JP2941942B2 - 3’―アジド―2’,3’―ジデオキシ―5―メチルシチジン抗ウィルス性組成物 - Google Patents

3’―アジド―2’,3’―ジデオキシ―5―メチルシチジン抗ウィルス性組成物

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JP2941942B2 JP2510715A JP51071590A JP2941942B2 JP 2941942 B2 JP2941942 B2 JP 2941942B2 JP 2510715 A JP2510715 A JP 2510715A JP 51071590 A JP51071590 A JP 51071590A JP 2941942 B2 JP2941942 B2 JP 2941942B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 本発明は薬学的な輸送(delivery)系におけるもので
あり、特に、ヒト免疫不全ウィルス感染の阻害のため
に、3′−アジド−2′,3′−ジデオキシ−5−メチル
シチジンおよびその組成物を用いることに関する。
米国政府は、Veterans Administration Merit Review
Awardから生じる本発明における権利を有する。
これは、Chung K.ChuおよびRaymond F.Schinaziによ
って1989年6月7日に提出された“3′−Azido−2′,
3′−Deoxy−5−MethlCytidine"というタイトルの米国
特許出願第07/362,756号の一部継続出願であり、それは
1988年2月23日に提出された“2′,3′−Dideoxynucle
osides as Anti−Retroviral Compositions and Ther M
ethod of Preparation"というタイトルの米国特許出願
第07/159,246号の一部継続出願であり、それは(1)米
国特許出願第07/016,136号および(2)米国特許出願第
07/104,438号の一部継続出願である。この(1)の米国
特許出願第07/016,136号は、Chung K.ChuおよびRaymond
F.Schinaziによって1987年2月18日に提出された2′,
3′−Dideoxy−5−Substituted Uridines and Related
Compounds as Antiviral Agents"というタイトルの出
願であり、それはChung K.ChuおよびRaymond F.Schinaz
iによって1986年5月1日に提出された米国特許出願第0
6/857,947号、現在の米国特許出願第4,681,933号であ
る。上記(2)の米国特許出願第07/104,438号は、Chun
g K.ChuおよびRaymond F.Schinaziによって1987年10月
2日に提出された“3′−Azido−2′,3′−Dideoxyur
idine Antiviral Composition"とうタイトルの出願であ
り、それは“3−Azido−2′,3′−Dideoxypyrimidine
s and Related Compounds as Antiviral Agents"という
タイトルの1987年1月28日に提出された米国特許出願第
07/007,473号、現在の米国特許第4,916,122号である。
エイズは1979年という早期に認められた。Centers fo
r Disease Control(CDC)に報告された事例の数は、そ
の時以来、年々劇的に増加し、1982年には、CDCはエイ
ズを新しい伝染病であると言明した。この時点では、エ
イズは一般的にレトロウィルス、すなわち、ヒト免疫不
全ウィルス(HIV−1)による感染の結果生じると容認
されている。これらのウィルスに対する抗体は、エイズ
または前エイズ症候群を有すると診断された患者の80%
を超えて存在し、そしてそれは、同定されたリスクグル
ープにおいて高頻度で見られた。
患者は、一般に障害されたT細胞免疫を引き起こすと
き、エイズを有すると診断され、通常、18か月から3年
にわたって見られる。この障害された免疫の結果とし
て、この患者は日和見感染症、種々のタイプの癌(例え
ば、カポージ肉腫)、および免疫系の機能が減退したこ
とに関連する他の疾患に、感染しやすくなる。
HIVはレトロウィルスである。レトロウィルスの遺伝
物質は、たいていの生物において、DNAではなく、一本
鎖RNAであり、そしてそれは、ひとまとめにして逆転写
と呼ばれる2つの酵素(ポリメラーゼおよびリボヌクレ
アーゼ)による、コードされているタンパク質の発現に
よって2本鎖DNAに変換される。次いで、このDNAは、細
胞の遺伝子に組み込まれ、そこに永久に組み込まれたま
まとなるか、または、ウィルスの複製によってタンパク
質が発現する。このウィルスは優先的にT4リンパ球、す
なわち、免疫系のあるサブセットに感染する。しかし、
それはまた、神経系および腸およびある種の骨髄細胞中
で細胞に感染する。このウィルスは数年間潜伏したまま
でいるか、あるいは宿主細胞を破壊して速やかに複製さ
れる。
このウィルスに対して固体にワクチンを接種する努
力、および感染プロセスを妨げるための努力がなされて
いるが、現在使用されているほとんどの化合物は、ウィ
ルスの核酸の複製を標的するのに用いられている。以下
を含む多くの化合物が、このウィルスに対して抗ウィル
ス活性を有することが見いだされた:HPA−23、インター
フェロン、リバビリン、ホスホノフォルメート、アンサ
マイシン(ansamycin)、スラミン、イムチオール(imu
thiol)、ペニシラミン、リファブチン(rifabutin)、
AL−721、3′−アジド−3′−デオキシチミジン(AZ
T)、および他の2′,3′−ジデオキシヌクレオチド
(例えば、2′,3′−ジデオキシシチジン(DDC)、
2′,3′−ジデオキシアデノシン(DDA)、3′−アジ
ド−2′,3′−ジデオキシウリジン(AzddU)、2′,
3′−ジデヒドロシチジン、3′−デオキシ−2′,3′
ジデヒドロチミジンおよび3′−アジド−5−エチル−
2′3′−ジデオキシウリジン(AzddU)。
一般に、このような薬剤以外のウィルスの複製阻害剤
は、通常、宿主に対してもかなり毒性がある。たいてい
のこれまでに発見された抗ウィルス性薬剤は、毒性があ
るので、長期間は処方され得ない。インビボで毒性、特
に長期間の毒性を防ぐことは困難である。
例えば、AZTは、初めに、インビトロで試験したとき
は毒性はないと考えられたが、その後、数か月間投与し
た場合、骨髄特性を有することが確認された。AZT関連
