JP2001502721A - 薬剤標的化システム、その調製方法およびその使用 - Google Patents

薬剤標的化システム、その調製方法およびその使用

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Abstract

(57)【要約】 ナノ粒子を哺乳類の体内または表面の特定の標的に薬剤を配送する手段として用いることができる組成および製造方法を提供する。具体的には、重合プロセス中にデキストラン70,000以外の安定剤を用いることによって、本発明では、先行技術で必要なコーティング材料であると考えられていた表面活性剤をもはや必要としない。これは、製造手順の大きな簡素化である。多くの物質を安定剤として用いることができるが、好適な安定剤は、デキストラン12.000またはポリソルベート85である。本発明では、薬剤は安定化されたナノ粒子に組み込まれるか、または吸着される。次いで、この薬剤/ナノ粒子錯体を経口、注射または吸入などの経路によって生物に投与し、薬剤は、薬理学的作用の所望の部位でその効果を発揮する。新規な医学治療プロセスにおいて、薬剤/ナノ粒子錯体は、好ましくは静脈注射または経口のいずれかよって投与することができる。薬剤が単独で投与されるときは発生しない、または不十分な程度しか発生しない、得られた薬剤作用が、前記ナノ粒子へ結合すると薬剤は哺乳類の体内または表面の特定の標的に到達できるということを示す。本発明の哺乳類の体内または表面の特定の標的へのいかなる薬剤または診断剤を配送する普遍的な手法としての有用性は、薬剤の血液脳関門を超えての意外な輸送を示す実験によって示した。

Description

【発明の詳細な説明】 薬剤標的化システム、その調製方法およびその使用 発明の分野 本発明は、薬剤標的化システムとこのような薬剤標的化システムの製造方法の 両方に関する。本発明はまた、哺乳類の体内の標的、例えば神経システムへの薬 剤、診断薬および他の生理学上効果的な物質を標的に向け配送する有用な方法に 関する。この研究は、神経薬理学上の一般に認識された問題となっている、この ような物質を血液脳関門(bbb)を超えて配送することを含む、薬剤または診断上 有用な作用剤のような生理学上効果的な物質を哺乳類の体内の所望の標的に配送 する能力を高める新技術の探求が動機となって行なわれた。 先行の特許出願(クロイター(Kreuter)ら、米国特許出願第08/203,326号明 細書およびWO95/22963に対応するPCT/EP95/00724)は、薬剤を微少粒子に複合体 化し(組み込むかまたは吸着させる)、それから適切な表面活性剤を材料とする被 膜で囲んだナノ粒子を用いて、血液脳関門を越えて薬剤を配送する新規な方法を 教示している。本発明は、類似の手法である。特に、先行技術の明細書(クロイ ターら、前掲箇所)に示されたのと同じ効果を達成するが、非常に簡素化された 製造方法によって製造することができる微粒球体薬剤標的化システムを今得るこ とができる。本発明は、薬剤標的化システム、改良され簡素化された製造方法お よび医薬界におけるこのような薬剤標的化システムの使用方法を教示する。 本明細書において、ナノ粒子製造は、先行技術(クロイターら、前掲箇所)に おける所望の効果を達成するための要件であると考えられていたナノ粒子薬剤複 合体の表面活性剤でのコーティングを省くことを初めて可能するデキストラン70 .000以外の安定剤を用いる重合に係わっている。したがって、本発明は、従来の 薬剤標的化システムおよびその製造方法に比べて、大いに簡素化された方法およ びナノ粒子の組成物を教示する。このシステムは、いかなる薬剤(本明細書中で の「薬剤」とは、治療および/または診断目的に投与可能ないかなる物質を も含む)でも血液脳関門(bbb)を超えることを可能にし、以下に示す利点のうち 1つ以上を達成することができる。すなわち、薬剤または診断薬の投与量を減ら すこと、通常bbbを超えない薬剤に脳を貫通させること、および脳に到達する薬 剤の相対量を増やすことによって周囲の副作用を減らすことである。 発明の背景 クロイターらによる上記特許出願(クロイターら、米国特許出願08/203,326お よびWO95/22963に対応するPCT/EP95/00724)は、薬剤および診断薬が以下に短縮 して"bbb"とも呼ぶ血液脳関門を越えるのを助けるためにナノ粒子を用い得る方 法を教示している。この先行技術において、ブチルシアノアクリレート(BCA)の ような適切なモノマーを選択し重合してポリ−ブチルシアノアクリレート(PBCA) にする。前記ポリマーは、重合系においてナノ粒子の形態で存在する。前記モノ マーの重合中および重合後、薬剤を加えてそれを前記ナノ粒子に組み込むかまた は、前記ナノ粒子の表面に吸着させる。クロイターらによって、表面活性剤をこ のナノ粒子薬剤複合体に添加(「コーティング」)すると、前記「表面活性剤でコー ティングされた」ナノ粒子が、血液脳関門を越えることができるという意外な観 察がなされた。 これまでの方法に対する前記先行技術方法(および前記プロセスによって得た 先行技術の生成物)の利点は、本質的にいかなる薬剤でも、薬剤の構造を変化さ せる必要なく、ナノ粒子に連結させて脳に運ぶことができるということであった 。したがって、前記前者のクロイターらの発明は、薬剤が血液脳関門を越えるの を助ける第1の普遍的な方法を提供している。 具体例として、哺乳類、特にヒトの患者の神経系を治療するのに用いる薬剤は 、血液脳関門(bbb)を超えることができなければならない。本明細書中で用いる 用語「血液脳関門」(bbb)は、狭い意味、すなわちこの用語が、医薬界での当業 者が通常用いる意味でのbbbを意味し、また血液脊髄関門および血液網膜関門を 意味する。残念ながら、多くの薬剤は、bbbを効率的にまたは全く通過すること なく、脳に直接与えられたときにしか効果を発揮しない。脳血管の内皮細胞、基 底膜および神経膠からなる血液脳関門(bbb)は、脳への物質の輸送を制限するよ う作用する。bbbの構造を内皮または毛細血管関門という2つの成分に分けるこ とがある(バンクス(Banks)、W.A、カスティン(Kastin)、A.J、バレラ(Barrera) 、ペプチドの中枢神経系への配送:ジレンマおよび戦略、製薬研究(Pharm.Res. )8(1991)、1345−1350)。物質のbbb貫通の性質は決定されていないが、シトキ ン、トランスフェリン、エンケファリン、エンドルフィンのような脳機能の調節 剤の多くが、血管から脳へとbbbを通過することができることが知られている(ラ エイッシとオーダス(Raeissi&Audus)1989、ズロコビッチ(Zlokovich)ら、1989,1 990)。しかし、アデノシン、β−エンドルフィン、内因性ペプチドの合成類似体 のような、中枢神経系(CNS)に影響を与えることができる多くの物質(ホフテン(H oughten)ら、1980、レヴィン(Levin)ら1987、サカネ(Kakane)ら1989)ならびに 興奮性および抑制アミノ酸および栄養因子などは、bbbをほとんどまたは全く貫 通しない。現在、bbbを全く貫通しない、またはbbbの貫通が悪い薬剤は、直接の CNS注入でしか与えることができない。したがって、多くの潜在的に効能のある 薬剤は、それらがbbbを通過できないために臨床的有用性がない。 クロイターの教示(クロイター(Kreuter)ら、前掲箇所)は、bbbを超えて薬剤 を配送する新規な方法を提供した。しかし、選択したポリマーからの適切なナノ 粒子の製造は、ナノ粒子/薬剤複合体をトゥイーン(Tween)80(ポリソルベート8 0)のような適切な表面活性剤でコーティングする工程を必要とした。クロイタ ーらの引例(前掲箇所)が教示するように、適切な表面活性剤でナノ粒子をコー ティングすることによってのみ、bbbを薬剤が通過するという所望の効果を達成 した。 これは、薬剤の脳の標的化を達成する重要な革新的工程であるが、製造プロセ スを簡素化し、前記表面活性剤の潜在的有毒効果の可能性を減らす必要性がある 。したがって、ナノ粒子薬剤複合体にコーティングする必要なくナノ粒子を製造 することができる方法を得ることが望まれている。同様に、このような表面活性 剤被膜を備えていないナノ粒子が望まれていた。これらの考察に基づき、表面活 性剤でのナノ粒子/薬剤複合体のコーティング工程を必要としないナノ粒子組成 物の製造方法が重要で長年の必要性であることが、先行技術から明らかである。 したがって、哺乳類の体内および表面の特定部位に薬剤を向けることができる ナノ粒子製造の簡易で潜在的に有毒性が少ない方法が必要とされている。bbbを 通過しない薬剤(「非貫通薬剤」)をbbbを貫通させる方法も必要とされている。 類似の範囲で、通常bbbを通過する薬剤(「貫通薬剤」)の貫通率の向上もまた望 まれている。脳での薬剤の相対量の増加により、全投与量削減が可能になり、し たがって周囲の副作用を減らすことができ、同時に神経系での所望の生物学的活 性を維持できる。 