JP2001518736A - 複数のアンテナを用いて鏡面反射を軽減する方法 - Google Patents

複数のアンテナを用いて鏡面反射を軽減する方法

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JP2001518736A JP2000514411A JP2000514411A JP2001518736A JP 2001518736 A JP2001518736 A JP 2001518736A JP 2000514411 A JP2000514411 A JP 2000514411A JP 2000514411 A JP2000514411 A JP 2000514411A JP 2001518736 A JP2001518736 A JP 2001518736A
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Abstract

(57)【要約】 衛星通信システム(100)の受信機(500、700、900)中で複数の受信アンテナ(420A、420B)を用いて、受信信号(202A、402A)の鏡面反射(202B、402B)の影響を軽減する装置と方法を開示する。本システムは、第1及び第2の直接伝搬経路(202A、402A)並びに鏡面伝搬経路(202B、402B)にそれぞれ沿って衛星通信信号を受信する第1及び第2のアンテナ(420A、420B)と、信号(202A、202B、402A、402B、420A、420B)を合成して、結果得られる合成信号の信号対雑音比を最大化するデジタル式最大比合成装置(520)とを含んでいる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は一般にはスペクトル拡散衛星通信システムにおけるダイバーシティ処
理に関する。より特定的には、本発明は、複数のアンテナを用いて、信号の受信
に対する鏡面反射の影響を軽減する方法に関する。
【0002】 (背景技術) 一般的な衛星ベース通信システムは、少なくとも1つの地上基地局、中央局も
しくはハブ(以下、ゲートウエイと呼ぶ)と;少なくとも1つのユーザ端末、遠
隔局もしくはモバイル局(例えば、モバイル電話)と;ゲートウエイとユーザ端
末間での通信信号中継用の少なくとも1つの衛星と;を備えている。ゲートウエ
イは、1つ以上のユーザ端末から他のユーザ端末又は、地上電話システムなどの
リンクされた通信システムに対するリンクとなるものである。
【0003】 多くのシステムユーザ間で情報を送信するための様々な複数のアクセス通信シ
ステムが開発されてきた。これらの技法には、技術上周知のベースを持つ、時分
割多重アクセス(TDMA)、周波数分割多重アクセス(FDMA)及び符号分
割多重アクセス(CDMA)のスペクトル拡散技法がある。CDMA技法を多重
アクセス通信システムで用いる方法は、双方共が本発明の譲受人に譲受され、個
々に参照して込む込まれる、「衛星又は地上中継器を用いたスペクトル拡散多重
アクセス通信システム」(Spread Spectrum Multiple
Access Communication System Using s
atellite Or Terrestrial Repeaters)とい
う題名の1990年2月13日に発行された米国特許第4,901,307号及
び「個々の受容者の位相時間とエネルギの追跡のためのスペクトル拡散通信シス
テムにおける全スペクトル送信出力を用いる方法と装置」(Method An
d Apparatus for Using Full Spectrum
Transmitted Power In A Spread Spectr
um Communication System For Tracking
Individual Recipient Phase Time and
Energy)という題名の1995年1月4日に提出された米国特許出願第
08/368,570号に開示されている。
【0004】 上記の特許文書には、多くの一般的なモバイル式又は遠隔のシステムユーザが
端末を用いて他のシステムユーザや公衆電話交換網などの他の接続済みのシステ
ムと通信する多重アクセス通信システムが開示されている。ユーザ端末は、CD
MAスペクトル拡散タイプの通信信号を用いるゲートウエイと衛星を介して通信
する。
【0005】 通信衛星は、衛星の通信信号を地球表面上に投影することによって生成された
「スポット」を照射するビームを形成する。スポットに対する一般的な衛星ビー
ムのパターンは、所定の包括範囲パターン中に配置された多くのビームを含んで
いる。一般的には、各ビームが、共通の地理的領域を包括範囲に収め、各々が別
々の周波数帯域を占有する複数のCDMAチャネル、いわゆるサブビームを含ん
でいる。
【0006】 一般的なスペクトル拡散通信システムにおいては、ある集合を成す事前選択さ
れた疑似ランダム雑音(PN)符号シーケンスを用いて、通信信号として送信す
るためにキャリヤ信号上に変調するに先だって所定のスペクトル帯域にわたって
情報信号を変調する(いわゆる、「拡散する」)。PN拡散、すなわち、技術上
