JP3820349B2 - エストロンスルファターゼのインヒビターとしてのステロイド3−o−スルファメート誘導体 - Google Patents

エストロンスルファターゼのインヒビターとしてのステロイド3−o−スルファメート誘導体 Download PDF

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Description

【0001】
(化合物)
本発明は、化合物に関する。
【0002】
詳細には、本発明は、化合物およびその化合物を含む薬学的組成物に関する。本発明はまた、この化合物の医学分野における使用に関する。
【0003】
エストロゲンが、乳房および子宮内膜のような内分泌依存性組織中の腫瘍の増殖を促進することに関与する主要なマイトジェンであることを示唆する証拠がある。血漿エストロゲン濃度は、乳癌を有する女性または乳癌を有さない女性で同様であるが、乳房腫瘍エストロンおよびエストラジオールレベルは、正常な乳房組織または血液中よりも有意に高い。エストロゲンのインサイチュにおける合成は、腫瘍中のエストロゲンが高レベルであることに重要な寄与をすると考えられ、それゆえ、エストロゲン生合成の特異的インヒビターは、内分泌依存性腫瘍の処置のために潜在的な価値がある。
【0004】
過去二十年間にわたって、アンドロゲン前駆体であるアンドロステンジオンをエストロンに変換するアロマターゼ経路のインヒビターの開発に、かなりの興味がもたれていた。しかし、現在、エストロンスルファターゼ(E1−STS)経路(すなわち、アロマターゼ経路とは逆にエストロンスルフェートからエストロンへの加水分解(E1SからE1))が、乳房腫瘍中のエストロゲンの主要な供給源である証拠がある。この理論は、アロマターゼインヒビター(例えば、アミノグルテチミドおよび4−ヒドロキシアンドロステンジオン)で処置された乳癌を有する閉経後の女性の血漿エストロゲン濃度の緩やかな減少により、そしてまたこれらのアロマターゼインヒビターで処置された患者の血漿E1S濃度が、比較的高いままであるという事実により支持される。結合されていないエストロゲン(20分)と比較して血中E1Sの長い半減期(10〜12時間)、ならびに、肝臓ならびに正常および悪性の乳房組織における高レベルのステロイドスルファターゼ活性もまたこの理論に支持を与える。
【0005】
PCT/GB92/01587は、新規のステロイドスルファターゼインヒビター、およびエストロン依存性腫瘍(特に乳癌)の処置における使用のためのそれらを含有する薬学的組成物を教示する。これらのステロイドスルファターゼインヒビターは、スルファメートエステルである。このようなインヒビターの例は、ステロイドのスルファメートエステル誘導体である。
【0006】
当該分野で周知なように、ステロイドは以下の一般式を有する:
【0007】
【化3】
Figure 0003820349
上記の式では、環構成要素は、従来の様式で標識されている。
【0008】
PCT/GB92/01587の好ましい化合物は、エストロン−3−スルファメート(さもなくば「EMATE」として公知である)であり、以下の構造を有する:
【0009】
【化4】
Figure 0003820349
EMATEは、強力なE1−STSインヒビターであることが公知である。なぜなら、0.1μMでインタクトなMCF−7細胞中のE1−STS活性の99%を超える阻害を示すからである。EMATEはまた、時間および濃度に依存する様式でE1−STS酵素を阻害し、このことは、EMATEが活性部位指向性の不活化剤として作用することを示す。
【0010】
EMATEは、元々E1−STSの阻害のために設計されたが、EMATEはまた、デヒドロエピアンドロステロンスルファターゼ(DHA−STS)を阻害する。デヒドロエピアンドロステロンスルファターゼは、エストロゲン様ステロイドであるアンドロステンジオールの生合成の調節の際に中心的な役割を有すると考えられている酵素である。また、アンドロステンジオールは、乳房腫瘍の増殖のプロモーターとしてさらにより重要であり得ることを示唆する証拠が現在存在する。EMATEはまた、経口的または皮下的のいずれかで投与した場合に、ラットの肝臓のE1−STS(99%)およびDHA−STS(99%)の活性のほぼ完全な阻害が得られるので、インビボで活性である。さらに、EMATEは、ラットにおいて記憶を高める効果を有することが示されている。マウスでの研究は、DHA−STS活性と免疫応答の一部の調節との間の関連を示唆した。これはヒトにおいてもまた起こり得ると考えられる。EMATE中のスルファメート部分の架橋O原子は、阻害活性にとって重要である。従って、3−O−原子が、エストロン−3−N−スルファメートおよびエストロン−3−S−スルファメートにおけるような他のヘテロ原子により置換される場合、これらのアナログは、より弱い時間非依存性の不活化剤である。
【0011】
E1−STSの阻害のための最適な効力は、EMATEにおいて達成され得るが、エストロンがスルファターゼ阻害の間に放出され得ること、およびEMATEおよびそのエストラジオール同族体が、エストロゲン様活性を有し得ることは可能である。
【0012】
本発明は、E1−STS阻害に適切な新規の化合物を提供することを探求するが、好ましくは、ここでこれらの化合物は、エストロゲン様効果を有さないか、または最小限しか有していない。
【0013】
本発明の特定の局面は、添付の特許請求の範囲に示される。
【0014】
本発明の重要な利点は、本発明のスルファメート化合物がE1−STSインヒビターとして作用し得ることである。
【0015】
本発明の化合物の別の利点は、それらがインビボにおいて強力であり得ることであり、そしてそれらは、公知の化合物よりも低いエストロゲン様活性を有し得、それゆえそれらは、「非エストロゲン様化合物」であると考えられることである。本明細書中で使用される、用語「非エストロゲン様化合物」は、エストロゲン様活性を示さない、または実質的に示さない化合物を意味する。
【0016】
それゆえ本発明は、減少したエストロゲン様活性を有し得るスルファメート化合物を提供する。
【0017】
別の利点は、化合物が、ホルモン活性を示すまたは誘導する化合物に代謝され得ないかもしれないことである。
【0018】
本発明の化合物はまた、それらが経口活性であり得るという点で有利である。
【0019】
本発明の化合物はさらに、それらが非可逆的な効果を有し得るという点で有利である。
【0020】
好ましい実施態様において、本発明のスルファメート化合物は、乳癌の処置のために有用である。
【0021】
さらに、本発明のスルファメート化合物は、特に医薬品を若年期(early age)から投与する必要があり得る場合、非悪性状態の処置(例えば、自己免疫疾患の予防)のために有用である。
【0022】
本発明のスルファメート化合物はまた、自己免疫疾患の処置のような、内分泌依存性ガンの処置以外の治療的用途を有すると考えられる。
【0023】
本発明のこれらおよびさらなる局面をここで記載する。
【0024】
環構成要素のいくつかまたは全ては、一緒に融合し得るかまたは1以上の適切なスペーサー基を介して連結され得る。本発明はまた、それらの組合せを包含する。
【0025】
本明細書中で使用される用語「スルファメート」は、スルファミン酸のエステル、もしくはスルファミン酸のN置換された誘導体のエステル、またはそれらの塩を包含する。
【0026】
好ましくは、スルファメート基は以下の式を有する:
【0027】
【化5】
Figure 0003820349
ここで、R1およびR2の各々は、独立して、Hまたはヒドロカルビル(hydrocarbyl)基から選択される。
【0028】
本明細書中で使用される用語「ヒドロカルビル基」は、少なくともCおよびHを含む基を意味し、そして必要に応じて1以上の他の適切な置換基を含み得る。このような置換基の例は、ハロ、アルコキシ、ニトロ、アルキル基、環式基、などを包含し得る。置換基が環式基である可能性に加えて、置換基の化合は環式基を形成し得る。ヒドロカルビル基が1個より多くのCを含む場合、これらの炭素は必ずしも互いに連結する必要はない。例えば、少なくとも2個の炭素が、適切な元素または基を介して連結し得る。従って、ヒドロカルビル基はヘテロ原子を含み得る。適切なヘテロ原子は当業者に明らかであり、例えば硫黄、窒素および酸素を含む。
【0029】
本発明の1つの好ましい実施態様において、ヒドロカルビル基は炭化水素基である。
【0030】
ここで用語「炭化水素」は、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基(これらの基は直鎖状、分岐状もしくは環状であり得る)またはアリール基のいずれか1つを意味する。用語、炭化水素はまたこれらの基を含むが、ここでこれらは必要に応じて置換されている。炭化水素が、その上に置換基を有する分岐状構造である場合、置換は炭化水素主鎖上または側鎖上のいずれかにあり得る;あるいは、置換は炭化水素主鎖上および側鎖上にあり得る。
【0031】
好ましくは、R1およびR2は、Hもしくはアルキル、シクロアルキル、アルケニル、およびアリールから独立して選択されるか、または共にアルキレンで表され、ここで上記もしくは各アルキルもしくはシクロアルキルもしくはアルケニルは、1個以上のヘテロ原子もしくは基を必要に応じて含む。
【0032】
置換される場合、本発明のN置換化合物は、1または2個のN−アルキル、N−アルケニル、N−シクロアルキルまたはN−アリール置換基を含み得、これらの置換基は、好ましくは最大10個の炭素原子を含むか、またはそれぞれ含む。R1および/またはR2がアルキルである場合、好ましい基(value)は、R1およびR2がそれぞれ独立して1〜5個の炭素原子を含む低級アルキル基(言い換えれば、メチル、エチル、プロピルなど)から選択されたものである。好ましくは、R1およびR2の両方がメチルである。R1および/またはR2がアリールである場合、代表的な基(value)は、フェニルおよびトリル(−PhCH3;o−、m−またはp−)である。ここでR1およびR2はシクロアルキルを表す場合、代表的な基は、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどである。共に結合したR1およびR2が、4〜6個の炭素原子の鎖を提供するアルキレン基を代表的に表す場合、1個以上のヘテロ原子または基(例えば−O−または−NH−)によって必要に応じて中断され、五員環、六員環または七員環のヘテロ環(例えば、モルホリノ、ピロリジノまたはピペリジノ)を提供する。
