JP2001515053A - 造影剤におけるまたは造影剤に関する改良 - Google Patents

造影剤におけるまたは造影剤に関する改良

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JP2001515053A
JP2001515053A JP2000509450A JP2000509450A JP2001515053A JP 2001515053 A JP2001515053 A JP 2001515053A JP 2000509450 A JP2000509450 A JP 2000509450A JP 2000509450 A JP2000509450 A JP 2000509450A JP 2001515053 A JP2001515053 A JP 2001515053A
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JP2000509450A
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ヨニー・エーステンセン
モーテン・エーリクセン
アウデュン・トーネス
シーグムンド・フリグスタード
Original Assignee
ニユコメド・イメージング・アクシエセルカペト
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    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K49/00Preparations for testing in vivo
    • A61K49/22Echographic preparations; Ultrasound imaging preparations ; Optoacoustic imaging preparations
    • A61K49/222Echographic preparations; Ultrasound imaging preparations ; Optoacoustic imaging preparations characterised by a special physical form, e.g. emulsions, liposomes
    • A61K49/223Microbubbles, hollow microspheres, free gas bubbles, gas microspheres

Abstract

(57)【要約】 造影剤と血液プールが混合した後の再循環期に、気体微小気泡含有造影剤を用いた超音波造影を実施することができ、これによって、造影剤ボーラスが最初に通過して得られる後方散乱信号のピーク中に慣用的に得られるものと比べて有用な造影時間帯が延長される。さらに、2MHzまたはそれ未満の超音波周波数で造影することによって、特に気体微小気泡の共鳴周波数よりも低い透過周波数で調波造影することによって時間帯の長さをさらに長くすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、気体含有超音波造影剤、さらに特定すると診断用超音波造影におけ
るその使用に関する。 超音波造影は、例えば血管系、特に心臓撮影および組織微小血管構造の研究に
おいて重要な可能性を有する診断手段であることはよく知られている。このよう
にして得られる音響像を増強するために種々の造影剤が提案されており、これら
には固体粒子の懸濁液、乳化液滴、ガス気泡およびカプセル化された気体または
液体が包含される。容易に圧縮できる低密度造影剤は、それが発生する音響後方
散乱の点で特に有効であることが一般に知られており、このため気体含有系およ
び気体発生系の製剤に大きな関心が寄せられている。
【0002】 初期の研究には生理学上許容しうる物質を心臓内に注射することによってin v
ivoで遊離気体微小気泡を発生させることが含まれており、このような微小気泡 が超音波検査法の造影剤として有効であるという可能性を示していたが、このよ
うな技術は、遊離微小気泡の寿命が短いため実際には厳しい制限を受ける。従っ
て、実質的に関心が持たれているのは、例えば乳化剤、オイル、増粘剤もしくは
糖を用いるか、または例えば多孔性の気体含有微小気泡として、もしくは封入さ
れた気体微小気泡として種々の系に気体もしくはそのための前駆体を担持もしく
は封入することによって、超音波心臓検査法や他の超音波研究用の気体気泡を安
定化する方法、およびそれ自体でエコー源性効果の安定性と持続性を高めること
