JP2001510200A5 - - Google Patents

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JP2001510200A5
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【書類名】 明細書
【発明の名称】 ステロイドスルファターゼ阻害剤並びにその製造及び使用方法
【特許請求の範囲】
【請求項1】 化1の式を有する化合物であって:
1及びR2は、水素と炭素数1〜6の低級アルキル基とからなる群から独立して選択され;
3は化2と化3からなる群から選択され、mは3〜13であり;
XとYは両方とも炭素であり、XとYの結合は単結合又は二重結合である(但し、R3が化3である場合にはXとYの結合が単結合である)。
【化1】
Figure 2001510200
【化2】
Figure 2001510200
【化3】
Figure 2001510200
【請求項2】 R1及びR2は、両方とも水素である請求項1の化合物。
【請求項3】 mは6〜9である請求項2の化合物。
【請求項4】 R3は化4であり、XとYの結合は単結合である請求項3の化合物。
【化4】
Figure 2001510200
【請求項5】 mは6である請求項4の化合物。
【請求項】 17β-(N-アルキルカルバモイル)エストラ-1,3,5(10)トリエン-3-O-スルファマートを調製する方法であって、以下のステップを有している方法:
a)エストロンを(CF3SO2)2Oと混合し、ビストリフラートを生成するステップ;
b)ステップaのビストリフラートを、酢酸パラジウム(II)、トリフェニルホスフィン及びn-アルキルアミンと溶媒中で混合し、得られた混合物に一酸化炭素を通してバブリングしながら混合物を加熱するステップ;
c)ステップbの生成物をメタノールと水の混合物中で溶解するステップ;
d)K2CO3をステップcの混合物に添加し、還流するステップ;
e)NaHを、溶媒中にステップdの生成物を含む溶液へ、窒素下で添加し、混合物を撹拌するステップ;及び
f)ClSO2NH2を、ステップeの混合物に添加するステップ。
【請求項】 g)ステップfの生成物をEtOHとEtOAcの混合物中に含む溶液を、水素雰囲気下にて、触媒と共に2〜3時間撹拌するステップをさらに有している請求項の方法。
【請求項】 ステップb及びステップeの溶媒はジメチルホルムアミドであり、ステップgの触媒はPtO2であり、ステップbのn-アルキルアミンは炭素数4〜14である請求項の方法。
【請求項】 3-スルファモイルオキシ-17β-アルカノイルアミノ-エストラ-1,3,5(10)-トリエン化合物を調製する方法であって、以下のステップを有している方法:
a)エストロンを、CH3IとK2CO3のアセトン溶液と混合し、得られた混合物を60〜80時間還流するステップ;
b)テトラヒドロフランとメタノール中にステップaの生成物を含む溶液を調製するステップ;
c)ナトリウムシアノボロハイドライド及び酢酸アンモニウムを、ステップbの溶液に添加し、90〜100時間混合するステップ;
d)ステップcの生成物を、トリエチルアミン及びジメチルアミノピリジンと混合するステップ;
e)アルカノイルクロライドをステップdの混合物に添加するステップ;
f)ステップeの生成物を、窒素下で、CH2Cl2及びBBr3と混合し、2〜3時間撹拌するステップ;及び
g)NaH及びClSO2NH2を、ステップfの生成物添加し、混合物を20〜30時間撹拌するステップ。
【請求項10】 ステップeのアルカノイルクロライドは炭素数5〜15である請求項17の方法。
【請求項11】 請求項1乃至5のいずれかの化合物と、生理的食塩水及び5%デキストロースからなる群から選択される薬理学的に適当なキャリアーとを含有する、患者に投与するための医薬。
【請求項12】 請求項1乃至5のいずれかの化合物を含有する、エストロゲンに起因する疾病の治療剤。
【発明の詳細な説明】
【0001】
発明の分野
本発明はスルファターゼ阻害剤(sulfatase inhibitors)並びにその製造及び使用方法に関する。これらの方法は、エストロゲンに起因する疾病(estrogen dependent illness)の治療及び予防にこれら化合物を使用することを含んでいる。
【0002】
背景情報
閉経後の女性の場合、乳房腫瘍中のエストロゲンレベルは、血漿中のエストロゲンレベルよりも10倍以上高い。これら腫瘍中のエストロゲンレベルが高い理由は、おそらく酵素エストロンスルファターゼによりエストロンスルフェート(estrone sulfate)がエストロンに変化し、エストロゲンがその位置(in situ)に形成されるためである。それゆえ、エストロンスルファターゼの阻害剤は、エストロゲンに起因する乳癌の治療用として強力な薬剤である。多くのエストロンスルファターゼ阻害剤は、ステロイドの性質を有している。エストロン-3-O-スルファマート(estrone-3-O-sulfamate;EMATE)は最も強力なエストロンスルファターゼ阻害剤と考えられているが、最近、この化合物は強力なエストロゲンであることがわかった。それゆえ、この化合物はエストロゲンに起因する疾病の治療に有用ではない。
