JP2001503749A - 透過促進剤としてのグリコール酸の脂肪酸エステル及びその塩 - Google Patents

透過促進剤としてのグリコール酸の脂肪酸エステル及びその塩

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Abstract

(57)【要約】 薬物の送達を促進する経皮ドラッグデリバリーシステムであり、促進剤として、1又は2以上C5〜C21脂肪酸のグリコール酸エステル及びその塩のを含有する組成物を含む。これらの組成物は、浸透−促進ビヒクル(適当なキャリヤビヒクル中に0.25〜50wt.%の脂肪酸グリコール酸エステル促進剤を含む)中に含有される、安全かつ有効量の活性のある薬学的な透過薬で形成されている。これらの脂肪酸グリコール酸エステル促進剤は、様々なキャリヤビヒクル中で用いられ、いずれのフリー形状においても活性のある透過薬の経皮送達を促進することができ、もしくは、密封デバイス、特に、マトリクス又はリザーバ形状の経皮パッチ剤として用いることができる。マトリクスパッチ剤形状で使用する場合は、脂肪酸グリコール酸エステル促進剤及び透過薬は生体適合性のある粘着剤中に配合される。リザーバパッチ剤形状で使用する場合は、脂肪酸グリコール酸エステル促進剤及び透過薬はゲル又は軟膏(好ましくは低級アルカノール又は水を含有する)のような粘度の調整されたキャリヤ流体中に配合される。フリー形状においては、促進剤と透過薬は、軟膏、ローション、及びクリーム又は同様の剤形中に配合される。

Description

【発明の詳細な説明】 透過促進剤としてのグリコール酸の脂肪酸エステル及びその塩 この出願は、同時係属中の出願である出願番号08/741,071(1996年10月 30日出願)の一部継続出願である。 発明の分野 本発明は、グリコール酸の脂肪酸エステル及びその塩の、透過(permeation) の促進剤としての使用に関する。より詳細には、広範囲の活性透過薬を経皮的に 送達するための、グリコール酸と1又は2以上の脂肪酸のエステル及びそれらの 塩の、透過の促進剤としての使用に関する。 発明の背景及び先行技術の説明 薬物の経皮投与は、送達の好ましい方式として、ますます受け入れられるよう になってきている。 薬物の経皮送達は、従来の経口投与をこえる多くの利点をがある。経皮システ ムの利点としては、簡便であり、治療の障害とならず、患者の承諾が得やすく、 治療が可逆的であり(皮膚からシステムを除去することによる)、「肝初回通過 」の影響を無視することができ、いかなる特殊な薬物でも血中濃度を高度にコン トロールし、そして結果として副作用が低減されることが挙げられる。 経皮システムは多くの利点を有するけれども、皮膚のよく知られた障壁(バリ ヤ barrier)特性のために、多くの薬物がこの投与様式に適するわけではない 。周囲から無傷の皮膚中へ、そして皮膚を通過して移動する分子は、第一に、角 質層とその表面上のあらゆる物質とに浸透(penetrate)しなければならない。 分子は、次に、生きた表皮、乳頭真皮、それから毛細血管壁に浸透し、そして全 身循環系中へ入る。経路に沿って、上述した組織の各々が、同一の分子による浸 透に対し異なる抵抗性を示すと考えられる。しかしながら、局所用組成物又は経 皮的に投与される薬物の吸収に対し、最も障壁となるのは角質層である。角質層 は、 皮膚の外側の堅い層であり、脂質ドメインにより隔てられた密集したケラチン化 細胞の残滓からなる複雑な構造をしている。口腔又は胃の粘膜と比較して、角質 層は、外部の分子に対する透過性にかなり乏しい。 皮膚を横切っての薬物の流れは、a)抵抗力(拡散相互作用)、又はb)導入 力(角質層における薬物の溶解度及び結果的として生じる拡散のための勾配)の いずれかを変化させることにより、増大することができる。これらの要素のうち 1又は2以上を変化させるために、多くの促進作用のある組成物が開発されてき ており、本技術分野で知られている。局所適用された薬物の角質層を通過しての 吸収を促進するために、米国特許番号4,006,218、3,551,154及び3,472,931は、 例えば、それぞれジメチルスルホオキシド(DMSO)、ジメチルホルムアミド (DMF)及びN,N−ジメチルアセトアミド(DMA)の使用を開示する。米 国特許番号4,973,468中には、ジエチレングリコールモノエチル又はモノメチル エーテルからなる促進剤をモノラウリン酸プロピレングリコール及びラウリン酸 メチルと組み合わせることが、プロゲストゲン及びエストロゲンのようなステロ イド類の経皮送達を促進するとして開示されている。モノラウリン酸グリセロー ルとエタノールとからなる薬物の経皮送達のための二重の促進剤が、米国特許4, 820,720に示されている。米国特許5,006,342は、脂肪酸エステル又は脂肪族アル コールエーテル(C2〜C4のアルカンジオールとの)からなる経皮薬物投与のた めの多くの促進剤を示すが、その中では、各々の脂肪酸/脂肪族アルコールのエ ステル/エーテル中の割合は、およそ8〜22炭素原子である。米国特許4,863,97 0は、活性透過薬(active permeant)を含む局所投与のための浸透−促進組成物 を示すが、ここで活性透過薬は、浸透−促進ビヒクル(オレイン酸、オレイルア ルコール及びオレイン酸のグリセロールエステルのような細胞エンベロープを変 化させる化合物の1又は2以上の特定量;C2又はC3アルカノール;及び水のよ うな不活性な希釈剤を含む。)中に含有されている。 皮膚透過促進剤として長鎖脂肪酸のソルビタンエステルを用いることが、米国 特許5,122,383、5,212,199及び5,227,169中に開示されている。乳酸の脂肪族ア ルコールエステルを用いた皮膚透過促進が、米国特許5,154,122、国際特許95/09 006中、及びドヒ(Dohi)らのEnhancing Effects of Myristyl Lactate and La uryl Lactate on Percutaneous Absorption of Indomethacin、Chem.Pharm.Bu ll.38(Oct.1990)2877-2879中に開示されている。米国特許5,314,649はまた 、脂肪酸アルコール、すなわちラウリルアルコール及び乳酸のエステルを、透過 促進成分として使用することについて言及している。 国際特許96/37231は、薬物送達目的のための透過促進剤としてのアシルラクチ ラートの使用を教授する。この特許は、乳酸(lactylic acid)カプロイル及び 乳酸ラウロイルのような、脂肪酸と乳酸とのエステルについて詳細に述べている 。アシルラクチラート(acyl lactylate)の塩の形態は、透過促進剤としての効 果がないことに言及する。 脂肪酸ショ糖エステルによる皮膚透過促進を、米国特許4,940,586は開示する 。遊離の塩基及び酸の付加塩の結合剤を、薬物と配合したことによる結果として の通過促進を、米国特許4,888,354は教授する。キャリヤ中にほぼ飽和すること による薬物の促進を、米国特許5,164,190は開示する。 薬物の経皮送達のための密封粘着デバイス、すなわちパッチ剤を、米国特許4, 849,224;4,983,395;5,152,997及び5,302,395は開示する。これらのパッチ剤は 、以下の詳述な説明中でより完全に特徴づけられるであろうように、リザーバ( reservoir)又はマトリクス(matrix)の形状である。 上記促進システムの多くは、毒性、皮膚刺激性、及び薬物又は経皮システムを 構成する他の成分との配合忌避のような不利な副作用を有する。 米国特許4,855,294が開示するのは、皮膚刺激(経皮的に吸収される薬物;溶 媒と細胞エンベロープを変化させる化合物とからなる2成分促進組成物で構成さ れる皮膚刺激作用をもつ薬物/促進剤組成物に起因する)を低減するための組成 物であって、抗刺激作用を与えるのに十分な量のグリセリンが配合されたもので ある。 