JP2001353768A - 冷却ロールの温度制御方法及び制御装置並びに制御システム - Google Patents

冷却ロールの温度制御方法及び制御装置並びに制御システム

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JP2001353768A JP2000175821A JP2000175821A JP2001353768A JP 2001353768 A JP2001353768 A JP 2001353768A JP 2000175821 A JP2000175821 A JP 2000175821A JP 2000175821 A JP2000175821 A JP 2000175821A JP 2001353768 A JP2001353768 A JP 2001353768A
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cooling water
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  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 作業経験が少ない場合でも、確実に冷却ロー
ルにおける結露の発生を防止できる温度制御装置を提供
すること。 【解決手段】 冷却ロール25としてヒートパイプ式の
ものを使用し、第1の側温抵抗体11を樹脂との接触領
域に設けると共に、第2の側温抵抗体11’を樹脂との
非接触領域に設ける。冷却自動制御盤43においては、
回転する冷却ロール25からロータリージョイント1を
介して非接触で伝送される第2の側温抵抗体11’の出
力信号と、露点計44から出力される露点情報信号とに
基づいて、前記非接触領域の温度が露点よりも所定温度
以上高くなるように、チラー45からの冷却水流量を制
御する信号を出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷却水を用いる冷
却ロールの温度制御方法、温度制御装置、並びに温度制
御システムの技術分野に属するものである。
【0002】
【従来の技術】樹脂を用いた包装材の一つの例として、
ポリエチレン等の溶融樹脂を、Tダイにより押し出し
て、ポリエチレンテレフタレート等のフィルム基材に落
とし込み、冷却ロールによってこれらを硬化させること
により、ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレンの
層を備える場合がある。この場合、ポリエチレン層がヒ
ートシール層として使用される。
【0003】また、包装材の仕様によっては、アルミニ
ウム箔等も付加し、ポリエチレンテレフタレート/ポリ
エチレン/アルミニウム/ポリエチレン等の層構成で積
層される場合もある。
【0004】このような場合において、何れも溶融樹脂
を硬化させるためには、冷却ロールが必要となる。冷却
ロールは、内部にチラー等で作られた冷却水を通し、ロ
ール表面の樹脂熱を奪い、樹脂の冷却を行うものである
が、冷却能力によっては、ロール内部構造に違いがあ
る。
【0005】最も簡単な構造は、パイプ状のロールに、
中空軸付きの蓋を取り付け、一方の軸部から冷却水を供
給し、他方の軸部から排出するものである。しかし、こ
の構造では、一方から他方のロール表面に、温度勾配が
生じることがある。このため、冷却水の流量を大とし、
温度差が生じないように使用している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の方法では、冷却水の温度が低い場合や、冷却水の流
量が大となる場合には、季節あるいは昼夜の雰囲気温
度、湿度の違いによっては、溶融樹脂が接触していない
ロール表面が露点以下となり、ロール表面の一部に結露
が生じる場合がある。
【0007】この時、ロールは、連続回転しているため
結露部分の水滴が溶融樹脂側や、基材へ流れ込み、シー
ル強度あるいは接着強度の不足を招いたり、外観不良を
生じさせることがあった。
【0008】このため、オペレータは、長年の勘に頼
り、冷却水の温度、流量を手動により調整し、これを未
然に防ぐ努力を行っている。
【0009】しかしながら、冷却水によるロールの表面
温度次第で、ライン速度が決定されるため、押し出し機
が押し出し量を多くできる性能を持っていても、また、
基材の搬送において、充分な能力を持っていても、最適
な冷却水量の把握ができないため、これらの能力を使い
こなすことができないのが現状である。
【0010】また、冷却ロールとしては、内部にスパイ
ラル状の冷却水パイプを設け、ロール表面の温度が均一
になるように構成したスパイラル式冷却ロールが用いら
れる場合もある。
【0011】しかし、このようなスパイラル式冷却ロー