【0003】
リードら(Reed and co-workers)は、エストロン-3-O-メチルチオホスホナート、エストロン-3-O-アルキルスルホナート、エストロン-3-O-アリールスルホナート、エストロン-3-O-ホスホナート、エストロン-3-O-チオホスホナート及びエストロンスルファマートのスルファターゼ阻害活性について報告している[Duncan et al., "Inhibition of estrone sulfate activity by estrone-3-methylthiophosphonate", Cancer Res. 53:298-303 (1993); Howarth et al.,"Phosphonates and thiophosphonates as sulfate surrogates: Synthesis of estrone-3-methylthiophosphonate, a potent inhibitor of estrone sulfatase", Bioorg. Med. Chem. Lett. 3:313-318 (1993); Howarth et al.,"Estrone sulfamates: Potent inhibitors of estrone sulfatase with therapeutic potential", J. Med. Chem. 37:219-221 (1994); and Purohit,et al., "In vivo inhibition of Oesterone Sulphatase and Dehydoepiandrosterone Sulphatase by Oestrone-3-O-sulphamate", Int. J.Cancer, 63:106-111 (1995).]。
【0004】
リーら(Li and co-workers)は、エストロン核を含むスルホナート及びその類似物、メチレンスルホナート、メチレンホスフェートについて、その合成とスルファターゼ阻害活性について報告している[Li et al., "Synthesis and biochemical studies of estrone sulfatase inhibitors", Steroids, 58:106-111 (1993); Dibbelt et al, "Inhibition of human placental sterylsulfatase by synthetic analogues of estrone sulfate", J. Steroid Biochem. Molec. Biol., 52 (3):281-286 (1995); and Li et al., "Estrone sulfate analogues as estrone sulfatase inhibitors", Steroids 60:299-306 (1995)]。
エステロン-3-アミノ誘導体はセルサーら(Selcer et al.)によって報告されている["Inhibition of Placental Estrone Sulfatase Activity and MCF-7 Breast Cancer Cell Proliferation by Estrone-3-amino Derivatives", J. Steroid Biochem. Molec. Biol., 59:83-91 (1996)]。
【0005】
米国特許第5567831号は、非ステロイドのスルファターゼ阻害化合物をエストロゲン起因性疾病の治療に用いることを開示している。
米国特許第5571933号は、エストラ1,3,5(10)トリエン-17-オン,3-アミノ化合物の誘導体、及びこれら化合物をエストロゲン起因性疾病の治療に用いる方法を開示している。
米国特許第5556847号は、ステロイドスルファターゼ阻害剤、及びこれら阻害剤を用いて記憶増進効果をもたらす方法を開示している。エストロゲン起因性疾病の治療にこれら阻害剤を用いることは開示されていない。
【0006】
米国特許第5616574号は、ステロイドスルファターゼ阻害剤及びその使用方法を開示している。開示された化合物には、C17位が置換された1,3,5,(10)トリエンである本発明の化合物が含まれていない。この化合物は強力なエストロゲンであり、代謝(metabolize)によりエストロンを生成する。これは、本発明の化合物がエストロン生成のための代謝を生じない点において異なる。
