JP2001513743A - ガラス粒子中へのフッ素イオンの導入 - Google Patents

ガラス粒子中へのフッ素イオンの導入

Info

Publication number
JP2001513743A
JP2001513743A JP53826098A JP53826098A JP2001513743A JP 2001513743 A JP2001513743 A JP 2001513743A JP 53826098 A JP53826098 A JP 53826098A JP 53826098 A JP53826098 A JP 53826098A JP 2001513743 A JP2001513743 A JP 2001513743A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
glass
ammonium
cement
glass particles
fluoride
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP53826098A
Other languages
English (en)
Inventor
アキンメイド,アデモラ・オラセニ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
BTG International Ltd
Original Assignee
BTG International Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by BTG International Ltd filed Critical BTG International Ltd
Publication of JP2001513743A publication Critical patent/JP2001513743A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C12/00Powdered glass; Bead compositions
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K6/00Preparations for dentistry
    • A61K6/15Compositions characterised by their physical properties
    • A61K6/17Particle size
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K6/00Preparations for dentistry
    • A61K6/70Preparations for dentistry comprising inorganic additives
    • A61K6/71Fillers
    • A61K6/77Glass
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K6/00Preparations for dentistry
    • A61K6/80Preparations for artificial teeth, for filling teeth or for capping teeth
    • A61K6/831Preparations for artificial teeth, for filling teeth or for capping teeth comprising non-metallic elements or compounds thereof, e.g. carbon
    • A61K6/836Glass
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C21/00Treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by diffusing ions or metals in the surface
    • C03C21/001Treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by diffusing ions or metals in the surface in liquid phase, e.g. molten salts, solutions

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Oral & Maxillofacial Surgery (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Geochemistry & Mineralogy (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Plastic & Reconstructive Surgery (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Dental Preparations (AREA)
  • Glass Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 アルミノシリケートサブミクロンガラスがNH4・HF2のようなアンモニア発生能を有するフッ化物溶液と接触させることによってフッ素添加される。より大きいアルミノシリケートガラス粒子はNH4・HF2の溶液中で撹拌することによってフッ素添加される。これらの粒子は、酒石酸を含むことなく、ポリアクリル酸とともにガラスアイオノマーセメント中で用いることができる。

