JP2001519149A - 双性イオン性低分子量物質の使用によるタンパク質の再生方法 - Google Patents

双性イオン性低分子量物質の使用によるタンパク質の再生方法

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JP2001519149A JP2000514994A JP2000514994A JP2001519149A JP 2001519149 A JP2001519149 A JP 2001519149A JP 2000514994 A JP2000514994 A JP 2000514994A JP 2000514994 A JP2000514994 A JP 2000514994A JP 2001519149 A JP2001519149 A JP 2001519149A
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Abstract

(57)【要約】 TGF−βファミリーの蛋白の再生方法を開示する。該方法は、非デタージェント性双性イオン性化合物である1またはそれ以上の化合物、例えば、スルホベタイン、置換ピリジン、置換ピロールおよび酸置換アミノシクロヘキサンを再生剤として使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明はタンパク質の再生方法、とりわけ骨形態形成タンパク質(「BMP」
)のごときタンパク質の形質転換成長因子ベータ(「TGF−β」)スーパーフ
ァミリーのタンパク質のメンバーの再生方法に関する。これらの方法はとりわけ
細菌細胞培養で不溶性形態で生成される生物学的に活性な二量体の組換え骨形態
形成タンパク質の製造方法の改良に有用である。
【0002】発明の背景 最近、当該分野で骨形態形成タンパク質と称する多くのタンパク質を哺乳動物
に移植すると骨または軟骨形成を誘起できることが判明している。たとえば、W
angら、米国特許第5013649号(出典明示により本明細書の一部とする
)ではウシおよびヒトの骨形態形成タンパク質2A(現在は骨形成形態タンパク
質―2という)および2B(現在は骨形成形態タンパク質―4という)をコード
するDNA配列;これらのDNA配列によりコードされる対応するタンパク質、
ならびにBMP−2A(現在はBMP−2という)およびBMP−2B(現在は
BMP−4という)タンパク質の組換え製造方法について記載されている。これ
らのタンパク質は哺乳動物における骨および軟骨損傷および障害の治療において
広範な医学的適用が可能であると考えられる。これらの骨形態形成タンパク質に
関して予期される医学的な必要性を充たすためには非常に多量の生物学的に活性
なタンパク質が必要であろう。
【0003】 骨形態形成タンパク質の組換え製造は真核および原核細胞培養系の両方で可能
である。細菌のごとき原核細胞における異種性タンパク質の組換え製造において
、封入体として知られている不溶性の細胞内沈殿物が形成されるのが一般的であ
る。細菌では通常異種性タンパク質をコードするDNA配列を正確に転写し翻訳
することができるが、これらの原核細胞ではある種の異種性タンパク質を十分正
確に折りたたみ、可溶性形態を生成させることができない。これはとりわけ骨形
態形成タンパク質のごとき真核生物由来のタンパク質を原核生物で発現させる場
合にあてはまる。不適切に折りたたまれた異種性タンパク質が形成されると、組
換え哺乳動物タンパク質を生成するための細菌発酵の商業利用がある程度限定さ
れざるを得ない。細菌において生成する場合、組換え骨形態形成タンパク質は封
入体において凝集した、生物学的に不活性な形態でしばしば見出される。
【0004】 細菌の封入体から正確に折りたたまれた異種性タンパク質を得るいくつかの方
法が周知である。これらの方法は一般に酸またはカオトロピック試薬を用いてタ
ンパク質を変性させることにより、封入体からタンパク質を可溶化する。続いて
、タンパク質を生物学的に活性な形態に再生させる再生バッファー中に希釈する
。タンパク質の一次アミノ酸配列にシステイン残基が存在する場合、ジスルフィ
ド結合を正確に形成させることができる環境(レドックスシステム(redox syst
em))で再生を達成させることがしばしば必要である。再生の常法に関してはK
ohno、Meth.Enzym.185:187−195(1990)に記載
されている。
【0005】 EP433225ではカオトロピック試薬およびレドックスシステムに加え、
デタージェントの形態の可溶化剤を用いる、形質転換成長因子β(TGF−β)
様タンパク質を再生する方法について記載されている。EP433225では、
そこで開示される方法は一般にTGF−βファミリーの構成要素間の相同性の程
度に基づいて「TGF−β様タンパク質」に適用できると予測している。しかし
ながら、EP433225に開示される方法では、細菌で生成した非常に多くの
BMPに適用しても、正確に折りたたまれた生物学的に活性な二量体タンパク質
は望ましくない低容量でしか生成されないことを本発明は見出した。加えて、開
示された方法では可溶化剤として3−[(3−コラミドプロピル)ジメチルアン
モニオ]−1−プロパンスルホネート(CHAPS)およびその他の高価な化合
物を用いる。
【0006】 ニワトリ卵白リゾチーム(HEWL)およびβ―D−ガラクトシダーゼを再生
する試みに非デタージェント性スルホベタインを用いた。しかしながら、これら
の試みはそれほど効果的でなく、現実的には収量などの欠点があった。たとえば
、ある種のスルホベタインはβ―ガラクトシダーゼの収量が100倍の率で減少
した。Goldbergら、Folding Design,1:21−27(
1996)。従って、これらの分子は再生試薬として、とりわけTGF−βタン
パク質のごとき多量体タンパク質の再生における使用において広範に効果的であ
るとは言いがたいことが示された。
【0007】発明の要旨 非デタージェント性窒素含有化合物を再生剤として使用して二量体タンパク質
を復元し、正確に再生する方法を用いて、イー・コリ(E.coli)のごとき
細菌の培養物からTGF−βスーパーファミリーの二量体タンパク質、とりわけ
骨形態形成タンパク質(BMP)が効果的に得られ、再生できることが、意外な
ことに明らかになった。なかでも本発明に有用な化合物は非デタージェント性双
性イオン、ピリジン、ピロールおよび酸置換されたアミノシクロヘキサンの類で
ある。
【0008】 従って、一例を挙げると、本発明はこの方法の試薬として非デタージェント性
化合物を用いて細菌細胞培養から適切に再生されたTGF−βスーパーファミリ
ーのタンパク質を生成する方法からなる。細菌細胞培養はイー・コリが好ましい
