JP2001500488A - 宿主vs移植片反応の重篤度をHSP60自己免疫性をダウンレギュレーションすることにより低下させる方法 - Google Patents

宿主vs移植片反応の重篤度をHSP60自己免疫性をダウンレギュレーションすることにより低下させる方法

Info

Publication number
JP2001500488A
JP2001500488A JP10511984A JP51198498A JP2001500488A JP 2001500488 A JP2001500488 A JP 2001500488A JP 10511984 A JP10511984 A JP 10511984A JP 51198498 A JP51198498 A JP 51198498A JP 2001500488 A JP2001500488 A JP 2001500488A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hsp60
residues
peptide
seq
autoimmunity
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10511984A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001500488A5 (ja
JP4256474B2 (ja
Inventor
コーエン,イルン・アール
バーク,オハド
Original Assignee
イェダ・リサーチ・アンド・デベロップメント・カンパニー・リミテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by イェダ・リサーチ・アンド・デベロップメント・カンパニー・リミテッド filed Critical イェダ・リサーチ・アンド・デベロップメント・カンパニー・リミテッド
Publication of JP2001500488A publication Critical patent/JP2001500488A/ja
Publication of JP2001500488A5 publication Critical patent/JP2001500488A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4256474B2 publication Critical patent/JP4256474B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides
    • A61K38/16Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • A61K38/17Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • A61K38/1703Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans from vertebrates
    • A61K38/1709Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans from vertebrates from mammals
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P37/00Drugs for immunological or allergic disorders
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P37/00Drugs for immunological or allergic disorders
    • A61P37/02Immunomodulators
    • A61P37/06Immunosuppressants, e.g. drugs for graft rejection
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/5005Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing involving human or animal cells
    • G01N33/5008Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing involving human or animal cells for testing or evaluating the effect of chemical or biological compounds, e.g. drugs, cosmetics
    • G01N33/5044Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing involving human or animal cells for testing or evaluating the effect of chemical or biological compounds, e.g. drugs, cosmetics involving specific cell types
    • G01N33/5047Cells of the immune system
    • G01N33/505Cells of the immune system involving T-cells

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Cell Biology (AREA)
  • Urology & Nephrology (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Tropical Medicine & Parasitology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Marine Sciences & Fisheries (AREA)
  • Toxicology (AREA)
  • Gastroenterology & Hepatology (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Transplantation (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 供与体臓器または組織の移植受容体による宿主vs移植片反応(HGVR)の重篤度を低下させるための方法であって、hsp60自己免疫性が外来性免疫の加速要因として機能し、hsp60自己免疫性のダウンレギュレーションが移植片拒絶反応を抑制または予防するという知見に基づく。hsp60自己免疫性のダウンレギュレーションを引き起こす任意の化合物、例えば、hsp60またはペプチドp277の寛容性担体またはTH1→TH2シフトを仲介し得る生物学的に活性な担体中での投与は、したがって、HVGRの重篤度を低下させるであろう。

