JP2001358358A - 量子井戸型赤外線センサ - Google Patents

量子井戸型赤外線センサ

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 量子井戸型赤外線光センサに関し、ドライエ
ッチング工程における加工制御性を改善する。 【解決手段】 多重量子井戸層1を構成する井戸層2と
して、GaAsN、或いは、GaAsとの格子定数の差
が0.1%以下のGaAsNSbを用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は量子井戸型赤外線セ
ンサに関するものであり、特に、多重量子井戸に生じた
サブレベルと伝導帯下端の連続帯との間の遷移による赤
外線吸収を利用した赤外線センサにおけるエッチング加
工性を向上するための多重量子井戸層に特徴のある量子
井戸型赤外線センサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、10μm帯近傍の赤外線を検知す
る赤外線検知装置としては、HgCdTeを用いたフォ
トダイオードアレイが用いられているが、近年この様な
HgCdTe系赤外線検知装置に代わるものとして、結
晶性の良好な大面積基板の入手が容易であるGaAs系
半導体を用い、且つ、多重量子井戸におけるサブレベル
間の遷移による光吸収を利用することにより10μm帯
近傍の赤外線の検知を可能にした量子井戸型赤外線セン
サ(QWIP:Quantum Well Infra
red Photodetector)が注目を集めて
いる。
【0003】ここで、図8を参照して従来の量子井戸型
赤外線センサ(QWIP)を説明する。 図8(a)参照 図8(a)は、従来のQWIPの概略的断面図であり、
まず、共通電極層となるn+ 型GaAs下部コンタクト
層42上に、MQW層44を感光層とする複数の赤外線
センサ素子を設けたもので、各赤外線センサ素子のn型
GaAs上部コンタクト層45には乱反射構造を形成す
るための凹凸を形成し、部分的に設けたオーミック電極
47を介してAu反射電極48を設けたものである。
【0004】なお、n+ 型GaAs下部コンタクト層4
2の上下には、製造工程上の理由でエッチングストッパ
層となるi型InGaP層41及びn型InGaP層4
3を設けており、i型InGaP層41の他方の面には
反射防止膜52が設けられており、この反射防止膜を介
して赤外線53を入射させるものである。
【0005】各赤外線センサ素子にはn+ 型GaAs下
部コンタクト層42側からほぼ垂直入射した入射赤外線
がMQW層44において吸収されやすいように、凹凸及
びAu反射電極48からなる乱反射構造が設けられてお
り、この乱反射構造によって入射赤外線を斜め方向に偏
向させる。
【0006】この様な赤外線センサ素子を1次元アレイ
状或いは2次元アレイ状に配置することによって赤外線
検知アレイを構成しており、各赤外線センサ素子に対す
る共通バイアスはn型InGaP層43に接するオーミ
ック電極47を介して印加することになり、また、各赤
外線センサ素子からの出力は、各赤外線センサ素子に設
けたInバンプ51から取り出すことになる。
【0007】この様な量子井戸型赤外線センサにおいて
は、量子井戸内に閉じ込められたキャリア、この場合に
は、電子を赤外線53によって励起し、MQW層44を
構成するi型AlGaAsバリア層の伝導帯側のバンド
端を越えて外部に流出させて光誘起電流として検知して
おり、量子井戸での光吸収効率を高めるためには、MQ
W層33を構成するn型GaAsウエル層のドーピング
濃度を大きくして量子井戸内のキャリア濃度、即ち、電
子濃度を増加させれば良い。
【0008】しかし、AlGaAs/GaAs量子井戸
系を用いた場合には、5μm以下の短い波長の赤外線に
ついては、感度が落ちるという問題がある。即ち、5μ
m以下の短波長を吸収するためには、量子井戸に形成さ
れた基底準位と伝導帯下端との間の遷移を利用すること
になるが、AlGaAsとGaAsの伝導帯のエネルギ
ーギャップ、即ち、伝導帯下端の差ΔEC に上限がある
ため、吸収効率が落ちることになる。
【0009】図8(b)参照 図8(b)は、MQW層44の伝導帯側のバンドダイヤ
グラムであり、AlGaAs/GaAs量子井戸系を用
いた場合には、エネルギーギャップΔEC を0.25e
V以上にすることができない。
【0010】そこで、5μm以下の短波長を吸収するた
めに、井戸層としてGaAsの代わりに電子親和力χの
