JP2001500135A - 6―アミノカプロニトリルとヘキサメチレンジアミンの同時製造方法 - Google Patents

6―アミノカプロニトリルとヘキサメチレンジアミンの同時製造方法

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Abstract

(57)【要約】 燐含有化合物および本質的にアジポニトリルを含有し、かつ燐含有化合物を含む触媒の存在下に、ブタジエンをシアン化水素酸と反応させることにより得られる混合物から出発して、6−アミノカプロニトリルとヘキサメチレンジアミンを同時に製造する方法において、(1)混合物中における燐含有化合物の、燐として計算される重量割合を低減させ、(2)生成混合物を、触媒の存在下に部分的水素添加して、α,ω−アミノニトリルを形成し、(3)上記混合物から、6−アミノカプロニトリルとヘキサメチレンジアミンを分離除去することを特徴とする方法。

Description

【発明の詳細な説明】 6−アミノカプロニトリルとヘキサメチレンジアミン の同時製造方法 本発明は、燐含有化合物および本質的にアジポニトリルを含有し、かつ燐含有 化合物を含む触媒の存在下に、ブタジエン(またはペンテンニトリル)をシアン 化水素酸と反応させることにより得られる混合物から出発して、6−アミノカプ ロニトリルとヘキサメチレンジアミンを同時に製造する方法に関する。 燐含有化合物を含む触媒の存在下に、ブタジエンまたはペンテンニトリルをシ アン化水素酸と反応させることによりアジポニトリルを製造する方法は、例えば 1988年、ワインハイムのVCHフェルラーク社刊、K.ヴァイセルメル、H .J.アルペ編「インドゥストリエレ、オルガニッシェ、ヘミー」第3版、26 3−264頁から周知である。 西独特願公開19500222号公報および独国特願19548289.1号 明細書には、触媒の存在下に、アジポニトリルを部分的水素添加し、ヘキサメチ レンジアミンおよび6−アミノカプロニトリルを混合物から除去し、6−アミノ カプロニトリルをカプロラクタムに転化し、本質的にアジポニトリルから成る残 渣の一部を循環使用することにより、6−アミノカプロニトリルとヘキサメチレ ンジアミンを同時に製造する方法を記載している。 燐含有化合物を含む触媒の存在下に、ブタジエンまたはペンテンニトリルをシ アン化水素酸と反応させることにより得られるアジポニトリルの上述した部分的 水素添加の欠点は、水素添加触媒が迅速に不活性化し、6−アミノカプロニトリ ルの収率、選択性が極めて低いことである。 そこで、本発明の目的とするところは、燐含有化合物を含む触媒の存在下にお いてブタジエンとシアン化水素酸を反応させることにより得られ、かつ燐含有化 合物と本質的にアジポニトリルとを含有する混合物から出発して、上述した欠点 を伴わない、技術的に簡単で経済的な6−アミノカプロニトリルとヘキサメチレ ンジアミンを同時に製造する方法を提供することである。 しかるにこの目的は、燐含有化合物および本質的にアジポニトリルを含有し、 かつ燐含有化合物を含む触媒の存在下に、ブタジエンをシアン化水素酸と反応さ せることにより得られる混合物から出発して、6−アミノカプロニトリルとヘキ サメチレンジアミンを同時に製造する方法であって、 (1)混合物中における燐含有化合物の、燐として計算される重量割合を低減 させ、 (2)生成混合物を、触媒の存在下に部分的水素添加して、α,ω−アミノニ トリルを形成し、 (3)上記混合物から、6−アミノカプロニトリルとヘキサメチレンジアミン を分離除去することを特徴とする方法により達成されることが本発明者らにより 見出された。 ブタジエンとシアン化水素酸からアジポニトリルを製造することは、前述した 各種の方法、例えば上述した文献「インドゥストリエレ、オルガニッシェ、ヘミ ー」の上記個所における第3方法、すなわち、燐含有配位子、例えばホスフィン またはホスファイトを有するニッケル例えば[(C653PO]4Niのような 金属錯体を活性成分として含有する触媒上において、ことに液相で反応させる方 法により行われ得る。この反応は、一般的に複数工程で行われ、第一工程におい ては、異性体のペンテンニトリルと、メチルブテンニトリルが形成され、後者は 大部分が3−および4−ペンテンニトリルに異性化される。第二工程において、 前述した触媒の存在下に、あらためてシアン化水素酸を添加することによりアジ ポニトリルが形成される。 この方法で形成されたアジポニトリルは、一般的に、アジポニトリルに対し、 燐として計算して、1から50重量ppmの少なくとも一種類の燐含有化合物が 含まれている。ここで「燐含有化合物」と称するのは、燐を含有する何等かの単 一の化合物のみならず、複数のこのような化合物が存在する場合にはこれらの全 体を総称する。 