【0033】
本発明者らは、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基およびアリール基の中に、問題の化合物のスルファターゼ阻害活性に干渉しない1つ以上の基をそこでの置換基として含む置換基を包含する。例示的な非干渉置換基としては、ヒドロキシ、アミノ、ハロ、アルコキシ、アルキルおよびアリールが挙げられる。ヒドロカルビル基の限定されない例はアシル基である。
【0034】
いくつかの好ましい実施態様では、R1およびR2の少なくとも1つがHである。
【0035】
多環式化合物は、少なくとも2つの環構成要素、または少なくとも3つの環構成要素、または少なくとも4つの環構成要素を含み得る。
【0036】
好ましくは、多環式化合物は、4つの環構成要素を含む。
【0037】
好ましくは、多環式化合物は、全ての置換基を含めて、約50以下の炭素原子、より通常は約30〜40以下の炭素原子を含む。
【0038】
好ましい多環式化合物は、ステロイド環状構造(言い換えれば、シクロペンタノフェナントレン骨格)に基づく化合物である。
【0039】
従って、本発明の好ましい多環式化合物は、ステロイド構造と類似の構造を有するが、ここで、D環は、へテロ環式環である。
【0040】
これに関して、好ましい多環式化合物の構造を、以下の通りに表し得る:
【0041】
【化6】
Figure 0003820349
ここで、環D1は、置換され得るへテロ環式基を示す;そしてここで、環A、環B、および環Cは、ステロイド核と通常関連する環であり、この環は、置換されていても置換されていなくてもよく、飽和でもよいし、不飽和でもよい。
【0042】
1の好ましい例は、六員環の、ヘテロ環式環である。
【0043】
好ましいヘテロ環式環は、C原子の組み合わせ、および少なくとも1つのN基、および/または少なくとも1つのO原子を包含する。他のヘテロ環式環原子は、環中に存在し得る。
【0044】
1のヘテロ環式環構成成分は、適切な基(例えば、アルキル、ヒドロキシ、ハロ、ヒドロカルビル基など)で置換され得る。しかし、好ましい実施態様では、ヘテロ環式環は、置換されていない。
【0045】
好ましいヘテロ環式環は、ラクトンまたはラクタムであるか、またはそれらを含み、あるいはそれらの置換された誘導体および/もしくはそれらの不飽和の誘導体であるか、またはそれらを含む。この置換誘導体は、ヘテロ環式環のN上で置換を含み得る(環がN原子を含む場合)、および/または1つ以上のヘテロ環式環のC上で置換を含み得る。置換の実施例は、1つ以上のハロ、ヒドロキシ、ヒドロカルビル、カルボキシ、アルコキシを含む。
【0046】
好ましい、ヘテロ環式環は、ラクトンまたはラクタムであるか、またはそれらを含む。
【0047】
本発明の化合物の適切な、好ましいステロイド核環A−Cは、エストロンおよびデヒドロエピアンドロステロンの環A−Cを含む。
【0048】
本発明の化合物の好ましいステロイド核環A−Cは、以下の環A−Cを含む:
【0049】
【表1】
Figure 0003820349
【0050】
【表2】
Figure 0003820349
【0051】
【表3】
Figure 0003820349
【0052】
【表4】
Figure 0003820349
一般に、用語、環系ABCD1は、種々の非干渉置換基を含み得る。特に、環系ABCD1は、1以上のヒドロキシ、アルキル(特に低級(C1〜C6)アルキル、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、および他のペンチル異性体、ならびにn−ヘキシルおよび他のヘキシル異性体)、アルコキシ(特に低級(C1〜C6)アルコキシ、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシなど)、アルキニル(例えば、エチニル)、またはハロゲン(例えば、フルオロ置換基)を含み得る。
【0053】
代替的な実施態様では、この多環式化合物は、ステロイド核を含まなくてもよいし、ステロイド核に基づかなくてもよい。これに関して、この多環式化合物は、非ステロイド環系(例えば、ジエチルスチルベステロール、スチルベステロールおよび他の環系)を含み得るかまたはこれに基づき得る。
【0054】
式(I)では、少なくとも1つのスルファメート基は、任意の1以上のこの環構成要素に結合している。
【0055】
好ましくは、この多環式化合物は、ステロイド構造を有し、ここで、スルファメート基がA環に結合している。
【0056】
好ましくは、スルファメート基は、A環の3位に結合している。
【0057】
好ましい化合物は、以下の式を有する:
【0058】
【化7】
Figure 0003820349
ここで、Rは上記のスルファメート基を示す。ここで、示されたMe基は垂直方向である。
【0059】
好ましくは、Rは、スルファメート基についての上記の好ましい式である。これに関して、R1およびR2の少なくとも1つがHであることが好ましい。
【0060】
代替の好ましい化合物は、以下の式を有する:
【0061】
【化8】
Figure 0003820349
ここでRは上記のスルファメート基を示す。ここで、示されたMe基は垂直方向である。
【0062】
好ましくは、Rは、スルファメート基についての上記の好ましい式である。これに関して、R1およびR2の少なくとも1つは、Hであることが好ましい。
【0063】
好ましくは、この化合物のスルファメート基が、スルフェート基と置換され、スルフェート化合物を形成するならば、そのスルフェート化合物は、ステロイドスルファターゼ(E.C.3.1.6.2)活性を有する酵素により加水分解可能で(すなわち、ステロイドスルファターゼEC3.1.6.2と共に、pH7.4および37℃でインキュベートした場合)ある。
【0064】
1つの好ましい実施態様において、その化合物のスルファメート基が、スルフェート基と置換され、スルフェート化合物を形成する場合、そのスルフェート化合物は、ステロイドスルファターゼ(E.C.3.1.6.2)活性を有する酵素により加水分解可能であり、そしてステロイドスルファターゼEC3.1.6.2と共に、pH7.4および37℃でインキュベートした場合、50mmoles未満のKm値を生じる。
【0065】
別の好ましい実施態様において、その化合物のスルファメート基が、スルフェート基と置換され、スルフェート化合物を形成する場合、そのスルフェート化合物は、ステロイドスルファターゼ(E.C.3.1.6.2)活性を有する酵素により加水分解可能であり、そしてステロイドスルファターゼEC3.1.6.2と共に、pH7.4および37℃でインキュベートした場合、50μmoles未満のKm値を与える。
【0066】
非常に好ましい実施態様において、本発明の化合物は、ステロイドスルファターゼ(E.C.3.1.6.2)活性を有する酵素により加水分解可能でない。
【0067】
本発明のスルファメート化合物は、適切なアルコールを適切なスルファモイルクロリド(R12NSO2Cl)と共に反応させることにより調製され得る。
【0068】
その反応を実行するための好ましい条件は、以下のとおりである。
【0069】
水素化ナトリウムおよびスルファモイルクロリドを、0℃で無水ジメチルホルムアミド中のアルコールの撹拌溶液に加える。続いて、反応物を、さらに24時間撹拌し続けながら室温に暖める。反応混合物を、冷重炭酸ナトリウム飽和溶液に注ぎ、得られた水相をジクロロメタンで抽出する。合わせた有機抽出物を、無水MgSO4で乾燥する。濾過に続いて減圧下で溶媒をエバポレートし、そしてトルエンで共沸させ粗残渣を得て、これをフラッシュクロマトグラフィーでさらに精製する。
【0070】
好ましくは、アルコールは、スルファモイルクロリドとの反応の前に適したように誘導体化される。必要な場合は、アルコールの官能基が公知の様式で保護され得、そして保護基が反応の最後に除去され得る。
【0071】
薬剤の投与のために、本発明のステロイドスルファターゼインヒビターは、従来の薬剤処方技術および薬学的キャリア、アジュバント、賦形剤、希釈剤などを利用する任意の適切な様式で、そして通常、非経口の投与のために処方され得る。おおよその有効用量割合は、問題の化合物の個々の活性に依存し、平均(70Kg)体重の患者に対して、100mg/日〜800mg/日の範囲である。好ましくそしてより活性な化合物のためのより通常の投与割合は、200mg/日〜800mg/日、より好ましくは200mg/日〜500mg/日、最も好ましくは200mg/日〜250mg/日の範囲である。それらは、単回用量レジメ、分割用量レジメ、および/または数日にわたって続ける複数回用量レジメで与えられ得る。経口投与について、それらは、単位用量あたり100mg〜500mgの化合物を含有する、錠剤、カプセル剤、溶液または懸濁液で処方され得る。あるいは、そして好ましくは、その化合物は、適切な非経口的投与可能なキャリア中で非経口投与のために処方され、200mg〜800mg、好ましくは200mg〜500mg、さらに好ましくは200〜250mgの範囲で1日に1回の投与割合を提供する。しかし、そのような効果的な日用量は、活性成分の固有の活性および患者の体重に依存して変化する。そのような変化は、医師の技術および判断内にある。
【0072】
特定の適用に関して、本発明のステロイドスルファターゼインヒビターは、別のスルファターゼインヒビターを用いるか、または、例えばアロマターゼインヒビター(例えば、4−ヒドロキシアンドロステンジオン(4−OHA)など)との組み合わせのいずれかの組み合わせ療法で用いられ得ると考えられる。
【0073】
この処置方法では、被験体は、好ましくは哺乳動物、より好ましくはヒトである。いくつかの適用について、ヒトは、好ましくは女性である。
【0074】