Description

【発明の詳細な説明】 宿主vs移植片反応の重篤度をHSP60自己免疫性をダウンレギュレーショ ンすることにより低下させる方法 発明の背景 発明の分野 本発明は、宿主vs移植片(HVGR)反応の重篤度を、熱ショックタンパク 質hsp60に対する自己免疫性をダウンレギュレーションすることにより低下 させる方法に関する。特に、本発明は、hsp60自己免疫性をダウンレギュレ ーションすることにより移植片拒絶を抑制するための、hsp60タンパク質の またはhsp60のエピトープペプチドの使用に関する。背景技術の説明 自己免疫障害、例えば、インスリン依存性糖尿病(IDDMまたはI型糖尿病 )、多発性硬化症、慢性関節リューマチ、および甲状腺炎は、免疫系の内因性抗 原に対する反応性と、その結果生じる組織への損傷により特徴付けられる。これ らの自己抗原に対する免疫応答は、自己反応性Tリンパ球の持続的な活性化によ り維持されている。 60kDaの熱ショックタンパク質(hsp60)は、体の全細胞において発現 可能なストレスタンパク質である。にもかかわらず、健康な個体には、hsp6 0自己エピトープに特異的な自己免疫性T細胞が高頻度で現れる。正常な健康マ ウスおよびヒトは、それらの自己hsp60抗原を標的とするT細胞を有するこ とが示された(Kaufmann,1990;Kaufmann et al.,1994;Young,1989;Cohen,19 92b)。しかしながら、これらの自己免疫性T細胞はまた、T細胞仲介性自己免 疫疾患にも関与する。自己hsp60抗原を標的とする高濃度のT細胞が、ヒト 慢性関節炎(Cohen,1991;Res et al.,1989;van Eden et al.,1989)、多発性 硬化症(Selmaj et al.,1991)、実験的自己免疫性脳脊髄炎(Selmaj et al., 1991)およびアジュバント関節炎(Hogervorst et al.,1992)の自己免疫損傷 において見出された。抗−hsp60T細胞はまた、非肥満性糖尿病(NOD) マウスモデルの真性糖尿病においてある役割を果たすことも示されている(Ellas et al.,1990;Elias et al.,1991;E1ias et al.,1994;Elias et al.,1995;Bi rk et al.,1996a;Birk et al.,1993;Cohen,1991)。 NODマウスは、インスリンを生産する島のβ細胞を攻撃する自己免疫T細胞 によって引き起こされるI型糖尿病を自発的に発生する。この自己免疫攻撃は、 60kDaの熱ショックタンパク質(hsp60)のペプチドおよびグルタミン酸 デカルボキシラーゼ(GAD)のペプチドを含む種々の自己抗原に対するT細胞 の反応性と関連している。したがって、例えば、NOD/Lt系のマウスにおい て発生した糖尿病はhsp60を用いて(米国特許第5,114,844号)、 またはそれらの抗原性フラグメント、例えば、ヒトhsp60配列の437〜4 60位に対応するp277と命名されたペプチド(PCT特許公報WO90/1 0449);6位および/または11位のシステイン残基の一方または両方がバ リンにより置換されているか、および/または16位のThr残基がLysによ って置換されているp277ペプチドの変種(PCT公報WO96/19236 );またはp12およびp32と命名された、ヒトhsp60配列の166〜1 85位、および466〜485位にそれぞれ対応するもののような種々の他のペ プチド(PCT出願PCT/US96/11375)を用いて処置することがで きる。このhsp60タンパク質は、依然はhsp65と命名されていたが、よ り正確な分子量情報の観点から現在ではhsp60と命名されており、どちらの 命名によってもこのタンパク質は同じものであることに留意されたい。 適切なアジュバントでのhsp60またはペプチドp277に対する免疫化は 、免疫化がTH1応答の引き金をひく場合には、IDDMを誘導することが公知 である(WO90/10449)。しかしながら、効果的なアジュバントのない 、そして好ましくは免疫寛容を生じる担体を伴った、より好ましくはTH2誘導 活性担体を伴ったhsp60またはペプチドp277によるワクチン接種は、I DDMの自己免疫過程に対する耐性を生じることができる。フロイント不完全ア ジュバント(IFA;鉱物油)でのp277の皮下投与は、若いNODマウスで は疾患の進行の停止を(Elias et al.,1991)、12−17週齢のNODマウス では進行したインスリン炎を導いた(Elias et al.,1994および1995)。 p277のヒト変種(Elias et al.,1994および1995)およびマウス変種(Birk et al.,1996a)は共に効果的であった。MHCクラスIIプロモーター上のマウ スhsp60遺伝子についてトランスジェニックなNODマウスは、p277に 対するそれらの自発的なT細胞増殖性応答のダウンレギュレーションを示し、有 意な割合のマウスが糖尿病を発症しなかった(Birk et al.,1996b)。さらに、 p277のC57BL/KsJマウスへの投与は、初期に非常に低用量のβ細胞 トキシンであるストレプトゾトシン(STZ)を与えられたマウスにおける自己 免疫糖尿病の発症を阻止した;これらのマウスのGAD65分子のペプチドでの 処置は効果的ではなかった(Elias et al.,1996)。そのようなhsp60フラ グメントの投与に用いるための好ましいTH2誘導活性担体は、ある種の脂肪エ マルジョン、例えば、IntralipidまたはLipofundin(PCT/US96/113 73を参照)である。 さらに、hsp60および他のhsp分子に反応性のT細胞が、心臓の同種移 植片から(Moliterno et al.,1995)、ならびに他の炎症性損傷から(Selmaj e t al.,1991;Mor et al.,1992)単離された。したがって、抗−hsp60自己 免疫性T細胞は炎症の部位に蓄積する。細胞溶解活性およびリンホカイン産生の ような特徴を示す供与体特異的同種反応性Tリンパ球は、hsp反応性T細胞が 移植拒絶における炎症過程の免疫カスケードにおいてある役割を果たし得る場合 に、移植拒絶を仲介すると考えられる(Moliterno et al.,1995)。 本発明者の研究室により、油中のペプチドp277の投与によるIDDMにお ける自己免疫過程の効果的な処置は、いくつかの異なる抗原に対するTH1型の 自己免疫を阻止すること、およびその代わりにp277の自己免疫性をTH2モ ードに活性化させることにおけるこの処置の効果により引き起こされるというこ とが最近発見された。CD4「ヘルパー」型のT細胞は、活性化された場合にそ れらが分泌する特徴的なサイトカインによりTH1およびTH2という2つの群 に分けられる(Mosmann et al.,1989)。TH1細胞は、T細胞の増殖を誘導す るIL−2、および組織の炎症を仲介するINF−γのようなサイトカインを分 泌する。TH2細胞は、対照的に、IL−4およびIL−10を分泌する。IL −4はT細胞がある種のIgGアイソタイプの抗体を分泌することを助 け、そしてTH1炎症性サイトカインの産生を抑制する(Abas et al.,1994) 。IL−10は、マクロファージによる抗原提示および炎症性サイトカインの産 生に影響を及ぼすことによりTH1の活性化を直接阻害する(Moore et al.,199 3)。臓器特異的自己免疫疾患の病因に寄与するのはTH1細胞である。TH1 型の応答はまた、他のT細胞仲介性疾患または状態、例えば、接触皮膚炎(Roma gnani,1994)に関与しているようである。したがって、自己反応性のスペクト ルを持つ疾患は、T細胞サイトカインシフトを誘導し得る単一のペプチドで阻止 することができる。 移植は、現在では、臓器不全の特別な処置である。1980年代の間は、サイ クロスポリンAが、移植片の生存における著しい増加に役目を果たした。しかし 、移植の利用は、依然として、手術後数日から数ヶ月以内に移植した組織を破壊 する急性の免疫拒絶現象(宿主vs移植片拒絶、またはHVGR)のため、かぎ られている。HVGRの制御および調節は、よりよい移植法の開発に非常に重要 である。 成人患者における非特異的免疫抑制療法は、通常サイクロスポリンを介して、 移植の時点で静脈内で開始され、一旦補給が寛容されると経口的に与えられる。 典型的には、メチルプレドニゾンもまた移植時に開始され、次いで、維持用量に 減少させられる。アザチオプリンもまた十分な免疫抑制を達成するためにプレド ニゾンと共にしばしば用いられる。免疫抑制の目的は、移植片を保護することで あるが、一般的な、または過度の免疫抑制は望ましくない合併症、例えば、日和 見感染症および潜在的悪性疾患を導くこともある。免疫抑制剤の傷害性は用量依 存的である。 HVGRを低下させるか排除する手段は、当該分野で長く探索されてきた。拒 絶過程の活力を低下させ、移植片を維持するのに必要な免疫抑制剤の用量を低下 させることのできるいかなる方法も、当該分野では重要な進歩であろう。 本明細書中のいかなる文献の引用も、それらの文献が適切な先行技術であるか 、あるいは本願の任意の請求項の特許性に対して重要な材料であるという承認を 意図するものではない。いかなる文書の内容に関するいかなる記述も日付も出願 人の出願時に利用可能な情報に基づくものであり、そのような記述の正しさに関 す る承認を構成するものではない。 発明の要旨 供与体の臓器または組織の移植受容体における移植片拒絶を抑制するかまたは 予防する方法を提供することが本発明の目的である。 本発明は、熱ショックタンパク質hsp60またはそれらのペプチドおよびア ナログが、臓器または組織の移植前に受容検体に投与されると、hsp60に対 する自己免疫がダウンレギュレーションされ、その結果移植された臓器または組 織の移植片拒絶の予防または抑制に至るという知見に関する。 自己免疫疾患で観察されるhsp60自己免疫が、移植片拒絶に関与している かどうかについての実験において、本発明者らの研究室は、hsp60の発現が 拒絶の間に受容体の皮膚においてアップレギュレーションされていることを示し た。マウスにおける外来皮膚移植片の拒絶がさらに研究され、自己hsp60を 過剰に発現しているトランスジェニック皮膚移植片は、この移植片が主要または 非主要外来性組織適合性抗原のいずれかをも生じる場合には、正常マウスによっ て加速された拒絶を受けることを観察した。しかしながら、受容体マウスが、自 己hsp60を構成的に過剰に発現する場合、それらは低下したhsp60自己 免疫性を示すだけでなく、外来性皮膚移植片の遅延した拒絶もまた示す。移植片 の受容体は、それらのhsp60自己免疫性がhsp60またはhsp60ペプ チドおよびペプチドアナログの投与前に低下させられている場合に、外来性移植 片を寛容するようになり得る。したがって、本発明者らは、自己免疫性が外来免 疫性を調節し得るという驚くべき知見を得たのである。hsp60の自己免疫性 が強化されると、外来免疫性および移植片拒絶もまた強化される;hsp60の 自己免疫性が低下するかダウンレギュレーションされた場合、外来免疫性および 移植片拒絶は抑制されるか予防される。 したがって、本発明は、hsp60自己免疫性のダウンレギュレーションを、 移植片受容体において、臓器または組織の移植前に、あるいはそれらと同時に、 あるいはその後に、好ましくはそれらの直前に引き起こすように移植片受容体検 体を処置することにより、移植片拒絶を抑制するかまたは予防する方法を含む。 