JP2001515725A - タンパク質分泌の調節 - Google Patents

タンパク質分泌の調節

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Abstract

(57)【要約】 哺乳動物シグナルペプチドを用いて、正常には分泌されない哺乳動物タンパク質の分泌を助けることができる。哺乳動物細胞から正常には分泌されないタンパク質をコードするmRNAの3’UTR中に正常に存在するシグナルを不活性化させることにより、遊離の及び細胞骨格に結合したポリソームに向かうそのようなmRNA分子の割合を低下させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、哺乳動物細胞からのタンパク質の分泌に関する。
【0002】 哺乳動物細胞株は、細胞工場及びトランスジェニック動物において組換えタン
パク質の商業上相当な量を製造するため、その使用が次第に増加しつつある。正
常に分泌されるタンパク質がこのようにして製造されつつあるという例が非常に
多くあり(ボック(Bock)ら 1982,ミシェル(Michel)ら 1985,リン(Lin) ら 1986,
デブリン(Devlin)ら 1987,シャク(Shak)ら 1990)、また異種タンパク質の分泌用
のベクターが多数市販されている。しかしながら、そのような系は大抵、正常に
は細胞内にあるタンパク質ではなく分泌性タンパク質の製造に使用されており、
したがって哺乳動物の発現系における細胞内タンパク質の分泌は、バイオテクノ
ロジーによる研究では重要性が増加している目標である(ジェームス(James) と
シンプソン(Simpson), 1996)。本発明者らは、哺乳動物細胞からの細胞内タンパ
ク質の分泌に成功したことを記載する文献(リー(Lee) ら,1996) は一つしか知
らない。しかしながら、このタンパク質(シアリルトランスフェラーゼ)は小胞
体(ER)で正常に合成され、分泌の成功はmRNAの最初の指示の書き直し(
転送)に依存するものではなかった。
【0003】 特異的なmRNAが細胞内の特異的な位置で翻訳されることは、よく確立され
ており、例えば、膜及び分泌タンパク質は、膜結合ポリソームに会合して粗面小
胞体上で翻訳され(ブローベル(Blobel)とドッベルスタイン(Dobberstein), 197
5)、c−myc(ヘスキース(Hesketh) ら,1994) 、メタロチオネインI(マホ
ン(Mahon) ら 1995)、リボソームタンパク質及びサイクリンA(ホフラント(Hov
land) ら,1995) 等のタンパク質に対するmRNAは、細胞骨格に結合したポリ
ソームに会合して翻訳される(概説に関しては、ヘスキース 1996, ホフラント
ら 1996 を参照のこと) 。現在、タンパク質合成装置は、少なくとも三つのポリ
ソーム集団、すなわち、遊離ポリソーム(FP)、細胞骨格結合ポリソーム(C
BP)及び膜結合ポリソーム(MBP)に区画分けされるようである。mRNA
のこれらの三つの集団を、連続的な界面活性剤/塩抽出を用いて分離することが
できる(ベデラー(Vedeler) ら 1991)。異なるシグナルがこれらのmRNAをそ
れらの翻訳のための部位に向ける。膜タンパク質及び分泌性タンパク質の場合、
シグナルペプチドがリボソーム−mRNA複合体を小胞体に標的化することが必
要であることは、十分確立されたが、一方、細胞質に局在するmRNA又は細胞
骨格に会合したmRNAに関しては3’非翻訳領域にシグナルが存在するという
証拠が最近示された(キスラウスキス(Kislauskis)ら 1994, ヘスキースら 199
4, ウイルソン(Wilson)ら 1995, ベイルーン(Veyrune) ら 1996)。
【0004】 本発明によれば、哺乳動物細胞から正常には分泌されないタンパク質に機能的
に連結している哺乳動物のシグナルペプチドをコードするRNA分子であって、
該タンパク質が該哺乳動物細胞から分泌され得るように、該シグナルペプチドが
該タンパク質の少なくとも一部を小胞体で合成させるものであるRNA分子を提
供する。
【0005】 理論に束縛されることなく、該シグナルペプチドが最初に提供され、次いで、
mRNAの翻訳が停止するか又は速度を下げて、このシグナルペプチドをシグナ
ル認識粒子に結合させ、そしてmRNAと会合したリボソームを小胞体に向けさ
せるものと思われる。次いで、翻訳が再開するか又は速度を上げて、残りのタン
パク質が翻訳されるようにする。
【0006】 本明細書において「タンパク質」という用語は、ペプチド結合により連結され
たアミノ酸を含有する部分を含むように広い意味で用いられる。したがって、「
タンパク質」は、ペプチド及びポリペプチドを含む。
【0007】 本発明は、広範に適用可能である。原理的には、哺乳動物細胞から分泌される
タンパク質と正常に連結している天然に生ずるいかなる哺乳動物シグナルペプチ
ドの配列も、本発明で使用するための哺乳動物シグナルペプチドをコードする適
当なRNA分子を設計するために使用することができる。
【0008】 また、そのようなタンパク質を分泌させるために使用可能なそのような天然に