大きなInGaAsを用い、AlGaAsとの間の伝導
帯下端の差ΔEC をより大きくすることが試みられてい
る。
【0011】図8(c)参照 図8(c)は、AlGaAs/InGaAs量子井戸系
の伝導帯側のバンドダイヤグラムであり、伝導帯のエネ
ルギーギャップΔEC はAlGaAs/GaAs量子井
戸系を用いた場合よりも大きくすることができ、それに
よって、5μm以下の波長に対して充分な感度を持たせ
ることができる。
【0012】図9参照 図9は、ΔEC と検出波長の相関の説明図であり、Al
0.25Ga0.75As/GaAs量子井戸の場合には、ΔE
C ≒0.2eVとなり、検出波長は約8.4μmとな
る。また、図から明らかなように、5μm以下の短波長
に対して感度を持たせるためには、ΔEC を0.3eV
以上にする必要があることが理解される。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ウエル層とし
てInGaAsを用いた場合には、アレイ化のために素
子分離溝49を形成する際のドライエッチング工程にお
いてエッチング速度が非常に小さくなり、加工制御性が
極端に悪くなるという問題がある。
【0014】即ち、この様なドライエッチング工程にお
いてはClを含む反応性ガスを用いるのが一般的である
が、Inを含む系ではInとClとが反応して、加工表
面に蒸気圧の低いInClx が形成されるためである。
【0015】したがって、本発明は、ドライエッチング
工程における加工制御性を改善することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】ここで、図1を参照して
本発明における課題を解決するための手段を説明する。
なお、図1(a)は、量子井戸型赤外線センサの要部断
面図であり、また、図1(b)は量子井戸層の伝導帯側
のバンドダイヤグラムである。 図1(a)及び(b)参照 上記の目的を達成するために、本発明においては、多重
量子井戸層1を構成する井戸層2として、GaAsN、
或いは、GaAsとの格子定数の差が0.1%以下のG
aAsNSbを用いたことを特徴とする。
【0017】この様に、井戸層2としてGaAsNまた
GaAsNSbを用いることによって、井戸層2と障壁
層3との間の伝導帯のエネルギーギャップΔEC を0.
3〜0.5eVとすることができ、それによって、5μ
mより短い波長の赤外線8に対する感度を高めることが
できるとともに、多重量子井戸層1のドライエッチング
工程において、GaAsと同程度のエッチング速度で加
工することができる。
【0018】特に、GaAsNSbを用いることによっ
て、ほぼ同じΔEC を保ったままで、GaAsとの格子
定数aの差Δaを0.1%以下に、即ち、Δa/aを
0.1%以下にすることができ、それによって、井戸層
2を成長基板或いは障壁層3に対して格子整合させるこ
とができる。
【0019】また、本発明においては、多重量子井戸層
1を構成する障壁層3として、Al x Ga1-x As(0
≦x≦1)を用いたことを特徴とする。
【0020】この様に、障壁層3として、Alx Ga
1-x As(0≦x≦1)を用いることによって、GaA
sNまたGaAsNSbからなる井戸層2に対するΔE
C を大きくすることができる。
【0021】また、本発明においては、多重量子井戸層
1に接するコンタクト層6に乱反射構造を設けたことを
特徴とする。
【0022】この様に、乱反射構造、例えば、凹凸と反
射電極7を利用した乱反射構造を設けることによって、
乱反射した入射赤外線8が多重量子井戸層1に対して斜
め方向から入射するので、サブレベル4間の遷移、或い
は、サブレベル4と連続帯5との間の遷移を効率的に行
うことができる。
【0023】
【発明の実施の形態】ここで、図2乃至図7を参照し
て、本発明の実施の形態のQWIPを説明するが、ま
ず、図2乃至図5を参照してQWIPの製造工程を説明
する。 図2(a)参照 まず、半絶縁性GaAs基板11上に、MOVPE法
(有機金属気相成長法)によって、i型GaAsバッフ
ァ層12及びエッチングストッパ層となるi型InGa
P層13を介して、厚さが、0.5〜3.0μm、例え
ば、2.0μmで、キャリア濃度が1×1017〜5×1
18cm-3、例えば、1×1018cm-3のn+ 型GaA
s下部コンタクト層14、エッチングストッパ層となる
n型InGaP層15、GaAsNSb系MQW層1
6、及び、厚さが、1.0〜3.0μm、例えば、1.
