JP2001504097A - P2yレセプターアンタゴニスト - Google Patents

P2yレセプターアンタゴニスト

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JP2001504097A JP52080798A JP52080798A JP2001504097A JP 2001504097 A JP2001504097 A JP 2001504097A JP 52080798 A JP52080798 A JP 52080798A JP 52080798 A JP52080798 A JP 52080798A JP 2001504097 A JP2001504097 A JP 2001504097A
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ザ・ユニヴァーシティ・オブ・ノース・キャロライナ・アト・チャペル・ヒル
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Abstract

(57)【要約】 ATPおよびUTPから誘導される新規P2Yレセプターアンタゴニストが記載されている。P2Yレセプターにおいて競合的アンタゴニスト活性を有するP2Yレセプターアンタゴニストは、特に、P2Y1レセプターに選択的に結合するP2Yレセプターアンタゴニストと記載される。本明細書には、生物学的サンプル中のP2Yレセプターを検出する方法も記載されている。

Description

【発明の詳細な説明】 P2Yレセプターアンタゴニスト 連邦支持の記述 本発明は、国立予防衛生研究所のアメリカ公衆衛生局からの認可番号GU38213 、GM29536およびHL54889のもと、政府支持により行われた。政府は、本発明の一 定の権利を有する。 関連出願 本発明は、1996年10月30日に出願された米国仮出願60/029,855号の優先権を主 張する。 発明の分野 本発明は、P2Yプリンレセプターのアンタゴニストである化合物に関し、特に 、P2Yプリンレセプターにおいて競合的アンタゴニスト活性を有するアンタゴニ ストに関する。 発明の背景 細胞外アデニンおよびウリジンヌクレオチドは、Gタンパク質結合性イオンチ ャネルレセプター及びリガンド作動性イオンチャネル(ligand-gated ion channe l)レセプターの種々の集合により広範囲の生理学的反応を制御する。G.Burnsto ck著,Prog.Biochem.Pharmacol.第16巻,141頁〜154頁(1980年);G.R.Dubyak ,G.R.,およびC.EI-Moatassim著,Am.J.Physiol.第265巻,C577頁〜C606頁 (1993年);T.K.Hardenら著.,Ann.Rev.Pharmacol.Toxicol.第35巻,541頁〜 579頁(1995年)参照。複数レセプターサブタイプの詳細な解析は、初めに、ヌク レオチド類似体への組織およびアゴニスト特異的な生理学的反応から生じた。し かしながら、アデニンおよびウリジンヌクレオチドに反応する分子種の複雑さが 、 近年、約12の異なるP2レセプター遺伝子のクローニングのレポートにおいて強調 されている。T.K.Hardenら著.,Ann.Rev.Pharmacol.Toxicol.第35巻,541 頁〜579頁(1995年).;B.B.Fredholm著,Pharmacol.Rev.第46巻,143頁〜156頁 (1994年)を参照。P2レセプターの薬理学的および遺伝学的な特徴づけに続いて、 ATPが、神経および多くの他の組織から放出された細胞外シグナル分子として広 く受け入れられている。B.B.Fredholmら著.,Pharmacol.Rev.第46巻,143頁 〜156頁(1994年)。アデニンヌクレオチドが、P2Yスーパーファミリーのリガンド 作動性イオンチャンネルおよびP2YスーパーファミリーのGタンパク質結合性レセ プターの両方を活性化する。M.P.Abbracchioら著.,Pharmacol.Therap.第64 巻,445頁〜475頁(1994年)。さらに、ウリジンヌクレオチドは、P2Yレセプターの 特定のサブタイプにおいてアゴニストとして作用する。S.E.O'Connorら著.,Tr ends.Pharmacol.Sci.第12巻,137頁〜141頁(1991年);J.M.Boeynaemsら著., P2 Purinoreceptors:Iocalization,Function and transduction mechanisms,( John Wiley & Sons,Chichester,England)(Ciba Foundation Symposium 198)26 6頁〜277頁(1996年)。 細胞外ATPは、多数の生理学的機能の制御の原因であると知られているので、 ヌクレオチドにより活性化されるレセプターへの特異的な競合的レセプターは、 価値のある治療用途の可能性を有している。P2レセプター中に選択性を示すアデ ニンヌクレオチド類似体の同定が進歩したが、これらのレセプターのアンタゴニ ストの有用性は制限されている。反応性ブルー2およびスラミンの二つの化合物 が、一般的P2レセプターアンタゴニストとして利用されていた。近年、ピリドキ サルリン酸類似体であるPPADSが、特定のP2レセプターの競合的アンタゴニスト としての選択性を示すことが報告された。G.Lambrechtら著,Eur.J.Pharmaco l.第217巻,217頁〜219頁(1992年));A.U.Ziganshinら著,Br.J.Pharmacol. 第110巻,1491頁〜1495頁(1993年)。化合物2-プロピルチオ-β,γ-ジフルオロメ チレン -D-ATPが、血小板上のADPレセプターの比較的親和性の高いアンタゴニストであ ることも報告された。R.G.Humphriesら著.,Trends Pharmacol.Sci.第16巻, 179頁〜181頁(1995年);R.G.Humphriesら著.,Br.J.Pharmacol.第113巻,105 7頁〜1063頁(1994年)。しかしながら、これらの分子の大部分が、アデニンヌク レオチド制御レセプターシグナルに関係しない広範囲のタンパク質と相互反応す る点において不利なことに非選択的である。発明の要約 本発明は、P2Yレセプターの部分的アゴニスト(および結果的に、競合的アン タゴニスト)であるとわかったATPおよびUTPの2'-ホスフェートおよび3'-ホスフ ェート誘導体の初期の発見に基づくものである。特に、アデノシン3',5'-ビスホ スフェートおよび2',5'-ビスホスフェートは、P2Y1レセプターにおいて競合的ア ンタゴニストとして作用することがわかった。この群の類似体の一部が、ヒトP2 Y1レセプターにおける部分的アゴニスト活性無しに潜在的な競合的アンタゴニス ト活性を有することが最近発見された。通常、これらの化合物は、例えば、ホス フェート基およびリボース基上のアデニン環の2-位、6-位および8-位において種 々の構造的修飾を含む2'-デオキシアデノシンビスホスフェートおよび3'-デオキ シアデノシンビスホスフェートおよび2'-デオキシウリジンビスホスフェートお よび3'-デオキシウリジンビスホスフェートの類似体であると記載することがで きる。重要なことに、本発明の化合物は、ATPよりも、P2Y1レセプターとの相互 作用の親和性が明らかに高く、他の4つのGタンパク質結合性P2レセプターサブタ イプを超えて、P2Y1レセプターへの絶対的選択性を示す。 すなわち、本発明の第1の態様は、下記式Iで示される新規化合物および薬学 的に許容できるその塩である。 式中、 mは1、2または3であり、1が好ましく、 nは1、2または3であり、1が好ましく、 pは0または1であり、1が好ましく、 qは0、1、2または3であるが、pが0の場合には、qは0でなく、 R1はH、低級アルキル、ハロゲン、アルコキシおよびアルキルチオからなる群 より選択され、Hが好ましく、 R2はヒドロキシ、ハロゲン、アルキルチオ、低級アルキル、置換低級アルキル および-NR'R''からなる群より選択され、ここでR'およびR''は、H、低級アルキ ル、アロイル、アルコキシ、置換低級アルキル、アルコキシおよびアルコキシア ルキルからなる群より、それぞれ独立に選択され、 R3はH、ハロゲンおよび低級アルキルからなる群より選択され、Hが好ましく、 R4はHおよび低級アルキルからなる群より選択され、Hが好ましく、 X1はO、S、NおよびCH2からなる群より選択され、Oが好ましく、 X2、X3およびX4は、H、ヒドロキシ、アミノ、低級アルキル、ハロゲン、アル コキシ、ホスフェート、チオホスフェート、カルボキシレートおよびニトロから な る群より、それぞれ独立に選択されるか、またはX2およびX3が一緒になってシク ロホスフェートを形成し、ホスフェートが好ましい。 本発明の第2の態様は、下記式IIで示される新規化合物および薬学的に許容で きるその塩である。 式中、 mは1、2または3であり、1が好ましく、 nは1、2または3であり、1が好ましく、 pは0または1であり、1が好ましく qは0、1、2または3であるが、pが0の場合には、qは0でなく、 R1はH、低級アルキルおよびハロゲンからなる群より選択され、Hが好ましく、 R2はHおよび低級アルキルからなる群より選択され、Hが好ましく、 X1はO、S、NおよびCH2からなる群より選択され、Oが好ましく、 X2、X3およびX4は、H、ヒドロキシ、アミノ、低級アルキル、ハロゲン、アル コキシ、ホスフェート、チオホスフェート、カルボキシレートおよびニトロから なる群より、それぞれ独立に選択されるか、またはX2およびX3が一緒になってシ クロホスフェートを形成し、ホスフェートが好ましい。 本発明の第3の態様は、P2Yレセプターを含むと思われる生物学的サンプル中の P2Yレセプターを検出する方法であって、P2Yレセプターに選択的に結合する本発 明の化合物に前記生物学的サンプルを接触させるステップと、つづいて、生物学 的サンプル中のレセプターへP2Yレセプターに結合している化合物の結合の有無 を検出するステップとを含んでなる方法である。ここで、結合の存在はP2Yレセ プターが存在することを示す。 本発明のさらなる態様は、細胞外アデニンまたはウリジンと相互作用するシグ ナルタンパク質を干渉する化合物による治療に反応する疾患(ATP誘発性血管収 縮、膀胱疾患、前立腺疾患、甲状腺機能亢進、高インシュリン血症、および副腎 皮質ホルモンの過剰生産に特徴付けられる疾患を含む)を治療する方法であって 、そのような治療を必要としている患者に、前述のような本発明の化合物を、疾 患の治療に充分な量で添加するステップを含んでなる方法である。 