周知のスペクトル拡散送信方法では、下層を成すデータ信号の帯域幅より遙かに
広い帯域幅を持つ送信用の信号を発生する。順方向通信リンク(すなわち、ゲー
トウエイから発信してユーザ端末で終端する通信リンク)においては、PN拡散
符号すなわち二進法シーケンスを用いて、様々なビームを介してゲートウエイか
ら送信された信号を区別し、そのタイミングを用いて多重経路信号を区別する。
これらのPN符号は所与のビーム内のあらゆる通信信号によって共有されており
、一般的には、1.22MHz台の事前選択されたチップ周期すなわちチッピン
グレートを持つ2〜215の符号チップから成っているが、他の符号長と符号
レートも周知である。
【0007】 一般的なCDMAスペクトル拡散システムにおいては、チャネル化符号を用い
て、順方向リンク上でのビームすなわちCDMAチャネル内で送信された特定の
ユーザ端末又は無線受信機用と意図される信号同士を区別する。すなわち、固有
の直交チャネルを、固有の「チャネル化」直交符号を用いて順方向リンク上の各
ユーザ端末に対して提供する。ウオルシュ関数を一般的に用いて、チャネル化符
号を実現するが、一般的な長さは地上システムの場合で64符号チップ台、衛星
システムの場合で128符号チップ台である。しかしながら、他のタイプの直交
関数を所望次第で用いてもよい。
【0008】 米国特許第4,901,307号に開示されているような一般的なCDMAス
ペクトル拡散通信システムでは、順方向リンクユーザ端末通信に対してコヒーレ
ントな変調と復調の採用を考察している。この方式を用いる通信システムにおい
ては、「パイロット」キャリヤ信号(以後、「パイロット信号」と呼ぶ)を順方
向リンク用のコヒーレント位相基準として用いる。すなわち、データ変調を含ま
ないパイロット信号はゲートウエイによって、包括範囲の領域全般にわたって送
信される。1つの信号は一般的に、用いられる各周波数に対して使用される各ビ
ーム、すなわちCDMAチャネルに対して各ゲートウエイによって送信される。
これらのパイロット信号は、ゲートウエイから信号を受信するすべてのユーザ端
末によって共有される。
【0009】 パイロット信号はユーザ端末で用いて、初期システム同期を取り、ゲートウエ
イによって送信された他の信号のタイミングと周波数と位相とを追跡する。パイ
ロット信号キャリヤを追跡することによって得られた位相情報を、他のシステム
信号すなわちトラフィック信号ンもコーヒー連と復調のためのキャリヤ位相基準
として用いる。多くのトラフィック信号が、より安価でより効率的な位相追跡メ
カニズムを意図して、共通のパイロット信号を位相基準として用いることがある
【0010】 ユーザ端末が通信セッションに関与しない場合(すなわち、ユーザ端末がトラ
フィック信号を送受信しない場合)、ゲートウエイは、ページング信号として知
られている信号を用いてその特定のユーザ端末に対して情報を搬送することがで
きる。例えば、特定のモバイル電話に対してコールがなされた場合、ゲートウエ
イはそのモバイル電話にページング信号で警告を発する。ページング信号はまた
、トラフィックチャネル割り当て、アクセスチャネル割り当て及びある種のシス
テムオーバヘッドの情報を分配する目的で用いられる。
【0011】 衛星システムの場合、ユーザ端末受信機は一般に、一般化的な多重経路信号反
射によるかなり少ない量の信号劣化を経験する。衛星信号は、地上のセルラーシ
ステムに多重経路信号を発生させる多くの障害物、ほとんどの場合は建築物、を
避けるために十分急峻な角度で到達する傾向がある。しかしながら、ユーザ端末
は、ある問題、すなわち鏡面反射として知られる様々な多重経路信号を受けやす
い。
【0012】 鏡面反射は、受信された信号のある成分が、その受信信号の入射角に等しい角
度で、地面などの表面から散乱すると発生する。反射成分(「鏡面」成分と呼ば
れる)の特性は、衝突する表面の入射角及び電気的特性、粗さ並びに均質性の関
数である。鏡面反射は、多くの衛星システムの場合、かなりの時間にわたって発
生する。散乱した信号は地表からほんの少し上に位置した受信機や受信アンテナ
に出力される。
【0013】 地上からある高さにある受信機アンテナにとっては、鏡面成分は直接信号成分
と加算されて、信号レベルをかなり悪化させかねない。直接信号成分と鏡面信号
成分との間の位相変動によって、これら2つの成分が互いに破壊的に又は建設的
に干渉することがあり得る。この結果、ユーザ端末が移動するに連れて、または
、衛星が(低地球軌道衛星システムの場合のように)受信機アンテナに対するそ
の仰角を変化させるに連れて、移動信号レベルすなわち信号エネルギにかなりの
発振が生じる結果となる。加えて、信号レベルもまた、適切な受信または変調に
必要とされるレベル未満に落ちることがある。パイロット信号の場合、位相基準
としては適切に機能せず、これまた、適切な信号の受信や復調を妨げることがあ
る。ページング信号の場合、ユーザ端末が入力コールを検出したり適切なアクセ
スチャネルを選択することを可能とするような必要な情報を与えられないことが
ある。
【0014】 一般的な衛星信号受信アンテナは、受信された信号の仰角がゼロに近づいてマ
