JP2001353778A - カレンダー処理装置 - Google Patents

カレンダー処理装置

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JP2001353778A
JP2001353778A JP2000179260A JP2000179260A JP2001353778A JP 2001353778 A JP2001353778 A JP 2001353778A JP 2000179260 A JP2000179260 A JP 2000179260A JP 2000179260 A JP2000179260 A JP 2000179260A JP 2001353778 A JP2001353778 A JP 2001353778A
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roll
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magnetic layer
rolls
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JP2000179260A
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Shigemi Kato
茂己 加藤
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Fujifilm Holdings Corp
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Fuji Photo Film Co Ltd
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  • Shaping Of Tube Ends By Bending Or Straightening (AREA)
  • Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 シート状物を1対の金属ロール間に通して加
圧するカレンダー処理装置において、金属ロール間にシ
ート状物からの脱落物や塵埃等の異物が混入した際に、
双方の金属ロールの周表面に傷が付くこと、および、カ
レンダー処理されたシート状物の品質に多大な影響が及
ぶことを防止する。 【解決手段】 1対の金属ロールのうち一方の金属ロー
ルMaの周表面のビッカース硬度Hvを900以上で、
かつ、他方の金属ロールMbの周表面のビッカース硬度
Hvより150以上大きくする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁気記録媒体等のシ
ート状物をカレンダー処理する装置に関し、特に詳細に
は、シート状物を1対の金属ロール間に通して加圧する
構成を有するカレンダー処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、シート状支持体の上に磁性層
が形成されてなる磁気記録媒体として、磁気テープや磁
気ディスクが知られている。この種の磁気記録媒体は通
常、原反状態のまま、磁性層の表面円滑性および充填密
度向上を目的として、磁性層を加圧するカレンダー処理
にかけられる。
【0003】従来、このカレンダー処理を行なう装置と
して、例えば特開平6−162495号公報に示されて
いるように、磁気記録媒体を1対のニップロール間に通
して加圧する構成のものが広く知られている。そしてそ
のような1対のニップロールとしては、大別して、磁気
記録媒体に接する周表面部分が金属からなる金属ロール
が2つ適用される場合と、そのような金属ロール1つと
周表面部分が金属以外の樹脂等からなる弾性ロール1つ
とが適用される場合とがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
な構成の装置によって磁気記録媒体をカレンダー処理す
る際、磁気記録媒体からの脱落物や塵埃等の異物が1対
のニップロール間に混入することがある。金属ロールと
弾性ロールとを用いるカレンダー処理装置の場合は、こ
のようなことが起きても、脱落物や異物を弾性ロールの
比較的柔らかい周表面が吸収するので、金属ロールの周
表面に傷が付いたり、カレンダー処理された磁気記録媒
体の品質に多大な影響が及ぶことは避けられる。
【0005】しかし、2つの金属ロールを用いるカレン
ダー処理装置の場合は、どちらのロールも周表面が硬
く、そしてニップ圧が比較的高いこともあって、上記脱
落物や異物が混入した場合、双方の金属ロールの周表面
に傷が付いたり、カレンダー処理された磁気記録媒体の
品質に多大な影響が及んで不良品の発生も多くなるとい