望ましくは、薬物組成物の皮膚障壁通過を可能とするだけでなく、表皮の保水 性、安定性、及び全体的な活力へ利益をももたらす促進組成物をもつことであろ う。相応に水分を与えられた角質層をもつ皮膚は、十分な結合水が存在すること に起因して、触れると滑らかであり、柔軟であり、かつ弾力がある。水分量の1 %の変化は、皮膚の弾力性と透過力とを変化させるのに十分であろう。適度に 皮膚に水分を与えることはまた、角質層を通過する薬物の経皮送達を促進する。 脂肪酸のラクチラート及びグリコラートは、米国特許3,728,447に示されてい るように、ヘアーコンディショナーとして用いられることが知られている。さら に、脂肪酸ラクチラート及びそれらの塩は、C6〜C22の脂肪酸から製造される が、それらは化粧品に用いられることが知られており、皮膚タンパク質と結合す る能力を持つ。マーフィ(Murphy)らの、Acyl Lactyhltes in Cosmetics、D&CI (May,1978)35 ff及びマーフィらのSorption of acyl lactylates by hair an d skin as documented by radio tracer studies、Cosmetics & Toiletries,94 (March 1979)43-49を参照せよ。皮膚を良好な状態に保つ化粧用固形剤におけ るアシルラクチラート又はグリコラートとセッケン又は合成洗浄剤との組み合わ せは、米国特許4,198,311の主題である。乳酸の脂肪酸のエステルの塩を、シェ ービングクリーム製剤中の多くの成分の一つとして使用することを米国特許4,76 1,279は教示する。 乳酸ラノリニルは、米国特許4,422,952中に、油中水滴型エマルジョン中で化 粧用基剤又は薬学的賦形剤として使用される(例えば、軟膏、硬膏、クリーム及 び同種のもの中で使用される)と記されている。生理学的な効果はそれらのエス テルには認められていない。 米国特許4,822,601は、化粧用基礎組成物(治療に役立つ特性を示し、ショ糖 脂肪酸エステルと脂肪酸ラクチラートとを含有し、シアバターを含む又は含まな い)について記述する。皮膚への投与の後、表皮が厚くなることにより、より健 康な乾燥の少ない皮膚となりうることが記述されている。そのような組成物の局 所投与により、傷を癒す特性の促進と紫外光に対する敏感性の低減とが実証され たこともまた、記述されている。 アシルラクチラートについての従来技術とその化粧用途に対する特性との概要 は、米国特許5,427,7702及び国際特許96/37231中に明らかである。 上記の何れにおいても、グリコール酸の脂肪酸エステル及びその塩を、活性の ある薬学的成分の透過促進剤として用いることは、示唆、提案又は実証されてい ない。 発明の目的及び概要 従って、本発明の目的は、薬物の経皮送達を促進するための組成物であって、 良好な皮膚許容性(tolerability)を有し、皮膚毒性又は刺激性のリスクを最小 にするものを提供することである。 本発明の更なる別の目的は、促進剤として、グリコール酸のC5〜C21脂肪酸 エステル及びその塩の1又は2以上を含む、医薬の経皮投与のための組成物を提 供することである。 本発明の他の目的は、グリコール酸のC5〜C21の脂肪酸エステル及びその塩 の1又は2以上を促進剤として用いて、親水性及び疎水性のいずれか又は双方の 特性を有する様々な医薬の経皮送達を促進する方法を提供することである。 これら及び他の目的は、幅広いカテゴリーの薬学的−活性成分(親油性又は親 水性であり、塩を含む)からなる経皮送達のための配合物であって、動物又はヒ トの組織系への皮膚刺激が最小であるか又はまったくないものによって実現する ことができる。本発明は、浸透を促進する量の1又は2以上のグリコール酸のC5 〜C21脂肪酸エステル又はその塩(以下に更に完全に開示する)に、溶解又は 混合した薬学的に活性のある成分を、適当なキャリアビヒクルであって、生体適 合性感圧粘着剤及び粘度の調整された流体(例えば懸濁剤、乳剤、又は液剤)か らなる群より選択された一員のようなものの中で用いることに基づいた、浸透性 のある経皮組成物を提供する。好ましい感圧粘着剤は、後に示すことにする。粘 度の調整された流体は、所望により低級アルカノールを含有する水を含む。もち ろん、促進組成物に溶解する他の不活性成分が、水の代わりに、いずれかの望ま しい粘度の流体を成すのに用いられてもよい。そのような流体は、1相(例えば 液剤)でも、相の分離した系(例えば、懸濁剤又は乳剤)でもよい。そのような 液体を形成する連続相は、望ましい配合に応じて親水性から疎水性まで変化させ ることができる。 薬物促進剤配合は、投与のための皮膚又は粘膜表面に組成物を保持する目的の ために、デバイス、好ましくは密封デバイス中に含有されることが望ましい。そ のようなデバイスは、一般的には皮膚表面へ粘着するためのパッチ剤であり、マ トリクス又はリザーバ形状とすることができる。 本発明は、このように、特定の一のカテゴリー又は複数のカテゴリーの透過薬 には制限されないが、治療用として活性のあるすべての化合物、そして本明細書 中において以降で完全に記すように、それら化合物が対応する用途を含むもので ある。本発明はまた、同時に投与することのできる複数透過薬の混合物を含むも のである。 また、本発明は、促進システムと組み合わされた透過薬の有効量を、ヒト又は 動物(患者)の皮膚に投与することによる治療方法についても示す。 送達システムにおける、浸透剤並びにグリコール酸の脂肪酸エステル及びその 塩の配合剤は、特定の様式又は組成物に限定されないが、液体リザーバ又はマト リクス形状の送達パッチ剤が好ましい。そのようなパッチ剤は、密封するための バッキングを有してもよく、有さなくてもよい。また、粘度の調整された流体( 例えば、クリーム、ゲル、又は軟膏)としてフリー形状で皮膚に投与される薬物 促進配合剤の簡単な応用は、すべて本発明の範囲に含まれる。唯一制限されるの は、組成物が、その意図された用途にとって有効でなくてはならないことである 。 好ましい実施態様の詳細な説明 次の定義は、本発明の説明において役立つと考えられ、また繰り返しの説明の 必要を減ずるであろう。 「促進」、「浸透促進」又は「透過促進」の語は、薬物に対する皮膚の透過性 を増し、薬物が皮膚を経由して透過する速度を増すことに関係する。そのような 促進剤の使用によりもたらされる促進された透過は、例えば、動物又はヒトの皮 膚を経由する薬物の拡散の速度を、拡散セル装置(diffusion cell apparatus) を用いて測定することにより、明らかにすることができる。拡散セルは、メリッ ト(Merrit)らの、Diffusion Appantus for Skin Penetration、J.of Control led Release、1(1984)pp.161.162に記されている。 「経皮」送達とは、経皮(transdermal)又は皮膚を通しての(percutaneous )投与、すなわち、皮膚を経由しての薬物輸送による送達を意味する。よって、 「皮膚」、「皮(derma)」、「表皮(epidermis)」及び同種の語はまた、他に 特に言及しない限り、交換して使用することができる。 「患部」とは、病理、不快、感染、炎症又は外傷のある特定の領域、及び隣接 する周囲の領域を意味する。 「適用部位」とは、機械的徐放デバイス(mechanical sustained release dev ice)、パッチ剤又は医療用布(dressing)を用い又は用いずに、局所投与をす るのに適当な部位、例えば、耳の後ろ、腕、背中、腹、脚、足の甲等を意味する 。 本明細書において使用されている「キャリヤ」又は「ビヒクル」とは、経皮薬 物投与に適当な運搬物質をいい、本技術分野で知られているそのような物質のい かなるもの(すなわち、いかなる液状ゲル、溶媒、液状希釈剤、粘着剤若しくは 同種のもの)をも含み、そのような物質は無毒性であり、組成物中の他の成分と は有害な所作において相互作用がない。