ができる気体を選ぶことである。
【0003】 気体含有超音波造影剤の成分としてのリン脂質の使用、およびin vivoで持続 性が改善されると考えられる気体の選択の両方に関する先行技術はWO−A−9
729783に概説されており、この内容は参照により本明細書に加入する。W
O−A−9729783自体は、リン脂質含有両親媒性物質によって安定化され
た気体微小気泡の注射可能な水性担体液中の懸濁液からなる、診断調査に使用す
るための造影剤を開示しており、これは両親媒性物質が主として実効電荷(net
charge)を有する分子からなるリン脂質により本質的に構成されることを特徴と
している。リン脂質分子は負に帯電しているのが好ましく、例えば天然に存在す
る(例えば大豆または卵黄由来)、半合成の(例えば部分的にまたは完全に水素
化された)、および合成のホスファチジルセリン、ホスファチジルグリセロール
、ホスファチジリノシトール、ホスファチジン酸およびカルジオリピンである。
【0004】 少なくとも70%のリン脂質の中身が、一つまたはそれ以上のホスファチジル
セリン、例えば飽和した(例えば水素化されたまたは合成の)天然ホスファチジ
ルセリン、例えばジステアロイルホスファチジルセリン、ジパルミトイルホスフ
ァチジルセリン、およびジアラキドイルホスファジチルセリンから構成される造
影剤は、安定性があり、血流力学的副作用が少なく、そして身体から排出しやす
いといった長所のため好ましいと言われている。
【0005】 このような造影剤中に存在することができる気体には、通常のヒトの身体温度
である37℃で実質的にまたは完全に気体(蒸気を含む)形態であるすべての物
質(混合物を含む)が含まれる。従って、代表的な気体には、空気、窒素、酸素
、二酸化炭素、水素、亜酸化窒素、不活性気体、フッ化硫黄、炭化水素、および
ハロゲン化炭化水素、特にフルオロカーボン、例えば典型的には1〜5個の炭素
原子を含むパーフルオロカーボンが含まれる。六フッ化硫黄、パーフルオロアル
カンおよびパーフルオロシクロアルカンのようなフッ素化ガスを使用するのが特
に好ましい。
【0006】 超音波造影剤は、通常、静脈内に単一のボーラス投薬で投与され、血液の灌流
している組織および器官では、ボーラスがこれを取り囲む血液と混ざった時に、
後方散乱強度が急激に著しく上昇するが、これは比較的短時間しか持続せず、そ
の結果、比較的狭くて強い強度の後方散乱信号ピークが、時間に対するプロット
として得られる。普通は、このピークが存在している間に後方散乱測定が行われ
る。しかしながら、これは、例えばより深部の組織や器官を造影するときに問題
が生じることがあり、この場合、ピーク期間中に重なっている組織からの強い後
方散乱は、過剰の陰影を生じることがある。
【0007】 造影剤ボーラスが通過することで得られる後方散乱信号ピークは持続時間が比
較的短く、造影に有用な時間帯をこれよりも延長することはしばしば望ましい。
再循環しない造影剤、すなわち例えば不安定なためまたはある組織に特異的にも
しくは非特異的に捕捉された結果、全身を1回よりも多く循環し、通過して残存
することができない薬剤の場合、造影剤を繰り返し注射するか、または連続的に
注入する必要があるが、このような技術は実際には不都合なことがあり、特別な
医薬処方物が必要になりうる。造影時間帯(imaging time window)を延長する 試みで、再循環しない造影剤の用量を高めて使用することは、毒性の問題によっ
て制限を受け、そしてしばしば過剰の音響陰影を生じ、これによって有用な時間
帯が著しく短くなると考えられる。
【0008】 安定化された気体微小気泡含有造影剤、例えばWO−A−9729783に開
示されているようなものは、全身を循環して通過しても残存することができる。
このような薬剤は、肺の毛細血管床を通過することができ、血流中で遭遇する収
縮期圧の変化にも残存し、全血プールと混合した後も測定可能な後方散乱レベル
を提供することができる。このような場合には、時間に対する後方散乱強度のプ
ロットは、再循環している血液中にエコー源性造影剤が存在する結果、ピーク期
間の後には減衰期を示すと考えられ、以下ではこれを「再循環期」と呼ぶことに
する。これまでは、再循環期中の後方散乱強度の測定は、おそらく得られる強度
レベルが低いため一般に軽視されてきた。しかしながら、ここで、驚くべきこと
に、十分な投与量の造影剤を投与すると、再循環期中の造影によって診断上有用
な結果が得られる時間が延長されるということがわかった。