Description

【発明の詳細な説明】 ガラス粒子中へのフッ素イオンの導入 技術分野 本発明は、ガラス粒子中へのフッ素イオンの導入方法に関する。こうして処理 されたガラス粒子には種々の用途が考えられる。 例えば、こうして得られたガラス粒子は、これを(酸崩壊性であれば)酸性ポ リマーと酸-塩基セメント形成反応によって反応を完了させ、この生成物を摩砕 して微粒物質を製造することに利用してもよい。本明細書において「ガラス」と は、文脈によって、ベントナイトまたは他の金属酸化物混合物のようなゲル化作 用を有する物質を含むことができる。 得られた微粒物質はガラス特性を失ったセメントゲルと考えることができ、多 くの種々の光硬化した歯科用材料、例えば、ライナー、裂溝封止剤、結合剤/接 着剤、および前部修復剤(anterior restorative)等において使用できる。またフ ッ素放出剤として既存のセメント処方、例えば、非樹脂系のセメントおよび既存 の樹脂系セメントへ組み込むこともできる。 背景技術 従来のガラスアイオノマーセメントでは、アルミノシリケートガラスが酸と反 応する。各ガラス粒子の外層は金属イオンの性質をなくしシリカゲルへと品質低 下する。金属イオンは酸の作用によって放出されて周囲の液層に移行し、そこで は最初のうちは可溶性であるがやがて蓄積してゲル化し、不溶性となる。こうし て得られたセメントは、各粒子が金属性を失ったシリカゲル殻で被覆された未反 応アルミノシリケートガラスの核を有する分散粒子の形態を有し、殻は約0.5 ミクロンの厚さで、粒子はガラスから放出された金属イオンが結合しているポリ アシッド鎖のゲル化マトリックス中に分散されている。殼はその周辺の物質が液 状で反応性を有する期間中に約0.5ミクロンの厚さに達する。殼は周囲の物質 が硬化したとき、厚化を停止する。 サブミクロン粒子を使用する場合は、未反応アルミノシリケートガラスの核は もはや残存しないであろう。反応前のガラス粒子が2ミクロン以下、好ましくは 1.5ミクロン以下、理想的には1ミクロン以下であって、且つ好ましくは、球 状である場合は、系がゲル化する前に金属イオンのすべてが各粒子の全深さにわ てって酸によって放出され、シリカゲルの核だけが、ガラスから放出される金属 イオンが結合するポリアシッド鎖のゲル化マトリックス中に分散し残されている 。酸の反応性が高ければ高いだけ、粒子全体が反応するガラス粒子の寸法は大き くなり、その寸法は1.2〜1.4μmと考えられる。このようなヒドロゲル物質 は滑らかな粒子へとすり潰して別の用途に利用される。すべてのガラスは酸によ って浸出されているので、望まれていない新鮮な未反応ガラス表面がこのような すり潰しまたは粒状化によって表面に現れることはまったくなく、したがってヒ ドロゲルは水および/またはセメント形成酸の存在下で不活性である。 本発明の処理を施されたガラスのもうひとつの用途は、(それが化学量論的に 過剰に存在する場合)ガラスアイオノマーセメントのひとつの成分としてである 。 発明の開示 本発明では、2ミクロン以下のガラス粒子中にフッ素イオンを導入する方法に おいては、ガラスをフッ化アンモニウム溶液と接触させることが含まれる。溶媒 をガラスおよびフッ化物に加えることが好ましい。 フッ化物溶液はアンモニアを放出することができるもの、例えば二フッ化水素 アンモニウムNH4・HF2、フッ化アンモニウム、アンモニウムヘプタフルオロ タンタレート(V)、アンモニウムヘキサフルオロゲルマネート(IV)、アンモ ニウムヘキサフルオロニオベート、アンモニウムヘキサフルオロホスフェート、 アンモニウムヘキサフルオロシリケート、アンモニウムヘキサフルオロチタネー ト(IV)、アンモニウムテトラフルオロボレート、アンモニウムトリフルオロア セテートまたはアンモニウムトリフルオロメタンスルホネートが好ましい。これ らの化学物質が低融点(二フッ化水素アンモニウムでは融点は125℃)および 水溶液として酸性度が高ければフッ素供給能が高く、二フッ化水素アンモニウム が好ましい。フッ化物は粒径に関係なくガラス中に置換していくが、1.5ミク ロン以下、必要であれば1ミクロン以下が好ましく、フッ素イオンがガラスの全 厚さを通して導入され易くなり、ガラス粒子は球形であることが好ましい。