JP2001358434A - プリント配線板の製造方法及びそれを用いた多層プリント配線板 - Google Patents

プリント配線板の製造方法及びそれを用いた多層プリント配線板

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JP2001358434A
JP2001358434A JP2001026125A JP2001026125A JP2001358434A JP 2001358434 A JP2001358434 A JP 2001358434A JP 2001026125 A JP2001026125 A JP 2001026125A JP 2001026125 A JP2001026125 A JP 2001026125A JP 2001358434 A JP2001358434 A JP 2001358434A
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hole
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printed wiring
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English (en)
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Toshifumi Kojima
敏文 小嶋
Yasushi Sumi
泰志 墨
Masahiko Okuyama
雅彦 奥山
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Niterra Co Ltd
Original Assignee
NGK Spark Plug Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 スルーホール内に充填した穴埋め充填ペース
トの加熱処理時に起こるペーストの粘度低下に起因す
る、スルーホール開口面からのペーストダレや、それに
伴うスルホール開口面の凹みの発生を防止するととも
に、続いて形成されるビルドアップ層に凹凸を生じさせ
ることのないプリント配線板及びその製造方法を提供す
ること。 【構成】 スルーホールに対応する位置に形成された貫
通孔を有する穴埋め用マスクを基板上に配置して、22
〜23℃における粘度が300Pa・s以上である穴埋
め充填ペーストを穴埋め用マスク上から貫通孔を通して
スルーホール内にローラ−式スキージを用いて圧入す
る。熱処理による半熱硬化後、突出部を研磨除去して平
坦化する。次いで、熱処理による熱硬化を行い、穴埋め
充填を完了する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、絶縁基板の両面に形成
された導体層間を接続導通するためのスルーホール内に
穴埋め充填ペーストを充填硬化させたプリント配線板の
製造方法及びそれを用いた多層プリント配線板に関す
る。本発明のプリント配線板の製造方法は、高密度多層
配線化の進んだビルドアップ多層配線板等の製造方法と
して好適である。
【0002】
【従来の技術】電気、電子機器等の小型化に伴い、これ
らの機器に搭載されるプリント配線板等にも小型化、高
密度化が要求されている。高機能化のために、同軸型ス
ルーホールを内蔵したプリント配線板(例えば、特開平
2−94693号公報、特開平4−62894号公報)
も検討されている。かかる市場の要求に応えるべく、プ
リント配線板の多層化技術が検討されている。かかる多
層化の方法としては、スルーホールを有する基板(いわ
ゆるコア基板)に対して、絶縁層と配線層とを交互に積
層一体化する、いわゆるビルドアップ法が一般的に用い
られる。
【0003】しかし、コア基板には、基板両面の配線間
の接続導通をとるためのスルーホールが存在し、このス
ルーホール直上近傍に積層した絶縁層及び配線層(いわ
ゆるビルドアップ層)の平坦性が保てなくなる問題があ
る。そこで、ビルドアップ層の平坦性を確保するため
に、事前にスルーホール内に穴埋め充填ペーストを充填
硬化してからビルドアップするのが一般的である。
【0004】スルーホール内に穴埋め充填ペーストを充
填する方法としては、スキージを用いて充填する方法
(いわゆる印刷穴埋め法)、充填ノズルより圧入しつつ
充填する方法(いわゆる充填ノズル法)、ロールコータ
ーを用いて充填する方法(いわゆるロール穴埋め法)、
等が代表的である。ロール穴埋め法を用いたプリント配
線板の製造方法が、特開平1−37079号公報、特開
平6−260756号公報に開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】これらの方法に用いる
穴埋め充填ペーストには、良好な印刷性、流動性が要求
されるため、一般的には10〜100Pa・s程度の比
較的低粘度のものが用いられる。しかし、かかる比較的
低粘度のペーストは、加熱処理により粘度の更なる低下
が起こり、スルーホール開口面からのペーストダレ(い
わゆるブリードアウト)や、それに伴うスルホール開口
面の凹みを発生させる。かかるスルホール開口面の凹み
は、次いで形成されるビルドアップ層に凹凸を発生させ
る原因となる。
【0006】加熱処理時の粘度低下に起因するスルホー
ル開口面の凹みの発生を防止するには、穴埋め充填ペー
ストの粘度を上げればよい。しかし、穴埋め充填ペース
トの粘度を300Pa・s以上の高粘度にすると、印刷