キャリヤは、ある段階では溶媒としても 機能することができ、使用されて本発明の組成物をそれらの適当な形状で送達す る。例としては、次に限られるものではないが、水、エタノール、プロパノール 、イソプロパノール、鉱油、シリコーン油、ポリエチレングリコール、ポリプロ ピレングリコール、液糖、ろう、ワセリン、並びに様々な他の油類及び高分子物 質が、粘着物質(ポリアクリレート、シリコーン、天然及び合成ゴム等)又は他 の粘着物質とともに挙げられる。 「透過薬」又は「薬物」とは、経皮投与(「患部」へ局所投与することにより 、又は「適用部位」から全身に送達することにより、望ましい生物学的又は薬学 的効果を有する)に適するいかなる化学物質又は化合物をも意味する。そのよう な物質は、皮膚のような身体表面を経由してふつうに送達される幅広いクラスの 化合物を含む。一般的には、これは、主たる治療分野のすべての治療用薬剤、次 に限られるものではないが、抗感染症薬(例えは、抗生物質及び抗ウイルス薬) 、鎮痛薬及び鎮痛薬配合剤、食欲不振薬、止瀉薬、抗ヒスタミン薬、抗炎症薬、 抗偏頭痛製剤、抗乗物酔い薬、制吐薬、抗新生物薬、抗パーキンソン病治療薬、 抗痒薬、抗精神病薬、解熱薬、鎮痙薬(胃腸系及び泌尿器系を含む)、抗コリン 作動薬、副交感神経興奮薬、キサンチン誘導体、心臓血管系作用薬(カルシウム 拮抗薬を含む)、ベータ遮断薬、抗不整脈薬、抗高血圧薬、利尿薬、血管拡張薬 (全身動脈、末梢及び脳を含む)、中枢神経系作用薬(咳及び風邪用製剤を含む) 、充血除去薬、診断薬、ホルモン類、免疫抑制剤、筋弛 緩薬、副交感神経遮断薬(parasympatholytic)、副交感神経作用薬、向精神薬 、鎮静薬並びに精神安定薬を含む。「透過薬」の語はまた、混合物も含むことを 意味する。混合物とは、異なるカテゴリーからの透過薬を配合したもの、同一カ テゴリーからの透過薬を混合したもの、並びに遊離塩基及び塩の形態(同一又は 異なるカテゴリーからの同一又は異なる透過薬の)を混合したものを意味する。 薬物又は透過薬の「有効」量とは、無毒であるが、望ましい局所又は全身作用 を与えるのに十分な化合物の量をいう。本明細書で用いられている透過促進剤の 「有効」量とは、経皮透過性の望ましい増加及び、対応する望ましい浸透深度と 投与速度と薬物量とを与える、選択された量を意味する。グリコール酸の脂肪酸 エステル若しくはその塩又は他の促進剤若しくはキャリヤ成分(例えば低級アル カノール又はグリセリン)の「有効」量とは、特定の送達システムにおいてその システムからの薬物の望ましい送達を達成するのに、有益だと認められる量を意 味する。 「ドラッグ(薬物)デリバリー(送達)システム」、「薬物/促進剤組成物」 又はいずれかの同様の用語は、上記の「キャリヤ」若しくは「ビヒクル」、浸透 促進剤、賦形剤又は他の添加剤と配合された経皮的に送達されるべき薬物を含む 、調製組成物を意味する。 「マトリクス」、「マトリクスパッチ剤」又は「マトリクス系」とは、生体適 合性感圧粘着剤(他の成分を含んでも含まなくてもよく、又は促進剤も均一に溶 解若しくは懸濁されている)中に均一に配合されている、活性透過薬を意味する 。マトリクス系は、通常は、不透過性フィルムバッキング及び、経皮投与前は、 粘着剤のフィルムバッキングとは反対側表面に剥離体を有する密封粘着パッチ剤 である。マトリクス系は、従って、単回投与型の、粘着キャリヤ中の薬物組成物 であり、また、促進剤及び他の成分(皮又は皮膚との薬物伝達に関し、粘着剤中 に薬物組成物を維持するために調製された)をも含んでいる。密封バッキングを 有しない(non-occlusive backing)粘着パッチ剤もまた、特に除外しない限り 、本定義の範囲内であると考えられる。 「粘度の調整された流体」とは、単一流体又は相分離流体状態中に、透過薬、 促進剤、及び溶媒を他の添加剤とともに含んだビヒクル又はキャリヤを意味する 。流体は、それ自体溶媒として働いてもよく、又は溶媒若しくは共溶媒が加えら れてもよい。上記の流体は、水又は有機物をベースとすることができ、適切にゲ ル化若しくは増稠さ れた液体又は溶媒の混合物を含んでもよい。換言すれば、上記の流体は、次に限 られないが、液剤、懸濁剤、乳剤、ゲル、軟膏剤、クリーム、ペースト又はいか なる他の類似の状態(透過薬及び促進剤、並びに、所望により、溶媒又は適宜他 の添加剤の表面拡散を可能とする)をも含むことができる。 「リザーバ」、「リザーバパッチ剤」又は「リザーバ系」の語は、粘度の調整 された流体(不透過性バッキング、及び経皮投与のための透過性の膜と粘着剤と を適切に配列した反対表面を有する、密封デバイス中に含有される)と組み合わ された、活性透過薬を意味する。リザーバ系は、従って、単回投与型の、粘度の 調整された流体キャリヤ中の薬物組成物であり、また、促進剤及び他の成分(皮 又は皮膚との薬物伝達に関し、粘着キャリヤ中に薬物組成物を維持するために調 製された)をも含んでいる。 「フリー形状」とは、粘度の調整された流体中に配合された活性透過薬を含む ゲル、ローション、クリーム、ペースト、軟膏、及び同種のものであって、かか る流体中には、促進剤もまた溶解又は懸濁されており、患部に直接に投与するこ とができるものを意味する。 本発明の組成物に必要なのは、少なくとも、全身性の効果を発揮することので きる、又は局所で活性を発揮若しくは生み出すことのできる透過薬であって、キ ャリヤビヒクル中に、促進剤として、グリコール酸の脂肪酸エステル若しくはそ れらの塩を含有するものである。そのようなキャリヤビヒクルは、感圧粘着剤又 は粘度の調整された流体であってもよい。そのような流体は、水をベースとして もよく、また、適当な範囲内の他の所望の成分とともに又はなしにC2〜C3アル コールを含んでもよい。しかしながら、水以外の溶媒又は液体はまた、主たる流 体相としても用いることができる。さらに、グリコール酸の脂肪酸エステル又は それらの塩は、他の促進剤、例えば細胞エンベロープを変化させる化合物並びに 水及びC2〜C3アルコール以外の溶媒と配合してもよい。 細胞エンベロープを変化させる化合物は、本技術分野において、局所用医薬の 調剤において有用であるとして知られている。それらの化合物は、角質層細胞− エンベロープの脂質構造を変化させることにより、皮膚浸透を助けると考えられ ている。それらの化合物の代表的な一群は、上記の従来技術の章に引用する特許 中に開示されており、参照することで本明細書中に組み込まれている。 本明細書中の説明のため、細胞−エンベロープを変化させる化合物、並びに水 、エタノール、プロパノール及びイソプロパノール以外の溶媒を、「第2促進剤 」ということにする。これは、本開示での使用(「第2促進剤」は、本技術分野 において、単一の又は主たる促進剤としての機能が知られている、というような )のための恣意的な定義である。 エステル類の製造に有用なグリコール酸及びその塩は、次式: [H−(O−CH2−CO)aO]bM (式中、aは、1〜4の整数であり;bは、1又は2であり;Mは、H又は1 価若しくは2価の薬学的に許容できる対イオンである。)で表されるようなもの である。MがH以外である場合は、1価若しくは2価の薬学的に許容できるいか なる対イオンも、塩の形態で利用することができる。アルカリ、アルカリ土類、 アンモニウム及びアミンの塩が適当な対イオンである。それらの代表としては、 ナトリウム及びカリウムのようなアルカリ金属塩;マグネシウム及びカルシウム のようなアルカリ土類金属塩;並びにアンモニウム及びアミンの塩である。アミ ンは、第1級、第2級又は第3級でもよく、アルキル、アリール、アルカリール (alkaryl)及びアラルキル(aralkyl)のアミンでもよく、このとき脂肪族を示 す語は上で定義されたとおりである。アルキル及びアルケニルは、直鎖又は分枝 のある、飽和又は不飽和の、1〜22の炭素原子を有する鎖のいずれかを意味し、 アリールは、芳香族性を有する炭素環又は複素環基のいずれかを意味する。 エステル類の製造に使用する脂肪酸は式;RCOOH(式中、Rは、C5〜C2 1 アルキル又はアルケニル鎖であり、直鎖又は分枝鎖いずれでもよく、またヒド ロキシ置換基を含んでもよい)で表されるようなものである。