JP2001507571A - クローン化グルカゴン様ペプチド2受容体 - Google Patents

クローン化グルカゴン様ペプチド2受容体

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Abstract

(57)【要約】 本発明はグルカゴン様ペプチド2受容体をコードするヌクレオチドおよびアミノ酸配列、上記ヌクレオチドを用いて形質転換した組換え宿主細胞、ならびに薬剤スクリーニングおよび関連用途における上記受容体の使用方法に関する。

Description

【発明の詳細な説明】 クローン化グルカゴン様ペプチド2受容体発明の分野 本発明は分子生物学の分野におけるものである。より具体的には、本発明はク ローン化グルカゴン様ペプチド2受容体、ならびに薬剤スクリーニングおよび関 連用途におけるそれら受容体の使用に関する。発明の背景 グルカゴン様ペプチド2(GLP-2)は33個のアミノ酸からなるペプチドである。 このペプチドは、多面発現性グルカン遺伝子より組織特異的な様式で発現され、 そしてグルカゴンおよびグルカゴン様ペプチド1(GLP-1)とアミノ酸配列の点で 高度に関連している。GLP-2の哺乳動物における形態は高度に保存されている。 例えば、ヒトおよびデグー(degu)(南米の齧歯動物)の形態はラットのGLP-2と アミノ酸がそれぞれ1個および3個だけ異なっている。最近、GLP-2は腸刺激性 ペプチドホルモンであることが示された。GLP-2を外因的に投与した場合、被験 マウスの小腸上皮の増殖に顕著な増大を引き起こしうる(Druckerら,(1996)PNAS ,93:7911-7961)。より最近になって、GLP-2は腸の基底外側膜におけるD-グルコ ース最大輸送速度を増大させることが示された(CheesemanおよびTseng,America n Journal of Physiology(1996)271:G477-G482)。 胃腸生物学の研究、および胃腸障害を含む種々の医学的症状を治療するのに有 用な薬剤の開発を促進するため、GLP-2の作用を媒介する受容体を提供すること は有用であろう。発明の要約 GLP-2受容体はクローン化され、特徴づけられている。したがって、 本発明はGLP-2受容体(特に、具体的にはラットおよびヒト形態等の哺乳動物形 態およびそれらの相同体を含む)をコードする単離されたポリヌクレオチドを提 供する。本発明の態様においては、GLP-2受容体をコードするポリヌクレオチド は機能性受容体タンパク質を得るための発現に使用され、そして、場合により標 識された形で、構造的に関連した受容体タンパク質を同定するための遺伝子クロ ーニングにさらに使用される。本発明の関連した態様においては、GLP-2受容体 の発現を調節するため、GLP-2受容体をコードするポリヌクレオチドのアンチセ ンス形態およびそれらの断片が獲得され、使用される。 本発明の別な態様においては、本発明は細胞性宿主を用いた組換え産生の産物 としてGLP-2受容体を提供する。関連する態様においては、GLP-2受容体を発現す る組換え宿主細胞;並びに、そのような細胞から誘導される、受容体を担持する 膜;およびGLP-2受容体をコードするポリヌクレオチドが、選択された宿主細胞 中で機能する発現制御エレメントに連結されている発現構築物が提供される。 本発明の別な態様においては、GLP-2受容体リガンドを同定するための化学的 スクリーニングプログラムにGLP-2受容体が使用される。この方法は、候補リガ ンドを本発明のGLP-2受容体産生細胞または該細胞由来の膜調製物と共にインキ ュベートする工程、および次に結合が起こったかどうか、またはどの程度まで起 こったかを測定する工程を含んで成る。セカンドメッセンジャー系に機能的に結 合したGLP-2受容体を発現する細胞を用いて、適切なリポーターを検出すること によって、そのような結合を間接的に測定して活性に対するリガンドを明らかに することができる。 本発明の別な態様においては、例えば診断方法等に使用される、GLP-2受容体 に対する抗体が提供される。 以下の図面を参照して本発明を更に説明する。図面の簡単な説明 図1はcDNA配列(配列番号1)を示す。この配列のヌクレオチド137〜1789は ラットGLP-2受容体をコードしており、曖昧な塩基対は標準的IUB命名法(R:A またはG、Y:CまたはT、M:AまたはC、K:GまたはT、S:GまたはC 、W:AまたはT)を用いて示してある。 図2は図1のcDNA由来の発現産物のアミノ酸配列(配列番号2)を示す。 図3は、配列番号1によってコードされる受容体に対するGLP-2ペプチドおよ びGLP-1ペプチドの相対的効力(potency)を示す。 図4は、ヒトGLP-2受容体の222アミノ酸断片(配列番号10)をコードする、66 7ヌクレオチドからなるcDNA配列(配列番号9)を示す。 図5は、図4のcDNAから発現されるアミノ酸配列(配列番号10)を示す。 図6はcDNA配列(配列番号11)を示す。この配列のヌクレオチド121〜1779は ヒトGLP-2受容体をコードする。 図7は、図6のcDNA由来の発現産物のアミノ酸配列(配列番号12)を示す。 図8は、配列番号11(図8)によってコードされるヒト受容体のGLP-2ペプチ ドによる機能的活性化を示す。 図9は、ラットGLP-2受容体とヒトGLP-2受容体とのアミノ酸配列の比較を示す 。 図10は、ラットGLP-2受容体およびヒトGLP-2受容体のアミノ酸配列とラットGL P-1受容体のアミノ酸配列との比較を示す。発明の詳細な説明および好ましい実施形態 本発明はその1態様において、GLP-2受容体をコードする単離された形態のポ リヌクレオチドに関する。本発明に用いる「単離された」という用語は、他のタ ンパク質をコードするポリヌクレオチドから分離されていることを意味する。例 えば、ポリヌクレオチドライブラリーとの関連においては、GLP-2受容体をコー ドするポリヌクレオチドは、選択さ れ、そしてそれゆえライブラリー内の他のポリヌクレオチドとの関連から離され た時に「単離された」と見なされる。そのようなポリヌクレオチドはRNAの形で あってよい。または、cDNA、ゲノムDNAおよび合成DNAを含むDNAの形であっても よい。GLP-2受容体は、Gタンパク質共役受容体クラスに共通する構造的特徴( 7つの膜貫通領域を含む)、およびGLP-2ペプチドに選択的に(すなわち、GLP-1 ペプチドよりも優先的に)結合するという機能的特性によって特徴づけられる。 このような選択的結合は、結合アフィニティーを測定するために選択されたアッ セイにおいて、GLP-1よりも統計学的に有意に大きいGLP-2の結合アフィニティー として現れる。宿主細胞中で機能的に(すなわち、応答性セカンドメッセンジャ ー系と機能しうる形で連結されて)発現された場合、GLP-2受容体はさらにシグ ナル伝達によってGLP-2結合に応答することができる。この点で、GLP-2受容体等 のGタンパク質共役受容体の活性は、受容体の活性化が何らかのセカンドメッセ ンジャー系のレベル(例えば、アデニル酸シクラーゼ、カルシウム動員、イノシ トールリン脂質加水分解生成物またはグアニリルシクラーゼ)に検出可能な変化 をもたらす種々の適切な機能アッセイのうち任意のものを用いて測定することが できる。 ヒトおよびラットGLP-2受容体を表すアミノ酸配列における相同性を示す図9 および図10において、100%同一の領域は実線で描いた縦の棒で示されている。本 発明の実施形態においては、GLP-2受容体はアミノ酸配列のこれらの領域を組み 込んだ受容体であって、また(GLP-1ペプチドと比較して)GLP-2ペプチドに選択 的に結合するという機能的特徴を示す受容体である、として構造的に規定される 。より具体的な実施形態においては、GLP-2受容体構造はヒトおよびラット受容 体種において高度に保存されたアミノ酸(図中「:」で示す)を更に組み込んで いる。これらの部位においては、配列は上記のように同定されたアミノ酸が属す る高度に保存されたアミノ酸ファミリー内の任意のアミノ酸を含みうることが認 識されるであろう。さらに具体的な実施形態においては、GLP-2受容体は中程度 に保存されたアミノ酸(図中「.」で示す)を更に 組み込んだ構造を有し、これらの部位においては、アミノ酸はそれらが属する中 程度に保存されたファミリー内のアミノ酸であることを意味する。本発明の実施 形態においては、GLP-2受容体構造はこれらの配列を超えて、アミノ酸の非保存 的置換を考慮に入れて、広範に変わりうる。 本発明の1つの実施形態においては、GLP-2受容体は配列番号2のアミノ酸配 列を有するラットGLP-2受容体である。本発明の特定の実施形態においては、こ のラットGLP-2受容体は配列番号1のポリヌクレオチド配列によってコードされ る。この特定のGLP-2受容体をコードするポリヌクレオチド(WBR遺伝子とも呼ぶ )は、ラット起源のcDNAである。このポリヌクレオチドの発現産物は、成熟形態 のGLP-2受容体を組み込んでおり、また成熟GLP-2受容体産物の膜への組込みに先 立って除去される分泌シグナルを付加的に組み込んでいる。このようなシグナル 配列は天然のものがポリペプチド上に存在してもよく、またはGLP-2受容体に対 して異種の機能的に等価な分泌シグナルと置換してもよい。選択される置換分泌 シグナルは用いられる発現系に依存し、そして本質的にではないが典型的には選 択された宿主に内因性であり、また本質的にではないが典型的には選択された発 現制御配列に相同である。 発現されたラットGLP-2受容体産物(図2、配列番号2)は、予測分子量が72k Daの、550アミノ酸からなる1本のポリペプチド鎖として構造的に特徴づけられ る。ラットGLP-2受容体の2つの機能的な翻訳開始部位が同定された。これらは 配列番号2のメチオニン1およびメチオニン42をコードするコドンである。限定 を望むものではないが、GLP-1受容体とのアナロジーにより、配列番号2の残基 1〜66は開裂されて484アミノ酸からなる成熟タンパク質(すなわち、細胞膜中 に現れる場合の受容体のアミノ酸配列)をもたらすと考えられる。このGLP-2受 容体の構造性ドメインについて、ピドロパシー分析およびGタンパク質共役受容 体のこのサブファミリーの関連メンバーとの配列アライメントは、7個の推定上 の膜貫通領域を示している。このうち第1の領域は残基181から203にわたり(18 1及び203も含む)(TM I)、第2は残基211から230 にわたり(TM II)、第3は残基262から285にわたり(TM III)、第4は残基300から 321にわたり(TM VI)、第5は残基339から362にわたり(TM V)、第6は残基386か ら405にわたり(TM VI)、そして第7は残基422から441にわたっている(TM VII)。 この構成に基づくと、このGLP-2受容体は天然の膜結合形態においては、N末端 細胞外ドメイン、それに続く7個の膜貫通ドメインを含む疎水性領域、および44 2〜550アミノ酸からなる細胞内C末端ドメインから成るように思われる。このタ ンパク質はラットGLP-1受容体に対してアミノ酸レベルにおいて49%同一という最 も高い相同性を示す。 関連する実施形態においては、GLP-2受容体はヒト起源のものであリ(配列番 号9)、配列番号10のアミノ酸配列を有するヒトGLP-2受容体断片を組み込んで いる。