JP2001355199A - 抄造容器 - Google Patents

抄造容器

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JP2001355199A
JP2001355199A JP2000173778A JP2000173778A JP2001355199A JP 2001355199 A JP2001355199 A JP 2001355199A JP 2000173778 A JP2000173778 A JP 2000173778A JP 2000173778 A JP2000173778 A JP 2000173778A JP 2001355199 A JP2001355199 A JP 2001355199A
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papermaking container
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Shigeyoshi Nakamura
重良 中村
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NK KOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来、蓋付きのプラスチック製包装容器が広
く用いられているが、食品等を包装後積み重ねた場合、
蓋が凹んだり、潰れたりして商品の見栄えが悪くなるの
を防ぐために、プラスチック製容器の場合容器に設けた
仕切り壁の高さを蓋内面に接するようにして用いている
が、強度が弱く潰れる恐れがあり、また、加熱した時に
変形を起こして蓋が取れ難くなったり、焼却処分の際に
有害物質の発生や環境汚染の問題があり、強度、耐熱性
の向上と焼却しても安全な包装容器が望まれていた。 【解決手段】 蓋体を嵌合できるよう形成されてなる抄
造容器内を区画する仕切りの少なくとも一部が、上記蓋
体内面に接するよう設けられてなる抄造容器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、抄造容器に関す
る。更に詳しくは、蓋体を嵌合するよう形成されてなる
抄造容器内を区画する仕切りの少なくとも一部が、蓋体
内面に接するように設けられている抄造容器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、プラスチック製の包装容器は、製
造が容易で、大量生産が可能なことから広く用いられて
いる。特に食品の包装においては、該食品を収める容器
は不透明で、蓋部には中味が見えるように透明なプラス
チックが用いられているが、蓋部の厚みが薄く食品を収
納して容器を積み重ねた時に、蓋部が凹んだり、潰れた
りして食品の形状を歪めたり、蓋部に食品が付着して中
を見え難くしたりして、商品価値を低下させるという欠
点がある。
【0003】このような問題を解決する方法として、プ
ラスチック製容器の成形の際に、容器の一部を蓋部の内
面に接するように高く形成し、それによって蓋部が凹ん
だり、潰れたりするのを防止する容器が知られている。
【0004】しかしながら、上記容器は、強度が充分で
なく、容器を数多く積み重ねた場合、潰れたりする欠点
がある。また、プラスチック製容器は、焼却処分におい
て環境汚染の原因となり、ダイオキシン等の有害物質を
発生することから、焼却装置や焼却条件の見直し等が行
われると共に、焼却処分の際に有害物質の発生しない容
器への転換が求められている。また、プラスチック製の
食品用容器は、熱により軟化溶融しやすく、火に近づけ
たり、電子レンジ等で加熱した時に、溶融して食品を密
着したり、著しい変形を起こしたり、又溶融して火傷の
原因となる危険性がある。
【0005】これに対し天然パルプを原料とする容器と
して、パルプモールディング法による抄造容器が知ら
れ、有害物質を発生することなく焼却処分を行うことが