本発明方法によれば、この燐含有化合物の重量割合は、アジポニトリルに対し 、燐として計算して、5ppm以下、ことに1ppm以下にまで低減される。 混合物中における燐含有化合物の重量割合を低減するためには、それ自体公 知、慣用の各種の方法、例えば、沈殿法、ことに抽出法、ナトリウム、カリウム の水酸化物溶液のような塩基により処理する方法、吸着法ないし酸化カルシウム のような金属酸化物に対する化学吸着法、なかんずく蒸留法が適当である。 この蒸留法による場合、1から100ミリバール、ことに10から200ミリ バールの圧力で処理するのが好ましく、これによりアジポニトリルは、最多量生 成物として得られる。燐含有化合物は、アジポニトリルより揮発性が低いからで ある。 次の、アジポニトリルの部分的水素添加は、公知方法のいずれか、例えば前述 した米国特許46018591号、2762835号、2208598号各明細 書、西独特願公開848654号、954416号、4235466号各公報、 WO92/21650号公報のいずれかに記載された方法で、一般的にニッケル 、コバルト、鉄またはロジウム含有触媒の存在下に行われる。この触媒は担持触 媒、非担持触媒のいずれの形態でもよい。適当な触媒担体は、例えばアルミナ、 シリカ、二酸化チタン、酸化マグネシウム、活性炭、スピネルである。適当な非 担持触媒は、ラニーニッケルおよびラニーコバルトである。 触媒空間速度は、毎時、触媒1g当たり、アジポニトリル0.05から10k g、0.1から5kgの範囲で選定される。 水素添加は、原則的に、20から200℃、ことに50から150℃の温度、 0.1から40、ことに0.5から30MPaの水素圧で行われる。 水素添加は、また溶媒、ことにアンモニアの存在下に行われるのが好ましく、 アンモニアの量は、アジポニトリル1kg当たり、一般的に0.1から10kg 、ことに0.5から3kgの範囲で選定される。 6−アミノカプロニトリル対ヘキサメチレンジアミンのモル割合、従ってカプ ロラクタム対ヘキサメチレンジアミンのモル割合は、それぞれの場合において選 定されるアジポニトリル転化率により制御され得る。6−アミノカプロニトリル の高い選択性をもたらすためには、アジポニトリル転化率は10から90%、こ とに30から80%が好ましい。 6−アミノカプロニトリルとヘキサメチレンジアミンの合計量は、原則的に、 触媒および反応条件に応じて、95から99%であり、ヘキサメチレンジアミン は量に関して最も重要な副生成物である。 好ましい実施態様において、反応は、アンモニアおよび水酸化リチウムまたは 反応条件下において水酸化リチウムを形成するリチウム化合物の存在下に、40 から120℃、好ましくは50から100、ことに60から90℃において、圧 力は2から12MPa、好ましくは3から10、ことに4から8MPaの範囲で 選定して行われる。滞留時間は、本質的に所望の収率、選択性および所望の転化 率によって相違するが、滞留時間は一般的に最大収率が達成されるように、例え ば50から275分、ことに70から200分である。 圧力および温度の範囲は、反応が液相で行われ得るように選定される。 アンモニアの使用量は、アンモニア対ジニトリルの重量割合が、一般的に9: 1から0.1:1、好ましくは2.3:1から0.25:1、ことに1.5:1 から0.4:1となるようになされる。 水酸化リチウムの量は、使用される触媒量に対して、原則的に0.1から20 、好ましくは1から10重量%の範囲で選択される。 反応条件下において水酸化リチウムを形成するリチウム化合物は、例えば金属 リチウム、アルキルリチウム、アリールリチウム化合物、例えばn−ブチルリチ ウム、フェニルリチウムである。これら化合物の使用量は、上述した水酸化リチ ウム量をもたらし得る量である。 好ましい触媒は、ニッケル、ルテニウム、ロジウム、鉄、コバルト含有化合物 、ことにラニータイプのもの、なかんずくラニーニッケルおよびラニーコバルト である。触媒は担持触媒の形態であってもよく、使用され得る担体は、例えばア ルミナ、シリカ、酸化亜鉛、活性炭素、二酸化チタンである。(Appln.H et.Cat.(1987)、106−122、「キャタリシス」4(1981 )1−30参照)。ラニーニッケル(例えばBASF社、デグッサ社、グレース 社製)がことに好ましい。 ニッケル、ルテニウム、ロジウム、鉄およびコバルトは、周期表のVIb族( Cr,Mo,W)およびVIII族(Fe,Ru,Os,Co(ニッケルの場合 のみ)、Rh,Ir,Pd,Pt)で変性され得る。これまでの知見では、変性 ラニーニッケル触媒、ことにクロムおよび/または鉄で変性されたものが高い アミノニトリル選択性を示す(その製造方法については、西独特願公開2260 978号公報、Bull.Soc.Chem.13(1946)208参照)。 