JP2002518124A - 心臓の画像形成でのまたはこれに関する改良 - Google Patents

心臓の画像形成でのまたはこれに関する改良

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モーテン・エーリクセン
ヨニー・エーステンセン
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Abstract

(57)【要約】 心臓の主軸に少なくとも実質的に垂直な平面内で一連の心臓の超音波画像を作成することにより、患者の少なくとも1つの冠状動脈中に流れる造影剤を含有する血液に関する1つまたはそれ以上の流れのパラメーターを観測することを包含する、冠状動脈中の血流の相対的な速度を評価する方法。用いることができる超音波画像形成技術には、パワードップラー画像形成および第2高調波B−モードまたはパワードップラー画像形成がある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は被検者または被検体の冠状動脈中の血流の相対速度を評価する方法、
一層特定的には造影剤で増強された超音波画像形成を用いるこのような方法に関
する。
【0002】 世界中の多くの国で、冠状動脈疾患は中年の人々の疾患状態および死亡の単一
な最大の原因である。冠状動脈疾患は冠状動脈の狭窄の慢性的な進行を通じてま
たは冠状動脈の突発的閉塞を通じて発生するであろう。慢性的進行は胸痛、標準
以下の運動での呼吸困難または疲労という症状に通常つながるが、急性の進行は
強い胸痛および急性の心筋梗塞につながるであろう。
【0003】 現在、冠状動脈が関与する疾病過程の解剖学的な評価は、冠状動脈造影法によ
ってのみ実施できるが、このような疾病の機能的な含意を評価するためにある範
囲の技術が用いられる。このような技術のうち最も普通に用いられるもののうち
には、運動時心電図、運動またはストレス時超音波心臓動態診断法そして運動ま
たはストレス時放射線核種心臓画像形成がある。心電図は強い胸痛を評価するの
に常に用いられるが、超音波心臓動態診断法および核種画像形成のような画像形
成技術は、一部はそれらの感度が比較的小さいのでまた、核種画像形成の場合、
適切な設備の入手に限界がありそして費用が嵩むので、普通に用いられるのは著
しく少ない。冠状動脈造影法の使用は、侵襲性の再潅流を裏付ける明らかな徴候
がある急性期だけに一般に限定される。完全に不首尾の再潅流と部分的または全
体的な再潅流とを区別するために慣用の超音波心臓動態診断法の技術が用いられ
てよいが、この技術は部分的な流れと障害の無い流れとを区別するのに感度が不
十分なことが分かっており、このような情報は患者の予後および管理にとって好
ましい助けになることが認められよう。 従って、冠状動脈造影法に関して徴候がない場合そして/あるいは心電図また
は他の試験で結論が得られない場合、特に急性期にある冠状動脈疾患を一層よく
評価することができる方法が必要とされている。
【0004】 本発明は、造影剤で増強された冠状動脈の超音波画像形成が、冠状動脈内で血
流の相対速度を評価するために用いられることができるという発見に基づいてい
る。この方法は、狭窄に冒されている冠状動脈の同定を容易にするが、これはこ
のような動脈は健康な動脈より少ない流量を示す傾向があるからであり、流量の
低下の大きさからあらゆる狭窄の重症度を評価することもできよう。本発明の方
法は、静脈注射される造影剤を使用して実施され、従って心臓カテーテル法を用
いずに実施されることができる。このように本方法は、冠状動脈造影法に関して
そして/あるいは、カテーテル法に先だって行うべき経皮的な経胸腔的心臓血管
形成術のような救援手続きに関して患者を選別することを可能にする非侵襲的技
術を提供する。本方法は例えば、疾患の程度および/または血栓崩壊処置の可能
性を評価するために、安静時のあるいは肉体的ストレスまたは薬理学的ストレス
に際しての、また急性の場合は安静時の被検者または被検体の慢性の心臓動脈疾
患の評価に用いられることができる。
【0005】 心臓の潅流の評価で造影剤で増強された超音波心臓動態診断法を使用すること
に関する開示は多くある。しかしながら、このような方法は心筋の微小血管系の
画像形成を典型的に包含する。従って、例えばWO-A-9817324には、組織の微小血
管系中に一時的に保持することができる造影剤が開示されており、このような薬
剤は、組織潅流の部域的流量に比例する濃度で例えば心筋組織中に保持され、従
って、戻り信号の強度(例えば、慣用のまたは高調波B−モードの画像形成)か
ら直接的に表示が得られる超音波画像は、表示される信号強度が局部的な潅流の
関数である潅流マップと解されてよい。
【0006】 他方、冠状動脈内の造影剤を含有する血液の流れを本発明に従って観察するこ
とは、顕著に増強された造影効果が認められるという利点があるが、これは造影
剤のエコー発生能が心筋の微小血管系の容積分率が低いことにより弱められない
からである。さらにまた、冠状動脈自体の画像形成は、動脈血の流れる速度が比
較的大きいのでドップラーを基礎におく画像形成方法の使用を容易にするであろ
う。
