JP2001503256A - レセプター選択的bnp - Google Patents

レセプター選択的bnp

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JP2001503256A JP51943698A JP51943698A JP2001503256A JP 2001503256 A JP2001503256 A JP 2001503256A JP 51943698 A JP51943698 A JP 51943698A JP 51943698 A JP51943698 A JP 51943698A JP 2001503256 A JP2001503256 A JP 2001503256A
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Abstract

(57)【要約】 BNPに関連する化合物が、ナトリウム排泄増加性ペプチドレセプターCに対して低い結合親和性を示すが、ナトリウム排泄増加性ペプチドレセプターAに対して野生型BNPと同等もしくは改善された親和性を有する。このBNP関連化合物は、水または電解質のアンバランスと関連した種々の病状の治療または予防における使用に適している。

Description

【発明の詳細な説明】 レセプター選択的BNP 発明の属する技術分野 本発明は、哺乳動物においてナトリウム排泄増加性、利尿性および/または血 管拡張性活性を備えた化合物に関する。本発明の化合物は、B型ナトリウム排泄 増加性ペプチド(BNP)に関する。好ましい実施態様としては、この化合物が 、野生型BNPまたは野生型タイプAナトリウム排泄増加性ペプチド(ANP) と比較してナトリウム排泄増加性ペプチドクリアランスレセプター(NPR−C )に対して低い結合親和性を示し、かつ、有利に強化された能力を備える。また 、本発明は、新規化合物を含む薬学的組成物、並びに診断、治療および予防方法 におけるそれらの使用にも関する。 関連文献の説明 3つのナトリウム排泄増加性ペプチド、タイプA、タイプBおよびタイプCが 、血行力学においてある役割を演じることが同定された(Rosenzweig,AおよびS eidman,C.E.,(1992)Annu.Rev.Biochem.60:229-255(1991);Ruskoaho,H. (1992 Pharmacol.Rev.44:479-602)。これらの生物活性ペプチドは、全く別 の遺伝子から生じるプロホルモンから誘導される(Steinhelper,M.,(1993)C irc.Res.72:984-992)。遺伝子は組織特異的に発現され(Seilhamerら,(198 9)Biochem.Biophys.Res.Commun.165,650-658)、体循環中に存在する。タ イプA(ANP)およびタイプB(BNP)ペプチドは心筋層から誘導されるが 、タイプC(CNP)ペプチドは内皮細胞から誘導されると考えられている。生 物活性ペプチドはいずれも、各プロホルモンのC末端部位から誘導され、それら の17アミノ酸環構造内に高度の配列相同性を示す。 ANPとBNPの両方は、内分泌器官制御流体および電解質止血としての役割 で心臓から放出される主要な心臓のホルモンである。ヒトBNPは、成熟ホルモ ンとして心房および心室に貯蔵されるが(Hosodoら,(1991)Hypertension 17: 1 152-1156)、ANPは前駆物質として心臓細胞に貯蔵される。BNPは、最初に ブタの脳から単離されたが(Sudohら,(1988)Nature 332:78-81)、ブタの心 臓で合成され、そこから循環系に分泌される(Aburayaら,(1989)Biochem.Bi ophys.Res.Commun.158:360-368)。ブタBNPは26または32アミノ酸ポ リペプチドとして循環し、ANPと構造上の相同性を示す(Sudohら,(1988)Nat ure332:78-81)。ヒトBNP前駆物質をコードするcDNA配列、hBNP[1 −108]が決定された(Sudohら,(1989)Biochem.Biophys.Res.Commun. 159:1427-1434)。また、ヒトBNPは、ヒト心房から32アミノ酸ポリペプチ ドとして単離され、循環形態はヒトBNP前駆体分子の配列残基[77−108 ]と同一であった。 ナトリウム排泄増加性ペプチドの作用は、細胞性レセプターにこのペプチドが 結合することを介して行われる。少なくとも3つの構造上異なる細胞レセプター がある(Changら,(1989)Nature 341:68-72)。NPR−A(Chinkersら,(1 990)Nature 338:78-83)およびNPR−B(Loweら,(1990)Nucleic Acids R es.18:3412)レセプターは、単一のトランスメンブレンドメインを備えた、約 440アミノ酸残基の相同な細胞外ドメインを備えている。両方とも、細胞内の グアニル酸シクラーゼおよびチロシンキナーゼ様ドメインを備えている(Chang ら(1989),上掲)。第3のレセプターNPR−Cの細胞外ドメインは、NPR −AおよびNPR−B細胞外ドメインに相同であるが、未知の機能を備えた37 アミノ酸の細胞内ドメインのみを含む(Fullerら(1988)J.Biol.Chem.263:9 395-9401)。血圧を制御することにおけるこれらのレセプターの役割は明瞭でな いが、NPR−AはANPおよびBNPの生物学的効果のほとんどの原因である と考えられる(Maack T.,(1992)Annu.Rev.Physiol.,54,11-27)。 BNPは、ナトリウム排泄増加、利尿および低血圧の効果、並びに平滑筋弛緩 を含むANPと類似した末梢および中枢神経系作用を備える(Yoshimuraら,(1 991)Circulation 84:1581-1588;Mukoyamaら,(1991)J.Clin.Invest.87:1 402-1412)。生物活性ペプチドのNPR−A細胞性レセプターに対する結合は、 血管の平滑筋の弛緩による血圧の低減、塩と水の排泄の増大、間隙への血漿水の 導入、アルドステロン、アンギオテンシンII、エンドセリン、レニンおよびバソ プ レシンの放出または作用の阻害を含む多くの作用を引き起こす。 通常の細胞外流体量の維持は、腎臓によるナトリウムの排泄(ナトリウム排泄 増加)および水の排泄(利尿)に主に依存する。これらは、(1)血漿が糸球体 で濾過される速さ(糸球体濾過率、すなわちGFR)並びに(2)尿細管に沿っ てナトリウムが積極的に再吸収される程度(おそらく次に水が受動的に再吸取さ れる)によって主に調べられる。ナトリウム再吸収は、副腎のステロイドホルモ ンであるアルドステロンによって、あるいは、血圧、ヘマトクリットおよび血漿 の粘性によって、そして、種々のナトリウム排泄増加性ファクターまたはホルモ ンによって部分的に制御される(deBold,A.J.ら,(1981)Life Sciences 28:8 9-94;Garcia R.,(1982)Experientia 38:1071-73;Currie,M.S.ら,(1983) Science 221:71-73;Flynn T.G.ら,(1983)Biochem.Biophys.Res.Commun.1 17:859-865;Currie,M.G.ら,(1984)Science 223:67-69;並びにKangawa,K. ら,(1984)Biochem.Biophys.Res.Commun.118:131-139;Mukoyamaら,(199 1)J.Clin.Invest.87:1402-1412)。 低血圧性の制御因子として作用するナトリウム排泄増加性ペプチドの血清半減 期が比較的短いこと(Crozier,I.G.ら,(1986)The Lancet II 1242-1245)、 並びに、これらのペプチドが、蛋白分解およびNPR−Cによるレセプター仲介 性エンドサイトーシスを含むいくつかのメカニズムによって血流から除去される こと(Maack(1992)上掲)が知られている。ANPおよびBNPの両方の半減 期が短く、殆どまたは全く経口吸収されないことから、より長く循環し、望まし いin vivo特性を備えたBNPの合成アナログが望まれている。 発明の概要 本発明は、哺乳動物においてナトリウム排泄増加性、利尿性および/または血 管拡張性活性を備えた化合物を提供する。本発明の化合物は、B型ナトリウム排 泄増加性ペプチド(BNP)に関し、BNPと比較してナトリウム排泄増加性ペ プチドクリアランスレセプター(NPR−C)に対して低い結合親和性を示す。 都合よく、この化合物はNPR−Aレセプター親和性とcGMP産生の観点にお いて強化された能力を備える。好ましい実施態様では、この化合物並びに関連す る組成物が低い投与量の薬学製剤を与える有効なNPR−Aレセプター刺激を付 与するものである。本発朋の組成物は、ナトリウム排泄増加性、利尿性または血 管拡張を含む治療および予防方法、もしくは関連する方法において使用できる。 ある実施態様では、本発明の化合物は、野生型BNPと比較してヒトクリアラ ンスレセプター(hNPR−C)に対する結合親和性が低減したものである。好 ましくは、本発明のこの態様に従って、この化合物が、タイプAナトリウム排泄 増加性ペプチドレセプターに対して同じか、または増大した親和性を示す。さら に好ましくは、本発明のこの態様に従って、野生型BNPのアミノ酸残基Xaa 19、Xaa23、Xaa24またはXaa25の少なくとも一つが、本発明の BNP変異体または関連化合物を産生するために、以下に従って選択される。 Xaa19は、Ser、Arg、Ala、Asn、Glyおよびこれらの保存 的置換体からなる群から選択される; Xaa23は、Gly、Met、Phe、Leuおよびこれらの保存的置換体 からなる群から選択される; Xaa24は、Trp、Tyr、Pheおよびこれらの保存的置換体からなる 群から選択される;並びに Xaa25は、Gly、Argおよびこれらの保存的置換体からなる群から選 択される。 さらに好ましい実施態様では、本発明の化合物は以下の式I [上式において、 Aは、H、C1−C6アルカノイル(alkanoyl)、およびThr−Ala−Pr o−Arg(SEQ ID NO:30)からなる群から選択され; R1は、欠失しているか、あるいは1〜10の間のアミノ酸からなるペプチド 、Gly−Ser−Gly−、Val−Gln−Gly−Ser−Gly(SE Q ID NO:31)およびSer−Pro−Lys−Met−Val−Gln −Gly−Ser−Gly(SEQ ID NO:32)からなる群から選択され ; Xaa19は、Arg、Ala、Asn、GlyおよびSerからなる群から 選択され; Xaa23は、Gly、Met、PheおよびLeuからなる群から選択され ; Xaa24は、Trp、TyrおよびPheからなる群から選択され; Xaa25は、GlyおよびArgからなる群から選択され; R2は、1から6のアミノ酸ペプチドおよびLys−Val−Leu−Arg −Arg−His−(SEQ ID NO:33)からなる群から選択され;かつ Bは、OR3およびNR34から選択され、R3およびR4は、独立に、H、C1 −C6アルキル、C6−C12アリールおよびC6−C12アリール−C1−C6アルキ ルから選択される] によって示される。 ある実施態様では、本発明の組成物はポリペプチドであり、本発明のポリペプ チドをコードする核酸好ましくはDNAを含む組成物を包含する。この態様によ れば、本発明は、このDNA分子に連結される発現調節配列、このDNA分子を 含む発現ベクター、好ましくはプラスミドをさらに包含する。ここで、調節配列 とはベクターが形質導入された宿主細胞によって認識されるものであり、宿主細 胞とはそのベクターで形質転換されたものである。 ある実施態様では、本発明のポリペプチド組成物は、本発明のアミノ酸配列の いずれかをコードする核酸配列を合成する工程、適切な宿主において核酸配列を 発現することが可能な適切な発現ベクターに核酸配列をリゲーションする工程、 核酸配列がリゲーションされた発現ベクターを用いて宿主を形質転換する工程、 並びに核酸配列の発現に適した条件下で宿主を培養し、選別された核酸配列によ ってコードされたタンパク質が宿主によって発現される工程を含む方法によって 製造されてもよい。好ましくは、このポリペプチドは宿主細胞培養から回収され る。この方法において、リゲーションエ程は、核酸が実施可能に適切な分泌シグ ナルに連結されるように、適切な発現ベクターに核酸を連結し、それによって宿 主からアミノ酸配列が分泌されることをさらに考慮してもよい。 本発明は、ここに記載された化合物の治療的適用にまでさらに広げられる。し かして本発明は、薬学的に許容される賦形剤と本発明の化合物とを含む薬学的組 成物を含む。これらの化合物を含む薬学的組成物は、水または電解質のアンバラ ンスに関連する種々の病状および特に腎血管性高血圧等の高血圧の処置または予 防に用いられる。