JP2001517178A - カバー、特に車両のスライディングルーフを調節するための作動装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 公知の作動装置はピニオンを有しており、このピニオンは、ケーブルを用いて車両のスライディングルーフを調節するために、ケーブルに設けられたスパイラルと係合してこのケーブルの相応の摺動を生ぜしめる。しかしながらこの係合は衝撃的に行われるので、不快な衝撃騒音が生じてしまう。本発明においては、互いに係合する２つのホイール（２５，２６）が提案され、これらのホイール（２５，２６）には、相応の外部プロフィール（２３，２４）と係合して２つのケーブル（１４，１５）を互いに逆方向で運動させるための相応の内部プロフィール（３３，３４）を備えた開口部（２８，２９）が設けられている。ケーブル（１４，１５）の周面において内部プロフィール（３３，３４）と外部プロフィール（２３，２４）とが常に係合していることによって、不快な衝撃騒音を回避することができる。本発明による作動装置は、カバー、特に車両のスライディングルーフを調節するために提供されている。

Description

【発明の詳細な説明】 カバー、特に車両のスライディングルーフを調節するための作動装置 背景技術 本発明は、請求項１の上位概念部に記載のカバー、特に車両のスライディング ルーフを調節するための作動装置に関するものである。作動装置はすでに公知（ ドイツ連邦共和国特許第３３１６６５３号明細書）であり、この公知の作動装置 においては、ピニオンの回転時に２つのケーブルを互いに逆方向で平行に摺動さ せるために、このピニオンは両側で両方のケーブルと係合している。ピニオンは 駆動装置によって伝動装置を介して駆動されている。両方のケーブルはスパイラ ルを有しており、このスパイラルは、ピニオンの回転時にケーブルがこのピニオ ンの歯と係合して相応に摺動するように、ケーブルに沿ってねじ形状で延びてい る。両方のケーブルは車両のカバーもしくはスライディングルーフに配備されて いるので、ピニオンの回転方向に関連してスライディングルーフを開閉すること ができる。ピニオンの歯と、それぞれピニオンの歯溝に位置するケーブルのスパ イラル区分とが比較的短くしか合致していないために、力伝達を衝撃的にしか行 うことができない。しかしながら衝撃的な力伝達は、 不快な衝撃騒音を生ぜしめる。 発明の利点 公知の作動装置に対して、請求項１の特徴部に記載の本発明による作動装置は 、スパイラルもしくはケーブルの調節を連続的に行うことができるので、噛合衝 撃がもはや生ぜしめられることは無く、これによって不快な衝撃騒音を回避する ことができるという利点を有している。 さらに利点として、作動装置が特に簡単な構造で、しかも小型に構成されてい るので、これによって製造費用を減少することができる。 請求項２以下に記載されている構成によって、請求項１に記載の作動装置の有 利な変化構成及び改良が可能である。 図面 本発明の実施例は、図面に簡略的に示されており、以下に詳説されている。図 １は本発明による作動装置を備えたスライディングルーフの部分図であり、図２ は本発明による作動装置の構造を例示した概略図である。 実施例の説明 図１には車両、たとえば自動車の車両ルーフ３の部分図が示されている。車両 ルーフ３は開口部５を有しており、この開口部５は、以下にスライディングルー フとして表されるカバー７によって多かれ少なかれ開 閉されることができる。カバー７を調節するために、ケーブル１４，１５がこの カバー７の２つの係合箇所９，１０に係合しており、これらのケーブル１４，１ ５は、たとえば矢印１９の方向でスライディングルーフ７を閉鎖するために作動 装置１８によって矢印２０，２１の方向に移動される。スライディングルーフ７ を開放するために、これらのケーブル１４，１５の矢印方向もしくは移動方向を 相応に反転することができる。これらのケーブル１４，１５は、フレキシブルに 形成されており、引き方向にも押し方向にも力を伝達することができる。これら のケーブル１４，１５は外部プロフィールを有しており、この外部プロフィール は、図１において簡略的に示されているようにスパイラル２３，２４の形で形成 されている。これらのスパイラル２３，２４はねじ形状の構造体であり、これら の構造体は、ねじ山またはねじ（Ｓｐｉｎｄｅｌ）のように両方のケーブル１４ ，１５の外面を取り囲んでいる。したがってこれらの外部プロフィールが設けら れたケーブル１４，１５は、ほぼ撓み可能なラックを形成している。このような ケーブル１４，１５の構成は専門家には十分に公知であり、たとえばドイツ連邦 共和国特許第１５２５１１５号明細書で知ることができる。 