本発明の最後の態様は、細胞外アデニンまたはウリジンヌクレオチドにより利 用されるシグナルタンパク質を干渉する化合物による治療に反応性であることに より特徴付けられる疾患の治療において有用な薬剤組成物であって、薬学的に許 容できるキャリアー中に本発明の化合物または薬学的に許容できるその塩を疾患 の治療に充分な量で含んでなる組成物である。 本発明の前記および他の目的および態様を、本明細書の図および、下記の明細 書により詳細に説明する。 図面の簡単な説明 図面において、データは2回または3回検定の平均であり、その結果は、少なく とも3回繰り返された実験において得られたものを表す。 図1は、シチメンチョウ赤血球膜によるイノシトール脂質加水分解への硫酸塩 置換アデニンヌクレオチド類似体の効果を示すグラフである。示された濃度の2M eSATP(黒丸)、アデノシン3'-ホスフェート,5'-ホスホスルフェート(白丸)、ADP( 白ひし形)、およびアデノシン5'-ホスホスルフェート(黒ひし形)が、シチメンチ ョ ウ赤血球膜によるイノシトール脂質の加水分解を刺激する性能は、後で例3にお いて説明するように決定した。 図2は、シチメンチョウ赤血球におけるホスホリパーゼCのP2Yレセプター を介した活性化に対するアデノシン3'-ホスフェート,5'-ホスホスルフェートの 効果を示すグラフである。[3H]イノシトール標識化シチメンチョウ赤血球膜を、 1nM(白丸)、3nM(黒ひし形)、10nM(白ひし形)、30nM(黒三角)、100nM(白三角)、3 00nM(黒四角)および1000nM(白四角)の2MeSATPの存在下または非存在下(黒丸)に 、指示された濃度のアデノシン3'-ホスフェート,5'-ホスホスルフェートと共に インキュベートした。 図3は、アデノシン3'-ホスフェート,5'-ホスホスルフェートおよびアデノシン 3',5'-ビスホスフェートによるP2Yレセプターの2MeSATPを介した活性化の競合的 抑制を示すグラフである。[3H]イノシトール標識化シチメンチョウ赤血球膜を、 0.1μM(白丸)、0.3μM(黒三角)、1μM(白三角)、3μM(黒四角)、10μM(白四角) 、30μM(黒円)、100μM(白円)、300μM(黒ひし形)および1000μM(白ひし形)のア デノシン3'-ホスフェート,5'-ホスホスルフェート(パネルA)またはアデノシン3' ,5'-ビスホスフェート(パネルC)の存在下または非存在下(黒円)に、指示された 濃度の2MeSATPと共にインキュベートした。アデノシン3'-ホスフェート,5'-ホス ホスルフェートまたはアデノシン3',5'-ビスホスフェートのみにより誘発された イノシトールホスフェートの蓄積量を、指示濃度の2MeSATPの存在下の場合の蓄 積量から引いた。パネルAおよびCに示すデータのシルド(Schild)回帰分析をパネ ルBおよびDにそれぞれ示す。 図4は、シチメンチョウ赤血球膜におけるβ-アドレナリンレセプターによるホ スホリパーゼCの活性化に対するアデノシン3',5'-ビスホスフェートの効果を示 すグラフである。イソプロテレノール10μMの存在下(黒ひし形)または非存在下( 白ひし形)においてイノシトールホスフェートの蓄積を刺激する、指示濃度のア デノシン3',5'-ビスホスフェートの性能を、後で例8に記載するように決定した 。 図5は、アデノシン3',5'-ビスホスフェートが、1321N1ヒト星状細胞腫細胞に おいて安定して発現されるヒトP2Y1レセプターにおけるアゴニスト活性のない競 合的アンタゴニストであることを示すグラフである。パネルAにおいて、細胞を 、10nM(黒ひし形)、30nM(黒三角)、100nM(白三角)、300nM(黒四角)および1000nM (白四角)の2MeSATPの存在下または非存在下(白丸)に、指示された濃度のアデノ シン3',5'-ビスホスフェートと共にインキュベートした。パネルBにおいて、132 1N1細胞中におけるホスホリパーゼCの活性化に対する2MeSATPの濃度依存性を、 0.3μM(白ひし形)、1μM(黒三角)、3μM(白三角)、10μM(黒四角)、30μM(白四 角)、100(黒ひし形)および300μM(白円)のアデノシン3',5'-ビスホスフェート の存在下または非存在下(黒丸)において決定した。パネルCは、パネルBに示すデ ータのシルド回帰分析を示す。傾きの値は、一定値からあまり変わらない。 図6は、C6細胞のアデニリルシクラーゼ結合性P2Yレセプターに対する、アデノ シン3',5'-ビスホスフェートのアゴニストまたはアンタゴニスト作用を示すグラ フである。イソプロテノール刺激性の環状AMP蓄積を抑制する指示濃度の2MeSATP の性能(パネルA)、または10μMイソプロテレノール(白ひし形)または10μMイソ プロテレノール+1nMの2MeSATP(黒ひし形)が誘発する環状AMPの蓄積の反応に作 用するアデノシン3',5'-ビスホスフェートの性能(パネルB)を例10に記載のよう に研究した。 図7は、シチメンチョウ赤血球膜におけるホスホリパーゼCに対するデオキシ アデノシンビスホスフェート誘導体の効果を示すグラフである。イノシトールホ スフェート形成の濃度依存刺激、および化合物2'-デオキシアデノシン-3',5'- ビスホスフェート(化合物4)(三角)および3'-デオキシアデノシン2',5'-ビスホ スフェート(化合物17)(円)によるその刺激を観察した。[3H]イノシトール標識化 赤血球の膜を、指示濃度の4および17の単独(白)または10nMの2-MeSATPとの組 み合わ せ(黒)の存在下において30℃で5分間インキュベートした。 図8は、アデノシンおよび2'-デオキシアデノシンビスホスフェート誘導体のN6 -アルキル類似体の、シチメンチョウ赤血球膜におけるアゴニスト刺激性ホスホ リパーゼCに対する作用を示すグラフである。[3H]イノシトール標識化赤血球の 膜を、10nMの2-MeSATP、および指示濃度の化合物2'-デオキシ-N6-メチルアデノ シン3',5'-ビスホスフェート(化合物9,四角)、2'-デオキシ-N6-エチルアデノシ ン-3',5'-ビスホスフェート(化合物10,三角)、2'-デオキシ-N6-プロピルアデ ノシン-3',5'-ビスホスフェート(化合物11,ひし形)、2'-デオキシ-N6-ジメチル アデノシン3',5'-ビスホスフェート(化合物13,アスタリスク)および2'-デオキ シ-N6-アミノヘキシルアデノシン-3',5'-ビスホスフェート(化合物23,円)の存 在下において30℃で5分間インキュベートした。 図9は、対照(円)、または0.1μM(ひし形)、0.3μM(三角)、1μM(四角)、3μM (アスタリスク)、10μM(十字)および30μM(X)の化合物2'-デオキシ-N6-メチルア デノシン3',5'-ビスホスフェート(化合物9)の存在下における、P2Y1アゴニスト2 MeSATPの対数投与量反応曲線を示すグラフである。アゴニスト対数投与量反応曲 線を右側に平行移動させると、化合物9の競合的アンタゴニスト活性が指示され る。データは、2MeSATPの対数モル濃度の関数としての[3H]イノシトールホスフ ェート(最大値に対する%)を示す。 図10は、図9に示すデータのシルド回帰を示す。図10において、アンタゴニス ト(化合物9)の増加濃度(投与量比として)での存在下または非存在下における 等反応を示すアゴニスト(2MeSATP)濃度の比の計算値を、化合物9の対数濃度( モル)に対する対数(投与量比-1)の関係としてプロットした。シルド回帰によ り形成された直線の傾きが約1(傾き=0.912)であることにおいて、化合物9 は、P2Y1レセプターの競合的アンタゴニストであると示される。 図11は、化合物9のP2Y1レセプターへの選択的な結合および特異性を示すグラ フである。クローニングされたヒトP2Y1(左端)、P2Y2(左から2番目)、P2Y4 (右から2番目)またはP2Y6(右端)レセプターを発現する1321N1ヒト星状細胞 腫細胞におけるイノシトールホスフェートの蓄積を、本明細書に開示された化合 物9の存在下(斜線棒)または非存在下(白棒)に測定した。化合物9の存在は 、P2Y2およびP2Y6を発現する細胞におけるイノシトールホスフェートの蓄積に作 用を及ぼさず、P2Y4レセプターを発現する細胞において検出されるイノシトール ホスフェートの量の増加に僅かな作用を有していたが、化合物9の存在は、P2Y1 を発現する細胞中におけるイノシトールホスフェートの発生を完全に阻害した。 この結果は、化合物9がP2Y1レセプターに選択的に結合し、さらに化合物がP2Y1 レセプターの潜在的アンタゴニストであることを示す。 発明の詳細な説明 本発明を以下において、好ましい態様を示してより詳しく説明する。しかしな がら、本発明は、異なる形式で実施してよく、本明細書に示す態様に限定される と解すべきでない。むしろ、これらの態様は、その開示により当業者が本発明の 範囲を充分に理解するために提供される。 プリン(purinergic)レセプターは、本明細書ではIUPHAR Nomenclature Comm itteeの指針に従って呼ばれ、Gタンパク質結合性ヌクレオチドレセプターはP2Y レセプターと表され、サブファミリーにおけるレセプターは、機能的レセプター の配列が公に利用できるようになった年代順を反映する数により表わされる。B .B.Fredholmら著,Pharmacol.Rev.第46巻,143頁〜156頁(1994年)を参照。し かしながら、Changら著(J.Biol.Chem.第270巻,26152頁〜26158頁(1995年))に よりクローニングされたレセプターは、配列が公開された3番目の機能的P2Yレセ プターであっても、P2Y6レセプターと呼ばれる。P2Y6レセプターは、以前は文献 においてP2Uプリンレセプターと呼ばれていた。 本明細書でで用いられる用語である「低級アルキル」は、広義に解されるべき であり、C1〜C4の鎖状、分岐、飽和、不飽和、環状および非環状アルキルを含む が、これらに限定されない。ハロゲン化アルキル(例えば、フルオロアルキル、 クロロアルキル)もこの定義に含まれる。「アルコキシ」という用語は、式-OR で表される残基と定義され、ここでRは、例えば、前述のような低級アルキルを 表す。フルオロアルコキシドのようなハロゲン化アルコキシ基もこの定義に含ま れる。