伝子発現についての黒色プラーク・スクリー ニング」を用いて、S−SPV−074を、SIV特異的抗原の発現につきアッ セイした。ブタ抗−SIV血清はS−SPV−074プラークと特異的に反応す るがS−SPV−001陰性対照プラークとは特異的に反応しないことが示され た。全てのS−SPV−074で観察されたプラークはヤギ抗−HA血清と反応 し、これはウイルスがSIV外来性遺伝子を安定に発現していたことを示す。こ こに記載したアッセイをESK−4細胞で行い、ESK−4細胞はSPV組換え ワクチンの生産のために適した基礎となろうことが示された。 S−SPV−074はブタにおいてSIV感染に対するワクチンとして有用で あって、SIV HAおよびNAの発現で有用である。S−SPV−074はS IV NPを発現するS−SPV−063と組み合わせたワクチンとして有用で ある。S−SPV−069 S−SPV−069は少なくとも2つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および ヒト呼吸器系シンシチウムウイルス(HRSV)融合(F)蛋白質についての遺 伝子をSPV 728−94.4 ORF(SPV OlL ORFの773塩 基対欠失;ヌクレオチド1669ないし2452の欠失、配列番号:189)に 挿入した。lacZ遺伝子は豚痘POlLプロモーターの制御下にあり、HRS V F遺伝子は合成後期/初期プロモーター(LP2EP2)の制御下にある。 S−SPV−069はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター810 −219.A1(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001を利 用して達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについての スクリーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトランス フェクション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結果は S−SPV−069と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載 した青色プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイ ルスを、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきア ッセイした。最初の3ラウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であ り、これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す 。 「組換えSPVにおける外来性遺伝子発現についての黒色プラーク・スクリー ニング」を用いて、S−SPV−069を、SIV特異的抗原の発現につきアッ セイした。HRSV Fに対するモノクローナル抗体621(Biodesign,Inc.) はS−SPV−069プラークと特異的に反応するがS−SPV−001陰性対 照プラークとは特異的に反応しないことが示された。全てのS−SPV−069 で観察されたプラークはモノクローナル抗体621と反応し、これはウイルスが PRV外来性遺伝子を安定に発現していたことを示す。ここに記載したアッセイ をESK−4細胞で行い、ESK−4細胞はSPV組換えワクチンの生産のため に適した基礎となろうことが示された。S−SPV−078 S−SPV−078は少なくとも2つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および ヒト呼吸器系シンシチウムウイルス(HRSV)付着(G)蛋白質についての遺 伝子をSPV 617−48.1 ORFに挿入した(唯一のAccI制限部位 は唯一のNotI制限部位で置き換えた)。lacZ遺伝子は合成後期/初期プ ロモーター(LP2EP2)の制御下にあり、HRSV G遺伝子は合成後期/ 初期プロモーター(LP2EP2)の制御下にある。 S−SPV−078はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター822 −52G.7(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001を利用 して達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについてのス クリーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトランスフ ェクション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結果はS −SPV−078と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載し た青色プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイル スを、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッ セイした。最初の3ラウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であり 、これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す。 S−SPV−069およびS−SPV−078はブタにおいてヒト呼吸器系シ ンシチウムウイルス感染に対するワクチンとして個々にまたは組み合わせて有用 であって、HRSV FおよびG遺伝子の発現に有用である。 相同性ベクター810−29.A2 プラスミド810−29.A2は外来性DNAをSPVに挿入する目的で構築 した。それには、イー・コリβ−ガラクトシダーゼ(lacZ)マーカー遺伝子 およびヒト呼吸器系シンシチウムウイルス(HRSV)融合(F)遺伝子が組み 込まれており、それの側に隣接してSPV DNAがある。外来性遺伝子の上流 にはSPV DNAのほぼ855塩基対断片がある。外来性遺伝子の下流にはS PV DNAのほぼ1113塩基対断片がある。「組換えSPVを創製するため の相同組換え法」に従って該プラスミドを用いる場合、外来性遺伝子をコードす るDNAを含有するウイルスが得られるであろう。βガラクトシダーゼ(lac Z)マーカー遺伝子は豚痘ウイルスO1Lマーカー遺伝子プロモーターの制御下 にあり、HRSV F遺伝子は後期/初期プロモーター(LP2EP2)の制御 下にあることに注意されたい。該相同性ベクターは、以下の源からの制限断片を 合成DNA配列に連結することによって、標準的な組換えDNA技術(22、3 0)を利用して構築した。該プラスミドベクターはpSP65(プロメガ社)の ほぼ2519塩基対HindIIIないしSphI制限断片から誘導した。断片 1は、SphIおよびBglII末端をもつ855塩基対断片を得るための、D NAプライマー5’−GAAGCATGCCCGTTCTTATCAATAGT TTAGTCGAAAATA−3’(配列番号:185)および5’−CATA AGATCTGGCATTGTGTTATTATACTAACAAAAATAA G−3’(配列番号:186)を用いるポリメラーゼ鎖反応によって合成したS PV HindIII制限断片M(23)のほぼ855塩基対サブ断片である。 断片2はイー・コリlacZ遺伝子を含有するプラスミドpJF751(49) から誘導した3002塩基対BamHIないしPvuII断片である。断片3は 、HRSV株A2(ATCC VR−1302)からのRNAを用い、逆転写酵 素およびポリメラーゼ鎖反応(PCR)(15、42)によって合成したほぼ1 728塩基対EcoRI制限断片である。プライマー(5’−GCCGAATT C GCTAATCCTCAAAGCAAATGCAAT−3’;4/95.23) (配列番号)はHRSV F遺伝子の5’末端から合成し、遺伝子の5’末端の EcoRI部位およびATG開始コドンを導入する。プライマー(5’−GGT GAATTCTTTATTTAGTTACTAAATGCAATATTATTT −3’;4/95.24)(配列番号)はF遺伝子の3’末端から合成し、逆転 写およびポリメラーゼ鎖反応のために用いた。PCR産物をEcoRIで消化し て、HRSV F遺伝子に対応する長さの断片1728塩基対を得た。断片4は 、SalIおよびHindIII末端をもつ1113塩基対断片を得るための、 プライマー5’−CCGTAGTCGACAAAGATCGACTTATTAA TATGTATGGGATT−3’(配列番号:187)および5’−GCCT GAAGCTTCTAGTACAGTATTTACGACTTTTGAAAT− 3'(配列番号:188)を用いるポリメラーゼ鎖反応によって合成したSPV H indIII断片Mのほぼ1113塩基対サブ断片である。 相同性ベクター822−52G.7. プラスミド822−52G.7は外来性DNAをSPVに挿入する目的で構築 した。それには、イー・コリβ−ガラクトシダーゼ(lacZ)マーカー遺伝子 およびヒト呼吸器系シンシチウムウイルス(HRSV)付着(G)遺伝子が組み 込まれており、それの側に隣接してSPV DNAがある。外来性遺伝子の上流 にはSPV DNAのほぼ1484塩基対断片がある。外来性遺伝子の下流には SPV DNAのほぼ2149塩基対断片がある。「組換えSPVを創製するた めの相同組換え法」に従って該プラスミドを用いる場合、外来性遺伝子をコード するDNAを含有するウイルスが得られるであろう。βガラクトシダーゼ(la cZ)マーカー遺伝子は合成後期/初期痘プロモーター(LP2EP2)の制御 下にあり、HRSV G遺伝子は合成後期/初期プロモーター(LP2EP2) の制御下にあることに注意されたい。それは、以下の源からの制限断片を連結す ることによって、標準的な組換えDNA技術(22および30)を利用して構築 した。該プラスミドベクターはpSP65(プロメガ社)のほぼ2972塩基対 HindIIIないしBamHI制限断片から誘導した。断片1は、SPV H indIII断片M(23)のほぼ1484塩基対AccIないしBglII制 限亜断片である。断片2は、プラスミドpJF751(11)のほぼ3006塩 基対BamHIないしPvuII制限断片である。断片3は、HRSV株A2( ATCC VR−1302)からのRNAを用い、逆転写およびポリメラーゼ鎖 反応(PCR)(15、42)によって合成したほぼ899塩基対EcoRI制 限断片である。プライマー(5’−GCCGAATTCCAAAAACAAGG ACCAACGCAC−3’;4/95.25)(配列番号)はHRSXT F 遺伝子の5’末端から合成し、遺伝子の5’末端のEcoRI部位およびATG 停止コドンを導入する。プライマー(5’−GCCGAATTCACTACTG GCGTGGTGTGTTG−3’;4/95.26)(配列番号)はHRSV G遺伝子の3’末端から合成し、逆転写およびポリメラーゼ鎖反応のために用 いた。PCR産物をEcoRIで消化して、HRSV G遺伝子に対応する長さ の断片899塩基対を得た。断片4は、SPV HindIII制限断片M(2 3)のほぼ2149塩基対HindIIIないしAccI制限部位亜断片である 。 相同性ベクター807−41.3 プラスミド807−41.3は外来性DNAをSPVに挿入する目的で構築し た。それには、イー・コリβ−ガラクトシダーゼ(lacZ)マーカー遺伝子お よびブタ・インフルエンザウイルス(SIV)核蛋白質(NP)遺伝子が組み込 まれており、それの側に隣接してSPV DNAがある。「組換えSPVを創製 するための相同組換え法」に従って該プラスミドを用いる場合、外来性遺伝子を コードするDNAを含有するウイルスが得られるであろう。βガラクトシダーゼ (lacZ)マーカー遺伝子は合成後期痘プロモーター(LP1)の制御下にあ り、SIV NP遺伝子は合成後期/初期痘プロモーター(LP2EP2)の制 御下にあることに注意されたい。該相同性ベクターは、以下の源からの制限断片 を適当な合成DNA配列連結することによって、標準的な組換えDNA技術(2 2および30)を利用して構築した。該プラスミドベクターはpSP64(プロ メガ社)のほぼ2972塩基対HindIIIないしBamHI制限断片から誘 導した。断片1は、SPV HindIII断片M(23)のほぼ1484塩基 対BglIIないしAccI制限亜断片である。断片2は、SIV HIN1株 (NVSL)からのRNAを用い、逆転写(RT)およびポリメラーゼ鎖反応( P CR)(15、42)によって合成したSIV NP遺伝子のほぼ1501塩基 対EcoRIないしEcoRI断片である。プライマー(5’−CATGAAT TCTCAAGGCACCAAACGATCATATGAAC−3’;6/95 .13)(配列番号)はSIV NP遺伝子の5’末端から合成し、遺伝子の5 ’末端にEcoRI部位を導入し、逆転写およびポリメラーゼ鎖反応のために用 いた。PCR産物をEcoRIで臭化してSIV NP遺伝子に対応する長さの 断片1501塩基対を得た。断片3は、プラスミドpJF751(11)のほぼ 3010塩基対BamHIないしPuvII制限断片である。断片4はSPV HindIII制限断片N(23)のほぼ2149塩基対AccIないしHin dIII制限亜断片である。 相同性ベクター807−84.8 プラスミド807−84.8は外来性DNAをSPVに挿入するために用いた 。それには、イー・コリβ−ガラクトシダーゼ(lacZ)マーカー遺伝子およ びブタ・インフルエンザウイルス(SIV)血球凝集素(HA)遺伝子が組み込 まれており、それの側に隣接してSPV DNAがある。「組換えSPVを創製 するための相同組換え法」に従って該プラスミドを用いる場合、外来性遺伝子を コードするDNAを含有するウイルスが得られる。βガラクトシダーゼ(lac Z)マーカー遺伝子は合成後期痘プロモーター(LP1)の制御下にあり、SI V HA遺伝子は合成後期/初期プロモーター(LP2EP2)の制御下にある ことに注意されたい。該相同性ベクターは、以下の源からの制限断片を適当な合 成DNA配列連結することによって、標準的な組換えDNA技術(22および3 0)を利用して構築した。該プラスミドベクターはpSP64(プロメガ社)の ほぼ2972塩基対HindIIIないしBamHI制限断片から誘導した。断 片1は、SPV HindIII断片M(23)のほぼ1484塩基対BglI IないしAccI制限亜断片である。断片2は、SIV HIN1株(NVSL )からのRNAを用い、逆転写(RT)およびポリメラーゼ鎖反応(PCR)( 15、42)によって合成したSIV HA遺伝子のほぼ1721塩基対Bam HIないしBamHI断片である。プライマー(5’−CCGAGGATCCG GCAATACTATTAGTCTTGCTATGTACAT−3’;6/95 .5)(配 列番号)はSIV HA遺伝子の5’末端から合成し、遺伝子の5’末端にBa mHI部位を導入する。プライマー(5’−CTCTGGACCTAATTTA AATACATATTCTGCACTGTS−3’;6/95.6)(配列番号 :)はSIV HA遺伝子の3’末端から合成し、逆転写およびポリメラーゼ鎖 反応のために用いた。PCR産物をEcoRIで消化してSIV HA遺伝子に 対応する長さの断片1721塩基を得た。断片3は、プラスミドpJF751( 11)のほぼ3010塩基対BamHIないしPvuII制限断片である。断片 4はほぼ2149塩基対AccIないし断片M(23)である。 相同性ベクター807−84.35 プラスミド807−84.35は外来性DNAをSPVに挿入するために用い た。それには、イー・コリβ−ガラクトシダーゼ(lacZ)マーカー遺伝子お よびブタ・インフルエンザウイルス(SIV)ノイラミニダーゼ(NA)遺伝子 が組み込まれており、それの側に隣接してSPV DNAがある。「組換えSP Vを創製するための手法」に従ってこのプラスミドを用いる場合、外来性遺伝子 をコードするDNAを含有するウイルスが得られる。βガラクトシダーゼ(la cZ)マーカー遺伝子は合成後期痘プロモーター(LP1)の制御下にあり、S IV NA遺伝子は合成後期/初期痘プロモーター(LP2EP2)の制御下に あることに注意されたい。該相同性ベクターは、以下の源からの制限断片を適当 な合成DNA配列連結することによって、標準的な組換えDNA技術(22およ び30)を利用して構築した。該プラスミドベクターはpSP64(プロメガ社 )のほぼ2972塩基対HindIIIないしBamHI制限断片から誘導した 。断片1は、SPV HindIII断片M(23)のほぼ1484塩基対Bg lIIないしAccI制限亜断片である。断片2は、SIV HIN1株(NV SL)からのRNAを用い、逆転写(RT)およびポリメラーゼ鎖反応(PCR )(15、42)によって合成したSIV NA遺伝子のほぼ1414塩基対E coRIないしBglII断片である。プライマー(5’−AATGAATTC AAATCAAAAAATAATAACCATTGGGTCAAT−3’;6/ 95.12)(配列番号;)はSIV NA遺伝子の5’末端から合成し、遺伝 子の5’末端にEcoRI部位を導入する。プライマー(5’−GGAAGAT C TACTTGTCAATHHTHAATGGCAGATCAG−3’;6/95 .13)(配列番号;)はSIV NA遺伝子の3’末端から合成し、遺伝子の 3’末端にBglII部位を導入し、逆転写およびポリメラーゼ鎖反応のために 用いた。PCR産物をEcoRIで消化してSIV NA遺伝子に対応する長さ の断片1414塩基を得た。断片3は、プラスミドpJF751(11)のほぼ 3010塩基対BamHIないしPvuII制限断片である。断片4は、SPV HindIII制限断片M(23)のほぼ2149塩基対AccIないしHi ndIII制限亜断片である。 相同性ベクター807−86,35 プラスミド807−86.35は外来性DNAをSPVに挿入するために用い た。それには、イー・コリβ−ガラクトシダーゼ(lacZ)マーカー遺伝子お よびブタ・インフルエンザウイルス(SIV)血球凝集素(HA)遺伝子および ノイラミラダーゼ(NA)遺伝子が組み込まれており、それの側に隣接してSP V DNAがある。「組換えSPVを創製するための相同組換え法」に従ってこ のプラスミドを用いる場合、外来性遺伝子をコードするDNAを含有するウイル スが得られる。βガラクトシダーゼ(lacZ)マーカー遺伝子は合成後期痘プ ロモーター(LP1)の制御下にあり、SIV NAおよびHA遺伝子は、各々 、合成後期/初期痘プロモーター(LP2EP2)の制御下にあることに注意さ れたい。該相同性ベクターは、以下の源からの制限断片を適当な合成DNA配列 連結することによって、標準的な組換えDNA技術(22および30)を利用し て構築した。該プラスミドベクターはpSP64(プロメガ社)のほぼ2972 塩基対HindIIIないしBamHI制限断片から誘導した。断片1は、SP VHindIII断片M(23)のほぼ1484塩基対BglIIないしAcc I制限亜断片である。断片2は、SIV HIN1株(NVSL)からのRNA を用い、逆転写(RT)およびポリメラーゼ鎖反応(PCR)(15、42)に よって合成したSIV HA遺伝子のほぼ1721塩基対BamHIないしBa mHI断片である。プライマー(5’−CCGAGGATCCGGCAATAC TATTAGTCTTGCTATGTACAT−3’;6/95.5)(配列番 号:)はSIV HA遺伝子の5’末端から合成し、遺伝子の5’末端にBam HI部 位を導入する。プライマー(5’−CTCTGGGATCCTAATTTTAA ATACATATTCTGCACTGTA−3’;6/95.6)(配列番号: )はSIV HA遺伝子の3’末端から合成し、遺伝子の3’末端にBamHI 部位を導入し、逆転写およびポリメラーゼ鎖反応のために用いた。PCR産物を EcoRIで消化してSIV HA遺伝子に対応する長さの断片1721塩基を 得た。断片3は、SIV H1N1株(NVSL)からのRNAを用い、逆転写 (RT)およびポリメラーゼ鎖反応(PCR)(15、42)によって合成した SIV NA遺伝子のほぼ1414塩基対EcoRIないしBglII断片であ る。プライマー(5’−AATGAATTCAAATCAAAAAATAATA ACCATTGGGTCAAT−3’;6/95.12)(配列番号:)はSI VNA遺伝子の5’末端から合成し、遺伝子の5’末端にEcoRI部位を導入 する。プライマー(5’−GGAAGATCTACTTGTCAATGGTGA ATGGCAGATCAG−3’;6/95.13)(配列番号:)はSIV NA遺伝子の3’末端から合成し、遺伝子の3’末端にBglII部位を導入し 、逆転写およびポリメラーゼ鎖反応のために用いた。PCR産物をEcoRIで 消化してSIV NA遺伝子に対応する長さの断片1414塩基対を得た。断片 4はプラスミドpJF751(11)のほぼ3010塩基対BamHIないしP vuII制限断片である。断片5はSPV HindIII制限断片M(23) のほぼ2149塩基対AccIないしHindIII制限亜断片である。 相同性ベクター817−14.2 プラスミド817−14.2は外来性DNAをSPVに挿入するために用いた 。それには、イー・コリβ−グルクロニダーゼ(uidA)マーカー遺伝子およ びブタ・インフルエンザウイルス(SIV)血球凝集素(HA)およびノイラミ ラダーゼ(NA)遺伝子が組み込まれており、それの側に隣接してSPV DN Aがある。「組換えSPVを創製するための相同組換え法」に従ってこのプラス ミドを用いる場合、外来性遺伝子をコードするDNAを含有するウイルスが得ら れる。βグルクロニダーゼ(uidA)マーカー遺伝子は合成後期/初期痘プロ モーター(LP2EP2)の制御下にあり、SIV NAおよびHA遺伝子は、 各々、合成後期/初期痘プロモーター(LP2EP2)の制御下にあることに注 意され たい。該相同性ベクターは、以下の源からの制限断片を適当な合成DNA配列に 連結することによって、標準的な組換えDNA技術(22および30)を利用し て構築した。該プラスミドベクターはpSP64(プロメガ社)のほぼ2972 塩基対HindIIIないしBamHI制限断片から誘導した。断片1は、SP V HindIII断片M(23)のほぼ1484塩基対BglIIないしAc cI制限亜断片である。断片2は、SIV HIN1株(NVSL)からのRN Aを用い、逆転写(RT)およびポリメラーゼ鎖反応(PCR)(15、42) によって合成したSIV HA遺伝子のほぼ1721塩基対BamHIないしB amHI断片である。プライマー(5’−CCGAGGATCCGGCAATA CTATTAGTCTTGCTATGTACAT−3’;6/95.5)(配列 番号:)はSIV HA遺伝子の5’末端から合成し、遺伝子の5’末端にBa mHI部位を導入する。プライマー(5’−CTCTGGGATCCTAATT TTAAATACATATTCTGCACTGTA−3’:6/95.6)(配 列番号:)はSIV HA遺伝子の3’末端から合成し、遺伝子の3’末端にB amHI部位を導入し、逆転写およびポリメラーゼ鎖反応のために用いた。PC R産物をEcoRIで消化してSIV HA遺伝子に対応する長さの断片172 1塩基を得た。断片3は、SIV H1N1株(NVSL)からのRNAを用い 、逆転写(RT)およびポリメラーゼ鎖反応(PCR)(15、42)によって 合成したSIV NA遺伝子のほぼ1414塩基対EcoRIないしBglII 断片である。プライマー(5’−AATGAATTCAAATCAAAAAAT AATAACATTGGGTCAAT−3’;6/95.12)(配列番号:) はSIV NA遺伝子の5’末端から合成し、遺伝子の5’末端にEcoRI部 位を導入する。プライマー(5’−GGAAGATCTACTTGTCAATG GTGAATGGCAGATCAG−3’;6/95.13)(配列番号:)は SIV NA遺伝子の3’末端から合成し、遺伝子の3’末端にBglII部位 を導入し、逆転写およびポリメラーゼ鎖反応のために用いた。PCR産物をEc oRIで消化してSIV NA遺伝子に対応する長さの断片1414塩基対を得 た。断片4はプラスミドpRAJ260(Clonetech)のほぼ1823塩基対Nc oI制限断片である。断片5はSPV HindIII制限断片M(23)のほ ぼ2 149塩基対AccIないしHindIII制限亜断片である。単一または複数のPRRS遺伝子(ORF2、ORF3、ORF4、ORF5、 ORF6、またはORF7を含有するPRRS相同性ベクター PRRS相同性ベクターは外来性DNAをSPVに挿入するために用いた。そ れには、イー・コリβ−ガラクトシダーゼ(lacZ)マーカー遺伝子およびブ タ生殖系および呼吸器系症候群ウイルス(PRRS)ORF2、ORF3、OR F4、ORF5、ORF6、またはORF7遺伝子が組み込まれており、それの 側に隣接してSPV DNAがある。外来性遺伝子の上流にはSPV DNAの ほぼ855塩基対断片がある。外来性遺伝子の下流にはSPV DNAのほぼ1 113塩基対断片がある。「組換えSPVを創製するための相同組換え法」に従 ってこのプラスミドを用いる場合、外来性遺伝子をコードするDNAを含有する ウイルスが得られる。βガラクトシダーゼ(lacZ)マーカー遺伝子は豚痘ウ イルスOlL遺伝子プロモーターの制御下にあり、PRRS遺伝子は後期/初期 プロモーター(LP2EP2)の制御下にあることに注意されたい。該相同性ベ クターは、以下の源からの制限断片を適当な合成DNA配列に連結することによ って、標準的な組換えDNA技術(22および30)を利用して構築した。該プ ラスミドベクターはpSP64(プロメガ社)のほぼ2519塩基対HindI IIないしSphI制限断片から誘導した。断片1は、SphIおよびBglI I末端を持つ855塩基対断片を生じさせるための、DNAプライマー5’−G AAGCATGCCCGTTCTTATCAATAGTTTAGTCGAAAA TAー3’(配列番号:185)および5’−CATAAGATCTGGCAT TGTGTTATTATACTAACAAAAATAAG−3’(配列番号:1 86)を用いるポリマラーゼ鎖反応によって合成したSPV HindIII制 限断片M(23)のほぼ855塩基対サブ−断片である。断片2は、イー・コリ lacZ遺伝子を含有するプラスミドpJF751(49)から誘導した300 2塩基対BamHIないしPvuII断片である。断片3は、NVSL(参照株 )から得られたPRRSのU.S.単離体からのゲノムRNAを用いて逆転写お よびポリマラーゼ鎖反応(PCR)によって合成したEcoRIないしBamH I制限断片である。各相同性ベクターは1または複数のPRRSウイルスORF 2 ないし7を含有する。PRRS ORF2を合成するために、プライマー(5’ −AATGAATTCGAAATGGGGTCCATGCAAAGCCTTTT TG−3’;1/96.15)(配列番号:)はPRRS ORF2遺伝子の5 ’末端から合成し、遺伝子の5’末端にEcoRI部位を導入する。プライマー (5’−CAAGGATCCCACACCGTGTAATTCACTGTGAG TTCG−3’;1/96.16)(配列番号)を逆転写およびPCRのために 使用し、PRRS ORF2遺伝子の3’末端から合成する。PCR産物をEc oRIおよびBamHIで消化してPRRS ORF2遺伝子に対応する長さの 断片771塩基対を得た。ORF3を合成するために、プライマー(TTCGA ATTCGGCTAATAGCTGTACATTCCTCCATATTT−3’ ;1/96.7)(配列番号)はPRRS ORF3遺伝子の5’末端から合成 し、遺伝子の5’末端にEcoRI部位を導入する。プライマー(5’−GG GATCC TATCGCCGTACGGCACTGAGGG−3’;1/96. 8)(配列番号:)を逆転写およびPCRのために用い、PRRS ORF3遺 伝子の3’末端から合成する。PRRS ORF4を合成するために、プライマ ー(5’−CCGAATTCGGCTGCGTCCCTTCTTTTCCTCA TGG−3’;1/96.11)(配列番号:)はPRRS ORF4遺伝子の 5’末端から合成し、5’末端にEcoRI部位を導入する。プライマー(5’ −CTGGATCCTTCAAATTGCCAACAGAATGGCAAAAA GAC−3’;1/96.12)(配列番号:)を逆転写およびPCRのために 用い、PRRS ORF4遺伝子の3’末端から合成する。PCR産物をEco RIおよびNamHIで消化してPRRS ORF4遺伝子に対応する長さの断 片537塩基対を得る。PRRS ORF5を合成するために、プライマー(5 ’−TTGAATTCGTTGGAGAAATGCTTGACCGCGGGC− 3’;1/96.13)(配列番号:)はPRRS ORF5遺伝子の5’末端 から合成し、遺伝子の5’末端にEcoRI部位を導入する。プライマー(5’ −GAAGGATCCTAAGGACGACCCCATTGTTCCGCTG− 3’;1/96.14)(配列番号:)を逆転写およびPCRのために用い、P RRS ORF5遺伝子の3’末端から合成する。PCR産物をEcoRIおよ びBamH Iで消化してPRRS ORF5遺伝子に対応する長さの断片603塩基対を得 る。PRRS ORF6を合成するために、プライマー(5’−CGGGAAT TC GGGGTCGTCCTTAGATGACTTCTGCC−3’;1/96 .17)(配列番号:)はPRRS ORF6遺伝子を5’末端から合成し、遺 伝子の5’末端にEcoRI部位を導入する。プライマー(5’−GCGGAT CC TTGTTATGTGGCATATTTGACAAGGTTTAC−3’; 1/96.18)(配列番号:)を逆転写およびPCRのために用い、PRRS ORF6遺伝子の3’末端から合成する。PCR産物をEcoRIおよびBa mHIで消化してPRRS ORF6に対応する長さの525塩基対を得る。P RRS ORF7を合成するために、プライマー(5’−GTCGAATTCG CCAAATAACAACGGCAAGCAGCAGAAG−3’:1/96. 19)(配列番号:)はPRRS ORF7の5’末端から合成し、遺伝子の5 ’末端にEcoRI部位を導入する。プライマー(5’−CAAGGATCCC AGCCCATCATGCTGAGGGTGATG−3’;1/96.20)( 配列番号:)を逆転写およびPCRのために合成し、PRRS ORF7遺伝子 の3’末端から合成する。断片4は、SalIおよびHindIII末端を持つ 1113塩基対を生じさせるための、DNAプライマー5’−CCGTAGTC GACAAAGATCGACTTATTAATATGTATGGGATT−3’ (配列番号:187)および5’−GCCTGAAGCTTCTAGTACAG TATTTACGACTTTTGAAT−3’)(配列番号:188)を用いる ポリメラーゼ鎖反応によって合成したSPV HindIII断片Mのほぼ11 13塩基対サブ断片である。仮性狂犬病遺伝子を発現する組換え豚痘ウイルス S−SPV−086は少なくとも3つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および 仮性狂犬病ウイルス(PRV)gDおよびgIについての遺伝子をSPV 61 7−68.1ORFに挿入した(唯一のAccI制限部位は唯一のNotI制限 部位で置き換えた)。lacZ遺伝子は合成後期プロモーター(LP1)の制御 下にあり、PRV gDおよびgI遺伝子は合成後期/初期プロモーター(LP 2EP2)の制御下にある。 S−SPV−077は少なくとも2つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および 仮性狂犬病ウイルス(PRV)gIについての遺伝子をSPV 617 48. 1ORFに挿入した(唯一のAccI制限部位は唯一のNotI制限部位で置き 換えた)。lacZ遺伝子は合成後期プロモーター(LP1)の制御下にあり、 PRV gI遺伝子は合成後期/初期プロモーター(LP2EP2)の制御下に ある。 S−SPV−079は少なくとも2つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および 仮性狂犬病ウイルス(PRV)gBについての遺伝子をSPV 617 48. 1ORFに挿入した(唯一のAccI制限部位は唯一のNotI制限部位で置き 換えた)。lacZ遺伝子は合成後期プロモーター(LP1)の制御下にあり、 PRV gB遺伝子は合成後期/初期プロモーター(LP2EP2)の制御下に ある。 S−SPV−076、S−SPV−077、およびS−SPV−079はS− SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは「組換えSPVを創製するた めの相同組換え法」において相同性ベクターおよびウイルスS−SPV−001 を利用して達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについ てのスクリーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトラ ンスフェクション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結 果はS−SPV−076、S−SPV−077、およびS−SPV−079と命 名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載した青色プラーク・アッ セイによってモニターした複数継代によって、このウイルスを、β−ガラクトシ ダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッセイした。最初の3ラ ウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であり、これはウイルスが純 粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す。 S−SPV−076、S−SPV−077、およびS−SPV−079はPR V糖蛋白質の発現につき「黒色プラーク・アッセイ」および「ウェスタンブロッ ト」によってテストした。 S−SPV−076、S−SPV−077、およびS−SPV−079はブタ においてPRV感染に対するワクチンとして有用であって、PRV gD、gI またはgBの発現に有用である。S−SPV−071はS−SPV−011、S −SPV−012、またはS−SPV−013のごときPRV gCを発現とす る組換え豚痘ウイルスと組み合わせたワクチンとして有用である。 143B 骨肉腫* A431 類表皮癌* A549 肺癌* Capan−1 肝臓癌* CF500 包皮繊維芽細胞 Chang肝臓 肝臓 Detroit ダウン包皮繊維芽細胞 HEL−198 胚性肺 HeLa 子宮頸部癌* Hep−2 表皮咽頭癌* HISM 腸平滑筋 HNK 新生児腎臓 MRC−5 胚性肺 NCI−H292 肺粘液性類表皮癌+ OVCAR−3 卵巣癌* RD 横紋筋肉腫+ THP 単球(白血病)* WIL2−NS Bリンパ球系、非分泌 WISH 羊膜 PBL 末梢血液リンパ球実施例38 PRRS遺伝子ORF2、ORF3、ORF4、ORF5、およびORF6を 発現する組換え豚痘ウイルス S−SPV−080少なくとも2つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルスで ある。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)およびブ タ生殖系および呼吸器系症候群ウイルス(PRRS)ORF2についての遺伝子 をSPX7 738−94.4 ORFに挿入した(SPV OlL ORFの 773塩基対欠失;1669ないし2452の欠失、配列番号:189)。la cZ遺伝子は豚痘POlLプロモーターの制御下にあり、PRV ORF2遺伝 子は合成後期/初期プロモーター(LP2EP2)の制御下にある。 S−SPV−081は少なくとも2つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および ブタ生殖系および呼吸器系症候群ウイルス(PRRS)ORF3についての遺伝 子をSPV 738−94.4 ORFに挿入した(SPV OlL ORFの 773塩基対欠失;1669ないし2452の欠失、配列番号:189)。la cZ遺伝子は豚痘POlLプロモーターの制御下にあり、PRV ORF3遺伝 子は合成後期/初期プロモーター(LP2EP2)の制御下にある。 S−SPV−082は少なくとも2つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および ブタ生殖系および呼吸器系症候群ウイルス(PRRS)ORF4についての遺伝 子をSPV 738−94.4 ORFに挿入した(SPV OlL ORFの 773塩基対欠失;1669ないし2452の欠失、配列番号:189)。la cZ遺伝子は豚痘POlLプロモーターの制御下にあり、PRV ORF4遺伝 子は合成後期/初期プロモーター(LP2EP2)の制御下にある。 S−SPV−083は少なくとも2つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および ブタ生殖系および呼吸器系症候群ウイルス(PRRS)ORF5についての遺伝 子をSPV 738−94.4 ORFに挿入した(SPV OlL ORFの 773塩基対欠失;1669ないし2452の欠失、配列番号:189)。la cz遺伝子は豚痘POlLプロモーターの制御下にあり、PRV ORF5遺伝 子は合成後期/初期プロモーター(LP2EP2)の制御下にある。 S−SPV−084は少なくとも2つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および ブタ生殖系および呼吸器系症候群ウイルス(PRRS)ORF6についての遺伝 子をSPV 738−94.4 ORFに挿入した(SPV OlL ORFの 773塩基対欠失;1669ないし2452の欠失、配列番号:189)。la cZ遺伝子は豚痘POILプロモーターの制御下にあり、PRV ORF6遺伝 子は合成後期/初期プロモーター(LP2EP2)の制御下にある。 S−SPV−085は少なくとも2つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および ブタ生殖系および呼吸器系症候群ウイルス(PRRS)ORF7についての遺伝 子をSPV 738−94.4 ORFに挿入した(SPV OlL ORFの 773塩基対欠失;1669ないし2452の欠失、配列番号:189)。la cz遺伝子は豚痘POlLプロモーターの制御下にあり、PRV ORF7遺伝 子は合成後期/初期プロモーター(LP2EP2)の制御下にある。 S−SPV−080、S−SPV−081、S−SPV−083、S−SPV −084およびS−SPV−085はS−SPV−001(Kasza株)から誘導 した。これは「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベ クター材料および方法(PRRS相同性ベクター)およびウイルスS−SPV− 001を利用して達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現ずる組換えSPV についてのスクリーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によっ てトランスフェクション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の 最終結果はS−SPV−080、S−SPV−081、S−SPV−083、S −SPV−084およびS−SPV−085と命名した組換えウイルスであった 。材料および方法に記載した青色プラーク・アッセイによってモニターした複数 継代によって、このウイルスを、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびイン サートの安定性につきアッセイした。最初の3ラウンドの精製後、観察された全 てのプラークは青色であり、これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝 子 を発現することを示す。 S−SPV−080、S−SPV−081、S−SPV−083、S−SPV −084およびS−SPV−085はブタにおいてPRRS感染に対するワクチ ンとして個々にまたは組み合わせて有用であって、PRRS ORF2、ORF 3、ORF4、ORF5、ORF6およびORF7の発現で有用である。実施例39 以下の実験を行って、培養においてヒト細胞に感染する、およびlacZのご とき外来性DNAを発現する豚痘ウイルスの能力を測定した。 S−SPV−003をMOI=0.1にて後記標記にリストしたヒト細胞系に 2ないし3時間吸着させた。細胞をPBSで3回すすぎ、増殖培地を添加し、細 胞を37℃で4日間インキュベートした。細胞を収穫し、3回の凍結/解凍によ って200マイクロリットルのPBS中に溶解物を調製した。細胞夾雑物をペレ ット化し、10マイクロリットルの上清をONPGアッセイによって、37℃に て、ガラクトシダーゼ活性につき1/2時間アッセイした。表はS−SPV−0 03での種々のヒト細胞系の感染および細胞障害効果の相対的レベルおよびla cZの発現の結果を示す。 結果は、種々の細胞系はS−SPV−003を摂取し、lacZを発現する能 力が変化することを示す。CPEは全ての場合において最小であって、ウイルス 複製の結果とはならなかった。1つの例外はA549細胞であり、これは、1つ の例で、数ラウンドの細胞周期およびプレートからの剥がれを示さず、もう1つ の例は継代の間の力価の10倍増加であり、これは限定的ウイルス複製を示唆し た。いくつかの細胞系は、細胞障害効果を持たない有意なlacZ活性を示す。 異なる痘プロモーターは、多数のヒト細胞系で組換え豚痘ウイルスからのla cZを発現する。EP1、LP1、LP2、EP1LP2、LP2EP2、また はSPV POlLプロモーターからのlacZを発現した6種の異なる豚痘ウ イルスを構築した。ウイルスを各々用いて、A549、Chang肝臓、または 143B細胞を0.1moiにて感染させ、細胞を2および3時間後にすすぎ、 次いで、37℃で4日間インキュベートした。各細胞系はプロモーター活性の異 なる階層を維持し、これは以下の実験で再現性があった。例えば、EP1、LP 2EP2、およびPOlLプロモーターは143B細胞で最大の発現を与え、他 方、LP2はChang肝臓細胞で最も強力であり、EP1LP2はA549で 最も強力であった。Chang肝臓およびA549細胞において、POlLプロ モーターからの発現は最も貧弱であり、他方、143Bにおいては、LP2から の発現が貧弱であった。従って、異なるヒト細胞系は異なる方法で痘プロモータ ーを利用する。これは、異なる細胞系で複製経路に沿ってどれ位遠くまで豚痘ウ イルスが進行できるかを反映し得る。 これらの初期および後期プロモーターは、組換え豚痘ウイルスによって感染さ れたヒト細胞型に応じてより低いまたはより高いlacZ活性を呈した。異なる 標的組織に対して異なるプロモーターを選択することによって、豚痘ウイルスか ら標的組織に送達される外来性遺伝子産物の量を調節することができる。 組換え豚痘ウイルスはヒト感染性病気に対するワクチンとして、および治療剤 をヒトに送達するのに有用である。組換え豚痘ウイルスはヒトにおいてウイルス または細菌感染に対するワクチンとして、および抗生物質、腫瘍抗原、細胞表面 リガンドおよび受容体、サイトカインのごとき免疫変調分子を送達するための癌 または遺伝病のための治療剤として有用である。実施例40 ヒト細胞系におけるlacZのS−SPV−003発現 細胞障害効果およびlacZ発現の測定 細胞型 細胞障害効果* lacZ発現** A431 − − 類表皮癌* A549 ++ +++ 肺癌* Capan−1 − − 肺癌* CF500 + + 包皮繊維芽細胞 Chang肝臓 + +++ Detroit +/− − ガウン包皮繊維芽細胞 HEL−199 +/− +++ 胚性肺 HEp−2 − + 表皮咽頭癌* HISN + + 腸平滑筋 HNK − ++ 新生児腎臓 MRC−5 +/− + 胚性肺 NCI−H292 − +++ 肺粘液性類表皮癌* OVCAR−3 − +++ 卵巣癌* RD − + 横紋筋肉腫+ THP − + 単球(白血病)* WIL2−NS − −−−− Bリンパ球系、非分泌 WISH +/− 羊膜 HeLa − +++ PBL − − 末梢血液リンパ球 *ヒト細胞をSPVで感染させた場合、細胞障害効果が時々観察され る。ほとんどの細胞系において、この細胞障害効果は細胞の出現の 変化によって示され、細胞は薄くなり、エッジに沿ってより凸凹に なり;細胞は緊張しているように見える。この現象は以下のごとく に評価される。 −は感染および非感染細胞の間に差異のないことを示す。 +/−は、ほとんどの細胞が正常に見えるにも拘わらず、単層が非感 染のものと視覚的に異なることを示す。 +は、単層が明らかに侵されており、ほとんどの細胞が緊張して見え ることを示す。系列的継代後に力価が得られたある種の細胞(He La、CF500、143B)においては、1つの例外を除き、S PVの複製の証拠がなかったことに注意すべきである。 A549は、細胞が感染の間に丸くなってプレートから剥がれた場合に、1つ の例において細胞障害効果につき++を与えたが、この観察は反復されなかった 。また、A549は継代の間に10倍増加の力価の証拠をもう1つの例で示し、 これは限定的ウイルス複製を支持し得ることを示す。 ** 35mm皿の1/20からの細胞溶解物当たりのA260単位で表 したβ−ガラクトシダーゼ活性 − 活性無し + 0.2−0.9A260単位 ++ 0.9−1.6A260単位 +++ 1.6A260単位より大