このような症状は、例えば、うっ血性心不全(CHF)、ネフ ローゼ症候群および肝硬変、肺病、および腎臓潅流の無効または糸球体ろ過率の 低下による腎不全を含む。 図面の簡単な説明 図1:293細胞において発現されたヒトナトリウム排泄増加性ペプチドレセ プターAにおけるcGMP第二メッセンジャー産生の濃度応答。cGMP産生の 最大刺激の半分を与えるナトリウム排泄増加性ペプチドの濃度に対する値が図示 されている。値は平均士標準偏差(n=3)としてプロットされている。この図 において、ANPはKangawaら,Biochem.Biophys.Res.Comm.(1984)118(1) :131-139に報告された28アミノ酸残基ペプチドを指し:BNPはSEQ ID NO:1を指し;BNP02はSEQ ID NO:2を指し;BNPO4はSE QID NO:7を指し;BNP05はSEQ ID NO:7を指し、かつAN F131はSEQ ID NO:50を指す。この結果は、これらのペプチドが、 BNPに類似した能力を備え、このレセプターにおける完全なアゴニストであるこ とを示す。 図2:293細胞において発現されたヒトナトリウム排泄増加性ペプチドレセ プターAにおけるcGMP第二メッセンジャー産生の刺激。4x10-8Mにおけ るナトリウム排泄増加性ペプチドレセプターAのナトリウム排泄増加ペプチド刺 激に対するcGMP値が図中に与えられている。cGMP値は平均±標準偏差( n=3)としてプロットされている。この図中において、ANPはKangawaら,B iochem.Biophys.Res.Comm.(1984)118(1):131-139に報告された28アミノ 酸 残基ペプチドを指し;BNPはSEQ ID NO:1を指し;BNP02はSE Q ID NO:2を指し;BNP04はSEQ ID NO:7を指し;BNP0 5はSEQ ID NO:7を指し、ANF131はSEQ ID NO:50を指 し;BNP06はSEQ ID NO:48を指し;かつ、BNP07はSEQ ID NO:49を指す。これらの結果は、このペプチドが、BNPに類似した 能力を備え、このレセプターにおける完全なアゴニストであるであることを示す 。 図3:哺乳動物種のBNPのアミノ酸配列の一致;ヒト(Sudohら,(1989)B iochem Biophy.Res.Commun.159:1427-1434)(SEQ ID NO:1)、イ ヌ(Seilhamerら,(1989)Biochem Biophys.Res.Commun 165:650-658)(S EQ ID NO:44)、ブタ(Sudoh,T.ら,(1988)Nature 332:78-81)( SEQ ID NO:45)、ラット(Kojimaら,(1989)Biophys.Biochem.Re s.Commun.159:1420-1426)(SEQ ID NO:46)およびマウス(Ogawa ら,(1994)J.Clin.Invest 93:1911-1921)(SEQ ID NO:47)。ギ ャップ(−)は一致を最大にするために導入された。 好ましい実施態様の詳細な説明 定義 特許請求の範囲および明細書において用いた用語は、他に特記しないかぎり以 下のように定義される。 ここで用いられるアミノ酸またはアミノ酸残基という用語は、天然に生じたL 型アミノ酸、または変異体に関しては以下にさらに記載したようにD型アミノ酸 を指す。通常用いられるアミノ酸の1および3文字省略形がここでも用いられる (Bruce Albertsら,Molecular Biology of the Cell,Garland Publishing,In c.,New York(3rd ed.1994))。 ここで用いられているように、用語“BNP”、“タイプBナトリウム排泄増 加性ペプチド”、“野生型BNP”等が交換可能に用いられ、天然に生じた哺乳 動物BNPまたは組み換えBNPを指す。哺乳動物種のBNPの配列、例えば、 ヒト(Sudohら,(1989)Biochem Biophy.Res.Commun.159:1427-1434)(S EQ ID NO:1)、イヌ(Seilhamerら,(1989)Biochem Biophys.Res.C omm un 165:650-658)(SEQ ID NO:44)、ブタ(Sudoh,T.ら,(1988)N ature 332:78-81)(SEQ ID NO:45)、ラット(Kojimaら,(1989)B iophys.Biochem.Res.Commun.159:1420-1426)(SEQ ID NO:46) が知られている。用語“ヒトBNP”、“hBNP”等は、以下の主要なアミノ 酸配列を備えた、Sudoh,T.ら,(1988)Nature 332:78-81に報告された32ア ミノ酸残基を意味する。 この構造の特定の残基の上の整数は、残基の位置番号を定義する。この残基の 位置番号は、本発明のBNP関連化合物において置換がなされた残基を指定する ために、3文字アミノ酸表記と共に用いられる。しかして、例えば、アルギニン (Arg)が野生型BNPの残基位置番号19のセリン(Ser)と置き換わっ たBNP関連化合物では、表記“BNP Ser19Arg”等が用いられる。 多重置換は、各置換を分けるコンマを伴って同じ方法で記載される。しかして、 例えば、フェニルアラニン(Phe)、トリプトファン(Trp)およびアルギ ニン(Arg)がヒトBNPのアミノ酸23、24および25とそれぞれ置き換 わったBNP関連化合物では、表記“hBNP Gly23Phe、Leu24 Trp、Gly25Arg”が用いられる。 用語“BNP変異体”および“BNP関連化合物”は、SEQ ID NO:1 のポリペプチドと共通の少なくとも定性的な生物学的活性を備え、かつレセプタ ー特異性を与えるために、ここで定義したような少なくとも一つのアミノ酸置換 を備えた化合物として定義される。好ましいアミノ酸置換は、実施例1の表1に 概説されている。定性的な生物学的活性とは、グアニル酸シクラーゼ結合ナトリ ウム排泄増加性ペプチドレセプターNPR−Aを発現する細胞におけるサイクリ ックGMP産生を刺激する能力である。このレセプターをコードするcDNAか ら推定されるNPR−Aレセプターアミノ酸配列が知られている(Chinkersら, (1989)Nature 338:78-83;Loweら(1989)EHBO J.8:1377-1384)。グアニル酸 シクラーゼ活性とANPおよびBNP結合の両方を与える培養された哺乳動物細 胞におけるNPR−AレセプターcDNAの機能発現も知られている(Chinkers ら,(1989)Nature 338:78-83)。NPRレセプターに対する結合親和性および cGMP蓄積を測定するためのアッセイシステムが知られている(国際特許出願 PCT/US94/12591を参照)。 さらに、好ましい実施態様において、本発明のBNP変異体またはBNP関連 化合物は、NPR−Aレセプターに結合することについて、野生型ANP(Kang awaら,(1984)Biochem.Biophys.Res.Commun.118(1):131-139)またはBN Pと競合し、cGMPの蓄積を誘発すると考えられる。それゆえ、何らかの理論 に限定されることなく、定性的な生物学的活性は、NPR−Aレセプターに結合 することについて、野生型BNPまたはANPと競合し、cGMPの蓄積を誘発 する能力として定義されてもよい。上記から認められるように、用語“競合”お よび“競合しうる能力”は、相対的な用語である。しかして、この用語は、BN P変異体の活性を記載するために用いられた場合は、標準的なレセプター結合ア ッセイにおいて野生型BNPまたは野生型ANPに対して10倍モル濃度過剰に 淵加された場合に、野生型BNPまたは野生型ANPの結合を少なくとも50% 阻害するBNP変異体を意味する。好ましくはBNP変異体は、5倍モル濃度過 剰で、また、最も好ましくは少なくとも2倍モル濃度過剰で結合を少なくとも5 0%阻害する。本発明の最も好ましいBNP変異体またはBNP関連化合物は、 野生型BNPまたは野生型ANPと1:1の化学量論の比率で存在する場合に、 結合を少なくとも50%阻害する。hNPR−CおよびhNPR−Aに対するh BNP、hANPおよび本発明の化合物の結合を測定するアッセイシステムとし ては、Bennettら,(1991)J.Biol.Chem.266:23060-23067;Cunninghamら,( 1994)J.EMBO 13:2508-2515;Chinkersら,(1989)Nature 338:78-83およびFul lerら,(1988)J.Biol.Chem.263:9395-9401;Schenk,D.B.,ら,(1985)Bi ochem.Biophys.Res.Comm.127:433-442;Scarborough,R.M.,(1986)J.Bi ol.Chem.261:12960-12964およびWO90/01940を参照。 本発明のBNP関連化合物またはBNP変異体の特徴は、ナトリウム排泄増加 性クリアランスレセプターNPR−Cに対する親和性が低いことである。それゆ え、本発明の変異体または化合物は、少なくとも野生型BNPと共通する性質の 生物学的活性を備えているが、ここに記載された標準的なレセプター結合アッセ イにおいてBNPと比較した場合に、クリアランスレセプターNPR−Cに対す る親和性は低い(Bennettら,(1991)J.Biol.Chem.266:23060-23067参照) 。 本発明のBNP変異体および化合物は、一般的に、上記定性的な生物学的活性 を備えた、in vitroで生成された相同的な変異体を含む、ラット、ブタ、イヌま たは他の哺乳動物のBNPの相同アミノ酸配列、またはSEQ ID NO:1の 配列の相同アミノ酸配列である。本発明のBNP変異体に関する相同性は、最大 の同一性を達成するのに必要であれば、ここで定義したような哺乳動物のBNP のアミノ酸配列または複合配列を並ベてギャップを導入した後に、SEQ ID NO:1のアミノ酸の残基のいずれかと同一である候補配列中のアミノ酸残基の パーセントとして定義される(図3)。候補配列におけるN−またはC−末端の 延長または欠失は、同一性を低減するものとして解釈しない。本発明の“複合ア ミノ酸”は、ヒトBNPの32アミノ酸残基構造と同じ位置を有する別のほ乳類 の脊椎動物種に由来する可変的なアミノ酸を指す。それゆえ、複合アミノ酸置換 と称されるアミノ酸置換は、同定されたアミノ酸を、別の哺乳動物種の等価すな わち複合アミノ酸で置換する。複合BNP配列は、野生型配列の少なくとも一つ のアミノ酸が別の哺乳動物種の複合アミノ酸で置換されたものと定義される。 それゆえ、本発明は、少なくとも上述したような定性的な生物学的活性を備え 、かつ例えばSEQ ID NO:1のポリペプチドと少なくとも約75%のアミ ノ酸相同性を備えるBNP変異体、または、5つのカルボキシル末端アミノ酸残 基および/または9つのアミノ末端残基を欠失するSEQ ID NO:1のポリ ペプチドを考慮する。BNP変異体アミノ酸配列は、SEQ ID NO:1の配 列と好ましくは少なくとも80%、さらに好ましくは85%以上の配列相同性を 有する。しかしながら、BNP変異体または関連する化合物は、SEQ ID N O:1の配列と50%末満の配列相同性を示し、かつ上述したBNP変異体また はBNP関連化合物の特性を保持しているものでもよい。 本発明のBNP変異体またはBNP関連化合物の定義には、レセプター特異性 を付与し、ここに記載されたものに加えて一つのアミノ酸が別の残基によって置 換された、所定の変異(例えば、部位特異的PCR変異誘発)を含むSEQ I D NO:1のアミノ酸配列変異体;上述のようなBNPの別の哺乳動物種の別 の複合アミノ酸置換体、並びに上述およびヒト配列の天然に生じる変異体が含ま れる。本発明のこの態様では図3が参照され、そこにはアミノ酸配列データが示 されている。BNP変異体は、化学的、酵素学的または他の適切な手段によって 、天然に生じるアミノ酸以外の分子で置換されることによって修飾された上述し たようなBNP変異体も含まれ、この変異体は上述した定性的な生物学的活性を 備えると解される。模範的な非天然産生性アミノ酸置換は、以下に記載されたも のを含む。 さらに、アミノ酸配列変異体は、L型よりD型のアミノ酸を利用する置換によ って生成されうる。これは酵素分解に対する本発明のBNP変異体の安定化にお いて特に使用できる。このような安定化アミノ酸置換は、ANPについて記載さ れている(NuttとVeber,(1987)Endocrin.and Metab.Clin.N.Amer.16(1) :19-41)。適切なところにD型アミノ酸を導入することを含むANPアナログの このような構造/活性の研究は、BNPについても行うことができ、BNP変異 体またはBNP関連化合物の定義に含まれる。しかして、変異体という用語は、 レセプター特異性についてここに記載された置換体に加えて、代謝分解に対して 耐性を付与するキラルアミノ酸置換体のようなBNP分子の安定性を増大させる 置換体を含む。