が、別の細菌または原核細胞培養型でもよい。タンパク質はTGF−βスーパー
ファミリーのいずれのタンパク質でもよく、好ましくはBMPファミリーの構成
員、または成長および分化因子(「GDF」)ならびにMP52および本明細書
においてさらに記載する別のタンパク質である。非デタージェント性化合物は窒
素含有および/または双性イオンでよく、好ましくは芳香性または脂肪族環を含
み、好ましくは窒素を含有し、好ましくはカルボキシル基またはスルフヒドリル
基のごとき求電子性または電子受容体末端基を含む置換基で置換されている。本
明細書に有用な別の末端基にはアミド基などがある。非デタージェント性化合物
をスルホベタイン、ピリジン、ピロールおよびアミノシクロヘキサンからなる群
から選択するのが好ましい。
【0009】 本発明の方法に有用な非デタージェント性双性イオンにはスルホベタインおよ
びピリジニウムピロパンスルホネート、たとえば3−(1−ピリジノ)−1−プ
ロパンスルホネート(「3−1−PPS」)などがある。本発明に有用なピリジ
ン化合物は酸またはアミド置換体が好ましく、ピリジン3−スルホン酸、ピリジ
ン−2−カルボン酸(ニコチン酸またはナイアシンまたはビタミンBとしても周
知である)、ピコリン酸、3−ピリジル酢酸塩酸塩、4−ピリジル酢酸塩酸塩、
イソニコチン酸およびニコチンアミドなどがある。本発明に有用なピロール化合
物には前記のピリジン化合物のピロールアナログなどがある。たとえば、ピロー
ル−2カルボン酸、ニコチン酸のピロールアナログが本発明の方法に有効である
。本発明に有用な別の非デタージェント性双性イオン性化合物は窒素を含有する
芳香環を有する化合物であって、さらに電子受容性置換基を含有する化合物、た
とえばN−メチル−N−ピペリジンプロパンスルホン酸、トリゴネリン塩酸塩お
よび1−カルボキシメチルピリジニウムクロライドなどである。
【0010】 ピリジンおよびピロール以外で本発明に有用な酸置換されたアミノシクロヘキ
サン化合物はカルボキシルまたはスルフヒドリル基のごとき電子受容基を有する
アミン置換基を有する脂肪族環を含有する。たとえば、2−アミノシクロヘキサ
ンカルボン酸、3−(シクロヘキシルアミノ)−1−プロパンスルホン酸(CA
PS)、3−(シクロヘキシルアミノ)−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸(
CAPSO)および2−(シクロヘキシルアミノ)エタンスルホン酸(CHES
)が各々本発明の方法に有効である。
【0011】 本発明の方法はさらにこれらの化合物の多くが比較的安価であり、市販されて
いるという点でさらに優れている。たとえば、3−1−PPSはフルカ・ケミカ
ル・カンパニーから市販されており、一方ビタミンBは食餌性補助剤および食品
添加物として広範に製造されている。
【0012】発明の詳細な説明 本発明の方法を用いて組換えにより製造できるタンパク質のなかでBMP−2
、BMP−3、BMP−4、BMP−5、BMP−6およびBMP−7はたとえ
ば米国特許第5013649;5116738;5106748;518707
6および5141905号に開示されており;BMP−8はPCT公開WO91
/18098に開示されており;BMP−9はPCT公開WO93/00432
に開示されており;BMP−10はPCT出願WO94/26893に開示され
ており;BMP−11はPCT出願WO94/26892に開示されており;B
MP−12またはBMP−13はPCT出願WO95/16035に開示されて
おり、またはBMP−15は米国特許第1635372号に開示されている。本
発明の方法により製造できるTGF−βスーパーファミリーのその他のタンパク
質にはJonesら、Mol.Endocrinol.6:1961−1968
(1992)に開示されているVgr−2;WO94/01557に開示されて
いるBIP;JP公開番号:7−250688に開示されているHP00269
;およびPCT出願WO93/16099に開示されているMP52ならびにP
CT出願WO94/15965;WO94/15949;WO95/01801
;WO95/01802;WO94/21681;WO94/15966;WO
95/10539;WO96/01845;WO96/02559等に記載され
ている因子などのいずれかの成長および分化因子(GDF)などがある。本発明
の方法を用いて、細菌から商業規模の量のBMPホモ二量体またはヘテロ二量体
を製造し、生物学的に活性な二量体分子に再生できる。BMPのヘテロ二量体の
製造に関してはたとえばWO93/19229に記載されている。前記の出願は
全て出典明示により本明細書の一部とする。
【0013】 いずれかの細菌種を用いて本発明の方法における再生のための組換えBMPを
生成することができる。好ましくは、枯草菌(Bacillus subtil
is)、シュードモナス(Pseudomonas)または大腸菌(Esche
richia coli)を用いてBMPを含有する封入体を製造する。最も好
ましくは大腸菌を用いて本発明の方法における再生のためのBMPを含有する封
入体を製造する。異種性タンパク質を発現できる株であればイー・コリのいずれ
の株を用いても本発明の方法における再生のためのBMPを製造できる。好まし
い株の一つであるイー・コリGI724(A.T.C.C.受託番号:5515
1)またはGI774(thyAを含まない)を用いて本発明の方法における再
生のためのBMPを製造できる。
【0014】 本発明の方法を用いて、周知の方法で細菌内でBMPを製造できる。細菌発現
を最適にするためにBMPのN末端配列を修飾する必要がある場合もある。たと
えば、イー・コリではホルミルメチオニンとグルタミンの間で結合を切断するの
は効率的ではないので、グルタミン残基を除去することにより元来の成熟BMP
−2タンパク質(Met−gln−ala−lys)を修飾し、イー・コリ内で
のBMP−2生成により適したN末端を作る(Met−ala−lys−his
)。別の細菌種ではそれから得られる変異BMPの収率を最適にするために類似
の修飾が必要とされるかもしれない。かかる修飾は当該分野の通常の技術範囲で
ある。
【0015】 BMPをコードする修飾または非修飾ヌクレオチド配列を形質転換および細菌
内のこれらの異種性タンパク質の発現に適したプラスミドに挿入できる。選択し
た細菌内でBMPのごとき異種性タンパク質の発現を指示できるならば、いずれ
の細菌発現プラスミドを用いてもよい。許容できる細菌種には、枯草菌(B.s
ubtilis)、シュウドモナス(Pseudomonas)種、およびイー
・コリ(E.coli)などがある。これらの種の各々に適した発現プラスミド