の血液学上の異常のために、AZT療法を行なわれている
患者の21%は、6か月の治療の間、多数回の輸血が要求
されることをRichmanらは示している。骨髄の減少は、
細胞内のホスホリル化されたAZTの蓄積によって起こり
得、そして、これはチミジン5′−トリホスフェートプ
ールの実質的な減少によって起こり得る。AZTの他の欠
点はヒトにおいて半減期が短い(約1.1時間)こと、そ
して3′−アジド−3′−デオキシ−5′−グルクロニ
ルチミジン(実質的に抗ウィルス活性を有さない代謝産
物)として尿中に排泄されることである。
この試験システムに依存してデータの有効性に関する
意見が異なるが、インビトロで抗ウィルス活性を有する
ものとして、多くの化合物が報告されてきた。これらの
化合物が、インベスティゲィショナル ニュー ドラッ
グ ライセンス(Investigational New Drug License)
の適用を検討される前に、食品医薬品局は、インビボで
の毒性試験を行うことおよび薬物動態の研究データを要
求する。このデータに基づいて、ある化合物はエイズの
治療に有用であるという予想、あるいは、これらの研究
が行われるとすぐにただ処分されるべきであるというこ
との予想が何度もなされている。例えば、Chuらによ
り、J.Med.Chem.32,612−617(1989年2月)において、
AZTに関する多くのピリミジンヌクレオチドが、インビ
トロでHIVに対して活性を有し、そしてヒトの末梢血単
核細胞においてインビトロで毒性を制限するということ
が報告された。彼らは、いくつかの物質が特に有望であ
り、それらは下のものを包含することを示している:3−
アジド−2′,3′−ジデオキシウリジン(AzddU)、
3′−アジド−5−エチル−2′,3′−ジデオキシウリ
ジン、および3′−アジド−2′,3′−ジデオキシシチ
ジン(AzddC)およびその5−メチル類似物(AzddMe
C)。残念なことに、その後の試験により、最後の化合
物以外には、ヒトの顆粒球マクロファージ前駆細胞のコ
ロニー形成を測定するアッセイを用いることにより、イ
ンビトロで、毒性があるということが、証明された。特
に、AzddUは、実質的にAZTより強い毒性があるというこ
とが決定された。例えば、AZTは、1mMのAZTで細胞の50
%の減少を引き起こし、AzddCは、80%の減少を引き起
こし;両者とも10mMで細胞の100%を殺した。
不可能でないなら、インビトロのデータに基づいて、
化合物の生物学的利用能、半減期、安定性、および代謝
を予期することもまた困難である。毒性がなく、インビ
ボで抗ウィルス活性を示す化合物の多くは、不活性な化
合物に速やかに代謝されるか、または有用でないような
短い半減期を有する。結果として、インビボのデータだ
けでエイズの治療において、その化合物が有用でないこ
とを予期し得る。さらに、生物学的利用能および代謝の
情報だけで、その化合物の投与の用量および時間および
手段を正確に決定し得る。
エイズの治療に関する莫大な量の調査にもかかわら
ず、エイズはまだ不治の病である。HIVで感染された患
者は、まだ治癒の希望はない。あるいは、長期間、安全
でかつ効果があると証明されたいかなる薬もまだない。
それゆえ、本発明の目的は、感染していない細胞に対
して低い毒性を有する、新しい抗ウィルス性組成物を提
供することである。
本発明のさらなる目的は、HIV−1および他の関連の
レトロウィルスの複製を阻害するための組成物を提供す
ることである。
本発明のさらに他の目的は、HIV−1および他のレト
ロウィルスによる感染の予防および治療の方法を提供す
ることである。
発明の要旨 次の一般式の活性化合物のHIV阻害量を輸送する(del
iver)、薬学的に受容され得る担体中の抗ウィルス性組
成物: ここで、RはOH、モノホスフェート、ジホスフェート、
またはトリホスフェート、または薬学的に受容され得る
それらの塩である。この組成物は、AZTの2倍から3倍
の半減期を有すること、細胞内でAZTに変換すること
も、および優先的に末梢血単核細胞によって取り込まれ
ることが発見されたので、この組成物は少ない頻度で、
そしてAZTより高い用量で投与され得、毒性を与えるこ
となく、より大きな効果を達成する。この組成物の他の
利点は、低い細胞毒性とともに、非常に選択的な抗レト
ロウィルス活性を有することである。この化合物は、1
型単純ヘルペスウィルスまたはコクサッキーウィルスB4
に対しては活性がなく、そして、ただ、フレンド白血病
ウィルス(フレンドネズミレトロウィルス;Friend muri
ne retrovirus)に対して、弱い活性がある。もっとも
重要なことは、100μMまでで試験した場合、赤血球の
前駆細胞に対して毒性がないことを示すことである。
図面の簡単な説明 図1は、ヒトの顆粒球マクロファージ前駆細胞のコロ
ニー形成に基づく、3′−アジド−3′−デオキシチミ
ジン(AZT)、3′−アジド−2′,3′−ジデオキシウ
リジン(AzddU)、3′−アジド−5−エチル−2′,
3′−ジデオキシウリジン(AzddEU)および3′−アジ
ド−2′,3′−ジデオキシ−5−メチルシチジン(Azdd
MeC)の関連効果を示すグラフである。
図2は、ラットにおいて時間の経過(時間)によるAz
ddMeCの血漿濃度(mg/ml)を比較するグラフである。
(○)は10mg/kg;(□)は50mg/kg;および(△)は100m
g/kgの用量の静脈内投与である。
図3A、図3B、および図3Cは、AzddMeCの用量の関数(m
g/kg)としての、総クリアランス(A)、腎クリアラン
ス(B)、および非腎クリアランス(C)のグラフであ
る。横線は平均値を示す。(○)は10mg/kg;(□)は50
mg/kg;および(△)は100mg/kgの用量の静脈内投与であ
る。
図4は、AzddMeCのAZTへの細胞内変換、次いで、AZT
−MPへの細胞内変換を図で示しており、これはヒト血液
単核細胞を用い、放射線標識されたAZTおよびAzdMeC
(4μM、6時間)の取り込み量を比較したものであ
る。
図5Aおよび5Bは、PBM細胞によるAzddMeC(図5A)の優
先的な取り込みを、AZT(図5B)と比較して(10μMで3
7℃で6時間インキュベートした)、説明している。
図6は、インビトロでPBM細胞および骨髄細胞におけ
るAzddMeCの生体内変換(bioconversion)の想定される
メカニズムを図で示している。
発明の詳細な説明 薬学的に受容され得る担体中の、次の一般式を有する
3′−アジド−2′,3′−ジデオキシ−5−メチルシチ
ジンを、活性成分が約0.2〜40μMの血中濃度に到達す
