JP2001510928A - 間接加熱される陰極を有するイオン源の出力制御装置 - Google Patents

間接加熱される陰極を有するイオン源の出力制御装置

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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J27/00Ion beam tubes
    • H01J27/02Ion sources; Ion guns
    • H01J27/08Ion sources; Ion guns using arc discharge

Abstract

(57)【要約】 間接加熱陰極を有するイオン源の電力供給を制御する電力制御装置において、フィラメントと陰極の間にバイアス電位を供給する陰極バイアス電源は、フィラメントと陰極の間の領域における電子流のインピーダンス変化に影響される出力を有する。このインピーダンス変化は、例えば、この領域の物質の化学変化、ガス圧の変化、或いは物理的変化に起因して発生する。電力制御装置におけるバイアス供給コントローラは、陰極バイアス電源ユニットの出力電力を所望レベルに維持し、これによりフィラメントと間接加熱陰極の間の電子流のインピーダンス変化の影響を受けなくする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、間接加熱される陰極を有するイオン源の電源を制御するための出力
制御装置に関するものである。
【0002】 熱陰極のイオン源は良く知られており、例えば、いわゆるフリーマンのイオン
源や、いわゆるベルナスのイオン源もこれに含まれる。これらのイオン源は、フ
ィラメント電源からフィラメントに通電することにより直接加熱されるフィラメ
ント陰極を内蔵している。イオン源は、フィラメントが入ったアークチャンバを
備えており、このアークチャンバに、ガスもしくは蒸気化された物質が供給され
る。陰極フィラメントがフィラメント電流によって一旦充分に加熱されると、陰
極から熱電子が放出される。陰極がアークチャンバ内の陽極に対して充分に負の
電位に保持されれば、陰極と陽極の間を流れるアーク電流によって、アークチャ
ンバ内にプラズマが生成される。通常、陰極は実際上アークチャンバの壁により
形成される。
【0003】 このようにしてアークチャンバで生成されたプラズマの中で、原料ガスもしく
は蒸気の分子はイオン化され、これらの陽イオンは、アークチャンバに対して相
対的に負の電位に保持された抽出電極によりアパーチャを介してアークチャンバ
から抽出される。抽出されたイオンは、多くの応用が可能なイオンビームを生成
するのに利用し得る。重要な応用の1つに、望ましい導電性の条件を与えるため
に、半導体に不純物元素を注入する目的で、半導体基板(ウェーハ)に向けて望
ましい不純物元素物質のイオンビームを打ち込むというイオンビーム注入がある
【0004】 フリーマン型のイオン源の1つ、特にイオンビーム注入装置のためのものはUS
-A-4578589に開示されている。このフリーマンイオン源は、陰極フィラメントを
通じて加熱電流を供給するフィラメント電源と、アーク電源とを含んでいる。US
-A-4754200は、とりわけイオン注入装置に応用した場合のイオン源の性能を最適
化するために電源を制御する方法を開示している。
【0005】 US-A-5262652は、イオン注入装置用途におけるベルナス型のイオン源の一例を
開示している。ここでも、ベルナス型のイオン源は、フィラメントを介して加熱
電流を供給するためのフィラメント電源に接続され、直接加熱される陰極フィラ
メントを有すると共に、別に、フィラメントと陽極もしくはアークチャンバ本体
との間に所望のアーク電位を付与するためのアーク電源を有している。
【0006】 上述したUS-A-4754200は、イオン源の電源を制御するための回路を開示してい
る。このように、フィラメントとアークチャンバ本体(もしくは陽極)との間に
一定のアーク電圧を与え、それから望ましいアーク電流を得るようにフィラメン
ト電源を調節することは既知である。また、電力デマンド信号によってフィラメ
ント電源を制御すること、即ち入力電力デマンド信号に応じて、フィラメント電
源から出力電力を得ることが知られており、フィラメント入力電力デマンドはア
ーク電流を一定に保つ中で、アーク電圧のエラーから導き出される。
【0007】 US-A-5497006は、ベルナス型ではあるが、間接加熱される陰極を備えたイオン
源を開示している。この構成において、供給源のアークチャンバ内の陰極は導電
性のボタン状の部材で形成されており、これは、イオン源の主たるプラズマチャ
ンバに対して、反対側に取り付けられたボタンの裏側にある別のフィラメントか
ら間接的に加熱される。電源は、アーク電源やフィラメント電源のみならず、フ
ィラメントと陰極ボタンの間に必要なバイアス電位を付与する陰極バイアス電源
も含んでいる。作動の際に、フィラメントは陰極ボタンに対して負にバイアスさ
れるので、フィラメントにより放出される熱電子は加速されてボタンの後面に衝