触媒量は、コバルト、ルテニウム、ロジウム、鉄またはニッケルの量が、使用 されるジニトリルに対し、1から50、ことに5から20重量%となるように選 定される。 触媒は、また液相またはトリックル処理による固定床として、または懸濁床と しても使用され得る。 本発明のさらに他の好ましい実施態様において、アジポニトリルは、高温、高 圧下、溶媒および (a)ニッケル、コバルト、鉄、ルテニウムおよびロジウムの中から選ばれる 金属を基礎とする化合物、 (b)(a)に対して0.01から25、ことに0.1から5重量%の、パラ ジウム、プラチナ、イリジウム、オスミウム、銅、銀、金、クロム、モリブデン 、タングステン、マンガン、レニウム、亜鉛、カドミウム、鉛、アルミニウム、 錫、燐、砒素、アンチモン、ビスマス、希土類金属の中から選ばれる金属を基礎 とする促進剤、および (c)(a)に対して、0から5、ことに0.1から3重量%の、アルカリ金 属またはアルカリ土類金属を基礎とする化合物 を含有する触媒の存在下において部分的水素添加され、6−アミノカプロニトリ ルに転化される。 ただし、ルテニウム、またはロジウムのみ、ルテニウムとロジウム、またはニ ッケルとロジウムのみを基礎とする化合物を組成分(a)として選択する場合に は、必要に応じて(b)は省略されることができ、また上記組成分(b)の金属 がアルミニウムである場合には、組成分(a)は鉄を基礎とするものであっては ならない。 好ましい触媒は、 上記組成分(a)が、ニッケル、コバルトおよび鉄の中から選択される金属の 少なくとも一種類の化合物を、(a)から(c)の各組成分合計量に対して、 10から95重量%と、ルテニウムおよび/またはロジウムを、0.1から5重 量%含有し、 上記組成分(b)が、銀、銅、マンガン、レニウム、鉛および燐の中から選ば れる金属を基礎とする少なくとも1種類の促進剤を、組成分(a)に対して0. 1から5重量%含有し、 上記組成分(c)が、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネ シウムの中から選択されるアルカリ金属およびアルカリ土類金属を基礎とする少 なくとも一種類の化合物を、0.1から5重量%含有する。 ことに好ましい触媒は、 (A)90重量%の酸化コバルト(CoO)、5重量%の酸化マンガン(Mn23)、3重量%の四塩化燐および2重量%の酸化ナトリウム(Na2O)を含 有する触媒A、 (B)20重量%の酸化コバルト(CoO)、5重量%の酸化マンガン(Mn23)、0.3重量%の酸化銀(Ag2O)、70重量%のシリカ(SiO2)、 3.5重量%のアルミナ(Al23)、0.4重量%の酸化鉄(Fe23)、0 .4重量%の酸化マグネシウム(MgO)および0.4重量の酸化カルシウム( CaO)を含有する触媒B、および (C)20重量%の酸化ニッケル(NiO)、67.42重量%のシリカ(S iO2)、3.7重量%のアルミナ(Al23)、0.8重量%の酸化鉄(Fe2 3)、0.76重量%の酸化マグネシウム(MgO)、1.92重量の酸化カ ルシウム(CaO)、3.4重量%の酸化ナトリウム(Na2O)および2.0 重量%の酸化カリウム(K2O)を含有する触媒Cである。 このような触媒は、例えば西独特願公開19500222号公報、独国特願1 9548289.1号明細書に記載されている。 本発明によることに好ましい触媒は、 (a)酸化鉄のような鉄を基礎とする化合物、 (b)(a)に対して0から5重量%の、アルミニウム、珪素、ジルコニウム 、バナジウムおよびチタンの中から選ばれる単一の元素あるいは2、3、4また は5個の元素を基礎とする促進剤、および (c)(a)に対して0から5重量%、ことに0.1から3重量%の、アルカ リ金属またはアルカリ土類金属、ことにリチウム、ナトリウム、カリウム、ルビ ジウム、セシウム、マグネシウムおよびカルシウムの中から選ばれる金属を基礎 とする化合物を含有する触媒である。 非担持触媒でも担持触媒でも有利に使用され得る。適当な担体材料は、多孔質 酸化物、例えばアルミナ、シリカート、アルミノシリカート、酸化ランタン、二 酸化チタン、二酸化マグネシウム、酸化亜鉛、ゼオライト、活性炭、これらの混 合物である。 触媒の製造は、原則的に、組成分(a)の前駆物質を、促進剤(組成分(b) )、および必要に応じてさらに希少組成分(c)の前駆物質と共に、担体材料の 存在下または不存在下において沈殿させ、この生成触媒前駆物質を押出成形体ま たはペレットに成形し、乾燥し、か焼することにより行われる。担持触媒は、ま た担体を組成分(a)および(b)、場合によりさらに組成分(c)の溶液で、 それぞれ同時にまたは順次に含浸させ、あるいは上記組成分(a),(b)およ び必要に応じてさらに組成分(c)をそれ自体公知の態様で担体上に噴霧するこ とによっても得られる。 