JP2001503378A - フッ素化炭化水素の製造法 - Google Patents

フッ素化炭化水素の製造法

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Abstract

(57)【要約】 本発明はオリゴマーおよび重合体の副生成物の生成を最小限度に抑制しつつ塩素化炭化水素からフッ素化炭化水素を選択的に高収率で製造する方法である。本発明方法は塩素化炭化水素、HF、錫触媒、および金属または非金属のアルコキシドから成る少なくとも1種の化合物を含む液相混合物をつくり、この混合物を加熱し、生成したフッ素化炭化水素を分離することを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】 フッ素化炭化水素の製造法 本発明の分野 本発明はフッ化炭化水素を選択性をもって高収率で製造する方法、特に錫触媒 および金属または非金属のアルコキシドを存在させて塩素化炭化水素を液相でフ ッ化水素と接触させる該方法に関する。 本発明の背景 Franklin等の米国特許4,968,850号には、錫触媒および有 機燐の添加剤を存在させ、液相において不飽和の塩化炭化水素(HCC)をHF と反応させることによりフッ化炭化水素(HFC)および塩化フッ化炭化水素( HCFC)を製造する方法が記載されている。これらの添加剤により効率的なハ ロゲン交換反応が行われ、これによって使用される触媒の活性が増加し、および /または添加剤の安定性が改善され、オリゴマーは殆どが生ぜず、有用な生成物 に対する選択性が高くなる。しかしオリゴマーの生成量は減少することが示され ているが、この例によれば高級のフッ素化された炭化水素の生成に対する選択性 は殆ど減少または変化しない。 Komatsu等は米国特許4、766、258号においてHCCおよびHF を、触媒、および酸素または窒素を含む化合物から選ばれた添加剤の存在下にお いて反応させ、HFCおよびHCFCを製造する方法を記載している。大部分の 場合、その実施例によれば、この添加剤は錫触媒の活性を減少させ、従ってこの 方法では高級のフッ素化された炭化水素が得られる効率は低下することが示され ている。 Komatsu等は日本特許公開明細書昭62[1987]−246528号 において、HF中で塩基として作用する化合物、錫触媒およびHFの存在下にお いて水素を含むハロゲン化された炭化水素を液相中で反応させることを特徴とす るHFCおよびHCFCの製造法を報告している。この明細書ではKomats u等は、その一つの実施例において四塩化錫およびフッ化ナトリウムの存在下で 1,1,2−トリクロロエタンをHFと反応させることを記載している。この反 応はバッチ法として90〜98℃、980kPaで3時間行われ、反応原料の装 入モル比は1,1,2−トリクロロエタン(16.7):HF(33.3):S nCl4(1.0):NaF(1.0)である。この例においては、分離された 生成混合物は32重量%の1,2−ジクロロ−1−フルオロエタン(HCFC− 141),1重量%の1−クロロ−1,2−ジフルオロエタン(HCFC−14 2a)および67重量%の回収された原料(1,1,2−トリクロロエタン)か ら成り、二量体は存在しなかった。この単一の例を基にして該公開明細書に記載 されたすべての添加剤は同様な利点をもつとして提案されているが、これらの添 加剤は同人等の米国特許4,766,258号と同様な方法にも使用されている 。 HFCは現在興味がもたれており、単独でまたは他の材料との配合物の形で冷 凍剤、吹き込み剤、推進剤、洗浄剤として、或いはフルオロエタンのような他の フッ化炭素化合物に対する中間体として使用することができる。1,1−ジフル オロエタン(HFC−152a)および1,1,1−トリフルオロエタン(HF C−143a)のようなHFCは地球の成層圏のオゾンに対して与える影響は知 られていないから、クロロフルオロ炭素(CFC)に対する環境的に許容される 代替品となる。 金属を媒介とするハロゲン交換によってHCCおよびHFからHFCおよびH CFCを製造する方法は、工業的に広く利用されている。全体としての工程はH CCの炭素と塩素との結合が切れて、その場所に炭素とフッ素との結合が生じる 工程である。金属は、温和な反応条件を必要とする生産的な交換反応を多く起こ させる触媒として作用する。液相法および気相法を用いてこの方法で広い範囲の HFCおよびHCFCが製造されて来た。当業界においては、種々の酸化状態の 金属の塩を存在させ適当な塩素化炭化水素をHFと反応させることにより、広い 用途をもったフッ素化炭化水素、例えば1,1,1,2−テトラフルオロエタン (HFC−134a)、HFC−143a、1−クロロ−1,1−ジフルオロエ タン(HCFC−142b)、HFC−152a、および1,1−ジクロロ−2 ,2,2−トリフルオロエタン(HCFC−123)が製造されて来た。例えば 錫(IV)、チタン(IV)、アンチモン(III)、およびアンチモン(V) のような金属塩を用いると、生産的なハロゲン交換反応が得られる。HFCおよ びHCFCを製造するためにこれらの金属種およびHFを含むこのような方法の 応用は当業界において種々の程度の成功を収めているが、高級のフッ素化された 炭化水素を製造する場合以外、多くの場合これらの方法は有利ではない。何故な ら塩素化された炭化水素のフッ素化が不十分であり、工程は複雑で、且つ望まし くないオリゴマーおよび重合体の副生成物が生じるために収率が低いからである 。 