【手続補正書】 【提出日】平成9年10月24日(1997.10.24) 【補正内容】 (1)明細書の全文を別紙の通りに訂正する。 (2)請求の範囲を別紙の通りに訂正する。 (3)図面の図2A〜図2B、図6〜図11D、図13A〜図16、図18A〜 図18D、および図20A〜図25Dを削除します。 明細書 組替え豚痘ウイルス 本出願は、1995年6月7日に提出された合衆国特許出願第08/480,640号、1995 年6月7日に提出された合衆国特許出願第08/488,237号、1995年6月7日に提出 された合衆国特許出願第08/472,679号および1995年1月19日に提出された合衆 国特許出願第08/375,992号の一部継続出願の一部継続出願である。これら親出願 の内容は、本明細書の一部をなす参照文献として本願に組み込まれる。 本願の中には、括弧内のアラビア数字によって、幾つかの出版物が参照される 。これら文献の完全な書誌的引用は明細書の最後、即ち、請求の範囲の直前に見 られる。これらの文献の開示は、本明細書の一部をなす参照として本願に組み込 まれる。 〔発明の背景〕 豚痘ウイルス(SPV)はポックスウイルス族(Poxviridae)に属している。 このグループに属しているウイルスは、宿主細胞中の細胞質中で特徴的に発育す る大型の二本鎖DNAウイルスである。SPVは、スイポックスウイルス(Suip oxvirus)属の唯一のメンバーである。SPVは、幾つかの特徴によって、他の ポリウイルスから区別される。ワクシニア等の他のポックスウイルスが宿主範囲 が広いのに比較して、SPVは種特異性を示す(18)。組識培養細胞系にSP Vを感染させたものと、他のポックスウイルスを感染させたものとでは劇的に異 なる(24)。SPVは、ワクシニア・ウイルスと抗原交叉反応を示さず、また オルソ、レポリ、アヴィ、昆虫ポックスグループとDNAレベルで、検出可能な 総体的相同性を示さない(24)。従って、従来技術において、他のポックスウ イルスに関して知られ、記載されていることは、豚痘ウイルスの先行技術とはな らない。SPVは、肌および局部的リンパ節においてのみ検出される病巣を持っ た自己規制感染を特徴とする、唯一穏やかな病原菌である。SPVの感染は非常 に制限されているけれども、SPVから回復したブタは、SPVの感作に対して 免疫性があり、活性免疫が発生したことがわかる(18)。 本発明は、ワクチン抗原およびブタに対する治療剤のデリバー用ベクターとし てSPVを使用することに関する。この原理は、SPVの下記特質によって支持 される。SPVは、ブタにおいて唯一穏やかな病原菌であり、種特異的あり、防 御免疫反応を誘導する。よって、SPVは、ベクターのワクチンおよび治療的特 質によって与えられるその有益性とバランスさせなくてはならない本質的危険が 少ない、ウイルス性ベクターデリバリーシステムの優れた候補である。 本発明の従来技術としては、バクテリア性プラスミド中でのDNAクローン化 および分析の技術がまずあげられる。利用される技術は、マニアチス等1983 年の大部分およびサンブロック等1989年に詳述されている。これらの文献に は、一般的組替えDNA技法の従来技術の状態が教示されている。 ポックスウイルスの中から5つ(ワクシニア、家禽ポックス、カナリアポック ス、鳩およびアライグマポックス)が、本開示の前に、外来DNA配列を含む様 に加工された。ワクシニアウイルスは、外来遺伝子のベクターとして広範に使用 されてきており(25)、これは合衆国特許4,603,112および4,722,848の主題 である。同様に、家禽ポックスが外来遺伝子のベクターとして使用されており、 これは幾つかの特許出願、EPA 0 284 416、PCT WO89/03429、およびPCT WO89 /12684の主題である。アライグマ・ポックス(10)およびカナリアポックス( 31)は、狂犬病ウイルス起源の抗原を発現するために使用されてきた。ポック スウイルス中へ挿入する外来遺伝子挿入物の例としては、スイポックスウイルス 属由来の例は含まれない。このように、豚痘ウイルスを遺伝子工学的に加工する 方法、即ち、どこに挿入するか、又どのようにブタポックス中の発現物を得るか という方法は教示されていない。 抗原のデリバリーシステムとして生ウイルスを使用するアイデアは、最初の生 ウイルスワクチンまで立ち戻ると、大変長い歴史を有している。デリバーされた 抗原は、外来性でなく、生ウイルスによってワクチン中に自然に発現されもので あった。外来抗原をデリバーするにウイルスを使用することについては、組替え ワクシニアウイルスの研究によって、現在では容易になってきた。ワクシニアウ イルスはベクターであり、伝染性を引き起こす他の疾患起源の様々な抗原は外来 抗原であり、該ワクチンは遺伝子工学によって作成される。これらの開示によっ てこれらの概念が明らかになる一方、明らかにならなかったのは、何によって最 良のウイルスベクター候補が作られるかというより実践的疑問に対する答えであ った。この質問に答えるにあたっては、ウイルスの病原性の詳細、複製部位、そ れが誘導する免疫反応の種類、ウイルスが外来抗原を発現する可能性、遺伝子工 学の適合性、規制当局によって認可される可能性など、選択にあたっての全ての 因子である。これらの実用上の問題については、先行技術は何等教示していない 。 治療剤をデリバーするためにポックスウイルスを使用することに関わる先行技 術としては、インターロイキン2(12)をデリバリーするワクシニア・ウイル スの使用があげられる。この場合、インターロイキン2は、ワクシニア・ウイル ス上で弱毒性効果を示したけれども、宿主における治療剤効果は実証されなかっ た。 本発明のウイルス性ベクターによってデリバーされる治療剤は、生物学的分子 すなわち、ブタウイルス複製の副産物でなくてはならない。これによって、治療 剤はまず、DNA、RNA又は蛋白に限られる。これらの化合物クラスに由来す る治療剤の例として、アンチセンスDNA、アンチセンスRNA(16)、リボ ソーム(34)、サプレサーtRNAs(2)、インタフェロンに誘発される二 本鎖RNAの形があげられ、また、インシュリン等のホルモンから、インターフ ェロンおよびインターロイキン等のリンホカイン、天然麻酔剤までの数多くの蛋 白質治療剤の例があげられる。これらの治療剤の発見およびその構造および作用 の解明によって、ウイルスベクターデリバリーシステムにおけるそれを使用する 技量が容易になることはない。 〔発明の概要〕 本発明は、豚痘ウイルスゲノムDNAに挿入される外来DNA配列を含む組替 え豚痘ウイルスであって、該外来DNAは、豚痘ウイルスゲノムDNAのHindII IN断片内に挿入され、またブタウイルスに感染した宿主細胞中で発現することが できる組み換え豚痘ウイルスを提供する。 本発明は、更に相同性ベクター、ワクチンおよび免疫感作の方法を提供する。 〔図面の簡単な説明〕図1A−1B: 特徴的な長いターミナル・リピート(TR)領域を含むSPVゲノムDNA(kasza 株)の詳細な図が示される。酵素Hind IIIが制限マップが示される(23)。断 片は、サイズの減っていく順番に文字で表示される。ターミナル・リピートのサ イズは、2.1Kbより大きいが、9.7Kbより小さい。 (図2A−2B削除)図3A−3C: 515-85.1 ORFと、ワクシニア・ウイルス01LORFの間の相同関係を示す。 図3Aには、二つのマップが示されている。図3Aの第一のラインは、SPV Hind III M断片の制限マップであり、第二のラインは、プラスミド515-85.1中のDN A挿入物の制限マップである。515-85.1[VV 01L様]ORFの位置もまた、該マップ 中に示されている。図3Bおよび3Cに示されたDNA配列の位置は、図3Aで は地図の下に太棒で示されている。図3Bは、その夫々のN末端におけるVV0 1LORF(配列認識番号5)と515-85.1ORF(配列認識番号6)の間にある相同関 係を示す。図3Cは、その夫々のC末端におけるVV01LORF(配列認識番 号7)と515-85.1ORF(配列認識番号8)の間にある相同関係を示す。4A−4D 相同性ベクター520-17.5におけるDNA挿入物が記載されている。図4Aは、 プラスミド520-17.5に会合するDNA断片の配向を示す図および各断片の起源を 示す表が含まれている。図4Bには、断片の間にある連結部AおよびBの各々に 位置する配列が示される。図4Cには、連結部CおよびD(配列認識番号9、1 0、13および16)に位置する配列が示される。図4Bおよび4Cには更に、 各断片を生成する制限部位が記載されているのみならず断片を繋ぎ合せるために 使用される合成リンカー配列が、各連結部について記載されている。合成リンカ ー配列には、太棒で下線が施されている。幾つかの遺伝子をコードしている配列 の位置、調整要素もまた提示されている。下記二つの取り決めが使用された。括 弧( )中の数字は、アミノ酸を示し、角括弧[]中の制限部位は、構築の最中に破 壊された部位の残片を示している。下記の略字が使用されている:豚痘ウイルス (SPV)、初期プロモーター(EP1)、後期プロモーター(LP2)、ラク トースオペロンZ遺伝子(lacZ)および大腸菌(E.coli)。図5A−5D 相同性ベクター中538-46.16におけるDNA挿入物が詳細に記載されている。 図5Aには、プラスミド538-46.16に会合したDNA断片の配向を示す図および 各断片の起源を示す表が含まれている。図5Bには、断片間の連結部AおよびB に位置する配列が示される。図5Cには、連結部Cに位置する配列が示され、お よび図5Dには、連結部DおよびEに位置する配列(配列認識番号17、18、 21、26および28)が示される。図5Bから5Dには、各断片を生成するた めに使用される制限部位のみならず該断片を結合するために使用される合成リン カー配列が、各連結部について記載されている。該合成リインカー配列には、太 棒で下線が施されている。幾つかの遺伝子コード領域および調節要素の位置もま た与えられている。下記二つの取り決めが使用される。( )内の数字は、アミノ 酸を示し、角括弧[ ]中の制限部位は、構築の最中に破壊された部位の残片を示 している。下記の略字が使用されている:豚痘ウイルス(SPV)、擬狂犬病ウ イルス(PRV),g50(gD)、糖蛋白63(g63),初期プロモーター (EP1)、後期プロモーター1(LP1)(配列認識番号46)、後期プロモ ーター2(LP2)、ラクトースオペロンZ遺伝子(lacZ)、および大腸菌(E .coli). (図6−図11D削除)図12A−12D: 豚痘ウイルスS−SPV−013および同ベクター570-91.64におけるDNA 挿入物が詳細に記載されている。図12Aには、プラスミド570-91.64に会合したD NA断片の配向を示す図および各断片の起源を示す表が含まれている。図12Bに は、断片間の連結部AおよびBに位置する配列が示される。図12Cには、連結部 Cに位置する配列が、および図12Dには、連結部DおよびEに位置する配列 (配列認識番号61、62、63、64、65)が示される。12Bから12Dに は、各断片を生成するために使用される制限部位のみならず該断片を結合するた めに使用される合成リンカー配列が、各連結部について記載されている。幾つか の遺伝子コード領域および調節要素の位置もまた与えられている。下記二つの取 り決めが使用される。( )内の数字は、アミノ酸を示し、角括弧[ ]中の制限部位 は、構築の最中に破壊された部位の残片を示している。下記の略字が使用されて いる:豚痘ウイルス(SPV)、擬狂犬病ウイルス(PRV)、大腸菌(E.col i)、ポックス合成後期プロモータ1(LP1),ポックス合成後期プロモータ ー2初期プロモータ2(LP2EP2)(配列認識番号44),gIII(gC) 、塩基対(BP)。 (図13A−図16削除)図17: 5.6キロ塩基対Hind III M豚痘ウイルスゲノムDNA断片を示すマップ。オー プンリーデイングフレーム(ORF)は、各オープンリーデイングフレームにお けるアミノ酸コードの数と共に示される。豚痘ウイルスのORFsは、ワクシニ アウイルスORFsと著しい配列の同一性を示し、ワクシニアウイルスの命名法 (56および58)によってラベルされている。I4LORF(配列認識番号19 6)は、リボヌクレオチド・リダクターゼの大型ユニット(57)とアミノ酸配 列相同性を示し、また01LORF(配列認識番号193)は、ある真核生物の 翻訳調節蛋白(13)に特徴的なロイシン・ジッパー・モチーフに対するアミノ 酸配列相同性を示す。I4LORF中のBglII部位および01LORF中のA ccI部位は、ブタポックスゲノムの非必須領域中への外来DNAの挿入部位で ある。相同性ベクター738-94.4は、ヌクレオチド1679から2452(配列番 号189)のSPV DNAの欠損を含む。底部の黒棒は、DNA配列が既知であ る領域を示し、配列番号189および195を示す。制限部位AccI,Bgl II,およびHind IIIの位置が示されている。I3LORF(配列認識番号190 )、I2LORF(配列認識番号191)、E1OR ORF(配列認識番号19 4)が 示される。配列認識番号221は、Hind III M断片の完全な5785塩基対配列 を含んでいる。SPV Hind IIIM断片内のオープンリーデイングフレームは、部分 的なI4LORF(445AA;ヌクレオチド2から1336);I3LORF (275AA;ヌクレオチド1387から2211);I2LORF(75AA ;ヌクレオチド2215から2439);I1LORF(313AA;ヌクレオ チド2443から3381);01LORF(677AA;ヌクレオチド352 0から5550);部分的EIORORF(64AA;ヌクレオチド5787− 5596)。 (図18A−18D削除)図19A−19D: 豚痘ウイルスS−SPV−015および相同性ベクター727-54.60におけるD NA挿入物が詳細に記載されている。図19Aには、プラスミド727-54.60に会合し たDNA断片の配向を示す図および各断片の起源を示す表が含まれている。図19 Bには、断片間の連結部AおよびBに位置する配列が示され、図19Cには、連結 部Cに位置する配列が、および図19Dには、連結部DおよびEに位置する配列が 示される。19Bから19Dには、各断片を生成するために使用される制限部位 のみならず該断片を結合するために使用される合成リンカー配列が、各連結部に ついて記載されている。幾つかの遺伝子コード領域および調節要素の位置もまた 与えられている。下記二つの取り決めが使用される。( )内の数字は、アミノ酸 を示し、角括弧[ ]中の制限部位は、構築の最中に破壊された部位の残片を示し ている。下記の略字が使用されている:豚痘ウイルス(SPV)、擬狂犬病(P RV)、大腸菌(E.coli)、ポックス合成後期プロモータ1(LP1),ポッ クス合成後期プロモータ2初期プロモータ2(LP2EP2)、糖蛋白B(gB )、塩基対(BP)。 (図20A−図25D削除)図26A−26D: 豚痘ウイルスS−SPV−042および相同性ベクター751-07A1におけるDN A挿入物の詳細な記載。図には751-07A1に会合したDNA断片の配向が示される 。各断片の起源は表に示されている。断片間の連結部の夫々に位置する配列も示 されている。各断片を生成するために使用される制限部位のみならず該断片を結 合するために使用される合成リンカー配列が、各連結部について記載されている 。図26Aから26Dには、断片間の連結部A(配列認識番号197)、(配列認 識番号198)C(配列認識番号199)、D(配列認識番号200)およびE( 配列認識番号201)に位置する配列、および連結部に位置する配列が示される 。幾つかの遺伝子コード領域および調節要素の位置もまた与えられている。下記 二つの取り決めが使用される。( )内の数字は、アミノ酸を示し、角括弧[ ]中 の制限部位は、構築の最中に破壊された部位の残片を示している。下記の略字が 使用されている:豚痘ウイルス(SPV)、チキン・インターフェロン(cIF N),大腸菌(E.coli)、ポックス合成後期プロモータ1(LP1),ポック ス合成後期プロモータ2初期プロモータ2(LP2EP2)、ポリメラーゼチェ イン反応(PCR)、塩基対(BP)。図27A−27D: 豚痘ウイルスS−SPV−043よび相同性ベクター751-56A1におけるDNA挿 入物の詳細な記載。図にはプラスミド751-56A1に会合したDNA断片の配向が示 される。各断片の起源は表に示されている。断片間の連結部の夫々に位置する配 列も示されている。図27Aから27Dには、断片間の連結部A(配列認識番号2 02)、(配列認識番号203)C(配列認識番号204)、D(配列認識番号205)および E(配列認識番号206)に位置する配列、および連結部に位置ずる配列が示される 。各断片を生成するために使用される制限部位のみならず幾つかの遺伝子コード 領域を結合するために使用される合成リンカー配列、および調節要素もまた与え られている。下記二つの取り決めが使用される。( )内の数字は、アミノ酸を示 し、角括弧[ ]中の制限部位は、構築の最中に破壊された部位の残片を示してい る。下記の略字が使用されている:豚痘ウイルス(SPV)、チキン・骨髄単球 性成長ファクター(cMGF)、大腸菌(E.coli)、ポックス合成後期プ ロモータ1(LP1),ポックス合成後期プロモータ2初期プロモーク2(LP E2EP2)、ポリメラーゼチェイン反応(PCR)、塩基対(BP)。図28A−28D: 豚痘ウイルスS−SPV−043よび相同性ベクター752-22.1におけるDNA 挿入物の詳細な記載。図にはプラスミド752-22.1に会合したDNA断片の配向が 示される。各断片の起源は表に示されている。断片間の連結部の夫々に位置する 配列も示されている。図28Aから28Dには、断片間の連結部A(配列認識番 号207)、(配列認識番号208)C(配列認識番号209)、およびD(配列認識番号2 10)位置する配列、および連結部に位置する配列が示される。各断片を生成する ために使用される制限部位のみならず該断片を結合するために使用される合成リ ンカー配列が、各連結部について記載されている。幾つかの遺伝子コード領域お よび調節要素もまた与えられている。下記二つの取り決めが使用される。( )内 の数字は、アミノ酸を示し、角括弧[ ]中の制限部位は、構築の最中に破壊され た部位の残片を示している。下記の略字が使用されている:豚痘ウイルス(SP V)、大腸菌(E.coli)、ポックス合成後期プロモータ2初期プロモータ2( LP2EP2)、ポリメラーゼチェイン反応(PCR)、塩基対(BP)。図29A−29B: 図29A:SPV Hind III N断片およびSPV Hind III M断片の一部にお ける制限エンドヌークレアーゼマップおよびオープンリーデイングフレーム。豚 痘ウイルスHind III NおよびHind III MゲノムDNAの非必須部位への外来遺伝 子の挿入物には、EcoR V部位(S-SPV-060)、SnaBI部位(S-SPV-061)、Hind III N( S-SPV-062)におけるBgl II部位、Hind III M(S-SPV−047)におけるBgl II部位が ある。I7LORF(配列認識番号230)およびI4LORF(配列認識番号2 31)への外来遺伝子の挿入物によって、全オープンリーデングフレームは、豚 痘ウイルスの複製に非必須であること、および外来遺伝子の挿入に最適である事 が示唆される。外来遺伝子のその他の挿入部位には、二つのHind III部位および AvaIおよびBamHIがあるがこれに限定されない。図29B:SPV Hind III K断片における制限エンドヌークレアーゼマップおよびオープンリーデイング フレーム。豚痘ウイルスHind III KゲノムDN Aの非必須部位に挿入された外来遺伝子の挿入物には、EcoR I部位(S-SPV-059 )があるがこれには限定されない。SPV Hind III K断片の3.2kB領域内では、3 つのオープンリーデイングフレームが確認されている。B18RORF(配列認 識番号228)への外来遺伝子の挿入によって、全オープンリーデングフレーム は、豚痘ウイルスの複製に非必須であること、および外来遺伝子の挿入に最適で ある事が示唆される。また、B4RORF(配列認識番号229)が外来遺伝子 の挿入部位として確認された。SPVB18RORFは、ワクシニアウイルス( VV)B18RORFと相同性である。SPVB18RORFは、ラビット繊維 腫ウイルス(RFV)の77.2kd蛋白よりも相同性である。SPVB4RORFは 、ワクシニアウイルス(VV)B4RORFと相同性である。SPVB4ROR Fは、ラビット繊維腫ウイルス(RFV)のT5蛋白とより相同性である。確認さ れたオープンリーデイングフレームは、SPV Hind III K断片の約3200塩基対 の内にある。SPV Hind III K断片の残りの約3500塩基対は、先にシークエン スされている(R.F.Massung et al.Virology 197,511-528(1993))。図30A−30C: 豚痘ウイルスS−SPV−047および相同性ベクター779-94.31におけるD NA挿入物の詳細な記載。図にはプラスミド779-94.31に会合したDNA断片の 配向が示される。各断片の起源は表に示されている。断片間の連結部の夫々に位 置する配列も示されている。図30Aから30Cには、断片間の連結部A(配列認識 番号:)、(配列認識番号:)C(配列認識番号:)、D(配列認識番号:)およ びE(配列認識番号:)に位置する配列、および連結部に位置する配列が示され る。各断片を生成するために使用される制限部位のみならず該断片を結合するた めに使用される合成リンカー配列が、各連結部について記載されている。幾つか の遺伝子コード領域および調節要素の位置もまた与えられている。下記二つの取 り決めが使用される。( )内の数字は、アミノ酸を示し、角括弧[ ]中の制限部 位は、構築の最中に破壊された部位の残片を示している。下記の略字が使用され ている:豚痘ウイルス(SPV)、擬狂犬病(PRV),大腸菌(E.coli)、 ポックス合成後期プロモータ2初期プロモータ2(LP2EP2)、ポックス合 成後期プロモータ1(LP1)、塩基対(BP)。図31A−31D: 豚痘ウイルスS−SPV−052および相同性ベクター789-41.7におけるDN A挿入物の詳細な記載。図にはプラスミド789-41.7に会合したDNA断片の配向 が示される。各断片の起源は表に示されている。断片間の連結部の夫々に位置す る配列も示されている。図31A−31Dには、断片間の連結部A(配列認識番 号:)、(配列認識番号:)C(配列認識番号:)、D(配列認識番号:)、E( 配列認識番号:)およびF(配列認識番号:)に位置する配列、および連結部に 位置する配列が示される。各断片を生成するために使用される制限部位のみなら ず該断片を結合するために使用される合成リンカー配列が、各連結部について記 載されている。幾つかの遺伝子コード領域および調節要素の位置もまた与えられ ている。下記二つの取り決めが使用される。( )内の数字は、アミノ酸を示し、 角括弧[ ]中の制限部位は、構築の最中に破壊された部位の残片を示している。 下記の略字が使用されている:豚痘ウイルス(SPV)、擬狂犬病(PRV), 大腸菌(E.coli)、ポックス合成後期プロモータ2初期プロモータ2(LP2 EP2)、ポックス合成初期プロモータ1後期プロモータ2(EP1LP2)、 ポックス合成後期プロモータ1(LP1)、塩基対(BP)。図32A−32D: 豚痘ウイルスS−SPV−053および相同性ベクター789-41.27におけるDN A挿入物の詳細な記載。図にはプラスミド789-41.27に会合したDNA断片の配 向が示される。各断片の起源は表に示されている。断片間の連結部の夫々に位置 する配列も示されている。図32A−32Dには、断片間の連結部A(配列認識 番号:)、(配列認識番号:)C(配列認識番号:)、D(配列認識番号:)、E (配列認識番号:),F(配列認識番号:)およびG(配列認識番号:)に位置 する配列、および連結部に位置する配列が示される。各断片を生成するために使 用される制限部位のみならず該断片を結合するために使用される合成リンカー配 列が、各連結部について記載されている。幾つかの遺伝子コード領域および調節 要素の位置もまた与えられている。下記二つの取り決めが使用される。( )内の 数字は、アミノ酸を示し、角括弧[ ]中の制限部位は、構築の最中に破壊された 部位の残片を示している。下記の略字が使用されている:豚痘ウイルス(SPV )、擬 狂犬病(PRV),大腸菌(E.coli)、ポックス合成後期プロモータ2初期プ ロモータ2(LP2EP2)、ポックス合成初期プロモータ1後期プロモータ2 (EP1LP2)、ポックス合成後期プロモータ1(LP1)、塩基対(BP) 。図33A−33D: 豚痘ウイルスS−SPV−054および相同性ベクター789-41.47におけるDN A挿入物の詳細な記載。図にはプラスミド789-41.47に会合したDNA断片の配 向が示される。各断片の起源は表に示されている。断片問の連結部の夫々に位置 する配列も示されている。図33A−33Dには、断片間の連結部A(配列認識 番号:)、(配列認識番号:)C(配列認識番号:)、D(配列認識番号:)、E (配列認識番号:),F(配列認識番号:)およびG(配列認識番号:)に位置 する配列、および連結部に位置する配列が示される。各断片を生成するために使 用される制限部位のみならず該断片を結合するために使用される合成リンカー配 列が、各連結部について記載されている。幾つかの遺伝子コード領域および調節 要素の位置もまた与えられている。下記二つの取り決めが使用される。( )内の 数字は、アミノ酸を示し、角括弧[ ]中の制限部位は、構築の最中に破壊された 部位の残片を示している。下記の略字が使用されている:豚痘ウイルス(SPV )、擬狂犬病(PRV),大腸菌(E.coli)、ポックス合成初期プロモータ1 後期プロモータ2(EP1LP2)、ポックス合成後期プロモータ1(LP1) 、塩基対(BP)。図34A−34E: 豚痘ウイルスS−SPV−055および相同性ベクター789-41.73におけるDN A挿入物の詳細な記載。図にはプラスミド789-41.73に会合したDNA断片の配 向が示される。各断片の起源は表に示されている。断片間の連結部の夫々に位置 する配列も示されている。図34A−34Eは、断片間の連結部A(配列認識番 号:)、(配列認識番号:)C(配列認識番号:)、D(配列認識番号:)、E( 配列認識番号:),F(配列認識番号:)、G(配列認識番号:)およびH(配 列認識番号:)に位置する配列、および連結部に位置する配列が示される。各断 片を生成するために使用される制限部位のみならず該断片を結合するために使用 される合成リンカー配列が、各連結部について記載されている。幾つかの遺伝子 コ ード領域および調節要素の位置もまた与えられている。下記二つの取り決めが使 用される。( )内の数字は、アミノ酸を示し、角括弧[ ]中の制限部位は、構築の 最中に破壊された部位の残片を示している。下記の略字が使用されている:豚痘 ウイルス(SPV)、擬狂犬病(PRV),大腸菌(E.coli)、ポックス合成 後期プロモータ2初期プロモータ2(LP2EP2)、ポックス合成初期プロモ ータ1後期プロモータ2(EP1LP2)、ポックス合成後期プロモータ1(L P1)、塩基対(BP)。 〔発明の詳細な説明〕 本発明は、豚痘ウイルスゲノムDNA中に挿入された外来DNA配列を含む組 み換え豚痘ウイルスであって、前記外来DNA配列は、豚痘ウイルスゲノムDN AのHindIII K断片内に挿入されており、豚痘ウイルスに感染した宿主細胞中で 発現することができる組み換え豚痘ウイルスを提供する。 一態様において、この組み換え豚痘ウイルスは、豚痘ウイルスゲノムDNAの 前記HindIII N断片における略2kBのHindIII〜BamHI亜断片内に挿入された前 記外来DNAを含んでいる。他の態様において、前記外来DNA配列は、豚痘ウ イルスゲノムDNAのHindIII N断片における略2KbのHindIII〜BamHI亜断片 内のオープンリーディングフレーム内に挿入される。他の態様において、該オー プンリーディングフレームはI7L遺伝子をコードする。 他の態様において、前記外来DNA配列は、豚痘ウイルスゲノムDNAの略2 kBのHindIII〜BamHI亜断片内におけるEcoRV制限エンドヌクレアーゼ部位内に 挿入される。他の態様において、前記外来DNA配列は、豚痘ウイルスゲノムD NAの略2.0kBのHindIII〜BamHI亜断片内におけるSnaBI制限エンドヌクレアー ゼ部位内に挿入される。 他の態様において、前記外来DNA配列は、豚痘ウイルスゲノムDNAの前記 HindIII N断片における略1.2KbのBamHI〜HindIII亜断片内に挿入される。他の 態様において、前記外来DNA配列は、豚痘ウイルスゲノムDNAのHindIII N 断片の略1.2kBのBamHI〜HindIII亜断片内のオープンリーディングフレーム中 に挿入される。他の態様において、前記外来DNA配列は、I4L遺伝子をコ ードするオープンリーディングフレーム中に挿入される。他の態様において、前 記外来DNA配列は、豚痘ウイルスゲノムDNAの前記略1.2kBのBamHI〜Hind III亜断片内のBglII制限エンドヌクレアーゼ内に挿入される。 本発明は、豚痘ウイルスゲノムDNA中に挿入された外来DNA配列を含む組 み換え豚痘ウイルスであって、前記外来DNA配列は、豚痘ウイルスゲノムDN AのHindIII M断片内に挿入されており、豚痘ウイルスに感染した宿主細胞中で 発現することができる組み換え豚痘ウイルスを提供する。 一態様において、この組み換え豚痘ウイルスは、豚痘ウイルスゲノムDNAの 前記HindIII M断片における略2KbのBglII〜HindIII亜断片内に挿入された前 記外来DNA配列を有する。他の態様において、前記外来DNA配列は、豚痘ウ イルスゲノムDNAの前記HindIII M断片の略2KbのBglII〜HindIII亜断片内 のオープンリーディングフレーム中に挿入される。他の態様において、該オープ ンリーディングフレームは、O1L遺伝子をコードする。好ましい態様において 、前記外来遺伝子は、豚痘ウイルスゲノムDNAの略2kBのBglII〜HindIII亜 断片内におけるBglII制限エンドヌクレアーゼ部位内に挿入される。 他の態様において、前記組み換え豚痘ウイルスは、豚痘ウイルスゲノムDNA の前記HindIII M断片における略3.6kBの大きい方のHindIII〜BglII亜断片内に 挿入される。他の態様において、前記外来配列は、略3.6kBの大きい方のHindI II〜BglII亜断片内のオープンリーディングフレーム中に挿入される。他の態様 において、このオープンリーディングフレームは、I4L遺伝子をコードする。 一つの態様において、前記外来DNA配列は、前記HindIII M断片の非必須の オープンリーディングフレーム(ORF)内に挿入される。ORFの例には、I 4L、I2L、O1LおよびE10Lが含まれるが、これらに限定されるもので はない。 他の態様において、前記組み換え豚痘ウイルスの外来DNA配列は、豚痘ウイ ルスゲノムDNAの前記HindIII M断片における略2KbのHindIII〜BglII亜断 片内に挿入される。好ましい態様において、前記外来DNA配列は、豚痘ウイル スゲノムDNAの前記略2KbのHindIII〜BglII亜断片内に位置するBglII部位 内に挿入される。 他の態様において、前記外来DNA配列は、豚痘ウイルスゲノムDNAの前 記HindIII M断片における大きい方のHindIII〜BglII亜断片内に挿入される。好 ましい態様において、前記外来DNA配列は、豚痘ウイルスゲノムDNAの前記 大きい方のHindIII〜BglII亜断片内に位置するAccI部位内に挿入される。 他の態様において、前記組み換え豚痘ウイルスは、更に、豚痘ウイルスチミジ ンキナーゼをコードするオープンリーディングフレーム中に挿入された外来DN A配列を具備する。一つの態様において、この外来DNA配列は、豚痘ウイルス チミジンキナーゼをコードしているオープンリーディングフレーム内に位置した NdeI部位中に挿入される。 本発明は、豚痘ウイルスゲノムDNA中に挿入された外来DNA配列を含む組 み換え豚痘ウイルスであって、前記外来DNA配列は、豚痘ウイルスゲノムDN AのHindIII K断片内に挿入されており、豚痘ウイルスに感染した宿主細胞中で 発現することができる組み換え豚痘ウイルスと提供する。 一つの態様において、前記外来DNA配列は、豚痘ウイルスゲノムDNAの前 記HindIII K断片における略3.2Kbの亜断片内に挿入される。他の態様において 、前記外来DNA配列は、豚痘ウイルスゲノムDNAの前記HindIII K断片にお ける略3.2Kbの亜断片内のオープンリーディングフレーム中に挿入される。他 の態様において、該オープンリーディングフレームはB18R遺伝子をコードす る。他の態様において、該オープンリーディングフレームはB4R遺伝子をコー ドする。 本発明の目的において、「複製できる組み換え豚痘ウイルス」とは、当業者に 周知の組み換え法、例えば、<材料および方法>の項の組み換えSPVを作成す るための相同組み換え法に記載した方法によって作成され、組み換え豚痘ウイル スの複製に不可欠の遺伝子物質を欠失されていない生の豚痘ウイルスである。 本発明の目的において、「豚痘ウイルスの複製に不可欠でない挿入部位」とは 、DNAの配列がウイルスの複製のために必要とされない豚痘ウイルスゲノムに おける位置、例えば、複合タンパク結合配列、逆転写酵素または必須糖タンパク をコードする配列、パッケージングに必要なDNA配列等である。 本発明の目的において、「プロモータ」とは、外来RNAポリメラーゼが付着 し、そこで外来RNAの複製が開始されるDNA分子上の特定のDNA配列であ る。 本発明の目的において、「オープンリーディングフレーム」とは、RNAに転 写されてアミノ酸配列に翻訳されるコドンを含み、且つ終始コドンを含まないD NA切片である。 加えて、本発明は、当該組み換え豚痘ウイルスが導入される動物中で複製でき る組み換え豚痘ウイルス(SPV)であって、豚痘ウイルスDNAと、前記組み 換え豚痘ウイルスが導入される動物には本来存在しないRNAをコードする外来 DNAとを具備し、該外来DNAは、豚痘ウイルスの複製に不可欠ではない部位 で豚痘ウイルスDNA中に挿入されており、且つプロモータの制御下にある組み 換え豚痘ウイルスを提供する。 本発明は更に、ポリペプチドをコードする外来DNA配列または外来RNAを 提供する。好ましくは、このポリペプチドは動物において抗原性である。好まし くは、この抗原性ポリペプチドは、10個を越えるアミノ酸がペプチド結合によっ て結合された線形ポリマーであり、動物を刺激して抗体を産生させる。 本発明は更に、検出マーカーであるポリペプチドをコードする外来DNAを含 んだ、複製可能な組み換え豚痘ウイルスを提供する。好ましくは、この検出マー カーはポリペプチドである大腸菌βガラクトシダーゼまたは大腸菌βグルクロニ ダーゼである。好ましくは、大腸菌βガラクトシダーゼをコードする外来DNA の挿入部位は、豚痘ウイルスDNAのHindIII M断片内に位置ずるAccI制限エン ドヌクレアーゼである。好ましくは、この組み換え豚痘ウイルスは、S−SPV −003(ATCC受付番号VR2335)と称するものである。このS−SPV− 003豚痘ウイルスは、特許手続き上の微生物の寄託の国際的承認に関するブダ ペスト条約に従って、ATCC受付番号VR2335の下に、アメリカ合衆国郵便番 号20852メリーランド州ロックビル、パークローンドライブ12301に所在のアメリ カン・タイプ・カルチャー・コレクション特許カルチャー寄託施設に寄託されて いる。 本発明の目的において、「検出マーカーであるポリペプチド」には、ポリペプ チドの形の二量体、三量体および四量体が含まれる。大腸菌βガラクトシダーゼ は、四つのポリペプチドまた亜はモノマーサブユニットで構成される四両体であ る。 本発明は更に、複製可能な組み換え豚痘ウイルスであって、仮性狂犬病ウイル ス(PRV)糖タンパク50(gD)、仮性狂犬病ウイルス(PRV)gII(g B)、仮性狂犬病ウイルス(PRV)gIII(gC)、仮性狂犬病ウイルス(P RV)糖タンパクH、仮性狂犬病ウイルス(PRV)糖タンパクE、遺伝性胃腸 炎(TGE)糖タンパク195、遺伝性胃腸炎(TGE)マトリックスタンパク 、豚ロタウイルス糖タンパク38、豚パルボウイルスキャプシドタンパク、サー プリナ・ヒドジセンテリエ(Serpulina hydodysenteriae)防御抗原、ウシ・ウイ ルス性下痢(BVD)糖タンパク55、ニューキャッスル病ウイルス(NDV) 赤血球凝集素−ノイラミニダーゼ、豚flu赤血球凝集素、もしくは豚fluノ イラミニダーゼである抗原性ポリペプチド、またはこれらに由来する抗原性ポリ ペプチドをコードする外来DNAを含んだ組み換え豚痘ウイルスを提供する。好 ましくは、該抗原性ポリペプチドは、仮性狂犬病ウイルス(PRV)糖タンパク 50(gD)である。好ましくは、該抗原性ポリペプチドは、ニューキャッスル 病ウイルス(NDV)赤血球凝集素−ノイラミニダーゼである。 本発明は更に、複製可能な組み換え豚痘ウイルスであって、仮性狂犬病ウイル ス(PRV)g50(gD)をコードする外来DNAを含んだ組み換え豚痘ウイ ルスを提供する。この組み換え豚痘ウイルスは、大腸菌βガラクトシダーゼのよ うな検出マーカをコードする外来DNAを含むように、更に加工することができ る。PRVg50(gD)および大腸菌βガラクトシダーゼをコードする外来D NAを挿入するための、豚痘ウイルスゲノム内の好ましい部位は、豚痘ウイルス DNAのHindIII M断片内のAccI部位である。好ましくは、この組み換え豚痘ウ イルスは、S−SPV−008(ATCC受付番号2339)と称するものである。 このS−SPV−008豚痘ウイルスは、特許手続き上の微生物の寄託の国際的 承認に関するブダペスト条約に従って、ATCC受付番号VR2339の下に、アメ リカ合衆国郵便番号20852メリーランド州ロックビル、パークローンドライブ123 01に所在のアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション特許カルチャー 寄託施設に寄託されている。 本発明は更に、仮性狂犬病ウイルス(PRV)gIII(gC)をコードする 外来DNAを含んだ、複製可能な組み換え豚痘ウイルスを提供する。この組み換 え豚痘ウイルスは、大腸菌βガラクトシダーゼのような検出マーカをコードする 外来DNAを含むように、更に加工することができる。PRV Cおよび大腸菌 βガラクトシダーゼをコードする外来DNAを挿入するための、豚痘ウイルスゲ ノム内の好ましい部位は、豚痘ウイルスDNAのHindIII M断片内のAccI部位で ある。好ましくは、この組み換え豚痘ウイルスは、S−SPV−011、S−S PV−012、またはS−SPV−013と命名されたものである。S−SPV −013と命名された豚痘ウイルスは、1993年6月16日に、特許手続き上の微生 物の寄託の国際的承認に関するブダペスト条約に従って、ATCC受付番号VR 2418の下に、アメリカ合衆国郵便番号20852メリーランド州ロックビル、パーク ローンドライブ12301に所在のアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション 特許カルチャー寄託施設に寄託された。 本発明は更に、仮性狂犬病ウイルス(PRV)gII(gB)をコードする外 来DNAを含んだ、複製可能な組み換え豚痘ウイルスを提供する。この組み換え 豚痘ウイルスは、大腸菌βガラクトシダーゼのような検出マーカをコードする外 来DNAを含むように、更に加工することができる。PRV gII(gB)お よび大腸菌βガラクトシダーゼをコードする外来DNAを挿入するための、豚痘 ウイルスゲノム内の好ましい部位は、豚痘ウイルスDNAのHindIII M断片内のA ccI部位である。好ましくは、この組み換え豚痘ウイルスはS−SPV−015 (ATCC受付番号VR2466)と命名されたものである。このS−SPV−01 5豚痘ウイルスは、1994年7月22日に、特許手続き上の微生物の寄託の国際的承 認に関するブダペスト条約に従って、ATCC受付番号VR2466の下に、アメリ カ合衆国郵便番号20852メリーランド州ロックビル、パークローンドライブ12301 に所在のアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション特許カルチャー寄託施 設に寄託された。 本発明は更に、仮性狂犬病ウイルス(PRV)g50(gD)および仮性狂犬 病ウイルス(PRV)gIII(gC)をコードする外来DNAを含んだ、複製 可能な組み換え豚痘ウイルスを提供する。この組み換え豚痘ウイルスもまた、大 腸菌βガラクトシダーゼのような検出マーカをコードする外来DNAを含むよう に、更に加工することができる。PRVg50(gD)、PRVgIII(gC )および大腸菌βガラクトシダーゼをコードする外来DNAを挿入するための、 豚痘ウイルスゲノム内の好ましい部位は、豚痘ウイルスDNAのHindIII M断片 内のAccI部位である。 本発明は更に、仮性狂犬病ウイルス(PRV)g50(gD)および仮性狂犬 病ウイルス(PRV)gII(gB)をコードする外来DNAを含んだ、複製可 能な組み換え豚痘ウイルスを提供する。この組み換え豚痘ウイルスもまた、大腸 菌βガラクトシダーゼのような検出マーカをコードする外来DNAを含むように 、更に加工することができる。PRVg50(gD)、PRVgII(gB)お よび大腸菌βガラクトシダーゼをコードする外来DNAを挿入するための、豚痘 ウイルスゲノム内の好ましい部位は、豚痘ウイルスDNAのHindIII M断片内のA ccI部位である 本発明は更に、仮性狂犬病ウイルス(PRV)g50(gC)および仮性狂犬 病ウイルス(PRV)gII(gB)をコードする外来DNAを含んだ、複製可 能な組み換え豚痘ウイルスを提供する。この組み換え豚痘ウイルスもまた、大腸 菌βガラクトシダーゼのような検出マーカをコードする外来DNAを含むように 、更に加工することができる。PRVgIII(gC)、PRVgII(gB) および大腸菌βガラクトシダーゼをコードする外来DNAを挿入するための、豚 痘ウイルスゲノム内の好ましい部位は、豚痘ウイルスDNAのHindIII M断片内 のAccI部位である 本発明は更に、仮性狂犬病ウイルス(PRV)g50(gD)、仮性狂犬病ウ イルス(PRV)gIII(gC)および仮性狂犬病ウイルス(PRV)gII (gB)をコードする外来DNAを含んだ、複製可能な組み換え豚痘ウイルスを 提供する。この組み換え豚痘ウイルスもまた、大腸菌βガラクトシダーゼのよう な検出マーカをコードする外来DNAを含むように、更に加工することができる 。 PRVg50(gD)、PRVgIII(gC)、PRVgII(gB)およ び大腸菌βガラクトシダーゼをコードする外来DNAを挿入するための、豚痘ウ イルスゲノム内の好ましい部位は、豚痘ウイルスDNAのHindIII M断片内のAcc I部位である 本発明は更に、ニューキャッスル病ウイルス(NDV)赤血球凝集素-ノイラ ミニダーゼをコードするRNAをコードする外来DNAを含み、更に検出マーカ ーであるポリペプチドをコードする外来DNAを含む、複製可能な組み換え豚痘 ウイルスを提供する。この組み換え豚痘ウイルスはS−SPV−009(ATC C受付番号VR2344)と命名されたものである。このS−SPV−009豚痘ウ イルスは、特許手続き上の微生物の寄託の国際的承認に関するブダペスト条約に 従って、ATCC受付番号VR2344の下に、アメリカ合衆国郵便番号20852メリ ーランド州ロックビル、パークローンドライブ12301に所在のアメリカン・タイ プ・カルチャー・コレクション特許カルチャー寄託施設に寄託されている。 本発明は更に、豚痘ウイルスゲノムの非必須部位に挿入された外来DNA配列 を含む組み換え豚痘ウイルスであって、前記外来DNA配列は、感染性ウシ鼻腔 気管炎ウイルス由来の抗原性ポリペプチドをコードし、当該組み換え豚痘ウイル スに感染した宿主子中で発現することができる組み換え豚痘ウイルスを提供する 。このような抗原性ポリペプチドの例は、感染性ウシ鼻腔気管炎ウイルス糖タン パクEおよび糖タンパクGである。本発明の好ましい態様は、S−SPV−01 7およびS−SPV−019と称する組み換え豚痘ウイルスである。 本発明は更に、豚痘ウイルスゲノムの非必須部位に挿入された外来DNA配列 を含む組み換え豚痘ウイルスであって、前記外来DNA配列は、感染性咽頭気管 炎ウイルス由来の抗原性ポリペプチドをコードし、当該組み換え豚痘ウイルスに 感染した宿主子中で発現することができる組み換え豚痘ウイルスを提供する。こ のような抗原性ポリペプチドの例は、感染性咽頭気管支炎ウイルス糖タンパクG および糖タンパクIである。本発明の好ましい態様は、S−SPV−014およ びS−SPV−016と称する組み換え豚痘ウイルスである。 上記組み換え豚痘ウイルスの一つの態様において、前記外来DNA配列はサイ トカインである。他の態様において、該サイトカインはニワトリ骨髄単球増殖因 子(cN4GF)またはニワトリインターフェロン(cIFN)である。サイト カインには下記のものが含まれるが、これらに限定されるものではない:即ち、 形 質転換増殖因子ベータ、繊維芽細胞増殖因子、肝細胞増殖因子、インスリン様増 殖因子、血管内皮増殖因子、インターロイキン1、IL−1受容体拮抗剤、イン ターロイキン2、インターロイキン3、インターロイキン4、インターロイキン 5、インターロイキン6、IL−6可溶性受容体、インターロイキン7、インタ ーロイキン8、インターロイキン9、インターロイキン10、インターロイキン 11、インターロイキン12、インターロイキン13、アンジオジェニン、ケモ カイネス(chemokines)、コロニー刺激因子、顆粒球−マクロファージ・コロニー 刺激因子、エリスロポエチン、インターフェロン、インターフェロンガンマ、c −kitリガンド、白血球阻害因子、オンコスタチンM(oncostatin M)、プライ オトロピン(pleiotrophin)、分泌性は血球プロテアーゼ阻害剤、幹細胞因子、腫 瘍壊死因子、および可溶性TNF受容体である。これらのサイトカイン類はヒト 、ウシ、ウマ、ネコ、イヌ、ブタまたは鳥類に由来するものである。このような 組み換えウイルスの好ましい態様は、S−SPV−042およびS−SPV−0 43である。 本発明は更に、豚痘ウイルスゲノムの非必須部位に挿入された外来DNA配列 を含む組み換え豚痘ウイルスであって、前記外来DNA配列は、ヒト病原体由来 の抗原性ポリペプチドをコードし、当該組み換え豚痘ウイルスに感染した宿主子 中で発現することができる組み換え豚痘ウイルスを提供する。 サイトカイン類を発現する組み換えSPVは、単独で、もしくは疾病を起こす 微生物のサイトカイン類または抗原遺伝子を含むワクチンと組み合わせて、免疫 応答性を高めるために用いられる。 ヒトヘルペスウイルスから誘導されるヒト病原体の抗原性ポリペプチドには、 B型肝炎ウイルスおよびC型肝炎ウイルス、B型肝炎ウイルス表面およびコア抗 原、C型肝炎ウイルス、ヒト免疫不全ウイルス、単純ヘルペスウイルス−1、単 純ヘルペスウイルス−2、ヒトサイトメガロウイルス、エプスタイン-バーウイ ルス、水痘帯状疱疹ウイルス、ヒト・ヘルペスウイルス−6、ヒト・ヘルペスウ イルス−7、ヒト・インフルエンザ、麻疹ウイルス、ハンターンウイルス(Hanta anvirus)、肺炎ウイルス、ライノウイルス、ポリオウイルス、ヒト呼吸器シンシ チアウイルス、レトロウイルス、ヒトT細胞白血球ウイルス、狂犬病ウイルス、 ム ンプスウイルス、マラリア(Plasmodium falciparum)、百日咳菌、ジフテリア菌 、発疹チフスリケッチア、ボレリア・ベルフドルフェリ(Bolrrelia berfdorferi )、破傷風トキソイド、悪性腫瘍抗原が含まれるが、こられに限定されるもので はない。 本発明の一態様において、組み換え豚痘ウイルスは、B型肝炎ウイルスコアタ ンパクをコードする外来DNA配列を含んでいる。好ましくは、このような組み 換えウイルスはS−SPV−031と命名されたものである。 本発明は更に、豚痘ウイルスゲノムの非必須部位に挿入された外来DNA配列 を含む組み換え豚痘ウイルスであって、前記外来DNA配列は、当該組み換え豚 痘ウイルスに感染した宿主子において免疫を刺激することができるサイトカイン をコードし、当該組み換え豚痘ウイルスに感染した宿主中で発現することができ る組み換え豚痘ウイルスを提供する。 本発明の一つの態様において、組み換え豚痘ウイルスは、ヒト・インターロイ キン−2をコードする外来DNA配列を含む。好ましくは、このような組み換え ウイルスはS−SPV−035と命名されたものである。 本発明は更に、豚痘ウイルスゲノムの非必須部位に挿入された外来DNA配列 を含む組み換え豚痘ウイルスであって、前記外来DNA配列は、ウマ病原体から 誘導された抗原性ポリペプチドをコードし、当該組み換え豚痘ウイルスに感染し た宿主中で発現することができる組み換え豚痘ウイルスを提供する。 ウマ病原体の抗原性ポリペプチドは、ウマインフルエンザウイルスまたはウマ ヘルペスウイルスから誘導することができる。一態様において、この抗原性ポリ ペプチドは、ウマインフルエンザ・ノイラミニダーゼまたは赤血球凝集素である 。このような抗原性ポリペプチドの例は、ウマ・インフルエンザウイルスA型/ アラスカ91ノイラミニダーゼ、ウマ・インフルエンザウイルスA型/プラーク 56ノイラミニダーゼ、ウマ・インフルエンザウイルスA型/マイアミ63ノイ ラミニダーゼ、ウマ・インフルエンザウイルスA型/ケンタッキー81ノイラミ ニダーゼ、ウマ・インフルエンザウイルスA型/ケンタッキー92ノイラミニダ ーゼ、ウマ・ヘルペスイウルス1型糖タンパクB、ウマ・ヘルペスイウルス1型 糖タンパクD、ストレプトコッカス.エクイ(Streptocoddus equi)、ウマ感染性 貧 血ウイルス、ウマ脳炎ウイルス、ウマ・ライノウイルス、およびウマ・ロタウイ ルスである。このような組み換え豚痘ウイルスの好ましい態様は、S−SPV− 033、S−SPV−034、S−SPV−038、S−SPV−039および S−SPV−041と命名されたものである。 更に、本発明は抗原性ポリペプチドを提供する。該抗原性ポリペプチドには豚 コレラウイルスgE1、豚コレラウイルスgE2、豚インフルエンザウイルス赤 血球凝集素、ノイラミニダーゼ、マトリックスおよび核タンパク、仮性狂犬病ウ イルスgB、gCおよびgD、並びにPRRSウイルスORF7からなる群から 誘導される組み換え豚痘ウイルスが含まれるが、これらに限定されるものではな い。 本発明は更に、豚痘ウイルスゲノムの非必須部位に挿入された外来DNA配列 を含む組み換え豚痘ウィルスであって、前記外来DNA配列は、ウシ呼吸器シン シチアウイルスまたはウシ・パラインフルエンザウイルスから誘導された抗原性 ポリペプチドをコードし、当該組み換え豚痘ウイルスに感染した宿主中で発現す ることができる組み換え豚痘ウイルスを提供する。 例えば、上記の抗原性ポリペプチドは、感染性ウシ鼻腔気管炎ウイルスgE、 ウシ呼吸器シンシチアウイルス、ウマ病原体、ウマインフルエンザウイルス、齲 歯呼吸器シンシチアウイルス付着タンパク(BRSV G)、ウシ呼吸器シンシ チアウイルス融合タンパク(BRSV F)、ウシ呼吸器シンシチアウイルス核 キャプシドタンパク(BRSV N)、ウシ・パラインフルエンザウイルス3型 融合タンパクおよびウシ・パラインフルエンザウイルス3型赤血球凝集素ノイラ ミニダーゼから誘導することができる。好ましい態様において、この組み換え豚 痘ウイルスはS−SPV−045と命名されたものである。 ウシ呼吸器シンシチアウイルス由来の抗原性ポリペプチドをコードする外来D NAを含む組み換えウイルスの好ましい態様は、S−SPV−020、S−SP V−029、およびS−SPV−030と命名されたものである。また、ウシ・ パラインフルエンザウイルス由来の抗原性ポリペプチドをコードする外来DNA を含む組み換えウイルスの好ましい態様は、S−SPV−028と命名されたも のである。 本発明は更に、豚痘ウイルスゲノムの非必須部位に挿入された外来DNA配列 を含む組み換え豚痘ウイルスであって、前記外来DNA配列は、ウシ・ウイルス 性下痢ウイルス(BVDV)糖タンパク48または糖タンパク53をコードし、 また前記外来DNA配列は、当該組み換え豚痘ウイルスに感染した宿主中で発現 することができる組み換え豚痘ウイルスを提供する。このようなウイルスの好ま しい態様は、S−SPV−032、S1−SPV−040、S−SPV−049 、およびS−SPV−050と命名されたものである。 本発明は更に、豚痘ウイルスゲノムの非必須部位に挿入された外来DNA配列 を含む組み換え豚痘ウイルスであって、前記外来DNA配列は、感染性嚢症ウイ ルスから誘導される抗原性ポリペプチドをコードし、また前記外来DNA配列は 、当該組み換え豚痘ウイルスに感染した宿主中で発現することができる組み換え 豚痘ウイルスを提供する。このような抗原性ポリペプチドの例は、感染性嚢症ウ イルスポリタンパクおよびVP2である。このようなウイルスの好ましい態様は 、S−SPV−026、およびS−SPV−027と命名されたものである。 本発明は更に、豚痘ウイルスゲノムの非必須部位に挿入された外来DNA配列 を含む組み換え豚痘ウイルスであって、前記外来DNA配列が抗原性ポリペプチ ドをコードする組み換え豚痘ウイルスを提供する。該抗原性ポリペプチドには下 記のものが含まれるが、これらに限定されることはない:即ち、MDV gA、 MDV gB、MDV D、NDV HN、NDV F、ILT gB、ILT gI、ILT gD、IBDV VP2、IBDV VP3、IBDV VP 4、IBDVポリタンパク、IBVスパイク、IBVマトリックス、鳥類脳脊髄 炎ウイルス、鳥類レオウイルス、鳥類パラミクソウイルス、鳥類ロタウイルス、 ニワトリ貧血ウイルス、サルモネラspp.、大腸菌、パスツレラspp.、百 日咳菌spp.(Bordetella spp.)、エイメリアspp.(Eimeria spp.)、ヒス トモナスssp.、トリコモナスssp.、家禽線虫、条虫、吸虫、鳥類ダニ/ シラミ、鳥類原生動物である。 本発明は更に、前記挿入された外来DNA配列がプロモータの制御下にある組 み換え豚痘ウイルスを提供する。一態様において、該プロモータは豚痘ウイルス プロモータである。他の態様において、前記外来DNA配列は、内因性の上流豚 痘ウイルスプロモータの制御下にある。他の態様において、前記外来DNA配列 は、異種上流プロモータの制御下にある。 本発明の目的において、前記プロモータには、合成豚痘ウイルスプロモータ、 ポックス合成後期プロモータ1、ポックス合成後期プロモータ2、初期プロモー タ2、ポックス01Lプロモータ、ポックスI4Lプロモータ、ポックスI3L プロモータ、ポックスI2Lプロモータ、ポックスI1Lプロモータ、ポックス E10Rプロモータ、PRV gX、HSV−1アルファ4、HCMV即時型初 期、MDV gA、MDV gB、MDV gD、ILT gB、BHV−1.1 VP8およびILT gDが含まれるが、これらに限定されるものではない。 別のプロモータは、当業者に周知の方法、例えば、材料と方法の項における「合 成ポックスウィルスプロモーターの構築のための基本的手法」に記載した方法に 上って作成される。 本発明は、豚痘ウイルスのゲノムDNA中に外来DNAを挿入することにより 組み換え豚痘ウイルスを製造するための、相同性ベクターを提供する。 この相同性ベクターは、当該組み換え豚痘ウイルスが導入される動物には本来 的に存在しない実質的に二本鎖の外来DN(RNA)配列からなる二本鎖DNA 分子を具備し、該外来二本鎖DNAの一端には、豚痘ウイルスの複製に不可欠で ないゲノムDNAの一方の側に位置する前記ウイルスゲノムに対して相同性であ る二本鎖豚痘ウイルスDNAを有し、前記外来DNAの他端には、前記豚痘ウイ ルスゲノムの他方の側に位置する前記ウイルスゲノムに対して相同性である二本 鎖豚痘ウイルスDNAを有する。好ましくは、前記RNAはポリペプチドをコー ドする。 本発明の他の態様において、上記相同性ベクターの二本鎖豚痘ウイルスDNA は、HindIII M断片内に存在するゲノムDNAに対して相同性である。他の対応 において、上記相同性ベクターの二本鎖豚痘ウイルスDNAは、略2kBのHind III〜BglII亜断片内に存在するゲノムDNAに対して相同性である。好ましい態 様において、前記二本鎖豚痘ウイルスDNAは、このHindIII〜BglII亜断片の中 に位置したBglII部位内に存在するゲノムDNAに対して相同性である。 他の態様において、この二本鎖豚痘ウイルスDNAは、大きい方のHindIII〜 BglII亜断片に含まれたオープンリーディングフレーム内に存在ずるゲノムDN Aに対して相同性である。好ましくは、該二本鎖豚痘ウイルスDNAは、大きい 方のHindIII〜BglII亜断片に位置したAccI制限エンドヌクレアーゼ部位内に存在 ずるゲノムDNAに対して相同性である。 好ましい態様において、当該相同性ベクターは、752-29.33、751-07.A1、751- 56.A1、751-22.1、746-94.1、767-67.3、738-94.4、および771-55.11と命名され たものである。 一つの態様において、前記ポリペプチドは検出マーカーである。好ましくは、 検出マーカであるポリペプチドは、大腸菌βガラクトシダーゼである。 一つの態様において、前記ポリペプチドは動物において抗原性である。