JP2001509190A - 異形ポリマー組成物 - Google Patents

異形ポリマー組成物

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ジヨンストン,ロバート・テイ
モリソン,イブリン・ジエイ
マンゴールド,デブラ・ジエイ
ホ,トイ・エイチ
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ザ・ダウ・ケミカル・カンパニー
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Abstract

(57)【要約】 本主題発明は異形ポリマー組成物に関し、これを、(a)線状もしくは実質的に線状である均一エチレン/α−オレフィンインターポリマーのバックボーンと(b)このバックボーンからぶら下がっている分枝を含んでいてこの分枝が上記バックボーンの密度よりも少なくとも0.004g/cm3大きい密度を有するエチレンホモポリマーまたはエチレン/α−オレフィンインターポリマーを含んで成るとして特徴づける。極性表面との接着が助長されるように、任意に、上記バックボーンポリマーまたは分枝ポリマーの少なくとも1つに官能化を受けさせることも可能である。本発明の異形ポリマー組成物が示す高い方の使用温度は向上している。また、本発明の異形ポリマー組成物を製造する方法も開示する。

Description

【発明の詳細な説明】 異形ポリマー組成物 本主題発明は異形オレフィンポリマー類(heteromorphic ol efin polymers)に関する。特に、本主題発明は、均一に分枝して いて線状もしくは実質的に線状である(substantially line ar)エチレン/α−オレフィンインターポリマーバックボーン(backbo ne)とこのインターポリマーバックボーンからぶら下がっていて(appen ding)密度がより高いエチレンホモポリマーまたはエチレン/α−オレフィ ンインターポリマー長鎖分枝を含んで成るオレフィンポリマー類に関する。 均一エチレン/α−オレフィンインターポリマー類は狭い分子量分布と狭い短 鎖分枝分布を示すことを特徴とする。更に、長鎖分枝を含む均一エチレンインタ ーポリマー(「実質的に線状である」エチレンポリマーとして知られる)が米国 特許第5,272,236号および米国特許第5,278,272号に開示およ び請求されている。 低い分子量を有するワックス成分を存在させずかつコモノマーをむらなく分布 させることができるようになったことから、高品質のエラストマー類(elas tomers)、例えばエチレン/プロピレン、エチレン/ブテンおよびエチレ ン/オクテンから作られたエラストマー類などを製造することができるようにな った。しかしながら、線状および実質的に線状である均一エチレンポリマー類に は不均一に分枝しているポリエチレンに特徴的な高度に線状の画分が含まれてい ない(従って高結晶性溶融ピークを示さない)ことから、線状および実質的に線 状である均一エチレンポリマー類が示す高温耐性(high temperat ure resistance)は、特にポリマーの密度が0.920g/cm3 未満の時、同じ密度を有する不均一分枝ポリマーに比べて劣る傾向がある。例 えば、線状および実質的に線状である均一エラストマー類は60℃以下でそれの 強度を失う可能性がある。これは、そのように低い密度を有するポリマー類はふ さ状ミセルの存在で特徴づけられる分子構造を有していて典型的には融点がより 高い層状構造を持たないことによるとされてきた。その差はあまり顕著ではない が、層状構造を持っていて密度がより高い線状および実質的に線状である均一エ チレンポリマー類でさえ、一般に、不均一に分枝している相対物が溶融する温度 よりも低い温度で溶融する。ポリエチレン類は、重合用触媒に関係なく、実際の 使用制約条件がそれらの結晶性融点(これは約140℃を越えない)より高いと 言ったことに直面している。 低結晶性のエラストマー(elastomeric)グレードを高結晶性グレ ードのポリエチレンとブレンドすることを通して、エラストマーグレードの使用 温度を高くすることができる。しかしながら、高温耐性をより向上させることも 望まれている。しかしながら、更に、一般的に言って、高密度画分の量を多くす るにつれて高温耐性は向上するが引張り応力(modulus)も高くなってし まう(従って、0.900g/cm3未満の密度を有する線状もしくは実質的に 線状である均一エチレンポリマー類とブレンドした場合、エラストマー特性が望 ましくなく低下する)。0.900g/cm3を越える密度を有する線状および 実質的に線状である均一エチレンポリマー類とブレンドする場合、高密度画分の 量を多くするにつれて高温耐性は向上するが耐引裂き性および耐衝撃性が望まし くなく低下する。 米国特許第5,530,072号には、フリーラジカル開始剤を用いて線状ポ リエチレンを自己グラフト化(self−grafting)させることで生じ させた長鎖分枝を示すポリマー類が開示されている。そのような自己グラフト化 はポリエチレンの分子量を高くして溶融強度(melt strength)を 向上させるには役立つが、ポリエチレンの結晶度には影響を与えず、従ってポリ エチレンの高温耐性には影響を与えない。 米国特許第5,346,963号にはグラフトで修飾した実質的に線状である エチレンポリマーが開示されており、これは熱可塑性ポリマー類、例えば高密度 ポリエチレン、線状低密度ポリエチレンおよび低密度ポリエチレンなどと任意に ブレンド可能である。 引張り応力および/または耐引裂き性および耐衝撃性を犠牲にすることなくエ ラストマーの高温性能を向上させることができれば、本産業にとって有利であろ う。そのように高温性能が向上すると、例えば靴底が衣類乾燥機の熱に耐える度 合がより良好になると言った利点が示される可能性がある。別の態様では、その ように高温性能が向上すると、例えば感圧接着剤が示す耐クリープ性(cree p resistance)が低下すると言った利点が示される可能性がある。 本明細書で用いる如き用語「ポリマー」は、種類が同じであるか或は異なるか に拘らずモノマー類の重合で生じる化合物を意味する。従って、一般的用語「ポ リマー」は用語「ホモポリマー」(これは通常1種類のみのモノマーから作られ るポリマー類を指す目的で用いられる)および用語「インターポリマー」(本明 細書の以下に定義する如き)を包含する。 用語「インターポリマー」は、少なくとも2種類の異なるモノマー類の重合で 生じるポリマー類を意味する。従って、一般的用語「インターポリマー」は、用 語「コポリマー類」(これは通常異なる2種類のモノマー類から作られるポリマ ー類ばかりでなく異なる3種類以上のモノマー類から作られるポリマー類も指す 目的で用いられる)を包含する。 本主題発明はポリマー組成物がユニークな点にあり、この組成物は、(A)線 状もしくは実質的に線状である均一エチレン/α−オレフィンインターポリマー のバックボーンと(B)このインターポリマーバックボーンからぶら下がってい て上記1番目のインターポリマーバックボーンの密度よりも少なくとも0.00 4g/cm3大きい密度を有するエチレンホモポリマーまたはエチレン/α−オ レフィンインターポリマーを含んで成る。上記ポリマー組成物は、上記1番目の インターポリマーと2番目のインターポリマーの物理的ブレンド物または反応槽 内ブレンド物(比較)よりも良好に高温下の変形に耐える。そのような向上した 高温性能は、負荷下使用温度(under load service tem perature)(ULST)[即ち本異形ポリマー組成物を以下に示す手順 でRheometrics Solids Analyzerを用いて測定した 時に軟化/溶融が原因で壊れる傾向がある温度]の値がより高いことで示される 。 理論で範囲を限定することを望むものでないが、線状もしくは実質的に線状で ある均一エラストマー類が示す高温性能の改良で用いる物質科学原理(mate rial science principle)は図1に例証されていると考 えている。図1に示すように、上記エラストマーは、本異形ポリマー組成物が室 温で柔軟性を示すことを可能にする ソフトセグメント(soft segment)として働く。ハードセグメント 、例えば高密度ポリエチレン(より高い結晶性融点を示す)をグラフト化させる と、このハードセグメントはそれ自身の小さい散在ドメイン(interspe rsed domains)の中に共結晶化してエラストマー鎖を三次元網状組 織の中につなぎ止める働きをすることから、ULSTが向上する。 このような分枝は、分枝ポリマーの組成および分枝を組み込む方法に応じて、 数多くの形態を取る可能性があり、それの典型的な特定形態は図2に示す如きで ある。図2−1に、異なる3形態のポリマー分枝連結を伴う実質的に線状である コポリマーバックボーンを示す。図2−1(a)に、バックボーンポリマーとの 「H−連結」の結果として生じる分枝を示す。これは、例えばバックボーンポリ マーと前駆体ポリマーがランダムに架橋して異形長鎖分枝が生じたことで導入さ れたものであろう。図2−1(b)に、長鎖分枝がバックボーンポリマーに2つ (またはそれ以上)の地点で連結していることを示す。長鎖分枝がまだ共結晶化 し得るか或は「ハード」相を形成することでポリマーの温度耐性(temper ature resistance)および/または物性が向上することを条件 として、長鎖分枝を組み込むそのような方法は満足される方法であり、我々の長 鎖分枝の定義の範囲内である。図2−1(c)に、バックボーンポリマーとの「 T」が生成することを示す。これは、例えば異形長鎖分枝前駆体ポリマーが有す る反応性末端基にバックボーンポリマーがグラフト化した結果として生じたもの であるか、或は反応性末端基、例えばビニル基などとモノマー類がバックボーン ポリマー重合中に共重合した結果として生じたものであろう(この場合の「バッ ク ボーンポリマー」は勿論概念にすぎず、実質的に純粋な形態では存在しない)。 図2−2に、線状コポリマー(2−2)バックボーンポリマーが「T」形の異 形長鎖分枝、例えば共重合または末端基のグラフト化の結果として生じる如き長 鎖分枝を有する変形の例を示す。 本発明の異形オレフィンポリマーのバックボーンを構成するエチレン/a−オ レフィンィンターポリマー(A)は、線状または実質的に線状のいずれかである 均一エチレン/α−オレフィンインターポリマーであり、それらの両方を以下に より詳細に記述する。 バックボーンポリマーの密度は使用するコモノマーの種類および量に依存する 。本分野の技術者に公知の方法に従い、ポリマーの柔らかさを高度に非晶質のエ ラストマーグレードから高度に結晶性の非エラストマーグレードに及ぶ範囲に渡 って調節する目的で、密度を調節することができる。バックボーンポリマーの密 度の選択は、本分野の技術者に公知の性能要求に従って、各用途の要求に依存す る。しかしながら、典型的には、バックボーンポリマーの密度を0.920g/ cm3未満、好適には0.900g/cm3未満、より好適には0.880g/c m3未満にする。最良のエラストマー特性が要求される用途では、バックボーン ポリマーの密度を0.870g/cm3未満、好適には0.865g/cm3未満 にし、0.850g/cm3の如き低い密度も達成可能である。 バックボーンポリマーの分子量も同様に各々の系に従って変えることができる 。分枝ポリマーをバックボーンポリマーに架橋またはグラフト化で結合させる時 には、特に分枝ポリマーが高い分子量を有するか或は反応性部位が多機能を示す 場合には、ゲル化の度合が低くなるようにバッ クボーンインターポリマーの分子量を低くする方が好適であり得る。本発明の1 つの面は、本発明の組成物は異形特性を有することで連結性が最適なことからバ ックボーンポリマーの分子量が比較的低い場合でも優れた物性を得ることができ る点にある。従って、良好な物性と良好な加工性を同時に得ることができる。 しかしながら、典型的には、バックボーンポリマーのメルトインデックス(I2 )を0.01から10,000g/10分、好適には0.01から1,000 g/10分にする。特に好適なメルトインデックスは10g/10分より大きく 、より好適には20g/10分より大きい。分子量が低いポリマー類、即ち10 00g/10分より大きいメルトインデックスを示すポリマー類の場合にはむし ろポリマーが350度Fで示す溶融粘度(melt viscosity)を測 定することでそれの分子量を示すことを注目されたい。以下の試験手順セクショ ンに挙げる技術を用いて測定した時に1000g/10分および10,000g /10分のメルトインデックスを示すポリマーが350度Fで示す溶融粘度はそ れぞれ約8200および600センチポイズである。 ポリマーバックボーン(A)からぶら下げる分枝ポリマー(B)は、上記バッ クボーンポリマーの密度よりも少なくとも0.004g/cm3、好適には少な くとも0.006g/cm3、より好適には少なくとも0.01g/cm3大きい 密度を有していて上記バックボーンポリマーを生じさせている間にそのモノマー 類と一緒に共重合し得るか或は上記バックボーンポリマーにグラフト化するか或 はそれと一緒に架橋し得る如何なるポリマーであってもよい。好適には、この分 枝ポリマー(B)が、これの純粋な状態において、上記バックボーンポリマーが 純粋な状 態で示すガラス転移温度(Tg)または結晶性融点(Tm)(いずれか高い方) よりも少なくとも10℃、好適には少なくとも20℃、最も好適には少なくとも 50℃高いTgまたはTmを示すようにする。本発明の目的で、用語「グラフト 化」は、分枝ポリマーが有する1つの末端基がバックボーンポリマーに連結する ことを意味する一方で、用語「架橋」は、限定された様式で、長鎖分枝前駆体に 沿った他のどこかに存在する(即ち末端基でない)1つ以上の結合による連結を 意味し、それによって、架橋した網状組織ではなくむしろ長鎖分枝を有する異形 組成物が生じることを注目されたい。 異形長鎖分枝材料の非制限例には、不均一分枝および灼一分枝線状エチレンホ モポリマー類およびエチレン/α−オレフィンインターポリマー類に加えて実質 的に線状であるエチレンホモポリマー類およびエチレン/α−オレフィンインタ ーポリマー類が含まれ、これらの各々を以下により詳細に記述する。任意に、そ のような分枝ポリマー類にさらなる官能化を受けさせる(functional ized)ことも可能である。 ある種のバックボーンポリマーにとっては適切な分枝ポリマーであっても別の 種類のバックボーンポリマーにとっては適切でない可能性がある。