【0009】 従って、本発明は、再循環超音波造影剤の用量を増加させると、有用な造影時
間帯を実質的に著しく長く延長できるという発見に基いている。理論によって拘
束されることを望むものではないが、この予期せぬほど延長された時間帯は、造
影持続時間を支配するメカニズムの変化の結果であると考えられる。すなわち、
低い用量では、造影持続時間はボーラス通過時間単独で支配され、これは中心の
血液体積と心臓の排出量との間の関係により支配されている。一方、高い用量で
は、造影持続時間は、血液からの造影剤の浄化値、例えば主に肝臓の浄化値を用
いる造影剤の場合は、全血液体積と肝臓の血流との間の関係に依存している。
【0010】 従って、本発明の一態様によれば、(i)注射可能な担体液中の気体微小気泡
の安定化されたディスパージョンからなる超音波造影剤を、生理学上許容され、
かつ薬剤と血液プールが混合した後の再循環期中の血液内で像増強するのに十分
な量で被験者の血管系に投与し、そして(ii)前記再循環期中の前記被験者の血
管系の少なくとも一部の超音波像を得ることからなる、超音波造影法が提供され
る。
【0011】 さらなる実施態様では、本発明により、生理学上許容され、かつ薬剤と血液プ
ールが混合した後の再循環期中の血液内のコントラストを高めるのに十分な用量
単位で、被験者の血管系に投与するための造影剤の製造において安定化された気
体微小気泡を使用することが提供される。
【0012】 造影剤は、例えば両親媒性化合物で安定化された、例えばリン脂質で安定化さ
れた、有利にはリン脂質または他の両親媒性物質が微小気泡−担体液体界面で単
層の膜を形成している気体微小気泡を包含することができ、このような薬剤は、
順応性がありかつ安定化膜の物質含量が低いという長所により、高い効能と低い
毒性を併せ持つことができる。WO−A−9729783に記載されているよう
な負に帯電したリン脂質の使用は好ましく、例えばパーフルオロブタンのような
フッ素化気体を安定化するためにホスファジチルセリンを使用することは特に好
ましく、それはこのような生成物の毒性が特に低く、高い用量で使用することを
容易にしているからである。
【0013】 このような造影剤は、例えばピーク濃度期間中に組織、例えば心筋層を慣用的
に造影するのに通常使用しうる用量の30倍まで、例えば5〜15倍で投与する
ことができる。従って、WO−A−9729783に記載されているような造影
剤を用いた調波造影(harmonic imaging)の場合、注射されるリン脂質の量が2
〜10μg/kgの範囲内にあるような造影剤用量が有用でありうる。その薬剤は 、例えば連続的な複数の小さい用量として、適当な期間にわたる連続的注入で、
または一回の高い用量で投与することができ、この最後の方法は一般に簡易で便
利であるため好ましいと考えられている。
【0014】 知られている造影剤ではいずれも用量の上限があり、それより上では、投与依
存期間中は陰影を生じるのが優位を占め、この後に有用な造影時間帯が始まり、
この時間帯の長さは、この上限より上の用量では一定のままであるということが
わかっている。従って、最適な用量とは、再循環期に陰影を生じることなく時間
帯を実質的に延長する用量のことであると考えられる。
【0015】 ピーク濃度期間中の造影では、造影時間帯は典型的には多くとも4分、しばし
ば1分未満に制限されるが、本発明の方法による再循環期における組織、例えば
心筋層の造影では、10分、15分、30分または45分より長い時間帯でさえ
得る。
【0016】 有用な造影時間帯は、再循環期の造影剤からの後方散乱が組織の基準線のレベ
ルに下がった時に終えるのが効果的である。従って、本発明において調波造影技
術、例えば第二調波造影を用いるのは、これがコントラストエコーと比べて組織
エコーを抑制して造影時間帯を伸ばすので都合が良いからである。従って、例え
ば組織エコーを10dB程度抑制すると、0.1≒(0.5)3のため、有効な造影 時間は約3半減期程度延長されると考えられる。
【0017】 また、特に深部に位置する組織部位の造影時間帯は、通常の超音波造影周波数
よりも下で使用することによって長くすることができることがわかった。超音波
周波数を高めると像の分解能は高まるが、またその結果、減衰がより大きくなる
ことはよく知られている。従って適度な分解能と組織透過性の必要性のバランス
をとるためには妥協することが必要である。現在の診断用超音波造影法では、典
型的には皮膚を通して測定するために2〜10MHzの周波数が使用される。従
って、成人の心臓学や深部器官の造影では、例えば2.5〜5MHz、例えば3.