このポリヌクレオチドは、以下に概略を記述し、実施例3に詳細を記述す るラットcDNA配列を用いて単離された。本発明の更に関連した実施形態において は、cDNAはヒト起源のものであって(配列番号11)、配列番号12のアミノ酸配列 の残基67〜533を有する全長ヒトGLP-2受容体をコードする。ヒトGLP-2受容体の 前駆体産物(図7、配列番号12)は予測分子量が72kDaの、553アミノ酸からなる 1本のポリペプチド鎖として構造的に特徴づけられる。ラットGLP-2受容体の場 合と同様、この配列、つまりヒトGLP-2受容体のこの前駆体形態はN末端シグナ ル配列を組み込んでいるものと考えられる。そしてこのシグナル配列は機能的に 等価な異種シグナル配列と置換することができる。限定を望むものではないが、 成熟形態のヒトGLP-2受容体は配列番号12(図7)の残基1〜66の開裂後に生じ ると考えられる。このGLP-2受容体の構造ドメインについて、ピドロパシー分析 およびGタンパク質共役受容体のこのサブファミリーの関連メンバーとの配列ア ライメントは、7個の推定上の膜貫通領域を示している。このうち第1の領域は 残基181から203にわたり(181及び203も含む)(TM I)、第2は残基211から230に わたり(TM II)、第3は残基262から285にわたり(TM III)、第4は残基300から32 1にわたり(TM VI)、第5は残基339から362にわたり(TM V)、 第6は残基386から405にわたり(TM VI)、そして第7は残基422から441にわたっ ている(TM VII)。この構成に基づくと、このGLP-2受容体は天然の膜結合形態に おいては、N末端細胞外ドメイン、それに続く6個の短い親水性ドメインを間に 散在させた7個の膜貫通ドメインを含む疎水性領域、および残基442から553にわ たると予測される細胞内ドメインから成るように思われる。本発明に包含される このGLP-2受容体の第2の形は、図7、配列番号12に示すアミノ酸配列の第26位 のメチオニンコドンが翻訳開始部位である。得られる528アミノ酸からなるポリ ペプチド鎖もまた、細胞外ドメイン、7個の膜貫通ドメイン、およびC末端細胞 内ドメインから成り、そして配列において図7、配列番号12に示すアミノ酸配列 の残基26〜553と少なくとも95%同一である。 別の実施形態において、本発明は構造的に関連したポリヌクレオチドを同定及 び単離するのに有用な道具として、GLP-2受容体ポリヌクレオチド配列およびそ れらのユニークな配列断片を提供する。例えば、低ストリンジェンシーのハイブ リダイゼーション条件下で、ポリヌクレオチドライブラリーを釣り上げて、GLP- 2受容体遺伝子に少なくとも約50%相同な遺伝子を同定することが可能である。GL P-2受容体をコードしているラットGLP-2受容体遺伝子相同体の単離を容易にする ため、望ましくはストリンジェンシー条件を強化してポリヌクレオチドレベルに おいて受容体遺伝子と少なくとも80%(中程度のストリンジェンシー)の配列同 一性相同性を有する相同体を同定する。より望ましくは、WBR遺伝子相同体はWBR と比較して90%配列が同一(高ストリンジェンシー)、そして最も望ましくは少 なくとも95%同一(高ストリンジェンシー)である。好ましくは、単離されたWBR 相同体は以下の点で特徴づけられる。すなわち、(1)それらは配列番号3およ び配列番号4というPCRプライマーを用いて増幅することができる;そして(2)そ れらは高ストリンジェンシー条件下で配列番号5というプローブに結合する。 より好ましくは、単離された相同体はGLP-2受容体をコードするポリヌクレオ チドの共通領域(すなわち、ラットおよびヒトGLP-2受容体を それぞれコードするポリヌクレオチドにおいて同一で、かつGLP-1受容体をコー ドする配列に較べてGLP-2受容体をコードするポリヌクレオチドに独特の領域) に高ストリンジェンシー条件下で結合するものである。この性質のアライメント は、GLP-2について複数の共通領域を明らかにする。例えば、1460〜1786にわた るヌクレオチドである。本発明の1つの実施形態においては、これらの配列およ びその相補体は、本発明のヒトおよびラットGLP-2受容体の実施形態に構造的に 関連するポリヌクレオチドを同定するために完全な遺伝子について記述したのと 全く同じように有用なポリヌクレオチド断片を構成する。 関連する実施形態において、GLP-2受容体(最も好ましくはヒトGLP-2受容体) のcDNA配列またはそのユニークな断片は、適切に標識した形で用いることができ る。例えば、GLP-2受容体の異常な発現(例えば、過剰もしくは過少発現、また は不適切な組織における発現)に関連する状態の診断のための32P標識などであ る。1つの実施形態においては、適切なPCRプライマー(例:GLP-2受容体に独特 であるが、種の間で保存されている領域)を診断的に用いて、GLP-2受容体mRNA の、例えば遺伝性のまたは後天性の病態に関連する、異常な構造またはレベルを 同定することができる。 ヒトGLP-2受容体は染色体17P13上に位置することが見いだされている。したが って、更なる実施形態において、本発明はヒトGLP-2受容体ポリヌクレオチド( 図6、配列番号11)と高ストリンジェンシー条件下でハイブリダイズする、この 遺伝子座由来の発現産物を提供する。 ラットGLP-2受容体をコードするポリヌクレオチド遺伝子のGLP-2受容体をコー ドする相同体を単離するための供給源材料としては、受容体単離の標的となった 脊椎動物種から得た胎児の、または成熟した視床下部、空腸、後脳または胃組織 のライブラリーを使用することが必要ではないが望ましい。したがって、本発明 はラットGLP-2受容体をコードする配列番号1のポリヌクレオチドのみでなく、 その構造的相同体、および特にGLP-2受容体特性を有するタンパク質をコードす る相同体をも含む。 以下に実証されるように、WBR遺伝子はラットGLP-2受容体のヒト相同体をクロー ン化するための出発材料として好結果に使用されてきた。したがって、本発明は ラットGLP-2受容体および脊椎動物相同体、特にヒト相同体を含む哺乳動物相同 体を含むGLP-2受容体をコードするポリヌクレオチド、ならびにこれらの合成変 異体を提供する。 そのような相同体は、ラット受容体遺伝子またはそのヒト相同体の少なくとも 15ヌクレオチド、好ましくは少なくとも25ヌクレオチドを組み込んでいる断片を 用いたスクリーニングによってライブラリー中に同定することも可能であること が認識されるであろう。配列番号1およびそこに示すヌクレオチド番号に言及す るならば、適切なヌクレオチド断片は上述の共通ヌクレオチド断片に加えて、受 容体の細胞外GLP-2結合ドメイン、定められた膜貫通領域およびC末端領域に順 次(in sequence)対応するヌクレオチドを含む。 技術的には、GLP-2受容体遺伝子の同定は組織由来のポリヌクレオチドライブ ラリーに対して標準的ハイブリダイゼーションまたは増幅技法を適用することに よって達成できる。そのようなライブラリーは種々のものが市販されている。cD NAライブラリーの構築が必要な場合は、確立された技法が利用される。例えば、 上記のようなWBR相同体の単離は典型的には、視床下部、空腸、胃または後脳組 織、等の組織(好ましくは視床下部組織)またはこれら組織から誘導された細胞 系、等の新鮮な供給源からの全mRNAの抽出、およびそれに続くmRNAからcDNAへの 変換、および例えば細菌プラスミド中、より典型的にはバクテリオファージ中に おけるライブラリーの形成を必然的に伴う。 そのようなバクテリオファージを担持するDNA断片は、典型的には、個々のフ ァージプラークまたはコロニーが単離されうるように感受性大腸菌の菌叢に播く ことによって増殖させる。次に、ファージコロニーに担持されているDNAを典型 的にはニトロセルロースの、またはナイロンに基づくハイブリダイゼーション膜 上に固定し、注意深く制御した条件下で放射能(または他のもの)で標識したプ ローブ配列とハイブリダイ ズさせ、特に目的のDNA(この場合、ラットまたはヒトGLP-2相同体)の断片を担 持する特定のファージコロニーを同定する。次に、外来遺伝子がより容易に特徴 づけられるように、目的の特定の遺伝子を担持するファージを上記ライブラリー 由来の他の全ファージから精製する。典型的には、該遺伝子またはその一部を便 宜のため、特にそのDNA配列の完全な決定のために、プラスミドベクター中にサ ブクローン化することによって単離する。 GLP-2をコードするDNAをDNAインサートとして利用可能な又は構築したcDNAラ イブラリーから直接得る代わりに、本発明の開示に照らして該DNAを確立された 遺伝子合成技法を用いてde novoに合成することが可能である。配列番号1、配 列番号9および配列番号11のGLP-2受容体をコードするDNAの長さゆえに、自動合 成の利用は段階的な遺伝子構築を必要とするであろう。長さが約300ヌクレオチ ドまでの遺伝子領域が個別に合成され、次にそれらが最終的な組立のために正し い順序で連結される。個別に合成された遺伝子領域は、PCRによって増幅するこ とができる。自動合成は、典型的には遺伝子の特定領域または断片を合成し、そ して通常は設計された重複によってそれらを正しい順序に連結し、最終的遺伝子 配列を形成することによって利用される。この場合、オリゴヌクレオチドのビル ディングブロック(building block)が長いほど必要な連結が少なくなり、組立が 非常に容易になる。 自動遺伝子合成技法の利用は、天然に存在するGLP-2受容体遺伝子の配列変異 体を生じる機会をもたらす。例えば、本明細書に記述するGLP-2受容体をコード するポリヌクレオチドは、本明細書が提供する天然に存在するポリヌクレオチド 配列において表されているコドンの代わりに1またはそれ以上の同義コドンを用 いることによって生成できることが認識されるであろう。そして、そのような「 同義コドン等価物」は本発明の範囲内にある。さらに、1から20(例えば1から 5)のアミノ酸置換、欠失、または付加を組み入れた、本明細書が提供する、GL P-2受容 体の合成変異体をコードするポリヌクレオチドを生成することができる。このよ うな改変のための好ましい部位は、ラット配列とヒト配列との間の非相同領域、 例えばアミノ酸70〜92、328〜350および475〜504の領域である。スクリーニング の目的上、典型的には受容体の天然のリガンド結合特性を保持することが望まし いため、アミノ酸置換を例えばいわゆる同類置換(類似した電荷のアミノ酸が置 換される)(図9)に限定し、また受容体活性にとって重要性のより低い部位に 置換を限定することが望ましい。例えば、配列番号11のヒトcDNA配列の第374位 および第375位のヌクレオチド「A」および「G」を、それぞれヌクレオチド「 G」および「A」に代えることは、配列番号12の第85位の天然に存在するアルギ ニン残基のグルタミン酸残基への置換をもたらし、機能性受容体を提供する。こ の機能性受容体は、本明細書においてGlu85変異型ヒトGLP-2受容体と呼ばれる。 GLP-2受容体をコードするポリヌクレオチドを得たならば、該DNAのin vitro転 写および適切な発現ベクターへの組み込み、および大腸菌等の細菌、酵母、また は昆虫もしくは哺乳動物細胞等の適切な宿主中における発現、を含む多数の方法 でGLP-2受容体を作製することができる。