例えば、密度 が0.865g/cm3の線状もしくは実質的に線状である均一エチレン/オク テンインターポリマーに適切な分枝ポリマーは密度が0.900g/cm3のエ チレン/オクテンインターポリマーであろう。しかしながら、密度が0.920 g/cm3の線状もしくは実質的に線状である均一エチレン/オクテンインター ポリマーであるポリマーバックボーンとの連結で用いる場合には、その同じ分枝 ポリマー が必ずしも適切であるとは限らない、と言うのは、後者のTmは前者のTmより も少なくとも10℃大きくない(実際、有意に低い)からである。 このような異形長鎖分枝は、更に、他の分枝ポリマー分子または追加的に付加 するポリマーと一緒に共結晶するか或はそれらと一緒に相を形成し得るに充分な 分子量を持つものである。好適には、このような異形長鎖分枝に少なくとも10 00、好適には少なくとも3000の重量平均分子量(Mw)[以下の試験方法 セクションに挙げる手順に従って測定した時]を持たせる。 そのようなバックボーンポリマーの量は、それがバックボーンポリマーと異形 長鎖分枝ポリマーの混合物の中に連続もしくは共連続(co−countinu ous)相を生じるに充分な量であるべきである。特に、バックボーンポリマー と分枝ポリマーの重量比を一般に1:3より大きくし、好適には少なくとも1: 2、最も好適には1:1より大きくする。最適な比率は用途そしてその結果とし てエラストマー特性、高温特性、引張り応力/剛性などの好適さが変わることに 伴って変わるであろうことを本分野の技術者は理解するであろう。 ポリマーバックボーン1分子当たりの異形長鎖分枝の平均数を、最終ポリマー 組成物をRSAで測定した時に温度耐性が向上しそして/または引張り強度が匹 敵するポリマー類の簡単な物理的ブレンド物(共重合もグラフト化も架橋も受け ていない)が示す引張り強度よりも高いと言った向上が得られるに充分な数にす る。本発明の組成物をRSAで測定した時にそれが示す温度耐性は、好適には、 匹敵するポリマー類の物理的ブレンド物が示すそれよりも少なくとも10℃、好 適には少なくとも1 5℃高い。本発明の組成物が示す極限引張り強度は、好適には、匹敵するポリマ ー類の物理的ブレンド物が示すそれの少なくとも70パーセント、より好適には 少なくとも85パーセント、最も好適には匹敵するポリマー類の物理的ブレンド 物が示すそれに等しいか或はそれを越えており、匹敵するポリマー類の物理的ブ レンド物が示す極限引張り強度の120パーセントの極限引張り強度を容易に達 成することができる。 しかしながら、ポリマーバックボーン1分子当たりの異形長鎖分枝の平均数を 、ポリマーバックボーンのエラストマー特性が容認されないレベルにまで低下す るほどには多くしない。例えば、バックボーンポリマーの密度が0.900g/ cm3未満の時の本発明の組成物が示すパーセント伸びは、匹敵するポリマー類 のブレンド物が示すそれの好適には少なくとも40パーセント、より好適には少 なくとも50パーセント、更により好適には少なくとも60パーセントであり、 匹敵するブレンド物が示す伸びパーセントに等しいか或はそれを越える伸びパー セントを示す組成物を容易に達成することができる。 ポリマーバックボーン(A)および異形長鎖分枝(B)として用いるに有用な エチレンポリマー類は、独立して、エチレンと少なくとも1種のα−オレフィン から作られたインターポリマー類であり得る。適切なα−オレフィン類は下記の 式: CH2=CHR [式中、Rはヒドロカルビル基である] で表される。バックボーンポリマー(A)の一部を構成するコモノマー類と異形 長鎖分枝(B)を構成するコモノマー類は同じか或は異なっていてもよい。 Rの炭素原子数は一般に1から20である。溶液、気相またはスラリー重合方 法またはそれらの組み合わせでコモノマー類として用いるに適切なα−オレフィ ン類には、C3−C20α−オレフィン類、スチレン、テトラフルオロエチレン、 ビニルベンゾシクロブタン、1,4−ヘキサジエン、1,7−オクタジエンおよ びシクロアルケン類、例えばシクロペンテン、シクロヘキセン、シクロオクテン 、ノルボルネン(NB)およびエチリデンノルボルネン(ENB)などが含まれ る。好適なC3−C20α−オレフィン類には1−プロピレン、1−ブテン、1− イソブチレン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1− ヘプテンおよび1−オクテンが含まれる。このα−オレフィンは好適には1−ブ テン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン 、1−オクテン、NB、ENBまたはそれらの混合物である。このα−オレフィ ンはより好適には1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテンまたはそれらの混 合物である。最も好適には、このα−オレフィンは1−オクテンである。 本発明ではまたエチレン/α−オレフィン/ジエンのターポリマー類をエラス トマーポリマー類として用いることも可能である。適切なα−オレフィン類には 、エチレンとα−オレフィンのコポリマー類の製造で用いるに適切であるとして この上に記述したα−オレフィン類が含まれる。このようなターポリマー類の製 造でモノマーとして用いるに適切なジエン類は、典型的に、炭素原子数が6から 15の非共役ジエン類である。このようなターポリマーの製造で用いることがで きる適切な非共役ジエン類の代表的な例には下記が含まれる: a) 非環状の直鎖ジエン類、例えば1,4−ヘキサジエン、1,5 −ヘプタジエンおよび1,6−オクタジエンなど、 b) 非環状の分枝鎖ジエン類、例えば5−メチル−1,4−ヘキサジエン、 3,7−ジメチル−1−6−オクタジエン、3,7−ジメチル−1,7−オクタ ジエン、および1,9−デカジエンなど、 c) 単環脂環式ジエン類、例えば4−ビニルシクロヘキセン、1−アリル− 4−イソプロピリデンシクロヘキサン、3−アリルシクロペンテン、4−アリル シクロヘキセンおよび1−イソプロペニル−4−ブテニルシクロヘキサンなど、 d) 多環脂環式縮合および橋状環ジエン類、例えばジシクロペンタジエン; アルケニル、アルキリデン、シクロアルケニルおよびシクロアルキリデンノルボ ルネン類、例えば5−メチレン−2−ノルボルネン、5−メチレン−6−メチル −2−ノルボルネン、5−メチレン−6,6−ジメチル−2−ノルボルネン、5 −プロペニル−2−ノルボルネン、5−(3−シクロペンテニル)−2−ノルボ ルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−シクロヘキシリデン−2−ノ ルボルネンなど。 好適なジエン類は、1,4−ヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、5−エチ リデン−2−ノルボルネン、5−メチレン−2−ノルボルネン、7−メチル−1 ,6−オクタジエン、4−ビニルシクロヘキセンなどから成る群から選択される 。適切な共役ジエンはピペリレンである。 本発明の実施で用いるに好適なターポリマー類は、エチレンとプロピレンと非 共役ジエン(EPDM)から作られたターポリマー類である。このようなターポ リマー類は商業的に入手可能である。 本発明の成分(A)および(B)として使用可能な均一ポリエチレン類は2つ の幅広いカテゴリー、即ち線状の均一ポリエチレンと実質的に 線状である均一ポリエチレンのカテゴリーに入る。両方とも公知である。 「均一」ポリマー類は、全てのコモノマーが所定インターポリマー分子内でラ ンダムで分布していてインターポリマー分子の実質的に全部がそのインターポリ マー内で同じエチレン/コモノマー比を有するエチレンインターポリマー類であ る。均一ポリマー類は、一般に、それを示差走査熱量測定(DSC)で測定した 時に−30℃から150℃の範囲に単一の溶融ピークを示すとして特徴づけられ る。このような単一の溶融ピークを、インジウムおよび脱イオン水で標準化した 示差走査熱量計を用いて測定する。この方法は、サンプルの量を3−7mgにし 、「第一加熱」で約180℃にしてこの温度を4分間保持し、10℃/分で−3 0℃にまで冷却してこの温度を3分間保持しそして「第二加熱」において10℃ /分で140℃にまで加熱することを伴う。上記単一の溶融ピークを採用するの は「第二加熱」の温度に対する熱流曲線からである。ポリマーの全融解熱を上記 曲線下の面積から計算する。 0.875g/cm3から0.910g/cm3の密度を有するポリマー類の場 合の単一溶融ピークは、装置の感度に応じて、それの低溶融側に「ショルダー」 または「ハンプ」を示す可能性があり、これがポリマーの全融解熱を構成する度 合は12パーセント未満、典型的には9パーセント未満、より典型的には6パー セント未満である。このようなアーティファクト(artifact)はまた線 状均一ポリマー類、例えばExact(商標)樹脂(Exxon Chemic al Companyから入手可能)などでも観察される可能性があり、これは 、単一溶融ピークのスロープがアーティファクトの溶融領域で単調に変化するこ とを基にして識別される。このようなアーティファクトは、単一の溶融 ピークを示す融点の34℃以内、典型的に27℃以内、より典型的に20℃以内 に現れる。アーティファクトに起因し得る融解熱は、個別に、温度に対する熱流 曲線下のそれに関連した領域を具体的に積分することで測定可能である。 加うるにか或は別法として、ポリマー類の均一性は典型的に組成分布分枝指数 [Composition Distribution Branch Ind ex(CDBI)]で記述され、これを、全コモノマーモル含有量中央値の50 パーセント以内に入るコモノマー含有量を有するポリマー分子の重量パーセント として定義する。ポリマーのCBDIは本技術分野で知られる技術を用いて得ら れるデータから容易に計算され、例えば昇温溶出分離(temperature rising elution fractionation)(本明細書で は「TREF」と省略)[例えばWild他著「Journal of Pol ymer Science,Poly.Phys.Ed」、20巻、441頁( 1982)、米国特許第4,798,081号(Hazlitt他)または米国 特許第5,089,321号(Chum他)などに記述されている如き]などか ら計算される。本発明で用いる均一線状および実質的に線状であるエチレン/α −オレフィンポリマー類の場合のCDBIは、好適には50パーセントを越え、 より好適には70パーセントを越える。 均一ポリマー類はまた典型的には3に等しいか或はそれ以下(インターポリマ ーの密度が約0.960g/cm3未満の時)、好適には2.5に等しいか或は それ以下の分子量分布Mw/Mnも示す。分子量の測定値を、狭い分子量分布のポ リスチレン標準(Polymer Labo ratories製)を溶離体積と協力させて用いることで引き出す。SLEP 類の分析を示差屈折計および混合多孔度カラムが3本備わっているWaters 150C高温クロマトグラフィー装置を用いたゲル浸透クロマトグラフィー( GPC)で行う。上記カラムはPolymer Laboratoriesが供 給しており、通常、103、104、105および106の孔サイズを持つように充 填されている。溶媒は1,2,4−トリクロロベンゼンであり、これを用いてサ ンプルが0.3重量パーセント入っている溶液を注入用として調製する。流量を 1.0ml/分にし、装置運転温度を140℃にし、そして注入量を100ミク ロリットルにする。 式:Mポリエチレン=a・(Mポリスチレン)bを引き出すに適切な、ポリエ チレンとポリスチレンのMark−Houwink係数[Williamsおよ びWardが「Journal of Polymer Science」、P olymer Letters、6巻、621頁、1968の中で記述している 如き]を用いて、ポリエチレンの相当する分子量を測定する。上記式中、a=0 .4316およびb=1.0である。式: Mw=Σ(wixMi) [式中、wiおよびMiは、GPCカラムから溶離して来るi番目の画分それぞれ の重量分率および分子量である] に従う通常様式で重量平均分子量Mwを計算する。 均一線状エチレンポリマー類は長年に渡って商業的に入手可能である。Els tonの米国特許第3,645,992号に例示されているように、均一線状エ チレンポリマー類は、チーグラー(Ziegler)型 触媒、例えばジルコニウムおよびバナジウム触媒系などを用いた通常の重合方法 で製造可能である。Ewen他の米国特許第4,937,299号およびTsu tsui他の米国特許第5,218,071号には、メタロセン触媒、例えばジ ルコニウムおよびハフニウムなどを基とする触媒系を均一線状エチレンポリマー 類の製造で用いることが開示されている。均一線状エチレンポリマー類は、典型 的に、分子量分布Mw/Mnが約2であるとして特徴づけられる。均一線状エチレ ンポリマー類の市販例には、三井石油化学工業(Mitsui Petroch emical Industries)がTafmer(商標)樹脂として販売 しているポリマー類およびExxon Chemical CompanyがE xact(商標)樹脂として販売しているポリマー類が含まれる。 実質的に線状であるエチレンポリマー(SLEP)類は、長鎖分枝を有する均 一ポリマー類である。それらは米国特許第5,272,236号および5,27 8,272号に開示されている。SLEP類は、Insite(商標)方法およ び触媒技術で製造されていて、ザ・ダウケミカル社(The Dow Chem ical Company)からAffinity(商標)ポリオレフィンプラ ストマー(POP)類として入手可能でありそしてDuPont Dow El astomers,LLCからEngage(商標)ポリオレフィンエラストマ ー(POE)類として入手可能である。SLEP類の製造は、エチレンと1種以 上の任意α−オレフィンコモノマー類を拘束幾何(constrained g eometry)触媒、例えばヨーロッパ特許出願公開第416,815−A号 に開示されている如き触媒の存在下で溶液、スラリーまた は気相重合、好適には溶液相重合させることで実施可能である。 用語「実質的に線状である」は、エチレンポリマーがコモノマーの組み込みが 均一であることに起因し得る短鎖分枝を有することに加えてポリマーのバックボ ーンが平均で炭素1000個当たり0.01個から3個の長鎖分枝で置換されて いるように長鎖分枝を有するとして更に特徴づけられることを意味する。本発明 で用いるに好適な実質的に線状であるポリマー類は、炭素1000個当たり0. 