JP2001358104A - 研磨装置 - Google Patents

研磨装置

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JP2001358104A
JP2001358104A JP2001124790A JP2001124790A JP2001358104A JP 2001358104 A JP2001358104 A JP 2001358104A JP 2001124790 A JP2001124790 A JP 2001124790A JP 2001124790 A JP2001124790 A JP 2001124790A JP 2001358104 A JP2001358104 A JP 2001358104A
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polishing
film
sio
polished
wafer
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JP2001124790A
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English (en)
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Masako Kodera
雅子 小寺
Hiroyuki Yano
博之 矢野
Atsushi Shigeta
厚 重田
Hiromi Yajima
比呂海 矢島
Riichiro Aoki
利一郎 青木
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
  • Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)
  • Grinding-Machine Dressing And Accessory Apparatuses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 半導体装置表面の凹部や凸部の存在にもかか
わらず高精度な平坦化を可能とする研磨装置を提供す
る。 【構成】 ターンテーブル502上の研摩面504に供
給される研磨剤505により、半導体ウェーハ201を
研摩する。ターンテーブル502、ウェーハ支持部50
1を回転するシャフト517,518にはシャフト51
7,518の歪みを検知する、歪みゲージなどによる歪
みセンサ551,552が設置されている。さらにシャ
フト517,518はベルト519,520を介し、モ
ーター511,512に連結されている。モーター51
1,512による駆動力により、研摩面504とウェー
ハ間201の摩擦により生じた負荷はシャフト517,
518に歪みを与える。歪みゲージ等を用いた歪みセン
サ551,552はこの歪み量を電気信号に変換する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、半導体装置とそ
の製造方法および研磨方法ならびに研磨装置および研磨
装置の研磨面の再生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体装置の製造工程等におい
て、絶縁膜等を平坦化するための研磨工程では研磨剤と
してコロイダルシリカが一般的に用いられていた。
【0003】コロイダルシリカのシリカ粒子は、通常ケ
イ酸ナトリウムを原料として用い、これを水溶液中で数
十nmのシリカ粒子に成長させたものが用いられてい
る。
【0004】研磨剤として用いる場合には通常これを水
に懸濁させたものに、シリカ粒子を平均に分散させるた
めの水素イオン濃度の調整と研磨速度の増大という二つ
の目的により、KOHやNaOHが添加されている。
【0005】例えば、このような研磨剤として不二見研
磨剤工業株式会社(FujimiCorporatio
n)のコンポール80(compol−80)という製
品があるが、このようにアルカリ金属を含む研磨剤を用
いてシリコン酸化膜等を研磨すると、研磨剤中のアルカ
リ金属がシリコン酸化膜あるいは半導体素子中に拡散
し、MOSデバイスにおいてしきい値電圧を変動させる
など半導体装置の信頼性を著しく低下させることになっ
てしまうという問題がある。
【0006】このためポリッシュ工程の前に、半導体素
子への不純物拡散を防ぐ保護膜を被ポリッシュ膜の下に
あらかじめ成膜しておくなどの予防策が必要であり、半
導体プロセスが複雑になっていた。
【0007】以下各製造工程における半導体装置の断面
図を参照して従来の製造方法を説明する。
【0008】図1(a)において1は半導体装置の基
板、2は電極等の微細パターンである。
【0009】微細パターン上に保護膜を形成するには図
1(b)のように、まず半導体装置表面全面に保護膜3
を成膜し、次にレジスト4をその上に塗布し、リソグラ
フィ法でレジスト4をパターニングする。
【0010】さらにレジストをマスクとして保護膜を選
択的に除去してレジストを剥離すると、図1(c)に示
すように保護膜がパターニングされる。
【0011】この図1(d)のように絶縁膜5を成膜し
てから、その表面をポリッシング法で研磨して平坦化す
ると図1(e)に示す平坦な表面が得られる。
【0012】しかしながら、このように保護膜形成のた
めに図1(a)、図1(b)および図1(c)の工程が
よけいに必要であり、プロセスが複雑であった。
【0013】別のコロイダルシリカ系の研磨剤として、
シリカ粒子を四塩化ケイ酸を熱分解したり有機シランを
加水分解したりして成長させ、アンモニアやアミンで水
素イオン濃度の調整を行った。アルカリ金属を含まない
研磨剤もあるが、この様な研磨剤では、シリコン酸化膜
等の研磨速度は著しく遅く、シリコン酸化膜等の研磨に
は実用できないという問題があった。
【0014】また、従来よりフォトマスク用ガラスの表
面研磨においては、一次研磨として酸化アルミニウム懸
濁液でガラス表面を研磨し、仕上げ研磨として平均粒径
数μmの酸化セリウム粒子を含む懸濁液で研磨するとい
う方法がとられている。
【0015】しかしながら、通常、半導体装置の製造工
程においては、絶縁膜の研磨量は高々数μm程度で、こ
の様な2段階以上の研磨は好ましくない。
【0016】さらに、半導体装置の製造工程において
は、通常、基板表面に数百nmから数千nm程度の段差
層(導電層)が形成された基板表面に絶縁膜を被覆す
る。
【0017】この際段差層内の段差形状は絶縁膜の表面
形状に反映される。
【0018】さらに、絶縁膜の表面段差を研磨により平
坦化しなければならないが、しかしながら、実際には平
均粒径数μmの酸化セリウム粒子で、数百nmから数千
nm程度の段差を平坦化しながら研磨することができる
かどうか、また、絶縁膜表面に傷を発生させることなく
研磨することが可能かどうか、さらにコロイダルシリカ
を用いた場合におけるような絶縁膜へのアルカリ金属汚
染があるかどうかについては、全く知られておらず、フ
ォトマスク用ガラスの研磨に対する上記方法を半導体装
置の製造工程中の研磨工程に対して適用することなどは
全く考慮されていなかった。
【0019】上述の如く、半導体装置の製造工程等にお
いて、研磨剤としてコロイダルシリカを用いた従来の研
磨工程においては、アルカリ金属による汚染や研磨速度
が遅いなどの問題があった。
【0020】またモフォトマスク用ガラスの表面研磨に
おいて、酸化セリウム粒子が含まれた懸濁液を用いる方
法があるが、絶縁膜表面に傷を発生することなく、数百
nmから数千nm程度の段差を平坦化しながら研磨でき
るかどうか、また、アルカリ金属汚染があるかどうかに
ついては、全く知られておらず、上記方法を半導体装置
の製造工程における研磨工程に対して適用することなど
は全く考慮されていなかった。
【0021】研磨による従来の代表的な平坦化技術を図
2(a)ないし図2(c)の工程断面図を用いて説明す
ると、まず、図2(a)に示すように、Si半導体基板
1上にSiO2 膜12を形成し、この後、SiO2 膜1
2上に厚さ1.1μmの金属配線13を形成する。
【0022】次に図2(b)に示すように、全面にSi
2 膜14を堆積する。このとき、金属配線13のパタ
ーンに対応してSiO2 膜14の表面に凹凸が生じる。
次いでSiO2 膜14の表面を研磨し、SiO2 膜14
の表面の凹凸を除去する。このSiO2 膜14の研磨は
図3に示す研磨装置を用いて行なう。
【0023】すなわち、図2(b)のように構成された
Si基板1を保持体501にセットし、このSi基板1
をターンテーブル502上で回転させる。ターンテーブ
ル502上には、研磨剤供給パイプ503が設けられて
おり、これにより、研磨の間、研磨剤505が供給され
続けられるようになっている。
【0024】そして、Si基板1の研磨面とターンテー
ブル502との間には研磨用不織布すなわち研磨用クロ
ス504が設けられており、この研磨用クロス504と
研磨剤の粒子とによって、基板表面の凹凸が削られる。
【0025】なお、ここでは、荷重体501には40k
fgの荷重が加わっており、100rpmの速さで回転
させている。また、ターンテーブル100は100rp
mの速さで回転させている。
【0026】しかしながら、この種の方法では、図2
(c)に示すように、SiO2 膜14の表面のもともと
の凹凸は緩和されるが、金属配線43間のSiO2 膜1
4が若干くぼみ、いわゆる、ディッシングが発生する。
【0027】この様子を詳細に調べた結果を図4に示
す。この評価は金属配線13の幅が500μmで、金属
配線43のピッチ間が1000μmの場合のものであ
る。図中、横軸は図2(c)の工程における研磨時間
(秒)を示している。縦軸はSiO 2 膜12の表面から
SiO2 膜14の表面までの距離を示している。
【0028】研磨を行なう前は、金属配線13がある部
分(凸部)のSiO2 膜12の表面からSiO2 膜14
の表面までの距離(図中の実線)と、金属配線13がな
い部分(凹部)のSiO2 膜12の表面からSiO2
14の表面までの距離(図中の点線)との差は、金属配
線13の膜厚と同じ1.1μmである。
【0029】研磨が進むと、凸部のSiO2 膜14の研
磨速度が凹部のそれより速いため、凸部におけるSiO
2 膜12・SiO2 膜14間の距離と凸部におけるそれ
との差は縮まっていく。ここで、凸部のSiO2 膜14
の研磨速度が凹部のそれより速い理由は、凸部のSiO
2 膜14に荷重が集中するためである。
【0030】しかしながら、凸部におけるSiO2 膜1
2・SiO2 膜14間の距離と凹部におけるそれとの差
が縮まっていく速度は非常に遅く、研磨を約70秒間行
ない、凸部のSiO2 膜14を約1.0μm研磨で除去
した場合、凹部のSiO2 膜14も約0.65μm研磨
で除去され、結果として、凸部におけるSiO2 膜12
・SiO2 膜14間の距離と凹部におけるそれとの差は
約0.35μmとなる。
【0031】この方法により、SiO2 膜14の表面を
完全に平坦化するには、研磨量を増やせば良い。すなわ
ち、SiO2 膜14を厚く形成して研磨を行なえば良
い。
【0032】しかし、この方法では、研磨時間が非常に
長くなり、このような研磨時間の長時間化は生産コスト
の上昇の原因となる。更に、研磨速度の被研磨基体面内
のばらつきは、研磨量に比例して拡大するため、上記の
如きに研磨量を増やすのは望ましくない。
【0033】上記方法に伴う凹部のディッシングを防止
するには、例えば、窒化シリコンなどの膜を凹部の研磨
ストッパーとして設けることにより、凹部のSiO2
14の研磨を抑制し、凸部のSiO2 膜14の膜厚と凹
部のそれとの差が縮まる速度を速くすれば良い。
【0034】この方法を図5(a)ないし図5(d)工
程断面図を用いて説明すると、まず、図5(a)に示す
ように、先の方法と同様に、Si基板1上にSiO2
12、金属配線13(厚さ1.1μm)を形成する。
【0035】次に図5(b)に示すように、金属配線1
3が隠れるように全面SiO2 膜14を堆積する。
【0036】次に図5(c)に示すように、SiO2
14上に窒化シリコン膜15を堆積した後、この窒化シ
リコン膜15をパターニングして、金属配線13がない
凹部のSiO2 膜14上にのみに窒化シリコン膜15を
選択的に残置する。
【0037】この後、先の方法と同様に、図3に示す研
磨装置を用いて、SiO2 膜64の表面を研磨する。
【0038】この方法によれば、図5(d)に示すよう
に、SiO2 膜14の表面のもともとの凹凸を緩和でき
ると共に、凹部のディッシングの発生も防止できる。し
かしながら、金属配線13間のSiO2 膜14が若干出
っ張り、研磨後のSiO2 膜64の形状は、研磨前の形
状と凹凸が反転したものとなる。
【0039】この様子を詳細に調べた結果を図6に示
す。この評価は金属配線13の幅が500μmで、金属
配線13のピッチ間が1000μmの場合のものであ
る。図中、横軸は図5(d)の工程における研磨時間
(秒)を示している。縦軸はSiO 2 膜12の表面から
SiO2 膜14の表面までの距離を示している。
【0040】研磨を行なう前は、金属配線13がある部
分(凸部)のSiO2 膜12の表面からSiO2 膜13
の表面までの距離(図中の実線)と、金属配線13がな
い部分(凹部)のSiO2 膜12の表面からSiO2
14の表面までの距離(図中の点線)とは、ともに金属
配線13の膜厚と同じ1.1μmである。