イナスになったりすると、すなわちアンテナにとってのローカル水平線よりした
になると、その利得の値が減少するすなわち「ロールオフ」する。鏡面放射線は
地面またはたの平滑な表面から反射して、負の仰角でアンテナに入射するまたは
インターセプトされ、したがって、低い利得が印加される。
【0015】 直接信号が受けるアンテナ利得が鏡面反射の場合よりも遙かに大きい場合、直
接信号強度が優位を占め劣化はほとんど乃至は全くみとめられない。これは一般
的には、高い仰角で受信された直接信号に当てはまる場合である。直接信号はア
ンテナにとってのより高い利得の領域で到達し、一方、鏡面成分は負の利得領域
で到達する。しかしながら、アンテナの利得は一般には仰角が低下するに連れて
ゆっくりと減少する。したがって、より低い仰角で受信された直接信号と鏡面信
号は類似の利得を得る。このような状況では、鏡面放射線はその強度において直
接信号に近く、このため、干渉と信号の劣化の程度がより大きくなる。すなわち
、仰角が低い場合は鏡面放射線による干渉はより深刻になりやすい。
【0016】 必要なことは、特に衛星通信システムの場合、鏡面反射の影響を軽減し、また
、通信信号の受信を維持しまたは改良する方法を得ることである。
【0017】 (発明の要旨) 本発明は、衛星通信システム受信機で複数のアンテナを用いて鏡面反射の影響
を軽減するシステムと方法である。本発明の1つの実施形態では、本システムは
、第1の直接伝搬経路と鏡面伝搬経路とに沿って衛星通信信号を受信する第1の
アンテナと;第2の直接伝搬経路と鏡面伝搬経路とに沿って衛星通信信号を受信
するための、所定の距離だけ第1のアンテナから変位した第2のアンテナと;第
1のアンテナと第2のアンテナによって受信された信号を合成して、結果得られ
る合成信号の信号対雑音比を最大化するための合成装置又は手段と;を含んでい
る。この合成のための手段は、各信号を、他の信号と合成するに先立って、その
個別の信号対雑音比に基づいて重み付けするデジタル式最大比合成装置でもよい
。本発明は、関連技術の当業者にとっては明らかなように、3つ以上の受信アン
テナを用いるように拡大してもよい。
【0018】 ある1つの実施形態では、受信された信号は合成に先立ってデジタルベースバ
ンドに変換される。代替実施形態では、受信された信号は最初に、無線信号又は
中間周波数で合成される。この初期合成に先立って、これら信号の内の1つに時
間遅延を導入する。レーク受信機を用いて、ベースバンドで第1のアンテナと第
2のアンテナによって受信された信号を印加された時間遅延に基づいて区別する
。次に、ベースバンドのデジタル信号を、信号対雑音比を最大化するように合成
する。
【0019】 本発明の1つの利点は、受信された信号の信号対雑音比を多重経路信号がない
状態で増加させることができる点である。
【0020】 本発明の別の利点は、車両搭載した受信機の経路ブロッケージと多重経路の衰
弱を軽減できる点である。
【0021】 (発明を実施するための最良の形態) 本発明の特徴と利点は、同様の参照符号が同一の又は機能的に類似の部品を示
す図面を参照して以下の詳細な説明を読めばより明らかになるであろう。加えて
、参照番号の左端の桁は、この参照番号が最初に顕れる図面を識別する数値であ
る。 I.序説 本発明は、衛星通信システムの受信機中に複数のアンテナを用いて、鏡面反射
の影響を軽減する装置と方法である。本発明の好ましい実施形態を以下に詳述す
る。特定の工程と構成と装置とを検討するが、これは単なる図示目的であること
を理解すべきである。関連技術の当業者は、他の工程や構成や装置が本発明の精
神と範囲を逸脱することなく用いることができることを理解されよう。
【0022】 本発明を5つの部分に分けて説明する。第1の部分は、一般的衛星通信システ
ムを述べる。第2の部分では、鏡面反射の特徴を説明する。第3の部分では、デ
ジタル式に合成する解決策を提示する。第4の部分では、アナログ式に合成する
解決策を提示する。最後の部分では、本発明の他の応用例を説明する。
【0023】 II.一般的な衛星通信システム 衛星及びゲートウエイもしくは基地局を用いる例示の無線通信システム100
を図1に示す。ある好ましい実施形態では、通信システム100はCDMAスペ
クトル拡散衛星通信システムであるが、これは本発明では必要としない。通信シ
ステム100は、1つ以上のゲートウエイ102(102A及び102B)と、
衛星104(104A及び104B)と、ユーザ端末106(106A、106
B及び106C)と、を備えている。
【0024】 ユーザ端末106は各々が、これに限られないが無線電話などの無線通信デバ
イスを有している又は備えているが、データ転送デバイス(例えば、携帯式コン
ピュータ、個人のデータ支援機、モデム)もまた考慮されている。ユーザ端末1
06は一般的には3つのタイプがある:すなわち、一般的にはハンドヘルド型の
携帯式ユーザ端末106Aと;一般的には車両に搭載されるモバイルユーザ端末
106Bと;一般的には恒久的な構造体中又は上に搭載される固定式ユーザ端末
と;である。ユーザ端末はまた時として、好みによっては、加入者ユニット、モ