0μmで、キャリア濃度が1×1017〜5×1018cm
-3、例えば、2×1017cm-3のn型GaAs上部コン
タクト層17を順次エピタキシャル成長させる。
【0024】なお、この場合のGaAsNSb系MQW
層16は、例えば、厚さが50nmのi型Al0.25Ga
0.75Asバリア層と、厚さが5.5nmでキャリア濃度
が2×1017cm-3のn型GaAs0.950.01Sb0.04
ウエル層とを、n型GaAs 0.950.01Sb0.04ウエル
層が20層になるように交互に堆積させて形成するもの
である。また、この場合のi型Al0.25Ga0.75Asバ
リア層は、隣接するn型GaAs0.950.01Sb0.04
エル層間において電子がトンネルしないように、且つ、
量子井戸内に基底準位のみが形成されるように十分に厚
く形成しておく。
【0025】図2(b)参照 次いで、レジストパターン18をマスクとして、各赤外
線センサ素子に乱反射構造を形成するために、深さが、
例えば、0.6μmの凹部19をn型GaAs上部コン
タクト層17に形成する。
【0026】図3(c)参照 次いで、レジストパターン18を除去したのち、全面に
SiON膜20を設け、通常のフォトリソグラフィー工
程によって、共通電極を形成するための開口部をSiO
N膜20に形成し、このSiON膜20をマスクとして
ウェット・エッチングを施すことによってn型InGa
P層15に達するコンタクト用開口21を形成する。
【0027】この場合、エッチャントとしてHF+H2
2 +H2 Oを用いることによって、n型InGaP層
15がエッチングストッパ層となってGaAs、AlG
aAs、及び、GaAsNSbが選択的にエッチングさ
れ、n型InGaP層15の表面においてエッチングは
自動的に停止する。
【0028】図3(d)参照 次いで、SiON膜20を除去したのち、全面に新たに
SiON膜22を設け、レジストパターン(図示せず)
を用いて共通電極形成部及びセンサ電極形成部のSiO
N膜22を選択的に除去し、次いで、Au・Ge/Ni
からなるオーミック電極23を部分的に設けたのち、A
u反射電極24を設けて共通電極及びセンサ電極を選択
的に形成する。
【0029】図4(e)参照 次いで、レジストパターン(図示せず)を除去したの
ち、新たにフォトレジストを塗布し、素子分離溝25に
対応する開口部を有するレジストマスク(図示せず)を
設け、このレジストマスクをマスクとしてドライエッチ
ングを施すことによって、SiON膜22の一部を除去
し、引き続いて、Cl系ガスを用いてドライエッチング
を施すことによってn型GaAs上部コンタクト層17
及びGaAsNSb系MQW層16を除去してn型In
GaP層15に達する素子分離溝25を形成する。
【0030】なお、この場合のCl系ガスとしては、S
iCl4 +SF6 を用いるが、GaAsNSbはこの様
なCl系ガスに対しGaAsと同程度のエッチング速度
を有するので、加工制御性が劣化することがない。
【0031】図4(f)参照 次いで、レジストパターンを除去したのち、新たに保護
絶縁膜となるSiON膜26を堆積させ、通常のフォト
リソグラフィー工程により共通電極部及びセンサ電極部
のAu反射電極24の一部を露出させ、露出部にバリア
層及び密着性改善層となるTi/Au膜27を介してI
nバンプ28を蒸着法により形成する。
【0032】図5(g)参照 次いで、エッチャントとしてHF+H2 2 +H2 Oを
用いて半絶縁性GaAs基板11及びi型GaAsバッ
ファ層12を選択的に除去する。この場合のi型InG
aP層13がエッチングストッパ層となるので、エッチ
ングはi型InGaP層13で自動的に停止する。次い
で、i型InGaP層13の表面に反射防止膜29を設
けることによって、QWIPの基本構成が完成する。
【0033】この様なQWIPにおいて、反射防止膜2
9に対し垂直に近い方向から入射した赤外線の大半はG
aAsNSb系MQW層16で吸収されずに透過してし
まうが、n型GaAs上部コンタクト層17の表面に設
けた凹部19による凹凸構造及びAu反射電極24によ
って乱反射されて斜め方向に偏向されて、再びGaAs
NSb系MQW層16に対して斜め方向に入射されるこ
とになり、斜め方向から入射することによって効果的に
吸収される。
【0034】また、GaAsNSb系MQW層16に吸
収されずに透過した斜め方向の赤外線は、n型InGa