好まし くは、該抗原性ポリペプチドは、仮性狂犬病ウイルス(PRV)糖タンパク50 (gD)、仮性狂犬病ウイルス(PRV)gII(gB)、仮性狂犬病ウイルス( PRV)gIII(gC)、仮性狂犬病ウイルス(PRV)糖タンパクH、遺伝性 胃腸炎(TGE)糖タンパク195、遺伝性胃腸炎(TGE)マトリックスタン パク、豚ロタウイルス糖タンパク38、豚パルボウイルスキャプシドタンパク、 サープリナ・ヒドジセンテリエ(Serpulina hydodysenteriae)防御抗原、ウシ・ ウイルス性下痢(BVD)糖タンパク55およびg48、ニューキャッスル病ウ イルス(NDV)赤血球凝集素−ノイラミニダーゼ、豚flu赤血球凝集素、も しくは豚fluノイラミニダーゼ、またはこれらに由来する。好ましくは、該抗 原性ポリペプチドは、仮性狂犬病ウイルス(PRV)糖タンパク50(gD)で ある。好ましくは、該抗原性ポリペプチドは、セルプリナ・ヒオディセンテリエ (Serpulina Hyodysenteriae)、口蹄疫ウイルス、豚これらウイルスgE1および gE2、豚インフルエンザウイルス、アフリカ豚熱ウイルスまたはマイコプラズ マ・ハイポニュモニエ、豚インフルエンザウイルス赤血球凝集素、ノイラミニダ ーゼおよびマトリックスおよび核タンパク、PRRSウイルスORF7、および B型肝炎ウイルス核タンパク、またはこれらから誘導されたものである。 本発明の一つの態様において、相同性ベクター中の二本鎖外来DNA配列は、 ヒト病原体から誘導された抗原性ポリペプチドをコードする。 例えば、ヒト病原体の抗原性ポリペプチドは、ヒト・ヘルペスウイルス、単純 ヘルペスウイルス−1、単純ヘルペスウイルス−2、ヒト・サイトメガロウイル ス、エプスタイン-バーウイルス、水痘帯状疱疹ウイルス、ヒト・ヘルペスウイ ルス−6、ヒト・ヘルペスウイルス−7、ヒト・インフルエンザ、ヒト免疫不全 ウイルス、狂犬病ウイルス、麻疹ウイルス、B型肝炎ウイルスおよびC型肝炎ウ イルスからなる群から誘導される。更に、ヒト病原体の抗原性ポリペプチドは、 プラスモジウム・ファルシパルム(Plasmodium falciparum)、ボルデテリア・ペ ルトウスシス(Bordetelia pertussis)および悪性腫瘍からなる群から選択され る、マラリアまたは悪性腫瘍に関連していてもよい。 本発明の一態様において、前記相同性ベクターにおける二本鎖外来DNA配列 は、ヒト免疫応答を刺激することができるサイトカインをコードする。一つの態 様において、このサイトカインは、ニワトリ骨髄単球増殖因子(cMGF)また はニワトリ・インターフェロン(cIFN)である。例えば、該サイトカインは インターロイキン−2、インターロイキン−6、インターロイキン−12、イン ターフェロン、顆粒球−マクロフアージ・コロニー刺激因子、およびインターロ イキン受容体であることができるが、これに限定されるものではない。 本発明の一態様において、相同性ベクターにおける前記二本鎖外来DNA配列 は、ウマ病原体から誘導された抗原性ポリペプチドをコードする。 ウマ病原体の抗原性ポリペプチドは、ウマ・インフルエンザウイルスまたはウ マ・ヘルペスウイルスから誘導することができる。このような抗原性ポリペプチ ドの例は、ウマ・インフルエンザウイルスA型/アラスカ91ノイラミニダーゼ 、ウマ・インフルエンザウイルスA型/プラーク56ノイラミニダーゼ、ウマ・ インフルエンザウイルスA型/マイアミ63ノイラミニダーゼ、ウマ・インフル エンザウイルスA型/ケンタッキー81ノイラミニダーゼ、ウマ・ヘルペスウイ ルス1型糖タンパクB、およびウマ・ヘルペスウイルス1型糖タンパクDからな る群から選択される組み換え豚痘ウイルスである。 本発明の一態様において、前記相同性ベクターの二本鎖外来DNA配列は、ウ シ呼吸器シンシチアウイルスまたはウシ・パラインフルエンザウイルスをコード する。 例えば、該抗原性ポリペプチドは、感染性ウシ鼻腔気管炎ウイルスgE、ウシ 呼吸器シンシチアウイルス付着タンパク(BRSV G)、ウシ呼吸器シンシチ アウイルス融合タンパク(BRSV F)、ウシ呼吸器シンシチアウイルス核キ ャプシドタンパク(BRSV N)、ウシ・パラインフルエンザウイルス3型融 合タンパク、およびウシ・パラインフルエンザウイルス3型赤血球凝集素ノイラ ミニダーゼから誘導される。 本発明の一態様において、前記相同性ベクターの前記二本鎖外来DNA配列は 、感染性嚢症ウイルスから誘導される。このような抗原性ポリペプチドの例は、 感染性嚢症ウイルスポリペプチドおよび感染性嚢症ウイルスVP2、VP3また はVP4である。 本発明の目的において、「相同性ベクター」とは、豚痘ウイルスゲノムの特定 の部位に外来DNAを挿入するために構築されたプラスミドである。 本発明の一つの態様において、上記で述べた相同性ベクターの二本鎖豚痘ウイ ルスDNAは、豚痘チミジンキナーゼをコードするオープンリーディングフレー ム内に存在するゲノムDNAに対して相同性である。好ましくは、該二本鎖豚痘 ウイルスDNAは、豚痘チミジンキナーゼをコードするオープンリーディングフ レーム中に位置するNdeI制限エンドヌクレアーゼ内に存在するゲノムDNAに対 して相同性である。 本発明は更に、上記の相同性ベクターであって、その外来DNA配列が、前記 外来DNA配列の上流に位置するプロモータの制御下にある相同性ベクターを提 供する。該プロモータは、内因性豚痘ウイルスプロモータまたは外因性プロモー タであることができる。プロモータには、合成ポックスウイルスプロモータ、ポ ックス合成後期プロモータ1、ポックス合成後期プロモータ2初期プロモータ2 、ポックス01Lプロモータ、ポックスI4Lプロモータ、ポックスI3Lプロ モータ、ポックスI2Lプロモータ、ポックスI1Lプロモータおよびポックス E10Rプロモータ、PRV gX、HSV−1・アルファ4、HCMV即時型 初期、BHV−1.1 VP8、感染性咽頭気管炎ウイルス糖タンパクB、感染 性咽頭気管炎ウイルスgD、マレック病ウイルス糖タンパクA、マレック病ウイ ルス糖タンパクB、マレック病ウイルス糖タンパクDが含まれるが、これらに限 定されるものではない。 本発明は、S−SPV−044、S−SPV−046、S−SPV−047、 S−SPV−048、S−SPV−052、S−SPV−051、S−SPV− 053、S−SPV−054、S−SPV−055、S−SPV−056、S− SPV−057、S−SPV−058、S−SPV−059、S−SPV−06 0、S−SPV−061、S−SPV−062と命名された組み換え豚痘ウイル スを提供する。 本発明は更に、有効免疫量の本発明の組み換え豚痘ウイルスと、適切なキャリ アとを含有するワクチンを提供する。 豚痘ウイルスのための適切なキャリアは当該技術において周知であり、タンパ ク、糖などが含まれる。このような適切なキャリアの一例は、安定化された加水 分解タンパク、ラクトース等のような1以上の安定家財を含有する、生理学的に バランスされた培養培地である。 本発明の目的において、「有効免疫量」の本発明の組み換え豚痘ウイルスは、 103〜109PFU/投与量の範囲である。 本発明はまた、動物を免疫化する方法であって、該動物がヒト、豚、牛、ウマ ヤギ(caprne)またはヒツジ(ovine)である方法を提供する。本発明の目的におい て、この方法には、疾患を生じるウイルス(類)に対して動物を免疫化すること が含まれ、これらウイルス(類)には、仮性狂犬病ういるす、遺伝性胃腸炎(T GE)ウイルス、豚ロタウイルス、豚パルボウイルス、サープリナ・ヒドジセン テリエ(Serpulina hydodysenteriae)、ウシ・ウイルス性下痢(BVD)ウイル ス、ニューキャッスル病ウイルス(NDV)、豚インフルエンザウイルス、PR RS、ウシ呼吸器シンシチアウイルス、ウシ・パラインフルエンザウイルス3型 、口蹄病ウイルス、豚コレラウイルス、アフリカ豚熱ウイルスまたはマイコプラ ズマ・ハイポニュモニエが含まれる。本発明の目的において、この免疫化方法に はまた、ヒト病原体、ウシ病原体、ウマ病原体、鳥類病原体に対して動物を免疫 化することが含まれる。 この方法には、動物に対して、有効免疫投与量の本発明のワクチンを投与する ことが含まれる。このワクチンは、当業者に周知の何れかの方法、例えば筋肉内 注射、皮下注射、副空内注射または静脈内注射によって投与すればよい。或いは 、 このワクチンは、鼻腔内または経口的に投与してもよい。 本発明はまた、豚が本発明のワクチン、特に組み換え豚痘ウイルスS−SPV −008(ATCC受付番号VR2339)を含有する実施例で予防接種されている かどうか、または天然に存在する野生型の仮性狂犬病ウイルスに感染しているか どうかを決定するために、豚を試験する方法を提供する。この方法は、試験すべ き豚から適切な体液のサンプルを取得することと、該サンプル中において仮性狂 犬病ウイルスに対する抗体の存在を検出する(このような抗体が存在しないこと によって、前記豚が予防接種も感染もされていないことが示される)ことと、仮 性狂犬病ウイルスに対する抗体が存在する豚について、前記サンプル中において 、天然に存在する仮性狂犬病ウイルスに感染した豚の体液中には通常存在するが 、予防接種された豚には存在しない仮性狂犬病ウイルス抗原に対する抗体が存在 していないことを検出することにより、該豚が予防接種されていることまたは感 染していないことが示されることとを具備する。 本発明は、外来DNA配列または遺伝子と共に挿入されると、診断試験として 用い得る組み換えSPVを提供する。一つの態様においては、FIVenvおよ びgag遺伝子類、並びにD.イミティス(immitis)p39および22kdが、 FIVによって起こされたネコ免疫不全を検出し、またD.イミティスによって 起こされたイヌ糸状虫を検出するための診断試験に用いられる。 本発明はまた、複製できる組み換え豚痘ウイルスに感染した宿主細胞を提供す る。一つの実施例において、宿主細胞は哺乳類細胞である。好ましくは、この哺 乳類細胞はベロ細胞(Vero cell)である。好ましくは、前記哺乳類細胞はESK −4細胞、PK−15細胞またはEMSK細胞である。 本発明の目的において、「宿主細胞」とは、ベクターおよびその挿入物を増殖 させるために用いられる細胞である。害細胞の感染は、当業者に周知の方法、例 えば、<材料と方法>の項における「感染−トランスフェクション法」に記載し た方法によって達成された。 上記の組み換え豚痘ウイルスを構築し、選択し、精製するための方法は、下記 の<材料と方法>の項で詳述する。 〔実験の詳細〕 <材料と方法> 豚痘ウィルスストック試料の調製 豚痘ウィルス(SPV)試料はイスコーブの改良ダルベッコ培地(Iscove's Modif ied Dulbecco's Medium)(IMDM)と2mMのグルタミン,100units/mlのペニシリン ,100units/mlのストレプトマイシンを含むRPMI 1640培地の1:1混合溶液中(これ らの構成成分はシグマ社もしくは相当の供給元から得られ,そしてこれ以後EMSK 陰性培地(negative medium)と呼ぶ)でブタ胎児腎臓(EMSK)細胞,ESK-4細胞,PK- 15細胞もしくはベロ細胞を,0.01PFU/細胞の感染多重度で感染させることにより 調製された.感染に先立ち,細胞単層は微量のウシ胎児血清を除去するためEMSK 陰性培地を用いて1回洗浄された.その後,最初の接種原(10cmのプレートに対 しては0.5ml;T175cmのフラスコに対しては10ml)に含まれるSPVは,30分間ごと に繰り返し拡散させつつ(redistributed),2時間細胞単層中へ吸収させられた .この期間の後,最初の接種原は規定の(recommended)容量まで完全EMSK培地(5% のウシ胎児血清を加えたEMSK陰性培地)を加えられた.プレートは細胞変性の効 果が完全となるまで,5% CO2中37℃でインキュベートされた.培地と細胞は回収 され,50mlのスクリューキャプ付き円錐管(conical screw cap tube)中で-70℃ で凍結された.37℃で解凍されるとすぐに,ウィルスストックは1.0mlバイアル に分注され,-70℃にて再凍結された.力価は通常約106PFU/mlであった. SPV DNA の調製 豚痘ウィルスDNAを単離するために,T175cm2フラスコ中の集密的EMSK細胞単 層は多重度0.1で感染させられ,細胞が100%細胞変性の効果を示すまで4から6 時間インキュベートされた.感染細胞はその後,培地中に細胞をこすり落とされ ,臨床的な遠心分離(clinical centrifuge)にて300rpmで5分間遠心分離するこ とにより回収された.培地は別の容器に移され,細胞ペレットはリン酸緩衝溶液 1.0ml(PBS:水1L中に1.5gのリン酸二ナトリウム,0.2gのリン酸二水素カリウム, 0.8gの塩化ナトリウム及び0.2gの塩化カリウムを含む)(T175あたり)中で穏やか に再懸濁され,連続2回の凍結−解凍処理(-70℃か ら37℃まで)を受けた.最後の解凍の際,細胞(氷上で)は30秒間2回の超音波処 理を施され,1回目と2回目の間には45秒間の冷却時間をおいた.その後,細胞 の残骸はHB4ローターで4℃下,3000rpm,5分間の遠心分離(ソーヴアル RC-5B 超高速遠心機)(Sorvall RC-5B superspeed centrifuge)により取り除かれた.上 清中に存在するSPVウィルス粒子(virions)は,その後SS34ローター(ソーヴァル) (Sorvall)で4℃下,15,000rpm,20分間の遠心分離によりペレット化され,10mM のトリス(pH7.5)中に再懸濁された.その後,この画分は36%ショ糖の密度勾配(1 0mMトリスpH7.5中でのw/v)中へ層状化され,SW41ローター(ベックマン)で4℃下 ,18,000rpm,60分間遠心分離(ベックマンL8-70M超遠心機)(Beckman L8-70M ult racentrifuge)された.ウィルス粒子ペレットは10mMのトリス緩衝溶液pH7.5中に 再懸濁され,氷上で30秒間超音波処理を施された.この画分は20%から50%の連続 的ショ糖密度勾配(continuous sucrose gradient)で層状化され,SW41ローター で4℃下,16,000rpm,60分間遠心分離された.その勾配の下方約4分の3に位置 するSPVウィルス粒子のバンドが回収され,20%ショ糖溶液で希釈され,SW41ロー ターで4℃下,18,000rpm,60分間の遠心分離によりペレット化された.生成され たペレットは,その後微量のショ糖を除去するために10mMのトリス緩衝溶液pH7. 5を用いて1回洗浄され,最終的に10mMのトリス緩衝溶液pH7.5中で再懸濁された .その後,EDTA,SDS及びプロテイナーゼKをそれぞれ20mM,0.5%及び0.5mg/mlの 最終濃度になるように添加して誘導された溶解(lysis)(60℃,4時間)により精 製されたウィルス粒子から,SPV DNAが抽出された.消化(digestion)の後,フェ ノール:クロロホルム(1:1)抽出が3回実施され,2倍量の100%エタノールの添加 と-20℃,30分間のインキュベートにより試料は沈殿させられた.その後,試料 はエッペンドルフミニフュージ(eppendorf minifuge)にて5分間,最高速度(ful l speed)で遠心分離された.上清は他の容器に移され,ペレットは風乾され,4℃ にて1mM EDTAを含む0.01Mのトリス緩衝溶液pH7.5中で再水和された. 感染細胞溶解物(infected cell lysates)の調製 細胞溶解物の調製用に,血清を含まない培地が用いられた.25cm2フラスコ または60mmペトリ皿中で集密的細胞単層(SPVに対しEMSK,ESK-4,PK-15また はVero,またはPRVに対してVERO)は100μlのウィルス試料で感染させられた. 細胞変性の効果が完全となった後,培地と細胞は回収され,細胞は3000rpm,5 分間の臨床的な遠心分離(clinical centrifuge)でペレット化された.細胞ペレ ットは250μlの破壊緩衝液(disruption buffer)(2%のドデシル硫酸ナトリウム ,2%のβ-メルカプトエタノール)中に再懸濁された.試料は氷上で30秒間の超音 波処理を施され,-20℃で保存された. ウェスタンブロッティング法 細胞溶解物試料と標準タンパク質はラエムンリ(Laemnli)(1970)の方法に従 ってポリアクリルアミドゲル上で泳動された.ゲル電気泳動後,タンパク質は変 性され,サムブルックら(Sambrook et al.)(1982)の方法に従って処理された. 1次抗体はトリスナトリウム塩化物及びアジ化ナトリウム(TSA:水1L中に6.61gの トリス塩酸,0.97gのトリス塩基,9.0gの塩化ナトリウム及び2.0gのアジ化ナト リウムを含む)中にて5%の無脂肪乾燥ミルクで1:100の割合に希釈されたブタ抗PR V血清(Shope strain;lot370,PDV8201,NVSL,Ames,IA)であった.2次抗体はT SAで1:1000の割合に希釈されたヤギ抗ブタアルカリ性フォスファターゼ抱合体(g oat anti-swine alkaline phosphatase conjugate)であった. 分子生物学的手法 制限エンドヌクレアーゼを用いた消化,ゲル電気泳動,ゲルからのDNAの抽 出,ライゲーション,キナーゼを用いたリン酸化,ホスファターゼを用いた処理 ,細菌培養の成長,DNAを用いた細菌の形質転換法などを含む,細菌とDNAの操作 に関する技術及びその他の分子生物学的方法はマニアティスら(Maniatis et al. )(1982)及びサムブルックら(Sambrook et al.)(1989)により示されている.例 外として,これらの方法には若干の修正が加えられた. DNA シークエンシング シークエンシングはUSBシークエナーゼキット(USB Sequnenase Kit)と35S-d ATP(NEN)を用いて行われた.圧縮された領域(areas of compression)を解明する ためdGTP混合物とdITP混合物の両方を用いる反応が実行された.あるいは,圧縮 された領域(compressed areas)はフォルムアミドゲルで解析された.テンプレー トにはダブルストランドのプラスミドサブクローンもしくはシングルス トランドM13サブクローンを用い,プライマーはシークエンスされるべき挿入断 片のずぐ外側のベクターに対して,あるいは以前に得られた配列に対して作成さ れた.得られた配列は編集され,ドナスターソフトウエアー(Dnastar software) を用いて比較された.得られた配列の取り扱いや比較はコラルソフトウェア(Cor al Software)のスーパークローンTM(Superclone TM)とスーパーシーTMプログラ ム(SuperseeTM programs)を用いて行れた. 複製連鎖反応(Polymerase Chain Reaction)を用いたクローニング 種々のDNAの繰作に都合のよい制限(酵素)部位を導入するために複製連鎖 反応(Polymerase Chain Reaction)(PCR)が用いられた.用いられた方法はインニ スら(Innis,et al.)(1990)により示されている.一般に,増幅された断片はサ イズ的には500塩基対より小さく,増幅された断片の臨界領域(critical region) はDNAシークエンシングにより確かめられる.それぞれの場合において用いられた プライマーは,以下に示す相同性ベクターの構築についての記述で詳しく述べら れている. 組み換えSPV生成のための相同的組み換え法(Homologous Recombination Prode cure) この方法は,豚痘ウィルスDNAとトランスフェクションされたプラスミド相 同性ベクターの両方を含む組織培養細胞中に生じた,豚痘ウィルスDNAとプラス ミド相同性ベクターDNA間の相同的組み換えに依拠する.相同的組み換えを生じ させるために,EMSK細胞単層はこれらの細胞中へのSPVの複製(すなわちDNA合成) を誘導するべく,感染多重度0.01PFU/細胞でS-SPV-001(カスザ SPV株,17)(Kas za SPV strain,17)に感染させられる.その後,プラスミド相同性ベクターDNA は感染−トランスフェクション法(Infection-Transfected Procedure)に従い, これらの細胞にトランスフェクションされる.本方法で用いた相同性ベクターの 構築は以下に示される. 感染−トランスフェクション法 EMSK細胞の6cmプレート(集密度約80%)はEMSK陰性培地中にて感染多重度0.0 1PFU/細胞でS-SPV-001に感染させられ,CO2濃度5%の加湿された環境下で37℃に て5時間インキュベートされた.用いられたトランスフェクション法は基 本的にはリポフェクチンTM試薬(LipofectinTM Reagent)(BRL)の使用説明書に示 された方法である.簡単に説明すると,6cmプレートのそれぞれにつき,15μg のプラスミドDNAが水で100μlまで希釈された.これとは別に50μgのリポフェ クチン試薬が水で100μlまで希釈された.その後,ポリスチレン製の5mlのス ナップキャップ付き試験管中の希釈されたプラスミドDNAに,希釈されたリポフ ェクチン試薬100μlが滴下的に加えられ,穏やかに混合された.その後,混合 物は室温にて15から20分間インキュベートされた.この間に,ウィルスの接種原 は6cmプレートから除去され,細胞単層はEMSK陰性培地を用いて1回洗浄された .その後,3mlのEMSK陰性培地がプラスミドDNA/リポフェクチン混合物に加えら れ,その内容物は細胞単層上にピペットで移された.細胞は一晩(約16時間),CO2 濃度5%の加湿された環境下で37℃にてインキュベートされた.翌日,3mlのEMS K陰性培地は取り除かれ,5mlのEMSK完全培地に置き換えられた.細胞はウィル スによる細胞変性の効果が80%から100%になるまで,CO2濃度5%下37℃で3日間か ら7日間インキュベートされた.ウィルスはウィルスストックの調製で上記した ようにして回収された.このストックはトランスフェクションストック(transfe ction stock)と呼ばれ,引き続いて組み換え豚痘ウィルス検出用のブルオガルス クリーン(Bluogal Screen)もしくは組み換え豚痘ウィルス検出用CPRGスクリーン (CPRG Screen)により,組み換えウイルスの検出がなされた. β−ガラクトシダーゼを発現している組み換えSPVの検出(Screen) (ブルオガル(Bluogal)及びCPRG分析) 組み換えウィルスに大腸菌(E.coli)のβ−ガラクトシダーゼ(lacZ)マーカ ー遺伝子が組み込まれた場合,組み換え体を含んでいるプラークは,2つの簡単 な方法のうちのどちらか1つによって視覚化された.1番目の方法では,プラー ク分析の間ブルオガル(BluogalTM)試薬(ベテスダ研究所)(Bethesda Research La bs)がアガロース上層(agarose overlay)に組み込まれ(200μg/ml),β−ガラク トシダーゼ活性を発現しているプラークは青になる.青いプラークはその後,新 しい細胞(EMSK)上に選び取られ,青いプラークのさらなる単離により精製された .2番目の方法では,プラーク分析の間CPRG(ベーリンガー マンハイム)(Boehr inger Mannheim)がアガロース上層(agarose overlay)に組み込まれ(400 μg/ml),β−ガラクトシダーゼ活性を発現しているプラークは赤になる.赤い プラークはその後,新しい細胞(EMSK)上に選び取られ,赤いプラークのさらなる 単離により精製された.どちらの場合においてもウィルスは,典型的には,3回 のプラーク精製で精製された. ブラックプラーク分析(Black Plaque Assays)を用いた 組み換えSPV中における外来遺伝子発現の検出(screen) 組み換え豚痘ウィルスにより発現した外来抗原の発現を分析するために,EM SK細胞単層は組み換えSPVで感染させられ,アガロース栄養培地に重層され(over layed),プラーク成長(plaque development)が生じるまで37℃で6日間から7日 間インキュベートされた.その後,アガロース上層(overlay)はペトリ皿から除 かれ,細胞は100%メタノールによりで室温で10分間固定され,風乾された.細胞 の固定により表面抗原と同様に細胞質抗原も検出されるようになるが,未固定の 細胞を用いることにより特異的な表面抗原の発現が検出可能である.その後,1 次抗体はPBSを用いて適当な希釈倍率まで希釈され,細胞単層上に室温で2時間 インキュベートされた.S-SPV-008由来のPRV g50(gD)の発現を検出するために ,ブタ抗PRV血清(ショープ株;ロット370,PDV8201,NVSL,エームズ,IA)(shope strain;lot370,PDV8201,NVSL,Ames,IA)が用いられた(1:100希釈).S-SPV-0 09由来のNDV HNの発現を検出するために,HNタンパク質に特異的なウサギ抗血清 (rabbit anti-NDV#2)が用いられた(1:1000希釈).その後結合していない抗体は ,PBSを用いて室温下で細胞を3回洗浄することにより除かれた.2次抗体とし ては,ヤギ抗ブタ(PRV g50(gD);S-SPV-008)もしくはヤギ抗ウサギ(ND VHN;S-SPV -009)のいずれかと西洋ワサビパーオキシダーゼの抱合体がPBSを用いて1:250に 希釈され,室温下で2時間,細胞とともにインキュベートされた.その後,結合 していない2次抗体は,PBSを用いて室温下で細胞を3回洗浄することにより除 去された.その後,細胞は新しく調製された基質溶液(substrate solution)(PBS中 に100μg/mlの4クロロ-1-ナフトール(4-chloro-1-naphthol),0.003%の過酸化 水素を含む)とともに室温で15分間から30分間インキュベートされた.正しい抗 原性を発現するプラークは黒く染色される. 診断法として使用されるためのウィルス性糖タンパク質の精製に関する方法 ウィルス性糖タンパク質は抗体アフィニティカラムを用いて精製される.モ ノクローナル抗体を生成するために,8週から10週齢のBALB/c雌マウスはS-SPV- 009,-014,-016,-017,-018もしくは-019の107PFUを2週から4週間隔で7回, 腹膜内にワクチン接種(vaccinated)される.最後のワクチン接種から3週間後, マウスは相応のウィルス性糖タンパク質40mgを腹膜内に注射される.最後の抗原 投与から3日後に脾臓が取り出される. オイとハーゼンバーグ(Oi and Herzenberg)(41)の手法を改良した方法により ,脾細胞はマウスNS1/Ag4プラスマ細胞腫細胞と融合される.脾細胞とプラスマ細 胞腫細胞は10分間300xgの遠心分離で一緒にペレット化される.ポリエチレング リコール(分子量1300から1600)の50%溶液1mlが,1分間攪拌されながら細胞ペ レットに加えられる.ダルベッコ改良イーグル培地(Dulbecco's modified Eagle s's Medium)(5ml)が3分間にわたり細胞に加えられる.細胞は300xg,10分間の 遠心分離によりペレット化され,10%のウシ胎児血清と100mMヒポキサンチン,0. 4mMアミノプテリン及び16mMチミジンを含む培地(HAT)中に再懸濁される.100ml の標準の脾臓支持細胞層細胞(normal spleen feeder layer cells)を含有する8 から10個の96穴の組織培養プレートに細胞(100ml)が加えられ,37℃でインキュ ベートされる.細胞には3日間から4日間ごとに新しいHAT培地が供給される. ハイブリドーマ培養上清は,100ngのウィルス性糖タンパク質がコートされた9 6穴マイクロタイタープレート(96-well microtiter plates)中でのエリサ(ELIZ A)分析により検査される.活性ハイブリドーマ由来の上清はさらにブラックプ ラーク分析(black-plaque assay)とウェスタンブロット(Western Blot)により解 析される.選抜されたハイブリドーマは限界希釈(limiting dilution)により二 度クローニングされる.プリスタン処理されたBALB/cマウスに5x106ハイブリド ーマ細胞を腹膜内注射することにより腹水液(ascetic fluid)が生成される. S-SPV-009,-014,-016,-017,-018もしくは-019由来の細胞溶解物は感染細 胞溶解物の調製で示されたようにして得られる.糖タンパク質を含む細胞溶解物 (100mls)は,2mlのアガロース親和性樹脂を通される.製造元(AFC培地,ニュー ブランズウィックサイエンティフィック,エディソン,ニュージャージー)(AFC Medium,New Brunswick Scientific,Edison,N.J.)の使用説明に従うと,その カラムでは20mgの糖タンパク質モノクローナル抗体が固定化されている.カラム は非特異的に結合した物質を除くために,0.1%のノニデットP-40(Nonidet P-40) を含むリン酸緩衝溶液(PBS)100mlを用いて洗浄された.結合した糖タンパク質は 100mM炭酸緩衝液(carbonate buffer),pH 10.6(40)で溶出される.溶出前後の画 分(pre-posteluted fractions)は,エリサ(ELISA)システム中でのSPVモノクロー ナル抗体に対する活性により純度(purity)がモニターされる. エリサ検定(ELISA ASSAY) ワクチン接種と抗原投与に引き続いておこる畜牛の免疫状態を測定するため に,標準的な酵素結合免疫吸着剤検定法(ELISA)の手順が用いられる. 糖タンパク質抗原溶液(PBS中にng/mlにて100ml)(100ml at ng/ml in PBS)はマ イクロタイター皿の穴に4℃下18時間吸着させられる.コートされた穴はPBSを用 いて1回リンスされる.穴は1%のBSA(シグマ)(Sigma)を含むPBSを250ml加えるこ とによりブロックされ,37℃で1時間インキュベートされる.ブロックされた穴 は0.02%のツィーン20(Tween20)を含むPBSで1回リンスされる.50mlの供試血清( 前もって1%BSAを含むPBS中で1:2に希釈された)が穴に添加され,37℃で1時間イ ンキュベートされる.抗血清は除去され,穴は0.02%のツィーン20(Tween20)を含 むPBSで3回洗浄される.特異的な抗原に対する抗体を含んでいる穴を視覚化する ために,西洋ワサビパーオキシダーゼ(1% BSAを含むPBS中で1:500に希釈された もの,キッケガードとペリー研究所社(Kirkegaard and Perry Laboratories,In c.))に結合した抗ウシIgGを含む50mlの溶液が添加される.溶液は37℃で1時間 インキュベートされ,その後溶液は除去され,0.02%のツィーン20(Tween20)を含 むPBSで3回洗浄される.それぞれの穴に100mlの基質溶液(ATBS,キッケガード とペリー研究所社)(ATBS,Kirkegaard and Perry Laboratories,Inc.)が加えら れ,15分間発色させられ.反応は0.1Mのシュウ酸の添加により終止させられた. 色は自動プレート読みとり機(automatic plate reader)にて吸光度410nmで読み とられた. 合成ポックスウィルスプロモーターの構築のための基本的手法 組み換え豚痘ベクターに関して,合成痘プロモーター(synthetic pox promoters)は,外来遺伝子発現の強度とタイミングを制御する能力を含むいくつ かの利点を供する.ワクシニアウィルス(1,7及び8)中で決定されたプロモーター に基づいた3つのプロモーターカセットLP1,EP1及びLP2が設計された.それぞ れのカセットはワクシニア中で決定されたDNA配列に制限酵素部位を配したもの を含むように設計された.この制限酵素部位により,カセットはいかなる順番に でも,いかなる組み合わせにでも結合させて利用できるようになる.EcoRIもし くはBamHIサイトでフレーム内融合(inframe fusion)ができるように,イニシエ ーターメチオニンもそれぞれのカセット中に設計された.3つのリーディングフ レームすべてに含まれる一連の翻訳終了コドンと初期(early)転写終止シグナル (early transcriptional termination signal)(9)もフレーム内融合(inframe fusion)サイトの下流に組み込まれた.それぞれのカセットをコードするDNAは標 準的な手法に従って合成され,適当な相同性ベクターへクローニングされた(図4 ,5及び8参照). 仮性狂犬病(Pseudorabies)ウィルス糖タンパク質遺伝子を含む 組み換え豚痘ウィルスを用いたブタにおけるワクチン接種実験: 仮性狂犬病(Pseudorabies)非感染群からの離乳した幼ブタが,1つまたはそ れ以上の仮性狂犬病(Pseudorabies)ウィルス糖タンパク質遺伝子(SPV/PRV)を有 する組み換え豚痘ウィルスの効力を検査するために用いられる.約103から107プ ラーク形成単位(PFU)の組み換えSPV/PRVウィルスが筋肉内,皮下,あるいは経口 的に幼ブタに接種される. 免疫性はPRV血清抗体のレベルを測定することと,ワクチン接種されたブタに 仮性狂犬病(Pseudorabies)ウィルスの病原性株を抗原投与(challenge)すること により決定される.ワクチン接種の3から4週間後,ブタの接種したグループと 接種していないグループはともに仮性狂犬病(Pseudorabies)ウィルスの病原性株 (VDL4892)を抗原投与(challenge)される.抗原投与(challenge)後,ブタは14日 間毎日,仮性狂犬病(Pseudorabies)の臨床的兆候を観察される. ワクチン接種した時点,抗原投与の時点,及び接種後2から3週の間1週おき に血清試料が得られ,血清中和抗体を検査された.ウシウィルス性下痢ウイルス(Bovine Viral Diarrhea Virus)g48とg53遠伝子 のクローニング カッツら(Katz et al.)(42)がヒトインフルエンザウィルスのHA遺伝子に関 して示したのと基本的に同様のPCRクローニング手法により,ウシウィルス性下 痢ウィルスg48とg53遺伝子はクローニングされた.マーデン-ダービイ(Madin-D arby)ウシ腎臓(MDBK)細胞中で成長したBVDウィルスシンガー株(BVD Virus Sing er strain)から調製されたウィルスRNAは最初に,標的遺伝子に特異的なオリゴ ヌクレオチドプライマーを利用してcDNAに変えられた.その後,cDNAは複製連鎖 反応(PCR)クローニング(15)のためのテンプレートとして用いられた.PCRプライ マーは,SPV内での発現のための適当なシグナルを含むベクター中に,増幅したコ ード領域のクローニングを可能とする制限酵素サイトを組み込むように設計され た.コードする領域のそれぞれにつき1対のオリゴヌクレオチドプライマーが必 要であった.BVDVシンガー株(BVDV Singer strain)(49)由来のg48遺伝子をコー ドしている領域は,cDNAのプライミング(priming)のため以下のプライマー: を用いてクローニングされ,PCRのために と結合させられた.BVDVウィルスシンガー株(BVDV Singer strain)(49)由来 のg53遺伝子をコードしている領域は,cDNAのプライミング(priming)のため以下 のプライマー: 5'-CGTGGATCCTCAATTACAAGAGGTATCGTCTAC-3'(SEQ ID NO:136)を用いてクロ ーニングされ,PCRのために 5'-CATAGATCTTGTGGTGCTGTCCGACTTCGCA-3'(SEQ ID NO:137) と結合させられた.この一般的な手法は,BVDVの他の株からg48遺伝子とg53遺伝子 をコードする領域をクローンするために用いられたことに留意されたい.BVDV g48に対応するDNA断片は,678bpの断片を得るためにBamHIで消化された. BVDV g53に対応するDNA断片は,1187bpの断片を得るためにBglIIとBamHIを用い て消化された.BVDV g48とg53 DNA断片は,それぞれ相同性ベクター727-78.1と73 8-96を得るために,SPV相同性ベクターのLP2EP2プロモーターに隣接するBamHIサ イトにクローニングされた. ウシ呼吸器合胞体ウイルス融合(Bovine Respiratory Syncytial Virus Fusion ) ,ヌクレオカプシド(Nucleocapsid)及び糖タンパク質遺伝子のクローニング カッツら(Katz et al.)(42)がヒトインフルエンザウィルスのHA遺伝子に関 して示したのと基本的に同様のPCRクローニング手法により,ウシ呼吸器合胞体 ウイルス融合(Bovine respiratory syncytial virus fusion)(F),ヌクレオカプ シド(Nucleocapsid)(N)及び糖タンパク質(G)遺伝子がクローニングされた.ウシ 鼻甲介(nasal turbinate)(BT)細胞中で成長させたBRSVから調製されたウィルスR NAは最初に,標的遺伝子に特異的なオリゴヌクレオチドプライマーを利用してcD NAに変えられた.その後,cDNAは複製連鎖反応(PCR)クローニング(15)のための テンプレートとして用いられた.PCRプライマーは,SPV内での発現のための適当 なシグナル含むベクター中に,増幅したコード領域のクローニングを可能とする 制限酵素サイトを組み込むように設計された.コードする領域のそれぞれにつき 1対のオリゴヌクレオチドプライマーが必要であった.BRSV株375(VR-1339)由 来のF遺伝子をコードしている領域は,cDNAのプライミング(priming)のため以 下のプライマー: を用いてクローニングされ,PCRのためにと結合させられた.BRSV株375(VR-1339)由来の領域をコードしているN遺伝子は ,cDNAのプライミング(priming)のため以下のプライマー: を用いてクローニングされ,PCRのために と結合させられた.BRSV株375(VR-1339)由来のG遺伝子をコードしている領域は ,cDNAのプライミング(priming)のため以下のプライマー: を用いてクローニングされ,PCRのために と結合させられた.この一般的な手法は,BRSVの他の株からF遺伝子,N遺伝子及 びG遺伝子をコードする領域をクローンするために用いられたことに留意された い.BRSVのF,N及びGに対応するDNA断片は,それぞれ1722bp,1173bp及び771bpの 断片を得るためにBamHIで消化された.BRSVのF,N,及びGのDNA断片は,相同性ベ クター727-20.10,713-55.37,及び727-20.5を得られようにSPV相同性ベクター のLP2EP2プロモーターに隣接するBamHIサイトにそれぞれクローニングされた コンカナバリンA(Concanavalin A)で処理されたニワトリ脾臓細胞から単離さ れたRNA ニワトリ脾臓は3週齢のSPAFAS孵化ヒナから解剖して取り出され,洗浄され ,細胞を解離するために注射筒/針を通して粉砕された.細胞質と残渣が除かれた 後,細胞はペレット化され,PBSで二回洗浄された.細胞ペレットは赤血球細胞 を溶血させるために低張性溶解緩衝液で処理され,脾細胞は回収され,PBSで二 回洗浄された.脾細胞は5% FBSと5μg/mlのコンカナバリンA(concanavalin A) を含むRPMI中に5x106細胞/mlにて再懸濁され,39℃下で,48時間インキュベート された.総RNAはグアニジンイソチオネート溶解剤(guanidine isothionatelysis reagents)とプロメガRNA単離キット(プロメガ社RNA isolation Kit)(プロメガ社 マディソン ウィスコンシン)(プロメガ社Corporation,Madison WI)による手 順を用いて細胞から単離された.4μgの総RNAが,適当なアンチセンスプライマ ーとAMV逆転写酵素(プロメガ社 マディソン ウィスコンシン)(プ ロメガ社Corporation,Madison WI)を含むそれぞれの第一鎖(1st strand)反応に 用いられた.逆転写酵素反応に続いてcDNA合成が同じ試験管内で,適当なセンス プライマー(sense primers)とVentR DNAポリメラーゼ(ライフテクノロジーズ社 ,ベテスダ,メリーランド)(Life technologies,Inc.Bethesda,MD)を用いて 行われた. 酵素のマーカー遺伝子を発現させる組み換えヘルペスウィルスの検出(Screen) 大腸菌β−ガラクトシダーゼ(uidA)マーカー遺伝子が組み換えウィルスに組 み込まれた時,組み換え体を含むプラークは簡単な分析により視覚化された.プ ラーク分析の間,アガロース上層(agarose overlay)に酵素基質が組み入れられ た(300μg/ml).uidAマーカー遺伝子に関しては,基質X-グルクロChx(X-Glucuro Chx)(5-プロモ-4クロロ-3-インドリル-β-D-グルクロニック酸シクロヘキシルア ンモニウム塩,バイオシンスAG)(5-bromo-4-chloro-3-indolyl-β-D-glucuronic acid Cyclohexylammonium salt,Biosynth AG)が用いられた.マーカー酵素活 性を示したプラークは青に変わった.その後,青いプラークは新しいESK-4細胞 上に選び取られ,青いプラークをさらに単離することにより精製された.酵素マ ーカー遺伝子が除去された場合の組み換えウィルス手法では分析に際し,親(世 代)の青いプラークのバックグランドから白いプラークを精製したものが用いら れた.どちらの場合においても,典型的には,3回のプラーク精製によりウィル スは精製された. 相同性ベクター515-85.1 プラスミド515-85.1は外来DNAをSPVに挿入する目的で構築された.このプラ スミドは外来DNAが挿入されうる特異なAccI制限酵素サイトを含んでいる.AccI サイトに外来DNA挿入(断片)を有しているプラスミドが「組み換えSPV生成のた めの相同的組み換え法」に従って使用されると,外来DNAを有するウィルスが生 じるだろう.相同性ベクター515-85.1内のDNA挿入(断片)の制限酵素地図を図4 A-4Dに示す.このプラスミドは標準的な組み換えDNA技術を用い(22と29),以下 に示す供給源からの2つ制限酵素(切断)断片を結合させることで構築される. 1つめの断片はpSP64(プロメガ)(プロメガ社)のHindIIIからBamHIまでの約2972 塩基対の制限酵素切断断片である.2番目の断片はSPV HindIII消 化断片M(23)のHindIIIからBglIIまでの約3628塩基対の亜断片(sub-fragment)で ある. 相同性ベクター520-17.5 プラスミド520-17.5は外来DNAをSPVに挿入する目的で構築された.このプラ スミドはSPV DNAに隣接して大腸菌β-ガラクトシダーゼ(lacZ)マーカー遺伝子を もつ.マーカー遺伝子の上流はSPV DNAの約2149塩基対断片である.マーカー遺 伝子の下流はSPV DNAの約1484塩基対断片である.このプラスミドが「組み換えS PV生成のための相同的組み換え法」に従って使用されると,マーカー遺伝子をコ ードするDNAを有するウィルスが生じるだろう.β-ガラクトシダーゼ(lacZ)マー カー遺伝子は合成初期/後期(early/late)痘プロモーターの制御下にあることに 留意されたい.プラスミドの詳細を図4A-4Dに示す.このプラスミドは標準的な 組み換えDNA技術を用いて(22と30),以下の合成DNA配列をもつ供給源由来の制限 酵素(切断)断片を加えることで構築されるだろう.この配列を図4A-4Dに示す .このプラスミドベクターはpSP64(プロメガ)(プロメガ社)のHindIIIからBamHI までの約2972塩基対の制限酵素切断断片を起源とする.断片1はSPV HindIII消 化断片M(23)のHindIIIからAccIまでの約2149塩基対の亜断片(sub-fragment)であ る.断片2はプラスミドpJF751(11)のBamHIからPvuIIまでの約3006塩基対の制限 酵素断片である.断片3はSPV HindIII消化断片M(23)のAccIからBglIIまでの約1 484塩基対の亜断片(sub-fragment)である. 相同性ベクター538-46.16 プラスミド538-46.16は外来DNAをSPVに挿入する目的で構築された.このプ ラスミドはSPV DNAに隣接して,大腸菌β-ガラクトシダーゼ(lacZ)マーカー遺伝 子とPRV g50(gD)遺伝子をもつ.外来遺伝子の上流はSPV DNAの約2149塩基対断片 である.外来遺伝子の下流はSPV DNAの約1484塩基対断片である.このプラスミ ドが「組み換えSPV生成のための相同的組み換え法」に従って使用されると,外 来遺伝子をコードするDNAを有するウィルスが生じるだろう.β-ガラクトシダー ゼ(lacZ)マーカー遺伝子は合成後期(late)痘プロモーター(LP1)の制御下に,g50 (gD)遺伝子は合成初期/後期(early/late)痘プロモーター(EP1Lp1)の制御下にあ ることに留意されたい.プラスミドの詳細を図5A-5Dに示す.この プラスミドは標準的な組み換えDNA技術を用いて(22と30),以下の合成DNA配列を もつ供給源由来の制限酵素(切断)断片を加えることで構築されるだろう.この 配列を図5A-5Dに示す.このプラスミドベクターはpSP64(プロメガ)(プロメガ社) のHindIIIからBamHIまでの約2972塩基対の制限酵素切断断片を起源とする.断片 1はSPV HindIII消化断片M(23)のHindIIIからAccIまでの約2149塩基対の亜断片( sub-fragment)である.断片2はプラスミドpJF751(II)のBamHIからPvuIIまで の約3006塩基対の制限酵素断片である.断片3はPRV BamHI消化断片7(21)のEcoR IからStuIまでの約1571塩基対の亜断片(sub-fragment)である.EcoRIサイトはPC Rクローニングによりこの断片に導入されたことに留意されたい.この手法にお いて,以下に示されたプライマーはpSP64にサブクローニングしたPRV BamHI #7 断片からなるテンプレートとともに用いられた.1つめのプライマー87.03(5'- CGCGAATTCGCTCGCAGCGCTATTGGC-3')(SEQ ID NO:41)は,PRV g50(gD)配列(26)上で ,遺伝子の3'末端方向にプライミング(priming)しながら略アミノ酸3の位置に バインド(sit down)する.2つめのプライマー87.06(5'-GTAGGAGTGGCTGCTGAAG- 3')(SEQ ID NO:42)は,逆鎖上で,遺伝子の5'末端方向にプライミング(priming )しながら略アミノ酸174の位置にバインド(sit down7)する.PCR産物は,約509 塩基対の断片を得るために,EcoRIとSalIで消化されてもよい.PRV BamHI #7のS alIからStuIまでの約1049塩基対の亜断片(sub-fragment)はその後,EcoRIからSt uIまでの約1558塩基対の断片3を得るために約509塩基対のEcoRIからSalIまでの 断片にライゲーションされてもよい.断片4はSPV HindIII消化断片M(23)のAccI からBglIIまでの約1484塩基対の亜断片(sub-fragment)である. 断片2はプラスミドpJF751(11)のBamHIからPvuIIまでの約3002塩基対の制限 酵素断片である.断片3はPRV BamHI#2と#9の亜断片(sub-fragment)である,プ ラスミド251-41.AのNcoIからNcoIまでの約2378塩基対の断片である.この断片の 末端のNcoIサイトとNcoIサイトはEcoRIリンカーにより置換された.断片4はSPV HindIII消化断片M(23)のAccIからHindIIIまでの約2149塩基対の亜断片(sub-fra gment)である.断片1と断片4中のAccIサイトは合成DNAリンカーを用いてPstIに 転換された.相同性ベクター570-91.64 プラスミド570-91.64は外来DNAをSPVに挿入する目的で構築された.プラス ミドはSPV DNAに隣接して大腸菌β-ガラクトシダーゼ(lacZ)マーカー遺伝子とPR V gIII(gC)遺伝子をもつ.外来遺伝子の上流はSPV DNAの約1484塩基対断片であ る.外来遺伝子の下流はSPV DNAの約2149塩基対断片である.このプラスミドが 「組み換えSPV生成のための相同的組み換え法」に従って使用されると,外来遺 伝子をコードするDNAを有するウィルスが生じるだろう.β-ガラクトシダーゼ(la cZ)マーカー遺伝子は合成後期(late)痘プロモーター(LP1)の制御下に,gIII(gC) 遺伝子は合成後期初期(late early)痘プロモーター(Lp2EP2)の制御下にあること に留意されたい.プラスミドの詳細を図12A-12Dに示す.このプラスミドは標準 的な組み換えDNA技術を用いて(22と30),以下の合成DNA配列をもつ供給源由来の 制限酵素(切断)断片を加えることで構築されるだろう.この配列を図12A-12D に示す.このプラスミドベクターはpSP64(プロメガ)(プロメガ社)のHindIIIから BamHIまでの約2972塩基対の制限酵素切断断片を起源とする.断片1はSPV HindII I消化断片M(23)のBglIIからAccIまでの約1484塩基対の亜断片(sub-fragment)で ある.断片2はプラスミドpJF751(11)のBamHIからPvuIIまでの約3002塩基対の 制限酵素断片である.断片3はPRV BamHI #2と#9の亜断片(sub-fragment)であ る,プラスミド251-41.AのNcoIからNcoIまでの約2378塩基対の断片である.この 断片の末端のNcoIサイトとNcoIサイトはEcoRIリンカーにより置換された.断片4 はSPV HindIII消化断片M(23)のAccIからHindIIIまでの約2149塩基対の亜断片(su b-fragment)である.断片1と断片4中のAccIサイトは合成DNAリンカーを用いて PstIに転換された。 相同性ベクター727−54.60 外来DNAをSPVに挿入するために、プラスミド727−54.60を構 築した。これにより、SPV DNAが隣接した仮性狂犬病ウイルス(PRV) gII(gB)遺伝子と大腸菌β−ガラクトシダーゼ(lacZ)標識遺伝子が取 込まれる。これらの外来遺伝子の上流にはSPV DNAの略1484塩基対断 片が配列し、これらの外来遺伝子の下流にはSPV DNAの略2149塩基対 断片が配列する。このプラスミドを「組換えSPVを発生するための相同組換え 手順」に従って用いることにより、上記外来遺伝子をコードするDNAを含有す るウイルスが得られる。上記β−ガラクトシダーゼ(lacZ)標識遺伝子は合 成後期痘プロモーター(LP1)の制御下にあり、上記PRV gB遺伝子は合 成後期/早期痘プロモーター(LP2EP2)の制御下にあることが注目される 。本プラスミドの詳細は第19A−19D図に示されている。本プラスミドは、 標準組換えDNA技術(22、30)を用い、第19A−19D図に示す合成D NA塩基配列を有する下記の起源に由来する制限断片を相互に結合させることに より構築することができる。プラスミドベクターは、pSP64(プロメガ社) から入手可能な略2972塩基対のHindIII−BamHI制限断片から誘導 した。断片1は、SPV HindIII制限断片M(23)の略1484塩基対 のBglII−AccI制限亜断片である。断片2は、ゲノムPRV DNAのK pnI C断片(21)内にあるPRV gB遺伝子をコードする配列を含む略 3500塩基対断片である。