先行技術の欠点を克服するために、本発明の主題は、哺乳類の体内の特定標的 に薬剤を向けることを可能にするための、特に薬剤または診断作用剤のbbbの貫 通を高めるための、広範囲な薬剤担体としての非被覆ナノ粒子の貫通方法であり 、ナノ粒子の製造中にコーティング手順を必要としない方法である。本発明の主 題はまた、このような製造方法によって得る薬剤標的化システム、前記薬剤標的 化システムの使用および本発明の薬剤標的化システムを哺乳動物、特にヒトに配 送する医学治療方法である。 したがって、本発明の目的は、薬剤を哺乳類の体内の標的に向ける標的化を可 能にする薬剤標的化システムであって、前記標的は、哺乳類(たとえばヒト)の 体内、たとえばbbbまたは脳などのいかなる器官または部位であってもよい薬剤 標的化システムを提供することであった。本発明のさらなる目的は、先行技術( たとえばクロイターら、前掲箇所)から知られている薬剤標的化システムの製造 方法より簡単な方法により調製できる薬剤標的化システムを提供することであっ た。本発明のさらなる目的は、たとえば簡単な投与工程により、より便利に哺乳 動物に配送することができ、投与部位から薬理学的効果部位への輸送速度が高く 、かつ高率で所望の標的に向けることができる薬剤標的化システムを提供するこ とであった。 本発明のさらなる目的は、新しい薬剤標的化システムの簡単な製造方法を提供 することであった。詳しくは、現在まで用いられてきたのと同じ機器を用いて実 行できるが、製造方法の工程が少ない簡単な製造方法を提供することであった。 特に、表面活性剤によるナノ粒子薬剤錯体のコーティング工程を省略することが 本発明の目的の1つである。 本発明のさらなる目的は、哺乳類体内または表面の特定標的へ生理学上効果的 な物質を向ける方法を開発することであった。本発明のさらなる目的は、生理学 的または薬理学的効果を生成するか、または診断価値を有する薬剤を適用するた めの神経系に影響を与える薬剤を標的に向ける方法であって、先行技術に付随す る上記の欠点を克服する方法を開発することであった。 本発明のさらなる目的は、非貫通および貫通の悪い薬剤がbbbをより容易に通 過することを可能にするための方法および組成物を提供することであった。 本発明のさらなる目的は、先行技術(クロイターら、米国特許出願第08/203,32 6号明細書)に記載のような被膜を含まない薬剤吸収ナノ粒子の全身注入または経 口適用による神経系の障害の治療のための信頼性が高く容易に用いることができ る方法および組成物を提供することであった。 本発明のこれらおよび他の目的および特徴は、発明の詳細な説明および図面か ら明らかである。 発明の要旨 本発明は、哺乳動物への投与のための薬剤標的化システムであって、 − ポリマー材料から作られるナノ粒子であって、前記ナノ粒子は、前記ポ リマー材料と、前記哺乳動物に配送する1つ以上の生理学上効果的な物質と、哺 乳類の体内または表面の特定部位へ前記生理学上効果的な物質を向けさせる前記 ナノ粒子のための1つ以上の安定剤とを含むナノ粒子と、 − 投与後、前記ナノ粒子を前記哺乳動物内の標的に輸送させる生理学上許 容可能な担体および/または希釈剤とを含む薬剤標的化システムに関する。 本発明はまた、哺乳動物へ1つ以上の生理学上効果的な物質を投与する薬剤標 的化システムの調製方法であって、 − ポリマー材料から作られるナノ粒子を調製する工程であって、前記ナノ 粒子は、前記ポリマー材料と、前記哺乳動物に配送する1つ以上の生理学上効果 的な物質と、啼乳類の体内または表面の特定部位へ前記生理学上効果的な物質を 向けさせる前記ナノ粒子のための1つ以上の安定剤とを含み、ナノ粒子の調製は 、本質的に公知の方法で、前記生理学上効果的な物質の存在下、かつ前記安定 剤の存在下で前記ポリマー材料の1つ以上のモノマーおよび/またはオリゴマー 前駆体を重合することによるナノ粒子を調製する工程と、任意には、 − 投与後、前記ナノ粒子を前記哺乳動物内または表面の標的に輸送させる 媒体に前記ナノ粒子を与える工程とを含む方法に関する。 本発明はさらに、哺乳動物へ1つ以上の生理学上効果的な物質を投与する薬剤 標的化システムの調製方法であって、 − ポリマー材料から作られるナノ粒子を調製する工程であって、前記ナノ 粒子は、前記ポリマー材料と、前記ナノ粒子のための1つ以上の安定剤とを含み 、ナノ粒子の調製は、本質的に公知の方法で、前記安定剤の存在下で前記ボリマ ー材料の1つ以上のモノマーおよび/またはオリゴマー前駆体を重合することに よるナノ粒子を調製する工程と、 − 前記哺乳動物に配送する1つ以上の生理学上効果的な物質を前記ナノ粒 子内におよび/または表面に装填する工程と、任意には、 − 投与後、前記ナノ粒子を前記哺乳動物内または表面の標的に輸送させる 媒体に前記装填したナノ粒子を与える工程とを含む方法に関する。 さらに、本発明は、医療用途の上に定義したような薬剤標的化システムに関す る。 本発明はまた、上記定義および請求項の定義による薬剤標的化システムの、1 つ以上の前記生理学上効果的な物質を哺乳類の体内または表面の特定部位へ向け させる、特に血液脳関門を越えて、より具体的には、血液脳関門を越えて中枢神 経系へ配送させる医薬の調製での使用に関する。 さらに、本発明は、1つ以上の前記生理学上効果的な物質を哺乳類の体内また は表面の特定部位へ向けさせる方法であって、上記定義による薬剤標的化システ ムを哺乳動物に投与することを特徴とする方法に関する。 より詳しくは、本発明は、血液脳関門を超えて薬理学的活性物質を配送する方 法および薬剤をbbbを超えて配送するのに有用な薬剤標的化システムを特徴とし ている。本発明は、表面を表面活性剤でコーティングすることなく、薬剤をナノ 粒子上に吸着またはナノ粒子内に組み入れるという処理により、吸着または組み 入れられた薬剤がbbbを横断することが可能になるという驚くべき発見に基 づいている。ナノ粒子はbbbを超え、ナノ粒子の通過後、薬剤が脱着するという ことが理論付けられているが、薬剤がbbbを横断し、その薬理学的作用を生む限 り、このステップは本発明の必要な部分ではない。本明細書中で用いる「薬理学 的活性」という用語は、薬剤薬理学的活性のみならず、診断的活性をも意味し含 む。 基本的な薬剤標的化システムは、 − 適切な安定剤を用いた重合または分散によるナノ粒子の懸濁液の形成と、 − 生理学上効果的な物質のナノ粒子上およびナノ粒子中への収着/組み入れ を含むプロセスによって作られる。 特に、本発明の方法は、薬剤のような薬理学的活性物質をナノ粒子上またはナ ノ粒子中に装填する工程と、薬理学的活性物質がbbbに到達し超えることができ るように、ナノ粒子(コーティングされていない)を哺乳動物に投与する工程と 、薬理学的活性物質がナノ粒子から放出され、所望の薬理学的効果を達成するこ とを可能にする工程とを含む。ナノ粒子自体がbbbを超えるのか、ナノ粒子から 放出された薬理学的活性物質だけがbbbを超えるのか明らかではない。しかし、 薬理学的効果が達成される限り、正確なメカニズムは重要ではない。 いかなる公知の工程によってもナノ粒子に薬剤を装填することができる。普通 、固体のナノ粒子を用いて、ナノ粒子の表面への薬剤の収着、たとえば薬剤の溶 液に予め形成されたナノ粒子を浸漬することによって装填する。しかし、状況に よっては、薬剤を重合溶液に添加し、ナノ粒子を作るときに薬剤をナノ粒子に組 み込むこともある。先行技術において、デキストランを安定剤としてホリソルベ ート80を表面活性剤として用いていた(クロイターら、前掲箇所)。 本発明の重要で革新的な工程は、ナノ粒子を形成するためのポリマー材料の重 合中にデキストラン70.000以外の安定剤を用いることである。たとえば、ポリソ ルビン酸塩または分子量が70.000より小さなデキストランを用いて、bbbを超え て薬剤を配送するという所望の効果を達成することができる。本発明の好適な実 施例において、デキストラン12.000またはポリソルベート85(トゥイーン85 )を用いている。これらの安定剤は例示にすぎず、所望の効果を達成するために 、他のいかなる安定剤を選択することもでき、上記の2つの安定剤と組み 合わせて用いることもできる。このように、適切な安定剤でナノ粒子を製造する 限り、それらは薬剤標的化システムとして有用である。クロイターら(クロイタ ーら、前掲箇所)により教示されるようなナノ粒子/薬剤錯体を取り巻く追加的 な被膜を塗布する必要性はない。本発明の方法は、生物への適用前の表面活性剤 との混合がもはや要求されないので、製造手順をかなり簡素化し、臨床応用を容 易にする。 薬剤のbbbの通過を可能にする薬剤標的化システムの調製には、予め形成され たナノ粒子と吸着用の薬剤を単に混合するだけで十分である。上記方法によって 得られる組成物の主な利点は、薬剤標的化システムは、bbbを超えて薬剤を輸送 するために用いることができるということである。すなわち、本発明によらなけ ればbbbを超えることができず中枢神経系に到達できない、または所望の薬理学 的または診断的活性を発揮するのに十分な量でbbbを超えることができない薬剤 が、本発明の薬剤標的化システムによって輸送されると、所望の標的に到達する ことができる。 