JP2001354404A - 水素生成装置 - Google Patents

水素生成装置

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JP2001354404A
JP2001354404A JP2000173135A JP2000173135A JP2001354404A JP 2001354404 A JP2001354404 A JP 2001354404A JP 2000173135 A JP2000173135 A JP 2000173135A JP 2000173135 A JP2000173135 A JP 2000173135A JP 2001354404 A JP2001354404 A JP 2001354404A
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reforming
shift
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water
catalyst
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Kunihiro Ukai
邦弘 鵜飼
Kiyoshi Taguchi
清 田口
Takeshi Tomizawa
猛 富澤
Yutaka Yoshida
豊 吉田
Seiji Fujiwara
誠二 藤原
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水の凝縮を抑制し、装置の起動時間の短縮と
触媒特性を維持できる、安易な構成で起動時の各構成部
温度安定化に対応した水素生成装置を提供する。 【解決手段】 原料となる炭化水素成分と水を改質する
改質触媒体を有する改質部と、前記改質部に原料を供給
する原料供給部と、前記改質部に水を供給する水供給部
と、前記改質部の改質加熱部と、水と一酸化炭素をシフ
ト反応させる変成触媒体および変成加熱手段を設けた変
成部と、変成部変成触媒体の温度を測定する変成触媒温
度測定部とを具備する装置であって、前記変成触媒は金
属酸化物と貴金属を含有し、前記変成部に前記改質部か
らのガスを供給するとともに、前記改質部後ガスの水蒸
気露点以上の温度に前記変成触媒体を加熱することを特
徴とする、水素生成装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、変成部に金属酸化
物と貴金属を含有する変成触媒体を用いた、水素生成装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】エネルギーを有効に利用する分散型発電
装置として、発電効率の高い燃料電池コージェネレーシ
ョンは特に注目されている。燃料電池の多く、例えば実
用化されているリン酸型燃料電池、開発が進められてい
る高分子型燃料電池は、水素を原料として発電する。し
かし、水素は燃料インフラとして整備されていないた
め、設置場所で生成させる必要がある。
【0003】水素の生成方法として、水蒸気改質法があ
る。天然ガス、LPG等の炭化水素成分、メタノール等
のアルコール、あるいはナフサ成分等の原料と水を改質
触媒を設けた改質部で水蒸気改質反応させ、水素を発生
させる方法である。この水蒸気改質反応では一酸化炭素
が副成分として生成するため、水と一酸化炭素を水素と
二酸化炭素にシフト反応させる変成部が併用されること
が多い。
【0004】上記改質部および変成部にはそれぞれの反
応に対応した触媒が設けられる。改質触媒としてNi系
あるいは白金金属系、変成触媒としてFe−Cr系ある
いはCu−Zn系触媒が用いられる。
【0005】それぞれの触媒では反応温度が相違するた
め、安定した水素供給を行うためには触媒を反応温度ま
で加熱する必要がある。改質部は約700℃、変成部で
は500℃から200℃程度で制御される。原料流れ上
流に位置する改質部の温度は高いため、水蒸気改質法を