種々の遺伝子発現系がこれらの宿主と 共に使用するために適合化されており、それらは現在市販されている。これらの 系の任意のものを選択して、GLP-2受容体をコードするDNAの発現を引き出すこと が可能である。発現ベクターを選択して、一過性に又は安定した様式で受容体を コードするDNAを発現する形質転換細胞系をもたらすことが可能である。一過性 発現のためには、宿主細胞は典型的には哺乳動物細胞中で機能する複製起点を有 する発現ベクターによって形質転換される。安定した発現のためには、そのよう な複製起点は不要であるが、典型的には、ベクターは形質転換体の選択を可能と する、生存に有利な条件を形質転換体に付与する産物をコードする遺伝子、例え ばネオマイシン耐性をコードする遺伝子を有する。この場合、形質転換体はネオ マイシンを補充した培地に播かれる。 典型的にはプラスミドベクターの形で入手可能であるが、その形だけに限定さ れないこれらの発現系は、発現カセットを組み込んでいる。発現カセットの機能 的構成要素は、発現制御配列および場合によりシグナルペプチドをコードする配 列を構成するDNAを含む。発現カセットは宿主によって認識され、そして受容体 をコードするDNAの5'末端に結合した時にその発現を可能とする。この系はさら に、受容体をコードする領域の'3末端に結合した時に発現を終結するDNA配列を 組み込んでいる。したがって、選択された哺乳動物宿主細胞における発現のため に、受容体をコードするDNAが宿主によって認識される発現制御DNA配列に連結し ている、組換えDNA発現構築物が作製される。そして、この構築物は発現を引き 出す、受容体をコードするDNAの5'末端領域、および発現を終結させる3'末端領 域を含む。 受容体をコードするDNAの哺乳動物細胞発現を達成するのに用いうる種々の組 換えDNA発現系の中には、哺乳動物細胞に感染するウイルスのプロモーターを利 用する発現系が含まれる。例えば、サイトメガロウイルス(CMV)、ラウス肉腫ウ イルス(RSV)、サルウイルス(SV40)、マウス乳癌ウイルス(MMTV)およびその他に 由来するプロモーターが挙げられる。レトロウイルスのLTR、温度によって調節 されるもの等の昆虫細胞プロモーターおよびショウジョウバエから単離されたプ ロモーター、ならびに重金属によって調節されるもの(すなわち、メタロチオネ イン遺伝子プロモーター)等の哺乳動物遺伝子プロモーターおよび他のステロイ ド誘導性プロモーター、等のプロモーターもまた発現を引き出すのに有用である 。 本発明の別な態様において、本発明は例えばGLP-2受容体リガンドの同定に用 いるために遺伝子変更(genetic alteration)によって適合させた細胞、または該 細胞由来の膜を提供する。好ましい実施形態においては、このような細胞はGLP- 2受容体をコードするポリヌクレオチドの挿入によって遺伝子的に適合させられ る。特に好ましい実施形態においては、このような細胞は組換えDNA分子、例え ば、GLP-2受容体をコード するDNAおよび宿主中で機能する発現制御エレメントが該DNAの発現を引き出すの に機能しうる形で連結されている発現構築物/ベクターを組み入れている。細胞 原形質膜中に受容体を取り込むため、上記ベクターは所望であれば、天然におい て受容体DNA内にコードされているシグナルペプチドに代わる適切な異種シグナ ルペプチド配列を提供するように設計することが可能である。 適切なGLP-2産生細胞は、例えば、Pro5変異株(ATCC CRL 1281)を含むK1系統(A TCC CCL 61)のチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞;CV-1系統(ATCC CCL 70) 、COS-1系統(ATCC CRL 1650)およびCOS-7系統(ATCC CRL 1651)の、SV40で形質転 換したアフリカミドリザル腎臓由来の繊維芽細胞様細胞;マウスL-細胞、マウス 3T3細胞(ATCC CRL 1658)、マウスC127細胞、293系統(ATCC CRL 1573)ヒト胎児腎 細胞、HeLa系統(ATCC CCL 2)のものを含むヒト癌細胞、およびIMR-32(ATCC CCL 127)、SK-N-MC(ATCC HTB 10)およびSK-N-SH(ATCC HTB 11)系の神経芽腫細胞を含 む。 リガンドスクリーニングアッセイに用いるため、受容体をコードするDNAを発 現する細胞系を冷凍保存して、後に使用することができる。そのようなアッセイ は完全な細胞を用いて、またはそのような細胞由来の膜調製物を用いて実施する ことができる。膜調製物は典型的にはリガンド結合実験のためのより便利な基質 を提供し、そしてそれゆえ結合基質として好ましい。スクリーニング用、すなわ ち、リガンド結合実験用の膜調製物を調製するためには、冷凍した完全な細胞を 冷水に浮遊させながらホモジナイズする。そして遠心後、膜ペレットを回収する 。次にペレットを冷水で洗浄し、透析して、除去しなければアッセイにおいて結 合を競合するであろう内因性GLP-2受容体リガンドを全て除去する。次に透析し た膜をそのまま、または凍結乾燥形態で保存した後、リガンド結合アッセイに使 用することができる。 本発明の選ばれたGLP-2受容体への候補リガンドの結合は、典型的には、細胞 由来の膜の予め定めた量(例えばタンパク質定量により測定した)、一般的にほ ぼ25μg〜100μgを使って、評価することができる。一般的に、競合結合アッセ イが、GLP-2に関係する試験化合物の親和性を評価するために有用であろう。こ の競合結合アッセイは、様々な濃度で加えた未標識試験化合物の存在下で、膜調 製物を放射性標識したGLP-2ペプチド、例えば[H3]または放射性ヨウ素標識したG LP-2類似体と共にインキュベートして実施される。インキュベーションの後、置 き換わったまたは結合した放射性標識GLP-2を回収し測定して、基質として使っ たGLP-2受容体に対する試験化合物およびGLP-2の相対的結合親和性を定量するこ とができる。この方法で、GLP-2受容体に対する様々な化合物の親和性を測定す ることができる。 あるいはまた、候補リガンドのGLP-2受容体に対する結合を機能アッセイを使 って評価することができる。この方法を使うと、例えば、一過性トランスフェク ションのほぼ2日後もしくは安定的にトランスフェクトした細胞のプレーティン グの約2日後に収穫した無傷の細胞を、リガンド結合を評価するために使うこと ができる。好ましい実施様態では、293 EBNA細胞(Invitrogenカタログ番号R620 -07)を、GLP-2受容体を発現可能に組み込んでいるpREP7ベクター(Invitrogen カタログ番号V007-50)で安定に形質転換する。その後、アゴニスト(または競 合ベースフォーマットとアンタゴニストを使用)の受容体への結合は、細胞内cA MPのレベルを測定して確認することができる。最も便宜的には、容易に測定可能 で好ましくは容易に定量化できる下流事象が細胞内cAMPレベルを示すリポーター 系を使って、細胞内cAMPを間接的に測定する。例えば、cAMPに応答性のプロモー ターの調節下にあるポリヌクレオチド配列を有するリポーター遺伝子構築物の発 現レベルを測定する。あるいはまた、例えば、形質転換細胞中にカルシウムと結 合すると蛍光を発するタンパク質を組み込むことにより、細胞内cAMPの増加に応 答して細胞内貯蔵所から放出される細胞内カルシウムの測定を、細胞内cAMPレベ ルの指標として使うことができる。好ましい実施様態では、細胞内cAMPレベルは 、市販EIAキットを使って測定される。機能に基づいてリガンド結合を評価する 手法のさらなる利点は、該システムを自動化することができて、膨大な化学ライ ブ ラリーのハイスループットおよびウルトラハイスルーのスクリーニングを可能と することである。 受容体コード化DNAを発現する細胞を使う別法として、リガンド特性決定は、G LP-2受容体をコードするメッセンジャーRNA導入後に機能性の膜結合受容体を産 生する細胞、例えばアフリカツメガエル卵母細胞(Xenopus oocytes)を使って行 うこともできる。この場合、本発明のGLP-2受容体をコードするポリヌクレオチ ドは、典型的には、プラスミドベクターにサブクローニングして、そのプラスミ ドベクターより供給される隣接RNA転写プロモーター、例えばT3もしくはT7バク テリオファージプロモーターにより、導入された遺伝子が容易にRNAに転写され るようにする。その後、挿入された遺伝子からin vitroでRNAに転写し、その後 、アフリカツメガエル卵母細胞に注射することができる。各卵母細胞は単一細胞 であるが、先端の細い微小針により修復不可能な傷害を生じることなく貫入する に十分な大きさである。nL容積のRNA溶液を注射した後、卵母細胞を数日間イン キュベートしたままとし、そこで卵母細胞を、浴溶液中に供給した特定リガンド 分子に対する応答能力について試験する。 候補GLP-2受容体リガンドは構造的に多様であるが、最も適切には、アミノ酸 配列がGLP-2自身に高度に関係するタンパク質を含む。例えば、参照により本明 細書に組み入れる同時係属中の米国特許出願WO97/39031およびWO96/32414に開示 されたペプチドは、GLP-2受容体結合活性について有利にスクリーニングされ得 る。 天然に存在するGLP-2受容体配列に加えて、GLP-2受容体配列の部分を含む機能 性キメラ受容体、およびそれらをコードするポリヌクレオチドも本発明の実施様 態である。機能性キメラGLP-2受容体は、試験目的のために、GLP-2受容体の細胞 外受容配列を、公知の7回膜貫通Gタンパク質共役受容体の1個以上の膜貫通お よび細胞内セグメントと結合させることで構築される。この概念は、β2-アドレ ナリン作動性受容体(AR)にα2-AR膜貫通配列を漸次増量して挿入することによ り、一連のキメラα2-β2-ARを作製したKobilkaら(1988,Science 240:1310-13 16)により実証された。公知のアゴニストの結合活性は、分子のコンフォメーシ ョンがβ2からよりα2にシフトするに従って変化し、中間構築物は入り混じっ た特異性を示した。しかし、アンタゴニストと結合する特異性は、膜貫通ドメイ ンVIIのソースと関係付けられた。リガンド認識に対する膜貫通ドメインVIIの重 要性は、2つの酵母α因子受容体を利用するキメラでも見出され、酵母受容体は 雑(miscellaneous)受容体として分類されている故に重要である。かくして、特 定ドメインの機能的役割は、7回膜貫通Gタンパク質共役受容体ファミリー全体 で、カテゴリーに関係なく、保存されるようである。 平行して、特定のGLP-2受容体由来の内部セグメントまたは細胞質ドメインを 公知の7回膜貫通Gタンパク質共役受容体の類似ドメインと交換して、受容体と 3量体Gタンパク質との共役に関わる構造決定要因を同定するために使われる(D ohlmanら(1991)Annu Rev Biochem 60:653-688)。β2-AR由来のドメインV、VI、 および細胞内結合ループをa2-AR中に置換したキメラ受容体は、a2-AR特異性をも つリガンドと結合するが、β2-ARの様にアデニル酸シクラーゼを刺激することが 示された。