総括すると、本発明は、ステロイドスルファターゼインヒビターとして用いるための新規化合物、およびそれを含有する薬学的組成物を提供する。この化合物はまた、減少したエストロゲン様活性を(特にEMATEと比較した場合に)有する。従って、本発明の化合物は、選択的E1−STSインヒビターとして作用することが可能である。従って、本発明は、いくつかの場合に極めて高い活性レベルを有する、ステロイドスルファターゼ阻害活性を有する新規化合物を提供する。
【0075】
本発明はまた、以下を含むことが理解される:
(i)本発明の化合物、またはその化合物の薬学的に受容可能な塩、またはその化合物もしくはその塩の薬学的に受容可能な溶媒和物;
(ii)本発明の化合物、またはその化合物の薬学的に受容可能な塩、またはその化合物もしくはその塩の薬学的に受容可能な溶媒和物の調製のための、1以上のプロセス;
(iii)それらのプロセスにおける使用のための新規な中間体;
(iv)薬学的に受容可能な希釈剤、キャリアまたは賦形剤と共に混合した、本発明の化合物、またはその化合物の薬学的に受容可能な塩、またはその化合物もしくはその塩の薬学的に受容可能な溶媒和物を含む薬学的組成物。
【0076】
(v)医薬としての使用のための、本発明の化合物、またはその化合物の薬学的に受容可能な塩、またはその化合物もしくはその塩の薬学的に受容可能な溶媒和物、またはそれらの組成物;
(vi)エストロンスルファターゼの阻害に関する医薬の製造のための、本発明の化合物、またはその化合物の薬学的に受容可能な塩、またはその化合物もしくはその塩の薬学的に受容可能な溶媒和物、またはそれらの組成物の使用;
(vii)エストロンスルファターゼの阻害に関する医薬の製造のための、本発明の化合物、またはその化合物の薬学的に受容可能な塩、またはその化合物もしくはその塩の薬学的に受容可能な溶媒和物、またはそれらの組成物の使用;
(viii)有効量の本発明の化合物、またはその化合物の薬学的に受容可能な塩、またはその化合物もしくはその塩の薬学的に受容可能な溶媒和物、またはそれらの組成物を被験体に対して投与する工程を含む、エストロンスルファターゼの阻害のための方法;
(ix)有効量の本発明の化合物、またはその化合物の薬学的に受容可能な塩、またはその化合物もしくはその塩の薬学的に受容可能な溶媒和物、またはそれらの組成物を被験体に対して投与する工程を含む、エストロンスルファターゼの阻害のための方法。
【0077】
上記の使用および方法において、その被験体は、代表的に哺乳動物である。
【0078】
本発明における使用の/使用のための化合物の薬学的に受容可能な塩は、適切な酸の付加またはそれらの塩基性塩を含む。適切な薬学的な塩についての総説に関しては、Bergeら、J Pharm Sci,66,1−19(1997)を参照のこと。
【0079】
例として、適切な酸付加の塩は、無毒性の塩を形成する酸から形成される。そのような塩の適切な例は、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、重硫酸塩、リン酸塩、リン酸水素塩、酢酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、グルコン酸塩、安息香酸塩、メタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、およびp−トルエンスルホン酸塩である。
【0080】
また、例として、適切な塩基性塩は、無毒性の塩を形成する塩基から形成される。それらの適切な例は、アルミニウム塩、カルシウム塩、リチウム塩、マグネシウム塩、カリウム塩、ナトリウム塩、亜鉛塩、N−ベンジル−N−(2−フェニルエチル)アミン塩、1−アダマンチルアミン塩、およびジエタノールアミン塩である。
【0081】
上記のように、本発明はまた、本発明の化合物を含む薬学的組成物を含む。この点について、そして特にヒト治療に関して、本発明の化合物(それらの薬学的に受容可能な塩および薬学的に受容可能な溶媒和物を含む)は、単独で投与され得るとしても、それらは一般に、意図される投与経路および標準の薬学的慣例に関して選択された、薬学的キャリア、賦形剤、または希釈剤との混合物で投与される。
【0082】
例として、本発明の薬学的組成物において、本発明の化合物は、任意の適切な結合剤、潤滑剤、懸濁剤、被覆剤、可溶化剤と混合され得る。
【0083】
本化合物の錠剤またはカプセル剤は、1つずつ、または2つ以上同時に適切に投与され得る。この化合物は徐放的処方物で投与することも、また可能である。
【0084】
代表的に、医師が、個々の患者に対して最も適切である投薬量を決定し、そしてそれは、特定の患者の年齢、体重、および応答によって異なる。
【0085】
あるいは、本発明の使用の/使用のための化合物は、吸入によるか、または坐剤もしくは腟坐剤の形態で投与され得るか、あるいは、それらは、ローション、溶液、クリーム、軟膏または散布剤の形態で局所的に投与され得る。経皮投与のもう一方の方法は、皮膚パッチの使用による。例えば、それらは、ポリエチレングリコールまたは流動パラフィンの水性乳濁液から構成されるクリームに取り込まれ得る。それらはまた、必要とされ得るような安定化剤および防腐剤を共に有する、白蝋または白色軟質パラフィン基剤から構成される軟膏に、1重量%と10重量%との間のような濃度で取り込まれ得る。
【0086】
いくつかの適用のために、好ましくは、その組成物は、デンプンまたはラクトースのような賦形剤を含む錠剤の形態、あるいは単独もしくは賦形剤との混合物のいずれかでのカプセルまたは小卵形剤(ovule)中にて、あるいは矯味・矯臭剤もしくは着色剤を含むエルキシル、溶液、または懸濁液の形態で、経口的に投与される。
【0087】
組成物(ならびに化合物単独で)はまた、非経口的に、例えば、海綿内に、静脈内に、筋肉内に、または皮下に注射され得る。この場合において、組成物は、適切なキャリアまたは希釈剤を含む。
【0088】
非経口的投与のために、組成物は、溶液を血液と等張にするために十分の他の物質(例えば塩または単糖)を含み得る滅菌水性溶液の形態で、最も良好に使用される。
【0089】
口腔内または舌下投与のために、組成物は、従来の方法で処方され得る錠剤またはロゼンジの形態で投与され得る。
【0090】
被験体(例えば、患者)に対する、経口、非経口、口腔内、舌下投与のために、本発明の化合物、ならびにそれらの薬学的に受容可能な塩および溶媒和物の1日の投薬量レベルは、代表的には、10〜500mg(単回用量または分割用量において)であり得る。従って、例としては、錠剤またはカプセルは、単回の、または2つ以上同時の適切な投与のために5〜100mgの活性化合物を含み得る。上記に示されるように、医師は、個々の患者に最も適切である実際の投薬量を決定し、そしてそれは特定の患者の年齢、体重、および応答によって異なる。上記の投薬量は、平均的な場合の例示であり、もちろん、より高いまたはより低い投薬量範囲が正当である個々の場合が存在し得、そのような投薬量範囲は、本発明の範囲内であることは注意されるべきである。
【0091】
従って、本発明は、薬学的に受容可能な希釈剤、賦形剤またはキャリアと共に、本発明の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、またはいずれかの実体の薬学的に受容可能な溶媒和物を含む、薬学的に受容可能な組成物を提供する。
【0092】
本発明はさらに、本発明の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、またはいずれかの実体の薬学的に受容可能な溶媒和物、またはヒト医薬としての使用のための、任意の先に示したものを含む薬学的組成物を提供する。
【0093】
本発明はまた、獣医学的に受容可能な希釈剤、賦形剤またはキャリアをと共に、本発明の化合物、またはその獣医学的に受容可能な塩、またはいずれかの実体の獣医学的に受容可能な溶媒和物を含む、獣医学的処方物を提供する。
【0094】
獣医学的使用のために、本発明の化合物、またはその獣医学的に受容可能な塩、またはいずれかの実体の獣医学的に受容可能な溶媒和物は、代表的に、通常の獣医学的慣例に従った、適切に受容可能な処方物として投与され、そして獣医は、個々の動物に対して最も適切である投薬レジメおよび投与経路を決定する。しかし、ヒト処置のように、獣医学的処置にその化合物を単独で投与することは可能であり得る。
【0095】
さらに、本発明は、本発明の化合物、またはその獣医学的に受容可能な塩、またはいずれかの実体の獣医学的に受容可能な溶媒和物、または動物医薬としての使用のための、任意の先に示したものを含む獣医学的処方物を提供する。
【0096】
本発明は、ここでは例示のみの目的で記載される。
【0097】
実施例において、ステロイドスルファターゼ阻害に言及する。このことは、PCT/GB92/01587の教示に従って決定され、ここで、化合物のエストロンスルファターゼの活性を阻害する能力は、インタクトなMCF−7乳癌細胞または胎盤ミクロソームのいずれかを使用して評価される。参照を容易にするために、それらの教示は、実施例1として本明細書内で繰り返される。
【0098】
(実施例1)
(エストロン−3−スルファメートによるMCF−7細胞におけるステロイドスルファターゼ活性の阻害)
ステロイドスルファターゼ(ステロイドスルファターゼは、ステリルスルファターゼEC3.1.6.2.として定義される。)活性を、インタクトなMCF−7ヒト乳ガン細胞を使用してインビトロで測定した。このホルモン依存性の細胞株は、ヒト乳ガン細胞の増殖の制御の研究のために広く使用される。それは、有意なステロイドスルファターゼ活性を有し(MacIndoeら,Endocrinology,123,1281−1287(1988);PurohitおよびReed,Int.J.Cancer,50,901−905(1992))、そして米国において(アメリカンタイプカルチャーコレクション(ATCC)から)、および英国において(例えば、The Imperial Cancer Research Fundから)入手可能である。細胞は、20mM HEPES、5%ウシ胎仔血清、2mMグルタミン、非必須アミノ酸および0.075%炭酸水素ナトリウムを含む最小必須培地(MEM)(Flow Laboratories、Irvine、Scotland)中で維持した。30連まで25cm2組織培養フラスコを、上記の培地を用いておおよそ1×105細胞/フラスコで播種した。細胞を、80%コンフルエントまで増殖させ、そして培地を3日ごとに換えた。