直鎖C8〜C18ア ルキル、アルケニル、又はヒドロキシ置換されたアルキル若しくはアルケニル鎖 が好ましい。飽和酸の代表的なものは、Rはアルキルであり、カプロン酸、カプ リル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸 及び及び同種のものである。不飽和酸の代表的なものは、Rはアルケニルであり 、パルミトレイン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、レシノール酸、ア ラキドン酸及び同種のものである。飽和及び不飽和の酸を含んだ酸の混合物もま た、使用することができる。 グリコール酸の脂肪酸エステル及びその塩は、次式: [RCO−(O−CH2−CO)abM (式中、R、M、a及びbは、前に示したとおりである。)好ましくは、Mは 、H、Na、K、Ca、Mg及びアンモニウム又はアミン類の塩からなる群より 選択された一つである。それらのグリコール酸及びグリコール酸塩の脂肪酸エス テルは先行技術中に開示されており、更なる定義は必要ない。それらの化合物は 、しばしばアシルグリコール酸塩としても記述されるが、R.I.T.A.コー ポレーション(ウッドストック、イリノイ)から入手できる。 特に好ましいグリコール酸の脂肪酸エステル及びその塩は、グリコール酸ラウ ロイル、グリコール酸カプロイル、グリコール酸イソステアロイル、グリコール 酸ラウロイルナトリウム、グリコール酸ラウロイルトリメタミン及び同種のもの である。 α−ヒドロキシ酸の脂肪酸エステルは、促進剤として用いる場合は、促進剤/ キャリヤ系中におよそ0.25〜50%w(wは重量を表す)の間で変動する量で存在す る。促進剤の有効量は、送達組成物を使用するのがリザーバ若しくはフリー形状 又はマトリクスパッチ剤においてであるかどうかに応じて変えることができ、例 えば、薬物の親水性/疎水性特性、薬物の濃度、促進剤が使用されるのが遊離酸 又は塩形態においてかどうか、特定のマトリクス又はリザーバ成分、その他の要 素のいずれかに応じて変えることができる。すべての系において、およそ0.25〜 30%wの間の範囲が好ましい。もっとも好ましくは、促進剤の含量は、特定の系 に関わらず、およそ0.5〜15%wの範囲であろう。 促進剤/キャリヤ系の大部分は、好ましくは、マトリクスデバイスの場合は粘 着剤であり、又はリザーバ又はフリー形状組成物の場合は、ゲル化剤とともに成 る若しくはゲル化剤のない、低級アルカノール(好ましくはエタノール又はイソ プロパノール)と不活性のキャリヤ(好ましくは水)との混合物である。 リザーバ又はフリー形状系においては、促進剤は、一般的には、促進剤/キャ リヤ系中におよそ0.25〜50%wの間の範囲で存在し、およそ0.25〜30%wの範囲が 好ましく、およそ0.5〜15%wの間の範囲がもっとも好ましい。 そのような系においては、水の含量はおよそ0〜99%wの間の量である。水が含 まれる場合は、その範囲はおよそ1〜99%wの間で変化させることができ、5〜50 %の範囲が好ましい。低級アルコールの含量は、促進剤/キャリヤ系の重量に対 しおよそ0 〜89%の間で変化させることができる。低級アルコールが含まれるときは、範囲 はおよそ1〜89%wの間で変化させることができ、30〜65%wの間のアルコール含 量がもっとも好ましい。 ゲル化又は増稠剤もまた、リザーバ若しくはフリー形状の組成物中において利 用するのが好ましいであろう。それらは、重量でおよそ0.5〜20%の間の範囲の 量とすることができ、およそ0.5〜5%の範囲が好ましい。 更に、抗刺激剤として、又は活性透過薬の送達を調節するため、グリセリンを 添加することができ、グリセリンは重量で0〜60%の量とすることができる。グ リセリンを使用する場合は、およそ1〜60%の間の量であり、重量で10〜50%の 量がこのましい。 ゲル又は軟膏として患部へ直接投与するためのフリー形状の組成物は、内容に おいて、密封デバイス中へ封入されるリザーバ製剤と同様のものとすることがで きる。 好ましい増稠剤としては、親水性のポリマー、例えば、ヒドロキシプロピルセ ルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース 、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、デキストラン、グア−ガム (guar-gum)、ポリビニルピロリドン、ペクチン、デンプン、ゼラチン、カゼイ ン、アクリル酸、アクリル酸エステル、アクリル酸共重合体、ビニルポリマー、 ビニル共重合体、ポリエチレンオキシドポリマー、ポリエーテル、及び同種のも のが挙げられる。 マトリクス系においては、粘着剤は、重量で50〜99.75%の範囲の量であり、 重量で70〜99.5%の間の量であることが好ましいであろう。促進剤もまた、粘着 剤マトリクス中に均質に溶解又は懸濁しており、重量でおよそ0.25〜50%の間の 量であり、およそ0.5〜30%wの間の量が好ましく、0.5〜15%wがもっとも好まし い。 マトリクス系においては、キャリヤは主として、促進剤及び活性透過薬又は薬 物の有効量が均一に配合されている感圧粘着剤である。 適当な感圧粘着剤としては、アクリル酸共重合体粘着剤又は「アクリル樹脂粘 着剤(acrylic adhesive)」(例えば、ナショナル スターチ(National Starc h)Durotak 80-1196、ナショナル スターチ Nacor 72-9965及びモンサント( Monsanto)Gelva 737)、ゴムベースの粘着剤又は「ゴム粘着剤(rubber adhesi ve)」(例えば、ポリイソブチレン)若しくは「PIB粘着剤(PIV adhesive) 」(例えば、アドヒシ ブ リサーチ(Adhesive Reseach)MA-24)、エチレン−酢酸ビニル共重合体粘 着剤又は「EVA粘着剤」(例えばナショナル スターチ EVA-TACK 33-4060) 、スチレンブタジエンゴム粘着剤又は「SBR粘着剤」(例えはナショナル ス ターチ Nacor 72-8725)、及びシリコーンベース粘着剤又は「シリコーン粘着 剤」(例えばダウ(Dow)Bio-PSA)が挙げられる。しかしながら、他の適当な感 圧粘着剤であって、用いられた場合は活性透過薬及び促進剤と影響を及ぼし合わ ないもののいずれもまた用いることができる。 第2促進剤として細胞エンベロープを変化させる化合物は、促進剤/キャリヤ 中に、存在することができるが、上に示されたような全促進剤含量までは添加さ れない。そうではなく、グリコール酸の脂肪酸エステル若しくはその塩、又は主 たる促進剤の一部が、第2促進剤と置き換わる(主たる促進剤の第2促進剤に対 する重量比がおよそ5:1〜1:3の間、好ましくは2:1〜1:2の間の比、もっとも 好ましくは1:1であるように)。 好ましい第2促進剤又は細胞−エンベロープを変化させる化合物は、ラウリン 酸メチル、ラウリルアルコール、モノラウリン酸グリセロール、ジオレイン酸グ リセロール及びトリオレイン酸グリセロール並びにそれらの混合物から選択され るものである。 水、エタノール、プロパノール及びイソプロパノール以外の、又はそれらに添 加される好ましい溶媒としては、プロピレングリコールようなジオール類及びグ リセロール;C4〜C10モノ−アルコール;DMSO、ジメチルホルムアミド; 2−ピロリドン;N−(2−ヒドロキシエチル)ピロリドン、N−メチルピロリ ドン、1−ドデシルアザシクロヘプタン−2−オン及び他のn−置換−アルキル −アザシクロアルキル−2−オン類(アゾオン類(azones))並びに同種のもの が挙げられる。 好ましい溶媒は、C3又はC4ジオール、DMSO、DMF、DMA、1−n− ドデシルシクロアザシクロヘプタン−2−オン、N−メチル−ピロリドン及びN −(2−ヒドロキシエチル)ピロリドン並びにそれらの混合物である。 