このような通常の方法の副生成物には、オリゴマー類および重合体類があり、 低分子量のハロゲン化された二量体およびオリゴマーから、油、タールおよび暗 色の炭素状の固体の形をした高分子量のハロゲン化され た重合体までが含まれる。これらの副生成物は典型的には高分子量の、例えば数 平均分子量が主として50,000で標準分子量分布部分が2,000〜75, 000の分岐したハロゲン化された炭化水素の重合体であり、触媒または他の添 加剤から得られる金属を含んでいることができる。このような高分子量材料は、 低分子量の二量体、三量体およびオリゴマーが自分自身とまたはハロゲン化され た炭素を含む試薬およびそのフッ素化された付加物と重合して生成することがで きる。これらの副生成物は、触媒活性を低下させ、反応器の容積を減少させ、H FC−152aの収率を低下させるため、またこれらの副生成物の分離、廃物処 理および廃棄、そのための装置の中断時間についての配慮および高いコストを必 要とするために、ハロゲン交換反応には有害である。 フッ素化に対しては不活性であるが、HF中の金属種と反応し得る化合物を添 加することにより金属触媒を変性する方法により、元の触媒とは異った触媒が得 られる。交換過程に対する理想的な添加剤は、副生成物の生成を最小限度に抑制 し、同時に反応速度を増加させ、所望の生成物への選択性を増加させる添加剤で ある。 クロロエテンおよび1,1−ジクロロエテンのような塩素化炭化水素から、H FC−152aおよびHFC−143aのようなフッ素化された炭化水素を製造 する通常の方法は、多量のタール性の副生成物が生じるために望ましくない。本 発明方法によればタール生成の割合を減少させることにより通常の方法に付随し た問題が解決される。 本発明の概要 本発明はオリゴマーおよび重合体の副生成物の生成を最小限度に抑制しながら 塩素化炭化水素からフッ素化炭化水素を製造する方法に関する。 本発明方法は塩素化炭化水素、HF、少なくとも1種の錫触媒、および金属およ び非金属のアルコキシドから成る少なくとも1種の化合物を含む液相混合物をつ くり、この混合物を加熱し、生成したフッ素化炭化水素を分離することを特徴と している。 反応成分はどのような順序でも反応容器に装入することができるが、好ましく は先ず容器に触媒、HFおよび金属または非金属のアルコキシドを入れる。反応 期間を通じてこの混合物の温度を20〜160℃に保つ。この期間の間に塩素化 炭化水素を加え、反応条件下においてフッ素化炭化水素に変える。 本発明方法はバッチ法として操作することができる。しかし連続的にHF、錫 触媒、および金属または非金属のアルコキシドを塩素化炭化水素をと共に反応容 器に加え、同時にフッ素化炭化水素をおよびHClを除去することにより連続法 で操作するのが好適である。この工程を解析すると、塩素化炭化水素が高収率で 選択的にフッ素化炭化水素に変り、同時にオリゴマーおよび重合体の副生成物の 量が最小になることが判る。 図面の簡単な説明 図1はフッ素化炭化水素を製造するのに使用される連続法の模式図である。 本発明の詳細な説明 本発明は副生成物の生成を最小限度に抑制しつつ塩素化炭化水素からフッ素化 炭化水素を選択的に高収率で製造する方法である。本発明方法はHF、少なくと も1種の塩素化炭化水素、少なくとも1種の錫触媒、および金属または非金属の アルコキシドから成る群から選ばれる少なくとも1種の化合物を含む液相混合物 をつくり、この混合物を加熱し、オ リゴマーおよび重合体化合物を実質的に含まない、即ち供給した塩素化炭化水素 100gに関し約0.5g以下しか含まない生成したフッ素化炭化水素を分離す ることを特徴としている。 使用する金属または非金属のアルコキシドが硼酸テトラアルキル、例えば硼酸 トリエチル(B(OC253)、またはオルト珪酸テトラアルキル、例えばオ ルト珪酸テトラエチル(Si(OC254)である場合,本発明方法は特に有 利であることが見出された、下記実施例1に示されているように、クロロエテン からHFC−152aを合成する工程に硼酸トリエチルを使用すると、硼酸塩添 加剤を加えない対照法に比べ、HFC−152a/HCFC−151aのモル選 択率は3.3倍増加し、タールの生成量は2.3倍減少する。また下記実施例4 では、1,1,1−トリクロロエタンからHFC−143aを合成する工程にオ ルト珪酸テトラエチルを使用すると、珪酸塩添加剤を加えない対照法に比べ、H FC−143a/HCFC−142bのモル選択率は5.4倍増加し、タールの 生成率には変化がないことが示されている。また金属および非金属のアルコキシ ドを使用するこれらの方法に対しては、塩素化炭化水素の混合物を供給してフッ 素化炭化水素類を一緒に製造する場合、同じような利点が得られることも見出さ れている。生成物の選択性の増加および収率の増加(タールの生成の減少)が相 乗的に起こり、また非常に広範囲の金属または非金属のアルコキシドが使用でき ることより、本発明方法は有用な方法になっている。 本発明に使用される触媒は錫のハロゲン化物、錫のオキシハロゲン化物、およ び有機錫化合物から成る群から選ぶことができる。これらの三つの種類の中で錫 のハロゲン化物が好適であり、ハロゲン化物の中では 錫(IV)の塩化物(SnCl4、塩化第二錫)が最も好適である。