るように、1日につき2〜3回患者に投与する: ここで、Rは、OH、モノホスフェート、ジホスフェー
ト、またはトリホスフェート、および薬学的に受容され
得るそれらの塩である。好ましい濃度の範囲は、0.2〜2
0μMであり、そして最も好ましくは、約1〜10μMで
ある。これは1日当り体重1kgにつき1〜60ミリグラム
の化合物を投与することと等しい。
本発明は、3′−アジド−2′,3′−ジデオキシ−5
−メチルシチジン(AzddMec)およびホスホリル化され
たそれらの誘導体がHIVに対して非常に選択的な活性を
有するが、同時に、正常の、感染していない細胞に対し
て非常に低い毒性を示すという発見に加えて、延長され
た半減期、単核血液細胞による優先的な取り込み、およ
びHIVに対してインビボで効果があることが知られてい
るAZTへの細胞内変換という事柄に基づいている。
3′−アジド−2′,3′−ジデオキシ−5−メチルシ
チジンは、既知の化合物である。例えば、LinらのJ.Me
d.Chem.26.1691−1696(1983)を参照せよ。Linらは、
インビトロでL1210および肉腫180細胞に対するAzddMeC
の活性を試験し、そして、この化合物および3′−アジ
ド−2′,3′−ジデオキシシチジン(AzddC)が、両細
胞系に対して不活性であることを発見した。Linらによ
り、3′−アジド−2′,3′−ジデオシシチジンは、L1
210細胞から単離された2種の特定の酵素に対して単に
ほんのわずかな阻害活性のみを示し、そして、AzddMeC
は、同様の酵素に対してわずかな活性のみを示すことが
報告された。その後の報告では、HIVに対して活性のあ
る可能性のある化合物が示されているが、インビボでの
毒性および半減期については述べられていない。
AzddMeCは、薬学的に受容され得る塩(例えば、カリ
ウム塩、ナトリウム塩、またはアミン塩)の形で投与さ
れ得る。5−メチル−3′−アジド−2′,3′−ジデオ
キシシチジンの合成の適切な方法は、文献中に見られ、
そして当業者に知られている。例えば、LinらのJ.Med.C
hem.26,1691−1696(1983);Horowitz,J.P.らのJ.Org.C
hem.31,205(1966);Horowitz,J.P.らのJ.Org.Chem.32,
817(1967);Moffatt,J.G.らのJ.Org.Chem.39,30(197
4);およびRobbins,M.らのTet.Letters25,367(1984)
を参照せよ。
Linらの方法によるAzddMeCの合成の特定の方法は、実
施例1において提供される。
[実施例1: 3′アジド−2′,3′−ジデオキシ−5−
メチルシチジン(AzddMeC)の合成] 5′−O−アセチル−3′−アジド−3′−デオキシチ
ミジン(2) 氷−水浴中で、3′−アジド−3′−デオキシチミジ
ン(5.0g,18.7mmole)のピリジン(50ml)溶液に無水
酢酸を滴下して加えた。この混合物を冷却装置中に一晩
放置した。次いで、この溶液をCHCl2(20ml)中に注
ぎ、H2O 200mlで2回、重炭酸ナトリウムの飽和溶液、
次いでH2O 200mlで2回洗浄した。次いで、この有機層
を乾燥した(MgSO4)。この溶媒を除去した後、シロッ
プ(6.5g)を得た。
5′−O−アセチル−3′−アジド−2′,3′−ジデオ
キシ−5−メチル−4−トリゾリル−1−(β−D−リ
ボフラノシル)ピリミジン(3) 化合物(6.5g,21.04mmole)のピリミジン(60ml)
溶液に、Cl−C6H4OPOCl2(7.8g,31.56mm)を滴下して加
え、次いで、トリアゾール(4.35g,63.12mm)を加え
た。この混合物を室温で7日間攪拌した。攪拌後、塩化
メチレン(200ml)をこの反応混合物に加えた。得られ
た溶液をH2O 200mlで2回、重炭酸ナトリウムの飽和溶
液、次いでH2Oで再び洗浄した。次いで、この有機層を
乾燥した(MgSO4)。溶媒を蒸発させることにより、黄
色の固形物(5.04g)を得た。
3′−アジド−2′,3′−ジデオキシ−5−メチルシチ
ジン(、AzddMeC) 化合物(5.04g,13,96mm)を30mlの水酸化アンモニ
ウム−ジオキサン(1:3)中に溶解した。この反応混合
物を室温で1時間攪拌し、次いで、この溶媒を蒸発させ
てシロップを形成した。得られたシロップを、室温で一
晩、アンモニアの飽和メタノール溶液中に貯蔵した。次
いで、この反応混合物を蒸発させて乾燥状態とし、その
残留物を溶離剤としてCHCl3およびメタノールを初めに1
0:1の割合で、次いで5:1の割合で用いて、シリカゲルカ
ラムで精製した。この画分を合わせて、そして蒸発させ
てAzddMeCを固形物として得た。(、2.9グラム)。
[実施例2: AzddMeCの抗ウィルス活性] フィトヘマグルチニン(PHA)で刺激された、HIV−1
(LAV菌株)に感染したヒトの末梢血単核(PBM)細胞に
おけるウィルスの複製の阻害によって、AzddMeCのHIVを
阻害する能力を測定する。ウィルスにコードされた逆転
者酵素の量を測定することによって阻害を決定する。生
じた酵素の量をHIVコントロールと比較する。この方法
を下記に詳細に記載する。
(ヒトの末梢血単核細胞PBMにおける抗ウィルスアッセ
イ) A. B型肝炎およびHIV−1血清陰性の健康な提供者由
来で3日齢の、フィトヘマグルチニンで刺激されたPBM
細胞(106細胞/ml)に、HIV−1(LAV株菌)を、50%組
織培養感染用量(TICD50)の約100倍の濃度で感染さ
せ、そして、種々の濃度の抗ウィルス化合物の存在下で
および不存在下で培養した。
B. 感染約45分後、試験すべき化合物を培地中に最終濃
度の2倍の濃度で有する培地5ml、または化合物を有さ
ない培地5mlをフラスコに加え、最終容量を10mlとし
た。AZTを陽性コントロールとして用いた。
C. この細胞をウィルス(約2×105dmp/ml、逆転写酵
素アッセイによって決定された)にさらし、次いで、CO
2インキュベーター中に静置した。HIV−1(LAV株菌)
をジョージア州、アトランタのセンター フォー ディ
ジーズ コントロール(Center for Disease Control)
から得た。PBM細胞を培養するために用いられる方法、
ウィルスを回収する方法、そして逆転写酵素活性を決定
する方法は、ファンジゾンが培地中に含有されていない
こと以外は、McDougalら(J.Immun.Meth.76,171−183,1
985)およびSpiraら(J.Clin.Meth.25,97−99,1987)に
記載されている方法である(SchinaziらのAntimicrob.A