【0099】
3連で25cm2組織培養フラスコ内のMCF−7細胞のインタクトな単層を、Earle’s平衡塩類溶液(EBSS、ICN Flow、High Wycombe, U.K.)で洗浄し、エストロン−3−スルファメート(11の濃度:0;1fM;0.01pM;0.1pM;1pM;0.01nM;0.1nM;1nM;0.01mM;0.1mM;1mM)を共に含む、血清非含有のMEM(2.5ml)において、5pmol(7×105dpm)の[6,7−3H]エストロン−3−スルフェート(比活性60Ci/mmol、New England Nuclear,Boston,Mass.,U.S.A.)と共に37℃で3〜4時間インキュベートした。インキュベート後、各フラスコを冷却し、そしてその培地(1mL)を[14C]エストロン(7×103dpm)(比活性97Ci/mmol、Amersham International Radiochemical Centre,Amersham,U.K.)を含む、異なるチューブの中にピペットで入れたした。その混合物を、トルエン(5ml)と共に30秒間、激しく振盪した。実験により、90%より多い[14C]エストロンおよび0.1%より少ない[3H]エストロン−3−スルフェートが、この処理によりに水層から除去されたことが示された。有機層の部分(2ml)を取り出し、エバポレートし、そしてその残渣の3Hおよび14Cの含量を、シンチレーション分光測定より決定した。加水分解されたエストロン−3−スルフェートの質量を、得られた3Hの数値(使用した培地および有機層の容量、ならびに添加した[14C]エストロンの回収率に対して補正した)および基質の比活性から計算した。実験の各バッチは、スルファターゼ陽性ヒト胎盤から調製されたミクロソームのインキュベーション(ポジティブコントロール)および細胞を含まないフラスコ(基質の見かけ上の非酵素的加水分解を評価するため)を含んだ。フラスコ当たりの細胞核の数は、Zaponinで細胞単層を処理した後、コールターカウンターを使用して決定した。各々のバッチの1つのフラスコを、トリパンブルー排除法(Phillips,H.J.(1973)Tissue culture and applications、[Kruse,D.F.およびPatterson,M.K.編];406−408頁;Academic Press,New York)を使用して、細胞膜の状態および生存度を評価するために使用した。
【0100】
ステロイドスルファターゼ活性についての結果を、106の細胞について計算した、インキュベーション期間(20時間)の間に形成された総生成物(エストロン+エストラジオール)の平均±1S.D.として、および統計的有意性を示す値のために、エストロン−3−スルファメートを含まないインキュベーションの間の減少パーセント(阻害)として表す。独立スチューデントt検定を、結果の統計的有意性を検定するために使用した。
【0101】
(エストロン−3−スルファメートによる胎盤ミクロソームにおけるステロイドスルファターゼ活性の阻害)
妊娠の通常期間からのスルファターゼ陽性ヒト胎盤(Obstetric Ward,St.Mary’s Hospital,London)を、はさみで徹底的に細かく切り、そして一度,冷リン酸緩衝液(pH7.4、50mM)で洗浄し、次いで、冷リン酸緩衝液に再懸濁した(5ml/g組織)。Ultra−Turraxホモジナイザーを用いて、氷中での2分の冷却期間をあけた3回の10秒の破砕を使用して、均質化を達成した。核および細胞細片を、2000gで、30分間の遠心分離(4℃)により除去し、上清部分(2ml)を、−20℃で保存した。上清のタンパク質濃度は、Bradford法(Anal.Biochem.,72,248−254(1976))により決定した。
【0102】
インキュベーション(1ml)を、100mg/mlのタンパク質濃度、基質濃度20mMの[6,7−3H]エストロン−3−スルフェート(比活性60Ci/mmol、New England Nuclear,Boston,Mass.,U.S.A.)、および37℃で、20分のインキュベーション時間を使用して行った。8つの濃度の化合物を、試験するために使用した(0(すなわち、コントロール);0.05mM;0.1mM;0.2mM;0.4mM;0.6mM;0.8mM;1.0mM)。インキュベーション後、各サンプルを冷却し、そして培地を[14C]エストロン(7×103dpm)(比活性97Ci/mmol、Amersham International Radiochemical Centre、Amersham,U.K.)を含む、異なるチューブにピペットで入れた。その混合物を、トルエン(5ml)と共に30秒間激しく振盪した。実験により、90%より多い[14C]エストロンおよび0.1%より少ない[3H]エストロン−3−スルフェートが、この処理によりに水層から除去されたことが示された。有機層の部分(2ml)を取り出し、エバポレートし、そしてその残渣の3Hおよび14Cの含量を、シンチレーション分光測定より決定した。加水分解されたエストロン−3−スルフェートの質量を、得られた3Hの数値(使用した培地および有機層の容量、ならびに添加した[14C]エストロンの回収率に対して補正した)および基質の比活性から計算した。
【0103】
(実施例2:エストララクタム)
最初に、本発明者らは、述べた方法3に従ってエストロンオキシムを調製したが、ヒドロキシルアミン塩酸塩をヒドロキシルアミン酢酸塩の代わりに使用し、そして以前に報告されたよりも良好な、優秀な収率でエストロンオキシムを得た。
【0104】
17−オキシムについて2つの可能な幾何異性体のうち、Wataruら4はそれらがanti型を有すると仮定した。なぜなら、この形態のオキシム5はsyn型よりもより安定であり、そしてantiオキシムに導く遷移状態がsyn異性体の場合よりもより低いエネルギーを有し得ると考えられるからである。従って、得られるエストロンオキシム異性体の構造は、仮定されたのみであり、そしてNOEまたはX線結晶解析のような任意の特別な方法によって確認はされていなかった。その反応からどの異性体が得られたかを証明し、そして確認するために、本発明者らは、NOE実験を実行したがうまくいかなかった;おそらく、オキシムのヒドロキシル基が交換可能であるからである。本発明者らは、X線結晶解析によってエストロンオキシムの構造を証明し、そして事実、1つの幾何異性体(anti−オキシム異性体)のみが得られることが見い出された。
【0105】
エストロンオキシムについての最新の分光学的データおよびX線結晶構造を提供したのは、本発明者らの研究が最初である。
【0106】
エストロンオキシムについてのCHN分析はまずまずであったが、X線によって示されるように、その分子への水素結合に関与する少ないメタノール含量(結晶化溶媒由来)を考慮することによって、そのCHN値は非常に近接する。
【0107】
エストロンのラクタム型のanti−オキシムを、記載された方法3に従って調製し、唯一の可能な構造としてエストララクタム2を与えた。Bernardら3は、他の異性体が形成されるかのように、ラクタム環を開裂して、第一級カルボン酸(第三級カルボン酸ではない)を形成することによって同じ構造であることを証明した。第一級カルボン酸を、メタノールおよび酸触媒を用いて容易にエステル化した。しかし、これは、エストロンラクタムの構造を証明するためには十分な証拠ではなかった。本発明者らのエストロンオキシムの構造を証明する最新の方法はより確かであり、そしてエストララクタムのみを示す。
【0108】
本発明者らの研究はまた、エストララクタムの最新の分光学的データを提供する最初の研究である。
【0109】
エストララクタムの極度の不溶性およびその高融点に起因して、それは、通常の有機溶媒からは再結晶化され得ず、そしてTLCによる純度決定および精密な質量分析は正確であったが、CHN値はきわめて範囲外であり、たとえ本発明者らが、X線結晶構造によってエストロンオキシムで起こるように、溶媒由来の2分子のメタノールの存在を、環Aのフェノールおよび環Dのラクタムのプロトンへの水素結合によって考慮するとしても(これは、確かに可能である)、CHNはまずまずである。エストララクタムスルファメート[4]を調製するためにDMF(スルファミル化の反応溶媒)中でエストララクタムを溶解するには加熱が必要である。
【0110】
(エストロンオキシム(1))
エタノール(300ml)中のエストロン(10g、36.982mmol)溶液に、ヒドロキシルアミン塩酸塩(7.71g、111mmol、3当量)、水酸化ナトリウム(3.0g、75mmol、2当量)および水(10ml)を加えた。その混合液を2時間還流した。冷却した混合物を1N HClに注いだ。その沈殿物を濾過し、冷水で洗浄し、そして乾燥させて白色固体を得た(10.132g、96%)。分析のために、サンプルをメタノール水溶液から再結晶化し、無色結晶として1を得た。Mp.=249〜251℃(lit.Mp.=248〜250℃)、IR(KBr)1690(−C=N−)cm-1。δH(DMSO−d6、400MHz)、0.85(3H、s、C18−CH3)、1.26−3.18(15H、m)、6.44(1H、d、JC-4-H および C-2-H=2.13 Hz、C−4−H)、6.5(1H、dd、JC-2-H および C-1-H=8.24 HzおよびJC-2-H および C-4-H=2.44 Hz、C−2−H)、7.04(1H、d、JC-1-H および C-2-H=8.55 Hz、C−1−H)、9.03(1H、br s、C−3−OH)および10.1(1H、br s、C=N−OH)、C13 167.99(−C=N−)、155.025(C−3)、137.103(C−5またはC−10)、130.19(C10またはC−5)、126.0(C−1)、114.99(C−4)、112.79(C−2)、52.52(C−8またはC−9またはC−14)、48.66(メタノール由来のCH3)、43.62(C−8またはC−9またはC−14)、43.61(C−13)、37.91(C−8またはC−9またはC−14)、34.33,29.13、26.90,25.99,24.94および22.57(C−6、C−7、C−11、C−12、C−15およびC−16)ならびに17.35(C−18)。MS:m/z(m−NBA中の陽イオンFAB、相対強度)439.3[15,(M+H+NBA)+]、286.3[100,M+H)+]、268.3[20,(M−H2O)]、243.3(10)、178.2(10)、159.1(10)、133.1(15)、102.0(10)および74.9(10)。MS:m/z(m−NBA中の陰イオンFAB、相対強度)437.3[65,(M−H+NBA)+]、284.2[100,(M−H)]、258.1(25)、229.1(20)、215.1(25)、195.1(45)、178.1(30)、139.1(35)、108.0(30)、および65.0(10)。Acc.Ms:m/z(FAB)+=286.18046 C1824NO2は286.18072を必要とする。実測値C、73.5;H、8.27;N、4.48;C1823NO2はC、75.76;H、8.12;N、4.91を必要とする。