バイル局又は、ある種の通信システムでは単に「ユーザ」もしくは「加入者」と
呼ばれる。
【0025】 様々なシステムで基地局、ハブ又は固定局とも呼ばれるゲートウエイ102(
ここでは102A)は、衛星104(104A及び/又は104B)を介してユ
ーザ端末106と通信する。一般に、これには限られないが低地球軌道(LEO
)又は中間地球軌道(MEO)などの様々な軌道平面を横断する複数の衛星が用
いられる。しかしながら、当業者には、本発明がどのようにして、様々な衛生シ
ステムやゲートウエイや基地局の構成又は他の移動する非衛星信号源に応用する
ことができるか容易に理解できよう。地上基地局108(これまたセルサイト又
はセル局と呼ばれる)をある種のシステムで用いて、ユーザー端末106と直接
に通信するようにしてもよい。一般的には、このような基地局(108)と衛星
/ゲートウエイは、地上ベースと衛星ベースと呼ばれる、分離した通信システム
の構成要素である。このようなシステム中の基地局とゲートウエイと衛星との総
数は、所望のシステム容量と当業者にはよく理解される他の要素とによって異な
る。ゲートウエイト基地局もまた、自身にシステムワイドの制御又は情報を供給
する1つ以上のシステムコントローラに接続されることがあり、また、公衆交換
電話網(PSTN)に接続することができる。
【0026】 III.鏡面反射 一般的な衛星通信システムにおいては、順方向リンク(すなわち、衛星104
から発信しユーザ端末106で終端する通信リンク)は一般的に、リシアン(R
ician)と特徴付けられる衰弱を経験する。したがって、受信した信号は、
直接成分とレイリー衰弱特性を有する多重反射成分との和からなる。直接成分と
反射成分間の出力比は一般的には、ユーザ端末のアンテナの特性とユーザ端末を
囲む環境とによって6dB〜10dB台である。受信信号の化成るの劣化とこれ
に起因するユーザ端末受信機の性能の低下とはこのような多重経路信号同士間の
破壊的な干渉によるものである。
【0027】 多重反射された信号の成分による破壊的な影響を軽減する様々な方式が開発さ
れてきた。このような方式の1つが、参照してここに組み込まれる、1992年
4月28日に発行された「CDMAセルラー電話システムにおけるダイバーシテ
ィ受信機」(Diversity Receiver In A CDMA C
ellular Telephone System)という題名の共通所有米
国特許第5,109,390号に開示されている。この特許は、多重経路信号の
成分をコヒーレント的に合成することによって信号の衰弱に対抗する「レーク」
受信機としても知られているダイバーシティ受信機を開示している。
【0028】 「鏡面反射として知られている1つの特に破壊的な多重経路成分は、地表から
反射した多重経路成分である。順方向リンク衛星通信信号の直接成分と鏡面成分
間の一般的な幾何学的関係を図2の(a)と(b)に示す。入射信号と反射信号
の相対的角度は、信号干渉の本質と提起されている問題を図示するために図2で
はその大きさを誇張してある。
【0029】 図2の(a)では、携帯式ユーザ端末106Aはアンテナ220を装備してお
り、(b)では、モバイルユーザ端末106Bはアンテナ220を装備している
。ユーザ端末の相対的な垂直方向の高さと位置は応用分野によっても端末によっ
ても異なることと、図(図2の(a),(b),図4の(a)及び(b))では
、説明の利便さだけのために仰角に対しては共通のラベルを用いているが、制限
するためやすべての応用においてこれらのラベルが同一であることを示すためで
はないことと、が当業者には容易に明らかであろう。
【0030】 アンテナ220((a)と(b)の双方)は衛星104Aからの直接伝搬経路
に沿って直接信号成分220Aを受信する。アンテナ220もまた、大型の、比
較的平滑(目的とする周波数で)の、ロケーション又は区域206の地球の表面
などの平面状の物体204から反射した鏡面信号成分202Bを受信する。衛星
104Aは仰角Ψにある。このようなシステムにおいてユーザ端末に受信されて
いる信号はアンテナからこのような大きな距離から発信するので、反射スポット
206に対する直性信号成分202Aと直接成分202とはほぼ平行である。す
なわち、これら2つの直接成分は極端に小さいオフセットすなわち角度だけ分離
している。成分202Cと鏡面成分202Bに対する結果としての入射角と反射
角は双方共がほぼΨに等しい。すなわち、直接信号成分と鏡面信号成分とはほぼ
平行である。
【0031】 通信信号は、直接成分と鏡面成分間の干渉によってかなり劣化することがある
。受信アンテナ220の放射パターンによっては、このような劣化は信号損失で
6dBという値を越えることがあり得る。現在計画中のスペクトル拡散システム
などの低出力衛星通信システムでは、このような劣化は非常に深刻なものとなり
得る。
【0032】 鏡面反射の影響は、コンピュータシミュレーションの結果を示す図形プロット
図を参照して提示される。図3に、dBで測定された正規化された信号対雑音比
(SNR)対度で測定された仰角Ψに関するこのようなプロット図を示す。この