は当該分野で周知である。細菌内でBMPを生成するために適当なベクターはT
aniguchiら、PNAS:USA,77:5230−5233(1980
)に記載されている。
【0016】 細菌発現プラスミドを常法でコンピテント細菌細胞に形質転換できる。圧選択
に薬物抵抗を用いる場合、適当な薬物を含有する培地での成長、または圧選択に
栄養要求を用いる場合、適当な栄養を欠く培地での成長に関して形質転換体を選
別する。異種性タンパク質の発現は常法を用いて最適化できる。このようにして
得られたBMPは、粉砕し、遠心した細胞のペレットに見出される不溶性で屈折
力のある封入体に存在する。
【0017】 このようにして得られた封入体をグアニジン塩酸塩のごとき変性剤を用いるか
、または酢酸もしくはギ酸のごとき酸で酸性にすることにより可溶化できる。変
性剤を用いて可溶化する場合、β―メルカプトエタノール、グルタチオン、また
はジチオスレイトールのごとき還元剤を変性剤と共に加える。酸性にすることに
よりタンパク質を可溶化する場合、酸性にする前に還元すべきである。 サイズ排除クロマトグラフィーまたは逆相高速液体クロマトグラフィーのごと
き周知のクロマトグラフ法を用いて、再生する前に可溶化した異種性タンパク質
をさらに精製できる。次いでBMPを含有する溶液の容積を減じるか、または減
圧デシケーターでクロマトグラフィーバッファーを除去し、培地に再溶解する。
別法として、還元した可溶性タンパク質を再生培地に希釈して再生できる。たと
えば、適当な培地には以下の培地等がある: (a)50mM トリス; (b)1.0M NaCl; (c)0.7M 2−(シクロヘキシルアミノ)エタンスルホン酸(CHES)
または1.0M 3−(1−ピリジニオ)−プロパンスルホネート(3−1−P
PS)または0.4M ピロール−2カルボン酸または0.70M ニコチン酸
; (d)5mM EDTA; (e)2mM グルタチオン(還元型) (f)1mM グルタチオン(酸化型) (g)pH約8.5。
【0018】 再生に適したその他の培地には、低濃度のカオトロープ(たとえばグアニジン
塩酸塩)またはBMP封入体の可溶化に用いた酸の塩(たとえば酢酸塩)を含有
する培地などがある。再生は典型的には1ないし100μg/ml タンパク質
濃度のBMPで実施する。本発明によれば、高濃度、たとえば約1mg/mlま
でのタンパク質で再生を実施するが、100μg/ml以上のタンパク質濃度で
は沈殿または凝集を生じ、活性なBMPホモ二量体またはヘテロ二量体の生成量
はそれに応じて減少し得る。
【0019】 ヘテロ二量体を生成するために、各々別個のBMPのコーディング配列を含有
する等量の2個のプラスミド[たとえばBMP−2をコードするpALBPおよ
びBMP−XをコードするpALBPX(ここでXはBMP−2以外のBMPで
ある)]を用いて前記の方法を実施する。プラスミドを別々に培養し、得られた
封入体を可溶化し、本明細書に記載する方法に従って再生する。再生したタンパ
ク質単量体を等比で一緒に混合し、前記段落に記載したように反応させる。得ら
れた二量体タンパク質ではBMP−2のホモ二量体およびBMP−2/Xのヘテ
ロ二量体が含まれるのが観察される。これらの種を当該分野の常法により互いに
別々に分離できる。
【0020】 タンパク質を再生するために、以下の条件および培地を用いることができる:
約10mMないし約100mM トリスまたはその他の適当なバッファー、好ま
しくは約50mM トリス、約0.1ないし約4.0M NaClまたはその他
の適当な塩、好ましくは約1.0M NaCl、約0.05ないし約2.0M
再生剤(非デタージェント性双性イオン性スルホベタイン、ピリジン、ピロール
、またはアミノシクロヘキサン)好ましくは約0.7M 再生剤、約1mMない
し約10mM EDTAまたはその他の適当な金属イオンキレート剤、好ましく
は約 5mM EDTA、グルタチオンのごとき適当なレドックスシステム、好
ましくは還元剤:酸化剤の比率が約1:10ないし約10:1、pHは約7ない
し11、好ましくは8.5。
【0021】 BMPは活性な状態でジスルフィド結合二量体であるので、本発明の方法にお
けるチオール/ジスルフィド結合を形成できるレドックスシステムを含むことは
有用である。かかるレドックスシステムはいくつか知られている。たとえばグル
タチオン、ジチオスレイトール、β−メルカプトエタノール、β−メルカプトメ
タノール、シスチンおよびシスタミドの酸化型および還元型を、還元型:酸化型
の比率が約1:10ないし約10:1でレドックスシステムとして用いることが
できる。グルタチオンレドックスシステムを用いる場合、還元型グルタチオンの
酸化型グルタチオンに対する比率は1:10が好ましく;1:1がより好ましく
;還元型:酸化型が2:1であるのが最も好ましい。
【0022】 再生剤に加えて、本発明の方法では塩部分を用いることができる。塩部分はN
aClが好ましく、濃度は約0.1Mないし約2.0Mが好ましく、好ましくは
約1.0Mである。再生剤の濃度変化に応じて塩化ナトリウム濃度を変化させる
のが好ましいであろう。 本発明の再生反応のpHは約7.0ないし約11であるのが好ましく、約8な
いし約10であるのがより好ましく、約8.5であるのが最も好ましい。 好ましくは、本発明の再生反応は約4℃ないし約37℃の温度範囲で実施する
。より好ましくは、20℃で再生反応を実施する。本発明の再生反応を8から1
20時間完了するまで続け、96時間が最も好ましい。
【0023】 得られる骨形態形成タンパク質の再生の程度をドデシル硫酸ナトリウム・ポリ
アクリルアミド電気泳動(SDS−PAGE)により非還元およぎ還元条件下で
モニター観察する。たとえば、BMP−4ホモ二量体は非還元条件下16% S
DSポリアクリルアミドゲル上で約30kDの1本のバンドとして現れ;BMP
−4単量体は還元条件下約13kDの1本のバンドとして現れる。BMP−2/
5ヘテロ二量体は非還元条件下16% SDSポリアクリルアミドゲル上で約3
5kDの1本のバンドとして現れ;BMP−2単量体は還元条件下約13kDの
1本のバンドとして現れ;BMP−5単量体は還元条件下約15kDの1本のバ
ンドとして現れる。BMP−2/6ヘテロ二量体は非還元条件下16% SDS
ポリアクリルアミドゲル上で約35kDの1本のバンドとして現れ;BMP−2
単量体は還元条件下約13kDの1本のバンドとして現れ;BMP−6単量体は
還元条件下約15kDの1本のバンドとして現れる。BMP−2/7ヘテロ二量
体は非還元条件下16% SDSポリアクリルアミドゲル上で約35kDの1本
のバンドとして現れ;BMP−2単量体は還元条件下約13kDの1本のバンド
として現れ;BMP−7単量体は還元条件下約15kDの1本のバンドとして現