でき、環境を汚染することがなく、また、上記容器は、
耐熱性が高く、熱による変形等も起こさず、極めて安全
性の高い容器として知られている。また、葦等の低廉な
原料から製造することもできる(特開平10−298900号)
ことも知られている。
【0006】また、パルプモールド成形物のパルプスラ
リー中に、メラミン−ホルマリン樹脂等を耐水耐油性添
加剤として加えたり、フェノール系樹脂を加えたりする
ことが知られ、得られる成形物の性状を改善する試みが
なされているが、上記パルプモールド成形物よりなる容
器に透明プラスチック製の蓋部を用いた場合に、上記の
蓋部が凹んだりする等の強度の問題は解決されていな
い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本願発明は、上記の問
題を解決するもので、容器にはパルプ原料から得られる
抄造成形物を用い、蓋部にはプラスチック製の蓋を用い
た場合でも、商品を重ねても容器及び蓋部が凹んだり、
潰れたりすることなく、商品を元の形態のまま保持する
ことのできる抄造容器を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち、本願発明は、
(1)蓋体を嵌合するよう形成されてなる抄造容器にお
いて、該抄造容器内を区画する仕切りの少なくとも一部
が蓋体内面に当接するよう設けられていることを特徴と
する抄造容器、及び(2)上記抄造容器が弁当容器であ
る上記(1)記載の抄造容器、を要旨とする。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本願発明を実施例に基づき
詳細に説明する。図1は、本願発明の抄造容器1の実施
例を示す斜視図を示す。図2には、(A)は図1の抄造
容器1のA−A線における切断断面図を、(B)は図1
の抄造容器1のB−B線における切断断面図を、各々示
す。図3には、抄造容器1と蓋体20を、また、図4に
は、上記抄造容器1に蓋体20を嵌合した後の状態を、
各々蓋体20と共に図1のA−A線にて切断した断面図
を示す。
【0010】図1、3、4に示す抄造容器1は、弁当容
器として用いるもので、抄造容器1と該容器1の上部外
周に沿って嵌合して用いる蓋体20を示し、上記抄造容
器1には、弁当の食材を区画して収納するための仕切り
2が設けられ、該仕切り2の内、複数の区分が接する接
点(図1の場合は3つの接点がある。)となっている仕
切り2を他の仕切り2より高くして仕切当接面3とし、
水平面として設ける。該仕切当接面3は図4に示すよう
に蓋体内面21に当接する高さにする。
【0011】本願発明の抄造容器1には、蓋体20を嵌
合できるよう形成されている該抄造容器1内を区画する
仕切り2が設けられ、該仕切り2の少なくとも一部が上
記蓋体20の蓋体内面21に当接するよう設けられてい
ることが必要である。上記仕切り2は、商品を区画して
収納するためのものであり、該仕切り2が、すべて蓋体
内面21に当接するように設けても良いが、商品により
その必要性のない場合には、仕切り2の少なくとも一
部、1ヵ所から3ヶ所を仕切当接面3とするのが好まし
い。
【0012】また、例えば、収納した商品が隣りの仕切
り2に移動したりしないようにするには、仕切り2のす
べてが蓋体内面21に当接するようにするか、仕切り2
の高さを全体に高くし、その一部が蓋体内面21に当接
するように設ける。また、図1に示す弁当容器の場合の
ように、数種から十種位の食材を収納し、且つ、収納す
る食材の量や大きさも異なる場合には、それに応じて仕
切り2の高さを決めて、該仕切り2の一部が蓋体内面2
1に当接するように設けるのが好ましい。
【0013】また、同じ大きさの商品を収納する場合に
は、縦横に一定間隔の仕切り2を設け該仕切り2のすべ
てが蓋体内面21に当接するようにするか、抄造容器1
のできるだけ中心に近くの仕切り2の交叉する箇所の少
なくとも1箇所を仕切当接面3として設けるのが好まし