組成分(a)の前駆物質としては、上述金属の水溶性塩、硝酸塩、塩化物、酢 酸塩、蟻酸塩、硫酸塩、ことに硝酸塩が適当である。 組成分(b)の前駆物質としては、上述金属の水溶性塩または錯塩、例えば硝 酸塩、塩化物、酢酸塩、蟻酸塩、硫酸塩、ことに硝酸塩、なかんずくヘキサクロ ロプラチナートが適当である。 組成分(c)の前駆物質としては、上述したアルカリ金属、アルカリ土類金属 の水溶性塩、例えば水酸化物、炭酸塩、硝酸塩、塩化物、酢酸塩、蟻酸塩、硫酸 塩、ことに水酸化物、炭酸塩が適当である。 沈殿は、一般的に水溶液から、沈殿試薬を添加し、pH値を変化させ、あるい は温度を変化させて行われる。 このようにして得られた触媒前駆物質は通常、80から150℃、ことに80 から120℃で乾燥され、150から500℃ことに200から450℃で、空 気流または窒素流中においてか焼される。 か焼後、得られた触媒材料は、一般的に還元雰囲気に被曝(活性化)、例えば 水素またはこれと窒素のような不活性ガスとの混合ガス雰囲気に、80から25 0℃ことに80から180℃(組成分(a)としてルテニウムまたはロジウムを 使用する触媒の場合)、または200から500℃、ことに250から400℃ (組成分(a)としてニッケル、コバルトおよび鉄から選ばれる一種類の金属に 基礎を置く触媒)において2から24時間被曝させる。この場合の活性化には触 媒11当たり2001の活性化ガスを使用するのが好ましい。 この触媒活性化は、水素添加反応用の、すなわち6−アミノカプロニトリルお よびヘキサメチレンジアミン合成用の反応器中において直接的に行うのが好まし い。これにより、空気のような酸素/窒素混合ガスにより、一般的に20から8 0℃、ことに25から35℃において表面を不動態化するために必要とされる中 間工程を省略し得るからである。不動態化された触媒の活性化は、合成反応器中 において、水素含有雰囲気下に、180から500℃、ことに200から350 ℃で行われるのが好ましい。 触媒は、液相またはトリックル処理の場合、固定床触媒として、あるいはまた 懸濁触媒として使用され得る。 反応が懸濁状態で行われる場合、40から150℃、好ましくは50から10 0、ことに60から90℃の温度から選定され、圧力は一般的に2から30MP a、好ましくは3から30、ことに4から9MPaの範囲において選定される。 滞留時間は所望の収率、選択性および所望の転化率に応じて相違するが、一般的 に最大限の収率が達成されるように、例えば50から275分、ことに70から 200分の範囲内において選定される。 懸濁反応において使用される溶媒は、炭素原子数1から6のアミン、ジアミン 、トリアミン、例えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミ ン、トリブチルアミン、あるいはアルコール、ことにメタノールが好ましく、こ とにアンモニアを使用するのが好ましい。ジニトリルの濃度ないし使用割合は、 これと溶媒の合計量に対して10から90重量%、好ましくは30から80、こ とに40から70重量%の範囲内において選定するのが好ましい。 触媒量は、使用されるジニトリルに対して、一般的に1から50重量%、こと に5から20重量%の範囲内において選定される。 懸濁水素添加は、原則的に液相で、バッチ式でも行われ得るが、連続的に行わ れるのが好ましい。 部分的水素添加も、トリックル処理ないし液相処理の場合、固定床反応器にお いてバッチ式または連続的に行われることができ、温度は20から150℃、こ とに30から90℃、圧力は原則的に2から40、ことに3から20MPaに選 定される。部分的水素添加は、溶媒、ことにアンモニア、アミン、ジアミン、炭 素原子数1から6のトリアミン、例えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、 トリプロピルアミン、トリブチルアミン、あるいはアルコール、ことにメタノー ル、エタノール、ことにアンモニアの存在下に行われるのが好ましい。好ましい 実施態様において、アンモニアは、アジポニトリル1g当たり1から10、こと に2から6gの割合で使用される。触媒空間速度は、毎時、触媒11当たり、ア ジポニトリルを0.1から20kg、ことに0.3から1.0kgの範囲におい て選定するのが好ましい。この場合にも、転化率、従って選択性は、滞留時間を 変えることにより選定、制御され得る。 部分的水素添加は、この目的に適する慣用の反応器(R1)中において行われ 得る。 水素添加により、6−アミノカプロニトリル、ヘキサメチレンジアミンおよび アジポニトリルを含有する混合物がもたらされる。 この混合物から、6−アミノカプロニトリル、ヘキサメチレンジアミンおよび アジポニトリルを主として含有する部分を分離、除去する処理は、慣用の態様で 、例えば前述の西独特願公開19500222号公報、独国特願1954828 9.1号明細書に記載されているように、蒸留により同時にあるいは相次いで行 われ得る。 