生ずるシグナルペプチドの改変体を使用してもよく、そしてそれは本発明の目的
にとって、「哺乳動物シグナルペプチド」という用語の範疇内にあると考えられ
る。そのような改変体は、天然に生ずる哺乳動物シグナルペプチド配列と少なく
とも50%のアミノ酸配列の同一性を有することが好ましい。配列の同一性の程
度は少なくとも75%であることがより好ましい。少なくとも90%又は少なく
とも95%の配列同一性が最も好ましい。本発明のための配列同一性は、ウイス
コンシンシーケンス・アナリシス・パッケージ(Wisconsin Sequence Analysis P
ackage) GCG8.0の「BESTFIT」プログラムを用いることにより決定
することができる。
【0009】 好ましいシグナルペプチド配列は、ラットアルブミン(データベース寄託番号
J00698)、ウシ成長ホルモン、ラクトアルブミン及び他のミルクタンパク
質を含む。
【0010】 当業者は、利用可能なデータベース配列又は刊行物から多くのタンパク質のシ
グナル配列を確認することができる。これらの配列が発表されていない場合でさ
えも、例えば、配列ホモロジー研究を用いて、候補のアミノ酸配列と既知のシグ
ナル配列のアミノ酸配列とを比較することができる。
【0011】 本発明の好ましい態様においては、RNA分子は、小胞体以外の細胞内の位置
に又は遊離の及び/又は細胞骨格に結合したポリソームにこの分子を向けうる配
列を含まないか、又は含むとしても、それは小胞体以外の細胞内の位置に又は遊
離の及び/又は細胞骨格に結合したポリソームに分子を向ける際には、(対応す
る天然に生ずる配列と比べて)その有効性を低下させるように改変された形状で
そのような配列を含んでいる。
【0012】 本発明のこの好ましい態様においては、小胞体にタンパク質を向けるシグナル
配列と、小胞体以外の細胞内の位置に又は遊離の及び/又は細胞骨格に結合した
ポリソームにタンパク質をコードするRNAを向けるRNA配列との間の競合の
可能性を回避することができ、あるいは少なくとも小胞体に向けられるタンパク
質の確率を増加させるように変化させることができる。
【0013】 これは、哺乳動物細胞から正常には分泌されないタンパク質をコードする天然
のRNAに存在する対応領域と比べて3’非翻訳(UTR)領域の全部又は一部
に欠失、挿入又は置換を有するRNA分子を提供することにより達成できる。特
定の細胞内位置に又は遊離の若しくは細胞骨格に結合したポリソームに向けられ
たRNA分子の3’UTR領域に存在するシグナルは、そのようなmRNAのそ
れらへの局在化を少なくともある程度まで制御すると信じられており、そしてそ
のような領域中の突然変異は、そのシグナルを不活性化することができる。RN
A分子の3’UTR領域中のシグナルは、前記mRNA分子の3’UTR領域内
の配列の欠失又は突然変異並びにレポーター遺伝子への連結及び培養中の哺乳動
物細胞へのトランスフェクション後のハイブリダイゼーション試験によるmRN
A分布の検出による局在可能性の測定により同定することができる。
【0014】 転写して前記RNA分子を提供することができるDNA分子もまた本発明の範
疇にある。必須ではないが、それらは、ベクターの形(例えば、プラスミド、フ
ァージ又はコスミド)で提供されてもよい。
【0015】 前記のDNA又はRNA分子を含有する哺乳動物細胞もまた本発明の範疇にあ
る。哺乳動物細胞は、細胞培養又は非ヒト動物中に存在してもよい。本明細書に
おいて使用される「細胞培養」という用語は、動物には存在せず、適当な条件下
でタンパク質を発現させるために使用されうる一以上の細胞を意味する。通常、
そのような細胞は、緩衝化された条件下で適当な生育培地中に維持されるであろ
う。細胞培養は、哺乳動物繊維芽細胞の培養、CHO、BHK又は骨髄腫の細胞
培養であってもよい。非ヒト動物は、トランスジェニック動物であってもよい。
(「トランスジェニック動物」という用語は、核転移された動物を含む。)トラ
ンスジェニック動物は、そのミルク中に異質タンパク質を分泌してもよい。
【0016】 また、本発明は、本発明の核酸分子を用いてタンパク質を発現する工程及び哺
乳動物細胞にタンパク質を分泌させる工程を含む哺乳動物細胞からタンパク質を
得る方法をも含む。次いで、前記タンパク質を、既知の精製技術により精製する
ことができる。
【0017】 哺乳動物細胞から正常には分泌されないタンパク質に連結した哺乳動物シグナ
ル配列を含有するキメラタンパク質は、本発明の別の側面である。そのようなタ
ンパク質は、本発明のRNA分子を翻訳することにより製造することができる。
【0018】 本発明の他の側面に加えて、本発明は前記核酸分子にハイブリダイズする核酸
分子を提供する。これらは、プローブ、プライマー又は発現等を変化させるのに
使用されるアンチセンス分子等として有用である。
【0019】 そのようなハイブリダイズする核酸分子は、少なくとも10ヌクレオチド長が
望ましく、少なくとも25又は少なくとも50ヌクレオチド長が好ましい。それ
らは、厳格なハイブリダイゼーション条件下でハイブリダイズすることができる
。厳格なハイブリダイゼーション条件の一例は、試みられたハイブリダイゼーシ
ョンが約0.9モルの塩溶液を用いて約35℃〜約65℃の温度で行なわれる場