hsp60自己免疫性は、任意の公知の方法で、好ましくはIDDMの処置に おけるhsp60自己免疫性のダウンレギュレーションのための公知の手段によ りダウンレギュレーションすることができる。したがって、ダウンレギュレーシ ョンはhsp60自己免疫性をダウンレギュレーションすることができる化合物 、例えば、hsp60またはhsp60のペプチドフラグメントまたはそれらの アナログ、塩または機能的誘導体を含む医薬組成物を投与することにより行うこ とができる。そのような化合物の例は、ヒトhsp60(SEQ ID NO.1)およびS EQ ID NO.1の以下のアミノ酸残基:残基31〜50、残基136〜155、残基 151〜170、残基166〜185、残基195〜214、残基255〜27 4、残基286〜305、残基346〜365;残基421〜440、残基43 6〜455、残基437〜460、残基466〜485、残基511〜530、 残基343〜366および残基458から474である。用いられてもよいアナ ログの例は、SEQ ID NO.2、SEQ ID NO.3、SEQ ID NO.4、SEQ ID NO.5、SEQ ID N O.6、SEQ ID NO.7、およびSEQ ID NO.8のペプチドを含む。この化合物は、フロ イント不完全アジュバントのような免疫寛容性担体で、あるいはTH1→TH2 シフトを誘導する生物学的に活性な担体、例えば、植物および/または動物起源 のトリグリセリド10%〜20%;植物および/または動物起源のリン脂質1.2 %〜2.4%;浸透圧調節物質2.25%〜4.5%;抗酸化剤0%〜0.05 %;および滅菌水を含む脂肪エマルジョンで好ましくは投与される。 本発明はさらに、処置されるべき特定の個体におけるhsp60自己免疫性を ダウンレギュレーションするための最適なhsp60ペプチドまたはアナログを 選択するための手段に関する。その個体の血液から単離した末梢血リンパ球の抗 原提示細胞を、個々のペプチドのパネルと接触させてもよい。このスクリーニン グの結果得られたhsp60免疫性に対して最適の効果を有するペプチドを、移 植片拒絶を予防するためにこの特定の個体に用いるワクチンにとって最適の抗原 として選択する。 hsp60、hsp60ペプチド、およびそれらのアナログ、塩ならびに機能 的誘導体を、宿主におけるhsp60自己免疫性のダウンレギュレーション用の 、および臓器移植における宿主vs移植片反応の重篤度のダウンレギュレーショ ン用の医薬組成物の調製のために用いることができる。図面の簡単な説明 FIG.1は、マウス皮膚におけるhsp60の発現を示す。レーン1〜4は それぞれ、同種異系NOD(H−2g7)マウスへの移植10日後に取り出したB ALB/c(H−2d)皮膚の拒絶の間のhsp60の発現を示す。レーン5〜 8は、同系のBALB/cマウスへの移植の10日前のBALB/c皮膚でのh sp60の発現を示す。レーン9は、移植されなかったEα―hsp60トラン スジェニックNOD皮膚でのhsp60の自発的発現を示す。レーン10は、移 植されなかった野生型NOD皮膚でのhsp60の発現を示す。 FIG.2A〜Fは、hsp60の発現が、同種間の皮膚の拒絶に影響を及ぼ すことを、時間経過に伴う移植片の生存により測定して示す。皮膚移植片生存の 統計的分析は、Wilcoxonテストを用いて行った。FIG.2Aは、Eαh―hs p60トランスジェニック皮膚が野生型NODマウスに移植された場合に拒絶さ れないことを示し、そしてFIG.2Bは、Eα―hsp60トランスジェニッ クマウスが野生型皮膚を拒絶しないことを示す。FIG.2CはEα―hsp6 0トランスジェニックNOD皮膚(ひし形)が、BALB/cマウスに移植され た野生型NOD皮膚(四角)と比較して、拒絶が加速されていることを示す(p <0.0001)。FIG.2Dは、HY不適合の野生型雌NODマウスに移植 されたEα―hsp60トランスジェニック雄NOD皮膚の加速された拒絶を示 す(p<0.038)。FIG.2Eは、Eα−hsp60トランスジェニック NODマウス(H−2g7)による同種のC57BL/6(H−2b)皮膚の拒絶 における遅延(p=0.004)を示す。FIG.2Fは、Eα−hsp60ト ランスジェニックマウスによるBALB/k CH−2k皮膚の拒絶における遅 延(p=0.001)を示す。各群は10〜12匹のマウスを含んでいた。 FIG.3A〜Bは、hsp60またはhsp60ペプチドによる処置が皮膚 同種移植片の遅延した拒絶を誘導することを、時間経過にともなう移植片の生存 により測定して示す。FIG.3Aおよび3Bは、C57BL6(H−2b)マ ウス(FIG.3A)または野生型NOD(H−2g7)マウス(FIG.3B) の、BALB/c(H−2d)皮膚の移植の2週間前に背中に皮下投与された hsp60(不完全フロイントアジュバント;Sigma中50μg)による処置の 効果を示す(Elias et al.,1994;Elias et al.,1995)。組換えヒトhsp6 0を記載されたように調製した(Elias et al.,1990)。対照マウスは処置しな いか(白い四角)または50μgの組換えグルタチオントランスフェラーゼを含 む不完全フロイントアジュバント(白いひし形)で処置した。hsp60(黒い 四角)および対照での処置との間の拒絶の違いは、Wilcoxon試験を用いて測定し たところ、有意であった(FIG.3Aについてはp<0.05、FIG.3B についてはp<0.0001)。 FIG.4は、hsp60ペプチドによる処置が、皮膚同種移植片の遅延した 拒絶を誘導することを示す。野生型NOD(H−2g7)マウスを、不完全フロイ ントアジュバント中の種々のhsp60ペプチドで処置した。マウスhsp60 配列のペプチドは、記載どおりに合成し、精製した(Elias et al 1991)。ペプチ ドp11の配列は、Val-Ile-Ala-Glu-Leu-Lys-Lys-Gln-Ser-Lys-Pro-Val-Thr-Th r-Pro-Glu-Glu-Ile-Ala-Gln(SEQ ID NO.11)であり、ペプチドp12のそれは 、Glu-Glu-lle-Ala-Gln-Val-Ala-Thr-Ile-Ser-Ala-Asn-Gly-Asp-Lys-Asp-Ile-Gl y-Asn-Tle(SEQ ID NO.9)である。ペプチド277は、以前に記載された(Elia s et al 1991)V置換ヒトp277ペプチドVal-Leu-Gly-Gly-Gly-Val-Ala-Leu- Leu-Arg-Val-Ile-Pro-Ala-Leu-Asp-Ser-Leu-Thr-Pro-Ala-Asn-Glu-Asp(SEQ ID NO.7)であり、マウスp277ホモログと交差反応性を示す(Birk et al 1996a )。対照マウスは処置しないか(白い四角)、50μgのペプチドp11(対照 非免疫原性hsp60ぺプチド)を含む不完全フロイントアジュバント(黒いひ し形)で処置した。p12(黒い四角)またはp277(白い三角)および対照 での処置との間の拒絶の違いは有意であった(p<0.0001)。各群は10〜 12匹のマウスを含んでいた。 発明の詳細な説明 本発明は、hsp60自己免疫性が外来性免疫の加速物質として機能するとい う知見、およびhsp60自己免疫性のダウンレギュレーションが移植片拒絶反 応を抑制するかまたは予防するというさらなる知見に基づく。したがって、本発 明による方法は、宿主vs移植片反応(HVGR)の力を低下させ、移植片を維 持するために必要とされる免疫抑制剤、例えば、サイクロスポリンおよびプレド ニゾンの用量の減少を可能にする。本発明の治療法は、好ましくは免疫抑制剤処 置と同時に投与されるが、その薬の用量ははるかに低く、ほとんど副作用を引き 起こさない。 hsp60自己免疫性のダウンレギュレーションは、IDDMまたは初期ID DMの予防または処置のような他の適用については既に公知である。このような 技術は、hsp60、hsp60分子またはその変種のペプチドの、hsp60 に対する寛容性を生じさせ、それによりhsp60自己免疫攻撃をダウンレギュ レーションするための寛容性担体との、あるいはTH1→TH2シフトを仲介す る生物学的に活性な担体との投与を含むことが知られている。hsp60の自己 免疫性は、TH1型が支配的なhsp60T細胞から、TH2型が支配的なhs p60T細胞へのシフトが引き起こされた場合はいつでも、ダウンレギュレーシ ョンされ得る。したがって、そのようなTH1→TH2シフトを引き起こすか仲 介するそのようなワクチンにおける生物学的に活性な担体の使用は、そのような hsp60自己免疫性ダウンレギュレーションを達成するために好ましい。 hsp60自己免疫性のダウンレギュレーションのために当該分野で公知のも う一つの方法は、自己由来のT細胞のhsp60またはそのペプチドまたは変種 に対するex vivoでの活性化、およびその後それらを宿主に、該T細胞に対して 生じるはずの免疫応答を引き起こすよう再投与し、その結果、抗hsp60T細 胞自己免疫性を抑え、それによりhsp60自己免疫性をダウンレギュレーショ ンする。許可された米国出願第08/151,052号を参照されたい。その全 内容を参考として本明細書に組込む。 したがって、hsp60自己免疫性のダウンレギュレーションの多くの方法は 既に公知であり、本発明は、それ自体、hsp60自己免疫性のダウンレギュレ ーションのそのような方法に対するものではない。本発明は、そのようなダウン レギュレーションが、移植の受容体に投与された場合に、移植片拒絶を予防する かまたは抑制するであろうという知見に対するものである。したがって、hsp 60の自己免疫性ダウンレギュレーションを引き起こすいかなる技術も、 移植受容体に用いられる場合には、移植の直前であろうと、同時であろうと、直 後であろうと、包含されることが本発明により意図される。 hsp60自己免疫性のダウンレギュレーションを引き起こす1つの好ましい 方法は、hsp60タンパク質またはhsp60ペプチドまたは変種を免疫学的 物質として寛容性担体または生物学的に活性な担体と共に投与することである。 ヒトhsp60タンパク質配列は、SEQ ID NO.1であり、表1は、hsp60自 己免疫性をダウンレギュレーションするであろうhsp60のペプチドおよびペ プチドアナログを列挙している。これらのペプチドおよびアナログはインシュリ ン依存性糖尿病(IDDM)の自己免疫過程の予防または処置に有用であること が示されている(PCT/US96/11375参照)。表1に認められるhs p60タンパク質およびhsp60ペプチドは、hsp60自己免疫性および移 植片拒絶をダウンレギュレーションする医薬組成物の一部として投与され得る免 疫学的物質の限定のない例であることは当業者によって理解されるであろう。個 々の移植片受容体に対して最適に用いられるタンパク質またはペプチド免疫学的 物質の選択は、この章の後で考察する。特定されない限り、ヒトの配列が意図される。マウスp12およびマウスp38 ペプチドは、マウスhsp60タンパク質から誘導され、マウスhsp60の残 基168〜188、および556〜573にそれぞれ対応する。 