第一カラム(K1)における蒸留は、本質的に、6−アミノカプロニトリル、 ヘキサメチレンジアミン、アンモニア、アジポニトリルおよびヘキサメチレンイ ミンを含有する混合物、好ましくは、1から70、ことに5から40重量%の6 −アミノカプロニトリル、1から70、ことに5から40重量%のアジポニトリ ル、0.1から70、ことに1から40重量%のヘキサメチレンジアミン、0. 01から10、ことに0.05から5重量%のヘキサメチレンイミンおよび5か ら95、ことに20から85重量%のアンモニアを含有する混合物を、慣用の蒸 留カラム中において、60から250℃、ことに100から200℃の塔底温度 、5から30、ことに12から25バールの圧力で、蒸留条件下に不活性であり 、18バール、60から220℃で沸騰する単一もしくは複数の化合物Aの存在 下において、蒸留することにより行われ、塔頂生成物としてのアンモニア(アン モニアは完全には分離されない)と塔底生成物Iが得られる。 上述の、蒸留条件下において不活性であり、かつ18バールの圧力下、60か ら250℃、ことに60から150℃の沸点を有する適当な化合物Aは、例えば 上記条件を充足するアルカン、シクロアルカン、芳香族化合物、ナフテン、アル コール、エーテル、ニトリルおよびアミン、好ましくはC5−C8アルカンおよび C2−C4アルカノール、ことにn−ペンタン、シクロヘキサン、トリエチルアミ ン、エタノール、アセトニトリル、n−ヘキサン、ジ−n−プロピルエーテル、 イソプロパノール、n−ブチルアミンおよびベンゼンであって、これらの中でも エタノールが特に好ましい。この化合物Aは、塔底生成物Iに対して0.1から 50、ことに1から10重量%の割合で添加される。 本質的に、6−アミノカプロニトリル、ヘキサメチレンジアミン、アジポニト リル、ヘキサメチレンイミン、不活性化合物A(単一もしくは複数)およびアン モニア(このアンモニア量は上述反応器R1中の部分的水素添加により得られる 混合物の量より少ない)を含有する塔底生成物Iは、第2段の蒸留に附され、塔 頂生成物としての化合物Aおよびアンモニアの混合物と、塔底生成物IIを形成 する。この蒸留は、100から250℃、ことに140から200℃の塔底温度 、2から15、ことに4から12バールの圧力で行われる。ただし第1カラム( K1)および第2カラム(K2)の各圧力は、相互に均衡せしめられ、その結果 として250℃を超えない各塔底温度で、20℃以上の塔頂温度がもたらされる ようにする。また、第二カラムの塔頂における凝縮を比較的低温で行い、純粋な 、あるいは比較的高濃度のアンモニアから成る塔頂生成物を第一カラムに循環返 送するか、あるいは蒸気状態の第二カラム塔頂生成物を、コンプレッサにより圧 力を上げて第一カラムまたはその凝縮器に循環返送することも有利である。 塔底生成物IIは、本質的に6−アミノカプロニトリル、ヘキサメチレンジア ミン、アジポニトリル、ヘキサメチレンイミンおよび不活性化合物Aを含有する が、これはさらに第三カラム(K3)における蒸留処理に附され、塔頂生成物と しての不活性化合物Aと、塔底生成物IIIをもたらす。この蒸留は50から2 50℃ことに140から200℃の塔底温度、0.05から2、ことに0.2か ら1バールの圧力で行われるが、塔頂生成物として得られた化合物Aは第二カラ ムに返送され、この第三段の蒸留は必要に応じて、反応条件下に不活性であり、 かつ0.3バールの圧力下において、20から250℃ことに60から170℃ の沸点を有する単一もしくは複数の化合物Bの存在下に行われる。 この化合物Bとしては、上記の条件を充足するアルカン、シクロアルカン、芳 香族化合物、ナフテン、アルコール、エーテル、ニトリル、アミン、好ましくは ジ−n−ブチルエーテル、バレロニトリル、n−オクタン、シクロオクタン、n −ヘキシルアミン、ヘキサメチレンイミン、ヘキサメチレンジアミン、ことにヘ キサメチレンイミンおよび/またはヘキサメチレンジアミン、なかんずくヘキサ メチレンイミンが有利に使用される。 本発明の好ましい実施態様においては、ヘキサメチレンイミンおよび/または ヘキサメチレンジアミンを化合物Bとして使用するか、あるいはことに新たな化 合物Bを使用することなく第三段の蒸留を行う。 化合物は、塔底生成物IIに対して0.01から50重量%、ことに0.5か ら10重量の割合でカラム(K3)に給送されるのが好ましい。 6−アミノカプロニトリル、ヘキサメチレンジアミン、アジポニトリル、ヘキ サメチレンイミンおよび場合により不活性化合物B(単一もしくは複数)を含有 する塔底生成物IIIは、さらに第四カラム(K4)における蒸留処理に附され 、50から250℃の塔底温度、0.05から1.5バールの圧力で、本質的に ヘキサメチレンイミン、場合により不活性化化合物Bを含む塔頂生成物KPI、 本質的にヘキサメチレンジアミンを含む側方流生成物SAIおよび塔底生成物I Vをもたらす。 