合である。しかしながら、当業者は、プローブ長、塩基の組成、存在するイオン
の型等のような変数を考慮に入れるためにパラメーターを適当に変化させること
ができる。
【0020】 本発明は、ほとんど天然に生ずる哺乳動物シグナルペプチド又はその改変体を
参照しながら上述したけれども、その最も広い範疇では、哺乳動物細胞で機能す
ることができる全てのシグナルペプチドを使用することができる。これらは、天
然又は非天然に生ずるものであってもよい。それらは、原核生物(大腸菌等)に
は天然に生じないものが好ましい(必須ではないが)。
【0021】 本発明を、添付の図面のみを参照しながら実施例により記述する。
【0022】 図1は、材料と方法に記載された構築物の概略図を示す。親ベクターは、pc
DNA3である。黒塗り四角は、ウサギベータ−グロビンの天然の5’UTRを
表す。SSは、ラットアルブミンシグナル配列である。
【0023】 図2は、トランスフェクトした細胞から単離したポリソーム由来の全RNAの
ノーザンハイブリダイゼーションを示す。すべてのレーンは、10μgのRNA
を負荷した。このフィルターをウサギベータ−グロビンcDNAプローブとハイ
ブリダイズし、Hyperfilm−MPを用いて−70℃で3日間のオートラ
ジオグラフィーすることにより特異的なバンドが検出された。Fは遊離のポリソ
ーム、Cは細胞骨格結合ポリソーム、Mは膜結合ポリソームである。
【0024】 図3は、トランスフェクトした細胞におけるグロビンmRNAの分布を定量的
に示す。結果は、キャンベラ・パッカード・インスタントイメージャーを用いる
直接の放射能画像化から得られた単位18SrRNA当たりの任意単位のmRN
Aで表す。各実験に対し、遊離のポリソーム中の生成量を100として生成値を
規格化した。結果は、平均±S.E.M.(n=4)である。グループを、スチ
ューデント「t」検定を用いて比較した。すなわち、膜結合ポリソーム中の転写
物の生成量は、両側検定を用いてGG細胞とSSGG細胞との間で(p=0.0
1)、及びGM細胞とSSGM細胞との間で有意の相違があり(p<0.05)
そして片側検定を用いてSSGM細胞とSSGG細胞との間で有意の相違があっ
た。
【0025】 図4は、転写物のmRNA安定性を示す。細胞を70%コンフルエンスまで生
育させ、転写をアクチノマイシンDで阻害した。RNAを各時点で抽出し、次い
で、ノーザンブロッティングで分析した。キャンベラ・パッカード・インスタン
トイメージャーを用いる直接の放射能画像化により定量を行なった。結果は、平
均±S.E.M.であり、最初の生成量のパーセントとして現す。 GGとSSGG(n=6)
【0026】 図5は、トランスフェクトしたLtk- 細胞のポリソームプロフィールを示す
。可溶性の界面活性剤/塩抽出した物質を、15%〜40%スクロース勾配に重
層し、200000×gで1時間遠心分離した。フローセルを用いる260nm
での吸光度を測定することにより、ポリソームプロフィールを測定した。
【0027】 図6は、SSGAのノーザンハイブリダイゼーション及び定量を示す。 図6A:pcKSSGAでトランスフェクトしたLtk- 細胞のノーザンハイブ
リダイゼーション。すべてのレーンは、20μgのRNAを負荷した。フィルタ
ーをウサギベータ−グロビンcDNAプローブでハイブリダイズした。 図6B:mRNAの生成量の定量。 結果は、直接の放射能画像化から得られた単位18SrRNA当たりの任意単位
のmRNAで表し、各実験に対し遊離のポリソーム中の生成量を100として生
成量を取ることにより規格化した。結果は、平均±S.E.M.(n=3)であ
る。
【0028】 実施例 三段階を含むアプローチ:ウサギベータ−グロビン5’非翻訳領域及びレポー
ター遺伝子としてのコーディング配列に連結した、アルブミンシグナルペプチド
配列及び異なる3’非翻訳領域(3’UTR)配列を有する一連のベクターを構
築すること、これらの構築物を安定なトランスフェクションにより細胞に導入す
ること、次に、mRNAの細胞下位置並びにその安定性及び翻訳効率を決定する
こと。
【0029】材料と方法 細菌及び細胞培養:標準的な手法により、プラスミドをクローニングして増殖
させた。CHO・K1細胞は、ハムのF12培地で生育させ、マウスの繊維芽細
胞株であるLtk- 細胞は、ダルベッコの最小イーグル培地で生育させた。10
%ウシ胎仔血清で培地を補足し、5%CO2 の雰囲気下で生育させた。細胞は、
分画用に90mmのペトリ皿で及びトランスフェクション用に35mmのペトリ
皿で増殖させた。
【0030】 ベクターの構築:すべての構築物(図1)は、表1に記載されたプライマーを用
いたPCRクローニングによりウサギベータ−グロビンコーディング配列から誘
導し、そして全てが天然のグロビン5’UTRを含んでいた。各構築物は、AB
I373Aシークェンサー及びサイクルシーケンスを用いる配列決定により確認
した。天然の5’及び3’UTRを持つウサギベータ−グロビンを発現するプラ
スミドであるpcKGGの構築は、以前に記載された(マホン(Mahon) ら,1997
) 。pcKGMは、マウスc−mycの3’UTRを持つグロビンを発現し、以