性、流動性が徐々に悪化して、スルーホール内への充填
が困難になったり、充填ペースト中に空孔、クラック等
の欠陥が生じるようになる。
【0007】かかる高粘度の穴埋め充填ペーストの充填
性の問題は、特には、アスペクト比が大きく、かつ内壁
面がうねって直線性に乏しいスルーホール(1.6〜3
2、更には、5〜32、特には、8〜32)を有する配
線基板において問題となる。例えば、図3に示す同軸型
スルーホールや図9に示すコア基板(1)の両面に絶縁
層(4)を形成した基板を貫通するように形成されたス
ルーホールの穴埋めの場合において問題となる。これら
のスルーホールの場合、レーザー穴あけ等の製造条件に
よっては内壁面がうねって直線性に乏しい状態で形成さ
れやすいため、なおさら充填性が困難になりやすい。た
とえ基板厚み500μm/直径300μm(アスペクト
比で1.67)程度であっても、これらのスルーホール
は内壁面がうねって直線性に乏しいため、やはり充填性
が困難になりやすい。また、1枚の基板中に通常用いら
れるスルーホール(例えば、基板厚み800μm/直径
300μm)と、かかる高アスペクト比のスルーホール
(例えば、基板厚み800μm/直径25〜150μ
m)とが混在する場合においては、これらの間で充填性
が不均一になりやすい問題がある。このようにスルーホ
ールの充填性に問題があると、スルーホール近傍のビル
ドアップ層の平坦性が損なわれるため、図9に示すよう
なFC−PGA型の配線基板のようにスルーホール直下
のビルドアップ層にピン付けする場合にも問題となる。
ここにいう「FC−PGA型の配線基板」とは、半導体
素子をFC(フリップチップ)実装するとともに、マザ
ーボードへの実装をピンによって行うタイプのPGA
(ピングリッドアレイ)型配線基板をいう。
【0008】充填方法を改良することで、高粘度の穴埋
め充填ペーストを良好に充填してスルホール開口面の凹
みの発生を防止したとしても、逆にスルホール開口面に
突出部(凸部)が発生する。この突出部は、次いで形成
されるビルドアップ層に凹凸を発生させる原因となる。
したがって、充填方法以外にも製造工程を改良する必要
がある。
【0009】本発明は、スルホール開口面の凹凸に起因
するビルドアップ層の凹凸の発生を防止したプリント配
線板の製造方法及びそれを用いた多層プリント配線板を
提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のプリント配線板
の製造方法に含まれる各工程の特徴を以下に説明する。
まず、工程(a)は、従来の穴埋め充填ペーストと異な
り、22〜23℃における粘度が300Pa・s以上で
ある高粘度の穴埋め充填ペーストを、基板上に配置した
穴埋め用マスクの貫通孔を通してスルーホール内にロー
ラ−式スキージを用いて圧入、充填を行うものである。
同軸型スルーホールやコア基板の両面に絶縁層を形成し
た基板を貫通するように形成されたスルーホールのよう
な、アスペクト比の大きい(1.6〜32、好ましくは
2.5〜32、より好ましくは5〜32、特には、8〜
32)場合においても、良好な充填を行うことができ
る。ローラ−式スキージの直径としては、50mm以上
がよい。スキージの進行速度は、1〜20mm/sがよ
い。流動性の乏しい高粘度な穴埋め充填ペーストであっ
ても、充填物の内部に隙間や気孔等の不具合の無いよう
に充填を行うことができる利点がある。そのため、スル
ーホール近傍のビルドアップ層の平坦性が損なわれるこ
とが無いため、図9に示すようなFC−PGA型の配線
基板のようにスルーホール直下のビルドアップ層にピン
付けする場合に特に好適である。
【0011】本発明で用いる高粘度(300〜1500
Pa・s、もしくはそれ以上)の穴埋め充填ペースト
は、極めてチクソ性に劣りがちで、印刷性、流動性が悪
いものである。しかし、スルーホール内への充填さえ容
易に行えれば、充填ペースト中に空孔、クラック等の欠
陥の発生を抑制できる効果を奏する。このような高粘度
の穴埋め充填ペーストを用いることができるため、スル
ーホール内に充填した穴埋め充填ペーストの加熱処理時
に起こるペーストの粘度低下に起因する、スルーホール
開口面からのペーストダレや、それに伴うスルホール開
口面の凹みの発生を防止することができる。
【0012】特には、アスペクト比が大きいスルーホー
ル(1.6〜32、好ましくは2.5〜32、より好ま
しくは5〜32、特には、8〜32)や、スルーホール
導体の内壁面にエッチングや黒化処理により十点平均粗
さ(JIS B 0601の3.5.1に準ずる。)に
よる粗度Rzが0.3〜3μm(好ましくは2〜3μ
m)の凹凸を有する粗化面が形成されていたり、更に内
壁面にうねりや段差があって直線性に乏しいようなスル
ーホール(レーザにより穿設されたもの等)や、直径の
異なるスルーホールが混在(例えば、100μmと30
0μmが混在)する場合の各スルーホールを充填する場
合において有用である。尚、スルーホールの内壁面には
導通用のスルーホール導体が形成されているのがよい
が、導電性穴埋め充填ペーストを用いる場合は、スルー
ホール導体形成を省略できる。充填後の状態としては、
図4の160のように穴埋め充填ペーストがスルーホー
ルから凸状に突出するように充填するのがよい。硬化後
のスルーホール端面の凹みの発生を防止できるからであ
る。
【0013】工程(a)は、例えば、図1に示すような
充填装置を用いて行うとよい。図1の充填装置を参考に
説明する。基板(100)を真空吸着等により固定可能
な台座(200)上に不繊紙(300)をのせ、その上
に基板をのせて固定する。不繊紙は、穴埋め後のペース