それゆえ、代謝を起こし難く(metabolically stable)、より多くの選択性を有し、エストロゲン活性のない強力なスルファターゼ阻害剤に対する要請が依然として存在する。
【0007】
発明の要旨
本発明は、ステロイドスルファターゼ阻害剤として有用な化合物を提供することにより、上記要請に応えるものである。
これら化合物は、化13の式で示され、R1及びR2は、水素と炭素数約1〜6の低級アルキル基とからなる群から独立して選択され、R3は化14と化15からなる群から選択され、mは約3〜13であり、XとYは両方とも炭素であり、XとYの結合は単結合又は二重結合である(但し、R3が化15である場合にはXとYの結合が単結合である)。
【化13】
Figure 2001510200
【化14】
Figure 2001510200
【化15】
Figure 2001510200
化13中、環系ABCDは、ステロイド核であり、より具体的にはエストロン、最も具体的には1,3,5(10)トリエンである。
本発明の範囲に含まれる適当なステロイド環系として、以下の置換エストロン類(substituted estrones)を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
2-OH-エストロン
2-メトキシ-エストロン
4-OH-エストロン
6アルファ-OH-エストロン
7アルファ-OH-エストロン
16アルファ-OH-エストロン
16ベータ-OH-エストロン
本明細書に記載したように機能するその他適当なエストロン化合物もまた、本発明の範囲内に含まれるものである。
【0008】
望ましくは、R1とR2は両方とも水素、R3は化16、XとYの結合は単結合、mは約6〜9である。mは6であることが最も望ましい。
【化16】
Figure 2001510200
【0009】
本発明はまた、これら化合物を合成する方法に関するもので、該方法は、一般的には、エストロンをアミンと反応させることを含んでいる。
さらにまた、本発明はこれら化合物をスルファターゼ阻害剤として使用する方法に関する。これらの方法は、一般的には、1種又は2種以上の化合物を、薬理学的に適当なキャリヤーの中に取り込んで、治療又は予防に有効な量の化合物を患者に投与するものである。
【0010】
本発明の目的は、体内に生成されるステロイドスルファターゼ酵素を実質的に阻害する化合物を提供することである。
本発明のさらなる目的は、抗腫瘍作用、又は抗エストロゲンとアロマターゼ阻害剤との相乗的活性作用を有するエストロンスルファターゼ阻害化合物を提供することである。
本発明のさらなる目的は、エストロゲン起因性疾病に対して効果的な活性をもたらすエストロンスルファターゼ阻害化合物を提供することである。
【0011】
本発明の他の目的は、本発明のスルファターゼ阻害化合物を用いて、患者に治療又は予防の処置を施す方法を提供することである。
本発明の他の目的は、エストロゲン性化合物への代謝を起こさないスルファターゼ阻害化合物の誘導体を提供することである。
【0012】
本発明の前記目的及びその他の目的については、当該分野の専門家であれば、以下の説明及び請求の範囲の記載を参照することにより、より完全な理解が得られるであろう。
【0013】
発明の詳細な説明
この明細書で用いられる「患者(patient)」なる語は、ヒトを含む動物を意味するものであり、ヒトに限定されるものではない。
本発明は、化17の式を有する化合物に関するもので、R1及びR2は、水素と炭素数約1〜6の低級アルキル基とからなる群から独立して選択され、R3は化18と化19からなる群から選択され、mは約3〜13であり、XとYは両方とも炭素であり、XとYの結合は単結合又は二重結合であり(但し、R3が化19である場合にはXとYの結合が単結合である)、環系ABCDは、ステロイド核である。
【化17】
Figure 2001510200
【化18】
Figure 2001510200
【化19】
Figure 2001510200
当該分野の専門家には理解されるように、本発明の化合物はエストロン類であり、より具体的には1,3,5(10)トリエンである。適当なステロイド環系として、以下の置換エストロン類を挙げることができる。
2-OH-エストロン
2-メトキシ-エストロン
4-OH-エストロン
6アルファ-OH-エストロン
7アルファ-OH-エストロン
16アルファ-OH-エストロン
16ベータ-OH-エストロン
【0014】
望ましくは、R1とR2は両方とも水素、R3は化20、XとYの結合は単結合、mは約6〜9である。mは6であることが最も望ましい。
【化20】
Figure 2001510200
【0015】
本発明の化合物はスルファターゼ阻害剤として有用である。これらの化合物は、膜挿入領域(C17に付加された長いアルキルの鎖)とステロイド核を含んでおり、活性部位指向性であって、エストロンスルファターゼの不可逆阻害剤として機能する。酵素の不活性後に放出されるステロイド分子は、エストロゲン性(estrogenic)でない。
