JP2001507928A - 植物により生成された膵リパーゼ及び/又は組換えコリパーゼ及び由来ポリペプチドとそれらの取得方法及び利用 - Google Patents

植物により生成された膵リパーゼ及び/又は組換えコリパーゼ及び由来ポリペプチドとそれらの取得方法及び利用

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、一方では、哺乳類の膵リパーゼ‐コリパーゼ複合体の要素、又は由来タンパク質もしくはポリペプチドをコードするcDNA、他方では、当該cDNAのコードするこの要素、又は由来タンパクもしくはポリペプチドを植物細胞に生成されることに必要な要素、特に植物細胞の転写機械が認識する転写プロモーター及びターミネーターを含む組換え核酸配列の、植物細胞、もしくはこれから取得した植物から哺乳類の膵リパーゼ‐コリパーゼ複合体の組替え要素、又は由来タンパク質もしくはポリペプチドを得ることを目的とした、この植物細胞を形質転換する為の利用に関する。

Description

【発明の詳細な説明】 植物により生成された膵リパーゼ及び/又は組換えコリパーゼ及び 由来ポリペプチドとそれらの取得方法及び利用 本発明の目的は、植物による膵リパーゼ及び組換えコリパーゼ、特にヒト膵リ パーゼ(LPH)及び/又はヒト膵コリパーゼ(COLPH)の共同又は単独生成、及び 他のこれらのリパーゼ活性、又は場合によって、リパーゼの補因子活性を有する 由来物の生成、及びそれらの特に機能性食品として、薬製構成物として、又は農 業食品や産業用酵素製剤としての利用にある。 従来の技術では、咄乳類の膵リパーゼとその変異体に関する特許WO9300426は 知られている。その記述内容はモルモットの膵リパーゼのクローン化と配列決定 に基づくもので、記述されている生成形態は繊維状菌類であるコウジカビでの発 現である。しかしながら、WO 9300426にはタバコ、トウモロコシ、或いはアブラ ナなどの植物における遺伝子組換えや、生成にての予測不能の特殊性や困難を解 決するための手段は記載されていない。 膵リパーゼ及びコリパーゼの共作用によって、十二指腸内の脂肪が加水分解さ れる。即ち、膵リパーゼの自然基質は長鎖トリグリセリドからなり、ミセル胆汁 酸塩溶液中で散失されている。しかしながら、リパーゼは胆汁酸塩により強く抑 制される。リパーゼとコリパーゼが存在する場合は、この抑制は緩和される。腸 内では膵リパーゼ−膵コリパーゼ複合体が形成され、長鎖脂肪酸の触媒によって 100倍ほど結合を増大させる。化学量論においてリパーゼ対コリパーゼは1:1で あるが、リパーゼ−コリパーゼ濃縮比率は種属によって異なる(Erlanson-Alber tson,1992)。リパーゼ−コリパーゼ比率はヒトにおいては1に近い(1.05)も のの、ラットにおい ては下回っている(0.48)。この知見は、コリパーゼがその活性化ペプチドで あるエンテロスタチンを通じて、動物の重量を調節する役割を発揮する可能性を 有することから説明できるであろう。 ヒト膵リパーゼ(LPH)は、N末端の先端で16AAシグナルペプチドを含む465AA 前駆体形式で合成された、約50キロダルトン(kDa)の見掛け分子量のある449アミ ノ酸(AA)の糖タンパク質である(Loweら,1989)。膵リパーゼ(タンパク質又 はcDNA)は、ウマ、ブタ、ウサギ、ラット又はモルモットなどの哺乳類の組織又 は器官から精製されたものである。アミノ酸の配列は少なくとも80%、更に言え ば少なくとも80.6%から約84.6%の相同性を有する(表1)。ヌクレオチドの配 列は少なくとも79%、更に言えば、少なくとも79.3%から約87%の相同性を有する (表1)。 膵リパーゼの特徴は以下のとおりである。脂質水界面によって活性化される( 界面活性化)。胆汁酸塩によって抑制されるか,コリパーゼ(活性化タンパク質 )によって再活性化される。リン脂質をあまり加水分解しない。 膵リパーゼ(トリアリシルグリセロール・アシルヒドロラーゼ,EC3.1.1.3 )は,トリグリセリドをジグリセリド,次いでモノグリセリド、更に遊離脂肪酸 へ加水分解することによって、食物脂肪の吸収において中心的な役割を果たす。 膵リパーゼによるトリグリセリドの加水分解は、胆汁酸塩の生理的濃度によって 抑制される。この抑制は、リパーゼ及び脂質ミセルに固定するコリパーゼを付加 することによって緩和される。ヒトの膵リパーゼの三次元構造は、X線結晶学に よって決定された(Winklerら,1990)。これによって、セリンプロテアーゼと化 学的には類似体であるが、構造的には異なっているAsp-His-Serの三連構造に属 する触媒残査のセリン152を特定した。この触媒部位は表面のループによって覆 われており、従って溶剤からは隔絶している。界面活性化は、脂質水界面に水中 の不溶基質に作用する脂肪分解酵素の特徴であるが、恐らく再配向を必要とする 。ヒトの膵リパーゼは二つの領域、1から335の残査を含むN末端領域と、C末端領 域とから成る。N末端領域は活動性部位、グリコシル化部位(Asn166)、Ca2+固 定部位及び、恐らく腸ヘパリンを結合する部位とを含む。C末端領域はコリパー ゼと結合する部位を含む。 膵コリパーゼは、プロコリパーゼという前駆体として膵臓から分泌される(Bo rgstromら,1979)。これは、膵リパーゼの触媒によって、界面脂質の加水分解を 促進する。10kDaの見掛け分子量のある膵コリパーゼは、生理学的状態(高濃度 胆汁酸塩)における膵リパーゼに触媒活動を付与する。プロコリパーゼは112AA から成り、うち17はシグナルペプ チドに相当する。ヒト膵コリパーゼのアミノ酸とヌクレオチドの配列は知られて いる(Erlansonら,1974とLoweら,1990)。 膵コリパーゼは、哺乳類から単離されたものである。例えば、ウサギの膵コリ パーゼは、ヒトの膵コリパーゼと82.7%相同するアミノ酸塩配列を示す。コリパ ーゼ構造と膵リパーゼとの相互活動に関する結晶学は研究されている(Egloffら ,1995)。コリパーゼの表面は、リパーゼと相互作用する比較的親水性を有する 部分と、タンパク質ループ先端における、より疎水的な部分とに分けられる。コ リパーゼとリパーゼのC末端領域との相互活動は、8水素結合と約80のファンデル ワールス接点によって安定化されている。触媒部位を覆っている表面のループ( もしくは「ふた」)がこの部位へのアクセスを解除すると、追加の3水素結合と 約28のファンデルワールス接点とが出現し、これは脂質/水界面の存在での高い 親和性をもたらす。 生体外で、ある条件によっては、長鎖トリグリセリドの加水分解において、胃 リパーゼと膵リパーゼとの間で相乗作用があることを確かめられる(Gargouri, Y.ら,1989)。 患者が全くもしくは部分的に膵臓外分泌を欠き、従って食物の加水分解に必要 な酵素(アミラーゼ、リパーゼ、プロテアーゼ)が不足する幾つかの病的状況( 嚢胞性線維症、膵臓外分泌不足)は知られている。腸の段階での脂肪、特に長鎖 トリグリセリドの非吸収は、これら患者において極めて深刻な脂肪性下痢の亢進 となって現れ、特に襄嚢胞性線維症の症例では、若年患者において極めて深刻な 体重増加の遅滞となって現れる。これを改善するには、患者の食事時にブタ膵臓 からの抽出物を投与する。これら抽出物の医療的効果は、LPHを投薬することに よって(長鎖トリグリセリドにおける特殊作用のおかげで)歴然と向上するであ ろう。 哺乳類の細胞は、先験的に、哺乳類遺伝子の発現にもっとも適している。しか しながら、利用するに際してタンパク質の成熟について問題ができる。翻訳後の 成熟を実現する酵素機器は組織、器官や種類によって異なる。例えば、血漿タン パク質の翻訳後成熟は、ヒトの血液から得た場合と、中国産ハムスターの卵細胞 等の組換え細胞から、又は遺伝子組換え動物の乳で生成した場合と異なる。尚、 哺乳類細胞で生成した場合の発現のレベルが低いということは、高コストで、極 めて大量の培養を生体外で実施することが必要となる。遺伝子組換え動物(マウ ス、雌羊、雌牛)の乳による組換えタンパク質の生成によって、製造コストを低 減し、発現レベルの問題を克服することができる。しかしながら、倫理上の問題 とウィルス及びサブウィルス(プリオン)による汚染という問題が残る。 従って、植物細胞内での哺乳類遺伝子の組換えは、低コストでウィルス及びサ ブウィルスによる汚染リスクのない、新しい大量の組換えタンパク質製造方法を 可能とするであろう。 1983年に、細胞ゲノム内に異種遺伝子を移転させ、これら遺伝子変更した細胞 から遺伝子組換え植物を再生させることが可能であることを幾多の研究所が発見 した。この場合はすべての植物細胞が、有性受精によって、子孫に伝達され遺伝 子変更された特徴を保持している。 これらの業績によって、さまざまな研究チームが遺伝子組換え植物もしくは植 物細胞内での哺乳類組換えタンパク質の製造に注目した(Bartaら,1986)。この 分野における、最初の重要な結果のうち一つは、遺伝子組換えタバコの苗におけ る抗体の製造であった。 植物におけるタンパク質の貯蔵場所である種子内での異種タンパク質を発現す るために、Vandekerckhoveらは、ロイシン‐エンケファリンをコードする配列を 、シロイヌナズナの2Sアルブミンをコードする遺伝子 に融合させた。この合成によって、タンパク総量の0.1%程度の発現レベルで、種 子内で特徴的にロイシン‐エンケファリンを発現する遺伝子組換えアブラナが生 成された。1990年には、ヒトのアルブミン血清遺伝子が、タバコとジャガイモの 細胞内に移植された。シグナルペプチドの由来に係らわず(ヒトであろうと植物 であろうと)、タンパク総量の0.2%程度で、ヒトのアルブミン血清量を、ジャガ イモの葉、茎や塊茎から得た。 他の哺乳類組換えタンパク質も、植物で生成された。B型肝炎の表面抗原、イ ンターフェロン、マウスのカリエス媒介物である連鎖球菌変異株の抗体、抗ガン 細胞抗体の断片、抗ヘルペス抗体、コレラ毒素及びヒト表皮成長要因(E.G.F) などがある。 これらの研究の全体から、植物細胞内での組換えタンパク質生成が可能であり 、DNA配列からのタンパク質合成メカニズムが、動物細胞においても植物細胞に おいても同似であることを確かめられた。しかしながら、植物と動物の細胞の間 には、特に複合グリカンへのポリマンノシル・グリカンの成熟において、又はシ グナルペプチドの切断部位において多数の差異が存在しており、植物細胞の形質 転換によって活性、又は許容範囲で活性の哺乳類タンパク質を得ることは確実で はない。 本発明者は、適当な組換え核酸配列によって形質転換した植物細胞を利用する ことにより、膵リパーゼ、特に組換えヒト膵リパーゼ(LPH)、もしくはこれら から由来したタンパク質、又はポリペプチドで、産業目的利用として開発するに 十分な酵素活性を示すものを得られることを発見した。 本発明の目的は、植物によって、酵素活性、特にリパーゼ活性、を示す哺乳類 の組換え膵リパーゼ、特にLPH、もしくはこれらから由来したタンパク質又はポ リペプチドの取得方法、さらに上記組換えリパーゼ又 はこれから由来したポリペプチドが、産業目的に利用し得るような取得方法を提 供することにある。 本発明のもう一つの目的は、このような方法を実施するための手段、特に新し い組換え核酸配列、遺伝形質転換の植物細胞、遺伝形質転換の植物、又は植物の 部分(特に葉、茎、果実、種子又は穀粒、根)及びこれら遺伝形質転換の植物、 又は植物部分の細片を提供することにある。 さらに、本発明は新しい哺乳類の組換え膵リパーゼ、特にLPH又はあらゆる遺 伝形質転換の植物又は植物の細胞から得られる酵素的に活性な由来タンパク質又 はポリペプチドを提供することも目的とする。 さらに、本発明は、酵素反応で、特に産業段階で、実行のできる新しい酵素組 成物を提供することも目的とする。 さらに、本発明は、特に襄嚢胞性線維症などの生物体内でのリパーゼ生成不足 に付随する病状、また肥満症等の食餌性障害を治療することに関する、新しい製 薬組成を提供することをも目的とする。 本発明のもう一つの目的は、生物燃料とも呼ばれる燃料で、石油から生成する 燃料より汚染性が低く、原価が低いという利点を有する新しい燃料を提供するこ とにある。発明の詳細な説明 本発明の目的は、一方では、哺乳類の組換え膵リパーゼ、又は由来タンパク質 もしくはポリペプチドをコードするcDNA、また他方では、当該cDNAのコードする 膵リパーゼ、又は由来タンパクもしくはポリペプチドを植物細胞に生成されるこ とに必要な要素、特に植物細胞の転写機械が認識する転写プロモーター及びター ミネーターを含む組換え核酸配列を、細胞もしくはこれから取得した植物から、 哺乳類の組換え膵リパーゼ又は由来タンパク質もしくはポリペプチドを得る目的 として、植物細胞を 形質転換するために、利用することにある。 詳細には本発明の目的は、一方では、あらゆる哺乳類の組換え膵リパーゼ、又 は由来タンパク質、もしくはポリペプチド即ち、これらをコードする核酸配列が お互いに少なくとも約75%、特に少なくとも約77%から約85%の相同性を示す、ア ミノ酸配列がお互いに少なくとも約75%、特に少なくとも約80%から約90%の相同 性を示す、膵臓形のリパーゼ活性を示す、タンパク質もしくはポリペプチドをコ ードするcDNA、特にあらゆる哺乳類の組換え膵リパーゼをコードするcDNA、もし くは単数又は複数のアミノ酸の追加及び/又は除去及び/又は代替によって上記 膵リパーゼから由来したあらゆるタンパク質もしくはポリペプチドにおける、こ の由来タンパク質もしくはポリペプチドが膵臓形のリパーゼ活性を有するタンパ ク質もしくはポリペプチドをコードするcDNA、また他方では、当該cDNAのコード する膵リパーゼ、又は由来タンパクもしくはポリペプチドを植物細胞に生成され ることに必要な要素特に植物細胞の転写機械が認識する転写プロモーター及びタ ーミネーターを含む組換え核酸配列を、細胞もしくはこれから取得した植物から 哺乳類の組換え膵リパーゼ又は由来タンパク質もしくはポリペプチドを得る目的 として、植物細胞を形質転換するために、利用することにある。 さらに詳細には本発明の目的は、一方では、LPHをコードするcDNA(Lowe M.Eら ,1989)、又はこのcDNAから由来した、特に単数又は複数のヌクレオチドの追加 及び/又は除去及び/又は代替による由来した核酸配列における、当該由来した 配列はアミノ酸配列がLPHのアミノ酸配列と同一であるポリペプチド、又は単数 又は複数のアミノ酸の追加及び/又は除去及び/又は代替によって由来したポリ ペプチドをコードし得る配列における、この由来ポリペプチドが膵臓形のリパー ゼ活性を有するポリペプチドをコードするcDNA、また他方では、当該cDNA又は上 記の 配列のコードするポリペプチドを植物細胞に生成されることに必要な要素、特に 植物細胞の転写機械(特にこれらのポリメラーゼRNA)が認識する転写プロモー ター及びターミネーターを含む組換え核酸配列を、細胞もしくはこれから取得し た植物から、活性酵素として、組換えLPH又は上記に定義した如くこれから由来 ポリペプチドを得る目的として、利用することにある。 また本発明は、一方では、膵リパーゼ又は由来タンパク質もしくはポリペプチ ドをコードする配列、他方では、当該配列のコードする膵臓膵リパーゼ、又は由 来タンパク質もしくはポリペプチドを植物細胞が生成されることに必要な要素、 特に植物細胞の転写機械が認識する転写プロモーター及びターミネーターを含む ことを特徴とする組換え核酸配列、 一方では、コリパーゼ又は由来タンパク質 もしくはポリペプチドをコードする配列、他方では、当該配列のコードする膵コ リパーゼ、又は由来タンパク質もしくはポリペプチドを植物細胞に生成されるこ とに必要な要素、特に植物細胞の転写機械が認識する転写プロモーター及びター ミネーターを含むことを特徴とする組換え核酸配列、 ‐及び一方では、膵リパーゼ及びコリパーゼ又は由来タンパク質もしくはポリ ペプチドをコードする配列、他方では、当該配列のコードする膵リパーゼ及びコ リパーゼ、又は由来タンパク質もしくはポリペプチドを植物細胞に生成されるこ とに必要な要素、特に植物細胞の転写機械が認識する転写プロモーター及びター ミネーターを含むことを特徴とする組換え核酸配列、 に関する。 