移植片拒絶を予防するかまたは抑制するために投与される医薬組成物中で免疫 学的物質として用いられるhsp60タンパク質またはhsp60ペプチドは、 その塩および機能的誘導体、ならびに表1のペプチドp277で例示されるよう なhsp60ペプチドアナログを、hsp60自己免疫性のダウンレギュレーシ ョンに関してそのタンパク質またはペプチドの生物学的活性が維持される限り、 含むことを意図する。 hsp60の変種ペプチドp277は、本明細書中では「ペプチドアナログ」 というが、1つのトレオニン残基がリジン残基によって置換されるか、および/ または1つまたは両方のシステイン残基がバリン残基によって置換されている場 合、本発明者らの研究室では、以前に、IDDMの処置としてのhsp60自己 免疫性ダウンレギュレーションではp277と同等に活性であることが見出され ていた。これらの同じペプチドアナログは、臓器または組織移植後の移植片拒絶 を予防または抑制するために投与される場合、hsp60自己免疫性をダウンレ ギュレーションをすることが期待される。 本発明によって意図される本発明のhsp60ペプチドの「塩」は、生理学的 に受容可能な有機および無機の塩である。 本明細書中で用いられるhsp60ペプチドの「機能的誘導体」は、残基上の 側鎖として生じる官能基、N−またはC−末端基から、当該分野で公知の手段に より調製され得る誘導体を含み、そしてそれらが薬学的に受容可能である限り、 すなわち、それらがペプチドの活性を破壊せず、それを含有する組成物に毒性を 賦与せず、さらに、それらの抗原性特性に不都合な影響を及ぼさない限り、本発 明に含まれる。 これらの誘導体は、例えば、カルボキシル基の脂肪族エステル、アンモニアま たは第1級もしくは第2級アミンとの反応によって生じるカルボキシル基のアミ ド、アシル部分との反応によって形成されるアミノ酸残基の遊離アミノ基のN− アシル誘導体(例えば、アルカノイルまたは炭素環式アロイル基)、またはアシ ル部分との反応により形成される遊離ヒドロキシル基のO−アシル誘導体(例え ば、セリル残基またはトレオニル残基のそれ)を含み得る。 hsp60自己免疫性ダウンレギュレーション処置は、好ましくは、移植手術 の直前に投与される。用語「直前」とは、そのような処置によって行われたhs p自己免疫性のダウンレギュレーションが宿主に依然として残っている間の時間 、好ましくは、最適なダウンレギュレーションが移植の時間と一致するような時 間と理解されることを意図する。hsp60自己免疫性ダウンレギュレーション 処置はまた、移植と同時かまたはその直後に投与されてもよい。用語「直後」と は、hsp60自己免疫性ダウンレギュレーションが実質的な移植片拒絶の開始 の前に起きるような時間を含む。 本発明において、hsp60、hsp60ペプチドまたはそのアナログを、受 容体におけるhsp60自己免疫性のダウンレギュレーションのための免疫学的 に活性な物質として含む医薬組成物の投与は、当該分野で公知の種々の経路、例 えば、経口、鼻内、静脈内、筋肉内、または皮下を通じて行うことができる。投 与の好ましいモードは静脈内であり、それは寛容性を誘導することが知られてい るし、経口または鼻内はTH1→TH2シフトを誘導することが知られている。 Wraith et al.,1995;Metzler et al.,1996;Metzler et al.,1995;Tian et al .,1996;Daniel et al.,1996;Weiner et al.,1994を参照されたい。hsp6 0タンパク質、はたはそのペプチドおよびアナログの好ましい用量は、臓器また は組織の移植の前に、約100μgから25〜30mgの範囲である。最適用量お よびレジメは、TH1サイトカイン応答からTH2サイトカイン応答へのシフト の測定により当業者によって決定することができる。 hsp60免疫学的物質を移植前に投与することが好ましいのであるが、hs p60自己免疫性のダウンレギュレーションのレベルに応じて、hsp60タン パク質、またはそのペプチドもしくはアナログのさらなる投与が、hsp60自 己免疫性のレベルのさらなる低下またはダウンレギュレーションのために与えら れてもよい。同様に、hsp60免疫学的物質に特異的で、hsp60免疫学的 物質との接触によりin vitroで活性化されるT細胞によるワクチン接種もまたh sp60自己免疫性をダウンレギュレーションし、移植後の移植片拒絶を抑制し 得る。 hsp60免疫学的物質の投与は、従来の免疫抑制療法の投与と同時が好まし いが、HVGRの重篤度の低下が従来の免疫抑制剤、例えば、サイクロスポリン およびプレドニゾンの用量の低下を可能にするであろう。 移植片拒絶はhsp60自己免疫性によって調節されることがわかり、臓器ま たは組織移植に続くhsp60自己免疫性の抑制または予防は、T細胞の寛容ま たはアネルギーには関連せず、むしろhsp60またはhsp60ペプチドに反 応性の自己免疫性T細胞によって産生されるサイトカインのTH1様プロファイ ル(IL−2、INFγを産生する)からTH2様プロファイル(IL−4、I L−10)へのシフトに関連している。hsp60タンパク質またはhsp60 ペプチドの投与の、これら免疫学的物質との反応性におけるT細胞増殖から抗体 へのスイッチとの関連は、保護的効果が、処置された検体内で自己免疫性T細胞 によって産生される支配的なサイトカインのシフトの結果であることを示してい る。TH1細胞はIL−2を分泌するが、これはT細胞増殖を誘導し、 IFN−γのようなサイトカインは組織の炎症を仲介し、それにより移植された 臓器または組織に対する炎症性応答に貢献している;TH2細胞は、対照的に、 IL−4およびIL−10を分泌する。IL−4はB細胞がある種のIgGアイ ソタイプの抗体を分泌するのを助け、TH1炎症性サイトカインの産生を抑制す る。IL−10は、マクロファージによる抗原提示および炎症性サイトカイン産 生に影響を及ぼすことによって、間接的にTH1活性化を阻害する。したがって 、TH2細胞はTH1活性を抑制する(Liblau et al.,1995参照)。TH1か らTH2様作用へのシフトは、IDDMの処置としてのペプチドp277の使用 においてその療法の前および後に産生された抗体のアイソタイプの分析により支 持された。このTH1→TH2シフトを増加させるいかなる同時の処置も本発明 と組み合わせて用いることができる。 hsp60タンパク質の異なるエピトープは、異なる個体におけるhsp60 自己免疫性においてより重要であり得ることが予想される。例えば、異なるヒト 白血球抗原(HLA)型の個体は、異なるHLA分子を有していることが知られ ている。異なる型のHLA分子はそれぞれそれらの個々のペプチド結合モチーフ を有している。したがって、本発明の好ましい実施態様においては、意図された 受容体の自己由来の末梢血リンパ球を、hsp60ペプチドのパネルに対してス クリーニングし、どのペプチドがhsp60自己免疫性に対して最適な効果を有 しているかを見ることができる。MHCクラスII分子が長さ12〜15アミノ酸 残基、最短で9アミノ酸残基のペプチドに結合すること、およびMHCクラスI 分子が7〜9アミノ酸残基のペプチドに結合することは当該分野ではよく確立さ れていることである。したがって、hsp60のペプチド、例えば、表1に示し たようなものは、特定の個体受容体に、あるいは所定のHLA型の受容体に投与 され得る1以上の最適なペプチドを決定するため容易にスクリーニングすること ができ、TH2サイトカイン応答へシフトさせ、それにより彼/彼女の自分のh sp60自己免疫性をダウンレギュレーションすることができる。最適なペプチ ドは、同じHLA型の異なる個体にとって同じ物であるべきである。 最終的には、HLA分子のペプチド結合モチーフについてのより多くの知識に より、クレフトに最も適合しそして提示されるペプチドはどれかという予測が可 能になるであろう。そのときまで、以下の任意のもののようなスクリーニング技 術を用いることができる。 個々のヒト受容体の末梢血リンパ球(PBL)を、当該分野で周知のようにFi coll-Hypaque密度勾配遠心分離により全血から単離することができる。受容体の リンパ球の試料を、Mozes et al.,米国特許第5,356,779号に開示され た方法に従ってスクリーニングされるべきペプチドへの結合について、あるいは 、in vitroでのT細胞増殖とそれに続くT細胞サイトカイン応答について、特定 の個体受容体に最適なまたは最適に近いhsp60ペプチドを決定するアッセイ によって試験することができる。本明細書中に参考として組込んだMozes et al. ,米国特許第5,356,779号は、T細胞エピトープであるペプチドの、Fi coll-Hypaque密度勾配遠心分離により全血から単離した末梢血リンパ球における 、ヒト抗原提示細胞(APC)への直接結合を開示している。結合したT細胞エ ピトープの検出は、例えば、ペプチドエピトープに共有結合する蛍光プローブ( 例えば、フィコエリトリンおよびそのアナログ)をモニターすることにより行わ れる。したがって、全長のhsp60タンパク質からの7〜15アミノ酸残基の 長さの重複ペプチドのパネルを調製して、受容体のAPCへの結合についてスク リーニングすることができる。最適に結合するものは、hsp60自己免疫性の ダウンレギュレーションにおける特定の受容体に用いるのに好ましい。 このペプチドのバネルをスクリーニングする別の方法は、受容体のリンパ球を パネルのペプチドのそれぞれの存在下でのin vitro増殖について試験することか 、あるいはそのようなペプチドによって引き起こされるTH1→TH2シフトを 試験することである。したがって、5〜50μg/mlの濃度で試験ペプチドと一 緒に培養されたT細胞の上清を、異なる時点で回収し、培地内に分泌された種々 のサイトカイン、例えば、IFNγおよびIL−4(これらは標準的なELIS Aプロトコールを用いてELISAにより定量することができる)の活性につい て、あるいは、特定のクラスの抗体の存在について試験してもよい。 例えば、マウスではTH1型のT細胞はIgG2aクラスの抗体の産生を誘導 するが、TH2型の抗体はIgG1クラスの抗体の産生を誘導する。ヒトの等価 物は未だによく定義されていないが、一旦違いが確立すれば、hsp60免疫学 的物質に対する抗体のアイソタイプについてのアッセイを用いて、TH1T細胞 応答からTH2T細胞応答へのシフトをモニターすることができる。例えば、ヒ トでは、IgEアイソタイプはTH2細胞によって誘導されることが知られてい る。 同様に、TH1細胞はT細胞増殖を誘導するサイトカイン、およびIFNγの ような組織炎症を仲介するサイトカインを分泌する。一方、TH2細胞は、β細 胞がIgGおよびIgEクラスの抗体を分泌するのを助け、TH1炎症性サイト カインの産生を抑制するIL−4、ならびにTH1活性化を、マクロファージに よる抗原提示と炎症性サイトカイン産生に影響を及ぼすことによって間接的に阻 害するIL−10を分泌する。よって、in vitroで増殖したT細胞のサイトカイ ンプロファイルの測定もまた、TH1 T細胞応答からTH2 T細胞応答へのシ フトの指標となろう。したがって、TH1→TH2シフトは、受容体のTリンパ 球の種々の試験ペプチドに対するin vitro応答を、最適なまたは最適に近いペプ チドを決定することにおいてモニターするためのマーカーとして作用し得る。 