製剤の機能への不利な影響がないのであれば、薬物送達組成物は、さらに、1 又は2以上のキャリヤ、ビヒクル、又は賦形剤、並びに種々の薬物及び成分(皮 膚科用及び化粧用ゲル、クリーム及び軟膏、又は他の製剤において、一般的に用 いられる)を含有してもよい。例としては、もっとも次のものに限定されないが 、芳香剤、鎮静剤 (pacifiers)、防腐剤、抗酸化剤、軟化剤、オイル、安定剤、着色剤及び同種 のものがある。 これらの組成物中の他の成分の相対的な量を幅広く変化させることができるこ とは、当業者によって認識されよう。例えば、投与される組成物中に存在する薬 物の量は、様々な要素(次のものに限定されないが、治療すべき病気又は状態、 薬物の性質、薬物の活性、望まれる作用、投与部位、起こりうる有害な作用、薬 物のコスト及び入手しやすさ、薬物の溶解性、並びに患者及び医者についての特 定の情報中の他の要素を含む)に依存するであろう。 本発明の投与方法は、制限された範囲で変化させることができるが、選択され た薬物組成物を、皮膚又は他の組織(そこでは薬物送達が開始され、そして比較 的維持された速度で、望ましい薬理的又は生物学的反応が与えられるのに充分な 期間、薬物送達が続く。)へ投与することを、必然的に含む。「患部」へ投与す る場合は、本方法はゲル、ローション、クリーム、軟膏又は同種のものを含むこ とができる。全身作用のため「投与部位」へ投与する場合は、本方法はドラッグ デリバリーシステムデバイス(例えば、米国特許Nos.3,742,951,、3,797,494,、 4,568,343、4,849,224又は4,983,395において教授されるようなもの)の使用を 含んでもよい。代わりに、適当な状況においては、ドラッグデリバリーシステム デバイスを「患部」へ適用してもよい。 いずれの場合においても、リザーバ又はマトリクスデバイスは、投与部位で皮 膚と接するように置かれて、適当な粘着剤で投与部位の皮膚上に保持される。リ ザーバデバイスにおいては、薬物促進剤組成物は、拡散移動のため皮膚と接触す るリザーバ底を形成する半透膜を介して、皮膚へ投与されうる。 本発明はそれらの好ましい特定の実施態様と関連して記述されてきた一方で、 次のものは、実証することを意図し、本発明の範囲を制限するものでないことは 理解されるべきである。本発明の他の面は、本発明に関する当業者にとっては明 らかであろう。 実験 以下の実施例は、薬学的に活性のある成分と、いずれかのグリコラートの脂肪 酸エステルとの配合物に関するものであり、該配合物では、活性成分の経皮透過 が、グリ コラートの脂肪酸エステルの存在により実質的に増大することが示されている。 以下に述べる実施例は、酸性、塩基性及び非イオン性の薬物にとっての、それら の促進剤の経皮透過促進する効果を実証するが、もっとも、本発明はそれらの実 施例中に含まれる薬物成分に限られないことはいうまでもない。粘着マトリクスの調製 感圧粘着マトリクス系は、次のステップに従って調製した。まず、既知量の溶 液を、重さを測ったアルミニウム皿に入れ、一晩、70℃の対流式オーブンで溶媒 を蒸発させることにより、粘着剤溶液(水又は有機溶媒を基礎とした)中の固体 含量を測定した。乾燥後の粘着剤固体の重さを最初の全容液の重さで割ることに より、溶液中の固体粘着剤含量を計算した。次に、重さを測った量の粘着剤溶液 を、ガラスボトルへ添加し、薬物成分、透過促進剤、及び他の賦形剤の重さを測 り、粘着剤溶液(望ましい乾燥マトリクスフィルム組成物を得るのに十分な量) へ加えた。粘着性ポリマー、薬物成分、及び必要に応じ他の賦形剤を含む溶液を 、そのあと一晩混合した。混合の後、その溶液約8mlを、シラン処理ポリエス テル剥離体の上に分注し、そして、最終乾燥厚さ約0.05mmが得られるよう適切 なギャップサイズとしたキャスティングナイフを用いて、フィルムを成形した。 成形フィルムは70℃の対流式オーブンですべての溶媒が蒸発するまで乾かし、乾 燥マトリクスを得た(有機溶媒を基礎とした粘着剤に対しては15分、水性乳剤を 基礎とした粘着剤に対しては30分)。最終的には、0.08mm厚さの密封ポリエチ レンバッキングフィルムが、乾いた粘着マトリクス上へ重層された。そして、こ れらの系を、次いで、下記に示すインビトロ皮膚流出試験に用いた。リザーバ又はフリー形状用ヒドロアルコールゲルの調製 ヒドロアルコールゲルは10mlスケールで、次のように調製した。エチルアル コール(190プルーフエタノール)、水、グリセリン、促進剤及び薬物を適切な 割合で配合し、数時間混合した。ゲル化剤(例えば、カルボマー)を加え、溶液 を素早く高回転で混合し、その後、ゲルが形成されるまで低回転で混合した。皮膚流出実験 インビトロの皮膚流出試験は、改変フランツ無外皮拡散セル(modified Ffran z non-jacked diffusion cell)中でヒト死体表皮膜組織(human cadaver epide rmal membrane)を用いることにより行った。 表皮膜組織(角質層及び表皮)を皮膚全体(表皮膜組織及び真皮)から、クリ グマンとクリストファ(Kligman and Christopher)の方法により分離した(Arc h.Dermatol.88:702(1963))。この方法は、全厚さの皮膚を、60℃の水へ60秒 の間さらすことを含む。この後、表皮膜組織を真皮からゆっくりはがし、後の使 用のためにアルミニウムホイル中に−5℃で保存した。 マトリクス系を用いた各々の透過試験に先立ち、マトリクス系を0.7cm2の面 積の円形にカットし、シラン処理剥離体を除去した。粘着剤を、解凍した表皮膜 組織(その後適切な大きさにカットし、角質層が供与コンパートメントに面する ように2つ折りにした拡散セル間にクランプした)の角質層側に貼った。受容コ ンパートメントは、水又は水性の溶液で適切に満たし、薬物を没した状態に保っ た。すべての受容溶液に、0.02%(w/w)のアジ化ナトリウム(NaN3)を加え 、微生物の増殖を抑えた。拡散セルは、温度を制御した対流式の水浴中(調整済 )におき、皮膚表面の温度を32℃に保った。受容コンパートメントは、常に、水 浴の下に置いたマグネティック撹拌装置によって撹拌される受容コンパートメン ト中のマグネティック回転子で撹拌した。 ヒドロアルコールゲルを用いた透過実験は、定型密封投与と、薄い非密封フィ ルムとの双方を用いて行った。密封投与は、液体又はゲルリザーバを含む経皮パ ッチ剤ドラッグデリバリーシステムによる投与の、適切なインビトロモデルであ る。一方、薄い非密封フィルムは、フリー形状の局所投与のインビトロモデルで ある。 密封投与実験は、次の手順に従って行った。皮膚透過試験に先立って、表皮膜 組織を適切な大きさに切断し、2つ折りにした拡散セル間に表皮側が受容コンパ ートメントに面するよう置いた。受容コンパートメントを適切な溶媒で満たし、 次いで、拡散セルを対流式水浴(調整済)中に置いて、皮膚表面の温度32℃に保 ち、一晩含水させた。含水の後、ゲル(75μl)のサンプルを、角質層表面上に ポリエチレンのワッシャー(washer)を置くことにより作成した空隙中に、ピペ ットで移した。この空隙を、密封バッキングフィルムで覆い、フィルムは適所を クランプした。 ヒドロアルコールゲルを用いた薄フィルム非密封投与試験は、チャン(Chiang )ら (Int J.Pharm.49:109−114(1989))から応用した次の手順を用いて行った 。表皮膜組織片の角質層側を、粘着剤をコートした金属シム(中央に0.64cm2 の円形の穴をカットした)の片側に貼った。膜組織−金属シムアセンブリーの皮 膚側を、適切な受容溶液に浸したワットマンろ紙上に一晩おき、膜組織を含水さ せた。 含水させた後、膜組織−シム合材を、表皮側を下にして平らなガラス表面上に 置いた。少量の試験に供される製剤(約20μl)をシムの中心空隙へ分注し、平 らなガラスプレートを使用して、ゲルをシムの中心の円形スペース中に均等に広 げた。この手順の後に皮膚に残ったゲルにより、0.64cm2の皮膚表面領域上に 総量7μlの薄いフィルム形状が完成される。