JP2001504627A - 多段移動止め膜スイッチ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 改良された膜スイッチは多段移動止めを含む。一対の電気回路が膜スイッチにより完結されており且つ一対の屈曲部が前記膜上に位置付けられている。第１屈曲部は、第１のより低い挿入力により凹んで第１の回路を完結させ、第２屈曲部はさらなる挿入力によってのみ凹む。第２屈曲部は最後に凹んで第２の回路を完結する。本発明の膜スイッチは、操作者に、２つの回路の各々を明確に示し且つ該各回路の移動止めの感覚をもたらす。

Description

【発明の詳細な説明】 多段移動止め膜スイッチ 発明の背景 本発明は、少なくとも２つの電気回路が単一の膜（メンブレン）スイッチによ り完結される多段移動止め膜スイッチに関する。 電気式スイッチは現代の車両において益々多数利用されている。現代の車両の 操作者には多くの異なる制御選択肢が与えられており、そのため、さらに多くの 電気スイッチが必要とされる。車両用スイッチは概して幾つかの異なる機械部品 を含み、組立には幾分時間を要し且つ費用がかかる。さらに、幾つかの部品から なる機械式スイッチは、時々故障し易くもある。 一例として、一連の作動を受けて異なる所望のスイッチ機能を示すことができ るスイッチが知られている。スイッチの第１作動により窓を上方又は下方に完全 に移動する窓スイッチが知られている。スイッチの続く第２作動により窓を所望 の中間位置に停止させる。このタイプのスイッチは非常に複雑になり製造に費用 がかかる。 車両の組立者は、皆、複雑さ及び部品の費用の軽減を目標としている。従って 、より廉価で複雑でない電気スイッチが望ましい。 膜が緩和位置を有し、その位置にて膜が２つの電気接 触部材を非接触にしておく膜スイッチが知られている。膜スイッチは、操作者に より押されて電気接点を共に移動させることができる屈曲領域を有する。膜スイ ッチは従来技術の機械式スイッチよりも作業部品が少なく、そのため幾つかの望 ましい特性を有する。しかし、既知の膜スイッチは単一の回路を作動させるため に利用されているにすぎず、そのため、望ましい範囲よりも狭い範囲で利用され てきた。 発明の概要 本発明の開示された実施態様において、膜スイッチは少なくとも２つの移動止 め、すなわち屈曲領域を含み、そのためこのスイッチは少なくとも２つの回路を 選択的に完結することができる。本発明を２つの移動止め及び回路のみを含む実 施態様を用いて開示するが、追加の移動止め及び回路を付加することができるこ とを理解すべきである。本出願の発明の特徴において、膜は２つの屈曲部を含み 、第１屈曲部はボタンに対する挿入力により押し込まれ、それにより第１回路が 完結する。さらに操作者が挿入力を付与すると、第２の屈曲部が押し込まれて屈 曲し第２回路を完結させる。 好ましくは、第２回路は膜上に半径方向外側の位置に配置された電気接触要素 により完結する。操作において、操作者はスイッチボタンに挿入力を付与する。 最初に第１屈曲部が押し込まれ、第１接触部材が移動して、それと一致する回路 板の接点と接触する。その時点で第１回 路が完結する。 次に、もし操作者が第２回路を閉じることを望むならば、さらなる挿入力をス イッチボタンに付与して、第２屈曲部を押し込める。そこで、第２接触部材が移 動して、それと一致する回路板上の接触部材と接触し、第２回路が完結する。 本発明の多段移動止め膜スイッチは、第１回路が完結した時点、さらに第２回 路が完結した時点を操作者に明確に示すように明確な移動止めの感覚を操作者に もたらす。これは、第１回路の閉鎖のみを希望する操作者が誤って第２スイッチ を閉鎖しないように、スイッチに十分な挿入力が付与された時が操作者に明示さ れなければならないために重要である。 本発明のこれら及び他の特徴は以下に記載する詳細な説明及び図面により最良 に理解されるであろう。以下は図面の簡単な説明である。 図面の簡単な説明 図１は本発明の多段移動止め膜スイッチの図である。 図２は第１回路が閉じている状態の図１のスイッチを示す。 