01個の長鎖分枝から炭素1000個当たり1個の長鎖分枝、より好適には炭素 1000個当たり0.05個の長鎖分枝から炭素1000個当たり1個の長鎖分 枝で置換されている。 「長鎖分枝」(LCB)は、炭素数が少なくとも6の鎖長を意味し、それより 長い鎖長を13C核磁気共鳴分光法で区別するのは不可能である。各長鎖分枝はポ リマーバックボーンと同様なコモノマー分布を有していて、それが結合している ポリマーバックボーンの長さとほぼ同じ長さを有する可能性がある。13C核磁気共鳴(NMR)分光法を用いてエチレンポリマーに長鎖分枝が存在 することを測定することができ、そしてRandallが記述した方法(Rev .Macromol.Chem.Phys.、C29、V.2&3、285−2 97頁)を用いてそれを量化する。 実用事項として、現在の13C核磁気共鳴分光法で炭素原子数が6を越える長鎖 分枝の長さを測定するのは不可能である。しかしながら、エチレンポリマー類( エチレン/1−オクテンインターポリマー類を包含)に存在する長鎖分枝の測定 で用いるに有用なことが知られている他の技術が存在する。そのような2つの方 法は、低角レーザー光散乱検出器に 連結させたゲル浸透クロマトグラフィー(GPC−LALLS)および示差粘度 測定検出器に速結させたゲル浸透クロマトグラフィー(GPC−DV)である。 このような技術を長鎖分枝検出で用いることと、それの基礎となる理論は、文献 に詳細に示されている。例えばZimm,G.H.およびStockmayer ,W.H.,J.Chem.Phys.,17,1301(1949)そしてR udin,A.,Modern Methods of Polvmer Ch aracterization ,John Wiley & Sons.New York(1991)103−112頁(これらは両方とも引用することによ って本明細書に組み入れられる)を参照のこと。 A.Willem deGrootおよびP. Steve Chum(両者 ともザ・ダウケミカル社)は、1994年10月4日にセントルイス、ミズリー 州で開催された「Federation of Analytical Che mistry and Spectroscopy Society(FACS S)」会議で、SLEPに存在する長鎖分枝の定量を行おうとする場合にGPC −DVが有効な技術であることを示すデータを提示した。特に、deGroot およびChumは、Zimm−Stockmayer式を用いて均−SLEPサ ンプルを測定した時の長鎖分枝レベルと13C NMRを用いてそれを測定した時 の長鎖分枝レベルとが良好な相関関係を示すことを見い出した。 更に、deGrootおよびChumは、ポリエチレンサンプルが溶液中で示 す流体力学的体積はオクテンが存在していても変化しないことと、このように、 そのサンプル中に存在するオクテンのモルパーセントを知ることでオクテン短鎖 分枝に起因する分子量上昇を説明することが できることを見い出した。deGrootおよびChumは、1−オクテン短鎖 分枝に起因する分子量上昇に対する貢献度を解く(deconvoluting )ことで、実質的に線状であるエチレン/オクテンコポリマー類に存在する長鎖 分枝レベルの定量でGPC−DVを用いることができることを示した。 deGrootおよびChumは、また、GPC−DVで測定した時のLog (GPC重量平均分子量)の関数としてプロットしたLog(I2、メルトイン デックス)によって、SLEP類の長鎖分枝面(長鎖分枝の度合でなく)は高度 に分枝している高圧低密度ポリエチレン(LDPE)のそれに匹敵するがチーグ ラー型触媒、例えばチタン錯体などおよび均一ポリマー類の製造で用いられる通 常の触媒、例えばハフニウムおよびバナジウム錯体などを用いて製造されたエチ レンポリマー類とは明らかに異なることが例証されたことを示した。 エチレン/α−オレフィンインターポリマー類の場合の長鎖分枝は、α−オレ フィン(類)がポリマーバックボーンに組み込まれた結果として生じる短鎖分枝 よりも長い。本発明で用いる実質的に線状であるエチレン/α−オレフィンイン ターポリマー類に存在する長鎖分枝が示す実験的効果は、流動特性が向上すると して明らかになり、これを本明細書では気体押出しレオメトリー(gas ex trusion rheometry)(GER)結果および/またはメルトフ ロー(I10/I2)上昇で量化して表す。 用語「線状」は、用語「実質的に線状である」とは対照的に、ポリマーが長鎖 分枝を測定可能もしくは実証できるほど持たないこと、即ちポリマーが長鎖分枝 で置換されている度合が平均で炭素1000個当たり 0.01個未満であることを意味する。 SLEP類は、更に、 (a)メルトフロー比I10/I2が≧5.63であり、 (b)ゲル浸透クロマトグラフィーで測定した時に式: (Mw/Mn)≦(I10/I2)−4.63 で定義される如き分子量分布Mw/Mnを示し、 (c)SLEPの場合の表面メルトフラクチャーが起こり始める時の臨界せん断 速度が線状エチレンポリマーの場合の表面メルトフラクチャーが起こり始める時 の臨界せん断速度より少なくとも50パーセント大きいような気体押出しレオロ ジー(rheology)を示し[ここで、上記SLEPと上記線状エチレンポ リマーは同じコモノマーまたはコモノマー類を含み、上記線状エチレンポリマー のI2、Mw/Mnおよび密度は上記SLEPの10パーセント以内にあり、そし てここで、上記SLEPと上記線状エチレンポリマーの個々の臨界せん断速度は 、気体押出しレオメーター(rheometer)を用いて同じ溶融温度で測定 した臨界せん断速度である]、そして (d)示差走査熱量測定(DSC)で−30℃から150℃の範囲に単一の溶融 ピークを示す、 として特徴づけられる。 気体押出しレオメーター(GER)を用いてメルトフラクチャーに関する臨界 せん断速度および臨界せん断応力の測定を行うばかりでなく他の流動特性、例え ば「流動学的プロセシング・インデックス(processing index )」(PI)などの測定も実施する。この気体押出しレオメーターは、「Pol ymer Engineering Science」、17巻、No.11、770頁(1977)の中でM.S hida、R.N.ShroffおよびL.V.Cancioが記述していると 共に、Van Nostrand Reinhold Co.が出版しているJ ohn Dealy著「Rheometers for Molten Pla stics」、(1982)の97−99頁に記述されている。GER実験を、 入り口角度が180°で直径が0.0754mmで長さ対直径が20:1のダイ スを用いて250から5500psig(1.7から38MPa)の範囲の窒素 圧力下190℃の温度で実施する。本明細書に記述する実質的に線状であるエチ レンポリマー類の場合のPIは、GERを用いて2.15x106ダイン/cm2 (0.215MPa)の見掛けせん断応力で測定した時の材料の見掛け粘度(k ポイズで表す)である。本発明で用いるに適した実質的に線状であるエチレンポ リマー類にはエチレンのインターポリマー類が含まれ、これらが示すPIは、0 .01kポイズから50kポイズ(0.01から50kg/cm・秒)の範囲、 好適には15kポイズ(15kg/cm・秒)以下である。本明細書で用いる実 質的に線状であるエチレンポリマー類が示すPIは、各々が上記実質的に線状で あるエチレンポリマー類の10パーセント以内にあるI2、Mw/Mnおよび密度 を有する線状エチレンポリマー(チーグラー重合のポリマー、またはElsto nが米国特許第3,645,992号に記述した如き均一分枝線状ポリマー)が 示すPIの70%に等しいか或はそれ以下である。 また、この実質的に線状であるエチレンポリマー類が示す流動挙動をダウ流動 指数(Dow Rheology Index)(DRI)で特徴づけることも 可能であり、この指数は、ポリマーが有する「長鎖分 枝の結果としての弛張時間を正規化した値(normalized relax ation time as the result of long cha in brancing)」を表す[S.LaiおよびG.W.Knight、 ANTEC ’93 Procedings、INSITE(商標)Techn ology Polyolefins(SLEP)−「エチレンα−オレフィン コポリマー類の構造/流動関係における新規な規則」、New Orleans 、La、1993年5月参照]。DRI値の範囲は、測定可能な長鎖分枝を少し も持たないポリマー類[例えば三井石油化学工業から入手可能なTafmer( 商標)製品およびExxon Chemical Companyから入手可能 なExact(商標)製品]の場合の0から、約15の範囲であり、これはメル トインデックスから独立している。一般に、低から中圧のエチレンポリマー類( 特に低密度)の場合、DRIが溶融弾性および高せん断流動性に対して示す相関 関係は、メルトフロー比を用いた同じ試みが示す相関関係に比較して向上してい る。本発明で用いるに有用な実質的に線状であるエチレンポリマー類の場合のD RIは、好適には少なくとも0.1、特に少なくとも0.5、最も特別には少な くとも0.8である。DRIは、方程式: DRI=(3652879*τ0 1.006490-1)/10 から計算可能であり、ここで、 τ0は、材料の特徴的な弛張時間であり、そしてη0はこの材料のゼロせん断粘度 である。τ0とη0は両方とも、下記: η/η0=1/(1+(γ*τ0)1-n) の如きCross方程式に「最も良く適合する」値であり、ここで、n はこの材料のパワーローインデックス(power law index)であ り、そしてηおよびγはそれぞれ測定した粘度およびせん断速度である。Rhe ometric Mechanical Spectrometer(RMS− 800)を160℃で0.1から100ラジアン/秒のダイナミック・スウィー プ・モード(dynamic sweep mode)で用いそして直径が0. 0754mmで長さ対直径が20:1のダイスを使用した気体押出しレオメータ ー(GER)を1,000psiから5,000psi(6.89から34.5 MPa)の押出し圧力下[これは0.086から0.43MPaのせん断応力に 相当する]190℃で用いることによって、粘度およびせん断速度の基本測定デ ータを得る。特定の材料では、必要に応じて、メルトインデックスの変動に適応 させる目的で測定を140から190℃で行ってもよい。 見掛けせん断速度に対する見掛けせん断応力のプロットを用いてメルトフラク チャー(melt fracture)現象を識別し、そしてエチレンポリマー 類の臨界せん断速度および臨界せん断応力を量化する。Ramamurthy「 Journal of Rheology」、30(2)、337−357、1 986に従い、特定の臨界流量を越えると観察される押出された物の不規則さは 、幅広い意味で2つの主要な型に分類分け可能である、即ち表面メルトフラクチ ャーとグロスメルトフラクチャーに分類分け可能である。 表面メルトフラクチャーは、明らかに安定した流れ条件下で起こり、そしてそ の詳細な範囲は、フィルムの鏡面光沢損失から、よりひどい「鮫肌」形態に至る 。本明細書では、この上に記述したGERを用いて測定した時に押出された物の 光沢が失われ始める(押出された物の表面粗さ が40倍率でのみ検出可能になる)時であるとして、表面メルトフラクチャーが 起こり始める時(OSMF)を特徴づける。この実質的に線状であるエチレンポ リマー類の表面メルトフラクチャーが起こり始める時の臨界せん断速度は、本質 的に同じI2とMw/Mnを有する線状エチレンポリマーの表面メルトフラクチャ ーが起こり始める時の臨界せん断速度より、少なくとも50パーセント大きい。 グロスメルトフラクチャーは、不安定な押出し流れ条件下で起こり、そしてそ の詳細な範囲は規則正しい歪み(例えば、粗い部分と滑らかな部分が交互に現れ る歪み、螺旋状など)から不規則な歪みに至る。フィルム、被膜および成形品が 示す性能特性を最大限にする商業的受け入れに関しては、表面の欠陥は存在して いたとしても最小限でなければならない。本発明で用いる実質的に線状であるエ チレンポリマー類、特に密度が0.910g/cm3より高い実質的に線状であ るエチレンポリマー類の場合、グロスメルトフラクチャーが起こり始める時の臨 界せん断応力は4x106ダイン/cm2(0.4MPa)を越える。 実質的に線状であるエチレンポリマー類は比較的狭い分子量分布(即ち典型的 に2.5未満のMw/Mn比)を示すにも拘らず優れた加工性を有することが知ら れている。更に、この実質的に線状であるエチレンポリマー類の場合、均一分枝 および不均一分枝の線状エチレンポリマー類とは異なり、分子量分布Mw/Mnか ら独立させてメルトフロー比(I10/I2)を変えることができる。従って、本 発明の異形ポリマー組成物に含めるポリマーバックボーン(A)を好適には実質 的に線状であるエチレンポリマーにする。 本発明の実施で異形長鎖分枝(B)として使用可能な不均一ポリエチ レン類は2つの幅広いカテゴリーに入る、即ち高温高圧下でフリーラジカル開始 剤を用いて作られたポリエチレン類と、比較的低い圧力下高温で配位触媒を用い て作られたポリエチレン類である。前者は一般に低密度ポリエチレン(LDPE )として知られていて、重合したモノマー単位の分枝鎖がポリマーバックボーン からぶら下がっていることを特徴とする。LDPEポリマー類の密度は一般に0 .910から0.935g/cm3の範囲である。配位触媒、例えばチーグラー またはフィリップス(Phillips)触媒などを用いて作られたエチレンポ リマー類およびコポリマー類は、バックボーンからぶら下がっている重合モノマ ー単位の分枝鎖が実質的に存在していないことから、線状ポリマー類として一般 に知られる。一般に約0.941から約0.965g/cm3の密度を有する高 密度ポリエチレン(HDPE)は典型的にエチレンのホモポリマーまたはエチレ ンと低レベルのコモノマーから作られたコポリマーであり、それが含む分枝鎖の 数はエチレンとα−オレフィンから作られたいろいろな線状コポリマー類に比べ て比較的少ない。HDPEはよく知られていて、いろいろなグレードで商業的に 入手可能で、本発明で使用可能である。 また、エチレンと少なくとも1種のα−オレフィン(炭素原子数が3から12 、好適には炭素原子数が4から8)から作られた線状コポリマーもよく知られて いて、商業的に入手可能である。本技術分野でよく知られているように、線状エ チレン/α−オレフィンコポリマーの密度は、α−オレフィンの長さそして該コ ポリマーに含めるエチレン量に対する上記モノマー量の両方の関数であり、該コ ポリマーの密度は、α−オレフィンの長さが長くなればなるほど、そしてα−オ レフィンの存在量が 多くなればなるほど低くなる。