【0007】 別な利点は冠状動脈の画像形成によって、以下に一層詳細に記載されるように
、造影剤を含有する血液の流速に関する十分に規定された推定を行うのが可能に
なることである。しかしながら、造影剤の流入は典型的に数秒間に及ぶであろう
から、心筋の微小血管系中の潅流の測定は正確さで必然的に劣る傾向がある。
【0008】 本発明の1つの局面からみると、本発明は、ヒト被検者またはヒト以外の動物
被検体の冠状動脈中の血流の相対的な速度を評価する方法を提供し、この方法は
、心臓の主軸に対して少なくとも実質的に垂直な平面にある、被検者または被検
体の心臓の一連の超音波画像をつくり、この被検者または被検体に対して有効量
の超音波造影剤を静脈内に投与し、そして少なくとも1つの冠状動脈中で流れる
、造影剤を含有する血液について1つまたはそれ以上の流れパラメーターを観測
することからなる。
【0009】 別な局面からみると本発明は、上記に規定する方法で超音波造影剤を使用する
ことそして上記に規定する方法で有用な超音波造影剤を製造するのにコントラス
トを増強する物質を使用することを提案する。
【0010】 上記に示したように、画像形成は心臓の主軸(cardiac axis)に少なくとも実
質的に垂直である平面で、つまり短軸から眺めて実施される。画像形成平面は従
って、心臓大動脈の主要な方向に対して実質的に垂直であり、その結果個々の動
脈が容易く選択的に画像形成されることができる。このような画像形成平面を使
用すると、1つまたはそれ以上の冠状動脈、例えばすべての冠状動脈が単一の画
像形成手続きで同時に観察されることができ、従って、狭窄した動脈と健康な動
脈とを直接比較することができる。
【0011】 各種の超音波画像形成方式が用いられてよい。これらは、例えば基本B−モー
ド、第2高調波B−モードまたは他の周波数で加重平均単一パルス/エコー画像
形成技術におけるように、走査線1本あたりパルス1個を透過/受容すること;
例えば、パルスまたは位相反転B−モード画像形成技術におけるように、走査線
1本あたり2個のパルスを透過/受容すること;パルスが同一の位相または一層
望ましくは逆の位相あるいは位相差を有し、そして受容される無線周波数信号が
付加され、差し引かれまたは走査線の生成のための一層複成的な関数によって処
理される2パルス法;色ドップラー画像形成、パワードップラー画像形成、色速
度画像形成、相関画像形成損失または、相対運動にある組織もしくは超音波に暴
露される時に寸法が変化しあるいは消失するであろう微細気泡からエコーを分析
するために使用することができる他の多パルス透過/受容法に例えば基礎をおく
【0012】 上記した方法は、低パワー(機械的指数、MI、0.2〜0.4)、中パワー(
MI、0.4〜0.8)または高パワー(MI、0.8〜1.6)のような異なる音
響出力レベルで用いられる。これらはいろいろなフレーム速度、例えば、1心拍
あたり1フレーム、2心拍あたりまたは2を越える数の心拍あたり1フレーム、
1心拍あたり2またはそれ以上のフレームで、あるいは例えば0.1〜20Hzの
心臓周期に同期しない固定された割合で使用されてよい。
【0013】 パワードップラー画像形成には、ドップラーシフト信号の強度を表示すること
が含まれ、それによって画像形成される器官の動きを選択的に画像形成すること
ができる。このようにして、ある閾値を越える速度で動く組織または流体からの
超音波エコー強度のみがコード化されそして表示され、戻り信号に含まれる速度
情報は捨てられる。例えば、壁フィルターの設定値およびパルス反復周波数のよ
うな計測器パラメーターを慎重に選定することにより、現存するパワードップラ
ー超音波心臓動態診断技術は信号を冠状動脈および房室中を流れる血液について
は背景にある組織のエコーから分離することができるが、心臓での血液および組
織の速度の範囲が重なり合うのを一部の理由として、血液そのものからの後方散
乱強度は表示するのにしばしば小さすぎる。しかしながら、本発明の方法に従っ
て造影剤を使用すると、血液からの後方散乱がかなり、例えば100倍以上増強
され、従って、比較的小さい動脈中でさえ、運動する血液から得られる画像のパ
ワードップラー表示が可能になる。
【0014】 周知のように、高調波画像形成技術は、ガスの微細気泡のような共鳴性の造影
剤からのコントラストを比較的非共鳴性の組織からのコントラストと対比するよ
うに描出するのに特別な価値を有する。従って、このような技術は、本発明の方
法で特に有用である。第2高調波パワードップラー画像形成を用いることは、コ
ントラスト特異性が増強されおりまた造影剤の必要投与量が少ない点で特に有利
であろう。
【0015】 比較的大きな超音波エネルギー投入が行われる高調波および/またはドップラ
ー画像形成技術は、特に、ガス微細気泡を含有する造影剤(例えば、以下に一層
詳細に述べるような)を使用する場合、投与した造影剤の少なくとも一部の破壊
を誘発できることもまた知られている。このような破壊という事象はもともと、
画像形成装置によって検出できる『サイン』、例えば、WO-A-9325241中に記載さ
れている『音響的刺激を受けたアコースティックエミッション』のような明らか
なドップラーシフトを発生するであろう。このような信号を観察することは、さ