図３は両方の回路が閉じている状態の本発明のスイッチを示す。 好ましい実施態様の詳細な説明 本発明の多段移動止め膜スイッチ２０を図１に示す。膜２２はボタン面２４と ともに形成されている。第１接 点２６は膜２２の第１平坦部２７に位置づけられている。接点２６は回路板２９ 上に形成された接触部材２８の上方に位置づけられている。ここに概略的に示さ れているように、ボタン２４はハウジング３０を通って延在し、膜スイッチ２０ を備える車両又は他のシステムを操作する者にアクセス可能となっている。他の タイプの結合により操作者用スイッチをボタン２４に連結して操作者にボタンを 移動させるようにしてもよい。 第２接点３１は膜２２の平坦面３５に位置づけられており、回路板２９上に形 成された接点３２から離隔している。接点３１はボタン面２４の中心線上に配置 されていることが好ましい。第１屈曲領域３３は接点２６の半径方向外側に配置 され、第２屈曲領域３４は半径方向において接点３１と接点２６との間に配置さ れている。 本発明のスイッチは最小限の部品を用いて２つの回路を制御することができる 。接点はやや概略的に示されており、接点３２及び２８は、それぞれ接点３１及 び２６と接触したときに回路を完結することが理解されよう。 図２は本発明のスイッチ２０により閉じられた第１回路を示す。図に示すよう に、ボタン２４はハウジング３０に対して内側に押されている。接触部材２６が 移動して接点２８に接触する。屈曲部３３は屈曲位置３６に屈曲している。この 位置に達するために、第１のより低い挿入力が必要である。この図に示すように 屈曲位置３６へ移動できる屈曲部３３の設計及び製造は、膜スイッチ の分野の熟練者により可能である。単一の移動止め膜スイッチが開発されており 、そこで利用されている既知の屈曲技術は本発明の目的には十分である。図２に 示すように、接点３１及び３２は接触していないままであり、従って第２回路は 完結していない。 操作者が第２回路の完結を望む場合には、ボタン２４をさらに内側へ押す。屈 曲部３４は屈曲された配向３８に移動し、接点３１はここで接点３２と接触する 。これで第２回路が完結される。 操作者は、図２に示すように第１移動止めの完結を明確に示され、もし第２回 路の完結を望まないならば、挿入を停止するということがわかる。同時に、操作 者には、第２移動止めが完結されて第２回路を完結した時点が明確に示される。 スイッチ２０は、ボタン２４が解除されるまで図２及び図３に示す位置を維持す る。一度の解除で、屈曲領域はスイッチを図１の位置へ戻す。 本発明のスイッチの使用の可能性の一例として、第１移動止め及び回路を利用 して窓を完全に閉鎖又は開放された位置まで移動させることができる。第２回路 を利用して操作者が窓の運動を中問位置にて停止したい旨を示すことも可能であ る。単一の膜スイッチにこの二重のスイッチ能力を与えることにより、スイッチ 要素のための最小限の部品及び複雑性がもたらされる。 スイッチの配置がこの図に示されるようであることが好ましい。接点２６は、 ほぼ円筒状のリング、又は周方 向に離隔した接点であってもよい。第１屈曲部３３は第１接点２６の半径方向外 側にある。第２屈曲部３４は半径方向における第１接点２６と第２接点３１との 間にある。第２接点３１は第１接点２６からの半径方向内側にある。 本発明の好ましい具体例を開示したが、当業者は本発明の範囲内で幾つかの改 良ができることを認めるであろう。それゆえ、以下の請求の範囲を吟味して本発 明の真の範囲及び内容を決定すべきである。

【手続補正書】特許法第１８４条の４第４項 【提出日】平成９年１１月１２日（１９９７．１１．１２） 【補正内容】 請求の範囲 １． 