う問題が認められている。さらに、このような事態が生
じると、2つの金属ロールを補修するためにカレンダー
処理装置を停止させなければならず、それが生産性を大
きく低下させる要因となっていた。
【0006】以上、磁気記録媒体をカレンダー処理する
装置における問題について説明したが、磁気記録媒体以
外の例えば紙、金属および樹脂等のシート状物や、それ
らの表面に感光材、防錆材等が形成されてなるシート状
物を2つの金属ロール間に通してカレンダー処理するこ
とも広くなされており、その場合にも上記と同様の問題
が生じることがある。
【0007】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
であり、2つの金属ロールを用いるカレンダー処理装置
において、金属ロール間にシート状物からの脱落物や塵
埃等の異物が混入した際に、双方の金属ロールの周表面
に傷が付くこと、および、カレンダー処理されたシート
状物の品質に多大な影響が及ぶことを防止し、また、装
置停止による生産性の低下を最小限に抑えることを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によるカレンダー
処理装置は、シート状物を1対の金属ロール間に通して
加圧するカレンダー処理装置において、前記1対の金属
ロールのうちの一方の周表面のビッカース硬度Hvが9
00以上で、かつ他方の金属ロールの周表面のビッカー
ス硬度Hvより150以上大きいことを特徴とするもの
である。
【0009】また、特に磁気記録媒体用に形成された本
発明によるカレンダー処理装置は、シート状支持体の上
に磁性層が形成されてなる磁気記録媒体を1対の金属ロ
ール間に通して加圧するカレンダー処理装置において、
前記1対の金属ロールのうち前記磁性層に接する方の金
属ロールである磁性層接触ロールの周表面のビッカース
硬度Hvが900以上で、かつ該磁性層接触ロールとは
異なる方の金属ロールであるバック面接触ロールの周表
面のビッカース硬度Hvより150以上大きいことを特
徴とするものである。
【0010】
【発明の効果】本発明によるカレンダー処理装置におい
ては、一方の金属ロールとして、周表面のビッカース硬
度Hvが900以上で、かつ他方の金属ロールのそれよ
り150以上大きいものを適用したので、これら両ロー
ル間に異物が混入した際には、上記他方の金属ロールの
周表面のみに傷が付き、一方の金属ロールの方に傷が付
くすることは防止される。
【0011】したがって、金属ロールの補修は1つのロ
ールのみについて行なうだけで済むので、装置停止によ
る生産性の低下を最小限に抑えることができる。
【0012】また、一方の金属ロールの周表面に傷が付
くことがないのであれば、前述した感光材、防錆材等が
形成された面がこの一方の金属ロールに接するようにし
てカレンダー処理を行なうことにより、該感光材や防錆
材等が損傷することを防止できる。
【0013】また、特に本発明による磁気記録媒体用カ
レンダー処理装置においては、2つの金属ロールのうち
磁性層接触ロールの方に、周表面のビッカース硬度Hv
が900以上と比較的硬く、かつバック面接触ロールの
周表面のビッカース硬度Hvより150以上大きいいも
のを適用したので、これら両ロール間に磁気記録媒体か
らの脱落物や塵埃等の異物が混入した際には、バック面
接触ロールの周表面のみに傷が付き、磁性層接触ロール
の方に傷が付くすることは防止される。
【0014】したがって、金属ロールの補修はバック面
接触ロールのみについて行なうだけで済むので、装置停
止による生産性の低下を最小限に抑えることができる。
【0015】また、磁性層接触ロールの周表面に傷が付
くことがなければ、磁気記録媒体の磁性層が損傷するこ
とが防止される。そして、バック面接触ロールの傷によ
る支持体バック面(磁性層が形成された面と反対側の
面)の損傷は、通常、磁気記録媒体の製品としての品質
を損なうものとはならないので、不良品の発生も抑えら
れるようになる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明の一つの実
施形態による磁気記録媒体用カレンダー処理装置10の側
面形状を示すものである。図示の通りこの磁気記録媒体
用カレンダー処理装置10は、シート状支持体の上に磁性
層が形成されてなる磁気記録媒体20を1対のニップロー
ルである金属ロールMa、Mbの間に通して加圧する構
成を有する。
【0017】なお図2に拡大して示す通り磁気記録媒体
20は、一例としてポリエチレンテレフタレート(PE
T)からなる長尺のシート状支持体21の一面側に非磁性
層22および磁性層23がこの順に形成され、またそれとは
反対側の面に円滑性向上等のためのバックコート層24が
形成されてなるものである。そしてこの磁気記録媒体20