本発明の他の目的、特徴および利点は、以下の本発明の詳細な説明、表、図面 および添付の請求項から当業者には明らかである。 図面の簡単な説明 図面は、正確な縮尺率で書かれたものではない。本発明の様々な実施形態お よび達成される結果を示すために記載されている。参照する図面は以下のとおり である。 図1は、分子構造を示しているナノ粒子の模式図である。図1Aは、薬剤(D) がマトリックスに分散または溶解しているモノリシックナノ粒子(N)を示す。 図1Bは、薬剤が内部に封じ込まれたカプセル型ナノ粒子を示す。図1Cは、薬 剤がナノ粒子の表面上に吸着または吸収されているナノ粒子を示す。これらの3 つの実施例は組み合わせることもでき、これらに限らない。 図2は、ダラルジン(dalargin)(10mg/kg)の静脈注射後のホットプレートテス トが示す鎮痛効果を示す。ダラルジンは、溶液で、またはナノ粒子への収着的結 合後に与えた。注射に続いて異なる時間でデータを集めた。グループ(n=10)は 以下のとおりである。 グループ1:PBS中でのダラルジン溶液(10mg/kg)、 グループ2:ポリソルベート85で安定化された空のナノ粒子(40/mg/kg)の懸 濁液、 グループ3:PBS中のポリソルベート85(1%)、 グループ4:ポリソルベート85で安定化された空のナノ粒子(10mg/kg)に3 時間インキュベートすることによって装填したダラルジン。 図3は、ダラルジン(10mg/kg)の経口適用後のホットプレートテストが示す鎮 痛効果を示す。ダラルジンは、溶液で、またはナノ粒子への収着的結合後に与え た。経口適用に続いて異なる時間でデータを集めた。 図4は、アミトリプチリン(amitryptiline)単独の静脈注射後またはナノ粒子 と組み合わて与えられたときのアミトリプチリンの脳レベルを示す。アミトリプ ティリンは脳ホモゲナートからのHPLC−分析を用いて検査した。 図5は、ダラルジン(10mg/kg)の静脈注射後のホットプレートテストが示す 鎮痛効果を示す。ダラルジンは、溶液で、またはデキストリン12.000で安定化さ れたナノ粒子への収着的結合後に与えた。 発明の詳細な説明 当然のことながら、詳細な説明および具体的な実施例は、本発明の好ましい実 施態様を示すが、例示のみを目的する。なぜなら、本発明の精神および範囲内の 変更および改変は、以下の説明、添付の図面および請求の範囲から当業者に明白 となるからである。 本明細書で用いられる用語「ナノ粒子」は、生物学的適合性を有し、所望の標 的(例えば、脳および/またはbbb)に到達できるように腹膜内または経口投 与によって哺乳類体内に侵入した後、十分な量が実質的に無傷のまま残存するよ うに、使用環境による化学および/または物理的な分解に対して十分な耐性を有 する担体構造を示す.通常、ナノ粒子は、固体のコロイド状粒子である。薬剤ま たは他の関連物質(例えば、核医学または放射線療法における診断の目的で使用 されるもの)は、ナノ粒子内に溶解し、捕捉、カプセル化、および/または吸着 もしくは誘引され得る。 ナノ粒子は、天然または合成ポリマー材料で形成される合成粒子である。粒子 は、1,000nm未満、好ましくは約1から1,000nmの直径を有する。 本発明の薬剤標的化システムでは、ナノ粒子は、好ましくは、ポリアクリレー ト類、ポリメタクリレート類、ポリブチルシアノアクリレート類、ポリアリール アミド類、ポリラクタート類、ポリグリコレート類、ポリ無水物、ポリオルトエ ステル類、ゼラチン、多糖類、アルブミン、ポリスチレン類、ポリビニル類、ポ リアクロレイン、ポリグルタルアルデヒド類、および誘導体からなる群から選択 されるポリマー材料、コポリマー、ならびにその混合物を含む。連続水性相にお いて乳化重合によって生物学的適合性ナノ粒子を製造するのに特に適切なモノマ ー材料は、メチルメタクリレート類、アクリルシアノアクリレート類、ヒドロキ シエチルメタクリレート類、メタクリル酸、エチレングリコールジメタクリレー ト、アクリルアミド、N,N’−ビスメチレンアクリルアミド、および2−ジメ チルアミノエチルメタクリレートを含む。他のナノ粒子は、N,N−L−リシン ジイルテレフタレート、アルキルシアノアクリレート、ポリ乳酸、ポリ乳酸−ポ リグリコール酸−コポリマー類、ポリ無水物、ポリオルトエステル類、ゼラチン 、アルブミン、および脱溶媒和(desolvated)巨大分子または炭水化物から異な る技術によって形成される。さらに、ポリスチレン、ポリ(ビニルピリジン)、ポ リアクロレインおよびポリグルタルアルデヒドなどの非生物学的適合性材料もま た使用され得る。材料および製造方法の概要は公開されている(ジェイ・クロイ ター、(1991年)ナノ粒子の調製および応用、エム・ドンブロウ(編)医学 および薬学におけるマイクロカプセルおよびナノ粒子 CRCプレス、ボカラン トン、フロリダ、125〜14頁(J.Kreuter,(1991)Nanoparticles-preparatio n and applications.In:M.Donbrow(Ed.)Microcapsules and nanoparticles in m edicine and pharmacy .CRC Press,Boca Ranton,Florida,pp.125-14)参照)。重 合/ナノ粒子生成工程においてモノマーおよび/またはオリゴマー前駆体から形 成されるポリマー材料自体は従来技術から公知であり、また、ポリマー材料の分 子量および分子量分布については、ナノ粒子の製造分野における当業者が通常の 技術に従って適切に選択し得る。この点については、ク ロイターら(上記引用)および本明細書で援用している参考文献を参照されたい。 本発明の薬剤標的化システムのナノ粒子は、吸着、吸収もしくは導入される形 態で、哺乳類体内または哺乳類体上にある標的に配送される1つの生理学上効果 的な物質または1つより多く(例えば、2つ以上)の生理学上効果的な物質のい ずれかを含み得る。本明細書および請求の範囲で用いられる用語「吸着される」 は、生理学上効果的な物質がナノ粒子の外面に吸着力によって吸着されることを 意味する。本明細書および請求の範囲で用いられる用語「吸収される」および「 導入される」は、同様に、生理学上効果的な1つまたは複数の物質が、ナノ粒子 の内容量に含まれることを意味する。このような物質は、任意の適切な方法でナ ノ粒子に吸収または導入されてもよかったが、現在のところ、その方法は本発明 の結果からは決定的なものではないと見なされる。適切な方法は、ナノ粒子殻の 形成工程前もしくは形成工程中の重合プロセスにおいて生理学上効果的な物質を 導入すること、またはナノ粒子殻の最終形成後にナノ粒子殻を通して移すことに よってこのような物質を吸収させること、またはこれらの両方法であり得る。 本明細書および請求の範囲において用いられる用語「生理学上効果的な物質」 は、ここでは最も広い意味に定義される。すなわち、哺乳類に投与されたときに 生理学的な効果を有し得る任意の天然または合成物質を含むものとして定義され る。特に、人間、獣医動物および農家の動物を含む定温動物に対して本発明に従 って適切に用いられ得る生理学上効果的な物質(薬剤など)には、哺乳類体内ま たは哺乳類体上の所望の標的(例えば、哺乳類体内で見出される腫瘍組織を含む 神経系内)において影響を与える、作用するまたは明視化されるすべての物質が 含まれる。 用語「薬理学的に活性な物質」または「薬剤」もまた本明細書においてときど き用いられるが、これは、同様の意味をもつものとして意図され、本明細書で用 いられる用語「生理学上効果的な物質」を限定するものではない。本発明の好ま しい実施態様では、前記の哺乳類に配送される生理学上効果的な物質は、治療薬 および診断薬を含む。本発明によると、薬剤標的化システムは、1つの薬剤を含 んでいてもよく、または薬剤が同じナノ粒子および/または薬剤標的化システム で互いに生物学的適合性を有し、互いに対抗するように方向づけられない生理学 的効果を示すもの(例えば、作用薬および拮抗薬)であれば、1つより多くの薬 剤(例えば、2つ以上の薬剤)を含んでいてもよい。さらに好ましい実施態様で は、1つより多くの薬剤が存在すると、薬剤は相乗効果を示す。本発明の薬剤標 的化システムのさらに好ましい実施態様では、生理学上効果的な物質は、中枢神 経活性を有するが、変性および/または担体がない場合には血液脳関門を通過す ることができない物質を含む。限定はされないが、特に本発明は、神経系に影響 を与える疾患を治療するための任意の作用物を配送するために応用され得る。 