【0041】研磨を開始すると、凸部のSiO2 膜14
の研磨速度が凹部のそれより速いため、凸部におけるS
iO2 膜12とSiO2 膜14との間の距離と凹部にお
けるそれとの差は縮まっていく。ここで、凸部のSiO
2 膜14の研磨速度が凹部のそれより速い理由は、凹凸
を有するものを研磨すると、凸部に荷重が集中するから
である。
【0042】更に、この方法では、凹部にストッパー膜
としての窒化シリコン膜15を設けているため、凹部の
SiO2 膜14の研磨速度は凸部のそれに比べて非常に
遅く、凸部のSiO2 膜14の研磨速度により凸部にお
けるSiO2 膜12とSiO 2 膜14間との距離と凹部
におけるそれとの差が縮まっていく。
【0043】そして、研磨開始後、約70秒で凹部にお
けるSiO2 膜12とSiO2 膜14間との距離と凹部
におけるそれとの差がほぼ0になり、SiO2 膜14の
表面が平坦になる。しかしながら、SiO2 膜14の表
面が平坦になっても、この後も研磨が続くため、窒化シ
リコン膜15で被覆されていない部分、つまり、凸部の
SiO2 膜14は研磨されて薄くなっていく。
【0044】この結果、凸部におけるSiO2 膜12と
SiO2 膜14間との距離は凹部におけるそれよりも小
さくなり、研磨後のSiO2 膜14の形状は、研磨前の
形状と凹凸が反転したものとなる。
【0045】このようなSiO2 膜14の形状の反転を
防止するには、SiO2 膜14の表面が平坦になる時点
で、窒化シリコン膜14が消失するように、窒化シリコ
ン膜15の膜厚を最適化すれば良いが、最適な膜厚範囲
が狭く、実用性に欠けるという問題がある。更に、この
方法では必須な工程であるところの、窒化シリコン膜1
5などのストッパー膜を形成し、これをパターニングす
るという工程は、複雑でコストがかかるという難点もあ
る。
【0046】上述の如く、従来の研磨による絶縁膜の平
坦化方法では、凹部にディッシグが生じ、完全な平坦化
が困難であるという問題があった。
【0047】そこで、ディッシングの発生を抑制するた
めに、凹部に窒化シリコン膜などのストッパー膜を選択
的に設けて研磨を行なうという方法が試みられた。
【0048】しかし、この方法にあっては、研磨により
絶縁膜の平坦化が達成された直後に、ストッパー膜がな
い凸部の絶縁膜にディッシングが生じるため、この場合
も、完全な平坦化が困難であるという問題があった。
【0049】図7(a)および図7(b)は、半導体装
置の従来の他の製造方法における平坦化工程を示す図で
ある。
【0050】図7(a)に示すように、半導体基板ある
いは下地基板1上に多層配線、半導体多結晶層、キャパ
シタ、電極等の微細パターン32を選択的に形成し、該
パターン間に凹部33、34を形成する。
【0051】凹部33は、隣接した微細パターン間に生
じた凹部であり、凹部34は、凹部33に比べて開口幅
が大きい凹部である。
【0052】微細パターン32を有する半導体基板1上
に絶縁膜35を形成する。更に、この絶縁膜35にレジ
スト36を塗布する。
【0053】隣接した微細パターン間に生じた凹部33
上方に塗布されたレジスト36の膜厚は、凹部33に比
べて開口幅が大きい凹部34上方に塗布されたレジスト
36の膜厚に比べ相対的に薄くなっている。
【0054】次に図7(b)に示すように、このレジス
ト36表面を例えばRIE(Reactive Ion
Etching)によりエッチバックし絶縁膜35を
露出させる。ここで、35aは、隣接した微細パターン
間に生じた凹部33上方に形成された絶縁膜35であ
り、35bは、凹部34上方に形成された絶縁膜35で
ある。
【0055】絶縁膜35の表面形状は、凹部33上方
の、レジスト36の膜厚が薄くなっていた部分では、エ
ッチバックにおける絶縁膜35のエッチングが早く進む
ので、絶縁膜35全体としては表面にかなりの凹凸すな
わち高低差が生じることになる。
【0056】また、図7(a)および図7(b)は、半
導体装置の他の平坦化工程、特に多層工程以前の平坦化
を示す図である。
【0057】図8(a)に示すように、半導体基板1上
にキャパシタあるいは電極としての例えばポリシリコン
高融点金属シリサイド層42を選択的に形成する。ここ
で、ポリシリコン高融点金属シリサイド層42間のスペ
ースが狭い部分の凹部43と広い部分の凹部44が存在
することになる。
【0058】更に、このポリシリコン高融点金属シリサ
イド層42を有する半導体基板41上に絶縁膜45を形
成する。例えば、この絶縁膜45がBPSG(Boro
nPhosphorous Silicon Glas
s)膜とする。
【0059】次に図8(b)に示すように、このBPS
G膜をリン拡散メルトによりリフローさせる。すると、
ポリシリコン高融点金属シリサイド層42間のスペース
が広い部分の凹部44のBPSG膜45はスペースが狭
い部分の凹部43のBPSG膜45よりも表面高さが低
くなり、絶縁膜45全体としては表面にかなりの凹凸す
なわち高低差が生じることになる。
【0060】このような平坦化工程を含む製造方法にお
いては、半導体基板上に電極、キャパシタ、配線などの
凸部段差構造や、トレンチ、コンタクトホールなどの凹
部段差構造を設けることが非常に多い。この段差構造上
に例えば絶縁膜を設けて、この絶縁膜をエッチバックや
リフローすることによって、これらの段差を平坦化して
いる。
【0061】しかしながら、このエッチバックやリフロ
ーといった方法では、凹部の幅がさまざまであるため、
絶縁膜表面の高さを完全に等しくすることができない。
すなわち、絶縁膜を完全に平坦化することができない。
【0062】表面に凹凸が残ることは、この後の後工程
にさまざまな悪影響を与える。
【0063】例えば、表面に凹凸が残る膜上に配線材料
を形成し、この配線材料のパターニングを行う。する
と、パターンの露光の際に、焦点が合致せず、その結
果、形成された配線の形成が乱れ、精度良くパターニン
グできない。
【0064】近年のサブミクロンデバイスでは、集積度
が上がってチップ内で中心部分と周辺部分の高低差が広
がってきており、配線幅も非常に狭くなっている。この
ような状況では、脱表面の凹凸はパターン形状の乱れを
生じるだけでなく電気特性にも悪影響を及ぼすことにな
る。
【0065】また、エッチバックとしては、RIEを用
いるので、異方性エッチング特有の、開口部のサイズや
パターン占有率の違いによるエッチングレートや形状の
ローディング効果が生じ、エッチングの制御性に欠け
る。
【0066】これらの結果として、配線の断線、あるい
は配線間のショート等の不良が起こり、配線の歩留まり
や信頼性を低下させるという問題があった。
【0067】図9(a)ないし図9(c)は、絶縁膜の
平坦化に関する従来の他の研磨工程を示す断面図であ
る。
【0068】まず図9(a)に示すようにSi半導体基
板1上にSiO2 膜52を堆積する。この後、このSi
2 膜52上に下層配線53を形成する。
【0069】次に、図9(b)に示すように下層配線5
3等の全面にSiO2 膜54を堆積した後、図9(c)
に示すようにこのSiO2 膜54の一部を研磨法により
除去する。
【0070】ここで、研磨の工程は、図9(b)に示す
SiO2 膜54表面の凹凸を取り除き、SiO2 膜54
表面を平坦にするためのものである。
【0071】しかしながら、図9(c)に示すように、
SiO2 膜54表面の一部を平坦にすることは比較的容
易であるものの、SiO2 膜54表面の全体に渡って平
坦にすることは容易ではない。SiO2 膜54の削れ量
はSi基板51面内の位置によって異なるからである。
この場合、削り量を制御することも容易ではない。
【0072】そこで、窒化シリコン膜等を研磨のストッ
パーとして用いて、削り量を制御する方法が考えられ
る。この方法を図10(a)ないし図10(d)に示
す。
【0073】この方法は、図10(a)に示すように、
まず、Si基板1上にSiO2 膜62を堆積する。この
後、このSiO2 膜62上に下層配線63を形成する。
【0074】次に、図10(b)に示すように下層配線
63上にストッパーとなる窒化シリコン膜64を堆積し
た後、図10(c)に示すように、窒化シリコン膜64
上にSiO2 膜65を堆積する。そして、図10(d)
に示すように、SiO2 膜65の一部を研磨法により除
去する。
【0075】しかしながら、図10(d)に示すよう
に、研磨の程度はSi基板52面内の位置によって異な
る。研磨がストッパーとしての窒化シリコン膜64で止
まっているところもある一方、Si基板52面内の位置
によっては、窒化シリコン膜64さえもが研磨によって
消失し、下層配線63が研磨されているところも発生し
ている。
【0076】また、図11(a)ないし図11(c)お
よび図12(a)ないし図12(e)は、それぞれ薄膜
半導体素子の従来の製造工程に関するものであり、シリ
コンの基板を研磨によって薄膜化する工程を示すもので
ある。
【0077】図11(a)に示すように、まず、Si基
板1上にSiO2 膜72を形成する。
【0078】次に図11(b)に示すように別のSi基
板73をSi基板1上にSiO2 膜72を介して張り付
けた後、図11(c)に示すように、Si基板73を研
磨により薄膜化する。
【0079】このとき、シリコン薄膜73の膜厚は図1
1(c)に示すようにSi基板1の面内の位置によって
大きく異なり、位置によってはシリコン薄膜73が消失
してしまっている。
【0080】そこで、この場合、SiO2 膜等を研磨の
ストッパーとして用いる方法により、削り量を制御する
方法が考えられる。その方法を、図12(a)ないし1
2(e)に示す。
【0081】図12(a)に示すように、まず、Si基
板1上にSiO2 膜82を形成する。
【0082】次に図12(b)に示すように別のSi基
板83をストッパーとしてSi基板1上にSiO2 膜8
2を介して張り付ける。この後、図12(c)に示すよ
うに、Si基板83にSiO2 膜82表面に到着する穴
を開孔する。これに続いて図12(d)に示すように、
この開孔部に選択的に所望の厚さのSiO2 膜84を堆
積した後、図12(e)に示す如く、Si基板83の一
部を研磨法により除去する。
【0083】この場合、図12(e)に示すように、研
磨の程度はSi基板1の面内の位置によって異なる。S
iO2 膜84で研磨が止まっているところもあるが、S
i基板1の面内の位置によっては、SiO2 膜84が研
磨によって消失し、結果としてシリコン薄膜83が消失
してしまっている。
【0084】このように、従来の半導体装置の製造方法
において、次のような問題があった。
【0085】すなわち、一つの大きな問題としては、研
磨量の制御が難しいということである。ここでいう研磨
量の制御とは、絶対的な研磨速度の制御と研磨速度の面
内の均一性の制御とであり、これらの二つを制御できな
ければ、実用できる技術とはなり得ない。そこで、研磨
量を制御する方法として、研磨のストッパーとして窒化
シリコン膜やSiO2 膜を用いる方法も考えられてい
る。
【0086】しかしながら、窒化シリコン膜やSiO2
膜を研磨のストッパーとして用いる場合は、被研磨物と
ストッパーとの研磨速度の選択比を十分には取ることが
できず、このため、製造には実用しがたいという問題が
ある。さらに、被研磨物とストッパーとの研磨速度の選
択比は、研磨剤の種類によって大きく異なる。例えば、
研磨剤中の水酸化ナトリウムが多く入っていれば、Si
2 膜の研磨速度は速くなる。このため、研磨剤の種類
によってストッパー材料を選択しなければならないとい
う問題がある。
【0087】上述のように、従来の半導体の製造方法に
おける研磨工程においては、研磨量の制御が難しく、実
用できないという問題があった。
【0088】半導体装置の従来の製造方法における研磨
工程では、また研磨量の制御は、製品を研磨する前にテ
ストピースを研磨し、テストピースで得られた研磨速度
をもとに製品の研磨時間を設定して研磨するという方法
がとられている。
【0089】しかしながら、研磨速度は、図18に示す
ように、時間と共に刻々と変化し、テストピースで得ら
れた研磨速度は、必ずしも製品を研磨しているときの研
磨速度と同じではない。
【0090】このような研磨速度の経時変化は、研磨布
の研磨剤の保持量や保持状態により大きく変わり、コン
トロールするのが非常に難しい。
【0091】そこで、テストピースで得られた研磨速度
を少しでも製品を研磨しているときの研磨速度と近くす
るために、テストピースの数を増やすことで対応してい
るが、これは、テストピースの材料費の高騰や生産設備
の稼働率の低下など、生産コストの上昇につながり、研
磨工程を実用するにあたっての障害になっている。
【0092】また、別の方法としては、製品をあらかじ
め少な目に研磨し、この削り量を測定し、再びこの製品
を研磨するという繰り返しにより、研磨量をコントロー
ルするという方法もとられている。
【0093】しかし、この方法では、テストピースの経
費は余りかからないが、手間がかかり、生産設備の稼働
率も低くなってしまう。
【0094】さらに、半導体装置の製造工程での研磨量
は高々1μm程度であり、このような少ない研磨量で
は、前記方法では研磨量のコントロールの精度もあまり
良くない。
【0095】半導体装置の従来の製造方法においては、
このように、研磨量の制御が難しいという問題がある。
【0096】そこで、テストピースにより研磨速度を確
認する方法や、1枚の製品の削り量を確認しながら数回
にわけて研磨する方法がとられているが、手間がかか