断片2は、PRV gB遺伝子のアミノ末端を含む 略53塩基対合成断片と、PRV KpnI Cゲノム断片由来の略78塩基対 SmaI−NheI断片と、PRV KpnI Cゲノム断片由来の略3370 塩基対NheI−EcoRI断片(21)とを含有する。断片3は、プラスミド pJF751(11)の略3010塩基対BamHI−PvuII制限断片である 。断片4は、SPV HindIII断片Mの略2149塩基対AccI−Hin dIII亜断片である。断片1と断片4のACCI部位は、NotIリンカーを用 いて非反復NotI部位へ変換した。 相同性ベクター751−07.A1 外来DNAをSPVに挿入するためプラスミド751−07.A1を用いた 。これによりSPV DNAが隣接したニワトリインターフェロン(cIFN) 遺伝子と大腸菌β−ガラクトシダーゼ(lacZ)標識遺伝子が取込まれる。こ のプラスミドを「組換えSPVを発生するための相同組換え手順」に従って用い ることにより上記外来遺伝子をコードするDNAを含有するウイルスが得られる 。上記β−ガラクトシダーゼ(lacZ)標識遺伝子は合成後期痘プロモーター (LP1)の制御下にあり、上記cIFN遺伝子は合成後期/早期痘プロモーター (LP2EP2)の制御下にあることが注目される。本相同性ベクターは、標準組 換 えDNA技術(22、30)を用い、適切な合成DNA塩基配列を有する下記源 由来の制限断片を相互に結合させることにより構築した。プラスミドベクターは 、pSP64(プロメガ社)の略2972塩基対Hind−BamHI制限断片 から誘導した。断片1は、SPV HindIII制限断片M(23)の略114 6塩基対BglII−AccI制限亜断片である。断片2は、コンカナバリンA刺 激ニワトリ脾臓細胞から分離されたRNAの逆転写並にポリメラーゼ連鎖反応( PCR)(Sambrookら、1989)より誘導されたcIFN遺伝子(5 4)をコードする略577塩基対EcoRI−BglI断片である。逆転写とP CRのために用いたアンチセンスプライマー(6/94.13)は5’−CGA CGGATCCGAGGTGCGTTTGGGGCTAAGTGC−3’(配列 番号:211)であった。PCRのため用いたセンスプライマー(6/94.1 2)は5’−CCACGGATCCAGCACAACGCGAGTCCCACC ATGGCT−3’(配列番号:212)であった。逆転写とPCRにより得ら れたBamHI断片はゲル精製され、5’末端に非反復EcoRI部位を導入し 3’末端に非反復BglII部位を導入するための第2PCR反応用鋳型として用 いられた。第2PCR反応では5’末端でプライマー6/94.22(5’−C CACGAATTCGATGGCTGTGCCTGCAAGCCCACAG−3 ’、配列番号:213)を用い、3’末端でプライマー6/94.34(5’− CGAAGATCTGAGGTGCGTTTGGGGCTAAGTGC−3’、 配列番号:214)を用いて略577塩基対断片を産生した。このDNA断片は 、ニワトリインターフェロンをコードする成熟タンパク質の162個アミノ酸と アミノ末端の31個アミノ酸シグナル配列とを含んでなるニワトリインターフェ ロンタンパク質(54)の第1番目アミノ酸から第193番目アミノ酸までをコ ードする配列を含有する。断片3は、プラスミドpJF751(11)の略30 02塩基対BamHI−PvuII制限断片である。断片4は、SPV Hind III断片M(23)の略2156塩基対AccI−HindIII制限亜断片である 。本SPV相同性ベクターのACCI部位は、非反復NotI部位へ変換した。 相同性ベクター751−56.A1 外来DNAをSPVに挿入するためプラスミド751−56.A1を用いた 。 これによりSPV DNAが隣接したニワトリ骨髄単球増殖因子(cMGF)遺 伝子と大腸菌β−ガラクトシダーゼ(lacZ)標識遺伝子が取込まれる。この プラスミドを「組換えSPVを発生するための相同組換え手順」に従って用いる ことにより上記外来遺伝子をコードするDNAを含有するウイルスが得られる。 上記β−ガラクトシダーゼ(lacZ)標識遺伝子は合成後期痘プロモーター(L P1)の制御下にあり、上記cMGF遺伝子は合成後期/早期痘プロモーター(L P2EP2)の制御下にあることが注目される。本相同性ベクターは、標準組換 えDNA技術(22、30)を用い、適切な合成DNA塩基配列を有する下記源 由来の制限断片を相互に結合させることにより構築した。プラスミドベクターは 、pSP64(プロメガ社)の略2972塩基対HindIII−BamHI制限 断片から誘導した。断片1は、SPV HindIII制限断片M(23)の略1 146塩基対BglII−AccI制限亜断片である。断片2は、コンカナバリン A刺激ニワトリ脾臓細胞から分離されたRNAの逆転写並にポリメラーゼ連鎖反 応(PCR)(Sambrookら、1989)より誘導されたcMGF遺伝子 (55)をコードする略640塩基対EcoRI−BamHI断片である。逆転 写とPCRのために用いたアンチセンスプライマー(6/94.20)は5’− CGCAGGATCCGGGGCGTCAGAGGCGGGCGAGGTG−3 ’(配列番号:215)であった。PCRのため用いたセンスプライマー(6/ 94.5)は5’−GAGCGGATCCTGCAGGAGGAGACACAG AGCTG−3’(配列番号:216)であった。PCRより誘導されたBam HI断片はサブクローニングを行ってプラスミドとし、第2PCR反応用鋳型と して用いた。第2PCR反応では5’末端でプライマー6/94.16(5’− GCGCGAATTCCATGTGCTGCCTCACCCCTGTG−3’、 配列番号:217)を用い、3’末端でプライマー6/94.20(5’−CG CAGGATCCGGGGCGTCAGAGGCGGGCGAGGTG−3’、 配列番号:218)を用いて略640塩基対断片を産生した。このDNA断片は 、cMGFをコードする成熟タンパク質の178個アミノ酸とアミノ末端の23 個アミノ酸シグナル配列とを含んでなるcMGFタンパク質(55)の第1番目 アミノ酸から第201番目アミノ酸までをコードする配列を含有する。断片3は 、プラスミド pJF75l(11)の略3002塩基対BamHI−PvuII制限断片である 。断片4は、SPV HindIII断片M(23)の略2156塩基対AccI −HindIII制限亜断片である。本SPV相同性ベクターのAccI部位は、 非反復NotI部位へ変換した。 相同性ベクター752−22.1 外来DNAをSPVに挿入するためプラスミド752−22.1を構築した 。これによりSPV DNAが隣接した大腸菌β−ガラクトシダーゼ(lacZ )標識遺伝子が取込まれる。本外来遺伝子の上流にはSPV DNAの略855 塩基対断片が配列し、本外来遣伝子の下流にはSPV DNAの略1113塩基 対断片が配列する。このプラスミドを「組換えSPVを発生するための相同組換 え手順」に従って用いることにより上記外来遺伝子をコードするDNAを含有す るウイルスが得られる。上記β−ガラクトシダーゼ(lacZ)標識遺伝子は豚 痘ウイルスO1L遺伝子プロモーターの制御下にあることが注目される。本相同 性ベクターはまた第2の外来遺伝子が非反復BamHIあるいはEcoRI部位 に挿入された合成後期/早期プロモーター(LP2EP2)を含有する。本プラ スミドの詳細は第28A−28D図に示す。本プラスミドは、標準組換えDNA 技術(22、30)を用い、第28A−28D図に示す合成DNA塩基配列を有 する下記源由来の制限断片を相互に結合させることにより構築した。プラスミド ベクターは、pSP65(プロメガ社)の略2519塩基対HindIII−Sp hI制限断片から誘導した。断片1は、SPV HindIII制限断片M(23 )の略855塩基対亜断片である。すなわちDNAプライマーである5’−GA AGCATGCCCGTTCTTATCAATAGTTTAGTCGAAAAT A−3’(配列番号:185)と5’−CATAAGATCTGGCATTGT GTTATTATACTAACAAAAATAAG−3’(配列番号:186) を用いてポリメラーゼ連鎖反応を行いSphI並にBglII末端を有する855 塩基対断片を合成した。断片2は、大腸菌lacZ遺伝子を含むプラスミドpJ F751(49)から誘導された3002塩基対BamHI−PvuII断片であ る。断片3は、SPV HindIII断片Mの略1113塩基対亜断片である。 即ち、DNAプライマーである5’−CCGTAGTCGACAAAGATCG ACT TATTAATATGTATGGGATT−3’(配列番号:187)と5’− GCCTGAAGCTTCTAGTACAGTATTTACGACTTTTGA AAT−3’(配列番号:188)を用いてポリメラーゼ連鎖反応を行いSal I並にHindIII末端を有する1113塩基対断片を合成した。 相同ベクター752−29.33 外来DNAをSPVに挿入するためプラスミド752−29.33を構築し た。これによりSPV DNAが隣接したウマヘルペスウイルス1型gB遺伝子 と大腸菌β−ガラクトシダーゼ(lacZ)標識遺伝子が取込まれる。本外来遺 伝子の上流にはSPV DNAの略855塩基対断片が配列し、これらの外来遺 伝子の下流にはSPV DNAの略113塩基対断片が配列する。このプラスミ ドを「組換えSPVを発生するための相同組換え手順」に従って用いることによ り上記外来遺伝子をコードするDNAを含有するウイルスが得られる。上記β− ガラクトシダーゼ(lacZ)標識遺伝子は豚痘ウイルスO1L遺伝子プロモー ターの制御下にあり、上記EHV−1 gB遺伝子は後期/早期プロモーター( LP2EP2)の制御下にあることが注目される。LP2EP2プロモーター/ EHV−1 gB遺伝子カセットは同族ベクター738−94.4のNotI部 位へ挿入された。同族ベクター752−29.33は、標準組換えDNA技術( 22、30)を用い、合成DNA塩基配列を有する下記源由来の制限断片を相互 に結合させることにより構築した。プラスミドベクターは、pSP65(プロメ ガ社)の略2519塩基対HindIII−SphI制限断片から誘導した。断片 1は、SPV HindIII制限断片M(23)の略855塩基対亜断片である 。すなわち、DNAプライマーである5’−GAAGCATGCCCGTTCT TATCAATAGTTTAGTCGAAAATA−3’(配列番号:185) と5’−CATAAGATCTGGCATTGTGTTATTATACTAAC AAAAATAAG−3’(配列番号:186)を用いてポリメラーゼ連鎖反応 を行いSphI並にBglII末端を有する855塩基対断片を合成した。断片2 は、大腸菌lacZ遺伝子を含むプラスミドpJF751(49)から誘導され た3002塩基対BamHI−PvuII断片である。断片3は、PCR反応生成 物(EcoRI−BamHI)と制限断片(BamHI−PmeI)を連結して 鎖長略2 941塩基対(979個のアミノ酸)のEcoRI−PmeI断片であるEHV −1 gB遺伝子を生成したものである。上記PCR断片は、EHV−1ゲノム DNAのBamHI“a”断片内の3’末端に自然BamHI部位を有しこの遺 伝子の5’末端に合成EcoRI部位を有する略429塩基対断片である。上記 制限断片は、EHV−1ゲノムDNAのBamHI“I”断片内のBamHIか らPmeIに至る略2512塩基対断片である。5’末端PCR断片を製造する 際、EHV−1 BamHI“a”並に“i”断片から成る鋳型を用いて下記プ ライマーを適用した。第1プライマー5/94.3(5’−CGGAATTCC TCTGGTTCGCCGT−3’)(配列番号:128)は、EHV−1 g B配列上の第2番目アミノ酸の位置に座し、上記EHV−1 gB遺伝子の5’ 末端にEcoRI部位を導入しさらにATG開始コドンを導入する。第2プライ マー5/94.4(5’−GACGGTGGATCCGGTAGGCGGT−3’ )(配列番号:129)は、EHV−1 gB配列上のプライマー5/94.3 の反対鎖上の略144番目アミノ酸の位置に座し、上記遺伝子の5’末端方向に プライミングを行う。PCR生産物をEcoRIとBamHIを用いて消化して 鎖長においてEHV−1 gB遺伝子の5’末端に対応する429塩基対断片を 生成した。上記のように、断片3は、PCR反応生成物(EcoRI−BamH I)と制限断片(BamHI−PmeI)を連結して鎖長略2941塩基対(9 79個のアミノ酸)のEcoRI−PmeI断片であるEHV−1 gB遺伝子 を生成したものである。断片4は、SPV HindIII断片Mの略1113塩 基対亜断片である。即ち、DNAプライマーである5’−CCGTAGTCGA AAAGATCGACTTATTAATATGTATGGGATT−3’(配 列番号:187)と5’−GCCTGAAGCTTCTAGTACAGTATT TACGACTTTTGAAAT−3’(配列番号:188)を用いてポリメラ ーゼ連鎖反応を行いSalI並にHindIII末端を有する1113塩基対断片 を合成した。 相同性ベクター746−94.1 外来DNAをSPVに挿入するためプラスミド746−94.1を構築した 。これによりSPV DNAが隣接した伝染性ウシ鼻気管炎ウイルス糖タンパク 質E(gE)遺伝子と大腸菌β−ガラクトシダーゼ(lacZ)標識遺伝子が取 込 まれる。本外来遺伝子の上流にはSPV DNAの略855塩基対断片が配列し 、これらの外来遺伝子の下流にはSPV DNAの略1113塩基対断片が配列 する。このプラスミドを「組換えSPVを発生するための相同組換え手順」に従 って用いることにより上記外来遺伝子をコードするDNAを含有するウイルスが 得られる。上記β−ガラクトシダーゼ(lacZ)標識遺伝子は豚痘ウイルスO 1L遺伝子プロモーターの制御下にあり、上記IBRV gE遺伝子は後期/早 期プロモーター(LP2EP2)の制御下にあることが注目される。本プラスミ ドは、標準組換えDNA技術(22、30)を用い、合成DNA塩基配列を有す る下記源由来の制限断片を相互に結合させることにより構築した。IBRV g E遺伝子(カルボキシ末端膜内外領域のアミノ酸158個が欠如)の第1番目ア ミノ酸から第417番目アミノ酸をコードする1250塩基対EcoRI−Ba mHI断片を相同性ベクター752−22.1(第28A−28D図)の非反復 EcoRI並にBamHI部位に挿入した。上記1250塩基対EcoRI−B amHI断片は、IBRV(Cooper)ゲノムDNAを鋳型として用い、プ ライマー10/94.23(5’−GGGGAATTCAATGCAACCCA CCGCGCCGCCCC−3’;配列番号:219)をIBRV gE遺伝子 の5’末端(第1番目アミノ酸)で且つプライマー10/94.22(5’−G GGGGATCCTAGGGCGCGCCCGCCGGCTCGCT−3’;配 列番号:220)をIBRV gE遺伝子の第417番目アミノ酸で用いてポリ メラーゼ連鎖反応(15)を行い合成した。 相同性ベクター767−67.3 外来DNAをSPVに挿入するためプラスミド767−67.3を構築した 。これによりSPV DNAが隣接したウシウイルス性下痢症ウイルス糖タンパ ク質53(BVDV gp53)遺伝子と大腸菌β−ガラクトシダーゼ(lac Z)標識遺伝子が取込まれる。本外来遺伝子の上流にはSPV DNAの略85 5塩基対断片が配列し、これらの外来遺伝子の下流にはSPV DNAの略11 13塩基対断片が配列する。このプラスミドを「組換えSPVを発生するための 相同組換え手順」に従って用いることにより上記外来遺伝子をコードするDNA を含有するウイルスが得られる。上記β−ガラクトシダーゼ(lacZ)標識遺 伝子 は豚痘ウイルスO1L遺伝子プロモーターの制御下にあり、上記BVDV gp 53遺伝子は後期/早期プロモーター(LP2EP2)の制御下にあることが注 目される。本プラスミドは、標準組換えDNA技術(22、30)を用い、合成 DNA塩基配列を有する下記源由来の制限断片を相互に結合させることにより構 築した。BVDV gp53をコードする1187塩基対BamHI断片を相同 性ベクター752−22.1(第28A−28D図)の各非反復BamHI部位 に挿入した。上記1187塩基対BamHI断片は、「ウシウイルス性下痢症ウ イルスgp48並にgp53遺伝子のクローニング」に記載のポリメラーゼ連鎖 反応(15)により合成した。 相同性ベクター771−55.11 外来DNAをSPVに挿入するためプラスミド771−55.11を構築し た。これによりSPV DNAが隣接したウシウイルス性下痢症ウイルス糖タン パク質48(BVDV gp48)遺伝子と大腸菌β−ガラクトシダーゼ(la cZ)標識遺伝子が取込まれる。本外来遺伝子の上流にはSPV DNAの略8 55塩基対断片が配列し、これらの外来遺伝子の下流にはSPV DNAの略1 113塩基対断片が配列する。このプラスミドを「組換えSPVを発生するため の相同組換え手順」に従って用いることにより上記外来遺伝子をコードするDN Aを含有するウイルスが得られる。上記β−ガラクトシダーゼ(lacZ)標識 遺伝子は豚痘ウイルスO1L遺伝子プロモーターの制御下にあり、上記BVDV gp48遺伝子は後期/早期プロモーター(LP2EP2)の制御下にあること が注目される。本プラスミドは、標準組換えDNA技術(22、30)を用い、 合成DNA塩基配列を有する下記源由来の制限断片を相互に結合させることによ り構築した。BVDV gp48をコードする678塩基対BamHI断片を相 同ベクター752−22.1(第28A−28D図)の各非反復BamHI部位 に挿入した。上記678塩基対BamHI断片は、「ウシウイルス性下痢症ウイ ルスgp48並にgp53遺伝子のクローニング」に記載のポリメラーゼ連鎖反 応(15)により合成した。 相同性ベクター551−47.23 外来DNAをSPVに挿入するためプラスミド551−47.23を構築し た。本プラスミドには大腸菌β−グルクロニダーゼ(β−glu)標識遺伝子が 後期/早期痘プロモーター(LP2EP2)の制御下に取込まれる。上記標識遺 伝子をSPVゲノムの部位に挿入し組換え豚痘ウイルスを産生することは有用で ある。本プラスミドは、標準組換えDNA技術(22、30)を用い下記源由来 の制限断片を結合して構築した。プラスミドベクターは、pSP65(プロメガ 社)の略3005塩基対HindIII制限断片から誘導した。断片1は、プラス ミドpRAJ260(Clonetech)の略1823塩基対EcoRI−S maI断片である。EcoRIとSmaI部位はPCRクローニングにより導入 されたものであることが注目される。プラスミド551−47.23を用いて組 換え豚痘ウイルスS−SPV−059,S−SPV−060,S−SPV−06 1並にS−SPV−062を産生した。 相同性ベクター779−94.31 外来DNAをSPVに挿入するためプラスミド779−94.31を構築し た。これによりSPV DNAが隣接した仮性狂犬病ウイルス(PRV)gB( gII)遺伝子と大腸菌β−ガラクトシダーゼ(lacZ)標識遺伝子が取込まれ る。これらの外来遺伝子の上流にはSPV DNAの略538塩基対断片が配列 し、これらの外来遺伝子の下流にはSPV DNAの略1180塩基対断片が配 列する。このプラスミドを「組換えSPVを発生するための相同組換え手順」に 従って用いることにより上記外来遺伝子をコードするDNAを含有するウイルス が得られる。上記β−ガラクトシダーゼ(lacZ)標識遺伝子は合成後期痘プ ロモーター(LP1)の制御下にあり、上記PRV gB遺伝子は合成後期/早 期痘プロモーター(LP2EP2)の制御下にあることが注目される。本プラス ミドの詳細は第30A−30E図に示す。本プラスミドは、標準組換えDNA技 術(22、30)を用い、合成DNA塩基配列を有する下記源由来の制限断片を 相互に結合させて構築した。プラスミドベクターは、pSP64(プロメガ社) の略2986塩基対HindIII−PstI制限断片から誘導した。断片1は、 SPV HindIII制限断片M(23)の略542塩基対HindIII−Bgl II制限亜断片である。断片2は、ゲノムPRV DNAのKpnI C断片(2 1)内のPRV gB遺伝子をコードする配列を含む略3500塩基対断片であ る。断片2は、 PRV gB遺伝子のアミノ末端を含む略53塩基対合成断片と、PRV Kp nI Cゲノム断片由来の略78塩基対SmaI−NheI断片と、PRV K pnI Cゲノム断片由来の略3370塩基対NheI−EcoRI断片(21) とを含有する。断片3は、プラスミドpJF75l(11)の略3010塩基対 BamHI−PvuII制限断片である。断片4は、SPV HindIII断片M の略1180塩基対BglII−PstI亜断片である。断片1と断片4のBgl II部位は、HindIIIリンカーを用いて非反復HindIII部位へ変換した。 相同性ベクター789−41.7 外来DNAをSPVに挿入するためプラスミド789−41.7を構築した 。これによりSPV DNAが隣接した仮性狂犬病ウイルス(PRV)gB(g II)遺伝子とPRV gD(g50)遺伝子並に大腸菌β−ガラクトシダーゼ( lacZ)標識遺伝子が取込まれる。これらの外来遺伝子の上流にはSPV D NAの略1484塩基対断片が配列し、これらの外来遺伝子の下流にはSPV DNAの略1560塩基対断片が配列する。このプラスミドを「組換えSPVを 発生するための相同組換え手順」に従って用いることにより上記外来遺伝子をコ ードするDNAを含有するウイルスが得られる。上記β−ガラクトシダーゼ(l acZ)標識遺伝子は合成後期痘プロモーター(LP1)の制御下にあり、上記 PRV gB遺伝子は合成後期/早期痘プロモーター(LP2EP2)の制御下 にあり、上記PRV gD遺伝子は合成早期/後期痘プロモーター(EP1LP 2)の制御下にあることが注目される。本プラスミドの詳細は第31A−31D 図に示す。本プラスミドは、標準組換えDNA技術(22、30)を用い、合成 DNA塩基配列を有する下記源由来の制限断片を相互に結合させて構築した。プ ラスミドベクターは、pSP64(プロメガ社)の略2972塩基対HindII I−BamHI制限断片から誘導した。断片1は、SPV HindIII制限断片 M(23)の略1484塩基対BglII−AccI制限亜断片である。断片2は 、PRV gD遺伝子の第3番目アミノ酸から第279番目アミノ酸をコードす る配列を含有するPRV BamHI #7断片の略1552塩基対亜断片であ る。EcoRI部位とATG翻訳開始コドンはEcoRI部位を有する5’プラ イマーを用いるポリメラーゼ連鎖反応から誘導される。3’末端のStuI部位 は通常、 PRV gI遺伝子3’−PRV gD遺伝子内にある。EcoRI部位に始ま る全オープンリーディングフレームは405個アミノ酸をコードする。断片3は 、SPV HindIII M断片の略48塩基対AccI−NdeI亜断片であ る。断片4は、ゲノムPRV DNA(21)のKpnI C断片内のPRV gB遺伝子をコードする配列を含む略3500塩基対断片である。断片4は、P RVgB遺伝子のアミノ末端を含む略53塩基対合成断片と、PRV KpnI Cゲノム断片由来の略78塩基対SmaI−NheI断片と、PRV Kpn ICゲノム断片由来の略3370塩基対NheI−EcoRI断片(21)とを 含有する。断片5は、プラスミドpJF751(11)の略3010塩基対Ba mHI−PvuII制限断片である。断片6は、SPV HindIII断片Mの略 1560塩基対NdeI−HindIII亜断片である。断片1と断片3のAcc I部位は、PstIリンカーを用いて非反復PstI部位へ変換した。断片3と 断片6のNdeI部位は、HindIIIリンカーを用いて非反復HindIII部位 へ変換した。SPV断片3と6に広がる、SPV HindIIIM断片の略54 5塩基対NdeI−NdeI亜断片(ヌクレオチド番号1560乃至2104;配 列番号:)が欠失していた。 相同性ベクター789−41.27 外来DNAをSPVに挿入するためプラスミド789−41.27を構築し た。これによりSPV DNAが隣接した仮性狂犬病ウイルス(PRV)gB( gII)遺伝子とPRV gC(gII)遺伝子並に大腸菌β−ガラクトシダーゼ( lacZ)標識遺伝子が取込まれる。これらの外来遺伝子の上流にはSPV D NAの略1560塩基対断片が配列し、これらの外来遺伝子の下流にはSPV DNAの略1484塩基対断片が配列する。このプラスミドを「組換えSPVを 発生するための相同組換え手順」に従って用いることにより上記外来遺伝子をコ ードするDNAを含有するウイルスが得られる。上記β−ガラクトシダーゼ(l acZ)標識遺伝子は合成後期痘プロモーター(LP1)の制御下にあり、上記 PRV gB遺伝子は合成後期/早期痘プロモーター(LP2EP2)の制御下 にあり、上記PRV gC遺伝子は合成早期/後期痘プロモーター(EP1LP 2)の制御下にあることが注目される。本プラスミドの詳細は第32A−32D 図に 示す。本プラスミドは、標準組換えDNA技術(22、30)を用い、図示合成 DNA塩基配列を有する下記源由来の制限断片を相互に結合させて構築した。プ ラスミドベクターは、pSP64(プロメガ社)の略2972塩基対HindII I−BamHI制限断片から誘導した。断片1は、SPV HindIII断片Mの 略1560塩基対HindIII−BamHI制限亜断片である。断片2は、ゲノ ムPRV DNAのKpnI C断片(21)内のPRV gB遺伝子をコード する配列を含む略3500塩基対断片である。断片2は、PRV gB遺伝子の アミノ末端を含む略53塩基対合成断片と、PRV KpnI Cゲノム断片由 来の略78塩基対SmaI−NheI断片と、PRV KpnI Cゲノム断片 由来の略3370塩基対NheI−EcoRI断片(21)とを含有する。断片 3は、プラスミドpJF751(11)の略3010塩基対BamHI−Pvu II制限断片である。断片4は、SPV HindIIIM断片の略48塩基対Ac cI−NdeI亜断片である。断片5は、PRV BamHI #2並に#9の 亜断片であるプラスミド251−41.Aの略2378塩基対NcoI−Nco I断片である。本断片末端のNcoI部位をEcoRIリンカーにより置換した 。断片6は、SPV HindIII制限断片M(23)の略1484塩基対Ac cI−BglII制限亜断片である。断片1と断片4のNdeI部位は、Hind IIIリンカーを用いて非反復HindIII部位へ変換した。断片4と断片6のAc cI部位は、PstIリンカーを用いて非反復PstI部位へ変換した。SPV 断片4と6に広がる、SPV HindIIIM断片の略545塩基対NdeI− NdeI亜断片(ヌクレオチド番号1560乃至2104;配列番号:)が欠失 していた。相同性ベクター789−41.47 外来DNAをSPVに挿入するためプラスミド789−41.47を構築した 。これによりSPV DNAが隣接した仮性狂犬病ウイルス(PRV)gC(g III)遺伝子とPRV gD(g50)遺伝子並に大腸菌β−ガラクトシダーゼ (lacZ)標識遺伝子が取込まれる。これらの外来遺伝子の上流にはSPV DNAの略1484塩基対断片が配列し、これらの外来遺伝子の下流にはSPV DNAの略1560塩基対断片が配列する。このプラスミドを「組換えSPV を発生するための相同組換え手順」に従って用いることにより上記外来遺伝子を コード するDNAを含有するウイルスが得られる。上記β−ガラクトシダーゼ(lac Z)標識遺伝子は合成後期痘プロモーター(LP1)の制御下にあり、上記PR V gC遺伝子は合成早期/後期痘プロモーター(EP1LP2)の制御下にあ り、上記PRV gD遺伝子も合成早期/後期痘プロモーター(EP1LP2) の制御下にあることが注目される。本プラスミドの詳細は第33A−33D図に 示す。本プラスミドは、標準組換えDNA技術(22、30)を用い、合成DN A塩基配列を有する下記源由来の制限断片を相互に結合させて構築した。プラス ミドベクターは、pSP64(プロメガ社)の略2972塩基対HindIII− BamHI制限断片から誘導した。断片1は、SPV HindIII制限断片M (23)の略1484塩基対BglII−AccI制限亜断片である。断片2は、 PRV gD遺伝子の第3番目アミノ酸から第279番目アミノ酸をコードする 配列を含有するPRV BamHI #7断片の略1552塩基対亜断片である 。EcoRI部位とATG翻訳開始コドンはEcoRI部位を有する5’プライ マーを用いるポリメラーゼ連鎖反応から誘導される。3’末端のStuI部位は 通常、PRV gI遺伝子3’−PRV gD遺伝子内にある。EcoRI部位 に始まる全オープンリーディングフレームは405個アミノ酸をコードする。断 片3は、SPV HindIII M断片の略48塩基対AccI−NdeI亜断 片である。断片4は、プラスミドpJF751(11)の略3010塩基対Ba mHI−PvuII制限断片である。断片5は、PRV BamHI#2並に#9 の亜断片であるプラスミド251−41.Aの略2378塩基対NcoI−Nc oI断片である。本断片末端のNcoI部位をEcoRIリンカーにより置換し た。断片6は、SPV HindIII断片Mの略1560塩基対NdeI−Hi ndIII亜断片である。断片1と断片3のAccI部位は、PstIリンカーを 用いて非反復PstI部位へ変換した。断片3と断片6のNdeI部位は、Hi ndIIIリンカーを用いて非反復HindIII部位へ変換した。SPV断片3と6 に広がる、SPV HindIIIM断片の略545塩基対NdeI−NdeI亜 断片(ヌクレオチド番号1560乃至2104;配列番号:)が欠失していた。 相同性ベクター789−41.73 外来DNAをSPVに挿入するためプラスミド789−41.73を構築し た。これによりSPV DNAが隣接した仮性狂犬病ウイルス(PRV)gB( gII)遺伝子とPRV gC(gIII)遺伝子とPRV gD(g50)遺伝子 並に大腸菌β−ガラクトシダーゼ(lacZ)標識遺伝子が取込まれる。これら の外来遺伝子の上流にはSPV DNAの略1484塩基対断片が配列し、これ らの外来遺伝子の下流にはSPV DNAの略1560塩基対断片が配列する。 このプラスミドを「組換えSPVを発生するための相同組換え手順」に従って用 いることにより上記外来遺伝子をコードするDNAを含有するウイルスが得られ る。上記β−ガラクトシダーゼ(lacZ)標識遺伝子は合成後期痘プロモーター (LP1)の制御下にあり、上記PRV gB遺伝子は合成後期/早期痘プロモー ター(LP2EP2)の制御下にあり、上記PRV gC遺伝子は合成早期/後 期痘プロモーター(EP1LP2)の制御下にあり、上記PRV gD遺伝子は 合成後期/早期痘プロモーター(LP2EP2)の制御下にあることが注目され る。本プラスミドの詳細は第34A−34E図に示す。本プラスミドは、標準組 換えDNA技術(22、30)を用い、合成DNA塩基配列を有する下記源由来 の制限断片を相互に結合させて構築した。プラスミドベクターは、pSP64( プロメガ社)の略2972塩基対HindIII−BamHI制限断片から誘導し た。断片1は、SPV HindIII断片M(23)の略1484塩基対BglI I−AccI制限亜断片である。断片2は、PRV gD遺伝子の第3番目アミ ノ酸から第279番目アミノ酸をコードする配列を含有するPRV BamHI #7断片の略1552塩基対亜断片である。EcoRI部位とATG翻訳開始 コドンはEcoRI部位を有する5’プライマーを用いるポリメラーゼ連鎖反応 から誘導される。3’末端のStuI部位は通常、PRV gI遺伝子3’−P RV gD遺伝子内にある。EcoRI部位に始まる全オープンリーディングフ レームは405個アミノ酸をコードする。断片3は、PRV BamHI #2 並に#9の亜断片であるプラスミド251−41.Aの略2378塩基対Nco I−NcoI断片である。本断片末端のNcoI部位をEcoRIリンカーによ り置換した。断片4は、SPV HindIII M断片の略48塩基対AccI −NdeI亜断片である。断片5は、ゲノムPRV DNA(21)のKpnI C断片内のPRV gB遺伝子をコードする配列を含む略3500塩基対断片 である。断 片5は、PRV gB遺伝子のアミノ末端を含む略53塩基対合成断片と、PR V KpnI Cゲノム断片由来の略78塩基対SmaI−NheI断片と、P RV KpnI Cゲノム断片由来の略3370塩基対NheI−EcoRI断 片(21)とを含有する。断片6は、プラスミドpJF751(11)の略30 10塩基対BamHI−PvuII制限断片である。断片7は、SPV Hind III断片Mの略1560塩基対NdeI−HindIII亜断片である。断片1と断 片3のAccI部位は、PstIリンカーを用いて非反復PstI部位へ変換し た。断片3と断片6のNdeI部位は、HindIIIリンカーを用いて非反復H indIII部位へ変換した。SPV断片3と6に広がる、SPV HindIII M断片の略545塩基対NdeI−NdeI亜断片(ヌクレオチド番号1560 乃至2104;配列番号:)が欠失していた。 相同性ベクター791−63.19 外来DNAをSPVに挿入するためプラスミド791−63.19を構築し た。これによりSPV DNAが隣接した大腸菌β−ガラクトシダーゼ(lac Z)標識遺伝子が取込まれる。本外来遺伝子の上流にはSPV DNAの略14 84塩基対断片が配列し、本外来遺伝子の下流にはSPV DNAの略2149 塩基対断片が配列する。このプラスミドを「組換えSPVを発生するための相同 組換え手順」に従って用いることにより上記外来遺伝子をコードするDNAを含 有するウイルスが得られる。上記β−ガラクトシダーゼ(lacZ)標識遺伝子 は合成後期痘プロモーター(LP1)の制御下にあることが注目される。本プラ スミドは、標準組換えDNA技術(22、30)を用い、合成DNA塩基配列を 有する下記源由来の制限断片を相互に結合させて構築した。プラスミドベクター は、pSP64(プロメガ社)の略2972塩基対HindIII−BamHI制 限断片から誘導した。断片1は、SPV HindIII制限断片M(23)の略 1484塩基対BglII−AccI制限亜断片である。断片2は、プラスミドp JF751(11)の略3010塩基対BamHI−PvuII制限断片である。 断片3は、SPV HindIII断片Mの略2149塩基対AccI−HindI II亜断片である。断片1と断片3のACCI部位は、NotIリンカーを用いて 非反復NotI部位へ変換した。相同性ベクター791−63.41 外来DNAをSPVに挿入するためプラスミド791−63.41を構築し た。これによりSPV DNAが隣接した大腸菌β−ガラクトシダーゼ(lac Z)標識遺伝子が取込まれろ。本外来遺伝子の上流にはSPV DNAの略14 84塩基対断片が配列し、本外来遺伝子の下流にはSPV DNAの略2149 塩基対断片が配列する。このプラスミドを「組換えSPVを発生するための相同 組換え手順」に従って用いることにより上記外来遺伝子をコードするDNAを含 有するウイルスが得られる。上記β−ガラクトシダーゼ(lacZ)標識遺伝子 は合成後期痘プロモーター(LP1)の制御下にあることが注目される。本プラ スミドは、標準組換えDNA技術(22、30)を用い、合成DNA塩基配列を 有する下記源由来の制限断片を相互に結合させて構築した。プラスミドベクター は、pSP64(プロメガ社)の略2972塩基対HindIII−BamHI制 限断片から誘導した。断片1は、SPV HindIII制限断片M(23)の略 1484塩基対BglII−AccI制限亜断片である。断片2は、プラスミドp JF751(11)の略3010塩基対BamHI−PvuII制限断片である。 断片3は、SPV HindIII断片Mの略2149塩基対AccI−HindI II亜断片である。断片1と断片3のACCI部位は、NotIリンカーを用いて 非反復NotI部位へ変換した。相同性ベクター796−18.9 外来DNAをSPVに挿入するためプラスミド796−18.9を構築した 。これによりSPV DNAが隣接した大腸菌β−ガラクトシダーゼ(lacZ )標識遺伝子が取込まれる。本外来遺伝子の上流にはSPV DNAの略148 4塩基対断片が配列し、本外来遺伝子の下流にはSPV DNAの略2149塩 基対断片が配列する。このプラスミドを「組換えSPVを発生するための相同組 換え手順」に従って用いることにより上記外来遺伝子をコードするDNAを含有 するウイルスが得られる。上記β−ガラクトシダーゼ(lacZ)標識遺伝子は 合成早期痘プロモーター(EP1)の制御下にあることが注目される。本プラス ミドは、標準組換えDNA技術(22、30)を用い、合成DNA塩基配列を有 する下記源由来の制限断片を相互に結合させて構築した。プラスミドベクターは 、 pSP64(プロメガ社)の略2972塩基対HindIII−BamHI制限断 片から誘導した。断片1は、SPV HindIII制限断片M(23)の略14 84塩基対BglII−AccI制限亜断片である。断片2は、プラスミドpJF 751(11)の略3010塩基対BamHI−PvuII制限断片である。断片 3は、SPV HindIII断片Mの略2149塩基対AccI−HindIII亜 断片である。断片1と断片3のACCI部位は、NotIリンカーを用いて非反 復NotI部位へ変換した。 相同性ベクター783−39.2 外来DNAをSPVに挿入するためプラスミド783−39.2を構築した 。これによりSPV DNAが隣接したウシウイルス性下痢症ウイルス糖タンパ ク質53(BVDV gp53)遺伝子と大腸菌β−ガラクトシダーゼ(lac Z)標識遺伝子が取込まれる。本外来遺伝子の上流にはSPV DNAの略14 84塩基対断片が配列し、これらの外来遺伝子の下流にはSPV DNAの略2 149塩基対断片が配列する。このプラスミドを「組換えSPVを発生するため の相同組換え手順」に従って用いることにより上記外来遺伝子をコードするDN Aを含有するウイルスが得られる。上記β−ガラクトシダーゼ(lacZ)標識 遺伝子は後期プロモーター(LP1)の制御下にあり、上記BVDV gp53 遺伝子は後期/早期プロモーター(LP2EP2)の制御下にあることが注目さ れる。本プラスミドは、標準組換えDNA技術(22、30)を用い、合成DN A塩基配列を有する下記源由来の制限断片を相互に結合させ構築した。プラスミ ドベクターは、pSP64(プロメガ社)の略2972塩基対HindIII−B amHI制限断片から誘導した。断片1は、SPV HindIII制限断片M( 23)の略1484塩基対BglII−AccI制限亜断片である。断片2は、B VDV gp53をコードする略1187塩基対BamHI断片である。この1 187塩基対BamHI断片は「ウシウイルス性下痢症ウイルスgp48並にg p53遺伝子のクローニング」に記載のポリメラーゼ連鎖反応(15)により合 成した、断片3は、プラスミドpJF751(11)の略3010塩基対Bam HI〜PvuII制限断片である。断片4は、SPV HindIII断片Mの略2 149塩基対AccI−HindIII亜断片である。断片1と断片4のAccI 部位は、Not Iリンカーを用いて非反復NotI部位へ変換した。 相同性ベクター749−75.78 外来DNAをSPVに挿入するためプラスミド749−75.78を構築し た。これによりSPV DNAが隣接した伝染性嚢疾患ウイルス(IBDV)ポ リメラーゼ遺伝子と大腸菌β−ガラクトシダーゼ(lacZ)標識遺伝子が取込 まれる。これらの外来遺伝子の上流にはSPV DNAの略1484塩基対断片 が配列し、これらの外来遺伝子の下流にはSPV DNAの略2149塩基対断 片が配列する。このプラスミドを「組換えSPVを発生するための相同組換え手 順」に従って用いることにより上記外来遺伝子をコードするDNAを含有するウ イルスが得られる。上記β−ガラクトシダーゼ(lacZ)標識遺伝子は合成後 期痘プロモーター(LP1)の制御下にあり、上記IBDVポリメラーゼ遺伝子 は合成後期/早期プロモーター(LP2EP2)の制御下にあることが注目され る。本プラスミドは、標準組換えDNA技術(22、30)を用い、合成DNA 塩基配列を有する下記源由来の制限断片を相互に結合させて構築した。プラスミ ドベクターは、pSP64(プロメガ社)の略2972塩基対HindIII−B amHI制限断片から誘導した。断片1は、SPV HindIII制限断片M( 23)の略1484塩基対BglII−AccI制限亜断片である。断片2は、I BDV RNA鋳型からのポリメラーゼ連鎖反応(PCR)とcDNAクローニ ングにより合成した略2700塩基対EcoRI−AscI制限断片である。c DNAとPCRプライマー(5’−CACGAATTCTGACATTTTCA ACAGTCCACAGGCGC−3’;12/93.4)(配列番号:)並に (5’−GCTGTTGGACATCACGGGCCAGG−3’;9/93. 28)(配列番号:)を用いてIBDVポリメラーゼ遣伝子の5’末端に略14 00塩基対EcoRI−BclI断片を合成した。また、cDNAとPCRプラ イマー(5’−ACCCGGAACATATGGTCAGCTCCAT−3’; 12/93.2)(配列番号:)並に(5’−GGCGCGCCAGGCGAA GGCCGGGGATACGG−3’;12/93.3)(配列番号:)を用い てIBDVポリメラーゼ遺伝子の3’末端に略1800塩基対BclI−Asc I断片を合成した。これらの二個の断片をBclI部位で連結して略2700塩 基対EcoR I−BclI断片を産生した。断片3は、プラスミドpJF751(11)の略 3010塩基対BamHI−PvuII制限断片である。断片4は、SPV Hi ndIII断片Mの略2149塩基対AccI−HindIII亜断片である。断片1 と断片4のAccI部位は、NotIリンカーを用いて非反復NotI部位へ変 換した。 相同性ベクター761−75.B18 外来DNAをSPVに挿入するためプラスミド761−75.B18を構築 した。これによりSPV DNAが隣接したネコ免疫不全ウイルス(FIV)プ ロテアーゼ(gag)遺伝子と大腸菌β−ガラクトシダーゼ(lacZ)標識遺 伝子が取込まれる。本外来遺伝子の上流にはSPV DNAの略855塩基対断 片が配列し、これらの外来遺伝子の下流にはSPV DNAの略1113塩基対 断片が配列する。このプラスミドを「組換えSPVを発生するための相同組換え 手順」に従って用いることにより上記外来遺伝子をコードするDNAを含有する ウイルスが得られる。上記β−ガラクトシダーゼ(lacZ)標識遺伝子は豚痘 ウイルスO1L遺伝子プロモーターの制御下にあり、上記FIV gag遺伝子 は後期/早期プロモーター(LP2EP2)の制御下にあることが注目される。 本相同性ベクターは、標準組換えDNA技術(22、30)を用い、合成DNA 塩基配列を有する下記源由来の制限断片を相互に結合させて構築した。プラスミ ドベクターは、pSP64(プロメガ社)の略2519塩基対HindIII−S phI制限断片から誘導した。断片1は、SPV HindIII制限断片M(2 3)の略855塩基対亜断片である。すなわち、DNAプライマーである5’− GAAGCATGCCCGTTCTTATCAATAGTTTAGTCGAAA ATA−3’(配列番号:185)と5’−CATAAGATCTGGCATT GTGTTATTATACTAACAAAAATAAG−3’(配列番号:18 6)を用いるポリメラーゼ連鎖反応を行いSphI並にBglII末端を有する8 55塩基対断片を合成した。断片2は、大腸菌lacZ遺伝子を含有するプラス ミドpJF751(49)から誘導された3002塩基対BamHI−PvuII 断片である。断片3は、FIV(PPR株)(61)由来のcDNAを用いるポ リメラーゼ連鎖反応(PCR)により合成した略1878塩基対EcoRI−B gl II制限断片である。プライマー(5’−GCGTGAATTCGGGGAATG GACAGGGGCGAGAT−3’;11/94.9)(配列番号:)はFI V gag遺伝子の5’末端から合成され、この遺伝子の5’末端にEcoRI 部位を更にATG開始コドンを導入する。プライマー(5’−GAGCCAGA TCT GCTCTTTTTACTTTCCC−3’;11/94.10)(配列 番号:)は、FIV gag遺伝子の3’末端から合成する。PCR産生物は、 EcoRIとBglIIで消化してFIV gag遺伝子に対応する鎖長の187 8塩基対断片を生成した。断片4は、SPV HindIII断片Mの略1113 塩基対亜断片である。すなわち、DNAプライマーである5’−CCGTAGT CGACAAAGATCGACTTATTAATATGTATGGGATT−3 ’(配列番号:187)と5’−GCCTGAAGCTTCTAGTACAGT ATTTACGACTTTTGAAAT−3’(配列番号:188)を用いるポ リメラーゼ連鎖反応を行いSalIとHindIII末端を有する1113塩基対 断片を合成した。 相同性ベクター781−84.C11 外来DNAをSPVに挿入するためプラスミド781−84.C11を用い た。これによりSPV DNAが隣接したネコ免疫不全ウイルス(FIV)エン ベロープ(env)遺伝子と大腸菌β−ガラクトシダーゼ(lacZ)標識遺伝 子が取込まれる。このプラスミドを「組換えSPVを発生するための相同組換え 手順」に従って用いることにより上記外来遺伝子をコードするDNAを含有する ウイルスが得られる。上記β−ガラクトシダーゼ(lacZ)標識遺伝子は合成 後期痘プロモーター(LP1)の制御下にあり、上記FIV env遺伝子は合 成後期/早期痘プロモーター(LP2EP2)の制御下にあることが注目される 。本相同性ベクターは、標準組換えDNA技術(22、30)を用い、適切な合 成DNA塩基配列を有する下記源由来の制限断片を相互に結合させて構築した。 プラスミドベクターは、pSP64(プロメガ社)の略2972塩基対Hind III−BamHI制限断片から誘導した。断片1は、SPV HindIII断片M (23)の略1484塩基対BglII−AccI制限亜断片である。断片3は、 「ポリメラーゼ連鎖反応によるクローニング」に従い合成したFIV env遺 伝子 (61)の略2564塩基対BamHI−BamHI断片である。このPCR反 応のための鋳型としてFIV PPR株ゲノムcDNA(61)を用いた。FI V PPR株ゲノムcDNAの6263番目ヌクレオチドに始まるFIV en v遺伝子の5’末端に対応する上流プライマー10/93.21(5’−GCC CGGATCCTATGGCAGAAGGGTTTGCAGC−3';配列番号: )を合成した。本法では5’末端にBamHI部位が導入された。このBamH I部位は、PCR断片のクローニングの際破壊された。FIV PPRゲノムc DNAの8827番目ヌクレオチドに始まるFIV env遺伝子の3’末端に 対応する下流プライマー10/93.20(5’−CCGTGGATCCGGC ACTCCATCATTCCTCCTC−3’;配列番号:)を合成した。本法 では3’末端にBamHI部位が導入された。断片3は、プラスミドpJF75 1(11)の略3010塩基対BamHI−PvuII制限断片である。断片4は 、SPV HindIII制限断片M(23)の略2149塩基対AccI−Hi ndIII制限亜断片である。本SPV相同性ベクターのAccI部位は、非反復 NotI部位へ変換した。 〔実施例〕実施例1 相同性ベクター515−85.1 相同性ベクター515−85.1は外来性DNAのSPVへの挿入に有用なプ ラスミドである。プラスミド515−85.1は、それに外来性DNAをクロー ン化し得る唯一のAccI制限部位を含有する。かかる外来性DNAインサート を含有するプラスミドを「組換えSPVを創製するための相同組換え法」に従っ て用いて、外来性DNAを含有するSPVを得ることができる。この方法を首尾 よく行うためには、挿入部位(AccI)がSPVの複製に必須ではない領域に あって、該部位に、ウイルスとプラスミドDNAとの間の相同組換えを媒介する のに適した豚痘ウイルスDNAがその端部に隣接することが重要である。相同性 ベクター515−85.1におけるAccI部位を用いて、外来性DNAを少な くとも3つの組換えSPVに挿入する(実施例2−4参照)。 適当な挿入部位を規定するために、SPV HindIII制限断片のライブ ラリーを創製した。これらの制限断片のうちいつくかを(HindIII断片G 、JおよびM、図1A−1B参照)制限マッピング解析に付した。可能な挿入部 位として2つの制限部位が各断片で同定された。これらの部位は断片Gにおける NruI、断片JにおけるBalIおよびXbaI、および断片MにおけるAc cIおよびPstIを含むものであった。β−ガラクトシダーゼ(lacZ)マ ーカー遺伝子を可能な部位の各々に挿入した。得られたプラスミドを「組換えS Pvを創製ずるための相同組換え法」で利用した。組換えウイルスの創製は「β −ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVをスクリーニングずるアッセイ」に よって判断した。6つの部位のうち4つは組換えウイルスを生じることが判明し たが、これらの各ウイルスが親SPVから精製除去される能力は大きく変動した 。1つの場合において、ウイルスを1%のレベルを超えて精製できず、もう1つ の場合において、ウイルスを50%のレベルを超えて精製できが、および第3の 場合において、ウイルスを90%のレベルを超えて精製できなかった。これらの ウイルスを精製できないことは、挿入部位における不安定性を示す。これは対応 する部位を外来性DNAの挿入に不適当とする。しかしながら、1の部位(相同 性 ベクター515−85.1のAccI部位)における挿入の結果、容易に100 %まで精製できたウイルスが得られ(実施例2参照)、これは外来性DNAの挿 入のための適当な部位を規定する。 相同性ベクター515−85.1をDNA配列解析によってさらに特徴付けた 。相同性ベクターの2つの領域を配列決定した。第1の領域は、唯一のAccI 部位に隣接する599塩基対配列をカバーする(図2Aおよび2B参照)。第2 の領域は唯一のHindIII部位の上流の899塩基対をカバーする(図2A および2B参照)。第1の領域の配列はGoebelら,1990によって同定されたワク シニアウイルス(VV)OILオープンリーディングフレームのアミノ酸1ない し115に対して相同性を示すオープンリーディングフレーム(ORF)をコー ドする(図3A−3C参照)。第2の領域の配列は同ワクシニアウイルスOIL オープンリーディングフレームのアミノ酸568ないし666に対して相同性を 示すオープンリーディングフレームをコードする(図3A−3C参照)。これら のデータは、AccI部位はほぼアミノ酸41において推定VV OIL−様O RFを中断することを示し、これは、このORFがSPV複製につき必須でない 遺伝子をコードすることを示唆する。Goebelらは、VV OIL ORFはある 種の真核生物転写調節蛋白質に特徴的なロイシンジッパー・モチーフを含有する ことを提案しているが、彼らはこの遺伝子がウイルス複製に必須か否かは知られ ていないことを示している。VV OIL−様ORFの上流に位置するDNA配 列(図2A参照)は豚痘ウイルスのプロモーターを含有することが予測されるで あろう。この豚痘ウイルスのプロモーターは豚痘ゲノムに導入された外来性DN A対照要素として有用であろう。実施例2 S−SPV−003 S−SPV−003は外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルスである。イー・コ リ(E.coli)β−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ遺伝子)をSPV 515−85.1 ORFに導入した。外来性遺伝子(lacZ)は合成初期/ 後期プロモーター(EP1LP2)の制御下にある。 