少なくとも第１及び第２の屈曲部並びに少なくとも第１及び第２の膜接触 部材を有する膜本体を含み、前記膜本体は、前記膜本体上の前記第１及び第２膜 接触部材の各々と関連する回路電気接触部材に隣接して配置され、 前記第１及び第２屈曲部は、通常、前記第１及び第２膜接触部材が前記関連す る回路電気接触部材と接触しないように付勢されており、前記膜スイッチに掛か る力は最初に前記第１屈曲部を屈曲させて前記第１膜接触部材を前記関連する回 路電気接点に接触させ、前記第１膜接触部材は前記関連する回路電気接点と接触 し且つ車両部品が第１の方法で移動するように作動させ、さらなる挿入力は、前 記第２屈曲部を屈曲させて前記第２膜接触部材がそれと関連するスイッチ接触部 材と接触することを可能にし、前記第２膜接触部材は前記関連するスイッチ接触 部材と接触し且つ車両部品を前記方法とは別個の第２の方法で移動するように作 動させ、且つ 前記第２屈曲部は、前記第１屈曲部が最初に移動して、前記第１膜接点をそれ と関連する回路接触部材と接触させるように屈曲するために、前記第１屈曲部が 屈曲するより大きな挿入力を必要とするようにした膜スイッチ。 ２． 前記第２膜接触部材が、前記第１膜接触部材の半径方向内側に配置されて いる請求項１に記載の膜スイッ チ。 ３． 前記第１屈曲領域が、前記第１膜接触部材の半径方向外側にある請求項２ に記載の膜スイッチ。 ４． 前記第２屈曲領域が、半径方向において前記第１膜接触部材と前記第２膜 接触部材との間にある請求項３に記載の膜スイッチ。 ５． ボタン面が前記膜本体上にほぼ中心位置に形成され、前記ボタン面が操作 者に、挿入力を付与するための位置をもたらす請求項１に記載の膜スイッチ。 ６． 前記第２膜接触部材が前記ボタン面の中心に位置合わせされている請求項 ６に記載の膜スイッチ。 ７． 前記回路電気接触部材が回路板上に取り付けられている請求項１に記載の 膜スイッチ。 ８． 第１及び第２屈曲部並びに第１及び第２膜電気接点を有し且つ回路板に隣 接して配置された膜スイッチであって、前記回路板が、前記第１及び第２膜電気 接点の各々に対して関連する回路電気接点を備えるように膜スイッチを設ける段 階と、 前記膜に挿入力を付与して、前記第１屈曲部を凹ませ且つ前記第１膜接触部材 を前記関連する回路接点に接触させ、前記第１膜接触部材は前記関連する接触部 材と接触し且つ車両部品を第１の方法で移動させる段階と、 さらなる挿入力を付与して前記第２屈曲領域を凹ませ且つ前記第２膜接触部材 を移動させて前記回路板上の前記関連する回路接点に接触させ、前記第２膜接触 部材は それと関連する回路接点と接触し、且つ前記車両部品を前記第１の方法と異なる 第２の方法で移動させる段階と、を含むスイッチング方法。 ９． 第２屈曲部の半径方向外側に配置された第１屈曲部と、半径方向において 前記第１及び第２屈曲部の間に配置された第１電気膜接触部材と、前記第２屈曲 部の半径方向内側に配置された第２電気膜接触部材とを有する膜本体と、 前記第１及び第２電気膜接触部材と関連し且つ前記膜本体と隣接して配置され た第１及び第２電気回路部材を有する回路板とを含み、 前記第１及び第２膜接触部材は、通常、前記第１及び第２回路接触部材から離 れるように前記屈曲部により付勢され、前記第１及び第２屈曲部は屈曲を生じる ために必要な明確な挿入力を有して、第１のより低い力が付与されると前記第１ 屈曲部が凹んで前記第１電気膜接触部材を移動させて前記第１電気回路接点と接 触させるようにし、前記第１電気回路接点と接触する前記第１電気膜接点は、車 両部品を第１の方法で移動させ、一方で前記第２屈曲部は、前記第２電気膜接点 を前記第２電気回路接点と接触しないままにしておき、さらなる挿入力は、前記 第２屈曲部を、また、屈曲させ且つ前記第２電気膜接触部材を前記第２電気回路 接点と接触させ、前記第２電気回路接点と接触する前記第２電気膜接触部材が、 車両部品を前記第１の方法と別個の第２の方法で移動させ るようにした膜スイッチ。 １０． 車両部品が車両用窓である請求項１に記載の膜スイッチ。 １１． 前記窓を第１の方法で移動させる前記第１膜接点の作動を用いて窓を完 全に閉鎖又は完全に開放するまで移動させ、窓を第２の方法で移動させるための 第２膜接触部材の作動を用いて、操作者が前記スイッチの解除により窓の移動を 中間位置で停止させることを可能にする請求項１０に記載の膜スイッチ。 １２． 車両部品が車両用窓である請求項９に記載の方法。 １３． 前記窓を第１の方法で移動させる前記第１膜接点の作動を用いて窓を完 全に閉鎖又は開放するまで移動させ、窓を第２の方法で移動させるための第２膜 接触部材の作動を用いて、操作者が前記スイッチの解除により窓の移動を中間位 置で停止させるようにした請求項１３に記載の方法。 １４． 前記第２屈曲部が、前記第１屈曲部が最初に移動して前記第１膜接点を それと関連する回路接触部材と接触させるようにするために、前記第１屈曲部が 屈曲するよりも大きな挿入力を必要とする請求項９に記載の方法。 １５． 車両部品が車両用窓である請求項１０に記載の膜スイッチ。 １６． 前記窓を第１の方法で移動させる前記第１膜接 点の作動を用いて窓を完全に閉鎖又は開放するまで移動し、窓を第２の方法で移 動させるための第２膜接触部材の作動を用いて、操作者が前記スイッチの解除に より窓の移動を中間位置で停止させるようにした請求項１５に記載の膜スイッチ 。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 少なくとも第１及び第２の屈曲部並びに少なくとも第１及び第２の膜接触 部材を有する膜本体を含み、前記膜本体が、前記膜本体上の前記第１及び第２膜 接触部材の各々と関連する回路電気接触部材に隣接して配置され、 前記第１及び第２屈曲部は、通常、前記第１及び第２膜接触部材が前記関連す る回路電気接触部材と接触しないように付勢されており、前記膜スイッチに掛か る力は最初に前記第１屈曲部を屈曲させて前記第１膜接触部材を前記関連する回 路電気接点に接触させ、さらなる挿入力は、前記第２屈曲部を屈曲させて前記第 ２膜接触部材がそれと関連するスイッチ接触部材と接触するようにした膜スイッ チ。 ２． 前記第２の膜接触部材が、前記第１膜接触部材の半径方向内側に配置され ている請求項１に記載の膜スイッチ。 ３． 前記第１屈曲領域が前記第１膜接触部材の半径方向外側にある請求項２に 記載の膜スイッチ。 ４． 前記第２屈曲領域が、半径方向において前記第１膜接触部材と第２膜接触 部材との間にある請求項３に記載の膜スイッチ。 ５． 前記第２屈曲部が屈曲のために前記第１屈曲部よりもより大きい挿入力を 必要とし、それにより前記第１ 屈曲部が最初に移動して前記第１膜接触部材をそれと関連する回路接触部材に接 触させる請求項１に記載の膜スイッチ。 ６． ボタン面が前記膜本体上にほぼ中心位置に形成され、前記ボタン面が操作 者に、挿入力を付与するための位置をもたらす請求項１に記載の膜スイッチ。 ７． 前記第２膜接触部材が前記ボタン面の中心に位置合わせされている請求項 ６に記載の膜スイッチ。 ８． 前記回路電気接触部材が回路板上に取り付けられている請求項１に記載の 膜スイッチ。 ９． 第１及び第２屈曲部並びに第１及び第２膜電気接点を有し且つ回路板に隣 接して配置された膜スイッチであって、前記回路板が、前記第１及び第２膜電気 接点の各々に対して関連する回路電気接点を備えるように膜スイッチを設ける段 階と、 前記膜に挿入力を付与して、前記第１屈曲部を凹ませ且つ前記第１膜接触部材 を前記関連する回路接点に接触させる段階と、 さらなる挿入力を付与して前記第２屈曲領域を凹ませ且つ前記第２膜接触部材 を移動させて前記回路板上の前記関連する回路接点に接触させる段階と、 を含むスイッチング方法。 １０． 第２屈曲部の半径方向外側に配置された第１屈曲部と、半径方向におい て前記第１及び第２屈曲部の間に配置された第１電気膜接触部材と、前記第２屈 曲部の 半径方向内側に配置された第２電気膜接触部材とを有する膜本体と、 前記第１及び第２電気膜接触部材と関連し且つ前記膜本体と隣接して配置され た第１及び第２電気回路接触部材を有する回路板とを含み、 前記第１及び第２膜接触部材は、通常、前記屈曲部により前記第１及び第２回 路接触部材から離れるように付勢され、前記第１及び第２屈曲部は、屈曲を生じ るために必要な明確な挿入力を有して、第１のより低い力が付与されると、前記 第１屈曲部が凹んで前記第１電気膜接触部材を移動させて前記第１電気回路接点 と接触させ、一方で前記第２屈曲部は、前記第２電気膜接点を前記第２電気回路 接点と接触させないままにしておき、さらなる挿入力は、前記第２屈曲部を、ま た、屈曲させ且つ前記第２電気膜接触部材を前記第２電気回路接点と接触させる ようにした膜スイッチ。