他の許容さ れるハロゲン化錫(IV)としてはSnBr4および一連のSnCl3F、SnC l22、SnClF3およびSnF4が含まれ、このような種類の化合物はSnC l4をHFと反応させると生じる。錫オキシハロゲン化物の中では、SnCl2O 、SnF2O、およびSnClFOが使用できる。本発明の目的に対しては、有 機錫化合物は錫原子が1〜4個の炭素原子と結合している化合物である。テトラ メチル錫(Sn(CH34)、オキシジエチル錫(OSn(C252)、ジク ロロジメチル錫(SnCl2(CH32)のような有機錫化合物が本発明方法に 用いられる。 本発明方法に使用される金属および非金属のアルコキシド添加剤は、一般的な 実験式がM(OR)xのものであり、ここでRはC1〜C6の直鎖または分岐した アルキル鎖、xは1〜4、Mは周期律表の金属および非金属から成る群から選ば れる。本発明において金属は水素を除くIA族およびIIA族の軽金属(ここで 族とは例えばJohn A.Dean編、McGraw Hill,Inc.1 992年発行、「Lang’s Handbook of Chemistry 」第14版の前表紙の内側に示されているような元素の標準周期律表の特定の族 を意味する)、IB、IIB、IIIB、IVB、VB、VIB、およびVII IB族の遷移金属、および燐を除くIIIA、IVA、VA,およびVIA族の 後遷移金属(posttransition metal)から成っている。。 このような金属および非金属のアルコキシド添加剤は、本発明において単独で、 または任意の組成物または混合物として使用することができる。好適な金属はL i、Na、K、Rb、Cs、Be、M g、Ca、Sr、Ba、Ti、B、Sl、Si、Ge、SnおよびPbであり、 BおよびSiがもっとも好適である。 後遷移金属である硼素および珪素が好適である。本発明の好適な硼素含有アル コキシドは硼酸トリアルキルB(OR)3のような含硼素有機化合物である。こ こで各RはC1〜C6の直鎖または分岐したアルキル鎖である。本発明の好適な珪 素含有アルコキシドはオルト珪酸テトラアルキルである。ここで各RはC1〜C6 の直鎖または分岐したアルキル鎖である。Rは好ましくは同じであってC1〜C4 アルキル、最も好ましくはC1〜C2アルキルである。 本発明方法に使用される硼素含有アルコキシドの量は、一般に使用される錫触 媒1モル当たり0.05〜0.6モルである。好ましくは本発明方法においては 、錫触媒1モル当たり0.05〜0.5モルの硼素含有アルコキシドを使用する 。本発明方法に使用される珪素含有アルコキシドの量は、一般に使用される錫触 媒1モル当たり0.05〜0.4モルである。好ましくは本発明方法においては 、錫触媒1モル当たり0.05〜0.35モルの珪素含有アルコキシドを使用す る。一般に本発明方法に使用される金属または非金属のアルコキシド添加剤の量 は、錫触媒1モル当たり金属または非金属のアルコキシド0.1/x〜2.0/ xモルの量である。ここでxは金属原子当たりのアルコキシド基(−OR)の数 、即ちM(OR)xの値である。本発明方法では、錫触媒1モル当たり0.5/ x〜1.2/xモルの金属または非金属のアルコキシドを用いることが好ましい 。ここでxは金属または非金属原子(M)1個当たりのアルコキシド基の数であ る。一般に添加剤対錫触媒の比は1:1を越えず、且つ約0.025:1より小 さくない。 本発明に使用される塩素化炭化水素は一般式R12C=CR34およびCR5 678から成る群から選ばれる。ここでR12C=CR34のR1〜R4の少 なくとも一つ、およびCR5678のR5〜R8の少なくとも一つは塩素であり 、R1〜R8基の残りは独立にあるいは一緒になってH、F、Cl、Br、または C(y)(2y+1)を構成し、ここにZは独立にH、F、Cl、またはBrであり、 yは1〜6の整数である。本発明に使用される好適な塩素化炭化水素はクロロエ テン(CH2=CHCl)、1,1−ジクロロエテン(CH2=CCl2)、テト ラクロロエチレン(CCl2=CCl2)、1,1,1−トリクロロエタン(CC l3−CH3)、1,1,2−トリクロロエタン(CHCl2−CH2Cl)、およ び1,1,1,3,3,3−ヘキサクロロプロパン(CCl2−CH2−Cl3) である。 本発明の一態様においては、本発明方法をバッチ法で行う。任意適当なオート クレーブ、例えばハステロイC(R)製の450ccParr(R)シリーズ4560 ミニ反応器を使用することができる。このオートクレーブは典型的には、オート クレーブの液体の内容物を撹拌するタービン型のインペラー、注射器またはカニ ューレ技術でオートクレーブに対し液を導入または抜き取るための隔壁ポート、 ガスまたは液体の材料を導入または抜き取るための弁付きのポート、弁付きの取 出しポートを頂部に取り付けたジャケット付きの直径0.25インチの管状還流 冷却器、および外部の加熱用ジャケットが取り付けられている。本発明のバッチ 法は一般に任意所望の規模で行うことができる。この装置および付属した供給ラ イン、流出ライン、および付属の装置はHFおよびHClに対して抵抗性をもっ た材料でつくらなければならない。フッ素化の技術に 良く知られている典型的な構造材料は、ステンレス鋼および高ニッケル合金、例 えばモネル(Monel)(R)ニッケル−銅合金、ハステロイ(Hastell oy)(R)ニッケル・ベース合金、およびインコネル(Inconel)(R)ニッ ケル−クロム合金を含んでいる。 