り、さらに生産コストも上昇する。また、コントロール
の精度も十分でない。
【0097】またさらに、従来の研磨方法においては、
USP.Pat.No.5,036,015「 Method ofEndpoint detection
during chemical / Mechanicul Planarization of Semi
condnctor Wafers 」 に見られるように、平坦化装置の
ターンテーブルを電気モーターで駆動し、保持装置に保
持されたウェーハとターンテーブル上の研磨用クロスと
の間の摩擦の変化を該電気モーターを流れる電流値の変
化として検知している。
【0098】そして酸化珪素膜を平坦化する際には、あ
らかじめ酸化珪素膜の下により硬い材料層を設けて、研
磨面が酸化珪素膜の研磨による除去を完了し、硬い材料
層に到達し摩擦が大きく増大した時点で平坦化の終了と
している。
【0099】<従来技術の問題点>この従来方法の問題
点を図14ないし図16を参照しながら説明する。
【0100】図14は従来の研磨装置の概要を示し、タ
ーンテーブル502の研磨用クロス504と保持具50
1に保持された半導体ウェーハ1の間の摩擦の変化をモ
ーター511,512にそれぞれ接続された電流計51
3,514によって検出される電流の変化として検知し
ている。
【0101】モーター511,512に流れる電流は駆
動電源515,516の電圧に対し図115に示すよう
に2次関数状に変化し、駆動電圧の変化により検知量が
影響を受ける。
【0102】また、図16に示す様に、モーター電流は
研磨の行われていない無負荷状態においても無負荷電流
Ioが流れるため、摩擦状態を適格に示すことは困難で
ある。
【0103】さらに、研磨装置には図14に示す様にモ
ーター511,512の高調波等によるターンテーブル
502および保持装置のそれぞれのシャフト517,5
18への脈動を防止するため、シャフト517,518
間をベルト519,520により連結し、機械的脈動の
研磨面への悪影響を防止しているが、ベルト519,5
20とシャフト517,518間は駆動中、滑りを生じ
易く、この滑りにより、モーター511,512への負
荷状態が変動し、電流値は研磨状態を反映しにくくな
る。
【0104】ところでまた、従来の他の研磨方法におい
ては、ターンテーブルの回転数および被研磨物にかかる
荷重から研磨速度を算出し、この研磨速度と要求される
研磨量とから研磨時間を設定している。
【0105】すなわち、駆動モーターにより回転自在に
形成されたターンテーブル上には研磨用クロスとして不
織布が設けられており、この不織布の上方には被研磨物
を保持する保持部が設けられている。この保持部は駆動
モーターにより回動自在に形成されてる。
【0106】上記構成において、先ず、前記保持部に被
研磨物である半導体基板すなわち半導体ウェーハが前記
テーブルの上面と対向する位置に取り付けられる。この
ウェーハは、シリコン基板上に第1の絶縁膜を介して配
線が設けられ、この配線および第1の絶縁膜の上には第
2の絶縁膜が設けられたものである。
【0107】次に、前記保持部およびテーブルは駆動モ
ーターによってそれぞれ所定の回転数により回転され
る。この後、前記テーブルとともに回転している不織布
上には研磨剤が供給される。
【0108】次に、前記保持部は下方に移動され、前記
ウェーハは不織布に接触される。この際、前記ウェーハ
には所定の荷重がかけられている。
【0109】この後、前記保持部はテーブルの表面と平
行な方向に移動され、ウェーハは所定の時間だけ研磨さ
れる。これにより、前記ウェーハにおける第2の絶縁膜
2は凹凸が削られ平坦にされる。
【0110】次に、前記保持部において、ウェーハが交
換される。この後、上述したような工程が繰り返され
る。
【0111】所定の時間、研磨装置を使用した後、前記
不織布のコンデションを良くするため、この不織布には
ブラシによりドレッシングが施される。次に上述したよ
うな工程、即ち研磨、ドレッシングが繰り返された後、
前記不織布は交換される。
【0112】ところで、上記従来の研磨方法では、設定
された研磨条件、即ち回転数および荷重から研磨速度を
計算し、この研磨速度と必要な研磨量とから研磨時間を
設定している。
【0113】すなわち、前記回転数および荷重それぞれ
を変えなければ、前記研磨速度も一定であるとして計算
されている。
【0114】しかし、前記回転数および荷重それぞれの
設定を変えなくても、研磨の際のウェーハと不織布との
摩擦が研磨時間の経過とともに変化することによって、
研磨速度も変化する。
【0115】図17は、不織布の総使用時間と研磨速度
との関係を示す図である。不織布の総使用時間が50分
以内の段階は使用初期段階とされており、不織布の総使
用時間が50分以上の段階は稼働段階とされている。
【0116】図17によれば、稼働段階においても、不
織布の総使用時間が経過するにつれて研磨速度も変化し
ている。
【0117】この原因としては、不織布の総使用時間が
増加するにつれて、不織布に研磨剤が目詰まりしたり、
不織布自身が研磨されること、即ち不織布が磨耗される
ことにより、不織布の表面状態が変化することが考えら
れる。
【0118】つまり、前記不織布の表面において、研磨
剤の供給、排出機能が低下し、被研磨物における研磨効
率が変化する。
【0119】すなわち、不織布の表面組織は図13に示
すように無数の繊維間空間があり、この空間内に研磨剤
粒子505が保持される。そして研磨時に、保持された
研磨剤がウェーハに排出すなわち供給される。しかしな
がら、この供給排出機能は不織布の磨耗により低下す
る。このため、研磨速度の経時変化を引き起こす。
【0120】また、不織布の表面状態がさらに悪くなる
と、被研磨物における研磨面にキズが発生したり、前記
研磨面における平坦性の低下が生じることがある。
【0121】前記不織布に研磨剤が目詰まりすることに
対しては、適切な時期に不織布をブラシ等によりドレッ
シングすることが考えられる。前記不織布が磨耗するこ
とに対してドレッシングは有効であるが、ドレッシング
で回復、再生しない場合は、不織布の寿命であるから、
適切な時期に不織布を交換する必要がある。
【0122】しかしながら、従来の研磨方法では、前記
ドレッシングの時期は作業者の経験等により判断し、前
記不織布の交換の時期については、単位時間当りの研磨
量を測定することによって研磨速度を計算し、この研磨
速度から判断している。
【0123】このため、ドレッシングの時期および不織
布の交換の時期は適切なものではなかった。この結果、
被研磨物における研磨速度を一定に保つことができず、
被研磨物における研磨量を正確に制御することができな
かった。
【0124】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、半導
体装置の従来の製造方法においては、研磨粒子からアル
カリ金属などの不純物が半導体装置内部に拡散するのを
防ぐために、ポリッシュ工程の前に、半導体素子への不
純物拡散を防ぐ保護膜を被ポリッシュ膜の下にあらかじ
め成膜しておくなどの予防策が必要であり、半導体プロ
セスを複雑化させていたり、あるいは製造工程中に形成
される絶縁膜表面の凹凸のためにパターン形状の乱れが
生じ、配線の断線、あるいは配線間のショート等の不良
が起こり、配線の歩留まりや信頼性を低下させるという
問題点があった。
【0125】また従来の研磨方法では、研磨量の制御は
あらかじめテストピースを研磨し、その得られた研磨速
度をもとに製品の研磨時間を設定して研磨している。ま
た前記ドレッシングの時期は作業者の経験等により判断
し、前記不織布の交換の時期については、単位時間当り
の研磨量を測定することによって研磨速度を計算し、こ
の研磨速度から判断している。このため、ドレッシング
の時期および不織布の交換の時期は適切なものではなか
った。この結果、被研磨物における研磨速度を一定に保
つことができず、被研磨物における研磨量を正確に制御
することができなかった。
【0126】この発明は、不純物による汚染なしに簡便
に得られあるいは膜表面の凹凸によるパターン形状の乱
れを最小限にする半導体装置およびその製造方法、なら
びに被研磨物における研磨量を正確に制御し得る研磨装
置および研磨方法、さらには研磨面の品質を維持するこ
とのできる研磨面の再生方法を提供することを目的とす
る。
【0127】
【課題を解決するための手段】この発明の研磨装置は、
半導体ウェーハを研磨して平坦化する手段と、前記半導
体ウェーハと研磨剤の保持された定盤との間に生じる摩
擦に基き前記半導体ウェーハの研磨速度を算出する手段
と、この研磨速度からウェーハ研磨面上の研摩負荷量絶
対値を前記研磨面の回転シャフトの歪み量に基いて検出
する手段とを具備することを特徴とする。
【0128】
【作用】上記の発明の研磨装置では、半導体ウェーハと
研磨剤の保持された定盤との間に生じる摩擦に基き半導
体ウェーハの研磨速度を算出し、さらに算出した研磨速
度からウェーハ研磨面上の研摩負荷量絶対値を研磨面の
回転シャフトの歪み量に基いて検出している。研磨面の
回転シャフトの歪み量に基いて検出された研摩負荷量絶
対値を用いて、研磨面を駆動するモーターの停止等の制
御を行うことにより、高精度な平坦化を実現している。
回転シャフトの歪み量は歪みセンサにより電気信号に変
換してもよい。
【0129】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しながら
詳細に説明する。
【0130】図19には本発明の実施例に係わる層間絶
縁膜平坦化の工程断面図が示されている。
【0131】図19(a)に示す如く、表面に素子(不
図示)が形成されたSi基板201上に、厚さ1μmの
SiO2 膜202を形成する。次いで、このSiO2
202上に厚さ500nmのポリシリコン膜203を形
成する。
【0132】次に、図19(b)に示す如く、ポリシリ
コン膜203上に厚さ1.5μmのフォトレジスト(感
光性樹脂層)を塗布し、マスクパターン(図示せず)を
用いてこのフォトレジスト層を露光し現像を行うことに
より、フォトレジストパターン204を形成する。
【0133】次に、図19(c)に示す如く、このフォ
トレジストパターン204をマスクとして、CF4 ガス
を使用したRIE法によりポリシリコン膜203をパタ
ーニングする。
【0134】次に、図19(d)に示す如く、CF4
2 の混合ガスをマイクロ波放電させフォトレジストを
灰化処理するダウンフロータイプの灰化処理装置によ
り、フォトレジストパターン204を剥離する。
【0135】次に図1に示す如く、全面に層間絶縁膜と
して厚さ1μmのSiO2 膜205を形成する。ここ
で、SiO2 膜205の表面にはポリシリコン配線20
3に対応して段差が生じた。
【0136】次に、図19(f)に示す如く、SiO2
膜205を研磨した。研磨は、図3に概略的に示すよう
な装置を用いた。図3に示されるように、ターンテーブ
ル502上の研磨用クロス504の中心に研磨剤供給パ
イプ503の先端が位置しており、ターンテーブル50
2は前記中心を通る軸のまわりに100rpmで矢印の
方向に回転するとともに、前記先端から研磨剤が研磨用
クロス504上に供給される。また、ウェーハ1は荷重
40kgfで研磨用クロス504上に押し付けられると
共に、100rpmで矢印の方向に回転せしめられる。
研磨剤は、バストネサイトを粉砕、焼成してなる平均粒
径1.2μm、最大粒径4.0μmの酸化セリウムを含
む粉体を水に懸濁させたものであり、その組成は、酸化
セリウム50wt%、その他の希土類金属の酸化物37
wt%程度のものである。本実施例で用いた酸化セリウ
ムを含む粉体の組成を表1に示す。
【0137】
【表1】
【0138】酸化セリウムを含む研磨剤で研磨した後の
絶縁膜表面は、平坦化がされていた。また、微分干渉型
顕微鏡で絶縁膜表面を観察して、傷は観察されなかっ
た。
【0139】工程で、平均粒径2.5μm、最大粒径1
2.0μmの酸化セリウムを含む粉体1wt%を水に懸
濁させた研磨剤を用いた場合にも、研磨した後の絶縁膜
表面は平坦化がなされていたが、微分干渉型顕微鏡で絶
縁膜表面を観察すると、10cm2 あたり4個の傷が観
察された。
【0140】また、平均粒径2.5μm、最大粒径1
2.0μmの酸化セリウムを含む粉体で、上記したよう
に粉砕後焼成を行った粉末1wt%を水に懸濁させた研
磨剤を用いた場合には、微分干渉型顕微鏡で絶縁膜表面
を観察すると、10cm2 あたりの傷の数は1個であっ
た。
【0141】この結果より、酸化セリウムを含む研磨剤
で研磨することにより、絶縁膜表面の平坦化が可能であ
る事、酸化セリウムを含む研磨剤は、粒径が小さいも
の、好ましくは最大粒径4μm以下のものが傷の発生を
抑えられる事、さらに同じ粒径の研磨剤においても焼成
条件を選択し粒子の硬さを軟らかくすることにより傷の
発生を抑えられる事がわかる。
【0142】次に、表2にシリコンを熱酸化した膜厚1
μmのシリコン酸化膜およびリンとホウ素を高濃度に含
む膜厚1μmのシリコン酸化膜(以下BPSGと呼ぶ)
それぞれを平均粒径2.5μm、最大粒径12.0μm
の酸化セリウムを含む粉体1wt%を水に懸濁させた研
磨剤を用いて0.5μm研磨した後の、原子吸光法によ
る不純物分析の結果を示す。参考のため、コンポール8
0で研磨した場合の結果も示す。
【0143】
【表2】
【0144】表2から明らかなように、コンポール80
で研磨した場合には、シリコン熱酸化膜ではRef.の