P層15或いはi型InGaP層13の界面で全反射さ
れてGaAsNSb系MQW層16に、再び斜め方向か
ら入射して吸収されることになる。なお、この場合のG
aAsNSb系MQW層16における吸収波長帯は、約
4μmとなる。
【0035】図6(a)参照 図6(a)は、無バイアス状態のGaAsNSb系MQ
W層16における伝導帯側のバンドダイヤグラムであ
り、量子井戸に、基底準位33のみしか存在しないよう
に、AlGaAsバリア層31の混晶比及び膜厚を制御
している。
【0036】図6(b)参照 図6(b)は、n+ 型GaAs下部コンタクト層14と
n型GaAs上部コンタクト層17との間に、n型Ga
As上部コンタクト層17が正になるように、例えば、
5.0Vの電圧を印加した状態の伝導帯側のバンドダイ
ヤグラムである。
【0037】この状態で、赤外線35がGaAsNSb
系MQW層に対し斜め方向から入射した場合、基底準位
33と伝導帯側の連続帯36との間の遷移によって赤外
線35が吸収され、連続帯36に励起された電子34は
光誘起電流37としてn型GaAs上部コンタクト層1
7を介して取り出されることになる。
【0038】図7参照 図7は、GaAsNSb組成と検出波長の相関の説明図
であり、ウエル層としてGaAsNSbを用いることに
よって、Al0.25Ga0.75Asバリア層に対し、ΔEC
を0.2〜0.65eVとすることができ、8.4〜3
μmの赤外線に対応させることができる。因に、AlG
aAsバリア層31の混晶比をAl0.25Ga0.75As、
GaAsNSbウエル層32の混晶比をGaAs0.95
0.01Sb0.04とした場合には、ΔEC ≒0.38eVと
なり、約4μmの赤外線に対する感度を持たせることが
できる。
【0039】以上、本発明の実施の形態を説明してきた
が、本発明は実施の形態に記載した構成・条件に限られ
るものではなく、各種の変更が可能である。例えば、上
記の実施の形態においては、一個の凹凸によって乱反射
構造を形成しているが、より多くの凹凸或いは複雑な形
状の凹凸によって乱反射構造を形成しても良く、さらに
は、回折格子を利用しても良いものである。
【0040】また、上記の実施の形態の説明において
は、5μm帯より短波長に対する感度を問題としている
ため、量子井戸における量子準位を基底準位のみとし
て、基底準位−連続帯間の遷移を利用しているが、本発
明はこの様な基底準位−連続帯間の遷移に限られるもの
ではない。即ち、量子井戸内に複数の量子準位(サブレ
ベル)が形成されるよう多重量子井戸層を構成し、サブ
レベル間の遷移を利用しても良いし、或いは、上位の量
子準位と−連続帯間の遷移を用いても良いものである。
【0041】また、上記の実施の形態においては、ウエ
ル層が基板或いはバリア層に格子整合するように、Sb
の組成比を制御して、GaAsの格子定数aに対する差
Δaを、Δa/a≦0.1%としているが、必ずしも格
子整合する必要はなく、ウエル層をGaAsNによって
形成しても良いものである。
【0042】即ち、ΔEC はGaAsNSbのN組成比
に大きく依存し、Sb組成比にはあまり依存しないの
で、GaAsN、例えば、GaAs0.990.01を用いて
も良いものである。このGaAs0.990.01はGaAs
に対し、Δa/a≒0.25%となるが、この様なGa
AsNを用いて多重量子井戸を結晶成長させることは可
能である。
【0043】また、上記の実施の形態においては、バリ
ア層としてAl0.25Ga0.75Asを用いているが、この
様な混晶比に限られるものではなく、必要とする特性に
応じて適宜変更されるものであり、極端な場合にはGa
Asを用いても良いものである。
【0044】また、上記の実施の形態においては、成長
基板を最終的には除去しているが、必ずしも除去する必
要はなく、成長基板を残存した状態で赤外線センサとし
て使用しても良いものである。
【0045】ここで、再び、図1を参照して、本発明の
付記を説明する。 図1(a)及び(b)参照 (付記1) 多重量子井戸層1を構成する井戸層2とし
て、GaAsNSbを用いたことを特徴とする量子井戸
型赤外線センサ。 (付記2) 上記GaAsNSbの組成比が、GaAs
との格子定数の差が0.1%以下になる組成比であるこ
とを特徴とする付記1記載の量子井戸型赤外線センサ。 (付記3) 多重量子井戸層1を構成する井戸層2とし