乾燥したオートクレーブをドライ・ボックスの中に移し、所望の量の少なくと も1種の錫触媒、および金属および非金属のアルコキシドから成る群から選ばれ る少なくとも1種の化合物をオートクレーブに装入する。これらの材料は必ず、 空気中に存在する水分との接触を最小限度に抑制する方法、即ち標準的なドライ ・ボックス法を用いてオートクレーブの中に装入する。 オートクレーブを密封し、ドライ・ボックスから取出す。次にオートクレーブ のポートを真空ポンプに取り付け、下方の部分を液体窒素の中に入れて冷却し、 オートクレーブを真空に引く。オートクレーブの中を真空にすることにより、潜 在的に有害な空気を除去し、ガス状のHFを一層効率的に移送できるようにする 。液体窒素はオートクレーブ中でガス状のHFを凝縮させることによりHFの移 送を容易にする。次いでオートクレーブをHFのボンベに取り付け、真空の状態 で所望の量のHFをオートクレーブの中に移送する。 塩素化炭化水素、HFおよび錫触媒のオートクレーブ中に存在する量は、広い 有効操作の範囲内において変えることができる。本発明方法に使用される材料の 量は、錫触媒がSnCl4の場合、一般に触媒1kg当たり約0.1〜少なくと も約10(kg供給塩素化炭化水素/時間)、通常は約0.2(kg供給塩素化 炭化水素/時間)である。HFを装入した触媒の初期量は一般に約5〜少なくと も約35重量%、例えばHF 中にSnCl4が含まれる場合、通常HF中の錫触媒として約10〜約20重量 %である。 密封したオートクレーブに原料を導入した後、オートクレーブを真空およびH F源から切り離し、周囲温度まで加温する。次にオートクレーブを約20〜約1 60℃、好ましくは約50〜約95℃の温度に加熱し、オートクレーブ内部の全 圧を約60kPa〜約3000kPa、好ましくは約350kPaに保つ。オー トクレーブ内部の圧力は背圧調節器のような任意の装置を用いて保持することが できる。 次にガス状の塩素化炭化水素を例えば約10〜約100sccm(約0.01 〜約0.5kg/時間/kg−触媒)の割合でオートクレーブに加えるが、この 割合はオートクレーブ内部のHFおよび錫触媒の量の関数として変化する。液体 によりオートクレーブと連絡している還流冷却器から出て来る流出ガス流を凝縮 させて捕集し、その量を監視する。オンラインのガスクロマトグラフ法(GC) を用いて流出流の組成を監視する。塩素化炭化水素の添加終了後、窒素を流して 過剰のガス状および液状の材料を排気する。次いでオートクレーブの固体内容物 を取出し、水の中に落とし、濾過する。濾液を10%塩酸水溶液、水で洗滌し、 一定重量になるまで真空乾燥器中で乾燥する。乾燥した塊の組成を解析し、生成 したタールの量を決定する。 上記のようにバッチ法を使用することもできるが、工業的な立場からは連続法 が特に望ましい。図1を参照すれば、図1はHFC−152aを連続的に製造す る方法の模式図である。反応器1は還流カラム2と流体で連絡している。典型的 には還流カラム2を圧力約340〜約3000kPa、温度約50〜約150℃ で操作した場合、還流比は約2〜約 20である。予め決定された量(前にバッチ法で説明したように)のHF、少な くとも1種の錫触媒、および酸素、窒素および燐含有化合物から成る群から選ば れる少なくとも1種の化合物を反応器1に加える。下方への吸引作用をもつ二重 羽根付き撹拌機を用いて撹拌することにより反応器1の内容物を撹拌し、加熱し て所望の操作温度/圧力における還流比を得る。所望の操作条件が得られたら、 HFおよびクロロエテンを一つまたはそれ以上の供給ライン4を介して反応器に 連続的に供給する。ガスは反応器1から出て行き、一つまたはそれ以上の供給ラ イン5を経て還流カラム2へ送られる。還流カラム2を出たガス流は典型的には 実質的にHFC−152aおよびHClから成っている。液体還流ライン6は還 流カラム2に連結されている。ライン6によりHCFC−151aおよび1,1 −ジクロロエタン、並びにHFは反応器1に戻される。反応器1または還流カラ ム2を出たガス流は任意の方法、例えば二つの通常の蒸溜工程(図1には示され ていない)により精製することができる。第1の蒸溜工程ではHClが除去され る。第2の蒸溜工程では、回収された未反応の中間体およびHFが除去され、必 要に応じ反応器1に戻される。 前記のバッチ法で操作する場合と同様に、連続製造装置およびそれに付属した 供給ライン、流出ライン、および処理装置は、HFおよびHClに抵抗性をもっ た材料からつくられていなければならない。 上記の説明では、単一のフッ素化炭化水素が主成分をなす生成物流を製造する ことを強調したが、本発明方法は所望の他の化合物を製造するように操作するこ とができる。例えば本発明方法によれば、クロロエテンだけからHFC−152 aを製造することができ、或いは例えば1, 1−ジクロロエテンのような塩化炭化水素からHFC−152aを1種またはそ れ以上の1,1−ジクロロ−1−フルオロエタン(HCFC−141b)、HC FC−142b、HFC−143a等と一緒に製造するように操作することがで きる。同時に生成される生成物は回収して有用な混合物として使用するか、或い は個々の成分に分離することができる。 下記の実施例は単に本発明を例示するためのものであり、添付特許請求の範囲 を限定するものではない。下記の実施例において使用したすべての化合物は市販 品である。例えばクロロエテンは米国ニューヨーク州、Ronkonkomaの Fluka Incorporated製であり、HFはAir Produc ts(米国ペンシルバニア州、Allentown)製である。 