このような線状ポリマー類の密度は一般に0.8 7から0.91g/cm3の範囲である。 フリーラジカル触媒を用いて作られた材料および配位触媒を用いて作られた材 料は両方ともそれらの製造方法と同様に本技術分野でよく知られている。不均一 線状エチレンポリマー類はザ・ダウケミカル社からDowlex(商標)LLD PEおよびAttane(商標)ULDPE樹脂として入手可能である。不均一 線状エチレンポリマー類の製造は、エチレンと1種以上の任意α−オレフィンコ モノマー類の溶液、スラリーまたは気相重合をAnderson他の米国特許第 4,076,698号に開示されている如き方法を用いてチーグラー・ナッタ触 媒の存在下で行うことで実施可能である。不均一エチレンポリマー類を、典型的 には、3.5から4.1の範囲の分子量分布Mw/Mnを示すとして特徴付ける。 上記種類両方の材料そしてそれらの製造方法に関する関連考察が米国特許第4, 950,541号およびそこに引用されている特許に見られる。 不均一ポリマー類は、線状のバックボーンを有していて示差走査熱量測定(D SC)溶融曲線に高密度画分に起因する明確な溶融ピークを115℃より高い温 度に示すとして特徴づけられるエチレン/α−オレフィンインターポリマー類で ある。不均一インターポリマー類が示すMw/Mnは典型的に3より大きく(この インターポリマーの密度が0.960g/cm3未満の時)かつそれが示すCD BIは典型的に50に等しいか或はそれ以下であり、このことは、そのようなイ ンターポリマー類は短鎖分枝をいろいろな量で有していてコモノマー含有量がい ろいろな分子の混合物であることを示している。 エチレンポリマーを言及する時の結晶度はエチレンポリマーのよく知られてい る特性である。エチレンポリマーの結晶度を測定する技術がいろいろ開発されて きた。 エチレンポリマーが排他的に炭化水素モノマー類から誘導された時(即ち、エ チレンポリマーが官能化を受けていないエチレンα−オレフィンインターポリマ ーである時)の結晶度は、下記の式: パーセント C=(ρ−ρa)/ρ(ρc−ρa)×100 [式中、パーセントCは、エチレンポリマーの結晶度(パーセント)であり、ρ aは、室温において0パーセントの結晶度を示す(即ち100パーセント非晶質 の)エチレンポリマーの密度(0.852g/cm3)であり、ρcは、室温に おける結晶度が100パーセントのエチレンポリマーが有する密度(1.000 g/cm3)を表し、そしてρは、結晶度(パーセント)を測定しようとするポ リマーの密度を表す] を用いてポリマーの密度から決定可能である。密度はASTM D792に従っ て測定可能であり、ここでは、測定を行う前にサンプルに周囲温度で24時間ア ニーリングを受けさせる(annealed)。 用語「負荷下使用温度」(ULST)[また「負荷下の軟化点」または「SP UL」とも呼ぶ]は、直径が1mmの平らな探針先端部に1Nの一定力をかける ことができる装置を用いて窒素雰囲気下でポリマーの温度を25℃から5℃/分 の上昇速度で上昇させている間に探針がポリマーの中に1mm貫入することが達 成される温度を意味する。そのような1つの装置はThermoMechani cal Analyzer(TMA)、例えばPerkin−Elmer In strument Companyが製造しているモデルTMA−7などである 。この試 験を実施する手順を以下の実施例セクションにより詳細に記述する。 分枝形成(branch−forming)ポリマー(B)の密度をより高く すると、分子量の範囲が広くなり得る。低分子量側では、分枝ポリマーに少なく とも2000、好適には少なくとも3000のMnを持たせる。高分子量側では 、分枝ポリマーに少なくとも0.05g/cm3のI2を持たせる。分枝ポリマー に典型的なメルトインデックスは0.05から40g/10分の範囲である。 より高い分子量を有する分枝ポリマーを用いる方が望ましい場合、即ち分枝ポ リマーが示すI2を5g/10分未満にする方が望ましい場合に、負荷下使用温 度の一定の向上を得ようとするには、分枝ポリマー鎖の数を少なくして分枝ポリ マーをより高い濃度で存在させる必要があるであろう、即ちその量を20重量パ ーセントより多くする必要がある(または、使用するフリーラジカル開始剤のレ ベルをより高くする、即ちその量を0.5重量パーセントより多くする必要があ る)であろう。それとは対照的に、分子量がより低い分枝ポリマーを用いる場合 に、分枝ポリマーを比較的少ない量、即ち5重量パーセントの如き少ない量で用 いるにも拘らず負荷下使用温度を高くするには、より短い鎖(これらに好適には ビニル末端を持たせる)を多い量で存在させる。 理論で範囲を限定することを望むものではないが、分枝ポリマーの分子量を低 くした場合にはそれの使用濃度を低くしてもよいと考えている、と言うのは、そ の場合の異形ポリマー組成物は各ポリマーバックボーンからぶら下がる小さい分 枝鎖を2つ以上持つ傾向があるからである。図1に示すように、分枝をバックボ ーン1分子当たり2つ以上存在させるとポリマーバックボーン分子が一緒に固定 される傾向があり、それによっ て、結晶度が低いポリマーバックボーン材料は高い使用温度で溶融するにも拘ら ずその系に構造的一体性が与えられると考えている。 高分子科学分野の技術者は本発明の異形組成物を製造する方法を数多く思い描 くことができるであろう。 1つの態様では、前以て調製して単離しておいたポリマー反応体を反応させる ことを通して、結晶度が高い分枝ポリマーと結晶度が低いバックボーンポリマー を調製する。この場合には、結晶度が高い分枝ポリマーと結晶度が低いバックボ ーンポリマーが反応してT連結(グラフト化による)またはH連結(軽い架橋に よる)を形成する。この反応は本分野の技術者に公知の方法を用いて達成可能で ある。 1つの態様では、ポリマーバックボーンから水素を引き抜いた後、それを分枝 ポリマーと反応させる。水素をポリマーバックボーンから引き抜く方法には、こ れらに限定するものでないが、自己分解的(homolytically)に開 裂する分子(例えばパーオキサイド含有化合物またはアゾ含有化合物)が発生す るか或は放射線で生じるフリーラジカルとの反応が含まれる。 バックボーンポリマーまたは分枝ポリマーにオレフィン系不飽和が存在してい ると、グラフト化/架橋部位の位置決定の制御に役立つ可能性がある。例えば、 飽和バックボーンポリマーが大きな分率で存在していてビニル末端を有する分枝 ポリマーが小さい分率で存在している状態でパーオキサイドの分解を起こさせる と上記分枝ポリマーがバックボーンポリマーにグラフト化する傾向がある一方、 ビニルを含まない分枝ポリマーは水素引き抜きを受けてラジカルを発生する可能 性があり、これはバックボーンポリマーのそれと反応してH連結を形成するであ ろう。重 合している鎖が水素による停止ではなくむしろベーターハイドライド除去(be ta−hydride elimination)による停止を受けるように反 応槽の条件を調節すると、ビニル末端を有する分枝ポリマーが生じる。加うるに 、そのようなフリーラジカル過程を更に制御する目的でモノ−、ジ−もしくはト リ−アリル官能性分子(例えばシアヌール酸トリアリル)の如き共作用剤を用い ることも可能である。一般に、グラフト化の方が軽い架橋よりも好適である、と 言うのは、ゲル化を起こすことなく異形長鎖分枝がより多い量で組み込まれる可 能性があるからである。 より高い度合で分枝を形成するポリマーまたはより高い度合でバックボーンを 形成するポリマーを生じさせようとする時、α,Ω−ジエン類をコモノマーとし て用いるとポリマー成分の反応性が高くなるであろう。適切なα,Ω−ジエン類 には1,7−オクタジエンおよび1,9−デカジエンが含まれる。そのようなジ エン類を組み込む場合、それを典型的にはポリマー鎖1本当たり2未満の量で存 在させる。 このような架橋もしくはグラフト化反応は2種類のポリマーが適切な溶媒に入 っている溶液中でか或はポリマー成分の溶融ブレンド物の状態で実施可能である 。後者が好適な方法である。溶融ブレンド(melt blending)はバ ッチ式ミキサー、例えばブラベンダーミキサー、バンバリーミキサー、ロールミ ルなど、または連続ミキサー、例えばFarrell Continuous Mixerなど、または単軸もしくは二軸押出し加工機で実施可能である。また 、上記ポリマー類の混合物を生じさせた後、それに照射を受けさせるか、或は反 応性溶液(例えばパーオキサイド)を吸収させて加熱することも可能である。し かしながら、溶融ブレンドまたは溶液ブレンドの方がそのようなアプローチより も好適である。 代替態様では、バックボーンポリマーを構成するモノマーと分枝ポリマーを共 重合させることを通して、本発明の組成物を生じさせることができる。2成分( dual)触媒系を用いてバックボーンポリマーと主題組成物(即ち異形ポリマ ー組成物)を同時に共重合させることも可能であると考えられる。このような方 法は、Tg/Tmが高いポリマーが比較的冷えた反応槽内で起こすフェーズアウ ト(phase−out)が最小限になると言った利点を有する。 代替態様では、2基の反応槽を直列に配列させて分枝ポリマーを1番目の反応 槽内で生じさせた後にそれを2番目の反応槽に送り込んでそれをバックボーンポ リマーを構成するモノマー類と一緒に共重合させて主題組成物を生じさせること を通して、本発明の組成物を製造することができる。上記2番目の反応槽の温度 を、高結晶性分枝ポリマーと低結晶性バックボーンポリマーが相分離を起こす可 能性がある温度より高い温度に維持すべきである。このような共重合を起こさせ る反応槽は、重合し得る高結晶度の分枝ポリマーの濃度(反応槽内の)が最大限 になるようにポリマー(「固体」)の濃度を高くすることができる反応槽、例え ばループ(loop)反応槽などであるのが好適である。 高結晶度の分枝ポリマーとエチレンとオクテンを共重合させてHDPE側鎖分 枝を有するエチレン/オクテンエラストマーを生じさせる1つの態様では、シン グルサイト(single site)触媒を用いる。シングルサイト触媒、特 に拘束幾何触媒は、伝統的なチーグラー触媒に比べても拘束幾何でないシングル サイト触媒に比べても、高分子量のモ ノマーを受け入れる度合が高い点で、それらを用いる方が有利である。共重合で は、架橋とは異なって長鎖分枝に存在させる反応性部位は1つのみであることか ら、異形長鎖分枝の含有量が比較的高い時でもゲル化が避けられる。 TmまたはTgが高い異形長鎖分枝前駆体モノマーが工程溶媒に溶解しそして /または触媒部位に拡散して共重合を起こし易くするには、上記モノマーの分子 量を比較的低くしかつそれにオレフィン末端基を鎖1本当たり少なくとも1つ持 たせるのが好適である。 任意に、共重合中の組み込み/連結速度を向上させる目的で、片方または両方 のポリマーにジエンもしくはポリエンをコモノマーとして用いることも可能であ る。例えば、1つの反応槽内でエチレン−ジエンのコポリマーまたはプロピレン −ジエンのコポリマーを生じさせた後、それを2番目の反応槽に送り込んで、そ れをエチレンとオクテンまたはエチレンとプロピレンと一緒に共重合させること も可能である。ジエンのレベルが比較的低いことを条件として、バックボーンポ リマーのモノマー類と異形分枝前駆体ポリマーの共重合速度を速くしながらゲル 化を回避することができる。好適には、ジエンまたはポリエンをコモノマーとし て用いる場合、それが本発明の組成物を構成する量を20重量パーセント未満、 より好適には10重量パーセント未満にする。 代替態様では、本異形ポリマー組成物を分枝ポリマーの構造に類似した構造を 有するか或は固溶体または共結晶化によってそれと一緒にTmもしくはTgが高 い相を形成し得る1種以上の追加的ポリマー類と一緒にブレンドすることも可能 である。このようなブレンド成分の1っの例は高密度ポリエチレンである。本異 形ポリマー組成物の分枝ポリマーの 濃度が低い場合には、所望の物性および/または温度耐性特性が得られるように する目的で、分枝用の追加的ポリマーが共結晶化するか或は1つの相内で固化す るようにする必要があり得る。高結晶度のポリマーを過剰量で用いると、これは 本異形ポリマー組成物に含める高結晶度の分枝と一緒に有効に共結晶化して層の 厚みを厚くする働きをし、それによって本ポリマー組成物の結晶性溶融温度を高 める傾向があるであろう。更に、そのように高結晶度のポリマーを過剰量で用い ると、これは、個々別々の2つの高結晶度分枝を橋渡しする働きをして、本異形 ポリマー組成物が全体として示す結晶度を高め、それによって負荷下使用温度を 高くするであろう。追加的ポリマーを導入する好適な方法は、単に反応槽または 溶融ブレンダー(melt blender)に分枝ポリマーを過剰量で加える 方法であり、その結果として、共重合またはグラフト化または架橋が起こる時に 過剰量の未反応分枝ポリマーが未反応のまま残存し、異形長鎖分枝との共結晶化 または相形成で利用される。 さらなる態様では、本発明の組成物を他のポリマー類と一緒にブレンド物の状 態で用いることも可能である。例えば、本発明の組成物を他のポリオレフィン類 、例えば不均一分枝線状エチレン/α−オレフィンインターポリマー類、均一分 枝線状エチレン/α−オレフィンインターポリマー類、実質的に線状であるエチ レン/α−オレフィンインターポリマー類、エチレン/酢酸ビニルコポリマー類 、スチレンのブロックコポリマー類、および非晶質ポリオレフィン類(例えばポ リプロピレンおよびポリブテン)などと一緒にブレンドしてもよい。 好適な1つの態様では、本異形ポリマー組成物に極性部分を含む成分を少なく とも1種類含める。即ち、好適には、バックボーンポリマーま たは分枝ポリマーのいずれかに極性部分をグラフト化させることを通して、それ に官能化を受けさせる。 エチレン系不飽和部位を少なくとも1つ(例えば二重結合を少なくとも1つ) とカルボキシル基(−COOH)を少なくとも1つ含んでいてこの上に記述した ようにエチレンポリマーにグラフト化する如何なる不飽和有機化合物も本発明の 実施で使用可能である。ここで用いる如き「カルボキシル基」にはカルボキシル 基自身およびカルボキシル基の誘導体、例えば無水物、エステルおよび塩(金属 塩および非金属塩の両方)が含まれる。そのような有機化合物は、好適には、カ ルボキシル基と共役しているエチレン系不飽和部位を1つ含むものである。代表 的な化合物にはマレイン酸、アクリル酸、メタアクリル酸、イタコン酸、クロト ン酸、α−メチルクロトン酸、桂皮酸、そしてそれらの無水物、エステルおよび 塩誘導体、そしてフマル酸およびそれのエステルおよび塩誘導体が含まれる。