また本発明は、特にcDNAとしてLPH、又は上記定義の如く由来する核酸配列の あらゆる組換え核酸配列に関する。 好ましくは、本発明による組換え核酸配列は、植物細胞の特定された 区域、特に小胞体又は液胞、もしくは細胞の外側、ペクチンセルロース壁内又は アポプラスムと呼ばれる細胞外空間に、本発明の組換えポリペプチド(即ち、上 記の由来した組換えLPHもしくはポリペプチド)のアドレッシングに対応するペ プチドをコードする一つ又は複数の配列を含む。 本発明に関する植物細胞の形質転換のために利用可能な転写ターミネーターの 中では、カリフラワー・モザイク・ウィルス(CaMV)のポリA35Sターミネーター 、又はノパリン系のアグロバクテリウム・ツメファシェンスTiプラスミドのノパ リン合成酵素遺伝子の非コード3’領域に相当するポリA NOSターミネーターが挙 げられる。 従って、本発明は上記cDNA、又はその由来配列の下流にCaMVのポリA 35Sター ミネーター、もしくはアグロバクテリウム・ツメファシェンスのポリA NOSター ミネーターを含む、上記に記述したあらゆる組換え核酸配列を対象とする。 本発明に関する植物細胞の形質転換のために、利用可能な転換プロモーターの 中では下記のものを挙げられ: −プロモーター35S(P35S)、又は好ましくはCaMVの二重構成プロモーター35S (Pd35S)、これらのプロモーターは本発明によって形質転換された細胞から取 得した植物全体について、本発明による組換えポリペプチドの発現を可能とする もので、Kayら,1987の論文に記述され、 −本発明によって形質転換された細胞から取得した植物の種子(穀粒)のみに おいて本発明による組換えポリペプチドの発現を可能とするラディッシュのクル シフェリン遺伝子のPCRUプロモーターで、Depigny-Thisら,1992の論文に記述さ れ、 −各々シロイヌナズナの種子貯蔵タンパク質遺伝子の非コード5’領域に相当 するPGEA1及びPGEA6プロモーターPGEA1とPGEA6(Gaubierら, 1993)で、種子内の特殊な発現を可能とし、 −アグロバクテリウム・ツメファシェンスのオクトピン合成酵素遺伝子プロモ ーターの転写活性化因子要素の三重反復、マノピン合成酵素遺伝子プロモーター の転写活性化因子要素とアグロバクテリウム・ツメファシェンスのマノピン合成 酵素プロモーターの融合から成るスーパー・プロモーターPSPのキメラのプロモ ーター(Ni Mら,1995) −McElroyら,(1991)が記述したプラスミドpAct1-F4に含まれるコメのアクチン プロモーター続きコメのアクチン・イントロン(PAR-IAR) −オオムギのHMGW(高分子重量グルテンイン)プロモーター(Anderson O.D. ら,1989) −トウモロコシ種子アルブミンでの発現可能のReinaら,(1990)の記述したプラ スミドpγ63に含まれるトウモロコシγゼイン(Pγzein)の遺伝子プロモーター 。 従って、本発明は上記cDNAもしくはその由来物の上流にCaMVの二重構成プロモ ーター35S(Pd35S)又はラディッシュのクルシフェリン遺伝子のPCRUプロモータ ー、又はシロイヌナズナのPGEA1かGEA6プロモーター、又はアグロバクテリウム ・ツメファシェンスのスーパー・プロモーターPSP、又はコメのPAR-IARプロモー ター、オオムギのHMGWプロモーター又はトウモロコシのγゼインを含む、あらゆ る上記の如く記述された組換え核酸配列を対象とする。 本発明に関するアドレッシングペプチドをコードする配列は、植物、ヒト又は 動物から由来するものであっても良い。 植物から由来するアドレッシングペプチドをコードする配列の中では、下記の ものが挙げられ: −サツマイモのスポラミンAの23アミノ酸のプリペプチド(シグナルペプチド )をコードする69ヌクレオチドから成る核酸配列であり(下記 の例で示す)、尚このシグナルペプチドは本発明による形質転換した植物細胞の 分泌系において(即ち、主に小胞体における)本発明の組換えポリペプチドの導 入を可能とするものであり、 −本発明による形質転換された植物細胞の液胞内で本発明の組換えポリペプチ ドを蓄積することを可能とするサツマイモのスポラミンAの14アミノ酸のアドレ ッシング液胞のN末端プロペプチドをコードする42核酸配列(下記の例で示す) 、 −N末端の先端からC末端の先端の間における上記シグナルペプチドの23アミノ 酸と、続いて上記プロペプチドの14アミノ酸から成る、スポラミンAの37アミノ 酸のプリプロペプチドをコードする111核酸配列(これ以降の例で示す)、尚こ のプリプロペプチドは本発明による形質転換植物細胞の液胞内の分泌系に本発明 の組換えポリペプチドを導入し蓄積することを可能とするものであり、 上記の三配列は、Murakamiら,1986及びMatsuokaら,1991の論文に記述があり 、 −特にSchroederら,1993 Bednarekら,1991の論文に記述された、オオムギレ クチンのカルボキシ末端プロペプチド、 −及び分泌を可能とするPRS(病原関連タンパク、Cornelissenら,1986)。 ヒト又は動物から由来したアドレッシングペプチドをコードする配列の中では 、Lowe M.E.ら,.1989において記述されているように、ヒト膵リパーゼ(LPH) のシグナルペプチド、又は以下の例で配列を述される、欧州特許出願EP 542629 で記述されているウサギ胃リパーゼ(LGL)、又はイヌ胃リパーゼ(LGC)のシグ ナルペプチドをコードするものが挙げられる。 尚、アドレッシングペプチドをコードする配列の中では、KDEL、SKED L及びHDELペプチドをコードし、小胞体内でのアドレッシングを可能とするもの が挙げられる。 従って本発明は上記の如く、サツマイモのスポラミンA又はLPH、又はLGL、又 はLGC等のシグナルペプチドの全体又は一部をコードする配列を含む、あらゆる 組換え核酸配列を対象とするが、このシグナルペプチドをコードする配列は、当 該組換え核酸配列内、当該組換え核酸配列のコードするタンパク質内シグナルペ プチドの最終のC末端アミノ酸が当該cDNAもしくはその由来配列のコードするポ リペプチドの最初のN末端アミノ酸と結合するように、当該cDNAもしくはその由 来配列の上流と利用したプロモーターの下流に位置する。 尚、本発明は上記の如く、特にサツマイモのスポラミンAの、液胞アドレッシ ングペプチドの全体、又は一部をコードする配列を含む、あらゆる組換え核酸配 列を対象とするが、この液胞アドレッシングペプチドをコードする配列は、当該 組換え核酸配列内、当該組換え核酸配列のコードするタンパク質内、液胞アドレ ッシングペプチドの最初のN末端アミノ酸がシグナルペプチドの最終のC末端アミ ノ酸と結合し、また当該アドレッシングペプチドの最終のC末端アミノ酸当該cDN Aもしくはその由来配列のコードするポリペプチドの最初のN末端アミノ酸と結合 するように、シグナルペプチドをコードする配列と当該cDNAもしくはその由来配 列をコードする配列の間に位置する。 尚、本発明は上記の如く、特にオオムギレクチンの、液胞アドレッシングペプ チドの全体又は一部をコードする配列を含む、あらゆる組換え核酸配列を対象と するが、この液胞アドレッシングペプチドをコードする配列は、当該組換え核酸 配列内、当該組換え核酸配列のコードするタンパク質内、液胞アドレッシングペ プチドの最初のN末端アミノ酸が当該cDNAもしくはその由来配列のコードするポ リペプチドの最終のC末端 アミノ酸と結合するように、当該cDNA、もしくはその由来配列をコードする配列 下流に位置する。 本発明はさらに詳細には、下記の組換えポリペプチド配列を対象とし −5'→ 3'の方向に、CaMVのプロモーターPd35S、スポラミンAのシグナルペプチドをコー ドする配列、この直後に熟成LPHをコードする核酸配列、さらにCaMVのpolyA 35S ターミネーターを含む(Pd35S-PS-LPHと命名する)もの、 −5'→3'の方向に、CaMVのプロモーターPd35S、スポラミンAのプリプロペプチ ドをコードする配列、この直後に熟成LPHをコードする核酸配列、さらにCaMVのp olyA 35Sターミネーターを含む(Pd35S-PPS-LPHと命名する)もの、 −5'→3'の方向に、CaMVのプロモーターPd35S、LPH(又はPSLPH)のシグナル ペプチドをコードする配列(即ち、LoweM.E.ら,1989に記述の16アミノ酸から成 る配列)、この直後に熟成LPHをコードする核酸配列、さらにCaMVのpolyA 35Sタ ーミネーターを含む(Pd35S-PSLPH-LPHと命名する)もの、 −5'→3'の方向に、CaMVのプロモーターPd35S、ウサギの胃リパーゼ(又はPSL GL)のシグナルペプチドをコードする配列、この直後に熟成LPHをコードする核 酸配列、さらにCaMVのpolyA 35Sターミネーターを含む(Pd35S-PSLGL-LPHと命名 する)もの、 −5'→3'の方向に、CaMVのプロモーターPd35S、病原関連タンパク質のシグナ ルペプチドをコードする配列、この直後に熟成LPHをコードする核酸配列、さら にCaMVのpolyA 35Sターミネーターを含む(Pd35S-PRS-LPHと命名する)もの、 −5'→3'の方向に、クルシフェリンのプロモーターPCRU、スポラミ ンAのシグナルペプチドをコードする配列、この直後に熟成LPHをコードする核酸 配列、さらにCaMVのpolyA 35Sターミネーターを含む(PCRU-PS-LPHと命名する) もの、 −5'→3'の方向に、クルシフェリンのプロモーターPCRU、スポラミンAのプリ プロペプチドをコードする配列、この直後に熟成LPHをコードする核酸配列、さ らにCaMVのpolyA 35Sターミネーターを含む(PCRU-PPS-LPHと命名する)もの、 −5'→3'の方向に、クルシフェリンのプロモーターPCRU、LPHのシグナルペプ チド(上記の如く)をコードする配列、この直後に熟成LPHをコードするcDNA、 さらにCaMVのpolyA35Sターミネーターを含む(PCRU-PSLPH-LPHと命名する)もの 、 −5'→3'の方向に、クルシフェリンのプロモーターPCRU、LGLのシグナルペプ チド(上記の如く)をコードする配列、この直後に熟成LPHをコードするcDNA、 さらにCaMVのpolyA 35Sターミネーターを含む(PCRU-PSLG-→LPHと命名する)も の、 −5'→3'の方向に、クルシフェリンのプロモーターPCRU、病原関連タンパク質 のシグナルペプチドをコードする配列、この直後に熟成LPHをコードするcDNA、 さらにCaMVのpolyA 35Sターミネーターを含む(PCRU-PRS-LPHと命名する)もの 、 −5'→3'の方向に、シロイヌナズナのPGEA1プロモーター、LPHのシグナルペプ チド(上記の如く)をコードする配列、この直後に熟成LPHをコードするcDNA、 さらにCaMVのpolyA35Sターミネーターを含む(PGEA1-PSLPH-LPHと命名する)も の、 −5'→3'の方向に、シロイヌナズナのPGEA1プロモーター、LGLのシグナルペプ チドを(上記の如く)コードする配列、この直後に熟成LPHをコードするcDNA、 さらにCaMVのpolyA 35Sターミネーターを含む (PGEA1-PSLGL-LPHと命名する)もの、 −5'→3'の方向に、シロイヌナズナのPGEA6プロモーター、LPHのシグナルペプ チドをコードする配列、この直後に熟成LPHをコードする又はその前駆体、さら にCaMVのpolyA 35Sターミネーターを含む(PGEA6-PSLPH-LPHと命名する)もの、 −5'→3'の方向に、シロイヌナズナのPGEA1プロモーター、LGLのシグナルペプ チド(上記の如く)をコードする配列、この直後に熟成LPHをコードするcDNA、 さらにCaMVのpolyA 35Sターミネーターを含む(PGEA6-PSLGL-LPHと命名する)も の、 −5'→3'の方向に、コメのPAR-IARプロモーター、LPHのシグナルペプチド(上 記の如く)をコードする配列、この直後に熟成LPHをコードするcDNA、さらにCaM VのpolyA 35Sターミネーターもしくはアグロバクテリウム・ツメファシェンスの polyA NOSターミネーターを含む(PAR-IAR-PSLPH-LPHと命名する)もの、 −5'→3'の方向に、コメのPAR-IARプロモーター、LGLのシグナルペプチド(上 記の如く)をコードする配列、この直後に熟成LPHをコードするDNA、さらにCaMV のpo1yA 35Sターミネーターもしくはアグロバクテリウム・ツメファシェンスのp olyA NOSターミネーターを含む(PAR-IAR-PSLGL-LPHと命名する)もの、 −5'→3'の方向に、トウモロコシのPγゼインプロモーター、LPHのシグナルペ プチド(上記の如く)をコードする配列、この直後に熟成LPHをコードするcDNA もしくはその前駆体、さらにCaMVのpolyA 35Sターミネーターを含む(Pγzeine- PSLPH-LPHと命名する)もの、 −5'→3'の方向に、トウモロコシのPγゼインプロモーター、LGLのシグナルペ プチド(上記の如く)をコードする配列、この直後に熟成LPHをコードするcDNA もしくはその前駆体、さらにCaMVのpolyA 35Sター ミネーターを含む(Pγzeine-PSLGL-LPHと命名する)もの、 −5'→3'の方向に、トウモロコシのPγゼインプロモーター、LPHのシグナルペ プチド(上記の如く)をコードする配列、この直後に熟成LPHをコードするcDNA 、そしてKDELテトらペプチドをコードする配列、さらにCaMVのpolyA 35Sターミ ネーターを含む(Pγzeine-PSLPH-LPH-KDELと命名する)もの。 好ましくは、本発明の組換え核酸配列は、当該組換え配列のマーカーとして利 用できる核酸配列、特に当該組換え配列によって形質転換された細胞の配列と、 形質転換していない細胞の配列とを区別(または選択)できる配列をも含む。 望ましくは、このような組換え配列のマーカーとして利用できる核酸配列は、 抗菌耐性遺伝子、ことにカナマイシンに耐性を有する遺伝子の中から選択される 。 本発明は、あらゆる生殖に影響を与えない部位に挿入した、本発明による組換 え核酸配列を含むベクター、ことにプラスミド、も対象とする。 本発明は、上記に定義した如くのベクターによって形質転換したあらゆる宿主 細胞、特にアグロバクテリウム・ツメファシェンス等のバクテリアを対象とする 。 また本発明は: −特にそれ自身は、本発明のベクターによって形質転換したものである本発明 による宿主細胞によって、本発明による組換え配列をこれら細胞のゲノムに組込 むように植物細胞を形質転換すること、 −場合によって、上記の形質転換細胞から形質転換植物を取得すること、 −特に抽出と、必要に応じて、その後の精製によって、上記形質転換した植物 又はその細胞内の組換え膵リパーゼ、又は由来タンパク質もし くはポリペプチドを回収すること、 から成ることを特徴とする組換え膵リパーゼ、又は由来タンパク質もしくはポ リペプチドの取得方法に関する。 例えば、本発明は: −単数、又は複数の本発明による組換え核酸配列を細胞のゲノムに組込むよう に、植物細胞を形質転換すること、 −場合によっては、上記の形質転換細胞からの形質転換植物を取得すること、 −特に抽出と、場合により、その後の精製によって、上記形質転換した植物又 は細胞内の組換え膵リパーゼ、及び/又は由来ポリペプチドを回収すること、 から成ることを特徴とする、活性酵素として組換えヒト膵リパーゼ、及び/又 はこのものから、特に単数又は複数のアミノ酸の追加及び/又は除去及び/又は 代替により、由来した酵素の活性を示す一又は複数のポリペプチドのあらゆる取 得方法を対象とする。 本発明の上記方法の一つの実行例によれば、植物細胞の形質転換は、特に二価 カチオン(Ca2+)の存在下、ポリエチレングリコール(PEG)溶液内で培養した 後、本発明による組換え核酸配列を原形質体に転移させることによって実行でき る。 植物細胞の形質転換は、電気穿孔法によっても実行できる。 