れる。
【0024】 本発明を特定の理論または反応様式に限定しなければ、本発明に有用な化合物
の概念を統一すると、2個の領域の組み合わせを含む分子、通常窒素含有分子で
あると考えられる。第一に、分子は疎水性領域、たとえばピリジンまたはピロー
ル環のごとき芳香環を含有すべきである。別法として、シクロヘキサンのごとき
非芳香環または窒素が4級アミンの形態で含まれる非芳香窒素含有環、たとえば
N−メチル−N−ピペリジンプロパンスルホン酸(1―メチル―1−スルホニル
プロピルピペリジンとしても周知)でよい。第二に、分子は双性イオン性かまた
はアニオン性のいずれかを分子に付与する置換基領域を含有すべきである。好ま
しい具体例では、置換基領域は分子に双性イオン性を付与する。加えて、好まし
くは分子の疎水性および置換基領域は別個の位置に存在するように離れているべ
きである。好ましい具体例では、電子受容末端基は置換された芳香または脂肪族
窒素含有環から炭素4個しか離れておらず、より好ましくは置換された芳香また
は脂肪族窒素含有環から炭素3個しか離れていない。
【0025】 従って、本発明の方法の再生剤として有用な化合物には、非デタージェント性
双性イオン性化合物などがある。本発明の目的のために、ある種の化合物が選択
されたpH範囲で「双性イオン」であるが、それ以外では双性イオンでなくても
よいことは理解されるべきである。かかる化合物は、それが双性イオンであるp
Hにおいて本発明に有用であるのが好ましい。この群の好ましい化合物には非デ
タージェント性双性イオン、たとえばスルホベタインなどがあり、特定のピリジ
ンおよびピロールも含まれる。置換された脂肪族窒素含有環もまた、窒素が4級
アミンの形態である場合に有用である。好ましい一つの具体例では、非デタージ
ェント性スルホベタイン双性イオン3―(1―ピリジノ)―1−プロパンスルホ
ネート(「3−1−PPS」)(フルカ・ケミカル・カンパニーより市販されて
いる)は本発明において有用である。
【0026】 また、アミン基およびカルボキシル基またはスルフヒドリル基のごとき電子受
容基で置換されたシクロヘキサンのごとき脂肪族環からなる化合物もまた有効で
ある。このクラスの化合物はまた酸置換されたアミノシクロヘキサンとも称され
る。ある種の一般的な生物学的バッファーすなわち「グッドバッファー(Goo
dのバッファー)」がこの群の化合物に含まれ、2−(シクロヘキシルアミノ)
エタンスルホン酸(CHES)、3−(シクロヘキシルアミノ)−1−プロパン
スルホン酸(CAPS)、3−(シクロヘキシルアミノ)−2−ヒドロキシプロ
パンスルホン酸(CAPSO)などがある。本発明に有用な好ましい酸置換アミ
ノシクロヘキサンの別の例としては2−アミノシクロヘキサンカルボン酸が挙げ
られる。
【0027】 別法として、本発明の方法に有用な化合物には電子受容基、好ましくはカルボ
キシルもしくはスルフヒドリル基のごとき酸基またはアミド基で置換されたピリ
ジンおよびピロールのごとき置換された芳香窒素含有環を有する化合物などがあ
る。好ましい具体例では、ピリジンニコチン酸またはビタミンBが本発明におい
て有用である。別のヘテロ環式化合物、たとえば電子受容基、好ましくはカルボ
キシルもしくはスルフヒドリル基のごとき酸基またはアミド基で置換されたプリ
ン、ジアジン、ピラゾールおよびイミダゾール、ならびにこれらの化合物の各々
の誘導体もまた本発明において有用である。
【0028】 従って、一例を挙げると、本発明は前記した再生用化合物の一つを以下に詳述
するように該方法の試薬として用いて細菌細胞培養から適切に再生されたTGF
−βスーパーファミリーのタンパク質を発現する方法からなる。細菌細胞培養は
イー・コリが好ましいが、別の細菌または原核細胞培養型でもよい。タンパク質
はTGF−βスーパーファミリーのいずれのタンパク質でもよく、BMPファミ
リーの一員、または成長および分化因子(「GDF」)ならびにMP52および
さらに本明細書で記載するその他のタンパク質であるのが好ましい。再生用化合
物を非デタージェント性スルホベタイン、ピリジン置換体、ピロール置換体およ
びアミノシクロヘキサンの酸置換体などの非デタージェント性双性イオンからな
る群から選択するのが好ましい。再生用化合物は疎水性領域、たとえば芳香環ま
たは脂肪族環を含んでなるのが好ましく、さらに置換領域たとえば電子受容末端
基、好ましくはカルボキシル基またはスルフヒドリル基のごとき酸基を含んでな
るのが好ましい。本発明に有用なその他の置換領域にはアミド基などがある。本
発明の方法に有用な非デタージェント性スルホベタインには3−(1―ピリジノ
)―1−プロパンスルホネート(「3−1−PPS」)のごときピリジニウムプ ロパンスルホネートなどがある。本発明に有用なピリジン置換体にはピリジン3
−スルホン酸、ピリジン−2カルボン酸(ニコチン酸、ナイアシンまたはビタミ
ンBとしても周知)、ピコリン酸、3−ピリジル酢酸塩酸塩、4−ピリジル酢酸
塩酸塩、イソニコチン酸およびニコチンアミドなどがある。本発明に有用なピロ
ール置換体には前記のピリジン化合物のピロールアナログなどがある。たとえば
ピロール−2カルボン酸、ピロール3−スルホン酸、3−ピロール酢酸塩酸塩、
2−ピロール酢酸塩酸塩2−ピロールエタンスルホン酸、3−ピロールヒドロキ
シメタンスルホン酸などがある。本発明に有用なアミノシクロヘキサン置換体に
は2−アミノシクロヘキサンカルボン酸、およびグッドバッファー、たとえばC
HES、CAPSおよびCAPSOなどがある。以下に本発明に有用ないくつか
の化合物を図示する。
【0029】非デタージェント性双性イオン、ピリジン置換体およびニコチン酸誘導体
【化1】
【0030】ピロール置換体
【化2】 ピリジンおよびピロール置換体以外に、本発明に有用なアミノシクロヘキサン
置換体はカルボキシル基またはスルフヒドリル基のごとき電子受容末端基で置換
されたアミンを有する脂肪族環を含有する。たとえばCHES、CAPSおよび
CAPSOは各々本発明の方法において有効である。以下に有用な種々の化合物
を図示する。
【0031】 アミノシクロヘキサン置換体:
【化3】 実施例で示すようにW−20アッセイにより再生された骨形態形成タンパク質
のイン・ビトロ生物学的活性をモニター観察できる。インジケーターセルライン
としてW−20−17骨髄間質細胞を用いるのはBMPと反応させた後これらの
細胞が骨芽細胞様細胞に転換することに基づいている[Thiesら、Jour
nal of Bone and Mineral Research,5(2
):305(1990);およびThiesら、Endocrinology,
130:1318−1324(1992)]。W−20−17細胞はDr.D.