用いた水素生成装置では、改質部からの熱、例えば、改
質後ガスの保有する熱、あるいは改質部に設けた加熱部
の余剰熱で、変成部を加熱する構成が用いられることが
多い。
【0006】改質部からの改質後ガスの熱で変成部を順
次加熱する従来の加熱方法では、各反応部の熱容量に対
応して、触媒温度が安定するまで時間がかかる。この温
度の安定化を阻害する要因として、ガス通気経路の低温
部分での加熱動作中におけるガス中の水の凝縮がある。
【0007】一方、炭化水素系燃料を水蒸気改質する場
合、炭素析出を防止するために、燃料中の炭素数を上回
る量の水を供給する。例えば、メタン、LPG等の炭化
水素を原料とする場合、炭素数の2.5倍以上の水を供
給し水蒸気改質を進行させることが一般的に行われてい
る。そのため、改質部を出た後のガスは、少なからず水
蒸気を含む。
【0008】しかし、水が凝縮した部分では沸点以上の
温度とならないため、各反応部温度を上昇させるにはそ
の水を速やかに再蒸発させることが必要である。
【0009】また、装置を常温状態から起動する場合、
改質部後のガスの持つ熱量で加熱する他の水素生成装置
構成部では、その余剰水蒸気の凝縮が生じる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記の水の凝縮によ
り、以下の課題が生じる。
【0011】1点目は、凝縮で生じた水が再蒸発するま
でその部分の温度は上昇しないことである。安定的に水
素を生成させるためには、速やかに各部温度を所定温度
まで上昇させることが必要である。しかし、気体である
水蒸気と装置壁面等との熱交換は速やかに行われ、水は
凝縮するが、一度凝縮した水を蒸発させるためには液体
と装置壁面等との熱交換が律速となるため、蒸発速度は
遅くなる。特に、変成部は熱容量の大きな変成触媒体が
あるため、水が多く凝縮する。その結果、変成触媒体を
最適反応温度まで加熱するための時間が長くなり、起動
時間が長くなる。従って、起動停止を頻繁に行う装置で
は、起動時間の短縮が装置操作上の大きな課題となる。
【0012】2点目は、凝縮した水により、変成触媒体
の触媒活性が低下することである。変成触媒として、高
い触媒活性を有するCu−Zn系触媒が広く用いられて
いる。この触媒は還元状態で高い触媒活性を示す。触媒
は200〜300℃の温度で使われるため、通常運転時
は、水も凝縮せず還元状態が維持できる。しかし、水が
凝縮した場合は、水により触媒が酸化され、触媒反応性
が著しく低下する。従って、起動停止を頻繁に行った場
合、触媒活性の低下は著しくなり、変成部後ガス中の一
酸化炭素濃度が増加する。特に、固体高分子型燃料電池
に水素を供給する水素生成装置として用いる場合、一酸
化炭素の増加は発電特性を大きく低下させるため、深刻
な問題となる。
【0013】すでに実用化されているリン酸型燃料電池
の多くは連続運転を行うため、起動動作は少なく、各反
応部を加熱することは頻繁に行われない。一方、発電量
の小さい(例えば家庭での使用を考慮した)燃料電池で
は、装置の起動停止を頻繁に行うことが想定されてい
る。そのため、頻繁に起動停止を行う装置での起動時間
短縮には、水の凝縮を極力少なくすることが課題とな
る。
【0014】また、変成触媒部分で水が凝縮した場合、
触媒が酸化され水と一酸化炭素のシフト反応が阻害され
る。これは、装置の起動停止回数が多い水素発生装置で
は、変成触媒の特性低下原因の一つとなっている。特
に、Cu−Zn触媒は還元状態で高い触媒活性を示すた
め、水による触媒酸化で反応性が著しく低下する。
【0015】このように、触媒反応性を維持するために
も、水の凝縮を極力少なくすることが望まれている。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の課題を解
決するため、原料となる炭化水素成分と水を改質する改
質触媒体を有する改質部と、前記改質部に原料を供給す
る原料供給部と、前記改質部に水を供給する水供給部