(11μl/cm2の投与に等しく、 これはフリー形状の局所適用にとって一般的である。)膜組織−シム合材は、次 に、上述した温度の制御された拡散セルの上に、膜の表皮側が受容コンパートメ ントに面するように、適所をクランプする。 以下のサンプリング手順はすべての投与形状に対して使用した。事前に決定し たサンプリング時刻に、薬物の量を測るために受容コンパートメントの全内容物 を集め、そして、皮膚/溶液界面のいかなる気泡も除去するように注意しながら 、受容コンパートメントを新しい溶液で満たした。各々の時間tにおけるユニッ ト領域当たりの透過した薬物の積算量(Qt、μg/cm2)を、次のように定義し た。 (式中、CNは、対応するサンプル時間の受容サンプル中の薬物の濃度(μg/ ml)であり、Vは、受容チェンバ中の液体の体積であり(〜6.3cm3)、Aは 、セルの拡散面積(0.64cm2)である。) 実施例1 国際出願96/37231に開示されているように、エストラジオールのラウロイルグ リコール酸による透過促進を、既知の透過促進剤であるラウロイル乳酸による透 過促進と比較した。エストラジオール1.5%(w/w)を、アクリル樹脂感圧接着剤 [Duro-Tak 87-2979;ナショナル スターチ アンド ケミカル(National Starch and Cem ical)、ブリッジウォータ(Bridgewater)、NJ]98.5%(w/w)中に配合した (製剤1−A)。1.5%エストラジオールと96%粘着剤との比較製剤を、2.5%ラ ウロイル乳酸(製剤1−B)又はラウロイルグリコール酸(製剤1−C)を加え て調製した。双方ともR.I.T.A.コープ(Corp.)、ウッドストック(Woo dstock)、IL)から入手した。これらの系を用いたインビトロ皮膚透過試験の 結果を表1aに示す。 インビトロ皮膚透過試験はまた、高濃度の促進剤を使用しても行った。エスト ラジオール1.5%(w/w)を、感圧粘着剤(Duro-Tak 87-2979)98.5%(w/w)中 に配合した(製剤1−D)。1.5%エストラジオールと93.5%の粘着剤との比較 製剤を、5.0%ラウロイル乳酸(製剤1−E)又はラウロイルグリコール酸(製 剤1−F)を加えて調製した。これらの系を使用したインビトロ皮膚透過試験の 結果を表1bに示す。 表1aに示したように、促進率(E)の平均を比較すると、エストラジオール のインビトロ透過は、2.5%のラウロイル乳酸の添加(製剤1−B)によっては 単に約1.4倍の平均増加であるのに対し、2.5%のラウロイルグリコール酸の添加 (製剤1−C)では、平均約2倍に増加した。 また、表1bに示したように、促進率(E)の平均を比較すると、エストラジ オールのインビトロ透過は、5.0%のラウロイル乳酸の添加(製剤1−E)によ っては平均約2倍の増加であったのに対し、5.0%のラウロイルグリコール酸の 添加(製剤1−F)では、平均3倍を超えて増加した。これらの結果は、ラウロ イルグリコール酸は、それと近似のα−ヒドロキシ酸型であるラウロイル乳酸と 比較した場合に、非常に有効な透過促進剤であることを実証する。 実施例2 異なる粘着剤タイプ中で、ラウロイルグリコール酸によるエストラジオールの 透過促進を既知の透過促進剤であるラウロイル乳酸を用いた透過促進と比較した 。エストラジオール1.5%(w/w)を感圧粘着剤(Duro-Tak 2516;ナショナル スターチ アンド ケミカル)98.5%(w/w)に配合した(製剤2−A)。1.5% のエストラジオー ルと96.5%の粘着剤との比較製剤を、2.0%ラウロイル乳酸(製剤2−B)又は ラウロイルグリコール酸(製剤2−C)を加えて調製した。これらの系を使用し たインビトロ皮膚透過試験の結果を表2に示す。 これらの結果もまた、ラウロイルグリコール酸が、それともっとも近似のα− ヒドロキシ酸同族体であるラウロイル乳酸と比較した場合に、著しく有効な透過 促進剤であることを実証する。 実施例3 透過促進剤としてグリコール酸の脂肪酸エステルの遊離酸型を用いた透過促進 を評価した。モデル化合物として非イオン性キサンチン誘導体であるプロペント フィリン(propentfylline)を用いた。プロペントフイリン10.0%(w/w)を、 感圧粘着剤(TSR、セキスイ ケミカル カンパニー、大阪、日本)90.0%(w/w )中に配合した(製剤3−A)。プロペントフィリン10.0%と粘着剤85.0%との比 較製剤を、5.0%のラウロイル乳酸(製剤3−B)及び5.0%のラウロイルグリコ ール酸(製剤3−C)とともに調製した。これらの系を用いたインビトロ皮膚促 進試験の結果を表3に示す。 表3の平均E値により示されるように、プロペントフィリンのインビトロ透過 は、5.0%のラウロイル乳酸の添加による約1.4倍平均増加に対し、5.0%のラウ ロイルグリコール酸の添加(製剤3−C)では、平均約2倍を超えて増加した。 これらの結果は、アシルグリコール酸エステルは、非イオン性、非ステロイド薬 物にとって有効な透過促進剤であることを示す。 実施例4 ラウロイルグリコール酸の塩の形態であるラウロイルグリコール酸ナトリウム によるエストラジオールの透過促進を、ラウロイル乳酸ナトリウムを用いた透過 促進と比較した。エストラジオール1.5%を、感圧粘着剤(ナショナル スター チ 2516)98.5%中に配合した(製剤4−A)。エストラジオール1.5%と粘着 剤96.5%との比較製剤を、2.0%のラウロイル乳酸ナトリウム(製剤4−B)又 はラウロイルグリコール酸ナトリウム(製剤4−C)を加えて調製した(R.I .T.A.コープ(ウッドストック、IL)より)。これらの系を用いたインビ トロ皮膚透過試験の結果を表4に示す。 表4中の平均E値によって示されるように、エストラジオールのインビトロ透 過は、2.0%のラウロイル乳酸ナトリウムの添加(製剤4−B)による約1.4倍平 均増加に対し、2.0%のラウロイルグリコール酸ナトリウムの添加(製剤4−C )では、平均で約2倍に増加した。 実施例5 塩であるラウロイルグリコール酸ナトリウムを使用した透過促進を、モデル系 としてアクリル樹脂粘着マトリクスを基材とした水性乳剤中でバスピロン(busp irone)HClを用いて試験した。バスピロンHClは、心身症の治療に適用さ れる塩基性薬物の薬学的に許容できる塩である。透過促進剤のないマトリクス系 (製剤5−A)を、アクリル酸共重合体粘着剤[ナコール(Nacor)72-9965、ナ ショナル スターチアンド ケミカル、ブリッジウォータ、NJ]及びバスピラ ンHCl濃度1%(w/w)を加えて調製した。促進製剤は、2.5%(w/w)のラウ ロイルグリコール酸ナトリウム[R.I.T.A.コーポレーション(ウッドス トック、IL)から入手](製剤5−B)を含むよう調製した。ポリビニルピロ リドン[コリドン(Kollicon)90、BSAF、パーシパニー(Parsippanny)、N J]5%(w/w)を増稠剤として加え、マトリクスフィルムの成形の助けとした。 これらの系を利用したインビトロ皮膚透過試験の結果を表5に示す。 表5中の平均E値によって示されるように、ラウロイルグリコール酸ナトリウ ムは、マトリクス系からのバスピロンの透過を、促進剤を使用しない系と比較し て、平均約50%高めた。この実施例のデータは、ラウロイルグリコール酸ナトリ ウムは、アクリル樹脂感圧粘着剤を基礎とする水性乳剤中の塩基性薬物にとって 、有効な透過促進剤であることを実証する。 実施例6 透過促進剤としてアシルグリコール酸エステルの遊離酸型を用いた透過促進を 、モデル化合物としてジクロフェナクナトリウムを含むヒドロアルコールゲルを 用いて比較した。ジクロフェナクナトリウム7.5mg/mlを、65%(v/v)のエ タノール[190プルーフ、USP;クアンタム(Quantum)、シンシナティ、OH] と35%(v/v)の水と2%(w/v)のカルボマー[Pemulen TR-1、B.F.グッド リッチ、クリーブランド、OH]とを含むヒドロアルコールゲル中に配合した(製 剤6−A)。