抗体のアイソタイプのアッセイ、および種々のサイトカインの存在のアッセイ のための特別な技術は、それ自体は本発明の新規な部分ではない。当業者は抗体 アイソタイプの、およびTH1およびTH2のT細胞により産生される種々のサ イトカインのアッセイのための種々の方法を承知している。本発明の過程では、 そのような技術ならいかなるものを用いてもTH1からTH2へのシフトを検出 することができる。本明細書中に示される例は、そのようにする例示的な方法を 開示するが、本発明がそれに限定されることを意図するものではない。 hsp60自己免疫性ダウンレギュレーションのために選択された技術がhs p60またはhsp60ペプチドまたはその変種の投与である場合、選択される 担体またはアジュバントは、投与されるペプチドに対する寛容を生じさせるもの か、あるいは活発にTH1→TH2シフトを誘導するものでなければならない。 そうでなければ、自己免疫応答は、実際にはアップレギュレーションされ得る。 そのような公知の寛容性担体の例には、鉱物油担体、例えば、不完全フロイント アジュバント(IFA)を含む。IFAは、鉱物油のエマルジョンである。しか しながら、鉱物油は代謝されないものであり、人体によって分解され得ない のでヒトでの使用は許されない。 TH1→TH2シフトを増加させる生物学的に活性な担体は、本発明によると 特に好ましい。ある種の脂肪エマルジョンは、何年もの間ヒト患者の静脈内栄養 摂取のために用いられてきたが、本発明のペプチドを用いるペプチド療法用の生 物学的に活性なビヒクルとしても作用し得る。そのようなエマルジョンの2つの 例は、IntralipidとLipofundinとして知られる市販の脂肪エマルジョンである。 「Intralipid」は、静脈内栄養摂取のための脂肪エマルジョンのKabi Pharmacia ,Swedenの登録商標であり、米国特許第3,169,094号に記載されている 。「Lipofundin」は、B.Braun Melsungen,Germanyの登録商標である。どちらも ダイズ油を脂肪として含有している(蒸留水1,000ml中100または200 g:それぞれ10%または20%)。卵黄リン脂質は、Intralipidでは乳化剤と して(蒸留水11あたり12g)、Lipofundinでは卵黄レシチンとして(蒸留水 1lあたり12g)用いられている。等張性は、IntralipidおよびLipofundinへ のグリセロールの添加(25g/l)の結果である。これらの脂肪エマルジョンは 非常に安定で、胃腸障害または神経障害の患者の静脈内栄養摂取に用いられてき ており、それにより患者は栄養分を経口的に与えられなくてすみ、したがって、 生命を維持するのに必要とされる栄養価を得る。静脈内栄養摂取の通常の一日の 用量は一日1リットルまでである。 IntralipidとLipofundinは、移植片拒絶の抑制または予防のための処置として 投与されるタンパク質またはペプチド免疫学的物質用の生物学的に活性な担体の 好ましい例であるが、任意の薬学的に受容可能な担体、特に脂質担体はTH1応 答からTH2応答へのシフトを引き起こし、本発明の医薬組成物において用いる ことができる。好ましくは、そのような生物学的に活性な脂質担体は、植物およ び/または動物起源のトリグリセリド10〜20%、植物および/または動物起 源のリン脂質1.2〜2.4%、浸透圧調節物質2.25〜4.5%、抗酸化剤 0〜0.05%、および滅菌水で100%まで、を含む脂肪エマルジョンを含む 。IntralipidとLipofundinは、この好ましい脂肪エマルジョンの最も好ましい例 である。植物または動物起源のトリグリセリドおよびリン脂質は、任意の適切な 植物油、例えばダイズ油、コットンシード油、ココナッツ油またはオリーブ油か ら誘導してもよいし、卵黄またはウシ血清から誘導してもよい。好ましくは、ト リグリセリド/リン脂質の重量比は、約8:1である。 任意の適切な浸透圧調節物質を脂肪エマルジョンに添加してもよく、好ましく はグリセロール、キシリトールまたはソルビトールである。この脂肪エマルジョ ンは場合により抗酸化剤、例えば、0.05%トコフェロールを含んでもよい。 本発明に用いてもよい好ましい生物学的に活性な担体は、ダイズ油10%、卵 黄リン脂質1.2%、グリセロール2.5%を含み滅菌水で100ml(Intralip id10%)にした脂肪エマルジョンである。別の実施態様においては、ビヒクル は、ダイズ油20%、卵黄リン脂質2.4%、グリセロール2.5%を含み滅菌 水で100mlにした脂肪エマルジョンである。 別の好ましい実施態様においては、ビヒクルは、ダイズ油5%、および動物起 源の別のトリグリセリド5%(例えば、バター由来の中くらいの鎖のトリグリセ リド5%)、卵黄レシチン1.2%、グリセロール2.5%を含み蒸留水で10 0ml(Lipofundin10%)にした脂肪エマルジョンである。生物学的に活性な脂 質担体のさらに別の好ましい実施態様においては、上で定義した脂肪エマルジョ ンは、遠心分離、例えば、10,000g以上によりプロセスされ、それにより 小さなトリグリセリドが豊富な(約90%がトリグリセリド)層が、約1:1で トリグリセリド:リン脂質を含むリン脂質が豊富な水性分散物の上に形成され、 この後者の水性分散物は本発明の医薬組成物で脂質ビヒクルとして用いられる。 本発明に用いられ得る脂肪エマルジョンは、好ましくは新しく調製された場合 か、あるいは大気に触れていないコンテナ内で保存された後に用いられる。例え ば、Intralipidを空気の存在下で長く保存すると、pHの低下と、それに対応する 生物学的活性の低下を引き起こす。 hsp60自己免疫性ダウンレギュレーションが効果的であることは、宿主内 でのTH1→TH2シフトをモニターすることによりモニターしてもよい。これ は、PCT/US96/11374に記載された方法で行ってもよく、その全体 の内容を本明細書中に参考として組み入れる。 ここまで本発明を一般的に記載してきたが、同じことは例示の方法によって提 供され、本発明の限定を意図していない以下の実施例の引用を通してさらに容易 に理解されるであろう。本明細書中に記載される実施例は、皮膚の同種移植の生 存のため科学的に受容されたマウスモデルにおける本発明の有効性を確立するも のである。実施例1: hsp60に対する天然の自己免疫性は単に健康と適合性があるか、天然のh sp60自己免疫性は実際に免疫系の機能に貢献しているのかを確立するため、 本発明者らの研究室は、マウスhsp60を主要組織適合性複合体(MHC)ク ラスIIEα分子プロモーターの指示下で過剰に発現するhsp60トランスジェ ニックNODマウスを開発した(Birk et al.,1996b)。これらのマウスは、多 量のhsp60を胸腺および体全体の抗原提示細胞(APC)で発現し、その結 果それらの自発的なhsp60自己免疫性をかなり損失している。これらのトラ ンスジェニックNODマウスにおける自発的な自己免疫性糖尿病の研究は、hs p60自己免疫性が自己β細胞の破壊にとって重要であることを示した(Birk e t al.,1996b)。以下に示すように、Eα−hsp60トランスジェニックマウ スは、自己hsp60発現を豊富化した皮膚の供与体として、および外来性皮膚 の受容体のいずれかとして活用されている。 本発明者らは、hsp60が拒絶された皮膚の同種移植片で過剰に発現されて いること、およびEα−hsp60トランスジェニックマウスではそのような過 剰発現には同種移植片拒絶において機能的なTH1仲介性の役割があることが示 されていることを見出した。さらに、同種移植片の拒絶は、hsp60自己免疫 性の治療的な調整により遅延、さらには予防することさえできる。これらの実験 の結果を下に示す。 FIG.1はマウスhsp60の、同種宿主に移植された野生型マウス皮膚で 拒絶を受けているもの(レーン1〜4)、または同系宿主に移植され寛容されて いるもの(レーン5〜8)における発現を示す。剃毛した皮膚を外科的に取り出 し、TENN緩衝液(50mM Tris,pH8.0、5mM EDTA、0.5% NP −40、150mM NaCl)で溶解した。等量のタンパク質(50μg、Bradf ord試薬、Bioradを用いて決定)を10%SDS−PAGEで分画し、ニトロセ ル ロース紙(Towbin et al.,1979)に移し、1:500希釈のhsp60に特異的 なモノクローナル抗体(Boog et al.,1992)であるLK1を用いるウェスタン ブロット分析およびECL検出システム(Amersham,UK)に付した。レーン1〜 4とレーン5〜8とを比較すると、拒絶のプロセスが野生型皮膚におけるhsp 60の発現を増加させることがわかる。したがって、拒絶のプロセスの標的にお けるhsp60の高くなった発現は、hsp60自己免疫性が移植片拒絶プロセ スにおいてある役割を果たすことを可能にしているようである。 この疑問を探求するため、本発明者らの研究室は、トランスジェニックマウス を用いた。FIG.1は、hsp60の発現が、野生型のNOD皮膚(レーン1 0)においてと比べて、Eα−hsp60トランスジェニックNOD皮膚(レー ン9)で構成的に増加していることを示しており、それはおそらく、皮膚の樹状 細胞におけるMHCクラスIIプロモーターの活性化のためである(Kanpgen et a l.,1991)。この構成的過剰発現の結果をFIG.2に示すが、皮膚1cm2切片 を屠殺した供与体マウスの背中から切り出し、生理食塩水で洗浄した。1cm2の 背中の皮膚のパッチを、Nembuta16mg/ml、マウス1匹当たり0.25mlで処理 した、麻酔した受容体マウスから取り出し、供与皮膚移植片で置換えた。Histoa cryl(B.Braun Meleungen AG,D-34209 Melsungen,Germany)を、移植片の周囲 に適用し、Nobecutan(ASTR,Astra Tech,POB 13,Gros G15,UK)をそれらの 上に噴霧した。 FIG.2Aおよび2Bは、Eα−hsp60NODトランスジェニック皮膚 は、非トランスジェニックNOD受容体マウスに移植された場合には拒絶されな いことを示している。したがって、hsp60トランスジェニック皮膚は外来の 組織適合性抗原を、マウスhsp60導入遺伝子の挿入の間に獲得しなかった; Eα−hsp60トランスジェニック皮膚は依然として自己のものである。にも かかわらず、FIG.2Cおよび2Dは、過剰に発現されたEα−hsp60導 入遺伝子が2つの異なる拒絶システムにおいて同種移植片拒絶を明らかに増大さ せていることを示している。FIG.2Cは、MHC障壁を超えた皮膚拒絶の加 速を示し(同種のBALB/c H−2dマウスに移植されたNOD H2g7皮膚 )、拒絶の日数の中間値は20日から12日に減少している(p<0.0001 ) が、一方FIG.2Dは、野生型雄皮膚の拒絶と比較した雄Eα−hsp60ト ランスジェニックNOD皮膚の雌NOD受容体による拒絶の加速を示し、拒絶の 日数の中間値は55日から30日に減少した(p<0.038)。雄皮膚の同系 雌マウスによる拒絶は、雄のY染色体によってコードされる非主要(minor)組 織適合性抗原によって引き起こされる(Scott et al.,1995)。したがって、供 与体トランスジェニック皮膚における自己hsp60の構成的な過剰発現は、主 要でも非主要でも外来性の移植抗原に向けられた拒絶プロセスを増大させる。 