本明細書で用いられる「アミノ」という用語は、NR'R"を表し、ここでR' およびR"は、2または前述の低級アルキルから独立に選択され、すなわち-NH2、 -NHCH3、-N(CH3)2等である。本明細書で用いられる「アルキルチオ」という用語 は、式-SRで表される残基を意味し、ここでRは、例えば、前記低級アルキルを表 す。「ハロゲン」という用語は、-Fl、-Cl、-Brおよび-Iからなる群より選択さ れる残基を意味する。本明細書で具体的に定義していない用語は、当該分野で通 常理解される意味を与えるものである。 本明細書で用いられる「アゴニスト」という用語は、生理学的レセプターに結 合し、内因性制御化合物の作用を模倣する化合物を意味する。生理学的レセプタ ーに結合し、(すなわち、アゴニスト結合部位について競合することにより)内 因性アゴニストの結合の抑制または干渉をもする化合物を、通常、本明細書にお いて「アンタゴニスト」と呼ぶ。アンタゴニストにより引き起こされる抑制を、 アゴニストの濃度の増加により超えることができ、究極的に同じ最大効果を達成 する場合、本明細書において、アンタゴニストは「競合的アンタゴニスト」と呼 ぶ。 本発明は、新規化合物、および、新規化合物および既知の化合物の両方を用い る方法に関する。本発明の化合物(以下、「活性化合物」と呼ぶ)を例示する化 合物は、先に発明の開示において挙げられた式Iおよび式IIで示される化合物、 およびその薬学的に許容できる塩を含む。本発明の新規化合物は、前記式Iで定 義されるものであり、R1、R3およびR4がそれぞれHであり、mとnとpとがそれ ぞ れ1であり、qが1、2または3であり、X1が0であり、X4がホスフェートであ り、X2およびX3がそれぞれヒドロキシ、Hまたはホスフェートであるか、または 一緒になってシクロホスフェートである場合には、R2は-NH2でない。本発明の新 規化合物は、前記式IIで示される化合物も含み、R1およびR2がHであり、pとm とnとがそれぞれ1であり、qが1、2または3であり、X1が0である場合には 、X2およびX3はHでなく、X2およびX3は-OHでなく、およびX2およびX3は一緒なっ てシクロホスフェートを形成しない。 本発明の好ましい化合物は、化合物の2'位および3'位(式IおよびII中のR2お よびR3)がデオキシである式Iおよび式IIの化合物である。本発明の他の好まし い化合物は、R2が-R'R"、R'がHおよびR"が低級アルキルである式Iの置換N6類似 化合物である。 特に好ましい化合物は、下記表1中に示され、化合物番号により確認されるデ オキシアデノシン系化合物である。表1中に示される一般構造式中において、Xは 0である。 表1 潜在的P2Y1レセプターアンタゴニストとして合成された新規アデニンヌクレオチ ドの化学的構造 本発明の活性化合物は、前記式Iおよび式IIの化合物のアデノシンおよびウリ ジン2'-スルホネート誘導体および3'-スルホネート誘導体、および前記式Iの化 合物のアデノシンおよびウリジン2'-ボレート誘導体および3'-ボレート誘導体も 含む。 既知であるが、それにも拘わらず本発明の方法の実施において有用である化合 物は、市販されているか、または、当業者に知られている技術により製造するこ とができる。本発明の新規化合物は既知の手順または当業者に明らかなその変形 例により製造することもできる。一般的に、J.L.Boyerら著,Br.J.Pharmaco l.第116巻,2611頁〜2616頁(1995年);J.L.Boyerら著,J.Biol.Chem.第264巻 ,884頁〜890頁(1989年);B.Fischerら著,J.Med.Chem.第36巻,3937頁〜3946 頁(1993年)が参照される。例えば、前記表1中の化合物(化合物4〜22)を合成する ために、適当な出発ヌクレオチドをまず購入または合成し、次にリン酸化または チオリン酸化する。2'-デオキシ-2-メチルチオアデノシン、8-ブロモ-2'-デオキ シアデノシン、N6-エチル2'-デオキシアデノシンおよびN6-プロピル2'-デオキシ アデノシンおよび3'-デオキシ-N6-メチルアデノシンのような幾つかの中間体を 、当業者は公開された手順により調製することができる。例えば、L.F.Christ ensenら著.,J.Med.Chem.第15巻,735頁〜739頁(1972年);M.Ikeharaら著.,in Nucleic Acid Chemistry;(L.B.Townsend and R.S.Tipson編,John Wiley an d Sons:New York,1978年)(U巻,837頁〜841頁);E.M.van der Wendenら著.,J. Med.Chem.第38巻,4000頁〜4006頁(1995年);V.Nair,Synthesis 670頁〜672頁 (1982年)を参照。 2'-および3'-デオキシアデノシンおよびその類似体のリン酸化は、オキシ塩化 リン(または塩化チオホスホリル)、リン酸トリメチルおよびProton SpongeRを 氷浴中で用いて、図式Iに示すように単一工程で達成することができる。 反応は、典型的には、1時間後に完了し、緩衝液(例えば、重炭酸トリメチル アンモニウム)の添加により急冷することができる。得られる混合物は、当業者 の希望および一般的知識により凍結乾燥することができる。本発明の化合物の精 製は、例えば、水/重炭酸アンモニウムの直線的勾配(0.01〜0.5M)を使用する Sephadexイオン交換カラムを用いて実施することができる。本発明のリン酸化ヌ クレオチドの化学的構造は、当業者に知られている1H-NMRおよび31P-NMR技術、 および高解像度質量分光分析を用いて確認することができる。1H-NMRを用いて、 5'-位および2'-位(または3'-位)におけるリボースプロトンの化学的シフトをモ ニターし、リン酸化前後にそれらを識別することができる。ビスリン酸化の存在 は、31P-NMRスペクトル中の二つのホスフェートシグナルにより示される。 本発明の活性化合物は、そのものとしてまたは薬学的に許容できる塩として、 調製、利用および/または投与することができる。そのような薬学的に許容でき る塩は、例えば、ナトリウム塩またはカリウム塩のようなアルカリ金属塩、アル カリ土類金属塩、アンモニウム、または式NX4 +(ここで、XはC1〜C4アルキル基を 表す)で示されるテトラアルキルアンモニウム塩を含む。薬学的に許容できる塩 は、本明細書では、親化合物の所望の生物学的活性を維持するが、所望の毒物学 的作用は付与しない塩であると定義される。 本発明の活性化合物は、標的組織中の細胞外アデニンおよびウリジンヌクレオ チドおよびP2レセプターの生理学的役割を詳細に解析するのに有用である。従っ て、本発明の方法は、P2Yレセプターを含むことが予想される生物学的サンプル 中のP2Yレセプターの有無を検出する方法である。そのような方法は、本発明の 活性化合物にP2Yレセプターを結合させ得る条件下で、P2Yレセプターに特異的に 結合することのできる本発明の活性化合物に、P2Yレセプターを含むことが予想 される生物学的サンプルを接触させるステップと、および次に、結合の有無を検 出するステップとを含む。この方法で用いるためのヒト患者または動物からの生 物学的サンプルは、通常、血清、血液血漿または腹水液のような生物学的流体で ある。また、患者から採取されるサンプルは、組織サンプル(バイオプシー組織 、掻取片等)でもよい。さらに、生物学的サンプルは、P2Yレセプターを発現す ることができる細胞または発現することができない細胞を含む細胞培地を含むこ とができる。当業者に知れている任意の適当なアッセイフォーマットを用いて、 P2Yレセプターへの活性化合物の結合を検出することができ、一つの例は、当該 分野において知られており、後の例3に示すシチメンチョウ赤血球/ホスホリパ ーゼCアッセイである。当業者は、明細書に記載された方法を実施するのに有用 な多くの特異的アッセイフォーマットおよびその変形をよく知っている。本発明 の方法で有用な活性化合物は、前記新規化合物を含むが、アデノシン3',5'-ビ スホスフェートおよびアデノシン2',5'-ビスホスフェートのような前記式Iお よび式IIで示される既知の化合物も含む。これらの化合物は、公知であるが、今 まで、例えばヒトP2Y1レセプターに特異的に結合し得ることは認識されていなか った。式Iにより示されると共に本明細書に開示されている活性化合物は、これ らの化合物によるP2Y1レセプターへの特異的結合が以下の実施例部分に説明され ているように、生物学的サンプル中のP2Y1レセプターの有無を検出するのに特に 有用であると考えられる。さらに、式IIにより示されると共にここに開示されて いる活性化合物は、細胞外ウリジンヌクレオチド、例えばP2Y2レセプターおよび P2Y4レセプター により活性化されることが知られているP2Yレセプターの有無の検出に、特に有 用である。 本発明の活性化合物は、さらに、細胞外アデニンおよびウリジンヌクレオチド により用いられるシグナルタンパク質を干渉する治療薬として使用することがで きる。従って、本発明の化合物は、細胞外アデニンおよびウリジンヌクレオチド とこれらのヌクレオチドにより利用されるシグナルタンパク質との間の相互反応 を干渉する化合物による治療に反応性であることを特徴とする疾患の治療法にお いて有用である。これらの疾患は、ATP誘発血管収縮、甲状腺機能亢進、高イン シュリン血症、および副腎皮質ホルモンの過剰生産に特徴付けられる疾患を含む が、これらに限定されない。P2Yが膀胱および前立腺筋肉において大いに発現さ れることが示された点において、本発明は、膀胱の疾患(例えば、失禁)および 前立腺の疾患(例えば、前立腺炎症、前立腺過形成)における治療にも有用であ る。本発明の治療法において、本明細書に記載された活性化合物は、細胞外アデ ニンおよびウリジンヌクレオチドとこれらのヌクレオチドにより利用されるシグ ナルタンパク質との間の相互反応を干渉する化合物による治療に反応性であるこ とを特徴とする疾患を被っている患者に、治療有効量で投与される。ここで、治 療有効量とは、P2Yレセプターと細胞外アデニンヌクレオチドまたは細胞外ウリ ジンヌクレオチドとの間の結合を抑制するのに充分な活性化合物の量と定義され る。 本発明は、主にヒト患者の治療に関する。しかしながら、本発明は、獣医学的 目的からイヌやネコのような他の哺乳動物被検体の治療にも用いることができる 。 