生理学上効果的な物質または薬剤の具体的な例としては、当然のことながら本 発明を限定しないが、シナプシス部位および神経効果器接合部位で作用する薬剤 、全身および局部鎮痛剤、催眠薬および鎮静剤、抑鬱および精神分裂症などの精 神疾患を治療するための薬剤、鎮痙薬および抗痙攣薬、パーキンソン病、ハンチ ングトン病、老化およびアルツハイマー病を治療するための薬剤、興奮性アミノ 酸拮抗薬、神経栄養因子および神経再生剤、栄養因子、CNS外傷または発作を 治療することを目的とした薬剤、嗜癖および薬物乱用を治療するための薬剤、オ ータコイドおよび抗炎症薬剤、寄生虫感染および細菌によって引き起こされる疾 病のための化学療法剤、免疫抑制薬および抗癌剤、ホルモン剤およびホルモン拮 抗薬、重金属および重金属拮抗薬、非金属有毒剤のための拮抗薬、癌を治療する ための細胞増殖抑制剤、核医学において用いられる診断物質、免疫活性および免 疫反応性剤、神経伝達物質およびそれらの各受容体作用薬および受容体拮抗薬、 それらの各前駆体および代謝産物、輸送体阻害剤、抗生物質、痙攣止め薬、抗ヒ スタミン薬、制嘔吐剤、弛緩薬、刺激薬、センスおよびアンチセンスオリゴヌク レオチド類、大脳拡張薬、向精神薬、抗躁病薬、血管拡張剤および筋収縮剤、血 圧降下薬、偏頭痛を治療するための薬剤、睡眠薬、高血糖および低血糖剤、ミネ ラルおよび栄養剤、抗肥満剤、同化促進剤、抗喘息剤、およびその混合物からな る群から選択される治療薬が挙げられる。 これらの物資は、ジルマンら(1990年)「グッドマンおよびジルマン − 療法の薬理学基礎」、パーガモンプレス、ニューヨーク(Gilman et al.(1990)“ Goodman and Gilman's−The Pharmacological Basis of Therapeutics”,Perga mon Press,New York)に記載され、以下の作用物を含む。 アセチルコリンおよび合成コリンエステル類、天然に発生するコリン様作用ア ルカロイド類およびその合成コンジナー、抗コリンエステラーゼ剤、神経節興奮 薬、アトロピン、スコポラミン、および関連の抗ムスカリン様作用薬、エピネフ リン、ノルエピネフリン、およびドーパミンなどのカテコールアミン類および交 感神経興奮剤、アドレナリン作用薬、アドレナリン受容体拮抗薬、GABA、グ リシン、グルタメート、アセチルコリン、ドーパミン、5−セロトニンおよびヒ スタミンなどの神経伝達物質、神経刺激性ペプチド類、オピオイド鎮痛薬および 拮抗薬などの鎮痛薬および麻酔薬、ベンゾジアゼピン、バルビツール、抗ヒスタ ミン薬、フェノチアジンおよびブチルフェノン類などの前麻酔薬および麻酔薬物 、制吐剤、アトロピン、スコポラミンまたはグリコピロレートなどの抗コリン作 用薬、コカイン、クロラール誘導体、エトクロルビノール、グルテチミド、メチ プリロン、メプロバメート、パラアルデヒド、ジスルフィラム、モルヒネ、フェ ンタニールおよびナロキソン、中枢作用鎮咳薬、フェノチアジン類、チオキサン テン類および他の複素環式化合物(例えば、ハルペリオドール(halperiodol)) などの精神薬剤、デシミプラミン(desimipramine)およびイミプラミンなどの 三環抗鬱薬、非定型性抗鬱剤(例えば、フルオキセチンおよびトラゾドン)、イソ カルボキサジドなどのモノアミンオキシダーゼ阻害剤、リチウム塩、クロロジア ゼポキシド(chlordiazepoxyd)およびジアザパン(diazapam)などの不安緩解 剤、ヒダントイン、痙攣抑制バルビツール、イミノスチルベン類(カルバマゼピ ンなど)、スクシンイミド、バルプロ酸、オキサゾリジン−ジオン類およびベン ゾジアゼピン類を含む鎮痙薬、L−DOPA/カルビドバ、アボモルヒネ、アマ ンタジン、エルゴリン類、セレゲリン(selegeline)ロピノロール(ropinorole) 、メシル酸ブロモクリプチンおよび抗コリン作用薬などの抗パーキンソン薬、バ クロフェン、ジアゼピンおよびダントロレンなどの抗痙攣剤、興奮性アミノ酸拮 抗剤などの神経保護剤(例えば、NMDAまたはAMPA拮抗薬、神経栄養因子 および脳由来の神経栄養因子、毛様体神経栄養因子、または神経成長因子)、ニ ューロトロフィン3(neurotrophine)(NT3)、NT4およびNT5、ガング リオシド、神経再生剤、オピオイド拮抗薬および抗抑制薬(anti-depressant) を 含む嗜癖および薬物乱用を治療するための薬剤、ヒスタミン、ブラジキニン、カ リジン、およびそれらの各作用薬および拮抗薬などのオータコイドおよび抗炎症 薬、FK506などの免疫抑制剤、寄生虫感染および細菌疾病のための化学療法 薬、アルキル化剤(例えば、ニトロソ尿素)および代謝拮抗物質を含む抗癌剤、 ナイトロジェンマスタード、エチレンイミン類およびメチルメラミン類、アルキ ルスホネート類、葉酸類似体、ピリミジン類似体、プリン類似体、ビンカアルカ ロイド、抗生物質、フェニルブタゾン、インドメタシン、ナプロクサン、イブプ ロフェン、フルルビプロフェン、ジクロフェナク、デクサメタゾーン、プレドニ ゾンおよびプレドニソロンなどの抗炎症剤、ソロクチヂルム(soloctidilum)、ビ ンカミン、ナフチドロフリルオキサレート(naftidrofuryl oxalate)、コデルゴ クリンメシレート(codergocrine mesylate)、シクランデレート、パパベリン、 ニコチン酸、ステアリン酸エリスロマイシンなどの抗感染剤およびセファレキシ ンなどの大脳拡張剤。 上記で説明したように、用語「薬剤」はまた診断薬も含む。最も広い意味で、 本発明の薬剤標的化システムに含まれるのに適した診断薬は、哺乳類体において 疾病を認識または識別するのに用いられる作用物である。好ましい実施態様では 、本発明の薬剤標的化システムは、核医学および放射線療法における診断に有用 な診断薬を含む。 本発明による薬剤標的化システムのナノ粒子の重要な成分は安定剤である。好 ましい実施態様では、1つの安定剤しか用いられない。この場合、哺乳類体内ま たは哺乳類体上の特定の部位への生理学上効果的な物質または薬剤の方向づけは 、理想的な方法で成し遂げら得る。例えば、薬剤は、非常に効果的な方法で血液 脳関門(bbb)まで配送され、通過させられる。このため、この部位での効力 を発揮する効果的な物質の量はかなり引き上げられ、哺乳類に投与される投与量 はそれに応じて減少し得る。しかし、1つより多く(例えば、2つ以上)の安定 剤を用いることも可能である。 基本的に、本発明の目的を達成させるための各安定剤は、本発明の薬剤標的化 システムに導入されるのに適している。しかし、本発明を従来技術のクライナー ら(上記引用)と区別するには、デキストラン70.000以外の安定剤が用い られなければならないことが見出された。 本発明の好ましい実施態様では、本発明の薬剤標的化システムの一部である前 記ナノ粒子の安定剤は、前記生理学上効果的な物質を含むナノ粒子が前記哺乳類 の血液脳関門を通過することを可能にする安定剤、および前記ナノ粒子から前記 生理学上効果的な物質を放出させ、前記ナノ粒子から分離した前記生理学上効果 的な物質が血液脳関門を通過することを可能にする安定剤からなる群から選択さ れる。 さらに好ましい実施態様では、前記安定剤は、前記生理学上効果的な物質を改 変せずに血液脳関門を通過させるものである。 本発明による特に有利な薬剤標的化システムはナノ粒子を含む。ここで、前記 安定剤は、ポリソルベート85、デキストラン12.000、多官能アルコール 類のカルボン酸エステル類、ポリソルベート類、ポロキサマー類、ポロキサミン 類、アルコキシル化エーテル類、アルコキシル化エステル類、アルコキシル化モ ノ、ジおよびトリグリセリド類、アルコキシル化フェノール類およびジフェノー ルボン酸の金属塩、アルコール硫酸塩(alcohol sulfates)の金属塩およびスル ホスクシネート類の金属塩、ならびに2つ以上の前記物質の混合物からなる群か ら選択される物質を含む。例えば、前記安定剤は、ポリソルベート85、ポリソ ルベート81、デキストラン12.000、カルボン酸エステル類、および好ま しくは、グリセロールおよびソルビトールの脂肪酸エステル類、さらに好ましく は、グリセロールモノステアレート、ソルビタンモノステアレートおよびソルビ エーテル類、エトキシ化エステル類、エトキシ化トリグリセリド類、エトキシ化 フェノール類およびジフェノール類、脂肪酸の金属塩および脂肪アルコール硫酸 塩(fatty alcohol sulfates)の金属塩、好ましくは、脂肪酸および脂肪アルコ ール硫酸塩のナトリウム塩、さらに好ましくは、ステアリン酸ナトリウムおよび ラウリル硫酸ナトリウム、ならびに2つ以上の前記物質の混合物からなる群から 選択される物質を含む。 本発明の実施では、薬剤標的化システムが特に良好な結果をもたらすことが分 かった。ここで、ナノ粒子の前記安定剤は、ポリソルベート85またはデキスト ラン12.000、およびその混合物、ならびに前記安定剤と上記の他の安定剤 との混合物からなる群から選択される物質を含む。このような薬剤標的化システ ムを用いると、生理学上効果的な物質を哺乳類体内または哺乳類体上の特定の部 位に向ける工程が非常に良好に成し遂げられ得る。特に薬剤を血液脳関門に向け 、前記薬剤を前記bbbにわたって浸透させる工程では、脳の中枢神経系におい て比較的高い効果的な量の前記薬剤が作用することが見出された。