このカラムには必要に応じて給送口と側方取出口の間において区劃壁を設け( Petlyukカラム)、得られるヘキサメチレンジアミンが、ほとんどヘキ サメチレンイミン、不活性化合物Bその他の低沸点分を含まないようにすること ができ、塔頂生成物KPIおよび/または側方流SAIからのHMDを必要に応 じて第三カラムに、あるいはこれらの一部を第三カラムに返送し、残余分を除去 することもできる。 本質的に6−アミノカプロニトリルおよびアジポニトリル、場合により若干の 高沸点分を含有する塔底生成物IVは、さらに第五のカラム(K5)における蒸 留に附され、少なくとも95%、ことに99から99.9%の純度の6−アミノ カプロニトリルを塔頂生成物として、本質的にアジポニトリルを含有する側方流 出流V、少量のアジポニトリルその他の高沸点分を有する塔底生成物をもたらす 。 このカラムにも、必要に応じて給送口と側方取出口の間において区劃壁を設け 、50から250℃の塔底温度、10から300ミリバールの圧力で蒸留を行っ て、得られるアジポニトリルが極めて少量の高沸点分を含むに止まるようにする ことができる。 アジポニトリルを側方流出流Vとして得る代わりに、アジポニトリルおよび高 沸点分を含む塔底生成物Vをカラム(K5)から、さらに次のカラム(K6)で 蒸留処理して、アジポニトリルを塔頂生成物VIとして得ることもできる。 本発明方法において、アジポニトリルの水素添加により得られる混合物の蒸留 後処理において、本質的にアジポニトリルを含有する部分は、カラムK5の側方 流出流Vとして、カラムK6の塔頂生成物VIとして、あるいはカラムD5の塔 底生成物として、ことに好ましくはカラムD5の側方流出流Vとして得られ、こ れは酸または酸性イオン交換体で処理される。 適当な酸ないし酸性イオン交換体は、まずエナミンのような、1級、2級およ び3級の飽和もしくは不飽和アミンに関してプロトン供与体として機能し得る物 質である。10を超えない、ことに7を超えないpKa値を有する酸が好ましい 。 適当な酸としては、無機酸として、硝酸、硫酸、ことに100%硫酸または少 なくとも90%濃度の、ことに水または燐酸との混合物硫酸が使用され、有機酸 として、アジピン酸、2−エチルヘキサノン酸、ピメリン酸、スベリン酸、ウン デカンジ酸、テレフタル酸のようなカルボン酸、シクロヘキサンカルボン酸、例 えばp−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸のようなスルホン酸が使用さ れ、酸性イオン交換体として、Lewatit S100G1、Amberly st15、Dowex50WX8、Bay.Kat.K2431、Amberl ite IR−120が使用され、またこれら酸および酸性イオン交換体の混合 物も使用される。 アジポニトリルと酸の反応は、水のような希釈剤の存在下に行われることがで き、この場合希釈剤は、酸と共に、あるいは酸の前もしくは後に、アジポニトリ ルに添加され得る。 高沸点分、例えばカラムK5の塔底生成物から分離されていないアジポニトリ ルは、アジポニトリル側方流出流を含有していないならば、同様にして直接的に 処理され得る。この場合、酸ないし酸性イオン交換体の費消量およびアジポニト リルの分離、除去後の残渣量は増大する。 残渣中の塩基性化合物に対する酸基のモル割合は、少なくとも等モル量、好ま しくはこれを超える量割合である。アジポニトリルに対して、0.01から10 重量%、ことに0.1から2重量%の酸を添加するのが有利である。 アジポニトリルと酸の反応は、慣用の態様で、2から250℃、ことに3から 100℃の温度で、1秒から30分、ことに1秒から10分の反応時間で、両者 を混合することにより、あるいはアジポニトリルをイオン交換体固定床に誘導、 貫流させることにより行われる。 アジポニトリルは、慣用の処理、ことに蒸留または抽出により混合物から分離 除去され得る。 残渣と酸の反応の間に水のような液状希釈剤が添加される場合には、これはア ジポニトリルの分離、除去前に吸着、ことに蒸留で除去されることができ、かつ これが好ましい。 同様にして、酸が添加されて得られる反応生成物と、過剰量の酸は、例えば水 により抽出してアジポニトリルから除去されるのが好ましい。 本発明方法において得られるアジポニトリルは、ヘキサメチレンジアミンと6 −アミノカプロニトリルの製造を阻害する副生成物を形成することなく、部分的 水素添加によるヘキサメチレンジアミンと6−アミノカプロニトリルの形成のた めに再び使用され得る。 