無 水マレイン酸がエチレン系不飽和を少なくとも1つとカルボキシル基を少なくと も1つ含む好適な不飽和有機化合物である。 グラフト化を受けさせるバックボーンポリマーまたは分枝ポリマーの不飽和有 機化合物含有量を、ポリマーと有機化合物を一緒にした重量を基準にして好適に は少なくとも0.01重量パーセント、より好適には少なくとも0.05重量パ ーセントにする。不飽和有機化合物含有量の最大量は便利さに応じて変わり得る が、典型的には、グラフト化を受けさせるポリマーの10重量パーセント以下、 好適には5重量パーセント以下、より好適には2重量パーセント以下にする。 このような不飽和有機化合物を所望もしくは分枝ポリマーにグラフト化させる 時、公知の如何なる技術が用いられてもよく、例えば米国特許 第3,236,917号および米国特許第5,194,509号に教示されてい る技術を用いることができる。例えば、この’917特許では、ポリマーを2本 ロールミキサーに導入して60℃の温度で混合している。次に、不飽和有機化合 物をフリーラジカル開始剤、例えばベンゾイルパーオキサイドなどと一緒に添加 した後、これらの成分を30℃でグラフト化が完了するまで混合する。上記’5 09特許の手順は、反応温度をより高くして、例えば210から300℃にしそ してフリーラジカル開始剤を用いないか或は低い濃度で用いる以外は同様である 。 好適な代替グラフト化方法が米国特許第4,950,541号に教示されてお り、そこでは、揮発物除去用(devolatilizing)二軸押出し加工 機が混合装置として用いられている。エチレンポリマーおよび不飽和有機化合物 が溶融する温度の押出し加工機内でこれらの反応体をフリーラジカル開始剤の存 在下で混合して反応させている。好適には、上記不飽和有機化合物を上記押出し 加工機内の加圧下に維持されているゾーンに注入する。 実質的に線状であるエチレンポリマーに例えば無水マレイン酸をグラフト化さ せることが米国特許第5,346,963号(引用することによって本明細書に 組み入れられる)に開示されている。 本異形ポリマー組成物の調製でフリーラジカル開始剤を存在させると隣接する バックボーンポリマーの限定された架橋が互いに直接にか或は付随する分枝を通 してもたらされ得ると理解する。そのような架橋のレベルが本ポリマー組成物を 熱可塑材加工もしくは押出し加工方法で加工することができなくなるほどでない ことを条件として、それは本発明の範囲内である。本異形ポリマー組成物のゲル 量を好適には30パーセン ト未満、ゲル量をより好適には10パーセント未満、ゲル量をより好適には5パ ーセント未満、ゲル量を最も好適には2パーセント未満にする。最も好適には、 本異形ポリマー組成物がゲルを実質的に含まないようにする。 ポリマー配合技術分野の技術者の実施に従い、本発明の異形ポリマーに任意に 抗酸化剤、充填材、エクステンダーオイル、紫外光安定剤、スリップ(slip )および抗ブロッキング剤、顔料、染料または発泡剤を含めてもよい。抗酸化剤 を用いる場合、これを典型的には本組成物の全重量を基準にして0.5重量パー セント未満、好適には0.2重量パーセント未満の量で存在させる。 本発明の組成物はホットメルト(hot melt)接着剤および感圧接着剤 の配合で有効に使用可能である。これに関して、本発明の組成物を適切な量の1 種以上の粘着付与剤、1種以上のワックスおよび/または1種以上の可塑剤と一 緒に混合してもよい。 用語「粘着付与剤」を本明細書で用いる場合、これは炭化水素を基としていて ホットメルト接着剤組成物に粘性を与える有用な数種の組成物のいずれかを意味 する。例えば、いくつかの種類の粘着付与剤には、脂肪族C5樹脂、ポリテルペ ン樹脂、水添樹脂、混合脂肪族−芳香族樹脂、ロジンエステルおよび水添ロジン エステルが含まれる。この使用する粘着付与剤の粘度を、B型粘度計を用いて3 50度F(177℃)で測定して典型的には300センチポイズ(300g/c m・秒)以内、好適には150センチポイズ(150g/cm・秒)以内、、最 も好適には50センチポイズ(50g/cm・秒)以内にする。この使用する粘 着付与剤のガラス転移温度を典型的には50℃より大きくする。 典型的な脂肪族樹脂には、商標Escorez(商標)、Piccotac商 標)、Mercures(商標)、Wingtack(商標)、Hi−Rez( 商標)、Quintone(商標)、Tackirol(商標)などの下で入手 可能な樹脂が含まれる。典型的なポリテルペン樹脂には、商標Nirez(商標 )、Piccolyte(商標)、Wingtack(商標)、Zonarez (商標)などの下で入手可能な樹脂が含まれる。典型的な水添樹脂には、商標E scorez(商標)、Arkon(商標)、Clearon(商標)などの下 で入手可能な樹脂が含まれる。典型的な混合脂肪族−芳香族樹脂には、商標Es corez(商標)、Regalite(商標)、Hercures(商標)、 AR(商標)、Imprez(商標)、Norsolene(商標)M,Mar ukarez(商標)、Arkon(商標)M,Quintone(商標)など の下で入手可能な樹脂が含まれる。他の粘着付与剤もそれらが線状もしくは実質 的に線状である均一エチレン/α−オレフィンインターポリマーおよび任意のワ ックスに相溶し得ることを条件として使用可能である。 典型的には、本発明のホットメルト接着剤に存在させる粘着付与剤の量を70 重量パーセント未満、好適には50重量パーセント未満にする。典型的には、本 発明のホットメルト接着剤に存在させる粘着付与剤の量を少なくとも5重量パー セント、好適には少なくとも10重量パーセントにする。 数平均分子量が6000未満のパラフィン系または結晶性エチレンホモポリマ ーもしくはインターポリマーもしくは均一エチレンポリマー類を指す目的で用語 「ワックス」を用いる。このカテゴリーに入る典型的 なポリマー類には、Petrolite,Inc.(Tulsa、OK)からP olywax(商標)500、Polywax(商標)1500およびPoly wax(商標)2000として入手可能なエチレンホモポリマー類、そしてCP Hallから製品表示1230,1236,1240,1245,1246, 1255,1260および1262の下で入手可能なパラフィン系ワックス類が 含まれる。 Polywax(商標)2000の分子量は約2000で、Mw/Mnは約1 .0で、16℃における密度は約0.97g/cm3で、融点は約126℃であ る。 CP Hall 1246パラフィンワックスがCP Hall(Stow、 OH)から入手可能である。CP Hall 1246パラフィンワックスの融 点は143度F(62℃)で、210度F(99℃)における粘度は4.2セン チポイズ[4.2g/cm・秒]で、73度F(23℃)における比重は0.9 15である。 好適なワックスの調製を拘束幾何触媒を用いて行う。このようなポリマー類は エチレンのホモポリマーであるか或はエチレンとコモノマー(例えばポリマー1 に関してこの上に挙げた如きコモノマー、例えばC3−C20α−オレフィン、ス チレン、アルキル置換スチレン、テトラフルオロエチレン、ビニルベンゾシクロ ブタン、非共役ジエンおよびナフテン系など)から作られたインターポリマー類 である。そのようなポリマー類は、伝統的なワックスとは対照的に、1.5から 2.5、好適には1.8から2.2のMw/Mnを示す。そのようなポリマー類は 1997年1月22日付けで提出した米国特許出願連続番号784,683(W O 97/01181)に開示および請求されている。 このようなワックスの数平均分子量は6000未満、好適には5000未満で ある。このようなワックスが示す数平均分子量は典型的に少なくとも800、好 適には少なくとも1300である。 本発明のホットメルト接着剤で用いるに有用なワックスの密度は、これがエチ レンのホモポリマー(伝統的なエチレンホモポリマーワックスであるか或は拘束 幾何触媒を用いて作られたエチレンホモポリマー)であるか或はエチレンとコモ ノマー(C3−C20α−オレフィン、非共役ジエンおよびナフテン系から成る群 から選択される)から作られるたインターポリマーである場合、少なくとも0. 910g/cm3である。このような2番目のポリマー類の密度を0.970g /cm3以内、好適には0.965g/cm3以内にする。 本発明の異形ポリマー組成物は、高結晶度の分枝ポリマーが感圧接着剤のクロ ーズ時間(close time)を向上させる働きをする点で、感圧接着剤調 合物で有効に用いられる。本接着剤を冷却すると、分枝ポリマーが結晶化を起こ す一方でポリマーバックボーンは柔らかくそして/または流動し得るままである 。それによって、硬化過程中の接着剤に強度が与えられ、かつオープン(ope n)/クローズ時間が短くなる。 本ホットメルト接着剤(特に感圧接着剤)に更に油または他の可塑剤、例えば 非晶質ポリオレフィンなどを含有させることも可能である。典型的には本ホット メルト接着剤の粘度を下げる目的で油を用いる。油を用いる場合には、これをホ ットメルト接着剤の重量を基準にして25重量パーセント未満、好適には15重 量パーセント未満、より好適には10重量パーセント未満の量で存在させる。典 型的な種類の油にはホワイト ミネラルオイル[例えばKaydol(商標)オイル(Witcoから入手可能 )およびShellflex(商標)371ナフテン系オイル(Shell O il Companyから入手可能)など]が含まれる。本ホットメルト接着剤 の接着特性が意図した使用に有害なレベルに下がるほどの度合で油を用いるべき でない。 本発明のホットメルト接着剤の調製は標準的な溶融ブレンド手順で実施可能で ある。詳細には、異形ポリマー組成物、任意の粘着付与剤、任意のワックスおよ び任意の可塑剤を不活性ガスブランケット(blanket)下で均一な混合物 が得られるまで高温(150から200℃)で溶融ブレンドしてもよい。ホット メルト成分の劣化を起こさせないで均一なブレンド物をもたらす如何なる混合方 法も満足される方法であり、例えば撹拌機が備わっている加熱容器の使用などが 満足される方法である。更に、異形ポリマー組成物、任意のワックス、任意の粘 着付与剤および任意の可塑剤を押出し加工コーター(coater)に供給して それらを基質に付着させることも可能である。 適切な感圧接着剤が示すプローブタック(probe tack)は少なくと も200グラム、より好適には少なくとも300グラム、最も好適には少なくと も350グラムである。更に、適切な感圧接着剤が示す耐熱性は、上記分枝ポリ マーとバックボーンポリマーが本発明の異形ポリマー組成物の形態ではなくブレ ンド物として用いられている感圧接着剤が示す耐熱性よりも少なくとも10℃、 好適には少なくとも15℃、より好適には少なくとも20℃高い。 適切な接着剤は、所望基質に容易に塗布することができるに充分なほど低い粘 度を持つものである。ホットメルト接着剤が350度F(17 7℃)で示す溶融粘度は典型的に50,000センチポイズ(50,000g/ cm・秒)未満であり、典型的には粘度が低い方が好適である。 本発明の異形ポリマー組成物(特にバックボーンポリマーまたは分枝ポリマー の少なくとも1つに極性部分による官能化を受けさせた組成物)の用途には、更 に、これらに限定するものでないが、ガスケット、例えば自動車の窓で用いられ るガスケット、シーラント、接着剤、軟質成形品、例えば靴底など、ワイヤーお よびケーブルの絶縁および被覆材、屋根葺き膜、床被覆材、ホース、ブーツ、自 動車の部品、そしてその他、エラストマー材料を極性物質に接着させる必要があ ることが産業で知られる部品が含まれる。 以下に示す実施例は制限ではなく説明の目的で示すものであり、それに本発明 の代表的な異形ポリマー組成物を挙げる。本実施例の組成物の調製で用いるポリマー類 ポリマーA1 米国特許第5,278,236号の教示に従ってエチレンとオクテンから作ら れた測定I2が0.94g/10分で密度が0.869g/cm3の実質的に線状 であるコポリマー。 ポリマーA2 米国特許第5,278,236号の教示に従ってエチレンとオクテンから作ら れた測定I2が3.86g/10分で密度が0.867g/cm3の実質的に線状 であるコポリマー。 ポリマーA3 米国特許第5,278,236号の教示に従ってエチレンとオクテンから作ら れた測定I2が23.79g/10分で密度が0.867g/ cm3の実質的に線状であるコポリマー。 ポリマーA4 米国特許第5,278,236号の教示に従ってエチレン/オクテンから作ら れたI2が30g/10分で密度が0.870g/cm3の実質的に線状であるコ ポリマー。 ポリマーA5 米国特許第5,278,236号の教示に従ってエチレン/オクテンから作ら れたI2が18g/10分で密度が0.870g/cm3の実質的に線状であるコ ポリマー。 ポリマーA6 米国特許第5,278,236号の教示に従ってエチレンとオクテンから作ら れた測定I2がIg/10分で密度が0.855g/cm3の実質的に線状である コポリマー。 ポリマーA7 米国特許第5,278,236号の教示に従ってエチレン/1−オクテンから 作られた密度が0.855g/cm3でメルトインデックスが30g/10分の 実質的に線状であるコポリマー。 ポリマーA8 1997年1月22日付けで提出した米国特許出願連続番号784,683( WO 97/01181)の教示に従ってエチレン/1−オクテンから作られた 密度が0.855g/cm3で350度F(177℃)における溶融粘度が35 0センチポイズ(350g/cm・秒)の超低分子量コポリマー。 ポリマーA9 米国特許第5,278,236号の教示に従ってエチレン/1−オクテンから 作られた密度が0.855g/cm3でメルトインデックスが0.5g/10分 の実質的に線状であるコポリマー。 ポリマーA10 米国特許第5,278,272号の教示に従ってエチレン/1−オクテンから 作られた密度が0.870g/cm3でメルトインデックスが30g/10分の 実質的に線状であるコポリマー。 ポリマーB1 Phillips Petroleumが供給しているHDPE 55500 −−測定I2が49g/10分で密度が0.955g/cm3のエチレン/ブテン コポリマー。 ポリマーB2 Phillipsから入手可能なMarlex 50−100−−密度が0. 952g/cm3でI2が0.08g/10分の高密度ポリエチレン。 ポリマーB3 Dowlex(商標)25355−−密度が0.955g/cm3でI2が25 g/10分の高密度ポリエチレン。 ポリマーB4 Dowlex(商標)25455−−密度が0.955g/cm3でI2が25 g/10分の高密度ポリエチレン。 