もなければ、冠状動脈のいくつかを不明瞭にする傾向のある心筋造影効果を減少
するのに有利であろう。
【0016】 本発明の方法に従って、冠状動脈の血液に関するいろいろな流れパラメーター
を観察することができる。従って、例えば、造影剤で誘発された信号が左心室内
に出現するのと、このような信号が冠状動脈中に出現するのとの間に起きる時間
経過を測定することができる。狭窄のため冠状動脈の流れが減少するならば、造
影剤で誘発される効果がこの動脈中に出現する前の時間経過は正常な動脈に関す
るものより長いであろうことが認められようし、時間経過の差異の大きさは狭窄
の酷さの指標を与えるであろう。
【0017】 造影剤で誘発される特定の動脈中での効果の平均変化時間(mean transit time
)もまた冠状動脈の流れの指標を与え、従って、出現時間の測定の代替手段とし
て用いることができよう。 冠状動脈中の血流を直接評価するためにドップラー画像形成技術もまた使用で
きる。
【0018】 出現時間の詳細な測定は理想的には、静脈注射の後に通常生じるものより鋭い
ボーラス(bolus)の前端を伴って、造影剤が左心室および冠状動脈に到達する
ことが必要とされ、実際に大動脈弁の作用および左心室中の混合効果が階段的に
上昇するボーラスの前端を発生する傾向があり、これにより効果的な測定が可能
になる。望ましくは、『新鮮な』造影剤の鋭い前端が後続するであろう『マイナ
ス』のボーラスを発生するように大動脈根中で造影剤を破壊するように高エネル
ギーの超音波を使用することにより、一層鋭い造影剤の前端が形成できよう。こ
のような破壊は例えば、低周波数の強力な超音波を連続的に例えば1〜5秒間照
射することにより実施できるであろう。
【0019】 いくつかの循環通路を切り抜けることができる造影剤例えば、WO-A-9729783中
に開示されているもののような安定化されたガスの微細気泡を含有する造影剤は
、十分な量を投与した後、循環する定常状態にある濃度で得られるであろう。こ
のような『循環相』にある造影剤の観察を伴う画像形成方式、そしてまたこのよ
うな方式で有用な造影剤はWO-A-9908714に記載されている。
【0020】 本発明の別な局面に従うなら、有効な超音波造影剤が血液プールの循環相にお
いて均一に分布するようにこれを予め投与された被検者(体)が、循環する造影
剤を破壊するか識別可能なように変性するために、例えば、大動脈根または左心
室に向けられたスキャナーからの超音波の放射に曝露されてよい。超音波放射を
突然止めると、造影剤がさらに流入するにつれ実質的に鋭いボーラスの前端が得
られ、またこの前端は冠状動脈中に造影剤が再度出現する速度を評価するために
用いられることができる。
【0021】 本発明に従う画像形成方式での画像形成のフレーム速度は、出現時間の遅れ、
推移時間などをできるだけ正確に測定するためにできるだけ大きくなければなら
ない。時間の測定は例えばフレームを数えることによりまたは主要な冠状動脈の
まわりの関心のある領域を確定しそして時間強度解析を実施することによりなさ
れることができる。
【0022】 上記したように被検者(体)は、本発明に従う画像形成の際にストレス例えば
身体的運動のまたは薬理学的なストレスの下におかれてよい。これは、狭窄が穏
やかである場合、罹患した冠状動脈中の血流は、自動調整の結果、安静時には正
常であるようにみえる傾向があろうという点で有利であろう。しかしながら、ス
トレスの下では健康な冠状動脈中の血流は典型的にその正常値の4〜6倍まで増
加するであろうが、流れの貯留が枯渇するため、狭窄のある動脈中の流れは実質
的に変化しないままとなるであろう。従って、正常な冠状動脈と狭窄のある冠状
動脈との差異は実質的に増加し、またこの方法の感度が対応して増強されるであ
ろう。
【0023】 血管拡張剤は、薬理学的なストレスを誘発するために投与されてよい好ましい
部類の血管作用性の物質である。本発明の方法のこの態様に従って使用されてよ
い血管拡張性薬物の代表例には、アデノシン、ジピリダモール、ニトログリセリ
ン、イソソルビドモノニトレート、プラゾシン、ドキサゾシン、ヒドララジン、
ジヒドララジン、ナトリウムニトロプルシド、ペントキシフィリン、アメロジピ
ン、フェロジピン、イスラジピン、ニフェジピン、ニモジピン、ベラパミル、ジ
ルチアゼムおよび一酸化窒素がある。代謝増加効果の結果として二次的な血管拡
張誘発効果を有するアルブタミンおよびドブタミンのようなストレス誘発剤も同
様に使用されてよい。アデノシンは内生的な物質でありまた血管拡張効果が迅速
であるが長続きしないので、これの使用が特に好ましい。これの後者の特性は、
これが血管プールの半減期がたった数秒であることによって確認される。従って
、血管拡張の際に患者にとってありうる不快感が最小になる。アデノシンによっ
て誘発される血管拡張は、薬理学的活性のある濃度より低い濃度でより遠位の組
織にこの薬物が到達する傾向があるであろうから、心臓において最も強力であろ
う。従ってこれは、本発明の方法のこの局面での選りすぐりの血管拡張剤薬物で
ある。
【0024】 本発明の方法では原則的に任意の超音波造影剤が使用されてよく、それは、静