研磨を行っていないものの値(文献に記載されている通
常の値)に比べ1桁程度ナトリウムのレベルが高くなっ
ており、BPSG膜においては2桁以上もナトリウムの
レベルが高くなっている。
【0145】これに対し、酸化セリウムを含む研磨剤で
研磨したものでは、シリコン熱酸化膜、BPSG膜、共
にナトリウムのレベルは、Ref.の研磨を行っていな
いものの値(文献に記載されている通常の値)と同等な
いしはほぼ同等で、他の元素についても同等ないしはほ
ぼ同等であった。また、Ceについては1×1010at
oms/cm2 以下であった。酸化セリウムを含む研磨
剤は、先に述べたようにバストネサイトを粉砕、焼成し
たもので、特にアルカリ金属等を取り除く事は行ってい
ないが、それでも絶縁層へのアルカリ金属汚染は観察さ
れず、バストネサイトを原料とする研磨剤でも半導体装
置の製造に支障ない事が分かる。
【0146】次に、表3にシリコンを熱酸化シリコン酸
化膜、シリコン窒化膜、およびBPSG膜それぞれを平
均粒径2.5μm、最大粒径12.0μmの酸化セリウ
ムを含む粉体1wt%を水に懸濁させた研磨剤を用いて
研磨した際の研磨速度を示す。参考のため、コンポール
80および粒径12nmのシリコン粒子5wt%を水に
懸濁させたもの、さらにこれにアンモニアを10wt%
加えたもの、および水酸化ナトリウムを0.2wt%加
えたものも合わせて示す。
【0147】
【表3】
【0148】表3に示されるように、熱酸化したシリコ
ン酸化膜の場合、コンポール80の研磨速度は110n
m/min程度である。また、粒径12nmシリカ粒子
5wt%を水に懸濁させただけのものでは、研磨速度は
6nm/minと非常に小さい。これに、水酸化ナトリ
ウムを0.2wt%加えたものでは研磨速度は50nm
/min、アンモニアを10wt%加えたものでは18
nm/minとそれぞれ増大するが、アンモニアの効果
は水酸化ナトリウムの効果に比べて小さい。さらにま
た、コンポール80でシリコン窒化膜、BPSG膜を研
磨した時の研磨速度はそれぞれ40nm/min、20
0nm/minである。
【0149】例えば500nmの熱酸化したシリコン酸
化膜を研磨によって除去する場合、コンポール80では
約5分、粒径12nmのシリカ粒子5wt%を水に懸濁
させたものに水酸化ナトリウムを0.2wt%加えたも
のでは約10分であるが、アンモニアを10wt%加え
たものでは30分程度もかかり実用できるものではな
い。
【0150】これに対し、平均粒径2.5μm、最大粒
径12.0μmの酸化セリウムを含む粉体1wt%を水
に懸濁させた研磨剤で研磨した場合には、シリコン酸化
膜の研磨速度が1000nm/min、シリコン窒化膜
の研磨速度が300nm/min、BPSG膜の研磨速
度が1200β至1300nm/minと非常に早く、
500nmの膜を研磨によって除去するのにそれぞれ
0.5分、2分程度と生産への実用に有効な速度が得ら
れる。
【0151】本実施例では、研磨剤はバストネサイトを
粉砕、焼成してなる酸化セリウムを含む粉体を水に懸濁
させたもので、その組成は、酸化セリウム50wt%、
その他の希土類金属の酸化物37wt%程度のものを水
に懸濁させたものについて述べたが、酸化セリウムを含
む研磨剤は原料、製法、懸濁液の濃度など変更可能であ
る。また、研磨する絶縁膜についてはシリコン熱酸化膜
を中心に述べたが、化学的気相成長法で形成したシリコ
ン酸化膜、窒化膜など他の絶縁膜、さらに、絶縁膜の一
部に導体膜が形成されているものにおいても有効であ
る。
【0152】上記実施例によれば、酸化セリウムを含む
研磨剤を用いることにより、シリコン酸化膜やシリコン
窒化膜等の絶縁膜を高速で研磨することができる。ま
た、研磨の際に上記絶縁膜の内部にアルカリ金属汚染を
引き起こす事もない。さらに、絶縁膜表面に傷を発生さ
せることなく段差を平坦化しながら研磨することが可能
である。従って、半導体装置の製造において従来の問題
点を解消した、絶縁膜の研磨工程を実用化する事が容易
になる。
【0153】図20(a)ないし図20(c)に本発明
の他の実施例を示す。図20(a)ないし図20(c)
は製造途中の半導体装置の断面図であり、ここで図20
(b)に示すように、半導体基板201に形成された半
導体素子210を含む基板主表面全面上に絶縁膜212
を成膜してから、その表面を図3に示すような研磨装置
によりポリッシング法で平坦化すると図20(c)のよ
うに平坦な表面が得られる。ポリッシング法で使用する
研磨剤として、主成分がCeO2 とH2 Oであり、主成
分以外の不純物としてNa,Mg,Al,K,Ca,T
i,Cr,Fe,Ni,Zr,W,Pb,Th,Uの各
元素の濃度が100ppm以下であるものを用いる。各
元素の濃度はICP質量分析法により測定した。
【0154】上記実施例におけるように、不純物をほと
んど含まない高純度の研磨剤を用いることにより、ウェ
ーハがポリッシュ中に研磨剤に触れたりポリッシュ後に
研磨剤がウェーハ表面に残ったりしても、研磨剤に含ま
れる不純物による半導体装置の汚染を防ぐことができ
る。表4に本発明の方法及び従来の方法でポリッシュし
たシリコン酸化膜を原始吸光分析法により測定したとき
の汚染状態を示す。表4から明らかなように、本発明に
よればK,Al,Cr,Niについては検出限界以下の
汚染状態であり、Na,Ca,Feについてもそれぞれ
2.3,0.9,3.4atoms/cm2 であり、従
来方法に比べて極めて汚染度が低いことがわかる。
【0155】このように上記実施例の方法では半導体素
子への汚染の心配もほとんどないので、半導体素子上に
保護膜を形成する必要もなく、半導体装置の製造工程も
簡便になり、生産性も向上する。
【0156】
【表4】
【0157】本発明の他の実施例に係る層関絶縁膜の平
坦化方法を、図21(a)ないし図21(e)の工程断
面図を参照しながら説明する。
【0158】まず、図21(a)に示すように、所望の
半導体素子(不図示)が形成されたSi基板201上に
下地としてのSiO2 膜202を堆積する。
【0159】次に図21(b)に示すように、このSi
2 膜202上に厚さ1.1μmのAl配線206を形
成する。
【0160】次に図21(c)に示すように、Al配線
206が形成された基板表面の全面にSiO2 膜207
を約1.2μmの厚さに堆積する。
【0161】次に図21(d)に示すように、SiO2
膜207上に、このSiO2 膜207よりも研磨速度が
遅い膜として、ポリシリコン膜208(研磨補助膜)を
約0.1μmの厚さに堆積する。
【0162】この後、図3に示された研磨装置を用いて
ポリシリコン膜208、SiO2 膜207を研磨し、S
iO2 膜207の表面の凹凸を除去する。研磨材として
は、例えば、1wt%の酸化セリウム懸濁液を使用す
る。
【0163】このような研磨工程により、図21(e)
に示すように、SiO2 膜207を完全に平坦化でき
た。
【0164】この様子を詳細に調べた結果を図22に示
す。この評価はAl配線206の幅が500μmで、A
l配線206のピッチ間が1000μmの場合のもので
ある。図中、横軸は図21(e)の工程における研磨時
間(秒)を示している。縦軸はSiO2 膜202の表面
からSiO2 膜207の表面までの距離を示している。
【0165】研磨を行なう前は、Al配線206がある
部分(凸部)のSiO2 膜202の表面からSiO2
207の表面までの距離(図中の実線)と、Al配線2
06がない部分(凹部)のSiO2 膜202の表面から
SiO2 膜207の表面までの距離(図中の点線)と
は、ともにAl配線206の膜厚と同じ1.1μmであ
る。
【0166】研磨を行なうと、まず、凸部のポリシリコ
ン膜208が除去されていき、研磨時間が約30秒のと
ころで、凸部ポリシリコン膜208が完全に除去され、
凸部のSiO2 膜207が露出する。凸部のポリシリコ
ン膜208が優先的に除去されるのは、凸部にかかる荷
重のほうが凹部のそれより大きいからである。
【0167】凸部のポリシリコン膜208が削減する
と、次には凸部のSiO2 膜207が研磨によって除去
されていく、この間、凹部のポリシリコン膜208は少
しずつ研磨によって除去されていく。しかし、凹部にか
かる荷重は凸部のそれに比べて小さいため、凸部のSi
2 膜207が研磨によって除去されている間も、凹部
にはポリシリコン膜208が残存し続ける。
【0168】凸部のSiO2 膜207が研磨によって除
去されていくにしたがって、SiO 2 膜207の表面の
凹凸が緩和されていく。そして、研磨時間が約100秒
のところで、凹部のポリシリコン膜208はほぼ完全に
消滅すると共に、SiO2 膜207の表面がほぼ完全に
平坦になった。従って、ディッシングが生じること無
く、必要最低限の削り量でSiO2 膜207の平坦化が
達成される。
【0169】そして、研磨時間が約100秒を経過した
後は、平坦になったSiO2 膜207を研磨することに
なるので、再び凹凸が現れることはない。
【0170】以上述べたように本実施例の研磨による平
坦化方法によれば、SiO2 膜207上に、これよりも
研磨速度の遅いポリシリコン膜208を設けて研磨を行
なっているので、必要最低限の削り量でSiO2 膜20
7の平坦化が行なえる。更に、SiO2 膜207の平坦
化が達成された後さらに研磨を続けても、SiO2 膜2
07に凹凸が生じることはない。
【0171】また、本実施例では、ポリシリコン膜20
8の膜厚を0.1μmとしたが、凹部のポリシリコン膜
208は、凸部のポリシリコン膜208に対応して研磨
されるため、ポリシリコン膜208の膜厚のマージンは
広いものとなる。実際に、膜厚が0.08μm,0.1
5μmのポリシリコン膜を用いても同様な結果が得られ
た。
【0172】このように本実施例の平坦化方法は、ポリ
シリコン膜208の膜厚のマージンが大きく、しかも、
従来のように、窒化シリコン膜などのストッパ膜を形成
して、これをパターニングするという、複雑でコストが
かかる工程が不要なので、実用性の高いものとなる。
【0173】また、本発明者等の研究によれば、配線幅
/ピッチ間隔に関係なく、被加工膜としてのSiO2
は、図22と同様な経時変化を示すことが分かった。
【0174】図23ないし図27には、それぞれ、配線
幅/ピッチ間隔が、2,50,100,200,500
の場合についての、凸部における下地としてのSiO2
膜の表面から被加工膜としてのSiO2 膜の表面までの
距離、および凹部のおける下地としてのSiO2 膜の表
面から被加工膜としてのSiO2 膜の表面までの距離が
示されている。
【0175】これら図23ないし図27から、どの配線
幅/ピッチ間隔の場合でも、研磨の初期段階では凹部の
被加工膜としてのSiO2 膜は研磨されず、研磨開始か
ら一定時間後に凹部および凸部の被加工膜としてのSi
2 膜がほぼ等しい速度で研磨されていくことが分か
る。
【0176】また、本発明者等の研究によれば、図21
(d)の如きの構造の場合、Al配線206(Al配線
とは限らない、つまり、被加工膜の凹凸部の原因となる
下地膜)の厚さxが、0.5≦x≦1.5の範囲であれ
ば、ポリシリコン膜208(ポリシリコン膜とは限らな
い、つまり、被加工膜よりも研磨速度の遅い膜)の厚さ
およびその研磨速度をそれぞれAおよびa、更にSiO
2 膜207(SiO 2 膜とは限らない、つまり、被加工
膜)の研磨速度をbとした場合に、100a≦b≦25
0aの条件で良好な結果が得られることが分かった。
【0177】すなわち、下地膜の厚さが、0.5≦x≦
1.5の範囲の場合、上記条件で研磨を行なえば、被加
工膜の膜厚に関係なく、被加工膜を完全に平坦に研磨で
きることが分かった。
【0178】なお、本発明の場合、被加工膜上の研磨速
度の遅い膜(研磨補助膜)は、その研磨速度が被加工膜
のそれよりも遅くなければいけないので、次のような点
に留意する必要がある。
【0179】すなわち、被加工膜の研磨速度が研磨補助
膜のそれより速くなるように荷重体の荷重をWに設定し
ても、研磨の最中に荷重が小さいほうに変動すると、被
加工膜aの研磨速度が研磨補助膜bのそれよりも遅くな
る恐れがある。このため、荷重の値に係わらず、常に被
加工膜aの研磨速度が研磨補助膜bのそれより速くなる
ようにすることが重要である。
【0180】なお、本発明は上述した実施例に限定され
るものではない。例えば、上記実施例では、被加工膜と
してSiO2 膜、被加工膜よりも研磨速度の遅い膜とし
てポリシリコン膜を用いた場合について説明したが、こ
れら膜が他のものであっても良いし、更に、研磨剤も酸
化セリウムに限定されるものではない。
【0181】表5には、研磨剤(1wt%の酸化セリウ
ム懸濁液、SiO2 粒子を分散させたコロイダルシリ
カ)と被加工膜(アンドープのSiO2 膜、SiN膜、
ポリシリコン膜、炭素膜、BとPとを含むSiO2 膜)
との研磨速度関係が示されている。
【0182】
【表5】
【0183】この表5から、研磨剤、被加工膜として、
それぞれ、酸化セリウム懸濁液、SiO2 膜(アンドー
プ)を用いた場合には、研磨速度の遅い膜として、ポリ
シリコン膜の他、窒化シリコン膜の炭素膜などを用いる
ことができることが分かる。
【0184】また、研磨剤、被加工膜として、それぞ
れ、コロイダルシリカ、SiO2 膜(アンドープ)を用
いた場合にも、窒化シリコン膜や炭素膜などを用いるこ
とができることが分かる。
【0185】また、上記実施例では、被加工膜が絶縁膜
の場合について説明したが、本発明は、金属膜にも適用