トの固着による剥離時の欠損防止や空気抜きを良好にす
るために用いる。その上に基板のスルーホール(40
0)に対応する位置に形成された貫通孔(600)を有
する穴埋め用マスク(500)を配置する。この貫通孔
の径は、スルーホールの径より大きい(1.2以上、好
ましくは2〜10倍)方が充填性がよいので好ましい。
そして、穴埋め充填ペースト(700)を穴埋め用マス
ク上から貫通孔を通してスルーホール内にローラ−式ス
キージ(800)を用いて圧入する。
【0014】ここにいう穴埋め用マスクとしては、ステ
ンレス等の金属製板状体(金属箔状も含む。)やPE
T、ポリイミド、PPS等の樹脂製板状体(フィルム状
も含む。)を用いるのがよい。好ましくは、ステンレス
製のメタルマスクである。
【0015】基板の穴埋め充填は、図1のように1枚ず
つ行ってもよいが、図2に示すように、複数枚の基板を
重ねてスタック(1000)にして一度に穴埋め充填す
る方法を用いるのが生産効率上よい。この際、各基板間
には、汚損やすべりによる傷の発生を防止するための保
護シート(900)を入れるのがよい。
【0016】保護シートは、単に挟むだけでもよいが、
粘着性のもの(例えば、粘着性を付与したPETフィル
ム、剥離紙等)を基板上、押え板上、支持体上にラミネ
ートしてもよいし、ワニスタイプのものを塗布、乾燥す
る方法を用いるのがよい。穴埋め充填後に容易に剥離除
去できるものであればよい。
【0017】ここにいう「スルーホールを有する基板」
としては、FR−4、FR−5、BT等のいわゆるコア
基板を用いるのがよいが、PTFE等の熱可塑性樹脂シ
ートにスルーホールを形成したものを用いてもよい。ま
た、後述するように、コア基板の両面に絶縁層を形成し
た基板を貫通するように形成されたスルーホールを有す
る基板を用いることができる。ここにいう「穴埋め充填
ペースト」としては、熱硬化性樹脂に無機フィラー、硬
化剤、脱泡剤等を添加したものを用いることができる。
熱硬化性樹脂としては、いわゆるエポキシ系樹脂を用い
るのがよい。
【0018】エポキシ系樹脂としては、いわゆるBP
(ビスフェノール)型、PN(フェノールノボラック)
型、CN(クレゾールノボラック)型のものを用いるの
がよい。特には、BP(ビスフェノール)型を主体とす
るものがよく、BPA(ビスフェノールA)型やBPF
(ビスフェノールF)型が最もよい。
【0019】ここにいう「無機フィラー」とは、セラミ
ックフィラー、誘電体フィラー、金属フィラー等をい
う。セラミックフィラーとしては、シリカ、アルミナ等
がよい。誘電体フィラーとしては、チタン酸バリウム、
チタン酸鉛、チタン酸ジルコン酸鉛等がよい。金属フィ
ラーとしては、銅、銀、銀/銅合金等がよい。
【0020】ここにいう「硬化剤」としては、無水カル
ボン酸系や、アミン系のものを用いることができる。特
には、イミダゾール系の硬化剤がよい。また、ここにい
う「脱泡剤」としては、公知の市販品を用いることがで
きる。穴埋め充填材は、できる限り揮発性物質を含まな
いことが好ましいので、穴埋め充填ペーストにした状態
の揮発減量割合が1%以下、好ましくは0.5%以下と
なる脱泡剤を用いるのがよい。
【0021】用いる穴埋め充填ペーストの22〜23℃
における粘度を300Pa・s以上の高粘度に規定する
ことで、スルーホール内に充填した穴埋め充填ペースト
の加熱処理時に起こるペーストの粘度低下に起因する、
スルーホール開口面からのペーストダレや、それに伴う
スルホール開口面の凹みの発生をより効果的に防止でき
る。
【0022】本発明に適した穴埋め充填ペーストの22
〜23℃における粘度の好ましい範囲は、500Pa・
s以上である。より好ましくは700Pa・s以上、更
に好ましくは1000Pa・s以上、更により好ましく
は1500Pa・s以上である。
【0023】本発明は、同軸型スルーホールやコア基板
の両面に絶縁層を形成した基板を貫通するように形成さ
れたスルーホールのような、アスペクト比の大きい
(1.6〜32、好ましくは2.5〜32、より好まし
くは5〜32、特には、8〜32)場合においても、良
好な充填を行うことができる。例えば、同軸型スルーホ
ールのインナービア(内側のビア→例えば、図3の1
5)やコア基板の両面に絶縁層を形成した基板を貫通す
るように形成されたスルーホール(例えば、図12のス
ルーホール(6)に図13のスルーホール導体(9)を
形成したもの)の充填に好適である。アスペクト比が2
とは、例えば、厚み800μmの基板に直径400μm
のスルーホールを穿設した場合をいう。アスペクト比が
2.5とは、例えば、厚み800μmの基板に直径32
0μmのスルーホールを穿設した場合をいう。アスペク
ト比が5とは、例えば、厚み800μmの基板に直径1
50μmのスルーホールを穿設した場合をいう。アスペ
クト比が8とは、例えば、厚み800μmの基板に直径
100μmのスルーホールを穿設した場合をいう。アス
ペクト比が32とは、例えば、厚み800μmの基板に
直径25μmのスルーホールを穿設した場合や、厚み1
600μmの基板に直径50μmのスルーホールを穿設
した場合をいう。
【0024】工程(a)は、直径が300μm以下、特
には100μm以下の小径で、かつ、長さのあるスルー
ホールであったり、更に内壁面にうねりや段差があって
直線性に乏しいがゆえに極めて充填性が悪い場合におい
ても有効である。また、直径が300μmを超える場合
(例えば、基板厚み500μm/直径300μm(アス
ペクト比で1.67))であっても、スルーホールの内
