JP2001518190A - 器具の制御ボタン、特に時計の巻上げおよび時刻設定用ボタンのための漏洩防止装置の改良 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 ボタンに対して漏洩防止シールを形成するために器具のケーシングに嵌め付けられた密封部材８と、ブリッジユニット７とを有し、ブリッジユニットより下でボタンが横方向へ突出しており、またブリッジユニットは、第１の位置で密封部材に対してボタンを押圧し、第２の位置で通常の移動を可能にしてボタンを解放するためのカム付加物２を有する節動レバー１を担持するように構成されている、器具制御ボタン、特に時計の巻上げおよび時刻設定用ボタン３を漏洩防止する装置であって、ボタン３の上部が小さなピストン部材４を軸線方向にスライド可能に収容する区画室が形成されるように機械加工され、ボタン３とケーシングとの間に生じる間隙を吸収するように弾発性手段５によって軸線方向外向きに不勢されたピストン４に対して節動レバー１のカム付加物２が作用するように構成された漏洩防止装置。

Description

【発明の詳細な説明】 器具の制御ボタン、特に時計の巻上げおよび時刻設定用ボタンのための漏洩防止 装置の改良 本発明は一般に器具の制御ボタン、例えば時計の巻上げおよび時刻設定用ボタ ンを漏洩防止（防水）する装置に係わり、特にそこに或る種の問題が生じるのを 防止するためのそれらの装置の改良に関する。 ケーシング内に侵入するとケーシング内部に収容されている機構を損傷するこ とになるような流体媒体中で作動しなければならない器具のケーシングの漏れ防 止密封部材の問題点が知られている。特徴的な、しかしそれに限定されることの ない場合として、水中で使用される器具がある。 説明を簡単化するために、時計が特徴的な巻上げおよび時刻設定用の機構を有 しているという理由から本発明の記載を時計に関する説明とするが、以下の記載 は本発明を適用することのできる器具の形式に対して重大な制限を与えるもので はなく、さらにまた器具に侵入するのを防止すべき流体として言及した水が重大 な制限を与えるものではないということが指摘されねばならない。 知られている限りにおいて最も近い先行技術は、１９５５年１１月３０日付け で出願されたイタリア国特許第５４５，６６８号に代表される。この特許は、器 具のケーシングに嵌め付けられて巻上げ用ボタンに作用する密封部材を提供して おり、巻上げシャフトは密封部材と実際には接触しないようになされている。 １実施例において、器具のケーシングに嵌め付けられた手段が外部から加えら れる操作によって巻上げ用ボタンを密封部材に押圧することができるようにして おり、その手段は巻上げのためにボタンを意のままに自由に回転できるようにす るか、または時刻設定機構と係合させるために軸線方向に自由に移動できるよう になされていた。 他の実施例において、器具ケーシングは密封部材と巻上げ用ボタンとの間の漏 れ防止性関係を常に有効とするように、一定応力を加える手段を有し、その手段 は特に時刻設定に必要とされる軸線方向の移動を遂行するために従動されねばな らないが、密封部材とボタンとの間の漏れ防止性は何れの場合にもそれらの相対 回転によって影響を受けないようになされていた。 図１を参照すれば、先行技術の特許の装置は、その時点での先行技術に比較し てかなり多くの決定的な利点を有してはいるが、以下に述べるように欠点および 制限を有していることが分かる。 第１に、良く調整された圧力を達成して取付部１に形成されている溝内の締付 け位置に確実にレバーを保持するために、レバー付加物７とボタンヘッド面の間 の連結を達成するには、非常に厳密な精度が要求される。 第２に、短時間のうちに柔らかい材料が摩耗するため、ボタン３のヘッドに対 するレバー２の付加物７の摩擦により圧力の減少が生じて、漏れ防止性を悪化さ せ、恐らく水が侵入することになる。さらに、このレバーは取付部１の溝内の締 付け位置に完全に錠止されて保持されることはできず、或る程度の間隙が形成さ れてしまったことにより、部分的に外れることも起こり得て、ガタ付き易くなり 、完全に開いて破損することも生じ得るのであり、何れにしても時計の外観を悪 くする。 本発明の目的は、これらの特定の問題を解消することである。 したがって本発明の特定の主題は、上述した形式の器具制御ボタンのための漏 洩防止を行う装置であり、これにおいてボタンの上部は小さなピストン部材を軸 線方向にスライドできるように収容する区画室が形成されるように機械加工され 、ボタンとケーシングとの間に生じる間隙を吸収するように弾発性手段によって 軸線方向外向きに押圧されたこの小さなピストンに対して節動レバーのカム付加 物が作用するようになされる。 好ましい実施例において、弾発性手段は「皿ばね」ワッシャ（“Belleville” washer）で構成され、小さなピストンは保持リングによってクランプされる。 