本発明は、中性のエンドペプチダーゼ24.11(EC3.4. 24.11)(NEP)およびアンギオテンシン変換酵素(ACE)による加水 分解に対する感受性が低減され、能力または作用持続性が改善されたBNP変異 体および関連化合物を含む。例えば、任意にアミド同配体を用いたアミド結合の 置換が、ANPについて証明されている。中性エンドペプチダーゼ24.11ま たはACEによる加水分解に対する感受性を低減する置換は、酵素学的分解に耐 性のBNP変異体を産生する。方法としては、N−Me−PheのようなN−ア ルキル化アミノ酸を用いたアミノ酸の置換、並びにウロジラチン(urodilatin)ペ プチド尾部Thr−Ala−Pro−Arg(SEQ ID NO:30)の付加 を 含む。 また、野生型BNPのN末端またはC末端の17成分の環構造において、アミ ノ酸が付加または欠失したBNP変異体も、BNP変異体と関連化合物の範囲に 含まれる。アミノ酸配列挿入物は、1残基から、記載されているようにプレおよ びプロアミノ酸配列を含む100またはそれ以上の残基を含むポリペプチドまで の長さ範囲のカルボキシル末端融合物を含む(例えば、Ogawaら,(1994)J.Cl in.Invest.93:1911-1921を参照)。末端挿入物の別の例は、他の哺乳動物種ま たは他のナトリウム排泄増加性ペプチドの複合N末端またはC末端配列を具備す るBNP変異体を含む(図3参照)。このようなアミノ末端置換体が、記載され ている(Shimekakeら,(1992)FEBS,309(2):185-189)。適切なN末端配列は 、国際公開公報WO89/12060に記載されており、以下のもの;Gly; SerGly;Asp/Lys/Gly−Ser−Gly;Arg/His/G ln−Asp/Lys/Gly−Ser−Gly(SEQ ID NO:34); Met/Val−Arg/His/Gln−Asp/Lys/Gly−SeΓ− Gly(SEQ ID NO:35);Thr/Met−Met/Val−Arg /His/Gln−Asp/Lys/Gly−Ser−Gly(SEQ ID N O:36);Lys−Thr/Met−Met/Val−Arg/His/Gl n−Asp−/Lys/Gly−Ser−Gly(SEQ ID NO:37); Pro−Lys−Thr/Met−Met/Val−Arg/His/Gln− Asp/Lys/Gly−Ser−Gly(SEQ ID NO:38);および Ser−Pro−Lys−Thr/Met−Met/Val−Arg/His/ Gln−Asp/Lys/Gly−Ser−Gly(SEQ ID NO:39) を含み、ブタ、イヌ、またはヒトBNPの天然の上流配列、またはこれらの複合 物に基づいている。 模範となるC末端挿入物は、国際公開第89/12069に記載されており、 以下のもの;(OH)、NHまたはNR’R’’を含み、ここでR’およびR’ ’は独立してH、低級アルキル、またはAsn/Lys;Asn/Lys−Va l;Asn/Lys−Val−Leu;Asn/Lys−Val−Leu−Ar g(SEQ ID NO:40);Asn/Lys−Val−Leu−Arg−A rg/Lys(SEQ ID NO:41);Asn/Lys−Val−Leu− Arg−Arg/Lys−Tyr−His(SEQ ID NO:42);または これらのアミド(NHまたはNR'R'')を含む。 記載したように、ある実施態様では、アミノ酸置換変異体は、BNP変異分子 にレセプター特異性を付与するために、ここに記載されたものに加えて少なくと も一つのアミノ酸残基が除去され、その代わりに異なる残基が挿入されたもので ある。置換変異の部位は、様々な種のBNP変異体に見いだされたアミノ酸が、 側鎖の体積、チャージおよび/または疎水性に関して実質的に異なる部位を含む 。これらのアミノ酸は、模範的な非天然生成アミノ酸を含む、以下に記載された 模範的な保存的置換によって置換される。 別の関心が、野生型BNPと様々な種から得られた変異体の特定の残基が同一 であることに向けられる。これらの位置はBNP変異体または関連化合物の生物 学的活性に重要かもしれない。これらの部位、特に同一に保存された少なくとも 3つの別の部位の配列に含まれる部位は、比較的保存された形式で置換される。 このような保存的置換は、好ましい保存的置換の見出しの下に示されている。こ のような置換が、ここで定義したような定性的な生物学的活性を保存することを 示す場合は、以下に模範的な保存的置換と称する、より実質的な変化がなされ、 生物学的活性について試験されてもよい。 これについて、アミノ酸は、側鎖の体積、チャージおよび/または疎水性に基 づいて置換されると解される。アミノ酸残基は、例えば、国際公開第90/01 940に記載されているように、4つの主なグループに分けられ、これに開示さ れていることは参照としてここに特別に含めることとし、これは以下のグループ からなる。 酸性:残基が、生理学的なpHにおけるHイオンの欠失により陰性のチャージ を備え、この残基を含むペプチドが水溶液中にある場合に、残基がペプチドのコ ンホメーションにおける表面部を求めるために、残基が水溶液に引きつけられる 。 塩基性:残基が、生理学的なpHにおけるHイオンの結合により陽性のチャー ジを備え、この残基を含むペプチドか生理学的なpHの水性媒体中にある場合に 、残基がペプチドのコンホメーションにおける表面部を求めるために、残基が水 溶液に引きつけられる。 中性/非極性:この残基は生理学的なpHでチャージせず、この残基を含むペ プチドが水溶液中にある場合に、残基がペプチドのコンホメーションの内肺を求 めるために、残基が水溶液にはじかれる。これらの残基は、“疎水性残基”とも 称される。 中性/極性:この残基は生理学的なpHでチャージしないが、この残基を含む ペプチドが水溶液中にある場合に、残基がペプチドのコンホメーションの外部を 求めるために、残基が水溶液に引きつけられる。 アミノ酸残基は、側鎖基に関して環状または非環状性、芳香または非芳香性と してさらに分類され、これらの名称は当業者に周知である。 ここに記載した標準的な固相合成法によって合成されたペプチドは、例えば、 アミノ酸を含む置換体の遺伝子によってコードされたアミノ酸に限定されない。 遺伝コードによってコードされていない通常見られるアミノ酸は、例えば、国際 公開WO90/01940に記載されたもの、並びにGluおよびASPには2 −アミノアジピン酸(Aad);GluおよびAspには2−アミノピメリン酸 (Apm);Met、Leu、および他の脂肪族アミノ酸には2−アミノ酪酸( Abu);Met、Leuおよび他の脂肪族アミノ酸には2−アミノヘプタン酸 (aminoheptanoic acid)(Ahe);Glyには2−アミノイソブチル酸(A ib);ValおよびLeuおよびIleにはシクロヘキシルアラニン(Cha );ArgおよびLysにはホモアルギニン(Har);Lys、Argおよび HiSには2,3−ジアミノプロピオン酸(Dpr);G1y、ProおよびA laにはN−エチルグリシン(EtGly);G1y、ProおよびAlaには N−エチルグリシン(EtGly);AsnおよびGlnにはN−エチルアスパ ラギン(EtAsn);Lysにはヒドロキシルリシン(Hyl);Lysには アロヒドロキシルリシン(AHyl);Pro、SerおよびThrには3−( および4)ヒドロキシプロリン(3Hyp、4Hyp);Ile、Leuおよび Valにはアロイソロイシン(AIle);Alaにはρ−アミジノフェニルア ラニン:Gly、Pro、およびAlaにはN−メチルグリシン(MeGly、 サルコシン);IleにはN−メチルイソロイシン(Melle);Metおよ び他の脂肪族アミノ酸にはノルバリン(Nva);Metおよび他の脂肪族アミ ノ酸にはノルロイシン(Nle);Lys、ArgおよびHisにはオルニチン (Orn);Thr、AsnおよびGlnにはシトルリン(cit)およびメチ オニンスルホキシド(MSO);PheにはN−メチルフェニルアラニン(Me Phe)、トリメチルフェニルアラニン、ハロ(F、Cl、Br、およびI)フ ェニルアラニン、トリフルオリル(triflouryl)フェニルアラニンを含む。 レセプター特異性についてここに記載された以外のアミノ酸置換体のBNP変 異体のある残基または領域の同定に使用できる方法は、CunninghamとWells(198 9)Science,244:1081-1085に記載されたいわゆるアラニンスキャニング変異誘 発である。残基または標的残基のグループが同定され(例えば、Arg、Asp 、His、Lys、およびGluのようなチャージした残基)、細胞の内外にお いてアミノ酸と周辺水性環境との相互作用に影響するように中性または陰性にチ ャージしたアミノ酸によって置換される。この置換に対して機能的感度を示すド メ インは、置換の部位において、さらなるまたは他の変化を導入することによって 精製される。しかして、アミノ酸配列変化を導入するための部位が予め決められ ていたとしても、変異そのものの性質が予め決められている必要はない。例えば 、所定の部位における変異の性能を最適化するために、Alaスキャニングまた はランダム変異誘発が標的コドンまたは領域で行われ、発現されたBNP変異体 を所望の活性の最適な組み合わせについて選別してもよい。 タンパク質のファージディスプレイまたはペプチドライブラリーは、改良され た親和性、変更された特異性、もしくは改良された安定性を備えたBNP変異体 またはBNP関連化合物を選別するための別の方法を提供する(Smith,G.P., (1991)Curr.Opin.Biotechnol.2:668-673)。高親和性タンパク、M13遺伝 子III被覆タンパク(Clackson,T.,(1994)ら,Trends Biotechnol.12:173-1 83)と融合した一価で示されたタンパクは、多くの結合選別の後に、ファスミド 粒子に収容された対応するDNAをクローニングおよび配列決定することによっ て同定され得る。 別の挿入BNP変異体またはBNP関連化合物は、例えばβラクタマーゼまた はE coliのTrp座にコードされた酵素のような細菌性ポリペプチドまたは酵母タ ンパク等の免疫原性ポリペプチドの、BNP分子のN−またはC−末端への融合 体、および、イムノグロブリン定常領域または他のイムノグロブリン領域、アル ブミンまたはフェリチンのような長い半減期を備えたタンパクとC末端との融合 体を含み、これらは1989年4月6日に公開されたWO89/02922に記 載されている。 用語“C1−C6アルキル”は、BNP変異体を記述するために用いられた場合 には、分枝状、非分枝状もしくは環状の、特定された炭素原子の数を備える飽和 脂助族炭化水素基を意味する。これらのアルキルラジカルの代表的な例は、メチ ル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、sec −ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、2−メチルブチル、2,2−ジメ チルプロピル、n−ヘキシル、2−メチルペンチル、2,2−ジメチルブチル、 シコルヘキシル(cycolhexyl)等を含む。用語“低級アルキル”および“C1−C6 アルキル”は類義語であって、交換可能に用いられる。好ましい“C1−C6アル キル”基はメチルである。 用語“C1−C6アルカノイル”は、BNP変異体を記述するために用いられた 場合には、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレ リル、イソバレリル、ピバロイル(pivaloyl)、カプロイル等の群を含む。 用語“C6−C12アリール”は、BNP変異体を記述するために用いられた場 合には、融合されていると否とに関わらず、設計された数の炭素原子を含む同素 環(homocyclic)炭化水素芳香族基を意味する。好ましいアリール基は、フェニル 、ナフチル、ビフェニル、フェナントレニル、ナフタセニル(naphthacenyl)等を 含む(例えば、lang's Handbook of Chemistry(Dean,J.A.,ed)13thed.表7 -2[1985]参照)。 用語“C6−C12アリール−C1−C6アルキル”は、BNP変異体を記述する ために用いられた場合には、設計された数の炭素原子を有するアルキルラジカル に結合した、設計された数の炭素原子を備えた1、2または3つのアリール基を 意味し、ベンジル、ナフチルメチル、フェネチル、ベンジヒドリル(benzyhydryl )(ジフェニルメチル)、フロレニル(florenyl)、トリチル等を含むが、これら に限定されない。好ましいアリールアルキル基はベンジル基である。 “薬学的に許容される塩”は、酸および塩基付加塩の両方を含む。 “薬学的に許容される酸付加塩”は、生物学的効果および遊離塩基の能力を保 持する塩を指し、生物学的または別の点で望ましく、塩酸、臭化水素酸、硫酸、 硝酸、リン酸等の無機酸、並びに酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン 酸、蓚酸、マレイン酸、マロン酸(maloneic acid)、コハク酸、フマル酸、酒石 酸、クエン酸、安息香酸、桂皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスル ホン酸、p−トルエンスルホン酸、サリシクリック酸(salicyclic acid)等の有 機酸と共に形成される。 “薬学的に許容される塩基付加塩”は、ナトリウム、カリウム、リチウム、ア ンモニウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、マンガン、アルミニウ ム塩等の無機塩基から誘導されたものを含む。アンモニウム、カリウム、ナトリ ウム、カルシウムおよびマグネシウム塩が特に好ましい。薬学的に許容される有 機非毒性塩基から誘導された塩は、第一級、第二級および第三級アミン、天然に 生じる置換アミンを含む置換アミン、環状アミン、およびイソプロピルアミン、 トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、 エタノールアミン、2−ジエチルアミノエタノール、トリメタミン(trimethamin e)、ジシクロヘキシルアミン、リジン、アルギニン、ヒスチジン、カフェイン、 プロカイン、ヒドラバミン、コリン、ベタイン、エチレンジアミン、グルコサミ ン、メチルグルカミン、テオブロミン、プリン、ピペリジン(piperizine)、ピペ リジン(piperidine)、N−エチルピペリジン、ポリアミン樹脂等の塩基性イオン 交換樹脂の塩類を含む。特に好ましい有機性非毒性塩基は、イソプロピルアミン 、ジエチルアミン、エタノールアミン、トリメタミン、ジシクロヘキシルアミン 、コリンおよびカフェインである。 レセプター特異的BNP変異体および関連化合物 本発明に係るBNP変異体および関連化合物は、野生型BNPの少なくとも一 つのアミノ酸が、NPR−Aレセプター特異性を付与するように、ここに記載さ れたように置換されている。それゆえ、本発明の好ましい化合物は、ヒトナトリ ウム排泄増加性ペプチドレセプター−A(hNPR−A)の合成ホルモンアゴニ ストである。このレセプターは、腎臓、平滑筋、副腎および他の組織において見 いだされ(Napier M.A.ら,(1984)Proc.Nat.Acad.Sci.USA,81:5946-5950 ;Horiら,(1985)Biochem.Biophys.Res.Commun.129:773-779;Quirionら, (1986)Proc.Natl.Acad.Sci.83:174-175)、かつ、細胞内のグアニル酸シ クラーゼドメインを含む。hNPR−Aの作用は、GTPの加水分解によって仲 介され、第二メッセンジャーであるcGMPを産生する。従って、本発明の好ま しい化合物は、hNPR−Aを刺激して、野生型BNPと少なくとも同じ程度ま でcGMPを産生する。 しかしながら、本発明の好ましい化合物は、野生型BNPと同じ程度までヒト ナトリウム排泄増加性ペプチドクリアランスレセプターC(hNPR−C)に結 合しない。in vitroとin vivoの両方のシステムが、本発明の化合物を同定する ために用いられる。NPR−A細胞性レセプターへのBNPの結合は、定性的な 生物学的活性に必須であると推定されるので、本発明のBNP関連化合物はNP R −AおよびNPR−Cレセプターに対する候補化合物の結合を選別することによ って同定される。それゆえ、本発明の化合物の主な選別は、ラットおよびウサギ の大動脈組織における血管緊張低下アッセイ、ひな鳥の直腸の平滑筋組織の弛緩 、ラットにおけるナトリウム排泄増加、並びにレセプター特異的結合アッセイお よび細胞培養アッセイにおけるcGMP形成を含み、これらは上述もしくは以下 の実施例に記載されている。 例えば、完全な培養細胞または細胞性レセプターを発現する培養細胞から誘導 された膜調製物に結合することについて、ラベルされた本来のBNPと競合する BNPの能力を評価するアッセイが、BNPの選別のために開発された。例とし て、LoweとFendly(1992)J.Biol.Chem.267:21691-21697に記載されたように 産生されたNPR−Aを発現する293細胞が利用されてもよい。同様に、NP R−CのcDNA(Loweら,(1990)Nucleic acids Res.18:3412)が連続発現 のために適切な宿主細胞に移入されてもよい。これらの競合的な置換アッセイは 、レセプターリガンド相互作用を調べるための常套手段と考えられる。 特定の細胞性アッセイに応じて、ラジオラベルまたは蛍光ラベルされたBNP が、末標識の候補化合物の濃度を変化させて、固定されたNPR−AまたはNP R−Cレセプター−イムノグロブリンキメラと共にインキュベートされる。増大 する濃度の連続する候補化合物は、固定されたレセプターキメラに対するラベル されたBNPの結合を有効に阻害する。最大BNPの50%が置換される未標識 ペプチドの濃度は、EC50と称され、レセプター結合親和性を反映する。それ ゆえ、100nMのEC50を備えた候補化合物は、10nMのEC50を備え たペプチドよりもレセプターと実質的に弱い相互作用を示す。 上述したように、本発明の範囲のBNP関連化合物または変異体は、NPR− Cに対して結合親和性が低く、対応するNPR−Aレセプター特異性を有する。 それゆえ、本発明によれば、NPR−Cに対して野生型BNPよりも大きいEC 50を備えたBNP変異体は、NPR−Cレセプターに対して弱い親和性を示し 、それゆえクリアランスレセプターに対して低減された親和性を示すと言うこと ができる。 好ましい実施態様では、レセプター特異性は、NPR−AおよびNPR−Cに 対する候補化合物の結合親和性の比率に反映される。NPR−Cと比較したNP R−Aに対する候補化合物の結合親和性の比率における変化は、レセプター特異 性における変化と称される。本発明のこの態様によれば、同じアッセイで野生型 BNPと比較した場合に、NPR−Cと比較してNPR−Aに対する結合親和性 の比率において減少を示すことが、BNP変異体またはBNP関連化合物の一つ の特徴である。本発明のこの態様による好ましい化合物および変異体は、野生型 BNPと比較して結合親和性の比率において少なくとも10倍の低減を示し、さ らに好ましくはこの比率において100倍以上低減を示す。 これは、実施例1の表1に記載されている基準に従って野生型BNPのアミノ 酸を置換することによって達成されることが好ましい。従って、残基19を塩基 性アミノ酸、好ましくはArg、Har、Lys、Ornおよびρ−アミジノフ ェニル−Ala、最も好ましくはArgで置換;残基23を中性、非極性、巨大 、芳香族または非芳香族アミノ酸、好ましくはVal、Ile、Leu、Met 、Phe、Trp、t−BuA、T−BuGN、−MeIle、NleおよびC ha、好ましくはMet、PheまたはLeuで置換;残基24を芳香族アミノ 酸、好ましくはPhe、Trp、およびTyrで置換;並びに残基25を塩基性 アミノ酸、好ましくはArg、Har、Lys、Ornおよびρ−アミジノフェ ニル−Ala、最も好ましくはArgで置換することにより、BNP変異体また は関連化合物が得られる。 上記置換は、個別または組み合わせて行われてもよい。レセプター特異性を付 与する個別の置換の中で好ましいものは、先の段落に記載されているように野生 型BNPのアミノ酸残基19を置換したBNP変異体または関連化合物である。 レセプター特異性を付与する組み合わせ置換の中で好ましいものは、先の段落中 の基準に従って、野生型BNPのアミノ酸23,24および25のいずれかが置 換されたBNP変異体または関連化合物である。このような好ましい組み合わせ 置換体は、先の段落に記載された基準に従って残基19の置換を伴うものであっ てもよい。 模範的なペプチドを以下に示す:本発明の範囲に含まれるさらなる化合物を以下に示す:化学合成 本発明の化合物を産生する一つの方法は、ポリペプチドの化学合成の後に、天 然のコンホメーション、すなわち正確なジスルフィド結合を得るのに適切な酸化 条件下で処理することを含む。これは、当業者に周知の方法を用いて行うことが できる(Atherton,E.,とSheppardR.C.,Solid Phase Peptide Synthesis:A Pra ctical Approach,IRL Press,Oxford England(1989);Kelley,R.F.とWinkler, M.E.in Genetic Engineering Principles and Methods,Setlow,J.K.,ed.,Pl enum Press,N.Y.,vol.12,pp1-19(1990);Stewart,J.M.とYoung,J.D.Solid Phase Peptide Synthesis,Pierce Chemical Co.Rockford,IL(1984)を参照) 。 本発明のポリペプチドは、固相ペプチド合成を用いて簡単に調製されてもよい (Merrifield,(1964)J.Am.Chem.Soc.,85:2149;Houghten,(1985)Proc.Nat l.Acad.Sci.USA 82:5132)。固相合成は、上記StewartとYoungの2頁と4頁 の図1−1と1−2に示されているように、適切な樹脂(例えば、クロロメチル 化ポリスチレン樹脂)に保護されたアミノ酸をカップリングすることによって推 定ペプチドのC末端から開始される。α−アミノ保護基を、例えば塩化メチレン 中のトリフルオロ酢酸(TFA)で除去し、例えばTEA中で中和した後に、こ の合成における次のα−アミノ−および側鎖が保護されたアミノ酸が加えられる 。残りのα−アミノ−、および必要であれば側鎖が保護されたアミノ酸が、濃縮 によって所望の順序で連続的に連結され、樹脂に結合した中間化合物を得る。あ るいは、成長する固相ポリペプチド鎖にペプチドを付加する前に、アミノ酸が互 いに連結してペプチドを形成してもよい。 二つのアミノ酸、アミノ酸とペプチド、あるいはペプチドとペプチドの間の濃 縮は、アジ化法、混合酸無水物法、DCC(N,N’−ジシクロヘキシルカルボ ジイミド)またはDIC(N,N’−ジイソプロピルカルボジイミド)法、活性 エステル法(p−ニトロフェニルエステル法)、BOP[ベンゾトリアゾール− 1−イル−オキシ−tris(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフ アート]法、N−ヒドロキシコハク酸イミドエステル法等、並びにWoodward試薬 K法のような通常の濃縮法に従って行われる。 アミノ酸のあらゆる反応性の側鎖基を適切な保護基で保護することが、ペプチ ドの化学合成に共通である。結局、これらの保護基は、所望のポリペプチド鎖が 連続的に構成された後に除去される。本体がカルボキシル基において反応した後 に、αアミノ保護基の選択的除去がなされることにより、次の反応をその位置で 起こさせる問に、アミノ酸またはフラグメントにおけるαアミノ基を保護するこ とも一般的である。従って、種々の残基に側鎖保護基が付着した、ペプチド鎖の 所望の配列にアミノ酸残基が配置された中間化合物が生成されることが、ポリペ プチド合成において一般的である。これらの保護基は、樹脂から除去された後に 所望の最終的な産物を産生するために実質的に同時に共通して除去される。 α−およびε−アミノ側鎖基を保護するのに適した保護基は、ベンジルオキシ カルボニル(省略してZ)、イソニコチニルオキシカルボニル(iNOC)、O −クロロベンジルオキシカルボニル[Z(2Cl)]、p−ニトロベンジルオキ シカルボニル[Z(NO2)]、p−メトキシベンジルオキシカルボニル[Z( OMe)]、t−ブトキシカルボニル、(Boc)、t−アミルオキシカルボニ ル(Aoc)、イソボロニルオキシカルボニル、アダマチルオキシカルボニル、 2−(4−ビフェニル)−2−プロピルオキシカルボニル(Bpoc)、9−フ ルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)、メチルスルホニルエトキシカルボ ニル(Msc)、トリフルオロアセチル、フタリル、ホルミル、2−ニトロフェ ニルスルフェニル(NPS)、ジフェニルホスフィノチオイル(Ppt)、ジメ チルオホスフィノチオイル(Mpt)等が例証される。 カルボキシ官能基の保護基は、ベンジルエステル(OBzl)、シクロヘキシ ルエステル(Chx)、4−ニトロベンジルエステル(ONb)、t−ブチルエ ステル(obut)、4−ピリジルメチルエステル(OPic)等が例証される 。アミノ基およびカルボキシル基以外の官能基を備えたアルギニン、システイン およびセリンのような特定のアミノ酸が、適切な保護基で保護されることが望ま しい。