脈注射の後、造影剤部分が肺の毛細血管を通過しそして心臓の左心室および冠状
動脈中で応答を生じることができるような大きさと安定性を造影剤部分が有する
という要件のみに従う。微細気泡の分散体は、適切に安定化されているなら、そ
の密度が小さくまた容易に圧縮されるために超音波の特に効率的な後方散乱剤で
あるので、ガスの微細気泡を含むまたはこれを発生することができる造影剤が好
ましい。
【0025】 使用されることができるガスには、ヒトの正常な体温の37℃で少なくとも部
分的に、例えば実質的にまたは完全にガス状または蒸気状である混合物を含めて
任意の生体融和性物質がある。従って、代表的なガスには、空気、窒素、酸素、
二酸化炭素、水素;ヘリウム、アルゴン、キセノンまたはクリプトンのような不
活性ガス;六弗化硫黄、十弗化二硫黄または五弗化三フルオロメチル硫黄のよう
な弗化硫黄;六弗化セレン;場合によってはハロゲン化されているシラン、例え
ばメチルシランまたはジメチルシラン;低分子量の炭化水素(例えば、炭素原子
を7個まで含むもの)例えば、メタン、エタン、プロパン、ブタンまたはペンタ
ンのようなアルカン、シクロプロパン、シクロブタンまたはシクロペンタンのよ
うなシクロアルカン、エチレン、プロペン、プロパジエンまたはブテンのような
アルケン、およびアセチレンまたはプロピンのようなアルキン;ジメチルエーテ
ルのようなエーテル;ケトン;エステル;ハロゲン化低分子量炭化水素(例えば
、7個までの炭素原子を含むもの);そしてこれらの任意のものの混合物がある
。ハロゲン化されたガス中のハロゲン原子の少なくともいくつかがフッ素原子で
あるのが有利であり、従って、生体許容性のハロゲン化炭化水素ガスは、例えば
ブロモクロロジフルオロメタン、クロロジフルオロメタン、ジクロロジフルオロ
メタン、ブロモトリフルオロメタン、クロロトリフルオロメタン、クロロペンタ
フルオロエタン、ジクロロテトラフルオロエタン、クロロトリフルオロエチレン
、フルオロエチレン、エチルフルオライド、1,1−ジフルオロエタンおよびパ
ーフルオロカーボンから選択されてよい。代表的なパーフルオロカーボンには、
パーフルオロメタン、パーフルオロエタン、パーフルオロプロパン、パーフルオ
ロブタン(例えば、パーフルオロ−イソ−ブタンのような他の異性体と場合によ
っては混合されたパーフルオロ−n−ブタン)、パーフルオロペンタン、パーフ
ルオロヘキサンまたはパーフルオロヘプタンのようなパーフルオロアルカン;パ
ーフルオロプロペン、パーフルオロブテン(例えば、パーフルオロブト−2−エ
ン、パーフルオロブタジエン、パーフルオロペンテン(例えば、パーフルオロペ
ント−1−エン)またはパーフルオロ−4−メチルペント−2−エンのようなパ
ーフルオロアルケン;パーフルオロブト−2−インのようなパーフルオロアルキ
ンそしてパーフルオロシクロブタン、パーフルオロメチルシクロブタン、パーフ
ルオロジメチルシクロブタン、パーフルオロトリメチルシクロブタン、パーフル
オロシクロペンタン、パーフルオロメチルシクロペンタン、パーフルオロジメチ
ルシクロペンタン、パーフルオロシクロヘキサン、パーフルオロメチルシクロヘ
キサンまたはパーフルオロシクロヘプタンのようなパーフルオロシクロアルカン
がある。他のハロゲン化ガスには、メチルクロライド、フッ素化された(例えば
、過フッ素化された)ケトン、例えばパーフルオロアセトン、そしてフッ素化さ
れた(例えば、過フッ素化された)エーテル、例えばパーフルオロジエチルエー
テルがある。パーフルオロ化されたガス、例えば六弗化硫黄そしてパーフルオロ
プロパン、パーフルオロブタン、パーフルオロペンタンおよびパーフルオロヘキ
サンのようなパーフルオロカーボンを使用することは、このようなガスを含む微
細気泡の血液の流れの中での安定性が高いことが認められる点から特に有利であ
ろう。血液の流れの中に著しく安定な微細気泡を形成させる物理化学的特性を有
する他のガスもまた有用であろう。
【0026】 造影剤処方物の代表例には、耐合体性の表面膜(例としてはゼラチン、例えば
WO-A-8002365に記載のもの)によって安定化されている(例えば、少なくとも部
分的にカプセル化されている)ガスの微細気泡、フィルム形成性タンパク質(例
としてはヒト血清アルブミンのようなアルブミン、例えばUS-A-4718433、US-A-4
774958、US-A-4844882、EP-A-0359246、WO-A-9112823、WO-A-9205806、WO-A-921
7213、WO-A-9406477、WO-A-9501187 または WO-A-9638180に記載のようなもの)
、ポリマー物質(例えば、EP-A-0398935に記載のような生物分解性の合成ポリマ
ー、EP-A-0458745に記載のような界面弾性のある合成ポリマー膜、EP-A-0441468
に記載のような生物分解性の微細粒状ポリアルデヒド、EP-A-0458079に記載のよ
うなポリアミノ酸−多環式イミドのジカルボン酸誘導体あるいはWO-A-9317718ま
たはWO-A-9607434に記載のような生物分解性のポリマー)、非ポリマー性および
非重合性の壁形成物質(例えば、WO-A-9521631に記載のようなもの)、あるいは
界面活性剤(例えば、Pluronicのようなポリオキシエチレン−ポリオキシプロピ