gents Chemother.32,1784−1787(1988)を参照)。
ウィルス感染したコントロールにおける逆転写酵素活
性は、約2×105dpm/mlであった。ブランクおよび感染
していない細胞のコントロールの値は、それぞれ、約30
0および1,000dpmであった。工程Bの前に工程Cを実施
した場合にも同様の結果が得られる。
D. 6日目において、この細胞および上澄みを15mlのチ
ューブに移し、そして約900gで10分間遠心分離を行っ
た。5mlの上澄みを除去し、そして、このウィルスを30
分間、約40,000rpmで遠心分離することによって濃縮し
た(Beckman 70.1 Tiローター)。可溶化されたウィル
スのペレットを逆転写酵素のレベルの測定をするために
処理した。結果をサンプルの上澄みのdpm/mlで表す。
(インビトロでのマクロファージHIV−1感染アッセ
イ) Crowe S.、Mills J.、およびMcGrath,M.S.のAIDS RE
S.Human Retro.3,135−145(1987)「DC4表面抗原発現
の定量的免疫細胞蛍光光度法分析、および末梢血単球/
マクロファージのHIV感染」に記載されているように、A
merican Red Cross,Atranta,Ga.から得られた血液の白
血球層から、単核細胞およびマクロファージを単離し
た。この細胞を5×105細胞/mlの密度で、TefilonTM
養容器(Savillex,Minnetonka,MN)中の、10%のABプラ
ス(血液型)のヒト血清を補足したRPMI−1640培地中に
入れた。
培養7−20日後、リンパ球汚染が最小である間に、マ
クロファージを室温で1時間、ほぼ1 TCID50単位/細胞
の感染多重度でHIV−1(HIV−DV菌株)にさらす。結合
していないウィルスを希釈していない仔ウシの胎児の血
清で洗浄することによって除去する。次いで、細胞を再
懸濁し、そして105細胞/ウェルを、薬物の不存在下ま
たは種々の希釈濃度の薬物の存在下で2検体ずつ、69ウ
ェルの微量希釈プレート(microdilution plate)に加
える。急性感染の9日後、上澄みを回収し、そして、Ab
bott Laboratories HTLVIII−EIA試験を用いてHIV−1 p
24抗体の定量を行う。処理されていない、感染したコン
トロール細胞と比較した。薬物処理された細胞における
p24の阻害の割合(%)を全テストについて算出する。
Antimicrob.Agents Chemother.30,491−498(1986)
に記載された50%有効量法(median effect method)に
よって決定された種々の2′,3′−ジデオキシ−および
2′,3′−ジデオキシジデヒドロヌクレオシドの50%有
効濃度(EC50)は、微量モル濃度の化合物に対してプロ
ットされた逆転写酵素の測定により決定される、ウィル
スの阻害割合(%)に基づく。EC50は、ウィルスの増殖
の50%阻害における化合物の濃度である。
HIVに感染したPBM細胞において試験した場合、AzddMe
Cは、0.081〜0.22μMのEC50を有する。AzddCは、HIV−
1に感染したヒトのマクロファージにおいて非常に活性
があり、EC50=0.006μMを有している。ここで使用さ
れる、抗ウィルス活性とは、AzddMeCを含有する組成物
がHIVの複製を阻害する能力をさして言う。
AzddMeCは、AZTと比較するために、数種の細胞のタイ
プのHIVに対して、および他のウィルスに対して試験さ
れた。この結果を表Iに示す。
[実施例3:AzddMeCの細胞毒性] 感染していないヒト細胞の増殖に対する化合物の効果
は、2つのアッセイ(1つは感染していない末梢血の単
核細胞(PBM)を用い、他の1つは顆粒球のコロニー形
成の抑制を用いたアッセイを用いる)によって決定す
る。
PBM及びVero細胞における細胞毒性 マイトジェン刺激されたPBM細胞(3.8 x 105cells/m
l)は、薬剤を使用した場合と使用しない場合とにおい
て、上記の抗ウィルス性アッセイに使用される場合と同
様の条件下で培養した。細胞は、血球計数器及びトリパ
ンブルー排除法を使用し、SchinaziらのAntimicrobial
Agents and Chemotherapy、22(3)、499(1982)によ
って、6日後に測定した。IC50は、正常の細胞の増殖の
50%を抑制する化合物の濃度である。
AzddMeCは、PBM細胞に対してわずか200マイクロモル
を越える濃度において毒性を持つ。
Vero(アフリカミドリザル(African Green Monkey))
細胞における毒性 増殖培地(2.5ml)中のVero細胞を、25cm2フラスコ
(Falcon)2個ずつに、試験される各化合物について、
細胞集密性(Call Confluency)の10分の1に等しい濃
度で入れた。5%CO2、95%空気中の雰囲気中37℃で24
時間培養した後、試験化合物を(増殖培地の2.5mlに溶
解させた最終濃度の2倍の濃度で)加えた。2個のフラ
スコについて、培地をデカンテーションによって除去
し、3mlのPBSで一度洗浄し、そして37℃で5分間3mlの
トリプシン/EDTA(0.125%/0.02%)で培養することに
より、収穫した。フラスコから剥された細胞は、一般的
に凝集しており、この懸濁液をフラスコの表面に繰り返
し強くピペッティングして分散する。よく分散された細
胞懸濁液1mlに、トリパンブルー溶液を2ml加え、細胞の
数を血球計数器を使用して数える。これは続く3日間に
わたり繰り返される。
この方法は、先にSchinaziらによってAnatimicrob.Ag
ents Chemother.22,499−507(1982)に「細胞培養物及
びマウスにおけるアシクロビル(Acyclovir)及びバイ
ダラビン(Vidarabine)あるいはこの5′−モノホスフ
ェートの組み合せの単純ヘルペスウィルスに対する影
響」として記載されている。
AzddMeCは、Vero細胞に対してわずか400マイクロモル
を越える濃度で毒性を持つ。
顆粒状における細胞毒性(骨髄前駆細胞) ヒトの骨髄前駆細胞において化合物の濃度を変化させ
ることによる効果を決定するために使用される方法は、
Sommadossi、Carlisle、Schinazi、及びZhouによってin
Antimicrobial Agents and Chemothrapy,32(7),997
(1988),に記載されている。簡潔に述べると、正常ヒ
トの骨髄細胞を、37℃で2時間、種々の濃度の薬剤とと
もに培養し、細胞をプレーティングの前に2回洗浄す