【0016】
エストロンスルファターゼは膜結合酵素であるから、エストロン核のC17における長鎖アルキル置換基は、化合物を膜の中へ固定する働きがある。図1に示されるように、長鎖アルキル(12)は、膜の脂質二重層の2つの層(14)(16)の間に挿入される。鎖は、疎水性相互作用によって二重層の中に維持される。この結合部位の追加によって、スルファターゼの阻害活性はより強力になる。
【0017】
本発明はまた、前記化合物の合成に関するものである。この合成は、一般的に、エストロンをアミンで処理することを含んでいる。より具体的には、本発明のスルファターゼ阻害化合物6a〜6dの合成は図2に要約されている。(1)のエストロンは出発物質として用いられ、ホルトら(Holt el al.)により報告された手順に基づいて、(2)のビストリフラート(bis-triflate)に変換される["Steroidal A ring aryl carboxylic acids: A new class of steroidal 5α-reductase inhibitors", J. Med. Chem. 33:937-942(1990)]。
アリールトリフラート以上にビニルトリフラートへのPd挿入傾向が大きく、D環のカルボキサミドの化学選択的導入(chemoselective introduction)が可能となる。mが3〜13、より望ましくは6〜9の異なる脂肪族アミンを用いることにより、アミド3a〜3dが得られる。MeOH-H2(9:1)の混合物で還流しながら、K2CO3で処理することにより、3a〜3dのアリールトリフラートを分裂させ、フェノール4a〜4dを生成する。このフェノールは、ハワースら(Howarth et al.)に開示された標準的方法により、対応するスルファマート5a〜5dに変換される["Estrone sulfamates: Potent inhibitors of estrone sulfatase with therapeutic potential", J. Med. Chem. 37:219-221(1994)]
。α,β不飽和アミドの水素化により、化合物6a〜6dが高収率で得られる。
【0018】
図3は化合物6a〜6dの逆型類似体(reverse analogue)の合成の概要を示している。化合物11a〜11dは、化合物6a〜6d(図2参照)のアミド結合を反転させた構造である。(1)のエストロンをヨウ化メチルでメチル化した後、(7)の3-メトキシエストラ-1,3,5(10)トリエン-17-オンが還元的アミノ化して、(8)の17β-アミノ化合物が得られる。(8)のアミンを種々の脂肪族カルボン酸クロリドのうちの1つで処理することにより、(8)の粗アミンに基づいて、対応するアミド9a〜9dが得られる。化合物9a〜9dのメチルエーテルをBBr3で分裂させることにより、フェノール10a〜10dが生じ、これがスルファモイル化された最終化合物11a〜11dとなる。
この明細書では、"a"を付した化合物のmは6、"b"を付した化合物のmは7、"c"を付した化合物のmは8、"d"を付した化合物のmは9を意味している。
【0019】
本発明は、さらに前述の化合物を用いて、エストロゲンに起因する疾病をもった患者を治療及び/又は予防処置する方法に関するものである。このようなエストロゲン起因性疾病として、乳癌、膣癌、子宮内膜癌、卵巣癌及び子宮内膜症を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。その他の適当な置換エストロンを用いることもこれら方法の範囲内である。適当な置換エストロンとして、スルファターゼ阻害活性を有し、C17にて脂質二重層へ取り込まれる長鎖アルキルを有するエストロンを挙げることができる。
【0020】
本発明の方法は、a)本発明の化合物を薬理学的に適当なキャリヤーに取り込ませるステップと、b)前記キャリヤーに取り込ませた化合物を、患者に対し、治療又は予防に有効な量投与するステップと、を有している。
【0021】
適合性(compatibility)の問題が起こらない限り、薬理学的に適当なキャリヤーはどんなものを使用しても構わない。望ましいキャリヤーとして、生理的食塩水(0.9%塩化ナトリウム)、%デキストロース水を挙げることができる。
患者に対する有効量の投与は、非経口的に、例えば、静脈内、クモ膜下、筋肉内又は動脈内への注入等により行なうことができる。化合物の投与は、経口的、経皮吸収によって行なうこともできるし、その他にも当該分野の専門家にとって既知のその他手段によって行なうことができる。経口投与が望ましい。
【0022】
この明細書において、「治療に有効な量」とは、本発明の化合物の1種又は2種以上について、患者の治療処置に必要な量を意味する。同じように、「予防に有効な量」とは、本発明の化合物の1種又は2種以上について、患者の予防処置に必要な量を意味する。