本発明の化合物またはその薬学的に許容できる塩の投与量は、治療される症状 および患者の状態に依存して変化するが、通常は、患者の血液中またはレセプタ ー部位において活性化合物の溶解濃度を10-9〜10-4モル/リットルとするのに充 分な量とすることができる。投与される活性化合物の特別の組成の溶解性に依存 して、1日の投与量は1単位または数単位の投与に分けてもよい。活性剤の投与 量 は、治療する症状、および薬理学的悪影響が生じる投与量により変化する。当業 者は、投与量を決定する際に、そのような要素を考慮に入れる。 本発明の薬剤組成物は、非経口(含む、皮下、皮内、筋肉内、静脈内および間 接内を含む)、経口、吸引、局所(頬内、舌下、皮膚および眼内を含む)および 経皮投与に適当な組成物を含む。組成物は単位投与状態で都合よく存在してよく 、当該分野によく知られている任意の方法により調製することができる。任意の 所定の場合に最も好適な投与経路は、治療する症状の性質および病状、および使 用される特別の活性化合物に依存する。組成物は単位投与状態で都合よく存在す ることができ、当該分野で良く知られている任意の方法により調製することがで きる。 本発明による薬剤(組成物)の製造において、活性剤または薬理学的に許容で きるその塩(「活性化合物」)を、特に、許容できるキャリアーと混合するのが 典型的である。キャリアーは、もちろん、組成物中の他の任意成分と相溶性であ るという意味において許容できるものでなくてはならず、患者に有害であっては ならない。キャリアーは固体または液体あるいは両方であってよく、好ましくは 、単位投与形態、例えば、錠剤としての化合物と一緒に好ましく調製される。本 発明の組成物に1またはそれ以上の活性化合物を組み込むことができ(例えば、 組成物は前述のように1またはそれ以上の更なる抗結節剤を含むことができ)、 その組成物は、必要ならば1またはそれ以上の補助治療成分を含む成分を混合す ることから本質的に成る任意の良く知られている製薬技術により調製することが できる。 非経口投与に適当な本発明の組成物は、活性化合物の滅菌水性および非水性注 射溶液を含み、この製剤は好ましくは目的の被験者の血液と等張である。これら の製剤は、酸化防止剤、緩衝液、静菌剤、および組成物を目的の被験者の血液と 等張にする溶質を含んでよい。水性および非水性滅菌懸濁液は、懸濁剤および増 粘剤を含むことができる。組成物は、単位投与または複投与容器、例えば、密封 アンプルおよびバイアル中に存在してよく、使用直前の注射のために滅菌液体キ ャリアー、例えば、塩水または水を添加するだけでよい凍結乾燥状態で貯蔵する ことができる。即座注射溶液および懸濁液は、先に記載した種類の滅菌粉末、粒 子および錠剤から調製することができる。 経口投与に適当な製剤は、それぞれ予定量の活性化合物を含むカプセル、カシ ェ剤、口内錠または錠剤のような別個の単位中に、粉末または粒子として、水性 または非水性液中の溶液または懸濁液として、または水中油または油中水型乳濁 液として存在してよい。そのような製剤は、活性化合物と適当なキャリアー(前 述のように1またはそれ以上の補助成分を含んでよい)を接触させるステップを 含む任意の適当な薬剤法により調製することができる。通常、本発明の製剤は、 活性剤分を、液体または微粉砕固体キャリアーあるいはその両方である活性化合 物と均一かつ入念に混合し、必要であれば、次に、得られる混合物を造形するこ とより調製される。例えば、錠剤は、活性化合物を含む粉末または粒子を、要す れば1またはそれ以上の補助成分と共に圧縮または成形することにより調製する ことができる。圧縮錠剤は、適当な機械において、粉末または粒子のような流動 状態の化合物を、必要に応じ、バインダー、滑剤、不活性希釈剤および/または 界面活性/分散剤と共に圧縮することにより調製することができる。成形された 錠剤は、適当な機械において、不活性液体バインダーで湿らせた粉末状化合物を 成形することにより作ることができる。経口投与のための製剤は、要すれば、胃 内で製剤の分解を防止し、小腸内で薬剤を放出させるために当該分野で知られて いる腸溶性皮膜を含んでよい。 頬内(舌下)投与のために適当な組成物は、風味基材、通常、スクロースおよ びアカシアまたはトラガカント中に活性化合物を含む口内剤、および、ゼラチン およびグリセリンまたはスクロースおよびアカシアのような不活性基材中に化合 物を含む香剤を含む。 皮膚に局所的に投与するのに適当な組成物は、好ましくは、軟膏、クリーム、 ローション、ペースト、ゲル、スプレー、エアロゾル、または油の状態である。 使用してよいキャリアーは、ワセリン、ラノリン、ポリエチレングリコール、ア ルコール、経皮向上剤、およびそれらの2以上の組み合わせを含む。 経皮投与のために適当な組成物は、被験者の表皮に長時間、緊密に接触させる ように適合された別々のパッチとして存在することができる。経皮投与のために 適当な組成物は、イオン導入(例えば、Pharmaceutical Research第3巻,318頁( 1986年)参照)により投与することもでき、典型的には、要すれば活性化合物の 緩衝水溶液とされる。 本発明をより充分に説明するために以下の実施例を提供するが、本発明を限定 するものとみなすべきではない。 以下の実施例において用いられているように、ATPは、アデノシン5'-トリホス フェートを意味し、PPADSはピリドキサルホスフェート6-アゾフェニル2',4'-ジ スルホン酸を意味し、MeATPはアデノシン5'-メチレントリホスフェート,(α,β) または(β,γ)異性体を意味し、2MeSATPは2-メチルチオアデノシン5'-トリホス フェートを意味し、DEAEはジメチルアミノエチルを意味し、DMSOジメチルスルホ キシドを意味し、FABは高速原子衝撃(質量分光分析)を意味し、HPLCは高圧液 体クロマトグラフィーを意味し、HRMSは高解像度質量分光分析を意味し、PAPSは アデノシン-3'-ホスフェート-5'-ホスホスルフェートを意味し、TBAPテトラブチ ルアンモニウムホスフェートを意味し、TEAAはトリエチルアンモニウムアセテー トを意味し、TEABはトリエチルアンモニウムバイカーボネートを意味し、および TLCは薄層クロマトグラフィーを意味する。 以下の実施例において、アデノシン3'-ホスフェート,5'-ホスホスルフェート 、アデノシン3',5'-ビスホスフェート、アデノシン2',5'-ビスホスフェートおよ び(-)イソプロテレノール(+)-ビタルテート、ヌクレオシド、ヌクレオチド、23 〜26、(ビスホスフェート類似体)、および以下に記載する合成に用いる試薬は Sigma Chemical Company(ミズーリ州セントルイス)から得た。2MeSATPは、Res earch Biochemicals Inc.(マサチューセッツ州Natick)から得た。2-[3H]ミオ-イ ノシトール(20Ci/mmol)は、American Radiolabeled Chemicals,Inc.(ミズーリ州 セントルイス)から得た。イノシトール非含有DMEMは、Gibco BRL(ニューヨーク 州グランドアイランド)から得た。 以下の実施例に記載のように合成された化合物の純度は、以下のように2つの 溶媒系中において分析カラムとしてSMT OD-5-60 RP-C18(250×4.6mm;デラウェア 州NewarkSeparation Methods Technologies,Inc.製)を用いるHewlett-Packard 1090 HPLC装置により、決定された。 系A:直線的勾配溶媒系:0.1M TEAA/CH3CN 20分で95/5〜40/60;流速1mL/分 系B:直線的勾配溶媒系:5mM TBAP/CH3CN 20分で80:20〜40:60;流速1mL/分 ピークを、ダイオードアレイ検出器を用いてUV吸収により検出した。合成され たヌクレオチドの精製は、前述のDEAE-A25 Sephadexカラムにおいて行った。以 下の実施例により合成された全ての化合物は、HPLC系において95%を超える純度 を示した。 以下の実施例において、溶媒としてD2Oを用いるVarian Gemini-300分光計を用 いて1H-NMRスペクトルを得た。31P-NMRスペクトルは、Varian XL-300分光計(121 .42MHz)を用いて室温で記録し、外部標準としてオルトリン酸(85%)を用いた。 グリセロールマトリックスからの脱離に続いて6-kV Xe原子を用いるJEOL SX102 分光計により高解像FAB(高速原子衝撃)質量分光測定を行った。 例1:材料および方法細胞培養 C6ラット神経膠腫細胞を、95%の空気および5%のCO2の加湿雰囲気中、5%のウ シ胎児血清を加えたDulbecco's Modified Eagle's Medium(DMEM)中で増殖させた 。細胞を、トリプシン処理した。J.L.Boyerら著.,Br.J.Pharmacol.第116巻 ,2611頁〜2616頁(1995年)に既述したように12ウェルクラスター中で平板培養し た2〜4日後、集密的になった細胞培地物を用いて実験を行った。ヒトまたはシ チメンチョウのP2Y1レセプター、ヒトP2Y2レセプター(P2U-プリンレセプター)、 ヒトP2Y4レセプター、あるいは、ヒトまたはラットP2Y6レセプターを安定に発現 する1321N1ヒト星状細胞腫細胞を、5%のウシ胎児血清および600μg/mLのG-418を 加えたDMEM中で成長させた。 例2:材料および方法 シチメンチョウ赤血球標識化 新しい血液を雌シチメンチョウから静脈穿刺により得、ヘパリン処理注射器に 収集した。赤血球を、遠心分離および滅菌DMEMでの再懸濁により2回洗い、続い てイノシトール非含有DMEM中で洗った。洗浄し、パッキングした赤血球1mLを、0 .5mCiの[3H]イノシトールの存在下に、最終体積が4.2mlとなるイノシトール非含 有DMEM中に再懸濁させた。J.L.Boyerら著,J.Biol.Chem.第264巻,884頁〜 890頁(1989年)に既述されているように95%の空気と5%のCO2の加湿雰囲気中、攪 拌ガラスバイアル中に細胞を37℃で16〜20時間インキュベートした。 例3 シチメンチョウ赤血球/ホスホリパーゼCアッセイ P2Y1レセプターはホスホリパーゼCを活性化し、活性化したホスホリパーゼC は、ホスファチジルイノシトール(4,5)ビスホスフェートからイノシトールホス フェートおよびジアシルグリセロールを発生させた。このレセプターは、シチメ ンチョウ赤血球膜において鋭意研究され、この系は、P2Y1レセプターに対してア ン タゴニスト的な特性(B.Fischerら著,J.Med.Chem.