ポリマーB5 米国特許第5,278,236号の教示に従ってエチレン/1−オクテンから 作られた密度が0.902g/cm3でメルトインデックスが 30g/10分の実質的に線状であるコポリマー。 ポリマーB6 米国特許第5,278,236号の教示に従ってエチレン/1−オクテンから 作られた密度が0.913g/cm3でメルトインデックスが30g/10分の 実質的に線状であるコポリマー。 ポリマーB7 Attane(商標)6152超低密度ポリエチレン−−密度が0.904g /cm3でメルトインデックスが0.5g/10分の不均一線状エチレン/1− オクテンコポリマー。 ポリマーB8 1997年1月22日付けで提出した米国特許出願連続番号784,683( WO 97/01181)の教示に従ってエチレン/1−オクテンから作られた 密度が0.955g/cm3で350度F(177℃)における溶融粘度が50 00センチポイズ(5000g/cm・秒)の超低分子量コポリマー。 ポリマーB9 密度が0.955g/cm3でメルトインデックスが1.0g/10分のDo w高密度ポリエチレンHDPE 12165。 ポリマーB10 密度が0.955g/cm3でメルトインデックスが10g/10分のDow 高密度ポリエチレンHDPE 25355。 ポリマーC: WO 94/17112の手順に従って生じさせた反応槽内(in−reac tor)ポリマー混合物であり、これの目標組成は下記の通り である:密度が0.861g/cm3でI2が0.29g/10分の実質的に線状 であるエチレン/オクテンコポリマーが68.5重量パーセントおよび密度が0 .946g/cm3でI2が370g/10分の高密度ポリエチレンが31.5重 量パーセント。 ポリマーD 密度が0.953g/cm3の高密度ポリエチレンを無水マレィン酸と一緒に 反応性押出し加工することで生じさせた無水マレイン酸グラフト化高密度ポリエ チレンであり、これの密度は0.953g/cm3で、メルトインデックスは9 g/10分で、無水マレイン酸量は1.2重量パーセントである。 Lupersol 500R[Elf Atochemから入手可能な純度が 99パーセントのジクミルパーオキサイド]、Lupersol−130[El f Atochemから入手可能な90−95パーセントの2,5−ジメチル− 2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3]、Lupersol−10 1[Elf Atochemから入手可能な2,5−ジメチル−2,5−ジ(t −ブチルパーオキシ)ヘキサン]。実施例および比較実施例の組成物の評価で用いる試験方法 熱機械分析装置(thermomechanical analyzer)( TMA)を用いて負荷下使用温度(ULST)を測定する。貫入を温度に対して 測定した。探針が1mm貫入する時の温度を負荷下軟化温度(under lo ad softening temperature)として取る。5℃/分の 加熱速度および102gの負荷を用いた。 Rheometrics Solids Analyzer Model R SAIIを用いて引張り応力の変化を温度に関して測定した。厚みが約0.25 mmのフィルムを生じさせるサンプルの圧縮成形を、1500psi(10.3 MPa)下に350度F(177℃)で5分間保持しそして次に90度F(32 ℃)に到達するまで27度F/分(−2.8℃/分)で冷却することを通して実 施する。サンプルを90度F(32℃)に1分間保持した後、プレスから取り出 した。約0.25x4.4x22mmの試験片を切り取った後、それに下記の条 件下で試験を受けさせた。トーションレクタングラーテスト(torsion rectangular test)において、窒素雰囲気下、10rad/秒 のフレクエンシー(freqency)を−145℃で始めて5℃のステップサ イズ(step size)で120℃もしくは150℃もしくは270℃にまで 上昇させたが、各段階に30秒間のソーク時間(soak time)を持たせ た。 ゲル含有量をASTM D 2785、手順Aに従うキシレン抽出で測定する 。 23℃および70℃における応力および歪みをASTM D−1708に従っ て測定する。括弧内の値は70℃における応力および歪みである。 ショアA硬度をASTM D2240に従って測定する。 極限引張り強度をASTM D−1708に従ってミクロテンシルバー(mi crotensile bars)を用いて測定した。 溶融粘度を、Brookfield Laboratories DVII+ Viscometerを用いて、使い捨て可能アルミニウム 製サンプルチャンバ内で下記の手順に従って測定する。使用したスピンドルは、 10から100,000センチポイズ(10から100,000g/cm・秒) の範囲の粘度測定で用いるに適したSC−31ホットメルトスピンドル(hot −melt spindle)である。幅が1インチ(2.5cm)で長さが5 インチ(12.5cm)のサンプルチャンバに入れるに充分に適合した小さい片 にサンプルを切断する目的でカッティングブレード(cutting blad e)を用いる。このサンプルを上記チャンバに入れ、このチャンバをBrook field Thermoselの中に挿入し、そしてそれを湾曲ニードルノー ズプライア(bent needle−nose pliers)で適切な場所 に固定する。上記スピンドルを挿入して回転させる時に上記チャンバが回転しな いことを確保する目的で、上記Brookfield Thermoselの底 に合う刻み目を上記サンプルチャンバの底に付ける。このサンプルを350度F (177℃)に加熱して、溶融したサンプルが上記サンプルチャンバ上部の下方 約1インチ(2.5cm)の所に来るまでサンプルを追加的に加えた。粘度計の 装置を下げて、上記スピンドルを上記サンプルチャンバの中に沈める。粘度計に 付いているブラケット(brackets)が上記Thermoselのそれに 整列するまで下げ続ける。粘度計のスイッチを入れて、30から60パーセント の範囲のトルク読みをもたらすせん断速度に設定する。読み取りを1分毎に約1 5分間行うか、或は値が安定になるまで行い、最終的な読み取り値を記録する。実施例1−3 :本発明の異形ポリマー組成物を生じさせる時に反応を起こす分枝 ポリマーの量の測定 これらの実施例の組成物の調製ではRheomix 600ミキサーとローラ ー型の混合用ブレードが備わっているHaake Rheocord Syst em 40トルクレオメーターを用いた。成分を1分当たり75回転において1 45℃で混合することを通してブレンド物の調製を行った。ポリマーA2、A3 およびBの組成は上に挙げた通りである。Lupersol 500(Elf Atochemから入手可能な純度が99パーセントのジクミルパーオキサイド )を示す量で加えた後、結果として生じた混合物を145℃で約1分間混合し、 温度を175℃に上昇させ、そしてサンプルを全体で15分間混合した。サンプ ルをこれがまだ熱い間に冷えた圧縮成形用板の上に置いて圧縮することで、ビニ ル含有量をFTIRで分析するための薄フィルムを生じさせた。 本発明の代表的な組成物のFTIR分析を表1に挙げる。 ビニル末端基濃度の減少は「T」連結が生じる度合の指示であると考えてもよ いであろう。ビニル基の大部分は高分子量のポリマーA2およびA3ではなく低 分子量のポリマーB1に存在し(ポリマー成分の50 :50ブレンド物を用いたと仮定して)、ポリマーA2およびA3からの水素引 き抜きとポリマーB1からの水素引き抜きはほぼ同じ確率で起こると仮定するこ とができることから、生じた「T」連結の約50パーセントはポリマーB1がポ リマーA2およびA3にグラフト化したことによるものであると仮定してもよい であろう。表1に示すビニル濃度の大きな低下は「T」連結が生じたことのさら なる証拠である。高結晶度のポリマーB1がバックボーンに付加することは、以 下の実施例に記述するように、温度耐性が劇的に向上することで支持される。実施例および比較実施例4−18 :本発明の異形ポリマー組成物が示す温度耐性 の向上 Rheomix 3000Eミキサーとローラー型の混合用ブレードが備わっ ているHaake Rheocord System 40トルクレオメーター を用いた。ポリマーA1、A2およびA3の中の該当する樹脂とポリマーB1を 1分当たり60から75回転および約145℃で約4分間一緒に溶融ブレンドす ることを通してサンプルの調製を行った。Lupersol 500R(Elf Atochemから入手可能な純度が99パーセントのジクミルパーオキサイ ド)を示す量で加えた。ミキサーの速度を1分当たり約160回転にまで高めて パーオキサイドを迅速に混入させ、それによって粘性加熱効果(viscous heating effect)が引き起こされて、混合物の温度が1−2分 かけて約190℃にまで上昇し、それによってパーオキサイドの分解が促された 。ミキサーの速度を1分当たり60回転にまで下げた(更に1分間)。混合後、 ミキサーを停止させて、サンプルを取り出して冷却した。次に、ポリマーの固ま りを粒状にした。 表2は、比較実施例15のブレンド物、即ちパーオキサイド処理を受けさせな かったブレンド物は約70℃で不合格になったことを示している。ポリマーA3 の結晶子は溶融することから、そのようなブレンド物はRSA試験でそれの一体 性を維持するに充分な強度を示さず、サンプル試験片が壊れた。それとは対照的 に、実施例15の異形ポリマー組成物、即ちパーオキサイド処理を受けさせた組 成物は、130℃(これはポリマーB1のほぼ融点である)に及んでそれの一体 性を維持した。 表2に、一連の比較ブレンド組成物(パーオキサイド処理を受けさせないで調 製)および一連の本発明の異形ポリマー組成物(パーオキサイド処理を用いて調 製)の結果を要約する。表2は、本発明の異形組成物が示す温度耐性は比較ブレ ンド物のそれに比較して有意に向上していることを示している。その上、表2は 、追加的に、純粋なポリマーA1、A2およびA3は、これにパーオキサイドを 用いた処理を受けさせたとしても、比較的低い温度で不合格になったことを示し ている。従って、本発明の異形ポリマー組成物では温度耐性が実質的に向上して いることは、架橋した網状組織の生成によるものでなく、むしろポリマーA1、 A2およびA3によって生じたバックボーンに高融点のポリマーB1分枝が付加 したことによるものであり得る。実施例19−23 :異形ポリマー組成物の物性に対するパーオキサイドの効果 比較実施例および実施例19−23の異形ポリマー組成物の調製をこの上の実 施例1−4に挙げた手順に従って行った。本異形ポリマー組成物および比較ブレ ンド物の組成そして結果として得た特性を以下の表3に挙げる。 実施例19−21の考察 実施例19−21に関して、パーオキサイドの量を多くすると負荷下使用温度 も同様に上昇し、実施例20の場合には27℃上昇しそして実施例21の場合に は47℃上昇した。表3に示す結果は、実施例20および21の本発明の異形ポ リマー組成物が示す耐熱性は比較実施例19の相当する比較ブレンド物が示すそ れよりもずっと高いことを示している。これを図3に示し、この図は、実施例2 0および21の異形ポリマー組成物のショアA硬度が45未満に低下するまでに それが耐える温度は比較実施例19のそれよりも高いことを示している。このこ とは更に図4にも示されており、この図は、実施例20および21の異形ポリマ ー組成物が1mmの探針貫入を受ける温度は比較実施例19のそれよりも高いこ とを示している。 表3は、更に、本異形ポリマー組成物が高温で示す引張り特性は比較実施例1 9の比較ブレンド物のそれよりも高いことも示している。例えば、比較実施例1 9のブレンド物はそれの引張り強度の大部分を70℃で失う。それとは対照的に 、実施例20および21の異形ポリマー組成物それぞれが100℃で示す引張り 強度は250psi(1.72MPa)および180psi(1.24MPa) であった。 その上、実施例20−21の異形ポリマー組成物のゲル含有量は従来技術の部 分架橋ブレンド物のそれよりも少ない[例えばゲル含有量が30パーセントを越 えることを開示している米国特許第3,806,558号を参照]。本異形ポリ マー組成物は柔軟性および柔らかさの大きな低下を示さずかつ架橋網状組織構造 が有意量で生じることもなく高温特性のそのような大きな向上を示すことは驚く べきことである。実施例21−23の考察 実施例21−23に関して、高結晶度の分枝形成ポリマーの濃度を高くするに つれて負荷下使用温度が高くなった。実施例23と21の間のように、高結晶度 材料の量を20重量パーセントから25重量パーセントにまで高めると負荷下使 用温度が40℃上昇することを注目することは興味の持たれることである。実施例24−25の考察 実施例24および25は、高結晶度のポリマーと低結晶度のポリマーの混合物 を反応槽内で生じさせてそれを有利に本発明の異形組成物にすることができるこ とを示している。実施例25の異形ポリマー組成物が示す負荷下使用温度は比較 実施例24の反応槽内混合物(反応させていない)のそれよりも40℃高いこと を注目する。実施例および比較実施例19−20および24−25の異形ポリマー組成物の透 過電子顕微鏡写真(TEM)分析 本異形ポリマー組成物および比較ブレンド物を177℃の成形温度で内径が1 インチ(2.5cm)で厚みが1/16インチ(0.16cm)の寸法を有する 盤に圧縮成形した後、鋳型から取り出す前に、15℃/分の冷却速度で22℃に まで冷却した。 この圧縮成形したサンプルの薄い片を室温でEpofix(Struerのエ ポキシを基とする埋め込み用キット)に埋め込んだ。この塊のトリミング(tr imming)を行った後、それらを三塩化ルテニウムとClorox(商標) ブリーチ(bleach)の混合物に室温で2時間入れることで、それらに色を 着けた。Reichert−Jung Ultracut Eミクロトームを用 いて厚みが約1000オン グストロームの極薄断片を室温で採取した。この断片をフォームバー(form var)被覆銅グリッド(grids)の上に置いた。JEOL2000FX TEMを100kVの加速電圧で操作して30,000倍の倍率で用いて上記断 片を見た。 Leica Quantimet 570グレースケールアナライザー(gr eyscale analyzer)を用いてTEM画像のデジタル解析を実施 した。グレースケール画像を増幅器利得(amplifier gain)を伴 わせてCCDカメラに通して引き入れ、そして各画像毎にゼロ設定を個別に行っ た。