は、非磁性層22および磁性層23が形成された面が金属ロ
ールMaに、バックコート層24が形成された面が金属ロ
ールMbに接する向きにして、これらの金属ロール11、
12間に通される。すなわち本例では、金属ロールMaが
磁性層接触ロールであり、金属ロールMbがバック面接
触ロールである。
【0018】ここで磁気記録媒体20について、その製造
方法も併せて詳しく説明する。
【0019】 (1)非磁性層形成用塗布液及び磁性層形成用塗布液の調製 a.研磨剤を含む分散液の組成 α−Al(アルミナ) 100部(重量部) 〔平均粒子サイズ:0.2μm〕 極性基(−SONa基)含有塩化ビニル系共重合体 12部 〔−SONa基の含有量:5×10−5モル/g、 重合度:350、エポキシ基含有量: モノマー単位で3.5重量%、 (MR−110、日本ゼオン(株)製)〕 メチルエチルケトン 100部 上記の成分をサンドミルを用いて分散させて研磨剤を含
む分散液を調整した。
【0020】 b.非磁性層形成用成分 非磁性粉末 二酸化チタンTiO(ルチル型) 100部 〔TiO含有量:90%以上 平均一次粒子径:0.035μm BET法による比表面積:40m/g pH:7.0 DBP吸油量:27〜38g/100g モース硬度:6.0 表面処理剤(Al)〕 磁性体表面処理剤 0.3部 〔フェニルホスホン酸〕 極性基(−SONa基)含有塩化ビニル系共重合体 12部 〔−SONa基含有量:5×10−5モル/g、 重合度:350、エポキシ基含有量:モノマー単位で 3.5重量%、(MR−110、日本ゼオン(株)製)〕 極性基(−SONa基)含有ポリエステルポリウレタン樹脂 5部 〔ネオペンチルグリコール/カプロラクトンポリオール/ MDI=0.9/2.6/1(重合比) −SONa基:1×10−4モル/g含有〕 ポリイソシアネート 3部 〔(コロネートL、日本ポリウレタン工業(株)製)〕 上記の研磨剤(α−アルミナ)を含む分散液 10部 カーボンブラック 10部 〔(平均粒子サイズ:0.1μm、旭カーボン(株)製)〕 プチルステアレート 0.1部 ステアリン酸 0.2部 オレイン酸 0.1部 メチルエチルケトン 150部 シクロヘキサノン 150部 c.磁性層形成用成分 強磁性金属粉末 100部 〔(組成/Fe:Co:Y:Al=100:10:3:11、 保磁力(Hc):180エルステッド(Oe) BET法による比表面積:57m/g 結晶子サイズ:17nm 飽和磁化量(δs):130emu/g 粒子サイズ(平均長軸長):0.10μm pH:9.3〕 磁性体表面処理剤〔(フェニルスルホン酸)〕 3部 極性基(−SONa基)含有塩化ビニル系共重合体 10部 〔−SONa基の含有量:5×10−5モル/g、 重合度:350、エポキシ基含有量:モノマー単位で 3.5重量%、(MR−110、日本ゼオン(株)製)〕 極性基(−SONa基)含有ポリエステルポリウレタン樹脂 2.5部 〔ネオペンチルグリコール/カプロラクトンポリオール/ MDI=0.9/2.6/1(重合比) −SONa基含有量:1×10−4モル/g含有〕 ポリイソシアネート 2.5部 〔(コロネートL、日本ポリウレタン工業(株)製)〕 上記の研磨剤(α−アルミナ)を含む分散液 10部 カーボンブラック 1部 〔(#50、平均粒子サイズ:0.10μm、 旭カーボン(株)製)〕 ブチルステアレート 1部 ステアリン酸 2部 オレイン酸 1部 メチルエチルケトン 150部 シクロヘキサノン 50部 まず、上記磁性層形成用成分及び非磁性層形成用成分の
うち、研磨剤を含む分散液以外の各成分をそれぞれ連続
ニーダ(オープンニーダ)で混練し、非磁性層形成用塗
布液及び磁性層形成用塗布液をそれぞれ調整した。
【0021】 (2)バックコート層形成用塗布液の調製 (バックコート層形成用成分) 微粒子状カーボンブラック粉末 100部 〔(キャボット社製、BP−800、 平均粒子サイズ:17μm)〕 粗粒子状カーボンブラック粉末 10部 〔(カーボンカルプ社製、サーマルブラック、 平均粒子サイズ:270μm)〕 炭酸カルシウム(軟質無機粉末) 80部 〔(白石工業(株)製、白艶華0、平均粒子サイズ: 40μm、モース硬度:3)〕 α−アルミナ(硬質無機粉末) 5部 〔(平均粒子サイズ:200μm、モース硬度:9)〕 ニトロセルロース樹脂 140部 ポリウレタン樹脂 15部 ポリイソシアネート 40部 ポリエステル樹脂 5部 分散液:オレイン酸銅 5部 銅フタロシアニン 5部 硫酸バリウム 5部 メチルエチルケトン 2200部 酢酸ブチル 300部 トルエン 600部 上記バックコート層を形成する各成分を連続ニーダで混
練したのち、バックコート層形成用塗布液を調製した。
【0022】(3)磁気記録媒体の作製 得られた非磁性層形成用塗布液と磁性層形成用塗布液