(1993年)第36巻,3937頁〜 3946頁;J.L.Boyer著,Br.J.Pharmacol..(1996年)第118巻,1959頁〜1964頁) 、または競合的アンタゴニスト的な特性(J.L.Boyerら著.,Br.J.Pharmacol ..(1994年)第113巻,614頁〜620頁;J.L.Boyerら著.,Mol.Pharmacol.第50 巻,1323頁〜1329頁.(1996年))を有する分子を確認するために適用された。2-MeS ATPは、[3H]イノシトール標識化シチメンチョウ赤血球から単離された膜におけ るイノシトールホスフェート蓄積を刺激する高い性能を有する。類似体α,β-Me ATPおよびβ,γ-MeATPは、P2Xレセプターアゴニストとして性能があり、シチメ ンチョウ赤血球P2Y1レセプターにおいて効果を殆ど示さないか全く示さない。 本明細書に記載されたアデニンヌクレオチド類似体によるイノシトールホスフ ェート形成のP2Y1レセプター促進刺激を、先に記載したようにシチメンチョウ赤 血球膜において測定した。T.K.Hardenら著,Biochem.J.第252巻,583頁〜593 頁.(1988年);J.L.Boyeretら著,J.Biol Chem第264巻,884頁〜90頁(1989年)。K0.5 値は、各化合物について3〜8の独立して決定した濃度−効果曲線から平均 した。5mMのリン酸ナトリウム,pH7.4、5mMのMgCl2および1mMのEGTAを含む緩衝 液(溶解緩衝液)の15体積中の低張性溶解により、[3H]イノシトール標識化細胞 から赤血球ゴースト膜を調製した。膜を、遠心分離および溶解緩衝液での再懸濁 により3回洗った。最終再懸濁は、20mM Hepes,pH7.0中で、濃度が6mgタンパク 質/mLとなるようにした。この調製液を、直接、ホスホリパーゼCのアッセイに 用いた。標識化膜(約150μgタンパク質;200,000cpm)25μLを併せて、0.91mM MgS O4、115mM KCl、5mMリン酸ナトリウム、0.424mM CaCl2、2mM EGTA、10mM Hepe s,pH7.0(遊離Ca++濃度約1μM)を含む溶媒200μLの最終体積とした。シチメ ンチョウ赤血球膜中のホスホリパーゼCのレセプターおよびGタンパク質促進活 性化は、グアニジンヌクレオチドの存在に強く依存するので、GTP、GTPγS(1μM )の非加水分解性類似体をアッセイに含んだ。膜を、指示濃度のアデニンヌクレ オチド類似体と共に30℃で5分間インキュベートした。インキュベーションは、 氷冷クロロホルム:メタノール(1:2体積)の1mLおよび続いてクロロホルム3 50μlおよび水350μlを添加することにより終了させた。サンプルを混合および 遠心分離し、水性上層1mLを水8mLで希釈し、Dowex AG-X8カラム(蟻酸塩型)に 移した。カラムを、200mM蟻酸アンモニウム8mL、100mM蟻酸で洗い、溶出液を廃 棄した。イノシトールホスフェート(IP2〜IP4)の全てを1.2M蟻酸アンモニウム5m L、100mM蟻酸で溶出し、シンチレーションバイアル中に収集した。[3H]イノシト ールホスフェートを、シンチレーション分光分析により定量した。 クローニングしたヒトP2Y1、P2Y2、P2Y4またはヒトもしくはラットP2Y6レセプ ターを発現する1321N1ヒト星状細胞腫細胞中のイノシトールホスフェート蓄積を 、E.R.Lazarowski,Br.J.Pharmacol.第116巻,1619頁〜1627頁.(1995年)に 記載のように測定した。 例4 データ分析 4パラメーター論理式およびGraphPadソフトウェアパッケージ(カリフォルニ ア州サンディエゴGraphPad製)を用いてアゴニスト性能を計算した。全ての濃度 効果曲線を、二重または三重アッセイを用いて、少なくとも3つの別々の実験に おいて繰り返した。 例5 シチメンチョウ赤血球P2Yレセプターにおける アデノシン3'-ホスフェート,5'-ホスホスルフェートの活性 アデニンヌクレオチドのスルフェート含有類似体が、エクトヌクレオチダーゼ による加水分解に対して高い抵抗性を示す潜在的P2Yレセプターアゴニストであ るかどうかを決定するために、シチメンチョウ赤血球P2Yレセプターにおけるア デノシン3'-ホスフェート,5'-ホスホスルフェートの活性を試験した。イノシト ールホ スフェート形成に対するアデノシン-3'-ホスフェート,5'-ホスホスルフェートの 比較的小さな効果が生じた(図1)が、詳細な分析は、この刺激が濃度依存性で あると共に、0.83±0.08μMのEC50と明らかに飽和性であることを示した(図1お よび表2)。2MeSATP、ATPおよびADPの最大効果に対して、アデノシン3'-ホスフ ェート,5'-ホスホスルフェートの最大効果はやや変化性があるが、典型的には最 大アゴニスト効果の10%〜25%であった(表2)。 表2 シチメンチョウ赤血球のP2Yレセプターに対するアデニンヌクレオチドの効力お よび効果 各値は異なる膜標品を用いて行った少なくとも4つの実験の平均±SEMを表す *アデノシンヌクレオチドの相対効果は、同じ実験における2MeSATPの最大有効濃 度により得られたものとの比較により決定した。 2MeSATPの最大より低い濃度の効果を促進または抑制するアデノシン-3'-ホス フェート,5'-ホスホスルフェートの性能を決定した。アデノシン-3'-ホスフェ ート, 5'-ホスホスルフェート単独の刺激効果を観察するのに必要な同じ濃度範囲を超 える10nM 2MeSATPの刺激効果をアデノシン-3'-ホスフェート-5'-ホスホスルフェ ートが拮抗した(図2)。この結果は、アデノシン-3'-ホスフェート-5'-ホスホ スルフェートの効果が、レセプター制御されるホスホリパーゼC反応を含むもう 一つの成分との相互反応の結果ではなく、P2Yレセプターへの結合の結果として 生じたことを示す。 例6 アデノシン3'-ホスフェート,5'-ホスホスルフェートと P2Y レセプターとの相互作用 アデノシン3'-ホスフェート,5'-ホスホスルフェートとP2Yレセプターとの潜在 的相互作用をさらに検定するために、アデノシン3'-ホスフェート,5'-ホスホス ルフェートの効果の濃度依存性を、2MeSATPの広範囲の濃度(1〜1000nM)において 試験した(図2)。アデノシン3'-ホスフェート,5'-ホスホスルフェートは、3nM を超える2MeSATPの全ての濃度において2MeSATPの効果の濃度依存な拮抗を生じさ せた(図2)。さらに、アデノシン3'-ホスフェート,5'-ホスホスルフェートは、2M eSATPの濃度−効果曲線の濃度依存的な平行右方向シフトを生じさせた(図3A) 。シルド(Schild)分析(図3B)は、拮抗が明らかに競合的で、アデノシン3'-ホ スフェート,5'-ホスホスルフェートのpKBが6.46±0.17であることを確認した。 アデノシン3'-ホスフェート,5'-ホスホスルフェートのこの明らかな性能は、同 じ膜におけるイノシトール脂質加水分解の刺激においてATP(4.23±1.52μM)より も10倍大きい。 例7 アンタゴニスト活性に対するスルフェート置換効果 ATPの5'位におけるまたは3'位におけるスルフェート置換が、アンタゴニスト 活性の付与に重要であるかどうか決定するために、アデノシン3'-ホスフェート, 5' -ホスホスルフェートに関連する構造を有する化合物の活性を試験した。アデノ シン3',5'-ビスホスフェートが、2.23±0.84μMの活性化についてのEC50を有し 、かつ、2MeSATPについて観察された最大効果の4〜35%である最大効果を有す る部分的アゴニストでもあるので、拮抗は5'-スルフェート置換に関係ないよう である(表2)。アデノシン3',5'-ビスホスフェートは、2MeSATP濃度−効果曲 線の平行右側移動も起こし(図3C)、pKB計算値5.66±0.21を一定値からあまり 変化ない傾きのシルド回帰により決定した(図3D)。すなわち、アデノシン3', 5'-ビスホスフェートは、親ATP分子の性能と同じまたはそれ以上である性能を有 するP2Yレセプターと相互作用するようでもある。アデノシン3',5'-ビスホスフ ェートの効果と同じ効果が、アデノシン2',5'-ビスホスフェートの異性体につい て観察された(表2)。 アデノシン2'-ホスフェート5'-ホスホスルフェートおよびアデノシン2'-ホス フェート5'-ホスホリボースのような他のアデノシン3'-および2'-ホスフェート についても部分的アゴニスト活性が観察された(データは示さず)。アデノシン 5'-ホスホスルフェート(図1)およびアデノシン5'-ジホスホリボースは完全ア ゴニスト(データは示さず)であり、そのことは、アデニンヌクレオチドの2'- 位または3'-位におけるホスフェート置換が、アゴニスト活性に要求されること を示している。他の2'または3'置換は、アデニンヌクレオチドにアゴニスト特性 を付与しない。例えば、3'-アミノATPおよび3'-ベンゾイルベンゾイルATPは完全 アゴニストであり、3'-N-ベンジルアミノATPは、アゴニスト活性が全く無い弱い アゴニストであった(データは示さず)。 例8 ホスホリパーゼC結合性P2Yレセプターにおける アデノシン3'-ホスフェート,5'-ホスホスルフェート およびアデノシン3',5'-ビスホスフェートの選択性 アデノシン3'-ホスフェート5'-ホスホスルフェートおよびアデノシン3',5'-ビ スホスフェートの効果の選択性を、シチメンチョウ赤血球において天然に発現さ れるホスホリパーゼC結合性βアドレナリンレセプターにおけるそれらの効果を 試験することにより確認した。2MeSATP刺激性イノシトール脂質加水分解に対す るアデノシン3'-ホスフェート,5'-ホスホスルフェートおよびアデノシン3',5'- ビスホスフェートの効果と対照的に、これら3'-ホスフェート置換類似体のアゴ ニスト効果は、βアドレナリンアゴニストイソプロテレノールの最大有効濃度に 付加的であった(図4)。これらの結果は、3'-ホスフェートアデニンヌクレオチ ド類似体が、シチメンチョウ赤血球膜のP2Yレセプターと特異的に相互作用する が、レセプター−ホスホリパーゼCカスケードの他の成分とは相互作用しないこ とを示している。 例9 ヒト星状細胞腫細胞に発現されたクローンP2Y1レセプターに対する アデノシン3'-ホスフェート,5'-ホスホスルフェー およびアデノシン3',5'-ビスホスフェートの効果 アデノシン3'-ホスフェート,5'-ホスホスルフェートおよびアデノシン3',5'- ビスホスフェートの効果を、クローニングされたレセプターを安定に発現する13 21N1ヒト星状細胞腫細胞において決定された。