プロット図は2角曲線:すなわち、E;直流成分とE;合計成分とを示している
。実線で示されているこのE;直流成分曲線は、アンテナ220での順方向リン
ク通信信号の直接成分202Aの電場の大きさを表している。一点鎖線で示され
ているE;合計成分曲線は、アンテナ220での、直接成分と鏡面成分を含む合
計電場の大きさを表している。E;合計成分曲線で示すように、低仰角での鏡面
成分によるSNRの劣化はかなりのものである。
【0033】 この問題を処理する1つの方法は、正の仰角で高利得を有し負の仰角で低利得
を有するアンテナを設計することである。不運にも、電話などのハンドヘルド式
又はモバイル式の無線デバイスで必要とされるような大きな利得変動を有する小
型のアンテナを設計することは実際的ではない。しかしながら、既知の距離だけ
縦方向に変位している2つのアンテナを用いることによって、また、これら2つ
のアンテナによって受信された信号を以下に説明するように合成することによっ
て、低仰角における鏡面反射によるSNRの劣化を軽減できることを、本発明者
は発見した。
【0034】 図4の(a)と(b)に、2アンテナ式のアセンブリ又はシステムを用いるこ
とによる、それぞれ図2の(a)と(b)の幾何学的関係を示す。図4の(a)
と(b)では、ユーザ端末10Aと106Bの単一アンテナ220の代わりに、
2つの部品420Aと420Bを有するアンテナが用いられている。部品420
Aは地表204の上方の高さh’にあり、アンテナ420Bは地表204の上方
の高さhにある。アンテナ420Aは、スポット206’で反射する信号402
Cとして衛星104Aから発信する順方向リンク通信信号の直接信号成分402
Aと鏡面成分402Bとを受信する。アンテナ420Bは、衛星104Aから発
信する順方向リンク通信信号の直接成分202Aと鏡面成分202Bを受信する
。以前と同様に、衛星104Aから到達する鏡面成分202Bと402B(実質
的に平行である)の入射角と反射角はほぼΨに等しい。
【0035】 アンテナ420Aと420Bは同じアンテナ構造体中の2つの部品として図示
されているが、本発明の精神と範囲から逸脱しない限り他の構成も可能である。
例えば、上記の所望の垂直方向の高さ関係を維持する限り、アンテナを2つの間
隔置きされた分離したサポート又はマストに搭載してもよい。
【0036】 上記の鏡面成分は、互いに異なった反射係数を持つ水平方向成分と垂直方向成
分を用いて特徴付けすることができる。水平方向、横断方向又は垂直方向の電気
的偏波が存在する場合、入射電気ベクトルベクトルEは入射平面に対して直角で
あり、したがって反射係数ρhは入射電場に対する反射電場の比として次式のよ
うに定義される:
【数1】
【0037】 ここで、εは相対的複素誘電率であり、Ψは仰角である。縦方向、横断方向又
は平行な磁気偏波が存在する場合、入射ベクトルEは入射平面に対して平行であ
り、従って反射係数ρは次式のように入射磁場に対する反射磁場の比として定
義される:
【数2】
【0038】 完全な導体の表面では、εc→∞、ρh→−1、さらにρ→1となる。
【0039】 仰角Ψとアンテナ高さhで衛星104Aからアンテナ420Bに到達する左方
向円偏波(LCP)波の場合、受信機アンテナでの入射電場ベクトルと反射電場
ベクトルは次式で与えられる:
【数3】
【0040】
【数4】
【0041】 ここで、h^とι^はそれぞれ水平歩行と垂直方向の単位ベクトルであり、k=
2π/λである。場利得関数g ̄を持つアンテナで受信される合計電場の大きさ
は次式の関係になる:
【数5】
【0042】 したがって、次式となる:
【数6】
【0043】 後者の関係式は、それぞれの成分に対する直接成分(E)という項目と鏡面成
分(E)という項目に分割でき、次式のようになる:
【数7】
【0044】 ここで、鏡面成分項目中の位相係数によって、E;合計成分はΨの関数として変
化することに注意されたい。この変化はcos(khsinΨ)という形態をと
るので、E;合計成分における発振の数は仰角が増加するに連れて減少する。
【0045】 第1のアンテナ420Bと同じ利得関数を持つ高さh’に位置している第2の
アンテナ420Aの場合、受信された電場の和は次式で表される:
【数8】
【0046】 この式(8)は次の関係式によって直接成分項目と鏡面成分項目に分割できる:
【数9】
【0047】 直接成分はk(h−h’)sinΨという位相差を有するが、この位相差は、そ
の分量が(2n+1)πに等しいときには除去が発生することに注意されたい。
この2つのアンテナを所定の距離h−h’だけ縦方向に分離することによって、
次式で表されるように所定の仰角Ψc’の場合のSNR劣化を最小化することが
できる:
【数10】
【0048】 この所定の仰角Ψは関連技術上周知の様々な係数に従って選択される。ある好
ましい実施形態では、この所定の仰角Ψは約15度である。
【0049】 IV.デジタル式合成という解決策 ある1つの実施形態では、各アンテナで受信された信号は合成される前にデジ
タルベースバンド信号に変換される。本発明のこの実施形態を実現するに適した