と、前記改質部の改質加熱部と、水と一酸化炭素をシフ
ト反応させる変成触媒体および変成加熱手段を設けた変
成部と、変成部変成触媒体の温度を測定する変成触媒温
度測定部とを具備する装置であって、前記変成触媒は金
属酸化物と貴金属を含有し、前記変成部に前記改質部か
らのガスを供給するとともに、前記改質部後ガスの水蒸
気露点以上の温度に前記変成触媒体を加熱することを特
徴とする水素生成装置をその一手段とした。
【0017】さらなる本発明において、改質部後のガス
に空気を供給する変成空気供給部を設け、前記変成触媒
温度測定部の検出温度が露点以上となるように、前記変
成空気供給部からの供給空気量を制御することをその手
段とした。
【0018】また、本発明は、原料となる炭化水素成分
と水を改質する改質触媒体を有する改質部と、前記改質
部に原料を供給する原料供給部と、前記改質部に水を供
給する水供給部と、前記改質部の改質加熱部と、水と一
酸化炭素をシフト反応させる変成触媒体を設けた変成部
と、変成部変成触媒体の温度を測定する変成触媒温度測
定部と、改質部後ガスの露点調整手段を具備する装置で
あって、前記変成触媒は金属酸化物と貴金属を含有し、
前記改質部後ガスの露点を下げた後に、前記変成部への
ガスの供給を開始することを特徴とする水素生成装置を
その一手段とした。
【0019】さらなる本発明において、露点調整手段が
空気供給部であり、前記空気供給部が改質部の前に位置
し、原料および水とともに空気を改質部に供給して、変
成部後ガスの露点を低下させることをその手段とした。
【0020】好ましくは、上記の本発明において、金属
酸化物は、少なくとも、Ce、ZrまたはZnのいずれ
か1つを含み、貴金属はPtまたはRhである。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面とともに説明する。
【0022】(実施の形態1)図1は、本発明による水
素生成装置の一実形態の要部縦断面図である。
【0023】図1において、1は、水蒸気改質反応の改
質触媒体1aを設けた改質部である。改質触媒体は、貴
金属をアルミナ基体に担持したもの(N.E.ケムキャ
ット社から購入)を用いた。
【0024】2は、改質部の改質加熱部である。3は、
変成触媒体3aを納めた変成部である。変成触媒体は、
PtとCe酸化物をコージライトハニカムに担持して調
製した。4は炭化水素を供給する原料供給部、5は水供
給部で、ともに水素を生成する原料として改質触媒体1
aに供給する。6は、改質部1後のガスを変成部3に供
給するガス通気経路である。7は、変成部内に設けた変
成加熱手段としての変成ヒーターで、改質部1からのガ
スと変成触媒体を加熱する。8は変成触媒体前のガス温
度を測定する第一温度測定部、9は変成触媒体後のガス
温度を測定する第二温度測定部で、ともに変成部3に設
けた。
【0025】水素供給時は、まず、改質加熱部2を作動
させ改質部1の改質触媒体1aを700から750℃の
温度に加熱する。なお、本発明では、改質加熱体2とし
て火炎バーナーを用いたがこれに限定されず、目的の加
熱温度が達せられる加熱手段であればよい。
【0026】次いで、原料である炭化水素成分を原料供
給部4から、水を水供給部5から加熱中の改質触体1a
に供給し、水蒸気改質反応を進行させる。改質部後のガ
スは、ガス供給経路6を通して変成部3に通気する。
【0027】変成部3には、変成部および変成触媒体を
加熱するための変成ヒーター(例えば、電気ヒーター)
を設けた。それにより、装置起動時における特に変成部
での水の凝縮を最小限に抑制し、起動時間を短縮すると
ともに変成触媒の触媒活性を維持した。
【0028】本発明の改質部1後ガスの水蒸気露点は、
供給した原料および水の量から算出することが可能であ
る。例えば、原料をメタンとしそのメタンのモル数の3
倍の水を供給した場合、メタンが100%二酸化炭素と
水素に改質反応したと仮定すると、改質反応後のガスの
水蒸気分圧は反応式より1/6となる。これより容易に
水蒸気露点は算出できる。