できる。この場合、例えば、表面に溝を有するSiO2
膜の全面に被加工膜としてのW膜、研磨速度の遅い膜と
してのCu膜を順次堆積してW膜、Cu膜を研磨する。
この場合、Cu膜はW膜に比べて十分に研磨され難いの
で、研磨剤の種類は広い範囲のものとなる。また、本発
明は、Si基板以外の半導体基板や半絶縁体基板にも適
用できる。
【0186】以上詳述したようにこの実施例によれば、
凹凸部を有する被加工膜上に、研磨速度が被加工膜のそ
れより遅い研磨補助膜を形成した後に、被加工膜、研磨
補助膜の研磨を行なうことにより、ディッシングや工程
数の増加を招くこと無く、被加工膜を平坦化できる。
【0187】この発明のさらに他の実施例を図28およ
び図29(a)ないし図29(c)を参照し、詳細に説
明する。
【0188】図28は、この発明の実施例にかかる半導
体装置の断面図を示すものであり、図29(a)ないし
図29(c)はその製造工程での断面を示しているもの
である。
【0189】図29(a)に示すように、半導体基板あ
るいは下地基板201上に例えば前記半導体基板201
の表面を熱酸化して、例えば熱酸化膜202を形成す
る。更に、この熱酸化膜202上にポリシリコン等から
なる導電膜203を形成する。更にこの導電膜203上
に選択的にレジスト204を形成し、このレジスト20
4をマスクとして前記熱酸化膜202及び導電膜20
3、必要ならば半導体基板201を選択的に除去して凹
部215,216としてのトレンチを形成する。凹部2
15は、近接した微細パターン204間に生じた凹部で
あり、凹部216は、凹部215に比べて開口幅が大き
い凹部である。次に図29(b)に示すように、この凹
部215,216を含む導電膜203上に周知のCVD
法により絶縁膜を形成する。この絶縁膜217は、少な
くとも、凹部215,216の高さ以上に形成する、こ
の後、ケミカルメカニカルポリッシュ法を用いて絶縁膜
217の表面から研磨を始める。具体的にいえば、ウェ
ーハを下向きにセットしてバフ布を縛りつけたターンテ
ーブル上に乗せて、ターンテーブルを回転させ、例えば
酸化セリウム微粒子を含む研磨剤を用いて絶縁膜217
を研磨する。あるいは、ウェーハを上向きにセットした
り、あるいはウェーハをキャリアに収納し両面研磨した
りする。図29(c)に示すように、この時、導電膜2
03であるポリシリコンが研磨時のストッパーとして働
き、導電膜203で研磨速度が遅くなるので、この時点
でポリッシング工程をストップし、全ての凹部215,
216を完全に平坦化される。
【0190】また、導電膜203としては、表面部分が
研磨時のストッパーとして働く効果を持つものであれ
ば、別材質、例えばシリサイド膜、C(カーボン)、ア
モルファスシリコン、チタンナイトライドでも、またそ
の積層構造であっても良い。
【0191】更に、一般には、研磨剤として、コロイダ
ルシリカが広く使われており、これはシリカ粒子を安定
に分散させておくためにPH(水素イオン濃度)を10
付近の弱アルカリ性に調整してあり、PHが変わると絶
縁膜に対する十分な研磨速度が得られない。一方、この
実施例においては、酸化セリウムを含む研磨剤を用いる
ので、PHが7付近の中性領域においても、絶縁膜に対
する十分な研磨速度が得られる。更に、中性領域の研磨
剤であれば、ストッパーとなる導電膜等にピンホールが
あり、その下部にアルミニウム配線のような腐食に弱い
材料があったとしても、その材料を溶出させるようなこ
ともない。
【0192】また、以下に示す表6は、研磨物としての
酸化膜の研磨速度を1としたときの各膜の研磨速度の酸
化膜に対する選択比を示したものである。
【0193】
【表6】
【0194】上記表1により、絶縁膜が特に酸化膜であ
る場合、この酸化膜を研磨する際は、ストッパーとして
の導電膜が選択比が5.7のポリシリコンが適してい
る。また、ストッパーとしては誘電膜でないものである
なら、選択比が2.6のシリコン窒化膜でも適する。し
かし、選択比が5以上であるポリシリコンが特に望まし
い。
【0195】また、絶縁膜が特にシリコン窒化膜である
場合、このシリコン窒化膜の研磨速度を1としたときの
ポリシリコンの研磨速度のシリコン窒化膜に対する選択
比は2.2程度となる。従って、シリコン窒化膜を研磨
する際は、ストッパーとしてポリシリコンは適する。
【0196】また、ストッパーとして働く効果を持つ導
電膜は、研磨物に対する選択比が大きいほど良く、特に
選択比が5以上の材質であれば更に望ましい。
【0197】このように、導電膜下が熱酸化膜であって
も、酸化セリウムを含んだ研磨剤における絶縁膜のケミ
カルメカニカルポリッシュは適する。
【0198】この発明のさらに他の実施例を図30
(a)ないし図30(c)を参照にし、詳細に説明す
る。図30(a)ないし30(c)はこの発明の実施例
における半導体装置の平坦化工程を示す図である。
【0199】図30(a)示すように、半導体基板ある
いは下地基板201上に配線材料222を形成し、更に
この配線材料222上にポリシリコン等の導電膜203
を積層形成する。更にこの導電膜203上に選択的にレ
ジスト204を形成し、このレジスト204をマスクと
して前記導電膜203及び配線材料222を選択的に除
去して、凹部215,216を形成する。凹部215
は、近接した微細パターン間に生じた凹部であり、凹部
216は、凹部215に比べて開口幅が大きい凹部であ
る。次に図30(b)に示すように、この凹部215,
216を含む導電膜203上に周知のCVD法により絶
縁膜217を形成する。この絶縁膜217は、少なくと
も、凹部215,216の高さ以上に形成する。この
後、ケミカルメカニカルポリッシュ法を用いて絶縁膜2
17の表面から研磨を始める。具体的にいえば、ウェー
ハを下向きにセットしてバフ布を縛りつけたターンテー
ブル上に乗せてターンテーブルを回転させ、例えば酸化
セリウム微粒子を含む研磨剤を用いて絶縁膜217を研
磨する。あるいは、ウェーハを上向きにセットしたり、
あるいはウェーハをキャリアに収納し両面研磨したりす
る。図30(c)に示すように、この時、導電膜203
であるポリシリコンが研磨時のストッパーとして働き、
導電膜203で研磨速度が遅くなるので、この時点でポ
リッシング工程をストップし、全ての凹部215,21
6を完全に平坦化される。
【0200】このように、導電膜下が配線材料であって
も、酸化セリウムを含んだ研磨剤における絶縁膜のケミ
カルメカニカルポリッシュは適する。
【0201】この発明の他の実施例を図31(a)およ
び図31(b)を参照にし、詳細に説明する。図31
(a)および31(b)は他の実施例における半導体装
置の平坦化工程を示す図である。
【0202】図31(a)に示すように、半導体基板あ
るいは下地基板201上に選択的に配線部222を形成
し、更にこの配線部222を含む半導体基板201上に
絶縁膜223、導電膜224を積層させる。更にこの絶
縁膜223及び導電膜224を選択的に除去して凹部2
25を形成し、配線部222表面を露出させる。更に、
配線部222を有する導電膜224上にアルミニウム等
の配線材225を凹部225の深さ以上に形成させる。
この後、ケミカルメカニカルポリッシュ法を用いて配線
材226の表面から研磨を始める。具体的にいえば、ウ
ェーハを下向きにセットしてバフ布を縛りつけたターン
テーブル上に乗せてターンテーブルを回転させ、例えば
酸化セリウム微粒子を含む研磨剤を用いて配線材226
を研磨する。あるいは、ウェーハを上向きにセットした
り、あるいはウェーハをキャリアに収納し両面研磨した
りする。図32(b)に示すように、この時、導電膜2
24が研磨時のストッパーとして働き、導電膜224と
配線材226は完全に平坦化される。すなわち凹部22
5の内部だけに配線材226が残存し、埋め込みが配線
を形成することができる。
【0203】導電膜224は、ストッパーとしての機能
を有するポリシリコン等が望ましい。
【0204】この実施例では、絶縁膜223上に導電膜
224を積層して、導電膜224をストッパーとして研
磨させたが、少なくとも、絶縁膜223の表面部分すな
わち研磨される部分がストッパーとして働く効果を持つ
ものであれば、導電膜224を形成する必要はない。
【0205】以上のように、配線材をもケミカルメカニ
カルポリッシュ法で研磨することができる。
【0206】この発明のさらに他の実施例を図32
(a)ないし図32(c)を参照にし、詳細に説明す
る。
【0207】図32(a)ないし図32(c)はさらに
他の実施例における半導体装置の平坦化工程を示す図で
ある。
【0208】図32(a)に示すように、半導体基板あ
るいは下地基板201上に配線、半導体多結晶層、キャ
パシタ、電極等の凸状段差層すなわちパターン231を
形成する。更に、パターン231を有する半導体基板2
01上に第一の絶縁膜232を形成し平坦化する。この
第一の絶縁膜232上に選択的に配線部234を形成す
る。この配線部234を含む第一の絶縁膜232上に第
二の絶縁膜233となる予定のアモルファスシリコン2
33Aを堆積する。この後、アモルファスシリコン23
3A上に第三の絶縁膜235を少なくとも配線部234
の高さ以上に形成する。この後、ケミカルメカニカルポ
リッシュ法を用いて第三の絶縁膜235の表面から研磨
を始める。具体的にいえば、ウェーハを下向きにセット
してバフ布を縛りつけたターンテーブル上に乗せてター
ンテーブルを回転させ、例えば酸化セリウム微粒子を含
む研磨剤を用いて第三の絶縁膜235を研磨する。ある
いは、ウェーハを上向きにセットしたり、あるいはウェ
ーハをキャリアに収納し両面研磨したりする。図32
(b)に示すように、この時、第二の絶縁膜233とな
る予定のアモルファスシリコン233Aが研磨時のスト
ッパーとして働き、アモルファスシリコン233Aと第
三の絶縁膜235は完全に平坦化される。ただし、この
ままでは、アモルファスシリコン233Aは導電性であ
るため、これを絶縁性にするために、図32(c)に示
すように、研磨後、後酸化して絶縁性の第二の絶縁膜2
33に突出させる。
【0209】前記アモルファスシリコンは、400℃以
下の低温で成膜できる。そのため、この第二の絶縁膜2
33下部に配線部234として、アルミニウム配線等の
配線が存在する場合でも、配線形成後に成膜可能であ
り、800℃程度の高温で成膜するポリシリコン膜を使
えない多層工程への応用に適している。また、配線部2
34上のストッパーとして第二の絶縁膜233の形成工
程の簡単である。
【0210】また、多層工程以外にも配線部234の代
わりに、ポリシリコン配線や電極が存在する場合では、
ポリシリコン配線や電極を覆って形成された絶縁膜を平
坦化する際、ストッパーを特段に形成する必要はなく、
ポリシリコン配線や電極自身をストッパーとして利用で
き、非常にプロセスが簡単になる。
【0211】上記実施例における半導体装置の平坦化工
程では、エッチバックやリフロー等により半導体装置の
平坦化を行わないので、凹部や凸部の寸法によらず平坦
化が可能であり、更に、酸化セリウムを含んだ中性領域
の研磨剤で研磨するので、研磨の下部層の腐食の心配が
なく、絶縁膜の凸部から研磨しはじめ表面全体を平坦化
することができる。
【0212】また、研磨を止めたい任意の場所にストッ
パーとしての絶縁膜等を成膜することにより、精度良く
平坦化を制御することができる。このため、平坦化後に
研磨表面に凹凸を残さずほぼ完全な平坦化を達成でき、
後工程のパターニング等も良好に行うことができる。例
えば、後工程での配線パターニングの際に、表面の凹凸
に起因する露光時の焦点深度の差から生ずる配線の細り
等の不都合がなくなる。特に、電極のすぐ上の絶縁膜に
適用すれば、電極周辺の構造が今後ますます複雑化した
り段差が大きくなっても、後工程に与える悪影響をなく
すことができる。そのため、層間配線、層間絶縁膜形成
が従来よりも良好にでき、より微細化される将来の配線
形成にも十分対応できる。
【0213】また、絶縁膜だけでなく配線材の研磨にも
適用することができ、たいへん応用範囲が広がる。
【0214】また、製造コストの削減、製品歩留まりア
ップといった効果も期待できる。
【0215】また、ストッパーとして、導電性のポリシ
リコンや高抵抗のアモルファスシリコン、また各種シリ
サイド膜等が使用できるので、プロセスに応じてそれら
の適当なものを選ぶことができることも大きなメリット
である。
【0216】以上述べたように、中性領域においても凹
部や凸部の寸法によらず絶対的な平坦化が可能であり、
高い歩留まり、高信頼性の半導体装置を得ることができ
る。
【0217】図33(a)ないし図33(j)を参照し
て本発明のさらに他の実施例を説明する。図33(a)
ないし図33(j)は、層間絶縁膜を平坦化する工程に
関する工程断面図を示す。
【0218】まず図33(a)に示すように、表面に半
導体素子(不図示)が形成されるSi基板201上に、
厚さ1μmのSiO2 膜202を形成する。次いで、こ
のSiO2 膜202上に厚さ500nmのポリシリコン
膜203を形成する。
【0219】次に、図33(b)に示すように、ポリシ
リコン膜203上に研磨のストッパーとなる厚さ100
nmの炭素膜244を形成する。この炭素膜244は、
Ar雰囲気中でグラファイト板をターゲットとしたDC
マグネトロンスパッタリング法を用いて形成する。この
炭素膜244を形成する条件は、圧力4mTorr、投
入電力3.5W/cm2 、Ar流量40SCCMであ
る。なお、この炭素膜244の構造をエックス線回折を