【0111】
(3−ヒドロキシ−13α−アミノ−13,17−第二級−1,3,5(10)−エストラトリエン−17−オイック13,17−ラクタム(17a−アザ−D−ホモエストロン)(エストロンラクタム)(3))
無水ジオキサン(35ml)中のエストロンオキシム(1.0g、3.504 mmol)の溶液(40℃)を、塩化チオニル(1ml)を滴下しながら攪拌した。黄色、次いで、明褐色になる白色沈澱物が、温度が49℃に上昇するにつれて形成した。さらに10分攪拌した後、反応混合物をクエンチし、そして炭酸水素ナトリウムの水溶液をゆっくりと添加することによって、わずかにアルカリ性にした。得られた沈澱物を濾過し、水で洗浄し、そして乾燥させて、黄色固体を得た。次いで、これを、脱色するためにメタノールで粉にし、そして不純物を取り除いたものを使用した。沈澱物を濾過し、乾燥してほとんど白色の粉末としてラクタム3を得た(733mg、73%)。
【0112】
【表5】
Figure 0003820349
(3−O−スルファミル−13α−アミノ−13,17−第二級−1,3,5(10)−エストラトリエン−17−オイック13,17−ラクタム(4))
エストロンラクタム(272mg、0.9544mmol)を無水DMF(50ml)に添加し、そして溶解するまで加熱し、反応混合物を室温まで冷却して、次いで、水素化ナトリウム(57mg、1.5当量)を少しずつ添加し、そして反応混合物を窒素下で30分間攪拌した。トルエン中の濃塩化スルフォミルの溶液(5当量)を添加した。反応混合物を一晩撹拌し、ブラインに注ぎ、そして酢酸エチルで抽出し、次いで、これを水で洗浄し、乾燥させて(MgSO4)、そして溶媒をエバポレートした後に、粗生成物(330mg)を得た。これを、クロロホルム/アセトン勾配でシリカ(100g)上で分画し、そしてエバポレーションに際して第2の画分から生成り色の残渣(286mg)を得た。これをアセトン/ヘキサン(1:2)から再結晶化してほぼ白色の結晶として4(233mg、64%)を得た。
【0113】
【表6】
Figure 0003820349
【0114】
【化9】
Figure 0003820349
(参考文献)
1)Ivanenko TI、Kolomin LV、Golubovskaya LEおよびPivnitskii KK.Synthesis and properties of 17−N−substituted derivatives of 1,3,5(10)−estratrienes.Pharm.Chem.J.1982,16,751〜56。
【0115】
2)Peters RH、Crowe DF、Mitchell AA、Chong WKM、およびTanabe M.17−Desoxy estrogen analogues.J.Med.Chem.1989、32、1642−52。
【0116】
3)Bernard MRおよびHayes FN.17− and 17α−D−homosteroids.Journal of American Chemical Society 1955、78、639〜643。
【0117】
4)Nagata W.、Sugasawa T.、Narisada M.、Okada T.、Sasakura K.、Murakami M.およびHayase Y.Steroids and their O−alkyl derivatives.Chem.Pharm.Bull.1966、14,174〜186。
【0118】
5)Kaufmann CS.Beckmann rearrangement of 17−keto steroids oximes.J.Am.Chem.Soc.1951、73,1779。
【0119】
(実施例3)
(ステロイドラクトン)
ステロイド環ケトンのラクトンへの酸化は、GarderおよびGoddenによって、コプロスタン−3−オンの酸化のために過硫酸アンモニウムを使用して最初に報告された。
【0120】
17−ケトステロイドのD環ラクトンへの変換は、エストロンをアルカリ性過酸化水素で酸化したWesterfeld2によって最初に報告された。引き続いて、Jacobsen3は、酢酸中の過酸でエストロンをラクトンに酸化した。このラクトンは、westerfeldのラクトン[1]aと化学的に類似したが、その物理的特性は異なった。いくつかの関連ラクトンはまた、ステロイドの微生物学的酸化4,5によって調製されている。
【0121】
Westerfeld法2のより穏和な条件およびより長い反応時間を使用することによる本発明者らの改変は、優れた収率(84%)でエストララクトンを与えた。これは、これまでに報告された最も良好かつ高い収率である。簡潔には、エストロンの、10%過酸化水素の代わりにアルカリ性の6%過酸化水素を用いた、室温での5〜7日間(3日間ではない)処理が、高収率でエストララクトンを生じた。エストララクトンは、きわめて不溶性であり、高融点を有するために通常の有機溶媒から再結晶化し得なかったが、しかし、TLCによって決定された後にCHNによって決定された純度は満足する結果であった。ここで、本発明者らは、高収率かつ純粋形態で獲得され得るエストララクトンを調製するための、新規で効率的な、清潔かつ簡単な方法を記載する。初めのエストララクトンの精製は、きわめて不溶性であることに起因して困難であったが、5日から7日まで反応時間を増加させることによって開始物質(エストロン)はすべて消失した。しかし、エストララクトンは、クロマトグラフィーによるさらなる精製を必要としない。なぜなら、これは清潔で、これらの穏和な条件下では、反応中に副産物が形成されなかったからである。
【0122】
この反応は、炭素原子16と17との間またはよりありそうには、13と17との間のいずれかでの環Dの開裂、次いで、過酸化水素の成分(element)を添加することによってジヒドロキシ酸中間体を得、これは、反応混合物の酸性化でラクトン化して、エストララクトンを形成する(式1)。
【0123】
【化10】
Figure 0003820349
Westerfeldは、ラクトンAでは親ヒドロキシル基は第三級であり、そしてカルボキシル基は鎖の末端であり;ラクトンBでは、親ヒドロキシル基は第一級であり、そしてカルボキシルは鎖の末端に存在する;ラクトンBでは、親ヒドロキシル基は第一級であり、そしてカルボキシル基は第三級炭素に結合される(これは、HClまたはH2SO4のような触媒の存在下でアルコールでエステル化しない)ことに基づいて、エストララクトンの環Dの構造が構造Aであって構造Bではない、という仮説を立てた。。しかし、ラクトンAは、これらの条件下でメチル化し得るため、構造Aとより適合性である。後に、Wendlerら6およびMurrayら7は、エストララクトンD環の構造が、構造Aであるとする、彼の仮説を支持した。
【0124】
【化11】
Figure 0003820349
本発明者らの研究は、エストララクトンの最新の分光学的データを提供した最初の研究であり、そしてこのNMRデータはH1−H1CosyおよびH1−C13Cosyの使用によって十分分析されたものであり、そして構造Aと一致する。
【0125】
エストララクトンスルファメート[2]の調製のためにDMF(スルファミル化のために使用した反応溶媒)中でエストララクトンを溶解するためには加熱が必要である。
【0126】
(エストララクトン(1)a
エストロン(3.0g、11.095mmol)を1N NaOH(600ml)中に加熱することによって溶解した。室温まで冷却した後、6%H22溶液(127ml)を添加し、そして反応を室温で7日間進行させた。この溶液をHClで酸性化し、そして沈澱物を濾過によって採集し、水で洗浄し、そして乾燥して、白色固体(3.2g、mp.=327〜330℃)を得た。これを、クロロホルム/アセトン(8:1)を用いるフラッシュクロマトグラフィーにより分画した。第2の画分を採集し、そしてエバポレーションして、白色固体として1(2.67g、84%)を得た。
【0127】
【表7】
Figure 0003820349
(エストララクトン−3−O−スルファメート(sulphatemate)(2))
エストララクトン(527mg、1.84mmol)を無水DMF(50ml)に添加し、そしてこれが溶解するまで加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、次いで、水素化ナトリウム(110mg、1.5当量)を少しずつ添加して、反応混合物を窒素下で30分間攪拌した。そのとき、トルエン中の濃スルフォミルクロリドの溶液(5当量)を添加した。反応混合物を一晩撹拌し、ブラインに注ぎ、そして酢酸エチルで抽出し、次いで、これを水で洗浄し、乾燥(MgSO4)して、そして溶媒のエバポレート後に、生成り色の残渣(616mg)を得た。これをクロロホルム/アセトン(8:1)でフラッシュクロマトグラフィーにより分画して、第2の画分を採集して、エバポレートに際して、白色固体(436mg)を得た。これを、アセトン/ヘキサン(2:1)から再結晶化して、白色結晶として2(360mg、54%)を得た。