レンブロックコポリマー界面活性剤、あるいはリン脂質のようなフィルム形成性
の界面活性剤例えばWO-A-9211873、WO-A-9217212、WO-A-9222247、WO-A-9409829
、WO-A-9428780、WO-A-9503835 または WO-A-9729783に記載のようなもの)があ
る。例えばWO-A-9305819に記載のように選択されているガスの遊離している微細
気泡からなる、または例えばWO-A-9416739に記載のような分散相の沸点が画像形
成されるべき患者の体温より低い液中液の乳濁液からなる造影剤処方物もまた使
用されることができる。
【0027】 ガスを含有する有用な他の造影剤処方物には、ガスを含有する固体系、例えば
、ガスを中に含むあるいは別な仕方でガスを付随する(例としては、例えばEP-A
-0122624、EP-A-0123235、EP-A-0365467、WO-A-9221382、WO-A-9300930、WO-A-9
313802、WO-A-9313808 または WO-A-9313809に記載のように、ガスが微細粒状物
の表面上に吸着されているそして/あるいは微細粒状物の空所、空洞または細孔
内に含まれるている)微細粒状物(特に微細粒状物の集塊物)がある。このよう
な微細粒状物造影剤のエコー発生能は、含まれている/随伴されているガスから
直接にもたらされそして/あるいは固体物質から放出される(例えば、微細粒状
構造の分解に際して)ガス(例えば微細気泡)からもたらされうることが認めら
れよう。
【0028】 ガスを含有する造影剤処方物に関する上記のすべての文献の開示は参照によっ
て本記載に加入されている。 ガス微細気泡および微細粒状物のような他のガス含有物質は、それらが肺の系
を自由に通過するのを可能にするために10μmを越えない(例えば、7μmまた
はそれ以下)初期の平均寸法を有するのが好ましい。しかしながら、例えば、微
細気泡が血液中に比較的可溶なあるいは別な仕方で拡散可能なガス例えば、空気
、酸素、窒素または二酸化炭素の1つまたはそれ以上と、パーフルオロカーボン
のような実質的に不溶性のまた拡散不可能なガスの1つまたはそれ以上との混合
物を含有する場合、より大きい微細気泡が使用されてよい。投与後に含まれる可
溶性/拡散性のガスの外方への拡散は、存在する不溶性/非拡散性ガスの量によ
って決まりまた得られる微細気泡が肺系の肺毛細血管中を通過することができる
ように選定されてよい寸法まで、このような微細気泡を急速に収縮させるであろ
う。
【0029】 分散されたガスと拡散性成分との、WO-A-9817324に記載のような共投与によっ
て、あるいは正常なまたは罹患した内皮に対する親和性によって、拡散性成分WO
-A-9416739中に記載されているような相変化効果の例えば結果として、組織の微
小血管系中に一時的に保持されることができる造影剤が用いられるてよく、これ
は、主要な冠状動脈の寸法が比較的大きいので、このような造影剤が、本発明に
従う画像形成に際して本質的に自由に流動する性質を示すであろうからである。
【0030】 本発明に従って、例えば、リン脂質で安定化されたガス微細気泡の形のリン脂
質を含有する造影剤が用いられる場合、有用なリン脂質の代表例には、レシチン
(つまりホスファチジルコリン)、例えば、卵黄レシチンまたは大豆レシチンの
ような天然レシチン、半合成の(例えば部分的または完全に水素化された)レシ
チンおよびジミリストイルホスファチジルコリン、ジパルミトイルホスファチジ
ルコリンまたはジステアロイルホスファチジルコリンのような合成的なレシチン
;ホスファチジル酸;ホスファチジルエタノールアミン;ホスファチジルセリン
;ホスファチジルグリセロール;ホスファチジルイノシトール;カルジオリピン
;スフィンゴミエリン;以上の任意のもののフッ素化類縁体;以上の任意のもの
の混合物およびコレステロールのような他の脂質との混合物がある。例えば、WO
-A-9729783に記載されているように、天然産の(例えば、大豆または卵黄から誘
導される)、半合成的な(例えば、部分的または完全に水素化された)および合
成的なホスファチジルセリン、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルイ
ノシトール、ホスファチジル酸および/またはカルジオリピンにおけるように全
体として正味の電荷、例えば負電荷を個々に有する分子を主として(例えば少な
くとも75%)含むリン脂質を使用することが特に有利であろう。
【0031】 ガスを含有する造影剤のような微細粒子中で有用な物質の代表例には、炭水化
物(例えば、グルコース、フルクトースまたはガラクトースのようなヘキソース
;スクロース、ラクトースまたはマルトースのような二糖類;アラビノース、キ
シロースまたはリボースのようなペントース;α−、β−およびγ−シクロデキ
ストリン;澱粉、ヒドロキシエチル澱粉、アミロース、アミリペクチン、グリコ
ーゲン、イヌリン、プルラン、デキストラン、カルボキシメチルデキストラン、
デキストランホスフェート、ケトデキストラン、アミノエチルデキストラン、ア
ルギネート、キチン、キトサン、ヒアルロン酸またはヘパリンのような多糖類;