【0029】上記の構成により、本発明では、変成部に
設けた第一温度測定部8および第二温度測定部9で検出
した変成触媒体前後のガス温度が水蒸気露点以上の温度
となるように、変成ヒータの動作を制御する。この動作
により、変成部での水凝縮が防止でき、装置起動時間の
短縮と変成触媒特性の低下防止が可能である。また、最
終的に定常運転時は改質部1後の保有熱量により、変成
部をはじめ装置各部が水蒸気露点以上の温度に加熱され
るため、装置内での水の凝縮が起こらなくなり、水素が
安定に供給される。
【0030】(実施の形態2)本発明の第2の実施形態
を図2に示す。図2は、図1に示す実施の形態1とほぼ
同一構成である。同一の部分の説明は省略する。相違点
は、変成ヒータ7を構成からはずし、空気供給部10を
設けた点である。また、実施の形態1とほぼ同様の動作
を行うが、相違点は改質部1後の改質ガスに空気供給部
10より空気を供給する点である。
【0031】本実施形態の変成部および変成触媒体の加
熱は、空気供給部を用いて行なわれる。すなわち、起動
改質部後のガスに空気供給部より空気を供給することに
より行なう。さらに。本発明の変成触媒を用いると、供
給した空気中の酸素により、改質後ガス成分の一部が容
易に酸化され。この酸化時の発熱により、変成部および
変成触媒体を加熱できる。
【0032】このように、本実施形態では、実施の形態
1と同様に変成部を加熱し、変成部での水凝縮が防止で
き、装置起動時間の短縮と変成触媒特性の低下防止が可
能である。さらに、供給する空気量により変成触媒上で
の酸化反応すなわち発熱量が制御できるため、触媒温度
の制御は容易となる。
【0033】(実施の形態3)本発明の第3の実施形態
を図3に示す。図3は、図1に示す実施の形態1とほぼ
同一構成であり、同一の部分の説明は省略し相違点のみ
を説明する。相違点は、変成ヒータ7を構成からはず
し、空気供給部10を設けた点である。また、実施の形
態1とほぼ同様の動作を行うが、相違点は改質部1導入
前の原料に空気供給部11より空気を供給する点であ
る。
【0034】本実施形態は、実施の形態1と同様に、装
置起動時の水の凝縮を制御し、起動時間の短縮と変成触
媒の触媒活性低下を防止する。従って、水の凝縮を制御
の手段として、原料に空気を混合し改質触媒に供給す
る。
【0035】本実施形態では、原料ガスに空気を供給す
ることで、原料の一部が酸化するため改質反応に必要な
水量が低減できるとともに、空気中の窒素により改質部
1後のガスの水蒸気露点を下げることができる。その結
果、装置各構成部での水の凝縮量を低減できる。さらに
空気中の窒素ガスによるガス流量増加に伴ったガス保有
熱量の増加により、各構成部を速やかに加熱することが
できる。
【0036】また、改質触媒体は、改質加熱部により加
熱される。また、供給した空気により原料の一部が改質
触媒上で酸化することによる発熱でも加熱される。この
時、原料に一部として水も供給し、残りの原料の改質反
応を同時に進行させることができる。
【0037】なお、本実施形態では、従来より変成触媒
として広く用いられているCu−Zn系触媒は、不向き
である。なぜなら、本実施形態の加熱方法は空気導入に
よるため、空気により酸化されて活性が低下するCu−
Zn系触媒は好ましくない。このことを考慮すると、酸
化還元により触媒活性がほとんど低下しない貴金属(特
に、PtまたはRh)と金属酸化物を変成触媒として用
いることが好ましい。
【0038】
【実施例】(実施例1)本発明の実施の形態1におけ
る、水素生成装置の一動作例を示す。
【0039】まず、装置起動時において、加湿加熱部2
を作動し改質部加熱を開始した。続いて、原料である炭
化水素成分としてメタンガスを用い、メタンガス1モル
に対して2.5モルの水を付加して、改質部1の改質触
媒1aに供給した。なお、供給メタン流量は、300L
/時間とした。改質触媒体温度を約700℃となるよう
に加熱部2の加熱熱量を制御し、水蒸気改質反応を進行
させた。改質部1後のガスは、変成部3に供給した。