この ように、本発明によって製造されたF含有ガラスおよび得られたセメントは、サ ブミクロンガラスほどの効果がないとしても、通常カルボキシレート系中でフッ 素貯蔵体として有用に使用される。例えば、ベントナイトは十分な反応性を有し ないため酸-塩基反応に十分参与できないが、その反応性は、上記において説明 したようにフッ化物を導入することによって、典型的にはAl23を反応させA lF3を形成することによって改善することができる。このようにこのガラスは アルミノシリケートであってもよいし、そうでなくとも酸崩壊性であってもよい 。 アンモニウム塩の使用は、危険を避けるためにHFを使用するよりも好ましい 。アンモニウムカチオン類およびフッ化鉄(fluoriferous)アニオンを使用すると 、Fを沈殿しカチオンを沈殿しない。カチオンが沈殿するとガラスの組成が変わ るが、本発明であれば複雑性が回避できる。 二フッ化水素アンモニウムまたはその類似物を使用することによって、フッ化 カルシウムを結晶化してガラス表面が脱活性化される。本発明のフッ素導入した ガラス粒子からガラスアイオノマーセメント(ガラスポリアルケン酸塩セメント )を形成および使用するにおいて、二フッ化水素アンモニウム添加量が増加する とともに可使時間の増加が観察される。 フッ化物を含有しないガラス上にこのアンモニウム塩を使用することにより、 フッ化物含有非硬化性ガラスとともに即(snap)硬化性ガラスさえも得ることがで きる。前者はガラス粉末を、水の存在でポリアクリル酸および酒石酸と反応させ て、ゲル化前に中和することができる。ゲル化前に中和を行うことは、ガラス核 を含まないセメントの形成にとって必須要件である。後者、すなわち即硬化性ガ ラスに関しては、可使時間の終わりに20秒以内で急速に硬化することができる というセメントはガラスアイオノマーセメント中に用いてもよく、これはその硬 化の速さと低い口腔内溶解性の点で指令硬化性樹脂系セメントと競合することが できる。 この方法は上記で説明したように微粒物質を形成するためにガラス上に適用し てもよく、それによってこのような物質は、フッ素放出貯蔵体として歯科用セメ ント処方中に使用するに適したものとなり、すべてではないにしても大部分の歯 科用材料硬化性経路に適用できる「反応性フィラー」とみなすことができる。 本発明により、一液性ペースト樹脂系、例えば、架橋性モノマー、光活性化開 始剤および上記で説明したような微粒物質等を含む光硬化性ペーストを作成する ことができる。このようなペーストには更に亜鉛含有ガラス、ポリアルケン酸お よび必要であればpHを4以下に保持するようにパックされた水が含まれてもよ く、また必要であれば反応したガラスからのBa、Srまたは他の2価のガラス 形成性の放射線不透過性カチオンを含んでもよい。もうひとつのペーストでは、 ガラスアイオノマー硬化反応に参画できる酸性ポリマーの水溶液を更に含んでも よい。これら二種類のペーストは、使用時まで互いに接触しないように(且つ好 ましくは、不透明パックおよび/または空気遮断パックとして)パックされた2 成分ペーストセメントパックとして存在してもよい。このようなパックでは、ど ちらのペーストもパックが解かれおよび/または他方のペーストと混合されるま では反応しないように、どちらかまたは両方のペーストが亜鉛を含まない酸崩壊 性のガラスおよび/または重合体酸および/または水を含むことが好ましい。 必要に応じて、ガラスは、ポリアルケン酸および水とともに、そして好ましく はキレート剤を含まないがガラスアイオノマーセメントを形成することができる ときにフッ素イオンが入っていく深さより大きい半径を持っ粒子である。この任 意形態ではフッ素が導入されるべきガラスをフッ化物溶液に加えるのが好ましい 。 発明を実施するための最良の形態 本発明を次に実施例によって説明する。 実施例1〜3:本発明によるガラスにフッ素を導入する方法、 実施例4:ガラス特性を失ったセメントゲルである微粒物質を作るための、得ら れたガラスの利用、 実施例5:本発明のもうひとつの方法、 実施例5:ガラスアイオノマーセメントを製造するための実施例5で得られたガ ラスの利用。