い。該仕切当接面3の面積は、収納する商品の出し入れ
の障害にならない範囲でできるだけ水平状に広く、大き
く取るのが好ましい。そうすることにより、蓋体20と
仕切当接面3が安定し、容器1を積み重ねた時の強度も
向上して、蓋体20が凹んだり、抄造容器1が潰れたり
することもなくなるので好ましい。
【0014】仕切当接面3を設ける位置は、仕切当接面
3を1個設ける場合には、抄造容器1を上から見た平面
図の中心部(以下、「中心部」という。)に近いところに
設けるのが好ましい。中心部に近いところに設けられな
い時には、周囲から内側のできるだけ中心部に近いとこ
ろに設ける。また、仕切当接面3を2個設ける場合に
は、中心部を挟んで長手方向の長さを均等に3分した位
置近くに設けるのが好ましい。また更に、仕切当接面3
を3〜4個設ける場合には、抄造容器1の平面から見
て、できる限り均等した位置に設けるのが好ましい。
【0015】上記抄造容器1において、仕切当接面3の
数は、少なくとも1個必要であるが、抄造容器1の大き
さに応じて2個以上設ける。また、大きさに関わらずバ
ランス良く2個以上設ける方が、積み重ねた時の重量の
掛かる支点が分散し、安定するので好ましい。例えば、
20×25cmの大きさの抄造容器1の場合は、1個で
も良く、それ以上の場合、例えば、400×400cm
の大きさの抄造容器1には、2個以上設けるのが好まし
い。
【0016】上記のように蓋体内面21に当接する仕切
当接面3を設けることによって、抄造容器1に品物を収
納後、積み重ねても潰れたりすることがなくなり、包装
した商品の見栄えを悪くすることなく、商品の形状を収
納時のままに保持することができる。また、上記仕切当
接面3を適切に設けることで容器の強度が向上すること
により、蓋体20が凹んだり、潰れたりしないので、該
蓋体20の厚みを薄くすることができ、従って透明度を
向上させることができると共に、コストを低減すること
もできる。
【0017】本願発明の抄造容器1は、パルプを主原料
とする抄造成形物を加熱成形して得られる。パルプに
は、天然又は繊維質の多い植物より得られるパルプ及び
上記パルプより製造された新聞紙等の古紙より再生して
得られる再生パルプが挙げられる。天然木としては、従
来パルプ原料に用いられる木がいずれも利用でき、えぞ
松、とど松、赤松等の針葉樹、ぶな、なら、樫等の広葉
樹及びグラスファー、マングローブ、ユーカリ等の輸入
原木が挙げられる。また、繊維質の多い植物及び原料と
しては、ワラ、葦、バガス、リンター等が挙げられる。
【0018】古紙としては、新聞紙、雑誌、板紙、包装
箱、その他印刷物が挙げられ、これらを回収し、脱墨、
脱樹脂等の処理を行って得られる再生パルプとして用い
る。再生パルプは、単独でも用いることができるが、新
しいパルプに混合して用いることもできる。
【0019】パルプ以外の原材料として、フェノール樹
脂、メラミン樹脂及び尿素樹脂等より選ばれた少なくと
も1種を強度、防水性の向上のために用いることができ
る。強度の向上には、フェノール樹脂が好ましい。フェ
ノール樹脂としては、フェノール―ホルマリン樹脂、ク
レゾール−ホルマリン樹脂、アルキルフェノ−ル−ホル
マリン樹脂が挙げられる。また、メラミン樹脂として
は、メラミン−ホルマリン樹脂が、尿素樹脂としては、
尿素−ホルマリン樹脂が挙げられる。
【0020】また更に、強度向上のために、澱粉、加工
澱粉、CMC、ポバール、等の天然糊料、合成糊料及び水
溶性高分子化合物(以下、「糊剤」という。)を用いる
ことができる。上記糊剤は、単独で用いることもできる
が、上記フェノール樹脂等と併用して用いることによ
り、更に強度を向上させることができる。併用によって
成形物の硬度が向上するので、摩擦等による磨耗や打撃
による破損等を防ぐことができる。
【0021】上記樹脂又は/及び糊剤は、パルプ液(ス
ラリー)の調製時に添加するのが好ましい。上記樹脂の
添加量は、パルプ無水物換算にて2〜20重量%であ
り、5〜15重量%がより好ましい。添加量が2重量%
以下であると、強度が低く、防水性が充分でなく、20
重量%以上であると強度は上昇するが、樹脂の分散性が
充分でなく好ましくない。
【0022】また、上記糊剤の添加量は、無水パルプ換
算にて0.5〜15重量%の範囲で用いるのが好まし
く、1〜10重量%の範囲で用いるのがより好ましい。
該糊剤の添加量が0.5重量%以下であると、硬度の上
昇が低く、強度も充分でなく、また、15重量%以上で
あると、硬度が高く、成形物が脆くなり、打撃により欠
落したりする恐れがあり、耐水性が低下するので好まし
くない。
【0023】上記のように、パルプ成分中に合成樹脂及
び糊剤を添加して加熱成形して得られる抄造容器は、硬
度及び強度が向上するので、容器の積み重ねに対し、充
分な強度と積み重ね数が得られると共に、容器どうし又
は他の容器等との接触や衝撃によっても破損や凹み等が
生じない強度の高い抄造容器が得られる。
【0024】本願発明の抄造容器1は、従来パルプモー
ルディング法にて用いられる装置をそのまま用いて製造
することができる。一般的に先ずパルプ液を金網等の上
に流し込み、押圧又は吸引により脱水してパルプ成分を
抄き取り、次いで加熱成形を行って抄造容器1が得られ
るが、下記に述べる本出願人の出願に係る製造方法(特
願平11―174251号)を利用して製造することも
できる。
【0025】本願発明の抄造容器1の製造方法として
は、図5に示すように、(1)上記樹脂及び糊剤を加え
たパルプ液を金網6を填め込んだ脱水専用型(図示せ
ず。)に供給し、パルプ成分7を金網6上に抄き取る。
次いで上型11と下型12とよりなる加熱成形型の下型
12に、上記で得られたパルプ成分7を金網6上に載せ
たまま填め込み、その上から上型11を填め込んで加熱
成形を行って、上記抄造容器1を得る方法、又は(2)
上記加熱成形型の下型12に、金網6を填め込み、その
上から吸引脱水しながらパルプ液を供給して金網上にパ
ルプ成分7を抄き取り、更にその上から上型11を填め
込んで加熱成形を行い、上記抄造容器1を得る方法があ
るが、いずれの方法によっても製造することができる。
【0026】上記パルプ成分7を抄き取る金網6は、予
め上記抄造容器1の形状に合わせて形成された金網成形
型(図示せず。)によって成形されるが、上記製造方法
にて用いる脱水専用型又は、上記加熱成形型を用いて金
網6の成形を行い、次いでパルプ成分7を抄き取ること
もできる。また、上記金網6に代えて、合成樹脂又は合
成繊維を網状に編成して得られる編成物、又は合成樹脂
製の不織布等よりなる網状成形物を用いることもでき
る。
【0027】上記製造方法において、抄造容器1の形状
に合わせて金網6を成形し仕切り2及び仕切当接面3を
設けるのであるが、仕切当接面3は物品を収納した抄造
容器1の重量に対し充分に耐え得る面積を有する水平面
を形成することが必要であり、そのために成形された金
網6が重要であり、該金網6には、10〜100メッシ
ュの金網6を用いるのが好ましく、15〜60メッシュ
の金網6がより好ましい。
【0028】また、物品を収納した抄造容器1を重ねて
も充分に耐えられる強度を得るには、該抄造容器1の上
記平面図の面積に対し一定以上の面積の仕切当接面3を
設けることが必要であり、例えば、抄造容器1の大きさ
が、横230〜300mm×縦180〜230mm×高
さ35〜40mmの場合、面積250〜330mm2
仕切当接面3を有するのが好ましい。
【0029】上記のように水平な仕切当接面3を設ける
ことにより、従来の同じ大きさの容器で同じ面積の接触
面を設けたプラスチック製容器の場合、容器の積み重ね
数が3〜6個であるのに対し、本願発明の抄造容器1で
は、5〜10個積み重ねることができる。また更に、パ
ルプ液の調製の際に、フェノール樹脂及び糊剤を加える
ことにより更に強度が増強され、積み重ね数を増加させ
ることができる。
【0030】また、上記抄造容器1の製造方法におい
て、上記本出願人の先願に記載のように、加熱成形型の
上型11に、スペーサー15と弾性体16を設けて(図
5)加熱成形を行うことにより、得られる抄造容器1の
嵌合部4及び嵌合部周囲の表面を滑らかに仕上げること
ができると共に、スムーズに嵌合できる良好な嵌合部4
が得られる。
【0031】上記スペーサー15としては、アルミニウ
ム、銅、真鍮、鉛等の加圧により変形し易い金属が挙げ
られ、これらの中でアルミニウム、銅が好ましい。弾性
体16には、圧縮性の高いゴム製弾性体及びプラスチッ
ク製高分子弾性体が用いられる。圧縮性の高いゴム製弾
性体としては、天然ゴム、合成ゴム等を原材料として得
られる圧縮性ゴムが好ましく、圧縮性天然ゴム、圧縮性
シリコンゴム等が挙げられる。また、圧縮性の高いプラ
スチック製高分子弾性体としては、シリコンゴム発泡樹
脂等の高発泡性樹脂が挙げられる。
【0032】本願発明の抄造容器1では、該容器1内の
表面をプラスチック製フィルムで被覆して用いることが
できる。特に水分の多い食品等を収納する場合、及びフ
ェノール−系樹脂等を用いた場合には、プラスチック製
フィルムで被覆して用いるのが好ましい。該プラスチッ
ク製フィルム用の合成樹脂としては、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリエステル樹脂、ポリアクリル樹脂、
ポリスチレン樹脂等が挙げられ、上記フィルムの被覆
は、加熱成形後ラミネート処理するか、又は上記フィル
ムを接着剤を用いて接合するか、その後更にプレスする
ことによって設けることができる。
【0033】上記抄造容器1の内面をプラスチックフィ
ルムにより被覆することにより、抄造容器1の加熱成形
の際に生じた金網6の網目状の形状が、埋められて滑ら
かな表面にすることができるので、抄造容器1と蓋体2
0との良好な嵌合状態が得られる。また、水分の多い食
品を収納する場合に、抄造容器1に水がしみこんで該容
器1の強度を低下させたり、上記容器1の外に水分が滲
み出すことを防止することができる。
【0034】本願発明の抄造容器1には、図1、3、4
に示すように、該抄造容器1に嵌合する蓋体20が用い
られるが、上記抄造容器1の嵌合部4と蓋体20の蓋嵌
合部22が互いによく嵌合するためには、抄造容器1及
び蓋部20の各々の成形加工の際に、両者を嵌合する角
度に合わせて成形することが望ましい。
【0035】図5には、上型11と下型12とよりなる
加熱成形型の例を示す。上記上型11は、上型部材11
aと11bとより構成されており、上記下型12に該金
網上にパルプ液からパルプ成分を漉き取り、該金網にパ
ルプ成分を載せたまま、填め込み、その上から上型12
を填め込んで加熱成形を行い、上記抄造容器1が得られ
る。その際に上型部材11bの周囲には、金属製のスペ
ーサー15と該スペーサー15の下面に接して弾性体1
6を囲繞して設けられている。
【0036】上記のように、スペーサー15と弾性体1
6を設けて加熱成形を行うと、該スペーサー15と弾性
体16は、上型部材11aの外周方向に押出され、加熱
成形中の抄造容器1の内側上部に当接して該容器1を押
圧する。また、上記スペーサー15は、上記弾性体16
と上型部材11aに挟持されて加圧され、上型部材11
aの外周方向に押出されて加熱成形中の上記抄造容器1
の内側上部及び嵌合部4の表面を覆って加熱成形が行わ
れる。そうすることにより抄造容器1の上部周囲の内側
から外側にかけて表面を滑らかに仕上げることができ
る。その結果、抄造容器1に蓋体20を嵌合した時に両
者が密に当接するようになり、更に、両嵌合部がスムー
ズに嵌合するようになり、良好な嵌合状態が得られる。
この場合に抄造容器1の上部周囲の表面は、上述した該
容器1の内表面をプラスチック製フィルムで被覆する必
要がない程に滑らかな表面形状が得られる。
【0037】また、上記において上型部材11a、11
bの2部材よりなる上型11に代えて、2部材に分離せ
ず一体となった上型11を用いることができ、その場合
も上記2部材よりなる上型11と同じ位置にスペーサー