植物細胞の形質転換は、遺伝子銃を使用し、本発明による組換え核酸配列を塗 布した金属粒子を高速で放出し、細胞核内部に遺伝子を供給することによっても 実行できる。 もう一つの植物細胞の形質転換方法として、シクロホスファミド又は核内のミ クロ注射がある。上記本発明の方法の特に望ましい実行例によれば、植物細胞を 上記に記述した本発明によるベクターによって形質転 換した宿主細胞の存在下に置くことによって形質転換させるが、この宿主細胞は 、最初に上記ベクターのゲノムに含まれた本発明の組換え核酸配列を植物細胞の ゲノムに組込むように、その植物細胞を感染し得るものである。 好ましくは、上記宿主細胞として、アグロバクテリウム・ツメファシェンスを 利用し、特にBevan,1984及びAnら,1986論文に記述された方法によるか又はJou aninら,1987に記述された方法によるアグロバクテリウム・リゾジェンスを利用 する。 本発明に係る形質転換が可能な植物細胞としては、アブラナ、タバコ、トウモ ロコシ、エンドウマメ、トマト、ニンジン、コムギ、オオムギ、ジャガイモ、ダ イズ、ヒマワリ、レタス、コメ及びウマゴヤシを挙げることができる。 上記本発明方法の一つの実行例によっては、本発明によって形質転換された植 物細胞を生体外、特にバイオレアクター、培養液、又は固定形式で培養するか、 又は形質転換された根をインビトロで培養する。 上記インビトロ培養はその後回収して、このインビトロで培養した形質転換細 胞から生成された膵リパーゼ、特に組換えLPH及び/又は上記による由来タンパ ク質又は単数又は複数のポリペプチドを抽出して、場合によって、特にクロマト グラフで、精製する。 上記本発明による膵リパーゼ、特に組換えLPH及び/又は由来タンパク質又は 単数又は複数のポリペプチド取得方法の特に望ましい実行例によれば、植物細胞 の形質転換後、適当な媒質中、形質転換細胞の栽培によって形質転換植物を取得 することである。このように取得した全体植物の細胞中の膵リパーゼ、特に組換 えLPH及び/又は由来タンパク質又は単数又は複数のポリペプチドは、この植物 の全体もしくは一部(特に葉、茎又は果実)から、又はこれら植物にできる種子 からの抽出によっ て回収され、場合によっては膵リパーゼ、特に組換えLPH及び/又は由来タンパ ク質又は単数又は複数のポリペプチドの精製過程から成る。 上記の手順に係る膵リパーゼ、特に組換えLPH及び/又は由来タンパク質又は ポリペプチドの回収に利用する形質転換植物はT0世代、即ち適当な培地で本発明 により形質転換された細胞の培養から得た細胞であるか、或いは好ましくは、例 えば、本発明による組換え核酸配列がメンデルの法則に従って複製する先行世代 の自己受精で得た次世代(T1、T2等)からの細胞である。 さらに詳細には、本発明は: ‐植物の葉からの外植体の細胞を、適当な培地に、下記リスト:上記Pd35S-PS -LPH、Pd35S-PPS-LPH、Pd35S-PSLGL-LPH及びPd35S-PSLPH-LPHから選択した組換 え核酸配列を含む上記のプラスミドによって形質転換したアグロバクテリウム・ ツメファシェンス系の存在下に置くことによって形質転換すること、 ‐カナマイシンを含む培地で形質転換した外植体を選択すること、 ‐適当な培地で培養することによって、上記外植体からの形質転換植物を得る こと、 ‐特に適当な緩衝液で上記形質転換した植物の葉及び/又は種子及び/又は果 実の粉砕し、酵素的活性を有する植物の抽出物である浮遊物を遠心分離及び回収 することによって、組換えLPHを抽出すること、 ‐必要に応じて、前段階で得た抽出物からの組換えLPHの精製、特に浮遊物か らクロマトグラフィーによって行うもので、これは実質的に純粋な形態の組換え LPHを得ること、 から成ることを特徴とする上記述の組換えLPH取得方法を目的とする。 上記の手順で形質転換した植物細胞は、好ましくはタバコ、アブラナ、トウモ ロコシ、エンドウマメ、トマト、ニンジン、コムギ、オオムギ、 ジャガイモ、ダイズ、ヒマワリ、レタス、コメ及びウマゴヤシの細胞から選択す る。 さらに詳細に、本発明は: ‐PAR-IAR-PSLPH-LPHの組換え核酸配列及び/又はPγzein-PSLGL-LPH配列及び 又はPγyzein-PSLPH-LPH-KDEL配列を含むプラスミドと共に、微粒子銃でトウモ ロコシのカルス細胞を照射にによって該細胞を形質転換すること、 ‐カナマイシン等の選択剤を含む培地で形質転換したカルスを選択すること、 ‐適当な培地での上記形質転換されたカルスの培養によって形質転換トウモロ コシの苗を取得し、 ‐特に適当な緩衝液で上記形質転換した植物からの種子を粉砕し、酵素的活性 を有する植物の抽出物である浮遊物を遠心分離及び回収することによって、組換 えLPHを抽出すること、 ‐必要に応じて、前段階で得た抽出物からの組換えLPHの精製、特に浮遊物か らクロマトグラフィーによって行うもので、これによって実質的に純粋な形態の 組換えLPHを得ること、 から成ることを特徴とする組換えLPHの取得手順を目的とする。 尚、本発明は本発明による一つ又は複数の組換え核酸配列を含み、そのゲノム 内に安定した形式で組込んだ、遺伝形質転換のあらゆる植物細胞を対象とする。 尚、本発明はあらゆるLPH等の本発明による一つ又は複数の組換えタンパク質 及び/又はポリペプチドを含む、上記のような遺伝子導入の植物細胞に関するが 、当該植物細胞はまた酵素的活性を有する植物細胞、さらに詳細には以下に定義 するリパーゼ活性を有する植物細胞と指定されるものである。 尚、本発明は、上記の如く、本発明による一つ又は複数の組換え核酸配列を含 み、そのゲノム内に安定した形式で組込んだ遺伝形質転換の種子を対象とする。 尚、本発明は「組換え」LPH等の本発明による一つ又は複数の組換えタンパク 質及び/又はポリペプチドを含む、上記の遺伝子組換え種子に関するが、当該種 子はまた酵素的活性を有する種子、さらに詳細には以下に定義する活性を有する 種子と指定されるものである。 本発明による遺伝子導入の種子は、本発明により遺伝形質転換の植物から採取 したもので、形質転換したこの植物は上記T0世代で本発明による形質転換細胞の 培養から取得した細胞であるか、或いは(上記で明示したように)例えば先行世 代の自己受精又は交配から取得した次世代(T1、T2等)である。 尚、本発明は遺伝形質転換の、本発明による一つ又は複数の組換え核酸配列を 含み、そのゲノム内に安定した形式で組込んだ植物又は植物の一部(特に外植体 、茎、葉、根、種子、花粉等)を対象とする。 尚、本発明は、LPH等の本発明による一つ又は複数の組換えタンパク質及び/ 又はポリペプチドを含む、上記の遺伝子組換え植物又は植物部分に関するが、当 該植物又は植物部分は酵素的活性を有する植物又は植物部分、さらに詳細には以 下に定義するリパーゼ活性を有する植物又は植物部分と指定されるものである。 さらに詳細に本発明は、上記の如く本発明による細胞又は種子の培養により取 得した等の上記形質転換した植物を対象とする。 本発明により形質転換する植物又は植物部分は、好ましくはアブラナ、タバコ 、トウモロコシ、エンドウマメ、トマト、ニンジン、コムギ、オオムギ、ジヤガ イモ、ダイズ、ヒマワリ、レタス、コメ、ウマゴヤシ及びテンサイ、又はこれら 植物の一部から選択する。 本発明は、上記本発明による手順の一つを実施して得た、組換え膵リパーゼ及 び/又は組換えコリパーゼ、又は由来タンパク質又はポリペプチドを含む、例え ば下記に定義するリパーゼ活性等のあらゆる酵素的活性を有する植物抽出物を対 象とする。 本発明による酵素的活性を有する植物又は植物部分及び植物抽出物のリパーゼ (又は脂肪分解)活性は、特に短鎖トリグリセリド(トリブチレン等)を基質と して用いるDuan R.ら、1991の方法又はEgloff M.P.ら、1995の方法を用いて 測定できる。酵素的活性はU単位で測定し、一U単位は最適pH条件37℃で遊離脂肪 酸1μモルを放出することに必要とされる酵素分量に相当する。 本発明による酵素的活性を有する植物抽出物は、望ましくは酵素的に活性な組 換えポリペプチドの重量比率が、これら抽出物に存在する全タンパク質重量に対 して約0.1%から20%、特に約1%から約15%である。 さらに詳細に本発明は下記の酵素的活性を有する植物抽出物: ‐組換えLPHを含み、上記の一手順によって、Pd35S-PSLPH-LPH配列、又はPd35 S-PS-LPH配列、又はPd35S-PPS-LPH配列、又はPd35S-PSLGL-LPH配列で植物の外植 体細胞を形質転換すること等によって得た植物の葉及び/又は果実及び/又は種 子の抽出物、 ‐上記の手順によって、Pd35S-PS-LPH配列又はPd35S-PPS-LPH配列でタバコ葉 の外植体細胞を形質転換すること等によって取得したタバコ葉の抽出物、 ‐上記の手順によって、Pd35S-PSLGL-LPH配列又はPd35S-PSLPH-LPH配列でタバ コ葉の外植体細胞を形質転換すること等によって取得したタバコ葉の抽出物、 ‐上記の手順によって、Pd35S-PS-LPH配列又はPd35S-PPS-LPH配列でタバコ葉 の外植休細胞を形質転換すること等によって取得したタバコ 種子の抽出物、 ‐組換えLPHを含み、上記の一手順によって、PCRU-PS-LPH配列、又はPCRU-PPS -LPH配列、又はPGEA1-PSLGL-LPH配列、又はPGEA6-PSLPH-LPH配列で、植物の外稙 休細胞を形質転換すること等によって取得した植物種子の抽出物、 ‐上記の手順によって、PCRU-PS-LPH配列、又はPCRU-PPS-LPH配列、又はPGEA1 -PSLGL-LPH配列、又はPGEA6-PSLPH-LPH配列でアブラナ葉の外植体細胞を形質転 換すること等によって取得したアブラナ種子の抽出物、 ‐組換えLPHを含み、上記の一手順によって、PAR-IAR-PSLPH-LPH配列、及び/ 又はPγzein-PSLGL-LPH配列及び/又はPγzein-PSLPH-LPH-KDEL配列で植物の外 植体細胞を形質転換すること等によって取得した植物種子の抽出物、 ‐上記の手順によって、PAR-IAR-PSLPH-LPH配列、及び/又はPγzein-PSLGL-L PH配列及び/又はPγzein-PSLPH-LPH-KDEL配列でトウモロコシ(特にトウモロコ シのカルス)細胞を形質転換すること等によって取得した植物種子の抽出物、 を対象とする。 本発明は本発明による手順に従って得たことを特徴とする組換え膵リパーゼ又 は由来タンパク質又はポリペプチドを対象とする。 本発明は特に、あらゆる酵素的に活性な組換え膵リパーゼ、特にLPH、又は特 に一つ又は複数のアミノ酸の追加及び/又は除去及び/又は代替による由来タン パク質又はポリペプチドを対象とするが、これらの由来ポリペプチドは、上記の 本発明による手順によって。実質的に純粋な形態で得たリパーゼ活性を示すもの であり、これらの手順には本発明の組換えポリペプチドの精製工程、特に上記酵 素抽出物からクロマトグラフ ィーでの精製工程を含む。 本発明による酵素的に活性な組換え膵リパーゼ、又は酵素活性を示す由来ポリ ペプチドとは、例えばDuanの方法又はEgloffの方法等を用いて測定することがで きる膵臓型のリパーゼ特性を示すことのできるあらゆる組換えポリペプチドと解 釈する。 さらに詳細に本発明は、タバコの葉や種子の酵素抽出物の精製等によって得た 組換えLPHに関し、この葉や種子は形質転換タバコ苗から得、このタバコ苗は上 記の手順によって、Pd35S-PSLGL-LPH配列又はPd35S-PSLPH-LPH配列で形質転換し たタバコ細胞から取得したもので、当該組換えLPHは上記のリパーゼ活性を示す 。 本発明は、本発明の組換えポリペプチドに対する抗体、さらに詳細には本発明 の組換えLPHに対する抗体に関する。 この様な抗体は、これらのポリペプチドで動物を免疫化して、形成された抗体 を回収することによって得られる。 当然ながら、この生成は、ポリクローナル抗体のみに限定されるものではない 。 この生成は、一方では、本発明による精製ポリペプチドの一つに対して免疫化 した、特にマウス又はラット等の動物の脾臓細胞から、また他方では、適当な骨 髄腫の細胞から、標準的方法によって形成でき、初めに動物の免疫化によって実 行した、上記ポリペプチドを認識するモノクローナル抗体の生成能力に基づいて 選択されるハイブリドーマから生成されるあらゆるモノクローナル抗体について 適用できる。 尚、本発明は、特に本発明による上記手順の実施による組換えLPH又は、上記 定義したその由来ポリペプチド等の本発明による一つ又は複数のタンパク質又は 組換えポリペプチドを得るために、本発明によって形質転換した植物、植物部分 、植物細胞又は種子を利用することに関する が、これらの組換えポリペプチドは実質的に純粋であるか、又は上記に定義した ように酵素的活性を有する植物抽出物に含まれる。 特に、本発明は: ‐嚢胞性線維症等の生物体内リパーゼ生成不足に付随する症状、又は肥満症等 の食餌性障害の治療を目的とした薬剤を得るために、本発明に は本発明によるタンパク質又はポリペプチド、又はそれらの組み合わせを利用す ること いは胃リパーゼ及び/又は膵リパーゼの生成比率に影響を与えるか与えない一つ 又は複数の病状を有する者が摂取する動物性又は植物性脂肪の吸収を促進するこ とを目的とした食品を得るために、本発明による植物 によるタンパク質又はポリペプチド、又はそれらの組み合わせを利用すること ‐及び酵素反応を産業、農業食品又は農産業の分野、特に油脂、リポケミカル 及び乳産業分野で活用するために、本発明による植物又は るタンパク質又はポリペプチド、又はそれらの組み合わせを利用すること に関する。 さらに詳細に本発明は本発明による酵素活性を有する植物又は植物部分、特に 葉、果実、種子を食品として利用することに関する。 従って、本発明はさらに詳細には上記の酵素活性を有する植物又は植物部分、 特に葉、果実、又は果実から発した種子から成る機能性食品で、ヒト又は動物に おいて食用に適する特性を示す可能性のあるものを対象 とする。 尚、本発明は上記の酵素活性を有する一つ又は複数の植物、及び/又はこの植 物の部分、特にこの植物の葉、及び/又は種子及び/又は果実、又は上記の酵素 活性を有する植物抽出物、及び/又は本発明による組換えタンパク質又はポリペ プチドを含む、また必要に応じて食用に適する一つ又は複数の成分と組合わせた あらゆる機能性食晶を目的とする。 本発明はさらに詳細には例えば本発明により実質的に又は部分的に純粋な形態 で、又は上記の植物及び/又は酵素抽出物の形態で得た組換えLPHを含み、場合 によって消化に適した一つ又は複数の他の酵素活性、好ましくはアミラーゼ、プ ロテアーゼ(特にトリプシン及びキモトリプシン及び/又はエラスターゼ)との 組合わせを含むあらゆる食晶構成物を対象とする。 望ましくは、上記食品構成物に含まれる植物又は植物部分は、粉砕物の形態を とる。 機能性食品とも呼べ、又本発明による食品構成物とも呼べる、本発明による食 品は、さらに詳細には、健康もしくは胃リパーゼ及び/又は膵リパーゼの生成比 率に影響を与えるか与えない一つ又は複数の病状を有する者が摂取する動物性又 は植物性脂肪の吸収を促進することを目的としている。従って、本発明による食 品又は食品構成物は、望ましくは栄養性添加物として利用される。 尚、本発明は、健康もしくは胃リパーゼ及び/又は膵リパーゼの生成比率に影 響を与えるか与えない一つ又は複数の病状を有する者が摂取する動物性又は植物 性脂肪の吸収を促進することを目的として、又は肥満症などの食餌性障害を改善 するために、本発明による酵素活性を有する植物又は植物の部分、特に葉、及び /又は果実及び/又は種子、又は植物細胞、又は上記に定義した酵素活性を有す る植物抽出物、又はさらに 上記の組換えLPH又はその由来ポリペプチド等組換えポリペプチドを利用するこ とを対象とする。 特にこのような医薬的構成物は、望ましくは脂肪吸収メカニズムを変える治療 を受けている者、またさらには老齢者において利用される。 尚詳しくは、本発明による医薬的構成物は生物体内におけるリパーゼ(特に胃 及び/又は膵リパーゼ)不足に関連した治療を、さらに詳しくは嚢胞性線維症や 膵外分泌不足及び肥満症等の症状を対象とする。 