JP2001517427A - 造血幹細胞を結合するための方法および組成物 - Google Patents

造血幹細胞を結合するための方法および組成物

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JP2001517427A JP2000512922A JP2000512922A JP2001517427A JP 2001517427 A JP2001517427 A JP 2001517427A JP 2000512922 A JP2000512922 A JP 2000512922A JP 2000512922 A JP2000512922 A JP 2000512922A JP 2001517427 A JP2001517427 A JP 2001517427A
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Abstract

(57)【要約】 造血幹細胞を結合するための方法および組成物が提供される。この方法は、一般的に幹細胞の表面に提示されるシアル酸化ラクトサミン構造との複合体を形成する結合パートナーを使用する。そのような複合体の形成は、例えば、造血幹細胞の固定、精製、同定および標的化を容易にする。本明細書において記載される組成物は一般的に、結合パートナーを含み、これは、遊離であり得るか、支持材料に結合され得るか、または標識もしくは治療剤に連結され得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は、一般に、造血幹細胞を結合するための方法および組成物に関する。
より詳細には、本発明は、幹細胞を固定化、精製または標識するための方法に関
する。本発明はまた、治療薬剤のような薬剤を、幹細胞に標的する方法に関する
。 (発明の背景) 遺伝子治療は、種々の疾患の予防および処置に対する有望なアプローチである
。しかし、実際、遺伝子治療の適用は、所望の細胞型に特異的に薬剤を標的する
ことの不能、または遺伝的に改変された細胞の限られた寿命のような実施上の問
題により制限されてきた。
【0002】 遺伝子治療のためのビヒクルとしての多能造血先祖細胞の使用は、このような
困難性を潜在的に克服し得る。CD34として知られる細胞表面マーカーにより
特徴付けられるこれらの幹細胞は、インビトロで遺伝子的に改変され、次いで慣
用的な技術を用いて患者に移植され得る。移植の後、トランスジェニック細胞は
、骨髄に直接ホーミングし得、そして必要であれば十分に再増殖し、最終的に宿
主のすべての血液細胞を再構築し得る。このように、所望の遺伝子産物は、イン
ビボで構成的に再生する細胞の集団で産生され得る。
【0003】 しかし、造血幹細胞のこれらの性質を利用する先の試みは、インビトロ操作に
伴う困難性により妨害されてきた。培養では、これらの先祖細胞は、それらの多
能を失い、そして分化する。この問題を避けるため、幹細胞は、微小血管内皮供
給細胞(非ヒト供給源の脳からの始原細胞)および特定のサイトカインと同時培
養されてきた。このような条件下では、幹細胞の増殖した集団は、供給細胞と相
互作用しながら、CD34+およびCD38-のままであることが示されている(
Davisら、Blood 85:1751−61、1995を参照のこと)。
これらの内皮細胞への接着は、多能CD34表現型を維持するために重要な要求
であるようである。このような同時培養技術は、幹細胞の脱分化状態を、遺伝子
操作を可能にするに十分に安定化するようである。不幸にも、(供給細胞の限ら
れた寿命、可能なバイオハザードおよび交叉種免疫応答のような)重大な欠点は
、治療使用のためのこの方法の重要な考慮を妨げる。これらの欠点を避ける造血
幹細胞を結合するための新たな方法が必要とされる。
【0004】 幹細胞を結合する試薬はまた、例えば、骨髄移植の前に、このような細胞の精
製において補助となる。現在のアフィニティー手順は、しばしば、CD34抗原
のエピトープの認識を含む。このような手順では、特異性およびアフィニティー
マトリックスからの放出を伴う問題に遭遇する。
【0005】 従って、当該分野において、現存する技術で遭遇する欠点を克服する、造血幹
細胞を固定化および精製する改良された方法に対する要求が存在する。本発明は
、この要求を満たし、そしてさらなる関連の利点を提供する。
【0006】 (発明の要旨) 簡単に述べれば、本発明は、造血幹細胞を結合する方法および組成物を提供す
る。1つの局面では、本発明は、造血幹細胞を固定化する方法を提供し、この方
法は、造血幹細胞を含む生物学的試料を、結合パートナーと接触させる工程を包
含し、ここで、この結合パートナーは、構造:NeuAcα2−3Galβ1−
4を含むシアリル化炭水化物鎖に結合している。特定の実施態様では、この結合
パートナーは、複合対形成の前または後に固体支持体に付着され得る。適切な結
合パートナーは、抗体およびその抗原結合フラグメントおよびレクチンを含む。
さらなる好適な実施態様では、このシアリル化炭水化物鎖は、構造:NeuAc
α2−3(Galβ1−4GlcNacβ1−3)nを含み、ここで、nは、1 から100、そしてより好ましくは2から50の範囲の整数である。
【0007】 関連する局面では、造血幹細胞を精製するための方法が提供される。このよう
な方法は、(a)造血幹細胞を含む生物学的試料を、構造:NeuAcα2−3
Galβ1−4を含むシアリル化炭水化物鎖に結合する結合パートナーと接触さ
せ、幹細胞−結合パートナー複合体を形成する工程;および(b)この幹細胞−
結合パートナー複合体を、非結合生物学的試料から分離する工程を包含する。分
離を容易にするために、上記結合パートナーは、複合体形成の前または後に固体
支持体に付着され得る。適切な結合パートナーは、抗体およびその抗原結合フラ
グメントおよびレクチンを含む。さらなる好適な実施態様では、このシアリル化
炭水化物鎖は、構造:NeuAcα2−3(Galβ1−4GlcNacβ1−
3)nを含み、ここで、nは、1から100、そしてより好ましくは2から50 の範囲の整数である。
【0008】 さらなる局面では、本発明は、造血幹細胞に薬剤を標的する方法を提供し、こ
の方法は、造血幹細胞を含む生物学的試料を、構造:NeuAcα2−3Gal
β1−4を含むシアリル化炭水化物鎖に結合する結合パートナーと接触させる工
程を包含し、ここでこの結合パートナーは薬剤と結合している。適切な結合パー
トナーは、抗体およびその抗原結合フラグメントおよびレクチンを含む。さらな
る好適な実施態様では、このシアリル化炭水化物鎖は、構造:NeuAcα2−
3(Galβ1−4GlcNacβ1−3)nを含み、ここで、nは、1から1 00、そしてより好ましくは2から50の範囲の整数である。適切な薬剤は、毒