シチメンチョウ赤血球膜について 観察されたものに非常に類似しているアンタゴニスト活性が、発現されたシチメ ンチョウP2Y1レセプターについて観察された(データを示さず)。シチメンチョ ウ赤血球P2Yレセプターについての結果と対照的に、アデノシン3'-ホスフェート ,5'-ホスホスルフェート(データを示さず)およびアデノシン3',5'-ビスホスフ ェート(図5)は部分的アゴニスト活性を示さず、ヒトP2Y1レセプターにおいて 単純な競合的アンタゴニストであった。アデノシン3',5'-ビスホスフェートにつ いての計算値pKB(6.05±0.01)は、シチメンチョウ赤血球膜調製において観察さ れたも のと本質的に同じであった(図5)。 例10 P2Y1 レセプターについてのアデノシン3'-ホスフェート,5'-ホスホスルフェー およびアデノシン3',5'-ビスホスフェートの選択性: 他のP2レセプターにおける効果 P2Y1レセプターについてのアデノシン3'-ホスフェート,5'-ホスホスルフェー トおよびアデノシン3',5'-ビスホスフェートの選択性を、他のP2レセプターにお けるそれらの効果を試験することにより試験した。C6ラット神経膠腫細胞のP2Y レセプターにおいて、アゴニストまたはアンタゴニストとしてのいずれの効果も 観察されなかった(図6)。このアデニリルシクラーゼ結合性P2レセプターが、 第2メッセンジャーシグナルおよび薬理学的選択性の特異性においてホスホリパ ーゼC結合性P2Y1レセプターと異なることが既に示されている(J.L.Boyerら著 ,Br.J.Pharmacol..第116巻,2611頁〜2616頁(1995年))。アデノシン3'-ホス フェート,5'-ホスホスルフェートおよびアデノシン3',5'-ビスホスフェートは 、いずれも、1321N1細胞において安定に発現されるヒトP2Y2(表3)、ヒトP2Y4( データを示さず)、またはラットP2Y6(データを示さず)レセプターにおいてア ンタゴニストでもアゴニストでもなかった。 表3 1321N1細胞中に安定に発現されたヒトP2Y2レセプターに対するアデノシン3'-ホ スフェート,5'-ホスホスルフェートおよびアデノシン3',5'-ビスホスフェートの 効果 示したデータは、少なくとも3つの異なる実験の値の平均±SEMである。 例11 デオキシアデノシン化合物4〜22の調製 ヌクレオシドのリン酸化の一般的手順を以下に示す。ヌクレオシド(0.1mmol )およびProton SpongeR(107mg,0.5mmol)を、高真空下、室温で数時間乾燥し、 次に、リン酸トリメチル2mL中に懸濁させた。オキシ塩化リン(37μL,0.4mmol)を 添加し、混合物を0℃で1時間攪拌した。反応を、HPLC分析(緩衝液の勾配で溶出 :CH3CN=95:5〜40:60、緩衝液:0.1Mトリエチルアンモニウムアセテート(TEAA )、溶出時間:20分、流速:1mL/分、カラム:SMT OD-5-60 RP-C18、検出器:U V,Emax≒260〜300nm)によりモニターした。反応液を、トリエチルアンモニウム バイカーボネート2mLおよび水3mLの添加により急冷した。次に、混合液を凍結し 、凍結乾燥した。Sephadex DEAE A-25樹脂を充填したイオン交換カラムにおいて 、移動相として0.5M重炭酸アンモニウムの直線的勾配(0.01〜0.5M)を適用し、溶 出をモニターするためにUVおよびHPLCを用いて精製を行った。全てのヌクレオチ ド(4〜2 2)を収集し、凍結し、アンモニウム塩として凍結乾燥した。化合物4〜22につ いての1HNMRおよび31P-MNRの結果を含む合成データを、以下の表4に要約する。 個々の化合物の合成法を以下に示す。 2'-デオキシアデノシン-3',5'-ビス(ジアンモニウムホスフェート)(化合物4) 2'-デオキシアデノシン25mg(0.099mmol)から出発して、一般的手順に従い所望 の化合物4の21mg(0.044mmol,収率44%)を得た。 2'-デオキシ-(N'-メチル)アデノシン-3',5'-ビス(アンモニウムホスフェート) (化合物5) 2'-デオキシ-N1-メチルアデノシン10mg(0.025mmol)から出発して、一般的手順 に従い所望の化合物5の8.2mg(0.017mmol,収率69%)を得た。 2-クロロ-2'-デオキシアデノシン-3',5'-ビス(アンモニウムホスフェート)(化 合物6) 2-クロロ-2'-デオキシアデノシン25mg(0.088mmol)から出発して、一般的手順 に従い所望の化合物6の26mg(0.051mmol,収率58%)を得た。 2'-デオキシ-2-メチルチオアデノシン-3',5'-ビス(アンモニウムホスフェート ) (化合物7) 2'-デオキシ-2-メチルチオアデノシン20mg(0.067mmol)から出発して、一般的 手順に従い所望の化合物7の17mg(0.032mmol,収率48%)を得た。8-ブロモ-2'-デオキシアデノシン-3',5'-ビス(ジアンモニウムホスフェート) (化合物8) 8-ブロモ-2'-デオキシアデノシン25mg(0.076mmol)から出発して、一般的手順 に従い所望の化合物8の14mg(0.025mmol,収率33%)を得た。 2'-デオキシ-N6-メチルアデノシン-3',5'-ビス(アンモニウムホスフェート)( 化合物9) 2'-デオキシ-N6-メチルアデノシン25mg(0.094mmol)から出発して、一般的手順 に従い所望の化合物9の19mg(0.039mmol,収率41%)を得た。 2'-デオキシ-N6-エチルアデノシン-3',5'-ビス(ジアンモニウムホスフェート) (化合物10) 2'-デオキシ-N6−エチルアデノシン12mg(0.043mmol)から出発して、一般的手 順に従い所望の化合物10の8.8mg(0.017mmol,収率40%)を得た。2'-デオキシ-N6-プロピルアデノシン-3',5'-ビス(ジアンモニウムホスフェート )(化合物11) 2'-デオキシ-N6-プロピルアデノシン13mg(0.044mmol)から出発して、一般的手 順に従い所望の化合物11の9.4mg(0.018mmol,収率41%)を得た。 N6-ベンゾイル−2'-デオキシアデノシン-3',5'-ビス(ジアンモニウムホスフェ ート)(化合物12) N6-ベンゾイル−2'-デオキシアデノシン25mg(0.070mmol)から出発して、一般 的手順に従い所望の化合物12の22mg(0.038mmol,収率54%)を得た。 2'-デオキシ-N6-ジメチルアデノシン-3',5'-ビス(ジアンモニウムホスフェート )(化合物13) 2'-デオキシ-N6-ジメチルアデノシン18mg(0.064mmol)から出発して、一般的手 順に従い所望の化合物13の15mg(0.029mmol,収率46%)を得た。 6-クロロ-2'-デオキシプリンリボシド-3',5'-ビス(ジアンモニウムホスフェー ト)(化合物14) 6-クロロ-2'-デオキシプリンリボシド10mg(0.037mmol)から出発して、一般的 手順に従い所望の化合物14の12mg(0.024mmol,収率65%)を得た。 2'-デオキシイノシン-3',5'-ビス(ジアンモニウムホスフェート)(化合物15) 2'-デオキシイノシン25mg(0.079mmol)から出発して、一般的手順に従い所望の 化合物15の8.4mg(0.017mmol,収率22%)を得た。 2'-デオキシ-6-メチルチオプリンリボシド-3',5'-ビス(ジアンモニウムホスフ ェート)(化合物16) 2'-デオキシ-6-メチルチオプリンリボシド18mg(0.064mmol)から出発して、一 般的手順に従い所望の化合物16の13mg(0.025mmol,収率39%)を得た。 3'-デオキシアデノシン-2',5'-ビス(ジアンモニウムホスフェート)(化合物17) および5'-クロロ-3'-デオキシアデノシン-2'-(ジアンモニウムホスフェート) (化合物19) 3'-デオキシアデノシン25mg(0.099mmol)から出発して、一般的手順に従い所望 の化合物17の16mg(0.033mmol,収率34%)を得、副産物として、5'-クロロ誘導体1 9の7.2mg(0.02mmol,収率21%)を得た。 3'-デオキシ-N6-メチルアデノシン-2',5'-ビス(ジアンモニウムホスフェート) (化合物18) 3'-デオキシ-N6-メチルアデノシン25mg(0.094mmol)から出発して、一般的手順 に従い所望の化合物18の10.4mg(0.021mmol,収率22%)を得た。 2'-デオキシ-2'-O-メチルアデノシン-3',5'-ビス(ジアンモニウムホスフェート )(化合物20) 2'-デオキシ-2'-O-メチルアデノシン10mg(0.036mmol)から出発して、一般的手 順に従い所望の化合物20の3mg(0.006mmol,収率17%)を得た。2'-デオキシアデノシン-3',5'-ビス(ジアンモニウムチオホスフェート)(化合 物21) 2'-デオキシアデノシン50mg(0.2mmol)から出発して、チオホスホリルクロライ ド(81μL,0.8mmol)を用いる以外は一般的手順に従い所望の化合物21の18mg(0. 036mmol,収率18%)を得た。 2'-デオキシ-N1,N6-エテノアデノシン-3',5'-ビス(ジアンモニウムホスフェー ト)(化合物22) 2'-デオキシ-N1,N6-エテノアデノシン25mg(0.091mmol)から出発して、一般的 手順に従い所望の化合物22の19.3mg(0.038mmol,収率42%)を得た。 表4:高解像度質量分光分析を用いる構造検証およびHPLCを用いる純度検証を含 むヌクレオチド誘導体の合成データa:2つの異なる移動相を用いるHPLCにより各誘導体の純度が95%より高いと決 定された。 システムA:95/5〜40/60のTEAA/CH3CNが0.1Mの濃度勾配、およびシステムB:80/ 20〜40/60のTBAP/CH3CNが5nMの濃度勾配 b:収率%はリン酸化反応のものである 例12 デオキシアデノシン系化合物の生物学的活性 前記例11により調製したデオキシアデノシンヌクレオチド類似体を、シチメン チョウ赤血球膜のP2Y1レセプターにおけるホスホリパーゼC(PLC)アッセイのアゴ ニスト活性およびアンタゴニスト活性について試験した。各化合物単独、および 所定濃度の2-MeSATP(10nM)との組み合わせについて濃度-反応曲線を得た。全て の試験した化合物において、イノシトールホスフェート活性は本質的に観察され ず、1μMのGTPγSの存在下で非常に小さい刺激が生じた(データを示さず)。