さらに詳細に本発明は、本発明による植物又は植物部分、及び/又は本発明に よる植物抽出物、及び/又は本発明によるタンパク質又はポリペプチド、又は本 発明によるこれらの組合わせを、また必要に応じて医薬的に許容される一つ又は 複数の媒体や賦形剤との組合わせを含むことを特徴とする、あらゆる医薬的構成 物を対象とする。 さらに詳細に本発明は、上記の実質的に純粋な形態又は酵素抽出物の形態での 組換えLPHを含む上記のあらゆる医薬的構成物を対象とする。 例えば、さらに詳細に本発明は実質的に又は部分的に純粋な形式による、又は 上記したように酵素抽出物の形態による組換えLPHを含み、消化に有用な一つ又 は複数の他の酵素活性、好ましくはアミラーゼ、プロテアーゼ(特にトリプシン 及びキモトリプシン及び/又はエラスターゼ)との組合わせを含むあらゆる医薬 的構成物を対象とする。 本発明による医薬的構成物は好ましくは経口投与され、特にカプセル剤、錠剤 、又は水溶粉末の形態をとる。 ヒトに対する一日の投薬量は、この医薬的構成物が上記の酵素抽出物を含む場 合は望ましくは約200mgから約1000mgとし、好ましくは基本食事にて分割し、こ の医薬的構成物が実質的に純粋な形態での本発明による組換えポリペプチドを含 む場合は、約100mgから約500mgとする。 尚、本発明は本発明による酵素活性を有する植物、又は植物の部分、 特に葉、及び/又は果実及び/又は種子又は植物細胞又は上記定義した酵素活性 を有する植物抽出物、又はさらに本発明による組換えLPH又は上記定義したその 由来ポリペプチドの等の組換えポリペプチドを、産業、農業食品又は農業産業の 分野、特に油脂、リポケミカル及び乳産業分野で活用するために利用することを 対象とする。 従って、本発明は産業、農業食品又は農産業の分野、特に油脂、リポケミカル 及び乳産業分野における、一つ又は複数の酵素反応の活用による、特に酵素生物 転換、又は生体触媒、あらゆる手順に関するが、これらの酵素反応は、本発明に よる酵素活性を有する植物、又は植物の部分、特に葉、及び/又は果実及び/又 は種子、又は植物細胞、又は上記定義した酵素活性を有する植物抽出物又はさら に上記定義した組換えLPH又はその由来ポリペプチド等の本発明による組換えポ リペプチドによって実行されるものである。 さらに詳細に本発明は、農業食品又は農産業の分野を対象とし、上記したよう な手順の活用にて利用でき、本発明による植物又は植物の部分、及び/又は本発 明による植物抽出物及び/又は本発明によるタンパク質又はポリペプチド又はこ の組合せ、必要に応じて上記産業への適用にて利用可能な一つ又は複数の添加物 又は他の酵素との組合せを含む酵素調製品を対象とする。 さらに詳細に本発明は、本発明による酵素活性を有する植物、及び/又は植物 の部分、特に植物の葉、及び/又は果実及び/又は種子、又は植物細胞を、加水 分解や酵素のエステル変換等の生物転換又は生体触媒反応を産業段階で活用する ために利用することに関する。 望ましくは、本発明による酵素活性を有する植物、又はこの植物の部分、特に 葉、及び/又は果実及び/又は種子又は植物細胞は、同時に酵素の原料及び反応 基質として利用される。 尚、本発明は本発明による酵素活性を有する植物、又は植物の部分、 にはLPHを含む植物を利用する生体触媒手順を対象とするが、当該植物又は植物 部分が同時に酵素の原料及び反応基質として利用される。 さらに詳細に本発明は、本発明による酵素活性を有する植物、又はこの植物の 部分を、生物燃料を得るために利用することに関する。 従って、本発明は、アルコール、特にメタノール又はエタノールを本発明によ る形質転換植物の全体又は部分の粉砕物に、望ましくは本発明によって形質転換 したアブラナ、ヒマワリ又はエンドウマメの種子の砕片に添加して、特にろ過に よって、生物燃料を回収するあらゆる生物燃料の取得方法を対象とする。 尚、本発明は上記手順によって得た植物脂肪酸エステル、特にオレイン酸メチ ルエステルに関する。 尚、本発明は上記手順によって得た生物燃料、特に植物脂肪酸エステルを含む あらゆる上記生物燃料を目的とする。 尚、本発明は上記手順よって、オレイン酸メチルエステルを含み、アブラナ種 子から得た、あらゆる生物燃料を目的とする。 尚、本発明は、本発明の組換えポリペプチドに対する抗体を、LPHを含む可能 性のある生体標本内のLPH検出又は測定方法に利用することを目的とする。 さらに詳細に本発明は、これらの抗体を、生物体内のリパーゼの生産過剰、又 は逆に、不足、さらには欠落に関連した病状を生体外の診断方法に利用すること に関する。 この生体外の診断方法は患者から採取した生体標本にて行うものであって、こ の標本を本発明による一つ又は複数の抗体の存在下に置く工程と、先行工程にて 形成されたLPH‐抗体複合物を検出する工程から成る。 従って、本発明は: ‐上記の抗体で、望ましくは放射性又は酵素的に標識した抗体、及びこの抗体 とLPH間の免疫反応に適した媒質を構成するための反応物、 ‐この抗体とLPH間で形成された免疫複合体を検出するための試薬、 から成る上記生体外の検出又は診断用キットにも関する。 尚、本発明は本発明によって得た膵臓型リパーゼ活性をコリパーゼ型活性と組 合せて、この組合せの生成物を、特に嚢胞性線維症等の生物体内のリパーゼ生成 不足に付随する症状の治療、又は肥満症等の食餌性障害の治療にて利用すること に関する。 コリパーゼ型の活性は、組換えコリパーゼ(例えばヒトコリパーゼ)を発現す る植物の抽出物又はそのコリパーゼの由来物から得ることができ、由来物とは、 コリパーゼ型の活性を有する、一つ又は複数のアミノ酸の追加及び/又は除去及 び/又は代替による上記コリパーゼから由来したあらゆるタンパク質又はポリペ プチドを指定する。さらに詳細には、コリパーゼ型の活性は、組換えコリパーゼ (例えばヒトコリパーゼ)を発現する植物又は植物の抽出物又はその由来物から 精製もしくは部分的に精製したコリパーゼ又はそのコリパーゼからの由来物がら 得ることができる。従って、コリパーゼ、例えばヒトコリパーゼ型の活性は、膵 リパーゼ生成用の上記の方法による遺伝子変換植物から生成することができる。 特に、コリパーゼは、膵リパーゼを発現する同一の遺伝子変換植物で共発現がで きる。尚、コリパーゼは他の植物に発現して、その後組合わせることができる。 尚、コリパーゼ型活性は、動物由来の抽出物から得ることもできる。 従って、本発明は、場合によって本発明による膵リパーゼ活性について記述さ れたものと類似した形式で: 一方では、哺乳類のコリパーゼ又は由来タンパク質もしくはポリペプ チドをコードするcDNA、また他方では、当該cDNAのコードするコリパーゼ、又は 由来タンパクもしくはポリペプチドを植物細胞に生成されることに必要な要素、 特に植物細胞の転写機械が認識する転写プロモーター及びターミネーターを含む 組換えヌクレオチド配列を、細胞もしくはこれから取得した植物から咄乳類の組 換えコリパーゼ又は由来タンパク質もしくはポリペプチドを得ることを目的とし て、植物細胞を形質転換するために利用すること、 植物細胞の共形質転換のために配列を、この細胞から、又はこの細胞から取得 した植物から哺乳類の組換え膵リパーゼとコリパーゼ、又はそれらの由来物を得 るために利用すること、 ‐一方ではコリパーゼ又は由来タンパク質もしくはポリペプチドをコードする 配列、他方では、当該配列のコードする膵コリパーゼ、又は由来タンパク質もし くはポリペプチドを植物細胞に生成されることに必要な要素、特に植物細胞の転 写機械が認識する転写プロモーター及びターミネーターを含むことを特徴とする 組換えヌクレオチド配列、 ‐一方では膵リパーゼ及びコリパーゼ又は由来タンパク質もしくはポリペプチ ドをコードする配列を含む、他方では、当該配何のコードする膵リパーゼ及びコ リパーゼ、又は由来タンパク質もしくはポリペプチドを植物細胞に生成されるこ とに必要な要素、特に植物細胞の転写機械が認識する転写プロモーター及びター ミネーターを含むことを特徴とする組換えヌクレオチド配列、 ‐上記の核酸配列を含み、その複製にとって重要ではない部位に挿入したベク ター、特にプラスミド、 ‐宿主細胞で、上記に定義したベクターによって形質転換された、特にアグロ バクテリウム・ツメファシェンス等のあらゆるバクテリア、 ‐組換えコリパーゼ、又は由来タンパク質もしくはポリペプチドの取 得方法において、下記のものから成ることを特徴とする取得方法: ‐特にそれ自身は本発明のベクターによって形質転換したものである本発明に よる宿主細胞によって、本発明による組換え配列をこれら細胞のゲノムに組込む ように植物細胞を形質転換すること、 ‐場合によって、上記の形質転換細胞から形質転換植物を取得すること、 ‐特に抽出と、必要に応じてその後精製によって、上記形質転換した植物又は その細胞内の組換えコリパーゼ、又は由来タンパク質もしくはポリペプチドを回 収すること、 ‐膵リパーゼ及び組換えコリパーゼ又は由来タンパク質もしくはポリペプチド の共取得方法において、下記のものから成ることを特徴とする共取得方法: ‐特にそれ自身は本発明のベクターによって形質転換したものである本発明に よる宿主細胞によって、本発明による組換え配列をこれら細胞のゲノムに組込む ように植物細胞を形質転換すること、 ‐場合によって、上記の形質転換細胞から形質転換植物を取得すること、 ‐特に抽出と、必要に応じてその後精製によって、上記形質転換した植物又は その細胞内の膵リパーゼと組換えコリパーゼ、又は由来タンパク質もしくはポリ ペプチドを回収すること、 ‐本発明による一つ又は複数の組換え核酸配列を含み、ゲノム内に安定した形 式で組込んだことを特徴とする特にアブラナ、タバコ、トウモロコシ、エンドウ マメ、トマト、ニンジン、コムギ、オオムギ、ジャガ ‐本発明により取得したことを特徴とする組換えコリパーゼ又は由来タンパク 質もしくはポリペプチド、 ‐本発明により取得したことを特徴とする膵リパーゼと組換えコリパーゼ又は 由来タンパク質もしくはポリペプチドの組合せ ‐組換え膵リパーゼ及び/又は組換えコリパーゼ又は由来タンパク質もしくは ポリペプチドを含むことを特徴とする本発明による手順によって取得した酵素的 活性を有する植物抽出物、 ‐必要に応じては医療的に許容できる媒介物と組合わせた、場合によって膵リ パーゼ型(例えばヒト膵リパーゼ型)の活性と組合わせた、膵コリパーゼ型(例 えばヒト膵コリパーゼ型)の活性、又はその由来物を含むことを特徴とする医薬 的構成物で、 ‐産業、農業食品又は農産業の分野、特に油脂、リポケミカル及び乳産業分野 における一つ又は複数の酵素反応、特に酵素の生物転換、又は生体触媒による手 順で、この酵素反応は、膵コリパーゼ型(例えばヒト膵コリパーゼ型)の活性又 は由来ポリペプチドを有する本発明による遺伝形質転換の植物、又は植物の部分 、特に葉、及び/又は果実及び/又は種子及び/又は植物の細胞によって、また 場合によって膵リパーゼ型(例えばLPH型)と組み合わせた活性によって実行す ること、 ‐場合によって膵リパーゼ型(例えばLPH型)と組み合わせた、本発明による 一つ又は複数の酵素的活性、及び/又は精製又は部分精製した膵コリパーゼ(例 えばヒト膵コリパーゼ)、又は由来ポリペプチドを含む一つ又は複数の植物抽出 物から成る産業、農業食品又は農産業の分野を対象とした酵素の調製品、 ‐産業段階で加水分解や酵素のエステル変換等の生物転換又は生体触媒反応を 活用する目的で、場合によって膵リパーゼ型(例えばLPH型)の活性と組合わせ た膵コリパーゼ型(例えばヒト膵コリパーゼ型)の活 性を発現する本発明による遺伝形質転換の植物、又は植物の部分、特に葉、及び /又は果実及び/又は種子、及び/又は植物細胞、又は由来ポリペプチドを利用 すること、 ‐本発明による遺伝形質転換の植物、又は植物の部分、特に葉、及び/又は果 実及び/又は種子及び/又は植物細胞を利用する生体触媒手順で、当該植物、又 は砕片、又は細胞、又は種子は、同時に、場合によって膵リパーゼ型(例えばLP H型)の活性と組み合わせた、膵コリパーゼ型(例えばヒト膵コリパーゼ型)の 活性の原料と、反応基質として利用すること、 ‐生物燃料を得るために、場合によって膵リパーゼ型(例えばLPH型)の活性 と組み合わせた、膵コリパーゼ型(例えばヒト膵コリパーゼ型)の活性を発現す る本発明による遺伝形質転換の植物、又は植物の部分、特に葉、及び/又は果実 及び/又は種子、及び/又は植物細胞を使用すること。 ‐本発明により遺伝形質転換の、又は場合によって膵リパーゼ型(例えばLPH 型)の活性と組み合わせた、膵コリパーゼ型(例えばヒト膵コリパーゼ型)の活 性を有する、植物の全体又は部分の粉砕物にアルコール、特にメタノール又はエ タノールを添加し、特にろ過によって回収することによる生物燃料の取得方法 に関する。I.ヒト組換え膵リパーゼ(LPH)をーコードするナス科の葉及び種子での発現 可能キメラ遺伝子の作成 I.1. タバコでの発現可能組換えLPHをコードするキメラ遺伝子の作成 タバコの葉及び種子内でのヒト膵リパーゼ(LPH)をコードする遺伝 子の発現は、次の制御配列を必要とした: 1.CaMV(カリフラワーモザイクウイルス)の35Sの二重構成プロモーター(Pd3 5S) これは天然プロモーター35SのTATA因子上流に位置した転写を活性化する配列 を重複したものである(Kayら、1987); 2. 35Sの転写を得る、二本鎖環状DNAのウイルスであるカリフラワーモザイク の非コード3'領域の配列にある、転写終結配列のポリA 35Sターミネーター。 組換えDNA法によって、各々のプラスミドの作成はpBIOC4から由来している。 このバイナリープラスミドはpGA492(Anら、1986)から由来し、転移DNAに、ア グロバクテリウム・ツメファシェンスのプラスミドpTiT37から得た右端と左端の 間に次の配列を含む: ノパリン合成酵素のNOS遺伝子の構成プロモーター、ATGメチオニン開始コドン を含む最初の8コドン領域を欠失した、遺伝子のNOSのコード配列の最初の14コド ンの配列と癒合した、ネオマイシンホスホトランスフェラーゼIIをコードするnp tII遺伝子のコード配列、nosターミネーター、クロラムフェニコールをコードす る遺伝子catに先んずる、複数のクローニング部位(ポリリンカーとも言う)(H indIII-XbaI-SacI-HpaI-KpnI-ClaI-BgIII)を含む領域及びアグロバクテリウム・ ツメファシェンスのpTiA6プラスミドの遺伝子6の終結配列(Liuら、1993)。遺 伝子catのコード配列の殆どを除く為に、pGA492プラスミドはSacI(ポリリンカ ーの制限酵素部位)及びScaI(cat遺伝子の配列内に存在する制限酵素部位)に より二重消化した後、製造者の使用方法に準じてT4 DNAポリメラーゼ酵素(New England Biolabs)で処理した。修飾プラスミド(20ng)の連結は、10倍T4 DNA リガーゼ緩衝液1μl(Amersham);T4DNAリガーゼ酵素2.5U(Amersham)を含む1 0μlの反応液に14℃で16時間 を掛けて行った。予め適格化された大腸菌DH5αは形質転換した(Hanahanら、19 83)。得たテトラサイクリン12μg/mlで選択したクローンのプラスミドDNAはア ルカリ法によって抽出し、制限酵素での酵素消化によって分析した。その後、選 択したクローンのプラスミドDNAのHindIII制限酵素部位はリン酸化HindIII-EcoR IアダプターによってEcoRI制限酵素部位に修飾した(Stratagene Cloning Syste ms)。この修飾をする為、選択したクローンのプラスミドDNA 500ngをHindIIIに より消化し、製造者の使用方法に準じて子ウシ腸アルカリホスファターゼ酵素( Boehring er Mannheim)により脱リン酸化し、HindIII-EcoRIアダプターDNA 150 0ng、3M pH4.8の酢酸ナトリウム1/10体積分量と無水エタノール2.5体積分量の存 在下、-80℃で30分間を掛けて共沈殿した。30分間を掛けて、12000gの遠心分離 後、沈殿したDNAはエタノール70%で洗浄し、乾燥し、水8μlを加え、10分間を 掛けて60℃に温上昇し、その後10倍T4 DNAリガーゼ緩衝液1μl(Amersham)及び T4 DNAリガーゼ酵素2.5U(Amersham)の存在下、14℃で16時間を掛けて連結した 。