性化合物、治療化合物および検出マーカーを含む。
【0009】 本発明はまた、上記の方法における使用のためのキットを提供する。造血幹細
胞を固定化する使用のための1つのそのようなキットは、(a)幹細胞のための
結合パートナーであって、構造:NeuAcα2−3Galβ1−4を含むシア
リル化炭水化物鎖に結合する結合パートナー;および(b)洗浄溶液を備え、こ
こで上記結合パートナーおよび洗浄溶液は、別の区画または容器中で提供される
。この結合パートナーは、必要ではないが組織培養皿のような支持体に付着され
得る。別の実施態様では、幹細胞の分離および/または精製における使用のため
のキットが提供され、これは、(a)幹細胞のための結合パートナーであって、
構造:NeuAcα2−3Galβ1−4を含むシアリル化炭水化物鎖に結合す
る結合パートナー;および(b)固体支持体を備える。さらなる実施態様では、
本発明は、造血幹細胞を標識またはソートする使用のためのキットを提供し、こ
のキットは、(a)検出マーカーと結合した、幹細胞のための結合パートナーで
あって、構造:NeuAcα2−3Galβ1−4を含むシアリル化炭水化物鎖
に結合する結合パートナー;および(b)検出試薬を備え、ここで、上記結合パ
ートナーと上記検出試薬とは別の区画または容器で提供される。
【0010】 さらなる実施態様では、本発明は薬学的組成物を提供し、この組成物は、(a
)幹細胞に対する結合パートナーと結合した薬剤であって、この結合パートナー
が、構造:NeuAcα2−3Galβ1−4を含むシアリル化炭水化物鎖に結
合する薬剤;および(b)薬学的に受容可能なキャリアを含む。
【0011】 本発明の組成物(およびその中の薬剤)はまた、医薬としての使用に、および
例えば遺伝子治療による疾患の処置のための医薬の製造のための使用に提供され
る。
【0012】 本発明のこれらおよびその他の局面は、以下の詳細な記載および添付の図面を
参照する際に明らかとなる。本明細書に開示されるすべての参考文献は、それら
の全体が、あたかも各々が個々に取り込まれるように、本明細書に参考として援
用される。
【0013】 (発明の詳細な説明) 上記のように、本発明は、造血幹細胞との結合のための方法および組成物に関
する。本明細書において記述される方法は、結合パートナー−幹細胞複合体を形
成するために、このような幹細胞の表面にあるシアル酸化されたラクトサミン構
造に結合する結合パートナーを使用する。このような複合体の形成は、種々の操
作、例えば造血幹細胞の固定、精製、同定および標的化を容易にする。本発明に
従った組成物は、企図された使用により、(遊離であり得るか、支持材に付着し
得るか、または標識もしくは治療剤に結合し得る)結合パートナーを通常、含む
【0014】 本発明を詳細に述べる前に、本明細書において用いられる特定の用語を定義す
ることはその理解に有用であり得る。本明細書で用いられる用語「結合(bin
ding)」は、「複合体」が形成されるような、2つの別の分子(それぞれ、
遊離であり得る(つまり溶液中)か、または細胞もしくは固体支持体の表面に存
在し得る)の間の非共有結合的な会合を言う。このような複合体は、支持材上で
遊離または固定(共有結合的にか、または非共有結合的に)され得る。一つの分
子の別の分子への結合能力は、複合体の形成のための結合定数の決定により通常
、評価され得る。結合定数は、複合体濃度を成分濃度の積で除して得られる値で
ある。通常、2つの化合物は、複合体形成の結合定数が約102L/molを超 えた場合、本発明の文脈で「結合する(bind)」と言われる。
【0015】 結合定数は、当業者に周知の方法を用いて決定され得る。例えば、比較的小さ
い炭水化物と巨大分子の結合パートナーとの間の複合体形成のための結合定数は
、平衡透析法を用いて決定され得る。簡略に言えば、既知の容積の2つのチャン
バーを、小分子量の炭水化物は通過可能だが、巨大分子の結合パートナー(例え
ば抗体)は通過できない透析膜で分ける。この炭水化物をトリチウムのようなレ
ポーター基で標識し、これをチャンバー1の溶液に添加し、一方、結合パートナ
ーは、チャンバー2の溶液中におく。次いで、この炭水化物分子を、炭水化物の
移行が平衡に達するまで(通常、約1〜3日)、チャンバー2の中へ拡散させ得
る。次いで、この結合定数が、各々のチャンバー内の炭水化物の量(レポーター
基を用いて容易に決定され得る)を測定すること、および式Iを用いることによ
り決定され得る:
【0016】
【数1】 ここで、[C]は複合体化していない炭水化物の濃度であり、[B]は複合体化
していない結合パートナーの濃度であり、そして[CB]は、複合体の濃度であ
る。[C]はチャンバー1(つまり[C1])での炭水化物の濃度であり;[B ]は、結合パートナーの元々の濃度(つまり[B0])と[CB]との間の差で あり;そして[CB]は、チャンバー2での炭水化物濃度とチャンバー1の炭水
化物濃度との間の差である(つまり[C2]−[C1])ので、式Iは式IIのよ
うに測定可能な様式に書きなおし得る。
【0017】
【数2】 本発明の文脈において、シアル酸化されたラクトサミン構造は、選択的に造血
幹細胞で発現されることが見出されている。言いかえれば、シアル酸化されたラ
クトサミン構造は、高濃度で造血幹細胞の表面上に存在するか、または、T細胞
と比較して、結合パートナーへの結合を好む立体構造中に存在する。これらのシ
アル酸化2型鎖への結合パートナーは、造血幹細胞の選択および固定のために用
いられ得るということもまた見出されている。従って、本発明の文脈中での「結
合パートナー」は、NeuAcα2−3Galβ1−4Rの構造を含むシアル酸
化炭水化物鎖および/またはNeuAcα2−3(Galβ1−4GlcNAc
β1−3)n−R構造を含むシアル酸化の直鎖状または分枝状ラクトサミン(こ こでnは1〜100、好ましくは1〜50、さらに好ましくは2〜50の範囲の
整数であり、Rは存在すれば分子の残りを示す)に対して結合する、化合物また
は細胞のような任意の因子である。例えば、Rは、糖類または非糖類の部分(例
えば、タンパク質または脂質)であり得る。このような部分は、例えば、炭水化
物の精製、検出、または固定を補助するために含まれ得る。Rが脂質である場合
の代表的な炭水化物構造は、以下を含む:
【0018】
【化1】 Rがタンパク質である場合の代表的な構造は以下である:
【0019】
【化2】 上記の要求を満足させる任意の物質(例えば、細胞または分子)は、結合パー
トナーであり得る。一つの好ましい実施態様では、結合パートナーは、適切な免
疫原に対して惹起された抗体またはその結合フラグメントを含む。適切な免疫原