従って、bb bにわたる前記薬剤の通過の効能が引き上げられ得る一方、薬剤が装填されたナ ノ粒子の形態の薬剤標的化システムの量は、ナノ粒子が、必要に応じて他の安定 剤と混合してポリソルベート85および/またはデキストラン12.000を安 定剤として含んでいる場合、特に減少し得る。 他の成分として、本発明の薬剤標的化システムは、前記哺乳類内の標的に投与 後の前記ナノ粒子を運ぶことを可能にする生理学上受容可能な担体および/また は希釈物を含む。好ましくは、前記担体および/または希釈物は、水、塩を含む 生理学上受容可能な水溶液、および/または哺乳類への投与に受容可能な任意の 他の溶液からなる群から選択される。このような担体および希釈物は、当業者に 周知であり、蒸留水、脱イオン化水、純水または超純水、食塩水、リン酸緩衝生 理食塩水(PBS)、薬剤標的化システムの他の成分と生物学的適合性を有する通 常の緩衝液を含む溶液等を含む。 一般に、ナノ粒子は、連続水相における乳化重合、連続有機相における乳化重 合、界面重合、溶媒析出、溶媒蒸発、有機ポリマー溶液の溶解(dissolvation)、 エマルジョンにおける水溶性ポリマーの架橋、巨大分子の溶解、および炭水化物 架橋を含む従来の方法で製造され得る。これらの製造方法は、上記の広範囲なポ リマー材料を用いて成し遂げられ得る。 ナノ粒子を安定させるのに適した典型的な材料は、上記の物質の群から選択さ れる。モノマーおよび/またはポリマー、溶媒、乳化剤、安定剤および他の補助 物質の選択は、製造されている特定のナノ粒子に応じてなされ、当業者によつて 制限および困難なしになされ得る。 薬剤とポリマーとの比は、広い範囲で変化し得る。好ましくは、1:100か ら1:1の範囲である。また、溶媒または乳化剤の除去は、公知の多数の異なる 方法で成し遂げられ得るため、ここで繰り返す必要はない。 本プロセスの好ましい実施態様では、重合工程中(すなわち、ナノ粒子が形成 されるとき)に、ポリマー材料は、ポリアクリレート類、ポリメタクリレート類 、ポリブチルシアノアクリレート類、ポリアリールアミド類、ポリラクタート類 、ポリグリコレート類、ポリ無水物、ポリオルトエステル類、ゼラチン、多糖類 、アルブミン、ポリスチレン類、ポリビニル類、ポリアクロレイン、ポリグルタ ルアルデヒド類および誘導体、コポリマー、ならびにその混合物からなる群から 選択されるもので形成される。 より有利で好ましいのは、装填工程が、前記ナノ粒子を前記生理学上効果的な 物質の溶液と混合し、有効な量の前記生理学上効果的な物質が前記ナノ粒子に吸 着および/または吸収されることを可能にすることを含むナノ粒子の製造プロセ スである。 上記ですでに指摘したように、ナノ粒子に適切な安定剤を選択する工程は重要 である。従って、当業者は、本発明により、クロイターら(上記引用)とは対照 的に、デキストラン70.000以外の安定剤を注意深く選択する。好ましくは 、前記ナノ粒子に対する安定剤として、前記生理学上効果的な物質を含む前記ナ ノ粒子が前記哺乳類の血液脳関門を通過することを可能にする安定剤および前記 ナノ粒子からの前記生理学上効果的な物質の放出を可能にし、前記ナノ粒子から 分離した前記生理学上効果的な物質が血液脳関門を通過することを可能にする安 定剤からなる群から選択される1つまたはそれ以上の物質が用いられる。 本発明の同様に好ましい実施態様は、安定剤として、前記生理学上効果的な物 質が化学的に改変されずに血液脳関門を通過することを可能にする1つまたはそ れ以上の物質が用いられるプロセスである。 本発明の例示的な方法では、前記安定剤ととして、ポリソルベート85、デキ ストラン12.000、多官能アルコール類のカルボン酸エステル類、ポリソル ベート類、ポロキサマー類、ポロキサミン類、アルコキシル化エーテル類、アル コキシル化エステル類、アルコキシル化モノ、ジおよびトリグリセリド類、アルーズの物質、カルボン酸の金属塩、アルコール硫酸塩の金属塩およびスルホスク シネート類の金属塩、ならびに2つ以上の前記物質の混合物からなる群から選択 される物質からなる1つまたはそれ以上の物質が用いられる。 特に好ましいのは、前記安定剤として、ポリソルベート85、ポリソルベート 81、デキストラン12.000、カルボン酸エステル類、および好ましくは、 グリセロールおよびソルビトールの脂肪酸エステル類、さらに好ましくは、グリ セロールモノステアレート、ソルビタンモノステアレートおよびソルビタンモノ 類、エトキシ化エステル類、エトキシ化トリグリセリド類、エトキシ化フェノー ル類およびジフェノール類、脂肪酸の金属塩および脂肪アルコール硫酸塩の金属 塩、好ましくは、脂肪酸および脂肪アルコール硫酸塩のナトリウム塩、さらに好 ましくは、ステアリン酸ナトリウムおよびウリル硫酸ナトリウム、ならびに2つ 以上の前記物質の混合物からなる群から選択される1つまたはそれ以上の物質が 用いられる方法である。 前記安定剤として、ポリソルベート85およびデキストラン12.000、な らびにその混合物、ならびに前記安定剤と他の安定剤との混合物からなる群から 選択される1つまたはそれ以上の物質が用いられる場合、簡単なプロセスおよび 非常に適切なナノ粒子に関する特に良好な結果が得られる。 本プロセス中に、多数の治療薬および/または診断薬がナノ粒子に導入または 吸着され得ることが示され得る。従って、前記生理学上効果的な物質として、治 療薬および診断薬からなる群から選択される1つまたはそれ以上の物質が用いら れる方法が特に好ましい。前記生理学上効果的な物質として、中枢神経系活性を 有するが、改変または担体なしでは血液脳関門を通過できない1つの物質または 複数の物質が用いられる方法がさらに特に好ましい。 現在、薬剤標的化システムを製造する方法として、得られる良好な結果を考慮 すると好ましいものがある。これらの方法では、治療薬として、シナプシス部位 および神経効果器接合部位で作用する薬剤、全身および局部鎮痛剤、催眠薬およ び鎮静剤、抑鬱および精神分裂症などの精神疾患を治療するための薬剤、鎮痙薬 および抗痙攣薬、パーキンソン病、ハンチングトン病、老化およびアルツハイマ ー病を治療するための薬剤、興奮性アミノ酸拮抗薬、神経栄養因子および神経再 生剤、栄養因子、CNS外傷または発作を治療することを目的とした薬剤、嗜癖 および薬物乱用を治療するための薬剤、オータコイドおよび抗炎症薬剤、寄生虫 感染および細菌によって引き起こされる疾病のための化学療法剤、免疫抑制薬お よび抗癌剤、ホルモン剤およびホルモン拮抗薬、重金属および重金属拮抗薬、非 金属有毒剤のための拮抗薬、癌を治療するための細胞増殖抑制剤、核医学におい て用いられる診断物質、免疫活性および免疫反応性剤、神経伝達物質およびそれ らの各受容体作用薬および受容体拮抗薬、それらの各前駆体および代謝産物、輸 送体阻害剤、抗生物質、痙攣止め薬、抗ヒスタミン薬、制嘔吐剤、弛緩薬、刺激 薬、センスおよびアンチセンスオリゴヌクレオチド類、大脳拡張薬、向精神薬、 抗躁病薬、血管拡張剤および筋収縮剤、血圧降下薬、偏頭痛を治療するための薬 剤、睡眠薬、高血糖および低血糖剤、ミネラルおよび栄養剤、抗肥満剤、抗喘息 剤、およびその混合物からなる群から選択される1つの物質または複数の物質が 用いられる。しかし、これらの治療物質は、例示のみとみなされ、本発明を限定 するのもではない。 同様に、治療に有用な作用物を用いる方法の非限定実施例では、前記治療薬と して、核医学および放射線療法における診断で有用な診断薬からなる群から選択 される1つの物質または複数の物質が用いられる。 薬剤標的化システムを製造するための本発明の方法では、生理学上効果的な物 質が装填され、前記ナノ粒子が哺乳類に投与された後、ナノ粒子を哺乳類体内ま たは哺乳類体上の標的まで運ぶことを可能にする媒体内で適切な安定剤で安定化 されたナノ粒子を提供することが通常であるが、必ずしも必要ではない。この媒 体は、一般に、所望の目的が成し遂げられ、所望の標的に向けられ、この標的に 生理学上効果的な作用物を運び、所望の薬理学的効果をもたらすナノ粒子の能力 に影響を与えないすべての媒体であり得る。特に、媒体は、治療薬または診断薬 の薬理学的効能および哺乳類体内または哺乳類体上の所望の標的にナノ粒子を向 ける安定剤の能力を損なってはならない。薬剤標的化システムを製造するための 方法の好ましい実施態様では、投与後の前記ナノ粒子を前記哺乳類内の標的に運 ぶことを可能にする前記媒体は、水、塩を含む生理学上受容可能な水溶液、およ び/または緩衝液、ならびに哺乳類への投与に受容可能な任意の他の溶液からな る群から選択されることが見出された。 本発明によると、ナノ粒子は、特定の所望の標的(例えば、bbb)に薬剤ま たは診断薬を運ぶ(または配送)ことができ、治療的および/または診断的に有 用な物質をbbbにわたって浸透させるのに貢献するのは明らかである。現在、 推測はなされるが、前記物質のbbbにわたる浸透の明確な機構を従来の概念に よって示すことは不可能である。しかし、何ら理論によって束縛されるものでは ない。 バンクス(Banks)ら(1991年)は、脳へのペプチドの運搬のある機構を 示唆しているが、これはまた、ナノ粒子またはナノ粒子によって運ばれる材料に も適用され得る。