壁面がうねって直線性に乏しく充填性が困難になりやす
い場合においても有効である。
【0025】次いで、工程(b)の特徴を以下に説明す
る。工程(b)は、スルーホール内に圧入した穴埋め充
填ペーストを半硬化する工程である。完全硬化させない
理由は、前述した突出部の研磨除去がより容易にできる
ようにするためである。80〜120℃程度の比較的低
温下に5〜60分間置くことで、半硬化状態にすること
ができる。
【0026】次いで、工程(c)の特徴を以下に説明す
る。工程(c)は、半硬化された穴埋め充填ペーストの
基板面からの突出部を研磨除去する工程である。穴埋め
充填ペーストを完全硬化させてから研磨除去するのは効
率面で劣る。そこで、穴埋め充填材の基板面からの突出
部が半硬化の状態で研磨除去すれば、効率良く突出部を
研磨除去できる。穴埋め材は半硬化状態であるため、完
全硬化したものと比較して、たやすく研磨除去すること
がからである。研磨工程としては、まずベルトサンダー
(粗研磨)を用いてコア基板表面を研磨した後、バフ研
磨(仕上げ研磨)して平坦化するのがよい。通常の方法
で穴埋め充填した場合は、研磨加工したときに潜在して
いた空孔等の欠陥が露見することが多い。しかし、本発
明では工程(a)による穴埋め充填を行うことで、この
ような潜在的欠陥の発生を防止しているため、研磨加工
したとき空孔等の欠陥がでない利点がある。
【0027】この突出部は、後工程でビルドアップ層の
平坦性を損なう原因となる。そのため、スルーホール近
傍のビルドアップ層の平坦性が損なわれるため、図9に
示すようなFC−PGA型の配線基板のようにスルーホ
ール直下のビルドアップ層にピン付けする場合にも問題
となる。そこで、半硬化後の穴埋め充填材の基板面から
の突出部を容易に研磨除去して、穴埋め充填後の基板上
に新たな絶縁層をビルドアップする際に平坦化しておく
必要がある。また、金属フィラーや誘電体フィラーを含
む場合、研磨してフィラーの露出面を平坦化することに
より、続くビルドアップ層の導体層との接触面積を稼ぐ
効果が得られる。充填状態の向上やペーストの高粘度化
を併用して半硬化後の凹凸の発生を抑えるとともに、半
硬化状態で研磨することで、研磨工程に要する時間を短
縮することができる。
【0028】次いで、工程(d)の特徴を以下に説明す
る。工程(d)は、半硬化された穴埋め充填ペーストを
硬化する工程である。既に半硬化されてるため、硬化後
に硬化収縮やブリードアウトに起因する凹みが発生する
ことはない。したがって、続いて積層されるビルドアッ
プ層に凹凸を生じさせることもない。
【0029】以上の(a)〜(d)の各工程を兼備する
ことで、たとえ穴埋め充填ペーストの粘度が300Pa
・s以上の高粘度で印刷性、流動性が劣る場合であって
も、スルーホール内への充填が容易になり、充填ペース
ト中に空孔、クラック等の欠陥の発生を抑制できる。ま
た、スルホール開口面の凹凸の発生をより効果的に防止
できるため、続いて形成されるビルドアップ層が凹凸に
なることはない。そのため、スルーホール近傍のビルド
アップ層の平坦性が損なわれることが無いため、図5に
示すようなFC−PGA型の配線基板のようにスルーホ
ール直下のビルドアップ層にピン付けする場合に特に好
適である。
【0030】本発明の製造方法は、直径が300μm以
下、特には100μm以下の小径で、かつ、アスペクト
比のあるスルーホールであったり、更に内壁面にうねり
や段差があって直線性に乏しいがゆえに極めて充填性が
悪い場合においても有効である。また、直径が300μ
mを超える場合(例えば、基板厚み500μm/直径3
00μm(アスペクト比で1.67))であっても、ス
ルーホールの内壁面がうねって直線性に乏しく充填性が
困難になりやすい場合においても有効である。特には、
スルーホール導体の表面が化学エッチング等により粗化
されている場合に好適である。
【0031】本発明のプリント配線板の製造方法は、高
粘度の穴埋め充填ペーストを充填する際にローラー式ス
キージにかける圧力条件を特定値以上に規定するとよ
い。より高粘度な穴埋め充填ペーストを用いることがで
きるため、スルーホール内に充填した穴埋め充填ペース
トの加熱時の粘度低下に伴うスルーホール開口面の凹み
の発生を効果的に防止できる。同軸型スルーホールやコ
ア基板の両面に絶縁層を形成した基板を貫通するように
形成されたスルーホール(特には、スルーホールの内壁
面がうねって直線性に乏しく充填性が困難になりやすい
場合)においても有効である。のような、アスペクト比
の大きい(1.6〜32、好ましくは2.5〜32、よ
り好ましくは5〜32、特には、8〜32)場合におい
ても、特に良好な充填を行うことができる利点がある。
【0032】ローラー式スキージにかける圧力条件は、
0.3MPa以上がよい。穴埋め充填ペーストの粘度が
500Pa・s以上の場合は、0.5MPa以上がよ
い。特には1.0MPa以上である。
【0033】本発明のプリント配線板の製造方法は、高
粘度の穴埋め充填ペーストを同軸型スルーホールやコア
基板の両面に絶縁層を形成した基板を貫通するように形
成されたスルーホールのような、アスペクト比の大きい
(1.6〜32、好ましくは2.5〜32、より好まし
くは5〜32、特には、8〜32)場合においても、特
に良好な充填を行うことができる利点がある。特には、
スルーホール導体表面が化学エッチング等により粗化さ
れている場合によい。
【0034】本発明のプリント配線板の製造方法は、ロ
ーラー式スキージが自転しながら穴埋め充填ペーストを
圧入充填するとよい。用いるローラースキージを、0.