比較する促進製剤を、7.5ml/mlジクロフェナクナトリウム、65 %エタノール(EtOH)、33%水、2%ラウロイルグリコール酸(v/v)及び2 %カルボマーにより調製した(製剤6−B)。これらのゲルの密封投与よるイン ビトロ透過試験を表6に示す。 表6中の平均E値によって示されるように、ジクロフェナクナトリウムのイン ビトロの透過は、2.0%のラウロイルグリコール酸の添加(製剤6−B)により 、促進剤を使用しない系と比較して平均約4倍を示した。これは、アシルグリコ ール酸エステルは、酸性薬物の類にとって、有効な透過促進剤であることをしめ す。この実施例は更に、アシルグリコール酸エステルは、リザーバパッチ剤(密 封型)又は局所適用されるフリー形状のゲルで投与するのに適した、ゲルタイプ の製剤として調剤できることを示す。 実施例7 透過促進剤として、アシルグリコール酸エステルの遊離酸型を用いた透過促進 を、モデル化合物としてテストステロンを含むヒドロアルコールゲルを用いて評 価した。テストステロン15mg/mlを、65%のEtOH(v/v)と35%の水(v/ v)と2%のカルボマー(w/v)(Pemulen TR-1、B.F.グッドリッチ、クリー ブランド、OH)とを含むヒドロアルコールゲル中に配合した(製剤7−A)。比 較する促進製剤を、15mg/mlテストステロンと65%エタノール(EtOH) と33%水と2%ラウロイルグリコール酸(v/v)と2%カルバマーとにより調製し た(製剤7−B)。密封投与条件下 のこれらの系を用いた透過の試験を表7にまとめる。 表7中の平均E値によって示されるように、テストステロンのインビトロの透 過は、2.0%のラウロイルグリコール酸の添加(製剤7−B)により、促進剤を 使用しない系と比較して、平均で概して約4倍を超えた。この実施例は、アシル グリコール酸エステルは、密封投与条件下のヒドロアルコールゲルにおいて、ス テロイド類にとって有効な透過促進剤であることをしめす。 実施例8 透過促進剤としてアシルグリコール酸エステルの遊離酸型を用いた透過促進を 、モデル化合物としてテストステロンを用い、皮膚上に非密封性の薄いフィルム を形成させたヒドロアルコールゲル中で評価した。この形成技術は、ゲル又はク リームというフリー形状の局所適用のためのインビトロモデルである。製剤8− A及び8−Bは、実施例7に示したように調製した。非密封薄フィルムによる投 与下でのこれらの系を用いた透過試験の結果を、表8にまとめる。 表8中の平均E値によって示されるように、テストステロンのインビトロの透 過は、2.0%のウロイルグリコール酸の添加(製剤8−B)により、促進剤を使 用しない系と比較して平均2倍を示した。この実施例は、アシルグリコール酸エ ステルは、ゲル又はクリームのようなフリー形状で用いる場合に、有効な透過促 進剤であることをしめす。 上の実施例は、本発明の実施において使用してもよい薬物又は経皮投与用製剤 の実例に過ぎない。本発明が伝えるのは、促進のない製剤又は既知の従来の促進 剤の使用と比較して、上で定義されたようなグリコール酸の脂肪酸エステル及び その塩の使用が、送達される薬物の積算量を促進することの開示である。特定の 脂肪酸及びそれらのグリコール酸塩が実証の目的のために主として使用されてい る一方で、グリコール酸の他の脂肪族エステル、及び他のグリコール酸塩もまた 使用することができ、そして同様の結果が得られるであろう。それゆえ、本明細 書中に開示されているようなグリコール酸の脂肪酸エステル及びその塩に作用を 及ぼさない限り、特定の薬物及び/又は製剤に限定されない。本明細書に示され た指針の範囲で、最適な製剤を得るための相当の実験が、当業者によりたやすく 実施できる。それゆえ、本発明は、本明細書の請求の範囲及びそれらと機能的に 均等のものによってのみ、範囲を限定される。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】平成10年10月16日(1998.10.16) 【補正内容】 コールエーテル(C2〜C4のアルカンジオールとの)からなる経皮薬物投与のた めの多くの促進剤を示すが、その中では、各々の脂肪酸/脂肪族アルコールのエ ステル/エーテル中の割合は、およそ8〜22炭素原子である。米国特許4,863,970 は、活性透過薬(active permeant)を含む局所投与のための浸透−促進組成物 を示すが、ここで活性透過薬は、浸透−促進ビヒクル(オレイン酸、オレイルア ルコール及びオレイン酸のグリセロールエステルのような細胞エンベロープを変 化させる化合物の1又は2以上の特定量;C2又はC3アルカノール;及び水のよ うな不活性な希釈剤を含む。)中に含有されている。 皮膚透過促進剤として長鎖脂肪酸のソルビタンエステルを用いることが、米国 特許5,122,383、5,212,199及び5,227,169中に開示されている。乳酸の脂肪族ア ルコールエステルを用いた皮膚透過促進が、米国特許5,154,122、国際特許95/09 006中、及びドヒ(Dohi)らのEnhancing Effects of Myristyl Lactate and Lau ryl Lactate on Percutaneous Absorption of Indomethacin、Chem.Pharm.Bul l.38(Oct.1990)2877-2879中に開示されている。米国特許5,314,694はまた、 脂肪酸アルコール、すなわちラウリルアルコール及び乳酸のエステルを、透過促 進成分として使用することについて言及している。 国際特許96/37231は、薬物送達目的のための透過促進剤としてのアシルラクチ ラートの使用を教授する。この特許は、乳酸(lactylic acid)カプロイル及び 乳酸ラウロイルのような、脂肪酸と乳酸とのエステルについて詳細に述べている 。アシルラクチラート(acyl lactylate)の塩の形態は、透過促進剤としての効 果がないことに言及する。 脂肪酸ショ糖エステルによる皮膚透過促進を、米国特許4,940,586は開示する 。遊離の塩基及び酸の付加塩の結合剤を、薬物と配合したことによる結果として の通過促進を、米国特許4,888,354は教授する。キャリヤ中にほぼ飽和すること による薬物の促進を、米国特許5,164,190は開示する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 31/568 A61K 31/568 47/14 47/14 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG ,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT ,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA, CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,F I,GB,GE,GH,HU,ID,IL,IS,JP ,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR, LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,M W,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD ,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR, TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 パテル,ソーナル・アール アメリカ合衆国ユタ州84092,サンディ, イースト・キャンドルスプルース・コウブ 2097