そしてマンニトールまたはソルビトールのようなアルジトールを含めての糖アル
コール、無機塩(例えば塩化ナトリウム)、有機塩(クエン酸ナトリウム、酢酸
ナトリウムまたは酒石酸ナトリウム)、X線造影剤(例えばメトリゾイック酸、
ジアトリゾイック酸、イオタラミック酸、イオキサグリック酸、イオヘキソオー
ル、イオペントール、イオパミドオール、イオジキサノール、イオプロミド、メ
トリザミド、イオジパミド、メグルミンイオジパミド、メグルミンアセトリゾエ
ートおよびメグルミンジアトリゾエートにおけるように、3−位置および/また
は5−位置でカルボキシル、ガルバモイル、N−アルキルカルバモイル、N−ヒ
ドロキシアルキルカルバモイル、アシルアミノ、N−アルキルアシルアミノまた
はアシルアミノメチルのような置換基を有する2,4,6−トリヨードフェニル基
を少なくとも1つ典型的に含む、市販で入手できる任意のカルボン酸造影剤また
は非イオン性アミド造影剤)、ポリペプチドおよびタンパク質(例えばゼラチン
またはヒト血清アルブミンのようなアルブミン)、そして以上の任意のものの混
合物がある。 以下の非限定的な実施例は本発明を説明するのに役立つ。
【0032】 製造例1 安定化されたパーフルオロブタン微細気泡分散体 水素化されたホスファチジルセリン(精製水中のプロピレングリコールの1重
量/重量%溶液中にあり、5mg/ml)とパーフルオロブタンガスとを配管内で7
800rpmおよび約40℃で均質化し、乳白色の分散体を得た。この分散体を大
きさの足りない微細気泡(<2μm)を実質的に除去するように分別しそして9
2mg/mlのスクロース濃度を得るようにスクロース水溶液を添加することにより
、所望の微細気泡濃度へと分散体の体積を調整した。得られる分散体の2mlの部
分を、凍結乾燥用に特別に設計された平底の10mlのバイアル内に入れそして内
容物を凍結乾燥して白い多孔性のケーキを得た。次いで凍結乾燥チャンバーにパ
ーフルオロブタンを充満しそしてバイアルを密封しそして保存した。使用に先立
ってバイアルに水を加えそして内容物を数秒間手でゆっくりと揺すりパーフルオ
ロブタンの微細気泡分散体を得た。Coulterの計数解析によると、分散体中の微
細気泡の濃度が1.1容積/容積%でありまた微細気泡の大きさの中央値が2.7
μmであることが示された。
【0033】 実施例1 正常な心臓の冠状動脈の画像形成(開放胸郭方式) 麻酔した20kgの雑種犬に中線胸骨切開を実施しそして心臓を心膜離被架内に
懸垂した。30mmのシリコーンゴムの超音波透過隔離体(standoff)を心臓の前
に置きそしてATL HDI 3000超音波スキャナーのP5−3プローブを応
用して心臓の短軸切断面を画像形成した。固型組織内をゆっくりと移動するコン
トラスト発生粒子からでる信号を抑制するために知られた方式である、高出力で
通常フレーム速度の高調波パワードップラーモードで画像形成するようにスキャ
ナーを設定した。次いで、製造例1からの微細気泡分散体の1:10の希釈物を
静脈内に0.5ml、ボーラス注射しそして画像形成された冠状動脈のコントラス
トの出現時間をスキャナーのシネループ(cine-loop)記録から評価した。すべ
ての動脈中で出現はかなり同時的であるようにみえ、左心室の空所内にコントラ
ストが出現した後約1秒間して起きた。
【0034】 実施例2 狭窄した冠状動脈の画像形成(開放胸郭方式) 麻酔した20kgの雑種犬に中線胸骨切開を実施しそして心臓を心膜離被架内に
懸垂した。30mmのシリコーンゴムの超音波透過隔離体を心臓の前に置きそして
ATL HDI 3000超音波スキャナーのP5−3プローブを応用して心臓の
短軸切断面を画像形成した。狭窄係蹄と経過時間超音波流量計変換器を左前方の
下降する冠状動脈に取り付けそしてこの動脈内の流れをその正常値の50%まで
減らした。次いで実施例1の手順を反復した。狭窄された動脈の末端部分にコン
トラスト効果が出現するのは、同一の画像の別な動脈に比べて約1/2秒間遅れ
た。
【0035】 実施例3 超音波の照射による鋭いボーラスの波形の形成 実施例1の手順を変更したものにおいて、1MHzで5Wの連続出力を放出する
ことができる、焦点のぼかされた追加的な超音波変換器を、上方の縦隔膜内に位
置する水を満たしたバルーンを通じて大動脈根の弁領域に向けたが、最初はスイ
ッチを入れなかった。製造例1の微細気泡分散体の1:10の希釈物を1ml/分
の割合で連続的に静脈注入し実施例1に記載の通り心臓の画像形成を行った。。
コントラスト効果が定常状態なことが一旦認められると、大動脈根の変換器のス
イッチを入れ、次いで5秒後にスイッチを切った(計測器の装置間の音響的干渉
のため、この5秒の間隔の間にパワードップラーの観測ができなくなる効果がで
る)。大動脈根変換器のスイッチを切った後0.5秒してすべての冠状動脈にコ
ントラストが極めて突然に再び同時に出現するのが認められた。
【0036】 実施例4 狭窄された冠状動脈の鋭いボーラスの波形での画像形成 実施例2に記載のように左前方を下降する冠状動脈を狭窄して、実施例3の手
順を反復した。狭窄された動脈中にコントラスト効果が再び出現するのは、正常
な動脈と比べて約1/2秒遅れた。ボーラスの上昇相が一層良好に明確化された