突し、これによってボタン陰極を加熱するので、この陰極は次いでイオン源のプ
ラズマアークを開始もしくは維持するための電子をプラズマチャンバに放出する
【0008】 イオン源の中に間接的に加熱される陰極を備えたこの構成は、陰極自体、もし
くは陰極の加熱フィラメントの交換が必要になるまでのイオン源の寿命を大きく
延ばす。間接加熱される陰極を備えたイオン源の上述の形態は、これまで述べて
きたように、間接加熱陰極型イオン源として今後言うことにする。
【0009】 US-A-5497006は、フィラメント電源ユニット、陰極バイアス電源ユニット及び
アーク電源ユニットを有するイオン源と、これらの電源ユニットを制御するため
の出力制御装置とを開示している。この米国明細書においては、これらの電源の
各々に、プログラム可能な電源ユニットが使用されている。アーク電源ユニット
は、入力電圧デマンドレベルに応じて、出力アーク電圧を付与するように制御さ
れる。陰極バイアス電源ユニットにより陰極ボタン及びフィラメント間に印加さ
れるバイアス電圧は、所望のアーク電流と、アーク電源によりアークに流され測
定される電流との間の差に応じて、この差が最小となるように設定される。この
ようにして、アーク電流がデマンド値以下の場合は、陰極バイアス供給電圧は陰
極ボタンに流される加熱エネルギを増すように増加され、これによってアークチ
ャンバ内のプラズマのインピーダンスを低減させ、結果的にアーク電流を増加さ
せる。US-A-5497006におけるフィラメント電源は、次に、陰極バイアス電源によ
って供給される電流を所望の電流レベルと等しく保持するように制御される。こ
のようにして、陰極バイアス電源からの電流は、フィラメント電源によりフィラ
メントに印加される電圧を増減させることにより、所要のデマンドレベルに維持
される。
【0010】 本発明は、特に電源のプラズマアークの制御により、安定性を改善し、供給源
の寿命を最長化し、速い応答速度を得るために間接的加熱陰極型イオン源の種々
の電源を制御する方法の改良を企図している。
【0011】 本発明の1つの側面によると、フィラメント電源ユニット、陰極バイアス電源
ユニット及びアーク電源ユニットを有する、前述で規定した間接加熱陰極型イオ
ン源の電源制御のための出力制御装置は、アーク電源のパラメータと該パラメー
タのデマンド値との差に応答して、前記差を最小化するのに必要な陰極バイアス
電源ユニットの出力電力を表すバイアス電力デマンド信号を出すと共に、該バイ
アス電力デマンド信号に応答して、前記陰極バイアス電源ユニットの前記出力電
力を前記必要な出力電力に維持するバイアス供給コントローラを備えている。
【0012】 バイアス供給コントローラは、陰極バイアス電源ユニットの出力電力を所要レ
ベルに保持するように作動するので、陰極に送られる電力は、陰極バイアス負荷
のインピーダンス、即ちフィラメントと間接加熱陰極自体との間の領域の電子流
のインピーダンス変化には影響されない。このようなインピーダンス変化は、例
えばこの領域における物質の化学的変化やガス圧の変化、或いは物理的変化に起
因して発生し得る。
【0013】 例えば、陰極バイアス電源の出力電圧が直接的に制御される先行技術の制御装
置においては、陰極バイアス負荷インピーダンスの変化は、陰極バイアス電流に
変化を生じさせ、従って、陰極バイアス電源ユニットから陰極に送られる電力に
変化を生じさせる。US-A-5497006に開示された先行技術の構成では、陰極バイア
ス電力のこの変化は、陰極バイアス電流を所要値に戻すためにフィラメント電源
を調節することで、補償されなければならない。本発明の構成では、陰極バイア
ス電源ユニットの出力はデマンド値に適合するように直接制御されるので、バイ
アス負荷インピーダンスの変化は、バイアス負荷に送られる電力をデマンド値に
保持するために外部からの補償を必要としない。
【0014】 バイアス電力デマンド信号を出すのに使われるアーク電源のパラメータは、ア
ーク電源への主な制御入力がアーク電流デマンド信号かアーク電圧デマンド信号
かによって、アーク電源ユニットの出力電圧もしくは出力電流のいずれかとしう
る。上記の出力制御装置は、陰極バイアス電源ユニットと共に使用されるのが好
適であり、該陰極バイアス電源ユニットは、該電源ユニットの出力電圧を表すバ
イアス電圧フィードバック信号と該電源ユニットの出力電流を表すバイアス電流
フィードバック信号とを出し、前記バイアス供給コントローラは、前記バイアス
電圧フィードバック信号及び前記バイアス電流フィードバック信号の積からバイ
アス電力フィードバック信号を導き出すバイアス乗算器と、前記バイアス電力フ
ィードバック信号及び前記バイアス電力デマンド信号の差からバイアス電力エラ
ー信号を導き出すバイアス電力比較器と、前記陰極バイアス電源ユニットに出力
制御信号として印加するために前記バイアス電力エラー信号を調整すると共に、
前記バイアス電力エラー信号を減じるように前記電源ユニットの出力を制御する
、積算器を含むバイアス電力エラー調整フィルタとを含んでいる。このようにし
て、比較的に速いバイアス電力制御ループが形成され、陰極バイアス電源ユニッ