3MPa以上(特には0.5MPa以上)の圧力条件下
においても自転可能なものとすることで、より高粘度
(特には1000Pa.s以上)な穴埋め充填ペースト
を高アスペクト比のスルーホール内に穴埋め充填するこ
とが容易になる。そのため、充填後の穴埋め充填ペース
トの加熱時に起きるペーストの粘度低下に起因する、ス
ルーホール開口面の凹みの発生をより効果的に防止でき
るため、硬化後の研磨量を最小限に抑えることができ
る。
【0035】ローラー式スキージの自転方向は、図1に
示すように、スキージの進行方向に向かって回転する方
向がよい。より良好な充填を行うことができるからであ
る。
【0036】本発明のプリント配線板の製造方法により
得られたプリント配線板上に、絶縁層及び配線層を交互
に積層したビルドアップ層を形成して多層プリント配線
板を得ることができる。この場合、図9に示すようなコ
ンデンサ内蔵型の多層プリント配線板であっても、いわ
ゆるガラス−エポキシ複合材料(絶縁基板)の厚みを4
00μm程度と、通常品の800μmの半分にまで薄く
して、低背化を図ることができる利点がある。また、ス
ルーホール近傍のビルドアップ層の平坦性が基板を用い
るため、図9に示すようなFC−PGA型の配線基板の
ようにスルーホール直下のビルドアップ層にピン付けし
た多層プリント配線板を形成する場合に特に好適であ
る。ビルドアップの方法は問わないが、セミアディティ
ブ法、フルアディティブ法等の公知のアディティブ法
や、ガラスクロス、耐熱樹脂製不織布、金属箔等を芯材
にして樹脂絶縁層をプリプレグでラミネートするラミネ
ート法等を用いることができる。
【0037】アディティブ法を用いる場合は、ビルドア
ップ層を形成する前には、露出した配線表面に化学エッ
チング、黒化処理、針状メッキ等の公知の粗化面形成処
理を行う。それによって、続いて形成される樹脂絶縁層
の密着力が向上できる。形成された樹脂絶縁層の表面を
過マンガン酸カリウム処理、クロム酸処理等により粗化
処理する。続いて形成される配線層の密着力を上げるた
めである配線層は無電解メッキ、電解メッキ、フォトリ
ソグラフィを用いた公知の方法で形成できる。
【0038】図5に、本発明の実施例である同軸構造型
スルーホールを有するコア基板にビルドアップ層を形成
した多層プリント配線板の断面図を示す。このように、
コア基板が同軸構造のスルーホールを有する場合に本発
明の製造方法を用いれば、熱衝撃試験時に応力集中を起
こしてビルドアップ層にクラック等の不具合を生ずるこ
とが無くなるのでよい。
【0039】作製工程の概略を図6〜図8に示す。ま
ず、穴埋め充填ペーストを半硬化する(図示せず)。次
いで、図6に示すように、基板面から突出した半硬化状
態の穴埋め充填材をベルトサンダーで研磨除去した後、
バフ研磨して平坦化する。完全に熱硬化されていないた
め、研磨除去が容易である。平坦化後、半硬化状態の穴
埋め充填材をあらためて熱処理して熱硬化させる(図示
せず)。次いで、図7に示すように、研磨面に露出した
ランド及び穴埋め充填材上に蓋メッキ層(170)を形
成する。穴埋め充填材には銅粒子からなる導電粒子が分
散されているため、蓋メッキ層と穴埋め充填材との密着
性が良好である。更に、その上から新たな樹脂絶縁層
(180)を形成する。樹脂絶縁層には、下層から導通
を取るためのビアが形成される。樹脂絶縁層が感光性樹
脂からなる場合はフォトリゾグラフィにより、また、樹
脂絶縁層が熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂からなる場合は
レーザー加工機によりビアホール(191)を形成(図
8)する。
【0040】その後樹脂絶縁層の表面を過マンガン酸カ
リウム溶液で粗化処理する(図示せず)。粗化部におけ
るアンカー効果により、その後のメッキ配線層の密着強
度を向上することができるからである。その上にメッキ
レジスト層を形成し、フォトリソグラフィにより所望の
パターン開口部を設ける(図示せず)。そして、ビア導
体(190)を無電解メッキ及び電解メッキにより形成
する。メッキレジスト層を除去して、多層プリント配線
板を完成する。積層数は設計上の必要に応じて適宜選択
する。
【0041】
【実施例】以下に本発明を実施例により説明する。尚、
本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。 ・実施例1;同軸型スルーホールを用いた例 穴埋め充填ペーストは、ビスフェノール型エポキシ樹脂
に無機フィラー(銅又はシリカ)とイミダゾール系硬化
剤を添加して混練したものを用いる。表1に示す粘度に
なるように量比を適宜調整する。銅貼りコア基板は、厚
み800μmのビスマレイミド−トリアジン樹脂製コア
基板(図3の110)に、シールド導体を構成する第1
スルーホール導体(図3の120)と、絶縁樹脂層(図
3の130)と、絶縁樹脂層に穿設されたスルーホール
(図3の150)と、スルーホール内壁面には銅メッキ
により形成された第2スルーホール導体(図3の14
0)とを有する同軸構造を有するものである。
【0042】スルーホールは、300μm、150μ
m、100μmの3種類の直径のものが穿設されてお
り、そのうち、直径が150μm、100μmのスルー
ホールにのみ、上記の同軸型スルーホールが形成されて
いる。このスルーホール導体の表面は、キレートエッチ
ングにより、表面粗度Rz(十点平均粗度)が0.3〜
2.0μmになるように調整されている。
【0043】真空吸引装置の付いた台座の上に不繊紙を
設置し、上記銅貼りコア基板を、台座の上に配置する。
その上にスルーホールの位置に対応するように500μ
m、400μm、300μm、200μmの4種類の貫
通孔を有するステンレス製の穴埋めマスクを設置する。
次いで、表1に示す各穴埋め充填ペーストを載せ、表2
に示す圧力条件にて、ローラー式スキージを加圧しなが
ら、穴埋め充填を行う。尚、スキージスピードは、粘度
に応じて1〜20mm/sとした。充填終了後、スルー
ホール端面から倍率200倍の拡大鏡にて、充填不具合
の有無を目視検査する。
【0044】充填を完了したコア基板を、120℃×2