は、酸処理されたSalmonella minnesotae、臍帯血由来の ヒト胎児赤血球、またはヒト結腸腺癌細胞上に吸着およびコートされたガングリ
オシドを含む。
【0020】 抗体は、当業者に公知の任意の種々の方法で調製され得る。例えば、Harl
owおよびLane、Antibodies:A Laboratory Man
ual、Cold Spring Harbor Laboratory、19
88を参照のこと。このような技術の一つで、免疫原はまず、任意の広範な哺乳
動物に接種される(例えば、マウス、ラット、ウサギ、ヒツジ、またはヤギ)。
1回以上の接種後、動物は定期的に採血される。次いで、免疫原に特異的なポリ
クローナル抗体が、このような抗血清から、例えば適切な固体支持体に結合され
た免疫原を用いるアフィニティークロマトグラフィーにより精製され得る。
【0021】 目的の炭水化物構造に特異的なモノクローナル抗体は、例えば、Kohler
およびMilstein、Eur.J.Immunol.6:511−519、
1976の技術およびその改良法を用いて調製され得る。簡略に言えば、これら
の方法は、上記のように、免疫された動物から得られた脾臓細胞から所望の特異
性を有する抗体を産生することが可能な不死化細胞株の調製を含む。この脾臓細
胞は、例えば、ミエローマ細胞融合パートナー、好ましくは免疫動物と同系であ
るもの、との融合により不死化される。単一コロニーが選択され、そしてその培
養上清が、本明細書で記載したように、シアル酸化された炭水化物に対する結合
活性について試験される。高い反応性および特異性を有する抗体を分泌するハイ
ブリドーマが好ましい。
【0022】 モノクローナル抗体は、増殖中のハイブリドーマコロニーの上清から、当該分
野で公知の、収量を増大する種々の技術を使用して、あるいはすることなく、単
離され得る。汚染物は、抗体から、従来の技術(例えば、クロマトグラフィー、
ゲル濾過、沈降、および抽出)により除去され得る。所望の活性を有する抗体は
、イムノアッセイにおいて、一つ以上の適当な新糖タンパク質に結合する能力に
基づいて通常、同定され得る。適切な新糖タンパク質は、以下の構造の一つを含
む糖タンパク質を含む: NeuAcα2−3Galβ1−4(Glc)−APD−HSA;または NeuAcα2−3(Galβ1−4GlcNAcβ1−3)nGalβ1−4 (Glc)−APD−HSA ここでnは上記で定義する;または
【0023】
【化3】 この上記糖タンパク質は、炭水化物構造のヒトまたはウシ血清アルブミン(各々
、HSAまたはBSA)への結合体である。アルブミンは、非グリコシル化であ
るので、得られた新糖タンパク質は、分子に化学的に結合された炭水化物構造の
みを含む。上述した、この最初の新糖タンパク質は、いくつかの供給源から市販
されており、そして両方の分子は、当業者により合成され得る。代表的には、炭
水化物は、炭水化物鎖の還元末端の還元的アミノ化により、スペーサーのアセチ
ルフェニレンジアミン(APD)により連結される。これらの場合、グルコース
は還元され、環は開き、そしてアミノアルジトールを生じる。従って、グルコー
ス単位を括弧内に表示する。
【0024】 抗体は、臍帯からのヒト血を2色蛍光活性化細胞ソーター分析(FACS分析
)に供することによりさらに特徴付けられ得る。一つの抗体は、造血幹細胞マー
カーCD34に対して指向し得る。このような抗体は、赤い蛍光マーカー、フィ
コエリテリン(Becton Dickinson、San Jose、CAか ら、(HPCA−2PE))で標識されて、市販されている。この試験抗体は、
緑の蛍光マーカー(フルオレセイン)で直接的に(例えば、Molecular
Probes,Inc.,Eugene,ORから入手されたマーカーを用い て)または間接的に(例えば、KPL、Gaithersburg、MDから入
手可能な蛍光標識ヤギ抗マウスIgMを用いて)標識され得る。緑色蛍光物での
すべての赤色蛍光細胞の標識を生じる抗体が好ましい。
【0025】 一つの適切な結合パートナーは、抗体NUH2(米国特許第5,227,16
0号参照)である。この抗体はIgMであり、そして酸処理されたSalmon
ella minnesotae上に被覆されたヒト慢性腺癌細胞由来のジシア ロガングリオシドで免疫されたマウスから産生されたハイブリドーマから発生さ
れた(Nudelman,J.Biol.Chem.264:18719−25
、1989参照のこと)。抗体NUH2は、上記の2つの新糖タンパク質を結合
すること、およびシアル酸化ラクトサミン構造を含む分枝したジシアロガングリ
オシドへも結合することが知られていた。2色FACS分析において、抗体NU
H2はまた、市販の抗体HPCA−2−PEにより同定されるすべてのCD34 + 細胞を標識する。
【0026】 別の好ましい実施態様では、結合パートナーは、レクチンまたは誘導体(例え
ば、結合特性を保持している変化した型または短縮型)、ならびにレクチンおよ
び/または誘導体の組み合わせを含む。一つの適切な短縮型は、相補性決定領域
(CDR)ドメインである(Saragovicら、Science 253:
792−95、1991参照のこと)。適切なレクチン結合パートナーは以下を
含むがこれに限定されない:トマトレクチン、Maackia amurens isレクチン、Sambucus nigraレクチン、Triticum v ulgarisレクチンおよびErytheina cristagalliレ
クチンのような植物レクチン;シアロアドヘッシン(sialoadhesin
s)(Kelmら、Glycoconjugate J.13:913−26、 1996参照のこと)、およびガレクチン(galectin)のような哺乳動
物レクチン;ならびにヘリコバクター ピロリの炭水化物レセプター(Tene
bergら、J.Biol.Chem.272:19067−71、1997参
照のこと)のような細菌レクチン。
【0027】 結合パートナーは、上記のように、推定の結合パートナーがNeuAcα2−
3Galβ1−4R構造を含む試験シアル酸化炭水化物鎖を結合する能力を評価
することにより通常、同定され得る。イムノアッセイを含む、任意の多くの周知
の結合アッセイが、推定の結合パートナーをスクリーニングするために用いられ
得る。結合パートナーと試験炭水化物との間の相互作用のための結合定数は、上
記のように測定され得る。
【0028】 試験シアル酸化炭水化物鎖は、当業者に明白である方法を用いて,市販の物質
から、通常調製され得る。例えば、種々の長さのラクトサミン鎖が、Sriva
stavaら、J.Carbohydrate Chem.10:927−93 3(1991)の方法に従って通常、調製され得る。このような鎖は、シアル酸