トにより供給される出力電力がバイアス電力デマンド信号によって決定されるレ
ベルに維持されることが確実にされる。
【0015】 また、前記バイアス供給コントローラは、前記アーク電源のパラメータと該パ
ラメータの前記デマンド値との前記差からアークパラメータエラー信号を導き出
すアークパラメータ比較器と、前記バイアス電力デマンド信号を与えるために前
記アークパラメータエラー信号を調整する、積算器を含むアークパラメータエラ
ー調整フィルタとを含んでいることが好適である。
【0016】 本発明はまた、前述したように、フィラメント電源ユニット、陰極バイアス電
源ユニット及びアーク電源ユニットを有する間接加熱陰極型イオン源の電源を制
御する電力制御装置を提供しており、この装置は、好適には、フィラメント供給
コントローラを備えており、該フィラメント供給コントローラは、前記パラメー
タの所望値に対するバイアス電源のパラメータのエラーに応答して、該エラーを
最小化するのに必要なフィラメント電源ユニットの出力を表すフィラメント電力
デマンド信号を出すと共に、前記フィラメント電力デマンド信号に応答して、前
記フィラメント電源ユニットの前記出力電力を前記必要な電力に維持する。
【0017】 このフィラメント電源コントローラは、上述したバイアス供給コントローラと
一緒に或いは独立して使用することができる。上述したフィラメント供給コント
ローラは、フィラメントに送られる電力が、直接制御され、従って、フィラメン
トの寿命の間に上昇する傾向のあるフィラメントインピーダンスの変化に関係な
いことを保証する利点がある。
【0018】 US-A-5497006に記述されている先行技術の例においては、フィラメント電源ユ
ニットの出力電圧のみが制御されている。その結果、フィラメントインピーダン
スの増加がフィラメント電流の減少を生じさせ、フィラメントに送られる電力に
応分の減少が生じる。フィラメント電力を維持するためにフィラメントインピー
ダンスのこの変化に対して内部補償するための用意は何らなされていない。その
代わり、先行技術の米国明細書では、フィラメント電力の減少は、多分、陰極バ
イアス電流の減少をもたらす陰極バイアスインピーダンスの増加を生み出し、実
質的にフィラメント電源を補償するために印加される電圧デマンド信号の増加を
もたらす。しかし、米国特許の先行技術で開示された制御ループは、陰極バイア
ス電流の減少、従って陰極への電力の送出を必要としており、これによりイオン
源の主アークチャンバにおけるプラズマアークに影響する可能性がある。
【0019】 上述した装置は、フィラメント電源ユニットと共に好適に使用され、該フィラ
メント電源ユニットは、該フィラメント電源ユニットの出力電圧を表わすフィラ
メント電圧フィードバック信号と、該フィラメント電源ユニットの出力電流を表
わすフィラメント電流フィードバック信号とを出し、前記フィラメント供給コン
トローラは、前記フィラメント電圧フィードバック信号及び前記フィラメント電
流フィードバック信号の積からフィラメント電力フィードバック信号を導き出す
フィラメント乗算器と、前記フィラメント電力フィードバック信号及び前記フィ
ラメント電力デマンド信号の差からフィラメント電力エラー信号を導き出すフィ
ラメント電力比較器と、前記フィラメント電力エラー信号を調整して、該フィラ
メント電力エラー信号を減じるように前記フィラメント電源ユニットの出力を制
御して、前記フィラメント電源ユニットに出力制御信号として印加する、積算器
を含むフィラメント電力調整フィルタとを備える。このようにして、フィラメン
ト電源の出力電力を要求レベルに維持することを保証する内部制御ループが提供
されている。
【0020】 フィラメント供給コントローラは、好ましくは、前記フィラメント電力デマン
ド信号を出すためにバイアスパラメータエラー信号を調整する、積算器を含むバ
イアスパラメータエラー調整フィルタを含んでいる。
【0021】 上記で使用されるバイアス電源パラメータは、前記陰極バイアス電源ユニット
の出力電圧でよく、この場合、前記エラーは前記出力電圧と前記出力電圧の所望
値の差である。代わりに、バイアス電源パラメータは、前記陰極バイアス電源ユ
ニットの出力電流でもよく、その場合、前記エラーは前記出力電流と前記出力電
流の所望値の差である。
【0022】 しかし、前記バイアス電源パラメータは、陰極バイアス電源ユニットにより供
給される負荷のインピーダンスであることが好ましい。
【0023】 本発明の更なる側面においては、フィラメント電源ユニット、陰極バイアス電
源ユニット及びアーク電源ユニットを有する、前述で規定された間接加熱陰極型
イオン源の電源を制御するための電力制御装置が提供されており、好ましくは、
この装置は、前記陰極バイアス電源ユニットによって供給される負荷のインピー
ダンスを表す信号に応答して、前記バイアス負荷インピーダンスを所望値に維持
するために、前記フィラメント電源ユニットを調節するフィラメント供給コント
ローラを更に備えている。このフィラメント供給コントローラは、上記のバイア
ス供給コントローラと組み合わせて或いは独立して使用してもよい。
