JP2001517785A - 超音波手段による容器の内容物の監視方法 - Google Patents

超音波手段による容器の内容物の監視方法

Info

Publication number
JP2001517785A
JP2001517785A JP2000513121A JP2000513121A JP2001517785A JP 2001517785 A JP2001517785 A JP 2001517785A JP 2000513121 A JP2000513121 A JP 2000513121A JP 2000513121 A JP2000513121 A JP 2000513121A JP 2001517785 A JP2001517785 A JP 2001517785A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
container
canister
signal
gas
lid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000513121A
Other languages
English (en)
Inventor
リーズ ジョーンズ、ゴードン
ウィリアム スペンサー、ジョーゼフ
アンソニー ジョーンズ、ゲイリー
マクアルパイン ディクソン、ロバート
レイモンド ギブソン、ジョン
トニー シング、パーマインダー
ウーリー、キース
Original Assignee
ブリテイツシユ・ニユクリアー・フユールズ・ピー・エル・シー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ブリテイツシユ・ニユクリアー・フユールズ・ピー・エル・シー filed Critical ブリテイツシユ・ニユクリアー・フユールズ・ピー・エル・シー
Publication of JP2001517785A publication Critical patent/JP2001517785A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01MTESTING STATIC OR DYNAMIC BALANCE OF MACHINES OR STRUCTURES; TESTING OF STRUCTURES OR APPARATUS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G01M3/00Investigating fluid-tightness of structures
    • G01M3/02Investigating fluid-tightness of structures by using fluid or vacuum
    • G01M3/04Investigating fluid-tightness of structures by using fluid or vacuum by detecting the presence of fluid at the leakage point
    • G01M3/24Investigating fluid-tightness of structures by using fluid or vacuum by detecting the presence of fluid at the leakage point using infrasonic, sonic, or ultrasonic vibrations
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01MTESTING STATIC OR DYNAMIC BALANCE OF MACHINES OR STRUCTURES; TESTING OF STRUCTURES OR APPARATUS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G01M3/00Investigating fluid-tightness of structures
    • G01M3/02Investigating fluid-tightness of structures by using fluid or vacuum
    • G01M3/04Investigating fluid-tightness of structures by using fluid or vacuum by detecting the presence of fluid at the leakage point
    • G01M3/20Investigating fluid-tightness of structures by using fluid or vacuum by detecting the presence of fluid at the leakage point using special tracer materials, e.g. dye, fluorescent material, radioactive material
    • G01M3/22Investigating fluid-tightness of structures by using fluid or vacuum by detecting the presence of fluid at the leakage point using special tracer materials, e.g. dye, fluorescent material, radioactive material for pipes, cables or tubes; for pipe joints or seals; for valves; for welds; for containers, e.g. radiators
    • G01M3/226Investigating fluid-tightness of structures by using fluid or vacuum by detecting the presence of fluid at the leakage point using special tracer materials, e.g. dye, fluorescent material, radioactive material for pipes, cables or tubes; for pipe joints or seals; for valves; for welds; for containers, e.g. radiators for containers, e.g. radiators
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N2291/00Indexing codes associated with group G01N29/00
    • G01N2291/04Wave modes and trajectories
    • G01N2291/044Internal reflections (echoes), e.g. on walls or defects
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N2291/00Indexing codes associated with group G01N29/00
    • G01N2291/04Wave modes and trajectories
    • G01N2291/048Transmission, i.e. analysed material between transmitter and receiver