0分の条件下で半硬化させる。半硬化した穴埋め材のス
ルーホール端面から倍率200倍の拡大鏡を用いて、ク
ラック等の不具合の有無を目視検査する。次いで、ベル
トサンダー(粗研磨)を用いてコア基板表面を研磨した
後、バフ研磨(仕上げ研磨)して平坦化する。次いで、
150℃×5時間の条件下で硬化させて、穴埋め工程を
完了する。穴埋め材のスルーホール端面から倍率200
倍の拡大鏡を用いて、クラック等の不具合の有無を目視
検査する。
【0045】比較例の試験は以下のように行う。穴埋め
工程がメタルマスクを用いた公知のスクリーン印刷法で
ある以外は、実施例1と同じ条件で行う。メタルマスク
の貫通孔の直径は実施例の支持板と同様にする。実施例
1と同様に、充填終了後、スルーホール端面から倍率2
00倍の拡大鏡を用いて、充填不具合の有無を目視検査
する。結果を表2に示す。また、半硬化後および硬化後
の穴埋め材のスルーホール端面から倍率200倍の拡大
鏡を用いて、クラック等の不具合の有無を目視検査す
る。
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
【0048】表2の結果より、通常のスクリーン印刷法
では充填困難な高粘度の穴埋め充填ペースト(300P
a.s以上)でも、本発明によれば充填不良を生じさせ
ることなく充填、硬化が可能であることがわかる。特
に、1000Pa・s以上の超高粘度の穴埋め充填ペー
ストを用いた場合に効果的である。1枚の基板中に異な
る直径のスルーホールを有する場合であっても、充填性
を均一にできる。また、スルーホール開口端面近傍に凹
凸を発生させないため、続いて形成されるビルドアップ
層に凹凸を生じさせることもない。
【0049】・実施例2;FC−PGA型多層プリント
配線板の例 (FC−PGA型多層プリント配線板を用いた半導体装
置)本発明のプリント配線板の製造方法を用いた多層プ
リント配線板について、図9に示すいわゆる「FC−P
GA」構造の実施例を用いて以下に説明する。図10に
示すような、厚み0.4mmの絶縁基板(1)に厚み1
8μmの銅箔(2)を貼り付けたFR−5製両面銅張り
コア基板を用意する。ここで用いるコア基板の特性は、
TMAによるTg(ガラス転移点)が175℃、基板面
方向のCTE(熱膨張係数)が16ppm/℃、基板面
垂直方向のCTE(熱膨張係数)が50ppm/℃、1
MHzにおける誘電率εが4.7、1MHzにおけるt
anδが0.018である。
【0050】コア基板上にフォトレジストフィルムを貼
り付けて露光現像を行い、直径600μmの開口部及び
所定の配線形状に対応する開口部(図示せず。)を設け
る。フォトレジストフィルムの開口部に露出した銅箔を
亜硫酸ナトリウムと硫酸を含むエッチング液を用いてエ
ッチング除去する。フォトレジストフィルムを剥離除去
して、図11に示すような露出部(3)及び所定の配線
形状に対応する露出部(図示せず。)が形成されたコア
基板を得る。
【0051】市販のエッチング処理装置(メック社製
CZ処理装置)によってエッチング処理を施して銅箔の
表面粗化をした後、エポキシ樹脂を主体とする厚み35
μmの絶縁フィルムをコア基板の両面に貼り付ける。そ
して、170℃×1.5時間の条件にてキュアして絶縁
層を形成する。このキュア後の絶縁層の特性は、TMA
によるTg(ガラス転移点)が155℃、DMAによる
Tg(ガラス転移点)が204℃、CTE(熱膨張係
数)が66ppm/℃、1MHzにおける誘電率εが
3.7、1MHzにおけるtanδが0.033、30
0℃での重量減が−0.1%、吸水率が0.8%、吸湿
率が1%、ヤング率が3GHz、引っ張り強度が63M
Pa、伸び率が4.6%である。
【0052】図12に示すように、炭酸ガスレーザを用
いて絶縁層(4)に層間接続用のビアホール(5)を形
成する。ビアホールの形態は、表層部の直径は120μ
m、底部の直径は60μmのすりばち状である。更に炭
酸ガスレーザの出力を上げて、絶縁層とコア基板を貫通
するようにスルーホール(6)を形成する。スルーホー
ルの直径は、200μm、300μm、400μmの3
種類(図示せず。)を形成する。これらのスルーホール
の内壁面はレーザ加工に特有のうねり(図示せず。)を
有する。そして、基板を塩化パラジウムを含む触媒活性
化液に浸漬した後、全面に無電解銅メッキを施す(図示
せず。)。
【0053】次いで、基板の全面に厚み18μmの銅パ
ネルメッキ(7)をかける。ここで、ビアホールには、
層間を電気的に接続するビアホール導体(8)が形成さ
れる。またスルーホールには、基板の表裏面を電気的に
接続するスルーホール導体(9)が形成される。パネル
メッキ後のスルーホールの直径は、160μm、260
μm、360μmとなる。市販のエッチング処理装置
(メック社製 CZ処理装置)によってエッチング処理
を施して銅メッキの表面粗化する。
【0054】真空吸引装置の付いた台座の上に不繊紙を
設置し、上記基板を、台座の上に配置する。その上にス
ルーホールの位置に対応するように200μm、300
μm、400μmの3種類の貫通孔を有するステンレス
製の穴埋めマスクを設置する。次いで、表1のうちCu
フィラーを含む及びの各穴埋め充填ペーストを載
せ、表3に示す圧力条件にて、ローラー式スキージを加
圧しながら穴埋め充填を行う。
【0055】図13に示すように、スルーホール内に充
填した穴埋め充填ペースト(10)を、120℃×20
分の条件下で半硬化させる。次いで、図14に示すよう
に、ベルトサンダー(粗研磨)を用いてコア基板表面を
研磨した後、バフ研磨(仕上げ研磨)して平坦化(図示
せず。)して、150℃×5時間の条件下で硬化させ
て、穴埋め工程を完了する。尚、この穴埋め工程を完了
した基板の一部は、穴埋め性の評価試験に用いる。
【0056】図15に示すように、金型(図示せず。)
を用いて□8mmの貫通孔(11)を形成する。図16
に示すように、基板の一面にマスキングテープ(12)
を貼り付ける。そして、図17に示すように、貫通孔
(11)に露出したマスキングテープ上に、積層チップ
コンデンサ(13)をチップマウンタを用いて8個配置
する。この積層チップコンデンサは、1.2mm×0.