【0040】装置起動直後は、変成部3をはじめ各構成
部が室温に近い状態であるため水が凝縮する。改質部後
のガスの水蒸気露点は約45℃となる。そこで、変成部
での水の凝縮を防止するため、第一温度測定部8および
第二温度測定部9で検出したガス温度が45℃以上とな
るように変成ヒーターを動作させた。これにより変成
部、特に変成触媒体での水の凝縮は防止できた。この
時、変成ヒータの消費電力は約100W程度であった。
【0041】定常運転時は、変成部で改質部後ガス中の
一酸化炭素を水とのシフト反応により効果的に低下させ
るため、約300℃の温度となるように動作させた。加
熱ヒーターを動作させない場合は、変成部を約300℃
にして安定して動作させるに約60分かかったが、変成
ヒーターを動作させることで、これを約30分に短縮で
きた。
【0042】なお、動作時間は、装置の大きさ、原料の
供給量、および加熱ヒータの制御温度で左右される。
【0043】定常運転時は、改質部後のガスは約700
℃となるため、この熱量で順次装置構成部を加熱し、変
成部を安定的に動作させた。
【0044】(実施例2)本発明の実施の形態2におけ
る、水素生成装置の一動作例を示す。実施例1とほぼ同
じ条件で装置を作動した。
【0045】改質部後のガスに空気を60L/時間の量
で供給することにより、変成触媒体で改質部後のガスを
酸化し、その酸化熱で変成触媒体を加熱した。変成部に
供給する空気量は、発生する水素量に応じて設定する必
要がある。発熱量は、供給空気60L/時間当たり約3
20kJ/時間の発熱が見込まれる。これは発熱量約8
9Wのヒータに相当する。その結果、変成ヒータがない
本実施例でも、実施例1と同等の程度の起動時間が達成
できた。
【0046】なお、炭化水素成分の水蒸気改質反応によ
り、改質部後ガス中には水素が多量に含まれるため、起
動直後の低温状態においても、酸化反応を容易に進行さ
せることができる。
【0047】本実施例で供給した空気量は、改質ガス中
の水素ガスの爆発限界濃度を考慮して、酸素濃度が4%
以下となるように供給した。
【0048】(実施例3)本発明の実施の形態3におけ
る、水素生成装置の一動作例を示す。
【0049】実施例1とほぼ同様の条件で装置を作動さ
せた。相違点として、起動時に改質部導入前の原料であ
るメタンに、原料の完全酸化に必要な量の約1/4の空
気を供給し酸化した。原料の酸化は、水蒸気改質反応よ
りも優先されるため、原料が1/4酸化されたとし、酸
化により発生した水を含めて、残りの炭素数の2.5倍
に相当するように、水を供給した。
【0050】改質部導入前の原料に空気を供給すること
で、改質部後のガスの露点は約40℃となり、導入しな
い場合と比較して水の凝縮は起こりにくくなる。さら
に、空気の導入でガス量が増加したことにより、空気中
の窒素ガスによるガス流量増加に伴ったガス保有熱量の
増加により、各構成部を速やかに加熱されやすくなる。
それらの結果、実施例1では変成部が約300℃となる
のに約30分かかったが、本実施例では、その時間を約
25分に短縮できた。
【0051】なお、空気供給は装置起動時だけでなく、
定常動作時に行っても大きな問題は生じない。また、原
料の炭化水素成分としてメタンを用いたが、天然ガス、
LPG等の炭化水素成分、メタノール等のアルコール、
あるいはナフサ成分等一般に水蒸気改質の原料として用
いられているものであればよい。
【0052】(実施例4)本発明に使用した変成触媒
は、CeO2とPt塩溶液とを用いて、CeO2にPtを
分散担持させ焼結させることで調製した。このPtを担
持したCeO2(Ptの担持量は3重量%)を、直径1
00mm、長さ50mmのコージェライトハニカムにコ
ーティングして、変成触媒体を作製した。
【0053】同様の方法により、金属酸化物としてZr
あるいはZn、もしくはCeとそれらの混合物あるいは
固溶物を用いた変成触媒体も作製した。
【0054】また、Rh−Ce系触媒についても、上記
と同様に作製した。