これは、アドレナリン作動型受容体には、Gタンパク質認識がドメイ ンVおよびVIならびにそれらの結合ループ中に存在することを実証する。α1-AR 由来のV→VIループをβ2-ARの対応するドメインと置き換えたキメラでは逆の状 況が予測かつ観察され、そして、得られた受容体はβ2-AR特異性をもつリガンド と結合し、Gタンパク質介在ホスファチジルイノシトール・ターンオーバーをα1 -ARの様に活性化した。最後に、ムスカリン受容体から構築されたキメラも、V→ VIループがGタンパク質活性の特異性の主要決定要因であることを実証した。 細胞外および膜貫通領域に置換を含有するキメラ型または改変型の7回膜貫通 Gタンパク質共役受容体は、受容体のこれらの部分がリガンド結合特異性を決定 することを示した。例えば、全てのアドレナリン作動性およびDカテコールアミ ン受容体のドメインVに保存された2個のSer残基は、強力なアゴニスト活性に必 要である。これらのセリンは、結合部位内のアゴニストのカテコール部分と水素 結合を形成すると思われる。同様に、生体アミンと結合する全ての7回膜貫通G タンパク質共役受容体のドメインIIIに存在するAsp残基は、結合部位のリガンド アミン基とイオン対を形成すると思われる。 機能的クローン化7回膜貫通Gタンパク質共役受容体が異種発現系で発現され 、それらの生物学的活性が評価された(例えば、Marulloら(1988)Proc Natl Aca d Sci 85:7551-7555;Kingら(1990)Science 250:121-123)。1つの異種系は、哺乳 動物7回膜貫通Gタンパク質共役受容体および哺乳動物Gタンパク質の遺伝子を酵 母細胞に導入する。7回膜貫通Gタンパク質共役受容体は適切なリガンド特異性 と親和性を有し、酵母細胞の適切な生物学的活性化(増殖停止および形態学的変 化)をトリガーすることが示された。 キメラ受容体を試験する代替の方法は、Erbら(1993,Proc Natl Acad Sci 90 :104411-104453)により報じられたP2uプリン作動性受容体(P2u)を利用する方 法に基づく。K562ヒト白血病細胞はP2u受容体を欠くため、これらの培養細胞に おいて機能を容易に試験できる。K562細胞を、正常またはキメラP2uを含有する 発現ベクターによりトランスフェクトし、Ca++に対する蛍光プローブであるfura -aを加えた。適切に組み立てられた機能性P2u受容体を細胞外UTPまたはATPによ り活性化すると、細胞内Ca++を動態化し、これがfura-aと反応し、分光蛍光分析 で測定される。上記の7回膜貫通Gタンパク質共役受容体と同様に、キメラ遺伝 子は、新しく発見された7回膜貫通Gタンパク質共役受容体ポリペプチドの細胞 外受容体セグメントの配列と、公知のP2u分子の膜貫通および細胞内セグメント のヌクレオチドとを結合して作製される。トランスフェクトしたK562細胞を適切 なリガンドを含有するマイクロウエルに入れると、結合および7回膜貫通Gタン パク質共役受容体分子のエフェクターを規定する蛍光活性が起こる。一度、リガ ンドと機能が確定されると、P2u系は、結合を遮断してかかる蛍光反応を防止す るアンタゴニストまたはインヒビターを規定するために有用である。 受容体コード化DNAをリガンドスクリーニングに有用な細胞系の構築に使うこ とに加えて、このDNAの発現は、本発明の他の様態に従って、抗体を産生する構 造研究および他の実験的使用のための可溶性形態の受容体断片を得るために行う ことができる。GLP-2受容体の細胞外部分はリガンド分子の結合に著しく寄与す ると予測される。従って、先ず第一に、この細胞外リガンド結合ドメインを大量 にかつ単離した形で、すなわち受容体の残部の無いように提供することにより、 受容体−リガンド相互作用の特性決定を容易にすることが望ましい。かかる構築 物はラットGLP-1受容体に対して作られており、GLP-1と結合することが示された (Wilmenら,(1996)FEBS LETTS,398:43-47)。 これを行うためには、全長GLP-2受容体をコードするDNAを部位特異的突然変異 誘発により改変して、細胞外N末端領域に、第1回膜貫通ドメイン(TM1)をコー ドする配列の直前に、すなわち配列番号2の残基181の前におよび配列番号12の 残基181の前に、翻訳停止コドンを導入する。もはや、受容体を膜に「固着する 」膜貫通ドメインは産生されないので、改変遺伝子の発現は可溶性形態の細胞外 リガンド結合ドメインのみの分泌をもたらすだろう。その後、標準リガンド結合 アッセイを実施して、このように産生した細胞外ドメインへの候補化合物の結合 度を確かめることができる。勿論、単離したドメインへのリガンド結合度を最適 化する目的で、部位特異的突然変異誘発を使って、細胞外領域のいくつかの異な る改変体を産生することが必要であるかもしれない。 このような細胞外リガンド結合ドメインの産生は、様々な宿主細胞で実施し得 ることは認められるであろう。CHO細胞のような哺乳動物細胞をこの目的に使う ことができ、その発現は、典型的には高レベル発現能のある発現プロモーター、 例えばCMV(サイトメガロウイルス)プロモーターにより駆動される。あるいは また、昆虫Sf9(Spodoptera frugiperda)細胞のような非哺乳動物細胞を使っ てもよく、その発現は典型的にはバキュロウイルスの発現プロモーター、例えば 強力な後期ポリヘトロンタンパク質プロモーターにより駆動される。大量のかか るGLP-2受容体の細胞外ドメインを分泌するために、糸状菌発現系を使ってもよ い。例えば発現がalcAプロモーターにより駆動されるアスペルギルス・ニドゥラ ンス(Aspergillus nidulans)は、このような許容される系を構築するであろう 。このような発現宿主に加えて、さらに、細胞内または細胞外を問わず、異種遺 伝子または遺伝子断片を発現する能力のあるどの原核生物または他の真核生物発 現系も、同様に受け入れられることが認められるであろう。 受容体タンパク質の単離した細胞外リガンド結合ドメインを利用することによ り、結合した候補リガンドをもつ場合またはもたない場合のこれらリガンド結合 ドメインの3次元構造を、X線結晶学と最新2D−NMR技術の組合わせによって決 定することが可能となる。この方法によって、3次元受容体構造との必要な相互 作用を有すると予測されるさらに新しい候補化合物を、特定的に設計し試験する ことができる。 大きなドメインでは、結晶学が、単離ドメインおよび天然リガンド(または適 切なアンタゴニストまたはアゴニスト分子)との共複合体の両方の構造決定のた めに選ばれた方法である。もし、特定ドメインが十分に小さく、例えば長さで10 0〜130アミノ酸ほどにすることができれば、その後、強力な2D−NMRも構造決定 に使うことができる。これにより、ドメイン構造のみでなく、医薬−受容体相互 作用に関する動的情報が得られる。 本発明は、例えば腸組織内の存在および/または位置の検出に特定的に使用す るために、他の様態で、GLP-2受容体に対する標識抗体も提供する。かかる抗体 を産生するために、上記のごとく微生物または哺乳動物細胞宿主において産生さ れたまたは標準ペプチド合成技術により製造された、無傷の可溶性受容体または それらの免疫原性フラグメントを免疫原として使うことができる。免疫原性フラ グメントとしての使用に特に適したGLP-2受容体領域は、配列が受容体の細胞外 領域に対応するもの、または、配列番号2の401〜509領域の10以上のアミノ酸か らなるペプチドのような細胞外領域の一部を含む。ヒトGLP-2受容体(配列番号1 2)に関しては、成熟細胞外ドメイン(残基65〜180);細胞内ループ3(残基36 3〜385)および細胞内C末端ドメイン(残基442〜533)を含んでなるペプチドは 、ヒトGLP-2受容体に対する抗体産生用の免疫原として有利に用いることができ る。 ポリクローナル抗体産生のために、所望のGLP-2受容体またはフラグメント免 疫原に対する抗体を、免疫原で免疫した動物の血液から取得する。これとは別に 、モノクローナル抗体産生のためには、脾細胞のような免疫細胞を免疫動物から 回収し、ハイブリドーマ技術を使って骨髄腫細胞と融合させる。その後、融合産 物は、選択培地中で培養し、抗体を産生する細胞を回収して連続増殖し、そして 抗体を回収する。その後、回収した抗体は、放射性標識、酵素標識、発光標識な どのような検出可能な標識に、この目的のために確立されたリンカー技術を使っ て、共有結合させることができる。 GLP-2受容体の生理学的および挙動的役割を解明するモデル動物系はトランス ジェニック動物を作製することによって作られ、トランスジェニック動物では、 様々な技術により、GLP-2受容体の活性が増加または減少しており、または発現 されるGLP-2受容体のアミノ酸配列が変化している。これらの技術は、限定され るものでないが:1)トランスジェニック動物を作製する目的で、マイクロイン ジェクション、電気穿孔、レトロウイルストランスフェクションまたは当業界で 公知の他の方法による、GLP-2受容体をコードするDNAの正常型または変異型の、 適切に受精した胚への挿入、または2)発現の調節もしくはこれらGLP-2受容体 配列の構造を変えるために、これら遺伝子のヒトもしくは動物の変異型もしくは 正常型とトランスジェニック動物の天然の遺伝子座との相同的組換えを含む。相 同的組換えの技術は、当業界では公知である。この技術は、天然の遺伝子を挿入 遺伝子と置きかえて、天然のGLP-2受容体を発現することはできないが、例えば 、組換えにより動物のゲノムの天然GLP-2受容体と置き換わった挿入変異型GLP-2 受容体を発現し、輸送体(transporter)の発現低下をもたらす動物を作製する のに有用である。マイクロインジェクションは、遺伝子をゲノムに追加するが、 それらを除去しないので、それ自身および追加したGLP-2受容体を発現する動物 を作製するのに有用である。 トランスジェニック動物、例えばマウスを作製するために利用できる1つの手 段は次のとおりである。すなわち、雌マウスをつがわせて、生じた受精卵を卵管 から解剖して取り出す。卵を、M2培地のような適切な培地中に保存する。GLP-2 受容体をコードするDNAまたはcDNAを、ベクターから当業界で公知の方法である 塩化セシウム法で精製する。トランスジーンの発現を制御する実験的手段を得る ために、誘導可能なプロモーターをDNAのコード領域と融合してもよい。これと は別に、またはこれに加えて、トランスジーンの組織特異的発現を可能とするた めに、組織特異的制御エレメントをコード領域と融合してもよい。適切なバッフ ァ溶液中のDNAをマイクロインジェクション用注射針(パイパープラー(piper p uller)を使って毛細管から作ることができる)に入れ、注射される卵を抑えつけ スライド(depression slide)中におく。針を卵の前核中に挿入し、DNA溶液を注 射する。その後、注射した卵を、偽妊娠マウス(適切なホルモンにより刺激され て妊娠を維持するが、実際は妊娠してない)の卵管に移し、そこから子宮に進み 、移植して満期まで発育させる。上記のように、マイクロインジェクションは、 DNAを卵細胞に挿入する唯一の方法ではなく、本明細書では例示の目的でのみ使 用した。 以上記載した本発明は、次の実施例を参照することにより、さらによく理解さ れるであろう。