6−アミノカプロニトリルは、次いで慣用の態様で処理され、カプロラクタム の中間段階を経て、ナイロン−6に転化され、またヘキサメチレンジアミンはア ジピン酸で処理され、ナイロン−6,6に転化される。ナイロン−6およびナイ ロン−6,6は、周知の通り、各種産業分野における重要な材料である。 実施例1 (a) 触媒調製 マグネタイト、炭酸カリウム、Al23および炭酸カルシウムの混合物を加熱 し、溶融体を固化して粉砕し、篩分けし(Catalyst Manufact ure(1995)167/168におけるA.B.スタイルズ、T.A.コッ ホの報文参照)、以下の組成の酸化物材料を調製した。 K2O1.1重量%、Al233.0重量%、CaO2.3重量%、Si0. 11重量%、Ti0.01重量%、残余量のFeの各酸化物。 この酸化物材料を、N2/H2混合ガス流により、450℃において72時間還 元し、室温においてN2/空気混合ガス流(窒素中空気1%)で24時間にわた って、触媒床中の温度が45℃を超えないようにして不動態化し、水で7日間洗 浄した。 生成触媒材料は下記の組成を示した。 Al1.2重量%、Ca0.74重量%、K0.02重量%、Si0.11重 量%、Ti0.01重量%、残余量のFe/Feの酸化物。(b)グループ促進 剤の合計量は1.32重量%、(c)グループ促進剤の合計量は1.06重量% である。 (b)ADNの水素添加によるACNへの転化 管状反応器(長さ180cm、d=30mm)に、前項(a)で調製された触 媒材料740ml(18198)を充填し、大気圧下の窒素流(500標準l/ h)中で還元した。このために、温度は30℃から340℃まで24時間にわた って上げられ、次いでこの340℃が72時間にわたって維持された。 温度を下げた後、ブタジエンとシアン化水素酸から得られたADNと燐分を酸 化カルシウムで化学吸着することにより1ppm以下に低減された化学物との混 合物400ml/h、NH3660mlおよびH2500標準l/hを反応器に給 送した。 120℃の反応温度で1000時間稼働した後において、全稼働時間にわたっ て70%の定常的転化率に対して、ACN選択性は定常的な40%、全体的選択 性(ACN+HMD)は定常的な99%を示した。 対比例 (a)触媒調製 マグネタイト、炭酸カリウム、Al23および炭酸カルシウムの混合物を加熱 し、溶融体を固化して粉砕し、篩分けし(Catalyst Manufact ure(1995)167/168におけるA.B.スタイルズ、T.A.コッ ホの報文参照)、以下の組成の酸化物材料を調製した。 K2O1.1重量%、Al233.0重量%、CaO2.3重量%、Si0. 11重量%、Ti0.01重量%、残余量のFeの各酸化物。 この酸化物材料を、N2/H2混合ガス流により、450℃において72時間還 元し、室温においてN2/空気混合ガス流(窒素中空気1%)で24時間にわたっ て、触媒床中の温度が45℃を超えないようにして不動態化し、水で7日間洗浄 した。 生成触媒材料は下記の組成を示した。 Al1.2重量%、CaO.74重量%、K0.02重量%、Si0.11重 量%、Ti0.01重量%、残余量のFe/Feの酸化物。(b)グループ促進 剤の合計量は1.32重量%、(c)グループ促進剤の合計量は1.06重量% である。 (b)ADNの水素添加によるACNへの転化 管状反応器(長さ180cm、d=30mm)に、前項(a)で調製された触 媒材料740ml(18198)を充填し、大気圧下の窒素流(500標準l/ h)中で還元した。このために、温度は30℃から340℃まで24時間にわた って上げられ、次いでこの340℃が72時間にわたって維持された。 温度を下げた後、ブタジエンとシアン化水素酸から得られたADNと燐分を酸 化カルシウムで化学吸着することにより4ppmに低減された化学物との混合物 400ml/h、NH3660mlおよびH2500標準l/hを反応器に給送し た。 120℃の反応温度で1000時間稼働した後において、全稼働時間にわたっ て70%の定常的転化率に対して、ACN選択性は定常的な30%(実施例の4 0%に対して)、全体的選択性(ACN+HMD)は定常的な99%を示した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),EA(AM,AZ,BY ,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM ,AU,AZ,BG,BR,BY,CA,CN,CZ, GE,HU,IL,JP,KG,KR,KZ,LT,L V,MD,MX,NO,NZ,PL,RO,RU,SG ,SI,SK,TJ,TM,TR,UA,US (72)発明者 ルイケン,ヘルマン ドイツ国、D―67069、ルートヴィッヒス ハーフェン、ブリュッセラー、リング、34 (72)発明者 レーフィンガー,アルヴィン ドイツ国、D―67112、ムターシュタット、 ローゼンシュトラーセ、10 (72)発明者 バスラー,ペーター ドイツ国、D―68519、フィールンハイム、 マリーア―マンデル―シュトラーセ、18