本発明に基づいて構成された作動装置１８の概略図である図２において例示さ れているように、２つのホ イール２５，２６が設けられており、これらのホイール２５，２６は有利に歯車 として形成されている。たとえば両方のホイール２５，２６もしくは歯車は互い に密接に係合している。歯車の代わりに、駆動されるホイール２６の回転運動を 摩擦によって、駆動すべき他方のホイール２５に伝達することも可能であり、こ のためにこれらのホイール２５，２６は、弾性的なプラスチックまたはゴムのよ うな相応の材料から成っている。これらのホイール２５，２６は、その中央に開 口部２８，２９を有している。これらの開口部２８，２９内にはケーブル１４， １５のスパイラル２３，２４が部分的に位置している。これらの開口部２８，２ ９は内壁３１，３２を有しており、これらの内壁３１，３２は内部プロフィール ３３，３４を有している。これらの内部プロフィール３３，３４は、ホイール２ ５，２６が回転する場合にケーブル１４，１５を摺動させるために、これらのケ ーブル１４，１５の外部プロフィールもしくはスパイラル２３，２４に係合して いる。内部プロフィール３３，３４はねじ形状の構造体であり、これらの構造体 は、ケーブル１４，１５のスパイラル２３，２４の周面に雌ねじの形で係合して いる。したがって両方のホイール２５，２６の開口部２８，２９はスピンドル中 空ホイールを形成しており、この場合に両方のケーブル１４，１５は、リフトス ピンドルまたは引張りスピンドルのように操作される 。ケーブル１４，１５の外部プロフィールもしくはスパイラル２３，２４が、開 口部２８，２９の内部プロフィール３３，３４と常に係合しているので、噛合衝 撃がもはや生ぜしめられることは無く、これによってホイール２５，２６の作動 時もしくは回転時の騒音は回避される。ホイール２５，２６の開口部２８，２９ の内部プロフィール３３，３４は、たとえばこれらのホイール２５，２６の回転 時に図２に示されている左側のケーブル１４が、右側のケーブル１５に対して逆 方向に摺動するように構成されており、このためにたとえば左側のケーブル１４ は図２の図平面に対して鉛直にこの図平面に突入し、この場合に右側のケーブル １５は図平面に対して鉛直にこの図平面から突出するように、構成されている。 少なくとも１つのホイール２５，２６を駆動させるために伝動装置が設けられ ており、この伝動装置はウォーム３９を有しており、このウォーム３９は、相応 の減速を生ぜしめるために歯車４０に係合している。この歯車４０には、同一の 回転軸線によって回動不能にたとえば一体的に中間歯車４１が結合されており、 この中間歯車４１はたとえば右側のホイール２６に係合している。ウォーム３９ は、図１に図示されている電動モータ４３によって駆動される。これによってウ ォーム３９の回転方向に応じて両方のケーブル１４，１５が、スライディングル ーフ７の相応の調節を可能 にするために互いに逆方向で平行に摺動する。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １. カバーを調節するための作動装置であって、駆動装置を有しており、こ の駆動装置が伝動装置を介してホイールを駆動し、このホイールが、圧縮耐性の ケーブルに係合してケーブルを移動させるようになっている形式のものにおいて 、 互いに回転結合している２つのホイール（２５，２６）が設けられており、少 なくとも１つのホイール（２５；２６）が開口部（２８；２９）を有しており、 この開口部（２８；２９）が内部プロフィール（３３；３４）を有しており、ま たこの開口部（２８；２９）内において、ケーブル（１４；１５）が外部プロフ ィール（２３；２４）によって前記内部プロフィール（３３；３４）と係合して おり、これによって前記ホイール（２５，２６）の回転時にケーブル（１４；１ ５）が移動されるようになっていることを特徴とする、カバーを調節するための 作動装置。 ２. 両ホイール（２５，２６）が、たとえば互いに噛合する歯車の形で形成 されている、請求項１記載の作動装置。 ３. 伝動装置が、ウォーム（３９）、このウォーム（３９）によって駆動さ れる歯車（４０）およびこの歯車（４０）と回動不能に結合されている中間歯車 （４１）によって形成され、この中間歯車（４１）が一 方のホイール（２５；２６）に係合している、請求項１記載の作動装置。 ４. 両ホイール（２５，２６）が中央の開口部（２８，２９）を有しており 、これらの開口部（２８，２９）の内部プロフイール（３３，３４）が、前記ホ イール（２５，２６）の回転時にケーブル（１４；１５）を互いに逆方向で移動 させるように、構成されている、請求項１記載の作動装置。