転移酵素またはトランシアリダーゼ酵素を用いてシアル酸化され得る。シアル酸
転移酵素は、シアル酸(NeuAc)を、糖ヌクレオチドCMP−NeuAcか
らアクセプターの炭水化物鎖へ酵素的に転移させる。トランスシアリダーゼは、
シアル酸をシアル酸化炭水化物鎖および非シアル酸化炭水化物鎖の間で転移させ
る。一つの例は、上記新糖タンパク質で記述したような3’シアリルラクト−N
−ネオテトラオース産生のための、NeuAcの3’シアリルラクトースからの
ラクト−N−ネオテトラオースへの転移である。
【0029】 本明細書で用いられる「生物学的サンプル」とは、血液、骨髄、バフィコート
細胞、臍帯血ならびにインビトロで増殖および/または拡大された細胞を含む
造血幹細胞を含む、細胞の任意の組織サンプルまたは調製物をいう。このような
調製物は、本発明の方法において用いる前に、処理されおよび/または分画され
得るが、その必要はない。例えば、生物学的サンプルは、サイトカイン処理され
たか、またはされていない血液調製物であり得る。
【0030】 以下にさらに詳細に述べるように、結合パートナーは、幹細胞の固定のために
用いられ得る。用語「固定」とは、幹細胞−結合パートナー複合体の形成を生じ
る、幹細胞と結合パートナーとの間の非共有結合的な相互作用をいうために本明
細書で用いられる。ここで、結合パートナーまたは複合体は、固体支持体に付着
される。一つの好ましい実施態様では、結合パートナーは、複合体の固定の前に
、幹細胞に結合する。別の好ましい実施態様では、結合パートナーは、幹細胞と
接触する前に、固体支持体に付着される。本明細書で用いられる用語「付着する
(attach)」または「付着(attachment)」は、結合パートナ
ーまたは幹細胞−結合パートナー複合体と固体支持体との間の共有結合的または
非共有結合的相互作用をいい、ここでの相互作用の結合定数は、少なくとも10 3 L/molである。
【0031】 固体支持体への付着について当業者に公知であり、そして、特許および科学文
献において十分記載されている任意の種々の技術が、使用され得る。付着は通常
、非共有的会合(例えば吸着もしくは親和性)を介して、または共有結合を介し
て得られ得る。吸着による結合パートナーまたは複合体の付着は、適切な緩衝液
中で、適切な時間、固体支持体と接触させることにより達成され得る。接触時間
は温度により変化するが、通常、約5秒から1日の間であり、代表的には約10
秒と2時間の間である。親和性による付着は、結合パートナーおよび/または複
合体に結合する化合物を含む支持体を用いて通常、達成される(例えば、アビジ
ンが付着される支持体は、ビオチンと会合した結合パートナーを付着するために
用いられ得る)。このような化合物は、それ自身、吸着によりまたは共有結合的
に付着され得る。
【0032】 化合物の固体支持体への共有結合的付着は、結合パートナーもしくは複合体と
支持体上の官能基との間の直接結合であり得るか、または架橋結合剤による結合
であり得る。架橋結合剤を用いた付着は、支持体を、支持体および化合物上の官
能基(例えば、水酸基またはアミノ基)の両方と反応する二官能性試薬とまず反
応させることにより、通常得られ得る。例えば、結合パートナーは、支持体上の
アルデヒド基と結合パートナー上のアミンおよび活性水素との縮合により(例え
ば、Pierce Immunotechnology Catalog and
Handbook(1991)のA−12〜A−13を参照のこと)、または 支持体上のアミノ基と結合パートナー上のカルボン酸との縮合により、ベンゾキ
ノンを用いる適切なポリマーコーティングを有する支持体と結合され得る。
【0033】 本発明のいくつかの実施態様において、以下に述べるように、因子が、その因
子が造血幹細胞に標的化され得るような結合パートナーと会合し得る。「因子(
agent)」は、化合物または細胞であり得、そして治療化合物、細胞毒性化
合物、または標識化造血幹細胞のために(例えば、細胞ソーティングまたはイン
ビボイメージングのために)適切な標識もしくは検出可能マーカーであり得る。
このような会合は非共有結合的であり得る(例えば、疎水性相互作用またはリポ
ソームへの取り込みによる)が、しかし好ましくは、共有結合的で、そして標準
的な組換えまたは化学的手段により達成され得る。本発明における「標的化」は
、インビトロまたはインビボにおいて、因子を造血幹細胞へ特異的に指向させる
ことをいう(これにより、この因子は、造血幹細胞に対して他の細胞タイプより
もより効率的に送達される)。例えば、検出可能マーカーと会合された結合剤は
、標準的な技術(例えば、FACS)を用いて、細胞の混合物内で造血幹細胞を
同定するために用いられ得る。しかし、骨髄移植の成功のためには、造血幹細胞
の集団が数倍に富化されること、ならびにT細胞および移植対宿主疾患を促進す
る他の混入細胞が減少させられることのみが必要である。
【0034】 本発明の一つの局面では、造血幹細胞を固定する方法が提供される。このよう
な幹細胞を含む生物学的サンプルを、まず結合パートナーと接触させる。結合パ
ートナーが固体支持体に付着させられ得るか、またはそのような付着は複合体形
成後に達成され得る。拡大および遺伝子形質導入のための好ましい固体支持体は
、組織培養皿、中空ファイバーバイオリアクターおよびバッグ(例えば、血液収
集バッグおよび細胞収集バッグ)を含む。精製のためには、クロマトグラフィー
のマトリックスが好ましい支持体である。一般に、幹細胞数を超える過剰な結合
パートナーが用いられ、幹細胞−結合パートナー複合体の形成を容易にする。
【0035】 結合パートナーを生物学的サンプルと接触させるための適切な条件は、一般に
、複合体形成を支持し、そして細胞の生存を維持する条件である。このような条
件は、一連の異なった条件で複合体形成についての結合定数を評価することによ
り、当業者によって容易に決定し得る。適切な条件は、室温でpH7.4の等張
性生理食塩水(例えば、0.15M NaCl)のような生理学的条件を含む。
所定の生物学的サンプルにおける幹細胞の十分な複合体形成を達成するのに必要
な結合パートナーの量は、そのサンプル内の幹細胞の濃度、所定の結合パートナ
ーについて結合定数、およびその生物学的サンプルにおいて存在する他の物質に
依存する。一般に、約0.1μg/mL〜10mg/mLの範囲の結合パートナ
ーの濃度、および、代表的には、約1μg/mL〜1mg/mLの濃度で十分で
ある。
【0036】 複合体形成の後、幹細胞結合パートナー複合体は、必要な場合、固体支持体に
付着され得る。次いで、生物学的サンプルの残りは、任意の種々の公知技術(例
えば、ろ過および/または適切な緩衝液での洗浄)によって固定した幹細胞から