【0128】
【表8】
Figure 0003820349
【0129】
【表9】
Figure 0003820349
【0130】
【化12】
Figure 0003820349
【0131】
【表10】
Figure 0003820349
(実施例4:エストララクタム−3−O−スルファメート)
【0132】
【化13】
Figure 0003820349
【0133】
【表11】
Figure 0003820349
(インビボ阻害(ラット肝スルファターゼ))
99.4±0.07%。2mg/kg/日×5日間にて、経口用量。
【0134】
(実施例5:エストララクトン−3−O−スルファメート)
【0135】
【化14】
Figure 0003820349
【0136】
【表12】
Figure 0003820349
(インビボ阻害(ラット肝スルファターゼ))
98.2±1.7%。2mg/kg/日×5日間にて、経口用量。
(参照:EMATEについては、99.1±0.2%。同じ投薬レジメにて)
実施例2〜5は、付録1でさらに参照される。
【0137】
(実施例6:インビボエストロゲン性)
化合物2および4のような本発明に従う化合物を、ビヒクル(プロピレングリコール)のみを受容する動物の別の群と共に、ラットに経口投与する(例えば、0.1mg/Kg/日で5日間)。研究の最後に、子宮を入手し、そして計量し、結果を(子宮重量/全体重)×100として表す。
【0138】
化合物2および4の投与は、子宮成長に効果がなかった。このことは、この化合物がエストロゲン様ではないことを示す。
【0139】
上記の明細書において言及されたすべての刊行物は、本明細書中に参考として援用される。本発明の記載された方法および系の種々の改変および変更は、本発明の範囲および思想から逸脱することなく、当業者に明らかである。本発明を特定の好ましい実施態様に関連して記載してきたが、本願発明はそのような特定の実施態様に、過度に限定されるべきではないことが理解されるべきである。実際、化学または関連分野の当業者に明白である、本発明を実行するための記載された様式の種々の改変は、以下の特許請求の範囲の範囲内にあることが意図される。
【0140】
(付録1)
(実施例2)
(エストララクタム)
最初に、本発明者らは、述べた方法3に従ってエストロンオキシムを調製したが、本発明者らは、ヒドロキシルアミン塩酸塩をヒドロキシルアミン酢酸塩の代わりに使用し、そして以前に報告されたよりも良好な、優秀な収率でエストロンオキシムを得た。
【0141】
17−オキシムについて2つの可能な幾何異性体のうち、Wataruら4はそれらがanti型を有すると仮定した。なぜなら、この形態のオキシム5は、syn型よりもより安定であり、そしてアンチオキシムに導く遷移状態がシン異性体の場合よりもより低いエネルギーを有し得ると考えられるからである。従って、得られるエストロンオキシム異性体の構造は、仮定されたのみであり、そしてNOEまたはX線結晶解析のような任意の特別な方法によって確認はされていなかった。その反応からどの異性体が得られたかを証明し、そして確認するために、本発明者らは、NOE実験を実行したがうまくいかなかった;おそらく、オキシムのヒドロキシル基が交換可能であるからであろう。本発明者らは、X線結晶解析によってエストロンオキシムの構造を証明し、そして事実1つの幾何異性体(anti−オキシム異性体)のみが得られることが見い出された。
【0142】
エストロンオキシムについての最新の分光学的データおよびX線結晶構造を証明したのは、本発明者らの研究が最初である。
【0143】
エストロンオキシムについてのCHN分析はまずまずであったが、X線によって示されるように、その分子への水素結合に関与する少ないメタノール含量(結晶化溶媒由来)を考慮することによって、そのCHN値は非常に近接する。
【0144】
エストロンのラクタム型のアンチオキシムを、述べた方法3に従って調製し、唯一の可能な構造としてエストララクタム2を得た。Bernard3らは、他の異性体が形成されるかのように、ラクタム環を開環して、第三級カルボン酸でなく、第一級カルボン酸を形成することにより同じ構造を証明した。第一級カルボン酸を、メタノールおよび酸触媒で直ちにエステル化した。しかし、これは、エストララクタムの構造を証明するために十分な証拠でない。エストロンオキシムの構造を証明するための本発明者らの最近の方法は、より確かであり、そしてエストララクタムだけを示す。
【0145】
エストララクタムについての最新の分光学的データを提供したのはまた、本研究者らの研究が最初である。
【0146】
エストロラクタムの極度な不溶性およびその高い融点により、通常の有機溶媒から再結晶化され得ず、そしてTLCによる純度の決定および精密な質量分光法は正確であったが、CHN値は、全く範囲外であり、たとえ本発明者らが、X線結晶構造によってエストロンオキシムで生じるように、環Aのフェノールおよび環Dのラクタムのプロトンに水素結合することにより溶媒からのメタノールの2つの分子の存在を考慮するとしても(これは、確かに可能である)、CHNはまずまずである。エストララクタムスルファメート[4]を調製するためにDMF(スルファミル化の反応溶媒)中でエストララクタムを溶解するには、加熱を必要とする。
【0147】
(エストロンオキシム(1))
エタノール(300ml)中のエストロン(10g、36.982 mmol)溶液に、ヒドロキシルアミン塩酸塩(7.71g、111 mmol、3当量)、水酸化ナトリウム(3.0g、75 mmol、2当量)および水(10ml)を加えた。その混合液を2時間還流した。冷却した混合物を1N HClに注いだ。その沈殿物を濾過し、冷水で洗浄し、そして乾燥させて白色固体を得た(10.132g、96%)。分析のために、サンプルをメタノール水溶液から再結晶化し、無色結晶として1を得た。Mp.=249〜251℃(lit.Mp.=248〜250℃)、IR(KBr)1690(−C=N−)cm-1。δH(DMSO−d6、400MHz)、0.85(3H、s、C−18−CH3)、1.26−3.18(15H、m)、6.44(1H、d、JC-4-H および C-2-H=2.13 Hz、C−4−H)、6.5(1H、dd、JC-2-H および C-1-H=8.24 HzおよびJC-2-H および C-4-H=2.44 Hz、C−2−H)、7.04(1H、d、JC-1-H および C-2-H=8.55 Hz、C−1−H)、9.03(1H、br s、C−3−OH)および10.1(1H、br s、C=N−OH)、C13 167.99(−C=N−)、155.025(C−3)、137.103(C−5またはC−10)、130.19(C10またはC−5)、126.0(C−1)、114.99(C−4)、112.79(C−2)、52.52(C−8またはC−9またはC−14)、48.66(メタノール由来のCH3)、43.62(C−8またはC−9またはC−14)、43.61(C−13)、37.91(C−8またはC−9またはC−14)、34.33、29.13、26.90、25.99、24.94および22.57(C−6、C−7、C−11、C−12、C−15およびC−16)ならびに17.35(C−18)。MS:m/z(m−NBA中の陽イオンFAB、相対強度)439.3[15、(M+H+NBA)+]、286.3[100、M+H)+]、268.3[20、(M−H2O)]、243.3(10)、178.2(10)、159.1(10)、133.1(15)、102.0(10)および74.9(10)。MS:m/z(m−NBA中の陰イオンFAB、相対強度)437.3[65、(M−H+NBA)+]、284.2[100、(M−H)]、258.1(25)、229.1(20)、215.1(25)、195.1(45)、178.1(30)、139.1(35)、108.0(30)、および65.0(10)。Acc.Ms:m/z(FAB)+=286.18046 C1824NO2は286.18072を必要とする。実測値C、73.5;H、8.27;N、4.48;C1823NO2はC、75.76;H、8.12;N、4.91を必要とする。
【0148】
(3−ヒドロキシ−13α−アミノ−13,17−第二級−1,3,5(10)−エストラトリエン−17−オイック13,17−ラクタム(17a−アザ−D−ホモエストロン)(エストロンラクタム)(3))
無水ジオキサン(35ml)中のエストロンオキシム(1.0g、3.504 mmol)の溶液(40℃)を、塩化チオニル(1ml)を滴下しながら攪拌した。黄色くなり、次いで薄茶色になる白色の沈澱物は、温度が49℃に上昇するにつれて形成した。さらに10分攪拌した後、反応混合物をクエンチし、そして炭酸水素ナトリウム水溶液のゆっくりとした添加により僅かにアルカリ性にした。生じた沈澱物をろ過し、水で洗浄し、そして乾燥して黄色の固体を得た。次いで、それを脱色のためにメタノールで粉砕し、そして使用された不純物を処分した。沈澱物をろ過し、乾燥し、そしてほぼ白色の粉末としてラクタム3を得た(733mg、73%)、mp.=.>350℃(lit.373〜377℃(dec.))。IR(KBr)1640(−CO−)cm-1。δH(DMSO−d6、400MHz)1.07(3H、s、C−18−CH3)、1.12−2.71(15H、m)、6.44(1H、d、JC-4-H および C-2-H=2.45Hz、C−4−H)、6.51(1H、dd、JC-1-H および C-1-H=8.31HzおよびJC-2-H および C-4-H=2.45Hz、C−2−H)、7.05(1H、d、JC-1-H および C-2-H=8.31Hz、C−1−H)、7.56(1H、br s、NH)および9.02(1H、br s、C−3−OH)。MS:m/z(m−NBA中の陽イオンFAB、相対強度)286.2[100、(M+H)+]、270.2(10)、255.2(15)、243.2(10)、225.2(5)、213.1(5)、195.1(5)、183.1(10)、173.2(15)、157.1(10)、145.1(10)、131.1(10)、111.0(10)、97.0(15)、79.9(10)および63.9(10)。Acc.MS:m/z(FAB)+=286.1812 C1824NO2は286.1807を必要とする。実測値C、69.9;H、7.44;N、4.41;C1823NO2はC、75.76;H、8.12;N、4.91を必要とする。