FIG.2Eおよび2Fは、受容体NODマウスがEα−hsp60導入遺伝 子を持っており、したがってhsp60自己免疫性を抑制する、逆の実験を示す (Birk et al.,1996b)。野生型NODマウスと比較して、Eα−hsp60ト ランスジェニックマウスは、同種のC58BL/6(H−2b)皮膚移植片(F IG.2E)の拒絶の日数の中間値を20日にまで(p=0.004)、BAL B/k(H−2k)皮膚移植片(FIG.2F)を10日まで(p=0.0001 )遅延させたことは明らかである。BALB/c(H−2d)およびBALB/ b(H−2b)皮膚の拒絶もまた著しく遅延した(それぞれp=0.001、p =0.015)が示していない。したがって、低下した抗hsp60自己免疫性 を持つマウスは、低下した同種移植片拒絶反応を表す。 本発明者らの研究室は、以前に、hsp60自己免疫性を、野生型NODマウ スで(Elias et al.,1990;Ellas et al.,1991;Elias et al.,1994:Elias et al.,1995)、および他の系統で(Elias et al.,1996)、マウスの皮下への、 鉱物油(不完全フロイントアジュバント;IFA)でエマルジョン化した全hs p60またはhsp60ペプチドの治療的なワクチン接種により調整することが できることを見い出していた。調整の機序(Elias et al.,1996)は、hsp6 0に対するT細胞応答の表現系における前炎症性TH1型から抗炎症性TH2型 への応答のシフトが関与しているようである(Finkelman et al.,1990)。 FIG.3A〜3Bは、BALB/c(H−2d)皮膚の移植の2週間前の、 野生型NOD(H−2g7)受容体マウスの、またはC57BL/6(H−2b) マウスのワクチン接種が皮膚の同種移植片拒絶における遅延を引き起こしている ことを示す。FIG.3Aでは、C57BL/6マウスは自発的な自己免疫性疾 患に罹っていることが知られていない系統で、hsp60によるワクチン接種後 もBALB/c皮膚移植片の著しく長くなった生存を表していることがわかる( p<0.01)。C57BL/6マウスはIFAのみまたは対照組換え抗原グル タチオントランスフェラーゼによりワクチン接種されたが、BALB/c皮膚の 長くなった生存は表さなかった。NODマウスもまた、対照組換え抗原によるワ クチン接種と比べて、hsp60ワクチン接種後にBALB/c同種皮膚の遅延 した拒絶を表すことがFIG.3Bでわかる(p<0.0001)。FIG.4 は、NODマウスをhsp60ペプチドでワクチン接種することも同種BALB /c皮膚の生存を引き伸ばすことを示している(p<0.001)。hsp60 ペプチドp12およびp277は、処置されないマウスに比べて効果的であるこ とがわかる。対照的に、NODマウスにおいて免疫原性でないペプチドp11は 、皮膚同種移植片の生存を引き伸ばさなかった。NODマウスの、自己hsp6 0とは交差反応性ではないマイコバクテリウムのhsp60の免疫原性ペプチド による処置もまた、皮膚同種移植片の生存を引き伸ばさなかった(示していない )。したがって、hsp60または種々のhsp60ペプチドによるワクチン接 種は、以前に自発的なhsp60自己免疫性を調整することが示されたが(Elias et al.,1990; Elias et al.,1991;Elias et al.,1994;Elias et al.,1995; Elias et al.,1996)、外来性の皮膚の拒絶を著しく阻害することができる。 FIG.1に示すように、移植反応のストレスは、野生型の非トランスジェニ ック皮膚においてさえhsp60発現をアップレギュレーションする。 hsp60および他のhsp分子に対して反応性のT細胞は、心臓の同種移植片 から(Moliterno et al.,1995)ならびに他の炎症性の障害から(Selmaj et al .,1991;Mor et al.,1992)単離されている。したがって、抗hsp60自己免 疫性T細胞は炎症の部位に蓄積する。hsp60の供与体Eα−hsp60皮膚 における構成的な過剰発現は、その部位で抗hsp60自己免疫性T細胞の活性 化を増幅し、プロ炎症性(TH1型)サイトカイン、例えばINFγ(Finkelma n et al.,1990)の同種移植片反応への付加により局所的な免疫応答を強化し、 それにより外来性抗原に応答性の他のT細胞を刺激し扇動すると理論付けられる 。逆に、活性化されてTH2型の抗炎症性サイトカイン、例えばIL−10を産 生す るhsp60自己免疫性T細胞は、傍観者の抑制という形態により、エフェクタ ー免疫応答を静止するために働くはずである(Weiner et al.,1994)。hsp 60ペプチドによる処置がサイトカイン応答を改変し得るかを試験するため、N ODまたはC57BLマウスをhsp60またはhsp60ペプチドp12で処 置した。対照マウスは処置しないか、またはIFAでエマルジョン化した生理食 塩水で処置した。これらのマウスにBALB/c皮膚移植片を移植し、20日後 、対照マウスで移植片拒絶が始まったばかりのときに、5〜10匹のマウスを屠 殺して、それらの脾臓細胞を、個々に、標準的な混合リンパ球反応物(MLR) 内で照射を受けたBALB/c脾臓細胞を刺激物質として用いてアッセイした( Lohse et al.,1990)。MLR培養物をチミジンの取り込みによりT細胞増殖に ついて試験し(Lohse et al.,1990)、処置した群と対照群との間で有意な差は 見られなかった。しかしながら、MLR培地はTH1サイトカインであるIFN γおよびTH2サイトカインであるIL−10の存在についても試験された。対 照マウスのT細胞は9.25±1.7ng/mlのIFNγを産生し、一方hsp6 0およびp12で処置したマウス由来のT細胞はわずかに3.13±1.4ng/m lのIFNγしか産生していないことが見出された(p=0.002)。IFN γの減少とは対照的に、処置したマウスはIL−10の増加した産生を示した: 対照マウスでは3.5±0.6ng/mlであったのに比べて8±1.4ng/mlであっ た(p=0.004)。したがって、hsp60またはhsp60ペプチドでの ワクチン接種によって誘導された皮膚同種移植片の生存の延長は、MLRの間に 分泌されたin vitroでのIFNγの減少とIL−10の増加に関連していた。 Eαhs―p60トランスジェニックNODマウスが、hsp60に対するそれ らのIFNγ(TH1)応答における特異的な減少を示すこともまた見出された 。これらの知見は、hsp60自己免疫性による同種移植片反応の調整は、特異 なサイトカイン産生によって仲介され得ることを示唆している。しかし、その機 序に関わりなく、この結果は、hsp60自己免疫性が外来性抗原への、強いま たは弱い、応答にとって重要であり得るということを示している。したがって、 hsp60に対する、およびおそらくは免疫学的ホムンクルス(homunculus)に 登録された他の天然の自己抗原に対する天然の自己免疫性には調節的役割がある 。 理論的考察を超えて、hsp60自己免疫性を操作することには実際的な利点 があり得る。本発明者らの研究室は、天然のhsp60自己免疫性が、hsp6 0ペプチド−細菌糖結合体(Konen-Waisman et al.,1995)の使用を介して、貧 弱な免疫原性細菌性抗原に対する応答のためにT細胞の助けを誘導するために活 用され得ることを、他の場所で示した。したがって、hsp60に対する自己免 疫性のアップレギュレーションは感染と戦うのを助けることができる。本発明は 、天然のhsp60自己免疫性をダウンレギュレーションすることが、移植片拒 絶を妨げることに有用であることを確立した。 ここまで本発明を十分に説明してきたが、同じことを幅広い範囲の等価なパラ メーター、濃度、および条件で、本発明の意図および範囲を逸脱することなく、 また過度の実験を要することなく行い得ることは、当業者により理解されるであ ろう。 本発明はその特定の実施態様に関連して説明されてきたが、更なる改変が可能 であることが理解されるであろう。この出願は、一般的に、本発明の原則に従っ て本発明のいかなる変更、使用、および適応化をも含むこと、および本発明が属 する分野において知られたまたは習慣的な実施に入るような、および添付の請求 の範囲の範囲内の以下に説明するようなこれまでの本明細書中の実質的な特徴に 当てはまるかもしれない本発明の開示からの逸脱を含むことを意図している。 雑誌の論文または要旨、公開されたかまたは対応する米国または外国特許出願 、発行された米国および外国特許を含む本明細書中に引用された全ての参考文献 、または他のいかなる参考文献も、全て本明細書中に参考として組込まれ、引用 文献に表された全てのデータ、表、図、および文章も含まれる。さらに、本明細 書中に引用された参考文献中に引用された文献の全ての内容もまた、本明細書中 に参考として組込まれる。 公知の方法工程、従来の方法工程、公知の方法または従来の方法への言及は、 いかなる場合も、本発明のいかなる局面、記載または実施態様も、関連する分野 で開示され、教示され、または示唆されているという承認ではない。 特定の実施態様のこれまでの記載は本発明の一般的な特徴を十分に明らかにし たので、当該分野の能力内の知識(本明細書中に引用された参考文献の内容を含 む)を適用することにより、過度の実験なく、また本発明の一般的な概念から逸 脱することなく、そのような特定の実施態様を種々の適用のために、容易に改変 および/または適応させることができる。したがって、そのような適応化および 改変は、本明細書中に表された教示および指針に基づいて、開示された実施態様 の等価物の意味および範囲内にあることを意図する。本明細書中の専門語または 用語は、説明を目的としたものではなく、また限定を目的ともしていない。その ため、本明細書の用語または専門語は、本明細書中に表された教示および指針を 考慮して、当業者の知識を組み合わせて、当業者により解釈されるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12Q 1/00 A61K 37/00 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG ,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT ,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA, CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,F I,GB,GE,GH,HU,IL,IS,JP,KE ,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS, LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,M X,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE ,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT, UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZW

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.供与体臓器または組織の宿主への移植に伴って、宿主内のhsp60自己免 疫性をダウンレギュレーションすることを含む、宿主vs移植片反応の重篤度を 低下させるための方法。 2.該ダウンレギュレーションする工程が、hsp60自己免疫性をダウンレギ ュレーションするための医薬組成物を投与することを含む、請求項1記載の方法 。 3.該組成物が、寛容性担体またはTH1→TH2シフトを仲介し得る生物学的 に活性な担体、ならびにhsp60、hsp60ペプチド、およびそれらのアナ ログ、塩および機能的誘導体からなる群から選択されるhsp60自己免疫性を ダウンレギュレーションし得る化合物を含む、請求項2記載の方法。 4.該化合物が、SEQ ID NO.1由来の以下のアミノ酸残基:残基31〜50、残 基136〜155、残基151〜170、残基166〜185、残基195〜2 14、残基255〜274、残基286〜305、残基346〜365、残基4 21〜440、残基436〜455、残基437〜460、残基466〜485 、残基511〜530、残基343〜366および残基458〜474に対応す る配列を有するもの、それらの塩および機能的誘導体からなるhsp60ペプチ ドの群から選択される、請求項3記載の方法 5.該化合物が、SEQ TDNO.1の残基437〜460に対応する配列を有する、 請求項4記載の方法。 6.該化合物が、SEQ ID NO.1の残基166〜185に対応する配列を有する、 請求項4記載の方法。 7.該化合物が、SEQ ID NO.1の残基466〜485に対応する配列を有する、 請求項4記載の方法。 8.該化合物が、SEQ ID NO.2、SEQ ID NO.3、SEQ ID NO.4、SEQ ID NO.5、SEQ ID NO.6、SEQ ID NO.7およびSEQ ID NO.8の配列を有するペプチドからなる群か ら選択されるhsp60ペプチドアナログである、請求項3記載の方法。 9.該生物学的に活性な担体が: 10%〜20% 植物および/または動物起源のトリグリセリド; 1.2%〜2.4% 植物および/または動物起源のリン脂質; 2.25%〜4.5% 浸透圧調節物; 0%〜0.05% 抗酸化剤;および 滅菌水 を含む脂肪エマルジョンである、請求項2記載の方法。 10.該投与工程が、該医薬組成物の、経口、鼻内、静脈内、筋肉内、または皮 下投与による、供与体臓器または組織の移植前の宿主への投与を含む、請求項2 記載の方法。 11.該ダウンレギュレーション工程が、宿主に、in vitroでhsp60タンパ ク質、hsp60ペプチド、またはそれらのペプチドアナログ、塩、および機能 的誘導体により活性化されたT細胞を投与することを含む、請求項1記載の方法 。 12.移植片拒絶を予防するか抑制するのに用いられるためのペプチドを選択す る方法であって: 個々のペプチドのパネルを、臓器または組織移植の候補者である個体 の血液から単離された末梢血リンパ球の抗原提示細胞に接触させる工程、ここで このペプチドは検出可能に標識されている; 抗原提示細胞に結合したペプチドを検出する工程; 抗原提示細胞に結合することができる1以上のペプチドを選択する工 程、 を含む方法。 13.hsp60、hsp60ペプチド、ならびにそれらのアナログ、塩および 機能的誘導体から選択された化合物の、宿主内のhsp60自己免疫性をダウン レギュレーションするための医薬組成物の調製のための使用。 14.臓器移植における宿主vs移植片反応の重篤度を低下させるための請求項 13記載の使用。
JP51198498A 1996-08-30 1997-09-02 宿主vs移植片反応の重篤度をHSP60自己免疫性をダウンレギュレーションすることにより低下させる方法 Expired - Fee Related JP4256474B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US08/706,209 US5993803A (en) 1996-08-30 1996-08-30 Method of reducing the severity of host vs graft reaction by down-regulating hsp60 autoimmunity
US08/706,209 1996-08-30
PCT/US1997/015294 WO1998008536A2 (en) 1996-08-30 1997-09-02 Method of reducing the severity of host vs. graft reaction by down-regulating hsp60 autoimmunity