次の実施例は本発明を説明する目的で提示されており、本発明を 限定すると解釈されてはならない。 実施例 1GLP-2 受容体の単離 部分ラットおよびマウスGLP-2受容体cDNAのPCR利用クローニング ラット新生児腸のcDNAライブラリー(Stratagene,La Jolla,CA;カタログ番 号936508)およびマウス空腸の第1鎖(first strand)cDNAを調製した。縮重プ ライマーM-2F/S(配列番号3)およびM-7R/S(配列番号4)を使って、ラット新 生児腸cDNAライブラリーからラットGLP-2受容体の部分断片を、またマウス空腸 テンプレートからマウスGLP-2受容体の部分断片を増幅した。プロトコルは以下 に記載の通りである: 縮重PCR: 6μl 10x VENT バッファー(New England Biolabsから) 6μl 2.5μM dATP、dCTP、dGTPおよびdTTPの各ストック 4μl ラット新生児腸cDNA(1:10希釈) 3μl 25μM M2F/Sプライマー 3μl 25μM M7R/Sプライマー 2μl(10ユニット)Amplitaq DNAポリメラーゼ(Perkin Elmer) 36μl ddH2O 反応条件:94℃、2分;94℃、1分;53℃、30秒;72℃、1分を35サイクル。 主要PCR産物は、303塩基対(bp)のDNA断片であった。上記PCRの30μlサンプ ルを、QIAGEN PCR精製キットを使って精製し、30μlのddH2Oで溶出した。その後 、得られた産物を、94℃で31サイクルであることを除くと同じ縮重PCR条件を使 って再増幅した。 303塩基対(bp)の主要産物を切り取って、QIAGEN QIAquickゲル精製プロト コルを使って、30μl ddH2Oに精製した。その後、得られた産物を、94℃で31サ イクルであることを除くと同じ縮重PCR条件を使って再増幅した。 次に、全体の再増幅PCR反応産物に対して、二重消化(Xba IおよびXho I)を 、次の通り行った:28μl DNA;16μl 10X One-Phor-Allバッファー(Pharmacia );2μl(40ユニット)Xba I酵素(Pharmacia);2μl(40ユニット)Xho I酵 素(Pharmacia);および30μl ddH2O。 サンプルを37℃ウォーターブロックヒーター(water block heater)中で4時間 消化し、ddH2O(無菌)で100μl容積とし、(1)等量(100μl)クロロホルム 抽出;(2)2容エタノール/10容3M酢酸ナトリウムで週末に沈殿;(3)70%Et OHで1x洗浄;(4)10μl 1x TE(pH8.0)中の再懸濁、により精製した。 次にpBluescriptクローン5HTIF#9をXba IおよびXho Iで次のように消化した。 10μl DNA(pBluescriptクローン5HTIF#9) 5μl 10X NEBバッファー2(New England Biolabs) 3μl(1:20希釈=3ユニット)Xba I(New England Biolabs) 3μl(1:20希釈=3ユニット)Xho I(New England Biolabs) 5μl(10x)BSA(New England Biolabs) 24μl ddH2O サンプルを37℃ウォーターブロックヒーター中で3時間消化し、65℃で20分間 熱不活性化し、そしてBIO 101からのGeneCleanIIキットを使って精製した。PCR 反応のアリコートを上記のpBluescriptプラスミドベクターに、T4 DNAリガーゼ キット(New England Biolabs)を使ってクローニングし、Epicurean Coli XL-2 Blue MRF’ウルトラコンピテント細胞(Stratagene)に形質転換した。形質転 換体を2xYT+AMPプレート上にまき、単一コロニーを拾った。DNAミニプレップをQ IAGEN QIA-prep 8ミニプレップキットを使って作製し、断片の配列をABIシステ ムを使って決定した。ラットおよびマウスGLP-2受容体配列の部分断片を含有す る新規の配列を同定した。 完全なGLP-2受容体コード領域をもつcDNAのクローニングは、次のように達成 した: 最初に、次の3組織からのcDNAライブラリーをスクリーニングに使った。 1.ラット視床下部(Hypothalamus)(RHT) 2.ラット後脳(Hind Brain)(RHB) 3.ラット十二指腸(Duodenum)および空腸(Jejunum)(RDJ) これら3つのcDNAライブラリーをランダムプライマーでのプライミング、ならび にpcDNA3のHind IIIとNot I部位への一方向サブクローニングによって作製した 。 次に、3つのcDNAライブラリーをコロニー・リフトおよびフィルター・ハイブ リダイゼーションによって、縮重オリゴC4-4 を使い、相同性スクリーニングをした。次のハイブリダイゼーション条件を用い た:5X SSPE(1X SSPEは0.18M NaCl、10mM NaH2PO4(pH7.4)、10mM EDTA(pH7. 4))および5X Denharts溶液(1%Ficoll、1%ポリビニルピロリドン、1%BSA) ;25mg/mlサケ精子DNA。 フィルターを50℃で一夜ハイブリダイゼーションした。その後、フィルターを 2X SSPEおよび1%SDS中で室温で30分間2回、2X SSPEおよび1%SDS中で50℃で20 分間2回、そして最後に、1X SSPEおよび0.5%SDS中で2回、洗浄した。陽性ク ローンをオートラジオグラフィーにより同定した。陽性クローンを囲む1cm2のプ ラグをプレートから取り出し、1mlの2x YT+20%グリセロール中に入れて、ボル テックスをかけ、-80℃で凍結した。 プラスミドDNAを陽性プラグから次のように調製した:各陽性プラグの100mlの 細菌培養物を寒天プレート上で増殖した。細菌細胞を掻きとり、1mlの2xYT培地+ 20%グリセロール中に再懸濁した。250mlの細菌再懸濁液からの細菌ペレットを1 50mlの溶液I(50mMグルコース、10mM Tris-HCl、1mM EDTA)中に再懸濁し、溶 液II(0.2M NaOH、1%SDS)中で溶解し、氷冷溶液III(酢酸カリウム;4容の5M 酢酸カリウム+1容の10M酢酸)で中和した。細菌DNAをペレット化した後、340ml のイソプロパノールを上清に加えた。これを15分間最高速度で遠心分離した。ペ レットをTE+20mg/ml RNase中に再懸濁し、37℃で30分間インキュベートし、イソ プロパノール+0.2M酢酸カリウムで沈殿させた。遠心分離後、ペレットを70%ア ルコールで洗浄し、空気乾燥し、TE中に再懸濁した。 ラット視床下部cDNAライブラリー(RHT cDNAライブラリー)の2777クローン・ プール由来のプラスミドDNAを次に、以下のように利用した:遺伝子ファミリー の既知の受容体に対して同一性を示さないPCR-クローン化GLP-2受容体cDNA配列 の領域から、2つのプライマーを設計した。2つのプライマー、P23-R1およびP2 3-F1は、新規クローンDNAからのみ196bp断片を増幅したが、GLP-1受容体cDNAま たはPACAP受容体cDNAではこれを増幅しなかった。Boehringer MannheimからのEx pandTMPCRシステム(カタログ番号1681-842)を次の条件で使った: 2μlの10x ExpandTMバッファーI 2.8μlの2.5mM dNTP混合物 0.3μlのExpand PCR酵素(1ユニット) 12.7μlの水 1μlのDNA 反応条件:93℃、40秒;58℃、40秒;68℃、40秒を32サイクル 2777クローンプールのそれぞれの陽性プラグまたはプール由来のDNAを、上記 条件下で、特異的プライマーP23-F1およびP23-R1で増幅した。1057のC4-4ハイブ リダイゼーション陽性プラグと884の2777クローンプールから、わずかに5つの テンプレート源が196bpPCR産物を増幅した。これらは:(1)プラグ334、(2) プラグ780、(3)RHTプール233、(4)RHTプール440および(5)RHTプール587で あった。 その後、5つの陽性テンプレートからのGLP-2R cDNAの増幅を実施した。1つ の特異的プライマー(P23-F1もしくはP23-R1)およびpcDNA3ベクター(Invitrog en)配列に基づく1つのプライマー(830Fもしくは1186R)を使うことにより、G LP-2R cDNAインサートを、クローン的に不純なプラグまたは2777クローンプール から直接増幅した。ベクタープライマーの配列は次の通りであった: PCRは、記述した条件下で、ExpandTMPCRシステムを使って実施した。 最も顕著なバンドを再増幅し、精製し、配列決定した。得られた増幅配列に基 づいて、追加のプライマーを設計し、新しい配列決定を遂行した。この方法で、 5つのクローン源の全てについてGLP-2R cDNAインサートの完全な配列を決定し た。配列分析は、プールRHT440およびプールRHT587のみが、GLP-2Rの完全なコー ド配列をもつクローンを含有し、2つのクローンは同一である(同じcDNAクロー ンに由来する)ことを示した。 RHT440またはRHT587 cDNAライブラリープール由来のGLP-2受容体cDNAクローン を、クローン的に精製することが困難であるので、このcDNAを増幅し、pcDNA3に 再クローン化した。RHT440およびRHT587から得られた配列に基づいて、1つは開 始コドンの4bp上流で開始してプライミングし、他の1つは停止コドンの8bp下流 で開始してプライミングする2つのプライマーを設計した。 2つのプライマーを使い、次のPCR条件下で、Boehringer MannheimからのExpandTM PCRシステム(カタログ番号1681-842)を使って、約1525bpのDNA断片を増幅し た。 10μlの10x ExpandTMバッファーI 14μlの2.5mM dNTP混合物 3.0μlのプライマー1(10μM)(WBR-C5) 3.0μlのプライマー2(10μM)(WBR-C3) 1.5μlの酵素(5ユニット) 63.5μlの水 5μlのDNA 反応条件:5サイクル(93℃、1分;72℃、40秒;60℃、45秒;68℃、2分)およ び25サイクル(93℃、1分;72℃、1分;68℃、2分)。 増幅産物を、pcDNA3ベクター(Invitrogen)のKpn IおよびXho I部位にサブク ローニングした。プラスミドDNAを上記の方法を使って調製した。 実施例 2機能アッセイ Cos-1細胞を、Analytical Biochemistry,218:460-463(1994)に記載されたよ うに、ラットクローン587 GLP-2受容体、クローン化ヒトGLP-2受容体(pC3/HuGL 2R-2)、またはクローン化残基85変異型ヒトGLP-2受容体(pC3.1/HuGL2R-MH4) 、pcDNA3によりトランスフェクトした。ラットGLP-1(7-36)アミドを対照ペプ チドとして使った。使用した溶液は次の通りである: RPMI 1640中のRSC(49ml RPMI+1ml FCS+50ulクロロキン、100mM); DEAE/RSC溶液:18.4ml RSC+1.6ml DEAE/デキストラン(10mg/ml)。 