S−SPV−003はS−SPV−100(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター520 −17.5(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001を利用し て達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについてのスク リーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトランスフェ クション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結果はS− SPV−003と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載した 青色プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイルス を、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッセ イした。最初の3ラウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であり、 これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現していたことを示す 。ここに記載するアッセイはVERO細胞ならびにEMSK細胞で行い、これは VERO細胞がSPV組換えワクチンの生産のための適当な基礎となろうことを 示す。S−SPV−003は受託番号2335の下でATCCに寄託された。実施例3 S−SPV−008 S−SPV−008は少なくとも2つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および 仮性狂犬病ウイルス(PRV)g50(gD)(26)についての遺伝子をSP V 515−85.1 ORFに挿入した。lacZ遺伝子は合成後期プロモータ ー(LP1)の制御下にあり、g50(gD)遺伝子は合成初期/後期プロモー ター(EP1LP2)の制御下にある。 S−SPV−008はS−SPV−100(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター538 −46.16(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001を利用 して達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについてのス クリーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトランスフ ェクション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結果はS −SPV−008と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載し た青色プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイル スを、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッ セイした。最初の3ラウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であり 、これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す。 「組換えSPVにおける外来性遺伝子発現についての黒色プラーク・スクリー ニング」を用いて、S−SPV−008を、PRV特異的抗原の発現につきアッ セイした。ブタ抗−PRV血清はS−SPV−008プラークと特異的に反応す るがS−SPV−009陰性対照プラークとは特異的に反応しないことが示され た。全てのS−SPV−008で観察されたプラークはブタ抗血清と反応し、こ れは該ウイルスがPRV外来性遺伝子を安定に発現していたことを示す。また、 黒色プラーク・アッセイを固定されていない単層で行った。固定されていない単 層上のSPVプラークもブタ抗−PRV血清との特異的反応性を呈し、これはP RV抗原が感染細胞表面で発現されることを示す。 PRV g50(gD)遺伝子産物の発現を確認するために、細胞をSPVで 感染させ、感染細胞溶解物の試料をSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動に 付した。「ウェスタンブロッティング法」を用いて、該ゲルをブロットし、分析 した。ブタ抗−PRV血清を用いてPRV特異的蛋白質の発現を検出した。図6 に示すごとく、S−SPV−008感染細胞からの溶解物はほぼ48kdの特異 的バンド、PRVg50(gD)(35)の報告されたサイズを示す。 PRVg 50(gD)はHSV−1(26)のg50(gD)同族体である 。幾人かの研究者は、HSV−1 g50(gD)を発現するVVはマウスをH SV−1での攻撃から保護することを示している(6および34)。従って、S −SPV−008はブタをPRV病から保護するためのワクチンとして価値があ るはずである。 いくつかの他のPRV糖蛋白質がPRV病から保護するための組換え豚痘ワク チンの創製で有用であろうことが予想される。これらのPRV糖蛋白質はgII (28)、gIII(27)、およびgH(19)を含むっPRV gIII暗 号領域はいくつかの合成poxプロモーターの後に作成された。S−SPV−0 08の創製で利用した技術は、全ての4つのこれらのPRV糖蛋白質遺伝子を発 現する組換え豚痘ウイルスを創製するのに使用されるであろう。かかる組換え 豚痘ウイルスはPRV病に対するワクチンとして有用であろう。ここに記載する PRVワクチンはPRV gXまたはgIを発現しないので、それらは、ワクチ ン接種動物を感染動物から区別するのに利用される現行PRV診断テスト(gX HerdChekR,gI HerdChekRおよびClinEaseR)と適 合するであろう。S−SPV−008は受託番号VR2339の下でATCCに 寄託された。 (実施例4−5削除)実施例6 S−SPV−013 S−SPV−013は少なくとも2つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および 仮性狂犬病ウイルスgIII(gC)についての遺伝子を相同性ベクター570 −33.32の唯一のPstI制限部位(唯一のAccI部位に挿入されたPs tIリンカー)に挿入した。lacZ遺伝子は合成後期プロモーター(LP1) の制御下にあり、PRV gIII(gC)遺伝子は合成後期初期プロモーター (LP2EP2)の制御下にある。 S−SPV−013はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター570 −91.64(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001を利用 して達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについてのス クリーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトランスフ ェクション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結果はS −SPV−013と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載し た青色プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイル スを、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッ セイした。最初の3ラウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であり 、これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す。 「組換えSPVにおける外来性遺伝子発現についての黒色プラーク・スクリー ニング」を用いて、S−SPV−013を、PRV特異的抗原の発現につきアッ セイした。ヤギ抗−PRV gIII(gC)ポリクローナル抗体はS−SPV −013プラークと特異的に反応するがS−SPV−001陰性対照プラークと は特異的に反応しないことが示された。全てのS−SPV−012で観察された プラークはブタ抗−PRV血清と反応し、これは該ウイルスがPRV外来性遺伝 子を安定に発現していたことを示す。ここに記載したアッセイをEMSK細胞お よびVERO細胞で行い、EMSK細胞はSPV組換えワクチンの生産に適した 基礎となろうことが示される。 PRV gIII(gC)遺伝子産物の発現を確認するために、細胞をSPV で感染させ、感染細胞溶解物の試料をSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動 に付した。「ウェスタンブロッティング法」を用いて、該ゲルをブロットし、分 析した。ヤギ抗−PRV gIII(gC)ポリクローナル抗体を用いてPRV 特異的蛋白質の発現を検出した。図16に示すごとく、S−SPV−013感染 細胞からの溶解物は、PRV gIII(gC)(37)の報告されたサイズで ある2つの特異的バンド−92kd成熟形態および74kdプレ−ゴルジ形態を 示す。 組換体で発現されたPRV gIII(gC)はマウスおよびブタにおいて有 意な免疫応答を誘導することが示された(37、38)。さらにgIII(gC )をgII(gB)またはg50(gD)と共に発現させた場合、ビルレントP RVでの攻撃からの有意な保護が得られる(39)。従って、S−SPV−01 3はブタをPRV病から保護するためのワクチンとして価値があるはずである。 ここに記載するPRVワクチンはPRV gXまたはgIを発現しないので、そ れらは、ワクチン接種動物を感染動物から区別するのに利用される現行PRV診 断テスト(gX HerdChekR,gI HerdChekRおよびClin EaseR)と適合するであろう。S−SPV−013は受託番号2418の下 でATCCに寄託された。 組換え豚痘ウイルスワクチンS−SPV−008およびS−SPV−013を 用いるアウエスキー病に対する保護 S−SPV−008およびS−SPV−013を含有するワクチン(1×10 6PFU/ml)(2種のウイルスの1:1混合物の2ml)を皮内接種または 経口/咽頭スプレイによって、2群のブタ(群当たり5匹ブタ)に投与した。5 匹ブタの対照群には皮内および経口/咽頭接種によってS−SPV−001を摂 取させた。ワクチン接種から3週間後に、鼻孔内接種によってビルレントPRV 株4982でブタを攻撃した。表は臨床的応答の要約を与える。該データは、S −SPV−001ワクチン接種対照と比較したS−SPV−008/S−SPV −013ワクチン接種体におけるアウエスキー病からの保護の増加を支持する。 実施例7 S−SPV−015 S−SPV−015は少なくとも2つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および 仮性狂犬病ウイルス(PRV)gII(gB)についての遺伝子をSPV 61 7−48.1 ORF(唯一のAccI制限部位は唯一のNcotI制限部位で 置き換えた)に挿入した。lacZ遺伝子は合成後期プロモーター(LP1)の 制御下にあり、PRV gB遺伝子は合成後期/初期プロモーター(LP2EP 2)の制御下にある。 S−SPV−015はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター727 −54.60(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001を利用 して達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについてのス クリーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトランスフ ェクション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結果はS −SPV−015と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載し た青色プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイル スを、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッ セイした。最初の3ラウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であり 、これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す。 「組換えSPVにおける外来性遺伝子発現についての黒色プラーク・スクリー ニング」を用いて、S−SPV−015を、PRV特異的抗原の発現につきアッ セイした。ブタ抗−PRVポリクローナル血清はS−SPV−015プラークと 特異的に反応ずるがS−SPV−001陰性対照プラークとは特異的に反応しな いことが示された。全てのS−SPV−015で観察されたプラークは該抗血清 と反応し、これは該ウイルスがPRV外来性遺伝子を安定に発現していたことを 示す。ここに記載したアッセイをESK−4細胞で行い、ESK−4細胞はSP V組換えワクチンの生産に適した基礎となろうことが示される。 PRV gII遺伝子産物の発現を確認するために、細胞をSPV−015で 感染させ、感染細胞溶解物の試料をSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動に 付した。「ウェスタンブロッティング法」を用いて、該ゲルをブロットし、分析 した。ブタ抗−PRVポリクローナル血清を用いてPRV特異的蛋白質の発現を 検出した。S−SPV−015感染細胞からの溶解物は、PRV gII糖蛋白 質の予測されたサイズである、120kd、67kdおよび58kdに対応ずる バンドを呈した。 S−SPV−015はブタにおいて仮性狂犬病ウイルスに対するワクチンとし て有用である。優れたワクチンは、ブタにおいて仮性狂犬病に対する保護のため にS−SPV−008(PRV g50)、S−SPV−013(PRV gI II)と戦うことによって処方される。 従って、S−SPV−015はブタをPRV病がら保護するためのワクチンと して価値があるはずである。ここに記載するPRVワクチンはPRVg Xまた はgIを発現しないので、それらは、ワクチン接種動物を感染動物から区別する のに利用される現行PRV診断テスト(gX HerdChekR,gI He rdChekRおよびClinEaseR)と適合するであろう。S−SPV−0 15は受託番号2466の下でATCCに寄託された。実施例8 PRV糖蛋白質の1種のみを発現する組換え豚痘ウイルスを用いることによっ て得ることができるものよりもPRV感染に対して保護する増強された能力を持 つ組換え豚痘ウイルスを得るために、仮性狂犬病ウイルス(PRV)に対する中 和抗体の産生を誘導できる、1種を超える仮性狂犬病糖蛋白質を発現する組換え 豚痘ウイルスを構築する。 1種を超えるPRV糖蛋白質を発現するかかる組換え豚痘ウイルスのいくつか の例がある:PRV g50(gD)およびgIII(gD)を発現する組換え 豚痘ウイルス、PRV g50(gD)およびgII(gB)を発現する組換え 豚痘ウイルス;PRV gII(gB)およびgIII(gC)を発現する組換 え豚痘ウイルス;およびg50(gD)、gIII(gC)およびgII(gB )を発現する組換え豚痘ウイルスを発現する組換え豚痘ウイルス。前記引用ウイ ルスの各々は、組換え豚痘ウイルスのクローニングを容易とするであろうイー・ コリβ−ガラクトシダーゼ(lacZ)遺伝子を含有させ発現させるようにも設 計される。 以下にリストするのは、PRV g50(gD)、PRV gIII(gC) 、PRV gII(gB)およびイー・コリβ−ガラクトシダーゼ(lacZ) を発現する組換え豚痘ウイルスの3つの例である。 a)PRV g50(gD)遺伝子、PRV gIII(gC)遺伝子、PR V gII(gB)遺伝子およびlacZ遺伝子を含有する豚痘ウイルス。全て の4種の遺伝子は、豚痘ウイルスゲノムのHindIII M断片内の唯一のA ccI制限エンドヌクレアーゼ部位に挿入する。PRV g50(gD)遺伝子 は合成初期/後期プロモーター(EP1LP2)の制御下にあり、PRV gI II(gC)遺伝子は合成初期プロモーター(EP2)の制御下にあり、PRV g II(gB)遺伝子は合成後期/初期プロモーター(LP2EP2)の制御下に あり、およびlacZ遺伝子は合成後期プロモーター(LP1)の制御下にある 。 b)PRV g50(gD)遺伝子、PRV gIII(gC)遺伝子、PR V gII(gB)遺伝子およびlacZ遺伝子を含有する豚痘ウイルス。全て の4種の遺伝子は、豚痘ウイルスゲノムのHindIII M断片内の唯一のA ccI制限エンドヌクレアーゼ部位に挿入する。PRV g50(gD)遺伝子 は合成初期/後期プロモーター(EP1LP2)の制御下にあり、PRV gI II(gC)遺伝子は合成初期/後期プロモーター(EP1LP2)の制御下に あり、PRV gII(gB)遺伝子は合成後期/初期プロモーター(LP2E P2)の制御下にあり、およびlacZ遺伝子は合成後期プロモーター(LP1 )の制御下にある。 c)PRV g50(gD)遺伝子、PRV gIII(gC)遺伝子、PR V gII(gB)遺伝子およびlacZ遺伝子を含有する豚痘ウイルス。全て の4種の遺伝子は、豚痘ウイルスゲノムのHindIII M断片内の唯一のA ccI制限エンドヌクレアーゼ部位に挿入する。PRV g50(gD)遺伝子 は合成初期/後期プロモーター(EP1LP2)の制御下にあり、PRV gI II(gC)遺伝子は合成後期/初期プロモーター(EP2LP2)の制御下に あり、PRV gII(gB)遺伝子は合成後期/初期プロモーター(LP2E P2)の制御下にあり、およびlacZ遺伝子は合成後期プロモーター(LP1 )の制御下にある。 組換え豚痘ウイルスワクチンS−SPV−008、S−SPV−013および S−SPV−015を用いるアウエスキー病に対する保護 S−SPV−008、S−SPV−013、またはS−SPV−015を含有 するワクチン(1×107PFU/mlウイルスの2ml)またはS−SPV− 008、S−SPV−013、およびS−SPV−015の混合物(3種ウイル スの1:1:1混合物の2ml:1×107PFU/ml)を筋肉内接種によっ て、4群のブタ(群当たり5匹ブタ)に投与した。5匹ブタの対照群には筋肉内 接種によってS−SPV−001を摂取させた。ワクチン接種から4週間後に、 鼻孔内接種によってビルレントPRV株4982でブタを攻撃した。仮性狂犬病 の臨床的徴候につき14日間毎日ブタを観察し、表は臨床的応答の要約を与える 。該データは、S−SPV−008、S−SPV−013、またはS−SPV− 015でワクチン接種したブタは、S−SPV−001ワクチン接種対照と比較 して、仮性狂犬病ウイルスによって引き起こされたアウエスキー病に対する部分 的保護を有し、組合せワクチンS−SPV−008/S−SPV−013/S− SPV−015でワクチン接種したブタは完全な保護を有したことを示す。 (実施例9−16削除)実施例17 種々の病気を引き起こす微生物からの抗原を発現させるための豚痘ウイルスを 利用するワクチンの開発を企画することができる。 伝染性胃腸炎ウイルス 豚痘ウイルスベクターで使用する、伝染性胃腸炎ウイルス(TGE)の主要中 和抗原、糖蛋白質195をクローン化した。該中和抗原のクローンは1987年 7月27日に出願された米国特許出願第078,519号に開示されている。P RV g50(gD)をSPVにおいて発現させるのに使用された、および本明 細書に開示した手法はTGEに適用できると考えられる。 ブタ・パルボウイルス ブタ・パルボウイルス(PPV)の主要キャプシド蛋白質を豚痘ウイルスベク ターで使用するためにクローン化した。該キャプシド蛋白質は1991年11月 26日に発行された米国特許第5,068,192号に開示されている。PRVg 50(gD)をSPVにおいて発現させるのに使用された、および本明細書に開 示した手法はPPVに適用できると考えられる。 ブタ・ロタウイルス ブタ・ロタウイルスの主要中和抗原、糖蛋白質38を豚痘ウイルスベクターで 使用するためにクローン化した。糖蛋白質38のクローンは1991年11月2 6日に発行された米国特許第5,068,192号に開示されている。PRV g 50(gD)をSPVにおいて発現させるのに使用された、および本明細書に開 示した手法はSRVに適用できると考えられる。 ブタ・コレラウイルス ウシ・ウイルス性下痢(BVD)ウイルスの主要中和抗原を、1988年7月 27日に出願された米国特許出願第225,032号に開示されているごとくに クローン化した。BVDおよびブタ・コレラウイルスは交差保護性であるので( 31)、BVDウイルス抗原は豚痘ウイルスベクターで使用するために標的化さ れている。PRV g50(gD)をSPVにおいて発現させるのに使用された 、および本明細書に開示した手法はBVDに適用できると考えられる。 セルプリナ・ヒオディセンテリエ(Serpulina Hyodysenteriae) 豚痘ウイルスベクターで使用するためのSerpulina Hyodysenteriae(3)の保 護抗原はクローン化されている。PRV g50(gD)をSPVにおいて発現 させるのに使用された、および本明細書に開示した手法はSerpulina Hyodysente riaeに適用できると考えられる。 以下の微生物からの抗原も動物ワクチンを開発するのに利用できる:ブタ・イ ンフルエンザウイルス、ロ蹄疫ウイルス、アフリカブタ熱ウイルス、ブタ・コレ ラウイルス、マイコプラズマ・ヒオニューモニエ(Mycoplasma hyopneumoniae)、 ブタ生殖系および呼吸器系症候群/ブタ不妊症および呼吸器系症候群(PRRS /SIRS)。 以下の微生物からの抗原も動物ワクチンで利用できる:イヌ−ヘルペスウイル ス、イヌ・ジステンパー、イヌ・アデノウイルス1型(肝炎)、アデノウイルス 2型(呼吸器系病)、パラィンフルエンザ、レプトスピラ・カニコラ(Leptospir a canicola)、イクテロヘモラジア(icterohemorragia)、パルボウイルス、コロ ナウイルス、ボレリア・ブルグドルフェリ(Borrelia burgdorferi)、イヌ・ヘル ペスウイルス、ボルデテラ・ブロンキセプティカ(Bordetella bronshiseptica) 、ディロフィラエ・イミティス(Dirofilaria immitis)(イヌ糸状虫)および狂犬 病ウイルス、2)ネコ−Fiv gagおよびenv、ネコ白血病ウイルス、ネ コ免疫不全ウイルス、ネコ・ヘルペスウイルス、ネコ感染性腹膜炎ウイルス、イ ヌ・ヘルペスウイルス、イヌ・コロナウイルス、イヌ・パルボウイルス、(イヌ およびネコにおけるDirofilaria immitisを含めた)動物における寄生虫病、ウマ 感染性貧血、ストレプトコッカス・エキィ(Streptococcus equi)、球虫類亜綱(c occidia)、エメリア(emeria)、ニワトリ貧血ウイルス、ボレリア・ブルグドルフ ェリ(Borrelia burgdorferi)、ウシ・コロナウイルス、パステレラ・ヘマリティ カ(Pasteurella haemolytica)。 (実施例18−23削除)実施例24 相同性ベクター738−94.4 相同性ベクター738−94.4は1つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイル スベクターでめる。イー・コリβ−ガラクトシダーゼ(lacZ)についての遺 伝子をO1Lオープンリーディングフレーム(配列番号:115)に挿入した。 lacZ遺伝子はO1Lプロモーターの制御下にある。該相同性ベクター738 −94.4は、O1L ORFの一部を示すヌクレオチド1679ないし245 2(配列番号:189;図17)からのSPV DNAの欠失を含む。 DNAプライマー5’−GAAGCATGCCCGTTCTTATCAATA GTTTAGTCGAAAATA−3’(配列番号:185)および5’−CA TAAGATCTGGCATTGTGTTATTATACTAACAAAAAT AAG−3’(配列番号:186)を用いるポリメラーゼ鎖反応によって上流S PV配列を合成してBglIIおよびSphI末端をもつ855塩基対断片を得 た。O1Lプロモーターはこの断片上に存在する。DNAプライマー5’−CC GTAGTCGACAAAGATCGACTTATTAATATGTATGGG ATT−3’(配列番号:187)および5’−GCCTGAAGCTTCTA GTACAGTATTTACGACTTTTGAAAT−3’(配列番号:18 8)を用いるポリメラーゼ鎖反応によって下流SPV配列を合成してSalIお よびHinIII末端を持つ1113塩基対断片を得た。組換え豚痘ウイルスは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター738 −94.4およびウイルスS−SPV−001(Kansza株)を利用して誘導した 。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについてのスクリーニング」 (BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトランスフェクション・ス トックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結果は該組換えウイルス であった。材料および方法に記載した青色プラーク・アッセイによってモニター した複数継代によって、このウイルスを、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、お よびインサートの安定性につきアッセイした。最初の3ラウンドの精製後、観察 された全てのプラークは青色であり、これはウイルスが純粋で、安定であって外 来性遺伝子を発現することを示す。相同性ベクター738−94.4から誘導さ れた組換え豚痘ウイルスは、外来性抗原を発現させるための発現ベクターとして 、および組換え豚痘ウイルスによって発現された外来性遺伝子に対して動物で保 護免疫応答を生起させるためのワクチンとして利用される。O1Lプロモーター に 加えて、LP1、EP1LP2、LP2EP2、HCMV即時型を含めた他のプ ロモーターが欠失領域に挿入され、1以上の外来性遺伝子がこれらのプロモータ ーから発現される。実施例24B 相同性ベクター752−22.1は2つの外来性遺伝子を発現させるのに利用 される豚痘ウイルスベクターである。イー・コリβ−ガラクトシダーゼ(lac Z)についての遺伝子をO1Lオープンリーディングフレーム(配列番号:11 5)に挿入した。lacZ遺伝子はO1Lプロモーターの制御下にある。第2の 外来性遺伝子は、LP2EP2プロモーター配列に従ってEcoRIまたはBa mHI部位に挿入されたLP2EP2プロモーターから発現される。相同性ベク ター752−22.1は、O1L ORFの一部を欠失するヌクレオチド167 9ないし2452(配列番号:189;図17)からのSPV DNAの欠失を 含む。相同性ベクター752−22.1はLP2EP2プロモーター断片の挿入 によって相同性ベクター738−94.4から誘導された(材料および方法参照) 。相同性ベクター752−22.1は、合成LP1プロモーターの制御下にある lacZ遺伝子を入れることによってさらに改良される。該LP1プロモーター の結果、SPV O1Lプロモーターと比較してより高いレベルのlacZ発現 となる。実施例25 S−SPV−041: S−SPV−041は少なくとも2つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および ウマ・ヘルペスウイルス1型糖蛋白質B(gB)についての遺伝子を738−9 4.4ORF(SPV O1L ORFの773塩基対欠失;ヌクレオチド16 79ないし2452の欠失、配列番号:189)に挿入した。lacZ遺伝子は 豚痘O1Lプロモーターの制御下にあり、EHV−1 gB遺伝子は合成後期/ 初期プロモーター(LP2EP2)の制御下にある。 S−SPV−041はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター752 −29.33(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001を利用 して達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについてのス クリーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトランスフ ェクション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結果はS −SPV−041と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載し た青色プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイル スを、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッ セイした。最初の3ラウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であり 、これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す。 S−SPV−041はウマにおいてEHV−1感染に対するワクチンとして有 用であって、EHV−1糖蛋白質Bの発現に有用である。S−SPV−045: S−SPV−045は少なくとも2つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および 感染性ウシ鼻気管炎ウイルス糖蛋白質E(gE)についての遺伝子を738−9 4.4ORF(SPV O1L ORFの773塩基対欠失;ヌクレオチド16 79ないし2452の欠失、配列番号:189)に挿入した。lacZ遺伝子は 豚痘O1Lプロモーターの制御下にあり、IBRV gE遺伝子は合成後期/初 期プロモーター(LP2EP2)の制御下にある。 S−SPV−045はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター746 −94.1(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001を利用し て達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについてのスク リーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトランスフェ クション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結果はS− SPV−045と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載した 青色プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイルス を、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッセ イした。最初の3ラウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であり、 これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す。 S−SPV−045はIBRV糖蛋白質Eの発現に有用である。S−SPV−049: S−SPV−049は少なくとも2つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および ウシ・ウイルス性下痢ウイルス糖蛋白質48(gp48)についての遺伝子を7 38−94.4 ORF(SPV O1L ORFの773塩基対欠失;ヌクレ オチド1679ないし2452の欠失、配列番号:189)に挿入した。lac Z遺伝子は豚痘O1Lプロモーターの制御下にあり、BVDV gp48遺伝子 は合成後期/初期プロモーター(LP2EP2)の制御下にある。 S−SPV−049はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター771 −55.11(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001を利用 して達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについてのス クリーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトランスフ ェクション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結果はS −SPV−049と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載し た青色プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイル スを、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッ セイした。最初の3ラウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であり 、これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す。 S−SPV−049はウシにおいてBVDV感染に対するワクチンとして有用 であって、BVDV糖蛋白質48の発現に有用である。S−SPV−050: S−SPV−050は少なくとも2つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および ウシ・ウイルス性下痢ウイルス糖蛋白質53(gp53)についての遺伝子を7 38−94.4 ORF(SPV O1L ORFの773塩基対欠失;ヌクレ オチド1679ないし2452の欠失、配列番号:189)に挿入した。lac Z遺伝子は豚痘O1Lプロモーターの制御下にあり、BVDV gE遺伝子は合 成後期/初期プロモーター(LP2EP2)の制御下にある。 S−SPV−050はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター767 −67.3(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001を利用し て達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについてのスク リーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトランスフェ クション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結果はS− SPV−050と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載した 青色プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイルス を、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッセ イした。最初の3ラウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であり、 これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す。 S−SPV−050はウシにおいてBVDV感染に対するワクチンとして有用 であって、BVDV糖蛋白質53の発現に有用である。実施例26 各々ニワトリ・インターフェロン(cIFN)またはニワトリ骨髄単球成長因 子(cMGF)を発現する組換え豚痘ウイルスS−SPV−042またはS−S PV−043は、家禽の病気に対するワクチンに添加すると、免疫応答を増強す るのに有用である。ニワトリ骨髄単球増殖因子(cMGF)は哺乳動物インター ロイキン−6蛋白質と相同であり、ニワトリ・インターフェロン(cIFN)は 哺乳動物インターフェロンと相同である。特異的鳥類病に対するワクチンと組み 合わせて用いると、S−SPV−042およびS−SPV−043は、限定され るものではないが、マレク病ウイルス、ニューカッスル病ウイルス、感染性咽頭 気管炎ウイルス、感染性気管支炎、感染性包病ウイルスを含めた鳥類を引き起こ すウイルスに対して増強された粘液性、体液性、または細胞媒介免疫を供する。実施例26A S−SPV−042: S−SPV−042は少なくとも2つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および ニワトリ・インターフェロン(cIFN)についての遺伝子をSPV617−4 8.1 ORF(唯一のAccI制限部位は唯一のNcoI制限部位で置き換え た)に挿入した。lacZ遺伝子は合成後記プロモーター(LP1)の制御下に あり、cIFN遺伝子は合成後期/初期プロモーター(LP2EP2)の制御下 にある。 S−SPV−042はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター751 −07.A1(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001を利用 して達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについてのス クリーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトランスフ ェクション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結果はS −SPV−042と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載し た青色プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイル スを、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッ セイした。最初の3ラウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であり 、これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す。 S−SPV−042は細胞培養においてインターフェロン活性を有する。S− SPV−042条件培地のニワトリ胚繊維芽細胞(CEF)細胞培養への添加は 、水泡性口内炎ウイルスによる、またはシチメンチョウのヘルペスウイルスによ るCEF細胞の感染を阻害する。S−SPV−042は家禽の病気に対するワク チンに添加すると、免疫応答を増強するのに有用である。実施例26B S−SPV−043: S−SPV−043は少なくとも2つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および ニワトリ骨髄単球増殖因子(cMGF)についての遺伝子をSPV617−48 .1 ORF(唯一のAccI制限部位は唯一のNcoI制限部位で置き換えた )に挿入した。lacZ遺伝子は合成後記プロモーター(LP1)の制御下にあ り、 cMGF遺伝子は合成後期/初期プロモーター(LP2EP2)の制御下にある 。 S−SPV−043はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター751 −56.A1(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001を利用 して達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについてのス クリーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトランスフ ェクション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結果はS −SPV−043と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載し た青色プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイル スを、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッ セイした。最初の3ラウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であり 、これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す。 S−SPV−043は家禽の病気に対するワクチンに添加すると、免疫応答を 増強させるのに有用である。実施例27 非必須部位の、豚痘ウイルスHindIII M断片の 2.0kbHindIIIないしBglII領域への挿入 豚痘ウイルスHindIII M断片の2.0kb HindIIIないしB glII領域は外来性DNAのSPVへの挿入で有用である。外来性DNAは該 領域における唯一のBglII制限部位に挿入される(図17;配列番号:19 5のヌクレオチド540)。「組換えSPVを創製するための相同組換え法」に 従って、外来性DNAインサートを含有するプラスミドを用いて外来性DNAを 含有するSPVを得る。この手法が首尾よく行われるためには、挿入部位がSP Vの複製に必須でない領域にあって、該部位に、ウイルスとプラスミドDNAと の間の相同組換えを媒介するのに適した豚痘ウイルスDNAがその端部に隣接す ることが重要である。豚痘ウイルスHindIII M断片の2.0kb Hi ndIIIないしBglII領域における唯一のBglII制限部位はSPVI 4Lオープンリーディングフレームの暗号領域内に位置する。該I4L ORF はワクシニアウイルスおよび天然痘ウイルス・リボヌクレオチド・レダクター ゼ(大サブユニット)遺伝子(56−58)に対して配列同様性を有する。該リ ボヌクレオチド・レダクターゼ(大サブユニット)遺伝子はワクシニアウイルス のDNA複製に非必須であって、豚痘ウイルスにおける適当な挿入部位である。実施例28 S−SPV−047 S−SPV−047は2つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルスである。イ ー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および仮性狂犬病 ウイルスgB(gII)についての遺伝子を唯一のHindIII部位(Hin dIIIM断片の2.0kb BglIIないしHindIIIサブ断片内にあ るBglII制限エンドヌクレアーゼ部位に挿入されたHindIIIリンカー )に挿入した。該BglII挿入部位は、ワクシニアウイルス・リボヌクレオシ ドニリン酸レダクターゼ遺伝子に対して有意な相同性を有するSPV 14Lオ ープンリーディングフレーム内にある。lacZ遺伝子は合成後期プロモーター (LP1)の制御下にあり、PRV gB(gII)遺伝子は合成後期/初期プ ロモーター(LP2EP2)の制御下にある。 S−SPV−047はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター799 −94.31(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001を利用 して達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについてのス クリーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトランスフ ェクション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結果はS −SPV−047と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載し た青色プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイル スを、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッ セイした。最初の3ラウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であり 、これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す。 「組換えSPVにおける外来性遺伝子発現についての黒色プラーク・スクリー ニング」を用いて、S−SPV−047を、PRV特異的抗原の発現につきアッ セイした。ブタ抗−PRVポリクローナル血清はS−SPV−047プラークと 特異的に反応するがS−SPV−001陰性対照プラークとは特異的に反応しな いことが示された。全てのS−SPV−047で観察されたプラークはブタ抗− PRV血清と反応し、これは該ウイルスがPRV外来性遺伝子を安定に発現して いたことを示す。ここに記載したアッセイをESK−4細胞で行い、ESK−4 細胞はSPV組換えワクチンの生産のために適した基礎となろうことが示された 。 PRV gB遺伝子産物の発現を確認するために、細胞をSPV−047で感 染させ、感染細胞溶解物の試料および培養上清をSDS−ポリアクリルアミドゲ ル電気泳動に付した。「ウェスタンブロッティング法」を用いて、該ゲルをブロ ットし、分析した。ブタ抗−PRVポリクローナル血清を用いてPRV特異的蛋 白質の発現を検出した。S−SPV−047感染細胞からの溶解物は、PRV糖 蛋白質Bの予測されるサイズである120kD、67kDおよび58kDに対応 するバンドを呈した。 SPV組換え体で発現されたPRV gBはブタにおいて有意な免疫応答を刺 激することが示されている(37、38;実施例8参照)。さらに、PRV g Bを組換えSPVで発現させ、ビルレントPRVでの攻撃からの有意な保護が得 られる(実施例6および8参照)。従って、S−SPV−047はPRV病に対 してブタを保護するためのワクチンとして価値がある。ここに記載したPRVワ クチンはPRV gXまたはgIを発現しないので、それらはワクチン接種動物 を感染動物から区別するのに利用される現行PRV診断テスト(gX Herd ChekR、gI HerdChekRおよびClinEaseR)と適合する であろう。S−SPV−052 S−SPV−052は3つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルスである。イ ー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および仮性狂犬病 ウイルスgB(gII)についての遺伝子を唯一のHindIII制限部位(S PV OILオープンリーディングフレーム中の唯一のNdeI部位に挿入され たHindIIIリンカー;SPV HindIII M断片のほぼ545塩基 対NdeIないしNdeIサブ断片(ヌクレオチド1560ないし2104;配 列番号)が欠失されている)に挿入した。PRV gD(g50)についての遺 伝子を唯一のPstI制限部位(SPV O1Lオープンリーディングフレーム 中の唯一のAccI部位に挿入されたPstIリンカー)に挿入した。lacZ 遺伝子は合成後期プロモーター(LP1)の制御下にあり、PRV gB(gI I)遺伝子は合成後期/初期プロモーター(LP2EP2)の制御下にあって、 PRV gD(g50)遺伝子は合成初期/後期プロモーター(EP1LP2) の制御下にある。 S−SPV−052はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター789 −41.7(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001を利用し て達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについてのスク リーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトランスフェ クション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結果はS− SPV−052と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載した 青色プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイルス を、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッセ イした。最初の3ラウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であり、 これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す。 「組換えSPVにおける外来性遺伝子発現についての黒色プラーク・スクリー ニング」を用いて、S−SPV−052を、PRV特異的抗原の発現につきアッ セイした。ブタ抗−PRVポリクローナル血清はS−SPV−052プラークと 特異的に反応するがS−SPV−001陰性対照プラークとは特異的に反応しな いことが示された。全てのS−SPV−052で観察されたプラークはブタ抗− PRV血清と反応し、これは該ウイルスがPRV外来性遺伝子を安定に発現して いたことを示す。ここに記載したアッセイをESK−4細胞で行い、ESK−4 細胞はSPV組換えワクチンの生産のために適した基礎となろうことが示された 。 PRV gBおよびgD遺伝子産物の発現を確認するために、細胞をSPV− 052で感染させ、感染細胞溶解物の試料および培養上清をSDS−ポリアクリ ルアミドゲル電気泳動に付した。「ウェスタンブロッティング法」を用いて、該 ゲルをブロットし、分析した。ブタ抗−PRVポリクローナル血清を用いてPR V特異的蛋白質の発現を検出した。S−SPV−052感染細胞からの溶解物お よび上清は、PRV糖蛋白質Bの予測されるサイズでめる120kD、67kD および58kDに対応ずるバンド、およびPRV糖蛋白質Dの予測されるサイズ である48kDに対応するバンドを呈した。 SPV組換え体で発現されたPRV gBおよびgDはブタにおいて有意な免 疫応答を刺激することが示されている(37、38;実施例8参照)。さらに、 PRV gBおよびgDを組換えSPVで発現させ、ビルレントPRVでの攻撃 からの有意な保護が得られる(実施例6および8参照)。従って、S−SPV− 052はPRV病に対してブタを保護するためのワクチンとして価値がある。