下のように作製された。グロビンをコードする領域の一部及びc−mycの3’
UTRの全体を、プライマーKP4及びKP5並びに鋳型としてプラスミドMP
13を用いるPCRにより増幅した(ベイルン(Veyrune) ら 1996)。このKP4
はグロビンをコードする領域でBamHI部位を維持し、KP5はc−mycの
ポリAシグナルの下流にXbaI部位を創出する。1ngの鋳型、1.5mMの
MgCl2 中20pmolの各プライマー及び4ユニットのTaqポリメラーゼ
(パーキン・エルマー)を用いて、反応は、94℃1分間、55℃1分間及び7
2℃2分間のサイクルで行った。断片及びpcKGGをBamHIとKpnIで
消化し、標準的方法を用いて連結した(サンブルック(Sambrook)ら 1989)。
【0031】 シグナル配列構築物の作製には、AUGコドンにおける適当な制限部位の創出
が必要であった。これは、プライマーKP6及びKP7を用いるPCRにより達
成された。このKP6が731位でpcDNAの配列に適合し、KP7がAUG
及び読み取り枠を維持しながらNdeI部位を創出する。鋳型はpcKGGであ
り、反応は前記した条件を用いた。反応産物を精製し、次いで、5μgを、プラ
イマーKP8(BamHI部位を含むグロビンコーディング領域中の配列をカバ
ーする)、鋳型として1μgのpcKGG及び前記したサイクルを用いるPCR
メガプライムに使用した。得られた断片をpBluescriptのKpnIと
BamHI部位にサブクローニングし、pBS−Ndeを作製した。
【0032】 シグナル配列は、ラットアルブミンシグナル配列(SS1及びSS2)に対応
する合成オリゴヌクレオチドをアニーリングさせることにより提供された。挿入
物をpBS−NdeのNdeI部位に連結させ、pBS−SSを作製した。次い
で、5’UTR、アルブミンシグナル配列及びグロビンコーディング領域をカバ
ーするpBS−SSからBamHI部位までのKpnI−BamHI断片を、適
当に消化したpcKGG及びpcKGMに連結し、pcKSSGG及びpcKS
SGMを作製した。
【0033】 アルブミン3’UTRを、制限酵素によりラットアルブミン遺伝子から取り出
し、制限されたグロビンベクターをVentポリメラーゼで処理した後、平滑末
端化連結によりこのアルブミン3’UTRを導入した。pcKSSGAは、pc
KSSGG及びpcKSSGMについて記述されたように構築した。
【0034】トランスフェクション :トランスフェクションは、製造業者の指示に従い、Li
pofectAMINE(登録商標)(ギブコ)で行なった。細胞を、5x10 5 細胞/皿の密度で35mmのペトリ皿にサブ培養し、70〜80%コンフルエ
ンスまで生育させた。この細胞を、無血清培地中1μgのプラスミドDNA及び
6〜10μlのLipofectAMINEで重層した。5時間後に、血清を1
0%の最終濃度まで添加した。24時間目にこの培地を完全培地と交換し、72
時間目に200μg/mlのG418での選択を開始した。一旦安定にトランス
フェクトした後は、細胞は100μg/mlのG418中で維持された。この細
胞株を、トランスフェクトした構築物に合わせて命名し、例えば、pcKGGで
トランスフェクトした細胞はGGと称する。
【0035】細胞分画 :Ltk−細胞を70%コンフルエンスまで生育させ、ラバーポリース
マンを用いて集め、連続的な界面活性剤/塩抽出手法により分画した(ベデラー
ら, 1991;ヘスキースら,1994) 。ポリソームを、40%スクロースの15ml
クッションを通す32,000gでの17時間遠心分離により、モノソーム及び
より軽いリボ核タンパク質粒子から分離した(ホフラントら,1995) 。
【0036】RNA抽出及びRNAゲル電気泳動: チョムクジンスキー(Chomczynski) とサッ
チ(Sacchi)(1987)の酸/グアニジニウム/フェノール/クロロホルム法により、
全RNAを抽出し、その標品をA260/A280により評価した。次いで、R
NAを、変性2.2Mのホルムアルデヒド、1.2%アガロースゲルによる電気
泳動により分離し(サンブルック(Sambrook)ら 1989)、毛細管ブロッティングに
よりナイロン膜(ジーンスクリーン、NENデュポン社)に転写した。RNAを
UV光により膜に固定し、乾燥させて保存した。
【0037】ノーザンハイブリダイゼーション及びDNAプローブ : 膜を、42℃で最小限
6時間、50%ホルムアミド、10%デキストラン硫酸、0.2%ウシ血清アル
ブミン、0.2%ポリビニルピロリドン、0.2%フィコール、0.1%ピロリ
ン酸ナトリウム、1%SDS及び50mMトリス塩酸、pH7.5中0.1mg
/mlの変性サケ精子DNAでプレハイブリダイズした。ベータ−グロビンcD
NAプローブは前に記述された(ベイルン(Veyrune) ら 1996)。c−mycプロ
ーブは、ネズミ遺伝子の3つのエキソンのcDNAであり(ヘスキースら,1994
) 、コール(M. Cole) 博士(プリンストン大学、ニュージャージー 米国)から
恵与され、グリセルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼ(GAPDH)プ