【0023】
化合物の投与量、投与形態及び治療期間等については、エストロゲン起因性疾病患者の具体的な疾病内容、患者の体重、患者が受けているその他の治療内容、患者の状態、臨床反応及び耐薬性などの要因を考慮に入れて、個々に定められべきものであることは、当該分野の専門家であれば理解されるであろう。また、当該分野の専門家であれば、これら要因及び同様な要因を考慮して、化合物の投与量、投与形態及び治療期間を決定できるであろう。患者の代表例として、閉経後の女性や、卵巣を切除した閉経前の女性が挙げられる。化合物の投与量及び投与形態は、患者によって異なるけれども、一般的には、体重1kg当たり1〜2mgが毎日投与される、
【0024】
実施例
以下に示す実施例は発明の例示として明らかにするものであり、いかなる意味でも発明を限定するものと解すべきでない。
全ての実施例について、化学剤とシリカゲルはアルドリッヒ・ケミカル・カンパニー(ウイスコンシン州ミルウォーキー)から購入した。化学剤は薄層クロマトグラフィー及びNMRにより、その純度をチェックした。生化学物質、エストロン及びエストロンスルフェートは、シグマ・ケミカル・カンパニー(ミズーリ州セントルイス)から入手した。[6,7-3H]エストロンスルフェートは、デュポン・カンパニーから購入した。融点は、トーマス・フーバの毛細管式融点測定器に基づいて決定し、補正は行なわなかった(uncorrected)。プロトンNMRスペクトルは、Bruker WH-300(300MHz)を用いて得られた。元素分析は、アトランチック・マイクロラブ・インコーポレイテッド(ジョージア州ノークロス)が行なった。放射性試料は、パッカードのTri-Carb 4530の液体シンチレーションカウンタを用いて分析した。液体シンチレーションのカクテルはEcolume(ICN、カリフォルニア州コスタメサ)であった。
【0025】
実施例1
参照番号は、図2に示した番号に対応している。実施例で説明した全ての化合物"a"はm=6、化合物"b"はm=7、化合物"c"はm=8、化合物"d"はm=9である。この実施例に記載した方法は、化合物"a"の合成に関するものである。化合物"b"、"c"及び"d"を調製するには、これらの方法において、CH3(CH2)6NH2に代えて、夫々、CH3(CH2)7NH2、CH3(CH2)8NH2及びCH3(CH2)9NH2を用いることにより、容易に行なうことができる。
【0026】
3-[(トリフルオルメチル)スルホニル]オキシ-17-(N-ヘプチルカルバモイル)エストラ-1,3,5(10),16-テトラエン:3aの合成
化合物1を(CF3SO2)2Oと混合して、(2)のビストリフラートを生成した。(2)のビストリフラート約1.8g、酢酸パラジウム(II)約68mg、トリフェニルホスフィン約143mg及びn-ヘプチルアミン(CH3(CH2)6NH2,10ml)を含むジメチルホルムアミド(DMF,15ml)溶液を、60℃の温度にて、一酸化炭素を通してバブリングしながら5.5時間加熱した。次に、反応混合物を塩化メチレン(CH2Cl2)で希釈し、10%の塩酸水(HCl)、10%の炭酸水素ナトリウム水(NaHCO3)及び塩水で洗浄した。有機層は、硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥し、濃縮し、残渣(residue)をシリカゲル(石油エーテル:酢酸エチル(EtOAc),4:1)を用いたクロマトグラフィーにより精製し、3aの純粋なα-β-不飽和アミド(58%)を生成した。
【0027】
3-ヒドロキシ-17-(N-ヘプチルカルバモイル)エストラ-1,3,5(10),16-テトラエン:4aの合成
3aの化合物(m=6)約2.05gを、メタノール(90ml)と水(10ml)の混合物の中で溶解した。約1.6gの固体炭酸カリウム(K2CO3)を加え、反応混合物を2.5時間還流した。メタノールの大部分を取り除いた後、50mlの1N HClを反応混合物に加えた。生じた析出物を濾過し、水で洗浄して、4aのフェノール(1.34g,87%)を生成した。
【0028】
3-スルファモイルオキシ-17-(N-ヘプチルカルバモイル)エストラ-1,3,5(10),16-テトラエン:5aの合成
0℃、窒素下にて、約20mlの無水DMF中に4aの化合物約250mgを溶解し、水素化ナトリウム約29.6mgを加えた。溶液を30分間撹拌し、クロロスルホンアミド約1.22gを少量ずつゆっくりと加えた。次に、溶液を室温で24時間撹拌した。混合物を、低温の飽和炭酸水素ナトリウム溶液に注いで、得られた溶液を塩化メチレン(3×50ml)で抽出した。有機層を分離し、乾燥し(Na2SO4)、減圧下で濃縮して、5aの淡黄色の油状物(183mg 61.2%)を生成した。
【0029】
3-スルファモイルオキシ-17β-(N-ヘプチルカルバモイル)エストラ-1,3,5(10)-トリエン:6aの合成