分散相(dispersed phase)と個別層を含有する二元体(b inary)画像をグレースケール閾値測定(threshholding)で 作り出した。これらの二元体をサイズ1の水平および垂直オペレーター(ope rators)で形態学的に開くことで個々の層をマトリックス(matrix )から取り出した。サイズ2の盤を用いた形態学的開放(opening)で背 景のノイズを取り除いた。次に、残存ミステーク(mistakes)を補正す る目的で手動編集を実施した。使用した画像変換の説明に関しては、“Imag e Analysis and Mathematical Morpholo gy”1巻, Jean Serra著,Academic Press(19 82)を参照のこと。 デジタル画像分析装置を用いて上記二元体から各分散相および全面積分率(t otal area fraction)毎に8直径を測定した。統計学的直径 を各分散相の平均直径から計算した。この統計学的直径は相サイズおよびサイズ 分布の幅に関する情報をもたらすものである。体積加重平均直径は大きな造作( features)の存在に重点を置 く一方で調和平均直径は小さい造作に重点を置いたものである。 比較実施例19のTEM画像を図5に30,000倍の倍率で示す。この顕微 鏡写真は、ポリマーA3に起因するエラストマー相の連続マトリックス内に分散 している高密度ポリエチレン領域(domain)から成る2相形態の存在を示 している。ポリマーB2の高密度ポリエチレン成分に起因する領域は、マトリッ クスの範囲内に存在しかつその中に向かって外側に発散する層形態を有すること によって特徴づけられる。ポリマーA3の低密度ポリエチレン成分に起因するエ ラストマー相は、房状ミセル結晶子の特徴的な粒子形態を示している。それとは 対照的な実施例20の異形ポリマー組成物のTEM画像を図6に30,000倍 の倍率で示す。この顕微鏡写真は2相形態を示してはいるが、ポリマーB2に起 因し得る分散している高密度ポリエチレン相の平均領域サイズは図5のそれに比 べて有意に小さい。層がエラストマー相内に良好に分散していることは、ポリマ ーA3によって生じたエラストマーバックボーンにポリマーB2の高密度ポリエ チレン成分がグラフト化していると言った考えに一致している。比較実施例24 および実施例25のTEM画像を図7および8に30,000倍の倍率で示す。 分散している高密度ポリエチレン相の体積分率をデジタル画像解析で決定した 。比較ブレンド物および異形ポリマー組成物に含まれる高密度ポリエチレン分散 相の体積および大きさを以下の表4に挙げる。 表5に挙げるように、本発明の実施例20の異形ポリマー組成物が示す高結晶 度島(higher crystallinity islands)の数は比 較実施例19の未反応ブレンド物のそれに比べて50パーセントを越える度合で 少なかった(体積パーセントが有意に低いことで示されるように)。同様に、本 発明の実施例25の異形ポリマー組成物が示す高結晶度島の数も比較実施例24 の未反応ブレンド物のそれに比べて67パーセント少なかった(体積パーセント が有意に低いことで示されるように)。このことは、本発明の異形組成物は実際 にエラストマーバックボーンを含んでいてそれに高密度のポリマー成分がグラフ ト化したことを示している。 比較実施例19および24の上記体積パーセントの平均は22.1パーセント である。実施例20および25の上記体積パーセントの平均は8である。これを 基にして、高密度ポリエチレン全体の64パーセントがエラストマーバックボー ンにグラフト化したと推定する。実施例26および27 :感圧接着剤用の異形エチレンポリマー類 この実施例の異形ポリマー組成物の調製では下記のポリマー類を用いた。 Rheomix 3000Eミキサーとローラー型の混合用ブレード が備わっているHaake Rheocord System 40トルクレオ メーターを用いてポリマーA6とDを指示量で1分当たり60から75回転およ び約145℃で約4分間溶融ブレンドすることを通して、サンプルの調製を行っ た。Lupersol(商標)101(Elf Atochemから入手可能) を指示量で添加した後、ミキサーの速度を1分当たり約160回転にまで高めて それを迅速に混入させ、それによって粘性加熱効果が促されることで温度が1− 2分かけて約190℃にまで上昇してパーオキサイドが分解を起こした。ミキサ ーの速度を1分当たり60回転にまで下げた(更に1分間)。混合後、ミキサー を停止させて、サンプルを取り出して冷却した。次に、ポリマーの固まりを粒状 にした。 その結果として得た異形ポリマーおよび比較ポリマーブレンド物をそれらがテ ープ用感圧接着剤として示す性能に関して試験した。下記の接着剤配合を用いた :100phrの樹脂、220phrのEscorez 1310 LC粘着付 与剤および1phrのIrganox(商標)1010。この配合成分の溶融ブ レンドを130℃のHaake内で行った。均一な混合物を達成した後、シリン ジを用いてKaydolオイルを80phr添加した。このように配合した接着 剤をMylar(商標)フィルムと剥離シートの間で20,000psi(13 8MPa)の圧力下170℃で圧縮成形することを通してテープサンプルの調製 を行った。その結果として得た接着剤の厚みは約2ミル(0.05mm)であっ た。 このようにして配合した接着剤の耐熱性をRheometrics Inc. のRDA−II動的機械的分光測定装置で測定した。ゴムの貯 蔵モジュラス(storage modulus)(G’)高原部が突然に降下 する時の温度を耐熱温度として採用した。温度走査を5℃/ステップで約−70 から200℃に至るまで行い、ここでは、各ステップ毎に30秒間の平衡遅延( equilibration delay)を伴わせた。振動数を1ラジアン/ 秒にして、自動歪みファンクション(autostrain function )を最初0.1パーセント歪みにし、トルクが4グラム・センチメートルにまで 低下した時にはいつでもプラス100パーセント調整で上昇させた。最大歪みを 26パーセントに設定した。7.9mmの平行な板である固定具を用いて、最初 の隙間を1.5mmにし、160℃にした(サンプルをRDA−IIに160℃ で挿入した)。「HOLD」ファンクションを160℃で掛け(engaged )そして装置を−70℃に冷却した後、試験チャンバが加熱または冷却された時 に起こす熱膨張もしくは収縮を補正する試験を開始した。酸化劣化を最小限にす る目的で実験全体に渡って窒素環境を維持した。 プローブタックの測定を、ASTM D−2979−71に従い、10秒のド ェル時間(dwell time)および1cm/秒の探針貫入速度を用いて行 った。 177℃における粘度の測定を、Brookfield Laborator ies DVII+ Viscometerを用いて、使い捨て可能アルミニウ ム製サンプルチャンバ内で下記の手順に従って行った。使用したスピンドルはS C−31ホットメルトスピンドルであった。幅が1インチ(2.5cm)で長さ が5インチ(12.5cm)のサンプルチャンバに入れるに充分に適合した小さ い片にサンプルを切断した。 このサンプルを177℃に加熱して、溶融したサンプルが上記サンプルチャンバ 上部の下方約1インチ(2.5cm)の所に来るようにした。粘度計の装置を下 げて、上記スピンドルを上記サンプルチャンバの中に沈めた。粘度計のスイッチ を入れて、30から60パーセントの範囲のトルク読みをもたらすせん断速度に 設定する。読み取りを1分毎に約15分間行うか、或は値が安定になるまで行い 、最終的な読み取り値を記録する。 本異形ポリマー組成物および比較ポリマー類、それらの特性そしてそれらが感 圧接着剤調合物として示す性能を表5から7に挙げる。表5の結果は、本異形ポリマーを感圧接着剤として用いることができること;本 サンプルは満足される加工性、満足されるプローブタック(市販Scotch Magicテ ープに比較して)かつ比較ブレンド物よりも高い使用温度を有することを示して いる。 表7に挙げたTMAデータは、本異形ポリマー組成物が示す上方の使用温度( upper service temperature)の方がグラフト化を受 けさせていない比較サンプルのそれよりも高いことを示している。例えば、実施 例21−2と21−3そして21−4と21−5を比較のこと。プローブタック の結果は、本発明の組成物は満足される粘性を示す、即ち少なくとも200グラ ム、より好適には少なくとも300グラム、最も好適には少なくとも380グラ ムのプローブタック値を示すことを示している。G’およびTgデータは、本異 形ポリマー組成物を感圧接着剤配合で利用することができる、即ち105から1 06ダイン/cm2のG’および−10から10℃のTgを示すとして特徴づけら れることを示している。表7の実施例は、本発明の技術には柔軟性があることを 示している、即ち本組成物が多様な感圧接着剤用途で用いるに適するようにバッ クボーンポリマーおよび分枝ポリマーの分子量および密度を変えることができる ことを示している。実施例40−41 :ガラスとの接着力を向上させる官能化 ポリマーA10とB4(実施例40の場合)およびポリマーA10とD(実施 例41の場合)の反応性押出し加工を行うことを通してサンプルの調製を行った 。各場合とも、ポリマー反応体の混合物にパーオキサイドを吸い込ませた後、こ の吸い込ませたサンプルを210℃の二軸押出し加工機で押出し加工した。その 結果として得た組成物を上方の使用温度、ラップせん断接着(lap shea r adhesion)およびTピール(T peel)せん断接着に関して評 価した。 試験樹脂を2枚の顕微鏡用ガラススライドの間に挟んで350度F(177℃ )で圧縮成形し、上記スライドの裏側にスポンジテープを付けた 後、Instronテンシオノメーター(tensionometer)でラッ プせん断プルテスト(lap shear pull test)を実施するこ とを通して、ラップせん断接着の測定を行った。 Tピールせん断接着を下記の如く測定した。Loctite Depend Adhesive(Loctite Corporationの品目番号002 06)を用いて、冷間圧延鋼(CRS)片[Q−Panel Companyか ら入手可能な6x1x0.032インチ(15x2.5x0.08)の寸法]の 上に表面活性化剤(surface activator)を置きかつガラスス ライド[Fisher Scientificから入手可能な寸法が3x1x0 .05インチ(7.6x2.5x0.12cm)]の上に接着性樹脂を置くこと を通して、ガラススライドとCRS片を接着させた。ガラススライドとCRSを 一緒にする時に接着剤の充分な混合を起こさせた。この接着させたジョィント( joints)を10ポンド(22kg)の重りで10分間一緒に保持した。こ のCRS/ガラス片をホットプレート(180℃)の上に置いた。このホットプ レートの上に位置させた上記CRS/ガラス片の上にHDPE−g−EO試験ポ リマーそして2番目の金属片を置いた。それらをポリマーサンプルが溶融するま で加熱した。次に、それらを室温に冷却した。これらの試験片を調製して24時 間後に試験を行った。 ASTM方法D1876−72に従うInstron 4204 Mater ials Testing Systemを用いて名目上の応力−歪み図を生じ させた。グリップ間の距離を2インチ(5cm)にし、クロスヘッドの速度を1 0インチ/分(25cm/分)にした。 本異形ポリマー組成物および結果として得た特性を下記の表8に挙げ る。 本異形ポリマー組成物とガラスの接着は、分枝ポリマーとしてHDPEの代わ りにMAH−g−HDPEを用いると有意に向上する。表8の結果は、MAH− g−HDPEをグラフト化させた異形組成物がガラスに対して示すラップせん断 接着およびTピールせん断接着は官能化を受けさせていない異形ポリマー組成物 のそれよりもずっと高いことを示している。 この上の接着剤調合物21−9の考察で挙げたように、マレイン酸による官能 化を受けさせた異形ポリマー組成物は感圧接着剤配合で有効に使用可能である。 本主題発明をこの上に詳述しかつ詳細に例証してきたが、本主題発明が受ける 制限は以下に示す請求の範囲に従う制限のみである。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】平成11年1月18日(1999.1.18) 【補正内容】 請求の範囲 1. 異形ポリマー組成物であって、(a)線状もしくは実質的に線状である 均一エチレン/α−オレフィンインターポリマーであるバックボーンポリマーか ら誘導されたバックボーンと(b)該バックボーンからぶら下がっていて該バッ クボーンポリマーの密度よりも少なくとも0.004g/cm3大きい密度を有 しかつ該バックボーンポリマーの結晶度より高い結晶度を有するエチレンホモポ リマーまたはエチレン/α−オレフィンインターポリマーである分枝ポリマーか ら誘導された分枝を含んで成るとして特徴づけられる異形ポリマー組成物。 2. 該バックボーンが、0.920g/cm3未満の密度を有する線状もし くは実質的に線状である均一エチレン/α−オレフィンインターポリマーである バックボーンポリマーから誘導されたバックボーンである請求の範囲第1項記載 の異形ポリマー組成物。 3. 該分枝が、該バックボーンの密度よりも少なくとも0.006g/cm3 大きい密度を有するエチレンホモポリマーまたはエチレン/α−オレフィンイ ンターポリマーから誘導された分枝であるとして特徴づけられる請求の範囲第1 項記載の異形ポリマー組成物。 4. 該ポリマーバックボーンがエチレンと少なくとも1種のC3−C20α− オレフィンから作られた線状もしくは実質的に線状である均一インターポリマー から誘導されたポリマーバックボーンであるとして更に特徴づけられる請求の範 囲第1項記載の異形ポリマー組成物。 5. 該バックボーンを誘導する源の線状もしくは実質的に線状である均一イ ンターポリマーが少なくとも50のCDBIおよび3未満のMw/Mnを示すとし て更に特徴づけられる請求の範囲第4項記載の異形ポ リマー組成物。 6. 