ローブは、ヒトcDNA(アメリカンティッシュカルチャーコレクション、寄託
番号57090)由来の0.78kbのPstI−XbaI断片であり、そして
18S・rRNAプローブは、フルトン(R. Fulton) 博士、ビートソン研究所、
グラスゴーから入手したcDNA由来の1.4kbBamHI断片であった。2
0〜30ngのプローブを、ランダムプライミング(メガプライム・キット、ア
マシャム・インターナショナル、英国製)により32P−dCTPで標識化した。
標識化したプローブをプレハイブリダイゼーション混合物に添加し、42℃で一
晩ハイブリダイズさせた。フィルターを2×SSC中、室温で簡単に洗浄して、
ハイブリダイゼーション混合物を除いた。65℃での洗浄は、以下のようにプロ
ーブ特異的であった、すなわち、グロビンは1×SSC、0.5%SDS、30
分を2回、c−mycは0.5×SSC、1%SDS、1時間を2回、GAPD
Hは1×SSC、1%SDS、1時間を2回、18Sは0.2×SSC、1%S
DSであった。0.1×SSC中の最終の簡単な洗浄によりSDSを除去した。
特異的なハイブリダイゼーションを検出し、キャンベラ・パッカード・インスタ
ントイメージャーで定量した。特異的に結合したプローブの量を、非特異的結合
に対して補正し、そのデータを、18S・rRNAプローブへのハイブリダイゼ
ーションにより測定されたrRNAの単位当たりで表した。再精査する前に、フ
ィルターを0.1%SDS中10分間95℃まで加熱することによりきれいにし
た。
【0038】mRNAの安定性 : mRNAの安定性は、転写の阻害後2〜12時間の期間に
わたる生成量を測定することにより決定した。細胞を70%コンフルエンスまで
生育させ、アクチノマイシンDの添加(5μg/ml)により転写を阻害した。
RNAを前記のように抽出した。
【0039】ポリソームプロフィール及び翻訳効率 : 細胞を70%コンフルエンスまで生育
させ、ラバーポリースマンを用いて培地中にはがし、次いで、4℃、2000r
pmで5分間ペレット化した。細胞をDEPC・PBSで洗浄し、前述のように
ペレット化した。その細胞を10mMのTEA(トリエタノールアミン)pH7
.6、130mMのKCl、5mMのMgCl2 、0.5mMのCaCl2 、0
.25mMスクロースに0.5%デオキシコール酸塩及び0.5%トリトンX1
00を補足した溶液に再懸濁し、氷上で10分間インキュベートした。その核を
、4℃、3000rpmで10分間の遠心分離によりペレット化した。0.3m
lの上清を7mlの15%〜40%スクロース勾配に重層し、200,000×
gで1時間遠心分離し、次いで、ツァイスPM・2A分光光度計に載せW+W記
録計に連結したフロースルーセルを用いる260nmでの吸光度を測定すること
によりモニターした。フローセルからの流出液を集め、各勾配を三つの画分、す
なわち、ポリソーム、モノソーム及び残りのもの(非翻訳物質)に分割した。ポ
リソームは、32000×gで17時間の遠心分離によりペレット化し、RNA
をペレットから抽出した。モノソームRNAはイソプロパノールと酢酸アンモニ
ウムで沈澱させ、次いで、前に記述したように抽出した。
【0040】結果 アルブミンシグナル配列によるグロビンmRNAの転送 : 最初に、、ウサギベ
ータ−グロビン5’UTRと天然の3’UTR又はc−myc3’UTRのいず
れかを有するコーディング領域に、それぞれアルブミンシグナル配列を加えるか
又は加えないかに基づいて四つのプラスミドを構築した。これらの構築物をLt
k−繊維芽細胞に導入して、安定なトランスフェクトした細胞株を確立した。ト
ランスフェクトした遺伝子の発現は、グロビン転写物を検出するためのノーザン
ハイブリダイゼーションにより評価して四つの遺伝子すべてが発現していること
がわかった。本発明者らは、70%コンフルエンスでグロビン発現の最高のレベ
ルを見出し(データは示さず)、その後のすべての実験は、その段階の生育で行
なった。
【0041】 界面活性剤/塩による分画は、FP、CBP及びMBP間の転写物の区画化を
研究するために行なった。各細胞株を分画し、ポリソームをペレット化し、次い
で、RNAをそのペレットから抽出し、グロビン転写物の生成量についてノーザ
ンハイブリダイゼーションにより分析した。図2に示すように、対照細胞株(G
G)では、グロビン転写物は遊離のポリソームに大部分見出された。対照的に、
アルブミンシグナル配列を有するグロビン転写物を発現する細胞(SSGG)に
おいては、この転写物は、MBP/ERに多く見出された。また、SSGM転写
物も、MBP/ER画分中に最高の生成量で見出された。
【0042】 18S・rRNAプローブでフィルターを再精査すると、RNA負荷に関する
補正及び単位RNA当たりのハイブリダイゼーションデータの定量化が可能にな
った。FP、CB及びMBPにおけるグロビン転写物の生成量は、それぞれ、G
G細胞において2.5±0.4、2.9±1.0及び2.1±0.9(少なくと
も4回の別々の実験からの平均±s.e.m.、結合した18Sプローブのc.
p.m.当たりの結合したグロビンプローブのc.p.m.の任意の単位として
表す)であり、SSGG細胞において0.9±0.2、1.3±0.2及び2.