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)
  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 容器(1) の内容物は、超音波信号により容器を探査すると共に、信号が容器の内容物を通過した後の受信信号における超音波固有特徴の変化を測定することにより非破壊的に監視される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、流体を収納する容器の内容物を非破壊的に監視する装置および方法
に関する。本発明は特に、排他的なものとしてでなく、例えば容器内の気体の組
成または純度を確認する為に容器の気体内容物を非破壊的に監視する方法に関す
る。
【0002】 容器の腐蝕などの可能的事象を監視し、または、容器内に収納された気体の漏
出もしくは容器内への気体の漏れを検出すべく、容器内に収納された気体の組成
もしくは純度を監視して確認し得ることが重要なことが多い。これは、容器内の
気体もしくは他の内容物が毒性を有しもしくは別の点で有害であるときに特に重
要である。
【0003】 故に本発明は、例えば、放射性物質の貯蔵庫における貯蔵状態を継続的にもし
くは定期的に監視することにより継続的な安全貯蔵を確認することが必要な原子
力工業における特定用途を有している。
【0004】 本発明はまた、例えば可燃性、生物学的または医薬的な物質の形態の危険な流
体または固体を保持する容器の内容物を非破壊的に監視する上でも有用であり得
る。
【0005】 本発明は更に、容器内の気体が遮断器に対する電気絶縁を提供するという高電
圧遮断器の作動などにおける潜在的に危険なプロセスの近傍において容器の内容
物を監視する上でも有用である。
【0006】 容器内の気体の組成を確認すべく容器の気体内容物を監視する公知の方法およ
び装置は、容器内に収納された気体をサンプリングすべく又は容器内にセンサを
導入すべく、容器の貫通を要する。
【0007】 斯かる公知の方法および装置に伴う問題は、容器を貫通する必要があることか
ら、貫通した領域の回りで容器から漏出が生ずる危険性があることである。漏出
を生じない様にする上で、斯かるシステムは漏出に対する候補部位を生成せねば
ならない。これは技術的に望ましいものでなく、監督官庁により問題とされ得る
【0008】 使用済み核燃料は極めて高い放射能を有しており、放射性の使用済み燃料が環
境を汚染しないことを確かなものとすべく該燃料を適切に処理することが必要で
ある。
【0009】 使用済みの核燃料は“暫定貯蔵”として公知の中間期間に対して安全に貯蔵す
る必要があるが、必要であればこの期間は燃料の再処理もしくは廃棄に関する決
定を保留して延長されることもある。使用済み燃料は斯かる貯蔵の間において密
閉容器内に貯蔵されるのが典型的である。
【0010】 典型的には、使用済み燃料の暫定貯蔵に対して適切な容器は、使用済み燃料が
内部保持される圧力容器グレードの鋼から成るキャニスタから成っている。この
キャニスタは、その蓋部内に放射能シールドを取り入れている。キャニスタに使
用済み燃料が充填されたなら、キャニスタには蓋部が嵌装されて溶接される。蓋
部の最終的溶接が燃料を密閉する。而して、キャニスタの蓋部は典型的に二重シ
ールを有している。蓋部の最終的シールに先立ち、使用済み燃料が密閉容器内で
ヘリウム雰囲気中に保持されるべくキャニスタにはヘリウムが充填される。
【0011】 更なる放射能シールドを提供すべく、キャニスタはこれもまた蓋部が装着され
たコンクリート製の貯蔵キャスク内に載置される。キャニスタはコンクリート製
キャスク内において、該キャニスタとキャスクとの間に空間が存在する如く位置
せしめられ得る。而して、キャスクは取入ポートを底部に且つ吐出ポートを頂部
に有することから、キャニスタを冷却すべくコンクリート製キャスク内では空気
が流れ得る。
【0012】 コンクリート製の外側キャスクは、ガンマ線および中性子線の両者に対するシ
ールドと、外部障害に対する保護とを提供する。 キャニスタ内において不都合な反応が生じないことを確かなものとすべく、キ
ャニスタの内容物を逐次に監視できれば望ましい。斯かる点検はまた、キャニス
タ内における燃料外被の継続的一体性も示すものである。
【0013】 密閉キャニスタまたは二重目的金属製キャスク内における使用済み燃料を監視
する公知の方法は、密閉容器を開けることにより、燃料と、キャニスタ内のカバ
ー・ガスとして公知の燃料周りの雰囲気とを検証する工程を含んでいる。
【0014】 この公知の方法に伴う不都合は、周囲を汚染する危険性があると共に必要とさ
れる設備が多大で高価なことである。これに加え、斯かる方法を使用するとキャ
ニスタおよびその内容物を継続的に監視することが容易でなく実用的でもない。
【0015】 キャニスタ内の使用済み燃料を監視する第2 の公知方法は、使用済み燃料上の
カバー・ガスすなわちシールのスペース間の気体の圧力もしくは品質を測定する
機器を取付け得る設置貫通孔を使用するものである。斯かる気体の測定により、
キャニスタ内のカバー・ガスの化学的組成に関する情報が提供される。
【0016】 この公知方法の問題は、貫通孔の存在がキャニスタの汚染用防壁の一体性を損
傷しまたは劣化することにより、放射能汚染に帰着し得る潜在的漏出を起こすこ
とである。
【0017】 本発明の第1の側面に依れば、容器の壁部を介して容器の内容物内へと超音波
信号を発信する工程と、容器内からの信号を受信する工程と、受信信号を分析す
ることにより容器の内容物の組成を導出する工程とを含む、密閉容器の内容物を
非破壊的に監視する方法が提供される。故に、該方法は容器を開封せずに達成さ
れ得る。
【0018】 本発明の第2の側面に依れば、容器の壁部を介して容器の内容物内へと超音波
信号を発信する発信手段と、容器内から信号を受信する受信手段と、受信信号を
分析することにより容器の内容物の組成を導出する分析手段とを含む、密閉容器
の内容物を非破壊的に監視する装置が提供される。
【0019】 本発明に依れば、容器内の雰囲気の品質を断続的間隔にて測定できる。 上記キャニスタは、実質的に気密なキャニスタとされ得る。またキャニスタは
、例えば炭素鋼もしくはステンレス鋼製の金属製キャニスタとされ得る。 上記キャニスタは、本体部と、一個以上の蓋部要素から形成され得る。使用に
際して一個以上の蓋部要素は上記本体部に対してシールされ得る。好適には、第
2 外側蓋部とともに第1 蓋部が配備される。好適には、上記第1 蓋部はキャニス
タへの開口内に受容される。上記第1 および/または第2 蓋部は、キャニスタに
より提供される一個以上の内部唇部上に着座し得る。上記一個以上の蓋部要素は
、上記本体部に対して溶接され得る。該溶接は、第1 蓋部とキャニスタとの間、
および、第2 蓋部とキャニスタとの間に気密シールを提供し得る。
【0020】 好適には、上記キャニスタは直立円筒の概略形態を有している。好適には上記
各蓋部は、キャニスタの側壁の頂壁が露出される如くキャニスタの頂端部上に、
最も好適にはキャニスタの側壁の輪郭内に配備される。
【0021】 好適には上記キャニスタは、使用済み核燃料棒または他の照射済核燃料物質を
収納する。 上記キャニスタは、大気より高い内部気体圧力すなわち正圧を備え得る。該正
圧は、少なくとも1.1 気圧、更に好適には少なくとも1.2 気圧とされ得る。好適
には、上記キャニスタ内の気体は実質的にヘリウムである。
【0022】 好適には、使用に際して上記キャニスタは更なる容器内に配備される。外側の
容器は例えばコンクリート製キャスクなどのキャスクとされ得る。好適には、上
記外側容器の内側形状はキャニスタの外側形状と略々合致する。
【0023】 上記外側容器は、キャニスタの挿入に続いて容器の本体部をシールする蓋部を
備え得る。 好適には、上記外側容器はその内部への冷却用気体の供給部を備えている。好
適には、上記冷却用気体はキャニスタの外側を直接的に冷却する。上記冷却用気
体は好適には空気である。上記外側容器の内側への取入口および該容器からの吐
出口が配備され得る。好適には、該取入口および吐出口はドッグレッグ状に屈曲
される。
【0024】 本発明は容器の流体内容物を測定すべく使用され得ることから、容器の気体状
もしくは液体状内容物を監視すべく使用され得る。本発明はまた、気体の一種類
以上の成分の存在を測定すべく使用され得る。例えば、ヘリウム雰囲気中におけ
る空気の存在、又は、ヘリウム雰囲気中におけるキセノンおよび/またはクリプ
トンの存在が測定され得る。本発明は、気体の一種類以上の成分のレベルを測定
すべく使用され得る。例えば、ヘリウム雰囲気中における空気のレベルが測定さ
れ得るか、又は、ヘリウム雰囲気中におけるキセノンおよび/またはクリプトン
が測定され得る。
【0025】 好適には、上記方法は発信信号および/または反射信号の音速および/または
減衰を測定する工程を含む。音速および/または減衰は、発信信号のひとつ以上
の周波数にて考慮され得る。
【0026】 少なくとも2種の異なる周波数の発信信号の速度および減衰を測定することに
より、内容物の成分に関する情報を導出する上で必要な計算/アルゴリズムにお
ける未知数が計算から除外される。上記方法は、透過測定を使用して速度および
/または減衰を測定し得る。上記方法はまた、反射測定を使用して速度および/
または減衰を測定し得る。好適には、上記方法は発信信号、“照準線(line of s
ight )”受信信号および反射信号などの両者の速度および減衰を測定する工程を
含む。
【0027】 発信超音波信号は、トランスデューサにより提供され得る。 故に好適には、超音波源および/または受信器は、少なくとも一定回数の試験
の間にキャニスタから取り外される。発信器および/または受信器は、各試験間
の時間が1時間、更に好適には1日、を超えるときには常に取り外される。
【0028】 好適には、少なくとも一定回数の試験の間において、発信器および/または受
信器および/または随伴的な電子機器に対しては較正ステーションおよび/また
は点検ステーションが提供される。好適には斯かる点検は、各試験が1時間以上
の間隔を置かれ、より好適には1日以上の間隔を置かれたときに行われる。
【0029】 好適には、発信信号の発信源は容器の外側に位置せしめられると共に、受信器
は容器の外側に位置せしめられる。信号源および/または受信器は好適には容器
の蓋部上に取付けられる。信号源および/または受信器は容器の側壁上、好適に
は側壁の頂部に取付けられ得る。信号源および/または受信器は好適にはハウジ
ング内に配備される。
【0030】 上記ハウジングは、例えば外側蓋部または内側蓋部などのキャニスタの蓋部上
に取付けられ得る。 上記ハウジングは外側蓋部の外側面上に取付けられ、ハウジングにおける監視
箇所は通路によりキャニスタ内の気体の主部に接続され、該通路は一個のもしく
は複数の蓋部を貫通する通路画成要素内に配備され、且つ、上記蓋部と平行な断
面輪郭に関し、上記通路画成要素が蓋部の少なくとも一部を貫通するときの該通
路画成要素の断面輪郭は上記ハウジングの断面輪郭より小さくされ得る。好適に
は上記断面輪郭は、外側蓋部、および存在するのであれば内側蓋部を貫通する通
路要素の全体に亙り、小さい。
【0031】 上記ハウジングは内側蓋部の外側面上に取付けられ、ハウジングにおける監視
箇所は通路によりキャニスタ内の気体の主部に接続され、該通路は内側蓋部を貫
通する通路画成要素内に配備され、且つ、上記蓋部と平行な断面輪郭に関し、上
記通路画成要素が内側蓋部の少なくとも一部を貫通するときの該通路画成要素の
断面輪郭は上記ハウジングの断面輪郭より小さくされ得る。好適には上記断面輪
郭は、内側蓋部を貫通する通路要素の全体に亙り、小さい。好適には、上記外側
蓋部を貫通するときの上記ハウジングの断面輪郭は上記外側蓋部の外側における
該ハウジングの断面輪郭と実質的に同一である。
【0032】 上記ハウジングは、上記キャニスタの側壁の端壁上に、最も好適にはその側壁
の延長部の外形内に全体が収まる様に取付けられ得る。該ハウジングは、キャニ
スタに溶接され得る。該ハウジングは、一種以上の異なる材料により形成され得
る。
【0033】 受信信号は好適には信号処理を受けて所望の情報が抽出される。信号処理は、
高速フーリエ変換および/またはクロマティック系の処理を含み得る。上記信号
処理は、信号に対するひとつ以上のガウス処理プログラム(Gaussian processor)
の適用を含み得る。上記処理プログラムは好適には非直交である。好適には、上
記処理プログラムは発信信号および/または受信信号の周波数の範囲をカバーす
る。3個の処理プログラムが適用され得る。好適には、上記処理プログラムの出
力はアルゴリズム的に更に処理される。好適には上記アルゴリズム結果は、信号
の名目的エネルギ容量(nominal energy content)および/または卓越振動数(dom
inant frequency)および/または実効帯域幅(effective bandwidth )に対応し、
最も好適には3種類全てに対応する。
【0034】 上記信号は、上記信号の上記名目的エネルギ容量、卓越振動数および実効帯域
幅により定義される3次元プロット上の点として示され得る。 容器内の状態は、3次元プロット上の点として示され得る。状態の変化は、そ
の点に対する1つ以上の次元における偏差として示され得る。偏差の程度は、状
態の変化の大きさを示し得る。偏差の方向は、状態の変化のタイプを示し得る。
【0035】 但し代替的に上記発信器は容器内に位置せしめられ得ると共に、例えば容器の
外側から送信された信号により起動され得る。 容器内に位置するに適切な発信器は、例えば音叉もしくは共振空洞から成る。
【0036】 上記キャニスタは通常、該キャニスタを密閉する時点で約1 と1/4 気圧[1.25
気圧] のヘリウムにより充填される。本発明に依れば、ヘリウムの継続的存在、
基本的に酸素である雰囲気気体の不存在、核分裂生成物気体の不存在を確認し得
る。また、酸素および核分裂生成物気体を識別することにより、生じている破損
のタイプも示し得る。
【0037】 高度に移動性の気体であるヘリウムの継続的存在は、キャニスタが依然として
十分に密閉されていることを確かなものとする。 酸素の不存在は、キャニスタの外側表面の腐蝕が抑制されていることを確かな
ものとする。
【0038】 核分裂生成物気体の不存在は、キャニスタ内への使用済み燃料の装填以来、燃
料の完全性の劣化が生じていないことを確かなものとする。 キャニスタ内に超音波を発信すると共にキャニスタからの音波( 内部気体を通
過した音波 )を受信することにより、気体温度における変動の影響が考慮され得
ると共に、一切の異質気体の種類および量が識別され得る。
【0039】 監視箇所における内部気体が検査され得る。監視箇所はキャニスタの本体部内
とされ得る。監視箇所は好適にはキャニスタの本体部の外側に配備されるが、周
囲雰囲気に対しては依然として密閉される。好適には上記監視箇所はハウジング
、最も好適には超音波用の発信器および/または受信器に対するハウジング、を
備える。好適には、上記監視箇所はキャニスタ蓋部の外側に近接して配備される
【0040】 上記監視箇所は好適には、ボアもしくは他の通路を介してキャニスタ内の気体
の内部主要部に連通される。上記ボアは円形断面とされ得る。好適には、上記ボ
アは一個以上のドッグレッグ状屈曲部を含む。好適には上記ボアはキャニスタ本
体部内から外側へと通過する。最も好適には上記ボアは上記キャニスタの一個も
しくは複数の蓋部を貫通する。上記ボアは代替的に、キャニスタの側壁を貫通し
得る。而して、上記ボアはキャニスタの側壁をキャニスタの蓋部端に向けて上方
へと貫通し得る。上記ボアはキャニスタの側壁を貫通し、例えばキャニスタの外
部に配備されると共に監視箇所に通ずる要素に接続する。
【0041】 上記監視箇所は好適には上記発信器および/または受信器に近接する。理想的
には、上記監視箇所は発信器と受信器との間に配備される。上記発信器および受
信器は、0.5cm 乃至20cm、更に好適には3cm 乃至8cm の間隔により離間され得る
【0042】 上記発信器および/または受信器は好適には所定厚みの物質により上記監視箇
所から分離される。物質の厚みは好適には少なくとも5mm であり、更に好適には
少なくとも10mmであり実に20mmともされる。
【0043】 好適には、キャニスタの本体部に対する監視箇所の末端側にてハウジング内に
は所定体積の気体が配備される。好適には上記気体の主部は監視箇所自体より大
きな広がりを有し、該気体の主部の広がりは監視箇所を提供するボアに対して直
交し、および/または、発信器/受信器の整列軸心に対して平行となる。円盤状
の気体容積が提供され得る。この様にして、ノイズの減少が促進される。
【0044】 これまでは、反射された音波の特性に対してキャニスタ内の気体の温度が影響
するという事実に依り、キャニスタの内容物を決定すべく音波もしくは超音波を
使用することは不可能と考えられていた。
【0045】 これに加え、容器内の流体の組成を導出可能とすべく、信号音波は不当な信号
損失なしで厚寸の容器壁を貫通進行せねばならない。これまで、容器の内容物を
決定すべく超音波信号を使用する上では、キャニスタ材料の厚みおよび特質に依
る信号の減衰は克服し得ない問題と考えられていた。
【0046】 これに加え、本発明の方法に伴う更なる問題としては、物質の変化箇所におけ
るインピーダンスの不整合が挙げられる。更に、信号の擬似内部反射により大量
のノイズが生成される。
【0047】 原子量、分子量および結合特性に関するヘリウム、酸素およびクリプトン/キ
セノン( 主要な核分裂生成物気体 )の物理的特性は相互に対して相当に異なるこ
とから、使用済み燃料を収納するキャニスタ内において予想されるレベルにおけ
る信頼できる識別を許容する。
【0048】 故に本発明は、金属であると共に相当の厚みを有し又は代替的に非金属材料と
され得る容器壁を介して超音波が発信されるという方法を提供する。 上記超音波は容器内の気体もしくは流体を貫通進行してから、超音波が最初に
キャニスタ壁内に発信された箇所とは異なる箇所にて容器壁を介して受信かつ検
出され得る。代替的に超音波は、信号の反射に続いて、該超音波がキャニスタ壁
を介して発信されたのと同一の箇所にて受信かつ検出され得る。
【0049】 気体雰囲気または流体に対する信号の通過は信号の固有特徴を改変することか
ら、発信信号および受信信号を比較することにより気体もしくは流体の組成が結
論付けられる。
【0050】 特に、音の速度、その減衰および周波数は、気体もしくは流体の組成の差によ
り改変され得る。 代替的に、容器および内部構造の共鳴振動数は収納された気体もしくは流体の
組成により変化せしめられ、この変化は組成を結論付けるべく使用され得る。
【0051】 上記信号は、キャニスタの外側に位置せしめられた例えば発信器などの手段に
より生成され得る。 代替的に、上記信号はキャニスタ内に収納された発信手段から生成され得る。
斯かる発信手段は例えば、容器の外側から起動され得る音叉もしくは共振空洞の
形態とされ得る。
【0052】 次に、添付図面を参照して例示的なものとしてのみ本発明を更に記述する。 図1を参照すると、使用済み燃料を貯蔵するに適した容器は参照番号10により
示される。該容器は、使用済み燃料棒13が装填されてから溶接蓋部によりシール
されるキャニスタ12を含む。使用済み燃料13がキャニスタ12内にシールされたな
ら、該キャニスタ12は真空乾燥されてから、使用済み燃料棒13を囲繞するヘリウ
ムなどの不活性気体により充填される。キャニスタ12内の燃料棒13からの熱伝導
は、大気よりも僅かに高い圧力のヘリウム雰囲気を使用することで強化される。
【0053】 使用済み燃料が装填されたならキャニスタ12は、該キャニスタ12の外側面15と
キャスク14の内側面16が相互から離間される如く、キャスク14内に位置せしめら
れる。これにより空気は、キャスク14の外壁9 に形成された空気取入口17から空
気吐出口18へと流れるのが許容される。
【0054】 燃料の温度を規制限界値以下に保持する為には、キャニスタ12上に空気を流す
必要がある。 使用済み燃料棒13は容器10内に、数十年に亙り貯蔵されることが予想される。
このことは、これらの時間規模に亙り政府の取締官に対して安全に幽閉された貯
蔵条件を例証すると共に確認するのを助けるべく、キャニスタの内容物を定期的
に且つ信頼性を以て監視する準備を行えれば周到であろうことを意味する。
【0055】 本発明に依れば、シールされたキャニスタによるヘリウム雰囲気内への周囲空
気からの酸素の漏入を非破壊的な手法で検出することが可能である。 本発明に依れば、キャニスタの雰囲気は超音波信号により探査される。キャニ
スタに対して発信された超音波信号は該キャニスタから抜け出ると共に、一切の
酸素流入により生成された受信信号の超音波固有特徴における変化を測定するこ
とで、酸素の存在が検出され得る。
【0056】 特に、音速、減衰、共鳴振動数および構造の変化は、キャニスタ内への酸素漏
入を示し得る。 付加的に又は代替的に、キャニスタ内における圧力の変動は圧力による同様の
変動を検出することで監視され得る。
【0057】 付加的に又は代替的に、燃料棒外被が破損した場合には密閉キャニスタ内の使
用済み燃料の貯蔵の間にキセノンおよびクリプトンが放出され得ることから、ヘ
リウム雰囲気内における斯かる気体のレベルの比較的に小さな変動を監視し得る
ことが望ましい。これらの作用は、超音波検査に関するそれらの影響を適切に考
察することでも監視され得る。
【0058】 理想気体に対して音速は次式で与えられる:
【0059】
【数1】 式中、γ=比熱の割合;r=気体定数;T=温度;ρ=分子量である。 二元混合に対しては、γおよびmが比例的に変更される。 上記式(1) から理解され得る如く、ρにおける変化はHe、O2の相対組成の変化
に依るものである。
【0060】 故に30℃においてHe (ρ=4 、v=1024.7 ms-1)雰囲気が酸素( ρ=16、v=
332 ms-1) へと完全に変化すれば、vO /vHe=1/4(もしくはδv≒660 ms-1)
となる。
【0061】 計算によれば、10:90 のO2:He混合物に対して音速は764.4 ms-1であり、すな
わち、純粋なHeから260.3 ms-1( ≒25% )の変化を示す。この変動は実験的に容
易に検出可能であると共に、使用済み燃料棒の貯蔵に対する周囲気体の場合にお
ける単原子気体に対して特に適している。
【0062】 式(1) はまた、ρによりそうである様に速度はTに比例することから、30℃か
ら300 ℃への温度変化は略々3〜4倍の速度増大に繋がることも示している。こ
の変動の結果、多くの用途においては各測定の間における一切の温度変動の正確
な補償を考慮することが最も重要である。これは、変化に対して適切な補償を行
い温度条件を直接的に測定することで達成され得る。但し、多数の周波数におけ
る検査によっても温度を決定してそれを考慮し得ることは、本発明の特に重要な
利点である。
【0063】 但し、有意な影響が無い様に圧力変動は十分に小さいものとする。 He雰囲気中におけるO2レベルの考慮を許容すると共に、燃料から放出された一
切のXe、Krもまたρに影響し得る(Xe はρ=131 ;Krはρ=84 )。比例的に僅か
な量のXe、Krは、ρにおける更なる変動に依りキャスク雰囲気の音速に相当の変
化を与え、故に、vの変化を与える。
【0064】 音速は周波数および気体圧力の両者により変動する。この変動は熱的粘性(vis
co thermal) に依るものであり、2原子気体の場合には振動および回転緩和作用
である。
【0065】 超音波の進行速度における変動と共に、音波の減衰の変動も期待され得る。気
体における音波の減衰αは通常、次のパラメータに関して見積もられる:
【0066】
【数2】 式中、α=吸収係数;p=気体圧力;f=周波数である。 ひとつの成分が多原子である2元気体混合物における合計吸収は、3つの項の
合計である:
【0067】 αp/f2 =F1’( 粘度、熱伝導) +F2’ (拡散) +F3 (振動/回転エネルギ
緩和 )。 各成分における変動はαの変化を呈することから、減衰作用もまた2つの二元
成分の濃度の差を検出すると共に異なる混入物および温度作用を区別すべく使用
され得る。
【0068】 故に例えば、Heおよび10:90 のO2:He 混合物に対するαp/fは夫々0.525 お
よび1.546 であることから、10%の酸素混入は3倍の変化を生成する。
【0069】 上述した理論的技術は本発明に依り、種々の手法で展開され得る。以下の実施
例においては、使用済み核燃料に対するキャニスタの監視に対して特に重きを置
いている。
【0070】 図2に示された実施例は、図1における一般的タイプのキャニスタ12の頂部を
示している。キャニスタ200 は、側壁202 および蓋部構造204 を備えている。蓋
部構造204 は、唇部208 に着座する内側シールド蓋部 206、および、唇部212 に
着座する外側構造蓋部210 から形成される。シールド蓋部206 および構造蓋部21
0 の両者は気密溶接により所定位置に溶接される。使用済み燃料棒は、シールド
蓋部206 の下方における容積214 内に収納される。
【0071】 構造蓋部210 上には、監視用ハウジング216 が取付けられる。該ハウジング21
6 は、監視箇所220 の回りに構造的壁厚218 を提供する。規制基準を満足するに
必要な構造的壁厚は、材料により変動する (例えば、炭素鋼では25mm厚であり、
ステンレス鋼に対しては19mm厚である )。監視箇所220 は、キャビティ容積214
から監視箇所220 に至り“頂冠”形状224 まで延在する円筒状ボア222 から成る
。該ボア222 はハウジング216 により完全に囲繞され、キャビティ容積214 及び
そのヘリウム雰囲気を周囲の冷却用空気容積226 から隔離する。シールドを目的
としてボア222 はドッグレッグ状に屈曲されている。
【0072】 上記監視箇所の各側にてハウジング216 には、発信用トランスデューサ230 及
び受信器232 を夫々受容する2個のボア228 が在る。超音波は監視箇所220 を通
過せしめると共にその通過に関する適切な特性は測定されて所望の情報を与える
【0073】 キャビティ容積214 から物理的に離間してはいるが、ヘリウムの相当の運動性
に依り、監視箇所220 における測定は上記キャビティ容積の正確な対応物となる
。更に、各測定の間の時間間隔は数日以上であり変化は極めて穏やかであるかま
たは変化が無いことが期待されることから、この気体容積は完全に対応するもの
である。
【0074】 図3に更に詳細に示された如く上記ボア222 は、横断ボア238 により接続され
た主要ボア234 および補助ボア236 から成っている。上記ハウジング216 は、こ
れに対して溶接242 および244 により溶接されたプレート240 により構造蓋部21
0 上に取付けられる。トランスデューサ 230、232 間における良好な超音波的接
続を確かなものとすべく、各ボア228 の端面にはゲルが配備される。また、各ボ
アに対する平坦端部の代替例として、超音波を集中すべく凹状もしくは凸状の表
面が使用され得る。
【0075】 上記ボア222 の上側部分246 に対する頂冠形状は、発信源から受信器トランス
デューサへと広がるノイズ信号を減衰する目的でこの形状とされる。 上記トランスデューサ 230、232 は、40kHz の超音波システムの場合に 5〜6
cmの間隔で相互に対向される。
【0076】 上記ボアの端部とトランスデューサとの間の直接的接触の代替例として、差込
により各トランスデューサの端面に接続されたプレートを備え得る。 図2および図3はハウジング216 を形成する上で単一の要素を使用することを
示しているが、該ハウジングを複数の異なる材料で形成することにより音波的濾
過利点が獲得され得る。複数の異なる材料は、ノイズ信号を濾過し且つ/又は指
向性効果を強化することもある。
【0077】 適切な構造形態を介して上記システムで行われる信号の音響濾過は、監視され
つつある気体を通しての低速伝搬を圧倒するノイズ信号がハウジングを通る超音
波の高速信号伝搬から発生しないことを確かなものとする上で重要である。上記
超音波の周波数、各トランスデューサ間の間隔、並びに、介在壁部、側壁および
周囲壁の相対厚みは全て、個別に且つ協働して上記システムに影響を与えること
から、該システムの作用に影響を与えるべく使用され得る。
【0078】 装填手順の一部は、ハウジング216 を含むキャニスタ200 を、燃料が貯蔵され
る冷却槽内に完全に浸漬する工程を含むことから、上記トランスデューサ 230、
232 は燃料が装填されたときにのみ導入される。
【0079】 上記トランスデューサ 230、232 および該トランスデューサが取付けられる (
不図示の) 随伴的な電子機器は各試験の間に上記ハウジング216 から取り外され
ることにより、該トランスデューサおよびそれらの周辺電子機器の放射線損傷の
可能性を減少すると共に、必要とされる測定機器のセット数を減少する。気体内
容物に関する試験は数日、数ヶ月、ときには数年間隔とされ得ることから、斯か
る期間中に上記設備の上記部分をその場に残置することは無益である。
【0080】 概略的に、上記測定システムは使用前および/または使用後にて公知の標準的
な且つ/又は他の較正技術により点検されることにより、正しい動作を確かなも
のとする。故に、所望であれば、上記システムの正しい動作に対する正確な検査
がキャニスタから離間して行われ得る。
【0081】 正確な測定を行う為に、上記監視箇所の温度が測定される。温度の監視は各試
験の間において一貫した位置で上記ハウジングに取付けられた熱電対により実施
され得る。この点に関し、一方が発信トランスデューサと同一の位置であると共
に他方が受信器と同一の位置である一対の熱電対が好適である。一貫した補正が
適用されるのであれば、温度監視装置が上記内部キャビティ内に侵入する必要は
ない (これにより、漏出部位の発生を回避する )。熱電対からの出力は処理用電
子機器に供給され、補正信号が提供される。この信号は気体監視結果を補正すべ
く使用されることにより、例えば数年に亙るキャニスタの冷却などの温度変動が
誤った気体変化読取値を与えないのを確かなものとし得る。
【0082】 上記キャビティ内における圧力を測定することにより、温度に関して上述した
のと同様の手法で信号解析から一切の圧力変動の影響を除去し得る。 図4においてハウジング216 の代替的位置は、キャニスタ200 の円筒壁402 の
頂壁400 上に配備される。これは、使用済み燃料の導入に続くシールド蓋部 204
および構造蓋部210 の導入に対して必要な間隙を提供するものである。この場合
、監視箇所404 とキャビティ容積406 との間の接続は、円筒状側壁402 内のボア
408 により提供される。監視方法は、上記で概説されたのと同様に行われる。
【0083】 図5においてハウジング216 は、キャニスタの側壁502 に固定されたボア担持
要素500 の端部に配備される。該要素500 内におけるボア504 は、測定箇所506
をキャビティ容積508 へと接続する。
【0084】 図6に示された図2のハウジング216 の代替的取り付け形態において、ハウジ
ング基部600 は構造蓋部210 を貫通してシールド蓋部204 上に着座する。この様
にすれば、シールド蓋部204 を貫通する必要があるのは比較的に狭幅のボア担持
要素602 だけであり、既存のキャニスタと本発明を具現するキャニスタ200 との
間の差異が減少される。
【0085】 図7に示されたハウジング216 の取付けの更なる代替的形態において、該ハウ
ジング216 は構造蓋部210 の頂面700 に着座する。この様にすれば構造蓋部210
およびシールド蓋部204 は両者ともに比較的に狭幅のボア担持要素702 により貫
通されるだけである。
【0086】 一定の場合においては、上記ハウジングは十分な信号導入および十分な信号補
正機能を与えるべく各トランスデューサに対して非常に深いボアを有することに
より最適な結果が達成せねばならない。長さが 6〜8 インチであると共に直径が 3インチのトランスデューサは多くの用途に対して適切である。概略的には、ト
ランスデューサが長寸であるほど、それが達成する濾過は良好である。この点か
らは、図4および図5のタイプの実施例におけるハウジングの位置決めは問題で
ある。
【0087】 図8は、蓋部800 に対して必要な間隙を提供する一方で、円筒壁806 の輪郭の
回りで且つ該輪郭内でハウジング804 を延長することにより必要なボア長802 を
提供する本発明の実施例を示している。このハウジング804 の形態はハウジング
806 が円筒状輪郭の外側に突出するのも防止するが、これは、当該キャニスタが
使用済み燃料を受容する冷却槽から移動される間において円筒壁806 の外側810
および上記装置の他の部分と、上記コンクリート製キャスクとの間に存在する非
常に限られた間隙に対して重要な考慮が為されたものである。
【0088】 本発明の図8の実施例および他の実施例は、超音波作用を決定する発信システ
ムを示すものである。但し、本発明の該実施例および他の実施例は、反射測定を
使用し得る。斯かる場合においては、実質的に一致した発信箇所および受信箇所
が配備され得るか、または、発信箇所および受信箇所は相互に近接して但し僅か
な角度だけ離間して配備され得る。気体を収納するボアの対向側は、超音波反射
を促進すべき形状とされ得る。
【0089】 上記技術の実効性を例証すべく図9を参照すると、空気およびヘリウムの混合
物に対する種々の気体組成に対する信号の発射および受信の間における時間差を
示している。
【0090】 図10には、典型的な入力信号 (実線1000) および典型的な検出信号 (実線10
02) が示されている。検出形態は、気体間隔を通過して検出器に至る信号の部分
、および、ハウジング自体を貫通迂回して検出器に到達する相当のノイズ信号の
両者を含んでいる。本発明の技術を使用した結果において必要な精度を達成する
為には、一定の信号処理技術を適用することが望ましい。本発明の好適実施例は
、検出信号から所望の情報を抽出する上で高速フーリエ変換方法または新規なク
ロマティック濾過(chromatic filtering) の技術を使用する。
【0091】 クロマティック処理の技術は図11a乃至図11cに示されている。 信号のクロマティック濾過 (図11a) は、信号により包含される周波数の範
囲をカバーする n個の非直交ガウス処理プログラムを使用する。一実施例におい
てn= 3 であり、ガウス処理プログラムの出力はアルゴリズム的に操作されるこ とにより、3つのパラメータ、すなわち、信号の名目的エネルギ容量、卓越振動
数および実効帯域幅に関して、時間的に各々の場合にて信号検出を提供する。上
記信号は実際に、これらのパラメータに関して定義された3次元のクロマティッ
ク空間(chromatic space) 内における単一点により表される (図11c )。
【0092】 該実施例において、流体収納キャニスタ内の条件は、クロマティック空間内に
おける信号定義点の位置により定義される。 この点の名目的平衡位置からの該点の偏差は、キャニスタ内における条件変化
を表す。他の測定に依る実験は次のことを示した:
【0093】 ・変化を生成する障害のタイプは、平衡からの偏差の方向により特徴付けられ
る。 ・障害の進展の程度は、変化の大きさにより特徴付けられる。 障害のタイプとその特性は、先行較正により実験的に決定される。 上述の3つのパラメータから、気体間隔を通る超音波の飛翔の時間が決定され
得る。上記処理はまた、使用され得る減衰差および伝播差に関する重要な他の情
報も明らかにする。
【0094】 気体収納設備の一定の共鳴振動数は、当該構造内における気体の質量密度に依
存すると思われる。故に、斯かる手法が気体雰囲気の組成に関する更なる情報を
もたらすか否かを調べる可能性がある。
【0095】 一方において斯かる手法はより良い“融和雰囲気(integrated atmospherea)”
の表示を与えることもある、と言うのも、 (単なる“照準線”すなわち局部表示
では無く) キャスク容積の大部分が影響を有するからである。他方、いずれにせ
よ“照準線”手法は共鳴を励起することがあり、これは試験結果を分析する上で
考慮する必要がある。
【0096】 気体成分He、O2、N2、XeおよびKrに関しては、音響周波数の範囲に対する種々
の組合せで別個に音速および減衰係数が詳細に評価され得る。 これらを計算する目的は、燃料貯蔵キャニスタ内における種々の雰囲気組合せ
がどの程度まで区別され得るかを決定することである。
【0097】 音速の差は、異なる種の存在を示す。減衰係数の差は温度効果を示す一方、速
度および減衰係数の周波数依存性は種々の混入物の区別を可能とし得る。 キャニスタ内の気体内容物の組成を決定すべく使用される計算は、キャニスタ
の構造的事項を考慮する。共鳴の幾分かは、気体雰囲気の質量密度に依存する。
【0098】 本発明を実施する場合には、種々の混入物間の傾向および差異を最大化すべく
、使用される音響周波数の範囲を定義する必要がある。 例えば、もし十分に高い周波数が採用されるのであれば、酸素分子の回転エネ
ルギおよび緩和に基づいて酸素とXe/Krとを区別し得る。
【0099】 更に、“照準線”測定に対しては、構造を考慮する場合に適切な周波数を選択
すべく音響減衰は最小化されねばならない。 上記音響トランスデューサは、電磁型、容量型または任意の他のタイプのトラ
ンスデューサのいずれかとされ得る。
【0100】 発信源および検出器の選択に依存して、受信信号を検出すべく光ファイバを使
用することが好適なこともある。 本発明は主として燃料キャニスタ内に収納された使用済み核燃料の監視に関す
る使用を記述したが、本発明は例えば毒素、生物学的物質および医学的物質など
の人体に有害な物質が処理もしくは搬送される分野にも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例によりも監視される使用済み燃料を収納するキャ
ニスタの概略図である。
【図2】 本発明の更なる実施例を示す、使用済み燃料用キャニスタの頂部
の部分的断面図である。
【図3】 図2のセンサ構成要素の詳細断面図である。
【図4】 本発明の更なる実施例を示す、使用済み燃料用キャニスタの頂部
の部分的断面図である。
【図5】 本発明の更なる実施例を示す、使用済み燃料用キャニスタの頂部
の部分的断面図である。
【図6】 図2のキャニスタの頂部の変更例を示す図である。
【図7】 図2のキャニスタの頂部の更なる変更例を示す図である。
【図8】 図4の実施例に関する変更例の平面図である。
【図9】 気体組成を変化させた場合の超音波信号に対する発信と受信との
間の時間差に対する実験結果を示す図である。
【図10】 典型的な入力信号および典型的な検出信号を示す図である。
【図11a】 本発明で使用するに適した信号処理技術の応用を示す図であ
る。
【図11b】 本発明で使用するに適した信号処理技術の応用を示す図であ
る。
【図11c】 本発明で使用するに適した信号処理技術の応用を示す図であ
る。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年2月28日(2000.2.28)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GE,GH,GM,HR ,HU,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP, KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,L V,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI, SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,U S,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 スペンサー、ジョーゼフ ウィリアム イギリス国 L69 3GJ リバプール ブラウンロー ヒル ユニバーシティー オブ リバプール内 (72)発明者 ジョーンズ、ゲイリー アンソニー イギリス国 WA3 6AS チェシャー ウォリントン リズリー ブリティッシ ュ・ニュクリアー・フュールズ・ピー・エ ル・シー内 (72)発明者 ディクソン、ロバート マクアルパイン イギリス国 WA3 6AS チェシャー ウォリントン リズリー ブリティッシ ュ・ニュクリアー・フュールズ・ピー・エ ル・シー内 (72)発明者 ギブソン、ジョン レイモンド イギリス国 L69 3GJ リバプール ブラウンロー ヒル ユニバーシティー オブ リバプール内 (72)発明者 シング、パーマインダー トニー イギリス国 L69 3GJ リバプール ブラウンロー ヒル ユニバーシティー オブ リバプール内 (72)発明者 ウーリー、キース イギリス国 CA20 1PG カンブリア シースケイル セラフィールド ブリテ ィッシュ・ニュクリアー・フュールズ・ピ ー・エル・シー内 Fターム(参考) 2G047 AA01 AC01 BC02 BC03 GG12