取り除かれ得る。
【0037】 本明細書中で記載されるように、固定された造血幹細胞は、一般に増殖および
遺伝子伝達を含む種々のインビトロの操作のために使用され得る。本固定化手順
は、一般に脱分化状態における幹細胞の増殖を可能にする利点を有する。
【0038】 関連した局面で、本発明は、造血幹細胞を精製するための方法を提供する。「
精製」とは、生物学的サンプルの成分の少なくとも一部からの幹細胞の分離をい
う。そして精製された幹細胞は、幹細胞結合パートナー複合体内に存在し得る。
この局面で、生物学的サンプルは、上記のように結合パートナーと接触される。
結合パートナーが生物学的サンプルと接触する前に、支持体に付着されない場合
、この複合体は、このような接触の後に付着され、そして生物学的サンプルの非
結合部分から分離される。次いで、細胞は、任意の適切な技術を使用して結合パ
ートナーから放出され得る。好ましくは、放出は、結合パートナーに対する結合
に関して競合する高濃度の炭水化物ハプテンとのインキュベーションによって達
成される。あるいは、細胞は、結合パートナーの活性を減少または除去する条件
下(例えば、pHおよび/またはカチオン濃度における変化)でのインキュベー
ションによって溶出され得る。適切な環境下で、細胞は、機械的攪拌によって固
定された結合パートナーから溶出され得る。必要に応じて、さらなる精製工程が
他の親和性物質を使用して実施され得る。
【0039】 他の局面において、本明細書中に記載されたように結合パートナーは、インビ
トロまたはインビボで造血幹細胞に対して薬剤を標的化するために使用され得る
。上記のように、結合パートナーと結合した任意の種々の薬剤は、造血幹細胞に
特異的に指向され得る。例えば、薬剤は、細胞同定およびインビトロでの識別、
またはインビボでのイメージングのための適切な検出マーカーであり得る。この
ようなマーカーは、当該分野で周知であり、そして放射性核種、発光基、蛍光基
、酵素(例えば、西洋ワサビペルオキシダーゼ)、基質、コファクター、インヒ
ビター、色素、イムノグロブリンドメインおよびビオチンを含む。あるいは、薬
剤は、治療的化合物または細胞傷害性化合物であり得る。他の薬剤には、検出マ
ーカーをコードするポリヌクレオチド、治療薬剤または細胞毒性化合物が含まれ
る。
【0040】 薬剤をインビトロまたはエクソビボで送達するために、生物学的サンプルは、
上記のように結合パートナーと結合した薬剤と接触される。次いで、非結合パー
トナーは、標準の技術(例えば、ろ過、遠心分離、沈殿,溶出または他の適切な
手段)によって取り除かれる。次いで、検出マーカーに関して、薬剤は、当業者
に既知の適切な方法によって検出され得、この選択は、使用される薬剤に一部依
存する。例えば、結合パートナーと結合した蛍光剤(例えば、フルオレセイン)
は周知の技術を使用してFACS分析のため使用され得る。
【0041】 インビボでの使用に関して、結合パートナーと結合した薬剤は、代表的に薬学
的組成物の形態において被検体に投与される。薬学的組成物は、滅菌した水性懸
濁剤または非水性懸濁剤、あるいは乳化剤であり得、これはさらに、薬学的に受
容可能なキャリアー(すなわち、有効成分の活性を阻害しない非毒性物質)を含
む。当業者に公知の任意の適切なキャリアーは、本発明の薬学的組成物において
使用され得る。代表的なキャリアーは、生理食塩水溶液、ゼラチン、水、アルコ
ール、天然油または合成油、糖類溶液、グリコール、注射用有機エステル(例え
ば、オレイン酸エステル)またはこのような物質の組み合わせを含む。必要に応
じて、薬学的組成物はさらに、保護剤および/または他の添加剤(例えば、抗菌
剤、抗酸化剤、キレート剤および/または不活性ガス、ならびに/あるいは他の
有効成分を含み得る。イメージング使用に関して、検出マーカーの局在化を可能
とする十分な時間の経過後、結合パートナーは、造血幹細胞に結合し、そして従
来のイメージング技術(例えば、X線技術)を使用して検出され得る。
【0042】 本発明のさらなる局面で、本明細書中で記載された任意の方法において使用の
ためのキットが提供される。造血幹細胞の固定における使用のためのキットは、
一般に結合パートナーを含み、これは、組織培養ディッシュに付着し得る。幹細
胞の分離および精製に関して、キットは、フィルターまたはクロマトグラフィの
支持体と組み合わせて、結合パートナーを含み得る。標識化、細胞識別またはイ
ンビボイメージングにおける使用のためのキットは、代表的には、検出マーカー
と結合した結合パートナーを含む。治療使用に関して、キットは、治療剤と結合
した結合パートナーを含み得る。上記の成分に加えて、キットの1以上のさらな
る区画または容器は、一般にこの方法において使用されるべき試薬、緩衝液およ
び/または洗浄溶液のような要素を同封する。
【0043】 以下の実施例は、例示の方法によって提供され、限定の方法によって提供され
るのではない。
【0044】
【実施例】
(実施例1) (造血幹細胞でのシアル酸化ラクトサミン構造の同定) この実施例は、造血幹細胞表面でのシアル酸化ラクトサミン構造を同定するた
めのCD34+細胞に特異的な抗体の使用を示す。
【0045】 モノクロール抗体NUH2(ATCC寄託番号HB 9762)を炭水化物構
造に対する結合について酵素連結イムノアッセイ(ELISA)で使用した。モ
ノクローナル抗体NUH2は、結腸癌腫から単離されたジシアロガングリオシド
でマウスを免疫化することによって発達したIgMイソ型であり、そして酸処理
したSalmonella minnesotaeに吸収される(米国特許第5
,227,160号を参照のこと)。
【0046】 ネオグリコタンパク質ライブラリーを生成するために、精製したオリゴサッカ
ライドを化学的にヒト血清アルブミンと結合した。各ネオグリコタンパク質分子
は、1個の特定の精製したオリゴサッカライドの約10〜15鎖を含んでいた。
スクリーニングのために、ネオグリコタンパク質ライブラリーをリン酸緩衝化生
理食塩水、pH7.4(PBS)で希釈したネオグリコタンパク質で満たされた
(100μl)ウェルを4℃で一晩インキュベートすることにより、マイクロタ
イタープレートのウェルの表面にコートした。次いで、ウェルをPBS中、2%
ウシ血清アルブミンを加え、そして室温で2時間インキュベートすることによっ
てブロックした。PBSでウェルを洗浄の後、PBSで10μg/mlに希釈し
たモノクローナル抗体(100μl)をすべてのウェルに加えた。マイクロタイ
タープレートを室温で2時間インキュベートし、この後、このプレートを洗浄し
、そして、このウェルを1μl/mlの濃度のペルオキシダーゼ標識化ヤギ抗マ
ウスIgM(KPL labs、Gaithersburg、MD)(100μ