こ こに記載したPRVワクチンはPRV gXまたはgIを発現しないので、それ らはワクチン接種動物を感染動物から区別するのに利用される現行PRV診断テ スト(gX HerdChekR、gI HerdChekRおよびClinEa seR)と適合するであろう。S−SPV−053 S−SPV−053は3つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルスである。イ ー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および仮性狂犬病 ウイルスgB(gII)についての遺伝子を唯一のHindIII制限部位(S PV O1Lオープンリーディングフレーム中の唯一のNeI部位に挿入された HindIIIリンカー;SPV HindIII M断片のほぼ545塩基対 NdeIないしNdeIサブ断片(ヌクレオチド1560ないし2104;配列 番号)が欠失されている)に挿入した。PRV gC(gIII)についての遺 伝子を唯一のPstI制限部位(SPV O1Lオープンリーディングフレーム 中の唯一のAccI部位に挿入されたPstIリンカー)に挿入した。lacZ 遺伝子は合成後期プロモーター(LP1)の制御下にあり、PRV gB(gI I)遺伝子は合成後期/初期プロモーター(LP2EP2)の制御下にあって、 PRV gC(gIII)遺伝子は合成初期/後期プロモーター(EP1LP2 )の制御下にある。 S−SPV−053はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター789 −41.27(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001を利用 して達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについてのス クリーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトランスフ ェクション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結果はS −SPV−053と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載し た青色プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイル スを、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッ セイした。最初の3ラウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であり 、これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す。 「組換えSPVにおける外来性遺伝子発現についての黒色プラーク・スクリー ニング」を用いて、S−SPV−053を、PRV特異的抗原の発現につきアッ セイした。ブタ抗−PRVポリクローナル血清はS−SPV−053プラークと 特異的に反応するがS−SPV−001陰性対照プラークとは特異的に反応しな いことが示された。全てのS−SPV−053で観察されたプラークはブタ抗− PRV血清と反応し、これは該ウイルスがPRV外来性遺伝子を安定に発現して いたことを示す。ここに記載したアッセイをESK−4細胞で行い、ESK−4 細胞はSPV組換えワクチンの生産のために適した基礎となろうことが示された 。 PRV gBおよびgC遺伝子産物の発現を確認するために、細胞をSPV− 053で感染させ、感染細胞溶解物の試料および培養上清をSDS−ポリアクリ ルアミドゲル電気泳動に付した。「ウェスタンブロッティング法」を用いて、該 ゲルをブロットし、分析した。ブタ抗−PRVポリクローナル血清を用いてPR V特異的蛋白質の発現を検出した。S−SPV−053感染細胞からの溶解物お よび上清は、PRV糖蛋白質Bの予測されるサイズである120kD、67kD および58kDに対応するバンド、およびPRV糖蛋白質Cの予測されるサイズ である92kDに対応するバンドを呈した。 SPV組換え体で発現されたPRV gBおよびgCはブタにおいて有意な免 疫応答を刺激することが示されている(37、38;実施例8参照)。さらに、 PRV gBおよびgCを組換えSPVで発現させ、ビルレントPRVでの攻撃 からの有意な保護が得られる(実施例6および8参照)。従って、S−SPV− 0 53はPRV病に対してブタを保護するためのワクチンとして価値がある。ここ に記載したPRVワクチンはPRV gXまたはgIを発現しないので、それら はワクチン接種動物を感染動物から区別するのに利用される現行PRV診断テス ト(gX HerdChekR、gI HerdChekRおよびClinEas eR)と適合するであろう。S−SPV−054 S−SPV−054は3つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルスである。イ ー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および仮性狂犬病 ウイルスgC(gIII)についての遺伝子を唯一のHindIII制限部位(S PV O1Lオープンリーディングフレーム中の唯一のNeI部位に挿入された HindIIIリンカー;SPV HindIII M断片のほぼ545塩基対 NdeIないしNdeIサブ断片(ヌクレオチド1560ないし2104;配列 番号)が欠失されている)に挿入した。PRV gD(g50)についての遺伝 子を唯一のPstI制限部位(SPV O1Lオープンリーディングフレーム中 の唯一のAccI部位に挿入されたPstIリンカー)に挿入した。lacZ遺 伝子は合成後期プロモーター(LP1)の制御下にあり、PRV gC(gII I)遺伝子は合成初期/後期プロモーター(EP1LP2)の制御下にあって、 PRV gD(g50)遺伝子は合成初期/後期プロモーター(EP1LP2) の制御下にある。 S−SPV−054はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター789 −41.27(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001を利用 して達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについてのス クリーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトランスフ ェクション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結果はS −SPV−054と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載し た青色プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイル スを、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッ セイした。最初の3ラウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であり 、 これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す。 「組換えSPVにおける外来性遺伝子発現についての黒色プラーク・スクリー ニング」を用いて、S−SPV−054を、PRV特異的抗原の発現につきアッ セイした。ブタ抗−PRVポリクローナル血清はS−SPV−054プラークと 特異的に反応するがS−SPV−001陰性対照プラークとは特異的に反応しな いことが示された。全てのS−SPV−054で観察されたプラークはブタ抗− PRV血清と反応し、これは該ウイルスがPRV外来性遺伝子を安定に発現して いたことを示す。ここに記載したアッセイをESK−4細胞で行い、ESK−4 細胞はSPV組換えワクチンの生産のために適した基礎となろうことが示された 。 PRV gCおよびgD遺伝子産物の発現を確認するために、細胞をSPV− 054で感染させ、感染細胞溶解物の試料および培養上清をSDS−ポリアクリ ルアミドゲル電気泳動に付した。「ウェスタンブロッティング法」を用いて、該 ゲルをブロットし、分析した。ブタ抗−PRVポリクローナル血清を用いてPR V特異的蛋白質の発現を検出した。S−SPV−054感染細胞からの溶解物お よび上清は、PRV糖蛋白質Cの予測されるサイズである92kDに対応するバ ンド、およびPRV糖蛋白質Dの予測されるサイズである48kDに対応するバ ンドを呈した。 SPV組換え体で発現されたPRV gCおよびgDはブタにおいて有意な免 疫応答を刺激することが示されている(37、38;実施例8参照)。さらに、 PRV gCおよびgDを組換えSPVで発現させ、ビルレントPRVでの攻撃 からの有意な保護が得られる(実施例6および8参照)。従って、S−SPV− 054はPRV病に対してブタを保護するためのワクチンとして価値がある。こ こに記載したPRVワクチンはPRV gXまたはgIを発現しないので、それ らはワクチン接種動物を感染動物から区別するのに利用される現行PRV診断テ スト(gX HerdChekR、gI HerdChekRおよびClinEa seR)と適合するであろう。S−SPV−055 S−SPV−055は4つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルスである。イ ー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および仮性狂犬病 ウイルスgB(gII)についての遺伝子を唯一のHindIII制限部位(S PV O1Lオープンリーディングフレーム中の唯一のNeI部位に挿入された HindIIIリンカー;SPV HindIII M断片のほぼ545塩基対 NdeIないしNdeIサブ断片(ヌクレオチド1560ないし2104;配列 番号)が欠失されている)に挿入した。PRV gD(g50)およびPRV gC(gIII)についての遺伝子を唯一のPstI制限部位(SPV O1L オープンリーディングフレーム中の唯一のAccI部位に挿入されたPstIリ ンカー)に挿入した。lacZ遺伝子は合成後期プロモーター(LP1)の制御 下にあり、PRV gB(gII)遺伝子は合成後期/初期プロモーター(LP 2EP2)の制御下にあり、PRV gD(g50)遺伝子は合成後期/初期プ ロモーター(LP2EP2)の制御下にあって、PRV gC(gIII)遺伝 子は合成初期/後記プロモーター(EP1LP2)の制御下にある。 S−SPV−055はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター789 −41.73(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001を利用 して達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについてのス クリーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトランスフ ェクション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結果はS −SPV−055と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載し た青色プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイル スを、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッ セイした。最初の3ラウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であり 、これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す。 「組換えSPVにおける外来性遺伝子発現についての黒色プラーク・スクリー ニング」を用いて、S−SPV−055を、PRV特異的抗原の発現につきアッ セイした。ブタ抗−PRVポリクローナル血清はS−SPV−055プラークと 特異的に反応するがS−SPV−001陰性対照プラークとは特異的に反応しな いことが示された。全てのS−SPV−055で観察されたプラークはブタ抗− PRV血清と反応し、これは該ウイルスがPRV外来性遺伝子を安定に発現して いたことを示す。ここに記載したアッセイをESK−4細胞で行い、ESK−4 細胞はSPV組換えワクチンの生産のために適した基礎となろうことが示された 。 PRV gB、gCおよびgD遺伝子産物の発現を確認するために、細胞をS PV−055で感染させ、感染細胞溶解物の試料および培養上清をSDS−ポリ アクリルアミドゲル電気泳動に付した。「ウェスタンブロッティング法」を用い て、該ゲルをブロットし、分析した。ブタ抗−PRVポリクローナル血清を用い てPRV特異的蛋白質の発現を検出した。S−SPV−055感染細胞からの溶 解物および上清は、PRV糖蛋白質Bの予測されるサイズである120kD、6 7kDおよび58kDに対応するバンド;PRV糖蛋白質Cの予測されるサイズ である92kDに対応するバンド;およびPRV糖蛋白質Dの予測されるサイズ である48kDに対応するバンドを呈した。 SPV組換え体で発現されたPRV gB、gCおよびgDはブタにおいて有 意な免疫応答を誘発することが示されている(37、38;実施例8参照)。さ らに、PRV gB、gCおよびgDを組換えSPVで発現させ、ビルレントP RVでの攻撃からの有意な保護が得られる(実施例6および8参照)。従って、 S−SPV−055はPRV病に対してブタを保護するためのワクチンとして価 値がある。ここに記載したPRVワクチンはPRV gXまたはgIを発現しな いので、それらはワクチン接種動物を感染動物から区別するのに利用される現行 PRV診断テスト(gX HerdChekR、gI HerdChekRおよび ClinEaseR)と適合するであろう。実施例29 SPV−059 S−SPV−059は1つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルスである。イ ー・コリβ−グルクロニダーゼについての遺伝子(uidA)をSPV Hin dIII Kゲノム断片内にあるSPV B18Rオープンリーディングフレー ム中の唯一のEcoRI制限部位に挿入した。該uidA遺伝子は合成後期/初 期プロモーター(LP2EP2)の制御下にある。SPV 6.5kb Hin dIII K断片(配列番号)の3.2kb領域からの部分配列は、3つの可能 なオープンリーディングフレームを示す。SPV B18R ORFはワクシニ アウイルスB18R遺伝子、ウサギ線維腫ウイルスからの77.2K蛋白質、ワ クシニアウイルスC19L/B25R ORFおよびヒト脳変異体からのアンキ リン反復領域に相同な配列を示す。該B18R遺伝子は高親和性および広い特異 性を持つ可溶性インターフェロン受容体をコードする。SPV B4Rオープン リーディングフレームはウサギ線維腫ウイルスのT5蛋白質に相同の配列を示す 。 S−SPV−059はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター796 −50.31およびウイルスS−SPV−001を利用して達成された。相同性 ベクター796−50.31はプラスミド551−47.23(材料および方法 参照)からのLP2EP2プロモーターuidAカセットを含有する平滑末端化 されたNcoI断片の、SPV6.5kb HindIII K断片中の唯一の EcoRI部位(平滑末端化)への挿入によって創製された。「酵素マーカー遺 伝子を発現する組換えヘルペスウイルスについてのスクリーニング」によってト ランスフェクション・ストックをスクリーニングした。青色プラーク精製の最終 結果はS−SPV−059と命名した組換えウイルスであった。材料および方法 に記載した青色プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、こ のウイルスを、β−グルクロニダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性に つきアッセイした。最初の3ラウンドの精製後、観察されたプラークは青色であ り、これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す 。 S−SPV−059を精製し、これは外来性遺伝子、イー・コリuidAを発 現し、これは7.5kb HindIII K断片内のEcoRI部位が外来性 遺伝子のための安定な挿入部位であることを示す。この挿入部位を利用する組換 え豚痘ウイルスは外来性遺伝子の発現に、病気に対するワクチンとして、または 発現された外来性遺伝子に対する抗体を生起させるための発現ベクターとして有 用である。SPV−060 S−SPV−060は1つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルスである。イ ー・コリβ−グルクロニダーゼについての遺伝子(uidA)をSPV Hin dIII Nゲノム断片内にある唯一のEcoRV制限部位に挿入した。該ui dA遺伝子は合成後期/初期プロモーター(LP2EP2)の制御下にある。S PV 3.2kb HindIII N断片(配列番号)の部分配列は、2つの 可能なオープンリーディングフレームを示す。SPV I7L ORFはワクシ ニアウイルスの蛋白質17に相同な配列を示す。該SPV I4Lオープンリー ディングフレームは、ワクシニアウイルスのリボヌクレオシドニリン酸レグクタ ーゼ遺伝子に相同の配列を示す。I4L ORFおよびI7L ORFの間の、 2つの可能なオープンリーディングフレームI5LおよびI6Lは機能が未知で ある。 S−SPV−060はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター796 −71.31およびウイルスS−SPV−001を利用して達成された。相同性 ベクター796−71.31はプラスミド551−47.23(材料および方法 参照)からのLP2EP2プロモーターuidAカセットを含有する平滑末端化 されたNcoI断片の、SPV3.2kb HindIII N断片(図29A )中の唯一のEcoRV部位への挿入によって創製された。「酵素マーカー遺伝 子を発現する組換えヘルペスウイルスについてのスクリーニング」によってトラ ンスフェクション・ストックをスクリーニングした。青色プラーク精製の最終結 果はS−SPV−060と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に 記載した青色プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、この ウイルスを、β−グルクロニダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につ きアッセイした。最初の3ラウンドの精製後、観察されたプラークは青色であり 、これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す。 S−SPV−060を精製し、これは外来性遺伝子、イー・コリuidAを発 現し、これは3.2kb HindIII N断片内のEcoRI部位が外来性 遺伝子のための安定な挿入部位であることを示す。この挿入部位を利用する組換 え豚痘ウイルスは外来性遺伝子の発現に、病気に対するワクチンとして、または 発現された外来性遺伝子に対する抗体を生起させるための発現ベクターとして有 用である。S−SPV−061 S−SPV−061は1つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルスである。イ ー・コリβ−グルクロニダーゼについての遺伝子(uidA)をSPV Hin dIII Nゲノム断片内にある唯一のSnaBI制限部位に挿入した。該ui dA遺伝子は合成後期/初期プロモーター(LP2EP2)の制御下にある。S PV 3.2kb HindIII N断片(配列番号)の部分配列は、2つの 可能なオープンリーディングフレームを示す。SPV I7L ORFはワクシ ニアウイルスの蛋白質I7に相同な配列を示す。該SPV I4Lオープンリー ディングフレームは、ワクシニアウイルスのリボヌクレオシド二リン酸レダクタ ーゼ遺伝子に相同の配列を示す。I4L ORFおよびI7L ORFの間の、 2つの可能なオープンリーディングフレームI5LおよびI6Lは機能が未知で ある。 S−SPV−061はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター796 −71.41およびウイルスS−SPV−001を利用して達成された。相同性 ベクター796−71.41はプラスミド551−47.23(材料および方法 参照)からのLP2EP2プロモーターuidAカセットを含有する平滑末端化 されたNcoI断片の、SPV3.2kb HindIII N断片中の唯一の SnaBI部位への挿入によって創製された。「酵素マーカー遺伝子を発現する 組換えヘルペスウイルスについてのスクリーニング」によってトランスフェクシ ョン・ストックをスクリーニングした。青色プラーク精製の最終結果はS−SP V−061と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載した青色 プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイルスを、 β−グルクロニダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッセイし た。最初の3ラウンドの精製後、観察されたプラークは青色であり、これはウイ ルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す。 S−SPV−061を精製し、これは外来性遺伝子、イー・コリuidAを発 現し、これは3.2kb HindIII N断片内のSnaBI部位が外来性 遺伝子のための安定な挿入部位であることを示す。この挿入部位を利用する組換 え豚痘ウイルスは外来性遺伝子の発現に、病気に対するワクチンとして、または 発現された外来性遺伝子に対する抗体を生起させるための発現ベクターとして有 用である。S−SPV−062 S−SPV−062は1つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルスである。イ ー・コリβ−グルクロニダーゼについての遺伝子(uidA)をSPV Hin dIII Nゲノム断片内にある唯一のBglII制限部位に挿入した。該ui dA遺伝子は合成後期/初期プロモーター(LP2EP2)の制御下にある。S PV 3.2kb HindIII N断片(配列番号)の部分配列は、2つの 可能なオープンリーディングフレームを示す。SPV I7L ORFはワクシ ニアウイルスの蛋白質I7に相同な配列を示す。該SPV I4Lオープンリー ディングフレームは、ワクシニアウイルスのリボヌクレオシド二リン酸レダクタ ーゼ遺伝子に相同の配列を示す。I4L ORFおよびI7L ORFの間の、 2つの可能なオープンリーディングフレームI5LおよびI6Lは機能が未知で ある。 S−SPV−062はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター796 −71.51およびウイルスS−SPV−001を利用して達成された。相同性 ベクター796−71.51はプラスミド551−47.23(材料および方法 参照)からのLP2EP2プロモーターuidAカセットを含有する平滑末端化 されたNcoI断片の、SPV3.2kb HindIII N断片中の唯一の BglII部位への挿入によって創製された。「酵素マーカー遺伝子を発現する 組換えヘルペスウイルスについてのスクリーニング」によってトランスフェクシ ョン・ストックをスクリーニングした。青色プラーク精製の最終結果はS−SP V−062と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載した青色 プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイルスを、 β−グルクロニダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッセイし た。最初の3ラウンドの精製後、観察されたプラークは青色であり、これはウイ ルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す。 S−SPV−062を精製し、これは外来性遺伝子、イー・コリuidAを発 現し、これは3.2kb HindIII N断片内のBglII部位が外来性 遺伝子のための安定な挿入部位であることを示す。この挿入部位を利用する組換 え豚痘ウイルスは外来性遺伝子の発現に、病気に対するワクチンとして、または 発現された外来性遺伝子に対する抗体を生起させるための発現ベクターとして有 用である。実施例30: 合成初期または合成痘プロモーターの制御下にあるイー・コリβ−ガラクトシ ダーゼ(lacZ)を発現する組換え豚痘ウイルス 各々、合成痘プロモーターLP1、LP2、およびEP1の制御下にあるイー ・コリβ−ガラクトシダーゼ(lacZ)を発現する3つの組換え豚痘ウイルス S−SPV−056、S−SPV−057、およびS−SPV−058を構築し た。 S−SPV−056はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター791 −63.19(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001を利用 して達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについてのス クリーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトランスフ ェクション・ストックをスクリーニングした。S−SPV−057はS−SPV −001(Kasza株)から誘導した。これは「組換えSPVを創製するための相 同組換え法」において相同性ベクター791−63.41(材料および方法参照 )およびウイルスS−SPV−001を利用して達成された。「β−ガラクトシ ダーゼを発現する組換えSPVについてのスクリーニング」(BLUOGALお よびCPRGアッセイ)によってトランスフェクション・ストックをスクリーニ ングした。S−SPV−058はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した 。これは「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクタ ー796−18.9(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001 を利用して達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについ てのスクリーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトラ ンスフェクション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結 果はS−SPV−056、S−SPV−057およびS−SPV−058と命名 し た組換えウイルスであった。材料および方法に記載した青色プラーク・アッセイ によってモニターした複数継代によって、このウイルスを、β−ガラクトシダー ゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッセイした、最初の3ラウン ドの精製後、観察された全てのプラークは青色であり、これはウイルスが純粋で 、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す。 組換え豚痘ウイルスはヒト細胞系においてイー・コリβ−ガラクトシダーゼの ごとき外来性遺伝子を発現するが、ヒト細胞系において複製しない。外来性遺伝 子の発現を最適化するために、S−SPV−056、S−SPV−057および S−SPV−058を用いて、初期または後期合成ポックスウイルス・プロモー ターの制御下にあるイー・コリβ−ガラクトシダーゼの最適発現レベルを比較す る。組換え豚痘ウイルスの発現が欠失されているヒト細胞系は、限定されるもの ではないが、143B(骨肉腫)、A431(類表皮癌)、A549(肺癌)、 Capan−1(肝臓癌)、CF500(包皮繊維芽細胞)、Chang Li ver(肝臓)、Detroit(ダウン包皮繊維芽細胞)、HEL−199( 胚性肺)、HeLa(子宮頸部癌)、HEp−2(表皮咽頭癌)、HISM(腸 平滑筋)、HNK(新生児腎臓)、MRC−5(胚性肺)、NCI−H292( 肺粘膜表皮癌)、OVCAR−3(卵巣癌)、RD(横紋筋肉腫)、THF(単 球白血球)、WIL2−NS(Bリンパ球系、非分泌)、WISH(羊膜)を含 む。実施例31 S−SPV−051 S−SPV−051は少なくとも2つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および ウシ・ウイルス性下痢ウイルス糖蛋白質53(g53)についての遺伝子をSP V 617−48.1 ORFに挿入した(唯一のAccI制限部位は唯一のN otI制限部位で置き換えた)。lacZ遺伝子は合成後期プロモーター(LP 1)の制御下にあり、BVDV g53遺伝子は合成後期/初期プロモーター( LP2EP2)の制御下にある。 S−SPV−051はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター783 −39.2(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001を利用し て達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについてのスク リーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトランスフェ クション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結果はS− SPV−051と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載した 青色プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイルス を、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッセ イした。最初の3ラウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であり、 これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す。 「組換えSPVにおける外来性遺伝子発現についての黒色プラーク・スクリー ニング」を用いて、S−SPV−051を、PRV特異的抗原の発現につきアッ セイした。BVDV g53に対するマウス・モノクローナル抗体はS−SPV −051プラークと特異的に反応するがS−SPV−001陰性対照プラークと は特異的に反応しないことが示された。全てのS−SPV−051で観察された プラークはBVDV g53に対するモノクローナル抗体と反応し、これは該ウ イルスがPRV外来性遺伝子を安定に発現していたことを示す。ここに記載した アッセイをESK−4細胞で行い、ESK−4細胞はSPV組換えワクチンの生 産のために適した基礎となろうことが示された。 BVDV g53遺伝子産物の発現を確認するために、細胞をSPV−051 で感染させ、感染細胞溶解物の試料をSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動 に付した。「ウェスタンブロッティング法」を用いて、該ゲルをブロットし、分 析した。BVDV g53に対するモノクローナル抗体を用いてBVDV特異的 蛋白質の発現を検出した。S−SPV−05L感染細胞からの溶解物および上清 は、BVDV g53蛋白質の糖鎖付加および非糖鎖付加形態を示す53kdお よびそれを超えるバンドを呈した。 S−SPV−051はウシにおいてBVDV感染に対するワクチンとして有用 であって、BVDV糖蛋白質53の発現に有用である。実施例32: S−SPV−044: S−SPV−044は少なくとも2つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および 感染性包病ウイルス(IBDV)ポリメラーゼ蛋白質についての遺伝子を617 −48.1 ORFに挿入した(唯一のAccI制限部・位は唯一のNotI制 限部位で置き換えた)。lacZ遺伝子は合成後期プロモーター(LP1)の制 御下にあり、IBDVポリメラーゼ遺伝子は合成後期/初期プロモーター(LP 2EP2)の制御下にある。 S−SPV−044はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター749 −75.78(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001を利用 して達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについてのス クリーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトランスフ ェクション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結果はS −SPV−044と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載し た青色プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイル スを、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッ セイした。最初の3ラウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であり 、これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す。 S−SPV−044はIBDVポリメラーゼ蛋白質の発現に有用である。S− SPV−044は組換えIBDV弱毒化ワクチンに対するイン・ビトロのアプロ ーチで有用である。T3またはT7プロモーター(pBlueScriptプラスミド;Stra tagene,Inc.)を用いて弱毒化IBDV株からのRNA鎖を細菌発現系で合成して 、IBDVゲノムの二本鎖短鎖および長鎖セグメントを合成する。豚痘ウイルス はIBDVポリメラーゼを発現するが、CEF細胞中で複製しない。S−SPV −044から産生されたIBDVポリメラーゼは、二本鎖RNAゲノム鋳型から 感染性弱毒化IBDVウイルスを合成する。得られた弱毒化IBDVウイルスは ニワトリにおいて感染性包病に対するワクチンとして有用である。実施例33: S−SPV−046 S−SPV−046は少なくとも2つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および ネコ免疫不全ウイルス(FIV)gagプロテアーゼ(gag)についての遺伝 子を738−94.4 ORF(SPV O1L ORFの773塩基対欠失; ヌクレオチド1669ないし2452の欠失、配列番号:189)に挿入した。 lacZ遺伝子は豚痘O1Lプロモーターの制御下にあり、FIV gag遺伝 子は合成後期/初期プロモーター(LP2EP2)の制御下にある。 S−SPV−046はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター761 −75.B18(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001を利 用して達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについての スクリーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトランス フェクション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結果は S−SPV−046と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載 した青色プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイ ルスを、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきア ッセイした。最初の3ラウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であ り、これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す 。 FIV gag遺伝子産物の発現を確認するために、細胞をSPV−046で 感染させ、感染細胞溶解物の試料および培養上清をSDS−ポリアクリルアミド ゲル電気泳動に付した。「ウェスタンブロッティング法」を用いて、該ゲルをブ ロットし、分析した。ネコ抗−FIV(PPR株)血清を用いてFIV特異的蛋 白質の発現を検出した。S−SPV−046感染細胞からの溶解物および上清は 、FIV gag蛋白質の予測されたサイズである26kdおよび17kdにお けるバンドを呈した。組換え豚痘ウイルスにより発現されたFIV gag蛋白 質は適当に加工され、培地に分泌された。S−SPV−048 S−SPV−048は少なくとも2つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および ネコ免疫不全ウイルス(FIV)エンベロープ(env)についての遺伝子をS PV 617−48.1 ORFに挿入した(唯一のAccI制限部位は唯一の NctI制限部位で置き換えた)。lacZ遺伝子は合成後期プロモーター(L P1)の制御下にあり、FIV env遺伝子は合成後期/初期プロモーター(L P2EP2)の制御下にある。 S−SPV−048はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター781 −84.C11(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001を利 用して達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについての スクリーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトランス フェクション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結果は S−SPV−048と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載 した青色プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイ ルスを、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきア ッセイした。最初の3ラウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であ り、これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す 。 S−SPV−046およびS−SPV−048は単独でまたはネコにおけるF IV感染に対するワクチンとしての組合せにおいて有用でめって、FIV en vおよびgag蛋白質の発現に有用である。FIV envおよびgag蛋白質 双方を発現する組換え豚痘ウイルスはネコにおいてFIV感染に対するワクチン として有用である。 ヒト呼吸器系シンシチウムウイルスFおよびG蛋白質を発現する組換え豚痘ウ イルスはヒトの病気に対するワクチンとして有用である。実施例34 組換えポックスウイルスで発現されたニワトリIFNのイン・ビトロ特性 細胞培養における組換えウイルスの増殖特性。野生型豚痘ウイルスと比較して 、S−SPV−042は胚性ブタ腎臓細胞(ESK−4)において増殖しなかっ た。 SPV/cIFN組換えウイルスで感染させた細胞からの上清につきウェスタ ンブロット分析を行った。ウサギおよびマウス抗血清を、濃縮SPV/cIFN 感染不和済みからのcIFNに対して生起させ、ウェスタン分折用の調製におい て、野生型SPVで感染させたESK−4細胞に対して予め清澄化させた。ウサ ギおよびマウス抗−cIFN抗血清は、組換えSPV/cIFNおよびSPV野 生型ウイルス感染上清からのニトロセルロース上の変性蛋白質と反応した。17 −20キロダルトンの推定分子量サイズ範囲を持つ反応性バンドがSPV/cI FNレーンに存在し、SPV野生型対照レーンでは存在しなかった。水泡性口内炎ウイルスの増殖に対するSPV/cIFN(S−SPV−042) 、FPV/cIFN、およびFPV/cIFN/NDV感染細胞からの上清で発 現されたcIFNの効果 SPV/cIFN、FPV/cIFN/cIFN感染細胞からのビリオン清澄 化上清をウイルス阻害活性の存在につきテストし、結果を表1に示す。略言すれ ば、CEF細胞を系列希釈したウイルス上清と共にインキュベートした。引き続 いて、水泡性口内炎ウイルス(VSV)の40,000プラーク形成単位(pf u)/ウェルを添加し、48時間後にVSV細胞障害効果(CPE)につきウェ ルをスコア取りした。cIFNを含有する組換えウイルス上清はVSV誘導CP Eを阻害することが示され、他方、対照ウイルス上清は阻害しなかった。VSV 誘導細胞障害効果はウサギ抗−cIFN血清の存在下では逆になったであろう。 表 1 組換えウサギ上清 cIFN活性(単位/ml)a SPV/IFN 2,500,000 SPV <100 FPV/IFN 250,000 FPV/cIFN/NDV 250,000 FPV <100 a 1単位の活性は、100%VSV CPEが阻害されるポックスウイ ルス上清の希釈であると定義される。シチメンチョウのヘルペスウイルスに対するSPV/cIFN感染細胞の上清か ら発現されたcIFNの効果 SPV/cIFNウイルスで感染したESK−4細胞からの組換えcIFNを 含有する上清を、CEF細胞におけるシチメンチョウのヘルペスウイルス(HV T)の増殖を阻害するその活性につきテストし、結果を表2に示す。略言すれば 、系列希釈上清をCEF細胞と共にインキュベートし、次いで、100pfu/ ウェルの野生型HVTで感染させた。48時間後に全てのウェルでプラークを計 数した。10−100単位のcIFN活性はHVT(100pfu/ウェル)の プラーク形成を阻害した。野生型SPVからの上清はHVTプラーク形成を阻害 しなかった。 表 2 SPV/cIFN上清 HVTプラークの数 (単位/mla 0 99 1000 0 100 0 10 45 a 1単位のcIFN活性は100%のVSV CPEが阻害され るポックスウイルス上清の希釈であると定義される。SPV/cIFN感染細胞からの上清で発現されたcIFNでの処理の後におけ るニワトリ・マクロファージによるNOの誘導 HD11細胞または骨髄接着性細胞をSPV/cIFN上清からの1000単 位/mlのcIFN、リポ多糖(LPS)(9ng/ml)またはcIFNおよ びLPS双方と共にインキュベートし、結果を表3に示す。24時間後、上清流 体を収集し、亜硝酸塩レベルを測定した。これらのデータは、SPV/cIFN 上清から発現されたcIFNがLPSの存在下でニワトリ・マクロファージを活 性化する能力を有することを示す。 表 3 以下のもので刺激した後における亜硝酸塩レベル (マイクロ/モル) 細胞源 LPS SPV/cIFN LPS+SPV/cIFN HD11 10.76 6.4 35.29 BMAC 13.1 5.8 35.10 結論: 1.組換え豚痘ウイルスは、VSV感染からのCEF細胞の保護によって測定 して、生物学的に活性なニワトリ・インターフェロンを感染細胞の上清中に発現 する。 2.組換えSPV/cIFN感染細胞からの上清で発現されたニワトリ・イン ターフェロンは用量依存的にHVTでの感染に対してCEF細胞を保護すること が示された。 3.SPV/cIFNから発現されたニワトリ・インターフェロンはPLSと 相乗的に作用して、一酸化窒素誘導によって検出して、ニワトリ・マクロファー ジを活性化する。 4.前記データは、ニワトリIFNを発現する組換え豚痘ウイルスがイン・ビ トロ、イン・ビボおよびイン・オボにおいて免疫変調剤として遊離な適用を有し 得ることを示す。実施例35 ウイルスベクターによる送達系および/またはサブユニット・アプローチを用 いるIBDワクチンの構築の別法として、IBDウイルスRNAを直接操作して 、大(セグメントA)および小(セグメントB)二本鎖RNAサブユニット双方 を表すcDNAクローンから誘導された全長RNAを用いてウイルスを再構築す る。IBDウイルスの生成はこのようにして最初の2つのアプローチよりも優れ たい くつかの利点を与える。まず、もしIBDウイルスをRNA鋳型を用いて再度生 成すれば、転写(RMAの生成)に先立ってウイルス・ゲノムのクローン化cD NAコピーを操作することができる。このアプローチを用い、ビルレントIBD 株を弱毒化するか、あるいは弱毒化ワクチン骨格のV2可変領域をビルレント株 のそれで置き換えることができる。そうする場合において、本発明は、ワクチン 株の安全性および効率を供しつつ、ビルレントIBD株に対する保護を提供する 。さらに、このアプローチを用い、本発明により、関連ビルナウイルス感染性膵 臓壊死ウイルス(IPNV)から誘導されたRNAポリメラーゼおよびIPNV から誘導されたポリプロテインを用いて生成した温度感受性IBDウイルスが構 築されテストされる。IPNVポリメラーゼはIBDVのそれよりも低い温度で 最適活性を有する。もしIPNVポリメラーゼがIBDV上に存在する調節シグ ナルを認識すれば、ハイブリッド・ウイルスはニワトリに存在する高温で弱毒化 されることが期待される。別法として、IBDV血清型2ウイルスから誘導され たRNAポリメラーゼおよびIBDV血清型1ウイルスから誘導されたポリプロ テインを用いて生成されたIBDウイルスを構築しテストできる。 最初にBursaVacワクチン株(Sterwin Labs)を用いて、IBDVの完全なゲノム (二本鎖RNAセグメントAおよびB)を表すcDNAクローンを構築する。一 旦セグメントAおよびBの全長コピーを表すcDNAクローンが構築されたなら ば、鋳型RNAが調製される。IBDVは二セグメント化二本鎖RNAウイルス として存在するので、pBlueScriptプラスミド(Stratagene,Inc.)を用いて、各セ グメントのセンスおよびアンチセンス両RNA鎖を得る。これらのベクターは、 イン・ビトロで実質量のRNAを得るために高度に特異的なファージ・プロモー ターを利用する。唯一の制限エンドヌクレアーゼ部位を3’PCRプライマーに 作成して、転写の間にラン−オフ転写体の生成のためにDNAを線状化する。 精製されたRNA転写体(4鎖)をニワトリ胚繊維芽細胞(CEF)にトラン スフェクトして該RNAが感染性であるか否かを判断する。IBDV特異的Ma bsを用いる黒色プラーク・アッセイによって判断してもしIBDウイルスが生 成ずれば、さらなる操作は必要ではなく、ワクチン株の作成を開始できる。この 方法の利点は、このようにして作成されたIBDウイルスは純粋でほとんど/全 く精製を要せず、新しいワクチンを創製するのに要する時間を大幅に減少させる ということである。もし精製されたRNAを用いて陰性結果が得られれば、ヘル パーウイルスの使用による機能的ウイルスRNAポリメラーゼが必要である。ビ ルナウイルスは鎖置き換え(半保存的)メカニズムによってその核酸を複製し、 RNAポリメラーゼは二本鎖RNA分子の末端に結合し、環化された環構造を形 成する(Muller & Nitschke,Virology 159,174-177,1987)。豚痘ウイルスにお ける約878アミノ酸のRNAポリメラーゼ・オープンリーディングフレームを 発現させ、この組換えウイルス(S−SPV−044)を用いて、イン・トラン トにて機能的IBDV RNAを得る。ウイルス・ベクターの生成的複製の徴候 がない場合、豚痘ウイルスは免疫学的に認識可能な外来性抗原を鳥類細胞(CE F細胞)にて発現した。本発明においては、SPV複製で細胞を汚染することく なく、豚痘ベクターを用いてIBDVポリメラーゼ蛋白質をトリンスフェクトし たRNAとして同一細胞内で発現させる。 ゲノムRNAを用いてIBDウイルスはイン・ビトロで生成されるということ が証明されれば、感染性包病に対する改良された弱毒化ウイルス生ワクチンが開 発される。生成するIBDウイルスの新しく規定された系と共に組換えDNA技 術を用いて、弱毒化ウイルスの構築を容易とするウイルス・ゲノム内の特異的欠 失が作成される。この技術を用い、病原性の原因となるIBDVの領域および弱 毒化された免疫原性IBDVワクチンが同定される。本発明はビルレントIBD 株または弱毒化ワクチン骨格のVP2可変領域のビルレント株のそれでの置き換 えを提供し、かくして、ワクチン株の安全性および効果を供しつつ、ビルレント 株に対して保護する。実施例36 シチメンチョウのヘルペスウイルスの増殖に対するウサギ抗−ニワトリ・イン ターフェロン(cIFN)抗体の効果 SPV/cIPN(SPV041)感染ESK−4細胞からの上清を感染48 時間後に収穫し、次いで、Centricon 10カラム(Amicon)によって5−10倍濃 縮した。1mlの濃縮上清をウサギに3週間間隔で3回注射し、次いで、血液採 取した。次いで、このウサギ抗血清を培養で用いて、HVTの増殖に対するイ ンターフェロンの効果を調べた。抗−cIFNはプラーク・アッセイにおいてc IFNの添加によって誘導されたHVT(1:200)およびVSV(1:80 )に対するブロックを逆行させることが示された。さらに、HVTウイルスDN Aのサブ−プラーキング・レベルで一時的にトランスフェクトしたCEFの培地 中への抗−cIFNの添加(1:100)は、HVTプラークの形成(200プ ラーク/ウェル)を増強させることが示された。抗−cIFNの不存在下でHV TDNAでトランスフェクトしたCEFはプラークを生じなかった。 HVTはCEFから産生されたインターフェロンに高度に感受性であっで、c IFNをブロックした場合、HVT増殖が増強された。 出願人は、(1)ワクチン・ストックにおいてHVT力価を増加させるための 添加剤としてのcIFNに対する抗体の使用;(2)コスミド再構築を介する新 しい組換えHVTウイルスの形成を容易とするための添加剤としてのcIFNに 対する抗体の使用を含める。実施例37 S−SPV−063 S−SPV−063は少なくとも2つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および ブタ・インフルエンザウイルス(SIV)NP(H1N1)についての遺伝子を SPV 617−48.1 ORFに挿入した(唯一のAccI制限部位は唯一 のNotI制限部位で置き換えた)。