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2001500488A true JP2001500488A (ja) 2001-01-16
JP2001500488A5 JP2001500488A5 (ja) 2005-04-07
JP4256474B2 JP4256474B2 (ja) 2009-04-22

Family

ID=24836651

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP51198498A Expired - Fee Related JP4256474B2 (ja) 1996-08-30 1997-09-02 宿主vs移植片反応の重篤度をHSP60自己免疫性をダウンレギュレーションすることにより低下させる方法

Country Status (11)

Country Link
US (1) US5993803A (ja)
EP (1) EP0921810B1 (ja)
JP (1) JP4256474B2 (ja)
AT (1) ATE237344T1 (ja)
AU (1) AU722576B2 (ja)
CA (1) CA2263816C (ja)
DE (1) DE69721007T2 (ja)
DK (1) DK0921810T3 (ja)
ES (1) ES2198594T3 (ja)
IL (2) IL128728A0 (ja)
WO (1) WO1998008536A2 (ja)

Families Citing this family (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB9911772D0 (en) * 1999-05-21 1999-07-21 Semmelweis University Of Medic Diagnosis and treatment of atherosclerosis
NZ519348A (en) * 1999-12-15 2006-04-28 Develogen Israel Ltd Fragments and antagonists of heat shock protein 60
IL150113A0 (en) * 1999-12-15 2002-12-01 Peptor Ltd Fragments and antagonists of heat shock protein 60
AU2001249214A1 (en) * 2000-03-15 2001-09-24 The Brigham And Women's Hospital, Inc. Suppression of vascular disorders by mucosal administration of heat shock protein peptides
US7608683B2 (en) * 2000-08-09 2009-10-27 The Regents Of The University Of California Stress proteins and peptides and methods of use thereof
US6989146B2 (en) * 2000-08-09 2006-01-24 The Regents Of The University Of California Stress proteins and peptides and methods of use thereof
JP2005503320A (ja) * 2000-08-25 2005-02-03 イエダ・リサーチ・アンド・デベロツプメント・カンパニー・リミテツド CpG−含有ポリヌクレオチドで自己免疫疾患を処置または防止する方法
JP4264257B2 (ja) 2000-11-01 2009-05-13 ザ リージェンツ オブ ザ ユニバーシティ オブ カリフォルニア 熱ショックタンパク質に由来する免疫調節ペプチドとその使用
WO2003063759A2 (en) * 2002-01-31 2003-08-07 Peptor Ltd. Hsp peptides and analogs for modulation of immune responses via antigen presenting cells
AU2003209623A1 (en) * 2002-02-19 2003-09-09 Yeda Research And Development Co. Ltd. Dual-effect ligands comprising anti-inflammatory hsp peptide epitopes for immunomodulation
WO2003096967A2 (en) 2002-05-21 2003-11-27 Yeda Research And Development Co. Ltd. Dna vaccines encoding heat shock proteins
WO2004090095A2 (en) * 2003-04-01 2004-10-21 University Of Southern California Generation of human regulatory t cells by bacterial toxins for the treatment of inflammatory disorders
EP1687423A4 (en) * 2003-11-24 2007-04-18 Yeda Res & Dev HSP60 PEPTIDE FRAGMENT-ENCODING DNA VACCINES FOR THE TREATMENT OF AUTOIMMUNE DISEASES
CA2595520A1 (en) 2004-01-28 2005-08-11 Develogen Israel Ltd. Hsp therapy in conjunction with a low antigenicity diet
CU23504A1 (es) 2004-09-24 2010-04-13 Ct Ingenieria Genetica Biotech Péptidos y derivados tipo apl de la hsp60 y composiciones farmacéuticas
US8691772B2 (en) 2005-01-04 2014-04-08 Yeda Research And Development Co. Ltd. HSP60, HSP60 peptides and T cell vaccines for immunomodulation
WO2013128453A1 (en) 2012-03-01 2013-09-06 Yeda Research And Development Co. Ltd. Regeneration of islet beta cells by hsp60 derived peptides
AU2013227249A1 (en) 2012-03-01 2014-09-11 Yeda Research And Development Co. Ltd. Hsp60 derived peptides and peptide analogs for suppression and treatment of non-autoimmune diabetes

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
IL92629A0 (en) * 1989-12-10 1990-08-31 Yeda Res & Dev Direct binding of t-cell epitopes to mhc gene products on intact living antigen presenting cells and the use thereof for identifying epitopes causing autoimmune diseases and pharmaceutical compositions for treating such diseases
WO1992004049A1 (en) * 1990-09-06 1992-03-19 Rijksuniversiteit Te Utrecht Inhibitor of lymphocyte response and immune-related disease
IL114407A0 (en) * 1995-06-30 1995-10-31 Yeda Res & Dev Novel peptides and pharmaceutical compositions comprising them
IL114458A0 (en) * 1995-07-05 1995-11-27 Yeda Res & Dev Therapeutic preparations for treatment of T cell mediated diseases

Also Published As

Publication number Publication date
ES2198594T3 (es) 2004-02-01
WO1998008536A2 (en) 1998-03-05
WO1998008536A3 (en) 1998-05-07
DE69721007T2 (de) 2004-02-12
DE69721007D1 (de) 2003-05-22
US5993803A (en) 1999-11-30
EP0921810B1 (en) 2003-04-16
ATE237344T1 (de) 2003-05-15
DK0921810T3 (da) 2003-07-28
AU4242697A (en) 1998-03-19
IL128728A (en) 2006-09-05
AU722576B2 (en) 2000-08-10
JP4256474B2 (ja) 2009-04-22
CA2263816C (en) 2008-12-30
IL128728A0 (en) 2000-01-31
CA2263816A1 (en) 1998-03-05
EP0921810A2 (en) 1999-06-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2001500488A (ja) 宿主vs移植片反応の重篤度をHSP60自己免疫性をダウンレギュレーションすることにより低下させる方法
US8828404B2 (en) Vaccine and method for treatment of neurodegenerative diseases
HU220357B (hu) Eljárás és készítmények autoimmun betegségek kezelésére bystander antigén alkalmazásával
US5783188A (en) Method of treating rheumatoid arthritis with type collagen peptide fragments containing repeating sequences
WO1994007520A9 (en) Method of treating rheumatoid arthritis with type ii collagen
WO1998008536A9 (en) Method of reducing the severity of host vs. graft reaction by down-regulating hsp60 autoimmunity
JP2607751B2 (ja) 自己免疫性ブドウ膜網膜炎の治療予防薬
AU714970B2 (en) Preparations and methods for the treatment of T cell mediated diseases
US20030190323A1 (en) Preparations and methods for the treatment of T cell mediated diseases
WO1997002016A9 (en) Preparations and methods for the treatment of t cell mediated diseases
MXPA98000190A (en) Preparations and methods for the treatment of medium diseases by cellula
US6488933B2 (en) Preparations for the treatment of T cell mediated diseases
JP4808631B2 (ja) 精神医学的障害の治療用のコポリマー1を含む方法及びワクチン
IL176217A (en) Pharmaceutical compositions comprising copolymer 1 for treatment of post-traumatic stress disorder (ptsd), schizophrenia, depression or bipolar disorder

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040806

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040806

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20040803

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20040805

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071023

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080108

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080318

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080609

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20080724

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090120

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090130

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120206

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130206

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130206

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140206

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees