JP2001356035A - 空気流量測定装置 - Google Patents
空気流量測定装置Info
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Abstract
せ、吸気流量の測定精度を向上させることができる空気
流量測定装置を提供する。 【解決手段】 エアークリナーの吸気通路下流側に流量
計7を設け、このエアークリナーケース2、3内に収容
したクリーナーエレメント4より吸気通路上流側に、吸
気通路の内部と大気圧力状態にある外部との間を連通す
る空気通路8を備えた。この空気通路8を設けること
で、吸気通路内で発生する脈動流れの圧力の高い部分
は、空気通路8より外部へ抜いて、脈動流れの圧力の低
い部分であって大気圧力よりも低い負圧状態となる場合
には、空気通路8を通って外部より空気が流入されて脈
動振幅は平坦化される効果がある。このように、発生す
る脈動流れ自体を簡潔な構成で低減させ、吸気流量の測
定精度を向上させることができる。
Description
る空気流量測定装置に関し、特にエンジンに吸入される
空気流量の測定に好適な空気流量測定装置に関する。
御する自動車等のエンジンに用いられ、吸入する空気流
量を測定する装置として、質量空気量を直接に検知する
ことができる熱線式空気流量計が多く使われている。熱
線式空気流量計は、吸気通路の径に比べて体格の小さい
熱線等の発熱抵抗体からの熱伝達量の変化により吸気通
路断面の一部の流速を感知し、全体の吸気流量を測定す
るものである。熱線式空気流量計は直接空気の質量が検
出できるので、吸気流量を高精度に測定できる利点があ
る。
数運転時や重負荷運転時においては、吸気通路内での吸
気流れは脈動振幅の大きい脈動流れとなっており、一部
運転域では逆流を伴う吸気流れとなっている。
計で測定すると、その計測された信号は、順流と逆流の
流れ方向に関係なく流速の絶対値に対応した正の検出信
号となって、真の空気流量よりも大きな検出信号を出力
する。
熱線プローブは、機械的信頼性が得られる程度の太さの
線材で構成され、ある程度の熱容量を有している。この
ため、脈動流れ発生時の動的な流量変動に対して、応答
遅れとなって正確に脈動流れを計測できず検出誤差が発
生しやすい。
合は、従来の空気流量測定装置では測定精度が低下す
る。
度を向上させるために、特公平5−54890号公報お
よび特開平10−300544号公報等に開示されてい
る空気流量測定装置は、脈動した吸気流れの検出信号を
電気回路で補正処理をして測定精度を向上させている。
4890号公報および特開平10−300544号公報
等に開示されている空気流量測定装置は、発生する脈動
した吸気流れを電気回路で補正処理して測定精度を向上
させているため、電気回路が複雑となり空気流量測定装
置のコストが上がってしまう。また、脈動振幅の大きい
脈動流れが生じる領域の測定精度を向上させるために、
電気回路による補正処理を用いて吸気流量の測定誤差を
軽減させているのであって、脈動振幅の大きい脈動流れ
が生じる領域がゆえに、測定精度の低下は免れない。
脈動流れ自体を簡素な構成で低減させ、吸気流量の測定
精度を向上させることができる空気流量測定装置を提供
することにある。
ために、本発明の請求項1記載の空気流量測定装置によ
ると、エアークリナーの吸気通路下流側に流量計を設
け、このエアークリナーケース内に収容したクリーナー
エレメントより吸気通路上流側に、吸気通路の内部と大
気圧力状態にある吸気通路の外部との間を連通する空気
通路を備えた。この大気圧力状態にある吸気通路の外部
と連通する空気通路を設けることで、吸気通路内で発生
する脈動流れの圧力の高い部分は、空気通路より外部へ
抜ける。これにより、吸気流れの脈動振幅は平坦化され
スムースな流れとなる。また、脈動流れの圧力の低い部
分であって大気圧力よりも低い負圧状態となる場合に
は、吸気通路の外部より空気通路を通って空気が流入
し、吸気流れの脈動振幅は平坦化される効果がある。こ
のように、発生する脈動流れ自体を簡潔な構成で低減さ
せ、吸気流量の測定精度を向上させることができる空気
流量測定装置を提供できる。
り吸気通路上流側に設けることで、異物を含んだ空気を
クリーナーエレメントより吸気通路下流側に混入させる
ことがない。
によると、クリーナーケースは、クリーンサイドケース
とダスティサイドケースおよび入口ダクトとからなり、
空気通路をダスティサイドケースの壁面あるいは入口ダ
クトの壁面の少なくとも一方に備える構成とした。この
ように、従来のクリーナーケースを構成する壁面に、吸
気通路の内部と大気圧力状態にある外部との間を連通す
る空気通路を設けるのみの簡便な構成となり、低コスト
な空気流量測定装置を提供できる。
によると、空気通路をダスティサイドケースの壁面であ
って底部壁面に備えることで、ダスティサイドケース内
に溜まる水等をケース外に排出することと、請求項1記
載の脈動が原因による吸気測定誤差を大幅に低下させる
こととを、兼ね備えた効果が発揮できる。
空気流量測定装置を、図面を参照して詳細に説明する。
なお、以下説明する空気流量測定装置は、空気と燃料の
混合比を電子制御する自動車等のエンジンに用いられ、
吸入する空気流量を測定するための熱線式空気流量計等
の流量計を備えた空気流量測定装置であって、空気流量