例えば、アルギニンのグアニジノ基が、ニトロ、p−トルエンスルホニル 、ベンジルオキシカルボニル、アダマンチルオキシカルボニル、p−メトキシベ ンゼンスルホニル、4−メトキシ−2,6−ジメチルベンゼンスルホニル(Md s)、1,3,5−トリメチルフェニルスルホニル(Mts)等で保護されても よい。システインのチオール基は、p−メトキシベンジル、トリフェニルメチル 、アセチルアミノメチルエチルカルバモイル、4−メチルベンジル、2,4,6 −トリメチル−ベンジル(Tmb)等で保護されてもよく、また、セリンのヒド ロキシル基は、ベンジル、t−ブチル、アセチル、テトラヒドロビラニル等で保 護されてもよい。 上記のStewartとYoungは、ペプチドを調製するための方法に関する詳細な情報 を提供する。α−アミノ基の保護は、14−18頁に記載され、側鎖保護は18 −28頁に記載されている。アミン、ヒドロキシルおよびスルフヒドリル基の保 護基の表が、149−151頁に記載されている。 所望のアミノ酸配列が完成した後に、樹脂からペプチドを切断するだけでなく 、残りの全ての側鎖保護基を切断する、液体HFおよび一つ以上の硫黄含有スカ ベンジャー(thio-containing scavengers)のような試薬で処理することにより、 樹脂支持体から中間ペブチドが除去される。HF切断の後に、タンパク配列はエ ーテルで洗浄され、大量の希酢酸に移され、水酸化アンモニウムで約8.0に調 節されたpHで攪拌される。 ポリペプチドにおける残基のアルキル化(例えば、メチオニン、システインお よびチロシン残基のアルキル化)を避けるために、好ましくは、チオクレゾール およびクレゾールスカベンジャー混合物が使用される。樹脂はエーテルで洗浄さ れ、直ちに大量の希酢酸に移され、可溶化しかつ分子間架橋結合を最小限にする 。250μMのポリペプチド濃度が、約2リットルの0.1M酢酸溶液に希釈さ れる。溶液を攪拌し、そのpHを水酸化アンモニウムを用いて約8.0に調節す る。pH調節により、ポリペプチドはその望ましいコンホメーション配置をとる 。 非ペブチド(アミド同配体)結合 本発明の一つの実施態様では、BNPのアミド結合(−C(=O)−NH−) は、当該技術分野において周知の方法によって、−CH2−NH−、−CH2−S −、−CH2−O−、−CH2−CH2−、−CH=CH−(シスとトランス)、 −C(=O)−CH2−、−CH(OH)−CH2−、−CH(CN)−NH−、 − O−C(=O)−NH−および−CH2−SO−のようなアミド同配体結合で置 換されてもよい。以下の参照文献は、これらの選択的な結合分子を含むペプチド アナログの調製を記載する:Spatola,A.F.,Vega Data 1(3):“Peptide Backbo ne Modifications”(General Review)(Mar1983),Spatola,A.F.,in“Chemistr y and Biochemistry of Amino Acids Peptides and Proteins”,B.Weinstein ,ed.,Marcel Dekker,New York,p.267(1983);Hudson,D.らInt.J.Pept.Pro t.Res.14:177-185(1979)(−CH2NH−、−CH2CH2−);Tourwe,D.らS tructural Biology 331-333(1989)(E,−CH=CH−);Spatola,A.F.ら, Life Sci 38:1243-1249(1986)(−CH2−S−);Almquist,R.G.らJ.Med.Chem .23:1392-1398(1980)(−C(=O)−CH2−);Jennings-White C.らTetrahe dron Lett23:(1982)(−C(=O)−CH2−);Szelke,M.ら欧州特許出願第 45655号(−CH(OH)−CH2);Holladay,M.W.らTetrahedron Lett 24:4401-4404(1983)(−C(OH)−CH2−);Hruby,V.J.Life Sci 31:189- 199(1982)(−CH2S−);およびCho,C.Y.らScience 261:1303-1305(1993)( −O−C(=O)−NH−)。 組み換え合成 さらなる実施態様において、本発明は、ここに記載されたアミノ酸の置換を含 むBNP変異体のタンパク成分をコードする核酸、好ましくはDNAを含む。本 発明は、DNA分子に連結された発現調節配列をさらに含み、発現ベクター、好 ましくはプラスミドがこのDNA分子を含み、この調節配列はこのベクターで形 質転換された宿主細胞によって認識される。 本発明の化合物は、ここに記載されたあらゆるアミノ酸配列をコードする核酸 配列を(標準的な技術によって)合成し、適切な宿主においてこの核酸配列を発 現することができる適切な発現ベクターにこの核酸配列をリゲーションし、核酸 配列がリゲーションされた発現ベクターで宿主を形質転換し、選択された核酸配 列にコードされたタンパクがこの宿主によって発現されるような、核酸配列の発 現に適した条件下でこの宿主を培養する工程を含む方法によって調製されてもよ い。この方法において、アミノ酸配列が宿主から分泌されるような、適切な分泌 シグナルに核酸が連結されるように、リゲーション工程が、核酸を適切な発現ベ クターにリゲーションすることをさらに考慮してもよい。分泌シグナルは、例え ば、stII、ecotin、lamB、ヘルペスgD、lpp、アルカリホスファタ ーゼ、インベルターゼ、およびα因子のリーダー配列からなる群から選択され、 stIIが好ましい。 例証として、手持ちの野生型BNPをコードする発現ベクターを用いて、部位 特異的変異誘発(Kunkelら,Methods Enzymol.204:125-139[1991];Carter,P. ら,Nucl.Acids.Res.13:4331[1986];Zoller,M.J.ら,Nucl.Acids Res.10: 6487[1982])、カセット変異誘発(Wells,J.A.ら,Gene 34:315[1985])、制限 選択変異誘発(Wells,J.A.ら,Philos.Trans,R.Soc.London SerA 317,415[ 1986])または他の周知の技術をBNPDNAに行ってもよい。変異DNAは、 上記発現ベクターに挿入することにより、親DNAの代わりに用いることができ る。変異DNAを備えた発現ベクターを含む宿主細菌の生育により、変異BNP を生成することができ、ここに記載されたようにして単離される。 宿主細胞は、原核であっても真核であってもよい。原核生物は、親ポリペプチ ド、セグメント置換ポリペプチド、残基置換ポリペプチドおよびポリペプチド変 異体を産生するためにDNA配列をクローニングおよび発現するのに好ましい。 例えば、E.coli K12株294(ATCC No.31446)、E.coli B、E.col i X1776(ATCC No.31537)、およびE.coli c600およびc600hfl、E. coli W3110(F−、ガンマ−、原栄養菌/ATCC No.27325)、Bacil lus subtilisのようなバチルス属、Salmonella-typhimuriumまたはSerratia mar cesansのような別の腸内細菌科、並びに種々のシュードモナス属を用いてもよい 。好ましい原核生物は、E.coli W3110(ATCC 27325)である。原核生 物によって発現された場合には、ポリペプチドは通常、N末端メチオニンまたは ホルミルメチオニンを含み、グリコシル化されていない。融合タンパクの場合に は、N末端メチオニンまたはホルミルメチオニンは、融合タンパクのアミノ末端 または融合タンパクのシグナル配列に存在する。これらの例は、もちろん、限定 ではなく例証を意図するものである。 原核生物に加えて、酵母培養物のような真核生物もしくは多細胞生物の細胞を 用いてもよい。原理的には、このようなあらゆる細胞培養を行うことができる。 しかしながら、脊椎動物細胞に最も大きな関心が向けられ、培養(組織培養)に おける脊椎動物細胞の増殖が、再現性のある方法になった(Tissue Culture,Ac ademic Press,KruseとPatterson,editors(1973))このような使用可能な宿主 細胞系の例は、VEROおよびHeLa細胞、チャイニーズハムスター卵巣(C HO)細胞系、W138、293、BHK、COS−7およびMDCK細胞系で ある。 本発明の好ましい発現ベクターは、例えばpBR322,phGH1、pBO 475、pB1537、pRIT5、pRIT2T、pKK233−2、pDR 540、pPL−ラムダおよびpB1537から選択することができ、最も好ま しいベクターはpB1537である。 本発明のBNP変異体の直接的な発現の好ましいベクターは、pB1537で あり(Cunninghamら(1994)EMBO J.13:2508-2515)、E.coliの複製起点、アル カリホスファターゼプロモーター、StIIシグナル配列、BNP変異体遺伝子 およびアンピシリン耐性遺伝子を含む。別の好ましいベクターは、pR1T5お よびpR1T2T(Pharmacia Biotechnology)である。これらのベクターは、 適切なプロモーターと、プロテインAのZドメインを含み、ベクターに挿入され た遺伝子を融合タンパクとして発現させる。 別の好ましいベクターは、ここに記載されたベクターの適切な特性を組み合わ せることによって標準的な技術を用いて作製される。この場合、ファージおよび E.coli間に共通する、これらの宿主の複製起点を含むベクターが用いられ、それ によって変異誘発および発現の両方が容易となる(Cunningham,B.らScience 24 3:1330-1336[1989];Wells,J.とCunningham,B.1990年5月3日に公開され た国際公開第90/04788号公報)。ベクターの適切な特性は、プロモータ ー、リボソーム結合部位、変異体遺伝子または遺伝子融合物(プロテインAのZ ドメインとBNP変異体およびそのリンカー)、シグナル配列、抗生物質耐性マ ーカー、コピー数、並びに適切な複製起点を含む。 遺伝子融合物 上記方法の変化は、BNP変異体をコードする遺伝子が別のタンパクもしくは 別のタンパクのフラグメントをコードする遺伝子と、ベクター中で結合された、 遺伝子融合物の使用を考慮する。これは、別のタンパクとの融合物として宿主細 胞によって産生されたBNP変異体を生じる。“別の”タンパクは、殆どの場合 細胞によって分泌されうるタンパクまたはペプチドであり、培養培地から所望の タンパクを単離および精製することを可能にし、所望のタンパクが細胞の内部に 残る場合に生じる宿主細胞を破壊する必要性を除去する。あるいは、融合タンパ クは細胞内で発現されてもよい。高度に発現された融合タンパクを用いることが 使用できる。 遺伝子融合物の使用は、必須ではないが、E.coliにおける異種のタンパクの発 現並びに遺伝子産物の精製を容易にする(Harris,T.J.R.in Genetic Engineer ing,Williamson,R.,Ed.,Academic,London,Vol.4,p.127[1983];Uhlen,M とMoks,T.,Methods Enzymol.185:129-143[1990])。プロテインA、さらに特 定すればプロテインAのZドメインのIgGヘの結合が、融合タンパクの精製の ための“アフィニティーハンドル(affinity handle)”を提供することから、プ ロテインA融合物がしばしば用いられる(Nilsson,B.とAbrahnLsen,L.Method s Enzymol.185:144-161[1990])。また、E.coliで直接発現された場合には多く の異種のタンパクが分解されるが、融合タンパクとして発現された場合には安定 であることも示されている(Marston,F.A.O.,Biochem J.240:1[1986])。 融合タンパクとして発現されたBNP変異体は、適切に折り畳まれてもよく、 本来の構造を得るために折り畳みを必要としてもよい。適切に折り畳まれた融合 タンパクは、薬剤として活性および使用可能であってもよい。変性および再度の 折り畳みを必要とする場合には、通常、タンパクは、グアニジンHClのような カオトロープ(chaotrope)で処理され、次いで、関心の向けられたタンパクが本 来の構造に折り畳まれるような、適切な比率、pHおよび温度において、例えば 還元および酸化されたジチオトレイトールまたはグルタチオンを含有するレドッ クスバッファーで処理される。 より好ましくは、当該技術分野において公知の方法によって、融合タンパクか ら得られた正確に折り畳まれた天然タンパクである。融合タンパクは、メチオニ ンで切断する臭化シアン、もしくはAsnおよびGlyの間を切断するヒドロキ シルアミンのような化学物質を用いて切断されてもよい。