用いて調べたところ、構造は非晶質若しくは微結晶であ
った。また、四探針法による膜の比抵抗の測定では、
0.75Ωcmという値が得られた。
【0220】次に、図33(c)に示すように、炭素膜
244上に厚さ1.5μmのフォトレジスト(感光性樹
脂層)245を塗布する。次に、マスクパターン(図示
せず)を用いてこのフォトレジスト245を露光した
後、現像を行って露光された炭素膜244の部分を除去
し、フォトレジストパターン245を形成する。
【0221】次に、図33(d)に示すように、このフ
ォトレジストパターン245をマスクとして、O2 ガス
を使用したRIE法により炭素膜をパターニングする。
次に、図33(e)に示すように、CF4 ガスを使用し
たRIE法によりポリシリコン膜203をパターニング
する。
【0222】次に、図33(f)に示すように、CF4
とO2 の混合ガスをマイクロ波放電させた下流でフォト
レジストを灰化処理するダウンフロータイプの灰化処理
装置によりフォトレジストパターン245を剥離した
後、図33(g)に示すように、全面に層間絶縁膜とし
て厚さ1μmのSiO2 膜246を形成する。ここで、
SiO2 膜246の表面にはポリシリコン配線203に
対応して凹凸の段差が生じている。すなわち、ポリシリ
コン配線203の上部のSiO2 膜246と隣のポリシ
リコン配線203の上部のSiO2 膜246との間に谷
間状の段差が形成されている。この段差は以下の工程で
平坦化されるべきものである。
【0223】次に、SiO2 膜246を研磨する。この
結果を図33(h)に示す。この研磨は、図3に模式図
を示すような装置を用いて行われる。
【0224】図3において、ターンテーブル502の上
面の中心部には、研磨供給パイプ503を回して研磨剤
が供給される。ターンテーブル502は約100rpm
で回転させられる。ターンテーブル502の上面には研
磨用クロス504が形成され、研磨されるウェーハ1が
載置されている。ウェーハ1は、約100rpmで回転
する荷重体501によって上方から約40kgfの荷重
で押し付けられている。
【0225】研磨剤は、粒径80nmのSiO2 粒子を
水に懸濁させたものである。SiO 2 粒子の量は20w
t%であり、また、水溶液の水素イオン濃度は水酸化ナ
トリウムを加えることによりpH12.0に調整してあ
る。
【0226】図33(h)に示すように、このようにし
て研磨されたSiO2 膜246表面および炭素膜244
は、平坦になっていることが確認された。また、SiO
2 膜244の研磨において、6インチウェーハどの位置
においても、炭素膜244の下層のポリシリコン配線2
03が研磨されることなく、研磨は炭素膜244の一部
が残った状態で停止していた。
【0227】この後、図33(i)に示すようにバレル
型のO2 プラズマ灰化装置により炭素膜244を剥離す
る。次に、層間絶縁膜として厚さ1μmのSiO2 膜2
47を形成することにより、図33(j)に示すような
平坦な層間絶縁膜のSiO2膜247が完成する。図3
3(j)において層間絶縁膜のSiO2 膜247は、図
9(c)で示した従来の例と異なり、図33(i)の工
程で剥離された炭素膜244の厚さの分に対応する凹凸
を除けば、6インチウェーハの全体に渡ってほぼ平坦に
形成されていることがわかる。
【0228】本実施例の構成によれば、研磨の工程の前
にポリシリコン膜203を介してストッパーとしての炭
素膜244を形成する工程を設けたので、被研磨物であ
るポリシリコン膜203、SiO2 膜246とストッパ
ーとしての炭素膜244との研磨速度の選択比を非常に
大きく取ることができ、炭素膜244の一部が残存する
状態で研磨を停止することができる。この結果、研磨量
の制御を容易に行うことができ、層間絶縁膜のSiO2
膜247をウェーハの全体に渡ってほぼ平坦に形成する
ことができる。
【0229】次に、図34(a)ないし図34(i)を
参照して本発明の他の実施例を説明する。本実施例は薄
膜半導体素子に於けるシリコンの薄膜化に関する。
【0230】図34(a)に示すように、まず、Si基
板201上に800nmのSiO2膜202を形成す
る。
【0231】次に、図34(b)に示すように、別のS
i基板251をSi基板201上にSiO2 膜202を
介して800℃に加熱し張り付ける。
【0232】次に、図34(c)に示すように、Si基
板251にSiO2 膜202表面に到達する穴を開孔す
る。
【0233】次に、図34(d)に示すように。Si基
板251表面にストッパーとしての炭素膜244を、A
r雰囲気中でグラファイト板をターゲットとしたDCマ
グネトロンスパッタリング法を用いて100nmの厚さ
に形成する。
【0234】次に、図34(e)に示すように、炭素膜
244上に厚さ1.5μmのフォトレジスト(感光性樹
脂層)を塗布し、マスクパターン(図示せず)を用いて
このフォトレジストを露光する。次に、現像を行って露
光された炭素膜244の部分を除去し、Si基板251
に開孔した穴部分にのみフォトレジストの残るフォトレ
ジストパターン245を形成する。
【0235】次に、図34(f)に示すように、このフ
ォトレジストパターン245をマスクとしてO2 ガスを
使用したRIE法により炭素膜244をパターニングす
る。次に、図34(g)に示すように、CF4 とO2
混合ガスをマイクロ波放電させた下流でフォトレジスト
を灰化処理するダウンフロータイプの灰化処理装置によ
り、フォトレジストパターン245を剥離する。
【0236】次に、Si基板251を研磨する。この結
果を図34(h)に示す。この研磨は、図3に模式図を
示すような装置を用いて行われる。研磨剤は、粒径80
nmのSiO2 粒子を水に懸濁させたもので、SiO2
粒子の量は20wt%であり、また、水溶液の水素イオ
ン濃度は水酸化ナトリウムを加えることによりpH1
2.0に調整してある。
【0237】図34(h)に示すように、このようにし
て研磨されたSi基板251表面は、平坦になっている
ことが確認された。また、Si基板251の研磨におい
て、6インチウェーハどの位置においても、炭素膜24
4の下層のSiO2 膜202が研磨されることなく、研
磨は炭素膜244の一部が残存する状態で停止してい
た。また、Si基板251の膜厚は炭素膜244と同じ
100nm程度であった。
【0238】この後、図34(i)に示すようにバレル
型のO2 プラズマ灰化装置により炭素膜244を剥離す
ることにより、薄膜半導体素子に於けるシリコンの薄膜
化が完了する。
【0239】本実施例の構成によれば、研磨の工程の前
にSi基板251およびSiO2 膜202を介してスト
ッパーとしての炭素膜244を形成する工程を設けたの
で、被研磨物であるSi基板251とストッパーとして
の炭素膜244との研磨速度の選択比を非常に大きく取
ることができ、炭素膜244の一部が残存する状態で研
磨を停止することができる。この結果、研磨量の制御を
容易に行うことができ、薄膜半導体素子に於けるシリコ
ンの薄膜化を高精度に行うことができる。
【0240】ここで、種々の研磨剤を用いた場合の種々
の膜の研磨速度を、表7に示す。
【0241】
【表7】
【0242】なお、図33および図34を参照してのべ
た上記実施例では、非研磨膜としてSiO2 膜とSiに
ついて述べ、また、研磨剤としては粒径80nmのSi
2粒子を水に懸濁させ、水酸化ナトリウムを加えるこ
とによりpH12.0に調整したものを中心に述べた。
しかし、本発明はこれに限定されず、炭素膜と被研磨物
との研磨速度の選択比が取れる限りは被研磨物は他の材
料であってもよく、研磨剤も、他の粒子、他の水素イオ
ン濃度、他の薬剤を用いたものでも良い。例えば表7に
示したようにCeO2 懸濁液を研磨剤として使用しても
よい。
【0243】以上説明したように、本発明によれば、被
加工層を研磨する工程の前に、研磨速度が非常に遅い炭
素膜を研磨のストッパーとして形成する工程を有するの
で、被研磨物とストッパーとの研磨速度の選択比を非常
に大きく取ることができ、この結果、研磨量の制御を容
易に行うことができる。さらに、炭素膜は種々の化学薬
品に対して非常に安定であるので、研磨剤の種類によら
ず使用することができる。
【0244】したがって、被加工層としての被加工膜の
下層、内部、上層、或いは隣接部等の少なくとも一部に
ストッパーとなる炭素膜を形成して被加工層の研磨を行
うことにより、研磨剤の種類によらず被研磨物との研磨
の選択比が大きくとれるため、研磨量の制御が容易にな
り、化学的不安定性等の実用にあたっての障害が解消さ
れる。
【0245】以下、本発明による他実施例を図面35を
参照しながら詳細に説明する。
【0246】図35は、本発明に用いた研磨装置の模式
図である。
【0247】ターンテーブル502の上面には研磨クロ
ス504が貼られ、研磨クロス504中央には研磨剤供
給パイプ503を介して研磨剤505が供給される。
【0248】研磨剤は、1wt%酸化セリウム懸濁液を
用いた。
【0249】研磨されるウェーハ1は、直径150mm
で荷重体501に保持され、ウェーハ201表面には被
加工層として1μmのSiO2 膜がCVD(Chemi
cal Vapour Deposition)法によ
り成膜されている。また図中では省略したが、この装置
には荷重体501を2台設け、2枚のウェーハ1同時に
処理するようにしてもよい。
【0250】ターンテーブル502は、モーター511
によって駆動されており、モーター511にはモーター
に流れる電流を測定する電流計513が接続されてい
る。また、電流計513で測定された電流値は、演算器
541で仕事量に換算され、仕事量の積算値が一定にな
つたところで、研磨を停止させる信号を発する。
【0251】図35に示す装置を用いて、研磨速度の経
時変化、およびそのときにモーターに流れる電流量を示
したのが、図36である。
【0252】研磨速度は、時間と共に増大する傾向にあ
るが、所々で変動しているのが観察され、全体では30
%も研磨速度が変化している。また、研磨速度の変化に
対応した形で、モーターに流れる電流量も変化している
のがわかる。
【0253】図37は、モーターに流れる電流と研磨速
度の調べたものである。
【0254】図37より、モーターに流れる電流と研磨
速度の間に、1対1の相関があることが確認された。こ
れより、モーターに流れる電流を測定することにより研
磨速度を知ることができ、この研磨速度を時間で積分し
てゆくと、その時間までの研磨量を知ることができる。
【0255】さらに、モーターに流れる電流値を被加工
層と研磨剤の保持された定盤との間の摩擦に変換し、整
理したのが図38である。
【0256】図38より、被加工層と研磨剤の保持され
た定盤との間の摩擦は、研磨速度とほぼ比例関係にあ
る。
【0257】また、図39は、ターンテーブル502お
よび荷重体501の回転速度を変化させた場合の研磨速
度を調べたものである。
【0258】図39より、ターンテーブル502および
荷重体501の回転速度と研磨速度の間には比例関係が
あることが確認された。
【0259】また、当然のことながら、研磨時間と研磨
量の間には比例関係がなりたつことが別の実験により確
認されている。
【0260】そうすると、図38における摩擦に、ター
ンテーブル502と荷重体501の相対速度を乗じ、時
間で積分した、被加工層と研磨剤の保持された定盤との
間でされる仕事量は、研磨速度を時間で積分した研磨量
と比例関係にあるということがいえる。
【0261】実際、図35に示す装置を用いて、被加工
層と研磨剤の保持された定盤との間でされる仕事量を4
5000Jに設定し、0.60μmのSiO2 膜を研磨
で除去しようとしたが、120枚のウェーハを処理し
て、研磨量は0.59μmから0.62μmで、ばらつ
きは5%以下であった。
【0262】また、フッ素を含むSiO2 膜やホウ素と
リンを含むSiO2 膜についても検討を行ったが、フッ
素を含むSiO2 膜の場合には、上記実施例の場合と全
く同じ結果が、ホウ素とリンを含むSiO2 膜の場合に
は、単位仕事量での研磨量が上記実施例の場合よりも3
割程度速い結果が得られた。
【0263】本発明の構成によれば、被加工層であるS
iO2 膜と研磨剤である酸化セリウムが保持された定盤
の間でされる仕事量を積算し、この積算された仕事量
が、所定量となった時点で研磨を終了させることによ
り、SiO2 膜の研磨量を精度良く制御する事ができ
た。
【0264】なお、上記実施例では、被加工層としてS
iO2 膜、研磨剤として酸化セリウムを用いた場合につ
いて述べたが、被加工層や研磨剤は他の材料でも良い。
【0265】研磨装置の構造も実施例に述べたものに限
られるものではない。
【0266】また、実施例では、被加工層であるSiO
2 膜と研磨剤である酸化セリウムが保持された定盤の間
でされる仕事量の間に比例関係がある場合について述べ
たが、完全な比例関係がなくても、被加工層と研磨剤の
保持された定盤の間の摩擦が、研磨速度と1対1に対応
していれば、研磨量は研磨中に知ることができる。
【0267】さらに、前述したように、被加工層と研磨
剤の保持された定盤の間の摩擦と研磨速度が比例関係に
ない場合でも、被加工層と研磨剤の保持された定盤の間
の摩擦あるいはモーターに流れる電流と研磨速度の間
に、1対1の相関があれば、これより、摩擦あるいはモ
ーターに流れる電流を測定することにより研磨速度を知
ることができ、この研磨速度を時間で積分してゆくと、
その時間までの研磨量を知ることができる。
【0268】以上説明したように、この実施例によれ