1 0nMの2-MeSATPを添加することにより、シチメンチョウ赤血球ホスホリパーゼC の顕著な濃度依存活性化が得られた。 アデノシン3',5'-ビスホスフェートおよびアデノシン2',3'-ビスホスフェート から非リン酸化ヒドロキシル基を除去することにより、化合物4および17がそ れぞれ得られた。これらの化合物は、生物学的活性において、それらの親ヒドロ キシル化化合物に類似している、すなわち、それらはいずれもP2Y1レセプターに おけるアゴニストとしての性能が僅かに小さい(5〜6倍)部分的アゴニストで あるが(図7)、アンタゴニストとして性能が等しかった。3',5'-ビスホスフェ ート類似体4は、2',5'異性体17と比べて、アンタゴニストとして2倍性能が高 かった。すなわち、2'-デオキシ修飾体および3'-デオキシ修飾体は、P2Y1レセプ ターアンタゴニストにおいて許容でき、それぞれの性能は対応するヒドロキシ類 似体に略等しい。 次にこれらの二つのリード構造の修飾を研究した。リボース部分(化合物19,20 )およびホスフェート基(化合物21)上の1-(化合物5)、2-(化合物6および化合物7) 、8-(化合物8)および6-(化合物9〜16および18)位におけるアデニン環において構 造修飾を付与した。エテノ(化合物22)およびN1-メチル(化合物5)のようなプリン 部分の更なる修飾も行った。 表4 シチメンチョウ白血球P2Y1レセプターにおけるPLCの刺激(アゴニスト効果)お よび10nMの2-MeSATPにより誘発されるPLC刺激の抑制(アンタゴニスト効果)に ついて少なくとも別々の3回の試験におけるin vitro薬理学的データa:アゴニスト効果は、4パラメーター論理式およびGraphPadソフトウエアパッ ケージ(カリフォルニア州サンジエゴ在GraphPad製)を用いて計算した。EC50値 (平均±標準誤差)は、最大効果の50%が達成される濃度を表す。相対効果 (%)は、同じ実験における2-MeSATPの最大有効濃度により得られる値との比較 により決定された。 b:アンタゴニストIC50値(平均±標準誤差)は、10nMの2-MeSATPにより誘発さ れる効果の50%を抑制するのに必要な濃度を表す。最大抑制%は、最大アンタゴ ニスト濃度における刺激の残留端数を100から引いたものに等しい。 NE 効果無し NC 計算せず 化合物4の2-クロロ-(化合物6)および2-メチルチオ(化合物7)修飾体は、P2Y1 アンタゴニストとしてほぼ3倍以上性能が高かった。両方の場合において、P2Y1 レセプターにおいて化合物1〜4について観察されるPLCの残留アゴニスト刺激 がなお存在した。P2Y1レセプターを活性化する化合物6および化合物7の性能も 、約2倍向上した。8-ブロモ修飾類似体である化合物8は、P2Y1レセプターにお けるアンタゴニストとして化合物4よりも6.4倍性能が低く、アゴニスト活性が 失われた。N1-メチル類似体である化合物5は、アゴニスト活性を有さない弱い アンタゴニスト(化合物4と比べて9.5倍活性が低い)であった。 環外アミンのアルキル化は、生物学的活性に重大な効果を有していた。N6-Me -2'-デオキシアデノシン-3',5'-ビスホスフェートである化合物9は、デオキシ アデノシン-3',5'-ビスホスフェートである化合物4(17倍)またはアデノシン-3' ,5'-ビスホスフェートである化合物1(13倍)よりもアンタゴニストとしてかなり 高い性能(IC50値330nM)を示した(図8A)。この類似体は、2-MeSATPの非存在下に1 00μMの高い濃度でPLCを活性化しなかったので、アンタゴニスト特性しか示さな かった。N6-置換体のサイズに対するアンタゴニスト性能の強い依存性が観察さ れた(図8)。メチル類似体である化合物9は、エチル類似体である化合物10より もアンタゴニストとして3倍性能が高かった。化合物11において、N6-プロピル基 は、 アゴニスト特性およびアンタゴニスト特性の両方を完全に失った。同様に、化合 物23(3'-ヒドロキシルも含む、すなわち化合物3の類似体)中のアミノ基にお いて終わっている長鎖は、P2Y1レセプターとの相互作用を完全に失った。化合物 9の3'-デオキシ異性体である化合物18も、シチメンチョウP2Y1レセプターにお いてアンタゴニストとして作用し、化合物9と性能が略等しかった。化合物18は 、高濃度においてレセプターのわずかな活性を示した。N6-ベンゾイル修飾体で ある化合物12は、アゴニストまたはアンタゴニストのいずれかとしてP2Y1レセプ ターと化合物が相互作用する性能を完全に失った。 化合物13におけるN6アミノ基の二重アルキル化により、化合物9と比べてアン タゴニストとしての活性を300倍以上失い、アゴニスト活性は観察されなかった 。6-クロロおよび6-ヒドロキシ類似体である化合物14および化合物15は、それぞ れ、P2Y1レセプターにおいて本質的に不活性であった。6-メチルチオ類似体であ る化合物16は、P2Y1レセプターにおいて非常に弱いアンタゴニストでしかなかっ た。 化合物19におけるように5'-リン酸エステルをクロロと置換することにより、 P2Y1レセプターにおけるアンタゴニストおよびアゴニスト活性を失った。リボー ス部分において2'-メトキシ基の存在する化合物20は、化合物4と比べて性能を2 .2倍低下させたが、アゴニスト効果の回復は非常に実質的な値(最大値の33%) であった。両ホスフェート基をチオホスフェートで置換した化合物21は、P2Y1レ セプターアンタゴニストとしての性能が15倍低下した。エテノ誘導体である化合 物22はP2Y1レセプターにおいて不活性であった。 例13 化合物2'-デオキシ-N6-メチルアデノシン-3',5'-ビスホスフェート(化合物9) は性能を有しP2Y1レセプターの競合的アンタゴニストであることが決定された。 図9において、P2Y1アゴニストである2MeSATPの対数投与量反応曲線を、対照(円) 、または0.1μM(ひし形)、0.3μM(三角)、1μM(四角)、3μM(アスタリスク)、1 0μ M(十字)および30μM(X)の化合物9の存在下で決定された。アゴニストの対数投 与量反応曲線の右側への平行移動は、化合物9の競合的アンタゴニスト活性を示 している。図9のデータは、[3H]イノシトールホスフェートの量(最大に対する %)で、2MeSATPの対数モル濃度の関数として示される。図10は、図9に示すデ ータのシルド回帰を示す。アンタゴニスト(化合物9)の増加濃度(投与量比とし て)における存在下又は非存在下における等しい反応を示すアゴニスト(2MeSATP )濃度の比率の計算値を、化合物9の対数(投与量比-1)に対する対数濃度(モ ル濃度)の関係によりプロットした。シルド回帰により得られた直線の傾きが約 1(傾き=0.912)であることから、化合物9はP2Y1レセプターの競合的アンタ ゴニストであることが示される。図11は、P2Y1レセプターへの化合物の選択的結 合性および特異性を示す。クローニングされたヒトP2Y1(左端)、P2Y2(左から 2番目)、P2Y4(右から2番目)またはP2Y6(右端)レセプターを発現する1321N1 ヒト星状細胞腫細胞におけるイノシトールホスフェートの蓄積を、化合物9の存 在下(斜線棒)または不存在下(白棒)で測定した。化合物の存在は、P2Y2およ びP2Y6を発現する細胞中においてイノシトールホスフェートの蓄積に影響を与え ないが、P2Y4レセプターを発現する細胞中に検出されるイノシトールホスフェー トの量の増加に僅かの影響を与え、化合物9の存在は、P2Y1を発現する細胞中の イノシトールホスフェートの発生を完全に抑制した。この結果は、化合物9がP2 Y1レセプターに選択的に結合し、さらに化合物がP2Y1レセプターの潜在的アンタ ゴニストであることを示している。 この発明の例について説明したが、この説明によって限定することを意図する ものではない。また、この発明は、以下の請求の範囲で定義され、この請求の範 囲の均等物はその範囲に含まれる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 13/10 A61P 13/10 43/00 111 43/00 111 C07H 19/10 C07H 19/10 G01N 33/566 G01N 33/566 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG ,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT ,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY, CA,CH,CN,CU,CZ,CZ,DE,DE,D K,DK,EE,EE,ES,FI,GB,GE,HU ,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR, KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,M D,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL ,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK, SK,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,U Z,VN,YU,ZW (72)発明者 ハーデン,ティー・ケンドール アメリカ合衆国、27514 ノース・キャロ ライナ、チャペル・ヒル、レア・コート 191 (72)発明者 ジェイコブソン,ケネス・エイ アメリカ合衆国、メリーランド、シルヴァ ー・スプリング、ユニヴァーシティ・ブー ルヴァード・ウェスト 1111、アパートメ ント 504 (72)発明者 カマイオーニ,エミディオ アメリカ合衆国、20895 メリーランド、 ケンジントン、パリセイズ・コート 11317