5MHzが一般的に使用される。
【0018】 エコー源性の高い気体微小気泡含有造影剤を使用する場合、深部に位置する問
題の組織部位の造影は、重なっている組織中の造影剤によって減衰される(そし
て、このため陰影が生じる)結果、妨げられることがある。従って、問題の領域
中の組織の造影は、問題の組織からの後方散乱が検出可能になるよう十分にこの
ような減衰が低下するまで実施することができないと考えられ、このため有用な
観察をするための時間帯を開始するのが遅れる。そして、この時間帯は、問題の
組織からの後方散乱が、有用な観察をするための最小のレベルよりも下に低下す
るまで続く。
【0019】 より低い造影周波数、例えば2MHzまたはそれ未満を使用すると、重なって
いる組織中の造影剤によって、そしてまた可能性としてはこのような組織自体に
よって、減衰が低減または除去さえされることで造影時間帯が長くなり、これに
よって下にある問題の組織の有用な観察をすることができる時間を早めることが
できる。
【0020】 造影周波数は、例えば1〜2MHzの範囲であることができ、そして有利には
1.8MHzよりも低く、好ましくは1.6MHzよりも低く、例えば約1.5M Hzでありうる。調波造影技術、例えば第二造影および類似の技術、例えばパル
ス反転造影を使用することは特に有利であり、このような場合において、上で定
めた周波数は、伝送超音波信号(transmitted ultrasound signals)と呼ばれる
【0021】 このような伝送周波数(transmit frequencies)は、ほとんどの気体微小気泡
含有造影剤の共鳴周波数よりも著しく低く、これは典型的には3〜5MHzのオ
ーダーである。これまでは、一般に非線形造影技術、調波造影では、微小気泡の
共鳴周波数で微小気泡が振動することが必要であると考えられてきたので(例え
ばUltrasonics 15 (1)、第7〜13頁(1977)参照)、共鳴周波数からのずれは一
般に不都合であると考えられてきた。微小気泡の共鳴周波数より低い伝送周波数
で調波造影すると、組織の信号比に対するコントラストが改善され、このため実
質的に有用な造影時間帯が長くなるという発見は、最も予期せぬことであった。
【0022】 理論的な考察によって拘束されることを望むものではないが、非線形造影、例
えば第二調波造影では、実際には微小気泡の共鳴現象は必要ないと考えられる。
従って、伝送周波数で十分な振動の振幅が経験されるならば、非線形振動は、共
鳴周波数に対応する最適レベルではないが、造影剤微小気泡から得られるコント
ラストの調波成分の主たる源になることができる。
【0023】 より低い伝送周波数を使用すると、これによって減衰が低下し、問題の領域に
進入し到達する能力がより大きくなり、そしてより有効な調波変換が得られる。
上記のように、より低い周波数を使用することによって陰影が減少し、これによ
って有用な造影時間帯をさらに延長することが可能になる。
【0024】 本発明のこの実施態様は特に灌流造影、例えば心筋層の灌流造影に適している
。立体的分解能は、低い造影周波数を使用することによってある程度妥協するこ とになるかもしれないが、このような造影では重要なパラメータではないと考え
られる。
【0025】 この実施態様を用いて達成することができる造影時間帯の延長の例を挙げると
、ホスファチジルセリンで安定化されたパーフルオロブタン微小気泡を包含する
造影剤を投与した直後に、1.5MHzでイヌの心臓を調波造影すると有用な結 果が得られることがわかった。
【0026】 発明の実施態様で有用な造影剤には、超音波エネルギーの影響下で容易に振動
するように柔軟な膜によってカプセル封入された気体微小気泡が含まれる。従っ
て、これらは、例えば前記したような例えば両親媒性物質で安定化された、例え
ばリン脂質で安定化された気体微小気泡を含むことができる。また、例えばフッ
化気体、例えばパーフルオロブタンを安定化するために、負に帯電したリン脂質
、例えばホスファチジルセリンを使用するのは特に都合が良い。
【0027】 別法では、造影剤の微小気泡は、安定化されたタンパク質シェルによって柔軟
性をより低くしてカプセル封入することができ、この場合、封入物質は一時的に
軟化することができ、超音波エネルギーの影響下でさらに弾性的となり、これに
よって体積振動(volume oscillation)が可能となる。
【0028】 本発明の方法による造影中、特に心臓の造影においては被験者に薬理学的スト
レスを引き起こすことは都合がよいことがある。よく知られているように、この
ようなストレスは、普通に灌流している健康な例えば心筋層の組織と狭窄した動
脈により供給されている組織領域との間の区別を強調することができる。つまり
、健康な組織は血管が拡張して血流を増し、そしてこれにより著しく高められた
コントラストエコーを示すことができる。一方、狭窄した動脈によって供給され
ている灌流不足の組織中の血流では、細動脈の血管拡張能力が、制限された血流