ルを用いた場合でも、溶融樹脂の接触していないロール
表面においては、結露が生じることがあるので、その度
に冷却ロールを停止して結露を除去しなければならず、
ライン速度を向上させることはできなかった。また、回
転中に結露を除去する場合もあるが非常に危険なもので
あった。
【0012】そこで、以上のようなロールに、温度セン
サを取り付け、ロール表面温度を検出することにより、
冷却水の流量を調節する方法が提案された。
【0013】しかしながら、従来の冷却ロールは、ロー
ル表面の直下を冷却水が流れているため、冷却水の流量
変化の影響を受け易く、細かな調節が困難で、結局、オ
ペレータの勘に頼らざるを得ないという問題があった。
【0014】また、冷却ロールは回転体であるため、温
度センサを用いて温度測定を行う場合には、回転側に設
けられた温度センサの出力信号を、静止側に伝送する必
要がある。この伝送方法として、従来は、接触型のスリ
ップリングを使用するしかないため、磨耗、信号の欠
落、ノイズの混入等が生じ、長期間に渡って精度の高い
測定を行うことができないという問題があった。
【0015】本発明は、前記問題点を解決し、作業経験
が少ない場合でも、確実に冷却ロールにおける結露の発
生を防止できる温度制御方法、及び温度制御装置、並び
に温度制御システムを提供することを課題としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の冷却ロ
ールの温度制御方法は、前記課題を解決するために、冷
却水を用いて冷却を行う冷却ロールの温度制御方法であ
って、前記冷却ロールとして、管状のロール体と、該ロ
ール体内部に設けられ冷却水の流路となる複数の直管パ
イプと、該直管パイプと前記ロール体との間に設けられ
た冷媒層とを備えた冷却ロールを用い、前記ロール体の
被冷却物との接触領域に設けられた第1の温度検出手段
と、前記ロール体の前記接触領域以外の領域の設けられ
た第2の温度検出手段との少なくとも二つの温度検出手
段により、前記接触領域の温度と前記接触領域以外の領
域の温度を検出する工程と、雰囲気温度及び湿度に基づ
いて露点を検出する工程と、前記第2の温度検出手段に
より検出した前記接触領域以外の領域の温度が、前記検
出した露点よりも所定温度以上となるように、前記冷却
水の温度または流量を調節する工程とを備えたことを特
徴とする。
【0017】請求項1に記載の冷却ロールの温度制御方
法によれば、冷却ロール上に被冷却物が供給されると、
被冷却物は、ロール体を介して冷媒層により冷却され
る。被冷却物の供給量が増加した場合でも、例えば冷却
水の流量を増加させる、あるいは冷却水の温度を低下さ
せることにより、前記冷媒層の温度を低下させ、前記被
冷却物を所定の温度に冷却することができる。このよう
に前記冷媒層の温度を低下させた場合には、前記被冷却
物との接触領域よりも、非接触領域の方が温度低下の幅
が大きくなる。しかし、前記冷却ロールにおけるロール
体表面の温度は、冷却水の温度に直接影響されるのでは
なく、前記冷媒層を介して変化する。従って、前記接触
領域と非接触領域との温度差が従来の冷却ロールに比べ
て小さく、被冷却物の供給量によらずに略一定となって
いる。つまり、被冷却物の供給量の増加に応じて前記冷
媒層の温度を低下させた場合でも、前記非接触領域の温
度が極端に低下することはない。
【0018】しかも、前記接触領域の温度は第1の温度
検出手段により検出され、前記非接触領域の温度は第2
の温度検出手段により検出されており、前記第2の温度
検出手段により検出した前記非接触領域の温度が、雰囲
気温度及び湿度に基づいて検出した露点よりも所定温度
以上となるように、前記冷却水の温度または流量が調節
される。従って、前記非接触領域の温度は、常に少なく
とも露点よりも所定温度以上高くなるので、前記非接触
領域に結露が発生することがない。更に、上述したよう
に前記非接触領域と前記接触領域との温度差は比較的小
さいため、前記非接触領域の温度を上述のように調節し
た場合でも、前記接触領域の温度が極端に高くなること
はなく、過加熱となる上限温度を超えることがない。
【0019】請求項2記載の冷却ロールの温度制御方法
は、前記課題を解決するために、請求項1記載の冷却ロ
ールの温度制御方法において、前記第1の温度検出手段
により検出した前記接触領域の温度が、前記被冷却物に
対して過加熱となる上限温度よりも低い温度となるよう
に、前記冷却水の温度または流量を調節する工程を更に
備えたことを特徴とする。
【0020】請求項2記載の冷却ロールの温度制御方法
によれば、前記接触領域の温度は、前記第1の温度検出
手段により検出されており、当該温度が、過加熱となる
上限温度よりも低い温度となるように、前記冷却水の温
度または流量が調節される。従って、前記接触領域の温
度は常に前記過加熱となる上限温度よりも低い温度にな