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容器の壁部を通して該容器の内容物内へ超音波信号を発信す
    る工程と、 上記容器内から信号を受信する工程と、 上記受信信号を分析することにより、上記容器を開封することなく該容器の内
    容物の組成を導出する工程とを含む、密閉容器の内容物を非破壊的に監視する方
    法。
  2. 【請求項2】 1つより多い周波数の発信信号にて、発信信号および受信信
    号の音速および減衰を測定する工程を含む、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 “照準線”受信信号および反射信号の両方の速度および減衰
    を測定する工程を含む、請求項1もしくは2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 容器の壁部を通して該容器の内容物内へ超音波信号を発信す
    る発信手段と、 上記容器内から信号を受信する受信手段と、 受信信号を分析することにより、上記容器の内容物の組成を導出する分析手段
    とを含む、密閉容器の内容物を非破壊的に監視する装置。
  5. 【請求項5】 前記発信手段の発信源は前記容器の外側に位置せしめられ、
    且つ、前記受信手段は上記容器の外側に位置せしめられる、請求項4記載の装置
  6. 【請求項6】 前記発信手段は前記容器の内部に位置せしめられる、請求項
    4記載の装置。
  7. 【請求項7】 前記発信手段は前記容器の外側から送信された信号により起
    動される、請求項6記載の装置。
  8. 【請求項8】 前記発信手段は音叉もしくは共振空洞から成る、請求項6も
    しくは7に記載の装置。
  9. 【請求項9】 添付図面に関して実質的に記述された方法。
  10. 【請求項10】 添付図面に関して実質的に記述された装置。
JP2000513121A 1997-09-19 1998-09-21 超音波手段による容器の内容物の監視方法 Pending JP2001517785A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
GB9719940.0 1997-09-19
GBGB9719940.0A GB9719940D0 (en) 1997-09-19 1997-09-19 Fluid monitor
PCT/GB1998/002794 WO1999015870A1 (en) 1997-09-19 1998-09-21 Monitoring the contents of a container by ultrasonic means