該バックボーンのインターポリマーが実質的に線状であるインターポリ マーから誘導されたものであるとして特徴づけられ、該実質的に線状であるイン ターポリマーが、 (a)≧5.63のメルトフロー比I10/I2を示し、 (b)ゲル浸透クロマトグラフィーで測定した時に式: (Mw/Mn)≦(I10/I2)−4.63 で定義される如き分子量分布Mw/Mnを示し、 (c)気体押出しレオメトリーで測定した時にグロスメルトフラクチャーが起 こり始める時の臨界せん断応力が4x106ダイン/cm2(0.4MPa)より 大きいか或は該実質的に線状であるエチレンインターポリマーの場合の表面メル トフラクチャーが起こり始める時の臨界せん断速度が線状エチレンポリマーの場 合の表面メルトフラクチャーが起こり始める時の臨界せん断速度より少なくとも 50パーセント大きいような気体押出しレオロジーを示すが、ここで、該実質的 に線状であるエチレンインターポリマーと該線状エチレンポリマーが同じコモノ マーまたはコモノマー類を含み、該線状エチレンポリマーが該実質的に線状であ るエチレンインターポリマーの10パーセント以内のI2、Mw/Mnおよび密度 を有し、そしてここで、該実質的に線状であるエチレンインターポリマーと該線 状エチレンポリマーの個々の臨界せん断速度が気体押出しレオメーターを用いて 同じ溶融温度で測定した臨界せん断速度であり、そして (d)示差走査熱量測定(DSC)で−30から150℃の範囲に単一の溶融 ピークを示す、 として特徴づけられる請求の範囲前項いずれか記載の異形ポリマー組成物。 7. 該バックボーンのインターポリマーが、平均で炭素1000個当たり0 .01から3個の長鎖分枝で置換されている実質的に線状であるエチレン/α− オレフィンインターポリマーから誘導されたものであるとして特徴づけられる請 求の範囲前項いずれか記載の異形ポリマー組成物。 8. 異形ポリマー組成物であって、(a)エチレンのホモポリマーまたはエ チレン/α−オレフィンのインターポリマーを含んで成る分枝形成ポリマーが4 0から5重量パーセントで(b)エチレンと1種以上のコモノマーであるか或は 線状もしくは実質的に線状である均一エチレン/α−オレフィンインターポリマ ーであるバックボーン形成材料が60から95重量パーセントの反応生成物を含 んでいて、 該分枝形成ポリマーの結晶度の方が該バックボーン形成材料の結晶度よ りも少なくとも5パーセント大きく、そして 該異形ポリマー組成物が示す高い方の使用温度が、該分枝形成ポリマー と該バックボーン形成材料が反応していなくて混ざり合っているブレンド物のそ れよりも少なくとも10℃高い、 として特徴づけられる異形ポリマー組成物。 9. 該バックボーンポリマーまたは分枝ポリマーの少なくとも1つに極性部 分のグラフトにより生じた部分を含むとして更に特徴づけられる請求の範囲前項 いずれか記載の異形ポリマー組成物。 10. 請求の範囲前項いずれか記載の異形ポリマー組成物を製造する方法で あって、 (a)エチレンと任意に1種以上のα−オレフィンコモノマーを分枝形成ポリ マーが生じるような反応条件下で重合させ、そして (b)エチレンと1種以上のα−オレフィンコモノマーと(a)の分枝形成ポ リマーを異形ポリマー組成物が生じるような反応条件下で重合させる、 ことを含んでいて、該分枝形成ポリマーが室温で示す結晶度の方がバックボーン 形成ポリマーのそれよりも少なくとも5パーセント大きいとして特徴づけられる 方法。 11. (a)の重合を1番目の反応槽内で起こさせそして(b)の重合を2 番目の反応槽内で起こさせるか、或は (a)の重合を(b)の重合と同じ反応槽内で起こさせ、そして1番 目の触媒を(a)の重合中に用いそして2番目の適合性触媒を(b)の重合中に 用いる、 請求の範囲第10項記載の方法。 12. 請求の範囲前項いずれか記載の異形ポリマー組成物を製造する方法で あって、 (a)エチレンと任意に1種以上のα−オレフィンコモノマーを分枝形成ポ リマーが入っている反応流れが生じるような反応条件下で重合させ、 (b)エチレンと1種以上のα−オレフィンコモノマーを重合させて、バッ クボーンを形成する線状もしくは実質的に線状である均一ポリマーが入っている 反応流れを生じさせ、 (c)場合により、該分枝形成ポリマーを(a)の反応流れから単離しそし て該バックボーン形成ポリマーを(b)の反応流れから単離し、 そして (d)該分枝形成ポリマーと該バックボーン形成ポリマーをフリーラジカル 開始剤の存在下で反応させて該分枝形成ポリマーを該バックボーン形成ポリマー に付加させることで該異形ポリマー組成物を生じさせる、 ことを含んでいて、該分枝形成ポリマーが室温で示す結晶度の方が該バックボー ン形成ポリマーが示すそれよりも少なくとも5パーセント大きいとして特徴づけ られる方法。 13. 該分枝形成ポリマーを(a)の反応流れから単離しそして該バックボ ーン形成ポリマーを(b)の反応流れから単離するに先立って段階(d)の反応 を起こさせ、そして (e)その一緒にした反応流れから該異形ポリマー組成物を単離する、 ことを更に含む請求の範囲第12項記載の方法。 14. 請求の範囲前項いずれか記載またはいずれかに従って製造された時の 異形組成物であって、接着剤、シーラント、コーティング、成形品、フィルム、 熱成形部品または繊維の形態である異形組成物。 15. ホットメルト接着剤調合物であって、請求の範囲前項いずれか記載ま たはいずれかに従って製造された時の異形組成物を含んで成るホットメルト接着 剤調合物。 16. 該分枝ポリマーと該バックボーンポリマーが該異形ポリマー組成物に 存在する量に等しい量で与えられているが反応していないで混ざり合っているブ レンド物を含んで成るホットメルト接着剤が示す高い方の使用温度よりも少なく とも10℃高い高い方の使用温度を示しかつ 少なくとも200グラムのプローブタックを示すとして特徴づけられる請求の範 囲第15項記載のホットメルト接着剤調合物。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 51/06 C08L 51/06 C09D 151/00 C09D 151/00 C09J 151/00 C09J 151/00 C09K 3/10 C09K 3/10 Z D01F 6/04 D01F 6/04 Z (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,LS,M W,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY ,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM ,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY, CA,CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,E S,FI,GB,GE,GH,GM,GW,HU,ID ,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ, LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD,M G,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT ,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL, TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,UZ,V N,YU,ZW (72)発明者 ホ,トイ・エイチ アメリカ合衆国テキサス州77566レイクジ ヤクソン・オーキツドコート54

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 異形ポリマー組成物であって、(a)線状もしくは実質的に線状である 均一エチレン/α−オレフィンインターポリマーバックボーンと(b)該バック ボーンからぶら下がっている分枝を含んでいて該分枝が該バックボーンの密度よ りも少なくとも0.004g/cm3大きい密度を有するエチレンホモポリマー またはエチレン/α−オレフィンインターポリマーを含んで成るとして特徴づけ られる異形ポリマー組成物。 2. 該分枝が該バックボーンの密度よりも少なくとも0.006g/cm3 大きい密度を有するエチレンホモポリマーまたはエチレン/α−オレフィンイン ターポリマーを含んで成るとして特徴づけられる請求の範囲第1項記載の異形ポ リマー組成物。 3. 該ポリマーバックボーンがエチレンと少なくとも1種のC3−C20α− オレフィンから作られた線状もしくは実質的に線状である均一インターポリマー であるとして更に特徴づけられる請求の範囲第1項記載の異形ポリマー組成物。 4. 該バックボーンの線状もしくは実質的に線状である均一インターポリマ ーが少なくとも50のCDBIおよび3未満のMw/Mnを示すとして更に特徴づ けられる請求の範囲第3項記載の異形ポリマー組成物。 5. 該バックボーンのインターポリマーが実質的に線状であるインターポリ マーであるとして特徴づけられ、該実質的に線状であるインターポリマーが、 (a)≧5.63のメルトフロー比I10/I2を示し、 (b)ゲル浸透クロマトグラフィーで測定した時に式: (Mw/Mn)≦(I10/I2)−4.63 で定義される如き分子量分布Mw/Mnを示し、 (c)気体押出しレオメトリーで測定した時にグロスメルトフラクチャーが起 こり始める時の臨界せん断応力が4x106ダイン/cm2(0.4MPa)より 大きいか或は該実質的に線状であるエチレンインターポリマーの場合の表面メル トフラクチャーが起こり始める時の臨界せん断速度が線状エチレンポリマーの場 合の表面メルトフラクチャーが起こり始める時の臨界せん断速度より少なくとも 50パーセント大きいような気体押出しレオロジーを示すが、ここで、該実質的 に線状であるエチレンインターポリマーと該線状エチレンポリマーが同じコモノ マーまたはコモノマー類を含み、該線状エチレンポリマーが該実質的に線状であ るエチレンインターポリマーの10パーセント以内のI2、Mw/Mnおよび密度 を有し、そしてここで、該実質的に線状であるエチレンインターポリマーと該線 状エチレンポリマーの個々の臨界せん断速度が気体押出しレオメーターを用いて 同じ溶融温度で測定した臨界せん断速度であり、そして (d)示差走査熱量測定(DSC)で−30から150℃の範囲に単一の溶融 ピークを示す、 として特徴づけられる請求の範囲前項いずれか記載の異形ポリマー組成物。 6. 該バックボーンのインターポリマーが平均で炭素1000個当たり0. 01から3個の長鎖分枝で置換されている実質的に線状であるエチレン/α−オ レフィンインターポリマーであるとして特徴づけられる請求の範囲前項いずれか 記載の異形ポリマー組成物。 7. 異形ポリマー組成物であって、(a)エチレンのホモポリマー またはエチレン/α−オレフィンのインターポリマーを含んで成る分枝形成ポリ マーが40から5重量パーセントで(b)エチレンと1種以上のコモノマーであ るか或は線状もしくは実質的に線状である均一エチレン/α−オレフィンインタ ーポリマーであるバックボーン形成材料が60から95重量パーセントの反応生 成物を含んでいて、 結果として生じる分枝の結晶度の方が結果として生じるバックボーンの 結晶度よりも少なくとも5パーセント大きく、そして 該異形ポリマー組成物が示す高い方の使用温度が、該結果として生じる 分枝のポリマーと該結果として生じるバックボーンのポリマーが反応していなく て混ざり合っているブレンド物が示すそれよりも少なくとも10℃高い、 として特徴づけられる異形ポリマー組成物。 8. 該バックボーンポリマーまたは分枝ポリマーの少なくとも1つに極性部 分がグラフト化することで生じた部分を含むとして更に特徴づけられる請求の範 囲前項いずれか記載の異形ポリマー組成物。 9. 請求の範囲前項いずれか記載の異形ポリマー組成物を製造する方法であ って、 (a)エチレンと任意に1種以上のα−オレフィンコモノマーを分枝形成ポリ マーが生じるような反応条件下で重合させ、そして (b)エチレンと1種以上のα−オレフィンコモノマーと(a)の分枝形成ポ リマーを異形ポリマー組成物が生じるような反応条件下で重合させる、 ことを含むとして特徴づけられ、該異形ポリマー組成物がバックボーンポリマー 部分とぶら下がっている分枝ポリマー部分を有していて該分枝 ポリマー部分が室温で示す結晶度の方が該バックボーンポリマー部分のそれより も少なくとも5パーセント大きいとして特徴づけられる方法。 10. (a)の重合を1番目の反応槽内で起こさせそして(b)の重合を2 番目の反応槽内で起こさせるか、或は (a)の重合を(b)の重合と同じ反応槽内で起こさせ、そして1番 目の触媒を(a)の重合中に用いそして2番目の適合性触媒を(b)の重合中に 用いる、 請求の範囲第9項記載の方法。 11. 請求の範囲前項いずれか記載の異形ポリマー組成物を製造する方法で あって、 (a)エチレンと任意に1種以上のα−オレフィンコモノマーを分枝形成ポ リマーが入っている反応流れが生じるような反応条件下で重合させ、 (b)エチレンと1種以上のα−オレフィンコモノマーを重合させて、バッ クボーンを形成する線状もしくは実質的に線状である均一ポリマーが入っている 反応流れを生じさせ、 (c)場合により、該分枝形成ポリマーを(a)の反応流れから単離しそし て該バックボーン形成ポリマーを(b)の反応流れから単離し、そして (d)該分枝形成ポリマーと該バックボーン形成ポリマーをフリーラジカル 開始剤の存在下で反応させて該分枝形成ポリマーを該バックボーン形成ポリマー に付加させることで該異形ポリマー組成物を生じさせる、 ことを含んでいて、該分枝形成ポリマーが室温で示す結晶度の方が該バッ クボーン形成ポリマーが示すそれよりも少なくとも5パーセント大きいとして特 徴づけられる方法。 12. 該分枝形成ポリマーを(a)の反応流れから単離しそして該バックボ ーン形成ポリマーを(b)の反応流れから単離するに先立って段階(d)の反応 を起こさせ、そして (e)その一緒にした反応流れから該異形ポリマー組成物を単離する、 ことを更に含む請求の範囲第11項記載の方法。 13. 請求の範囲前項いずれか記載またはいずれかに従って製造された時の 異形組成物であって、接着剤、シーラント、コーティング、成形品、フィルム、 熱成形部品または繊維の形態である異形組成物。 14. ホットメルト接着剤調合物であって、請求の範囲前項いずれか記載ま たはいずれかに従って製造された時の異形組成物を含んで成るホットメルト接着 剤調合物。 15. 該分枝ポリマーと該バックボーンポリマーが該異形ポリマー組成物に 存在する量に等しい量で与えられているが反応していないで混ざり合っているブ レンド物を含んで成るホットメルト接着剤が示す高い方の使用温度よりも少なく とも10℃高い高い方の使用温度を示しかつ少なくとも200グラムのプローブ タックを示すとして特徴づけられる請求の範囲第14項記載のホットメルト接着 剤調合物。
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