【0055】(実施例5)本実施例では、触媒活性の低
下について、本発明のPt−Ce系触媒と従来のCu−
Zn系触媒との比較を行った。
【0056】Pt−Ce系触媒を用いた場合、起動停止
を10回以上繰り返し行っても、変成部触媒体の触媒活
性の低下はほとんどないものとなった。これは、Pt−
Ce系触媒が、酸化による触媒活性低下の影響がほとん
どないためである。
【0057】Cu−Zn系触媒を用いた場合、装置の起
動停止を10回以上行うと、起動1回目と比較して変成
部後の一酸化炭素濃度は約2倍となり、触媒活性の低下
を示した。これは、起動停止時に、触媒が酸化され活性
が低下するためである。
【0058】従って、本発明のPt−Ce系触媒は、従
来のCu−Zn系触媒と比較して、触媒活性が低下しに
くい。
【0059】このことは、主に、PtとCuの一酸化炭
素吸着特性の違いによるもとの考えられる。
【0060】すなわち、Ptは、酸化によりシンタリン
グが起こりにくいが、Cuは、酸化によって、Ptより
もシンタリングが起こりやすく、その結果、一酸化炭素
への吸着性が低下するためである。この触媒の酸化は、
空気の導入あるいは水凝縮時に起こる。
【0061】本発明では、従来から広く用いられている
Cu−Zn系触媒ではなく、酸化劣化の少ないPt−C
e系触媒を、本発明中に記載の水凝縮手段に組み合わせ
ることで、より活性低下の少ない変成部を構成すること
を可能にした。
【0062】(実施例6)変成触媒特性について、本発
明のPt−Ce系触媒とRh−Ce系触媒との比較を図
1の構成を用いて行なった。
【0063】変成触媒としての基本特性は、酸化による
触媒活性低下の影響がほとんどないため、Pt−Ce系
変成触媒とほぼ同等の特性が得られた。しかし、二酸化
炭素あるいは一酸化炭素と水素のメタネーション反応に
対する活性はPtよりもよいため、変成部後ガス中のメ
タン濃度が若干増加した。
【0064】300℃の触媒温度で比較すると、Pt−
Ce系変成触媒では0.1%(dryベース)であるの
に対し、Rh−Ce系変成触媒では0.2%(dryベ
ース)となった。しかし、出口の一酸化炭素濃度はほぼ
一定の値は示した。この程度のメタン濃度増加は、実用
上何ら問題なく、Rh−Ce系触媒も変成触媒として使
用できる。
【0065】また、ここに示すPtおよびRh触媒との
組み合わせのみが触媒活性を示すものではなく、それぞ
れの貴金属によってその特性は若干相違するが、他の貴
金属であるRuまたはPdにおいても、同等の変成反応
性を示すことを確認した。
【0066】(実施例7)実施例1に記載される様々な
変成触媒の変成反応性を、各実施例において確認した。
【0067】その結果、金属酸化物としてZrあるいは
Zn、もしくはCeとそれらの混合物あるいは固溶物を
用いて調製した触媒が、Cu−Zn系変成触媒にはない
耐酸化性の優れた変成触媒体として働くことを確認し
た。ただし、それぞれの金属酸化物により若干変成反応
性は相違した。
【0068】例えば、Zrを用いた場合、二酸化炭素あ
るいは一酸化炭素と水素とのメタネーション反応が進行
しやすくなり、変成部出口のメタン濃度が若干増加する
傾向が得られた。触媒条件により相違するが、300℃
の触媒温度で比較すると、Pt−Ce系変成触媒では
0.1%(dryベース)であるのに対し、Pt−Zr
系変成触媒では0.15%(dryベース)となった。
【0069】また、Znを用いた場合、低温での酸素供
与性がCeより優れるため低温度での変成反応性が向上
するが、高温(例えば500℃以上)で用いた場合、Z
n酸化物の還元傾向が大きくなり触媒活性が低下する傾
向となった。なお、Ce、Zr、Zn、の酸化物での組
み合わせのみが触媒活性を示すものではない。
【0070】
【発明の効果】本発明により、炭化水素成分を水蒸気改
質し水素を供給する水素生成装置において装置起動時の
水凝縮を抑制することで、装置起動時の水素安定供給ま
でに必要な時間を短縮させるとともに、水凝縮によって