運搬は、無傷の分子またはその代謝産物としての不飽和および 飽和手段によって成し遂げられ得る。bbbの通過度は、主に、分子の脂質溶解 性に依存する(バンクス、W.A.カスチン、A.J.ペプチド類および血液脳 関門:浸透性のプレディクターとしての脂肪親和性、脳研究報告15、287〜 292、1985年(Banks,W.A.,Kastin,A.J.,Peptides and blood-brain-barri er:Lipophilicity as a predictor of permeability”Brain Res.Bull.15,287-2 92,1985)。脳への進入に影響を与え得る他の因子は、分子量、電荷、血清におけ るタンパク質結合度である。ただし、これらは脂質親和性ほど重要な役割を果た していないようである(バンクスら、1991年)。バンクスによって示唆される 運搬機構は、met−エンケファリンなどの限定された数の構造的に関連したペ プチド類および少数の他の密接に関連したペプチド類の運搬に限定されているよ うである。これらは、b−エンドルフィン類およびキョトルフィン類には適用さ れない。飽和運搬レートは、ロイシンおよびアルミニウムなどの特定の物質を含 む様々な因子によって調節される(バンクスおよびカスチン、1990年)。ナノ 粒子の運搬機構がペプチドの運搬と同様であるかどうかは現在知られていない。 生理学上効果的な物質でコーティングされないナノ粒子のCNSへの運搬を示し たのは本発明が始めてなので、現在さらなる情報は得られない。 上記で説明した薬剤標的化システムは新規のシステムである。上記ですでに述 べたように、薬剤標的化システムは医学分野で有利に用いられ得る。特定の使用 分野は、生理学上効果的な物質を哺乳類体内または哺乳類体上の標的に向ける使 用である。 好ましくは、新規の薬剤標的化システムは、1つまたはそれ以上の生理学上効 果的な物質を哺乳類体内または哺乳類体上の特定の部位に向けさせる薬剤の調製 において用いられる。 本発明を成し遂げる結果となった研究中に、本薬剤標的化システムの1つの特 定使用分野は、1つまたはそれ以上の生理学上効果的な物質を哺乳類の血液脳関 門をわたって配送させる薬剤の調製における使用であることが見出された。薬剤 標的化システムのこのような使用は、現在までこのように効果的に成し遂げられ 得なかった哺乳類の中枢神経系における薬理学的効果の達成に貢献し得る。本発 明の特に好ましい実施態様では、本薬剤標的化システムの使用は、従来では血液 脳関門を通過しなかった1つまたはそれ以上の生理学上効果的な物質の作用によ って哺乳類の中枢神経系において薬理学的効果を成し遂げる薬剤の調製において 可能であった。同様に好ましいのは、従来では薬理学的に効果的でないまたは十 分に効果的でない量で血液脳関門を通過していた1つまたはそれ以上の薬理学的 に効果的な物質の作用によって哺乳類の中枢神経系における薬理学的効果を成し 遂げる薬剤の調製における本薬剤標的化システムの使用である。 薬剤標的化システムが上記で概説したように用いられる場合、経口、静脈内、 皮下、筋肉内、鼻腔内、肺または直腸投与に適した薬剤の調製がもたらされる。 薬剤標的化システムの実用的な取り扱いにおける大きな利点を考慮すると、経口 または静脈内投与の投与経路が最も好ましい。生理学上効果的な物質は、所望の 標的に効率的に向けられ、例えば、容易にbbbをわたって通過し、生理学上効 果的な物質の周囲への副作用を減少させ、薬理学的な作用部位に到達するこのよ うな物質の相対的な量をかなり引き上げ、哺乳類に投与される薬剤または診断薬 の量の減少に貢献し得る。新規な薬剤標的化システムが人間に投与するための薬 剤の調製に用いられるのが特に好ましい。 本発明はまた、1つまたはそれ以上の生理学上効果的な物質を哺乳類体内また は哺乳類体上の特定の標的に方向づける方法に関し、上記の定義による薬剤標的 化システムは哺乳類に投与される。 前記薬剤標的化システムの投与は、前記薬剤標的化システムが前記哺乳類の血 液流に入り、それによってbbbまで運搬されることを成し遂げるために、一般 に任意の所望の様式で実施されるかまたは任意の所望の経路で実施され得る。現 在、投与は、好ましくは、経口、静脈内、皮下、筋肉内、鼻腔内、肺または直腸 経路、より好ましくは経口または静脈内経路で実施される。前記薬剤標的化シス テムを哺乳類体内または哺乳類体上の作用部位に運搬する効率的な方法を考慮す ると、後者の経路が特に好ましい。 1つまたはそれ以上の生理学上効果的な物質を哺乳類体内または哺乳類体上の 特定の標的に方向づける方法の最も好ましい実施態様では、1つまたはそれ以上 の生理学上効果的な物質の血液脳関門への通過は、前記薬剤標的化システムを前 記哺乳類に向け、前記生理学上効果的な物質の生理学上効果的な量が血液脳関門 を通過するまで十分な時間を経過させることによって実施される。このように、 生理学上効果的な物質は、所望の標的に効率的に向けられ、例えば、容易にbb bをわたって通過し、生理学上効果的な物質の周囲への副作用を減少させ、薬理 学的な作用部位に到達するこのような物質の相対的な量をかなり引き上げ、哺乳 類に投与される薬剤または診断薬の量の減少に貢献し得る。前記薬剤標的化シス テムを上記で参照した投与経路の1つで人間に投与することによって、新規の薬 剤標的化システムを人間の体内または表面上の特定の標的にむける本発明の方法 が特に好ましい。 本発明を以下の非限定実施例によってさらに説明する。 実施例1 1つの好ましい実施態様では、ナノ粒子を以下の一般式で表されるポリアルキ ルシアノアクリレート(以下、「ポリブチルシアノアクリレート」とも呼ぶ)か ら形成する。本発明の本実施例では、安定剤としてポリソルベート85(0.01NのHC ソルベート85は、ドイチェ ICI GmbH、ドイツで製造されるポリオキ シエチレン(20)ソルビタントリオレエートであり、製造業者によって提供さ れる情報によると、ソルビトール1分子あたり(平均)20モルのエチレンオキ サイドで共重合された、ソルビトールおよびその無水物の部分エステルとオレイ ン酸との混合物である)を含む酸性重合媒体を用いて調製した。インビトロ研究 では、1%のナノ粒子懸濁液を得る量で添加されたブチルシアノアクリレートを 用いた。混合物を600rpmで4時間磁気攪拌器で攪拌しながらかき混ぜ、ナ ノ粒子を形成した。得られた懸濁液を0.1Nの水酸化ナトリウム溶液で中和し 、焼結ガラスフィルタ(孔のサイズ:16から40μm)を通して濾過し、遠心 分離で洗浄し、4%のマンニトールを添加し、凍結乾燥後のナノ粒子の再分散性 を引き上げた。粒子サイズは、オートサイザ(autoSizer)Lo−C(マルバー ン インスツルメント、英国(Malvern Instruments Ltd.UK)を用いてフォトン 相関スペクトルスコピーで決定した。300nmの平均直径が観察された。次に ナノ粒子の懸濁液を凍結乾燥させた。 実施例2 デキストランシリーズの物質が安定剤の機能を果たすために有用であるかどう かを評価するために、デキストランシリーズの低分子量メンバー(デキストラン 70.000よりも低い分子量を有する)についても評価した。このように、ナ ノ粒子製造の他の実施態様では、安定剤(0.01NのHCl中1%)としてデ キストラン12.000を用いた(シグマ、ドイツから得られるデキストラン1 2.000:製造業者の情報によると、この製造物は、1モル当たり12,00 0gの平均分子量を有する多糖類であり、リゥコノストック‐メゼンテロイデス 株B512によって製造された)。インビトロ研究では、ブチルシアノアクリレ ートをナノ粒子重合のためのモノマーとして用いた。モノマーを添加して1% のナノ粒子懸濁液を得た。 再び、混合物を磁気攪拌器を用いて600rpmで4時間攪拌しながらかき混 ぜ、ナノ粒子を形成した。得られた懸濁液を0.1Nの水酸化ナトリウム溶液で 中和し、焼結ガラスフィルタ(孔のサイズ:16から40μm)を通して濾過し 、遠心分離で洗浄し、4%のマンニトールを添加し、凍結乾燥後のナノ粒子の再 分散性を引き上げた。粒子サイズは、上記のように決定した。 これらの実施例はナノ粒子を製造するための有用な方法を示しているが、これ らは、特定の製造パラメータを限定するものとして見なされてはならない。唯一 の限定は、デキストラン70.000以外の安定剤が有用であることである。 図1は、ナノ粒子がいかに製造され、どのような薬剤がそこに分散され得るか を示す様々な代替物である。 実施例3 1.このアプローチの薬理学的有用性をテストするために、実施例1および2の ナノ粒子を、全身投与されるとbbbを通過しない薬剤(ロイエンケファリン類 似体ダラルジン(dalargin))で吸着した。ダラルジンは、脳に直接注射されると 非常に強力な鎮痛薬であるが、抹消部に投与されると効果がない。 ダラルジンを、ポリソルベート85で安定化したポリ(ブチルシアノアクリレ ート)ナノ粒子に吸着させた。ダラルジンの溶媒としてのPBS中で、前記ナノ 粒子(約300nmの平均粒径を有する固体ナノ球体)を1mg/mlのPBS の前記溶媒中に前記鎮痛薬化合物を含む前記ダラルジン溶液において3時間攪拌 することによって、吸着工程を実施した。 