ば、半導体基板に形成された被加工層を研磨する半導体
装置の製造方法において、被加工層と研磨剤の保持され
た定盤との間の摩擦を研磨中に測定し、この摩擦をもと
に被加工層の研磨速度を算出すれば、この研磨速度を時
間で積分してゆくことにより、その時点までの研磨量を
知ることができ、研磨量を精度良く制御することができ
る。
【0269】以下に本発明の他の実施例について、図4
0、図41、図42および図43を参照しながら説明す
る。
【0270】図40は、本発明平坦化装置の斜視図でタ
ーンテーブル502上の研摩面504に供給される研磨
剤505により、半導体ウェーハ201を研摩する。タ
ーンテーブル502下とウェーハ支持部501を回転す
るシャフト517,518にはシャフト517,518
の歪みを検知する、歪みゲージなどによる歪みセンサ5
51,552が設置されている。さらにシャフト51
7,518はベルト519,520を介し、モーター5
11,512に連結されている。モーター511,51
2による駆動力により、研摩面504とウェーハ間20
1の摩擦により生じた負荷はシャフト517,518に
歪みを与え、歪みゲージ等を用いた歪みセンサ551,
552はこの歪み量を電気信号に変換される。図41に
示す様に研摩による負荷とシャフトの歪み及びこれらに
よる電気信号は直線の関係となる。このことにより、歪
みセンサ551,552より出力された信号は、研摩面
504とウェーハ201の表面の状態を適格に伝えてい
る。よって図42に示す様な、ウェーハ201面上の配
線層210と絶縁層212で構成された凸凹面を研摩す
る際に本実施例では被研摩部分である絶縁層212の研
摩面積を確実に検知し、図43に示すような被研摩面1
4が完全平坦化された際の情報を伝えることができる。
【0271】本発明の他の実施例として歪みセンサはタ
ーンテーブル502側、ウェーハ保持装置側のいづれか
一方の側に設置されても良くまたモーター511,51
2はベルト519,520介さずそれぞれ直結されても
よい。他に被研摩部分は絶縁層212のみに限らず配線
層210までをも被研摩部分としても良い。
【0272】本実施例により、下記の効果が有る。
【0273】平坦化装置のターンテーブル502、ウェ
ーハ支持装置を回転するシャフトに歪みセンサ551,
552を取り付けるだけの簡単な操作により、 1)より高精度な完全平坦化が実現できる。
【0274】2)絶縁層の完全平坦化が研摩の配線への
到達する前に、情報として検知されるため、配線層への
影響が無く、配線層の信頼性が高い。
【0275】3)上記2)と同じ理由により配線層の断
線等が防止することができ高い歩留りが得られる。
【0276】4)被研摩層の下に研摩停止のための硬い
材料層の設置が不要となり、余分なプロセスが無くな
り、半導体集積回路の生産性向上、コストダウンが実現
できる。
【0277】さらに硬い材料層の存在不要により、平坦
化後の絶縁層のさらなる積層が不要である。
【0278】以下、図面を参照してこの発明のさらに他
の一実施例について説明する。
【0279】図44は、この発明の実施例による研磨装
置における研磨部を示す概略図である。ターンテーブル
502は、図示せぬ第1の駆動モーター(図40で51
1であらわす)により回転可能に形成されている。前記
テーブル502上には研磨用クロスである研磨用不織布
504が設けられており、この不織布上には図示せぬ研
磨剤供給ノズル(図40で503)が設けられている。
前記不織布の上方にはウェーハを保持する保持部501
が設けられており、この保持部501における下面、即
ち前記テーブル502の上面に対向する面には摩擦測定
用ウェーハ601が保持されている。前記保持部501
の上面にはその回転軸の一端が設けられており、この回
転軸を介して図示せぬ第2の駆動モーター(図40で5
12)により前記保持部501は回転可能に形成されて
いる。前記テーブル502および保持部501それぞれ
の回転については、前記第1および第2の駆動モーター
を介して制御部611により制御されている。この制御
部611は、図45に示すように、研磨条件の設定部、
F/F0 (後述)の演算部および研磨条件の再設定部か
ら構成されている。
【0280】上記構成において、先ず、摩擦を測定する
ための被研磨物、例えば摩擦測定用半導体ウェーハ60
1が準備される。この摩擦測定用ウェーハ601は、シ
リコン基板の表面上にシリコン酸化膜が形成され、この
シリコン酸化膜はパターニングされてないとともに充分
に厚く形成されたものである。前記摩擦測定用ウェーハ
601は前記保持部501における下面に取り付けられ
る。前記第1の駆動モーターによりテーブル502は回
転され、前記第2の駆動モーターにより保持部501は
回転される。この際の回転数は第1の回転数される。こ
の第1の回転数とは、摩擦測定用ウェーハ601に対す
るテーブル502とともに回転している前記不織布の相
対速度に対応する。
【0281】この後、前記研磨剤供給ノズルから研磨剤
505、例えば酸化セリウムの懸濁液505が図示のよ
うに前記不織布504の上に供給される。この不織布は
酸化セリウムの懸濁液505を保持し、スムーズに排出
する機能を持っている。次に、前記保持部501が移動
制御手段(図示せず)により下方に移動されることによ
り、前記摩擦測定用ウェーハ601はテーブル502上
の不織布に接触される。このとき、前記摩擦測定用ウェ
ーハ601には第1の荷重がかけられている。この後、
前記保持部501はテーブル502の上面と平行な方
向、即ち水平方向に移動され、前記摩擦測定用ウェーハ
601は第1の研磨時間だけ研磨される。すなわち、前
記摩擦測定用ウェーハ601は上記の第1の研磨条件、
つまり第1の荷重、第1の研磨時間、第1の回転数によ
り研磨される。
【0282】前記研磨の際、図45に示す制御部611
における研磨条件の設定部において、前記第1、第2の
駆動モーターに流れる電流値が測定される。この電流値
は稼働段階において測定されたものである。この稼働段
階とは、前記不織布の使用初期段階を除いたものをい
う。つまり、不織布の使用初期段階では、不織布におい
て研磨剤505の目詰まりが著しく進むことにより、不
織布と被研磨物との接触面の摩擦が急激に上昇し、この
後、前記摩擦の変化が少なくなり、安定した状態とな
る。この状態が稼働段階である。
【0283】次に、前記電流値および前記不織布と摩擦
測定用ウェーハ601との接触面における摩擦F0 の間
には所定の関係があり、この電流値から前記摩擦F0
所定の演算により計算される。次に、この摩擦F0 と摩
擦測定用ウェーハ601が研磨される研磨速度との間に
は所定の関係があり、この摩擦F0 から研磨速度が所定
の演算により計算される。すなわち、前記電流値と前記
研磨速度との間には図46に示すような相関関係が成り
立つため、この電流値から研磨速度を算出することがで
きる。
【0284】図46は、駆動モーター電流値と研磨速度
との関係を示す図である。表面上にシリコン酸化膜が形
成された摩擦測定用ウェーハ601が準備され、この摩
擦測定用ウェーハ601が上記のように研磨される。こ
の際の前記第1および第2の駆動モーターに流れる電流
値およびこの電流値における研磨速度それぞれが測定さ
れた。図46の曲線は、前記電流値と研磨速度との関係
を示す特性曲線である。これから、電流値と研磨速度と
の間には相関関係があること、即ち1対1の対応関係が
あることがわかる。
【0285】この後、前記テーブル502および保持部
材501それぞれの回転が停止され、前記保持部材50
1において、摩擦測定用ウェーハ601から半導体装置
製造用ウェーハ602に交換される。次に、前記研磨速
度に基づいて半導体装置製造用ウェーハ602上のシリ
コン酸化膜を研磨する第2の研磨条件、即ち第2の荷
重、第2の研磨時間、第2の回転数が設定される。この
後、前記第1および第2の駆動モーターそれぞれにより
テーブル502および保持部材501は第2の回転数で
回転され、前記半導体装置製造用ウェーハ602には第
2の荷重がかけられる。これにより、前記半導体装置製
造用ウェーハ602は第2の研磨時間だけ研磨される。
【0286】次に、前記第2の研磨条件により半導体装
置製造用ウェーハ602が複数枚研磨されることによっ
て、前記不織布が所定の時間使用された後、前記テーブ
ル502および保持部501それぞれの回転が停止され
る。次に、前記保持部501において、半導体装置製造
用ウェーハ602から前記摩擦測定用ウェーハ601に
交換させる。この後、前記第1および第2の駆動モータ
ーそれぞれによりテーブル502および保持部501は
第1の回転数で回転され、前記摩擦測定用ウェーハ60
1には第1の荷重がかけられる。これにより、前記摩擦
測定用ウェーハ601は第1の研磨時間だけ研磨され
る。
【0287】前記研磨の際、図45に示す制御部611
におけるF/F0 の演算部において、前記第1、第2の
駆動モーターに流れる電流値が測定される。この電流値
から前記摩擦測定用ウェーハ601と不織布との接触面
における摩擦Fは所定の演算により計算され、この摩擦
Fおよび前記摩擦F0 によりF/F0 の値が算出され
る。
【0288】この後、前記F/F0 の値が0.9より大
きく、1.1より小さい場合は、図45に示す制御部6
11における研磨条件の再設定部において、研磨量を一
定に保つため、前記第2の研磨条件による研磨速度と同
じ研磨速度となるように、第3の研磨条件、即ち第3の
荷重、第3の研磨時間、第3の回転数が前記F/F0
値から計算される。次に、前記テーブル502および保
持部501それぞれの回転が停止される。次に、前記保
持部501において、摩擦測定用ウェーハ601から半
導体装置製造用ウェーハ602に交換される。この際、
前記第3の研磨条件に再設定される。すなわち、前記第
1および第2の駆動モーターそれぞれによりテーブル5
02および保持部501は第3の回転数で回転され、前
記半導体装置製造用ウェーハ602には第3の荷重がか
けられる。これにより、前記半導体装置製造用ウェーハ
601は第3の時間だけ研磨される。
【0289】また、前記F/F0 の値が0.9以下また
は1.1以上の場合は、前記不織布を再生させるための
処理、例えば不織布にドレッシング、シーズニング、洗
浄等が施される。このドレッシングとは、ブラシにより
不織布上に溜っている余分な研磨剤505、即ち不織布
に目詰まりしている研磨剤505を除去することをい
う。このドレッシングにより前記不織布のコンディショ
ンを良くすることができる。次に、前記摩擦測定用ウェ
ーハ601は第1の条件により研磨される。この研磨の
際、図45に示すF/F0 の演算部において、上述した
ようにF/F0 の値が算出される。
【0290】この後、前記F/F0 の値が0.9以下ま
たは1.1以上の場合は、前記不織布を再生させるため
の処理が再び施される。前記F/F0 の値が0.9より
大きく、1.1より小さい場合は、図45に示す研磨条
件の再設定部において、研磨量を一定に保つため、前記
第2の研磨条件による研磨速度と同じ研磨速度となるよ
うに、第3の研磨条件が前記F/F0 の値から計算され
る。次に、前記テーブル502および保持部501それ
ぞれの回転が停止される。次に、前記保持部501にお
いて、摩擦測定用ウェーハ601から半導体装置製造用
ウェーハ602に交換される。この後、前記第3の研磨
条件に再設定される。
【0291】次に、前記第3の研磨条件により半導体装
置製造用ウェーハ602が複数枚研磨されることによっ
て、前記不織布が所定の時間使用された後、前記テーブ
ル502および保持部501それぞれの回転が停止され
る。この後、前記保持部501において、半導体装置製
造用ウェーハ602から前記摩擦測定用ウェーハ601
に交換され、この摩擦測定用ウェーハ601は第1の研
磨条件により研磨される。
【0292】前記研磨の際、図45に示すF/F0 の演
算部において、上述したようにF/F0 の値が算出され
る。この後、上記のように、前記F/F0 の値から、不
織布を再生させるための処理が施されるか、または、研
磨条件が再設定されるかが決められる。
【0293】この後、上記のような工程が繰り返され
る。また、前記不織布を再生させるための処理を施して
も、F/F0 の値が0.9以下または1.1以上である
場合は、前記不織布が寿命であると考えられる。このた
め、前記不織布は交換される。
【0294】図47は、不織布の総使用時間と研磨速度
および研磨量それぞれとの関係を示す図である。すなわ
ち、上記実施例において、摩擦測定用ウェーハ601と
不織布との接触面の摩擦が、研磨中に第1、第2の駆動
モーターに流れる電流値を測定することにより、モニタ
ーされた結果である。つまり、不織布の総使用時間の経
過における前記駆動モーターの電流値が測定され、この
電流値から摩擦測定用ウェーハ601と不織布との接触
面の摩擦が計算され、この摩擦から研磨速度が計算され
たものである。図47の実線曲線は、不織布の総使用時
間と研磨速度との関係を示すものである。点線曲線は、
不織布の総使用時間と研磨量との関係を示すものであ
る。不織布の総使用時間が50分以内の段階は使用初期
段階とされており、不織布の総使用時間が50分以上の
段階は稼働段階とされている。
【0295】これに対して、図48は、従来の研磨方法
により研磨された場合の不織布の総使用時間と駆動モー
ター電流値および研磨速度それぞれとの関係を示す図で
ある。点線曲線は、不織布の総使用時間と駆動モーター