10分間を掛けて60℃にてT4 DNAリガーゼの不活性化後、連結反応混液はEcoRI で消化し、0.8%アガロースゲル電気泳動により精製し、3MのpH4.8酢酸ナトリウ ム1/10体積分量及び無水エタノール2.5体積分量の存在下、-80℃で30分間掛けて 沈殿し、30分間で12000gの遠心分離し、エタノール70%で洗浄し、乾燥し、上記 述通りに連結した。予め適格化された大腸菌DH5αバクテリアは形質転換した(H anahanら、1983)。得たクローンはテトラサイクリン12μg/mlで選択して、その プラスミドDNAはアルカリ法によって抽出し、特にHindIII及びEcoRIによる酵素 消化によって分析した。生じたバイナリープラスミドは、cat遺伝子のコード配 列の最後の9コドンのみを有し、唯一のEcoRi部位を有するものであり、pBIOC4と 名付けた。 Pd35sプロモータ及びポリA 35Sターミネーターから成る発現カセット は、pJIT163Δプラスミドから分離した。pJIT163Δプラスミドは、pJIT160プラ スミドから由来するプラスミドpJIT163から由来したものである(Guerineau及び Mullineaux、1993)。pJIT163プラスミドはポリリンカーのHindIII及びSaII部位 の間にATGコドンを有する。このATGを除き、pJIT163Δプラスミドを得る為に、p JIT163のプラスミドDNAは、HindIII及びSalIにより二重消化し、8%アガロース ゲル電気泳動により精製し、電気溶出し、pH4.8の3M酢酸ナトリウム1/10体積分 量及び無水エタノール2.5体積分量の存在下、-80℃で30分間沈殿し、30分間1200 0gの遠心分離し、エタノール70%で洗浄し、乾燥し、製造者の使用方法に準じて クレノー酵素(New England Biolahs)で処理し、フェノール:クロロホルム: イソアミルアルコール(25:24:1)1体積分量、引き続いてクロロホルム:イソア ミルアルコール(24:1)1体積分量で抽出することによって除タンパク化し、pH4 .8の3M酢酸ナトリウム1/10体積分量及び無水エタノール2.5体積分量の存在下、- 80℃で30分間沈殿し、30分間12000gの遠心分離し、エタノール70%で洗浄し、乾 燥し、最後に10倍T4 DNAリガーゼ緩衝液1μl(Amersham)及びT4 DNAリガーゼ酵 素2.5U(Amersham)を14℃で16時間を掛けて連結した。予め適格化された大腸菌 DH5αバクテリアは形質転換した(Hanahanら、1983)。得たクローンのプラスミ ドDNAはアンピシリン50μg/mlで選択して、可溶化法によって抽出し、制限酵素 による酵素消化によって分析した。Pd35sプロモータ及びポリA 35Sターミネータ ーから成る発現カセット(SacI-XhoI断片)を分離する為に、選択したpJIT163Δク ローンのプラスミドDNAはSacI及びXhoIにより消化した。発現カセットを含むSac I-XhoI断片は8%アガロースゲル電気泳動により精製し、電気溶出し、pH4.8の3M 酢酸ナトリウム1/10体積分量及び無水エタノール2.5体積分量の存在下-80℃で30 分間沈殿し、30分間12000gの遠心分離し、エタノール70%で洗浄し、 乾燥し、製造者の使用方法に準じてリョクトウヌクレアーゼ酵素(New England Biolabs)で処理した。この精製挿入断片(200ng)はpBIOC4プラスミドDNA(20n g)内でクローン化し、EcoRIにより消化し、リョクトウヌクレアーゼ酵素により 処理し、製造者の使用方法に準じて子ウシ腸アルカリホスファターゼ酵素(Boeh ringer Mannheim)により脱リン化した。連結反応は20μl内で10倍T4 DNAリガー ゼ緩衝液2μlAmersham)、50%ポリエチレングリコール8000 2μl及びT4 DNAリ ガーゼ酵素5U(Amersham)の存在下、14℃で16時間行った。予め適格化された大 腸菌DH5αバクテリアは形質転換した(Hanahanら、1983)。得たクローンのプラ スミドDNAはテトラサイクリン12μg/ml上選択して、可溶化法によって抽出し制 限酵素での酵素消化によって分析した。生じたプラスミドをpBIOC21と名付けた 。 ヒト膵リパーゼ(LPH)はアミノ酸465個の前駆体の形として天然合成される。 成熟タンパク質LPHはアミノ酸449個から成る。I.1.1. PS-LPHを含むバイナリープラスミドの作成 LPHをコードする完全相補DNAを有するプラスミドは、アミノ酸16個から成るLP Hのシグナルペプチドをコードする配列を除く為に消化した。 この配列はアミノ酸23個(ATG AAA GCC TTC ACA CTC GCT CTC TTC TTA GCT CTT TCC CTC TAT CTC CTG CCC AAT CCA GCC CAT TCC)から成るサツマイモのスポラ ミンAのシグナルペプチドPSをコードする配列(Murakamiら、1986;Matsuoka及 びNakamura、1991)で上記項Iに記述したポリメラーゼ連鎖反応法の増幅方法に 従い、入れ換えた。 酵素消化後、ポリメラーゼ連鎖反応法増幅で得られたDNA断片は2%アガロース ゲル電気泳動により精製し、電気溶出し、pH4.8の3M酢酸ナトリウ1/10体積分量 及び無水エタノール2.5体積分量の存在下、-80℃で30 分間沈殿し、30分間12000gの遠心分離し、エタノール70%で洗浄し、乾燥し、消 化されたプラスミドDNAと連結し、0.8%アガロースゲル電気泳動により精製し、 電気溶出し(Sambrookら、1989)、アルコール沈殿し、乾燥し、製造者の使用方 法に準じて子ウシ腸アルカリホスファターゼ酵素(Boehringer Mannheim)によ り脱リン化した。連結はに記述した製法により14℃で16時間行った。予め適格化 された大腸菌DH5αバクテリアは形質転換した(Hanahanら、1983)。得たクロー ンのプラスミドDNAはアルカリ法によって抽出し、制限酵素で酵素消化によって 分析した。或る選択したクローンのプラスミドDNAはジデオキシヌクレオチド法 によってPharmaciaが販売するT7TM塩基配列決定法キットで調べた。 PS及び成熟LPHの配列はオープンリーディングフレームを保存してクローン化 した。PSと成熟LPHの配列の間の切断配列はSer-Lysである。PS-LPHの配列を含む 断片は生じたプラスミドから酵素消化により分離し、8%アガロースゲル電気泳 動により精製し、電気溶出し、アルコール沈殿し、乾燥した。その後、この処理 されたDNA断片はpBIOC2の消化されたプラスミドDNAと連結し、製造者の使用方法 に準じて子ウシ腸アルカリホスファターゼ酵素(Boehringer Mannheim)で処理 と脱リン化した。 連結、予め適格化された大腸菌DH5αバクテリアの形質転換、得たクローンの プラスミドDNA及び組換えタンパク質PS-LPHをコードする断片の核酸配列の分析 は上記と同様に行なった。Holsterらの方法(1978)により、バイナリーベクタ ーのプラスミドDNAは直接形質転換によりLBA4404系アグロバクテリウム・ツメフ ァシェンスに導入した。I.1.2. PPS-LPHを含むバイナリープラスミドの作成 LPHをコードする完全相補DNAを有するプラスミドは、アミノ酸16個から成るLP Hのシグナルペプチドをコードする配列を除く為に消化した。 この配列はアミノ酸37個(ATG AAA GCC TTC ACA CTC GCT CTC TTC TTA GCT CTT TCC CTC TAT CTC CTG CCC AAT CCA GCC CAT TCC AGG TTC AAT CCC ATC CGC CTC CCC ACC ACA CAC GAA CCC GCC)から成るサツマイモスポラミンAのシグナルペプ チドPPSをコードする配列(Murakamiら、1986;Matuoka及びNakamura、1991)で 上記項Iに記述したポリメラーゼ連鎖反応法の増幅方法に従い、入れ換えた。 ポリメラーゼ連鎖反応法の増幅で得た断片はI.1.1.に記述した方法と均しい方 法で処理した。 PPS及び成熟LPHの配列はオープンリーディングフレームを保存してクローン化 した。両配列の間の切断配列はAla-Lysである。生じたプラスミドはI.1.1.に記 述した通りに処理した。 Holsterらの製法(1978)により、バイナリーベクターのプラスミドDNAは直接 形質転換によりLBA4404系アグロバクテリウム・ツメファシェンスに導入した。I.1.3. PSLGL-LPHを含むバイナリープラスミドの作成 ウサギ胃リパーゼはNH2-末端に位置し、成熟リパーゼのポリペプチド配列を先 んずるアミノ酸22個のシグナルペプチドの前駆体の形として合成される。ウサギ 胃リパーゼをコードする完全相補DNAを含むpJ0101クローンは欧州特許出願EP542 629に記述した。 LPHをコードする完全相補DNAはアミノ酸16個から成るシグナルペプチドをコー ドする配列を除く為に消化した。この配列は次のアミノ酸22個:MWVLFMVAALLSAL GTTHGLFG(ATG TGG GTG CTT TTC ATG GTG GCA GCT TTG CTA TCT GCA CTT GGA AC T ACA CAT GGT CTT TTT GGA)から成るウサギ胃リパーゼのシグナルペプチドを コードする配列で上記項Iに記述したポリメラーゼ連鎖反応法の増幅方法に従い 、入れ換えた。 ポリメラーゼ連鎖反応法で増幅して得た断片はI.1.1.に記述した方法と均しい 方法で処理した。 PSLGL及び成熟LPHの配列はオープンリーディングフレームを保存して(即ち、 唯一のオープンリーディングフレームを構成するように)クローン化した。PSLG L及びLPH配列の間の切断配列はGly-Lysで有る。生じたプラスミドはI.A.a.に記 述したのと同様に処理した。 Holsterらの製法(1978)により、バイナリーベクターのプラスミドDNAは直接 形質転換により、LBA4404系アグロバクテリウム・ツメファシェンスに導入した 。I.1.4. PSLPH-LPHを含むバイナリープラスミドの作成 LPH(アミノ酸465個)をコードする完全相補DNAはアミノ酸16個のシグナルペ プチド(ATG CTG CAA CTT TGG ACT CTT TCA CTG CTG CTG GGA GCA GTA GCA GGA )を含む。 LPHをコードする完全相補DNAを含むDNA断片はI.1.1.に記述した方法と均しい 方法で処理した。 PSLGL及びLPHをコードする両配列の間の切断配列はGLy-Lysで有る。 Holsterらの製法(1978)により、バイナリーべクターのプラスミドDNAは直接 形質転換によりLBA4404系アグロバクテリウム・ツメファシェンスに導入した。I.2. )組摸えLPHをコードする、トマトでの発現可能キメラ遺伝子の作成 使用された構成はタバコの遺伝形質転換の場合に述べたものと同様である。II) ヒト組換え膵コリパーゼ(COLPH)をコードするナス科の葉及び種子での発現 可能キメラ遺伝子の作成 I.1. )タバコでの発現可能の組換えCOLPHをコードするキメラ遺伝子の作成 タバコの葉又は種子でのヒト膵コリパーゼ(COLPH)をコードする遺伝子の発 現はI.1.のヒト膵リパーゼの場合に記述した制御配列を必要とした。 I.1.に記述したバイナリープラスミドpBIO21も使用する。 ヒト膵コリパーゼ(COLPH)はアミノ酸112個の前駆体の形として天然合成され るものである。成熟タンパク質COLPHはアミノ酸95個から成る。II.1.1. PSLGL-COLPHを含むバイナリープラスミドの作成 ウサギ胃リパーゼはNH2-末端に位置し、成熟リパーゼのポリペプチド配列を先 んじるアミノ酸22個のシグナルペプチドの前駆体の形として合成される。ウサギ 胃リパーゼをコードする完全相補DNAを含むpJO101クローンは欧州特許出願EP542 629に記述した。 COLPHをコードする完全相補DNAはアミノ酸17個から成るCOLPHのシグナルペプ チドを除く為に消化された。この配列は次のアミノ酸22個:MWVLFMVAALLSALGTTH GLFG(ATG TGG GTG CTT TTC ATG GTG GCA GCT TTG CTA TCT GCA CTT GGA ACT AC A CAT GGT CTT TTT GGA)から成るウサギ胃リパーゼのシグナルペプチドをコー ドする配列で上記項Iに記述したポリメラーゼ連鎖反応法の増幅方法に従い、入 れ換えた。 ポリメラーゼ連鎖反応法で増幅して得た断片はI.1.1.に記述した方法と均しい 方法で処理した。 PSLGL及び成熟COLPHの配列はオープンリーディングフレームを保存し て(即ち、唯一のオープンリーディングフレームを構成するように)クローン化 した。PSLGL及び成熟COLPH配列の間の切断配列はGly-Alaで有る。生じたプラス ミドはI.1.1.に記述した通り処理した。 Holsterらの製法(1978)により、バイナリーベクターのプラスミドDNAは直接 形質転換によりLBA4404系アグロバクテリウム・ツメファシェンスに導入した。II.1.2. PSCOLPH-COLPHを含むバイナリープラスミドの作成 COLPHをコードする完全相補DNA(アミノ酸112個)はアミノ酸17個(ATG GAG AAG ATC CTG ATC CTC CTG CTT GTC GCC CTC TCT GTG GCC TAT GCA)から成るPSCOLP Hのシグナルペプチドを含む。 COLPHをコードする完全相補DNAを含むDNA断片はI.1.1.に記述した方法と均し い方法で処理した。 PSCOPH及びCOLPHをコードする両配列の間の切断配列はAla-Lysである。 Holsterらの製法(1978)により、バイナリーベクターのプラスミドDNAは直接 形質転換によりLBA4404系アグロバクテリウム・ツメファシェンスに導入した。III )ヒト組換え膵リパーゼ(LPH)をコードするアブラナの種子での発現可能キ メラ遺伝子の作成 III.1.1) PCRUプロモーターを含むバイナリープラスミドの作成 アブラナの種子内でのヒト膵リパーゼ(LPH)の生成は次の制御配列の間にLPH をコードする相補DNAを挿入する必要があった: 1.種子貯蔵タンパク質である二十日大根のクルシヘリンAをコードする遺伝子 (Depigny-Thisら、1992)の非コード5'領域に相当する種子内 での特定発現を可能とするプロモーターPCRU; 2.転写物35Sを得る二本鎖環状DNAのウイルスであるカリフラワーモザイクの 配列の非コード3'領域に相当する転写終結配列のポリA 35Sターミネーター。 PBIO21に類似したが、プロモーターPd35SをプロモーターPCRUで入れ換えたバ イナリープラスミドを得る為、プロモーターPCRUを含む「クレノーBamHIで処理 したEcoRI」断片はpBI221(Clontech発売)から由来するプラスミドpBI221-CRUR SPからプロモーター35SをプロモーターPCRUで入れ換えることによって分離した 。 プロモーターPCRUを有する「クレノー-BamHIで処理したEcoRI」断片は8%アガ ロースゲル電気泳動により精製し、電気溶出し(Sambrookら、1989)、アルコー ル沈殿し、乾燥し、pJIT163のプラスミドDNAに連結し(項Iに記述した)、KpnI により消化し、製造者の使用方法に準じてT4 DNAポリメラーゼ(New England Bi olabs)によって処理し、続いてBamHIによって消化し、8%アガロースゲル電気 泳動により精製し、電気溶出し(Sambrookら、1989)、アルコール沈殿し、乾燥 し、製造者の使用方法に準じて子ウシ腸アルカリホスファターゼ酵素(Boehring er Mannheim)により脱リン化した。連結は上記述脱リン化ベクター20ng及び「 クレノー-BamHIで処理したEcoRI」DNA断片200ngで、20μlの反応液で、10倍T4 D NAリガーゼ緩衝液2μl(Amersham)、50%ポリエチレングリコール8000 2μl及 びT4 DNAリガーゼ酵素5U(Amersham)の存在下で、14℃で16時間で現実化した。 