この後、調製物を10.0mg/kgのダラルジン投与量でマウスに静脈注射 した。純水なダラルジン溶液を含み、ナノ粒子を含まない(empty nanoparticles )様々な調製物を対照とした。 活性閾値をホットプレートテストで測定した。ダラルジンは、10.0mg/ kgの投与量までのリン酸緩衝液(PBS)に溶解すると、静脈注射後にはなん ら鎮痛効果を示さなかった(図2)。事実、ポリソルベート85で安定化したナノ 粒子に吸着したダラルジンのみが鎮痛活性を有し、これは統計学的に有意であっ た。 図2はこの結果を示す。対照群(ナノ粒子を含まず、ダラルジンのみ)のいず れも、本発明に従わない比較の前記薬剤標的化システムを受けたマウスにおいて なんら鎮痛効果を示さなかった。 2.ダラルジンを装填したボリソルベート85ナノ粒子の経口による適用によっ て、ホットプレートテスト上での鎮痛効果が向上した(図3)。経口による応用の 後、無痛覚を30、45、60、90、120および150分で決定した。 3.同様に、実施例1に従って調製したアミトリプチリンを装填したポリソルベ ート85ナノ粒子を注射した後、アミトリプチリンの脳レベルを決定した。図4 に示すように、薬剤がポリソルベート85で安定化されたナノ粒子に吸着される と、脳におけるアミトリプチリンの濃度が高くなることが示され得る。 4.他の安定剤を用いて所望の効果を成し遂げることができるかどうかをテスト するために、安定剤が低分子サイズのデキストラン12.000であるナノ粒子 を調べた。デキストラン12.000で安定化した実施例2のナノ粒子をダルア ルジンで装填し、マウスに静脈注射した後ホットプレートテストにおいて鎮痛効 果を決定した。 これらのダラルジンを装填したナノ粒子もまた界面活性剤のコーティングが適 用されていなくても有効であることが示され得る(図5)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG ,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT ,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA, CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,F I,GB,GE,GH,HU,IL,IS,JP,KE ,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS, LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,M X,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE ,SG,SI,SK,TJ,TM,TR,TT,UA, UG,US,UZ,VN,YU

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.哺乳動物への投与のための薬剤標的化システムであって、 − ポリマー材料から作られるナノ粒子であって、前記ナノ粒子は、前記ポ リマー材料と、前記哺乳動物に配送する1つ以上の生理学上効果的な物質と、哺 乳類の体内または表面の特定部位へ前記生理学上効果的な物質を向けさせる前記 ナノ粒子のための1つ以上の安定剤とを含むナノ粒子と、 − 投与後、前記ナノ粒子を前記哺乳動物内の標的に輸送させる生理学上許 容可能な担体および/または希釈剤とを含む薬剤標的化システム。 2.前記ナノ粒子が、直径が1,000nm未満、好ましくは約1と約1,000nmとの間で ある前記ポリマー材料の粒子を含む請求項1に記載の薬剤標的化システム。 3.前記ポリマー材料が、ポリアクリレート類、ポリメタクリレート類、ポリシ アノアタリレート類、ポリアリールアミド類、ポリラタタート類、ポリグリコレ ート類、ポリ無水物、ポリオルトエステル類、ゼラチン、多糖類、アルブミン、 ポリスチレン類、ポリビニル類、ポリアクロレイン、ポリグルタルアルデヒド類 、およびその誘導体、そのコポリマー、ならびにその混合物からなる群から選択 される請求項1または2に記載の薬剤標的化システム。 4.前記ナノ粒子が、それに吸着、吸収および/または組み込まれた状態で前記 哺乳動物に配送される前記生理学上効果的な物質を含む請求項1から3のいずれ かに記載の薬剤標的化システム。 5.前記哺乳動物に配送される前記生理学上効果的な物質が、治療剤および診断 剤を含む請求項1から4のいずれかに記載の薬剤標的化システム。 6.前記生理学上効果的な物質は、中枢神経系活性を有するが、変性または担体 なしには血液脳関門を超えることができない物質を含む請求項1から5のいずれ かに記載の薬剤標的化システム。 7.前記治療剤は、シナプシス部位および神経効果器接合部位で作用する薬剤、 全身および局部鎮痛剤、催眠薬および鎮静剤、抑鬱および精神分裂症などの精神 疾患を治療するための薬剤、鎮痙薬および抗痙攣薬、パーキンソン病、ハンチン グトン病、老化およびアルツハイマー病を治療するための薬剤、興奮性アミノ酸 拮抗薬、神経栄養因子および神経再生剤、栄養因子、CNS外傷または発作を治 療することを目的とした薬剤、嗜癖および薬物乱用を治療するための薬剤、オー タコイド(antacoids)および抗炎症薬剤、寄生虫感染および細菌によって引き起 こされる疾病のための化学療法剤、免疫抑制薬および抗癌剤、ホルモン剤および ホルモン拮抗薬、重金属および重金属拮抗薬、非金属有毒剤のための拮抗薬、癌 を治療するための細胞増殖抑制剤、核医学において用いられる診断物質、免疫活 性および免疫反応性剤、神経伝達物質およびそれらの各受容体作用薬および受容 体拮抗薬、それらの各前駆体および代謝産物、輸送体阻害剤、抗生物質、痙攣止 め薬、抗ヒスタミン薬、制嘔吐剤、弛緩薬、刺激薬、センスおよびアンチセンス オリゴヌクレオチド類、大脳拡張薬、向精神薬、抗繰病薬、血管拡張剤および筋 収縮剤、血圧降下薬、偏頭痛を治療するための薬剤、睡眠薬、高血糖および低血 糖剤、ミネラルおよび栄養剤、抗肥満剤、抗喘息剤、およびその混合物からなる 群から選ばれる請求項1から6のいずれかに記載の薬剤標的化システム。 8.前記診断剤が、核医学および放射線治療での診断に有用な診断薬からなる群 から選ばれる請求項1から6のいずれかに記載の薬剤標的化システム。 9.前記ナノ粒子の安定剤は、前記生理学上効果的な物質を含む前記ナノ粒子が 前記哺乳動物の血液脳関門を通過することを可能にする安定剤、および前記ナノ 粒子からの前記生理学上効果的な物質の放出と前記ナノ粒子から分離した前記生 理学上効果的な物質の前記血液脳関門の通過とを可能にする安定剤からなる群か ら選ばれる請求項1から8のいずれかに記載の薬剤標的化システム。 10.前記安定剤が、前記生理学上効果的な物質の化学的変性なしに、前記生理 学上効果的な物質の前記血液脳関門の通過を可能にするものである請求項9に記 載の薬剤標的化システム。 11.前記安定剤は、ポリソルベート85、デキストラン12.000、多官能 アルコール類のカルボン酸エステル類、ポリソルベート類、ポロキサマー類(pol yoxameres)、ポロキサミン類(polyoxamines)、アルコキシル化エーテル類、アル コキシル化エステル類、アルコキシル化モノ、ジおよびトリグリセリド類、酸塩の金属塩およびスルホスクシネート類の金属塩、ならびに2つ以上の前記物 質の混合物からなる群から選ばれる物質を含む請求項1から10のいずれかに記 載の薬剤標的化システム。 12.前記安定剤は、ポリソルベート85、ポリソルベート81、デキストラン 12.000、カルボン酸エステル類、および好ましくはグリセロールおよびソ ルビトールの脂肪酸エステル類、さらに好ましくはグリセロールモノステアレー ト、ソルビタンモノステアレートおよびソルビタンモノオレエート、ポロキサマ 類、エトキシ化トリグリセリド類、エトキシ化フェノール類およびジフェノール 類、脂肪酸の金属塩および脂肪アルコール硫酸塩の金属塩、好ましくは、脂肪酸 および脂肪アルコール硫酸塩のナトリウム塩、さらに好ましくは、ステアリン酸 ナトリウムおよびラウリル硫酸ナトリウム、ならびに2つ以上の前記物質の混合 物からなる群から選ばれる物質を含む請求項11に記載の薬剤標的化システム。 13.前記安定剤は、ポリソルベート85またはデキストラン12.000およ びそれらの混合物ならびに前記安定剤と他の安定剤との混合物からなる群から選 ばれる物質を含む請求項12に記載の薬剤標的化システム。 14.前記担体および/または希釈剤は、水、塩および/または緩衝液を含む生 理学上許容可能な水溶液ならびに哺乳動物への投与可能な他のいかなる溶液から なる群から選ばれる請求項1から13のいずれかに記載の薬剤標的化システム。 15.