結果、この遅れの評価は実施例2におけるより容易であった。
【0037】 実施例5 正常な心臓の冠状動脈の画像形成(閉鎖胸郭方式) 24kgの雑種犬を麻酔しそして左側方の臥位においた。胸の前方かつ左側の毛
を剃り、そして造影剤を注射するために右の前肢の静脈中にベンフロン(venflon
)カニューレを入れた。Phased Array P4−2変換器を有するATL HDI
5000装置で心臓の超音波画像形成を実施した。画像形成する視野は、大動脈
の出口から大体等距離にあるすべての血管分節中に造影剤が到着するのを検出す
るのを可能にするために左心室の壁の中央の分節に対応する短軸平面であった。 比較的小さいフレーム速度(9Hz)と中程度に小さい音響出力(機械的指数0
.4に相当する)とを用いてパルス反転画像形成を実施した。
【0038】 微細気泡(製造例1でつくった72μlの微細気泡)の1容積/容積%の懸濁
液の静脈ボーラスを1秒間にわたって注射し、続いて4mlの等張性食塩水を瞬間
的に注入した。造影剤の最初の徴候を右の心室の空腔内で検出した。約4秒後に
、左心室腔で造影剤を検出した。さらに2秒後、冠状動脈の分枝内で造影剤を検
出し、左心室の壁の心筋内で明るい点および白く短い線として画像形成した。造
影剤の出現はすべての血管領域においておおむね同時であった。画像の空間的解
像度は実施例1で得たのより優れていた。
【0039】 実施例6 正常な心臓の冠状動脈の画像形成(開放胸郭方式) 実施例5の雑種犬に中線胸骨切開を実施しそして心臓を心膜離被架内に懸垂し
た。30mmのシリコーンゴムの超音波透過隔離体を変換器と心外膜との間に置い
た。Phased Array P4−2変換器を有するATL HDI 5000装置で超音
波画像形成を実施した。画像形成する視野は、中央乳頭の高さにある短軸平面で
あった。 実施例5より大きなフレーム速度(49Hz)およびより小さい機械的指数(0
.2)を用いるようにパルス反転画像形成方式を選定した。 微細気泡(製造例1でつくった72μlの微細気泡)の1容積/容積%の懸濁
液の静脈ボーラスを1秒間にわたって注射し、続いて4mlの等張性食塩水を瞬間
的に注入した。 3つの主な冠状動脈の領域で、心筋内の明るい点および白く短い線として画像
形成されたおおむね同時の造影剤の出現を観察した。これらの血管構造がいくつ
かの箇所で心外膜構造と結合していることを見ることができた。この画像形成技
術を用いることにより明確な空間的解像が検出され、またフレーム速度を増加し
た結果、明るい閃光のアーチファクトは実施例5より少なかった。
【0040】 実施例7 冠状動脈狭窄症の画像形成(開放胸郭方式) 実施例6の胸骨切開された雑種犬の左前方を下降する(LAD)動脈に近接し
て流量計と調節可能な狭窄具とをおいた。基準流量を測定し、そして1分あたり
15μg/kgのドブタミンを静脈注入によって投与した。心拍度数および収縮期
圧力が増大することが認められ、また流量計によって流量が4倍に増大すること
が明らかになった。流量が安定化したとき、流量計がドブタミン投与の前の基準
流量に近い流量値を示すまで、調節可能な狭窄具を締めた。 大きなフレーム速度(49Hz)およびより小さい機械的指数(0.2)を用い
るようにパルス反転画像形成方式を選定した。 実施例6に記載のように造影剤を注射した。そうすると、造影剤が、左心室の
側方、下方そして後方の中隔面に、前方の中隔分節および前方壁分節より一層早
く出現することが認められた。 左心室の壁の前方の面にはLAD冠状動脈が走っているので、この壁の微小血
管系中での造影剤の出現の遅れは動脈の狭窄の徴候と解釈されることができる。
【0041】 実施例8 予備投与された造影剤の破壊の後の画像形成 実施例3の手順を反復したが、ただし製造例1からの微細気泡分散体の1:1
0の希釈物を2.5mlの1回の静脈ボーラス注射として投与した。注射後30秒
たち、血液プール中の造影剤の濃度が一定に近くなったとき大動脈根の変換器の
スイッチを入れ、そして5秒後にスイッチを切った。引き続く画像形成の結果は
実施例3に記載の結果に匹敵するものであった。
【0042】 実施例9 狭窄した冠状動脈の画像形成 左側前方を下降する冠状動脈が実施例2に記載のように狭窄されている、胸骨
切開された雑種犬に対して実施例5の手順を反復した。画像形成の結果は実施例
4に述べたものに匹敵するものであった。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年7月10日(2000.7.10)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,Z A,ZW (72)発明者 ヨニー・エーステンセン ノールウェー国エン−0401オスロ.ピー・ オー・ボックス4220トルショヴ.ニュコヴ ェイエン1−2.ニュコメド・イメージン グ・アクシエセルカペト (72)発明者 シーグムンド・フリグスタード ノールウェー国エン−7050トロンヘイム. フローデリンナンスヴェイ68 Fターム(参考) 4C085 HH09 JJ16 KA16 KB31 KB39 LL07 4C301 DD01 DD04 EE06