【0024】 陰極バイアス負荷のインピーダンスを一定に維持するようにフィラメント電源
を制御することにより、陰極バイアス負荷インピーダンスを制御するのに、外部
からの別の陰極命令信号が必要なくなる。陰極バイアス負荷インピーダンスを実
質的に一定に維持することにより、必要とされるアーク電力の変化に対しても、
陰極バイアス電源のための電力制御ループにおける利得を、より一定に保つこと
ができる。利得制御と陰極バイアス電源ユニットの安定性は、陰極バイアス電源
の最大出力まで保持できる。実際には、陰極バイアス負荷の制御されたインピー
ダンス値は、陰極バイアス電源ユニットの電圧及び電流の最大出力性能に合わせ
て選択することができ、その結果、電源の出力性能を最大限に利用することがで
きる。
【0025】 従って、上記の装置は、前記負荷に対する出力電圧と正比例関係にある電圧フ
ィードバック信号及び前記負荷に対する出力電流と正比例関係にある電流フイー
ドバック信号を出す陰極バイアス電源ユニットと一緒に使用してもよく、この場
合、前記正比例関係は、フィードバック電圧信号の値がフィードバック電流信号
の値と等しくなるとき、出力電圧の出力電流に対する比率がバイアス負荷インピ
ーダンスの所望値と等しくなるようになっている。そして、前記フィラメント供
給コントローラは、前記フードバック電圧及び電流信号値間の差を最小化するよ
うに応答してもよい。このため、フィラメント供給コントローラは、陰極バイア
ス電源ユニットからの電圧フィードバック信号と電流フィードバック信号の間の
差からバイアス負荷インピーダンスエラー信号を導き出すインピーダンス比較器
を含んでいてもよい。
【0026】 本発明の一実施形態について、別個のフィラメント電源ユニット、陰極バイア
ス電源ユニット及びアーク電源ユニット、並びにそれらのためのバイアス供給コ
ントローラ及びフィラメント供給コントローラを有する間接加熱陰極型イオン源
の概略図である添付図面を参照して、以下に説明する。
【0027】 図を参照すると、イオン源10が概略的に表されている。このイオン源10は
、上述したUS-A-5497006に開示されたような間接加熱陰極型イオン源の形式のも
のでよい。従って、イオン源10は、導電性の内面を提供するアークチャンバ1
1,間接加熱陰極素子12及び別個のフィラメント13から構成されている。
【0028】 アーク電源ユニット14は、陰極素子12とアークチャンバの壁11との間に
アーク電位を印加し、陰極素子12は、アークチャンバ11の壁に対して負にバ
イアスされている。陰極バイアス電源ユニット15は、陰極素子12とフィラメ
ント13の間に陰極バイアスを印加するために接続されており、フィラメント1
3は陰極素子12に対して負にバイアスされている。フィラメント電源ユニット
16は、フィラメント13を通るDC加熱電流を供給する。
【0029】 陰極素子12は、アークチャンバ11の壁にあるアパーチャ18を通って延び
るシリンダ17として構成することができ、このシリンダは“ボタン”19によ
り内端が閉じられている。フィラメント13は、ボタン19の近くではあるがそ
の内面から間隔を置かれて配置されている。
【0030】 作動の際、イオン源10の構造全体は、排気領域に入っている。望ましい原料
ガスがアークチャンバ11の内部に供給される。フィラメント電源ユニット16
は、充分な電力がフィラメント13に供給され、これが熱電子を放出するように
制御される。陰極バイアス電源ユニット15は、これらの放出電子を加速し、陰
極素子12のボタン19の隣接面を衝撃してエネルギを伝えるように制御される
。ボタン19に流れたこのエネルギは、陰極素子12のボタンを効果的に加熱す
る。陰極素子12に伝えられる加熱電力は、主にバイアス電源ユニット15によ
り供給される電力に依存する。
【0031】 陰極素子12は、次にアークチャンバ内部に電子を放出するように、充分に加
熱される。これらの放出電子は、次いでアーク電源ユニット14により作られる
電界により加速される。アークチャンバ11内でのこれらの加速電子及び原料ガ
スの分子間で起こる衝突がこれらの分子をイオン化する傾向があり、利用できる
電子の数を増やし、イオンチャンバ11内にアークプラズマを生成する。アーク
電源ユニット14は、アークチャンバ11のプラズマを流れる電流を制御する。
【0032】 実際上は、アークチャンバの中央領域にプラズマを集中させるために、アーク
チャンバ11内に磁場を発生させる。この目的のための構成はこの技術で良く知
られている。
【0033】 イオン源として機能させるために、アークチャンバ11はアパーチャを有して
おり、アークチャンバ内のプラズマに生成したイオンは、アークチャンバ11の
電位に対して負電位にある抽出電極によって取り出される。アークチャンバから
イオンを抽出し、必要なイオンビームを生み出すための構成もこの技術で良く知
られており、ここで更に記載することはしない。
【0034】 これまで述べた構成は、US-A-5497006に開示されている構成と類似している。
【0035】 各電源ユニット14,15及び16は、電圧デマンド入力20,21,22を
有するプログラム可能な電源であり、これらはそれぞれの電源ユニットの最大出