生じる変成触媒活性の低下を防止し、水素の安定供給を
実現する装置が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態における水素生成装置
の要部縦断面図
【図2】本発明の第2の実施形態における水素生成装置
の要部縦断面図
【図3】本発明の第3の実施形態における水素生成装置
の要部縦断面図
【符号の説明】
1 改質部 1a 改質触媒体 2 改質加熱部 3 変成部 3a 変成触媒 4 原料供給部 5 水供給部 6 ガス供給経路 7 変成ヒーター 8 第一温度測定部 9 第二温度測定部 10 空気供給部
フロントページの続き (72)発明者 富澤 猛 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 吉田 豊 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 藤原 誠二 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 4G040 EA03 EA06 EB03 EB16 EB32 EC01 EC03 EC04 4G069 AA03 BA13B BC35A BC35B BC43A BC43B BC51A BC51B BC71A BC71B BC75A BC75B CC32 DA05 FA02 4H006 AA02 AA04 AC12 5H027 AA02 AA04 AA06 BA01 BA17

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原料となる炭化水素成分と水を改質する
    改質触媒体を有する改質部と、前記改質部に原料を供給
    する原料供給部と、前記改質部に水を供給する水供給部
    と、前記改質部の改質加熱部と、水と一酸化炭素をシフ
    ト反応させる変成触媒体および変成加熱手段を設けた変
    成部と、前記変成触媒体の温度を測定する変成触媒温度
    測定部とを具備する装置であって、前記変成触媒は金属
    酸化物と貴金属を含有し、前記変成部に前記改質部から
    のガスを供給するとともに、前記改質部後ガスの水蒸気
    露点以上の温度に前記変成触媒体を加熱することを特徴
    とする、水素生成装置。
  2. 【請求項2】 改質部後のガスに空気を供給する変成空
    気供給部を設け、前記変成触媒温度測定部の検出温度が
    露点以上となるように、前記変成空気供給部からの供給
    空気量を制御することを特徴とする、請求項1記載の水
    素生成装置。
  3. 【請求項3】 原料となる炭化水素成分と水を改質する
    改質触媒体を有する改質部と、前記改質部に原料を供給
    する原料供給部と、前記改質部に水を供給する水供給部
    と、前記改質部の改質加熱部と、水と一酸化炭素をシフ
    ト反応させる変成触媒体を設けた変成部と、変成部変成
    触媒体の温度を測定する変成触媒温度測定部と、改質部
    後ガスの露点調整手段を具備する装置であって、前記変
    成触媒は金属酸化物と貴金属を含有し、前記改質部後ガ
    スの露点を下げた後に、前記変成部へのガスの供給を開
    始することを特徴とする、水素生成装置。
  4. 【請求項4】 露点調整手段が空気供給部であり、前記
    空気供給部が改質部の前に位置し、原料および水ととも
    に空気を改質部に供給して、変成部後ガスの露点を低下
    させることを特徴とする、請求項3記載の水素生成装
    置。
  5. 【請求項5】 金属酸化物が、少なくとも、Ce、Z
    r、またはZnのいずれか1つを含む、請求項1〜4の
    いずれかに記載の水素生成装置。
  6. 【請求項6】 貴金属がPtまたはRhである、請求項
    1〜5のいずれかに記載の水素生成装置。
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