6mm×0.8mmの積層体(15)からなり、電極
(14)が積層体から70μm突き出している。
【0057】図18に示すように、積層チップコンデン
サを配置した貫通孔の中に、エポキシ樹脂とシリカフィ
ラーを主体とする埋め込み樹脂(16)をディスペンサ
(図示せず。)を用いて充填する。埋め込み樹脂を、1
次加熱工程を80℃×3時間、2次加熱工程を170℃
×6時間の条件により脱泡および熱硬化する。
【0058】図19に示すように、硬化した埋め込み樹
脂の表面を、ベルトサンダーを用いて粗研磨した後、ラ
ップ研磨にて仕上げ研磨する。研磨面には、チップコン
デンサーの電極の端面が露出している。次いで、半硬化
した穴埋め樹脂を150℃×5時間の条件下で硬化させ
る。
【0059】その後、膨潤液とKMnO4溶液を用い
て、埋め込み樹脂の研磨面を粗化する。粗化面をPd触
媒活性化した後、無電解メッキ、電解メッキの順番で銅
メッキを施す。図20に示すように、埋め込み樹脂の上
に形成されたメッキ層は、チップコンデンサーの電極の
端面と電気的に接続されている。メッキ面にレジストを
形成し、所定の配線パターンをパターニングする。不要
な銅をNa228/濃硫酸を用いてエッチング除去す
る。レジストを剥離して、図21に示すように、配線の
形成を完了する。市販のエッチング処理装置(メック社
製 CZ処理装置)によってエッチング処理を施して配
線の銅メッキの表面粗化する。
【0060】その上に絶縁層となるフィルム(19)を
ラミネートして熱硬化した後、炭酸ガスレーザーを照射
して層間接続用のビアホールを形成する。絶縁層の表面
を上記と同じ酸化剤を用いて粗化し、同様の手法で所定
の配線(20)を形成する。配線基板の最表面にソルダ
ーレジスト層となるドライフィルムをラミネートして、
半導体素子の実装パターンを露光、現像して形成して、
ソルダーレジスト層(21)の形成を完了する。実装用
のピン付けを行う面についても同様の方法により、所定
の配線(23)とソルダーレジスト層(24)を形成し
て、図22に示すように、ピン付け前の多層プリント配
線板を得る。
【0061】半導体素子を実装する端子電極(20)に
は、Niメッキ、Auメッキの順番でメッキを施す(図
示せず。)。その上に低融点ハンダからなるハンダペー
ストを印刷した後、ハンダリフロー炉を通して半導体素
子を実装するためのハンダバンプ(22)を形成する。
【0062】一方、半導体素子実装面の反対側には、高
融点ハンダからなるハンダペーストを印刷した後、ハン
ダリフロー炉を通してピン付けするためのハンダバンプ
(26)を形成する。治具(図示せず。)にピン(2
5)をセットした上に基板を配置した状態で、ハンダリ
フロー炉を通してピン付けを行い(図示せず。)、図2
3に示すように、半導体素子を実装する前のFC−PG
A型の多層プリント配線板を得る。投影機を用いてピン
の先端の所定位置からの位置ずれ量を測定したところ、
0.1mm以下と良好な結果が得られた。
【0063】半導体素子実装面上に半導体素子(27)
を実装可能な位置に配置して、低融点ハンダのみが溶解
する温度条件にてハンダリフロー炉を通して、半導体素
子を実装する。実装部にアンダーフィル材をディスペン
サーで充填した後、熱硬化して、図9に示すような半導
体素子を実装したFC−PGA型の多層プリント配線板
を用いた半導体装置を得る。
【0064】(穴埋め性の評価)上記の穴埋め工程を完
了した基板を用いて、穴埋め性の評価試験を行う。穴埋
め材のスルーホール端面から倍率200倍の拡大鏡を用
いて、クラック等の不具合の有無を目視検査する。
【0065】一方、比較例は、穴埋め工程がメタルマス
クを用いた公知のスクリーン印刷法であり、表3に示す
条件で行う。メタルマスクの貫通孔の直径は実施例の支
持板と同様にする。充填終了後、スルーホール端面から
倍率200倍の拡大鏡を用いて、充填不具合の有無を目
視検査する。結果を表3に示す。また、硬化後の穴埋め
材のスルーホール端面から倍率200倍の拡大鏡を用い
て、クラック等の不具合の有無を目視検査する。
【0066】
【表3】
【0067】表3の結果より、本発明によれば、コア基
板の両面にビルドアップ層を形成した基板を貫通するよ
うに形成され、かつ、その内壁面にうねりを有するスル
ーホールであっても、通常のスクリーン印刷法では充填
困難な高粘度の穴埋め充填ペースト(1000Pa.s
以上)を充填不良を生じさせることなく充填、硬化が可
能であることがわかる。1枚の基板中に異なる直径のス
ルーホールを有する場合であっても、充填性を均一にで
きる。また、スルーホール開口端面近傍に凹凸を発生さ
せないため、続いて形成されるビルドアップ層に凹凸を
生じさせることもない。そのため、FC−PGA型の配
線基板のようにスルーホール直下のビルドアップ層にピ
ン付けした多層プリント配線板に好適である。
【0068】
【発明の効果】本発明によれば、高粘度の穴埋め充填ペ
ーストを用いてスルーホール充填できるため、加熱によ
り半硬化又は硬化させた後に、スルーホールからの穴埋
め充填ペーストのダレやスルーホール開口面に凹みが生
じることがなく、更には、充填ペースト中に空孔、クラ
ック等の欠陥が発生しないプリント配線板の製造方法及
びそれを用いたプリント配線板を提供できる。また、ス
ルーホール開口端面近傍に凹凸を発生させないため、続
いて形成されるビルドアップ層に凹凸を生じさせること
もない。スルーホール近傍のビルドアップ層の平坦性が
基板を得ることができるため、FC−PGA型の配線基
板のようにスルーホール直下のビルドアップ層にピン付
けした多層プリント配線板を形成する場合に特に好適で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例で用いた充填装置の説明図。
【図2】本発明の実施例で用いた充填装置を基板のスタ
ックに適用した説明図。
【図3】本発明の実施例で用いた銅貼りコア基板の充填
前の概略図。
【図4】本発明の実施例で用いた銅貼りコア基板の充填
後の概略図。
【図5】本発明の一態様である多層プリント配線板の説
明図。
【図6】穴埋め充填材の突出部を研磨除去して平坦化し