力電圧を制御するように設定できる。また、各電源ユニットが、対応する電流デ
マンド入力23,24,25を有しており、これらは対応する電源ユニットの最
大出力電流を設定するように制御できる。従って、各電源ユニットがそれぞれの
入力において電圧デマンド及び電流デマンドの信号に応答し、出力電流が電流デ
マンド入力を超えない限りにおいて、電圧デマンド入力に対応する出力電圧を出
す。実際上、プログラム可能な電源ユニット14,15及び16は、通常、制御
された電流モードもしくは制御された電圧モードのいずれかで用いられる。添付
図面において、電源は、制御電流モードで作動するものとして示されており、各
電源が可能な限り高い入力レベルに設定された対応電圧デマンド入力を有する。
このモードでは、各電源が、要求される入力電流を出すのに充分な出力電圧を設
定するように作動する。
【0036】 各電源ユニットへの電圧デマンド及び電流デマンドの入力信号は、ゼロ出力電
圧もしくは電流に適切に対応しているゼロボルトから、最大出力電圧もしくは電
流に対応している5ボルトまで変化が可能である。本実施形態の場合、アーク電
源ユニットは、ゼロから7アンペアの出力電流範囲でゼロから150ボルトの出
力電圧範囲を有しており、陰極バイアス電源ユニット15は、ゼロから600ボ
ルトの出力電圧範囲とゼロから2アンペアの出力電流範囲を有しており、フィラ
メント電源ユニット16は、0から7.5ボルトの出力電圧範囲とゼロから80
アンペアの出力電流範囲を有している。
【0037】 各電源ユニット14,15及び16はまた、各ライン26,27,28に電圧
フィードバック信号を出し、各ライン29,30及び31に対して電流フィード
バック信号を出す。これらのフィードバック信号はまた、電源の出力電圧及び出
力電流の最大範囲に対応する0から5ボルトの間の電圧範囲を有する。こうして
、陰極バイアス電源ユニット15が600ボルトの出力電圧と2アンペアの出力
電流を流しているときは、電圧フィードバック信号及び電流フィードバック信号
27,30は最大を表す5ボルトとなる。
【0038】 アーク電源ユニット14は、電流制御入力23のアーク電流デマンド信号(ア
ークIデマンド)によって制御される。電圧制御入力20は最大(5ボルト)に
設定される。陰極バイアス電源ユニット15は、バイアス供給コントローラ32
から電流デマンド信号を、その電流制御入力24に受ける。陰極バイアス電源ユ
ニット15の電圧制御入力21は、最大(5ボルト)に設定される。フィラメン
ト電源ユニット16の電流制御入力25は、フィラメント供給コントローラ33
からの電流デマンド信号を受ける。フィラメント電源ユニット16の電圧制御入
力22は、最大(5ボルト)に保持される。
【0039】 バイアス供給コントローラ32は、ライン34のアーク電圧デマンド信号(ア
ークVデマンド)と、ライン26上のアーク電源ユニット14からの電圧フィー
ドバック信号とで構成される制御入力を受ける。フィラメント供給コントローラ
33は、ライン35への陰極バイアス電源ユニット15からの電圧フィードバッ
ク信号27と、ライン36へのバイアス電源ユニット15からの電流フィードバ
ック信号30とで構成される制御入力を受ける。
【0040】 図示された構成において、システムで受け取られる唯一の外部制御信号は、ラ
イン34へのアーク電圧デマンドと入力23へのアーク電流デマンドである。
【0041】 バイアス供給コントローラ32は、陰極バイアス電源ユニット15に電力デマ
ンド制御を出す。上述したように、アーク電源ユニット14は、入力23へのア
ーク電流デマンドに応答して、アークIデマンドで表される要求電流に相当する
出力電流を出すために、このアーク電流を出すために必要な電圧が電源ユニット
の最大出力電圧より、ここでは150ボルトより低い限りにおいて、電源ユニッ
トから充分な出力電圧を出す。
【0042】 イオン源がアークチャンバ11で生成されるプラズマと共に作動していると仮
定すると、アーク電流が流れることができ、そして必要なアーク電圧はプラズマ
のインピーダンスに依存する。ライン26のこの出力アーク電圧は、比較器37
において、ライン34へのアークVデマンドで表される必要なアーク電圧と比較
される。実際のアーク電圧と必要なアーク電圧の間に何らかの差があれば、3項
(比例−積分−微分,Proportional Integral Derivative - PID)フィルタ39
で調整されたエラー信号をライン38へ出力する。該PIDフィルタ39は、積分 項を含み、陰極バイアス電源ユニット15のための電力デマンド信号として機能
する信号をライン40へ出す。
【0043】 陰極バイアス電源ユニット15の制御入力24の電流デマンド信号は、電源を
制御して、バイアス電源ユニットの必要出力電圧が最大出力電圧、ここでは60
0ボルトを超えない限りにおいて、イオン源におけるフィラメント13及び陰極
素子12間に要求出力電流を出すのに充分な出力電圧を出す。陰極バイアス電源
ユニット15で出される出力電圧値及び出力電流値は、出力電圧と出力電流の積
、即ち陰極バイアス電源ユニット15の出力電力を表す信号をライン42へ出す