実施例1 1)二フッ化水素アンモニウムNH4・HF22.877gを18.0gの水を加え たPTFE製ビーカーに加え、溶解した。 2)これに120.0gのシリカ、102.0gのアルミナ、112.0gの酸化カル シウムの組成を有する、サブミクロンのガラス(球状粒子)8.634gを添加 した。 3)得られたスラリーを、アンモニアの発生(直ちに、且つ強く発生)が止まる まで約2時間激しく撹拌した。 4)スラリーを、98℃から250℃へ段々と上げながらオーブン中で24時間 カ焼した。得られたフッ素導入処理ガラスはオフホワイト粉末であった。実施例2 ステップ1で二フッ化水素アンモニウムの量を2.877gの代わりに2.15 8gとした以外は実施例1と同様に行った。ただし、ステップ4ではスラリーは 220℃で24時間熱処理した。実施例3 ステップ1で二フッ化水素アンモニウムの量を2.877gの代わりに1.43 9gとした以外は実施例1と同様に行った。 サブミクロンのガラスを用いた実施例1〜3では、試薬の添加順序が変化して も、ガラス(特にその中のCaイオン)は全体が十分にフッ素導入処理された; したがってNH4・HF2はガラスと乾式混合され、その後水を加えて撹拌しても 同様にうまくいく。後者の方法は、ガラスが1ミクロンより大きく、且つ実施例 4で特定された用途を考えている場合に好ましい。試薬添加の後者の順序では、 アンモニアの発生は極めて安定でゆっくりしている。実施例4 実施例1〜3で得られた各生成物に更に以下の工程を加えた: 5)得られたガラス(5部)を0.4部の乾燥ポリアクリル酸および0.15部の 酒石酸と混合して5.55部の粉体成分を調製した。 6)4.90部の水、2.45部の乾燥アクリル酸および0.98部の酒石酸から 8.33部の液体成分を調製した。 7)5.55部の粉体成分と8.33部の液体成分と混合して、ガラスを品質低下 または溶解してセメントゲルを形成した。ガラスは全体としてフッ素導入処理に よって活性を失い、酸中でゲル化はしたが硬化はしなかった。 8)得られたセメントゲルをオーブン中で100〜105℃で24時間乾燥して 硬化させた。 9)硬化したセメントゲルを磨砕して45ミクロンの篩を通した。篩い分けした ロットはフッ素導入したガラス特性喪失セメントまたは磨砕セメントと呼んでも よく、または他の術語としてアイオノマーゲルと呼んでもよい。これは樹脂系の 歯科用修復材料中でフッ素放出成分として用いてもよい。 実施例1で用いた二フッ化水素アンモニウムの量はガラスの酸化カルシウム由 来のすべての酸素をフッ素イオンで置換するように選んだ。実施例2および3で それより少ない量を用いたのは置換されたものが全量より少ないことを明らかに 意味している。ガラス中のフッ化物の量は、得られた樹脂変性セメントからのフ ッ素放出、セメント形成におけるガラスの反応性、および得られたガラスアイオ ノマーセメントの強度に関係するであろう。これらの実施例では220℃以上の 温度は必要とされない。実施例5 添加順序を、NH4・HF2、次に水、次にガラスの順にした以外は実施例1〜 3と同様に行った。しかし、実施例5ではガラスは5ミクロンの球とした。表面 の激しい反応が始まるとともに即刻且つ強いアンモニア発生が起こった。生成物 はCaF2結晶に富んだ約0.5μmの均一な厚さの外層と影響を受けていない内 部核を持ったガラス粒子であった。実施例6 実施例5で得られたガラス粒子を、分子量50000のポリアクリル酸PAA の50%水溶液と粉体:液体=2:1の比率(すなわち、ガラスが化学量論的比 率よりも過剰)で、酒石酸または他のキレート剤を含まないで混合した。混合物 は約2.5分問の可使時間を有しており、それからほとんど瞬間的に硬化した。 驚くべきことにこの方法は、有用な迅速硬化性ガラスアイオノマーセメントを提 供すると推測される、なぜなら、PAAによるCaF2に富んだ外層の溶解は約 2分(反応に導かない)を要し、PAAがその下にある影響を受けていないガラ スに達した(これはフッ素導入の均一性のためすべての粒子でほぼ同時に起こっ た)ときに、ガラスアイオノマーの硬化反応は突然で急激であったからである。実施例7 全体的に上記実施例の方法を用いて、2種類の亜鉛系ガラス(Z45およびZ 72)をフッ素化した。Z45はフッ化物を含まず、一方Z72はフッ化物含有 ガラスである。