lacZ遺伝子は合成後期プロモーター( LP1)の制御下にあり、SIV NP遺伝子は合成後期/初期プロモーター( LP2EP2)の制御下にある。 S−SPV−063はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター807 −41.3(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001を利用し て達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについてのスク リーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトランスフェ クション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結果はS− SPV−063と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載した 青色プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイルス を、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッセ イした。最初の3ラウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であり、 これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す、 「組換えSPVにおける外来性遺伝子発現についての黒色プラーク・スクリー ニング」を用いて、S−SPV−063を、SIV特異的抗原の発現につきアッ セイした。ブタ抗−SIVポリクローナル血清またはヤギ抗−NPポリクローナ ル血清はS−SPV−063プラークと特異的に反応するがS−SPV−001 陰性対照プラークとは特異的に反応しないことが示された。全てのS−SPV− 063で観察されたプラークはブタ抗−SIV血清またはヤギ抗−NP血清と反 応し、これは該ウイルスがSIV外来性遺伝子を安定に発現していたことを示す 。ここに記載したアッセイをESK−4細胞で行い、ESK−4細胞はSPV組 換えワクチンの生産のために適した基礎となろうことが示された。 SIV NP遺伝子産物の発現を確認するために、細胞をSPV−063で感 染させ、感染細胞溶解物の試料および培養上清をSDS−ポリアクリルアミドゲ ル電気泳動に付した。「ウェスタンブロッティング法」を用いて、該ゲルをブロ ットし、分析した。ブタ抗−SIVポリクローナル血清またはヤギ抗−NPポリ クローナル血清を用いてSIV特異的蛋白質の発現を検出した。S−SPV−0 63感染細胞からの溶解物および上清は、SIV NP蛋白質の予測されるサイ ズである56kdに対応するバンドを呈した。 S−SPV−063はブタにおいてSIV感染に対するワクチンとして有用で あって、SIV NPの発現で有用である。S−SPV−063はNAを発現す るS−SPV−066およびSIV HAを発現するS−SPV−065と組み 合わせたワクチンとして有用である。 S−SPV−064 S−SPV−064は1つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルスである。イ ー・コリβ−グルクロニダーゼ(uidA)についての遺伝子を6.9kb S PV HindIII Jゲノム断片内の唯一のXhoI制限部位に挿入した。 該uidA遺伝子は合成後期/前期プロモーター(LP2EP2)の制御下にあ る。HindIII Jゲノム断片はA50R ORFの一部(aa227ない し552)を含有する。唯一のXhoI部位はA50R ORF内にはない。X hoI部位は豚痘ウイルス・ゲノムの3’末端から25kbにある。 S−SPV−064はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター807 −42.28およびウイルスS−SPV−001を利用して達成された。相同性 ベクター807−42.28は、プラスミド551−47.23からのLP2E P2プロモーターuidA遺伝子カセットを含有するNotI断片(材料および 方法参照)の、6.9kb HindIII J断片中のNotI部位(DNA リンカーによって唯一のXhoI部位はNotIに変換した)への挿入によって 生成した。「酵素的マーカー遺伝子を発現する組換えヘルペスウイルスについて のスクリーニングスクリーニング」によってトランスフェクション・ストックを スクリーニングした。青色プラーク精製の最終結果はS−SPV−064と命名 した組換えウイルスであった。材料および方法に記載した青色プラーク・アッセ イによってモニターした複数継代によって、このウイルスを、β−グルクロニダ ーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッセイした。最初の3ラウ ンドの精製後、観察されたプラークは青色であり、これはウイルスが純粋で、安 定であって外来性遺伝子を発現することを示す。 S−SPV−064を精製し、これは外来性遺伝子、イー・コリuidAを発 現し、これは6.9kb HindIII J断片内のXhoI部位がウイルス 増殖に必須でない部位であって外来性遺伝子のための安定な挿入部位であること を示す。この挿入部位を利用する組換え豚痘ウイルスは外来性遺伝子の発現に、 病気に対するワクチンとして、または発現された外来性遺伝子に対して抗体を生 起させるための発現ベクターとして有用である。S−SPV−065 S−SPV−065は少なくとも2つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および ブタ・インフルエンザウイルス(SIV)HA(H1N1)についての遺伝子を SPV 617−48.1 ORFに挿入した(唯一のAccI制限部位は唯一 のNotI制限部位で置き換えた)。lacZ遺伝子は合成後期プロモーター( LP1)の制御下にあり、SIV HA遺伝子は合成後期/初期プロモーター( LP2EP2)の制御下にある。 S−SPV−065はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター807 −84.3(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001を利用し て達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについてのスク リーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトランスフェ クション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結果はS− SPV−065と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載した 青色プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイルス を、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッセ イした。最初の3ラウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であり、 これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す。 「組換えSPVにおける外来性遺伝子発現についての黒色プラーク・スクリー ニング」を用いて、S−SPV−065を、SIV特異的抗原の発現につきアッ セイした。ブタ抗−SIVポリクローナル血清またはヤギ抗−HAポリクローナ ル血清はS−SPV−065プラークと特異的に反応するがS−SPV−001 陰性対照プラークとは特異的に反応しないことが示された。全てのS−SPV− 065で観察されたプラークはブタ抗−SIV血清と反応した。SIV外来性遺 伝子。ここに記載したアッセイをESK−4細胞で行い、ESK−4細胞はSP V組換えワクチンの生産のために適した基礎となろうことが示された。 SIV NP遺伝子産物の発現を確認するために、細胞をSPV−065で感 染させ、感染細胞溶解物の試料および培養上清をSDS−ポリアクリルアミドゲ ル電気泳動に付した。「ウェスタンブロッティング法」を用いて、該ゲルをブロ ットし、分析した。ブタ抗−SIVポリクローナル血清またはヤギ抗−HAポリ クローナル血清を用いてSIV特異的蛋白質の発現を検出した。S−SPV−0 65感染細胞からの細胞溶解物および上清は、SIV HA蛋白質の予測される サイズである64kdに対応ずるバンドを呈した。 S−SPV−065はブタにおいてSIV感染に対するワクチンとして有用で あって、SIV NPの発現で有用である。S−SPV−065はNAを発現す るS−SPV−066およびSIV NPを発現するS−SPV−063と組み 合わせたワクチンとして有用である。S−SPV−066 S−SPV−066は少なくとも2つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および ブタ・インフルエンザウイルス(SIV)NA(H1N1)についての遺伝子を SPV 617−48.1 ORFに挿入した(唯一のAccI制限部位は唯一 のNotI制限部位で置き換えた)。lacZ遺伝子は合成後期プロモーター(L P1)の制御下にあり、SIV NA遺伝子は合成後期/初期プロモーター(L P2EP2)の制御下にある。 S−SPV−066はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター807 −84.35(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001を利用 して達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについてのス クリーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトランスフ ェクション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結果はS −SPV−066と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載し た青色プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイル スを、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッ セイした。最初の3ラウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であり 、これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す。 SIV NA遺伝子産物の発現を確認するために、細胞をSPV−066で感 染させ、感染細胞溶解物の試料および培養上清をSDS−ポリアクリルアミドゲ ル電気泳動に付した。「ウェスタンブロッティング法」を用いて、該ゲルをブロ ットし、分析した。ブタ抗−SIVポリクローナル血清またはヤギ抗−NAポリ クローナル血清を用いてSIV特異的蛋白質の発現を検出した。S−SPV−0 66感染細胞からの細胞溶解物および上清は、SIV HA蛋白質の予測される サイズである64kdに対応するバンドを呈した。 S−SPV−066はブタにおいてSIV感染に対するワクチンとして有用で あって、SIV NAの発現で有用である。S−SPV−066はHAを発現す るS−SPV−065およびSIV NPを発現するS−SPV−063と組み 合わせたワクチンとして有用である。S−SPV−071 S−SPV−071は少なくとも4つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および ブタ・インフルエンザウイルス(SIV)HA(H1N1)およびNA(H1N 1)についての遺伝子をSPV 617−48.1 ORFに挿入した(唯一の AccI制限部位は唯一のNotI制限部位で置き換えた)。lacZ遺伝子は 合成後期プロモーター(LP1)の制御下にあり、SIV HA、およびNA遺 伝子は合成後期/初期プロモーター(LP2EP2)の制御下にある。 S−SPV−071はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター817 −86.35(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001を利用 して達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについてのス クリーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトランスフ ェクション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結果はS −SPV−071と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載し た青色プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイル スを、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッ セイした。最初の3ラウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であり 、これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す。 「組換えSPVにおける外来性遺伝子発現についての黒色プラーク・スクリー ニング」を用いて、S−SPV−071を、SIV特異的抗原の発現につきアッ セイした。ヤギ抗−HAポリクローナル血清はS−SPV−071プラークと特 異的に反応するがS−SPV−001陰性対照プラークとは特異的に反応しない ことが示された。全てのS−SPV−071で観察されたプラークはヤギ抗−H A血清と反応し、これはウイルスがSIV外来性遺伝子を安定に発現していたこ とを示す。ここに記載したアッセイをESK−4細胞で行い、ESK−4細胞は SPV組換えワクチンの生産のために適した基礎となろうことが示された。 SIV HAおよびNA遺伝子産物の発現を確認するために、細胞をSPV− 071で感染させ、感染細胞溶解物の試料および培養上清をSDS−ポリアクリ ルアミドゲル電気泳動に付した。「ウェスタンブロッティング法」を用いて、該 ゲルをブロットし、分析した。ブタ抗−SIVポリクローナル血清またはヤギ抗 −HAポリクローナル血清を用いてSIV特異的蛋白質の発現を検出した。S− SPV−071感染細胞からの細胞溶解物および上清は、SIV HAおよびN A蛋白質の予測されるサイズである64kdおよび52kdに対応するバンドを 呈した。 S−SPV−071はブタにおいてSIV感染に対するワクチンとして有用で あって、SIV HAおよびNAの発現で有用である。S−SPV−071はS IV NPを発現するS−SPV−063と組み合わせたワクチンとして有用で ある。S−SPV−074 S−SPV−074は少なくとも4つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−グルクロニダーゼ(uidA)についての遺伝子および ブタ・インフルエンザウイルス(SIV)HA(H1N1)およびNA(H1N 1)についての遺伝子をSPV 617−48.1 ORFに挿入した(唯一の AccI制限部位は唯一のNotI制限部位で置き換えた)。uidA遺伝子は 合成後期/初期プロモーター(LP2EP2)の制御下にあり、SIV HAお よびNA遺伝子は合成後期/初期プロモーター(LP2EP2)の制御下にある 。 S−SPV−074はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター817 −14.2(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001を利用し て達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについてのスク リーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトランスフェ クション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結果はS− SPV−074と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載した 青色プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイルス を、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッセ イした。最初の3ラウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であり、 これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す。 「組換えSPVにおける外来性遺伝子発現についての黒色プラーク・スクリー ニング」を用いて、S−SPV−074を、SIV特異的抗原の発現につきアッ セイした。ブタ抗−SIV血清はS−SPV−074プラークと特異的に反応す るがS−SPV−001陰性対照プラークとは特異的に反応しないことが示され た。全てのS−SPV−074で観察されたプラークはヤギ抗−HA血清と反応 し、これはウイルスがSIV外来性遺伝子を安定に発現していたことを示す。こ こに記載したアッセイをESK−4細胞で行い、ESK−4細胞はSPV組換え ワクチンの生産のために適した基礎となろうことが示された。 S−SPV−074はブタにおいてSIV感染に対するワクチンとして有用で あって、SIV HAおよびNAの発現で有用である。S−SPV−074はS IV NPを発現するS−SPV−063と組み合わせたワクチンとして有用で ある。S−SPV−069 S−SPV−069は少なくとも2つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および ヒト呼吸器系シンシチウムウイルス(HRSV)融合(F)蛋白質についての遺 伝子をSPV 728−94.4 ORF(SPV O1L ORFの773塩 基対欠失;ヌクレオチド1669ないし2452の欠失、配列番号:189)に 挿入した。lacZ遺伝子は豚痘POILプロモーターの制御下にあり、HRS V F遺伝子は合成後期/初期プロモーター(LP2EP2)の制御下にある。 S−SPV−069はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター810 −219.A1(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001を利 用して達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについての スクリーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトランス フェクション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結果は S−SPV−069と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載 した青色プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイ ルスを、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきア ッセイした。最初の3ラウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であ り、これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す 。 「組換えSPVにおける外来性遺伝子発現についての黒色プラーク・スクリー ニング」を用いて、S−SPV−069を、SIV特異的抗原の発現につきアッ セイした。HRSV Fに対するモノクローナル抗体621(Biodesign,Inc.)は S−SPV−069プラークと特異的に反応するがS−SPV−001陰性対照 プラークとは特異的に反応しないことが示された。全てのS−SPV−069で 観察されたプラークはモノクローナル抗体621と反応し、これはウイルスがP RV外来性遺伝子を安定に発現していたことを示す。ここに記載したアッセイを ESK−4細胞で行い、ESK−4細胞はSPV組換えワクチンの生産のために 適した基礎となろうことが示された。S−SPV−078 S−SPV−078は少なくとも2つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および ヒト呼吸器系シンシチウムウイルス(HRSV)付着(G)蛋白質についての遺 伝子をSPV 617−48.1 ORFに挿入した(唯一のAccI制限部位 は唯一のNotI制限部位で置き換えた)。lacZ遺伝子は合成後期/初期プ ロモーター(LP2EP2)の制御下にあり、HRSV G遺伝子は合成後期/ 初期プロモーター(LP2EP2)の制御下にある。 S−SPV−078はS−SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは 「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベクター822 −52G.7(材料および方法参照)およびウイルスS−SPV−001を利用 して達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについてのス クリーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトランスフ ェクション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結果はS −SPV−078と命名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載し た青色プラーク・アッセイによってモニターした複数継代によって、このウイル スを、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッ セイした。最初の3ラウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であり 、これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す。 S−SPV−069およびS−SPV−078はブタにおいてヒト呼吸器系シ ンシチウムウイルス感染に対するワクチンとして個々にまたは組み合わせて有用 であって、HRSV FおよびG遺伝子の発現に有用である。 相同性ベクター810−29.A2 プラスミド810−29.A2は外来性DNAをSPVに挿入する目的で構築 した。それには、イー・コリβ−ガラクトシダーゼ(lacZ)マーカー遺伝子 およびヒト呼吸器系シンシチウムウイルス(HRSV)融合(F)遺伝子が組み 込まれており、それの側に隣接してSPV DNAがある。外来性遺伝子の上流 にはSPV DNAのほぼ855塩基対断片がある。外来性遺伝子の下流にはS PV DNAのほぼ1113塩基対断片がある。「組換えSPVを創製するため の相同組換え法」に従って該プラスミドを用いる場合、外来性遺伝子をコードす るDNAを含有するウイルスが得られるであろう。βガラクトシダーゼ(lac Z)マーカー遺伝子は豚痘ウイルス01Lマーカー遺伝子プロモーターの制御下 にあり、HRSV F遺伝子は後期/初期プロモーター(LP2EP2)の制御 下にあることに注意されたい。該相同性ベクターは、以下の源からの制限断片を 合成DNA配列に連結することによって、標準的な組換えDNA技術(22、3 0)を利用して構築した。該プラスミドベクターはpSP65(プロメガ社)の ほぼ2519塩基対HindIIIないしSphI制限断片から誘導した。断片 1は、SphIおよびBglII末端をもつ855塩基対断片を得るための、D NAプライマー5’−GAAGCATGCCCGTTCTTATCAATAGT TTAGTCGAAAATA−3’(配列番号:185)および5’−CATA AGATCTGGCATTGTGTTATTATACTAACAAAAATAA G−3’(配列番号:186)を用いるポリメラーゼ鎖反応によって合成したS PV HindIII制限断片M(23)のほぼ855塩基対サブ断片である。 断片2はイー・コリlacZ遺伝子を含有するプラスミドpJF751(49) から誘導した3002塩基対BamHIないしPvuII断片である。断片3は 、HRSV株A2(ATCC VR−1302)からのRNAを用い、逆転写酵 素およびポリメラーゼ鎖反応(PCR)(15、42)によって合成したほぼ1 728塩基対EcoRI制限断片である。プライマー(5’−GCCGAATT CGCTAATCCTCAAAGCAAATGCAAT−3’;4/95.23 )(配列番号)はHRSV F遺伝子の5’末端から合成し、遺伝子の5’末端 のEcoRI部位およびATG開始コドンを導入する。プライマー(5’−GG TGAATTCTTTATTTAGTTACTAAATGCAATATTATT T−3’;4/95.24)(配列番号)はF遺伝子の3’末端から合成し、逆 転写およびポリメラーゼ鎖反応のために用いた。PCR産物をEcoRIで消化 して、HRSV F遺伝子に対応する長さの断片1728塩基対を得た。断片4 は、SalIおよびHindIII末端をもつ1113塩基対断片を得るための 、プライマー5’−CCGTAGTCGACAAAGATCGACTTATTA ATATGTATGGGATT−3’(配列番号:187)および5’−GCC TGAAGCTTCTAGTACAGTATTTACGACTTTTGAAAT −3’(配列番号:188)を用いるポリメラーゼ鎖反応によって合成したSPV HindIII断片Mのほぼ1113塩基対サブ断片である。 相同性ベクター822−52G.7. プラスミド822−52G.7は外来性DNAをSPVに挿入する目的で構築 した。それには、イー・コリβ−ガラクトシダーゼ(lacZ)マーカー遺伝子 およびヒト呼吸器系シンシチウムウイルス(HRSV)付着(G)遺伝子が組み 込まれており、それの側に隣接してSPV DNAがある。外来性遺伝子の上流 にはSPV DNAのほぼ1484塩基対断片がある。外来性遺伝子の下流には SPV DNAのほぼ2149塩基対断片がある。「組換えSPVを創製するた めの相同組換え法」に従って該プラスミドを用いる場合、外来性遺伝子をコード するDNAを含有するウイルスが得られるであろう。βガラクトシダーゼ(la cZ)マーカー遺伝子は合成後期/初期痘プロモーター(LP2EP2)の制御 下にあり、HRSV G遺伝子は合成後期/初期プロモーター(LP2EP2) の制御下にあることに注意されたい。それは、以下の源からの制限断片を連結す ることによって、標準的な組換えDNA技術(22および30)を利用して構築 した。該プラスミドベクターはpSP65(プロメガ社)のほぼ2972塩基対 HindIIIないしBamHI制限断片から誘導した。断片1は、SPV H indIII断片M(23)のほぼ1484塩基対AccIないしBglII制 限亜断片である。断片2は、プラスミドpJF751(11)のほぼ3006塩 基対BamHIないしPvuII制限断片である。断片3は、HRSV株A2( ATCC VR−1302)からのRNAを用い、逆転写およびポリメラーゼ鎖 反応(PCR)(15、42)によって合成したほぼ899塩基対EcoRI制 限断片である。プライマー(5’−GCCGAATTCCAAAAACAAGG ACCAACGCAC−3’;4/95.25)(配列番号)はHRSV F遺 伝子の5’末端から合成し、遺伝子の5’末端のEcoRI部位およびATG停 止コドンを導入する。プライマー(5’−GCCGAATTCACTACTGG CGTGGTGTGTTG−3’;4/95.26)(配列番号)はHRSV G遺伝子の3’末端から合成し、逆転写およびポリメラーゼ鎖反応のために用い た。PCR産物をEcoRIで消化して、HRSV G遺伝子に対応する長さの 断片899塩基対を得た。断片4は、SPV HindIII制限断片M(23 )のほぼ2149塩基対HindIIIないしAccI制限部位亜断片である。 相同性ベクター807−41.3 プラスミド807−41.3は外来性DNAをSPVに挿入する目的で構築し た。それには、イー・コリβ−ガラクトシダーゼ(lacZ)マーカー遺伝子お よびブタ・インフルエンザウイルス(SIV)核蛋白質(NP)遺伝子が組み込 まれており、それの側に隣接してSPV DNAがある。「組換えSPVを創製 するための相同組換え法」に従って該プラスミドを用いる場合、外来性遺伝子を コードするDNAを含有するウイルスが得られるであろう。βガラクトシダーゼ (lacZ)マーカー遺伝子は合成後期痘プロモーター(LP1)の制御下にあ り、SIV NP遺伝子は合成後期/初期痘プロモーター(LP2EP2)の制 御下にあることに注意されたい。該相同性ベクターは、以下の源からの制限断片 を適当な合成DNA配列連結することによって、標準的な組換えDNA技術(2 2および30)を利用して構築した。該プラスミドベクターはpSP64(プロ メガ社)のほぼ2972塩基対HindIIIないしBamHI制限断片から誘 導した。断片1は、SPV HindIII断片M(23)のほぼ1484塩基 対BglIIないしAccI制限亜断片である。断片2は、SIV HIN1株 (NVSL)からのRNAを用い、逆転写(RT)およびポリメラーゼ鎖反応( PCR)(15、42)によって合成したSIV NP遺伝子のほぼ1501塩 基対EcoRIないしEcoRI断片である。プライマー(5’−CATGAA TTCTCAAGGCACCAAACGATCATATGAAC−3’;6/9 5.13)(配列番号)はSIV NP遺伝子の5’末端から合成し、遺伝子の 5’末端にEcoRI部位を導入し、逆転写およびポリメラーゼ鎖反応のために 用いた。PCR産物をEcoRIで臭化してSIV NP遺伝子に対応する長さ の断片1501塩基対を得た。断片3は、プラスミドpJF751(11)のほ ぼ3010塩基対BamHIないしPuvII制限断片である。断片4はSPV HindIII制限断片N(23)のほぼ2149塩基対AccIないしHi ndIII制限亜断片である。 相同性ベクター807−84.8 プラスミド807−84.8は外来性DNAをSPVに挿入するために用いた 。それには、イー・コリβ−ガラクトシダーゼ(lacZ)マーカー遺伝子およ びブタ・インフルエンザウイルス(SIV)血球凝集素(HA)遺伝子が組み込 まれており、それの側に隣接してSPV DNAがある。「組換えSPVを創製 するための相同組換え法」に従って該プラスミドを用いる場合、外来性遺伝子を コードするDNAを含有するウイルスが得られる。βガラクトシダーゼ(lac Z)マーカー遺伝子は合成後期痘プロモーター(LP1)の制御下にめり、SIV HA遺伝子は合成後期/初期プロモーター(LP2EP2)の制御下にあるこ とに注意されたい。該相同性ベクターは、以下の源からの制限断片を適当な合成 DNA配列連結することによって、標準的な組換えDNA技術(22および30 )を利用して構築した。該プラスミドベクターはpSP64(プロメガ社)のほ ぼ2972塩基対HindIIIないしBamHI制限断片から誘導した。断片 1は、 SPV HindIII断片M(23)のほぼ1484塩基対BglIIないし AccI制限亜断片である。断片2は、SIV HIN1株(NVSL)からの RNAを用い、逆転写(RT)およびポリメラーゼ鎖反応(PCR)(15、4 2)によって合成したSIV HA遺伝子のほぼ1721塩基対BamHIない しBamHI断片である。プライマー(5’−CCGAGGATCCGGCAA TACTATTAGTCTTGCTATGTACAT−3’;6/95.5)( 配列番号)はSIV HA遺伝子の5’末端から合成し、遺伝子の5’末端にB amHI部位を導入する。プライマー(5’−CTCTGGACCTAATTT AAATACATATTCTGCACTGTS−3’;6/95.6)(配列番 号:)はSIV HA遺伝子の3’末端から合成し、逆転写およびポリメラーゼ 鎖反応のために用いた。PCR産物をEcoRIで消化してSIV HA遺伝子 に対応する長さの断片1721塩基を得た。断片3は、プラスミドpJF751 (11)のほぼ3010塩基対BamHIないしPvuII制限断片である。断 片4はほぼ2149塩基対AccIないし断片M(23)である。 相同性ベクター807−84.35 プラスミド807−84.35は外来性DNAをSPVに挿入するために用い た。それには、イー・コリβ−ガラクトシダーゼ(lacZ)マーカー遺伝子お よびブタ・インフルエンザウイルス(SIV)ノイラミニダーゼ(NA)遺伝子 が組み込まれており、それの側に隣接してSPV DNAがある。「組換えSP Vを創製するための手法」に従ってこのプラスミドを用いる場合、外来性遺伝子 をコードするDNAを含有するウイルスが得られる。βガラクトシダーゼ(la cZ)マーカー遺伝子は合成後期痘プロモーター(LP2)の制御下にあり、S IV NA遺伝子は合成後期/初期痘プロモーター(LP2EP2)の制御下に あることに注意されたい。該相同性ベクターは、以下の源からの制限断片を適当 な合成DNA配列連結することによって、標準的な組換えDNA技術(22およ び30)を利用して構築した。該プラスミドベクターはpSP64(プロメガ社 )のほぼ2972塩基対HindIIIないしBamHI制限断片から誘導した 。断片1は、SPV HindIII断片M(23)のほぼ1484塩基対Bg lIIないしAccI制限亜断片である。断片2は、SIV HIN1株(NV S L)からのRNAを用い、逆転写(RT)およびポリメラーゼ鎖反応(PCR) (15、42)によって合成したSIV NA遺伝子のほぼ1414塩基対Ec oRIないしBglII断片である。プライマー(5’−AATGAATTCA AATCAAAAAATAATAACCATTGGGTCAAT−3’;6/9 5.12)(配列番号;)はSIV NA遺伝子の5’末端から合成し、遺伝子 の5’末端にEcoRI部位を導入する。プライマー(5’−GGAAGATC TACTTGTCAATHHTHAATGGCAGATCAG−3’;6/95 .13)(配列番号;)はSIV NA遺伝子の3’末端から合成し、遺伝子の 3’末端にBglII部位を導入し、逆転写およびポリメラーゼ鎖反応のために 用いた。PCR産物をEcoRIで消化してSIV NA遺伝子に対応する長さ の断片1414塩基を得た。断片3は、プラスミドpJF751(11)のほぼ 3010塩基対BamHIないしPvuII制限断片である。断片4は、SPV HindIII制限断片M(23)のほぼ2149塩基対AccIないしHi ndIII制限亜断片である。 相同性ベクター807−86,35 プラスミド807−86.35は外来性DNAをSPVに挿入するために用い た。それには、イー・コリβ−ガラクトシダーゼ(lacZ)マーカー遺伝子お よびブタ・インフルエンザウイルス(SIV)血球凝集素(HA)遺伝子および ノイラミラダーゼ(NA)遺伝子が組み込まれており、それの側に隣接してSP V DNAがある。「組換えSPVを創製するための相同組換え法」に従ってこ のプラスミドを用いる場合、外来性遺伝子をコードするDNAを含有するウイル スが得られる。βガラクトシダーゼ(lacZ)マーカー遺伝子は合成後期痘プ ロモーター(LP1)の制御下にあり、SIV NAおよびHA遺伝子は、各々 、合成後期/初期痘プロモーター(LP2EP2)の制御下にあることに注意さ れたい。該相同性ベクターは、以下の源からの制限断片を適当な合成DNA配列 連結することによって、標準的な組換えDNA技術(22および30)を利用し て構築した。該プラスミドベクターはpSP64(プロメガ社)のほぼ2972 塩基対HindIIIないしBamHI制限断片から誘導した。断片1は、SP VHindIII断片M(23)のほぼ1484塩基対BglIIないしAcc I 制限亜断片である。断片2は、SIV HIN1株(NVSL)からのRNAを 用い、逆転写(RT)およびポリメラーゼ鎖反応(PCR)(15、42)によ って合成したSIV HA遺伝子のほぼ1721塩基対BamHIないしBam HI断片である。プライマー(5’−CCGAGGATCCGGCAATACT ATTAGTCTTGCTATGTACAT−3’;6/95.5)(配列番号 :)はSIV HA遺伝子の5’末端から合成し、遺伝子の5’末端にBamH I部位を導入する。プライマー(5’−CTCTGGGATCCTAATTTT AAATACATATTCTGCACTGTA−3’;6/95.6)(配列番 号;)はSIV HA遺伝子の3’末端から合成し、遺伝子の3’末端にBam HI部位を導入し、逆転写およびポリメラーゼ鎖反応のために用いた。PCR産 物をEcoRIで消化してSIV HA遺伝子に対応する長さの断片1721塩 基を得た。断片3は、SIV H1N1株(NVSL)からのRNAを用い、逆 転写(RT)およびポリメラーゼ鎖反応(PCR)(15、42)によって合成 したSIV NA遺伝子のほぼ1414塩基対EcoRIないしBglII断片 である。プライマー(5’−AATGAATTCAAATCAAAAAATAA TAACCATTGGGTCAAT−3’;6/95.12)(配列番号:)は SIV NA遺伝子の5’末端から合成し、遺伝子の5’末端にEcoRI部位 を導入する。プライマー(5’−GGAAGATCTACTTGTCAATGG TGAATGGCAGATCAG−3’;6/95.13)(配列番号:)はS IV NA遺伝子の3’末端から合成し、遺伝子の3’末端にBglII部位を 導入し、逆転写およびポリメラーゼ鎖反応のために用いた。PCR産物をEco RIで消化してSIV NA遺伝子に対応する長さの断片1414塩基対を得た 。断片4はプラスミドpJF751(11)のほぼ3010塩基対BamHIな いしPvuII制限断片である。断片5はSPV HindIII制限断片M( 23)のほぼ2149塩基対AccIないしHindIII制限亜断片である。 相同性ベクター817−14.2 プラスミド817−14.2は外来性DNAをSPVに挿入するために用いた 。それには、イー・コリβ−グルクロニダーゼ(uidA)マーカー遺伝子およ びブタ・インフルエンザウイルス(SIV)血球凝集素(HA)およびノイラミ ラ ダーゼ(NA)遺伝子が組み込まれており、それの側に隣接してSPV DNA がある。「組換えSPVを創製するための相同組換え法」に従ってこのプラスミ ドを用いる場合、外来性遺伝子をコードするDNAを含有するウイルスが得られ る。βグルクロニダーゼ(uidA)マーカー遺伝子は合成後期/初期痘プロモ ーター(LP2EP2)の制御下にあり、SIV NAおよびHA遺伝子は、各 々、合成後期/初期痘プロモーター(LP2EP2)の制御下にあることに注意 されたい。該相同性ベクターは、以下の源からの制限断片を適当な合成DNA配 列に連結することによって、標準的な組換えDNA技術(22および30)を利 用して構築した。該プラスミドベクターはpSP64(プロメガ社)のほぼ29 72塩基対HindIIIないしBamHI制限断片から誘導した。断片1は、 SPV HindIII断片M(23)のほぼ1484塩基対BglIIないし AccI制限亜断片である。断片2は、SIV HIN1株(NVSL)からの RNAを用い、逆転写(RT)およびポリメラーゼ鎖反応(PCR)(15、4 2)によって合成したSIV HA遺伝子のほぼ1721塩基対BamHIない しBamHI断片である。プライマー(5’−CCGAGGATCCGGCAA TACTATTAGTCTTGCTATGTACAT−3’;6/95.5)( 配列番号:)はSIV HA遺伝子の5’末端から合成し、遺伝子の5’末端に BamHI部位を導入する。プライマー(5’−CTCTGGGATCCTAA TTTTAAATACATATTCTGCACTGTA−3’;6/95.6) (配列番号:)はSIV HA遺伝子の3’末端から合成し、遺伝子の3’末端 にBamHI部位を導入し、逆転写およびポリメラーゼ鎖反応のために用いた。 PCR産物をEcoRIで消化してSIV HA遺伝子に対応する長さの断片1 721塩基を得た。断片3は、SIV H1N1株(NVSL)からのRNAを 用い、逆転写(RT)およびポリメラーゼ鎖反応(PCR)(15、42)によ って合成したSIV NA遺伝子のほぼ1414塩基対EcoRIないしBgl II断片である。プライマー(5’−AATGAATTCAAATCAAAAA ATAATAACATTGGGTCAAT−3’;6/95.12)(配列番号 :)はSIV NA遺伝子の5’末端から合成し、遺伝子の5’末端にEcoR I部位を導入する。プライマー(5’−GGAAGATCTACTTGTCAA TGG TGAATGGCAGATCAG−3’;6/95.13)(配列番号:)はS IV NA遺伝子の3’末端から合成し、遺伝子の3’末端にBglII部位を 導入し、逆転写およびポリメラーゼ鎖反応のために用いた。PCR産物をEco RIで消化してSIV NA遺伝子に対応する長さの断片1414塩基対を得た 。断片4はプラスミドpRAJ260(Clonetech)のほぼ1823塩基対Nco I制限断片である。断片5はSPV HindIII制限断片M(23)のほぼ 2149塩基対AccIないしHindIII制限亜断片である。単一または複数のPRRS遺伝子(ORF2、ORF3、ORF4、ORF5、 ORF6、またはORF7を含有するPRRS相同性ベクター PRRS相同性ベクターは外来性DNAをSPVに挿入するために用いた。そ れには、イー・コリβ−ガラクトシダーゼ(lacZ)マーカー遺伝子およびブ タ生殖系および呼吸器系症候群ウイルス(PRRS)ORF2、ORF3、OR F4、ORF5、ORF6、またはORF7遺伝子が組み込まれており、それの 側に隣接してSPV DNAがある。外来性遺伝子の上流にはSPV DNAの ほぼ855塩基対断片がある。外来性遺伝子の下流にはSPV DNAのほぼ1 113塩基対断片がある。「組換えSPVを創製するための相同組換え法」に従 ってこのプラスミドを用いる場合、外来性遺伝子をコードするDNAを含有する ウイルスが得られる。βガラクトシダーゼ(lacZ)マーカー遺伝子は豚痘ウ イルスO1L遺伝子プロモーターの制御下にあり、PRRS遺伝子は後期/初期 プロモーター(LP2EP2)の制御下にあることに注意されたい。該相同性ベ クターは、以下の源からの制限断片を適当な合成DNA配列に連結することによ って、標準的な組換えDNA技術(22および30)を利用して構築した。該プ ラスミドベクターはpSP64(プロメガ社)のほぼ2519塩基対HindI IIないしSphI制限断片から誘導した。断片1は、SphIおよびBglI I末端を持つ855塩基対断片を生じさせるための、DNAプライマー5’−G AAGCATGCCCGTTCTTATCAATAGTTTAGTCGAAAA TA−3’(配列番号:185)および5’−CATAAGATCTGGCAT TGTGTTATTATACTAACAAAAATAAG−3’(配列番号:1 86)を用いるポリマラーゼ鎖反応によって合成したSPV HindIII制 限断片M(23)のほぼ855塩基対サブ−断片である。断片2は、イー・コリ lacZ遺伝子を含有するプラスミドpJF751(49)から誘導した300 2塩基対BamHIないしPvuII断片である。断片3は、NVSL(参照株 )から得られたPRRSのU.S.単離体からのゲノムRNAを用いて逆転写お よびポリマラーゼ鎖反応(PCR)によって合成したEcoRIないしBamH I制限断片である。各相同性ベクターは1または複数のPRRSウイルスORF 2ないし7を含有する。PRRS ORF2を合成するために、プライマー(5 ’−AATGAATTCGAAATGGGGTCCATGCAAAGCCTTT TTG−3’;1/96.15)(配列番号:)はPRRS ORF2遺伝子の 5’末端から合成し、遺伝子の5’末端にEcoRI部位を導入する。プライマ ー(5’−CAAGGATCCCACACCGTGTAATTCACTGTGA GTTCG−3’;1/96.16)(配列番号)を逆転写およびPCRのため に使用し、PRRS ORF2遺伝子の3’末端から合成する。PCR産物をE coRIおよびBamHIで消化してPRRS ORF2遺伝子に対応する長さ の断片771塩基対を得た。ORF3を合成するために、プライマー(TTCG AATTCGGCTAATAGCTGTACATTCCTCCATATTT−3 ’;1/96.7)(配列番号)はPRRS ORF3遺伝子の5’末端から合 成し、遺伝子の5’末端にEcoRI部位を導入する。プライマー(5’−GGGGATCC TATCGCCGTACGGCACTGAGGG−3’;1/96 .8)(配列番号:)を逆転写およびPCRのために用い、PRRS ORF3 遺伝子の3’末端から合成する。PRRS ORF4を合成するために、プライ マー(5’−CCGAATTCGGCTGCGTCCCTTCTTTTCCTC ATGG−3’;1/96.11)(配列番号:)はPRRS ORF4遺伝子 の5’末端から合成し、5’末端にEcoRI部位を導入する。プライマー(5 ’−CTGGATCCTTCAAATTGCCAACAGAATGGCAAAA AGAC−3’;1/96.12)(配列番号:)を逆転写およびPCRのため に用い、PRRS ORF4遺伝子の3’末端から合成する。PCR産物をEc oRIおよびNamHIで消化してPRRS ORF4遺伝子に対応する長さの 断片537塩基対を得る。PRRS ORF5を合成するために、プライマー( 5’−TTGAATTC GTTGGAGAAATGCTTGACCGCGGGC−3’;1 /96.13)(配列番号:)はPRRS ORF5遺伝子の5’末端から合成 し、遺伝子の5’末端にEcoRI部位を導入する。プライマー(5’−GAAGGATCC TAAGGACGACCCCATTGTTCCGCTG−3’ ; 1/96.14)(配列番号:)を逆転写およびPCRのために用い、PRRS ORF5遺伝子の3’末端から合成する。PCR産物をEcoRIおよびBam HIで消化してPRRS ORF5遺伝子に対応する長さの断片603塩基対を 得る。PRRS ORF6を合成するために、プライマー(5’−CGGGAA TTC GGGGTCGTCCTTAGATGACTTCTGCC−3’;1/9 6.17)(配列番号:)はPRRS ORF6遺伝子を5’末端から合成し、 遺伝子の5’末端にEcoRI部位を導入する。プライマー(5’−GCGGA TCC TTGTTATGTGGCATATTTGACAAGGTTTAC−3’ ;1/96.18)(配列番号:)を逆転写およびPCRのために用い、PRRS ORF6遺伝子の3’末端から合成する。PCR産物をEcoRIおよびBa mHIで消化してPRRS ORF6に対応する長さの525塩基対を得る。P RRS ORF7を合成するために、プライマー(5’−GTCGAATTCG CCAAATAACAACGGCAAGCAGCAGAAG−3’:1/96. 19)(配列番号:)はPRRS ORF7の5’末端から合成し、遺伝子の5 ’末端にEcoRI部位を導入する。プライマー(5’−CAAGGATCCC AGCCCATCATGCTGAGGGTGATG−3’;1/96.20)( 配列番号:)を逆転写およびPCRのために合成し、PRRS ORF7遺伝子 の3’末端から合成する。断片4は、SalIおよびHindIII末端を持つ 1113塩基対を生じさせるための、DNAプライマー5’−CCGTAGTC GACAAAGATCGACTTATTAATATGTATGGGATT−3’ (配列番号:187)および5’−GCCTGAAGCTTCTAGTACAG TATTTACGACTTTTGAAT−3’)(配列番号:188)を用いる ポリメラーゼ鎖反応によって合成したSPV HindIII断片Mのほぼ11 13塩基対サブ断片である。仮性狂犬病遺伝子を発現する組換え豚痘ウイルス S−SPV−086は少なくとも3つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および 仮性狂犬病ウイルス(PRV)gDおよびgIについての遺伝子をSPV 61 7−68.1ORFに挿入した(唯一のAccI制限部位は唯一のNotI制限 部位で置き換えた)。lacZ遺伝子は合成後期プロモーター(LP1)の制御 下にあり、PRV gDおよびgI遺伝子は合成後期/初期プロモーター(LP 2EP2)の制御下にある。 S−SPV−077は少なくとも2つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および 仮性狂犬病ウイルス(PRV)gIについての遺伝子をSPV 617 48. 1ORFに挿入した(唯一のAccI制限部位は唯一のNotI制限部位で置き 換えた)。lacZ遺伝子は合成後期プロモーター(LP1)の制御下にあり、 PRV gI遺伝子は合成後期/初期プロモーター(LP2EP2)の制御下に ある。 S−SPV−079は少なくとも2つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および 仮性狂犬病ウイルス(PRV)gBについての遺伝子をSPV 617 48. 1ORFに挿入した(唯一のAccI制限部位は唯一のNotI制限部位で置き 換えた)。lacZ遺伝子は合成後期プロモーター(LP1)の制御下にあり、 PRV gB遺伝子は合成後期/初期プロモーター(LP2EP2)の制御下に ある。 S−SPV−076、S−SPV−077、およびS−SPV−079はS− SPV−001(Kasza株)から誘導した。これは「組換えSPVを創製するた めの相同組換え法」において相同性ベクターおよびウイルスS−SPV−001 を利用して達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPVについ てのスクリーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によってトラ ンスフェクション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の最終結 果はS−SPV−076、S−SPV−077、およびS−SPV−079と命 名した組換えウイルスであった。材料および方法に記載した青色プラーク・アッ セイによってモニターした複数継代によって、このウイルスを、β−ガラクトシ ダーゼ発現、純度、およびインサートの安定性につきアッセイした。最初の3ラ ウンドの精製後、観察された全てのプラークは青色であり、これはウイルスが純 粋で、安定であって外来性遺伝子を発現することを示す。 S−SPV−076、S−SPV−077、およびS−SPV−079はPR V糖蛋白質の発現につき「黒色プラーク・アッセイ」および「ウェスタンブロッ ト」によってテストした。 S−SPV−076、S−SPV−077、およびS−SPV−079はブタ においてPRV感染に対するワクチンとして有用であって、PRV gD、gI またはgBの発現に有用である。