乗算器41に接続されたライン27,30の各フィードバック信号で表される。
このライン42の電力信号は比較器43の中でライン40への電力デマンド信号
と比較される。ライン44へのバイアス電力エラー信号は、電源ユニット15に
よって実際に流される電力とライン40の信号で表される要求電力との差に相当
する。このエラー信号はその後、電源ユニット15の電流制御入力24に供給さ
れた電流デマンド信号を出すために、やはり積算器を組み込んだ別のPIDフィル タ45で調整される。
【0044】 バイアス供給コントローラ32の中に示されたフィードバックループは、陰極
バイアス電源ユニット15の出力電力を、要求アーク電圧とアーク電源ユニット
14により流される実際のアーク電圧の差に依存するライン40への要求電力と
実質的に等しく維持しするように作動する。ここで分かるように、陰極バイアス
電源ユニット15は、バイアス電源ユニット15により陰極バイアス負荷に流さ
れる電力を、イオン源のアークチャンバ内の化学変化,ガス圧の変化,或いは陰
極構造の物理的変化に起因して起こり得るような、上記負荷のインピーダンス変
化とは無関係に、実質的に一定に維持するように寄与する内部電力制御ループを
有している。
【0045】 バイアス供給コントローラ32の電力制御ループにおけるPIDフィルタ45は 、フィラメント13と陰極素子12のボタン19間の電子流により形成される陰
極バイアス負荷が大した熱慣性を持たないので、非常に速い応答を出すことがで
きる。その結果、バイアス供給コントローラ32の電力制御ループは、陰極に流
される実効電力が、アークパラメータの変化から生ずる陰極バイアス負荷インピ
ーダンスの変化とライン40への電力デマンドの変化の両方に対して、非常に早
く応答することを確実にする。
【0046】 このようにして、プラズマチャンバにおける(陰極素子12とプラズマチャン
バ11の壁の間の)アークが非常に短い時定数で正確に制御が可能となる。
【0047】 上述したように、イオン源の様々な変化は陰極バイアス負荷インピーダンスに
変化をもたらす。フィラメント供給コントローラ33は、陰極バイアス負荷イン
ピーダンスのそのような変化を最小化できるようにフィラメント13に流される
電力を制御するために作動する。しかし、フィラメント13の熱慣性のため、フ
ィラメント供給コントローラ33は、比較的ゆっくりと応答するように作動して
安定性を維持する。
【0048】 以上説明した実施形態において、陰極バイアス電源ユニット15は、供給ユニ
ットの最大出力電圧を供給ユニットの最大出力電流で割ったものが、本例では3
00オームに相当する望ましい陰極負荷インピーダンスに等しくなるように仕組
まれている。陰極バイアス電源ユニット15からのライン27及び30への電圧
及び電流フィードバック信号は、上記最大電圧及び電流の値に相当する5ボルト
という最大値を出すために、ライン27への電圧フィードバック信号がライン3
0への電流フィードバック信号に等しい場合には、陰極バイアス電源ユニットへ
の負荷インピーダンスが常に300オームであることが分かる。
【0049】 これらの電流及び電圧のフィードバック信号がライン35及び36によってフ
ィラメント供給コントローラ33の比較器46に供給される。ライン47へのエ
ラー信号は、これら電流及び電圧のフィードバック信号の差に相当し、従って、
このインピーダンスが(本実施形態においては)300オームと異なるときには
、陰極バイアス電源ユニット15の負荷インピーダンスのエラーに相当する。ラ
イン47へのこのエラー信号は更に、積算器を内蔵し、ライン49にフィラメン
ト電力デマンド信号を供給するPIDフィルタ48に供給される。
【0050】 ライン28へのフィラメント電圧フィードバック信号とライン31へのフィラ
メント電流フィードバック信号とは、フィラメントコントローラ33にある乗算
器ユニット50に供給され、出力電圧とフィラメント電源ユニット16の出力電
流の積、即ち電源ユニット16の電力出力を表す信号をライン51へ出す。ライ
ン51へのこの電力信号は、比較器52においてライン49の電力デマンド信号
と比較される。実際の電力とフィラメント電源ユニット16の要求電力との差を
表す信号は、ライン53により、フィラメント電源ユニット16の電流制御入力
25に供給するための電流デマンド信号を出す、積算器を含む更なるPIDフィル タに供給される。
【0051】 このようにして、電源ユニット16により供給される電流は、フィラメント電
源ユニット16からの総電力がライン49への要求電力に相当するように調整さ
れる。逆に、ライン49へのこの要求電力は、陰極バイアス負荷インピーダンス
を所定の一定値(ここでは300オーム)に維持するようなものである。
【0052】 上述したように、フィラメント供給コントローラ33におけるPIDフィルタ4 8及び54は、フィラメントの熱慣性に起因するフィラメント13の時定数に合
わせるために、比較的遅く反応するように配列されている。
【0053】 重要なのは、フィラメント13のインピーダンスのいかなる変化も、フィラメ