る。細胞の生存は、軟寒天クロニーング及びその後のコ
ロニー形成測定により決定される。
AzddCは、このシステムで試験をしたうちの最も低い
毒性を有するヌクレオシド類似体の試験レベルである。
100μMまで試験を行ったが、erythroid前駆細胞に対し
て毒性を示さない。
図1は、3′−アジド−3′−デオキシチミジン(AD
T)、3′−アジド−2′,3′−ジデオキシウリジン(A
zddU)、3′−アジド−2′,3′−ジデオキシ−5−エ
チル−ウリジン(AzddEU)及び3′−アジド−2′,3′
−ジデオキシ−5′−メチルシチジン(AzddMec)のヒ
トの顆粒球大食前駆細胞のコロニー形成に対する相対的
効果を示すグラフである。
図1に示されている結果は、ヒトの顆粒球大食前駆細
胞のコロニー形成に対するAzddMeCの効果をAZTと比較し
た際の有意な違いを明確に示している。10マイクロモル
の濃度で、AzddMeCは、AzddUよりもこれらの細胞に対し
て毒性が低く、AZTよりも約20倍これらの細胞に対して
毒性が小さい。インビトロでヒトの骨髄により、これら
のヌクレオチドを投与したときにヒトにおいて起こり得
る潜在的問題を余地することができる。(Sommadossi,C
arlisle,Antimicrob.Agents Chemother,31,452−454(1
987)参照)。
これらのデータは、AzddMeCが1,000を越える治療指数
(therapeutic itdex)を有することを示す。化合物の
治療指数は、IC50/EC50で算出され、化合物の効果的な
用量の投与における毒物安全性の限界の目安である。こ
の化合物の毒性の低さは、化学構造、または抗ウィルス
の研究分野における従来の知識によっては予測され得な
かった。
AzzdMeC及びAZTの細胞毒性を比較した。
この発見、即ちAzddMeCがHIVに対して低濃度で活性で
あり、同時に正常の感染していない宿主細胞に対して毒
性が非常に低いということは、驚くべきことである。な
ぜなら非常に構造が類似した化合物であるAZTを、種々
の実験で測定したときに強い毒性を示すからである。さ
らに、3′−アジド−2′,3′−ジデオキシ−5−メチ
ルシチジンは、ヒトの骨髄始原細胞の複製を十分に抑制
しない。
[実施例4:HIV逆転写酵素及びDNAポリメラーゼαの阻
害] 組換え66,000 D HIV−1逆転写酵素は、Frederick Ca
ncer Research Facility,Frederick,MDの国立ガン研究
所でS.Hughes博士から入手した。この酵素は異なる抗ウ
ィルス剤の効果が比較されるときに、ビリオン誘導酵素
と識別不可能な阻害のプロフィールを持つことが報告さ
れている。
HIV−1アッセイの標準反応混合液(100μl)は、10
0mM Tris−HCl(pH8.0)、50mM KCl、2mM MgCl2、5mMジ
チオトレイトール、400μg/ml BSA、1mlあたり0.05Uの
(rl)(dC)12-18(3.1μg/mlに等しい)及び1μM
3H]dCTP(比活性25Ci/mmol)を含んでいる。DNAポリ
メラーゼαをPHAにより刺激されたPBM細胞から単離し
た。PBM DNAポリメラーゼαを、100μM Tris−HCl(pH
8.0)、6mM MgCl2、5mMジチオトレイトール、400μg/ml
BSA、1μM[3H]dCTP(比活性25Ci/mmol)、各100μ
MdATP,dTTP,及びdGTP、及び1mlあたり活性化ウシ胸腺DN
A200μgを含む反応混合液100ml抽でアッセイした。反
応は10μlの酵素を加えることにより開始した。反応混
合液を、Antimicrob.Agents Chemother.33:115−117(1
989)に記載の方法によりインキュベートし、反応させ
た。
(rl)(dC)12-18を鋳型とする合成におけるAzddM
eCの5′−トリホスフェートとHIV−1逆転写酵素との
相互作用によりdCTPに関しては競合阻害パターンが示さ
れ、且つddCTPの親和性よりも約30倍大きな親和性が示
された。阻害定数Kisの値は、抑制濃度に対する勾配の
リプロットから決定され、AzddMeC−TP及びddCTPに対し
てそれぞれ0.0093mM及び0.29mMであった。dCTPの算出さ
れた平均Km値は、約7.2μM(5.3−9.1μMの範囲)で
あった。細胞のDNAポリメラーゼαの活性に関するAzddM
eC及びddCTPについての動力学的研究により、両化合物
は種々の濃度のdCTPに関して競合するインヒビターであ
ることが明らかにされた。しかしながら、DNAポリメラ
ーゼαの活性を50%減少させるためには、有意に濃度の
高い化合物が必要とされた。AzddMeC−TPは、同様のDNA
ポリメラーゼαの抑制に必要な濃度の6,000倍低い濃度
でHIV−1 RTを50%抑制した。
[実施例5:AzddMeCの細胞内代謝物] AzddMeCは脱アミノされ、AZTになる。AzddMeCはイン
ビトロでヒト骨髄細胞に毒性がないので、インビボで骨
髄に毒性を持つAZTの代謝物とは違った代謝物を持つに
違いない。AzddMeCは、HEp−2細胞由来のシチジンジア
ミナーゼの基質ではないと決定されていた。
この結果を表IIに示す。
PBM細胞における代謝の研究によりAzddMeCの主要代謝
物は、AZT−モノホスフェート(AZT−MP)であり、Azdd
MeC−MPは形成されないことが示される。一方AZTジホス
フェート(AZT−DP)とAZT−トリホスフェート(AZT−T
P)はPBM細胞中に形成されるが、AZT−MPだけが骨髄細
胞中に形成される。逆に、AZT−MP及びAzddMeCはどちら
もCEM細胞中で検出されない。
このデータはAzddMeCの一部が一次細胞内で脱アミノ
化してAZTになること、及びAZT−MPがAzddMeC−MPの脱
アミノ化ではなくAZTのリン酸化により生じることを示
唆している。AZTの主要代謝物がAZT−MPであるのに対
し、AzddMeCで処理される一次細胞内ではAZT:AZT−MPの
比率は約2:1である。そのため、AzddMeCがリン酸化に関
してAZTと競合することは明らかである。
[実施例6:マウスの生体内毒性] BALB/cマウスに任意に(自由に)AZTまたはAzddMeC
(0.1mgml、一日当り17.5mg/kgに相当)を経口で投与し
た。AzddMeCの145日間の連続経口投与では、明らかに毒
性は表れなかった。AZT投与の34日という早い時期に赤
血球の平均血球容量を増加させた(水で処理(投与)さ
れた動物;n=5のときMCV±SD=51.7±0.3fL対46.9±0.