本発明の他の特徴および利点は、非制限的に好ましい実施例を示す添付図面を 参照して与えられている以下の説明から明白となろう。 図面において、 図１は先行技術による構造を示し、 図２はレバーが解放位置とされた本発明の装置の垂直断面図であり、 図３は図２の装置の水平断面図であり、 図４はレバーが締付け位置とされた図３に対応する水平断面図である。 図２、図３および図４を参照すれば、先行技術の問題点を解消するために提案 された改良とは、弾発性部材がレバー付加物とその付加物が作用するボタン上部 との間に取付けられることを可能にするように巻上げおよび時刻設定用ボタン組 立体の構成部材を構造的に改修することを本質的に含んで成ることが分かる。 特に、ボタン３の上部は皿ばねワッシャ５および小さなピストン４の挿入を許 す小さな区画室をその中に形成するように機械加工され、皿ばねワッシャ５およ び小さなピストン４によってボタンが所定位置に保持されることが分かる。 小さなピストン４はボタン３の区画室内で軸線方向にスライドして皿ばねワッ シャ５を押圧することができるが、保持リング６によって脱落するのを防止する ように頂部でクランプされている。 図３および図４を参照すれば、レバー１が反時計方向に回転されると、そのカ ム付加物２は小さなピストン４と係合するようになり、かつ該ピストン４を下向 きに移動させ、皿ばねワッシャ５を圧縮するようにする。この皿ばねワッシャ５ はレバー１を所定位置に保持し、また摩耗の結果として生じた間隙を吸収すると いう２つの機能を遂行する。 先行技術の構造におけるように、漏れ防止の締付けは、Ｏ−リングシール８を 圧縮して達成される。このＯ−リングシール８は巻上げシャフトの胴部のリム９ に対して押圧される。 レバー１が枢動するように取り付けられる取付部は符号７で示されている。 前述した説明は本発明の好ましい実施例に関するが、明らかなように当業者は 本発明の工業上の権利の保護範囲から逸脱せずに構成部材および構造細部に対し て変形、修正および変更を行うことができる。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，Ｌ Ｕ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ， ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，ＫＥ，ＬＳ，Ｍ Ｗ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ， ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，Ｅ Ｓ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ，ＧＷ，ＨＵ，ＩＤ ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ， ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，Ｍ Ｇ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ， ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，Ｖ Ｎ，ＹＵ，ＺＷ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 1. 器具制御ボタン、特に時計の巻上げおよび時刻設定用ボタン（３）のため の漏洩防止装置であって、前記ボタンに対して漏洩防止シールを形成するために 前記器具のケーシングに嵌め付けられたシーリング部材（８）と、ブリッジユニ ット（７）とを有し、該ブリッジユニットより下で前記ボタンが横方向へ突出し ており、また該ブリッジユニットは、第１の位置で密封部材に対して前記ボタン を押圧し、第２の位置で通常の移動を許して前記ボタンを解放するためのカム付 加物（２）を有する節動レバー（１）を担持する漏洩防止装置において、 前記ボタン（３）の上部が小さなピストン部材（４）を軸線方向にスライド可 能に収容する区画室が形成されるように機械加工され、前記ボタン（３）と前記 ケーシングとの間に生じる間隙を吸収するように弾発性手段（５）によって軸線 方向外向きに不勢された前記小さなピストン部材（４）に対して前記節動レバー （１）のカム付加物（２）が作用するように構成されていることを特徴とする漏 洩防止装置。 2. 前記弾発性部材（５）が皿ばね型ワッシャで構成されることを特徴とする 請求項１に記載された漏洩防止装置。 3. 前記小さなピストン（４）が保持リング（６）でクランプされていること を特徴とする請求項１に記載された漏洩防止装置。