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 燐含有化合物および本質的にアジポニトリルを含有し、かつ燐含有化合物 を含む触媒の存在下に、ブタジエンをシアン化水素酸と反応させることにより得 られる混合物から出発して、6−アミノカプロニトリルとヘキサメチレンジアミ ンを同時に製造する方法において、 (1)混合物中における燐含有化合物の、燐として計算される重量割合を低減 させ、 (2)生成混合物を、触媒の存在下に部分的水素添加して、α,ω−アミノニ トリルを形成し、 (3)上記混合物から、6−アミノカプロニトリルとヘキサメチレンジアミン を分離除去することを特徴とする方法。 2. 上記工程(2)の混合物中における燐含有化合物の、燐として計算される 重量割合を、アジポニトリルに対して、5ppm未満にすることを特徴とする、 請求項1の方法。 3. 上記工程(2)の混合物中における燐含有化合物の、燐として計算される 重量割合を、アジポニトリルに対して、1ppm未満にすることを特徴とする、 請求項1または2の方法。 4. 上記工程(1)における燐含有化合物の重量割合の低減を、蒸留により行 うことを特徴とする、請求項1から3のいずれかの方法。 5. 上記工程(1)における燐含有化合物の重量割合の低減を、抽出により行 うことを特徴とする、請求項1から3のいずれかの方法。 6. 上記工程(1)における燐含有化合物の重量割合の低減を、塩基処理によ り行うことを特徴とする、請求項1から3のいずれかの方法。 7. 上記工程(1)における燐含有化合物の重量割合の低減を、吸着ないし化 学吸着により行うことを特徴とする、請求項1から3のいずれかの方法。 8. 水素添加を液状希釈剤の存在下に行うことを特徴とする、請求項1から7 のいずれかの方法。 9. 水素添加を液状希釈剤の存在下に行い、工程(2)と(3)の間におい て、この液状希釈剤を実質的に除去することを特徴とする、請求項1から8のい ずれかの方法。 10. 上記触媒が、 (a)ニッケル、コバルト、鉄、ルテニウムおよびロジウムの中から選ばれる 金属を基礎とする化合物、 (b)化合物(a)に対して0.01から25、ことに0.1から5重量%の 、パラジウム、プラチナ、イリジウム、オスミウム、銅、銀、金、クロム、モリ ブデン、タングステン、マンガン、レニウム、亜鉛、カドミウム、鉛、アルミニ ウム、錫、燐、砒素、アンチモン、ビスマスおよび希土類金属の中から選択され る金属を基礎とする促進剤、および (c)化合物(a)に対して、0から5、ことに0.1から3重量%の、アル カリ金属またはアルカリ土類金属を基礎とする化合物 を含有するが、上記組成分(a)として、ルテニウムまたはロジウムのみ、また はルテニウムとロジウムまたはニッケルとロジウムを基礎とする化合物が選択さ れる場合には、上記促進剤(b)を省略してもよく、また上記組成分(b)がア ルミニウムを基礎とする場合には上記組成分(a)は鉄を基礎とするものであっ てはならないことを特徴とする、請求項1から9のいずれかの方法。 11. 上記触媒が、 (a)鉄または鉄を基礎とする化合物、 (b)組成分(a)に対して、0.01から5重量%の、アルミニウム、珪素 、チタン、ジルコニウムおよびバナジウムの中から選択される単一の元素あるい は2、3、4または5個の元素を基礎とする促進剤、および (c)組成分(a)に対して0から0.5重量%の、アルカリまたはアルカリ 土類金属を基礎とする化合物を含有することを特徴とする、請求項1から10の いずれかの方法。 12. 水素添加反応混合物から、主としてアジポニトリルを含有する部分を除 去する処理を包含することを特徴とする、請求項1から11のいずれかの方法。 13. 主としてアジポニトリルを含有する部分と、アジポニトリルに対して0 .01から10重量%の酸とを混合し、この酸処理混合物からアジポニトリル を除去する処理を包含することを特徴とする、請求項4の方法。 14. 水素添加反応混合物から蒸留によりアジポニトリルを除去し、使用され る酸が、蒸留圧力下においてアジポニトリルより高い沸点を有することを特徴と する、請求項1から13のいずれかの方法。 15. 使用される酸が10を超えないpKa値を有することを特徴とする、請 求項9から14のいずれかの方法。 16. アジポニトリルを基礎とする、6−アミノカプロニトリルおよびヘキサ メチレンジアミンの同時製造方法により回収されたアジポニトリルを再使用する ことを特徴とする、請求項1から15のいずれかの方法。
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