アッセイ手順は次に従った: a)ラットクローン587 GLP-2受容体、またはクローン化ヒトGLP-2受容体、ま たはクローン化残基85変異型ヒトGLP-2受容体のいずれか50mgを、6mlのRSCを含 有する50mlチューブに加え(プラスミドpcDNA3として)、37℃でインキュベート した。 b)6mlのDEAE/RSC溶液を各チューブに加え、37℃で2分間インキュベートした 。 c)1.5mlのCOS-1細胞懸濁液(550万個の細胞)を各チューブに加え、37℃で1 時間45分インキュベートした。 d)インキュベーションの後、サンプルを5分間、低速でスピンし、DMEM/F12+ 10%FBSで2回洗浄し、ペレットを12.5mlのDMEM/F12+10%FBS培地中に再懸濁した 。 e)1mlの細胞懸濁液(ステップd)を、3mlの培地(45万個の細胞/ウエル) を含有する、ポリ−D-リシンで被覆した6ウエルプレート(Collaborative Biom edicalから)の各ウエルに加えた。 f)プレートを37℃で3日間インキュベートした。 GLP-1/GLP-2類似体によるトランスフェクトしたCos-1細胞の処理は、次のよう に行った: 溶液:DMEM/F12(SFM)+IBMX(3-イソブチル-1-メチルキサンチン)0.85mM+0.1% アスコルビン酸および10umパルジリン(全溶液はSigmaから購入した)。培地は 使用日に新しく調製した。 アッセイ手順:各ウエル(トランスフェクトした6ウエルプレート、細胞)の培 地を除去し、ウエルを1回SFM培地で洗浄した。その後、2mlのSFM+IBMX培地を各 ウエルに加えて、プレートを37℃で10分間インキュベートした。インキュベーシ ョンの後、SFM+IBMXを各ウエルから除去し、GLP-1/GLP-2(SigmaからのGLP-1,7- 36,amide、Allelixからの[Gly2]hGLP-2)濃度1、3、10および30nMを含有する新 しいSFM+IBMX培地を適切なウエルに加えた。プレートを37℃インキュベーターで 30分間インキュベートした。インキュベーションの後、培地を各ウエルから除去 した。ウエルを1回、1ml PBS(リン酸緩衝食塩水)で洗浄した。その後、各ウ エルを1ml冷95%エタノール:5mM EDTA(2:1)で、4℃で1時間、処理した。各ウエ ルから細胞を掻き取り、個別のエッペンドルフチューブに移した。チューブを5 分間4℃で遠心分離し、上清を新しいエッペンドルフチューブに移し、そして高 速真空で乾燥した。乾燥の後、チューブを100μlの酢酸ナトリウムで再構成し、 4℃で保存し、この溶液の25μlをcAMPアッセイに使った。 機能アッセイは次の通り実施した:それぞれの抽出物に対するcAMP含量を、Am ersham Biotrak cAMP EIAキット(Amersham225)を使って、EIA(Enzyme Immuno Assay)により2反復実験で定量した。図3および図8に示したアッセイの結果は 、クローン化したラットおよびヒト受容体により示されたGLP-2選択性を実証す る。GLP-1受容体に結合するユーザーに使われる同様の機能アッセイにおいて、 予測されたGLP-1に対する特異性が観察された。 実施例3ヒトGLP2受容体cDNAの単離 ヒト視床下部cDNAライブラリーの中程度にストリンジェントなハイブリダイゼー ションスクリーニング ヒト視床下部由来λgt10 cDNAライブラリー(ClontechカタログNo.1172a)から得 た100万個のクローンをニトロセルロースフィルター(Amersham,カタログNo.RPN 137E)上でプラークリフトによってスクリーニングした。プローブはラットGLP-2 受容体の完全コード領域を含む、DNA断片のランダムプライマー標識によって調 製した。そのDNA断片はクローン587-C1から単離したが、このクローンは配列番 号2からの完全コード領域を含む。 プレハイブリダイゼーションおよびハイブリダイゼーションはそれぞれ、50%ホ ルムアミド、5X SSPE、5X Denhart溶液、0.5% SDSおよびサケ精子DNA(200mg/ml) からなるハイブリダイゼーション溶液中で一晩かけて行った。ハイブリダイゼー ション後、フィルターを下記の条件で洗浄した(中程度のストリンジェンシー)。 ・室温で2X SSPEおよび0.01% SDSで2回 ・42℃で2X SSPEおよび0.01% SDSで2回 ・42℃で0.2X SSPEおよび0.01% SDSで2回 フィルターをオートラジオグラフィーにかけ、それぞれ多数のバクテリオファー ジのプラークを含んでいる寒天プラグを、フィルター上の陽性シグナルを示す位 置に対応するプレート上の領域から採取した。第1ラウンドのスクリーニングに おいて採取した100万個のcDNAクローンから2個の陽性クローン(HHP6-1およびHHP 13)を同定した。第2次スクリーニングではHHP13のみが陽性であった。HNP13プレ ートから得た数個の陽性プラーク(HHS13)をプールし、第3次スクリーニングを行 った。このラウンドのスクリーニングでは3個の単一の陽性プラーク(HHT13-1,H HT13-2,およびHHT13-3)を得た。 次いで陽性クローンの部分的配列決定のためにPCR増幅を行った。細菌細胞(大腸 菌C600Hfl)の床(lawn)上において、各クローンからのファージ懸濁液10μlを 、印を付けたスポットに適用した。37℃で5時間インキュベートした後、ファー ジプラークは明瞭に目視でき、1cm2以内を覆っていた。各プラークの一部を200 μlの水に移した。このサンプルを沸騰した湯浴中で5分間インキュベートし、室 温で10分間遠心した。次の2組の縮重プライマーを用いて、サンプル1mlをPCRで 増幅した: あるいは Boehringer MannheimのExpandTMPCRシステム(カタログNo.1681-842)を下記の条 件で用いた: 10x ExpandTMバッファー3 5μl 2.5mM dNTP mix 7μl M2FSプライマー又はC4-4プライマー 1.5μl M7RSプライマー(M2FSと共に)またはC9-2Rプライマー(C4-4と共に) 1.5μl Expand PCR酵素(1ユニット) 0.75μl 水 33.25μl 及び DNA1μl。 反応条件は93℃1分間、50℃1分間、45℃1分間、68℃2分間を32サイクルとした。 M2F/SおよびM7R/Sは約300塩基対のDNA断片を増幅し、C4-4およびC92-Rは約700塩 基対のDNA断片を増幅した。PCR産物をQIAGEN QIAquick PCR精製キット(カタログ No.28104)を用いて精製し、10mM Tris,pH8.0の50μl中に溶出させた。該産物の 配列分析により、鋳型間での相異がないことが明らかとなったが、これは鋳型に は単一のcDNAクローン(HHT13)の複数のコピーが含まれていることから予期して いたとおりであった。 このクローンがヒトGLP-2受容体のコード配列を含んでいることは、多数のファ クターが示している。その1つは配列の類似性の程度である。グルカゴン受容体c DNAを、ヒトとラットの受容体で配列の保存の程度がどの程度であるか予言する ために用いることができる。ヌクレオチドのレベルではラットとヒトのグルカゴ ン受容体のコード領域内では82.6%の同一性があった。アミノ酸のレベルではこ の2種のグルカゴン受容体間のアミノ酸は80.9%の同一性、および89.1%の類似性 を示している。 ここでクローン化したヒトGLP-2受容体の場合には、ヒトGLP-2受容体cDNA(HHT13 )の部分配列は、ラットGLP-2受容体cDNAに対して、ヌクレオチドレベル、アミノ 酸レベルの双方で高度な相同性を有する。配列番号9の配列はラットGLP-2受容体 cDNA配列と87.1%の同一性を示した。このcDNA領域の配列から予言されるアミノ 酸配列は、ラットGLP-2受容体の予言されるアミノ酸配列と87.4%の同一性および 93.2%の類似性を有している。ラット受容体のプレタンパク質の予言される長さ はアミノ酸550個であり、このことはヒト受容体のコード領域の約44%が同定され たことを示している。 さらにこの結論は、ヒトGLP-2受容体の部分アミノ酸配列とラットGLP-2受容体お よび下記の3種類の近縁のファミリーメンバーの配列との比較によっても支持さ れる。 受容体配列(アミノ酸) HHT13との同一性(%) 類似性(%) GLP-2受容体(ラット) 87.4 93.2 GLP-1受容体(ラット) 50.0 74.1 グルカゴン受容体(ラット) 51.4 73.9 30 GIP受容体(ラット) 50.7 70.3 これらの比較結果は、ラットとヒトのグルカゴン受容体の配列類似性によって得 られたベンチマークを考え併せると、HHT13と名付けられたcDNAがラットGLP-2受 容体に対応するヒトの受容体の断片を表していることの明確な根拠を提供してい る。 ヒトGLP-2受容体の完全なアミノ酸配列は、まず、HHT13-1,HHT13-2,およびHHT1 3-3中の完全なcDNAインサートの配列を決定することによって得られる。PCR増幅 およびその後の配列決定に縮重プライマーを用い、本発明者らは各インサートの 部分のみからの配列を得た。これらの同一のクローンがヒトGLP-2受容体プレタ ンパク質の完全コード配列にまたがるインサートを含んでいる可能性がある。cD NAインサートの完全な配列を決定するため、これらのクローンを大量に増殖させ てこれらの同等な各クローン約20mgを得る。完全長のcDNAインサートを制限酵素 Eco RIで切断し、pcDNA3(Invitrogen)中にサブクローン化する。あるいはまた、 インサートに隣接するベクター配列から得た2種のプライマーを、完全長cDNAイ ンサートをBoehringer Manheim社のExpandTMPCRシステム(カタログNo.1681-842) で増幅するために用いる。増幅したcDNAを適切な制限酵素で切断し、pcDNA3(Inv itrogen)中にサブクローン化する。 HHT13クローン中に完全長のコード配列が存在しない場合には、ヒトGLP-2受容体 cDNAのコード領域を完全に含む別のクローンを得るためにcDNAライブラリーをス クリーニングする。次の組織からのヒトcDNAライブラリー(StratageneまたはClo ntechから得られる)をスクリーニングに用いることが好ましい:ヒト視床下部; ヒト胎児脳;ヒト十二指腸および空腸;ヒト胃;およびヒト胎児腸管。 2種類のプライマーを、既に決定されているヒトGLP-2受容体cDNA配列から設計す る。これらのプライマーは、GLP-2受容体cDNAそれ自体以外のファミリーメンバ ー の関連遺伝子は増幅できないように設計する。cDNAライブラリーストックの希釈 はライブラリのサブプールを作りその各プール中に50,000クローンが含まれる様 に行われる。PCRは、GLP-2受容体cDNAクローンを含むプールを見出すためにGLP- 2受容体特異的プライマーを用い、Boehringer Mannhaeim社のExpandTMPCRシステ ム(カタログNo.1681-842)を使用して、下記の条件で行った: 10x ExpandTMバッファー1 2μl 2.5mM dNTP mix 2.8μl プライマーP1 0.6μl プライマーP2 0.6μl Expand PCR酵素(1ユニット) 0.3μl 水 12.7μl 50000クローンを含むライブラリのプール 1μl 反応条件:93℃40秒間、50-58℃40秒間、68℃40秒間を32サイクル。 