り、前記被冷却物の冷却が良好に行われる。
【0021】請求項3記載の冷却ロールの温度制御装置
は、前記課題を解決するために、冷却水を用いて冷却を
行う冷却ロールの温度制御装置であって、冷却ロールと
して、管状のロール体と、該ロール体内部に設けられ冷
却水の流路となる複数の直管パイプと、該直管パイプと
前記ロール体との間に形成された冷媒層とを備えた冷却
ロールを用いると共に、前記ロール体の被冷却物との接
触領域に設けられた第1の温度検出手段と、前記ロール
体の前記接触領域以外の非接触領域の設けられた第2の
温度検出手段と、雰囲気温度及び湿度に基づいて露点を
検出する露点検出手段と、前記冷却水の温度または流量
を調整する冷却水調節手段と、前記第2の温度検出手段
により検出した前記非接触領域の温度と、前記露点検出
手段により検出した露点との温度差が、所定温度以上と
なるように、前記冷却水調節手段を制御する制御手段と
を備えたことを特徴とする。
【0022】請求項3に記載の冷却ロールの温度制御装
置によれば、冷却ロール上に被冷却物が供給されると、
被冷却物は、ロール体を介して冷媒層により冷却され
る。被冷却物の供給量が増加した場合でも、冷却水調節
手段により、例えば冷却水の流量を増加させる、あるい
は冷却水の温度を低下させることで、前記冷媒層の温度
を低下させ、前記被冷却物を所定の温度に冷却すること
ができる。このように前記冷媒層の温度を低下させた場
合には、前記被冷却物との接触領域よりも、非接触領域
の方が温度低下の幅が大きくなる。しかし、前記冷却ロ
ールにおけるロール体表面の温度は、冷却水の温度に直
接影響されるのではなく、前記冷媒層を介して変化す
る。従って、前記接触領域と非接触領域との温度差が従
来の冷却ロールに比べて小さく、被冷却物の供給量によ
らずに略一定となっている。つまり、被冷却物の供給量
の増加に応じて前記冷媒層の温度を低下させた場合で
も、前記非接触領域の温度が極端に低下することはな
い。
【0023】しかも、前記接触領域の温度は第1の温度
検出手段により検出され、前記非接触領域の温度は第2
の温度検出手段により検出されており、前記第2の温度
検出手段により検出した前記非接触領域の温度が、露点
検出手段により雰囲気温度及び湿度に基づいて検出した
露点よりも所定温度以上となるように、制御手段により
冷却水調節手段が制御され前記冷却水の温度または流量
が調節される。従って、前記非接触領域の温度は、常に
少なくとも露点よりも所定温度以上高くなるので、前記
非接触領域に結露が発生することがない。更に、上述し
たように前記非接触領域と前記接触領域との温度差は比
較的小さいため、前記非接触領域の温度が上述のように
制御される場合でも、前記接触領域の温度が極端に高く
なることはなく、過加熱となる上限温度を超えることが
ない。
【0024】請求項4記載の温度制御装置は、前記課題
を解決するために、請求項3記載の冷却ロールの温度制
御装置において、前記制御手段は、前記第1の温度検出
手段により検出した前記接触領域の温度と、予め設定さ
れた前記被冷却物に対して過加熱となる上限温度との温
度差が、所定温度以上となるように、前記冷却水調節手
段を制御することを特徴とする。
【0025】請求項4記載の冷却ロールの温度制御装置
によれば、前記接触領域の温度は、前記第1の温度検出
手段により検出されており、当該温度が、過加熱となる
上限温度よりも低い温度となるように、前記制御手段に
より前記冷却水調節手段が制御され前記冷却水の温度ま
たは流量が調節される。従って、前記接触領域の温度は
常に前記過加熱となる上限温度よりも低い温度になり、
前記被冷却物の冷却が良好に行われる。
【0026】請求項5記載の冷却ロールの温度制御シス
テムは、前記課題を解決するために、冷却水を用いて冷
却を行う冷却ロールの温度制御システムであって、管状
のロール体と、該ロール体内部に設けられ冷却水の流路
となる複数の直管パイプと、該直管パイプと前記ロール
体との間に形成される冷媒層とを備えた冷却ロールと、
前記ロール体の回転駆動手段と、前記ロール体の被冷却
物との接触領域に設けられた第1の温度検出手段と、前
記ロール体の前記接触領域以外の非接触領域の設けられ
た第2の温度検出手段と、前記ロール体の軸部に取り付
けられた回転側ユニットと、前記回転側ユニットに対し
て非接触な状態で静止側に取り付けられた静止側ユニッ
トとを備え、前記第1の温度検出手段及び第2の温度検
出手段からの出力信号を、前記回転側ユニットから前記
静止側ユニットに伝送する信号伝送装置と、静止側に設
けられ、雰囲気温度及び湿度に基づいて露点を検出する
露点検出手段と、静止側に設けられ、前記冷却水の温度
または流量を調整する冷却水調節手段と、静止側に設け
られ、前記信号伝送装置を介して入力した信号に基づ
き、前記第2の温度検出手段により検出した前記非接触