【0149】
(3−O−スルファミル−13α−アミノ−13,17−第二級−1,3,5(10)−エストラトリエン−17−オイック13,17−ラクタム(4))
エストロンラクタム(272mg、0.9544mmol)を無水DMF(50ml)に添加し、そして溶解するまで加温し、反応混合物を室温に冷却し、次いで水素化ナトリウム(57mg、1.5当量)を小分けして添加し、そして反応混合物を30分間、N2下で攪拌した。トルエン中の濃塩化スルホミル溶液(5当量)を添加した。反応混合物を一晩攪拌し、ブライン中に注ぎ、そして酢酸エチルで抽出し、次いでそれを水で洗浄し、乾燥し(MgSO4)そして溶媒をエバポレート後、粗生成物(330mg)を得、それをクロロホルム/アセトン勾配でシリカ(100g)上で分画し、そして第2画分をエバポレーションに際しベージュ色の残査(286mg)を得、それをアセトン/ヘキサン(1:2)から再結晶化し、ほぼ白色結晶として4を得た(223mg、64%)mp.=>265℃(dec.)。IR(KBr)3500(NH2)1710(CO)、1470(−SO2−)cm-1。δH(DMSO−d6、400MHz)1.1(3H、s、C−18−CH3)、1.21〜2.9(15H、m)、6.98(1H、d、JC-4-H および C-2-H=2.14Hz、C−4−H)、7.02(1H、dd、JC-2-H および C-1-H=8.54HzおよびJC-2-H および C-4-H=2.14Hz、C−2−H)、7.35(1H、d、JC-1-H および C-2-H=8.54Hz、C−1−H)、7.6(1H、br s、NH)および7.94(2H、s、D2Oで交換された、C−3−SO2NH2)。MS:m/z(m−NBA中の陽イオンFAB、相対強度)365.2[100、(M+H)+]、349.2(20)、330.1(25)、319.1(10)、306.1(15)、287.1[10、(M+H−SO2NH2+]。MS:m/z(m−NBA中の陰イオン、相対強度)517.2[50、(M+NBA)+]、363.1[100、(M−H)]、341.0(30)、292.1(20)、276.1(40)、258.0(35)。Acc.MS:m/z(FAB)+=365.1550
182524Sは365.1535を必要とする。実測値C、58.9;H、6.61;N、7.36;C182322Sは、C、59.32;H、6.64;N、7.69を必要とする
【0150】
【化15】
Figure 0003820349
【0151】
【化16】
Figure 0003820349
(参考文献)
1)Ivanenko TI、Kolomin LV、Golubovskaya LEおよびPivnitskii KK.synthesis and properties of 17−N−Substituted derivatives of 1,3,5(10)−estratrienes.Pharm.Chem.J.1982,16,751〜56。
【0152】
2)Peters RH、Crowe DF、Mitchell AA、Chong WKMおよびTanabe M.17−Desoxy estrogen analogues.J.Med.Chem.1989、32、1642〜52。
【0153】
3)Bernard MRおよびHayes FN.17− and 17a−D−homosteroids.Journal of American Chemical Society 1955、78、639〜643。
【0154】
4)Nagata W.、Sugasawa T.、Narisada M.、Okada T.、Sasakura K.、Murakami M.およびHayase Y.Steroids and their O−alkyl derivatives.Chem.Pharm.Bull.1966、14,174〜186。
【0155】
5)Kaufmann CS.Beckmann rearrangement of 17−keto steroids oximes.J.Am.Chem.Soc.1951、73,1779。
【0156】
(実施例3)
(ステロイドラクトン)
ステロイド環ケトンのラクトンへの酸化は、GarderおよびGoddenにより、コプロスタン−3−オンの酸化に関して過硫酸アンモニウムを用いて最初に報告された。
【0157】
17−ケトステロイドのD環ラクトンへの変換は、アルカリ性過酸化水素でエストロンを酸化したWesterfeld2により最初に報告された。続いて、Jacobsen3は、酢酸中の過酸でエストロンを、ウエスターフェルド(westerfeld’s)ラクトン[1]aに化学的に類似であるが、その物理学的性質が異なるラクトンに酸化した。いくつかの関連するラクトンはまた、ステロイドの微生物学的酸化4,5により調製されてきた。
【0158】
ウエスターフェルドの方法2の温和な条件および長い反応時間を用いることによる本発明者らの改変は、優秀な収率(かつて報告された最高かつ最も高収量)(84%)でエストララクトンを与えた。簡単にいえば、室温で、3日間ではなく5〜7日間、10%の代わりに6%のアルカリ性過酸化水素でのエストロンの処理は、高収量でエストララクトンを与えた。エストララクトンは、その極度の不溶性、および高い融点によって、通常の有機溶媒から再結晶化され得ないが、TLCにより、そして後にCHNによって決定した精製度は、十分な結果を与えた。本発明者らはここに、高収量および純粋な形態で得られ得るエストララクトンを調製するための新規、効率的、純粋かつ簡単な方法を記載する。開始時でのエストララクトンの精製は、その極度の不溶性により困難であったが、5〜7日間に反応時間を増加することにより、開始物質(エストロン)は全体的に消滅した。しかし、エストララクトンは、クロマトグラフィーによるいかなるさらなる精製も必要としない。なぜなら、それは純粋であり、そしてこれらの温和な条件下での反応において副生成物は形成されなかった。
【0159】
反応は、炭素原子16と17との間、またはよりおそらくは13と17との間かのいずれかのD環の開裂を含み、続いて、過酸化水素の成分の添加により中間体ジヒドロキシ酸を生じ、反応混合物の酸性化でラクトン化しエストララクトン(式1)を形成した。
【0160】
【化17】
Figure 0003820349
ウエスターフェルドは、エストララクトンD環の構造を、ラクトンAでは親の水酸基が第三級であり、そしてカルボキシルが鎖の末端に存在し;ラクトンBでは親の水酸基が第一級であり、そしてカルボキシル基が、HClまたはH2SO4のような触媒の存在下でアルコールとエステル化しない第三級炭素に結合されていることに基づき、構造Bでなく構造Aであると仮定した。しかし、ラクトンAは、これらの条件下でメチル化され得、従って、構造Aとより適合性である。後にWendlerら6およびMurrayら7は、エストララクトンD環の構造が構造Aであるとする彼の仮定を支持した。
【0161】
【化18】
Figure 0003820349
本発明者らの研究は、エストララクトンについての最新の分光学的データを証明した最初であり、そしてNMRデータは、H1−H1CosyおよびH1−C13Cosyを用いることにより完全に分析され、そして構造Aと一致する。
【0162】
エストララクトンスルファメート[2]の調製のためにDMF(スルファミル化のために使用される反応溶媒)中にエストララクトンを溶解するために加熱を必要とする。
【0163】
(エストララクトン(1)a
エストロン(3.0g、11.095mmol)を1N NaOH(600ml)中に加熱により溶解した。室温に冷却後、6%H22(127ml)の溶液を添加し、そして反応を7日間室温で進行させた。溶液をHClで酸性化し、そして沈澱物をろ過により回収し、水で洗浄し、そして乾燥して白色の固体(3.2g)mp.=327〜330℃を得、それをクロロホルム/アセトン(8:1)でフラッシュクロマトグラフィーにより分画した。第二画分を回収し、そしてエバポレーションに際し、白色固体(2.67g、84%)として1を得た。mp=335〜340℃(lit.335〜340℃)。νmax(KBr)3220(OH)、1680(C=O)cm-1.δH(DMSO−d6、400MHz)1.12〜1.27(6H、m、C−18−CH3、C−8−H、C−15−HaxおよびC−7−Hax)、1.53(2H、m、C−9−HおよびC−12−Hax)、1.74(1H、m、C−16−Hax)、1.95(3H、m、C−16−Heq、C−12−Heq、およびC−7−Heq)、2.36(1H、m、C−14−H)、2.42(1H、m、C−15−Heq)、2.47(1H、m、C−11−Hax)、2.66(1H、m、C−11−Heq)、2.72(2H、m、C−6−H2)、6.45(1H、d、JC-4-H および C-2-H=2.44Hz、C−4−H)、6.53(1H、dd、JC-2-H および C-1-H=8.24HzおよびJC-2-H および C-4-H=2.14Hz、C−2−H)、7.06(1H、d、JC-1-H および C-2-H=8.55Hz)および9.68(1H、br s、C−3−OH)、13C(DMSO−d6)19.0(C−12)、19.82(C−18)、25.5(C−7)、26.94(C−15)、28.11(C−11)、29.21(C−6)、38.75(C−16)、40.76(C−8)、42.04(C−14)、44.28(C−9)、82.7(C−13)、112.8(C−2)、114.57(C−4)、126.06(C−1)、129.41(C−5またはC−10)、136.89(C−10またはC−5)、155.01(C−3)、および170.57(C=O)。MS:m/z(m−NBA中の陽イオンFAB、相対強度)287.1[90、(M+H)+]、274.1(50)、255.2(100)、243.2(55)、226.0(30)、211.1(45)、195.0(40)、183.0(65)、173.1(100)、164.0(60)、147.1(45)、133.0(90)、111.1(80)、97.1(90)、80.1(45)および64.0(65)。Acc.MS:m/z(FAB)+287.1596 C18233は、287.1647を必要とする。実測値C、74.4;H、7.68 C18223は、C、75.5;H、7.74%を必要とする。