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.浸透−促進能力を有する経皮投与のための医薬組成物であって、 (a)前記組成物中に含有される安全かつ有効量の活性のある医薬である透 過薬と、 (b)下記: (i)約0.25〜約50重量%の促進剤(該促進剤は、下式で表されるグリ コール酸の脂肪酸エステル及びその塩からなる) [RCO−(O−CH2−CO)aO]bM (式中、Rは、直鎖若しくは分枝鎖いずれでもよく、ヒドロキシ置換 基を有してもよいC5〜C21アルキル又はアルケニル基であり;aは、 1〜4の整数であり;bは、1又は2であり;Mは、H又は薬学的に許 容できる1価若しくは2価の対イオンである)と、 (ii)薬学的に適当なキャリヤビヒクル とを含む浸透−促進系 とを含む、前記医薬組成物。 2.キャリヤビヒクルが、生体適合性感圧粘着剤、並びに活性透過成分及び促 進剤が均一に含まれる粘度の調整された流体からなる群より選択された一つを含 む、請求項1記載の組成物。 3.Mが、H、Na、K、Ca、Mg及びアンモニウム又はアミン類の塩から なる群より選択された1つである、請求項2記載の組成物。 4.キャリヤビヒクルが感圧粘着剤であり、促進剤が透過促進系中に重量で0. 25%〜30%の範囲で存在する、請求項3記載の組成物。 5.感圧粘着剤が、アクリル樹脂、ゴム、SBR、EVA及びシリコーン粘着 剤からなる群より選択された1つである、請求項4記載の組成物。 6.密封バッキングを有するマトリクス系の形状である、請求項5記載の組成 物。 7.促進剤がグリコール酸ラウロイルである、請求項6記載の組成物。 8.促進剤がグリコール酸ラウロイルナトリウムである、請求項6記載の組成 物。 9.促進剤が追加として第2促進剤を含有し、グリコール酸の脂肪酸エステル 又は酸塩である促進剤対第2促進剤の重量割合が、およそ5:1〜1:3の間である 、請求項4記載の組成物。 10.第2促進剤が、ラウリン酸メチル、ラウリルアルコール、モノラウリン 酸グリセロール、オレイン酸、オレイルアルコール、モノオレイン酸グリセロー ル、ジオレイン酸グリセロール及びトリオレイン酸グリセロール並びにそれらの 混合物からなる群より選択された一つである、請求項9記載の組成物。 11.キャリヤビヒクルが連続相として粘度の調整された流体を含み、促進剤 が重量で0.25%〜30%の範囲の量で浸透促進系中に存在する、請求項3記載の組 成物 12.キャリヤビヒクルである粘度の調整された流体が、連続相として、水、 エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ゲル化剤、グリセリン及びそれ らの混合物からなる群より選択された一つを含む、請求項11記載の組成物。 13.キャリヤビヒクルである粘度の調整された流体が、液剤、懸濁剤又は乳 剤として存在し、浸透促進系が、投与する皮膚表面に組成物を保持するためにリ ザーバ系形態中の密封デバイスに含有されている、請求項12記載の組成物。 14.促進剤がグリコール酸ラウロイルである、請求項13記載の化合物。 15.促進剤がグリコール酸ラウロイルナトリウムである、請求項13記載の 組成 物。 16.キャリヤビヒクルである粘度の調整された流体が、患部への投与のため のゲル、ローション、クリーム、ペースト又は軟膏として存在する、請求項12 記載の組成物。 17.促進剤がグリコール酸ラウロイルである、請求項16記載の組成物。 18.促進剤がグリコール酸ラウロイルナトリウムである、請求項16記載の 組成物。 19.促進剤が追加として第2促進剤を含有し、グリコール酸の脂肪酸エステ ル又は酸塩である促進剤対第2促進剤の重量割合が、約5:1ないし1:3である、 請求項11記載の組成物。 20.第2促進剤が、ラウリン酸メチル、ラウリルアルコール、モノラウリン 酸グリセロール、オレイン酸、オレイルアルコール、モノオレイン酸グリセロー ル、ジオレイン酸グリセロール及びトリオレイン酸グリセロール並びにそれらの 混合物からなる群より選択された一つである、請求項19記載の組成物。 21.ヒト又は温血動物の皮膚を経由しての活性のある医薬である透過薬の通 過を促進するための方法であって、 (a)前記組成物中に含有される安全かつ有効量の活性のある医薬である透 過薬と、 (b)下記: (i)重量で約0.25%〜約50%の促進剤(該促進剤は、下式で表される グリコール酸の脂肪酸エステル及びその塩からなる) [RCO−(O−CH2−CO)aO]bM (式中、Rは、直鎖若しくは分枝鎖いずれでもよく、ヒドロキシ置換 基を有 してもよいC5〜C21アルキル又はアルケニル基であり;aは、1〜4 の整数であり;bは、1又は2であり;Mは、H又は薬学的に許容でき る1価若しくは2価の対イオンである)と、 (ii)薬学的に適当なキャリヤビヒクル とを含む浸透−促進系 とを含む組成物を、前記皮膚へ投与することを含む方法。 22.キャリヤビヒクルが、生体適合性感圧粘着剤、並びに活性透過成分及び 促進剤が均一に含まれる粘度の調整された流体からなる群より選択された一つを 含む、請求項21記載の方法。 23.Mが、H、Na、K、Ca、Mg及びアンモニウム又はアミン類の塩か らなる群より選択された1つである、請求項22記載の方法。 24.キャリヤビヒクルが感圧粘着剤であり、促進剤が透過促進系中に重量で 0.25%〜30%の範囲で存在する、請求項23記載の方法。 25.感圧粘着剤が、アクリル樹脂、ゴム、SBR、EVA及びシリコーン粘 着剤からなる群より選択された1つである、請求項24記載の方法。 26.密封バッキングを有するマトリクス系の形状である、請求項25記載の 方法。 27.促進剤がグリコール酸ラウロイルである、請求項26記載の方法。 28.促進剤がグリコール酸ラウロイルナトリウムである、請求項26記載の 方法。 29.促進剤が追加として第2促進剤を含有し、グリコール酸の脂肪酸エステ ル又は酸塩である促進剤対第2促進剤の重量割合が、約5:1ないし1:3である、 請求項24記載の方法。 30.第2促進剤が、ラウリン酸メチル、ラウリルアルコール、モノラウリン 酸グリセロール、オレイン酸、オレイルアルコール、モノオレイン酸グリセロー ル、ジオレイン酸グリセロール及びトリオレイン酸グリセロール並びにそれらの 混合物からなる群より選択された一つである、請求項29記載の方法。 31.キャリヤビヒクルが連続相として粘度の調整された流体を含み、促進剤 が重量で0.25%〜30%の範囲の量で浸透促進系中に存在する、請求項23記載の 方法 32.キャリヤビヒクルである粘度の調整された流体が、連続相として、水、 エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ゲル化剤、グリセリン及びそれ らの混合物からなる群より選択された一つを含む、請求項31記載の方法。 33.キャリヤビヒクルである粘度の調整された流体が、液剤、懸濁剤又は乳 剤として存在し、浸透促進系が、投与する皮膚表面に組成物を保持するためにリ ザーバ系形態中の密封デバイスに含有されている、請求項32記載の方法。 34.促進剤がグリコール酸ラウロイルである、請求項33記載の方法。 35.促進剤がグリコール酸ラウロイルナトリウムである、請求項33記載の 方法。 36.キャリヤビヒクルである粘度の調整された流体が、患部への投与のため のゲル、ローション、クリーム、ペースト又は軟膏として存在する、請求項32 記載の方法。 37.促進剤がグリコール酸ラウロイルである、請求項36記載の方法。 38.促進剤がグリコール酸ラウロイルナトリウムである、請求項36記載の 方法。 39.促進剤が追加として第2促進剤を含有し、グリコール酸の脂肪酸エステ ル又は酸塩である促進剤対第2促進剤の重量割合が、約5:1ないし1:3である、 請求項31記載の方法。 40.第2促進剤が、ラウリン酸メチル、ラウリルアルコール、モノラウリン 酸グリセロール、オレイン酸、オレイルアルコール、モノオレイン酸グリセロー ル、ジオレイン酸グリセロール及びトリオレイン酸グリセロール並びにそれらの 混合物からなる群より選択された一つである、請求項39記載の方法。
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