EtOAc約6mlとエタノール(EtOH)約2mlの中に、5aの化合物(m=6)約210mgを溶解し、水素雰囲気下にて、約40mgの酸化プラチナ(IV)(PtO2)の存在下2.5時間撹拌した。触媒を濾過によって取り除き、濾液を濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル:EtOAc,1:1)によって精製し、6aの純粋化合物(201mg,95.3%)を生成した。
【0030】
実施例2
参照番号は、図3に示した番号に対応している。全ての化合物"a"はm=6、化合物"b"はm=7、化合物"c"はm=8、化合物"d"はm=9である。ここに記載した方法は、化合物"a"の合成に関するものである。化合物"b"、"c"又は"d"を調製するには、これらの方法において、CH3(CH2)6COClに代えて、夫々、CH3(CH2)7COCl、CH3(CH2)8COCl又はCH3(CH2)9COClを用いることにより、容易に行なうことができる。
【0031】
3-メトキシ-17β-オクタノイルアミノエストラ-1,3,5(10)-トリエン:9aの合成
化合物1を、CH3I/K2CO3及びアセトンと混合し、3日間還流し、化合物7を生成した。テトラヒドロフラン(THF)675mlとMeOH225mlの中に、約8.9gの化合物7と約24gの酢酸アンモニウム(NH4OAc)を加え、該溶液にナトリウムシアノボロハイドライド(NaCNBH3)を3.7g加えた。反応混合物を室温で4日間撹拌した。混合物を、低温の5%NaHCO3溶液3Lの中に注いだ。析出物を濾過によって収集し、真空下で乾燥し、粗生成物である化合物8を8.2g(91.8%)得た。これは、精製することなく、次のアシル化反応のために直接使用した。
約2gの粗生成物8と、約2.2mlのトリエチルアミン(Et3N)と、約172mgの4-ジメチルアミノピリジン(DMAP)を60mlの低温CH2Cl2に溶解し、オクタノイルクロライド2.3mlを加えた。反応混合物を室温にて一晩撹拌し、飽和NaHCO3(2×30ml)と水(30ml)で洗浄し、Na2SO4で乾燥した。
溶媒と残渣を蒸発させた後、シリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル:EtOAc,3:2)によって精製し、9aの化合物(m=6)を生成した。
【0032】
3-ヒドロキシ-17β-オクタノイルアミノエストラ-1,3,5(10)-トリエン:10aの合成
9aの化合物(m=6)約1.3gを50mlのCH2Cl2に溶解し、三臭化ホウ素(BBr3,1MのCH2Cl2溶液)7.0mlを、0℃の窒素雰囲気下で添加した。反応混合物を0℃で2.5時間撹拌し、1N HCl約30mlを加えて反応を終了させた。有機層を分離し、水性層をCH2Cl2(2×30ml)を用いて抽出した。複合有機層をNa2SO4で乾燥し、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル:EtOAc,1:1)で精製し、10aのフェノール(1.1g,88%)を生成した。
【0033】
3-スルファモイルオキシ-17β-オクタノイルアミノエストラ-1,3,5(10)-トリエン:11aの合成
実施例1にてスルファマート5aの合成で説明した手順を用いて、11aのスルファマート(50%)を調製した。但し、化合物4aに代えて、化合物10aを用いた。
【0034】
実施例3
実施例1及び実施例2で調製した化合物について、インビトロコンバージョン測定(in vitro conversion assay)法により、スルファターゼ活性を阻害する生物活性を調べた。この測定は、無傷の培養した乳癌細胞において、エストロンスルファターゼ酵素による3Hエストロンスルフェートから3Hエストロンへの変換の阻害に基づいて行なうものであり、当該分野の専門家であれば理解されることである。
細胞は、3Hエストロンスルフェートの存在下にて、エストロンスルファターゼ阻害剤と共に、又はエストロンスルファターゼ阻害剤なしで培養した。阻害剤なしの場合、細胞は3Hエストロンスルフェートを3Hエストロンに変換させる。細胞は3Hエストラジオールに変換させることもある。非結合型(unconjugated)トリチウム化エストロゲン(エストロンとエストラジオール)を、トルエンを用いて細胞培養培地から抽出し、液体シンチレーション計数法により定量した。エストロンスルファターゼ阻害剤が存在する場合、エストロンスルフェートの非結合型エストロゲンへの変換は極めて少ないか、又は全く起こらない。
【0035】