しかし、どちらもフッ素イオンを放出しないガラスアイオノマー セメントを提供する。この実施例は、極めて速硬性のZ45ガラスから、フッ素 放出性で可使時間を有する「従来の」セメントを創造するものであり、且つZ7 2ガラスから放出性フッ素イオンを創造するものであって、更にそれらから光硬 化性セメントを創造するものである。Z45およびZ72の組成は後に記載した 。 ガラスは、次のように二フッ化水素アンモニウムを用いてフッ素導入した: 粉末形ガラスを二フッ化水素アンモニウム水溶液中へ投入して撹拌した。 撹拌はアンモニアが発生している12時間の間行った。 得られたスラリーを220℃のオーブンに入れ、スラリー状態を留めてい る間は時々撹拌を行った。この温度で12時間保持した。この温度ではアンモニ ウム塩が全量確実に分解する。 乾燥した、青白いアニールされたガラスを適当な手段、例えば手、ブレン ダー、またはボールミルによって分散した。 上記のプロトコルによりZ45ガラスを6種類のフッ素導入を実施し、Z45 /F/1〜6と名付けた。 表1:Z45ガラスのフッ素化 *添加順序:ガラス、塩、水。これ以外の5種類については、塩、水、ガ ラスの添加順序で行った。 フッ素導入に使用したアンモニウム塩の量はZ45ガラス中に含有されるカル シウムイオンの量によって決められる。Z45ガラスの組成は次の通りである: 89.74gのZ45ガラスはCaOのCaおよびOを0.1788モル含んで いる。0.1788モルのOをFで置換するに要するFの当量は3.396gであ り、Fの3.396gを含む二フッ化水素アンモニウムの量は5.098gである 。このことは、アンモニウム塩の2.842gとZ45ガラスの50.00gとが 当量であることを意味する。組成Z45/F/1およびZ45/F/2がこれに 相当する。Z45/F/3、5および6ではCaO中のOのすべてをFに変換す るに要するFの量よりも少ない。一方、Z45/F/4は過剰のFイオンを含ん でいる。 Z72ガラスのCaOのすべてのOを化学量論的にFに変換するために二フッ 化水素アンモニウムの使用を試みた。Z72ガラスの組成は次の通りである: 100gのZ72には生石灰CaOが16.10g(0.2875モル)が含ま れる。これはFの5.4625gと当量であり、二フッ化水素アンモニウムの8. 1955gと当量である。したがって、50.00gのZ72は、そのすべての CaOが化学量論的にフッ化物に変換するために4.10gのアンモニウム塩を 必要とする。Z45/F/xセメントの特性 無水セメント粉末を作成するために、Z45/F/xガラスを乾燥ポリアクリ ル酸(PAA)、および酒石酸(TA)とブレンドした。このブレンド物を粉体 :液体比(p:l)が3.6:1の割合でポリアクリル酸系水溶液と混合してセ メントを作成した。得られたセメントは、2部のZ45/F/xを、50重量% PAAおよび10重量%のTAの水溶液の1部と混合することと等価である。 Z45/F/xセメントのハンドリング特性 室温(22℃および50%RH)で測定したZ45/F/xセメントの作業時 間および硬化時間は次表の通りである: 二フッ化水素アンモニウムはセメントの可使時間および硬化時間を増加するよ うであり、高速硬化のZ45ガラスから実用的なセメントを作るようである。ガ ラス網目構造中へFが多く入るほど得られるセメントの可使時間を長くし、これ はガラス中でのFイオンの酸性度の増加(アルカリ度の減少)によるものと考え られる。 Z45/F/xセメントの、37℃蒸留水中24時間、1週間、2週間および 4週間保存後の二軸曲げ強度および圧縮強度を測定し、次の表に示した。注:強度値および括弧内の添付値は6個の測定値の平均値および標準偏差値であ る。 圧縮強度とちがって、セメントの二軸曲げ強度は保存期間が違ってもあまり 違わない。全体として、CaOが理論的に化学量論的にフッ化カルシウムに変換 しているZ45/F/1が最も良好であるように見える。F45/F/xセメントからのフッ素放出 F45/F/2、F45/F/3およびF45/F/4セメントからのフッ素 放出を1mm×10mm径のセメント円板を37℃の蒸留水100ml中に浸漬 して評価した。