4fL)。AzddMeC(MCV=46.9±0.3fL)では、動物につい
て投与開始から145日後評価された場合にも、同様の効
果は見られなかった。AzddMeCまたはAZTで処理後、投与
されていないマウスと比較して、体重が減退し、または
増加しない動物はなかった。
[実施例7:ラット及びアカゲザルにおけるAzddMeCの薬
物動態] AzddMeCの前臨床の薬物動態がラットに静脈投与した
後、及びサルに静脈及び経口投与した後に特徴づけられ
た。AzddMeCを10、50、100mg/kgの投与量で静脈に投与
した。AzddMeCの血漿及び尿濃度を、HPLCより、そして
面積/時間(Area/moment)分析によって生じる薬物動
態学的パラメーターにより決定した。
標準法で、250−300gの成体オスSprague−Dawleyラッ
トを使用した。薬剤を外部頚静脈カニューレを通して外
科的に投与した。1.0ml標準生理食塩水中のAzddMeCを30
秒にわたって投与した。6匹のラットを各用量で試験し
た。0.3mlの血液サンプルを薬剤投与の前に、そして薬
剤投与に続いて0.08,0.25,0.5,0.75,1,1.5,2,3,4,5,6,
7,8,10,及び12時間にカニューレからヘパリン化された
ポリプロピレンミクロ遠心機チューブへ集めた。血液容
量を標準生理食塩水で置き換えた。血液サンプルを遠心
分離し、血漿を分析まで凍結して保存した。尿も、薬剤
投与後選択された時間(24時間)後に集めた。尿容量を
測定し、サンプルを分析まで凍結して保存した。
血漿及び尿内の薬剤濃度は、高速液体クロマトグラフ
ィー(HPLC)により決定した。100マイクロリッターの
血漿、50マイクロリッターのコントロール、及びタンパ
ク質沈澱剤として100マイクロリッターの2M過塩素酸を
ポリプロピレンマイクロ遠心分離用チューブ(400μ
l)に加え、充分に攪拌し、5,000gで5分間遠心分離し
た。上清(15−200μl)をHPLC(Waters Associates,M
ilford,MA)に注入した。Alltech Hypersil ODS カラム
(0.46 x 15cm、ミクロン粒子サイズ)を用い、40mMの
酢酸ナトリウムpH7.0中に、12%のアセトニトリルを含
む可動相を使用し、流速2ml/min.でから成るクロマトグ
ラフィーにかけた。化合物を0.005AUFSの検出範囲設定
で283nmのUV波長で定量した。AzddMeCの保持時間は、2.
6分だった。ATZの保持時間は4.1分だった。
尿サンプルは、脱イオン化された蒸留水で1:100に希
釈され、内部標準を加え、20−100μlのサンプルをHPL
Cに注入した。薬剤濃度は、排出された未変化のAzddMeC
の量を決定するために集められた尿の量に応じて高くな
る。
尿中のAzddMeCグルクロニドの形成可能性をβ−グル
クロニダーゼによる加水分解によって確認した。尿(10
0μl)、0.12N酢酸15μl、β−グルクロニダーゼ100
μl(水中で1ml当り500ユニット)、及びpH5.8ホスフ
ェート緩衝液35μlをガラス培養チューブに加え、混合
し、37℃の水浴中で緩やかに振盪させながら12時間イン
キュベートした。β−グルクロダーゼで処理された尿
を、尿サンプルにおいて記載したのと同様に、AzddMeC
についてアッセイを行なった。グルクロニド濃度を、β
−グルクロニダーゼで加水分解する前後のヌクレオシド
濃度の差異として計算した。
AzddMeCスタンダードを、0.1から100μl g/mlの範囲
で、ブランクのラット血漿及び尿中に調製した。1/Yで
重み付けされた最小2乗法により標準曲線勾配及び切片
を得たが、これは直線回帰にはならなかった。アッセイ
では、0.1から100μl g/mlの範囲で直線的であった。そ
して、定量の下限は0.1μg/ml(10ng)であった。濃度
が100μγ/mlを越えるAzddMeC濃度を有する血漿サンプ
ルを、アッセイする前にブランクのラット血漿で希釈し
た。AzddMeCの抽出と回収率及び内部標準は、85%であ
った。アッセイにおいて全ての薬剤濃度の日内または日
間の変動係数は、10%よりも小さかった。
面積/時間分析を、AzddMeCの薬物動態的パラメータ
ーを計算するために使用した。血漿濃度−時間曲線の下
側の面積(AUG)及び第一の正規化されていないモーメ
ント(AUMC)は、ラグランジュ(Lagrange)の多変量
の、ゼロ時間から最終サンプル採取まで積分した内挿と
比線形の最小2乗末端勾配を使用した無限の時間に対す
る外挿により決定した。総クリアランス(CLT)は、投
与量/AUG、AUMC/AUCから得られた平均滞留時間(MR
T)、及びCLT x MRTから得られた分布(Vss)の定常状
態量から計算された。feで表現される尿中へ未変化のま
ま排泄された薬剤の画分は、Au/投与量から計算され
た。ただしAuは、無限の時間が経過したときに排泄され
ると予想されるAzddMeCの量である。腎臓のクリアラン
ス(CLRはfe x CLTで計算され、非腎臓クリアランス
は、(CLNR)は、CLT−CLRで計算された。半減期(T
1/2)は、λzが非直線の最小2乗末端勾配のとき0.693
/λzで計算された。
統計分析を、投与量の効果を比較する分散の一方向分
析を使用して行った。0.05より少ない可能性のレベルは
統計的に有意であると考えた。
図2は、AzddMeCの8時間にわたる血漿濃度を示す。A
zddMeCのラットに対する静脈投与の後で、総クリアラン
ス1.9±0.57L/h/kg(18ラットの平均±SD)であり、そ
して存在している定常状態体積は、1.4±0.64L/kgであ
った。半減期は平均2.5±5hだった。統計的に有意な差
異は、3つの投与量の間の薬物動態的パラメーターにお
いては示されなかった。総クリアランスは、図3Aに示す
ように、体重1kg当り10,50,100mgのAzddMeCに対して、
それぞれ2.33±0.73(平均±SD)、1.57±0.33、及び1.