予め適格化された大腸菌DH5αバクテリアは形質転換した(Hanahanら、1983)。 得たクローンはアンピシリン50μg/mlを含む培地上選択してプラスミドDNAは溶 解法によって抽出し制限酵素による酵素消化で分析した。生じたプラスミドはpB IOC27と名付けた。 プロモーターPCRU及びポリA 35Sターミネーターから成る発現カセットはpBIOC 27から、XhoIによる全消化した後、EcoRIによる部分消化によって分離した。カ セットは0.8%アガロースゲル電気泳動により精製し、電気溶出し、アルコール 沈殿し、乾燥し、製造者の使用方法に準じてクレノー(New England Biolabs)に より処理し、pBIOC4のプラスミドDNAのクレノーにより処理したEcoRI部位に連結 し製造者の使用方法に準じて酵素子ウシ腸アルカリホスファターゼ(Boehringer Hannheim)により脱リン化した。連結は上記述の脱リン化ベクター20ng及び上 記述XhoI-EcoRI DNA断片200ngで、20μlの反応液内、10倍T4 DNAリガーゼ緩衝液 2μl(Amersham)、50%ポリエチレングリコール8000 2μl及び酵素T4 DNAリガ ーゼ5U(Amersham)の存在下、14℃で16時間を掛けて行った。予め適格化された 大腸菌DH5αバクテリアは形質転換した(Hanahanら、1983)。得たクローンはテ トラサイクリン12μg/mlを含む培地上選択して、プラスミドDNAはアルカリ法に よって抽出し、適当な制限酵素による酵素消化によって分析した。生じたプラス ミドはpBI0C28と名付けた。III.1.2 )PSLPH-LPHを含むバイナリープラスミドの作成 配列PSLPH-LPHを含む断片は、製造者の使用方法に準じて子ウシ腸アルカリホ スファターゼ酵素(Boehringer Mannheim)により消化された、処理及び脱リン 化したプラスミドpBIOC28のDNAと連結した。 連結、予め適格化された大腸菌DH5αバクテリアの形質転換、得たクローンの プラスミドDNA及び組換えタンパク質PSLPH-LPHをコードする断片の核酸配列の分 析は上記と同様に行った。Holsterらの製法(1978)により、バイナリーベクタ ーのプラスミドDNAは直接形質転換によりLBA4404系アグロバクテリウム・ツメフ ァシェンスに導入した。IV ヒト組摸え膵コリパーゼ(COLPH)をコードするアブラナの種での発現可能 キメラ遺伝子の作成 IV.1.1. プロモーターPCRUの制御で、PSCOLPH-COLPHを含むバイナリープラスミ ドの作成 配列PSCOLPH-COLPHを含む断片は、製造者の使用方法に準じて子ウシ腸アルカ リホスファターゼ酵素(Boehringer Mannheim)により消化された、処理及び脱リ ン化したプラスミドpBIOC28のDNAと連結した。 連結、予め適格化された大腸菌DH5αバクテリアの形質転換、得たクローンの プラスミドDNA及び組換えタンパク質PSCOLPH-COLPHをコードする断片の核酸配列 の分析は上記と同様に行った。Holsterらの製法(1978)により、バイナリーベ クターのプラスミドDNAは直接形質転換によりLBA4404系アグロバクテリウム・ツ メファシェンスに導入した。V .ヒト組摸え膵リパーゼ(LPH)をコードするトウモロコシの種子での発現可能 キメラ遺伝子の作成 V.1.1. PSLPH-LPHを含み、トウモロコシの種子での構成発現可能プラスミドの 作成 ヒト膵リパーゼ(LPH)をコードする動物核酸配列をトウモロコシの種子内の 構成発現することは次の制御配列を必要とした: 1. 下記2個の構成発現可能のプロモータの内、1個: ‐ McElroyら(1991)により記述されたプラスミドpAct1-F4に含まれたコメ のアクチンプロモーター、続いてコメのアクチン・イントロン(PAR-IAR); ‐ CaMV(カリフラワーモザイクウイルス)の二重構成プロモーター3 5S(Pd35S)。これは天然プロモーター35SのTATA因子上流に位置した、転写を活 性化する配列の重複したものである(Kayら、1987); 2. 下記二個のターミネーターの内、1個: ‐ 二本鎖環状DNAのウイルスであるカリフラワーモザイクの転写物35Sを得る 配列の非コード3'領域に相当するポリA 35Sターミネーターの転写終結配列; ‐ ノパリン系アグロバクテリウム・ツメファシェンスのプラスミドTiのノパ リン合成酵素の遺伝子の非コード3'領域に相当するポリA NOSターミネーターの 転写終結配列。 PSLPH-LPHをコードする配列がPAR-IARに制御させたプラスミドはpBSII-PAR-IA R-TNOS内にPSLPH-LPHをコードする配列を含む断片のクローン化により得られた 。 PSLPH-LPHをコードする配列を含む断片は酵素消化によって分離し、0.8%アガ ロースゲル電気泳動により精製し、電気溶出し、アルコール沈殿し、乾燥し、続 いて処理した。プラスミドpBSII-PAR-IAR-tNOSは消化し、精製し、製造者の使用 方法に準じて子ウシ腸アルカリホスファターゼ酵素(Boehringer Mannheim)に より処理及び脱リン化した。連結、予め適格化された大腸菌DH5αバクテリアの 形質転換、得たクローンのプラスミドDNA及び組換えタンパク質PSLPH-LPHをコー ドする断片の核酸配列の分析は上記と同様に行った。 プラスミドpBSII-PAR−IAR-TNOSは、プラスミドpBSII-TNOSの「クレノー及びK pnIで処理したEco0109I」部位にプラスミドpAct1-F4から分離した「遺伝子gusを コードする配列のPAR-IAR-開始」に相当する配列を含む断片SnaBI-Kpnlのクロー ン化により生じた。連結、予め適格化された大腸菌DH5αバクテリアの形質転換 、及び得たクローンのプラスミドDNAの分析は上記と同様に行った。 プラスミドpBSII-TNOSは、Stratagene発売のpBSIISK+の脱リン化EcoRV部位に 、Clontech発売のpBI121からSacI及びEcoRVでの二重酵素消化により分離し、2% アガロースゲル電気泳動により精製し、T4 DNAポリメラーゼ酵素によって処理し た配列TNOSを含む断片SacI-EcoRIのクローン化によって得た。連結、予め適格化 された大腸菌DH5αバクテリアの形質転換、及び得たクローンのプラスミドDNAの 分析はは上記と同様に行った。 PSLPH-LPHをコードする配列がPd35Sで制御させたプラスミドはpBSII-T35Sプラ スミドの「KpnI及びBamHI」部位に、分離した「Pd35S-PSLPH-LPH」に相当する配 列を含む断片のクローン化によって得られた。連結、予め適格化された大腸菌DH 5αバクテリアの形質転換、及び得たクローンのプラスミドDNAの分析はは上記と 同様に行った。 プラスミドpBSII-T35SはStratagene発売のプラスミドpBSIISK+のクレノー処理 し、脱リン化したSpeI部位にpJITI63からSmaI及びEcoRVの二重酵素消化により分 離し(上記述)、2%アガロースゲル電気泳動による精製した断片SmaI-EcoRIの クローン化によって得た。連結、予め適格化された大腸菌DH5αバクテリアの形 質転換、及び得たクローンのプラスミドDNAの分析はは上記と同様に行った。V.1.2. トウモロコシの種子卵白で発現可能のPSLPH-LPH及びPSLPH-LPH-KDELを それぞれ含むプラスミドの作成 ヒト膵リパーゼ(LPH)をコードする遺伝子のトウモロコシの種子卵白での発 現は次の制御配列を必要とした: 1. Reinaら、1990に記述したプラスミドp63に含まれたトウモロコシのゼイン 遺伝子プロモーター(Pγzein)。プラスミドp63はPγzeinの、Clontech発売のp BI121のHindIII及びEcoRI部位の間に「P35S-gus-TNOS」 発現カセットを含む、プラスミドpUC18のHindIII及びXbaI部位に、クローン化し て生じた。これはトウモロコシの種子卵白で発現可能なものである。 2.ノパリン系アグロバクテリウム・ツメファシェンスのプラスミドTiのノパ リン合成酵素の遺伝子の非コード3'領域に相当する転写終結配列であるポリA NO Sターミネーター。 PSLPH-LPHをコードする配列がPγzeinで制御させるプラスミドは、プラスミド p63内のPSLPH-LPHをコードする配列を含む断片のクローン化により得られた。連 結、子め適格化された大腸菌DH5αバクテリアの形質転換、得たクローンのプラ スミドDNAの分析は上記と同様に行った。 このプラスミドでは小胞体内でのアドレッシングを可能とするためテトラペプ チドKDELをコードする配列を終止コドンの上流に挿入した。VI . ヒト組摸膵コリパーゼ(COLPH)をコードするトウモロコシの種子で発現 可能のキメラ遺伝子の作成 VI.1.1 . トウモロコシの種子で構成発現可能のPSCOLPH-ICOPHを含むプラスミ ドの作成 ヒト膵コリパーゼ(COLPH)をコードするcDNAのトウモロコシ種子での構成発 現はV.1.1.にて記述した制御配列を必要とした。 PSCOLPH-COLPHをコードする配列がPAR−IARで制御させるプラスミドは、pBSII -PAR-IAR-TNOSでのPSCOLPH-COLPHをコードする配列を含む断片のクローン化によ り得られた。 PSCOLPH-COLPHをコードする配列を含む断片は、酵素消化によって分離し、2% アガロースゲル電気泳動により精製し、電気溶出し、アルコール沈殿し、乾燥し 、続いて処理した。プラスミドpBSII-PAR-IAR- TNOSは消化し、精製し、製造者の使用方法に準じて子ウシ腸アルカリホスファタ ーゼ酵素(Boehringer Mannheim)により処理及び脱リン化した。連結、予め適 格化された大腸菌DH5αバクテリアの形質転換、得たクローンのプラスミドDNA及 び組換タンパク質PSCOLPH-COLPHをコードする断片の核酸配列の分析は上記と同 様に行った。使用したプラスミドpBSll-PAR-IAR-TNOSはV.1.1.にて記述した。 PSCOLPH-COLPHをコードする配列がPd35Sで制御させるプラスミドは、分離した 「Pd35S-PSLPH-LPH」に相当する配列を含む断片のpBSII-T35Sプラスミドの「Kpn l及びBamHI」部位にクローン化することによって得た。連結、予め適格化された 大腸菌DH5αバクテリアの形質転換、得たクローンのプラスミドDNAの分析は上記 と同様に行った。 プラスミドpBSII-T35SはV.1.1.にて記述した。VI.1.2. トウモロコシの種子卵白で発現可能のPSCOLPH-COLPH及びPSCOLPH-COLP H-KDELをそれぞれ含むプラスミドの作成 ヒト膵コリパーゼ(COLPH)をコードするcDNAのトウモロコシの種子卵白での 発現はV.1.2.にて記述した制御配列を必要とした。 PSCOLPH-COLPHをコードする配列がPγゼインで制御させるプラスミドは、プラ スミドp63でPSCOLPH-COLPHをコードする配列を含む断片のクローン化により得ら れた。連結、予め適格化された大腸菌DH5αバクテリアの形質転換、得たクロー ンのプラスミドDNAの分析は上記と同様に行った。 このプラスミドでは小胞体内でのアドレッシングを可能とするためテトラペプ チドKDELをコードする配列を終止コドンの上流に挿入した。VII. ヒト組換膵リパーゼ(LPH)及びヒト組換膵コリパーゼ(COLPH) をコードするキメラ遺伝子のナス科の葉及び種子で共同発現可能のバイナリープ ラスミドの作成 VII.1. 共同発現用バイナリープラスミドpBI0C43の作成 共同発現用バイナリープラスミドは、同一のバイナリーベクターで2個の遺伝 子の発現を可能とする。 共同発現用バイナリープラスミドはpBI0C21から由来する。発現カセット2個を 含み、両者はPd35SプロモーターとポリA 35Sターミネーターから成るが、プロモ ーターとターミネーターとの間のポリリンカーが異なる。発現カセットの1個はp BIO21であって、既にIに記述した。他の発現カセットはpJIT163Dのポリリンカー Hind-III-BamHI-Smal-EcoRIを制限酵素部位PacI、AscI、MluI及びHpaIを含むHin dIII-EcoRIアダプターでの置換によって得た。このアダプターは3'末端のヌクレ オチド28個にて相補の2個のオリゴデオキシヌクレオチドの5'AGC TGA TTA ATT A AG GCG CGC CAC GCG TTA AC 3'及び5'AAT TGT TAA CGC GTG GCG CGC CTT AAT TA A TC 3'の再生により得た。2個のオリゴデオキシヌクレオチドのそれぞれ100μ モールは予めT4ポリヌクレオチドキナーゼ酵素(New England Biolabs)10Uの作 用により10倍T4ポリヌクレオチドキナーゼ緩衝液1μl(New England Biolabs) 及びATP 3μl(95mM)を含む全反応体積10μlでリン酸化した。両反応液は37℃ で1時間、続いて65℃で20分間温置した。その後、一緒にしてから全体積は500μ lまで満たした。フェノール:クロロホルム:イソアミルアルコール(25:24:1) 1体積分量、及びクロロホルム:イソアミルアルコール(24:1)1体積分量で抽出 した後、3M、pH6.0の酢酸ナトリウムを50μl加えた。反応液は80℃で10分間温置 して、室内温まで徐冷した。次にDNAは無水エタノール2.5体積分量の存在下-80 ℃で30分間沈殿し、1時間4℃で14000gの遠心分離し、7 0%エタノールで洗浄し、10分間4℃で14000gの遠心分離し、乾燥して、水10μl を加えた。続いてDNA断片HindIII-EcoRIは予め製造者の使用方法に準じて子ウシ 腸アルカリホスファターゼ酵素(New England Biolabs)により脱リン化したプ ラスミドDNA pJIT163DのHindIII-EcoRI部位にクローン化した。連結反応は20μl の反応液で、DNAの全濃度8.5nモールに1のベクター/挿入断片モル比で、T4 DNA リガーゼ酵素(Gibco-BRL)1U及び5倍T4 DNAリガーゼ緩衝液4μl(Gibco-BRL) の存在下、16時間25℃で行った。予め適格化されたバクテリアは形質転換した。 得たクローンはアンピシリン100μg/ml上選択して、プラスミドDNAはアルカリ法 によって抽出し酵素消化によって分析した。生じたクローンはpBIOC42と名付け た。その有効性はジデオキシヌクレオシド法によるUnited States Biochemical (USB)発売の「Sequenase Version 2.0 DNA Sequencing」キットで塩基配列決 定法により確認した。反応条件は変性及びハイブリッド形成以外は製造者の使用 方法に準じている。プラスミドDNA(0.5から1 pモール)、オリゴヌクレオチド プライマー(2 pモール)、ジメチルスルホキシド10%及び1倍反応緩衝液を含む 反応液は10分間100℃で温置し、続いてドライアイスで-80℃で急冷却した。 プロモーターPd35s及びポリ35Sターミネーターから成る発現カセットをコード する断片はpBI042からSacI及びXholでの二重消化により分離した。0.75%アガロ ースゲル電気泳動により精製し、製造者の使用方法に準じてBIO101発売の「Gene clean II」キットで処理した。連結は20μlの反応液中DNAの全濃度8.5nモールで 、1のベクター/挿入断片モル比でT4 DNAリガーゼ酵素1U(Gibco-BRL)及び5倍 T4 DNAリガーゼ緩衝液4μl(Gibco-BRL)の存在下、16時間25℃で行った。予め 適格化された大腸菌DH5αバクテリアは形質転換した。得たクローンはクロラム フェニコール30μg/ml上選択して、プラスミドDNAはアルカリ法によって抽出し 、 酵素消化によって分析した。生じたプラスミドはpBIOC75と名付けた。 プロモーターPd35s及びポリ35Sターミネーターから成る発現カセットを有する DNA断片はpBIOC75からKpnIでの消化により分離した。