Nathanの研究室(チルドレンズ・ホスピタル、ボストン、メリーランド州
)の研究者により成熟マウスから誘導されたクローン性骨髄間質細胞系である。
W−20−17細胞をBMPと反応させることにより結果的に(1)アルカリ性
ホスファターゼ生成の増加、(2)副甲状腺ホルモン刺激cAMPの誘導、およ
び(3)細胞によるオステオカルシンの誘導に至る。(1)および(2)は骨芽
細胞表現型に関連する特性を表し、オステオカルシン合成能力は成熟骨芽細胞に
よってのみ示される表現型特性である。さらに、現在までのところ、W−20−
17間質細胞の骨芽細胞様細胞への転換は骨形態形成タンパク質と反応させた場
合のみに観察されている。
【0032】 以下の実施例は再生反応において非デタージェント性双性イオン、ピリジン置
換体、ピロール置換体およびアミノシクロヘキサン酸置換体を用いて組換えヒト
BMP−2タンパク質を発現し回収する場合の本発明の実施を説明するものであ
る。これらの実施例は限定するものではなく、当業者には非常に多くの修飾およ
び改変が可能であることは理解されよう。かかる修飾は本発明の一部である。本
明細書に関連する特許出願および参考文献の各々の開示は出典明示により本明細
書の一部とする。
【0033】実施例: 実施例1:イーコリにおけるBMPの発現 以下の主要な特徴を含む発現プラスミドpALBP2−781をイー・コリ内
でBMP−2を生成するように構築した。ヌクレオチド1−2060は宿主イー
・コリ株内で抗生物質アンピシリンに対する耐性を付与するβ―ラクタマーゼに
関する遺伝子を含有する配列およびcolE1由来の複製開始点を含むプラスミ
ドpUC−18[Norranderら、Gene,26:101−106(1
983)]に由来するDNA配列を含む。ヌクレオチド2061−2221はバ
クテリオファージλの主要左方向プロモーター(pL)のDNA5配列を含み、
3個のオペレーター配列0L1、0L2および0L3を含む[Sangerら、J .Mol.Biol.162:729−773(1982)]。オペレーターは
λcIレプレッサータンパク質の結合部位であり、その細胞内濃度がpLからの
転写開始の量を調節する。ヌクレオチド2222−2723は、Sangerら
、J.Mol.Biol.162:729−773(1982)に記載されるバ
クテリオファージラムダのヌクレオチド35472から35566および381
37から38361に由来する配列に含まれる強力なリボソーム結合配列を含む
。ヌクレオチド2724−3133は3‘非翻訳配列のさらに62個のヌクレオ
チドと共に成熟BMP−2タンパク質をコードするDNA配列を含む。ヌクレオ
チド3134−3149は制限エンドヌクレアーゼ部位を含む「リンカー」DN
A配列を提供する。ヌクレオチド3150−3218はイー・コリaspA遺伝
子の配列に基づく転写終止配列を提供する[Takagiら、Nucl.Aci
ds Res.13:2063−2074(1985)]。ヌクレオチド321
9−3623はpUC−18に由来するDNA配列である。
【0034】 制限エンドヌクレアーゼおよび当該分野で周知の方法を用いてpALBP2−
781に含まれるBMP−2のコーディング配列をイー・コリ内での生成に望ま
しい別のBMPのコーディング配列と容易に置換することができる。pALBP
2−781プラスミドにおけるこの置換により、以下の実施例を用いて本発明の
BMPのいずれかを発現および再生できる。望む場合、当業者は発現系を改善ま
たは簡便化するためにプラスミドおよび/またはセルラインの制御エレンメント
にさらなる修飾を行うことができる。
【0035】 DagertおよびEhrlich、Gene,6:23(1979)の方法
により、プラスミドpALBP2−781をイー・コリ宿主株GI724(F、
lacIq、lacpL8、ampC::λcI+)に形質転換した。形質転換体を
IMC培地{これは1mM MgSO4、0.5重量/容量% グルコース、0 .2重量/容量% カサミノ酸および100μg/ml アンピシリンを補充し
たM9培地[Miller、「Experiments in Molecul
ar Genetics」コールド・スプリング・ハーバー・ラボラトリー、ニ
ューヨーク(1972)]である}を含有する1.5重量/容量% 寒天プレー
ト上で選別した。
【0036】 pALBP2−781で形質転換したGI724を3xMgSO4および20 0μg/mlアンピシリンを含むIMC培地中32℃でA600が15になるまで 成長させた。thyA遺伝子を担持しないイー・コリの別の系で成長させる場合
は、培地にアンピシリンは必要でない。培養物のグルコース濃度は約0.2(重
量/容量)%を維持した。pHは7.5M 水酸化アンモニウムを用いて7.2
を維持した。最終濃度100μg/mlでトリプトファンを加え、培養物を37
℃でさらに4時間インキュベートした。この間、BMPタンパク質は、全て封入
体分画で全細胞タンパク質の約10%まで蓄積された。
【0037】実施例2:BMP−2封入体の精製、還元、および可溶化 −80℃で保存した細胞を4.5kg測定した。100mM トリス(pH8
.0)を32l加えた。懸濁液をローター/スターラー・ミキサーを用いて細胞
が十分に懸濁されるまで混合した。懸濁液をAPVガウリンCD−30ホモジナ
イザーに通して8500psigで3回細胞溶解した。シャープレスAS−26
遠心機を最大相対遠心力15000xg、供給流速0.8l/分で操作して封入
体を回収した。回収した封入体を100mM トリス/5mM EDTA(pH
8.0)35lと組み合わせて十分懸濁されるまでローター/スターラー・ミキ
サーで混合した。封入体懸濁液をAPVガウリンCD−30ホモジナイザーに1
2500psigで9回通し、シャープレスAS−26遠心機を最大相対遠心力
15000xgで、供給流速0.5−1.0l/分で操作して封入体を回収した
。BMP−2含有封入体を約340g回収した。封入体を50mM トリス(p
H=8.0)に9g/lで懸濁した後、最大相対遠心力3000xgで5分間遠
心してさらに精製した。得られた上澄をデカンテートした。封入体を等容量の8
M グアニジン−HCl、10mM EDTA、100mM トリスおよび10
0mM ジチオスレイトール(pH8.5)中37℃で1時間インキュベートし
て可溶化し、還元した。続いてミリポア・ミレックス0.2μmフィルターを通
して濾過して不溶性物質を除去した。C4逆相カラム(2.2x25cm、ヴィ
ダック)を用いて還元し、変性したBMP−2単量体をさらに精製した。40な
いし80% Bの直線グラジエントを用いて72分間、23ml/分でカラムを
溶出した[A=0.5(容量/容量)% TFA;B=0.5(容量/容量)%
TFA、30% 2−プロピルアルコール、60% アセトニトリル]。18
から20分に溶出したBMP−2をプールし、0.5(容量/容量)% TFA
、17% 2−プロピルアルコール、および34% アセトニトリルに対してA
280で、アミノ酸含量に基づく理論的吸光係数を用いてタンパク質濃度を測定
した。BMP−2プールを−80℃で凍結し、続いて再生の前に凍結乾燥した。
【0038】 実施例3:非デタージェント性双性イオン3−(1―ピリジノ)―1−プロパン
スルホネートを用いるBMP−2の再生 逆相クロマトグラフィーで精製し、凍結乾燥したBMP−2を20mM還元型
グルタチオン中250−500μg/mlで10X濃度として可溶化させた。可