15と弾性体16を設けて加熱成形を行うことによっ
て、上記と同様に抄造容器1が得られる。
【0038】蓋体20は、抄造成形体より形成されてい
てもよいが、弁当容器、惣菜容器、菓子包装容器等の外
から内容物が見えるようにするためには、透明プラスチ
ックを用いて成形された蓋体20が用いられる。透明プ
ラスチックとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリエチレンテレフタレート等が挙げられる。
【0039】本願発明の抄造容器1は、外箱に内蔵して
商品を区画して収納する内箱としても利用することがで
きる。上述した方法により商品を区画して収納する仕切
り2を設けた内箱を加熱成形するが、収納する商品の高
さが、蓋体に接する程に収納する場合、又はそれより低
い場合には、上記仕切り2のすべて又は一部が外箱に嵌
合する蓋体内面21に当接するように設けて用いる。上
記内箱は、紙製又はプラスチック製の内箱に比較して極
めて強度が高く、外箱の強度を補強することができる。
従って、従来の包装後の箱の積み重ね数に対し、倍以上
の数の箱を積み重ねることができるので、包装後の箱の
置き場所が少なくて済む。
【0040】
【発明の効果】本願発明の抄造容器は、蓋体を嵌合する
よう形成されてなる抄造容器において、該抄造容器内を
区画する仕切りの少なくとも一部が蓋体内面に当接する
ように構成することにより、従来得られなかった抄造成
形体からなる抄造容器を得るものであり、従来のプラス
チック製の容器に比較して倍する強度を有する容器が得
られるので、商品を収納し蓋体で蓋をした後積み重ねて
も、蓋が凹んだり、容器が潰れたりすることがないとい
う効果が得られる。その結果、従来以上に容器を数多く
積み重ねることができるので、店頭展示、保管及び運搬
等において、置き場所が小さくて済むという効果が得ら
れる。
【0041】また、透明なプラスチック製の蓋体を用い
た場合でも、強度は変わらないので、商品を収納した時
のままに保持することができ、従って商品の見栄えを悪
くすることなく、安心して商品を展示しておくことがで
きるという効果が得られる。
【0042】本願発明の抄造容器は、従来のプラスチッ
ク製の容器のように、加熱により変形したり、溶融した
りすることがなく、従って手を火傷したりすることな
く、安心して取り扱うことができる極めて安全な容器と
して利用できるという効果を有する。
【0043】また更に、本願発明の抄造容器は、抄造成
形体より形成されているために、焼却処理を行なった際
に、有害物質を発生することがなく、従って焼却によっ
て周辺の環境を汚染することなく安全に処理することが
できるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の抄造容器と蓋体の一例を示す斜視図
である。
【図2】図1に示す抄造容器を(A)はA−A線及び
(B)はB−B線にて切断した断面図である。
【図3】抄造容器と蓋体とを図1のA−A線にて切断し
た断面図である。
【図4】抄造容器に蓋体を嵌合した後、蓋体と共に図1
のA−A線にて切断した断面図である。
【図5】本願発明の抄造容器の製造に用いる加熱成形型
の下型にパルプ成分を載せた金網を填め込み、加熱成形
を行う前の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 抄造容器 2 仕切り 3 仕切当接面 20 蓋体 21 蓋体内面

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蓋体を嵌合するよう形成されてなる抄造
    容器において、該抄造容器内を区画する仕切りの少なく
    とも一部が蓋体内面に接するよう設けられていることを
    特徴とする抄造容器。
  2. 【請求項2】 上記抄造容器が弁当容器である請求項1
    記載の抄造容器。
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