上記セメントのフッ素含有量 注:ガラス中の理論F量はガラス50gを処理するために使用した二フッ化水素 アンモニウムの量から計算した; ガラス中の実測F量はX線蛍光を用いて測定した。 (理論F量/実測F量)の比から、F処理の効率はF試薬の使用量(ガラス 中の理論F量)が増加するとともに減少することがわかった。 フッ素放出量は次表の通りであった: セメントから放出されたフッ素量はセメント構成ガラスのフッ素含有量の傾向 と一致しなかった。しかし、より重要なことは、セメントからのフッ素放出量の 大きさは市販のポリアルケン酸塩セメントによって示された大きさのレベルであ る。したがって、これらセメントと同様に、この例のセメントは、修復された歯 にう食抑制作用を付与することが期待されるかもしれない。Z72セメントの特性 ガラスZ72(既にフッ素を含有しているがフッ素を溶出しない)を上記のよ うにフッ素導入した。フッ素導入ガラス(「Z72/F」)を用いて、歯科用樹 脂コンポジットおよび従来のガラスアイオノマーセメントの混成物である樹脂変 性セメントを作製し、青色光を用いて4×20秒間硬化し(曲げ用サンプル)、 または40秒/層光硬化によって2mmの層を調製した(圧縮サンプル)。 LC48〜50セメントおよびその後に調製したものの圧縮および二軸曲げ強 度はZ72(すなわち、非アンモニウムF塩処理なし)樹脂セメントに劣るもの ではない。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.ガラスをフッ化アンモニウム溶液と接触させることを含む、2ミクロン以下 のガラス粒子中へのフッ素イオン導入方法。 2.フッ化アンモニウムが二フッ化水素アンモニウムNH4・HF2、フッ化アン モニウム、アンモニウムヘプタフルオロタンタレート(V)、アンモニウムヘキ サフルオロゲルマネート(IV)、アンモニウムヘキサフルオロニオベート、アン モニウムヘキサフルオロホスフェート、アンモニウムヘキサフルオロシリケート アンモニウムヘキサフルオロチタネート(IV)、アンモニウムテトラフルオロボ レート、アンモニウムトリフルオロアセテートまたはアンモニウムトリフルオロ メタンスルホネートである請求項1に記載の方法。 3.ガラスが酸崩壊性ガラスである請求項1または2に記載の方法。 4.ガラスがアルミノシリケートガラスである請求項1〜3のいずれかに記載の 方法。 5.ガラス粒子が1.5ミクロン以下である請求項1〜4のいずれかに記載の方 法。 6.ガラス粒子が1ミクロン以下である請求項5に記載の方法。 7.溶媒がガラス粒子およびフッ化物に加えられる請求項1〜6のいずれかに記 載の方法。 8.ガラス粒子がフッ化物溶液へ加えられる請求項1〜6のいずれかに記載の方 法。 9.フッ素イオンがガラス粒子の厚さ全体にわたって導入される請求項1〜8の いずれかに記載の方法。 10.請求項1〜9のいずれかの方法によって導入されたフッ素イオンを有する ガラス粒子。 11.ガラスが、フッ素イオンが導入されている深さよりも大きい半径を持つ粒 子である請求項3または4に記載の方法。 12.ガラス粒子がフッ化物溶液へ加えられる請求項11に記載の方法。 13.請求項11または12の方法によって導入されたフッ素イオンを有するガ ラス粒子。 14.請求項13に記載のガラス、ポリアルケン酸またはその前駆体、および水 を含むガラスアイオノマーセメント。 15.キレート剤を含まない請求項14に記載のガラスアイオノマーセメント。
JP53826098A 1997-03-03 1998-02-26 ガラス粒子中へのフッ素イオンの導入 Pending JP2001513743A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
GB9704104.0 1997-03-03
GB9704104A GB2322855A (en) 1997-03-03 1997-03-03 Introducing fluoride ions into glass
PCT/GB1998/000607 WO1998039263A1 (en) 1997-03-03 1998-02-26 Introducing fluoride ions into glass particles