測定装置内の吸気通路内で発生する脈動流れ自体を低減
させ、吸気流量の測定精度を向上させることが可能な空
気流量測定装置とした一実施形態を図1に示す。
量計に限定されるものではなく、例えばカルマン渦式流
量計等の流量計であっても脈動流れを低減させて、吸気
流量の測定精度を向上することができる。
は、クリーナーケース、および流量計からなる。クリー
ナーケースは、内部に図示しないエンジンに吸入される
吸入空気中の異物をろ過するクリナーエレメント4を備
えている。クリーナーケースは、クリーナーエレメント
4より吸気通路下流側のクリーンサイドケース2と、ク
リーナーエレメント4より吸気通路上流側のダスティサ
イドケース3により構成される。クリーンサイドケース
2とダスティサイドケース3とは相互に脱着可能であ
り、クリーナーエレメント4の交換が可能に構成され
る。そして、ダスティサイドケース3の吸気通路上流側
には吸入空気を取り入れる入口ダクト5が、およびクリ
ーンサイドケース2の吸気通路下流側には出口ダクト6
が、それぞれ樹脂により一体で形成されている。
側の位置であり、かつクリーナーケース内の吸気通路内
部と大気圧力状態にある外部との間を連通する空気の通
路として、ダスティサイドケース3の壁面に空気通路8
を形成した。この空気通路8は、従来のクリーナーケー
スを構成するダスティサイドケース3の壁面に、穴を設
けるのみの簡素な構成である。
4より吸気通路上流側に設けることで、異物を含んだ空
気をクリーナーエレメント4より吸気通路下流側に混入
させることがない。
は円形の例を示したが、どのような形状であってもよ
い。空気通路8の大きさ(断面積)については、後述す
る。
に形成されており、抵抗温度特性を利用して空気流量を
測定する流量計として、例えば熱線式空気流量計7が取
り付けられている。この熱線式空気流量計7の概略構成
を、図3に示す。図3は、図1に示した空気流量測定装
置をA方向から見た部分拡大図である。
回路モジュール25、バイパス部材20からなる。回路
モジュール25は、出口ダクト6の外周部に固定され、
回路モジュール25と結合されているバイパス部材20
が出口ダクト6の内部に挿入されている。
流量測定素子21を有している。また、回路部23に
は、空気温度を測定するサーミスタ22、ならびに感温
素子および発熱素子からなる流量測定素子21が接続さ
れている。バイパス部材20内には、逆U字形状のバイ
パス流路24が形成されている。そして、発熱素子に供
給する電力と感温素子で検出する温度とに基づいて、バ
イパス流路24を流通する空気流量が測定され、この結
果に基づいて吸入空気量が測定される。
吸入する空気の流れについて説明する。入口ダクト5か
ら流入した吸入空気の流れは、ダスティサイドケース3
に導かれ、吸入空気中の異物をクリーナーエレメント4
により除去し、クリーンサイドケース2、出口ダクト6
へと導かれる。そして、出口ダクト6に熱線式空気流量
計7が取り付けられて、出口ダクト6内の吸気通路断面
の一部の流速を、熱線式空気流量計7に設けられた流量
測定素子21が感知し、全体の吸気流量を測定してい
る。
の吸入空気の流れに脈動流れを伴う場合において、ダス
ティサイドケース3に設ける空気通路8の大きさ(断面
積)は、以下の事項を勘案して決定される。
を装着した図示しないエンジンにおける吸気流量測定時
での空気通路8の断面積と、脈動が原因による吸気測定
誤差との関係を示す特性図である。この吸気流量測定時
での測定条件は、最も脈動振幅が大きく逆流を伴う脈動
流れの発生しやすい領域であって、かつ使用頻度の高い
領域であるエンジン回転1500rpm、全負荷時の場
合を例として示した。図4中の吸気測定誤差は、空気通
路8の断面積を変化させて熱線式空気流量計7が検出し
た吸気流量と、真の吸気流量とから算出した誤差率を表
わす。また、この時の入口ダクト5での吸気通路最大断
面積は、3.6×10-3(m2)である。
積は図4中A点で示すように、7.8×10-5(m2)
を略境界として7.8×10-5(m2)より大きくする
ことにより脈動が原因による吸気測定誤差を大幅に低下
させることができる。
B点の0.7×10-3(m2)の間は、前述した誤差の
低下は微減となる傾向があり、0.7×10-3(m2)
を略境界として前述した誤差の低下は飽和する。
ぎると、水等の異物混入の問題が発生しやすくなるとと
もに、脈動が原因による吸気測定誤差を低下させる効果
も減少するので、本例では7.8×10-5(m2)近傍
を選択するのが望ましい。
運転条件により異なるが、最も脈動振幅が大きく逆流を
伴う脈動流れの発生しやすい領域であって、かつ使用頻
度の高い領域に適合した空気通路8の断面積とすること
により、最大限に脈動低減効果を発揮できる空気流量測
定装置1となる。
ジンおよび吸気通路を構成する吸気系全ての諸元によ
り、種々変わるものである。
動が原因による吸気測定誤差を大幅に低下させる効果が
得られるプロセスを説明する。
を用いて吸気流量を測定する原理を説明する流量検出信
号波形図である。図5中(イ)は、空気通路8を設ける
前における吸気流量を示し、図5中(ロ)は、空気通路
8を設けた後における吸気流量を示す。
で発生する脈動流れのうち、圧力波の高い部分が圧力波
の低い部分に比べて、空気通路を経て大気圧力状態にあ
る外部へ空気が抜けやすい。これにより、吸気流れの脈