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001517785A true JP2001517785A (ja) 2001-10-09

Family

ID=10819321

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000513121A Pending JP2001517785A (ja) 1997-09-19 1998-09-21 超音波手段による容器の内容物の監視方法

Country Status (6)

Country Link
EP (1) EP1015863A1 (ja)
JP (1) JP2001517785A (ja)
AU (1) AU9171798A (ja)
GB (1) GB9719940D0 (ja)
WO (1) WO1999015870A1 (ja)
ZA (1) ZA988605B (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010517025A (ja) * 2007-01-26 2010-05-20 エレクトリシテ・ドゥ・フランス ハウジング内の気体圧力及び/又はモル質量の測定法と測定アセンブリ
JP4988839B2 (ja) * 2007-05-31 2012-08-01 帝人ファーマ株式会社 超音波式ガス濃度測定方法及びそれを用いた装置
WO2015050061A1 (ja) * 2013-10-02 2015-04-09 ヤマハファインテック株式会社 密封パック製品の検査装置及び検査方法

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022133610A1 (en) * 2020-12-23 2022-06-30 Romet Limited Measuring concentrations of mixed gases at an endpoint

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3791200A (en) * 1971-09-09 1974-02-12 H Hayre Fluid pollution monitoring apparatus and method
US4758803A (en) * 1987-07-13 1988-07-19 General Electric Company Marginal oscillator for acoustic monitoring of curing of plastics
JPH03205555A (ja) * 1990-01-08 1991-09-09 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 二重管の内管内に貯溜した気体のモニタリング装置
US5255564A (en) * 1991-08-22 1993-10-26 The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Navy Apparatus for the discrimination of chemical liquids via sound speed measurements
US5625140A (en) * 1995-12-12 1997-04-29 Lucent Technologies Inc. Acoustic analysis of gas mixtures

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010517025A (ja) * 2007-01-26 2010-05-20 エレクトリシテ・ドゥ・フランス ハウジング内の気体圧力及び/又はモル質量の測定法と測定アセンブリ
JP4988839B2 (ja) * 2007-05-31 2012-08-01 帝人ファーマ株式会社 超音波式ガス濃度測定方法及びそれを用いた装置
WO2015050061A1 (ja) * 2013-10-02 2015-04-09 ヤマハファインテック株式会社 密封パック製品の検査装置及び検査方法
JPWO2015050061A1 (ja) * 2013-10-02 2017-03-09 ヤマハファインテック株式会社 密封パック製品の検査装置及び検査方法

Also Published As

Publication number Publication date
GB9719940D0 (en) 1997-11-19
EP1015863A1 (en) 2000-07-05
AU9171798A (en) 1999-04-12
ZA988605B (en) 2000-05-31
WO1999015870A1 (en) 1999-04-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5473934A (en) Ultrasonic fluid composition monitor
US5767407A (en) Noninvasive identification of fluids by swept-frequency acoustic interferometry
JP4764884B2 (ja) 容器中の製品の完全性検出方法
TW436813B (en) Device for permanent inspection of the tightness of container closing covers for radioactive materials
KR910005070B1 (ko) 핵 연료봉 엔드 플러그 용접검사 장치
US6680994B2 (en) Monitoring the contents of a container by ultrasonic means
EP1215493B1 (en) Method of measuring hydrogen concentration of radioactive metallic material using electromagnetic acoustic resonance
US4583394A (en) Device and method for leak location
EP0276308B1 (en) Ultrasonic method of measuring dimensions of flaw in solid material
US20050149277A1 (en) Fluid measurement
JPS6410778B2 (ja)
JP2001517785A (ja) 超音波手段による容器の内容物の監視方法
JPS59170739A (ja) タンクの漏洩検査方法
US6339960B1 (en) Non-intrusive pressure and level sensor for sealed containers
JP2009210451A (ja) 缶詰の内圧検査方法及びその装置
Stephanou et al. Ultrasound-based sensor for non-invasively detecting obstructions within natural gas pipeline
JPS6350661B2 (ja)
EP0566862A1 (en) Method and apparatus for detection of failed fuel rods by the use of acoustic energy wave attenuation
JPH05149928A (ja) 超音波による非破壊検査方法及びその装置並びに該装置に使用する探触子
JP3044473U (ja) 密封包装品のシール検査装置
JPH11108790A (ja) 圧電振動子モジュールのリーク検出方法
RU2457477C1 (ru) Способ контроля над содержимым замкнутого объема
KR101545197B1 (ko) 방사성 폐기물 포장드럼의 내부 건전성 측정 시스템 및 방법
SU838484A1 (ru) Способ контрол герметичностииздЕлий
JPH0792050A (ja) 放射能計測装置