0.75%アガロースゲル電気 泳動により精製し、製造者の使用方法に準じてBIO101発売の「Geneclean II」キ ットで処理した。その後、このDNA断片はKpnIで消化した、さらに製造者の使用 方法に準じて子ウシ腸アルカリホスファターゼ酵素(New England Biolabs)に より脱リン化したpBI0C21のプラスミドDNAに連結した。連結は20μlの反応液中D NAの全濃度8.5nモールで、1のベクター/挿入断片モル比でT4 DNAリガーゼ酵素1 U(Gibco-BRL)及び5倍T4 DNAリガーゼ緩衝液4μl(Gibco-BRL)の存在下、16時 間25℃で行った。予め適格化された大腸菌DH5αバクテリアは形質転換した。得 たクローンはテトラサイクリン12μg/ml上選択して、プラスミドDNAはアルカリ 法によって抽出し、酵素消化によって分析した。生じたプラスミドはpBIOC43と 名付けた。VII.2. ヒト組換膵リパーゼ(LPH)及びヒト組換膵コリパーゼ(COLPH)をコー ドするキメラ遺伝子の共同発現可能のバイナリープラスミドの作成 配列「PSLPH-PLH」及び「PSCOLPH-COLPH」をコードするcDNAはそれぞれ共同発 現ベクターpBIOC43の構成プロモーターPd35S及びターミネーター35Sの制御でク ローン化した。連結、予め適格化された大腸菌DH5αバクテリアの形質転換、得 たクローンのプラスミドDNAの分析は上記と同様に行った。VIII. 遺伝子導入アブラナの苗の取得方法例 春アブラナ(Westar又はLimagrain系のBrassica napus)の種子は40分 間15%Domestos(登録商標)溶液で消毒した。4回滅菌水で洗浄後、種子は各直 径7cm高さ10cmの鉢に種子20個づつの割合でショ糖30g/lを含み、寒天ゲル5g/lに より固化したMurashige及びSkoog(Sigma M 5519)の鉱物培地上発芽させた。こ れらの鉢は26℃で光周期16時間/8時間、光強度80μE m-2 s-1の栽培室内に置い た。 5日間の発芽後、子葉は無菌的に各葉柄を子葉節の約1mm上で切断して取った。 同時に、プラスミド、即ちプロモータPCRU(又はPd35S)の制御で、アドレッ シングシグナル(PS、PPS、PSLGL、PSPHP)をコードする配列と融合したヒト膵 リパーゼをコードする配列を挿入されたプラスミドpGAZEを含むアグロバクテリ ウム・ツメファシェンスのLBA4404系の準備培養を50mlの三角フラスコ内28℃で3 6時間10mlの2YTバクテリア培地に、使用系種の選択に有用な抗生物質を加えて行 った。 この準備培養は同じ条件での新たなバクテリア培養を1%で接種する為に使用 した。14時間後、培養を15分間3000gで遠心分離し、バクテリアは同じ体積の出 芽培液で再懸濁した。この懸濁液は直径5cmのペトリ皿に5ml/皿の割合で注入し た。 葉柄の切れ端は前記の如く調製したアグロバテリウム液に数秒間浸し、続いて 葉柄の数ミリは再製培地に差し入れた。この培地は出芽培地と同じ基本成分から 成るが、発芽の新形成を増進する植物ホルモンであるベンジルアミノプリン(BA P)4mg/lを加えたものである。直径9cmのペトリ皿(Greiner)品目番号664102) 毎に外植体10個(葉柄の付いた子葉)の割合で培養した。 出芽と同じ環境条件で2日間の共培養後、外植体は選択剤である硫酸カナマイ シン45mg/l(Sigma、品目番号K4000)及び静菌剤であるクラブラン酸カリウム1/ 6(重量)とアモキシシリン化ナトリウム(注射用Aug mentin)5/6の混合を600mlの割合で加えた前記培地を含むファイタトレー皿(Si gma品目番号P1332)に移植した。 その後2回、3週間置きに、外植体は無菌に同じ条件で新たな培地に移植した。 2〜3回目の移植後に発生した緑発芽は外植体から分離し個々に、BAPを除いた こと以外、前記と同じ培地が入った直径5センチ及び高さ10センチの透明な鉢に て培養開始した。3週間の培養後、形質転換発芽の茎を断切し、発芽は新鮮な培 地が入った鉢に移植した。3〜4週間後根は、育苗を人工気象室で順化することが 可能になる程、十分発達している。緑でない或いは根を張ってない発芽は取り去 った。その後この育苗は水で飽和した腐植土(規格、NF U4551:褐泥炭40%、ふ るいに掛けたヒース30%及び砂30%)で満たした幅7センチの受け皿に移植した 。2週間人工気象室(温度21℃、光周期16時間/8時間及び相対湿度84%)での 順化後、Osmocote(登録商標)遅発性の肥料を同じ腐植土に1lに対して4gの割合 で肥やした腐植土で満たした直径12センチの鉢に再鉢植えし、続いて18℃に調節 した毎日2分間水撒きの温室(S2級)に移した。 花の出現直後、交差受粉を防ぐ為、袋(Crispac、品目番号SM 570y300mm*700m m)をかぶせた。 さやの成熟後、収穫し、乾燥し、続いて脱穀した。得た種子は生化学的活性の 検定の為に使用する。遺伝子導入子孫の選択は硫酸カナマイシン100から150mlg/ l(遺伝型による)含めた培地で出芽して行う。操作条件は出芽をガラス管内で 管一本に対して種子1個で行うこと以外、上記述と同様だった。最初の3週間以内 に、二次根を発育する育苗のみは人工気象室で順化してから温室に移した。IX. 遺伝子導入のナス科苗の取得方法例 IX.1. 遺伝子導入のタバコの苗の取得方法 形質転換の実検に使用したタバコの苗(Nicotiana tabacum、Xanthi NC及びPB D6変類)はインビトロでGamborgらのビタミン(1968、Sigma品目番号M0404)、 ショ糖20g/l及び寒天(Herck)8g/lを加えたMurashige及びSkoogの基本培地上( 1962)培養した。20分間120℃でオートクレーブする前、培地のpHはカリ液によ り5.8に調節した。タバコの育苗は節内のさし木作用によって30日置きにこのHS2 0増殖培地に移植した。 全てのインビトロ培養は温度調整した室内で次の条件下で行われた: ‐光強度30μE m-2-1;16時間の光周期 ‐昼間26℃、夜間24℃の温周期。 利用した形質転換法はHorschらの方法(1985)に基づく。 プラスミドを含むアグロバクテリウム・ツメファシェンスのLBA4404系の準備 培養を攪拌下48時間28℃で適当な抗生剤を加えたLB培地で行った。次に準備培養 は同じ培地内50分の1に希釈し同じ条件下培養した。一夜後、培養は遠心分離し (10分間、3000g)、バクテリナは同じ体積量の M30(ショ糖30g/l)培液で再懸濁し、この懸濁液は10分の1に希釈した。 約1平方センチの外植体を上記述の育苗の葉から切り出した。次にバクテリア 懸濁液と1時間接触し、次にろ紙上急乾燥し、共培養培地(固形MS30)上に置い た。 2日後、外植体をペトリ皿に選択剤であるカナマイシン(200mg/l)、抗生剤で あるAugmentin(400mg/I)及び発芽の誘導に必要なホルモン(BAP1mg/l及びANA0 .1mg/l)を含む再製培地MS30上移した。2週間の培養後、同じ培地上外植体の移 植を行った。さらに2週間後、発芽はペト リ皿にカナマイシン及びAugmentinを含む発育培地MS20上移植した。15日後、発 芽は半分移植した。発根は約20日間かかり、その後育苗は節内のさし木作用によ りクローン化する或いは温室へ出すことが可能となる。IX.2. 遺伝子導入のトマト苗の取得方法 UC82B系のトマトの種子はDomestos10%により15分間滅菌し滅菌水で3回濯いだ 。最後の濯ぎは10分間攪拌下で行った。 この様に滅菌した種子はMSSV/2の培地上Nitschのビタミン(Thomas及びPratt 、1981)、ショ糖30g/l、寒天(Merck)8g/lを加えたMurashige及びSkoogの基本 培地)pH5.9、7〜8日間温度調整した室内で(光強度30μE m-2-1、光周期16時 間/8時間、26℃)出芽開始した。 利用された形質転換法はFillattiらの方法(1987)に基づいた。 プラスミドを含むアグロバクテリウム・ツメファシェンスのLBA4404系の準備 培養を攪拌下24時間28℃で適当な抗生剤を加えたLB培地で行った。次に準備培養 は同じ培地で50分の1に希釈し、同じ条件下一夜培養した。600nmにての光学濃 度を測定し、アグロバクテリアを遠心分離し(10分間、3000g)、KCMS液(Filla ttiらの出版物に記述された)で600nmにての光学濃度0.8を得るように再懸濁し た。 Fillattiらの手順(1987)のいくつかの段階にて、技術的改善を加えた。 外植体の準備培養及び共培養はアセトシリンゴン(200mM)をKCMSに加えたこ と以外、Fillattiら(1987)の上記と同様に行った。 2Zの洗浄液はカルベニシリンの代りにセフォタキム500mg/lを加えたことで異 なる。使用された発育培地はNitschのビタミン、ショ糖20g/l、カナマイシン50m g/l、Augmentin 200mg/l、ANA 1mg/l及びゼアチン0.5mg/lを加えたMurashige及 びSkoog(Sigma M 5519)の基本培地から 成る。X. 遺伝子導入のトウモロコシ苗の取得方法 X.1. 遺伝形質転摸の標的としてトウモロコシのカルスの取得方法及び使用法 トウモロコシ遺伝形質転換は、使用する方法(電気穿孔法、アグロバクテリウ ム、微小繊維、粒子銃)にも関わらず、一般的に迅速分裂中の全植物を再生する 能力を保存した朱分化型細胞の使用を必要とする。トウモロコシの胚形成もろい カルス(II型という)はこの型の細胞から成る。 このカルスは遺伝型Hl II(又はA188 x B73)の未成熟胚から、Armstrongが (Malze Handbook;(1994)M.Freeling、V.Walbot編者;頁665-671)記述し た方法及び培地で得た。このように得たカルスは15日毎に開始培地での順次移植 により増殖し及び維持した。 次に、Vainら(1989)の記述した方法に従ってこのカルスを使用し、細胞のホ ルモン性及び浸透圧性平衡を変更して、育苗を再生した。続いてこの植物は温室 で順化し、交配又は自己受精が可能となる。X.2. トウモロコシの遺伝転換における粒子銃の使用 前項では遺伝子導入に必要な株細胞の取得と再生を記述した。ここでは転換さ れた遺伝子を植物のゲノムに安定的に組込みのできる遺伝子導入の方法を記述す る。この方法は粒子銃の使用に基づく。対象細胞は項1で記述したカルスの欠片 。面積10〜20平方ミリの欠片は照射4時間前に、一皿に欠片16個の割合でマンニ トール0.2M+ソルビトール0.2Mを加えた開始培地と同様の培地を含むペトリ皿の 中心に置いた。導入するべ ラムにて精製した。次にKlein(1987)の記述した手順に準じて、タングステン 粒子(M10)に沈殿した。このように被覆した粒子はJ.Finer(1992)の記述した 手順に準じて標的の細胞へ撃った。 いて暗所で27℃で培養した。第一移植は24時間後、その後3ヵ月間に渡って15日 毎に、使用された遺伝子により質及び濃度が変わる(項3参照)選択剤を加えた 開始培地と同様の培地で行った。使用可能な選択剤は一 抗生剤(ハイグロマイシン、カナマイシン等)から成る。 3ヵ月後或いはその前に成長が選択剤に抑制されない、通常、多くの場合、そ の遺伝子内に1個又は複数の選択遺伝子を組み込んだ、1個の細胞分裂から生じる 細胞から成るカルスを得た。このようなカルスの取得頻度は一皿照射して約0.8 カルスである。 このカルスを育苗を再生するように識別し、個別化し、増幅し、続いて培養し た。非遺伝子導入の細胞との如何なる干渉を防ぐ為にこの操作は選択剤を含む培 地で行った。 このように再生した植物は温室で順化し、交配又は自己受精可能となる。XI. 遺伝子導入のタバコ苗でのヒト膵リパーゼ(LPH)発現の分析 XI.1. 手順 温室内の植物から収穫したタバコの葉からのリパーゼの抽出手順は下記の通り である。葉1g(新鮮重)を液体窒素、続いて4℃でエチレンジアミン四酢酸1mM 、β-メルカプトエタノール10mM、Triton X-100 0.2% 及び塩化ナトリウム50mMを加えた中性pHのトリス‐HCl 50mMの緩衝液5mlで砕い た。直後に、全粉砕物は15分間4℃で10000gの遠心分離した。 タバコの種子の場合は、種子0.1gで4mlの緩衝液で抽出した。 リパーゼ活性はGargouriら(1995)の滴定法によりpH-STATで測定し、尚基質 としてトリブチリンを使用した。トリブチリン乳濁液(30mlの乳濁液にて1ml) はpH8.0のトリス‐HCl 2.5mM、塩化ナトリウム25mM、塩化カルシウム5mMの緩衝 液でのボルテックスにより行った。測定はリパーゼの活用によって遊離された酪 酸をソーダ溶液で指定pH8.0に37℃で中和することと成る。リパーゼ1単位とは30 ℃及び最適のpH条件(8.0)にて、1分間で1ミクロモールの脂肪酸を遊離する酵 素量である。 全可溶タンパク質の測定は遠心分離の浮遊物にて行った。 さらに、抗自然LPHのポリクローナル抗体による間接エライザ法を遠心分離の 浮遊物にて行った。XI.2. 植物シグナルペプチドによる発現;タバコの形質転換した葉及び種子で の測定;エライザテスト 当業者であれば周知の適当な測定法の使用によりタバコの形質転換した葉及び 種子での組換えタンパク質の発現を測定した。XI.3. LPHシグナルペプチドによる発現;タバコの葉でのリパーゼ活性の測定 当業者であれば周知の適当な測定法の使用によりタバコの形質転換した葉及び 種子での組換えタンパク質の発現を測定した。XII. 遺伝子導入トマト苗でのヒト膵リパーゼの発現の分析 XII.1. 手順 トマトの葉及び果実からのリパーゼ抽出手順は、新鮮物質1gを緩衝液4mlで溶 くこと以外は、タバコの葉と同様であった。リパーゼ活性はタバコの葉にて上記 と同様に測定した。XII.2. トマトの果実での測定 リパーゼ活性はタバコの葉にて上記と同様に測定した。XIII. 遺伝子導入のタバコ苗でのヒト膵コリパーゼ(COLPH)発現の分析 XIII.1. 手順 温室内の植物から収穫したタバコの葉からのリパーゼの抽出手順は下記の通り である。葉1g(新鮮重)を液体窒素、続いて4℃でのエチレンジアミン四酢酸1mM 、β‐メルカプトエタノール10mM、Triton X-100 0.2%及び塩化ナトリウム50mM を加えたpH7.5のトリス‐HCl 50mMの緩衝液5mlで砕いた。直後に全粉砕物は15分 間4℃で10000gの遠心分離した。 タバコの種子の場合、抽出は種子0.1gに対して4mlの緩衝液で行った。 リパーゼ活性はPattonら(1978)の方法によりpH-STATで測定した。コリパー ゼの脂質内体加水分解の遅延に対しての影響は次のように測定した。脂質内体( 0.5ml)をpH8.0のトリス‐HCl 2mM、塩化ナトリウム150mM、タウロデオキシコー ル酸塩4mM、塩化カルシウム1mMから成る溶液10mlで40℃で希釈した。コリパーゼ を加え、1分間後、混合液に膵リパーゼ(10-5M)10μlを追加した。 尚、コリパーゼの活性はOuagedら(1982)の方法により測定できる。 リパーゼはpH2で変性するが、コリパーゼはそのままで保存し得る。こ こで、コリパーゼのないリパーゼ製剤の活性を再生する能力に基づいてコリパー ゼの活性を測定した。具体的には、測定すべき検体を反応液に加え、塩酸1Nによ りpH2に酸性化し、1分間後、水酸化ナトリウム1MによりpH9にした。潜在的な活 性の知られている半精製リパーゼ一定分量を加えた。コリパーゼは不活性リパー ゼから再生したリパーゼ活性度により測定する。XIV. 組換えLPHの「ウエスタン」法免疫検出 XIV.1. 遺伝子導入タバコ及びアブラナの葉及び種子にて発現されたLPH XIV.1.1. 植物シグナルペチドによる発現;タバコ及びアブラナの形質転換葉及 び種子での免疫検出 LPHの「ウエスタン」法免疫検出(「ウエスタンブロット」法)の実検はタバ コの葉及び、タバコとアブラナの種子から緩衝液で抽出した(上記の抽出手順参 照)タンパク質にて行った。