MDA-MB-231の細胞を、アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(メリーランド州、ベセスダ)から入手した。細胞培養培地と試は全て、シグマ・ケミカル・カンパニー(ミズーリ州、セントルイス)から購入した。乳癌細胞の日常増殖用の増殖培地には、炭酸水素ナトリウム0.2%(v/v)、熱不活性化ウシ胎児血清5%、ゲンタマイシン10mg/ml、抗生物質/抗真菌性物質1%(v/v)、アンホテリシンB5mg/mlが含まれるRPMI-1640培地を用いた。無血清培地には、ウシ胎児血清を除いて、前記の全ての成分が含まれている。無エストロゲン培地には、フェノールレッドを含まないRPMI-1640培地、デキストランコートされチャコール除去された(dextran-coated-charcoal-stripped)ウシ胎児血清5%、L-グルタミン0.5mM、炭酸水素ナトリウム0.2%(v/v)、ゲンタマイシン10mg/ml、抗生物質/抗真菌性物質1%(v/v)、アンホテリシンB5mg/mlが含まれている。
【0036】
実施例1及び実施例2で調製したエストロンスルファターゼ阻害剤について、MDA-MB-231細胞の無傷単層(intact monolayers)を用いて、エストロンスルフェートの加水分解阻害活性を調べた。細胞(1×106)を6ウエルプレートに種し(seeded)、増殖培地の中で一晩培養し、着(adhere)させるようにした。培養後、培地は、後記する濃度範囲約0.025nM〜2.5nMの試験化合物と3Hエストロンスルフェート(75000dpm/ml)とを含む無血清培地2ml、又は3Hエストロンスルフェート(75000dpm/ml)のみを含む無血清培地2mlと取り替えた。18時間の培養後、プレートを冷却し、0.5mlの培地をピペットにより、16×100mmの2本の試験管に移した。非結合型ステロイドを抽出するために、3mlのトルエンを各試験管に添加した。混合物は1分間ボルテックス撹拌し、次に5分間の遠心分離処理を行ない、水層と有機層とを分離した。1mlの有機相(3Hラベルされた非結合型ステロイド含有)を、シンチレーションバイアルに移して、液体シンチレーションカクテル5mlを添加した。3Hに対する測定効率が50%のパッカードのTri-carbシンチレーションカウンタにて、放射能を計数した。阻害剤が入れられた試料と、対照試料(阻害剤を含まない)について、生成物の生成を比較した。データは対照(control)に対するパーセントで表している。
【0037】
インビトロコンバージョン測定の結果を図4乃至図6に示している。図4は、選択化合物と対照について、単一濃度における比較を示している。阻害剤のテストは、2.5nMの濃度でインビトロコンバージョン測定で行ない、種々化合物の相対的効能(relative potency)を測定した。公知のエストロンスルファターゼ阻害剤エストロンスルファマート(EMATE)を対照物質として含めた。各化合物は、2試料ずつ、試験を3回行なった。化合物6a〜6d、11a〜11dは全てが対照レベルよりも低く、有意にエストロンスルファターゼ活性を阻害し。この阻害レベルについては、エストロンスルファマートと同等か又はそれ以上である。
【0038】
図5及び図6は、代表的な2つの化合物(6aと11a)について、投与量との関係を析したものである。各々の化合物について、0.025〜2.5nMの濃度範囲に亘る阻害作用を調べて、用量反応性と、IC50値の計算結果を得た。化合物11aと化合物6aのエストロンスルファターゼ活性を、夫々、図5と図6に示している。
各濃度について、2試料ずつ、試験を3回行なった。化合物は両方とも、インビトロコンバージョン測定において、投与量に応じエストロンスルファターゼ活性の阻害を示した。IC50の値は、この測定でエストロンスルファターゼ活性の50%阻害を示したときの濃度を表しており、この値の計算結果は、化合物11aについては0.425nM、化合物6aについては0.450nMであった。IC50の値は、濃度(log10)に対する対照のパーセントについて、線形回帰分析を行なうことによって求め、得られた式を用いて、50%阻害をもたらす濃度を求めたものである。
【0039】
図4乃至図6に示されるように、インビトロコンバージョン測定で得られたデータによれば、本発明の化合物は、ヒトの培養乳癌細胞において、エストロンスルファターゼ活性の阻害能力が非常に強いことを示している。化合物のうち8つは、2.5nM濃度にてエストロンスルファターゼ活性について実質的且つ有意な阻害作用を示した。2つの化合物6a及び11aについて、所定の濃度範囲を調べた結果、投与量に応じた反応を示すことがわかった。これら化合物のIC50の値は0.5nMの範囲内であった。インビトロコンバージョン測定によるエストロンスルファターゼ阻害結果は、他の2つのエストロンスルファターゼ阻害、つまり、ヒト胎盤のミクロソームエストロンスルファターゼ活性の阻害と、エストロンスルフェートによって刺激されエストロゲン依存性ヒト乳癌細胞の増殖阻害の測定結果との間に密接な相関関係を示した。このように、インビトロコンバージョン測定は、化合物のエストロンスルファターゼ活性阻害能力の指標として信頼性が高い。このコンバージョン測定により得られたデータは、新たに開発された化合物が、これまで発見された最も強力なエストロンスルファターゼ阻害剤の中に含まれることを示している。