標準的な組み換えDN A技術を用いた場合、これらのアミノ酸をコードするヌクレオチド塩基対が、B NP変異体遺伝子の5’末端の直前に挿入されてもよい。 あるいは、最近になって書評された融合タンパクのタンパク分解を用いること もできる(Carter,P.(1990)in Protein Purification:From Molecular Mech anisms to Large-Scale Processes,ladisch,M.R.,Willson,R.C.,Painton, C.C.,とBuilder,S.E.,eds.,American Chemical Society Symposium Series No.427,Ch13,181-193)。 Xa因子、トロンビン、サブチリシンおよびこれらの変異体のようなプロテア ーゼが、融合タンパクを切断するために首尾よく用いられてきた。通常は、使用 されたプロテアーゼによって切断されやすいペプチドリンカーは、“別の”タン パク(例えば、プロテインAのZドメイン)およびBNP変異体のような関心の 向けられたタンパクとの間に挿入される。組み換えDNA技術を用いて、リンカ ーをコードするヌクレオチド塩基対が、遺伝子間または別のタンパクをコードす る遺伝子フラグメント間に挿入される。次いで、正確なリンカーを含む部分的に 精製された融合タンパクのタンパク分解を、天然融合タンパク、もしくは還元ま たは変性された融合タンパクのいずれかに行うことができる。 精製および特徴決定 BNP変異体の精製および特徴決定を、通常の技術によって行ってもよい。例 えば、BNP変異体は、バッチ逆相クロマトグラフィー、カチオン交換クロマト グラフィー、およびC18逆相HPLCによって10リットルの発酵槽で生育さ れたE.coli培養物の肉汁から精製されてもよい。 有用性と投与 本発明の化合物は、ナトリウム排泄増加性、利尿性および血管拡張性活性を備 え、アルドステロンとレニンの放出を阻害する。しかして、これらの化合物は、 水または電解質のアンバランスおよび高血圧、特に腎血管性高血圧に関連する種 々の病状の処置における治療試薬として用途を見いだす。本発明の化合物は、治 療および予防処置におけるANPペプチドに対するアナログとして使用できる。 BNPは、利尿能力があり、かつ、全身性血管拡張能を備えている(Kambayashi ら,(1990)Biochem.Biophys.Res.Commun.173:599-605)。BNPレベルの 増大は、うっ血性心不全と急な運動の際に報告されている(Kohne,M.ら,(199 2)Metabolism 41:1273-1275;Mukoyama M.ら(1991)J.Clin.Invest.87:140 2-1412)。BNPとANPの両方が、慢性低酸素症において釣り合うように統制 されていない(Am.J.Physiol.(1994)266:L308-L315)。それゆえ、血液量 または血圧の過負荷(overload)を引き起こすあらゆる症状が候補となる。このよ うな症状は、例えば、うっ血性心不全(CHF)、心筋症、心筋炎、リウマチ心 疾患のような弁膜の病気、心筋虚血および梗塞形成のような心臓の冠状動静脈疾 患、発作性心房性頻拍および心房性細動並びに粗動のような不整脈、先天性心臓 欠陥、心膜炎および心臓のタンポナーデのような拘束型疾患、薬剤誘発性心臓病 、本態性高血圧、二次性高血圧、肺高血圧および門脈圧亢進を含む高血圧、慢性 腎不全およびネフローゼ等の腎臓疾患、肝硬変、原発性アルドステロン症、Cush ing’s病、子癇前症、妊娠期の毒血症、月経前緊張症候群、ネフローゼ症候群お よび肝性の肝硬変、肺病、および無効の腎性潅流または低減した糸球体濾過率に よる腎性疾患を含む。 化合物および組成物は、ANPおよび他の同様の治療試薬と同様の方法でヒト に投与されうる。投与されるべき量は、通常のファクター、すなわち、年齢、体 重、性別、患者の状態、処置されるべき特定の疾患および投与経路に依存する。 一般的に、治療の効力に必要とされる投与量は、体重に対して約0.01から1 000mg/kg、より一般的には0.1から25mg/kgの範囲であろう。 あるいは、これらの範囲内の投与量を、所望の治療効果が得られるまでの間、一 定速度の注入によって投与することができる。 本発明は、本発明の化合物、その非毒性の付加塩、アミドおよびエステルであ って、単独で上記治療の利益を付与する化合物の有効量を含む組成物を提供する 。ペプチド化合物は、中性もしくは塩の形態として組成物中に製剤化されてもよ い。薬学的に許容できる非毒性塩は、酸付加塩(フリーのアミノ基を用いて形成 された塩)を含み、これは例えば、塩酸またはリン酸のような無機酸、もしくは 酢酸、シュウ酸、酒石酸、マンデル酸等の有機酸を用いて形成される。フリーの カルボキシル基を用いて形成された塩は、例えばナトリウム、カリウム、アンモ ニウム、カルシウムまたは水酸化第二鉄のような無機塩基、並びにイソプロピル アミン、2−エチルアミノエタノール、ヒスチジン、プロカイン等の有機塩基か ら誘導されてもよい。このような組成物は、生物学的に寛容な液体、ゲルまたは 固体希釈剤、アジュバントおよび賦形剤と共に提供されうる。 通常、このような組成物は、無菌の、注入可能な液体溶液または懸濁液として 調製される。組成物は乳化されてもよい。活性成分は、多くの場合、活性成分と 適合し生物学的に寛容な希釈剤または賦形剤と混合される。適切な希釈剤および 賦形剤は、例えば、水、生理食塩水、ブドウ糖、グリセロール等、並びにこれら の混合物である。さらに、所望であれば、この組成物が、湿潤剤または乳化剤、 安定化またはpH緩衝化剤等の少量の補助的な物質を含んでもよい。これらに関 するより詳細な説明については、Remington's Pharmaceutical Sciences,Mack Publishing Co.Easton,PA.(1970)のような標準的な薬学のテキストを参照。 ナトリウム排泄増加性、利尿性、または血管拡張性活性を示す本発明の化合物 に加えて、本発明の化合物は、土記のような使用可能な化合物の合成における中 間物としても用いられる。あるいは、適切に選別することにより、活性レベルが 低減もしくは完全に消失した本発明の化合物は、例えば代わりのレセプターへの 結合、レセプターのターンオーバーの刺激、もしくはレセプター活性の分解酵素 の代わりの基質を提供し、それによって酵素またはレセプターを阻害することに よって、本発明の範囲外の化合物を含む、別の利尿性、ナトリウム排泄増加性ま たは血管拡張性化合物の活性を変更するために配合することができる。このよう に用いられる場合、これらの化合物は、他の活性化合物との混合用添加物とされ るか、例えばそれ自身のキャリア中に別個に加えられる。 薬学的組成物は、単独で、あるいは、例えばSC−46542のようなCレセ プターリガンド、またはSCH32615、SCH344826、SCH393 70、SQ2900072、チオルファン(thiorfan)およびUK69578の ようなBNP分解の主な原因となる酵素の阻害剤と組み合わせて調製される。C レセプターを塞ぐ合成化合物は、循環BNPの濃度を増加させ、本願発明のペプ チドと組み合わせて用いられてもよい。米国特許第4740499号には、心房 のペプチドと同時に投与された、エンドペプチダーゼ24.11の二つの特異的 阻害剤、チオルファンまたはケロトルファン(kelotorphan)を用いて心房ペプ チドの生物学的活性を持続または増強する方法が記載されている。 以下の例は、例証として示されたものであって、限定するものではない。明細 書中の全ての引用文献に開示されたものは、参照として明確にここに含められる 。 実施例 実施例1 一価のファージディスプレイ(Bassら,(1990)Protein Struct.Funct.Gen ent.,8:309-314;Lowmanら,(1991)Biochemistry,30:10832-10838)を、ヒト NPR−Aに堅固に結合するが、NPR−Cには結合しないBNPの変異体をス クリーニングするために用いられた。多価濃縮選別後に、NPR−Aに選択的に 結合したBNP変異体を単離した。 ライブラリーの作製:BNPの一価のファスミドライブラリー(Lowman,H.Bら ,(1991)Methods:Companion Methods Enzymol.3:205-216)を、特定部位の突 然変異誘発によって作製した(Kunkel,T.A.ら(1991)Methods Enzymol.204: 125-139)。各ライブラリーは、NNS配列(Nは4つ全ての塩基の混合を示し 、SはCとGの両方の混合である)に対して標的コドンを変異させたオリゴヌク レオチドを用いて、(以下の表1に示したように)全20アミノ酸について完全 に無作為化された3、4または5つのコドンを含む。mLあたり約1014のファ スミドのストックが、プラスミドを含みかつKO7ヘルパーファージで重感染さ れたXL−1 Blue細胞からの肉汁培地のPEG沈降から調製された。 レセプター特異的BNP変異体の選別:NPR−A特異的変異体を消極的に選 別する前に、NPR−A IgG融合物(A−IgG)を用いて、ライブラリー をNPR−A結合体について予備濃縮した(Bennettら(1991)J.Biol.Chem.266 :23060-23067)。Maxisorbミクロタイタープレートのウェル(Nunccat.#439454 )を、一晩中4℃で50mMの炭酸水素ナトリウム(pH9.6)中で2μg/ mlのウサギ抗ヒトFc抗体(Jackson Immuno Research cat.#309-006-008) 100μlで被覆した。この被覆溶液を捨て、ウェルを25mMの炭酸ナトリウ ム中の5%スキムミルク(pH9.6)を用いて室温で1時間ブロックした。P BS中の0.01%のTween(登録商標)で洗浄した後に、NPR−A IgGを 室温で1時間、結合バッファー(PBS中に2%のスキムミルク)中に1μg/ mlで添加した。このウェルを再度洗浄した。10μlのファージストック(成 長培地から250倍に濃縮され、PBS中に貯蔵)を結合バッファーを用いて1 00μlとし、室温で2時間ウエル中でインキュベートした。20−30回洗浄 した後に、ファージを100μlの0.2Mグリシン(pH2.0)で溶出し、 13μlの1M Tris Baseで中和し、E.coliを感染させることによって 滴定した(XL1−blue Stratagene,Inc.,San Diego,CA)。残りの選別され たファスミド粒子を、次の選別サイクルに用いるために増殖させた。レセプター 特異的選別を、NPR−A IgG被覆ウェル中でファージ結合段階の際に競合 NPRC IgG(Bennettら(1991)上掲)を添加することによって行った。こ れは、20nMから200nMまで増大する量の競合CIgGを用いて7回選別 することによって行われた。各ライブラリー毎に、競合CIgG、もしくはAI gG被覆とCIgGの両方を欠く対照ウェルを作製した。 NPR−AおよびNPR−Cに対するファージミック(phagemic)アフィニティ ーのELISA測定:ファージELISAを、Cunningham,B.C.ら,(1994)EM BO J.,13:2508-2515の方法に従って測定した。ミクロタイタープレート(Nunc, Maxisorb,96ウェル)を、4℃で一晩中50mM炭酸水素ナトリウム(pH9. 6)中の精製されたA−IgG(1μg/ml)で被覆した。プレートを5%の スキムミルクでブロックし、PBS、0.01%TWEEN20で洗浄した。競 合するレセプター(A−IgGまたはC−IgG)の連続的希釈溶液、およびほ ぼ飽和する濃度のBNP−ファスミドを、100μlの結合バッファー(PBS 中に2%のスキムミルク)でウェルに添加した。2時間後にプレートを洗浄し、 結合したファスミドをヒツジ抗M13HRP結合抗体(Pharmacia #279402-01) で染め、アッセイした。親和性(EC50)を、最大ファスミド結合の半分を生 じる競合レセプターの濃度として計算した。 結果 7回の選別後に無作為化された各位置に見いだされたアミノ酸残基が表1に示 されている。プライマー変異誘発によって無作為化された3から5アミノ酸の8 セグメントが、図の一番上に示され、すぐ上に32アミノ酸のヒトBNPに対し て番号が付されており、この配列は一文字表記のアミノ酸コードで示されている 。NPR−Aに結合するのに必須なジスルフィド結合を形成することから、シス テイン残基10および26は変異させなかった。K3のDへの置換(表示BNP )は、E.coliにおける分泌発現を容易にするために用いられたANP中の酸性置 換R3Dに対するアナログである(Cunninghamら(1994))。各クローンを取り出 して、DNA配列を決定した。特定の配列が観察された回数が左に示されている 。A−IgGに結合するANPファスミドに対する変異BNPファスミド結合親 和性の比率が右に示されている。