l)で満たした。そして、これを1時間、室温でインキュベートした。次いで、
このプレートを洗浄し、そして100μl/ウェルのTMB試薬(KPL la
bs、Gaithersburg、MD)を加えた。5分後、100μlの1M
リン酸を各ウェルに加えて、発色反応を停止した。次いで、各ウェルの色強度
を、Titertek Multiskan MCC/340(Flow La
boratories、Inc.、McLean、VA)を使用して450nm
で光の吸収を測定することによって決定した。
【0047】 図1に示したように、モノクローナル抗体NUH2は、3’シアリルラクトー
スを含む構造と結合する。
【0048】 (実施例2) (結合パートナーを使用した幹細胞の固定) この実施例は、造血幹細胞を固定するための抗体結合パートナーの使用を示す
【0049】 抗体およびレクチンでコートした表面へのCD34+細胞の固定を静的な細胞
接着アッセイによって試験した。10mM Tris、0.15M NaCl、
1mM CaCl2を含む緩衝液(pH7.4)で希釈した抗体およびレクチン を96ウェルのマイクロタイタープレートのウェルに添加し、そして4℃で一晩
インキュベートした。ウシ血清アルブミン(TrisCa緩衝液中、2%)を各
ウェルに添加し、そして非特異的結合を減少させるために少なくとも2時間、室
温でインキュベートした。Poetic Technologies Inc.
(Gaithersburg、MD)から購入したCD34+細胞(106細胞 /ml)を37℃で20分間、2μl/mlの濃度に、Dulbecco’s
PBS(DPBS)で希釈したcalcein AN(Molecular P
robes、Eugene OR)とインキュベートした。DPBSで5回マイ
クロタイタプレートの洗浄の後、100μlの細胞を各ウェルに加えた。このプ
レートを室温で25分間、静止した位置でインキュベートした。インキュベート
の後、このプレートを洗浄チャンバー(GlycoTech Corp.,Ro
ckville MD)において正確に6分間反転した。次いで、このプレート
をそのチャンバーから取り出し、そして各ウェルの蛍光を、それぞれ485nm
および530nmの励起波長および発光波長で測定した(Cytofluor
2350、PerSeptive Biosystems)。
【0050】 結果を図2および3に示す。CD+34細胞は、付着した抗体NUH2ならび
にレクチンである、Maackia amurensisレクチン、トマトレク
チンおよびシアロ付着因子と結合するが、陰性コントロールタンパク質(BSA
およびIgM)とは結合しなかった。これらの結果は、この抗体およびレクチン
結合パートナーが造血幹細胞を固定し得ることを示す。
【0051】 (実施例3) (抗炭水化物抗体を使用した造血幹細胞の同定) この実施例は、蛍光活性化細胞認識(FACS)によって造血幹細胞を同定す
るための代表的な抗体結合パートナーの使用を示す。
【0052】 造血幹細胞の表面でのマーカーの発現を赤色および緑色蛍光を使用した蛍光細
胞分析分離装置によって分析した。ヒト臍帯血を0.1%のアジ化ナトリウムを
含むDulbecco’s PBS(pH7.4)で2回、洗浄した。次いで、
この細胞を別個のチューブに分けた。モノクローナル抗体NUH2およびコント
ロールIgMを異なったチューブに10μg/mlでそれぞれ加えた。1時間、
4℃でインキュベートの後、この細胞を洗浄し、そしてFITC標識化ヤギ抗マ
ウスIgMおよびFITC標識化ストレプトアビジン(1μg/ml)と共にそ
れぞれインキュベートした(KPL Labs、Gaithersburg、M
D)。4℃で1時間インキュベートの後、この細胞を2回、DPBS+アジドで
洗浄し、そして市販のPE標識化(赤色蛍光)抗CD34抗体、HPCA2−P
E(Becton Dickinson、San Jose、CA)を各チュー
ブに加えた。4℃で30分間インキュベート後、この細胞を洗浄し、そして赤血
球を、試薬ACKLysing Buffer(Biofluids、Rock
ville、MD)によって溶解した。次いで、各チューブの細胞をホルマリン
を添加することにより固定した。
【0053】 結果を図4および5に示し、これは、臍帯からのヒト血液におけるリンパ球に
よって散乱した光から得たデータを示す。このデータは、緑色および赤色蛍光の
2変数の分布を示す等高線プロットとして示す。等値線として知られる等高線を
特定のセット数で細胞計数を表現するため描く。X軸は、細胞表面で標識化した
緑色蛍光の対数スケールである。一方、Y軸は、細胞表面で標識化した赤色蛍光
の対数スケールである。第2象現は、赤色または緑色蛍光標識化抗体のいずれか
によってそれぞれ検出される両表面マーカーを発現する細胞の存在を統計的に示
すデータを含む。
【0054】 図4に示すように、緑色蛍光抗体NUH2は、赤色蛍光抗体HPCA2−PE
によって同定されるほぼすべてのCD34+細胞と結合する。コントロールIg
M抗体はこれらの細胞を標識化しなかった(図5)。
【0055】 (実施例4) (植物レクチン結合パートナーの同定) この実施例は、代表的なレクチン結合パートナーの評価を示す。
【0056】 CD34+細胞と結合する植物レクチンもまた、2色FACS分析によって同
定した。上記の方法を使用して、ヒト臍帯血における細胞を緑色蛍光標識化植物
レクチンで標識し、次いで、赤色蛍光標識化抗CD34抗体、HPCA2−PE
で標識した。散乱図の結果を以下の表1に要約する。レクチンのCD34+細胞
に対する結合は、CD34+細胞上のシアル酸化ラクトサミン構造の発現と一致
する。
【0057】
【表1】 陽性結果は、これらのレクチン結合パートナーがシアル酸化ラクトサミン構造
と結合することを示す。
【0058】 (実施例5) (免疫蛍光染色および蛍光活性化細胞認識(FACS)による培養細胞におけ
る細胞表面抗原の検出) この実施例は、免疫蛍光染色、次いで蛍光活性化細胞認識(FACS)による
種々の培養細胞株の細胞表面構造を検出するための抗体の使用を示す。
【0059】 培養細胞株の表面でのマーカーの発現を、特定のモノクローナル抗体、次いで
蛍光活性化細胞認識により細胞株を間接的な免疫蛍光染色によって分析した。以
下の細胞株をATCC(American Type Culture Col
lection、Manassas、VA)から得た。ATCC命名は、細胞型
略号に従う:KG1a、CCL246.1;HL60、CCL240;NCI−
H446、HTB171;NCI−H82、HTB175;MCF7、HTB2
2およびMolt4、CRL1582。付着性の細胞株を組織培養表面から取り