5±0.8であった。これらの実験において最も重要なパラメーターであったの
は、全体の発現レベルではなく相対的な転写物の分布であったので、これらのデ
ータを次に、FP画分での生成量と比較して図3に示すように表した。これらの
データから、アルブミンシグナル配列の付加がグロビンmRNAをERに転送す
ることが確認される(p=0.01)。
【0043】 GM細胞において、FP、CBP及びMBPにおけるグロビン転写物の生成量
は、それぞれ、2.6±0.7、2.8±0.9及び1.6±0.5(少なくと
も4回の別々の実験からの平均±s.e.m.、結合したグロビンプローブのc
.p.m.の任意の単位として表す)であり、SSGM細胞においては、生成量
の分布は、それぞれ、2.5±1.1、2.3±0.8及び3.0±1.4であ
った。FPにおけるものに比べた生成量として表されたこれらのデータの分析か
ら、GM転写物は以前(ヘスキースら、1994) に見出されたようにほとんどCB
Pに存在するが、対照的に、SSGM転写物はCBP及びMBPで同様の相対的
な生成量で見出される(図3)ことが示された。MBPにおけるグロビン転写物
の生成量は、GM細胞よりもSSGM細胞において有意に多く、ERに転写物を
転送するシグナル配列の能力を再び示す。しかしながら、GM細胞と比べたSS
GM細胞におけるMBPの生成量の増加は、GG細胞と比べたSSGG細胞にお
ける生成量の増加よりも有意に少なかった(p<0.05)。こうして、このシ
グナル配列は、付着したc−myc3’UTRを有するグロビンコーディング領
域及び5’UTRを転送するものの、c−myc3’UTRとこのシグナル配列
の両方の存在は、転送が起こる程度を低下させた。これは、ER局在化シグナル
(シグナルペプチド)と細胞骨格局在化シグナル(c−myc3’UTR;ベイ
ルンら,1996)との間に競合が存在することを示唆する。
【0044】シグナル配列の付加はmRNAの安定性及び翻訳効率に何の影響も有さない: 5’シグナルの操作がグロビンnRNAの安定性を変えた可能性が理論的には存
在したので、本発明者らは、キメラ転写物の安定性を測定した。各細胞株を70
%コンフルエンスまで生育させ、次いで、アクチノマイシンDで処理してさらな
る転写を阻害した。RNAの生成量は、ノーザンブロッティングにより測定した
。グロビンは高度に安定なメッセージであるので(アビブ(Aviv)ら, 1976) 、G
G及びSSGG転写物の生成量は12時間の期間にわたって測定した。図4に示
すように、追加のアルブミンシグナル配列は、グロビンmRNAの安定性を有意
に変化させなかった。同様に、GM、SSGM細胞株の分析から、c−myc3
’UTRを有するグロビン転写物へのシグナル配列の付加は、nRNAを不安定
化させなかった(データは示さず)。フィルターの再精査から、GAPDHnR
NAが検出され、転写が四つの細胞株すべてにおいて阻害されたことが示された
(データは示さず)。
【0045】mRNAの安定性におけるシグナル配列の効果 : 5’及び3’シグナルの操作
がグロビンmRNAの安定性を変化させた可能性が理論的には存在したので、本
発明者らは、追加したシグナル配列のmRNA安定性に対する安定効果を決定し
た。細胞を70%コンフルエンスまで生育させ、次いで、アクチノマイシンDで
処理してさらなる転写を阻害した。RNAの生成量は、ノーザンブロッティング
により測定した。グロビンは高度に安定なメッセージであるので(アビブ(Aviv)
ら, 1976) 、GG及びSSGG転写物の生成量は、12時間の期間にわたって測
定した。図4に示すように、アルブミンシグナル配列の付加は、グロビンmRN
Aの安定性を有意に変化させなかった。GAPDHmRNAを検出するためのフ
ィルターの再精査(データは示さず)は、転写が両方の細胞株で阻害されたこと
を示した。
【0046】翻訳の効率 : 外来性遺伝子内のシグナルの操作が翻訳全般に影響を与えたのか
それとも特定の改変された遺伝子の翻訳に影響を与えたのかを決定するために、
四つの細胞株のタンパク質合成装置をポリソームプロフィール分析に付した。細
胞を塩と界面活性剤で溶解し、可溶性物質を15%〜40%スクロース勾配に重
層した。ポリソームプロフィールを記録した。図5に示す。ポリソーム/モノソ
ーム比を表2に示す。ポリソームプロフィールは四つの細胞株全てにおいて非常
に類似しており、活性なポリソームに存在するリボソームの割合は類似していた
。ピークの高さが異なるのは、勾配に重層したRNAの全量の相違を表す。した
がって、4つの構築物でのトランスフェクションは、タンパク質合成全体に影響
しなかった。スクロース勾配由来のポリソーム及びモノソーム画分におけるグロ
ビン転写物の割合の分析(表3)から、シグナル配列の付加が転写物の翻訳を有
意に変化させないことが示される。
【0047】アルブミン3’UTRの影響 : 図3における結果は、5’ターゲッティングシ
グナルと3’ターゲッティングシグナルとの間に競合が存在することを示唆した
が、本発明者らは、観察された効果がグロビンコーディング配列と、そのシグナ
ル伝達の役割を果たすシグナル配列を抑制するc−myc3’UTRとの間の何
らかの形の相互作用によるものであることを懸念した。この疑問を解決するため