変異誘発窓の外で起こる変異は、変異BNPフ ァスミドに選別優位性を付与するポリメラーゼの導入ミス変異から生じる(Cunn inghamら(1994))。 実施例2 以下の実施例において、中間体および最終産物を指す場合に、アミノ酸は標準 的な3文字アミノ酸コードによって記載される。ここに記載された直鎖状ペプチ ドと中間体は、固相ペプチド合成法によって調製された(R.Merrifield,(196 4)J.Am.Chem.Soc.85:2149およびM.Bodansky,”Principles of Peptide Synthe siS”Springer-Verlag,(1984))。使用された略語は以下の通りである:tert- ブチルオキシカルボニル(Boc):p-トルエンスルホニル(Tos);4-メチ ルベンジル(MeBzl);ベンジル(Bzl);2-ブロモベンジルオキシカル ボニル(Br−Z);シクロヘキシルエステル(Ochex);4-メトキシベン ジル(MeOBzl)、2-クロロベンジルオキシカルボニル(Cl−Z);フッ 化水素(HF);ベンゾトリアゾリルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニ ウムヘキサフルオロホスフアート(BOP);塩化メチレン(DCM);トリフ ルオロ酢酸(TFA);およびジメチルアセトアミド(DMA)。 ペプチドは、Applied Biosystems 430A自動ペプチド合成装置を用いて製造さ れた。側鎖保護は、Asp(Ochex)、Cys(MeOBzl)、Arg( Tos)、Ser(Bzl)、Thr(Bzl)、Lys(Cl−Z)およびT yr(Br−Z)であった。 ペプチドを、0.7g(1.0mmol)のBoc−Tyr(Br−Z)PA M樹脂(Applied Biosystems)上で製造した。カップリングのプロトコルは、Ap plied Biosystemsから推奨されているものであり、溶媒としてDMFの代わりに DMAを用いた。鎖製造後にN末端Boc基をTFAを用いて除去した。ペプチ ド樹脂を、ジクロロメタン、次いでメタノールで洗浄し、真空乾燥させた。この ペプチドの保護を外し、ペプチド−樹脂を20mlのHF(92.5%)、アニ ソール(5%)およびエチルメチルスルフィド(2.5%)の混合物中で0度で 1時間攪拌することによって樹脂から外した。次いでHFをin vacuoで除去し、 樹脂をエーテルで洗浄した。この樹脂を水中に10%の酢酸、アセトニトリル、 水を用いて洗浄し、ろ過物を回収し、凍結乾燥した。粗な直鎖状ペプチド(30 0mg)を、濃縮された水酸化アンモニウムでpHが7.4−7.6に調節され た10Lの蒸留水に溶解された。 激しく攪拌しながら、0.003MのK3[Fe(CN)6](100mLの蒸 留水に1gを溶解)を滴状(1滴/10秒)に加えることにより直ちに環化を開 始した。明るい黄色のままの場合は、鉄溶液(iron solution)の添加を中止し、 反応混合物をさらに4から5時間攪拌した。環化された溶液のpHを、HOAc を月いて4.5に調節した。 Bio Rex 70カチオン交換樹脂、Na+形態の200−400メッシュを1Nの HCl、次いで蒸留水で洗浄した。約110gのこの樹脂を環化されたペプチド 溶液中に添加し、一晩中攪拌した。この樹脂をろ過し、蒸留水で激しく洗浄し、 スラリーをカラムに収容した。ペプチドを70%水性HOAcを用いて溶出し、 TLCで同定し(ニンヒドリン視覚化)、凍結乾燥した。このペプチドを水中の 0.1%TFAに溶解させ、2.5cmx50cmC−18逆相カラム(15ミ クロン、300A)に導入し、浅い勾配で増加するアセトニトリルで溶出した。 溶出条件は、0.5%分-1で10%から50%のアセトニトリル(0.1%TF Aを含む)勾配からなるものであった。水相は水中の0.1%TFAであった。 画分を含む産物を凍結乾燥させて、純粋な表題のペプチドを供給した。 実施例1の手段を行った後に、実施例3−6の化合物を類似して調製した。 実施例3 実施例4 実施例5 実施例6 実施例7 NPR−AおよびNPR−Cに対する折り畳み親和性の測定。 方法 膜調製 NPR−A(LoweとFendly(1992)J.Biol.Chem.)またはNPR−C (Cunninghamら(1994)上掲)を発現する安定な293細胞系に由来する膜を、P BS中の0.5mM EDTAを用いて組織培養皿から細胞を外し、225xg 、4℃で遠心し、かつ50mM Hepes Ph7.4、1mM EDTA、 1mM DTT、250mMショ糖、0.7μg/mlペプスタチンA、0.5 μg/mlロイペプチン、1m MPMSF、1μMホスホラミドン(Phosphora midon)中に再懸濁することによって調製した。得られた細胞を、Brinkman polyt ronを用いて30秒間5回ホモゲナイズした。ホモゲナイズしたものを、4℃で 10分間400xg(1500rpm)でSorval HB-4ローターで30mlコレ ックス(corex)チューブ中で遠心した。この上清を、Beckman TI60ローターを用 いて、4℃、30分間100000xg(31500rpm)で、ネジ蓋付きポ リカーボネートチューブ(Beckman355618)中で再度遠心した。沈殿物を、50 mM Hepes、0.1mM EDTA、5.0mM MgCl2、100m M NaCl、0.7μg/mlペプスタチンA、0.5μg/mlロイペプチ ン、1mM PMSF、1μMホスホラミドンに再愁濁し、Dounceホモケナイザ ー(Wheaton 7ml,#357542)中で15ストロークで再度ホモケナイズした。この 膜を22ゲージ針に数回通過させた後に、エッペンドルフチューブに分注して− 80℃で貯蔵した。 NPR−AおよびNPR−Cに対する結合親和性の測定膜を、50mM Hep es、5mM MgCl2、100mM NaCl、0.1mM EDTA、0 .2%BSA、1μMホスホラミドンに希釈し、30pMのI125ラベルされた ラッ トANP(Amersham)を加えた同じ量の希釈された純粋な合成ペプチドに加えた 。優しく揺り動かしながら、96ウェルのU底ミクロタイターポリプロピレンプ レート(Sigma M-4029)中で、室温で2時間結合させた。結合したホルモンは、 Packard Filtermate 196細胞収穫機と1%ポリエチレンイミン飽和Packard unif ilter-96 GF/Bプレートを用いて、真空ろ過によって、遊離のホルモンから分け られた。40μlのMicroscint-20シンチレーション試薬を添加する前に、この プレートを真空チャンバーで10分間乾燥させ、Packard Topcountシンチレーシ ョンカウンターでカウントした。それそれの親和性は、3回の別個のアッセイの 内、2回の測定値を示す。 結果: アッセイ#1 実施例7 ペプチドを、CGMP産生の刺激についてアッセイした。 cGMP産生の全体的な細胞刺激、並びにcGMP RIA 細胞培養:細胞をF12(w/o GHT)/低グルコースDMEM(50/ 50)、25mM Hepes pH7.2、2mMグルタミン、400マイク ログラム/ml G418および10%透析小ウシ血清中で維持した。対数期細 胞をPBS中の0.5mM EDTAを用いてプレートから外し、培地に取り込 み、コルター(coulter)カウンターを用いて細胞濃度を測定した。刺激を与える 18から24時間前に、細胞を300000細胞/ウェルの密度で12ウェル皿 にプレートした。 全体的な細胞刺激:プレートを37℃の温暖なプレートに移し、培地を吸引し 、10分間37℃のインキュベーション培地を添加した(50/50、25mM Hepes pH7.2、0.1mMイソブチルメチルキサンチン、0.1% (w/v)BSA)。この反応を以下に示すように対照値用に終結させるか、培 地を吸引して、テストサンプルを含むインキュベーション培地を添加した。この 反応を10分間続けた後、0.5mlの氷冷された12%トリクロロ酢酸を、こ の反応を停止し、かつ環状ヌクレオチドを抽出するために添加した。プレートを ドライアイスのベッドの上で素早く凍結させ、溶解させ、細胞破片を含むTCA を12x75mmの使い捨てガラスチューブに導入し、2000xGで10分間 遠心した。この上清を新鮮なガラスチューブに移し、TCAを水飽和エーテルを 用いて3回抽出することによって除去した。残余のエーテルを50℃で20分間 煮沸することによって除去した。このサンプルはcGMP含量のRIA測定に使 用できる。 RIA:100マイクロリットルのサンプル(そのまま、またはこれらの希釈 物)を二回測定した。最も高い濃度のcGMPを用いて最初に標準曲線を作製し た。アセチル化のプロトコールを、記載された通り(Biomedical Techniques Inc .,Stoughton,MA)に行った。一晩インキュベーションを行い、遠心した後に、 ペレットをイソデータ(isodata)カウンター中でカウントした。データを、RS /1でcGMP RIA分析プログラムを用いて分析された。 結果 図1および2は、hNPR−Aを発現する293細胞中のcGMP産生の測定 結果を示すものである。野生型および変異体は、cGMP産生によって測定され たように、膜調製物におけるグアニル酸シクラーゼ活性を刺激する。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】平成10年10月13日(1998.10.13) 【補正内容】 残基ペプチドを指し;BNPはSEQ ID NO:1を指し;BNP02はSE Q ID NO:2を指し;BNP04はSEQ ID NO:7を指し;BNP0 5はSEQ ID NO:7を指し、ANF131はSEQ ID NO:50を指 し;BNP06はSEQ ID NO:48を指し;かつ、BNP07はSEQ ID NO:49を指す。これらの結果は、このペプチドが、BNPに類似した 能力を備え、このレセプターにおける完全なアゴニストであるであることを示す 。 図3:哺乳動物種のBNPのアミノ酸配列の一致;ヒト(Sudohら,(1989)B iochem Biophy.Res.Commun.159:1427-1434)(SEQ ID NO:1)、イ ヌ(Seilhamerら,(1989)Biochem Biophys.Res.Commun 165:650-658)(S EQ ID NO:44)、ブタ(Sudoh,T.ら,(1988)Nature332:78-81)(S EQ ID NO:45)、ラット(Kojimaら,(1989)Biophys.Biochem.Res .Commun.159:1420-1426)(SEQ ID NO:46)およびマウス(Ogawaら ,(1994)J.Clin.Invest93:1911-1921)(SEQ ID NO:47)。ギャ ップ(−)は一致を最大にするために導入された。 好ましい実施態様の詳細な説明 定義 特許請求の範囲および明細書において用いた用語は、他に特記しないかぎり以 下のように定義される。 ここで用いられるアミノ酸またはアミノ酸残基という用語は、天然に生じたL 型アミノ酸、または変異体に関しては以下にさらに記載したようにD型アミノ酸 を指す。通常用いられるアミノ酸の1および3文字省略形がここでも用いられる (Bruce Albertsら,Molecular Biology of the Cell,Garland Publishing,In c.,New York(3rded.1994))。 ここで用いられているように、用語“BNP”、“タイプBナトリウム排泄増 加性ペプチド”、“野生型BNP”等が交換可能に用いられ、天然に生じた哺乳 動物BNPまたは組み換えBNPを指す。哺乳動物種のBNPの配列、例えば、 ヒト(Sudohら,(1989)Biochem Biophy.Res.Commun.159:1427-1434)(S EQ ID NO:1)、イヌ(Seilhamerら,(1989)Biochem Biophys.Res.C omm n 165:650-658)(SEQ ID NO:44)、ブタ(Sudoh,T.ら,(1988)Na ture332:78-81)(SEQ ID NO:45)、ラット(Kojinlaら,(1989)Bi ophys.Biochem.Res.Commun.159:1420-1426)(SEQ ID NO:46)が 知られている。用語“ヒトBNP”、“hBNP”等は、以下の主要なアミノ酸 配列を備えた、Sudoh,T.ら,(1989) 上掲に報告された32アミノ酸残基を意味 する。 この構造の特定の残基の上の整数は、残基の位置番号を定義する。この残基の 位置番号は、本発明のBNP関連化合物において置換がなされた残基を指定する ために、3文字アミノ酸表記と共に用いられる。しかして、例えば、アルギニン (Arg)が野生型BNPの残基位置番号19のセリン(Ser)と置き換わっ たBNP関連化合物では、表記“BNP Ser19Arg”等が用いられる。 多重置換は、各置換を分けるコンマを伴って同じ方法で記載される。