除き、そして1×Versene(PBS−EDTA溶液、Gibco、Lif
e Technologies、Grand Island、NY)でピペッテ
ィングすることにより脱凝集した。細胞をリン酸緩衝化生理食塩水(PBS)で
洗浄し、そして0.1%アジ化ナトリウムおよび1%ウシ血清アルブミン(BS
A)を含むDulbecco’s PBS(DPBS)中に再懸濁した。次いで
この細胞を3個の別個のチューブに分けた。モノクローナル抗体NUH2、抗L
x、およびコントロールマウスIgMを10μg/mlの最終濃度で別のチュ ーブにそれぞれ加えた。4℃で1時間インキュベートの後、各チューブの細胞を
DPBS+アジドで洗浄し、そして1μg/mlの最終濃度でFITC標識化ヤ
ギ抗マウスIgM(KPL Labs,Gaithersburg,MD)と共
にインキュベートした。4℃で45分間インキュベートの後、細胞を2回、DP
BS+アジドで洗浄し、そしてDPBS+アジドおよび1%BSA中に再懸濁し
た。標識化した細胞を4℃で維持し、そしてフルオレセインについてゲートされ
た蛍光活性化細胞認識によってすぐに分析した。
【0060】 細胞を、蛍光標識化抗体、抗HPCA2−FITCおよび抗Thy−1−PF
をそれぞれ使用して、抗原、CD34およびThy−1のために直接、免疫染色
した。これらの2個の抗体に関して、上記のように調製した細胞を4℃で1時間
、0.1%アジ化ナトリウム、1% BSAおよび10μg/mlのCD34(
抗HPCA2−FITC、Becton−Dickenson、San Jos
e,CA)またはThy−1(抗CDw90−PE、Serotec、UK)の
いずれかについての染色抗体を含むDPBS中でインキュベートした。インキュ
ベートの後、細胞を2回、DPBS+アジドで洗浄し、そしてDPBS+アジド
および1% BSA中に再懸濁した。標識化細胞を4℃で維持し、そしてフルオ
レセインまたはフィコエリトリンのいずれかでそれぞれゲートされた蛍光活性化
細胞認識によってすぐに分析した。
【0061】 結果を以下の表2に示す。各抗体は、異なった細胞株間で抗原呈示における大
きな相違を検出する。Thy1および抗炭水化物抗体、抗Lex(Galβ1− 4(Fucα1−2)GlcNAcβ1−3Galβ1−R)は両方とも抗炭水
化物抗体NUH2(NeuAcα2−3Galβ1−R)とは相違して細胞株に
結合する。特に、KG1a細胞(これは、これらの表面に高レベルのCD34を
発現する)は、抗体NUH2によって検出される造血幹細胞のための炭水化物マ
ーカー、NeuAcα2−3Galβ1−4−Rを明らかに欠いている。従って
、造血幹細胞炭水化物マーカー、NeuAcα2−3Galβ1−4−Rは、造
血幹細胞CD34についての古典的抗原とは明らかに異なる。
【0062】
【表2】 前記から、本発明の特定の実施態様は、本明細書中で例示の目的で記載されて
いるが、様々な改変は、本発明の精神および範囲から逸脱することなく行われ得
ることが理解される。従って、本発明は、添付の請求の範囲によるものを除いて
限定されない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ELISAにおける、モノクローナル抗体NUH2の新規糖タンパク質への結
合を図示するグラフである。4つの異なる糖タンパク質を用いた:「白丸」3’
SL−APEA−BSA;「白四角」3’SL−APD−BSA;「白菱形」3
’SL−BSA;および「×」M6−BSA。3つは、ウシ血清アルブミン(B
SA)に直接、または2−(4−アミノフェニル)エチルアミン(APEA)ま
たはアミノフェニレンジアミン(APD)を介して連結した3’シアリルラクト
ース(3’SL)を含む。第4番目は、BSAに直接結合したM6である。結果
は、新規糖タンパク質濃度の関数としてOD450として表される。
【図2】 代表的な結合パートナーを用いる造血幹細胞の固定化を図示するヒストグラム
である。結果は、示されるように、各結合パートナーに対する蛍光単位として表
される。
【図3】 代表的な結合パートナーを用いる造血幹細胞の固定化を図示するヒストグラム
である。結果は、示されるように、各結合パートナーに対する蛍光単位として表
される。
【図4】 ヒト臍帯血細胞上に存在する表面マーカーに対する代表的な結合パートナーN
UH2の結合を、抗CD34抗体HPCA2−PEについて観察された結合に対
して比較する二色FACS分析の結果を示す図である。データは、緑色および赤
色蛍光の2変量分布を表す輪郭プロットとして表される。等値線として知られる
輪郭線は、特定のセット数における細胞カウントを表現するために図示される。
【図5】 ヒト臍帯血細胞上に存在する表面マーカーに対するコントロールIgM抗体の
結合を、抗CD34抗体HPCA2−PEについて観察された結合に対して比較
する二色FACS分析の結果を示す図である。データは、緑色および赤色蛍光の
2変量分布を表す輪郭プロットとして表される。等値線として知られる輪郭線は
、特定のセット数における細胞カウントを表現するために図示される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 47/26 A61K 47/48 4D017 47/48 B01D 15/08 B01D 15/08 C12Q 1/04 C12Q 1/04 G01N 33/53 G01N 33/53 C12N 5/00 E (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GE,GH,GM,HR ,HU,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP, KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,L V,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI, SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,U S,UZ,VN,YU,ZW Fターム(参考) 4B063 QA18 QQ08 QR41 QR54 QS15 4B065 AA94X BD14 4C076 AA95 CC41 CC50 DD66 4C085 AA14 AA35 EE03 4C086 AA01 AA02 EA16 MA01 MA05 NA13 ZC80 4D017 AA09 AA11 BA07 CA13 CB01 DA03

Claims (34)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 造血幹細胞を固定化もしくは精製するための、またはこのよ