に、本発明者らは、異なる3’UTR、すなわち、アルブミン遺伝子由来の3’
UTRを有するさらなるベクター、すなわち、ラットアルブミンmRNAの3’
UTRとラットアルブミンシグナル配列の両方を有するグロビンコーディング領
域(SSGA)を構築した。このプラスミドをLtk−細胞にトランスフェクト
し、安定な細胞株を確立した。SSGA細胞を、前記したように分画して分析し
た。図6に示すように、その結果は、アルブミン3’UTRとシグナル配列の両
方を含むSSGA転写物がMBP/小胞体画分に優勢に回収されたことを示す。
このことは、グロビン転写物のERへの転送を阻止するには外来性の3’UTR
の導入それ自体では十分でないことを示す。グロビンコーディング配列がラット
アルブミン3’UTRに連結するがシグナル配列を持たないさらなるベクター(
GA)を作製したが、不幸にも、本発明者らはこの遺伝子を発現するトランスフ
ェクト細胞を検出することができなかったので、さらなる分析は不可能であった
【0048】討論 本発明の結果は、DNA組換え技術とトランスフェクションとの組合せにより
、グロビンmRNAが小胞体に標的化し直される細胞株を作成することが可能で
あることを示す。こうして、Ltk−繊維芽細胞では、天然のグロビン3’UT
Rを有するグロビンにラットアルブミンシグナル配列を付加することにより、そ
のmRNAは膜結合型ポリソームに転送された。これは、安定な細胞株において
、遊離のポリソームからERへのmRNAの転送の最初の証明である。ヒストン
mRNAのMBPへの部分的な転送は、大腸菌シグナル配列を用いて哺乳動物細
胞(ヒーラ)で以前に証明されている(ザンベッティ(Zambetti)ら 1987)。また
、リー(Lee) と共同研究者(1996)らは、IgMシグナルペプチドを用いてCOS
−7細胞から活性なシアリルトランスフェラーゼを分泌させたが、この場合、天
然のシアリルトランスフェラーゼはERで合成される。しかしながら、これらの
場合のいずれにおいても、トランスフェクションが一過性であったことは重要で
ある。
【0049】 遊離のポリソーム上で翻訳されるmRNAに加えて、相当の割合のmRNAが
細胞骨格に会合したポリソームで翻訳される(ヘスキース,1996) 。mRNAの
細胞骨格への標的化は、3’UTRのシグナルによるものであることが示された
(ヘスキースら,1994; ベイルーンら, 1996; マホンら, 1997) 。図3に示すよ
うに、シグナルペプチドに加えて、細胞骨格標的化シグナルが転写物の3’UT
R中に存在するときは、膜結合ポリソームへの移行が減少する。これは、アルブ
ミン由来の異なる「外来性」3’UTRのグロビンへの付加(SSGA;図6)
がシグナル配列による転送を低下させなかったことから、「外来性」3’UTR
の非特異的効果により生じたものではないように思われる。したがって、このデ
ータは、ハイブリッド転写物がシグナル配列と3’UTR局在化シグナルの両方
を含む場合、5’シグナルと3’シグナルとの間に競合が存在することを示す。
こうして、c−myc3’UTR局在化シグナルは、シグナル配列を介するmR
NAの区画分けを妨害するように見える。
【0050】 これらのデータは、バイオテクノロジーに重要な関係を有する。第一に、これ
らのデータは、細胞内タンパク質をコードするmRNAがERに転送される安定
な細胞株を形成させることが可能であることを証明する。第二に、これらのデー
タは、そのようなmRNAが3’UTR局在化シグナルを含むときは、そのよう
なシグナルは効率的な転送を達成するために除去されなければならないことを示
す。
【0051】 アルブミン3’UTRでの本発明の結果により示されるように(図6)、特に
シグナル配列と同じ遺伝子が用いられるとき、分泌タンパク質のmRNA由来の
3’UTRを含むベクターを用いることが最も適当でありうる。このようにして
、所望のコーディング領域を、5’UTR/シグナル配列と分泌されるタンパク
質のmRNA由来の3’UTRとの間に挿入し、シグナル競合の問題を根絶でき
る。
【0052】 そのような改変遺伝子が市販目的に使用されるべきものである場合、理想的に
はシグナルの改変は、いかなる主要な程度にもmRNAの安定性と翻訳の効率を
減少させるべきでない。図4と5におけるデータは、グロビンへのシグナル配列
の付加がmRNAの安定性と翻訳の効率に何の効果も持たなかったことを示す。
したがって、標的化のし直しは、mRNAの安定性及び翻訳の維持と両立させる
ことができる。レポーターとしてルシフェラーゼを用いて、本発明者らは、アル
ブミンシグナル配列によるmRNAの標的化のし直しが、ER中で免疫学的に認
識可能なタンパク質の合成を伴うことを示した。
【0053】 結論として、本発明の結果は、安定性と翻訳を維持しながらmRNAのERへ
の標的化のし直しが可能であることを示す。
【0054】参考文献 アビブ、バローチ、バストスとレビー(Aviv, H., Valloch, V., Bastos, R.,
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【0063】
【表1】
【0064】
【表2】
【0065】
【表3】