を、乾燥後の非磁性層の厚さが2.2μmとなるよう
に、またこの上に乾燥後の磁性層の厚さが、0.3μm
となるように長尺状のポリエチレンテレフタレート(P
ET)支持体(厚さ:6.0μm)21上に同時重層塗布
を行なった。ついで、両層がまだ湿潤状態にあるうち
に、3000ガウスの磁束密度を持つコバルト磁石と1
500ガウスの磁束密度を持つソレノイドを用いて配向
処理を行なった。その後乾燥を行ない、非磁性層22及び
磁性層23を設けた。
【0023】その後、支持体21の他方の側(磁性層とは
反対側)に、上記バックコート層形成用塗布液を乾燥後
の厚さが0.5μmとなるように塗布し、乾燥してバッ
クコート層を設け、支持体21の一方の面に非磁性層22と
磁性層23とが、そして他方の面にバックコート24層がそ
れぞれ設けられた磁気記録媒体20を得た。
【0024】他方、金属ロールMa、Mbはともに、ロ
ール母材がそのまま周表面を構成しているものであって
もよいし、あるいは、ロール母材の周面部分に該母材と
は異なる材料が薄くメッキ、溶射される等してそれが周
表面を構成しているものであってもよい。本実施形態で
は前者の構造の金属ロールを採用し、鋼材であるロール
母材を選択し、また焼入れ強度を調整することにより、
金属ロールMa、Mbの周表面の硬度を調整した。
【0025】また本実施形態において、金属ロールM
a、Mbの直径はともに200mm、周表面の粗さ(JI
S B 0601-1982による中心線平均粗さRa)はともに
0.01μm、加圧力(ニップ圧)は3920N/cm
である。また、金属ロールMa、Mbはともに内部に電
熱コイルを有するもので、ロール温度は双方とも90℃
とされている。また、磁気記録媒体20の送り速度は15
0m/minである。
【0026】次に、上記構成の金属ロールMa、Mbを
用いてカレンダー処理した結果について説明する。カレ
ンダー処理する際に、モース硬度5、粒径300μmの
異物をテープ状の磁気記録媒体20の部分に投入し、金属
ロールMa、Mbのダメージ(損傷の大きさ)を観察す
るとともに、カレンダー処理後の磁気記録媒体20の品質
すなわちテープ品質を評価した。
【0027】なお実施形態では、下の(表1)に示す本
発明による実施例1〜5の金属ロールMa、Mbを用い
た場合と、本発明外の比較例1〜6の金属ロールMa、
Mbを用いた場合とについて上記観察および評価を行な
った。テープ品質は、D.O.によって評価した(松下
電器産業株式会社製のデジタルビデオカセットレコーダ
ー〔AJ−D750:テープ速度2m/分〕を用い、映
像再生信号の欠落を確認し、50μs(マイクロ・秒)
で−8dB以上のものを不良と判定した)。また、各例
における金属ロールMa、Mbの周表面のビッカース硬
度Hvは(表1)中に記載の通りである。なお、表1中
および以下においては、周表面のビッカース硬度を単に
「硬度」と表記する。
【0028】
【表1】 ここに示される通り実施例1〜5においては、バック面
接触ロールである金属ロールMbにダメージが認められ
るものの、磁性層接触ロールである金属ロールMaには
全くダメージが認められず、テープ品質も全て良好であ
る。それに対して比較例1〜6においては、金属ロール
Mbのみならず金属ロールMaにもダメージが認めら
れ、テープ品質は全て不良となっている。
【0029】次に、金属ロールMaと金属ロールMbと
の硬度差の好ましい範囲について考察する。下の(表
2)は、(表1)のデータを金属ロールMaの硬度の順
に並べ替えたものである。
【0030】
【表2】 そして、この金属ロールMaのビッカース硬度Hvの範
囲を系列1〜5に分類し、各系列において金属ロールM
aと金属ロールMbとのビッカース硬度差と、両金属ロ
ールMa、Mbのダメージ量の和(表2中では、ロール
ダメージMa+Mbと表記)との関係をグラフに示す
と、図3の通りとなる。
【0031】図3に示す系列1および2における上記硬
度差とロールダメージMa+Mbとの関係から明らかな
ように、この硬度差がビッカース硬度Hvで150を下
回ると、ロールダメージMa+Mbは顕著に増大する傾
向にある。この知見に鑑みて本発明では、2つの金属ロ
ールのビッカース硬度差を150以上とするものであ
る。それにより、2つの金属ロールMa、Mbのダメー
ジ量の和を少なく抑えることが可能となる。
【0032】次に、硬度を大きく設定する方の金属ロー
ルMaのビッカース硬度Hvの好ましい範囲について考
察する。図4は、この金属ロールMaの硬度と、両金属
ロールMa、Mb間の硬度差との関係を示すものであ
る。各プロット点に○印を付けたものはテープ品質が良
好であったもので、一方×を付けたものは、テープ品質
が不良であったものである。すなわち、金属ロールM
a、Mb間のビッカース硬度差が150以上有っても、