この実検の為、抽出したタンパク質(一検体に対し て全タンパク質30μg)は、まず変性ポリアクリルアミドゲル12.5%で大きさ別 に分離してから、ニトロセルロース膜へ移動した。変性ケル(ウレア)を使用し 大きさ以外の基準別での分離もできる。抗ヒト膵リパーゼのポリクローナル抗体 を探索子として使用し、アルカリホスファターゼと結合した適当な抗-IgG抗体の 使用により検出した。 指標タンパク質は見かけ分子量約50kDaの単一のバンドの形として移動する自 然ヒト膵リパーゼである。 非形質転換タバコ及びアブラナの葉と種子の抽出されたタンパクエキ スではバンドは全く検出されない。XIV.1.2. LPHシグナルペチドによる発現;形質転換したタバコの葉及び種子で の免疫検出 前記述の手順により抽出したタバコの葉及び種子のタンパク質にてウエスタン ブロットを行った。抽出したタンパク質は、まず変性ポリアクリルアミドゲル( SDS-PAGE)で分離し、続いてニトロセルロース膜に転移した。抗-LPHのポリクロ ーナル抗体を探索子として使用し、アルカリホスファターゼと結合した適当な抗 体で検出した。 指標タンパク質は見かけ分子量約50kDaの単一のバンドの形として移動する自 然ヒト膵リパーゼである。非形質転換タバコ葉(T)から抽出されたタンパクエ キスではバンドは全く検出されない。XIV.1.3. 形質転換したタバコ葉のタンパク質を含むエキスでのLPH:糖鎖除去 実検 糖鎖除去実検用のタンパク質抽出手順は下記の通りである。 葉0.5g(新鮮重)を液体窒素、続いて4℃で変性緩衝液(β‐メルカプトエタ ノール1%、エチレンジアミン四酢酸25mM及びドデシル硫酸ナトリウム1%を加え たリン酸緩衝液pH7.5 100mM)1mlで砕いた。粉砕物は15分間4℃で10000gの遠心 分離した。次に浮遊物は1/10に糖鎖除去緩衝液(β‐メルカプトエタノール1% 、エチレンジアミン四酢酸25mM、ドデシル硫酸ナトリウム0.1%及びオクチルグ ルコシド1%を加えたリン酸緩衝液pH7.5 100mM)で希釈した。酵素(N-グリコシ ダーゼF、PNGアーゼBoehringer)を浮遊物100μlに対して1U加えた。酵素無しの 指標は検体ごとに作成した。指標タンパク質(ヒト膵リパーゼ)の糖鎖除去は同 じ条件で行った。それぞれのタンパク質検体は室温で8時間インキュベー トした。続いてタンパク質は前項に上記と同様にポリアクリルアミドゲルで電気 泳動によって分離し、ニトロセルロース膜に転移した。XV. 組換えCOLPHの「ウエスタン」法免疫検出 COLPHの「ウエスタン」法(「ウエスタンブロット」法)免疫検出(Renart及 びSandoval、1984)の実検はタバコの葉及び、タバコとアブラナの種子から、緩 衝液(上記の抽出手順参照)によって抽出したタンパク質にて行った。実検の為 、抽出したタンパク質(一検体にて全タンパク質30μg)は、まず変性ポリアク リルアミドゲルでOkajimaら(1993)のトリス・トリシン法により分離し、続い てニトロセルロース膜に転移した。抗ヒト膵コリパーゼのポリクローナル抗体を 探索子として使用し、アルカリホスファターゼと結合した適当な抗-IgG抗体で検 出した。XVI. 植物からのヒト膵リパーゼの精製検体 XVI.1. タバコ葉からのLPHの精製 ヒト組換え膵リパーゼはトリス酢酸塩50mM pH7.0の緩衝液で平衡化したDEAE-F ast Flowカラム(Pharmacia)でのイオン交換クロマトグラフィーによって精製 した。カラムは同じ緩衝液で280nmでの光学濃度が0.05以下になるまで洗浄した 。固定化酵素活性は5カラム体積分量を使用して、同じ緩衝液の塩線勾配(塩化 ナトリウム0〜0.5M)で溶出した。酵素活性を含む画分は一緒にした。G-100セフ ァデックスにてろ過する。XVII. 植物からのヒト膵コリパーゼの精製 タンパク質は当業者であれば周知の標準的なタンパク質精製法によって精製し た。XVIII. 脂肪酸エステルの合成 試験は非形質転換のアブラナ種子を使用し、リパーゼは: ‐ 固定(リポジム(NOVO))或いは遊離(ヒト膵リパーゼ)の酵素製剤の形 態、 ‐ 又はヒト膵リパーゼの遺伝子によって形質転換したタバコの種子の形態 で入れた。 エステル化反応は厳封した撹拌機上(250rpm)のガラスフラスコ内37℃で16時 間で行った。使用した有機溶剤は脂肪酸を溶解できるヘキサンであった。メタノ ールはアブラナの種子でのトリアシルグリセロールの理論量に対して化学量論的 な割合で加えた。 アブラナの脂肪酸の主な成分はオレイン酸であるので、選択した参考基準はオ レイン酸のメチルエステルであった。合成は薄層クロマトグラフィーにより経過 観察した。移動溶剤はヘキサン、ジエチルエーテル、水(70:10:1)の混合液で あった。プレートの現像は硫酸(5%)噴霧後、暖温エタノールで行う。 本発明による組換えリパーゼの使用により目的生成物のオレイン酸のメチルエ ステルを得ることができる。XIX. ヒト膵リパーゼ活性のの測定 活性の測定は製造者の使用方法に準じてLipase-PSTM Sigma Diagnostics(805 番方法)試薬の使用により行った。手順はImamuraら(Clin.Chem.35:1126,19 89)の比色定量法に基づいている。1,2-ジグリセリドは2-モノグリセリド及び脂 肪酸に加水分解される。続いて2-モノグリセリドはリパーゼモノグリセリド、グ リセロールリン酸化酵 素、グリセロリン酸酸化酵素及びペルオキシダーゼの触媒での酵素共役反応によ り測定される。コリパーゼ及びデオキシコール酸を活性化剤として使用したので 測定法は極めて高感度で膵リパーゼに特定的である。 測定は次の検体で行った: ‐ バイナリプラスミドPSLPH-LPHを含むLBA4404によって形質転換したタバコ 葉のタンパクエキス2個。植物は3週間温室に置いてから分析した。 ‐ 非形質転換のタバコ葉のタンパクエキス1個(陰性標準) ‐ Sigma(品目番号:L9780)発売の精製ヒト膵リパーゼ500U/lを混ぜた非形 質転換タバコ葉のタンパクエキス1個(再現) 得た値は次の通りである。 ‐ 陰性標準は270U/l ‐ 再現は874U/l ‐ 片方の検体は1113U/l ‐ もう片方の検体は1752U/l この結果は両検体にてリパーゼの活性が存在することを明らかにする。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 1/21 C12N 1/21 5/10 9/20 9/20 5/00 C (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG ,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT ,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA, CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,F I,GB,GE,HU,IL,IS,JP,KE,KG ,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT, LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX,N O,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG ,SI,SK,TJ,TM,TR,TT,UA,UG, US,UZ,VN (72)発明者 メロ ベートラン フランス、ヴォルビック エフ−63530、 モウレマルセナ、ラコウセディエレ、3

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.一方では、哺乳類の膵リパーゼ‐コリパーゼ複合体の要素、又は由来タンパ ク質もしくはポリペプチドをコードするcDNA、他方では、当該cDNAのコードする この要素、又は由来タンパクもしくはポリペプチドを植物細胞に生成されること に必要な要素、特に植物細胞の転写機械が認識する転写プロモーター及びターミ ネーターを含む組換え核酸配列の、植物細胞、もしくはこれから取得した植物か ら、哺乳類の膵リパーゼ‐コリパーゼ複合体の組替え要素、又は由来タンパク質 もしくはポリペプチドを得ることを目的とした、この植物細胞を形質転換する為 の利用。 2.請求項1記載の利用において、膵リパーゼ‐コリパーゼ複合体の要素は膵リ パーゼであることを特徴とする利用。 3.請求項1記載の利用において、膵リパーゼ‐コリパーゼ複合体の要素はコリ パーゼであることを特徴とする利用。 4.請求項2、及び請求項3記載の配列の、植物細胞、もしくはこれから取得し た植物から、哺乳類の組替え膵リパーゼ及びコリパーゼ又は由来物を得ることを 目的とした、この植物細胞の共形質転換する為の利用。 5.組換え核酸配列において、一方では、膵リパーゼ‐コリパーゼ複合体の要素 、又は由来タンパク質もしくはポリペプチドをコードする配列、他方では、当該 配列のコードする膵リパーゼ‐コリパーゼ複合体 の要素、又は由来タンパクもしくはポリペプチドを植物細胞に生成されることに 必要な要素、特に植物細胞の転写機械が認識する転写プロモーター及びターミネ ーターを含むことを特徴とする組換え核酸配列。 6.請求項5記載の組換え核酸配列において、膵リパーゼ‐コリパーゼ複合体の 要素は膵リパーゼであることを特徴とする組換え核酸配列。 7.請求項5記載の組換え核酸配列において、膵リパーゼ‐コリパーゼ複合体の 要素はコリパーゼであることを特徴とする組換え核酸配列。 8.組換え核酸配列において、一方では、膵リパーゼ及びコリパーゼ、又は由来 タンパク質もしくはポリペプチドをコードする配列、他方では、当該配列のコー ドする膵リパーゼ及びコリパーゼ、又は由来タンパクもしくはポリペプチドを植 物細胞に生成されることに必要な要素、特に植物細胞の転写機械が認識する転写 プロモーター及びターミネーターを含むことを特徴とする組換え核酸配列。 9.請求項5から8の何れか記載の核酸配列を含み、その配列は複製にとって必 要ではない部位に挿入した、特にプラスミドのベクター。 10.請求項9記載のベクターによって形質転換された、特にアグロバクテリウ ム・ツメファシェンス等のあらゆるバクテリアの宿主細胞。 11.組換え膵リパーゼ‐コリパーゼ複合体の要素、又は由来タンパク質もしく はポリペプチドの取得方法において、 ‐特にそれ自身は請求項9記載のベクターによって形質転換したもの である請求項10記載の宿主細胞によって、請求項5記載の組換え配列を植物細 胞のゲノムに組込むように、この植物細胞を形質転換すること、 ‐場合によって、上記の形質転換細胞から形質転換植物を取得すること、 ‐特に抽出と、場合によってその後精製により、当該上記形質転換した細胞 又は植物で生成した組換え膵リパーゼ‐コリパーゼ複合体の要素、又は由来タン パク質もしくはポリペプチドを回収すること、 から成ることを特徴とする組換え膵リパーゼ‐コリパーゼ複合体の要素、又は 由来タンパク質もしくはポリペプチドの取得方法。 12.請求項11記載の取得方法において、膵リパーゼ‐コリパーゼ複合体の要 素は膵リパーゼであることを特徴とする取得方法。 13.請求項12記載の取得方法において、膵リパーゼ‐コリパーゼ複合体の要 素はコリパーゼであることを特徴とする取得方法。 14.組換え膵リパーゼ及びコリパーゼ、又は由来タンパク質もしくはポリペプ チドの共取得方法において、 ‐特にそれ自身は請求項9記載のベクターによって形質転換したものである 請求項10記載の宿主細胞によって、請求項8記載の組換え配列を植物細胞のゲ ノムに組込むように、この植物細胞を形質転換すること、 ‐場合によって、上記の形質転換細胞から形質転換植物を取得すること、 ‐特に抽出と、場合によってその後精製により、当該上記形質転換した細胞 又は植物で生成した組換え膵リパーゼ及びコリパーゼ、又は由来タンパク質もし くはポリペプチドを回収すること、 から成ることを特徴とする組換え膵リパーゼ及びコリパーゼ、又は由来タン パク質もしくはポリペプチドの取得方法。 15.遺伝形質転換した植物、又は植物の部分、特に葉、及び/又は果実及び/ 又は種子、及び/又は植物細胞において、請求項5から8の何れか記載の内一つ 又は複数の組換え核酸配列を含み、その配列はゲノム内に安定した形式で組込ん だことを特徴とする、特にアブラナ、タバコ、トウモロコシ、エンドウマメ、ト マト、ニンジン、コムギ、オオムギ、ジャガイモ、ダイズ、ヒマワリ、レタス、 コメ、ウマゴヤシ及びテンサイの中から選択した、遺伝形質転換した植物、又は 植物の部分、特に葉、及び/又は果実及び/又は種子、及び/又は植物細胞。 16.組換え膵リパーゼ又は由来タンパク質もしくはポリペプチドにおいて、請 求項12、又は請求項14記載の方法によって取得したことを特徴とする、組換 え膵リパーゼ又は由来タンパク質もしくはポリペプチド。 17.組換えコリパーゼ又は由来タンパク質もしくはポリペプチドにおいて、請 求項13、又は請求項14記載の方法によって取得したことを特徴とする、組換え コリパーゼ又は由来タンパク質もしくはポリペプチド。 18.組換え膵リパーゼとコリパーゼ又は由来タンパク質もしくはポリペプチド との組み合わせにおいて、請求項14記載の方法によって取得したことを特徴と する、組換え膵リパーゼとコリパーゼ又は由来タ ンパク質もしくはポリペプチドとの組み合わせ。 19.請求項11から14の何れか記載の方法によって取得した、酵素活性を有 する植物抽出物において、組換え膵リパーゼ及び/又は組換えコリパーゼ又は由 来タンパク質もしくはポリペプチドを含むことを特徴とする植物抽出物。 20.嚢胞性線維症等の生物休内のリパーゼ生成不足に付随する症状の治療、又 は肥満症等の食餌性障害の治療を目標とした医薬を取得する為に、請求項15記載 の植物、又は植物の部分、及び/又は請求項19記載の植物抽出物、及び/又は請求 項16から18記載のタンパク質もしくはポリペプチドもしくはこれらの組み合わせ の利用。 21.製薬構成物において、請求項15記載の植物、又は植物の部分、及び/又は 請求項19記載の植物抽出物、及び/又は請求項16から18記載のタンパク質、もし くはポリペプチドもしくはこれらの組み合わせ、また場合によって医薬的に許容 し得る一つ又は複数の媒体や賦形剤との組み合わせから成ることを特徴とする製 薬構成物。 22.特に機能性食品、より詳しくは健康な者、もしくは胃リパーゼ及び/又は 膵リパーゼの生成比率に影響を与えるか与えない一つ又は複数の病状を有する者 が摂取する動物性又は植物性脂肪の吸収を促進することを目的とした機能性食品 等のヒト又は動物食用の食品を取得する為に、請求項15記載の植物、又は植物の 部分、及び/又は請求項19記載の植物抽出物、及び/又は請求項16から18記載のタ ンパク質もしくはポリペプチドもしくはこれらの組み合わせの利用。 23.機能性食品において、請求項15記載の植物、又は植物の部分、及び/又は 請求項19記載の植物抽出物、及び/又は請求項16から18記載のタンパク質、もし くはポリペプチド、もしくはこれらの組み合わせ、また場合によって一つ又は複 数の他の可食構成物との組み合わせから成ることを特徴とする機能性食品。 24.産業、農業食品又は農産業の分野、特に油脂、リポケミカル及び乳産業分 野で、酵素反応を活用する為に、請求項15記載の植物、又は植物の部分、及び/ 又は請求項19記載の植物抽出物、及び/又は請求項16から18記載のタンパク質、 もしくはポリペプチド、もしくはこれらの組み合わせの利用。 25.請求項15記載の植物、又は植物の部分、及び/又は請求項19記載の植物抽 出物、及び/又は請求項16から18記載のタンパク質もしくはポリペプチドもしく はこれらの組み合わせから成る、産業、農業食品又は農産業の分野を目標とした 、請求項24記載により使用のできる酵素製剤。 26.生物燃料を取得する為に、請求項15記載の植物、又は植物の部分、及び/ 又は請求項19記載の植物抽出物、及び/又は請求項16から18記載のタンパク質、 もしくはポリペプチド、もしくはこれらの組み合わせの利用。
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