次いで、陽性のプールからの完全長のGLP-2受容体cDNAインサートから配列を得 る。特異的プライマーの1種およびクローニング部位近傍のベクター配列に基づ いたプライマー1種を用いて、GLP-2受容体cDNAインサートはクローン的に不純物 を含むクローンプールから直接的にBoehringer Mannhaeim社のExpandTMPCRシス テム(カタログNo.1681-842)を用いて下記の条件で最も適当に増幅される: 10x ExpandTMバッファー1 2μl 2.5mM dNTP mix 2.8μl プライマー1 0.6μl プライマー2 0.6μl 酵素(1ユニット) 0.3μl 水 12.7μl ライブラリープールのストック 1μl 反応条件:93℃45秒間、50℃45秒間、68℃1分間を32サイクル。 反応は調製用アガロースゲル上で行い、最も明瞭なバンドを精製し配列を調べる 。 ここで得られた増幅配列に基づき、完全長のコード領域の配列およびクローンを 得るために別のプライマーを設計し、完全長cDNAをクローン化する。 5’RACEおよび3’RACEをヒトGLP-2受容体cDNAの完全なコード配列を得るために 用いる。Rapid Amplification of cDNA Ends(RACE)は、mRNAの特定の中間部位と 3'または5'末端との間のcDNA第1鎖(mRNAから容易に調製しうる)鋳型からDNA配列 を増幅するために日常的に用いられる方法である。各種のヒト組織からの全RNA またはmRNAはClontechから市販されている。3'RACEシステム(Gibco-BRL Life te chnologies;カタログNo.18373-019)および5'RACEシステム(カタログNo.18374-05 8)のキットを用いた。この2製品のマニュアルには詳細なプロトコールが付され ている。簡単に記せば、プロトコールは下記のとおりである。 3'RACE法では、第1鎖cDNA合成をmRNAのポリ(A)尾部の位置で、RACE産物のユニ ヴァーサルなPCR増幅のためのユニークな配列が取り込まれているアダプタープ ライマー(システムに付属)を用いて開始する。第1鎖cDNAのこのプライマーから の合成後、オリジナルのmRNA鋳型をRNaseHで破壊する。次いで、増幅を2種のプ ライマーを用いて行う:一つは遺伝子特異的プライマー(HHT13の部分cDNA配列が 利用可能であるのでそこから設計する);他の一つはキットと共に供給されるユ ニヴァーサル増幅プライマーである。増幅産物は配列決定用プラスミドベクター 中にサブクローン化される。 5'RACEシステムでは第1鎖cDNAはmRNAから遺伝子特異的プライマー(HHT13の部分 cDNA配列が利用可能でありその配列に基づいて作製)およびSuperScript II逆転 写酵素を用いて合成される。オリジナルのmRNA鋳型はRNaseHによる処理で除去さ れる。取り込まれなかったdNTP、プライマー、およびタンパク質はcDNAからスピ ンカートリッジを用いて分離される。次いで、ホモポリマーのdCTP尾部を、第1 鎖cDNAの3'末端にTdT酵素およびdCTPヌクレオチドを用いて付加する。PCR増幅は 2種類のプライマーを用いて行われる:一つはネスティッド遺伝子特異的プライ マ ーであって、HHT13の利用可能な部分DNA配列から設計されたもの;他の一つはシ ステムに付属の「アンカープライマー」である。これらのプライマーは両方とも プラスミドへのサブクローン化およびそれに続く配列決定のための制限酵素切断 部位をその中に有している。HHT13 λgt10クローンのpcDNA3へのサブクローン化、配列決定、および発現 A.λgt10プライマーを用いたcDNAインサートの増幅 各クローンから得たファージの再懸濁液10μlを、細菌細胞(大腸菌C600Hfl)の床 (lawn)上の印を付されたスポットに置いた。37℃で5時間インキュベートした後 、ファージプラークは明瞭に目視できた。各プラークの表面を200μlの水に移し た。サンプルを沸騰している湯浴中で5分間置き、室温で10分間遠心した。1μl のサンプルをλgt10プライマーのセットを用いる増幅に用いた。 Boehringer Mannheim社のExpandTMPCRシステム(カタログNo.1681-842)を下記の 条件で用いた: 10x ExpandTMバッファー3 5μl 2.5mM dNTP mix 7μl GT10-5KXbプライマー 1.5μl GT10-3BXhプライマー 1.5μl Expand PCR酵素(1ユニット) 0.75μl 水 33.25μl DNA 1μl 反応条件:93℃40秒間、50℃1分間、68℃2分間を5サイクル、および、 93℃40秒間、傾斜させて68℃1分間、68℃2分間を30サイクル。 約2200塩基対の長さの増幅されたDNA断片は、3つのクローン全てのアガロースゲ ル上に認められた。PCR産物をQIAGEN QIAquick PCR精製キット(カタログNo.2810 4)を用いて精製し、10mM Tris,pH8.0の50μl中に溶出させた。鋳型の配列を決 定した。 B.pcDNA3ベクターへのサブクローン化 3種のクローンからの増幅精製したDNAをKpnIおよびXhoIで制限酵素消化し、同 様の制限酵素で消化したpcDNA3中にサブクローン化した。プラスミドはpHHT13-1 ,pHHT13-2,pHHT13-3と名付けた。プラスミドDNAを粗製法(アルカリ処理、3M K OAcによる細菌DNA沈殿、イソプロパノール沈殿の後にRNAse処理および第2ラウ ンドのイソプロパノール沈殿)またはQiagen Inc.のプラスミドDNAキットを用い て調製した。Qiagenのキットを用いて調製した鋳型を配列決定した。 C.機能アッセイ ラットGLP-2R,587クローンをGLP-2ペプチドに対するcAMP応答の陽性コントロー ルとして用いて、各クローンのトランスフェクションを行った。トランスフェク ション法、細胞培養、およびcAMPアッセイはラット,587クローンの機能アッセ イについて述べたものと同一のものを用いた。その結果によれば、COS細胞中で 陽性対照は良好なcAMP応答をみせたが、HHT13クローンはいずれもcAMP応答を示 さなかった。配列を調べてフレームシフトが認められたことから確認されたとお り、機能データはこれらのcDNAクローンからは機能を有するGLP-2Rタンパク質は 発現されていないことを示唆している。 D.ラットGLP-2RとHHT13サブクローンとのDNA配列の比較 比較データはラットGLP-2R cDNAのヌクレオチド389-390に対応する位置の2個の 塩基対の欠失を示しており、その結果ここに示したヒトGLP-2R cDNA配列のヌク レオチド374-375の欠失となった。 ラットGLP-2Rのコード配列との比較によって同定されたHHT13-1 DNAの2塩基対 のフレームシフトの部位に、ラットGLP-2R DNA配列の2個の塩基対を取り込むた めにPCRを用いた。下記のプライマーをHHT13 DNA配列から、2個の塩基対を挿入 するために設計した:PCR 1:プライマーHWBR-F7対HWBR/2BPI-506RおよびHWBR/2BPI-475F対HWBR-1910R を用いた2種のPCRを行うための鋳型として、1ngのpHHT13-1 DNAを用いた。Boeh ringer Mannheim社のExpandTMPCRシステム(カタログNo.1681-842)を下記の条件 で用いた: 10x ExpandTMバッファー1 5μl 2.5mM dNTP mix 7μl HWBR-F7またはHWBR/2BPI-475Fプライマー 1.5μl HWBR/2BPI-506RまたはHWBR-1910Rプライマー 1.5μl Expand PCR酵素(1ユニット) 0.75μl 水 33.25μl DNA 1μl 反応条件:92℃40秒間、48℃1分間、68℃3分間を10サイクル、および、 92℃40秒間、55℃40秒間、68℃2分間を30サイクル。 HWBR-F7およびHWBR/2BPI-506Rプライマーはアガロースゲル上の400塩基対のDNA 断片を増幅し、HWBR/2BPI-475FおよびHWBR-1910Rプライマーはアガロースゲル上 の約1.4kbのDNA断片を増幅した。この2つのバンドをアガロースゲルから切り出 し、Qiagen Inc.のQiaquickゲル抽出キット(カタログNo.28706)で精製し、DNAを 10mM Tris(pH8.5)の50μl中に溶出した。 PCR 2(プライマーを用いない伸長):上記PCR 1で得た2種の増幅産物の約75ngを混 合し、下記の条件下で伸長させることにより、プライマーなしで再結合させた: 10x ExpandTMバッファー1 2μl 2.5mM dNTP mix 2.8μl Expand PCR酵素(1ユニット) 0.3μl 水 8.9μl PCR 1産物を混合したもの 6μl 反応条件:92℃1分間、60℃5分間、68℃3分間を15サイクル。 PCR3:PCR2で得た増幅混合物の1μlを、HWBR-F7およびHWBR-1910Rプライマーを用 いた増幅のための鋳型として、下記の条件で用いた: 10x ExpandTMバッファー1 10μl 2.5mM dNTP mix 14μl HWBR-F7またはHWBR/2BPI-475Fプライマー 3.0μl HWBR/2BPI-506RまたはHWBR-1910Rプライマー 3.0μl Expand PCR酵素(1ユニット) 1.5μl 水 67.5μl DNA 1μl 反応条件:92℃1分間、60℃1分間、68℃2分間を30サイクル。 約1.7kbのDNA断片が増幅されアガロースゲル上に認められた。そのPCR産物をQIA GENのQIAquick PCR精製キット(カタログNo.28104)を用いて精製し、10mM Tris, pH8.0の50μl中に溶出させた。精製産物をKpnIで制限酵素消化し、KpnIで消化 したpcDNA3.1(-)/Myc-HisA(Invitrogen,カタログNo.V855-20)中にサブクローン 化した。pc3.1/HuGL2R/MH6(pHuMH6)と名付けた一つのクローンは、ベクター対挿 入プライマーを用いたPCRによって調べたところ、正しい方向に挿入されている ことが確かめられた1.7kbのインサートを有していた。 機能アッセイ 実施例2に記載のアッセイを用いて、このハイブリッドクローンをラットGLP-2R と比較した。その結果、欠失部位であろうと推定されている部位への2個の塩基 対”GA”の置換は、GLP-2処理に対してcAMPの応答があることによって示される とおり、、機能を有するGLP-2Rタンパク質をコードするクローンをもたらした。実施例6 完全長のヒトGLP-2受容体cDNAの単離 ヒト胃から得たλgt10 cDNAライブラリー(Clontech;カタログNo.HL3017a)からの 20,000個のクローンを150mm寒天プレート100個にそれぞれ撒いた。SMバッファー (0.1M NaCl、10mM Mg2SO4、35mM Tris pH7.5、0.01%ゼラチン)を各プレートに添 加し、それぞれ20,000(20k)のプールされたクローンを含有するファージの融解 物を100個得た。