溶性タンパク質をすぐに再生バッファーに希釈し、50mM トリス、5mM
EDTA、1M NaCl、1mM 酸化型グルタチオン、2mM 還元型グル
タチオン、0.05−1.7M 3−(1−ピリジノ)−1−プロパンスルホネ
ートおよび25−50μg/ml BMP−2を含有する再生溶液(pH8.5
)を作った。室温(約20℃)で3ないし4日間再生を進行させた。 イー・コリで製造したBMP−2の再生を非還元条件下ドデシル硫酸ナトリウ
ムポリアクリルアミド電気泳動(SDS−PAGE)を用いて分析した。75m
Aで約2.5時間、10−20% アクリルアミドゲル(インテグレーティッド
・セパレーション・システム)にサンプルの一部を流した。続いて銀染色により
タンパク質を検出した。グルタチオン可溶化BMP−2出発物質が適当な分子量
の単量体として現れ、再生培地中でインキュベートしたBMP−2が非還元条件
下適当な分子量の二量体として現れたときに、再生を陽性として記録した。SD
S−PAGEによりBMP−2二量体を還元条件下でも分析した。還元条件下で
は、BMP−2は適当な分子量の単量体として現れた。以下の実施例11に記載
するアッセイを用いて再生したBMP−2の生物学的活性を試験した。0.05
ないし1.7M 3−(1−ピリジノ)−1−プロパンスルホネートで;最適に
は1.0ないし1.7M 3−(1−ピリジノ)−1−プロパンスルホネートで
BMP−2二量体を形成した。
【0039】 実施例4:ニコチン酸(ビタミンB)を用いるBMP−2の再生 逆相精製し、凍結乾燥したBMP−2を20mM還元型グルタチオン中500
μg/mlで10X濃縮物として可溶化させた。可溶性タンパク質をすぐに再生
バッファーに希釈し、50mM トリス、5mM EDTA、1M NaCl、
1mM 酸化型グルタチオン、2mM 還元型グルタチオン、0.25−1.0
M ニコチン酸および50μg/ml BMP−2を含有する再生溶液(pH8
.5)(BMP−2濃縮物を希釈する前に5−10M NaOHでpH約8.5
に調整)を作った。得られた溶液を3ないし4日間室温(約20℃)にて維持し
た。 イー・コリで製造したBMP−2の再生を実施例3に記載するように非還元条
件下ドデシル硫酸ナトリウムポリアクリルアミド電気泳動(SDS−PAGE)
を用いて分析した。0.25ないし1.0M ニコチン酸のときBMP−2二量
体形成を観察した。1.0M ニコチン酸のときBMP−2二量体の回収が最適
であった。
【0040】 実施例5:ピリジン−3スルホン酸を用いるBMP−2の再生 逆相精製し、凍結乾燥したBMP−2を実施例4に記載するように可溶化させ
た。可溶性タンパク質をすぐに再生バッファーに希釈し、50mM トリス、5
mM EDTA、1M NaCl、1mM 酸化型グルタチオン、2mM 還元
型グルタチオン、0.25−0.60M ピリジン−3スルホン酸および50μ
g/mlBMP−2を含有する再生溶液(pH8.5)(タンパク質濃縮物を添
加する前に5−10M NaOHでpH約8.5に調整)を作った。得られた溶
液を3ないし4日間約20℃にて維持した。 イー・コリで製造したBMP−2の再生を実施例3に記載するように非還元条
件下ドデシル硫酸ナトリウムポリアクリルアミド電気泳動(SDS−PAGE)
を用いて分析した。0.25ないし0.60M ピリジン−3スルホン酸でBM
P−2二量体を形成した。単量体BMP−2の二量体への転換は0.4−0.6
M ピリジン−3スルホン酸のとき最大であった。
【0041】 実施例6:2−(シクロヘキシルアミノ)エタンスルホン酸(CHES)を用い
るBMP−2の再生 逆相精製し、凍結乾燥したBMP−2を20mM還元型グルタチオン中250
−500μg/mlで10X濃縮物として可溶化させた。可溶性タンパク質をす
ぐに再生バッファーに希釈した。最終的な再生バッファーは50mM トリス、
5mM EDTA、1M NaCl、1mM 酸化型グルタチオン、2mM 還
元型グルタチオン、0.25−0.70M 2−(シクロヘキシルアミノ)エタ
ンスルホン酸(CHES)および25−50μg/ml BMP−2を含有する
(pH約8.3)。3ないし4日間室温で再生を進行させた。 イー・コリで製造したBMP−2の再生を実施例3に記載するように非還元条
件下ドデシル硫酸ナトリウムポリアクリルアミド電気泳動(SDS−PAGE)
を用いて分析した。0.25ないし0.70M CHESでBMP−2二量体を
形成した。単量体BMP−2の二量体への転換は0.7M CHESのとき最大
であった。
【0042】 実施例7:ピロール−2‘カルボン酸を用いるBMP−2の再生 逆相精製し、凍結乾燥したBMP−2を20mM還元型グルタチオン中500
μg/mlで10X濃縮物として可溶化させた。 可溶性タンパク質を再生バッファーに希釈し、50mM トリス、5mM ED
TA、1M NaCl、1mM 酸化型グルタチオン、2mM 還元型グルタチ
オン、0.40−0.65M ピロール−2カルボン酸および50μg/mlB
MP−2を含有する再生溶液(pH8.4)(BMP−2濃縮物を希釈する前に
5−10M NaOHでpH約8.4に調整)を作った。得られた溶液を3ない
し4日間室温(約20℃)にて維持した。 イー・コリで製造したBMP−2の再生を実施例3に記載するように非還元条
件下ドデシル硫酸ナトリウムポリアクリルアミド電気泳動(SDS−PAGE)
を用いて分析した。0.40ないし0.65M ピロール−2カルボン酸のとき
BMP−2二量体形成を観察した。0.40M ピロール−2カルボン酸のとき
BMP−2二量体の回収は最大であった。
【0043】 実施例8:非デタージェント性双性イオン3−(1−ピリジノ)−1−プロパン
スルホネートを用いるBMP−13の再生 実施例1に記載したようにBMP−13を発現させた。前記したようにTE8
.3(100:10)バッファー[100mM トリス−Hcl(pH8.3)
、10mM Na2EDTA、1mM フェニルメチルスルホニルフルオライド (PMSF)]30ml中イー・コリ形質転換体から得られた凍結細胞ペレット
9gを解凍した。マイクロフルイダイザー(商標)(#MCF100Tモデル)
に3回通して細胞を溶解した。TE8.3 100:10バッファーを用いて溶
解物を約120mlに希釈した。15000xgで遠心して封入体物質のペレッ
トを得た。上澄をデカンテートし、封入体物質を1% トリトンX100をも含
有するTE8.3(100:10)50mlに懸濁した。再懸濁した封入体を1
5000xgで10分間遠心し、上澄をデカンテートした。ペレットを1%ジチ
オスレイトール(DTT)をも含有するTE8.3(20:1)バッファー[2
0mM トリス−HCl(pH8.3)、1mM Na2EDTA、1mM P MSF]に懸濁した。ヒートンガラスホモジナイザー中懸濁液をホモジナイズし
た後、氷酢酸でpH2.5に酸性にし、次いで15000xgで25分間遠心し
た。この遠心により得られた上澄を収集し、セファロースS−100(商標)サ
イズ排除カラム(83cmx2.6cm;?440mlベッド)のクロマトグラ フィーに20mlずつ供した。1% 酢酸の移動相を用いて流速1.4ml/分
でセファロースS−100(商標)カラムを流した。280nmにおける吸収に
よりBMP−13単量体に対応するフラクションを検出した。280nmでプー
ルの吸収を測定した後、コンピューターで計算した吸光係数および分子量を用い
てタンパク質濃度を決定した。このサイズ排除カラムでプールした物質を再生反
応の出発物質として用いた。