ント供給コントローラ33の内部電力制御ループにより自動的に補償されること
である。
【0054】 更に、陰極バイアスインピーダンスを一定に維持するためにフィラメント電力
を制御することによって、陰極バイアス電源ユニット15は飽和することなく、
広い出力電力範囲で作動することができる。
【0055】 また重要なことは、アークVデマンドとアークIデマンドの他には、何ら外部
制御信号を供給コントローラに必要としないことである。
【0056】 本発明の上記実施形態を、比較器、PIDフィルタ及び乗算器等の個々の構成要 素を参照しながら説明してきた。しかし、バイアス供給コントローラ32とフィ
ラメント供給コントローラ33の両方の機能とも、上述したような所要機能を提
供するように適当にプログラムされたデジタル信号処理装置として具体化するこ
とができる。
【0057】 上述の実施形態では、アーク電源ユニット14は電流制御入力23のアーク電
流デマンド信号を受け取り、その結果のアーク電圧がその後バイアス供給コント
ローラの比較器37においてアーク電圧デマンド信号と比較されるが、これらの
二つの動作は逆にすることができる。従って、アーク電圧デマンドは、電流制御
入力23を最大の5ボルトに保持したまま、アーク電源ユニット14への電圧制
御入力20に直接供給することができる。その後、ライン29の電流フィードバ
ック信号は陰極バイアス電源ユニット15を制御するためにアーク電流デマンド
と比較される。
【0058】 同様に、上述の実施形態はバイアス供給コントローラ32により制御された陰
極バイアス電源ユニット15の電流制御入力24を有しており、電圧制御入力2
1は最大の5ボルトに保持されているが、これら二つの制御を逆にすれば、電流
制御入力を5ボルトに保持し、バイアス供給コントローラ32からの制御入力が
電圧制御入力21に供給されることになる。
【0059】 ここでも、フィラメント電源ユニット16の制御入力22,25も逆にするこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 イオン源10の概略図である。

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 間接加熱陰極型イオン源の諸電源を制御するための出力制御
    装置であって、アーク電源のパラメータと該パラメータのデマンド値との差に応
    答して、前記差を最小化するのに必要な陰極バイアス電源ユニットの出力電力を
    表すバイアス電力デマンド信号を出すと共に、該バイアス電力デマンド信号に応
    答して、前記陰極バイアス電源ユニットの前記出力電力を前記必要な出力電力に
    維持するバイアス供給コントローラを備えた出力制御装置。
  2. 【請求項2】 前記アーク電源のパラメータが前記アーク電源ユニットの出
    力電圧である、請求項1に記載の装置。
  3. 【請求項3】 前記アーク電源のパラメータが前記アーク電源ユニットの出
    力電流である、請求項1に記載の装置。
  4. 【請求項4】 陰極バイアス電源ユニットと共に使用され、前記陰極バイア
    ス電源ユニットは、該電源ユニットの出力電圧を表すバイアス電圧フィードバッ
    ク信号と該電源ユニットの出力電流を表すバイアス電流フィードバック信号とを
    出し、前記バイアス供給コントローラは、前記バイアス電圧フィードバック信号
    及び前記バイアス電流フィードバック信号の積からバイアス電力フィードバック
    信号を導き出すバイアス乗算器と、前記バイアス電力フィードバック信号及び前
    記バイアス電力デマンド信号の差からバイアス電力エラー信号を導き出すバイア
    ス電力比較器と、前記陰極バイアス電源ユニットに出力制御信号として印加する
    ために前記バイアス電力エラー信号を調整すると共に、前記バイアス電力エラー
    信号を減じるように前記電源ユニットの出力を制御する、積算器を含むバイアス
    電力エラー調整フィルタを含んでいる、請求項1〜3の何れか1項に記載の装置
  5. 【請求項5】 前記バイアス供給コントローラは、前記アーク電源のパラメ
    ータと該パラメータの前記デマンド値との前記差からアークパラメータエラー信
    号を導き出すアークパラメータ比較器と、前記バイアス電力デマンド信号を与え
    るために前記アークパラメータエラー信号を調整する、積算器を含むアークパラ
    メータエラー調整フィルタとを含んでいる、請求項1〜4の何れか1項に記載の
    装置。
  6. 【請求項6】 更にフィラメント供給コントローラを備え、該フィラメント
    供給コントローラは、前記パラメータの所望値に対するバイアス電源のパラメー
    タのエラーに応答して、該エラーを最小化するのに必要なフィラメント電源ユニ
    ットの出力を表すフィラメント電力デマンド信号を出すと共に、前記フィラメン
    ト電力デマンド信号に応答して、前記フィラメント電源ユニットの前記出力電力
    を前記必要な電力に維持する、る請求項1〜5の何れか1項に記載の装置。
  7. 【請求項7】 フィラメント電源ユニット、陰極バイアス電源ユニット及び