ユーザ端末受信機500の回路ブロック図を図5に示す。ここでは、受信機50
0は、1つ以上の衛星104(104Aと104B)からの通信信号を受信する
2つのアンテナ420Aと420Bと含んでおり、別々の受信機チェーンを各ア
ンテナに対して用いるのが好ましい。受信機システム500は、関連技術の当業
者には明らかなように、3つ以上のアンテナと受信機チェーンを含むことがある
【0050】 受信機500はまた、各受信機チェーンが発生したデジタル信号を合成して合
成出力信号530を発生するデジタル式最大値合成装置520を含んでいる。出
力信号530はデジタル信号であり、これはボコーダ及び他の周知の回路やデバ
イスに転送して、関連技術の当業者には明らかなようにさらに処理することがで
きる。デジタル式最大値合成装置520は各デジタル信号に対して、出力信号5
30のSNRを最大化するために合成する前に、そのSNRに基づいて重み付け
をする。
【0051】 各受信機チェーンは、低雑音増幅器(LNA)504と、ミキサ506と、ア
ナログ受信機508と、デジタル受信機510と、を含んでいる。ミキサ506
は、LNA504が発生した増幅済み信号をローカル発振機信号と合成して、受
信済み信号を無線周波数から中間周波数にダウン変換する。アナログ受信機50
8は、中間周波数信号をベースバンドに減少させるためのダウンコンバータを含
んでいる。アナログ受信機508はまた、アナログベースバンド信号をデジタル
信号に変換するアナログ/デジタルコンバータを含んでいる。デジタル受信機5
10は、必要に応じてデジタル信号をデスプレッドして復調し、エラー補正及び
他の周知の信号処理操作を実行する。デジタル受信機510の出力はデジタルデ
ータ信号である。デジタル受信機510が発生したデジタルデータ信号は次に、
最大値合成装置520によってコヒーレントに合成されて、複合出力信号530
の信号対雑音比を最大化する。
【0052】 図6に、E;単一成分とE;合成成分の2つの曲線の場合のΨ=15度に対
する正規化されたSNR対仰角Ψのプロット図を示す。図6に点線で示すE;単
一成分曲線は、単一アンテナの場合の受信電場の合計の大きさを表しているが、
図3のE;合計成分曲線に相当する。図6の実線で示すE;合成成分曲線は、デ
ジタル式合成解決策の場合の電場の大きさを表している。このプロット図から明
らかなように、デジタル式に合成する解決策は、15度という所定の仰角におい
てだけではなくすべての範囲の仰角にわたってかなりのSNR利得を結果として
もたらす。
【0053】 V.アナログ式合成解決策 本発明のある代替実施形態では、アンテナ420で受信された信号は、ダウン
変換される前に最初に合成され、そのため、たった1つの受信機チェーンしか必
要としない。時間遅延は、受信済み信号をレーク受信機によって区別できるよう
に、初期合成に先立って受信済み信号の内の1つに対して印加される。レーク受
信機によって発生した2つのデジタルデータ信号は次に、デジタル式合成解決策
の場合と同様に、デジタル式最大比合成装置によって合成される。
【0054】 図7に、この実施形態を実現するに適した受信機700の回路ブロック図を示
す。受信機700は遅延ユニット712と、合成装置714と、探索装置受信機
716と、デジタル受信機510と、デジタル最大比合成装置520と、を含ん
でいる。探索装置受信機716とデジタル受信機510は、参照してここに組み
込まれる、1992年4月28日に発行された「CDMAセルラー電話システム
中のダイバーシティ受信機」(Diversity Receiver In
A CDMA Cellular Telephone System)という
題名の共通所有の米国特許第5,109,390号に開示されているようなレー
ク受信機を形成する。
【0055】 遅延ユニット712は、アンテナ420Aと420Bが受信した信号がレーク
受信機によって区別できるように、アンテナ420Bで受信された信号に対して
時間遅延を印加する。ある好ましい実施形態では、時間遅延の大きさは1チップ
時間より長い。類似の遅延方式が、参照してここに組み込まれる「多重アンテナ
検出と選択」(Multiple Antenna Detecting An
d Selecting)という題名の、1997年3月13日に提出された共
通所有の出願第08/855,242号に開示されている。
【0056】 合成装置714は、関連技術の当業者には明らかな仕方で2つの受信信号を合
成する。ミキサ506は法規のように受信信号をダウン変換する。アナログ受信
機508は、上述したように中間周波数信号をデジタルベースバンド信号にダウ
ン変換する。探索装置受信機716は、2つのアンテナで受信した信号を時間遅
延に基づいて区別して、各信号を別のデジタル受信機510に渡す。デジタル受
信機510は、上述したように、受信した信号をデスプレッドしたりする。デジ
タル受信機510が発生したデジタルデータ信号は次に、デジタル式最大比合成
装置520によってコヒーレントに合成されて、複合出力信号530の信号対雑
音比を最大化する。
【0057】 図8に、2つの曲線E;単一成分とE;合成成分の場合のΨ=15度に対する