実施例 実施例1 − クロロエテンからHFC−152aを製造する場合の硼酸 エステル添加剤 四塩化錫(SnCl4、37.5g、0.144モル)をドライ・ボックス中 でハステロイ(R)C製の450cc、Parr(R)シリーズ4560ミニ反応器に 加える。直径0.25インチの管状還流冷却器を備えた反応器に取り付けた後、 これをドライ・ボックスから取出し、ステンレス鋼製の真空ラインに連結する。 反応器の底を液体窒素に浸漬し、HF(150g、7.5モル)を真空下で反応 器に移す。液体窒素の冷却浴を取外し、硼酸トリエチル(B(OC253、6 .35g、0.0435モル)を隔壁ポートを通じ注射器で反応器に装入する。 外部から加熱して内部温度が25℃近くになるまで反応器の温度を上昇させ、 冷却水(3.7℃)を還流冷却器に循環させ始める。反応器の周りに加熱用のジ ャケットを置き、反応器の内部温度を50℃にし、この間背圧調節器で内部圧力 を350kPaに保つ。この時点でクロロエテン(49.2sccm、8.2× 10-73/秒)および内部標準のメタン(9.5sccm、1.6×10-73 /秒)を流し始める。16.5時間に亙るクロロエテンの添加中1時間毎にガス 流出流を監視する。供給したクロロエテンに関するHFC−152aのモル収率 は86%と測定された。オンライン・ガスクロマトグラフ(GC)によりHFC −152aは流出流の98%をなすことが判った。GCで測定されたHFC−1 52a/HCFC−151aの比(実験の4時間目から16時間目までの間の平 均)は131であった。実験の終りにおいて、反応器の圧力を大気圧に戻し、揮 発成分(HFおよび有機物)を追い出した。揮発分をさらに除去するのを助ける ために窒素を流す。オートクレーブ中に残った固体分を水の中に落とし、テフロ ン(R)(PTFE)の膜フィルターで濾過する。濾液を10%HClで洗滌した 後水洗し、真空乾燥機中で一定量になるまで乾燥する。この実験で生成したター ルは供給したクロロエテン100g当たり1.00gであった。 実施例2 − クロロエテンからHFC−152aを製造する場合の珪酸 エステル添加剤 この対照例に用いた装置、方法および材料は実施例1と同様である。 下記の説明ではこの例で得られた結果、および実施例1との相違点を示す。 添加剤としてオルト珪酸テトラエチル(Si(OC254、9.61g、0 .0461モル)を用い、SnCl4と共に加えた。クロロエ テンに関するモル収率は83%であった。HFC−152a生成物はオンライン ・ガスクロマトグラフで測定し、流出流の98%であった。HFC−152a/ HCFC−151aのモル比(実験の4時間目から16時間目までの間の平均) はGCで測定して53であった。操作後16.5時間で反応を停止させ、実施例 1と同様に処理した。この実験で生成したタールは供給したクロロエテン100 g当たり平均0.19gであった。 対照例1 − 添加剤を使用せずクロロエテンからHFC−152aの製 造 この対照例に用いた装置、方法および材料は実施例1と同様である。下記の説 明ではこの例で得られた結果、および実施例1との相違点を示す。 反応にアルコキシド添加剤は使用しなかった。HFC−152a生成物はオン ライン・ガスクロマトグラフにより流出流の98%をなしていることが示された 。HFC−152a/HCFC−151aのモル比(実験の4時間目から17時 間目までの間の平均)は40であった。操作後18時間で反応を停止させ、実施 例1と同様に処理した。この実験で生成したタールは供給したクロロエテン10 0g当たり平均2.30gであった。 実施例3 − 1,1−ジクロロエテンからHFC−143aを製造する 場合の珪酸エステル添加剤 この対照例に用いた装置、方法および材料は実施例1と同様である。下記の説 明ではこの例で得られた結果、および実施例1との相違点を示す。 添加剤としてオルト珪酸テトラエチル(Si(OC254、6.00g、0 .029モル)を用い、SnCl4と共に加えた。使用した塩素化炭化水素は1 ,1−ジクロロエテン(CH2=CCl2、15.4sccm、2.6×10-73 /秒)あり、メタン(10.3sccm、1.7×10-73/秒)を内部標準 として用いた。1,1−ジクロロエテンを添加した16.0時間の間1時間毎に ガス流出流を監視した。生成物であるHFC−143a、HCFC−142bお よび1,1,1−トリクロロエタンの絶対収率は供給した1,1−ジクロロエテ ンに関しそれぞれ88.7%、11.5%および0.1%であった。HFC−1 43a/HCFC−142bのモル比(実験の5時間目から16時間目までの間 の平均)はGCで測定して7.7であった。操作後16時間で反応を停止させ、 実施例1と同様に処理した。測定できる量のタールは生成しなかった。 対照例2 − 添加剤を用いない1,1−ジクロロエテンからのHFC− 143aの製造 この対照例に用いた装置、方法および材料は実施例3と同様である。下記の説 明ではこの例で得られた結果、および実施例3との相違点を示す。 反応に添加剤は使用しない。1,1−ジクロロエテンを添加した16時間の間 1時間毎にガス流出流を監視した。生成物であるHFC−143a、HCFC− 142bおよび1,1,1−トリクロロエタンの絶対収率は供給した1,1−ジ クロロエテンに関しそれぞれ59.3%、36.7%および0.7%であった。 