て、GaAsNを用いたことを特徴とする量子井戸型赤
外線センサ。 (付記4) 上記多重量子井戸層1を構成する障壁層3
として、Alx Ga1- x As(0≦x≦1)を用いたこ
とを特徴とする付記1乃至3のいずれか1に記載の量子
井戸型赤外線センサ。 (付記5) 上記多重量子井戸層1に接するコンタクト
層6に、乱反射構造を設けたことを特徴とする付記1乃
至4のいずれか1に記載の量子井戸型赤外線センサ。 (付記6) 上記多重量子井戸層1における、サブレベ
ル4間の遷移、或いは、サブレベル4と連続帯5との間
の遷移のいずれかを用いたことを特徴とする付記1乃至
5のいずれか1に記載の量子井戸型赤外線センサ。
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、多重量子井戸層を構成
する井戸層としてGaAsNSb或いはGaAsNを用
いているので、ΔEC を大きくした状態で、エッチング
工程の加工制御性を高めることができ、それによって、
5μmより短い波長の赤外線に感度を有する量子井戸型
赤外線センサを精度良く形成することができ、ひいて
は、大面積の高集積度で且つ高解像度の赤外線固体撮像
装置の実用化に寄与するところが大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理的構成の説明図である。
【図2】本発明の実施の形態のQWIPの途中までの製
造工程の説明図である。
【図3】本発明の実施の形態のQWIPの図2以降の途
中までの製造工程の説明図である。
【図4】本発明の実施の形態のQWIPの図3以降の途
中までの製造工程の説明図である。
【図5】本発明の実施の形態のQWIPの図4以降の製
造工程の説明図である。
【図6】本発明の実施の形態のQWIPの検出動作の説
明図である。
【図7】GaAsNSb組成と検出波長の相関の説明図
である。
【図8】従来のQWIPの説明図である。
【図9】ΔEC と検出波長の相関の説明図である。
【符号の説明】
1 多重量子井戸層 2 井戸層 3 障壁層 4 サブレベル 5 連続帯 6 コンタクト層 7 反射電極 8 赤外線 11 半絶縁性GaAs基板 12 i型GaAsバッファ層 13 i型InGaP層 14 n+ 型GaAs下部コンタクト層 15 n型InGaP層 16 GaAsNSb系MQW層 17 n型GaAs上部コンタクト層 18 レジストパターン 19 凹部 20 SiON膜 21 コンタクト用開口 22 SiON膜 23 オーミック電極 24 Au反射電極 25 素子分離溝 26 SiON膜 27 Ti/Au膜 28 Inバンプ 29 反射防止膜 31 AlGaAsバリア層 32 GaAsNSbウエル層 33 基底準位 34 電子 35 赤外線 36 連続帯 37 光誘起電流 41 i型InGaP層 42 n+ 型GaAs下部コンタクト層 43 n型InGaP層 44 MQW層 45 n型GaAs上部コンタクト層 46 SiON膜 47 オーミック電極 48 Au反射電極 49 素子分離溝 50 Ti/Au膜 51 Inバンプ 52 反射防止膜 53 赤外線

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多重量子井戸層を構成する井戸層とし
    て、GaAsNSbを用いたことを特徴とする量子井戸
    型赤外線センサ。
  2. 【請求項2】 上記GaAsNSbの組成比が、GaA
    sとの格子定数の差が0.1%以下になる組成比である
    ことを特徴とする請求項1記載の量子井戸型赤外線セン
    サ。
  3. 【請求項3】 多重量子井戸層を構成する井戸層とし
    て、GaAsNを用いたことを特徴とする量子井戸型赤
    外線センサ。
  4. 【請求項4】 上記多重量子井戸層を構成する障壁層と
    して、Alx Ga1- x As(0≦x≦1)を用いたこと
    を特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の量
    子井戸型赤外線センサ。
  5. 【請求項5】 上記多重量子井戸層に接するコンタクト
    層に、乱反射構造を設けたことを特徴とする請求項1乃
    至4のいずれか1項に記載の量子井戸型赤外線センサ。
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