    うな細胞に薬剤を標的する方法であって、造血幹細胞を含む生物学的試料を、結
    合パートナーと接触させる工程を包含し、 ここで、該結合パートナーが、構造:NeuAcα2−3Galβ1−4を含
    むシアリル化炭水化物鎖に結合している、方法。
  2. 【請求項2】 前記最初の工程で形成された幹細胞−結合パートナー複合体
    を非結合の生物学的試料から分離する工程をさらに包含する、請求項1に記載の
    方法。
  3. 【請求項3】 前記結合パートナーから前記造血幹細胞を分離する工程をさ
    らに包含する、請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記結合パートナーが、結合パートナー−幹細胞複合体の形
    成後に固体支持体に付着される、請求項1、2または3のいずれかに記載の方法
  5. 【請求項5】 前記結合パートナーが、結合パートナー−幹細胞複合体の形
    成前に固体支持体に付着される、請求項1、2または3のいずれかに記載の方法
  6. 【請求項6】 前記固体支持体が組織培養皿である、請求項4または5に記
    載の方法。
  7. 【請求項7】 前記固体支持体がクロマトグラフィー支持体である、請求項
    4または5に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記固体支持体が中空繊維バイオリアクターである、請求項
    4または5に記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記固体支持体がバッグである、請求項4または5に記載の
    方法。
  10. 【請求項10】 前記結合パートナーが薬剤と結合している、請求項1に記
    載の方法。
  11. 【請求項11】 前記薬剤が毒性化合物を含む、請求項10に記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記薬剤が治療化合物を含む、請求項10に記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記薬剤が検出マーカーを含む、請求項10に記載の方法
  14. 【請求項14】 前記薬剤がポリヌクレオチドを含む、請求項10に記載の
    方法。
  15. 【請求項15】 前記シアリル化炭水化物鎖が、 構造:NeuAcα2−3(Galβ1−4GlcNacβ1−3)n ここで、nは、1から100の範囲の整数である、 を含む、請求項1〜14のいずれかに記載の方法。
  16. 【請求項16】 nが1〜50の範囲にある、請求項15に記載の方法。
  17. 【請求項17】 前記生物学的試料が、血液、骨髄、軟膜細胞、臍帯血およ
    びインビロで成長または増殖した細胞からなる群から選択される、請求項1〜1
    6のいずれかに記載の方法。
  18. 【請求項18】 前記結合パートナーが、抗体またはその抗原結合フラグメ
    ントを含む、請求項1〜17のいずれかに記載の方法。
  19. 【請求項19】 前記抗体またはそのフラグメントが、モノクローナル抗体
    またはその抗原結合フラグメントである、請求項18に記載の方法。
  20. 【請求項20】 前記結合パートナーがレクチンを含む、請求項1〜17の
    いずれかに記載の方法。
  21. 【請求項21】 前記レクチンが植物レクチンまたはその誘導体である、請
    求項20に記載の方法。
  22. 【請求項22】 前記植物レクチンが、トマトレクチン、Maackia
    amurensisレクチン、Sambucus nigraレクチン、Tri
    ticum vulgarisレクチン、Eryhtheina crista
    galliレクチンおよびそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求
    項21に記載の方法。
  23. 【請求項23】 前記レクチンが哺乳動物レクチンまたはその誘導体である
    、請求項20に記載の方法。
  24. 【請求項24】 前記哺乳動物レクチンが、シアロアドヘシン、ガレクチン
    およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項23に記載の方法
  25. 【請求項25】 前記レクチンが細菌レクチンまたはその誘導体である、請
    求項20に記載の方法。
  26. 【請求項26】 前記細菌レクチンが、Helicobacter pyl
    ori炭水化物レセプターである、請求項25に記載の方法。
  27. 【請求項27】 薬学的組成物であって、 (a)幹細胞に対する結合パートナーと結合した薬剤であって、該結合パートナ
    ーが、構造:NeuAcα2−3Galβ1−4を含むシアリル化炭水化物鎖に
    結合する薬剤;および (b)薬学的に受容可能なキャリアを含む、組成物。
  28. 【請求項28】 前記薬剤が治療化合物を含む、請求項27に記載の薬学的
    組成物。
  29. 【請求項29】 前記薬剤が検出マーカーを含む、請求項27に記載の薬学
    的組成物。
  30. 【請求項30】 前記薬剤がポリヌクレオチドを含む、請求項27に記載の
    薬学的組成物。
  31. 【請求項31】 造血幹細胞を固定化する使用のためのキットであって: (a)幹細胞のための結合パートナーであって、構造:NeuAcα2−3Ga
    lβ1−4を含むシアリル化炭水化物鎖に結合する結合パートナー;および (b)洗浄溶液を備え、 該結合パートナーと該洗浄溶液とが別の区画または容器で提供される、キット
  32. 【請求項32】 前記結合パートナーが組織培養皿に付着される、請求項3
    1に記載のキット。
  33. 【請求項33】 幹細胞を分離または精製する使用のためのキットであって
    : (a)幹細胞のための結合パートナーであって、構造:NeuAcα2−3Ga
    lβ1−4を含むシアリル化炭水化物鎖に結合する結合パートナー;および (b)固体支持体を備えた、キット。
  34. 【請求項34】 造血幹細胞を標識またはソートする使用のためのキットであって: (a)検出マーカーと結合した、幹細胞のための結合パートナーであって、構造
    :NeuAcα2−3Galβ1−4を含むシアリル化炭水化物鎖に結合する結
    合パートナー;および (b)検出試薬を備え、 該結合パートナーと該検出試薬とが別の区画または容器で提供される、キット
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