哺乳動物へ1つ以上の生理学上効果的な物質を投与する薬剤標的化システ ムの調製方法であって、 − ポリマー材料から作られるナノ粒子を調製する工程であって、前記ナノ 粒子は、前記ポリマー材料と、前記哺乳動物に配送する1つ以上の生理学上効果 的な物質と、哺乳類の体内または表面の特定部位へ前記生理学上効果的な物質を 向けさせる前記ナノ粒子のための1つ以上の安定剤とを含み、ナノ粒子の調製は 、本質的に公知の方法で、前記生理学上効果的な物質の存在下、かつ前記安定剤 の存在下で前記ポリマー材料の1つ以上のモノマーおよび/またはオリゴマー前 駆体を重合することによるナノ粒子を調製する工程と、任意には、 − 投与後、前記ナノ粒子を前記哺乳動物内または表面の標的に輸送させる 媒体に前記ナノ粒子を与える工程とを含む方法。 16 哺乳動物へ1つ以上の生理学上効果的な物質を投与する薬剤標的化システ ムの調製方法であって、 − ポリマー材料から作られるナノ粒子を調製する工程であって、前記ナノ 粒子は、前記ポリマー材料と、前記ナノ粒子のための1つ以上の安定剤とを含み 、ナノ粒子の調製は、本質的に公知の方法で、前記安定剤の存在下で前記ポリマ ー材料の1つ以上のモノマーおよび/またはオリゴマー前駆体を重合することに よるナノ粒子を調製する工程と、 − 前記哺乳動物に配送する1つ以上の生理学上効果的な物質を前記ナノ粒 子内におよび/または表面に装填する工程と、任意には、 − 投与後、前記ナノ粒子を前記哺乳動物内または表面の標的に輸送させる 媒体に前記装填したナノ粒子を与える工程とを含む方法。 17.前記重合工程は、乳化重合、界面重合、溶媒析出、溶媒蒸発ならびに溶 液内でのオリゴマーおよび/またはポリマー架橋からなる群から選ばれる請求項 15または16に記載の方法。 18.前記重合工程において、ポリアクリレート類、ポリメタクリレート類、ポ リシアノアクリレート類、ポリアリールアミド類、ボリラクタート類、ポリグリ コレート類、ポリ無水物、ポリオルトエステル類、ゼラチン、多糖類、アルブミ ン、ポリスチレン類、ポリビニル類、ポリアクロレイン、ポリグルタルアルデヒ ド類および誘導体、コポリマーならびにその混合物からなる群から選択されるポ リマー材料が形成される請求項15から17のいずれかに記載の方法。 19.前記装填工程は、前記ナノ粒子と前記生理学上効果的な物質の溶液とを混 合する工程と、有効量の前記生理学上効果的な物質が十分な時間、前記ナノ粒子 上に吸着および/または前記ナノ粒子に吸収させる工程とを含む請求項15から 18のいずれかに記載の方法。 20.前記ナノ粒子の安定剤として、前記生理学上効果的な物質を含む前記ナノ 粒子が前記哺乳動物の血液脳関門を通過することを可能にする安定剤、および前 記ナノ粒子からの前記生理学上効果的な物質の放出と前記ナノ粒子から分離した 前記生理学上効果的な物質の前記血液脳関門の通過とを可能にする安定剤からな る群から選ばれる1つ以上の物質を用いる請求項15から19のいずれかに記載 の方法。 21.前記安定剤として、前記生理学上効果的な物質の化学的変性なしに、前記 生理学上効果的な物質の前記血液脳関門の通過を可能にする1つ以上の物質を用 いる請求項20に記載の方法。 22.前記安定剤として、ポリソルベート85、デキストラン12.000、多 官能アルコール類のカルボン酸エステル類、ポリソルベート類、ポロキサマー類 (polyoxameres)、ポロキサミン類(polyoxamines)、アルコキシル化エーテル類、 アルコキシル化エステル類、アルコキシル化モノ、ジおよびトリグリセリド類、 酸塩の金属塩およびスルホスクシネート類の金属塩、ならびに2つ以上の前記物 質の混合物からなる群から選ばれる1つ以上の物質を用いる請求項15から21 のいずれかに記載の方法。 23.前記安定剤として、ポリソルベート85、ポリソルベート81、デキスト ラン12.000、カルボン酸エステル類、および好ましくは、グリセロールお よびソルビトールの脂肪酸エステル類、さらに好ましくは、グリセロールモノス テアレート、ソルビタンモノステアレートおよびソルビタンモノオレエート、ポ エステル類、エトキシ化トリグリセリド類、エトキシ化フェノール類およびジフ ェノール類、脂肪酸の金属塩および脂肪アルコール硫酸塩の金属塩、好ましくは 、脂肪酸および脂肪アルコール硫酸塩のナトリウム塩、さらに好ましくは、ステ アリン酸ナトリウムおよびラウリル硫酸ナトリウム、ならびに2つ以上の前記物 質の混合物からなる群から選ばれる1つ以上の物質を用いる請求項22に記載の 方法。 24.前記安定剤として、ポリソルベート85およびデキストラン12.000 およびそれらの混合物ならびに前記安定剤と他の安定剤との混合物からなる群か ら選ばれる1つ以上の物質を用いる請求項22および23に記載の方法。 25.前記生理学上効果的な物質として、治療剤および診断剤からなる群から選 ばれる1つ以上の物質を用いる請求項15から24のいずれかに記載の方法。 26.前記生理学上効果的な物質として、中枢神経系活性を有するが、変性また は担体なしには血液脳関門を超えることができない物質を用いる請求項15から 25のいずれかに記載の方法。 27.前記薬剤として、シナプシス部位および神経効果器接合部位で作用する薬 剤、全身および局部鎮痛剤、催眠薬および鎮静剤、抑鬱および精神分裂症などの 精神疾患を治療するための薬剤、鎮痙薬および抗痙攣薬、パーキンソン病、ハン チングトン病、老化およびアルツハイマー病を治療するための薬剤、興奮性アミ ノ酸拮抗薬、神経栄養因子および神経再生剤、栄養因子、CNS外傷または発作 を治療することを目的とした薬剤、嗜癖および薬物乱用を治療するための薬剤、 オータコイドおよび抗炎症薬剤、寄生虫感染および細菌によって引き起こされる 疾病のための化学療法剤、免疫抑制薬および抗癌剤、ホルモン剤およびホルモン 拮抗薬、重金属および重金属拮抗薬、非金属有毒剤のための拮抗薬、癌を治療す るための細胞増殖抑制剤、核医学において用いられる診断物質、免疫活性および 免疫反応性剤、神経伝達物質およびそれらの各受容体作用薬および受容体拮抗薬 、それらの各前駆体および代謝産物、輸送体阻害剤、抗生物質、痙攣止め薬、抗 ヒスタミン薬、制嘔吐剤、弛緩薬、刺激薬、センスおよびアンチセンスオリゴヌ クレオチド類、大脳拡張薬、向精神薬、抗躁病薬、血管拡張剤および筋収縮剤、 血圧降下薬、偏頭痛を治療するための薬剤、睡眠薬、高血糖および低血糖剤、ミ ネラルおよび栄養剤、抗肥満剤、抗喘息剤、およびその混合物からなる群から選 ばれる物質を用いる請求項15から26のいずれかに記載の方法。 28.前記診断剤として、核医学および放射線治療での診断に有用な診断薬から なる群から選ばれる物質を用いる請求項15から26のいずれかに記載の方法。 29.投与後、前記ナノ粒子を前記哺乳動物内の標的に輸送させる前記媒体は、 水、塩および/または緩衝液を含む生理学上許容可能な水溶液ならびに哺乳動物 への投与可能な他のいかなる溶液からなる群から選ばれる請求項15から28の いずれかに記載の方法。 30.医療用途の請求項1から14のいずれかに記載の薬剤標的化システム。 31.1つ以上の生理学上効果的な物質を哺乳類の体内または表面の特定部位へ 向けさせる医薬の調製での請求項1から14のいずれかに記載の薬剤標的化シス テムの使用。 32.1つ以上の生理学上効果的な物質を哺乳動物の血液脳関門を越えて配送さ せる医薬の調製での請求項1から14のいずれかに記載の薬剤標的化システムの 使用。 33.哺乳動物の中枢神経系において薬理学効果を達成する医薬の調製での請求 項1から14のいずれかに記載の薬剤標的化システムの使用。 34.本発明によらなければ血液脳関門を通過しない1つ以上の生理学上効果的 な物質の作用によって、哺乳動物の中枢神経系において薬理学効果を達成する医 薬の調製での請求項1から14のいずれかに記載の薬剤標的化システムの使用。 35.本発明によらなければ薬理学上効果的な量または十分に薬理学上効果的な 量で血液脳関門を通過しない1つ以上の生理学上効果的な物質の作用によって、 哺乳動物の中枢神経系において薬理学効果を達成する医薬の調製での請求項1か ら14のいずれかに記載の薬剤標的化システムの使用。 36.経口、静脈内、皮下、筋肉内、鼻腔内、肺または直腸投与、好ましくは経 口または静脈内投与に適合する医薬の調製での請求項30から35のいずれかに 記載の使用。 37.ヒトへの投与のための医薬の調製での請求項30から36のいずれかに記 載の使用。 38.1つ以上の生理学上効果的な物質を哺乳類の体内または表面の特定部位へ 向けさせる方法であって、請求項1から14のいずれかに記載の薬剤標的化シス テムを哺乳動物に投与する方法。 39.1つ以上の生理学上効果的な物質の血液脳関門の通過は、前記薬剤標的化 システムを前記哺乳類、好ましくはヒトに投与し、薬理学的効果量の前記生理学 上効果的な物質が血液脳関門を通過するまで十分な時間を経過させることによっ て行なわれる請求項38に記載の方法。 40.前記投与が、経口、静脈内、皮下、筋肉内、鼻腔内、肺または直腸経路、 好ましくは経口または静脈内経路で行なわれる請求項38および39に記載の方 法。
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