76±0.32L/h/kgであった。腎臓排出は、図3Bに示すよう
に、総クリアランスの約半分であり、尿中の未変換Azdd
MeCとして回収された量の55±11%である。腎臓以外の
クリアランスは、図3Cで示す。グルクロニド代謝物は、
尿中に見られなかった。さらに、AzddMeCは、ラットで
はAZTへの脱アミノ化によって代謝されなかった。AzddM
eCの分布の定常状態量は、体重1kg当り10,50,及び100mg
のAzddMeCの投与により、それぞれ平均0.92±0.27、1.7
3±0.78、及び1.46±0.44L/kgであった。この結果は、
ラットにおけるAzddMeCの運命が10−100mg/kgの範囲に
わたる投与量に依存していないことを示した。AzddMeC
のクリアランスはAZTよりも40%少ないが、AzddMeCのラ
ットにおける薬物動態は、2′,3′−ジデオキシシチジ
ンの薬物動態と類似している。
AzddMeCの運命は、ラットに関して記載したのと同様
に、60mg/kg AzddMeCをアカゲザルに静脈及び経口投与
した後に評価した。生物学的利用率(F)は、経口また
は皮下の薬剤を投与した後、AUCPo,ssQ x Doseiv/AUCiv
x DosePo,sQにより計算した。生物学的利用性に関して
は、ClTは投与量に依存しないと推定した。
AzddMeCの平均半減期は、静脈及び経口投与の後、そ
れぞれ1.52±0.73(3匹のサルの平均±SD)、及び1.74
±1.0hであった。静脈投与後のAzddMeCの総クリアラン
スは、2.2±0.12L/h/kg、及び分布の定常状態量は、1.2
±0.53L/kgであった。経口の生物学的利用率は、21±8
%であった。AZTは、AzddMeCの主要な代謝物のようであ
り、そのことはサルにおいてこのヌクレオシドがかなり
の割合で脱アミノされたことを示唆している。AzddMeC
のグルクロニド代謝物は尿中で検出されなかったが、AZ
Tグルクロニドの有意の量が尿中に検出された。AzddMeC
は大脳脊椎液(CSF)中では検出されなかったが、AZTは
検出され得た。これらの結果を表IIIにまとめる。
[実施例8:ヒトのPBMにおけるAZTとAzddMeCの吸収、及
びAzddMeCからAZTへの転換] ヒトの末梢血単核細胞による14Cで標識されたAZT及び
3Hで標識されたAzddMeC(4μM)の、6時間にわたる
取り組みを、図4で比較する。
図4に示される結果は、AzddMeCが細胞内でAZTに変換
し(6.6%)、その後AZT−MP(48%)に変換することを
示す。細胞を含まないアッセイでは、AzddMeCの0.35%
が脱アミノ化されてAZTとなる。AzddMeCのAZTへの変換
は律速段階である。400μMで、細胞を含まないシステ
ムでは、AZTからAZT−MPへのリン酸化を12%抑制した。
AZTは、培地(6.9%)において、AzddMeCから殆ど変換
されない。図5は、PBMによるAzddMeCの優先的な取り組
み、AZTと比較して示す。図6は、PBM及び骨髄細胞にお
けるAzddMeCの生物学的変換のための推定されるメカニ
ズムを図示する。
[実施例9:HIV感染処置のための活性剤としての、AzddM
eCを含む薬学的組成物の調製] HIV感染は、患者に3′−アジド−2′,3′−ジデオ
キシ−5−メチルシチジンまたはその塩の効果的な量を
薬学的に受容され得る担体または希釈液の存在下で患者
に投与することにより処置され得る。
活性物質を適当なルート(例えば経口、非経口、静
脈、皮内、皮下、または局所的に)で液体中または個体
の状態で投与する。この組成物は経口投与することが好
ましい。
活性化合物は、薬学的に受容され得る担体な中に、ま
たは顕著な毒性効果を与えずインビボでHIVの複製を抑
制する量が含有される。「HIV抑制量」とは、例えばこ
こに記載されているアッセイによって測定されるHIV抑
制効果を発揮するのに、充分な活性成分の量を示す。
これらの調製物は、0.2から40μMの活性成分の血清
濃度を生じるべきである。好ましい濃度範囲は0.2から2
0μMであり、最も好ましくは1から10μMである。薬
学的組成物は1日当り体重kg当り1から60ミリグラムの
化合物の投与を与えるべきである。
上記の実施例で示されたように、1日当たり投与され
るAzddMeCの量は、細胞培養データに基づき予測される
量よりはるかに少ない。なぜなら半減期がAZTに比べて
2倍から3倍大きいからである。しかしながら、化合物
は細胞内でAZTに変換するので効力は問題なく、これは
食品医薬品局エイズ対策委員会(Food and Drug Admini
stration for treatment of AIDS)で承認されている。
さらにAzddMeC投与は、骨髄前駆細胞及び赤血球前駆細
胞に加えてPBM及びその他の血液細胞へ、細胞内でAZTを
好ましく運ぶ方法である。
投与量は患者及び緩和されるべき疾患の発病度に幾ら
か依存する。患者により、特定の投与処方が、投与され
る人の個々の必要性及び専門的な判断により、継続的に
調整されるべきである。
3′−アジド−2′,3′−ジデオキシ−5−メチルシ
チジンは、所望の作用を損なわない他の活性物質または
所望の作用を補う物質(例えば、抗生物質、抗真菌剤、
抗炎症剤、またはその他ヌクレオチド抗HIV化合物を含
むその他の抗ウィルス剤)と混合され得る。AzddMeCがC
NSに浸透せず、AZTは浸透するので、AZTとAzddMeCの混
合物は特に好ましいと考えられる。
活性化合物の好ましい投与法は経口投与である。経口
の組成物は一般的に不活性な希釈剤または食用可能な担
体を含む。これらは、ゼラチンカプセルに封入され得、
または錠剤に圧縮され得る。治療のための経口投与のた
めに、活性化合物を賦形剤に入れ、錠剤、トローチ、ま
たはカプセルの形で使用され得る。薬学的に適合性のあ
る結合剤、及び/または補助剤を組成物の一部として含
み得る。
錠剤、丸剤、カプセル、トローチ等は、以下の成分ま
たは同様の性質の化合物のいずれかを含み得る:結合
剤、賦形剤、崩壊剤、潤滑剤、滑剤(glidant)、甘味
剤、または芳香剤。
投与ユニットの形がカプセルであるとき、上記のタイ
プの物質に加えて、脂肪油のような液体担体を含み得
る。さらに、投与ユニットの形は、投与ユニットの物理
的形状を変える種々の他の物質(例えば、しょ糖コーテ
ィング、セラック、またはその他の腸溶剤)を含み得
る。薬学的に受容され得る、静脈または皮下に投与する
ための賦形剤もまた知られている。静脈に投与されると
きは、生理食塩水またはリン酸塩緩衝化生理食塩水(PB
S)が好ましい。
好適な実施態様では、例えば化合物が移植組織及びマ
イクロカプセル化輸送システムを含む除放性製剤のよう
な、体内から活性化合物が迅速に排出することを防ぐ担
体と共に調製される。生分解性、生体適合性のポリマ
ー、例えばエチレンビニルアセテート、ポリアンハイド