最初の50個の20kファージ融解物(20kプール)を、HHT13 DNA配列 から設計した2種のプライマーを用いてPCRでスクリーニングした。各プールから の鋳型DNAは、ファージ融解物を10分間沸騰させ、10分間遠心することによって 調製した。 各20kプールDNAの1μlをHWBR-113FおよびHWBR-578Rプライマーを用いて下記の条 件でPCRで調べた。 10x ExpandTMバッファー1 2μl 2.5mM dNTPmix 2.8μl HWBR-113Fプライマー 0.6μl HWBR-578Rプライマー 0.6μl Expand PCR酵素(1ユニット) 0.3μl 水 12.7μl 20k プールDNA 1μl 反応条件:92℃40秒間、60℃40秒間、68℃1分間を35サイクル。 2つのプール(HST19およびHST38)から得た鋳型の増幅において約450塩基対のDNA 断片が認められた。 B.2つの陽性プールHST19とHST38からのクローンのスクリーニング 2つの陽性20kプール各々から撒かれた40,000個のクローンをニトロセルロースフ ィルター(Amersham;カタログNo.RPN137E)上でのプラークリフトによってスクリ ーニングした。プローブはpHHT13-1から得たDNA断片へのランダムプライマー標 識によって調製した。 1.フィルターを42℃で一晩プレハイブリダイズおよびハイブリダイズした。ハ イブリダイゼーション溶液は50%ホルムアミド、5X SSPE、5X Denhart溶液、0.5% SDS、およびサケ精子DNA(200mg/ml)からなる。 2.ハイブリダイゼーション後、フィルターを下記の条件で洗浄した: ・室温で2X SSPEおよび0.01% SDSで2回 ・42℃で2X SSPEおよび0.01% SDSで2回、ならびに ・50℃で0.1X SSPEおよび0.01% SDSで2回。 3.フィルターをオートラジオグラフィーにかけ、陽性シグナルに一致するプレ ート上の領域を単離した。HST38プールから1つの陽性クローン(HST 38-4-30)を 単離した。450塩基対のDNA断片を、その陽性クローンからHWBR-113Fプライマー およびHWBR-578Rプライマーを用いて増幅し、配列決定した。その配列は、その プラス ミドがHHT13DNA配列の373-374の位置に2塩基対(AG)を含むことを明瞭に示してい る。 HST 38-4-30クローンの完全長のインサートを、λgt10プライマーを用いて実施 例1に記載のとおりに増幅した。PCRで約1.4kbのDNA断片を増幅した。増幅された DNAを精製し、配列決定した。 実施例7完全長で機能を有するヒトGLP-2R cDNAのクローンの再構築および機能アッセイ HST 38-4-30クローンから増幅したDNAをKpnIおよびPvuIIで制限酵素消化して得 た700塩基対の断片、およびpHHT13-1 DNAをXhoIおよびPvuIIで制限酵素消化し て得た1.4kbのDNA断片を、KpnIおよびXhoIで制限酵素消化したpcDNA3に3方ラ イゲーション(three-way ligation)によってサブクローン化した。この新規のプ ラスミド構築物をpc3/HuGL2R-2と呼んだ。このようにして、ヒトGLP-2受容体の 完全長の配列を得た。 機能アッセイ: この新規のクローンをラットGLP-2Rクローン587と上述したやり方で比較した。 その結果は、そのクローンが機能を有するヒトGLP-2Rタンパク質をコードするこ とを示し、それがCOS細胞中でGLP-2処理に応答してのcAMP産生をもたらすことを 示していた(図8)。 実施例8GLP-2 受容体に対する抗体 1 .抗ペプチド抗体 ラットGLP-2受容体のN末端ペプチド(QTRENTTDIWQDESE)、C末端ペプチド(SEGDGSE TLQKLR)および細胞外ループ1(SHNSUSKRPDDESG)に対する抗ペプチド抗体をウサギ で作製した。 上述のとおり作製した血清の免疫細胞化学的分析により、この血清にはGLP-2受 容体に対する抗体が含まれ、該抗体はラットGLP-1受容体とは交差反応しないこ とが確認された。2 .融合タンパク質に対して作製されたGLP-2受容体に対する抗体 ラットGLP-2受容体のC末端領域(アミノ酸444-550)をコードするポリヌクレオチ ドを、pGEX-2T中のグルタチオンS-トランスフェラーゼ(GST)のC末端にスプライ スし、大腸菌SUREI株中で発現させた。上述のGLP-2 C末端断片をマルトース結合 タンパク質のC末端に融合させたものを用いて、アフィニティークロマトグラフ ィーでタンパク質を精製した。カクテルまたはプロテアーゼインヒビター(Boehr inger Mannheim)を用いてプロテアーゼによる分解を最小限に抑えた。 抗体の作製は通常はAntibodies:A laboratory manual,Harlow and Lane,Cold Spring Harbor Laboratory,1988に記載の方法に従って行った。簡単に記せば、 ウサギに抗体を作製させるためにGLP-2-GST融合タンパク質を次のように用いた 。初回は融合タンパク質100μgをフロイント完全アジュバント中に含むもので筋 肉内および皮下に複数箇所注射した。ブースター注射は、融合タンパク質100μg をフロイント不完全アジュバント中に含むものを筋肉内の複数箇所に、14,21,42 および56日目に行った。 抗血清はGLP-2-MBP融合タンパク質アフィニティーカラムを用いてアフィニティ ー精製した。免疫細胞化学分析により、これらの抗体がGLP-2受容体を特異的に 認識することが確認された。 均等物 上述の明細書は当業者が本発明を実施するために十分なものであると考えられる 。確かに、本発明を実施するための上述の方法について生化学、分子生物学また は 関連分野の当業者に自明の各種の改変は、後述の請求の範囲に包含されるものと する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 33/15 G01N 33/50 Z 33/50 33/566 33/566 C12N 5/00 B (31)優先権主張番号 08/845,546 (32)優先日 平成9年4月24日(1997.4.24) (33)優先権主張国 米国(US) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,LS,M W,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY ,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM ,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY, CA,CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,E S,FI,GB,GE,GH,GM,GW,HU,ID ,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ, LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD,M G,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT ,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL, TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,UZ,V N,YU,ZW (72)発明者 グプタ,アシュワニ,ケイ. カナダ国 エル5エヌ 6ワイ4 オンタ リオ,ミッシソウガ,ダンロビン ウェイ 7031 (72)発明者 ヴァイヤス,テヤル,ビー. カナダ国 エル5ビー 3ケイ1 オンタ リオ,ミッシソウガ,ライエル ドライブ 275 (72)発明者 マックコーラム,カーク カナダ国 エル5エル 1ピー8 オンタ リオ,ミッシソウガ,ピッチ パイン ク レセント 3918 (72)発明者 ファン,アーミ カナダ国 エム6エス 4ワイ8 オンタ リオ,トロント,サウスポート ストリー ト 20,アパートメント 418番

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.GLP-2受容体をコードする単離されたポリヌクレオチド。 2.配列番号12のアミノ酸67〜553のアミノ酸配列を有するヒトGLP-2受容体をコ ードする、請求項1に記載の単離されたポリヌクレオチド。 3.配列番号11のヌクレオチド318〜1780を含む、請求項2に記載の単離された ポリヌクレオチド。 4.配列番号2のアミノ酸67〜550のアミノ酸配列を有するラットGLP-2受容体を コードする、請求項1に記載の単離されたポリヌクレオチド。 5.配列番号1のヌクレオチド335〜1789を有する、請求項4に記載の単離され たポリヌクレオチド。 6.請求項3または5に記載のポリヌクレオチドと高ストリンジェンシー条件下 でハイブリダイズする、単離されたポリヌクレオチド。 7.少なくとも15個のヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドであって、請求項 1〜6のいずれかに記載のポリヌクレオチドと選択的にハイブリダイズするポリ ヌクレオチド配列を有する該オリゴヌクレオチド。 8.前記オリゴヌクレオチドのヌクレオチド配列が請求項3または5に記載のポ リヌクレオチドの1領域に完全に一致する、請求項7に記載のオリゴヌクレオチ ド。 9.前記オリゴヌクレオチドのヌクレオチド配列が請求項3および5に記載のポ リヌクレオチドに共通する1領域に完全に一致する、請求項7に記載のオリゴヌ クレオチド。 10.標識化形態の、請求項1〜6のいずれかに記載のポリヌクレオチドから選択 されるポリヌクレオチド、および請求項7〜9のいずれかに記載のオリゴヌクレ オチド。 11.GLP-2受容体をコードする、請求項1〜6のいずれかに記載のポリヌクレオ チド、および該ポリヌクレオチドの発現をために機能しうる形でそれに連結され た発現制御エレメントを含む組換えポリヌクレオチド。 12.請求項1〜6のいずれかに記載のポリヌクレオチドを発現しうる形 で細胞に組み込むことによって遺伝子工学的に作製された該細胞。 13.哺乳動物細胞である、請求項11に記載の細胞。 14.GLP-2受容体に選択的に結合する抗体。 15.組換えGLP-2受容体。 16.配列番号2のアミノ酸67〜553を含む、請求項15に記載のGLP-2受容体。 17.配列番号12のアミノ酸67〜550を含む、請求項15に記載のGLP-2受容体。 18.以下の工程を含む、GLP-2受容体リガンドの同定方法: (1)候補リガンドを請求項12に記載の細胞または該細胞から得た膜調製物と共 にインキュベートする工程;及び、次に (2)GLP-2受容体と候補リガンドとの結合が起こったかどうかを確認する工程。 19.請求項18に記載の方法によって同定されたGLP-2受容体リガンド。
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