しかして、 例えば、フェニルアラニン(Phe)、トリプトファン(Trp)およびアルギ ニン(Arg)がヒトBNPのアミノ酸23、24および25とそれぞれ置き換 わったBNP関連化合物では、表記“hBNP Gly23Phe、Leu24 Trp、Gly25Arg”が用いられる。 用語“BNP変異体”および“BNP関連化合物”は、SEQ ID NO:1 のポリペプチドと共通の少なくとも定性的な生物学的活性を備え、レセプター特 異性を与えるために、ここで定義したような少なくとも一つのアミノ酸置換を備 えた化合物として定義される。好ましいアミノ酸置換は、実施例1の表1に概説 されている。定性的な生物学的活性は、グアニル酸シクラーゼ結合ナトリウム排 泄増加性ペプチドレセプターNPR−Aを提示する細胞におけるサイクリックG MP産生を刺激する能力である。このレセプターをコードするcDNAから推定 ら推定されるNPR−Aレセプターアミノ酸配列が知られている(Chinkersら, (1989)Nature338:78-83;Loweら(1989)EHBO J.8:1377−1384)。グアニル酸 シクラーゼ活性とANPおよびBNP結合の両方を与える培養された哺乳動物細 胞におけるNPR−AレセプターcDNAの機能発現も知られている(Chinkers ら,(1989)Nature338:78-83)。NPRレセプターに対する結合親和性および cGMP蓄積を測定するためのアッセイシステムが知られている(国際特許出願 PCT/US94/12591を参照)。 さらに、好ましい実施態様において、本発明のBNP変異体またはBNP関連 化合物は、NPR−Aレセプターに結合することについて、野生型ANP(Kang awaら,(1984)Biochem.Biophys.Res.Commun.118(1):131-139)またはBN Pと競合し、cGMPの蓄積を誘発すると考えられる。それゆえ、何らかの理論 に限定されることなく、定性的な生物学的活性は、NPR−Aレセプターに結合 することについて、野生型BNPまたはANPと競合し、cGMPの蓄積を誘発 する能力として定義されてもよい。上記から認められるように、用語“競合”お よび“競合しうる能力”は、相対的な用語である。しかして、この用語は、BN P変異体の活性を記載するために用いられた場合は、標準的なレセプター結合ア ッセイにおいて野生型BNPまたは野生型ANPに対して10倍モル濃度過剰に 添加された場合に、野生型BNPまたは野生型ANPの結合を少なくとも50% 阻害するBNP変異体を意味する。好ましくはBNP変異体は、5倍モル濃度過 剰で、また、最も好ましくは少なくとも2倍モル濃度過剰で結合を少なくとも5 0%阻害する。本発明の最も好ましいBNP変異体またはBNP関連化合物は、 野生型BNPまたは野生型ANPと1:1の化学量論の比率で存在する場合に、 結合を少なくとも50%阻害する。hNPR−CおよびhNPR−Aに対するh BNP、hANPおよび本発明の化合物の結合を測定するアッセイシステムとし ては、Bennettら,(1991)J.Biol.Chem.266:23060-23067;Cunningha・ら, (1994)J.EHBO13:2508-2515;Chinkersら,(1989)Nature338:78-83およびFu llerら,(1988)J.Biol.Chem.263:9395-9401;Schenk,D.B.,ら,(1985) Biochem.Biophys.Res.Comm.127:433-442;Scarborough,R.M.,(1986)J. Biol.Chem.261:12960-12964およびWO90/01940を参照。 請求の範囲 1. 野生型BNPのアミノ酸残基Xaa19、Xaa23、Xaa24または Xaa25の少なくとも一つアミノ酸残基が、以下の基準: Xaa19は、Ser、Ala、Asn、GlyおよびArg、並びにこれら の保存的置換体からなる群から選択される; Xaa23は、Gly、Met、LeuおよびPhe、並びにこれらの保存的 置換体からなる群から選択される; Xaa24は、Leu、Trp、TyrおよびPhe、並びにこれらの保存的 置換体からなる群から選択される;並びに Xaa25は、GlyおよびArg、並びにこれらの保存的置換体からなる群 から選択される に従って選択される、ヒト野生型BNPと比べてヒトクリアランスレセプター(hNPR−C )に対する結合親和性が低いBNP変異体。 2. Xaa19がArgである、請求項1記載のBNP変異体。 3. Xaa23がPheである、請求項1記載のBNP変異体。 4. Xaa24がTrpである、請求項1記載のBNP変異体。 5. Xaa25がArgである、請求項1記載のBNP変異体。 6. Xaa23が、Gly、Met、PheおよびLeuからなる群から選択 され: Xaa24が、Trp、TyrおよびPheからなる群から選択され;かつ Xaa25が、GlyおよびArgからなる群から選択される、請求項2記載 のBNP変異体。 7. 以下の式I:[式中、 Aは、H、C1−C6アルカノイルおよびThr−Ala−Pro−Arg(S EQ ID NO:30)からなる群から選択され; R1は、欠失しているか、あるいは1ないし10のアミノ酸からなるペプチド 、Gly−Ser−Gly、Val−Gln−Gly−Ser−Gly(SEQ ID NO:31)およびSer−Pro−Lys−Met−Val−Gln− Gly−Ser−Gly(SEQ ID NO:32)からなる群から選択され : Xaa19は、Arg、Ala、Asn、GlyおよびSerからなる群から選 択され: Xaa23は、Gly、Met、Phe、Leu、Nleからなる群から選択さ れ; Xaa24は、Leu、Trp、Tyr、Pheからなる群から選択され; Xaa25は、GlyおよびArgからなる群から選択され; R2は、1ないし6アミノ酸ペプチドおよびLys−Val−Leu−Arg −Arg−His(SEQ ID NO:33)からなる群から選択され;かつ Bは、OR3およびNR34から選択され、ここでR3およびR4はH、C1−C6 アルキル、C6−C12アリールおよびC6−C12アリール−C1−C6アルキルか ら独立に選択される]によって表される、請求項1記載のBNP変異体。 8. 以下の組成: を備える、請求項7記載のBNP変異体。 9. 以下の組成: を備える、請求項7記載のBNP変異体。 10. 以下の組成: を備える、請求項7記載のBNP変異体。 11. 以下の組成: を備える、請求項7記載のBNP変異体。 12. 以下の組成: を備える、請求項7記載のBNP変異体。 13. 無菌の賦形剤および請求項1記載のBNP変異体を含む組成物。 14. 薬学的に有効な量の請求項13記載の組成物を啼乳動物に投与すること を含む、哺乳動物における電解質バランスの疾患を治療する方法。 15. 薬学的に有効な量の請求項13記載の組成物を噛乳動物に投与すること を含む、ナトリウム排泄増加、利尿または血管拡張を誘発する方法。 16. 医療用途のための請求項1ないし12のいずれか一項に記載のBNP変 異体。 17. 哺乳動物における電解質バランスの疾患を処置するための医薬の調製に おける請求項1ないし12のいずれか一項に記載のBNP変異体の使用。 18. 哺乳動物におけるナトリウム排泄増加、利尿または血管拡張を誘発する ための医薬の調製における請求項1ないし12のいずれか一項に記載のBNP変 異体の使用。 19. 請求項1ないし12のいずれか一項に記載のBNP変異体をコードする 単離されたDNA分子。 20. 発現調節配列に実施可能に連結された、請求項19記載の単離されたD NA分子。 21. 発現調節配列がベクターで形質転換された宿主細胞によって認識される 、請求項20記載の単離されたDNA分子を含む発現ベクター。 22. 請求項21記載のベクターで形質転換された宿主細胞。 23. BNP変異体の発現に適した条件下で請求項22記載の宿主細胞を培養 することを含む方法。 24. 請求項23記載の培養の後に、培養培地からBNP変異体を回収するこ とを含む方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07K 14/58 C12N 1/15 C12N 1/15 1/19 1/19 1/21 1/21 5/00 A 5/10 A61K 37/02 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG ,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT ,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA, CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,F I,GB,GE,GH,HU,ID,IL,IS,JP ,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR, LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,M W,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD ,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR, TT,UA,UG,UZ,VN,YU,ZW

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 野生型BNPのアミノ酸残基Xaa19、Xaa23、Xaa24または Xaa25の少なくとも一つアミノ酸残基が、以下の基準: Xaa19は、SerおよびArg、並びにこれらの保存的置換体からなる群 から選択される; Xaa23は、Gly、MetおよびPhe、並びにこれらの保存的置換体か らなる群から選択される; Xaa24は、Trp、TyrおよびPhe、並びにこれらの保存的置換体か らなる群から選択される;並びに Xaa25は、GlyおよびArg、並びにこれらの保存的置換体からなる群 から選択される に従って選択される、野生型BNPと比べてヒトクリアランスレセプター(hA NPC)に対する結合親和性が低いBNP変異体。 2. Xaa19がArgである、請求項1記載のBNP変異体。 3. Xaa23がPheである、請求項1記載のBNP変異体。 4. Xaa24がTrpである、請求項1記載のBNP変異体。 5. Xaa25がArgである、請求項1記載のBNP変異体。 6. Xaa23が、Gly、Met、PheおよびLeuからなる群から選択 され; Xaa24が、Trp、TyrおよびPheからなる群から選択され;かつ Xaa25が、GlyおよびArgからなる群から選択される、請求項2記載 のBNP変異体。 7. 以下の式I:[式中、 Aは、H、C1−C6アルカノイルおよびThr−Ala−Pro−Arg(S EQ ID NO:30)からなる群から選択され; R1は、欠失しているか、あるいは1ないし10のアミノ酸からなるペプチド 、Gly−Ser−Gly、Val−Gln−Gly−Ser−Gly(SEQ ID NO:31)およびSer−Pro−Lys−Met−Val−Gln− Gly−Ser−Gly(SEQ ID NO:32)からなる群から選択され; Xaa19は、Arg、Ala、Asn、GlyおよびSerからなる群から選択 され; Xaa23は、Gly、Met、Phe、Leu、Nleからなる群から選択さ れ; Xaa24は、Trp、Tyr、Pheからなる群から選択され; Xaa25は、GlyおよびArgからなる群から選択され; R2は、1ないし6アミノ酸ペプチドおよびLys−Val−Leu−Arg −Arg−His(SEQ ID NO:33)からなる群から選択され;かつ Bは、OR3およびNR34から選択され、ここでR3およびR4はH、C1−C6 アルキル、C6−C12アリールおよびC6−C12アリール−C1−C6アルキルか ら独立に選択される]によって表される、請求項1記載のBNP変異体。 8. 以下の組成: を備える、請求項7記載のBNP変異体。 9. 以下の組成: を備える、請求項7記載のBNP変異体。 10. 以下の組成: を備える、請求項7記載のBNP変異体。 11. 以下の組成: を備える、請求項7記載のBNP変異体。 12. 以下の組成: を備える、請求項7記載のBNP変異体。 13. 無菌の賦形剤および請求項1記載のBNP変異体を含む組成物。 14. 薬学的に有効な量の請求項13記載の組成物を哺乳動物に投与すること を含む、哺乳動物における電解質バランスの疾患を治療する方法。 15. 薬学的に有効な量の請求項13記載の組成物を哺乳動物に投与すること を含む、ナトリウム排泄増加、利尿または血管拡張を誘発する方法。
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