動振幅は平坦化されスムースな流れとなる。
あって、大気圧力よりも低い負圧状態となる場合には、
吸気通路の外部より空気通路8を通って空気が流入し、
吸気流れの脈動振幅は平坦化される効果がある。このよ
うに、発生する脈動流れ自体を簡潔な構成の空気通路8
を設けることで低減させ、吸気流量の測定精度を向上さ
せることができる空気流量測定装置1を提供できる。
置1に対して空気通路の位置および数が異なる例を示し
た変形例による空気流量測定装置の下面図である。
をダスティサイドケース3の壁面に2個(8a、8b)
、および入口ダクト5の壁面に1個(8c) 、全部で
双方に3個備えた例を示す。
c)を複数個設ける場合においては、空気通路8a、8
b、8cの断面積の合計面積を、図1に1個備えた空気
通路8の断面積と同等とする。このように、空気通路
(8a、8b、8c)を複数個設けることにより、分散
された1個の空気通路の断面積は小さくなり、水等の異
物混入の問題が発生しにくくなる効果がある。
スティサイドケース3の壁面、および入口ダクト5の壁
面双方に分散して備えても、脈動が原因による吸気測定
誤差を大幅に低下させる効果は、図1の空気流量測定装
置1と同様に得られる。
ダスティサイドケース3の壁面、および入口ダクト5の
壁面に、吸気通路の内部と大気圧力状態にある外部との
間を連通する穴形状の空気通路(8a、8b、8c )
を設けるのみの簡素な構成とであるため、低コストで上
述した効果のある空気流量測定装置を提供できる。
8bをダスティサイドケース13の底部壁面に備えるこ
とで、ダスティサイドケース13内に溜まる水等をケー
ス外に排出することと、脈動が原因による吸気測定誤差
を大幅に低下させることとを、兼ね備えた効果が発揮で
きる。ダスティサイドケース13内に溜まる水の多く
は、入口ダクト15方向より、飛散してダスティサイド
ケース13内の底部に溜まるものである。
も、クリーナーエレメントより吸気通路上流側であれ
ば、例えば入口ダクト5の壁面のみに備えてもよいし、
空気通路の数は限定されるものではない。このように空
気通路を分散させて備えても、空気通路を備えることに
よる脈動を低減させる効果は同様に得られる。
ある。
図である。
た部分拡大図である。
断面積と脈動による吸気測定誤差の関係を示す特性図で
ある。
測定する原理を説明する流量検出信号波形図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 吸入された空気中の異物を除去するクリ
ーナーエレメントと前記クリーナーエレメントを収容す
るクリーナーケースとからなるエアークリーナーと、 前記エアークリナーの吸気通路下流側に設けられる流量
計と、 前記クリーナーエレメントより吸気通路上流側に設けら
れ、前記吸気通路の内部と大気圧力状態にある前記吸気
通路の外部との間を連通する空気通路とを備えることを
特徴とする空気流量測定装置。 - 【請求項2】 前記クリーナーケースは、前記クリーナ
ーエレメントより前記吸気通路下流側のクリーンサイド
ケースと、前記クリーナーエレメントより前記吸気通路
上流側のダスティサイドケースおよび前記ダスティサイ
ドケースの吸気通路上流側に接続された入口ダクトと、
を備え、 前記空気通路を、前記ダスティサイドケースの壁面、あ
るいは前記入口ダクトの壁面の少なくとも一方に備える
ことを特徴とする請求項1記載の空気流量測定装置。 - 【請求項3】 前記空気通路を、前記ダスティサイドケ
ースの底部壁面に備えることを特徴とする請求項2記載
の空気流量測定装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2000178143A JP3543735B2 (ja) | 2000-06-14 | 2000-06-14 | 空気流量測定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000178143A JP3543735B2 (ja) | 2000-06-14 | 2000-06-14 | 空気流量測定装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001356035A true JP2001356035A (ja) | 2001-12-26 |
JP3543735B2 JP3543735B2 (ja) | 2004-07-21 |
Family
ID=18679616
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000178143A Expired - Lifetime JP3543735B2 (ja) | 2000-06-14 | 2000-06-14 | 空気流量測定装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3543735B2 (ja) |
-
2000
- 2000-06-14 JP JP2000178143A patent/JP3543735B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
---|---|
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