【0044】 別法として、前記のように細胞を溶解するが、最初の封入体物質ペレットは8
M グアニジン−HCl、TE8.5(100:10)バッファー[100mM
トリス−HCl(pH8.5)、10mM Na2EDTAで100mM D TTを含有する]に溶解し、37℃で1時間インキュベートした。この物質を室
温で12000xgで15分間遠心した。上澄をC4分析用RP−HPLC(逆
相高速液体クロマトグラフィー)カラム(ヴィダック214TP54)に注入し
、流速1ml/分で1% Bバッファー[Aバッファー=0.1% トリフルオ
ロ酢酸(TFA)、Bバッファー=95% アセトニトリル、0.1% TFA
)と平衡にした。5分後、1%ないし70%の直線グラジエントBバッファー(
Aバッファーで希釈)を35分間流し、その間タンパク質を溶出した。280n
mにおける吸収によりタンパク質をモニター観察した。BMP−13のピークの
フラクション(25から35分の間に溶出)をプールした。コンピューター計算
による吸光度係数および分子量を用いて280nmにおけるタンパク質濃度を決
定した。このRP−HPLC C4カラムでプールした物質を再生反応のための
出発物質として用いた。
【0045】 1% 酢酸中または0.1% TFA、30−40% アセトニトリルを含有
する逆相バッファー中のBMP−13タンパク質を乾燥またはスピード・バキュ
ーム(speed vacume)を用いて容積を減じ、数μlの精製水または
還元型グルタチオンを用いて濃縮物として溶解し、5ないし10分間完全に溶解
させた。続いて溶解したタンパク質を再生バッファーで希釈した。最終的な再生
溶液は50mM トリス、5mM EDTA、1M NaCl、1mM 酸化型
グルタチオン、2mM 還元型グルタチオン、1.0M 3−(1−ピリジノ)
−1−プロパンスルホネートおよび50μg/ml BMP−13を含有した(
pH8.4)。室温(20−23℃)で3ないし4日間再生を進行させた。非還
元条件下16% トリシン−ドデシル硫酸ナトリウムポリアクリルアミド電気泳
動(SDS−PAGE)または10−20% ドデシル硫酸ナトリウムポリアク
リルアミド電気泳動を用いて、イー・コリで製造したBMP−13の3−(1−
ピリジノ)−1−プロパンスルホネート中での再生を分析した。銀染色によりタ
ンパク質を検出した。非還元条件下適当な分子量の二量体として、および還元条
件下適当な分子量の単量体としてBMP−13が現れたとき、再生を陽性として
記録した。1.0M 3−(1−ピリジノ)−1−プロパンスルホネートが存在
するときにBMP−13二量体が生成された。
【0046】 実施例9:ニコチン酸(ビタミンB)を用いるBMP−13の再生 実施例8に記載されるように酢酸で可溶化し、サイズ排除精製したBMP−1
3を凍結乾燥し、続いて20mM還元型グルタチオン中500μg/mlで10
X濃度として可溶化させた。可溶性タンパク質をすぐに再生バッファーに希釈し
、50mM トリス、5mM EDTA、1M NaCl、1mM 酸化型グル
タチオン、2mM 還元型グルタチオン、0.65−1.0M ニコチン酸およ
び50μg/ml BMP−13を含有する再生溶液(pH8.5)(BMP−
13濃縮物を希釈する前に5−10M NaOHで約8.5にpHを調整した)
を作った。得られた溶液は3ないし4日間室温(約20℃)を維持した。 イー・コリで製造したBMP−13の再生を非還元条件下ドデシル硫酸ナトリ
ウムポリアクリルアミド電気泳動(SDS−PAGE)を用いて分析した。75
mAで約2.5時間、10−20% アクリルアミドゲル(インテグレーティッ
ド・セパレーション・システム)にサンプルの一部を流した。続いて銀染色によ
りタンパク質をを検出した。グルタチオン可溶化BMP−13出発物質が適当な
分子量の単量体として現れ、再生培地中でインキュベートしたBMP−13が非
還元条件下適当な分子量の二量体として現れたときに、再生を陽性として記録し
た。0.65ないし1.0M ニコチン酸でBMP−13が比較的回収された。
【0047】 実施例10:非デタージェント性双性イオン3−(1−ピリジノ)−1−プロパ
ンスルホネートを用いるBMP−2/13ヘテロ二量体の再生 実施例1に記載したようにBMP−2およびBMP13を発現させた。BMP
−2封入体を単離し、続いて実施例2で概要を示したように、BMP−2を可溶
化し、精製した。実施例8に記載するように還元し型BMP−13単量体を製造
した。凍結乾燥したBMP−2を精製水中濃縮物として再度溶解した。BMP−
2およびBMP−13を再生バッファーに希釈し、再生溶液中同一の質量比にし
た。再生溶液の最終的な組成は50mM トリス、5mM EDTA、1M N
aCl、1mM 酸化型グルタチオン、2mM 還元型グルタチオン、1.0M
3−(1−ピリジノ)−1−プロパンスルホネート、50μg/ml BMP
−2および50μg/ml BMP−13であった(pH8.5)。3ないし4
日間室温(20−23℃)で再生を進行させた。イー・コリで製造したBMP−
2/13の3−(1−ピリジノ)−1−プロパンスルホネート中での再生を非還
元条件下16% トリシン−ドデシル硫酸ナトリウムポリアクリルアミド電気泳
動(SDS−PAGE)または10−20% ドデシル硫酸ナトリウムポリアク
リルアミド電気泳動を用いて分析した。銀染色によりタンパク質をを検出した。
BMP−2/13が非還元条件下適当な分子量のヘテロ二量体として、および還
元条件下適当な分子量の単量体として現れたときに、再生を陽性として記録した
。1.0M 3−(1−ピリジノ)−1−プロパンスルホネートの存在下BMP
−2/13ヘテロ二量体が製造された。
【0048】実施例11:W−20アルカリ性ホスファターゼアッセイ 緩衝目的を要する場合、再生タンパク質の活性の検定の前に脱塩工程を加えて
もよい。 W−20−17細胞を培地(10% 熱不活化ウシ胎児血清、2mM グルタ
ミンを含むDME)200μl中ウェルあたり10000個の密度で96ウェル
組織培養プレートに載せた。95% 空気、5% CO2のインキュベーター中 37℃で一晩細胞を付着させた。 マルチチャンネルピペッターで各ウェルから培地200μlを除去し、10%
熱不活化ウシ胎児血清、2mM グルタミンおよび1% ペニシリン−ストレ
プトマイシンを含むDMEに分配した等容量の試験サンプルと置換した。 試験サンプルおよび標準物質をW−20−17インジケーター細胞と共に24
時間インキュベートした。24時間後、プレートを37℃のインキュベーターか
ら取りだし、細胞から試験培地を除去した。 W−20−17細胞層をウェルあたり200μlのカルシウム/マグネシウム
不含リン酸バッファーセイラインで3回洗浄し、洗浄液を捨てた。 50μlのガラス製装置による蒸留水を各ウェルに加え、次いで急速凍結する
ためにアッセイプレートをドライアイス/エタノール浴に入れる。一旦凍結させ
、アッセイプレートをドライアイス/エタノール浴から取りだし、37℃で解凍
した。この工程を2回以上、全体で3回凍結−解凍工程を繰り返した。一度完了
すると、膜結合アルカリ性ホスファターゼが測定可能になる。 50μlのアッセイ混合物[50mM グリシン、0.05%トリトンX−1
00、4mM MgCl2、5mM p−ニトロフェノールホスフェート(pH =10.3)]を各ウェルに加え、次いでアッセイプレートを1分間に60回振
とうする振とう水浴中37℃で30分間インキュベートする。 30分のインキュベーションの終わりに0.2N NaOH100μlを各ウ