    アーク電源ユニットを有する、前述したような、間接加熱陰極型イオン源の諸電
    源を制御するための出力制御装置であって、該装置は、前記パラメータの所望値
    に対するバイアス電源のパラメータのエラーに応答して、該エラーを最小化する
    のに必要なフィラメント電源ユニットの出力を表すフィラメント電力デマンド信
    号を出すと共に、前記フィラメント電力デマンド信号に応答して、前記フィラメ
    ント電源ユニットの前記出力電力を前記必要な電力に維持するフィラメント供給
    コントローラを備える装置。
  8. 【請求項8】 フィラメント電源ユニットと共に使用され、前記フィラメン
    ト電源ユニットは、該フィラメント電源ユニットの出力電圧を表わすフィラメン
    ト電圧フィードバック信号と、該フィラメント電源ユニットの出力電流を表わす
    フィラメント電流フィードバック信号とを出し、前記フィラメント供給コントロ
    ーラは、前記フィラメント電圧フィードバック信号及び前記フィラメント電流フ
    ィードバック信号の積からフィラメント電力フィードバック信号を導き出すフィ
    ラメント乗算器と、前記フィラメント電力フィードバック信号及び前記フィラメ
    ント電力デマンド信号の差からフィラメント電力エラー信号を導き出すフィラメ
    ント電力比較器と、前記フィラメント電力エラー信号を調整して、該フィラメン
    ト電力エラー信号を減じるように前記フィラメント電源ユニットの出力を制御し
    て、前記フィラメント電源ユニットに出力制御信号として印加する、積算器を含
    むフィラメント電力調整フィルタとを備える請求項6又は7の何れか1項に記載
    の装置。
  9. 【請求項9】 前記フィラメント供給コントローラは、前記フィラメント電
    力デマンド信号を出すためにバイアスパラメータエラー信号を調整する、積算器
    を含むバイアスパラメータエラー調整フィルタを含んでいる、請求項6〜8の何
    れか1項に記載の装置。
  10. 【請求項10】 前記バイアス電源パラメータは、前記陰極バイアス電源ユ
    ニットの出力電圧であり、前記エラーは、前記出力電圧と、該出力電圧の所望値
    との差である、請求項6〜9の何れか1項に記載の装置。
  11. 【請求項11】 前記バイアス電源パラメータは、前記陰極バイアス電源ユ
    ニットの出力電流であり、前記エラーは、前記出力電流と、該出力電流の所望値
    との差である、請求項6〜9の何れか1項に記載の装置。
  12. 【請求項12】 前記バイアス電源パラメータは、前記陰極バイアス電源ユ
    ニットにより供給される負荷のインピーダンスである、請求項6〜9の何れか1
    項に記載の装置。
  13. 【請求項13】 前記陰極バイアス電源ユニットによって供給される負荷の
    インピーダンスを表す信号に応答して、前記バイアス負荷インピーダンスを所望
    値に維持するために、前記フィラメント電源ユニットを調節するフィラメント供
    給コントローラを更に備える、請求項1〜5の何れか1項に記載の装置。
  14. 【請求項14】 フィラメント電源ユニット、陰極バイアス電源ユニット及
    びアーク電源ユニットを有する、前述したような、間接加熱陰極型イオン源の諸
    電源を制御するための出力制御装置であって、該装置は、前記陰極バイアス電源
    ユニットにより供給される負荷のインピーダンスを表す信号に応答して、前記バ
    イアス負荷インピーダンスを所望値に維持するために前記フィラメント電源ユニ
    ットを調節するフィラメント供給コントローラを有する装置。
  15. 【請求項15】 陰極バイアス電源ユニットと共に使用され、前記陰極バイ
    アス電源ユニットは、前記負荷に対する出力電圧と正比例関係を有する電圧フィ
    ードバック信号及び前記負荷に対する出力電流に対して正比例関係を有する電流
    フィードバック信号を出し、前記正比例関係は、前記フィードバック電圧信号の
    値が前記フィードバック電流信号の値と等しくなるときに、出力電圧と出力電流
    の比率が前記バイアス負荷インピーダンスの所望値と等しくなるようになってお
    り、前記フィラメント供給コントローラが、前記電圧及び電流フィードバック信
    号の値の間の差を最小化するように応答する請求項12〜14の何れか1項に記
    載の装置。
  16. 【請求項16】 前記フィラメント供給コントローラが、前記陰極バイアス
    電源ユニットからの前記電圧フィードバック信号及び前記電流フィードバック信
    号の差からバイアス負荷インピーダンスエラー信号を導き出すインピーダンス比
    較器を含む、請求項15に記載の装置。
JP2000503540A 1997-07-16 1998-07-14 間接加熱される陰極を有するイオン源の出力制御装置 Expired - Lifetime JP4054525B2 (ja)

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