S−SPV−071はS−SPV−011、S −SPV−012、またはS−SPV−013のごときPRV gCを発現とす る組換え豚痘ウイルスと組み合わせたワクチンとして有用である。 143B 骨肉腫* A431 類表皮癌* A549 肺癌* Capan−1 肝臓癌* CF500 包皮繊維芽細胞 Chang肝臓 肝臓 Detroit ダウン包皮繊維芽細胞 HEL−198 胚性肺 HeLa 子宮頸部癌* Hep−2 表皮咽頭癌* HISM 腸平滑筋 HNK 新生児腎臓 MRC−5 胚性肺 NCI−H292 肺粘液性類表皮癌+ OVCAR−3 卵巣癌* RD 横紋筋肉腫+ THP 単球(白血病)* WIL2−NS Bリンパ球系、非分泌 WISH 羊膜 PBL 末梢血液リンパ球実施例38 PRRS遺伝子ORF2、ORF3、ORF4、ORF5、およびORF6を 発現する組換え豚痘ウイルス S−SPV−080少なくとも2つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルスで ある。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)およびブ タ生殖系および呼吸器系症候群ウイルス(PRRS)ORF2についての遺伝子 をSPV 738−94.4 ORFに挿入した(SPV O1L ORFの7 73塩基対欠失;1669ないし2452の欠失、配列番号:189)。lac Z遺伝子は豚痘POILプロモーターの制御下にあり、PRV ORF2遺伝子 は合成後期/初期プロモーター(LP2EP2)の制御下にある。 S−SPV−081は少なくとも2つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および ブタ生殖系および呼吸器系症候群ウイルス(PRRS)ORF3についての遺伝 子をSPV 738−94.4 ORFに挿入した(SPV O1L ORFの 773塩基対欠失;1669ないし2452の欠失、配列番号:189)。la cZ遺伝子は豚痘POILプロモーターの制御下にあり、PRV ORF3遺伝 子は合成後期/初期プロモーター(LP2EP2)の制御下にある。 S−SPV−082は少なくとも2つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および ブタ生殖系および呼吸器系症候群ウイルス(PRRS)ORF4についての遺伝 子をSPV 738−94.4 ORFに挿入した(SPV O1L ORFの 773塩基対欠失;1669ないし2452の欠失、配列番号:189)。la cZ遺伝子は豚痘POILプロモーターの制御下にあり、PRV ORF4遺伝 子は合成後期/初期プロモーター(LP2EP2)の制御下にある。 S−SPV−083は少なくとも2つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および ブタ生殖系および呼吸器系症候群ウイルス(PRRS)ORF5についての遺伝 子をSPV 738−94.4 ORFに挿入した(SPV O1L ORFの 773塩基対欠失;1669ないし2452の欠失、配列番号:189)。la cZ遺伝子は豚痘POILプロモーターの制御下にあり、PRV ORF5遺伝 子は合成後期/初期プロモーター(LP2EP2)の制御下にある。 S−SPV−084は少なくとも2つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および ブタ生殖系および呼吸器系症候群ウイルス(PRRS)ORF6についての遺伝 子をSPV 738−94.4 ORFに挿入した(SPV O1L ORFの 773塩基対欠失;1669ないし2452の欠失、配列番号:189)。la cz遺伝子は豚痘POILプロモーターの制御下にあり、PRV ORF6遺伝 子は合成後期/初期プロモーター(LP2EP2)の制御下にある。 S−SPV−085は少なくとも2つの外来性遺伝子を発現する豚痘ウイルス である。イー・コリβ−ガラクトシダーゼについての遺伝子(lacZ)および ブタ生殖系および呼吸器系症候群ウイルス(PRRS)ORF7についての遺伝 子をSPV 738−94.4 ORFに挿入した(SPV O1L ORFの 773塩基対欠失;1669ないし2452の欠失、配列番号:189)。la cZ遺伝子は豚痘POILプロモーターの制御下にあり、PRV ORF7遺伝 子は合成後期/初期プロモーター(LP2EP2)の制御下にある。 S−SPV−080、S−SPV−081、S−SPV−083、S−SPV −084およびS−SPV−085はS−SPV−001(Kasza株)から誘導 した。これは「組換えSPVを創製するための相同組換え法」において相同性ベ クター材料および方法(PRRS相同性ベクター)およびウイルスS−SPV− 001を利用して達成された。「β−ガラクトシダーゼを発現する組換えSPV についてのスクリーニング」(BLUOGALおよびCPRGアッセイ)によっ てトランスフェクション・ストックをスクリーニングした。赤色プラーク精製の 最終結果はS−SPV−080、S−SPV−081、S−SPV−083、S −SPV−084およびS−SPV−085と命名した組換えウイルスであった 。材料および方法に記載した青色プラーク・アッセイによってモニターした複数 継代によって、このウイルスを、β−ガラクトシダーゼ発現、純度、およびイン サートの安定性につきアッセイした。最初の3ラウンドの精製後、観察された全 てのプラークは青色であり、これはウイルスが純粋で、安定であって外来性遺伝 子を発現することを示す。 S−SPV−080、S−SPV−081、S−SPV−083、S−SPV −084およびS−SPV−085はブタにおいてPRRS感染に対するワクチ ンとして個々にまたは組み合わせて有用であって、PRRS ORF2、ORF 3、ORF4、ORF5、ORF6およびORF7の発現で有用である。実施例39 以下の実験を行って、培養においてヒト細胞に感染する、およびlacZのご とき外来性DNAを発現する豚痘ウイルスの能力を測定した。 S−SPV−003をMOI=0.1にて後記標記にリストしたヒト細胞系に 2ないし3時間吸着させた。細胞をPBSで3回すすぎ、増殖培地を添加し、細 胞を37℃で4日間インキュベートした。細胞を収穫し、3回の凍結/解凍にホ って200マイクロリットルのPBS中に溶解物を調製した。細胞夾雑物をペレ ット化し、10マイクロリットルの上清をONPGアッセイによって、37℃に て、ガラクトシダーゼ活性につき1/2時間アッセイした。表はS−SPV−0 03での種々のヒト細胞系の感染および細胞障害効果の相対的レベルおよびla cZの発現の結果を示す。 結果は、種々の細胞系はS−SPV−003を摂取し、lacZを発現する能 力が変化することを示す。CPEは全ての場合において最小であって、ウイルス 複製の結果とはならなかった。1つの例外はA549細胞であり、これは、1つ の例で、数ラウンドの細胞周期およびプレートからの剥がれを示さず、もう1つ の例は継代の間の力価の10倍増加であり、これは限定的ウイルス複製を示唆し た。いくつかの細胞系は、細胞障害効果を持たない有意なlacZ活性を示す。 異なる痘プロモーターは、多数のヒト細胞系で組換え豚痘ウイルスからのla cZを発現する。EP1、LP1、LP2、EP1LP2、LP2EP2、また はSPV PO1LプロモーターからのlacZを発現した6種の異なる豚痘ウ イルスを構築した。ウイルスを各々用いて、A549、Chang肝臓、または 143B細胞を0.1moiにて感染させ、細胞を2および3時間後にすすぎ、 次いで、37℃で4日間インキュベートした。各細胞系はプロモーター活性の異 なる階層を維持し、これは以下の実験で再現性があった。例えば、EP1、LP 2EP2、およびPO1Lプロモーターは143B細胞で最大の発現を与え、他 方、LP2はChang肝臓細胞で最も強力であり、EP1LP2はA549で 最も強力であった。Chang肝臓およびA549細胞において、PO1Lプロ モーターからの発現は最も貧弱であり、他方、143Bにおいては、LP2から の発現が貧弱であった。従って、異なるヒト細胞系は異なる方法で痘プロモータ ーを利用する。これは、異なる細胞系で複製経路に沿ってどれ位遠くまで豚痘ウ イルスが進行できるかを反映し得る。 これらの初期および後期プロモーターは、組換え豚痘ウイルスによって感染さ れたヒト細胞型に応じてより低いまたはより高いlacZ活性を呈した。異なる 標的組織に対して異なるプロモーターを選択することによって、豚痘ウイルスか ら標的組織に送達される外来性遺伝子産物の量を調節することができる。 組換え豚痘ウイルスはヒト感染性病気に対するワクチンとして、および治療剤 をヒトに送達するのに有用である。組換え豚痘ウイルスはヒトにおいてウイルス または細菌感染に対するワクチンとして、および抗生物質、腫瘍抗原、細胞表面 リガンドおよび受容体、サイトカインのごとき免疫変調分子を送達するための癌 または遺伝病のための治療剤として有用である。実施例40 ヒト細胞系におけるlacZのS−SPV−003発現 細胞障害効果およびlacZ発現の測定 細胞型 細胞障害効果* lacZ発現** A431 − − 類表皮癌* A549 ++ +++ 肺癌* Capan−1 − − 肺癌* CF500 + + 包皮繊維芽細胞 Chang肝臓 + +++ Detroit +/− − ガウン包皮繊維芽細胞 HEL−199 +/− +++ 胚性肺 HEp−2 − + 表皮咽頭癌* HISN + + 腸平滑筋 HNK − ++ 新生児腎臓 MRC−5 +/− + 胚性肺 NCI−H292 − +++ 肺粘液性類表皮癌* OVCAR−3 − +++ 卵巣癌* RD − + 横紋筋肉腫+ THP − + 単球(白血病)* WIL2−NS − −−−− Bリンパ球系、非分泌 WISH +/− 羊膜 HeLa − +++ PBL − − 末梢血液リンパ球 *ヒト細胞をSPVで感染させた場合、細胞障害効果が時々観察され る。ほとんどの細胞系において、この細胞障害効果は細胞の出現の 変化によって示され、細胞は薄くなり、エッジに沿ってより凸凹に なり;細胞は緊張しているように見える。この現象は以下のごとく に評価される。 −は感染および非感染細胞の間に差異のないことを示す。 +/−は、ほとんどの細胞が正常に見えるにも拘わらず、単層が非感 染のものと視覚的に異なることを示す。 +は、単層が明らかに侵されており、ほとんどの細胞が緊張して見え ることを示す。系列的継代後に力価が得られたある種の細胞(He La、CF500、143B)においては、1つの例外を除き、S PVの複製の証拠がなかったことに注意すべきである。 A549は、細胞が感染の間に丸くなってプレートから剥がれた場合に、1つ の例において細胞障害効果につき++を与えたが、この観察は反復されなかつた 。また、A549は継代の間に10倍増加の力価の証拠をもう1つの例で示し、 これは限定的ウイルス複製を支持し得ることを示す。 ** 35mm皿の1/20からの細胞溶解物当たりのA260単位で表 したβ−ガラクトシダーゼ活性 − 活性無し + 0.2−0.9A260単位 ++ 0.9−1.6A260単位 +++ 1.6A260単位より大 請求の範囲 1.豚痘ウイルスゲノムDNA中に挿入された外来DNA配列を含む組み換え 豚痘ウイルスであって、前記外来DNA配列が、豚痘ウイルスゲノムDNAのHi ndIII M断片の略2kBのHindIII〜BglII亜断片内に挿入される組み換え豚痘ウ イルス。 2.請求項1に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、前記外来DNA配列が 、豚痘ウイルスゲノムDNAの略2kBのHindIII〜BglII亜断片内におけるBglI I部位内に挿入される組み換え豚痘ウイルス。 3.請求項1に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、前記外来DNAが、豚 痘ウイルスチミジンキナーゼをコードするオープンリーディングフレーム内に位 置するNdeI部位内に挿入される組み換え豚痘ウイルス。 4.請求項2に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、前記外来DNAが、豚 痘ウイルスo1L遺伝子をコードするオープンリーディングフレーム中に挿入され る組み換え豚痘ウイルス。 5.豚痘ウイルスゲノムDNA中に挿入された外来DNA配列を含む組み換え 豚痘ウイルスであって、前記外来DNA配列が、豚痘ウイルスゲノムDNAのHi ndIII N断片内に挿入されており、豚痘ウイルスに感染した宿主細胞内で発現ず ることができる組み換え豚痘ウイルス。 6.請求項5に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、前記外来DNA配列が 豚痘ウイルスゲノムDNAのHind III N断片の略2.0kB Hind III〜BamHI亜 断片内に挿入される組み換え豚痘ウイルス。 7.請求項6に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、前記外来DNA配列が 豚痘ウイルスゲノムDNAのHind III N断片の略1.2kB BamHI〜Hind III亜 断片内に挿入される組み換え豚痘ウイルス。 8.請求項6に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、前記外来DNA配列が 、豚痘ウイルスゲノムDNAのHind III N断片の略2.0kB Hind III〜BamHI 亜断片におけるオープンリーディングフレーム中に挿入される組み換え豚痘ウイ ノレス。 9.請求項8に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、前記オープンリーディ ングフレームが、I7L遺伝子をコードする組み換え豚痘ウイルス。 10.請求項6に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、前記外来DNA配列 が、豚痘ウイルスゲノムDNAの略2.0kBHindIII〜BamHI亜断片内における EcoRV制限エンドヌクレアーゼ部位内に挿入される組み換え豚痘ウイルス。 11.請求項6に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、前記外来DNA配列 が、豚痘ウイルスゲノムDNAの略2.0kBHindIII〜BamHI亜断片内における SnaBI制限エンドヌクレアーゼ部位内に挿入される組み換え豚痘ウイルス。 12.請求項8に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、前記外来DNA配列 が、豚痘ウイルスゲノムDNAのHindIII N断片の略2.0kBHindIII〜BamHI亜断 片内におけるオープンリーディングフレーム中に挿入される組み換え豚痘ウイノ レス。 13.請求項7に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、前記オープンリーデ ィングフレームが、I4L遺伝子をコードする組み換え豚痘ウイルス。 14.請求項7に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、前記外来DNA配列 が、豚痘ウイルスゲノムDNAの略1.2kBHindIII〜BamHI亜断片内におけるBgl II制限エンドヌクレアーゼ部位内に挿入される組み換え豚痘ウイルス。 15.豚痘ウイルスゲノムDNA中に挿入された外来DNA配列を含む組み換 え豚痘ウイルスであって、前記外来DNA配列が、豚痘ウイルスゲノムDNAの HindIII K断片内に挿入されており、豚痘ウイルスに感染した宿主細胞内で発現 することができる組み換え豚痘ウイルス。 16.請求項15に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、前記外来DNA配 列が、豚痘ウィルスゲノムDNAのHindIII K断片の略3.2kB亜断片内に挿入さ れる組み換え豚痘ウイルス。 17.請求項16に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、前記外来DNA配 列が、豚痘ウイルスゲノムDNAのHindIII K断片の略3.2kB亜断片内における オープンリーディングフレーム中に挿入される組み換え豚痘ウイルス。 18.請求項17に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、前記オープンリー ディングフレームが、B18R遺伝子をコードする組み換え豚痘ウイルス。 19.請求項17に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、前記オープンリー ディングフレームがB4R遺伝子をコードする組み換え豚痘ウイルス。 20.請求項1に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、前記外来DNA配列 が、ポリペプチドをコードする組み換え豚痘ウイルス。 21.請求項20に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、前記ポリペプチド が、抗原性である組み換え豚痘ウイルス。 22.請求項1に記載の組み換え鶏痘ウイルスであって、さらに検出マーカー をコードする外来DNA配列を含む組み換え鶏痘ウイルス。 23.請求項22に記載の組み換え鶏痘ウイルスであって、前記検出マーカー が、大腸菌(E.Coli)ベーターガラクトシダーゼである組み換え鶏痘ウイルス。 24.請求項22に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、前記検出マーカー が、大腸菌(E.Coli)ベーターグルクロニダーゼである組み換え豚痘ウイルス。 25.請求項1に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、前記外来DNA配列 が、サイトカインをコードする組み換え豚痘ウイルス。 26.請求項25に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、前記サイトカイン が、ニワトリ骨髄単球増殖因子(cMGF)またはニワトリインターフェロン( cIFN)である組み換え豚痘ウイルス。 27.請求項25に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、前記サイトカイン が、インターロイキン−2、インターロイキン−6、インターロイキン−12、 インターフェロン、顆粒球−マクロファージコロニー刺激因子およびインターロ イキン受容体からなる群から選択される組み換え豚痘ウイルス。 28.請求項21に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、前記抗原性ポリペ プチドが、ヒト・ヘルペスウイルス、単純ヘルペスウイルス−1、単純ヘルペス ウイルス−2、ヒト・サイトメガロウイルス、エプスタインーバールウイルス、 水痘帯状疱疹ウイルス、ヒト・ヘルペスウイルス−6、ヒト・ヘルペスウイルス −7、ヒト・インフルエンザ、ヒト免疫不全ウイルス、狂犬病ウイルス、麻疹ウ イルス、B型肝炎ウイルスおよびC型肝炎ウイルスからなる群から誘導される組 み換え豚痘ウイルス。 29.請求項21に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、前記抗原性ポリペ プチドが、B型肝炎ウイルスコアタンパクまたはB型肝炎ウイルス表面タンパク である組み換え豚痘ウイルス。 30.請求項21に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、前記抗原性ポリペ プチドが、ウマ・インフルエンザウイルス・ノイラミニダーゼまたは赤血球凝集 素である組み換え豚痘ウイルス。 31.請求項21に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、前記抗原性ポリペ ブチドが、ウマ・インフルエンザウイルスA型/アラスカ91ノイラミニダーゼ 、ウマ・インフルエンザウイルスA型/ケンタッキー92ノイラミニダーゼ、ウ マ・インフルエンザウイルスA型/プラハ56ノイラミニダーゼ、ウマ・インフ ルエンザウイルスA型/マイアミ63ノイラミニダーゼ、ウマ・インフルエンザ ウイルスA型/ケンタッキー81ノイラミニダーゼ、ウマ・ヘルペスウイルス1 型糖タンパクB及およびウマヘルペスウイルス1型糖タンパクDからなる群から 選択される組み換え豚痘ウイルス。 32.請求項21に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、前記抗原性ポリペ プチドが、豚コレラウイルス糖タンパクE1、豚コレラウイルス糖タンパクE2 、豚インフルエンザウイルス赤血球凝集素、豚インフルエンザウイルスノイラミ ニダーゼ、豚インフルエンザウイルスマトリックスおよび豚インフルエンザウイ ルス核タンパク質、仮性狂犬病ウイルス糖タンパクB、仮性狂犬病ウイルス糖タ ンパクC、仮性狂犬病ウイルス糖タンパク質DおよびPRRSウイルスORF7 からなる群から誘導される組み換え豚痘ウイルス。 33.請求項21に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、前記抗原性ポリペ プチドが、感染性ウシ鼻腔気管炎ウイルス糖タンパクE、ウシ呼吸器シンシチア ウイルス付着タンパク(BRSV G)、ウシ呼吸器シンシチアウイルス融合タ ンパク(BRSV F)、ウシ呼吸器シンシチアウイルス核キャプシドタンパク質( BRSV N)、ウシ・パラインフルエンザウイルス3型融合タンパク、およびウ シ・パラインフルエンザウイルス3型赤血球凝集素ノイラミニダーゼからなる群 から選択される組み換え豚痘ウイルス。 34.請求項21に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、前記前記抗原性ポ リペプチドが、ウシ・ウイルス性下痢ウイルス(BVDV)糖タンパク48また は糖タンパク53である組み換え豚痘ウイルス。 35.請求項21に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、前記外来DNA配 列が、ネコ免疫不全ウイルスgag、ネコ免疫不全ウイルスenv、感染性咽頭 気管炎ウイルス糖タンパクB、感染性咽頭気管炎ウイルス糖タンパクI、感染性 咽頭気管炎ウイルス糖タンパクD、感染性ウシ鼻腔気管炎ウイルス糖タンパクG 、感染性ウシ鼻腔気管炎ウイルス糖タンパクE、仮性狂犬病ウイルス糖タンパク 50、仮性狂犬病ウイルスII糖タンパクB、仮性狂犬病ウイルスIII糖タンパク C、仮性狂犬病ウイルス糖タンパクE、仮性狂犬病ウイルス糖タンパクH、マレ ック病ウイルス糖タンパクA、マレック病ウイルス糖タンパクB、マレック病ウ イルス糖タンパクD、ニューキャッスル病ウイルス赤血球凝集素またはノイラミ ニダーゼ、ニューキャッスル病ウイルス融合、感染性嚢症ウイルスVP2、感染 性嚢症ウイルスVP3、感染性嚢症ウイルスVP4、感染性嚢症ウイルスポリプ ロテイン、感染性気管支炎ウイルススパイク、感染性気管支炎ウイルスマトリッ クス、およびニワトリ貧血ウイルスからなる群から誘導され、または誘導可能な 抗原性ポリペプチドをコードする組み換え豚痘ウイルス。 36.請求項1に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、前記外来DNA配列 が、プロモーターの制御下にある組み換え豚痘ウイルス。 37.請求項36に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、前記外来DNA配 列が、内因性の上流ポックスウイルスプロモーターの制御下にある組み換え豚痘 ウイルス。 38.請求項36に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、前記外来DNA配 列が、異種の上流プロモーターの制御下にある組み換え豚痘ウイルス。 39.請求項37に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、前記プロモーター が、合成ポックスウイルスプロモーター、ポックス合成後期プロモーター1、ポ ックス合成後期プロモーター2初期プロモーター2、ポックス01Lプロモータ ー、ポックスI4Lプロモーター、ポックスI3Lプロモーター、ポックスI2 Lプロモーター、ポックスI1Lプロモーター、およびポックスE10Rプロモ ーターからなる群から選択される組み換え豚痘ウイルス。 40.組み換え豚痘ウイルス1であって、S−SPV−042と命名された組 み換え豚痘ウイルス。 41.組み換え豚痘ウイルスであって、S−SPV−043と命名された組み 換え豚痘ウイルス。 42.組み換え豚痘ウイルスであって、S−SPV−041と命名された組み 換え豚痘ウイルス。 43.組み換え豚痘ウイルスであって、S−SPV−045と命名された組み 換え豚痘ウイルス。 44.組み換え豚痘ウイルス1であって、S−SPV−046と命名された組 み換え豚痘ウイルス。 45.組み換え豚痘ウイルスであって、S−SPV−047と命名された組み 換え豚痘ウイルス。 46.組み換え豚痘ウイルスであって、S−SPV−048と命名された組み 換え豚痘ウイルス。 47.組み換え豚痘ウイルスであって、S−SPV−049と命名された組み 換え豚痘ウイルス。 48.組み換え豚痘ウイルスであって、S−SPV−050と命名された組み 換え豚痘ウイルス。 49.組み換え豚痘ウイルスであって、S−SPV−052と命名された組み 換え豚痘ウイルス。 50.組み換え豚痘ウイルスであって、S−SPV−053と命名された組み 換え豚痘ウイルス。 51.組み換え豚痘ウイルスであって、S−SPV−054と命名された組み 換え豚痘ウイルス。 52.組み換え豚痘ウイルスであって、S−SPV−055と命名された組み 換え豚痘ウイルス。 53.請求項12に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、S−SPV−06 0と命名された組み換え豚痘ウイルス。 54.請求項13に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、S−SPV−06 1と命名された組み換え豚痘ウイルス。 55.請求項16に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、S−SPV−06 2と命名された組み換え豚痘ウイルス。 56.二本鎖DNA分子を含む豚痘ウイルスのウイルスゲノム中に外来DNA を挿入することにより、組み換え豚痘ウイルスを製造するための相同性ベクター であって、 (a)通常は豚痘ウイルスウイルスゲノム内に存在しない二本鎖の外来D NAと; (b)前記外来DNAの一端に存在する、前記豚痘ウイルスウイルスゲノ ムのコーディング領域のHindIII N断片の一方の側に位置する前記 ウイルスゲノムに対して相同性である二本鎖豚痘ウイルスDNAと ; (c)前記外来DNAの他端に存在する、前記豚痘ウイルスウイルスゲノ ムのコーディング領域のHindIII N断片の他方の側に位置する前記 ウイルスゲノムに対して相同性である二本鎖豚痘ウイルスDNA; とを具備した相同性ベクター。 57.請求項56に記載の相同性ベクターであって、前記外来DNA配列が、 サイトカインをコードする相同性ベクター。 58.請求項57に記載の相同性ベクターであって、前記サイトカインが、ニ ワトリ骨髄単球増殖因子(cMGF)またはニワトリ・インターフェロン(cI FN)である相同性ベクター。 59.請求項56に記載の相同性ベクターであって、前記外来DNA配列が、 ポリペプチドをコードする相同性ベクター。 60.請求項59に記載の相同性ベクターであって、前記ポリペプチドが、抗 原性である相同性ベクター。 61.請求項56に記載の相同性ベクターであって、前記外来DNA配列が、 プロモーターの制御下にある相同性ベクター。 62.動物を豚痘ウイルスに対して免疫化するために有用なワクチンであって 、有効な免疫化量の請求項1に記載の組み換え豚痘ウイルスと、適切なキャリア とを含有するワクチン。 63.ヒトをヒト病原体に対して免疫化する方法であって、前記動物に対して 、有効免疫化量の請求項62に記載のワクチンを投与することを具備した方法。 64.動物を動物の病原体に対して免疫化する方法であって、前記動物に対し て、有効免疫化量の請求項62に記載のワクチンを投与することを具備した方法 。 65.ヒトの免疫応答を高める方法であって、有効量の請求項62に記載のワ クチンの組み換え豚痘ウイルスおよび適切なキャリアをヒトに投与することを具 備した方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 08/488,237 (32)優先日 平成7年6月7日(1995.6.7) (33)優先権主張国 米国(US) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,SZ,U G),AM,AT,AU,BB,BG,BR,BY,C A,CH,CN,CZ,DE,DK,EE,ES,FI ,GB,GE,HU,IS,JP,KE,KG,KP, KR,KZ,LK,LR,LT,LU,LV,MD,M G,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO ,RU,SD,SE,SG,SI,SK,TJ,TM, TT,UA,UG,US,UZ,VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.豚痘ウイルスゲノムDNA中に挿入された外来DNA配列を含む組み換え 豚痘ウイルスであって、前記外来DNA配列は、豚痘ウイルスゲノムDNAのHi ndIII M断片内に挿入されており、豚痘ウイルスに感染した宿主細胞中で発現す ることができる組み換え豚痘ウイルス。 2.請求項1に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、前記外来DNA配列は 、豚痘ウイルスゲノムDNAの前記HindIII M断片における略2KbのHindIII〜 BglII亜断片内に挿入される組み換え豚痘ウイルス。 3.請求項2に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、前記外来DNA配列が 、豚痘ウイルスゲノムDNAの略2KbのHindIII〜BglII亜断片内に位置するBg lII部位内に挿入される組み換え豚痘ウイルス。 4.請求項1に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、前記外来DNA配列が 、豚痘ウイルスゲノムDNAのHindIIIM断片における大きい方のHindIII〜BglII 亜断片内に挿入される組み換え豚痘ウイルス。 5.請求項4に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、前記外来DNA配列が 、豚痘ウイルスゲノムDNAの前記大きい方のHindIII〜BglII亜断片内に位置す るAccI部位内に挿入される組み換え豚痘ウイルス。 6.請求項1に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、更に、豚痘ウイルスチ ミジンキナーゼをコードするオープンリーディングフレーム中に挿入された外来 DNA配列を含んだ組み換え豚痘ウイルス。 7.請求項6に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、前記外来DNAは、豚 痘ウイルスチミジンキナーゼをコードするオープンリーディングフレーム内に位 置するNdeI部位中に挿入された外来DNA配列を含んだ組み換え豚痘ウイルス。 8.豚痘ウイルスゲノムDNA中に挿入された外来DNA配列を含む組み換え 豚痘ウイルスであって、前記外来DNA配列は、豚痘ウイルスゲノムDNAのHi ndIII N断片内に挿入されており、豚痘ウイルスに感染した宿主細胞中で発現す ることができる組み換え豚痘ウイルス。 9.請求項8に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、前記外来DNA配列は 、豚痘ウイルスゲノムDNAの前記HindIII N断片における略2KbのHindIII〜 BamHI亜断片内に挿入される組み換え豚痘ウイルス。 10.請求項8に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、前記外来DNA配列 が、豚痘ウイルスゲノムDNAの前記HindIIIN断片における略1.2kBのBamHI〜 HindIII亜断片内に挿入される組み換え豚痘ウイルス。 11.請求項9に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、前記DNA配列が、 豚痘ウイルスゲノムDNAのHindIII N断片の略2.0kBのHindIII〜BamHI亜断片 内のオープンリーディングフレーム中に挿入される組み換え豚痘ウイルス。 12.請求項11に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、前記リーディング フレームはI7L遺伝子をコードする組み換え豚痘ウイルス。 13.請求項9に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、前記外来DNA配列 が、豚痘ウイルスゲノムDNAの略2.0kBのHindIII〜BamHI亜断片内におけるE coRV制限エンドヌクレアーゼ部位内に挿入される組み換え豚痘ウイルス。 14.請求項9に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、前記外来DNA配列 が豚痘ウイルスゲノムDNAの略2.0kBのHindIII〜BamHI亜断片内におけるSna BI制限エンドヌクレアーゼ部位内に挿入される組み換え豚痘ウイルス。 15.請求項10に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、前記外来DNA配 列は、豚痘ウイルスゲノムDNAの前記HindIII N断片における略2.0kBのHind III〜BamHI亜断片内のオープンリーディングフレーム中に挿入される組み換え豚 痘ウイルス。 16.請求項15に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、前記オープンリー ディングフレームはI4L遺伝子をコードする組み換え豚痘ウイルス。 17.請求項15に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、前記外来DNA配 列は、豚痘ウイルスゲノムDNAの前記略2.0kBのHindIII〜BamHI亜断片内の BglII制限エンドヌクレアーゼ内に挿入される組み換え豚痘ウイルス。 18.豚痘ウイルスゲノムDNA中に挿入された外来DNA配列を含む組み換 え豚痘ウイルスであって、前記外来DNA配列は、豚痘ウイルスゲノムDNAの HindIII M断片内に挿入されており、豚痘ウイルスに感染した宿主細胞中で発現 することができる組み換え豚痘ウイルス。 19.請求項18に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、前記外来DNA配 列は、豚痘ウイルスゲノムDNAの前記HindIII M断片における略2.0KbのBgl II〜HindIII亜断片内に挿入される組み換え豚痘ウイルス。 20.請求項19に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、前記外来DNA配 列が、豚痘ウイルスゲノムDNAの前記HindIII M断片における略3.6kBの大 きい方のHindIII〜BglII亜断片内に挿入される組み換え豚痘ウイルス。 21.請求項20に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、前記DNA配列が 、豚痘ウイルスゲノムDNAの前記HindIII M断片の略2.0kBのBglIIBglII〜H indIII亜断片内のオープンリーディングフレーム中に挿入される組み換え豚痘ウ イルス。 22.請求項21に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、前記オープンリー ディングフレームはI4L遺伝子をコードする組み換え豚痘ウイルス。 23.請求項21に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、前記オープンリー ディングフレームは01L遺伝子をコードする組み換え豚痘ウイルス。 24.請求項19に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、前記外来DNA配 列が、豚痘ウイルスゲノムDNAの略2.0kBのBglII〜HindIII亜断片内におけ るBglII制限エンドヌクレアーゼ部位内に挿入される組み換え豚痘ウイルス。 25.請求項24に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、前記外来DNA配 列は、豚痘ウイルスゲノムDNAの前記HindIII M断片における略3.6kBの大き い方のHindIII〜BamHI亜断片内のオープンリーディングフレーム中に挿入される 組み換え豚痘ウイルス。 26.豚痘ウイルスゲノムDNA中に挿入された外来DNA配列を含む組み換 え豚痘ウイルスであって、前記外来DNA配列は、豚痘ウイルスゲノムDNAの HindIII K断片内に挿入されており、豚痘ウイルスに感染した宿主細胞中で発現 することができる組み換え豚痘ウイルス。 27.請求項26に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、前記外来DNA配 列は、豚痘ウイルスゲノムDNAの前記HindIII K断片における略3.2Kbの亜 断片内に挿入される組み換え豚痘ウイルス。 28.請求項27に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、前記外来DNA配 列が、豚痘ウイルスゲノムDNAの前記HindIII K断片における略3.6kBのオ ープンリーディングフレーム中に挿入される組み換え豚痘ウイルス。 29.請求項21に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、前記オープンリー ディングフレームはB18R遺伝子をコードする組み換え豚痘ウイルス。 30.請求項28に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、前記オープンリー ディングフレームはB4R遺伝子をコードする組み換え豚痘ウイルス。 31.請求項1に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、前記外来DNA配列 はポリペプチドをコードする組み換え豚痘ウイルス。 32.請求項31に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、前記ポリペプチド が抗原性である組み換え豚痘ウイルス。 33.請求項1に記載の組み換え鶏痘ウイルスであって、更に、検出マーカー をコードする外来DNA配列を含んでいる組み換え鶏痘ウイルス。 34.請求項33に記載の組み換え鶏痘ウイルスであって、前記検出マーカー が大腸菌(E.coli)ベーターガラクトシダーゼである組み換え鶏痘ウイルス。 35.請求項33に記載の組み換え鶏痘ウイルスであって、前記検出マーカー が大腸菌(E.coli)ベーターグルクロニダーゼである組み換え鶏痘ウイルス。 36.請求項1に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、前記外来DNA配列 がサイトカインをコードする組み換え豚痘ウイルス。 37.請求項36に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、前記サイトカイン がニワトリ骨髄単球増殖因子(cMGF)またはニワトリ・インターフェロン( cIFN)である組み換え豚痘ウイルス。 38.請求項36に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、前記サイトカイン が、インターロイキン2、インターロイキン6、インターロイキン12、インタ ーフェロン、顆粒球-マクロファージコロニー刺激因子、およびインターロイキ ン受容体からなる群から選択される組み換え豚痘ウイルス。 39.請求項32に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、前記抗原性ポリペ プチドは、ヒト・ヘルペスウイルス、単純ヘルペスウイルス−1、単純ヘルペス ウイルス−2、ヒト・サイトメガロウイルス、エプスタイン−バーウイルス、水 痘帯状疱疹ウイルス、ヒト・ヘルペスウイルス−6、ヒト・ヘルペスウイルス− 7、ヒト・インフルエンザ、ヒト免疫不全ウイルス、狂犬病ウイルス、麻疹ウイ ルス、 B型肝炎ウイルスおよびC型肝炎ウイルスからなる群から誘導される組み換え豚 痘ウイルス。 40.請求項32に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、前記抗原性ポリペ プチドは、B型肝炎ウイルスコアタンパクまたはB型肝炎ウイルス表面タンパク である組み換え豚痘ウイルス。 41.請求項32に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、前記抗原性ポリペ プチドは、ウマ・インフルエンザウイルス・ノイラミニダーゼまたは赤血球凝集 素である組み換え豚痘ウイルス。 42.請求項32に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、前記抗原性ペプチ ドが、ウマ・インフルエンザウイルスA型/アラスカ91ノイラミニダーゼ、ウ マ・インフルエンザウイルスA型/ケンタッキー92ノイラミニダーゼ、ウマ・ インフルエンザウイルスA型/プラーク56ノイラミニダーゼ、ウマ・インフル エンザウイルスA型/マイアミ63ノイラミニダーゼ、ウマ・インフルエンザウ イルスA型/ケンタッキー81ノイラミニダーゼ、ウマ・ヘルペスイウルス1型 糖タンパクDからなる群から選択される組み換え豚痘ウイルス。 43.請求項32に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、前記抗原性ポリペ プチドが、豚コレラウイルスgE1、豚コレラウイルスgE2、豚インフルエン ザウイルス赤血球凝集素、ノイラミニダーゼ、マトリックスおよび核タンパク、 仮性狂犬病ウイルスgB、gCおよびgD、並びにPRRSウイルスORF7か らなる群から誘導される組み換え豚痘ウイルス。 44.請求項32に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、前記抗原性ポリペ プチドが、感染性ウシ鼻腔気管炎ウイルスgE、ウシ呼吸器シンシチアウイルス 付着タンパク(BRSV G)、ウシ呼吸器シンシチアウイルス融合タンパク( BRSV F)、ウシ呼吸器シンシチアウイルス核キャプシドタンパク(BRS V N)、ウシ・パラインフルエンザウイルス3型融合タンパク、およびウシ・ パラインフルエンザウイルス3型赤血球凝集素ノイラミニダーゼからなる群から 選択される組み換え豚痘ウイルス。 45.請求項32に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、前記抗原性ポリペ プチドは、ウシ・ウイルス性下痢ウイルス(BVDV)糖タンパク48または糖 タンパク53である組み換え豚痘ウイルス。 46.請求項32に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、前記外来DNA配 列は、ネコ免疫不全ウイルスgag、ネコ免疫不全ウイルスenv、感染性咽頭 気管炎ウイルス糖タンパクB、感染性咽頭気管炎ウイルスgI、感染性咽頭気管 炎ウイルスgD、感染性ウシ鼻腔気管炎ウイルス糖タンパクG、感染性ウシ鼻腔 気管炎ウイルス糖タンパクE、仮性狂犬病ウイルス糖タンパク50、仮性狂犬病 ウイルスII糖タンパクB、仮性狂犬病ウイルスIII糖タンパクC、仮性狂犬病ウ イルス糖タンパクE、仮性狂犬病ウイルス糖タンパクH、マレック病ウイルス糖 タンパクA、マレック病ウイルス糖タンパクB、マレック病ウイルス糖タンパク D、ニューキャッスル病ウイルス赤血球凝集素又はノイラミニダーゼ、ニューキ ャッスル病ウイルス融合、感染性嚢症ウイルスVP2、感染性嚢症ウイルスVP 3、感染性嚢症ウイルスVP4、感染性嚢症ウイルスポリプロテイン、感染性気 管支炎ウイルススパイク、感染性気管支炎ウイルスマトリックス、およびニワト リ貧血ウイルスからなる群から誘導され、または誘導可能な抗原性ポリペプチド をコードする組み換え豚痘ウイルス。 47.請求項1の相同性ベクターであって、前記阿木ライDNA配列がプロモ ータの制御下にある相同性ベクター。 48.請求項47に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、前記外来DNA配 列が、外因性の上流ポックスウイルスプロモータの制御下にある組み換え豚痘ウ イルス。 49.請求項47に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、前記外来DNA配 列が、異種の上流プロモータの制御下にある組み換え豚痘ウイルス。 50.請求項47に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、前記プロモータは 、合成ポックスウイルスプロモータ、ポックス合成後期プロモータ1、ポックス 合成後期プロモータ2初期プロモータ2、ポックス01Lプロモータ、ポックス I4Lプロモータ、ポックスI3Lプロモータ、ポックスI2Lプロモータ、ポ ックスI1LプロモータおよびポックスE10Rプロモータからなる群から選択 される組み換え豚痘ウイルス。 51.請求項1に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、S−SPV−042 と命名された組み換え豚痘ウイルス。 52.請求項1に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、S−SPV−043 と命名された組み換え豚痘ウイルス。 53.請求項1に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、S−SPV−041 と命名された組み換え豚痘ウイルス。 54.請求項1に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、S−SPV−045 と命名された組み換え豚痘ウイルス。 55.請求項1に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、S−SPV−046 と命名された組み換え豚痘ウイルス。 56.請求項1に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、S−SPV−047 と命名された組み換え豚痘ウイルス。 57.請求項1に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、S−SPV−048 と命名された組み換え豚痘ウイルス。 58.請求項8に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、S−SPV−049 と命名された組み換え豚痘ウイルス。 59.請求項8に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、S−SPV−050 と命名された組み換え豚痘ウイルス。 60.請求項1に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、S−SPV−052 と命名された組み換え豚痘ウイルス。 61.請求項1に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、S−SPV−053 と命名された組み換え豚痘ウイルス。 62.請求項1に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、S−SPV−054 と命名された組み換え豚痘ウイルス。 63.請求項1に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、S−SPV−055 と命名された組み換え豚痘ウイルス。 64.請求項8に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、S−SPV−060 と命名された組み換え豚痘ウイルス。 65.請求項8に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、S−SPV−061 と命名された組み換え豚痘ウイルス。 66.請求項8に記載の組み換え豚痘ウイルスであって、S−SPV−062 と命名された組み換え豚痘ウイルス。 67.二本鎖DNA分子を有する豚痘ウイルスのウイルスゲノム中に外来DN Aを挿入することにより、組み換え豚痘ウイルスを製造するための相同性ベクタ ーであって、 (a)通常は豚痘ウイルスゲノム内に存在しない二本鎖の外来DNAと; (b)前記外来DNAの一端に存在する、前記豚痘ウイルスゲノムのコー ディング領域のHindIII N断片の一方の側に位置する前記ウイルス ゲノムに対して相同性である二本鎖豚痘ウイルスDNAと; (c)前記外来DNAの他端に存在する、前記豚痘ウイルスゲノムのコー ディング領域のHindIII N断片の他方の側に位置する前記ウイルス ゲノムに対して相同性である二本鎖豚痘ウイルスDNA; とを具備した相同性ベクター。 68.請求項67に記載の相同性ベクターであって、前記外来DNA配列がサ イトカインをコードする相同性ベクター。 69.請求項68に記載の相同性ベクターであって、前記サイトカインがニワ トリ骨髄単球増殖因子(cMGF)またはニワトリ・インターフェロン(cIF N)である相同性ベクター。 70.請求項67に記載の相同性ベクターであって、前記外来DNA配列がポ リペプチドをコードする相同性ベクター。 71.請求項70に記載の相同性ベクターであって、前記ポリペプチドは抗原 性である相同性ベクター。 72.請求項67に記載の相同性ベクターであって、前記外来DNA配列がプ ロモータの制御下にある相同性ベクター。 73.動物を豚痘ウイルスに対して免疫化するために有用なワクチンであって 、有効な免疫化量の請求項1に記載の組み換え豚痘ウイルスと、適切なキャリア とを含有するワクチン。 74.動物をヒト病原体に対して免疫化する方法であって、前記動物に対して 、有効免疫化量の請求項73に記載のワクチンを投与することを具備した方法。 75.動物の病原体に対して動物を免疫化する方法であって、前記動物に対し て、有効免疫化量の請求項73に記載のワクチンを投与することを具備した方法 。 76.鳥類の免疫応答を高める方法であって、身体(person)に対して、有効投 与量の請求項1に記載の組み換え豚痘ウイルスおよび適切なキャリアを投与する ことを具備した方法。
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