金属ロールMaのビッカース硬度Hvが900未満の場
合は、テープ品質が不良になってしまう。これは、金属
ロールMa、Mbの硬度が低いために十分なカレンダー
処理効果が得られないことに起因していると考えられ
る。この知見に鑑みて本発明では、硬度が大である方の
金属ロールのビッカース硬度Hvを900以上とするも
のである。
【0033】以上、ロール母材がそのまま周表面を構成
している金属ロールMa、Mbを用いた実施形態につい
て説明したが、磁気記録媒体用等のカレンダー処理装置
においては、ロール母材の周面部分に該母材とは異なる
材料が薄くメッキ、溶射される等してそれが周表面を構
成している金属ロールを用いることも可能である。本発
明は、その種の金属ロールを用いるカレンダー処理装置
において適用することも可能であり、そしてその場合も
上述と同様の効果を奏するものである。
【0034】なお上記メッキの材料としては、例えばハ
ードクロムやジルコニア等を挙げることができる。ま
た、溶射する材料としては、例えばタングステンカーバ
イドや硬質セラミック等を挙げることができる。一方、
ロール母材用材料としては、例えばSCM材、SUJ
材、焼結高速度鋼、超鋼等を挙げることができる。
【0035】また本発明を磁気記録媒体用カレンダー処
理装置に適用する場合の1対の金属ロールによる加圧力
の好ましい範囲は1000〜4000N/cm程度、ロ
ール温度の好ましい範囲は40〜120℃程度、磁気記
録媒体の好ましい送り速度は100〜600m/min程
度である。
【0036】また本発明は、3個以上の金属ロールを互
いに接しながら回転させ、それらのうちの2つの間に次
々とシート材を通して、カレンダー処理を何段階にも行
なう装置に対しても適用可能である。そのような場合
も、各段階のカレンダー処理は2つの金属ロールの間に
シート材を通して行なわれるのであるから、そのような
構成を有する場合も本発明に含まれるものとする。
【0037】さらに本発明は、磁気記録媒体以外のシー
ト状物をカレンダー処理する装置に対しても同様に適用
可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による磁気記録媒体用カレ
ンダー処理装置を示す側面図
【図2】上記カレンダー処理装置の一部を拡大して示す
側面図
【図3】上記カレンダー処理装置における1対の金属ロ
ールの硬度差と、金属ロールが受けた損傷との関係を示
すグラフ
【図4】上記カレンダー処理装置におけるカレンダー処
理の良否を、1対の金属ロールの硬度差と一つの金属ロ
ールの硬度の関係毎に示すグラフ
【符号の説明】
10 磁気記録媒体用カレンダー処理装置 20 磁気記録媒体 21 シート状支持体 22 非磁性層 23 磁性層 24 バックコート層 Ma 金属ロール(磁性層接触ロール) Mb 金属ロール(バック面接触ロール)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート状物を1対の金属ロール間に通し
    て加圧するカレンダー処理装置において、 前記1対の金属ロールのうちの一方の周表面のビッカー
    ス硬度Hvが900以上で、かつ他方の金属ロールの周
    表面のビッカース硬度Hvより150以上大きいことを
    特徴とするカレンダー処理装置。
  2. 【請求項2】 シート状支持体の上に磁性層が形成され
    てなる磁気記録媒体を1対の金属ロール間に通して加圧
    するカレンダー処理装置において、 前記1対の金属ロールのうち前記磁性層に接する方の金
    属ロールである磁性層接触ロールの周表面のビッカース
    硬度Hvが900以上で、かつ該磁性層接触ロールとは
    異なる方の金属ロールであるバック面接触ロールの周表
    面のビッカース硬度Hvより150以上大きいことを特
    徴とする磁気記録媒体用カレンダー処理装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20070057019A1 (en) * 2005-08-29 2007-03-15 Voith Paper Patent Gmbh Heatable roll and process for making a heatable roll

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US20070057019A1 (en) * 2005-08-29 2007-03-15 Voith Paper Patent Gmbh Heatable roll and process for making a heatable roll

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