HFC−143a/HCFC−142bのモル比(実験の5時間目から16時間 目までの間の平均)はGC で測定して1.6であった。操作後16時間で反応を停止させ、実施例1と同様 に処理した。測定できる量のタールは生成しなかったが、フィルターの膜は橙色 に着色し、低分子量のオリゴマーの生成が示された。 実施例4 − 珪酸エステル添加剤を使用する1,1,1−トリクロロエ タンからのHFC−143aを製造 この実施例に用いた装置、方法および材料は実施例1と同様である。下記の説 明ではこの例で得られた結果、および実施例1との相違点を示す。 添加剤としてオルト珪酸テトラエチル(Si(OC254、6.00g、0 .029モル)を用い、SnCl4と共に加えた。使用した塩素化炭化水素は1 ,1,1−トリクロロエタン(CCl3−CH3、12.3sccm、2.1×1 0-73/秒)あり、メタン(10.3sccm、1.7×10-73/秒)を内 部標準として用いた。1,1,1−トリクロロエタンを添加した14時間の間1 時間毎にガス流出流を監視した。生成物であるHFC−143a、HCFC−1 42bおよび1,1,1−トリクロロエタンの絶対収率は供給した1,1,1− トリクロロエタンに関しそれぞれ89.6%、15.3%および0.0%であっ た。HFC−143a/HCFC−142bのモル比(実験の5時間目から14 時間目までの間の平均)はGCで測定して5.9であった。操作後14時間で反 応を停止させ、実施例1と同様に処理した。測定できる量のタールは生成しなか った。 対照例3 − 添加剤を使用しない1,1,1−トリクロロエタンからの HFC−143aを製造 この実施例に用いた装置、方法および材料は実施例4と同様である。 下記の説明ではこの例で得られた結果、および実施例4との相違点を示す。 反応に添加剤を使用しなかった。1,1,1−トリクロロエタンを添加した1 6時間の間1時間毎にガス流出流を監視した。生成物であるHFC−143a、 HCFC−142bおよび1,1,1−トリクロロエタンの絶対収率は供給した 1,1,1−トリクロロエタンに関しそれぞれ48.9%、45.5%および0 .8%であった。HFC−143a/HCFC−142bのモル比(実験の5時 間目から16時間目までの間の平均)はGCで測定して1.1であった。操作後 14時間で反応を停止させ、実施例1と同様に処理した。測定できる量のタール は生成しなかった。 実施例5 − 珪酸エステル添加剤を使用するHFC−143a(1,1 −ジクロロエテンから)とHFC−152a(クロロエテンから)との同時製造 この実施例に用いた装置、方法および材料は実施例1と同様である。下記の説 明ではこの例で得られた結果、および実施例1との相違点を示す。 添加剤としてオルト珪酸テトラエチル(Si(OC254、6.00g、0 .029モル)を用い、SnCl4と共に加えた。2種の塩素化炭化水素を反応 器に同時に供給した。即ち1,1−ジクロロエテン(CH2=CCl2、10.5 sccm、1.75×10-73/秒)およびクロロエテン(25.3sccm 、4.23×10-73/秒)をメタン(10.3sccm、1.7×10-73 /秒)の内部標準と共に用いた。塩素化炭化水素を同時に添加した13時間の間 1時間毎にガ ス流出流を監視した。生成物であるHFC−143a(1,1−ジクロロエテン に関し)、HCFC−142b(1,1−ジクロロエテンに関し)およびHFC −152a(クロロエテンに関し)の絶対収率はそれぞれ79.4%、15.9 %および100%であった。HFC−143a/HCFC−142bのモル比( 実験の5時間目から14時間目までの間の平均)はGCで測定して5.0であり 、HFC−152a/HCFC−151aのモル比はGCで測定して51であっ た。操作後13時間で反応を停止させ、実施例1と同様に処理した。この実験の 間に生成したタールの量は供給した塩素化炭化水素100g当たり平均0.05 gであった。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】平成9年12月12日(1997.12.12) 【補正内容】 生成物の選択性の増加および収率の増加(タールの生成の減少)が相乗的に起こ り、また非常に広範囲の金属または非金属のアルコキシドが使用できることより 、本発明方法は有用な方法になっている。 本発明に使用される触媒は錫のハロゲン化物、錫のオキシハロゲン化物、およ び有機錫化合物から成る群から選ぶことができる。これらの三つの種類の中で錫 のハロゲン化物が好適であり、ハロゲン化物の中では錫(IV)の塩化物(Sn Cl4、塩化第二錫)が最も好適である。他の許容されるハロゲン化錫(IV)と してはSnBr4および一連のSnCl3F、SnCl22、SnClF3および SnF4が含まれ、このような種類の化合物はSnCl4をHFと反応させると生 じる。錫オキシハロゲン化物の中では、SnCl2O、SnF2O、およびSnC lFOが使用できる。本発明の目的に対しては、有機錫化合物は錫原子が1〜4 個の炭素原子と結合している化合物である。テトラメチル錫(Sn(CH34) 、オキシジエチル錫(OSn(C252)、ジクロロジメチル錫(SnCl2( CH32)のような有機錫化合物が本発明方法に用いられる。 本発明方法に使用される金属および非金属のアルコキシド添加剤は、一般的な 実験式がM(OR)xのものであり、ここでRはC1〜C6の直鎖または分岐したア ルキル鎖、xは1〜4、Mは周期律表の金属および非金属から成る群から選ばれ る。