正規化されたSNR対仰角Ψのプロット図を示す。図8では点線で示すE;単一
成分曲線は、単一アンテナの場合の受信電場の合計の大きさを表し、図3のE;
合計成分曲線に相当する。図6では実線で示すE;合成成分曲線は、本発明によ
るアナログ合成解決策の場合の電場の大きさを表す。このプロット図から明らか
なように、このアナログ合成解決策もまたSNR利得をもたらす。
【0058】 このアナログ合成実施形態のある代替実施例では、図9に示すように、受信し
た信号を、ダウン変換した後で遅延させて、合成することができる。これによっ
て、遅延ユニット912と合成装置714を高い通信信号無線周波数ではなくて
中間周波数で実現することができる。このような部品はより簡単に製造されるの
で、これによって経費がかなり減少する。関連技術の当業者には明らかなように
、他の実現例も本発明の精神と範囲から逸脱することなく可能である。 VI.他の応用例 本発明の応用分野は鏡面反射の影響を軽減に限られるものではない。本発明の
実施形態はまた、以下に説明する少なくとも2つの代替応用例にも適している。
【0059】 1つの実施形態では、本発明を用いて、モバイルユーザー端末106Bなどの
車両搭載ユーザ端末の経路ブロッケージと多重経路衰弱とを軽減している。携帯
式ユーザ端末とモバイルユーザ端末はときとして、構造物や草木の群葉による経
路ブロッケージに遭遇する。このようなブロッケージは、ユーザ端末が移動中は
時間によって異なることになる。同様に、多重経路信号が構造物や群葉によって
発生する状況もあり得る。
【0060】 本発明の別の実施形態では、小さかったり薄かったりする構造物による陰の領
域がすべてのアンテナに同時に遭遇することがないように、受信アンテナを車両
に位置付けされている。同様に、すべてのアンテナにおいて同時に破壊的な多重
経路干渉が発生する可能性は、単一アンテナでの破壊的多重経路干渉の可能性よ
り小さい。
【0061】 別の実施形態では、本発明によるデジタル式合成解決策を用いて、多重経路干
渉のない環境下での非多重経路信号の信号対雑音比(SNR)を改善している。
多重経路信号がない場合でも、受信機の性能は複数のアンテナとデジタル式合成
によって改良することができる。図5を参照すると、アンテナ420Aと420
Bで受信した信号が同じ信号である場合、出力信号530のSNRは単一アンテ
ナの場合の倍である。この原理を、関連技術の当業者には明らかなように、より
多くの数のアンテナ部品に対して拡張することができる。
【0062】 VII.結論 本発明の実施形態を上述したが、これらは単に例示目的であり制限目的ではな
いことを理解されたい。関連技術の当業者には明らかなように、本発明の趣旨と
範囲から逸脱することなく形態と詳細を様々なに変更することが可能である。し
たがって、本発明は、上記の実施形態によってではなく、以下の請求の範囲とそ
の等価物によって制限されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、一般的な衛星通信システムの示す図である。
【図2】 図2の(a)と(b)は、順方向リンク衛星通信信号の直接成分と鏡面成分間
の一般的な幾何学的関係を示す図である。
【図3】 図3は、単一のアンテナを用いる受信機の場合の、度で測定した仰角Ψに対す
るdBで測定した正規化された信号対雑音比(SNR)のプロット図である。
【図4】 図4の(a)と(b)は、2アンテナア式センブリの場合のそれぞれ図2Aと
図2Bの幾何学的関係を示す図である。
【図5】 図5は、本発明の1つの実施形態を実現するに適したユーザ端末受信機の回路
ブロック図である。
【図6】 図6は、図5の実施形態の場合の正規化されたSNR対仰角のプロット図であ
る。
【図7】 図7は、本発明の代替実施形態を実現するに適した受信機の回路ブロック図で
ある。
【図8】 図8は、本発明の代替実施形態の場合の正規化されたSNR対仰角のプロット
図である。
【図9】 図9は、本発明の別の代替実施形態を実現するに適した受信機の回路ブロック
図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GE,GH,GM,HR ,HU,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP, KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,L V,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI, SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,U Z,VN,YU,ZW (72)発明者 パントン、ウイリアム・アール アメリカ合衆国、カリフォルニア州 92129 サン・ディエゴ、メンギバー・ア ベニュー 12664 (72)発明者 タッソージ、モハマド・アリ アメリカ合衆国、カリフォルニア州 92122 サン・ディエゴ、フィオレ・テラ ス・ナンバー202、5240 Fターム(参考) 5J021 AA02 AA06 CA06 DB02 DB03 EA04 FA14 FA15 FA16 FA17 FA20 FA32 GA02 HA05 HA07 HA10 5K059 AA08 CC09 DD36 EE02 5K067 AA03 AA24 BB03 BB04 CC10 EE04 EE06 EE07 EE10 KK03 5K072 AA04 AA24 BB13 BB22 BB27 CC20 DD04 DD11 DD15 EE33 GG13