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 心臓の主軸に対して少なくとも実質的に垂直な平面にある、
    ヒト被検者またはヒト以外の動物被検体の心臓の一連の超音波画像をつくり、 この被検者または被検体に対して有効量の超音波造影剤を静脈内に投与し、 少なくとも1つの冠状動脈中で流れる、造影剤を含有する血液について1つま
    たはそれ以上の流れパラメーターを観測する ことからなる被検者または被検体の冠状動脈中の血流の相対的な速度を評価する
    方法。
  2. 【請求項2】 一連の超音波画像が、パワードップラー画像形成または第2
    高調波B−モード画像形成によってつくられる請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 一連の超音波画像が、第2高調波パワードップラー画像形成
    によってつくられる請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 投与された造影剤を少なくとも部分的な破壊を誘発するのに
    十分に大きい超音波エネルギー投入を行って画像形成が実施される請求項2また
    は3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 心臓の左心室内の造影剤によって誘発される信号の出現と、
    1つまたはそれ以上の冠状動脈内のこのような信号の出現との間に起きる時間遅
    れを測定することにより、1つまたはそれ以上の流れパラメーターが観察される
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 【請求項6】 1つまたはそれ以上の冠状動脈内の造影剤で誘発された効果
    の平均変化時間を測定することにより、1つまたはそれ以上の流れパラメーター
    が観察される請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  7. 【請求項7】 1つまたはそれ以上の冠状動脈中の血流のドップラー評価値
    によって1つまたはそれ以上の流れパラメーターが観測される請求項1〜4のい
    ずれか一項に記載の方法。
  8. 【請求項8】 冠状動脈のすべてに関して、1回の画像形成手続きによって
    流れパラメーターが観測される請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 【請求項9】 心臓の大動脈根内で造影剤を破壊するために高エネルギーの
    超音波の一時的適用を行い、この適用の停止後に流入する造影剤に鋭い前端を形
    成する請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 【請求項10】 一時的適用が低周波数の超音波を1〜5秒間連続的に照射
    することからなる請求項9に記載の方法。
  11. 【請求項11】 方法を実施する際に被検者または被検体に身体的運動を課
    しまたは薬理学的ストレスを与える請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法
  12. 【請求項12】 薬理学的ストレスが血管作用物質を投与することからなる
    請求項11に記載の方法。
  13. 【請求項13】 血管作用物質が血管拡張薬である請求項12に記載の方法
  14. 【請求項14】 血管拡張薬がアデノシンである請求項13に記載の組成物
  15. 【請求項15】 造影剤が生体親和性ガスからなる請求項1〜14のいずれ
    か一項に記載の方法。
  16. 【請求項16】 ガスが弗化硫黄またはパーフルオロカーボンからなる請求
    項15に記載の方法。
  17. 【請求項17】 ガスが少なくとも1つの界面活性剤によって安定化される
    請求項15または16に記載の方法。
  18. 【請求項18】 請求項1〜17のいずれか一項に記載の方法において超音
    波造影剤を使用すること。
  19. 【請求項19】 請求項1〜17のいずれか一項に記載の方法において使用
    するための超音波造影剤を製造するために超音波造影増強物質を使用すること。
  20. 【請求項20】 超音波造影剤が血液プールの循環相において均一に分布す
    るように有効量の超音波造影剤が前以て投与されているヒト被検者またはヒト以
    外の動物の被検体の冠状動脈中の血流の相対速度を評価する方法であって、これ
    が 超音波処理の休止に際して流入する造影剤に識別可能な前端を形成するように
    、造影剤を破壊または識別可能に修正するために高エネルギー超音波を使用して
    大動脈根または左心室に超音波をかけ、 上記の被検者または被検体の心臓の主軸に少なくとも実質的に垂直な平面内で
    一連の超音波画像をつくり、 少なくとも1つの冠状動脈中で流入する造影剤の前端について1つまたはそれ
    以上の流れパラメーターを観測する ことからなる上記評価方法。
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