を高めようとする固有の自己調節機能(inherent autoregulation seeking)に よってすでに消耗された結果、実質的には変化しない。
【0029】 このような薬理学的ストレスは、好ましくは再循環期に造影を実施している時
に、投与によって、例えば血管拡張剤の注入によって引き起こすのが都合がよい
【0030】 使用することができる血管拡張剤の代表例には、アデノシン、ジピリダモル、
ニトログリセリン、イソソルビド、一硝酸塩、プラゾシン、ドキサゾシン、ヒド
ララジン、ジヒドララジン、ナトリウムニトロプルシド、ペントキシフィリン、
アメロジピン、フェロジピン、イスラジピン、ニフェジピン、ニモイジピン、ベ
ラパミル、ジルチアゼムおよび酸化窒素が含まれる。その代謝増進効果の結果と
して二次的な血管拡張効果を有するストレス誘発剤、例えばアルブタミンおよび
ドブタミンは、同様に使用することができる。アデノシンの使用は特に好ましく
、それはこれが内生物質であり、そして急激であるが一時的な血管拡張効果を有
するからである。この後者の性質は、血液プールの半減期が数秒しかないという
事実によって確かめられ、このため血管拡張中の被験者への不快感を最小にでき
る可能性がある。アデノシンによって誘発される血管拡張は、心臓中で最も強く
、これは薬剤が薬理学上活性な濃度よりも低いより遠位の組織に広がろうとする
傾向があるからである。従って、これが、本発明のこの実施態様の超音波心臓検
査法で選ばれる血管拡張剤である。 以下の非限定的な実施例は、本発明を説明するためのものである。
【0031】
【実施例】
実施例1 イヌの心臓造影 WO−A−9729783の実施例2(b)のようにして製造した超音波造影
剤を、第一通過ボーラス効果を造影するために通常の用量の1、9および30倍
に相当する用量レベルで、すなわちイヌの体重当たり0.03、0.27および0
.9μlの気体に相当する用量で静脈ボーラスとして、麻酔をかけたイヌに静脈注
射した。P3−5変換器を備えたATL HDI−3000スキャナーを用いて、2.1MH
zの伝送周波数および4.2MHzの受像周波数を使用する調波振動モードで操 作して心筋層を造影した。ECGゲーティングを用いて、それぞれの収縮終期に
一つの像を記録した。異なる用量についての有用な造影時間帯は、それぞれ45
秒、7分、そして45分以上であることがわかった。
【0032】 実施例2 WO−A−9729783の実施例2(b)のようにして製造した超音波造影
剤を、被験者の体重1kg当たり0.15μlの静脈ボーラスとして、知られている
前室下行性左冠状動脈狭窄の被験者に静脈注射した。これは、一次通過ボーラス
効果の造影で使用する通常の用量の5倍に相当する。Hewlett Packarard Sonos
2500 スキャナーを使用し、第二調波振動モードで1.8MHzの伝送周波数で操
作して胸骨傍の短軸椎骨部位で変換器を用いて心臓を造影した。一つの収縮終期
像を心拍の瞬間ごとに記録した。5分後、まだなお有用な時間帯であり、アデノ
シンの注入を140μg/kg/分の速度で開始した。30秒程後に、普通の動脈 枝によって供給される心筋層の一部で局所像エコー強度の増強が見られ、狭窄動
脈によって供給される領域では、このような高まりは見られなかった。
【0033】 実施例3 低い周波数での造影 実施例1に記載したのと同様の方法で、同じブランドのスキャナと設定を用い
て、1.8MHzで透過するP3−2変換器または2.1MHzで透過するP5−
3変換器のいずれかを用いて造影を実施した。イヌの体重1kg当たり0.03μl
に相当する用量レベルで、造影剤を繰り返し注射した。P3−2変換器では心筋
層の像増強が明らかにより強くなっており、この変換器ではピークボーラスが通
過している間、血液で満たされている左心室中の超音波信号の減衰がより少なか
った。従って、P3−2変換器を用いると心室の初期減衰期の後の適当な造影効
果の期間がより長くなった。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年2月18日(2000.2.18)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GE,GH,GM,HR ,HU,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP, KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,L V,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI, SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,U S,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 モーテン・エーリクセン ノールウェー国エン−0401オスロ4.ピ ー・オー・ボックス4220トルショヴ.ニュ コヴェイエン2.ニュコメド・イメージン グ・アクシエセルカペト (72)発明者 アウデュン・トーネス ノールウェー国エン−0401オスロ4.ピ ー・オー・ボックス4220トルショヴ.ニュ コヴェイエン2.ニュコメド・イメージン グ・アクシエセルカペト (72)発明者 シーグムンド・フリグスタード ノールウェー国エン−7035トロンヘイム. フローデリナーンスヴェイ68 Fターム(参考) 4C085 HH09 JJ08 KA14 KB20 KB60 LL01 LL07