【0164】
(エストララクトン−3−O−スルファメート(2))
エストララクトン(527mg、1.84mmol)を無水DMF(50ml)に添加し、そして溶解されるまで加熱した。反応混合物を室温に冷却し、次いで水素化ナトリウム(110mg、1.5当量)を小分けして添加し、そして反応混合物を30分間N2下で攪拌した。そのとき、トルエン中の濃塩化スルフォミル溶液(5当量)を添加した。反応混合物を一晩攪拌し、ブラインに注ぎ、そして酢酸エチルで抽出し、次いでそれを水で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、そして溶媒のエバポレーション後、ベージュ色の残渣(616mg)を得、それを、クロロホルム/アセトン(8:1)でのフラッシュクロマトグラフィーにより分画し;第二の画分を回収し、そしてエバポレーションに際し白色の固体(436mg)を得、それをアセトン/ヘキサン(2:1)から再結晶化して白色結晶(360mg、54%)mp=217〜219℃として2を得た。IR νmax(KBr)3320および3220(NH)、1690(C=O)、1390(−SO2−)cm-1。δH(DMSO−d6、400MHz)、1.13〜1.36(6H、m、C−18−CH3、C−8−H、C−15−Hax、およびC−7−Hax)、1.56(2H、m、C−9−HおよびC−12−Hax)、1.78(1H、m、C−16−Hax)、2.0(3H、m、C−16−Heq、C−12−Heq、およびC−7−Heq)、2.47(3H、m、C−14−H、C−15−HeqおよびC−11−Hax)、2.69(1H、m、C−11−Heq)、2.84(2H、m、C−6−H2)、6.98(1H、d、JC-4-H および C-2-H=2.44Hz、C−4−H)、7.03(1H、dd、JC-2-H および C-1-H=8.79HzおよびJC-2-H および C-4-H=2.44Hz、C−2−H)、7.37(1H、d、JC-1-H および C-2-H=8.79Hz、C−1−H)、および7.91(2H、br s、D2Oで交換、C−3SO2NH2)。13C(DMSO−d6)19.0(C−12)、19.79(C−18)、25.15(C−7)、26.72(C−15)、28.11(C−11)、29.06(C−6)、38.81(C−16)、40.25(C−8)、42.04(C−14)、44.24(C−9)、82.53(C−13)、119.26(C−2)、121.54(C−4)、126.59(C−1)、137.45(C−5またはC−10)、137.78(C−10またはC−5)、148.01(C−3)および170.53(C=O)。MS:m/z(m−NBA中の陽イオンFAB、相対強度)366.1[100、(M+H)+]、287.1[25、(M+H−SO2NH2+]、272.1(20)、255.2(45)、243.2(55)、226.1(15)、211.1(25)、197.1(20)、173.0(65)、157.1(30)、131.1(45)、111.1(40)、97.1(55)、80.1(25)および64.1(30)。MS:m/z(m−NBA中の陰イオンFAB、相対強度)518.3[50、(M+NBA)]364.1[100、(M−H)]、335.0(20)、317.0(15)、292.0(15)、276.0(30)、258.0(15)、243.0(5)、222.0(10)、198.0(10)、181.0(15)、149.0(5)、139.0(15)、120.0(10)、106.0(15)および78.0(20)。Acc.MS:m/z(FAB)+366.1389 C1824NO5Sは366.1376を必要とする。実測値C、59.2;H、6.39 C1823NO5SはC、55.16;H、6.34%を必要とする。
【0165】
【化19】
Figure 0003820349
【0166】
【表13】
Figure 0003820349
(実施例4)
(エストララクタム−3−O−スルファメート)
【0167】
【化20】
Figure 0003820349
【0168】
【表14】
Figure 0003820349
(実施例5)
(エストララクトン−3−O−スルファメート)
【0169】
【化21】
Figure 0003820349
【0170】
【表15】
Figure 0003820349

Claims (13)

  1. 薬学的組成物であって、以下:
    (a)ステロイド骨格を有し、かつ、少なくとも1つのスルファメート基が該ステロイド骨格の少なくとも1つの環成分に結合したスルファメート化合物であって、ここで
    (i)該ステロイド構造の少なくとも1つの環成分が、ラクトンまたはラクタムであるか、あるいはラクトンまたはラクタムを含み;および/または
    (ii)該ステロイド構造の少なくとも1つの環成分が、6員複素環式環であり;および/または
    (iii)該環構造が
    Figure 0003820349
    であり、ここでDは、6員環を示す、スルファメート化合物と、
    (b)薬学的に受容可能な希釈剤、賦形剤またはキャリアとを含み、
    ここで、該化合物が、単回用量で70kg体重の患者について200−500mg/日の投薬量で提供される量で存在する、
    組成物。
  2. 前記化合物が、単回用量で70kg体重の患者について200−250mg/日の投薬量で提供される量で存在する、請求項1に記載の組成物。
  3. (a)ステロイド骨格を有し、かつ、少なくとも1つのスルファメート基が該ステロイド骨格の少なくとも1つの環成分に結合したスルファメート化合物であって、ここで
    (i)該ステロイド構造の少なくとも1つの環成分が、ラクトンまたはラクタムであるか、あるいはラクトンまたはラクタムを含み;および/または
    (ii)該ステロイド構造の少なくとも1つの環成分が、6員複素環式環であり;および/または
    (iii)該環構造が
    Figure 0003820349
    であり、ここでD1は、6員環を示す、スルファメート化合物と、
    (b)別のスルファターゼインヒビターおよび/または芳香族インヒビターを含む、
    内分泌依存性がんの処置における、同時、別個または連続の使用のための生成物。
  4. 前記スルファメート化合物が、ステロイド構造を有するが、前記D環は複素環式環である、請求項1または2に記載の組成物あるいは請求項3に記載の生成物。
  5. 前記スルファメート基は、前記ステロイド構造のA環に結合している、請求項1、2または4に記載の組成物、あるいは請求項3または4に記載の生成物。
  6. 前記スルファメート基は、前記A環の3位に結合している、請求項5に記載の組成物または生成物。
  7. 前記スルファメート化合物が、以下の式
    Figure 0003820349
    を有し、ここで、Rがスルファメート基であり、Dが六員環である、
    請求項1、2、4、5または6に記載の組成物、あるいは請求項3〜6のいずれか1項に記載の生成物。
  8. 前記Dが六員複素環式環である、請求項1、2、4、5、6または7に記載の組成物、あるいは請求項3〜7のいずれか1項に記載の生成物。
  9. 前記スルファメート基が以下:
    Figure 0003820349
    を有し、RおよびRは、各々、独立して、Hまたはヒドロカルビル基から選択される、請求項1、2、4〜8のいずれか1項に記載の組成物、あるいは請求項3〜8のいずれか1項に記載の生成物。
  10. 前記化合物は、ステロイドスルファターゼ活性を有する酵素によって加水分解可能ではない、請求項1、2、4〜9のいずれか1項に記載の組成物、あるいは請求項3〜9のいずれか1項に記載の生成物。
  11. ステロイドスルファターゼ活性を阻害するための医薬を製造するにおける、請求項1、2、4〜10のいずれか1項に記載の組成物、あるいは請求項3〜10のいずれか1項に記載の生成物の使用。
  12. 自己免疫疾患の予防のための医薬の製造における、スルファメート化合物の使用であって、該スルファメート化合物は、
    ステロイド骨格を有し、かつ、少なくとも1つのスルファメート基が該ステロイド骨格の少なくとも1つの環成分に結合したスルファメート化合物であって、ここで
    (i)該ステロイド構造の少なくとも1つの環成分が、ラクトンまたはラクタムであるか、あるいはラクトンまたはラクタムを含み;および/または
    (ii)該ステロイド構造の少なくとも1つの環成分が、6員複素環式環であり;および/または
    (iii)該環構造が
    Figure 0003820349
    であり、ここでDは、6員環を示す、
    使用。
  13. (a)スルファメート化合物と、(b)別のスルファターゼインヒビターおよび/またはアロマターゼインヒビターの、ステロイドスルファターゼ活性の阻害のための医薬の製造における使用であって、該スルファメート化合物は、
    ステロイド骨格を有し、かつ、少なくとも1つのスルファメート基が該ステロイド骨格の少なくとも1つの環成分に結合したスルファメート化合物であって、ここで
    (i)該ステロイド構造の少なくとも1つの環成分が、ラクトンまたはラクタムであるか、あるいはラクトンまたはラクタムを含み;および/または
    (ii)該ステロイド構造の少なくとも1つの環成分が、6員複素環式環であり;および/または
    (iii)該環構造が
    Figure 0003820349
    であり、ここでDは、6員環を示す、
    使用。
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