本発明において金属は水素を除くIA族およびIIA族の軽金属(ここで族 とは例えばJohn A.Dean編、McGraw Hill,Inc.19 92年発行、「Lang's Handbook of Chemistry」 第14版の前表紙の内側に示されているような元素の標準周期律表の特定の族を 意味する)、 IB、IIB、IIIB、IVB、VB、VIB、およびVIIIB族の遷移金 属、および燐を除くIIIA、IVA、VA,およびVIA族の後遷移金属(p osttransition metal)から成っている。このような金属お よび非金属のアルコキシド添加剤は、本発明において単独で、または任意の組成 物または混合物として使用することができる。好適な金属はLi、Na、K、R b、Cs、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Ti、B、Al、Si、Ge、Sn およびPbであり、BおよびSiがもっとも好適である。 後遷移金属である硼素および珪素が好適である。本発明の好適な硼素含有アル コキシドは硼酸トリアルキルB(OR)3のような含硼素有機化合物である。こ こで各RはC1〜C6の直鎖または分岐したアルキル鎖である。本発明の好適な珪 素含有アルコキシドはオルト珪酸テトラアルキルである。ここで各RはC1〜C6 の直鎖または分岐したアルキル鎖である。Rは好ましくは同じであってC1〜C4 アルキル、最も好ましくはC1〜C2アルキルである。 本発明方法に使用される硼素含有アルコキシドの量は、一般に使用される錫触 媒1モル当たり0.05〜0.6モルである。 請求の範囲 1.(a)一般式R12C=CR34およびCR5678、 但し式中R12C=CR34のR1〜R4の少なくとも一つ、およびCR5 678のR5〜R8の少なくとも一つは塩素であり、R12C=CR34のR1 〜R4およびCR5678のR5〜R8の残りは同一または相異なり、H、F、 Cl、Br、およびC(y)(2y+1)から成る群から選ばれ、ここにZは同一また は相異なりH、F、Cl、またはBrから成る群から選ばれ、yは1〜6の整数 である、 から成る群から選ばれる少なくとも1種の塩素化炭化水素、 フッ化水素、 少なくとも1種の錫触媒、および 式M(OR9x、 但し式中MはLi、Na、K、Rb、Cs、Be、Mg、Ca、Sr、B a、Ti、B、Al、Si、Ge、SnおよびPbから成る群から選ばれる元素 であり、R9はC1〜C6のアルキルから成る群から選ばれ、xは1〜4の数であ る、 で表されるアルコキシドから成る群から選ばれる添加剤から成る第1の液相混合 物をつくり、 (b)該第1の混合物を加熱し、 (c)オリゴマーおよび重合体化合物を実質的に含まないフッ素化された炭化 水素から成る第2の混合物を回収する工程から成ることを特徴とするフッ素化炭 化水素の製造法。 2.該塩素化炭化水素はCH2=CHCl、CH2=CCl2、CCl2=CC l2、CCl3−CH3、CHCl2−CH2Cl、およびCCl3− CH2−CCl3から成る群から選ばれ、該錫触媒はSnCl4、SnCl3F、S nCl22、SnClF3、およびSnF4から成る群から選ばれ、該添加剤はB (OR)3およびSi(OR)4、 但し式中Rは同一または相異なり、C1〜C6アルキルから成る群から選ば れる、 で表される硼素および珪素のアルコキシドから成る群から選ばれる請求項1記載 の方法。 3.該塩素化炭化水素はCH2=CHCl、CH2=CCl2、CCl2=CC l2、CCl3−CH3、CHCl2−CH2Cl、CCl3−CH2−CCl3、CH ClF−CH3、CClF2−CH3、CFCl2−CH3、CHCl2−CCl2F 、CHCl2−CClF2、CHCl2−CF3、CHClF−CClF2、CHC lF−CClH2、CHCl2−CFH2、CHF2−CClH2、CHFCl−C FH2、CCl3−CH2−CCl2F、CCl3−CH2−CClF2、CCl3−C H2−CF3、CCl2F−CH2−CF3、CClF2−CH2−CF3、CCl2F −CH2−CCl2F、CCl2F−CH2−CClF2、およびCClF2−CH2 −CClF2から成る群から選ばれる請求項1記載の方法。 4.該フッ素化炭化水素はCHF2−CH3、ClCHF−CH3、CF3−C H3、CClF2−CH3、CCl2F−CH3、CHCl2−CCl2F、CHCl2 −CClF2、CHClF−CCl2F、CHCl2−CF3、CHClF−CCl H2、CHCl2−CFH2、CHF2−CClH2、CHFCl−CFH2、CHF2 −CFH2、CCl3−CH2−CCl2F、CCl3−CH2−CClF2、CCl3 −CH2−CF3、CCl2F−CH2−CF3、CClF2−CH2−CF3、CF3 −CH2−C F3、CCl2F−CH2−CCl2F、CCl2F−CH2−CClF2、およびC ClF2−CH2−CClF2から成る群から選ばれる請求項1記載の方法。 5.該錫触媒は、SnCl4、SnBr4、SnCl3F,.SnCl22、S nClF3、SnF4、SnCl2O、SnF2O、SnClFO、Sn(CH34 、OSn(C252、およびSnCl2(CH32から成る群から選ばれる少な くとも1種の化合物を含んでいることを特徴とする請求項1記載の方法。 6.該加熱は約20℃〜160℃で行われることを特徴とする請求項1記載 の方法。 7.該加熱は約50℃〜95℃で行われることを特徴とする請求項6記載の 方法。 8.該添加剤対該錫触媒のモル比は約0.25〜1であることを特徴とする 請求項1記載の方法。 9.該錫触媒の重量はフッ化水素の重量の約5%〜約35%であることを特 徴とする請求項1記載の方法。 10.該方法は連続法であることを特徴とする請求項1記載の方法。