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001513743A true JP2001513743A (ja) 2001-09-04

Family

ID=10808424

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP53826098A Pending JP2001513743A (ja) 1997-03-03 1998-02-26 ガラス粒子中へのフッ素イオンの導入

Country Status (5)

Country Link
EP (1) EP0964834B1 (ja)
JP (1) JP2001513743A (ja)
DE (1) DE69816596T2 (ja)
GB (1) GB2322855A (ja)
WO (1) WO1998039263A1 (ja)

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB1119784A (en) * 1965-10-26 1968-07-10 Brockway Glass Co Inc Process for treating glass surfaces
NL6708670A (ja) * 1967-06-21 1968-12-23
FR1563858A (ja) * 1968-02-02 1969-04-18
CA1092358A (en) * 1977-08-18 1980-12-30 Leon Levene Method of strengthening glass articles with potassium fluoride-metal acetate
JPS5938926B2 (ja) * 1980-06-04 1984-09-20 而至歯科工業株式会社 フルオロ錯塩を含む歯科用グラスアイオノマ−セメント硬化液
JPS6267008A (ja) * 1985-09-20 1987-03-26 G C Dental Ind Corp 歯科用グラスアイオノマ−セメント用フルオロアルミノシリケ−トガラス粉末
JPH0755882B2 (ja) * 1987-02-13 1995-06-14 而至歯科工業株式会社 歯科用グラスアイオノマーセメント用ガラス粉末

Also Published As

Publication number Publication date
DE69816596T2 (de) 2004-04-15
EP0964834B1 (en) 2003-07-23
EP0964834A1 (en) 1999-12-22
WO1998039263A1 (en) 1998-09-11
DE69816596D1 (de) 2003-08-28
GB9704104D0 (en) 1997-04-16
GB2322855A (en) 1998-09-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4143018A (en) Cements
Nicholson Chemistry of glass-ionomer cements: a review
EP0241277B1 (en) Method of preparing radioopaque cross-linked poly(carboxylic acid) dental cement
US4569954A (en) Dental cement composition comprising poly(carboxylic acid) and chelating agent
US4043327A (en) Curable compositions
JP3607287B2 (ja) フッ化物イオン浸出性ガラスおよびそれらを含む歯科用セメント組成物
JPS63201038A (ja) 歯科用グラスアイオノマ−セメント用ガラス粉末
EP0588878A1 (en) UNIVERSAL DENTAL AND MEDICAL CEMENT BASED ON WATER.
US10865133B2 (en) Dental glass and dental composition
EP0883586B1 (en) Cement obtainable from the reaction of organic polyacids with a base
JPS632522B2 (ja)
US4337186A (en) Hardenable compositions
EP0967956B1 (en) Particulate hydrogel material
KR100556902B1 (ko) 액상 규산소다를 이용한 무기 바인더의 제조방법
JP2001513743A (ja) ガラス粒子中へのフッ素イオンの導入
JP5973305B2 (ja) フルオロアルミノシリケートガラス粉末を製造する方法
KR101868873B1 (ko) 폴리아크릴산계 공중합체를 포함하는 치과용 시멘트 조성물
CA3101605C (en) Dental fluoroaluminosilicate glass powder
WO2015152129A1 (ja) 歯科用硬化性組成物及びその製造方法
Park et al. Setting reaction and resultant structure of zinc phosphate cement in various orthophosphoric acid cement-forming liquids
JP2802100B2 (ja) 歯科用セメント材料
JPH05311126A (ja) 硬化性組成物
JPH0138081B2 (ja)
JPH034501B2 (ja)
JPH0559859B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050228

A072 Dismissal of procedure

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A073

Effective date: 20050816