電流値との関係を示すものである。実線曲線は、不織布
の総使用時間と研磨速度との関係を示すものである。
【0296】上記図47、図48から、従来の研磨方法
では稼働段階に入っても研磨速度を一定に保持すること
ができないが、この発明の研磨方法を用いれば、稼働段
階においては研磨速度をほぼ一定に保持できることがわ
かる。これとともに、稼働段階においては研磨量を一定
に保持できることがわかる。
【0297】上記実施例によれば、制御部14における
F/F0 の演算部において、定期的に前記第1、第2の
駆動モーターに流れる電流値を測定し、この電流値から
前記摩擦測定用ウェーハ601と不織布との接触面にお
ける摩擦Fを所定の演算により計算し、この摩擦Fによ
りF/F0 の値を算出する。このF/F0 の値により前
記不織布の表面状態を評価することができる。前記表面
状態が悪い場合、即ちF/F0 の値が0.9以下または
1.1以上の場合は、前記不織布を再生させるための処
理、即ちドレッシング、シーズニング、洗浄等を施すこ
とにより、不織布に必要以上に目詰まりしている研磨剤
505を除去することができる。この結果、前記不織布
の表面状態を良くすることができる。この後、再び前記
表面状態におけるF/F0 の値を求め、このF/F0
値から前記表面状態に合わせた研磨条件を再設定してい
る。また、前記表面状態が良い場合、即ちF/F0 の値
が0.9より大きく、1.1より小さい場合は、このF
/F0 の値から研磨条件を再設定している。また、前記
表面状態が悪いため、不織布にドレッシング、シーズニ
ング、洗浄等を施しても表面状態が良くならない場合
は、この不織布は寿命であるから交換している。したが
って、前記F/F0 の値から不織布の表面状態を評価し
て適切なドレッシング時期および不織布の寿命の時期を
判断することができる。このため、被研磨物における研
磨速度を一定に保つことができる。この結果、半導体装
置製造用ウェーハにおける研磨量を精度良く制御するこ
とができる。
【0298】また、半導体装置製造用ウェーハを研磨す
る際、材質の異なる下層が表面に露出する前に平坦化を
終了させたい場合には、この発明の研磨方法は特に有効
である。
【0299】尚、この発明の研磨装置および研磨方法は
上記の実施例に限定されることなく、図46に示すよう
な摩擦に対応する駆動モーター電流値と研磨速度との関
係を知ることにより、研磨剤、被研磨物それぞれ種々変
更可能である。例えば、研磨剤にコロイダルシリカを用
いることも可能であり、被研磨物にポリシリコンを用い
ることも可能である。
【0300】さらに、摩擦を知る手段は駆動モーターの
電流値によるもののほかの方法でもよい。
【0301】また、上記実施例では、テーブル502の
上に不織布を設けているが、研磨剤が保持された物であ
れば、前記不織布の替わりに他の物を用いることも可能
である。
【0302】また、定期的に摩擦測定用ウェーハ601
を研磨している際の第1、第2の駆動モーターに流れる
電流値を測定し、この電流値の変化により、不織布を再
生されるための処理を施す時期および不織布を交換する
時期を判断しているが、摩擦測定用ウェーハ601を用
いることなく、半導体装置製造用ウェーハ602を研磨
している際の第1、第2の駆動モーターに流れる電流値
を常に測定し、この電流値の変化により、不織布を再生
させるための処理を施す時期および不織布を交換する時
期を判断することも可能である。
【0303】以上説明したようにこの実施例によれば、
研磨面および被研磨面の間の第1の摩擦を測定し、所定
時間経過後の第2の摩擦を測定し、前記第1の摩擦と前
記第2の摩擦との比の値を算出している。したがって、
被研磨物における研磨量を正確に制御することができ
る。
【0304】以下、図49ないし図51を参照して本発
明の一実施例について説明する。
【0305】図49は、研磨装置による研磨を示す模式
図である。研磨面を有する研磨パッド504が常盤50
2上に設けられ、この研磨面に対向する位置に被研磨物
であるウェーハ201を保持する保持部501が設けら
れている。また、この保持部501近傍には液供給ノズ
ル503が設けられており、この液供給ノズル503よ
り研磨剤505が供給される仕組みとなっている。
【0306】上記構成の研磨装置においては、まず、こ
の保持部501における下面、すなわち研磨パッド50
4の上面に対向する面に被研磨物201、例えばシリコ
ン酸化膜を表面に有するウェーハが保持される。そし
て、研磨剤505、例えば酸化セリウムの懸濁液が液供
給ノズル503より研磨パッド504上に供給される。
その後ウェーハと研磨面の間に圧力をかけ、ウェーハと
研磨面とを摺動させることによりウェーハが研磨され
る。
【0307】図50は、本発明の実施例における研磨面
の再生処理を示す模式図である。所定の時間ウェーハを
研磨した後には、研磨面の再生処理として液供給ノズル
503より界面活性剤701、例えばポリカルボン酸系
の陰イオン性界面活性剤が研磨パッド504上に供給さ
れ、さらに物理的手段、例えば先端にブラシ702を有
する清浄装置703により研磨パッド表面を擦ることに
よって研磨面に目詰まりした研磨剤505が除去され
る。その後、液供給ノズル503より純水704が研磨
パッド504上に供給され、界面活性剤701が除去さ
れる。
【0308】そして、この後は上記の工程が繰り返され
る。
【0309】図51は、本発明による研磨速度の経時変
化を示す図である。上記の研磨面の再生方法、すなわち
従来のブラシ702等による再生手段に加えて、界面活
性剤701を研磨パッド504上に供給する手段を用い
ることにより、研磨剤505の除去効果を非常に高くす
ることができる。したがって、従来方法では防ぐことが
できなかった研磨剤505の目詰まりに起因する研磨面
の表面状態の変化を抑えることができるため、これに起
因する研磨面のもつ研磨剤505の保持能力の劣化を抑
えることができる。その結果、図13に示すように、従
来技術では生じていたところの研磨速度の経時変化を抑
えることができる。
【0310】尚、この発明の研磨面の再生方法は、上記
の実施例に限定されることなく、再生のための手段の一
つとして、界面活性剤701を使用する手段が含まれて
いればよい。すなわち、界面活性剤701を使用する手
段以外の再生のための手段については限定せず、上記実
施例に示した純水により界面活性剤701を除去する手
段の有無についても限定しないとともに、界面活性剤7
01を除去する場合も純水704に限定しない。さら
に、研磨面の再生を行う時期についても限定しない。例
えば、被研磨物の研磨と研磨面の再生を同時に行っても
よい。
【0311】また、界面活性剤701については、ポリ
カルボン酸系の陰イオン性界面活性剤に限定せず、界面
活性剤701を構成する親油基、親水基、対イオンのそ
れぞれを種々変更可能である。さらに、研磨剤505お
よび被研磨物201については、それぞれ限定しない。
【0312】以上詳述したように、本発明の方法によれ
ば、研磨面に目詰まりした研磨剤を容易に除去すること
ができるようになる。その結果、研磨剤の目詰まりに起
因する研磨面の劣化を防ぐことができるため、研磨速度
の経時変化を抑えることができるとともに被研磨物表面
へのキズの発生や平坦性の低下を防ぐことができる。し
たがって、被研磨面の品質を一定に維持できる。また、
研磨パッドの長寿命化によりランニングコストを低減で
きる。さらに、研磨パッドの逐次の交換を熟練者の常時
観察に頼ることがなくなる。
【0313】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
被加工層の研磨量の制御を高精度に行うことができ、そ
れにより精度の高い平坦化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】半導体装置の従来の製造工程を示す図、
【図2】従来の他の製造工程を示す図、
【図3】従来の研磨装置の概略図、
【図4】図3の研磨装置による研磨時間と研磨距離との
関係を示す図、
【図5】従来の他の製造工程を示す図、
【図6】研磨時間と研磨距離との関係を示す図、
【図7】従来の他の製造工程を示す図、
【図8】従来のさらに他の製造工程を示す図、
【図9】従来のさらに他の製造工程を示す図、
【図10】従来のさらに他の製造工程を示す図、
【図11】従来のさらに他の製造工程を示す図、
【図12】従来のさらに他の製造工程を示す図、
【図13】研磨剤を含んだ研磨面の断面図、
【図14】従来の研磨装置の概略図、
【図15】図14の研磨装置における電源電圧とモータ
ー電流との関係を示す図、
【図16】図14の研磨装置における負荷とモーター電
流との関係を示す図、
【図17】研磨用クロスの総使用時間と研磨速度との関
係を示す図、
【図18】研磨時間と研磨速度との関係を示す図、
【図19】この発明の実施例にかかる半導体装置の製造
工程を示す図、
【図20】この発明の実施例にかかる他の半導体装置の
製造工程を示す図、
【図21】この発明の実施例にかかる他の半導体装置の
製造工程を示す図、
【図22】研磨時間と研磨距離との関係を示す図、
【図23】研磨時間と研磨距離との関係を示す図、
【図24】研磨時間と研磨距離との関係を示す図、
【図25】研磨時間と研磨距離との関係を示す図、
【図26】研磨時間と研磨距離との関係を示す図、
【図27】研磨時間と研磨距離との関係を示す図、
【図28】この発明の実施例にかかる半導体装置の断面
図、
【図29】図29の半導体装置の製造工程を示す図、
【図30】この発明の他の実施例にかかる半導体装置の
製造工程を示す図、
【図31】この発明の他の実施例にかかる半導体装置の
製造工程を示す図、
【図32】この発明の他の実施例にかかる半導体装置の
製造工程を示す図、
【図33】この発明の他の実施例にかかる半導体装置の
製造工程を示す図、
【図34】この発明の他の実施例にかかる半導体装置の
製造工程を示す図、
【図35】この発明の実施例にかかる研磨装置を示す
図、
【図36】研磨時間と研磨速度との関係を示す図、
【図37】モーター電流と研磨速度との関係を示す図、
【図38】ターンテーブルと被加工層との間の摩擦と研
磨速度との関係を示す図、
【図39】ターンテーブルおよび保持部の回転速度と研
磨速度との関係を示す図、
【図40】この発明の実施例にかかる研磨装置を示す
図、
【図41】図40に示す研磨装置における負荷と歪みと
の関係を示す図、
【図42】この発明の実施例にかかる半導体装置の製造
工程を示す断面図、
【図43】この発明の実施例にかかる半導体装置の製造
工程を示す断面図、
【図44】この発明の実施例にかかる研磨装置の研磨部
の概略図、
【図45】図44の研磨装置の制御部の制御フローを示
す図、
【図46】モーター電流と研磨速度との関係を示す図、
【図47】この発明の実施例の研磨方法における、研磨
用クロスの総使用時間と研磨速度および研磨量それぞれ
との関係を示す図、
【図48】従来の研磨方法における、研磨用クロスの総
使用時間とモーター電流および研磨速度それぞれとの関
係を示す図、
【図49】研磨工程にある研磨装置の概略図、
【図50】研磨面の再生処理工程にある研磨装置の概略
図、
【図51】研磨用クロスの総使用時間と研磨速度との関
係を示す図。
【符号の説明】
1,201…Si基板、202…SiO2 膜、203…
ポリシリコン膜、204…フォトレジストパターン、2
05…SiO2 膜、206…Al配線、207…SiO
2 膜、208…ポリシリコン膜、210…配線層、21
5,216…凹部、217…絶縁膜、222…配線部、
223…絶縁膜、224…導電膜、225…凹部、22
6…配線材、231…パターン、232…第一の絶縁
膜、233…第二の絶縁膜、233A…アモルファスシ
リコン、234…配線部、235…第三の絶縁膜、24
4…炭素膜、245…フォトレジストパターン、246
…SiO2 膜、247…SiO2 膜、251…Si基
板、501…保持部、502…ターンテーブル、503
…研磨剤供給パイプ、504…研磨用クロス(研磨
面)、505…研磨剤、511,512…モーター、5
17,518…シャフト519,520…ベルト、54
1…演算部、551,552…歪みセンサ、601…摩
擦測定用ウェーハ、602…半導体装置製造用ウェー
ハ、611…制御部。
フロントページの続き (72)発明者 重田 厚 神奈川県川崎市幸区堀川町72番地 株式会 社東芝堀川町工場内 (72)発明者 矢島 比呂海 神奈川県川崎市幸区堀川町72番地 株式会 社東芝堀川町工場内 (72)発明者 青木 利一郎 神奈川県川崎市幸区堀川町72番地 株式会 社東芝堀川町工場内 Fターム(参考) 3C058 AA07 BA04 BA06 BB02 CB01 DA17

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体ウェーハを研磨して平坦化する手
    段と、前記半導体ウェーハと研磨剤の保持された定盤と
    の間に生じる摩擦に基き前記半導体ウェーハの研磨速度
    を算出する手段と、この研磨速度からウェーハ研磨面上
    の研摩負荷量絶対値を前記研磨面の回転シャフトの歪み
    量に基いて検出する手段とを具備することを特徴とする
    研磨装置。
  2. 【請求項2】 前記回転シャフトの歪み量は歪みセンサ
    により電気信号に変換されることを特徴とする、請求項
    1記載の研磨装置。
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