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.下記式I (式中、mは1、2または3であり、 nは1、2または3であり、 pは0または1であり、 qは0、1、2または3であるが、pが0の場合には、qは0でなく、 R1はH、低級アルキル、ハロゲン、アルコキシおよびアルキルチオからなる群 より選択され、 R2はヒドロキシ、ハロゲン、アルキルチオ、低級アルキル、置換低級アルキル および-NR'R''からなる群より選択され、ここでR'およびR''はH、低級アルキル 、アロイル、アルコキシ、アルコキシおよびアルコキシアルキルからなる群より それぞれ独立に選択され、 R3はH、ハロゲンおよび低級アルキルからなる群より選択され、 R4はHおよび低級アルキルからなる群より選択され、 X1は0、S、NおよびCH2からなる群より選択され、 X2、X3およびX4は、H、ヒドロキシ、アミノ、低級アルキル、ハロゲン、アル コキシ、ホスフェート、チオホスフェート、カルボキシレートおよびニトロから なる群より、それぞれ独立に選択されるか、またはX2およびX3が一緒になってシ クロホスフェートを形成し、 但し、R1、R3およびR4がそれぞれHであり、mとnとpとがそれぞれ1であり 、qが1、2または3であり、X1が0であり、X4がホスフェートであり、X2およ びX3がそれぞれヒドロキシ、Hまたはホスフェート、または一緒になってシクロ ホスフェートである場合には、R2は-NH2ではない) で示される化合物および薬学的に許容できるその塩 2.pおよびqがそれぞれ1である請求項1に記載の化合物。 3.nが1であり、X3がHである請求項1に記載の化合物。 4.mが1であり、X2がHである請求項1に記載の化合物。 5.R2が-NR'R''であり、ここでR'およびR''がそれぞれ低級アルキルである請 求項1に記載の化合物。 6.R2が-NR'R''であり、ここでR'がHであり、R''が低級アルキルである請求 項1に記載の化合物。 7.R''がメチルである請求項6に記載の化合物。 8.R3がハロゲンである請求項1に記載の化合物。 9.pが0であり、qが1であり、X4がClである請求項1に記載の化合物。 10.R2がアロイル、ハロゲン、ヒドロキシおよびアルキルチオからなる群よ り選択される請求項1に記載の化合物。 11.R1がハロゲンおよびアルキルチオからなる群より選択される請求項1に 記載の化合物。 12.X2がアルコキシである請求項1に記載の化合物。 13.X3およびX4が、チオホスフェートおよびホスフェートからなる群よりそ れぞれ選択される請求項1に記載の化合物。 14.2'-デオキシ-(N1-メチル)アデノシン-3',5'-ビスホスフェート、2-ク ロロ-2'-デオキシアデノシン-3',5'-ビスホスフェート、2'-デオキシ-2-メチル チオアデノシン-3',5'-ビスホスフェート、8-ブロモ-2'-デオキシアデノシン-3' ,5'-ビスホスフェート、2'-デオキシ-N6-メチルアデノシン-3',5'-ビスホスフェ ート、2'-デオキシ-N6-エチルアデノシン-3',5'-ビスホスフェート、2'-デオキ シ-N6-プロピルアデノシン-3',5'-ビスホスフェート、N6-ベンゾイル-2'-デオキ シアデノシン-3',5'-ビスホスフェート、2'-デオキシ-N6-ジメチルアデノシン-3 ',5'-ビスホスフェート、6-クロロ-2'-デオキシプリンリボシド-3',5'-ビスホス フェート、2'-デオキシアデノシン-3',5'-ビスホスフェート、2'-デオキシ-6-メ チルチオプリンリボシド-3',5'-ビスホスフェート、5'-クロロ-3'-デオキシアデ ノシン-2'-ホスフェート、3'-デオキシ-N6-メチルアデノシン-2',5'-ビスホスフ ェート、2'-デオキシ-2'-0-メチルアデノシン-3',5'-ビスホスフェート、2'-デ オキシアデノシン-3',5'-ビス(チオホスフェート),2'-デオキシ-N1,N6-エテノア デノシン-3',5'-ビスホスフェートからなる群より選択される請求項1に記載の 化合物またはその薬学的に許容できる塩。 15.2'-デオキシ-(N'-メチル)アデノシン-3',5'-ビス(アンモニウムホスフ ェート)、2-クロロ-2'-デオキシアデノシン-3',5'-ビス(ジアンモニウムホスフ ェート)、2'-デオキシ-2-メチルチオアデノシン-3',5'-ビス(ジアンモニウムホ スフェート)、8-ブロモ-2'-デオキシアデノシン-3',5'-ビス(ジアンモニウムホ スフェート)、2'-デオキシ-N6-メチルアデノシン-3',5'-ビス(ジアンモニウムホ スフェート)、2'-デオキシ-N6-エチルアデノシン-3',5'-ビス(ジアンモニウムホ スフェート)、2'-デオキシ-N6-プロピルアデノシン-3',5'-ビス(ジアンモニウム ホスフェート)、N6-ベンゾイル-2'-デオキシアデノシン-3',5'-ビス(ジアンモニ ウムホスフェート)、2'-デオキシ-N6-ジメチルアデノシン-3',5'-ビス(ジアンモ ニウムホスフェート)、6-クロロ-2'-デオキシプリンリボシド-3',5'-ビス(ジア ンモニ ウムホスフェート)、2'-デオキシイノシン-3',5'-ビス(ジアンモニウムホスフェ ート)、2'-デオキシ-6-メチルチオプリンリボシド-3',5'-ビス(ジアンモニウム ホスフェード)、5'-クロロ-3'-デオキシアデノシン-2'-(ジアンモニウムホスフ ェート)、3'-デオキシ-N6-メチルアデノシン-2',5'-ビス(ジアンモニウムホスフ ェート)、2'-デオキシ-2'-0-メチルアデノシン-3',5'-ビス(ジアンモニウムホス フェート)、2'-デオキシアデノシン-3',5'-ビス(ジアンモニウムチオホスフェー ト),および2'-デオキシ-N1,N6-エテノアデノシン-3',5'-ビス(ジアンモニウムホ スフェート)からなる群より選択される請求項1に記載の化合物。 16.P2Y1レセプターにおいてアンタゴニスト活性を有する請求項1に記載の 化合物。 17.P2Y1レセプターにおいて競合的アンタゴニスト活性を有する請求項1に 記載の化合物。 18.P2Y1レセプターに選択的に結合する請求項1に記載の化合物。 19.P2Y1レセプターを含んでいると思われる生物学的サンプル中のP2Y1レセ プターを検出する方法であって、 前記生物学的サンプルを下記式Iで示される化合物および薬学的に許容できる その塩に接触させるステップと、 (式中、 mは1、2または3であり、 nは1、2または3であり、 pは0または1であり、 qは0、1、2または3であるが、pが0の場合には、qは0でなく、 R1はH、低級アルキル、ハロゲン、アルコキシおよびアルキルチオからなる群 より選択され、 R2はヒドロキシ、ハロゲン、アルキルチオ、低級アルキル、置換低級アルキル および-NR'R''からなる群より選択され、ここでR'およびR''は、H、低級アルキ ル、アロイル、アルコキシ、アルコキシおよびアルコキシアルキルからなる群よ り、それぞれ独立に選択され、 R3はH、ハロゲンおよび低級アルキルからなる群より選択され、 R4はHおよび低級アルキルからなる群より選択され、 X1はO、S、NおよびCH2からなる群より選択され、 X2、X3およびX4は、H、ヒドロキシ、アミノ、低級アルキル、ハロゲン、アル コキシ、ホスフェート、チオホスフェート、カルボキシレートおよびニトロから なる群より、それぞれ独立に選択されるか、またはX2およびX3が一緒になってシ クロホスフェートを形成する)、ここで、当該式Iで示される化合物はP2Y1レセ プターに選択的に結合し、 つづいて、前記生物学的サンプル中のレセプターに対する前記P2Y1レセプター アンタゴニストの結合の有無を検出し、結合が存在する場合は、P2Y1レセプター が存在することを示すステップと を含んでなる方法。 20.式Iで示される化合物が、アデノシン3',5'-ビスホスフェートおよびア デノシン2',5'-ビスホスフェートからなる群より選択される請求項19に記載の 方法。 21.前記化合物が2'-デオキシ-N6-メチルアデノシン-3',5'-ビスホスフェー トである請求項19に記載の方法。 22.下記式II (式中、 mは1、2または3であり、 nは1、2または3であり、 pは0または1であり、 qは0、1、2または3であるが、pが0の場合には、qは0でなく R1はH、低級アルキルおよびハロゲンからなる群より選択され、 R2はHおよび低級アルキルからなる群より選択され、 X1はO、S、NおよびCH2からなる群より選択され、 X2、X3およびX4は、H、ヒドロキシ、低級アルキル、アミノ、ハロゲン、アル コキシ、ホスフェート、チオホスフェート、カルボキシレートおよびニトロから なる群より、それぞれ独立に選択されるか、またはX2およびX3が一緒になってシ クロホスフェートを形成し、 ここで、R1およびR2がHであり、pとmとnとがそれぞれ1であり、qが1、 2または3であり、X1がOである場合、X2およびX3はHでなく、X2およびX3は- OHでなく、およびX2およびX3は一緒になってシクロホスフェートを形成しない )で示される化合物および薬学的に許容できるその塩。 23.pが0であり、qが1であり、およびX4がClである請求項22に記載 の化合物。 24.P2Yレセプターにおいてアンタゴニスト活性を有する請求項22に記載 の化合物。 25.P2Yレセプターにおいて競合的アンタゴニスト活性を有する請求項22 に記載の化合物。 26.P2Yレセプターに選択的に結合する請求項22に記載の化合物。 27.P2Yレセプターを含んでいると思われる生物学的サンプル中のP2Yレセプ ターを検出する方法であって、 前記生物学的サンプルを下記式IIで示される新規化合物および薬学的に許容で きるその塩に接触させるステップと、 (式中、 mは1、2または3であり、 nは1、2または3であり、 pは0または1であり、 qは0、1、2または3であるが、pが0の場合には、qは0でなく、 R1はH、低級アルキルおよびハロゲンからなる群より選択され、 R2はHおよび低級アルキルからなる群より選択され、 X1はO、S、NおよびCH2からなる群より選択され、 X2、X3およびX4は、H、ヒドロキシ、低級アルキル、アミノ、ハロゲン、アル コキシ、ホスフェート、チオホスフェート、カルボキシレートおよびニトロから なる群より、それぞれ独立に選択されるか、またはX2およびX3が一緒になってシ クロホスフェートを形成する)、ここで、この式IIで示される化合物はP2Yレセ プターに選択的に結合し、 つづいて、前記生物学的サンプル中のレセプターに対する前記P2Yレセプター アンタゴニストの結合の有無を検出し、結合の存在はP2Yレセプターが存在する ことを示すステップと を含んでなる方法。 28.前記P2YレセプターがP2Y2レセプターである請求項27に記載の方法。 29.前記P2YレセプターがP2Y4レセプターである請求項27に記載の方法。
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