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年3月6日(2000.3.6)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【請求項】 該シグナル配列が成長ホルモン、ミルクタンパク質又はアル
ブミンから選択されるシグナル配列である、請求項1記載のRNA分子。
【請求項】 転写されて請求項1又は請求項2記載のRNA分子を生ずる
ことができるDNA分子。
【請求項】 先行する請求項のいずれかに記載の分子にハイブリダイズす
ることができる核酸分子。
【請求項】 ベクターの形態である、先行する請求項いずれかに記載の分
子。
【請求項】 細胞培養中又は非ヒト動物中に存在するとき、先行する請求
項いずれかに記載の分子を含んでいる哺乳動物細胞。
【請求項】 哺乳動物細胞からタンパク質を取得する方法であって、請求
項1〜請求項3又は請求項5いずれかに記載の分子を用いてその細胞中にタンパ
ク質を発現させる工程、及びその細胞にそのタンパク質を分泌させる工程を含ん
で成る方法。
【請求項】 正常では哺乳動物細胞から分泌されないタンパク質に連結し
ている哺乳動物シグナルペプチドを含むキメラタンパク質であって、該分子が請
求項1又は請求項2記載のRNA分子を翻訳することにより生産され得るもので
あるキメラタンパク質。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GE,GH,GM,HR ,HU,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP, KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,L V,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI, SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,U S,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 イアン フレイザー プライム ノルウェー国、エヌオウ−5009 ベルゲ ン、アルスタットバイエン 19番地、ユニ バーシティ オブ ベルゲン、デパートメ ント オブ バイオケミストリー アンド モレキュラー バイオロジー (72)発明者 ジョン エドワード ヘスキース イギリス国、エヌイー1 7アールユー、 ニューカースル、キングズ ロード、ユニ バーシティ オブ ニューカースル、デパ ートメント オブ ニュートリショナル アンド バイオロジカル サイエンシーズ

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 哺乳動物細胞から正常では分泌されないタンパク質に機能的
    に連結している哺乳動物シグナルペプチドをコードするRNA分子であって、該
    シグナルペプチドが少なくとも該タンパク質の一部をそれが分泌され得るように
    小胞体上で合成させるものであるRNA分子。
  2. 【請求項2】 分子を細胞内の小胞体以外の場所に、又は遊離のポリソーム
    及び/又は細胞骨格結合ポリソームに向ける配列を含まず、又はそのような配列
    を含むが細胞内の小胞体以外の位置に、又は遊離のポリソーム及び/又は細胞骨
    格結合ポリソームに向けるその効率が対応する天然に生ずる配列と比べて低下す
    るように改変された形態で含む、請求項1記載のRNA分子。
  3. 【請求項3】 哺乳動物細胞から正常では分泌されない該タンパク質をコー
    ドする天然のRNA中に存在する対応する領域と比べて、3’非翻訳領域の全て
    又は一部に欠失、挿入又は置換を含む、請求項2記載のRNA分子。
  4. 【請求項4】 該シグナル配列が成長ホルモン、ミルクタンパク質又はアル
    ブミンから選択されるシグナル配列である、先行する請求項のいずれかに記載の
    RNA分子。
  5. 【請求項5】 転写されて先行する請求項のいずれかに記載のRNA分子を
    生ずることができるDNA分子。
  6. 【請求項6】 先行する請求項いずれかに記載の分子にハイブリダイズする
    ことができる核酸分子。
  7. 【請求項7】 ベクターの形態である、先行する請求項いずれかに記載の分
    子。
  8. 【請求項8】 細胞培養中又は非ヒト動物中に存在するとき、先行する請求
    項いずれかに記載の分子を含んでいる哺乳動物細胞。
  9. 【請求項9】 哺乳動物細胞からタンパク質を取得する方法であって、請求
    項1〜請求項5又は請求項7いずれかに記載の分子を用いてその細胞中にタンパ
    ク質を発現させる工程、及びその細胞にそのタンパク質を分泌させる工程を含ん
    で成る方法。
  10. 【請求項10】 正常では哺乳動物細胞から分泌されないタンパク質に連結
    している哺乳動物シグナルペプチドを含むキメラタンパク質であって、該分子が
    請求項1〜請求項4いずれか1項に記載のRNA分子を翻訳することにより生産
    され得るものであるキメラタンパク質。
  11. 【請求項11】 実質的に以上に記述された発明。
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