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Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.(a)一般式R12C=CR34およびCR5678、 但し式中R12C=CR34のR1〜R4の少なくとも一つ、およびCR5 678のR5〜R8の少なくとも一つは塩素であり、R12C=CR34のR1 〜R4およびCR5678のR5〜R8の残りは同一または相異なり、H、F、 Cl、Br、およびC(y)(2y+1)から成る群から選ばれ、ここにZは同一また は相異なりH、F、Cl、またはBrであり、yは1〜6の整数である、 から成る群から選ばれる少なくとも1種の塩素化炭化水素、 フッ化水素、 少なくとも1種の錫触媒、および 金属アルコキシドまたは非金属のアルコキシドから成る群から選ばれる少な くとも1種の添加剤成る第1の液相混合物をつくり、 (b)該第1の混合物を加熱し、 (c)オリゴマーおよび重合体化合物を実質的に含まないフッ素化された炭化 水素から成る第2の混合物を回収する工程から成っているが、但し該添加剤が燐 を含む場合には該塩素化炭化水素はCH2=CCl2ではないことを特徴とするフ ッ素化炭化水素の製造法。 2.(a)CH2=CHCl、CH2=CCl2、CCl2=CCl2、CCl3 −CH3、CHCl2−CH2Cl、およびCCl3−CH2−CCl3から成る群か ら選ばれる少なくとも1種の塩素化炭化水素、 フッ化水素、 SnCl4、SnCl3F、SnCl22、SnClF3、およびSnF4から 成る群から選ばれる少なくとも1種の錫触媒、および B(OR)3およびSi(OR)4、 但し式中Rは同一または相異なり、C1〜C6アルキルから成る群から 選ばれる、 で表される硼素および珪素のアルコキシドから成る群から選ばれる少なくとも1 種の添加剤成る第1の液相混合物をつくり、 (b)該第1の混合物を加熱し、 (c)オリゴマーおよび重合体化合物を実質的に含まないフッ素化された炭化 水素から成る第2の混合物を回収することを特徴とするフッ素化炭化水素の製造 法。 3.該塩素化炭化水素はCH2=CHCl、CH2=CCl2、CCl2=CC l2、CCl3−CH3、CHCl2−CH2Cl、CCl3−CH2−CCl3、CH ClF−CH3、CClF2−CH3、CFCl2−CH3、CHCl2−CCl2F 、CHCl2−CClF2、CHCl2−CF3、CHClF−CClF2、CHC lF−CClH2、CHCl2−CFH2、CHF2−CClH2、CHFCl−C FH2、CCl3−CH2−CCl2F、CCl3−CH2−CClF2、CCl3−C H2−CF3、CCl2F−CH2−CF3、CClF2−CH2−CF3、CCl2F −CH2−CCl2F、CCl2F−CH2−CClF2、およびCClF2−CH2 −CClF2から成る群から選ばれる請求項1記載の方法。 4.該フッ素化炭化水素はCHF2−CH3、ClCHF−CH3、CF3−C H3、CClF2−CH3、CCl2F−CH3、CHCl2−CCl2F、CHCl2 −CClF2、CHClF−CCl2F、CHCl2−CF3、CHClF−CCl H2、CHCl2−CFH2、CHF2−C ClH2、CHFCl−CFH2、CHF2−CFH2、CCl3−CH2−CCl2 F、CCl3−CH2−CClF2、CCl3−CH2−CF3、CCl2F−CH2− CF3、CClF2−CH2−CF3、CF3−CH2−CF3、CCl2F−CH2− CCl2F、CCl2F−CH2−CClF2、およびCClF2−CH2−CClF2 から成る群から選ばれる請求項1または2記載の方法。 5.該錫触媒は、SnCl4、SnBr4、SnCl3F、SnCl22、S nClF3、SnF4、SnCl2O、SnF2O、SnClFO、Sn(CH34 、OSn(C252、およびSnCl2(CH32から成る群から選ばれる少な くとも1種の化合物を含んでいることを特徴とする請求項1記載の方法。 6.該添加剤は式M(OR)x、 但し式中MはLi、Na、K、Rb、Cs、Be、Mg、Ca、Sr、B a、Ti、B、Al、Si、Ge、SnおよびPbから成る群から選ばれる元素 であり、RはC1〜C6のアルキルから成る群から選ばれ、xは1〜4の数である 、 で表される金属または非金属のアルコキシドから成る群から選ばれることを特徴 とする請求項1記載の方法。 7.該加熱は約20℃〜160℃で行われることを特徴とする請求項1記載 の方法。 8.該加熱は約50℃〜95℃で行われることを特徴とする請求項1記載の 方法。 9.該添加剤対該錫触媒のモル比は約0.25〜1であることを特徴とする 請求項1または2記載の方法。 10.該錫触媒の重量はフッ化水素の重量の約5%〜約35%であることを特 徴とする請求項1または2記載の方法。 11.該方法は連続法であることを特徴とする請求項1または2記載の方法。
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