ライド、ポリグリコール酸、コラーゲン、ポリオルトエ
ステル、及びポリ乳酸等が使用され得る。このような製
剤の調製方法は、当業者には明らかなことである。物質
はAlza Corporation and Nova Pharmaceuticals,Inc.か
ら市販されている。リポソーム懸濁液(ウィルス抗原に
対するモノクローナル系の抗体を含む、感染細胞に標的
されたリポソーム)もまた、薬学的に受容可能な担体と
して好適である。これらは、当業者に既知の方法によ
り、例えばU.S.P.No.4,522,811に記載の方法で調製され
る。例えば、リポソーム製剤は、適当な脂質(例えばス
テアロイルホスファチジルエタノールアミン、ステアロ
イルオスファチジルコリン、アラカドイルホスファチジ
ルコリン、及びコレステロール)を無機の溶媒に溶解さ
せ、溶媒を蒸発させると、容器の表面に乾燥した脂質の
薄膜が残留する。3′−アジド−2′,3′−ジデオキシ
−5−メチルシチジンの水溶液またはそのモノホスフェ
ート、ジホスフェート、及び/またはトリホスフェート
誘導体を容器に入れる。次に容器を、手作業により攪拌
すると容器の側面から脂質物質が剥がれ、脂質凝集物が
分散し、このことにより、リポソーム懸濁液が形成され
る。
[実施例9:AzddMeCのホスフェート誘導体の調製] AzddMeCのホスフェート誘導体を3′−アジド−2′,
3′−ジデオキシ−5−メチル−シチジンのリン酸化に
より下記のように調製する。
モノホスフェートは、lmarらのJ.Org.Chem,34(6),
1547−1550(1969年6月)の方法によって調製され得
る。例えば、約100mgのAzddMeC及び約280lのホスホリル
クロライドを攪拌しながら約8mlの乾燥酢酸エチル中で
約0℃で約4時間反応させる。反応物を氷で急冷する。
水相を、活性化された炭素カラムで精製し、エタノール
と水との1:1混合液中の5%水酸化アンモニウムで抽出
する。溶離液を蒸発させることにより、100mgのアンモ
ニウム−(3′−アジド−2′,3′−ジデオキシ−5−
メチルシチジン)−5′−モノホスフェートが生じる。
ジホスフェートはDavissonらのJ.Org.Chem,52(9),
1794−1801(1987)の方法によって調製され得る。3′
−アジド−2′,3′−ジデオキシ−5−メチルシチジン
−5′−ジホスフェートは、AzddMeCのトシレートから
調整され得る。このAzddMeCのトシレート例えば、AzddM
eCをトシルクロライドと共にピリジン中で室温で24時間
反応させ、通常の方法で(例えば洗浄、乾燥、及びその
結晶化により)生成物を処理することにより調製され得
る。
トリホスフェートはHoardらのJ.Am.Chem.Soc.,87
(8),1785−1788(1965)の方法により調製される。
例えば、3′−アジド−2′,3′−ジデオキシ−メチル
シチジン−5′−モノホスフェートを、(当業者に既知
の方法によりイミダゾールを作成することにより)活性
化し、DMF中のトリブチルアンモニウムホスフェートで
処理する。反応により、まず3′−アジド−2′,3′−
ジデオキシ−5−メチルシチジン−5′−トリホスフェ
ートが、いくらかの未反応のモノホスフェート及びジホ
スフェートと共に生じる。DEAEカラムの陰イオン交換ク
ロマトグラフィーによる精製に続き、トリホスフェート
として、AzddMeCが例えば4ナトリウム塩として、単離
される。
AzddMeCのリン酸及びアシル酸の誘導体のような構造
的類似物、及びそのC−ヌクレオシドの誘導体は、イン
ビボで通常同様の濃度の範囲で、同様の活性を持つ。
活性抗ウィルス剤としての3′−アジド−2′,3′−
ジデオキシ−5−メチルシチジンを含むHIV処理のため
の組成物に関する本発明の修正と変更、及びこれらの使
用方法は、前述の進んだ本発明の詳細な記述から当業者
には自明のことであり、添付の請求の範囲内に包合され
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 チュ,チャン ケイ. アメリカ合衆国 ジョージア 30605, アセンス,オーチャード ノブ レーン 120 (72)発明者 シナッツィ,レイモンド エフ. アメリカ合衆国 ジョージア 30033, デカター,リージェンシー ウォーク ドライブ 1524 (56)参考文献 特開 昭62−103100(JP,A) J.Med.Chem.,(1988), 31(2),p336〜340 J.Med.Chem.,(1988), 31(10),p2040〜2048 J.Med.Chem.,(1989), 32(3),p612〜617 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61K 31/70 WPIL(DERWENT)

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】細胞の混合物中において、非赤芽球細胞に
    AZTを優先的に投与するための組成物であって、 薬学的に許容され得る担体との組み合わせで、3′−ア
    ジド−2′,3′−ジデオキシ−5−メチルシチジン、そ
    のモノホスフェート、ジホスフェート、またはトリホス
    フェートまたは薬学的に許容され得るそれらの塩を含
    む、組成物。
  2. 【請求項2】薬学的に許容され得る担体が、油、水、生
    理食塩水、リン酸緩衝液、ポリエチレングリコール、グ
    リセリン、プロピレングリコールおよびそれらの組み合
    わせからなる群から選択される、請求項1記載の組成
    物。
  3. 【請求項3】薬学的に許容され得る担体が、結合剤、賦
    形剤、崩壊剤、滑沢剤および補助剤からなる群から選択
    される、請求項1記載の組成物。
  4. 【請求項4】薬学的に許容され得る担体が、放出速度が
    コントロールされた処方物を含有する、請求項1に記載
    の組成物。
  5. 【請求項5】処方物が、リポソームの懸濁液を含有す
    る、請求項4に記載の組成物。
  6. 【請求項6】処方物が、生分解性の移植体を含有する、
    請求項4に記載の組成物。
  7. 【請求項7】約0.2μMと40μMとの間の血清濃度の化
    合物を生じる、請求項1または2に記載の組成物。
  8. 【請求項8】約0.2μMと20μMとの間の血清濃度の化
    合物を生じる、請求項7に記載の組成物。
  9. 【請求項9】抗菌性物質、抗真菌剤、化学療法剤、抗ウ
    ィルス剤、およびそれらの組み合せからなる群を選択さ
    れる化合物をさらに含有する、請求項1または2に記載
    の組成物。
  10. 【請求項10】抗ウィルス剤がAZTである、請求項9に
    記載の組成物。
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