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の直接伝搬経路と第1の鏡面伝搬経路とに沿って衛星通
    信信号を受信する第1のアンテナと; 第2の直接伝搬経路と第2の鏡面伝搬経路とに沿って前記衛星通信信号を受信
    する、所定の距離だけ前記第1のアンテナから変位した第2のアンテナと; 前記第1と前記第2のアンテナによって受信された前記信号を合成して、結果
    得られる合成信号の信号対雑音比を最大化する手段と; を有する衛星通信システム中の受信機。
  2. 【請求項2】 合成に先立って、各信号を、前記信号の信号対雑音比に基づ
    いて重み付けする手段を有する請求項1に記載の受信機。
  3. 【請求項3】 入力ポートと出力ポートとを有し、前記入力ポートが前記第
    2のアンテナに電気的にカップリングされている信号遅延ユニットと; 2つの入力ポートと出力ポートとを有するアナログ合成装置であり、前記入力
    ポートの内の一方が前記信号遅延ユニットの前記出力ポートに電気的にカップリ
    ングされているアナログ合成装置と; 前記第1のアンテナで受信された前記信号を前記第2のアンテナで受信された
    前記信号から、前記信号遅延ユニットによって印加された時間遅延に基づいて区
    別する、前記アナログ合成装置の前記出力ポートに電気的にカップリングされた
    探索装置受信機手段と; をさらに有する請求項2に記載の受信機。
  4. 【請求項4】 前記通信号が符号分割スペクトル拡散タイプの信号であり、
    時間遅延が1チップ時間より長いように構成されている請求項3に記載の受信機
  5. 【請求項5】 前記アナログ合成装置と前記探索装置受信機手段との間で電
    気的にカップリングされているアナログ受信機手段をさらに有する請求項4に記
    載の受信機。
  6. 【請求項6】 前記アナログ受信機手段と、前記探索装置受信機手段と、前
    記合成手段とに電気的にカップリングされているデジタル受信機手段をさらに有
    する請求項5に記載の受信機。
  7. 【請求項7】 前記第2のアンテナを前記第1のアンテナから縦方向に移動
    することを特徴とする請求項1に記載の受信機。
  8. 【請求項8】 前記所定の距離が、所定の仰角に対して前記信号の直接成分
    と鏡面成分との間での干渉を最小化するように選択される請求項7に記載の受信
    機。
  9. 【請求項9】 前記所定の仰角が約15度である請求項8に記載の受信機。
  10. 【請求項10】 第1のアンテナで、第1の直接伝搬経路と第1の鏡面伝搬
    経路とに沿って衛星通信信号を受信する工程と; 前記第1のアンテナから所定の距離だけ離れて配置される第2のアンテナによ
    り、第2の直接伝搬経路と第2の鏡面伝搬経路とに沿って前記衛星通信信号を受
    信する工程と; 前記第1のアンテナが受信した前記信号と前記第2のアンテナが受信した前記
    信号とを合成して、結果得られる合成信号の信号対雑音比を最大化する工程と; を含む衛星通信システムにおいて鏡面反射を軽減するために複数のアンテナを
    用いる方法。
  11. 【請求項11】 前記合成工程が、合成に先立って、各信号に、前記信号の
    信号対雑音比に基づいて重み付けする工程を含む請求項10に記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記第2のアンテナが受信した前記信号を所定の時間遅延
    だけ遅延させる工程と; 前記遅延された信号と前記第1のアンテナで受信された前記信号を合成する工
    程と; 前記所定の時間遅延に基づいて、前記第2のアンテナで受信した前記信号から
    前記第1のアンテナで受信した前記信号を区別する工程と; をさらに含む請求項11に記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記第2のアンテナを前記第1のアンテナから縦方向に変
    位させる工程をさらに有する請求項10に記載の方法。
  14. 【請求項14】 所定の仰角に対して前記信号の直接成分と鏡面成分との間
    での干渉を最小化するように前記所定の距離を選択する工程をさらに有する請求
    項13に記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記所定の仰角が約15度である請求項14に記載の方法
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