た銅貼りコア基板の概略図。
【図7】平坦化後のランド及び穴埋め充填材開口部上に
蓋メッキを施した銅貼りコア基板の概略図。
【図8】ビルドアップされた樹脂絶縁層にビアホールを
形成した銅貼りコア基板の概略図。
【図9】本発明の実施例で用いたFC−PGA型の多層
プリント配線板を用いた半導体装置の説明図。
【図10】本発明の実施例で用いた厚み400μmの銅
張りコア基板の概略図。
【図11】厚み400μmの銅張りコア基板のパターニ
ング後の状態を示す説明図。
【図12】コア基板の両面に絶縁層を形成した基板にビ
アホールとスルーホールを形成した状態を示す説明図。
【図13】コア基板の両面に絶縁層を形成した基板にパ
ネルメッキをかけた後の状態を示す説明図。
【図14】スルーホールを穴埋め充填した基板の説明
図。
【図15】貫通孔を打ち抜き形成した基板を示す説明
図。
【図16】貫通孔を打ち抜き形成した基板の一面にマス
キングテープを貼り付けた状態を示す説明図。
【図17】貫通孔内に露出したマスキングテープ上に積
層チップコンデンサを配置した状態を示す説明図。
【図18】貫通孔内に埋め込み樹脂を充填した状態を示
す説明図。
【図19】基板面を研磨して平坦化した状態を示す説明
図。
【図20】基板の研磨面にパネルメッキをかけた状態を
示す説明図。
【図21】配線をハターニングした状態を示す説明図。
【図22】基板上にビルドアップ層及びソルダーレジス
ト層を形成した状態を示す説明図。
【図23】本発明の実施例で用いたFC−PGA型の多
層プリント配線板の説明図。
【符号の説明】
100 基板 1000 基板のスタック 200 台座 300 不繊紙 400 基板のスルーホール 500 穴埋めマスク 600 穴埋めマスクの貫通孔 700 穴埋め充填ペースト 800 ローラー式スキージ 900 保護シート 110 コア基板 120 第1スルーホール導体 130 絶縁樹脂層 140 第2スルーホール導体 150 スルーホール 160 穴埋め充填材 170 蓋メッキ層 180 新たな樹脂絶縁層 190 ビアホール 191 ビア導体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05K 3/46 H01L 23/12 N P Fターム(参考) 5E314 AA24 CC02 EE01 FF01 FF08 GG12 GG15 5E346 AA06 AA12 AA32 AA42 AA43 AA51 BB16 CC04 CC09 CC32 DD02 DD22 DD25 DD32 EE06 EE31 EE33 EE38 FF07 FF12 FF45 GG15 GG17 GG18 GG19 GG22 GG23 GG25 GG27 GG28 HH11 HH26 HH31

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板の両面に形成された導体層間を接続
    導通するためのスルーホールを有する基板の該スルーホ
    ール内に、22〜23℃における粘度が300Pa・s
    以上である穴埋め充填ペーストを充填硬化させたプリン
    ト配線板の製造方法であって、以下の(a)〜(d)の
    工程を含むことを特徴とするプリント配線板の製造方
    法。 (a)上記スルーホールに対応する位置に形成された貫
    通孔を有する穴埋め用マスクを上記基板上に配置して、
    上記穴埋め充填ペーストを該穴埋め用マスク上から上記
    貫通孔を通して上記スルーホール内にローラ−式スキー
    ジを用いて圧入する工程。 (b)上記スルーホール内に圧入した穴埋め充填ペース
    トを半硬化する工程。 (c)上記半硬化された穴埋め充填ペーストの前記基板
    面からの突出部を研磨除去する工程。 (d)上記半硬化された穴埋め充填ペーストを硬化する
    工程。
  2. 【請求項2】 前記穴埋め時の圧力条件が0.3MPa
    以上である請求項1に記載のプリント配線板の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 前記ローラー式スキージが自転しながら
    穴埋め充填ペーストを圧入充填することを特徴とする請
    求項2に記載のプリント配線板の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記基板として、コア基板の少なくとも
    一面に、絶縁層及び配線層を交互に積層したビルドアッ
    プ層を形成するとともに、前記スルーホールを上記コア
    基板及び上記ビルドアップ層を貫通するように形成した
    ものを用いることを特徴とする請求項1乃至請求項3の
    いずれかに記載のプリント配線板の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載
    のプリント配線板の製造方法により得られたプリント配
    線板上に、絶縁層及び配線層を交互に積層したビルドア
    ップ層を形成したことを特徴とする多層プリント配線
    板。
  6. 【請求項6】 前記多層プリント配線板がFC−PGA
    型配線基板であることを特徴とする請求項5に記載の多
    層プリント配線板。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006077694A1 (ja) * 2005-01-18 2006-07-27 San Nopco Ltd. 樹脂充填基板の製造方法
JP2006310789A (ja) * 2005-03-29 2006-11-09 San Nopco Ltd 樹脂充填基板の製造方法

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WO2006077694A1 (ja) * 2005-01-18 2006-07-27 San Nopco Ltd. 樹脂充填基板の製造方法
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