【0040】
実施例4
エストロゲン様活性(estrogenicity)を調べるためのMCF−7の細胞増殖測定
細胞増殖測定(cell proliferation assay)は、エストロゲン依存性MCF−7細胞の増殖を刺激する化合物の活性を調べるために実施した。MCF−7細胞は、96ウエルプレートの増殖培地(50,000の細胞/ウエル)に種した。この増殖培地は、細胞をプレートへ適切に着させるために必要であった。24時間後、培地は、エストロゲンなしの培地に変更し、細胞を5日間培養した。この際、培地は2日毎に交換した。このステップにより、エストロゲンを細胞から除去することができた。5日経過後、培地を、試験化合物(1μM)を加えたエストロゲンなし培地に変更した。細胞は7日間培養し、この際、培地は2日毎に交換した。各試験には、2組の対照が入れられたウエルが含まれている。
陰性対照(negative control)が入れられたウエルは、5日経過後にエストロゲンなしの培地のみで継続させたこと以外は、試験化合物が入れられたウエルと同じであった。これらのウエルは、細胞増殖の刺激がない細胞の数を表している。陽性対照(positive control)が入れられたウエルは、公知のエストロゲン性剤(エストロン)を含んでいたこと以外は、試験化合物が入れられたウエルと同じであった。これらのウエルは、細胞増殖のエストロン刺激を表している。試験の最後の日、MTT(3-[4,5-ジメチルチアゾール-2-yl]-2,5-ジフェニルテトラゾリウムブロミド; シグマ・ケミカル・カンパニー製)の方法を用いて、細胞を計数した。MTT測定は、細胞の代謝活性に依存しているので、生存中で無傷の細胞が計数される。20μlのMTT溶液(フェノールレッドなしのRPMI−1640培地中に5mg/ml)を、細胞が入れられた96ウエルプレートの各ウエルへ添加し、37℃で3時間培養した。培養期間の終わりに、培地を取り除き、変換された色素(converted dye)を、100μlの酸性イソプロパノール(無水イソプロパノールの中に0.05N HCL)で溶解した。変換された色素の吸光度を、BioRad Model 3550のマイクロタイタプレートリーダを用いて、690nmのバックグラウンドを差し引いて波長570nmで測定した。標準曲線を作成するために、MCF−7細胞は、既知の濃度でプレートに播種して(plated)、一晩固着させ、MTT法による計数を行なった変換された色素の吸光度は、細胞の数と直線的な相関関係を示した。
【0041】
試験化合物6aと11aのエストロゲン様活性を、MCF−7細胞増殖試験を用いて調べた(図7参照)。どちらの化合物も、この処理に用いられた1μM濃度では細胞増殖を刺激しなかった。これに対し、エストロンは、細胞増殖を著しく刺激した。これらの結果は、どちらの化合物も、そのIC50値よりも2000倍多い濃度で存在するときでさえ、エストロゲン様活性を発現しないことを示している。
【0042】
本発明の具体的な実施例について、例示を目的として説明してきたが、当該分野の専門家にとって、特許請求の範囲に規定された発明から逸脱することなく、発明の詳細について種々の変形を成し得ることは明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 C17アルキル鎖置換基が脂質二重層に入り込む状態を説明する図である。
【図2】 実施例1の方法に基づいて化合物を調製するときのスキームを示す図である。
【図3】 実施例2の方法に基づいて化合物を調製するときのスキームを示す図である。
【図4】 化合物6a〜6d、11a〜11d及び対照について、エストロンスルファターゼ活性の阻害を示す図であり、実施例3の方法に基づいて、ヒトの無傷乳癌細胞のインビトロコンバージョン測定により求めたものである。図中の表示は、対照の平均%±標準偏差である。
【図5】 化合物11aについて、阻害剤投与によるエストロンスルファターゼ活性の用量依存的な阻害を示す図であり、実施例3の方法に基づいて、ヒトの乳癌細胞のインビトロコンバージョン測定により求めたものである。図中の表示は、対照の平均%±標準偏差である。
【図6】 化合物6aについて、阻害剤投与によるエストロンスルファターゼ活性の用量依存的な阻害を示す図であり、実施例3の方法に基づいて、ヒトの乳癌細胞のインビトロコンバージョン測定により求めたものである。図中の表示は、対照の平均%±標準偏差である。
【図7】 本発明の化合物のエストロゲン様活性を示す図であり、MCF-7細胞増殖測定を用いて、実施例4の方法により求めたものである。
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