ェルに加え、アッセイプレートを氷上に置いて反応を停止させる。 各ウェルの405ナノメーターにおける吸光度を読む。次いでこれらの値を既
知の標準値と比較して、各サンプルにおけるアルカリ性ホスファターゼ活性を評
価する。たとえば、p−ニトロフェノールホスフェートの既知量を用いて吸光度
が得られる。これを表Iに示す。
【0049】
【表1】 BMP−2の既知量の吸収の値を測定し、表IIに示す単位時間あたりに切断
されるp−ニトロフェノールホスフェートのマイクロモルに変換できる。
【0050】
【表2】 次いでこれらの値を用いてBMPホモ二量体および/またはヘテロ二量体溶液
の活性をBMP−2ホモ二量体の既知量と比較する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GE,GH,GM,HR ,HU,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP, LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,M W,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD ,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR, TT,UA,UG,UZ,VN,YU,ZW Fターム(参考) 4B024 AA01 BA21 CA04 DA06 EA04 GA11 HA01 4B064 AG02 AG13 CA02 CA19 CC24 DA01 4H045 AA10 BA10 CA40 DA22 EA20 FA74

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 形質転換成長因子ベータ(TGF−β)スーパーファミリー
    のタンパク質を発現する方法であって: a) 組換えTGF−βタンパク質を生成するのに適した条件下TGF−βタン
    パク質をコードするDNAで形質転換した原核細胞を培養すること; b)組換えにより製造したTGF−βタンパク質を非デタージェント性双性イオ
    ン性化合物を含んでなる再生培地中で再生させること; を含む方法。
  2. 【請求項2】 原核細胞がイー・コリである請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 タンパク質が骨形態形成タンパク質である請求項2に記載の
    方法。
  4. 【請求項4】 非デタージェント性双性イオン性化合物が非デタージェント
    性スルホベタイン置換体である請求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 非デタージェント性双性イオン性化合物が3−(1−ピリジ
    ノ)−1−プロパンスルホネートである請求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】 非デタージェント性双性イオン性化合物が窒素が4級アミン
    である窒素含有芳香環または窒素含有脂肪族環を有する化合物であり、該化合物
    がさらに電子受容置換基を含有する請求項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】 非デタージェント性双性イオン性化合物がN−メチル−N−
    ピペリジンプロパンスルホン酸、トリゴネリン塩酸塩、および1−カルボキシメ
    チルピリジニウムクロライドからなる群から選択される請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 形質転換成長因子ベータ(TGF−β)スーパーファミリー
    のタンパク質を発現する方法であって: a) 組換えTGF−βタンパク質を生成するのに適した条件下TGF−βタン
    パク質をコードするDNAで形質転換した原核細胞を培養すること; b)組換えにより製造したTGF−βタンパク質を酸またはアミド置換されたピ
    リジン化合物を含んでなる再生培地中で再生させること; を含む方法。
  9. 【請求項9】 ピリジン置換体がピリジン3−スルホン酸、ピリジン−2カ
    ルボン酸、ピコリン酸、3−ピリジル酢酸塩酸塩、4−ピリジル酢酸塩酸塩、2
    −ピリジンエタンスルホン酸、3−ピリジルヒドロキシメタンスルホン酸、ニコ
    チン酸、イソニコチン酸およびニコチンアミドからなる群から選択される請求項
    8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 原核細胞が細菌細胞である請求項9に記載の方法。
  11. 【請求項11】 細菌細胞がイー・コリである請求項10に記載の方法。
  12. 【請求項12】 タンパク質が骨形態形成タンパク質である請求項9に記載
    の方法。
  13. 【請求項13】 形質転換成長因子ベータ(TGF−β)スーパーファミリ
    ーのタンパク質を発現する方法であって: a) 組換えTGF−βタンパク質を生成するのに適した条件下TGF−βタン
    パク質をコードするDNAで形質転換した原核細胞を培養すること; b)組換えにより製造したTGF−βタンパク質を酸またはアミド置換されたピ
    ロール化合物を含んでなる再生培地中で再生させること; を含む方法。
  14. 【請求項14】 ピロール置換体がピロール3−スルホン酸、ピロール−2
    カルボン酸、3−ピロール酢酸塩酸塩、2−ピロール酢酸塩酸塩、2−ピロール
    エタンスルホン酸、3−ピロールヒドロキシメタンスルホン酸からなる群から選
    択される請求項13に記載の方法。
  15. 【請求項15】 原核細胞が細菌細胞である請求項14に記載の方法。
  16. 【請求項16】 細菌細胞がイー・コリである請求項15に記載の方法。
  17. 【請求項17】 タンパク質が骨形態形成タンパク質である請求項14に記
    載の方法。
  18. 【請求項18】 形質転換成長因子ベータ(TGF−β)スーパーファミリ
    ーのタンパク質を発現する方法であって: a) 組換えTGF−βタンパク質を生成するのに適した条件下TGF−βタン
    パク質をコードするDNAで形質転換した原核細胞を培養すること; b)組換えにより製造したTGF−βタンパク質を酸置換されたアミノヘキサン
    化合物を含んでなる再生培地中で再生させること; を含む方法。
  19. 【請求項19】 アミノヘキサン置換体が2−アミノヘキサンカルボン酸、
    CHES、CAPSおよびCAPSOからなる群から選択される請求項18に記
    載の方法。
  20. 【請求項20】 原核細胞が細菌細胞である請求項19に記載の方法。
  21. 【請求項21】 細菌細胞がイー・コリである請求項20に記載の方法。
  22. 【請求項22】 タンパク質が骨形態形成タンパク質である請求項19に記
    載の方法。
  23. 【請求項23】 非デタージェント性双性イオン性化合物が、窒素含有芳香
    環および4級窒素含有脂肪族環からなる群から選択される疎水基、ならびに酸お
    よびアミドからなる基から選択される求電子末端基を含有し、求電子末端基は窒
    素含有環から炭素4個しか離れていない請求項1に記載の方法。
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