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (i)注射可能な担体液中の気体微小気泡の安定化されたデ
    ィスパージョンからなる超音波造影剤を、生理学上許容され、かつ薬剤と血液プ
    ールが混合した後の再循環期中の血液内でコントラストを増強するのに十分な量
    で被験者の血管系に投与し、そして (ii)前記再循環期中の前記被験者の血管系の少なくとも一部の超音波像を得
    る ことからなる超音波造影法。
  2. 【請求項2】 造影剤が気体−担体液界面で両親媒性物質の単層によって安
    定化された気体微小気泡を包含する請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記両親媒性物質が少なくとも一つのリン脂質を含む請求項
    2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記両親媒性物質が、主として個々に全実効電荷を有する分
    子からなるリン脂質から本質的に構成される請求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 実質的にすべてのリン脂質が、個々に全実効負電荷を有する
    分子から構成される請求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】 一つまたはそれ以上のホスファチジルセリンが少なくとも7
    0%のリン脂質を構成する請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 気体微小気泡が六フッ化硫黄またはパーフルオロ化低分子量
    炭化水素からなる請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 【請求項8】 パーフルオロ化低分子量炭化水素がパーフルオロブタンであ
    る請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 2MHzまたはそれ未満の造影周波数が伝送される請求項1
    〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 【請求項10】 ステップ(ii)で、非線形造影技術を用いて超音波像を生
    成する請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  11. 【請求項11】 超音波像を第二調波造影によって生成する請求項10に記
    載の方法。
  12. 【請求項12】 造影剤が気体−担体液界面で主として個々に全実効電荷を
    有する分子から本質的になるリン脂質から構成される単層によって安定化されて
    いる気体微小気泡を包含し、そして前記造影剤を被験者の体重1kg当たり2〜1
    0μgのリン脂質に相当する用量で投与する請求項10または11に記載の方法 。
  13. 【請求項13】 ステップ(ii)で、気体微小気泡の平均共鳴周波数よりも
    低い伝送周波数を用いて超音波像を生成する請求項10〜12のいずれか一項に
    記載の方法。
  14. 【請求項14】 ステップ(ii)で、2MHzまたはそれ未満の伝送周波数
    を用いて超音波像を生成する請求項10〜12のいずれか一項に記載の方法。
  15. 【請求項15】 伝送周波数が約1.5MHzである請求項14に記載の方 法。
  16. 【請求項16】 超音波造影中に被験者に薬理学的ストレスを誘発する請求
    項1〜15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 【請求項17】 薬理学的ストレスが被験者へ血管拡張剤を投与することに
    よって誘発される請求項16に記載の方法。
  18. 【請求項18】 血管拡張剤がアデノシンである請求項17に記載の方法。
  19. 【請求項19】 超音波造影中の再循環期に血管拡張剤を被験者に注射する
    請求項17または18に記載の方法。
  20. 【請求項20】 請求項1〜19のいずれか一項に記載の方法に適用するた
    めの超音波造影剤の製造における安定化された気体微小気泡の使用。
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