領域の温度と、前記露点検出手段により検出した露点と
の温度差が、所定温度以上となるように、前記冷却水調
節手段を制御する制御手段とを備えたことを特徴とす
る。
【0027】請求項5に記載の冷却ロールの温度制御シ
ステムによれば、冷却ロール上に被冷却物が供給される
と、被冷却物は、ロール体を介して冷媒層により冷却さ
れる。被冷却物の供給量が増加した場合でも、冷却水調
節手段により、例えば冷却水の流量を増加させる、ある
いは冷却水の温度を低下させることで、前記冷媒層の温
度を低下させ、前記被冷却物を所定の温度に冷却するこ
とができる。このように前記冷媒層の温度を低下させた
場合には、前記被冷却物との接触領域よりも、非接触領
域の方が温度低下の幅が大きくなる。しかし、前記冷却
ロールにおけるロール体表面の温度は、冷却水の温度に
直接影響されるのではなく、前記冷媒層を介して変化す
る。従って、前記接触領域と非接触領域との温度差が従
来の冷却ロールに比べて小さく、被冷却物の供給量によ
らずに略一定となっている。つまり、被冷却物の供給量
の増加に応じて前記冷媒層の温度を低下させた場合で
も、前記非接触領域の温度が極端に低下することはな
い。
【0028】しかも、回転駆動手段により回転駆動され
る前記冷却ロールの表面温度は、前記接触領域の温度に
ついては第1の温度検出手段により、更に前記非接触領
域の温度については第2の温度検出手段により検出され
ている。そして、これらの温度検出手段からの出力信号
は、信号伝送装置における回転側ユニットから静止側ユ
ニットへと非接触で伝送され、制御手段に入力される。
従って、前記出力信号は、システムの使用期間に拘わら
ず常に良好に伝送され、以下のような制御が行われるこ
とになる。
【0029】前記各温度検出手段からの出力信号を入力
した制御手段は、当該信号に基づいて、前記第2の温度
検出手段により検出した前記非接触領域の温度が、露点
検出手段により雰囲気温度及び湿度に基づいて検出した
露点よりも所定温度以上となるように冷却水調節手段を
制御し、その結果、前記冷却水の温度または流量が調節
される。従って、前記非接触領域の温度は、常に少なく
とも露点よりも所定温度以上高くなるので、前記非接触
領域に結露が発生することがない。更に、上述したよう
に前記非接触領域と前記接触領域との温度差は比較的小
さいため、前記非接触領域の温度が上述のように制御さ
れる場合でも、前記接触領域の温度が極端に高くなるこ
とはなく、過加熱となる上限温度を超えることがない。
【0030】請求項6記載の冷却ロールの温度制御シス
テムは、前記課題を解決するために、請求項5記載の冷
却ロールの温度制御システムにおいて、前記制御手段
は、前記第1の温度検出手段により検出した前記接触領
域の温度と、予め設定された前記被冷却物に対して過加
熱となる上限温度との温度差が、所定温度以上となるよ
うに、前記冷却水調節手段を制御することを特徴とす
る。
【0031】請求項6記載の冷却ロールの温度制御シス
テムによれば、前記接触領域の温度は、前記第1の温度
検出手段により検出されており、当該温度が、過加熱と
なる上限温度よりも低い温度となるように、前記制御手
段により前記冷却水調節手段が制御され前記冷却水の温
度または流量が調節される。従って、前記接触領域の温
度は常に前記過加熱となる上限温度よりも低い温度にな
り、前記被冷却物の冷却が良好に行われる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を添付
図面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施形態
としての測定情報伝送用ロータリージョイントが用いら
れる押し出し型ラミネート加工機の概略構成を示す図で
ある。
【0033】図1に示すように、本実施形態の押し出し
型ラミネート加工機には、基材としてのPETを供給す
るためのシート供給部20が設けられている。シート供
給部20から供給されるPET21は、搬送経路22を
介してラミネート加工部に至り、ラミネート加工部にお
いてTダイ23と対向するように構成されている。Tダ
イ23には、上部のホッパー24から、溶融されたポリ
エチレンが供給され、Tダイ23から供給されたポリエ
チレンは、PET21上に塗布される。そして、PET
21上に塗布されたポリエチレンは、直ちに冷却ロール
25にて冷却されてPET21上に固着する。このよう
なラミネート加工により2層に形成されたシートは、搬
送部26を介して巻き取り部27へ搬送され、巻き取り
部27において巻き取られる。
【0034】このようなラミネート加工機において良好
なラミネート加工を行うためには、冷却ロール25にお
ける表面温度を所定に維持することが重要であり、次の
ような冷却ロール25が用いられる。
【0035】図2は、本実施形態における冷却ロール2
5の概略構成を示す一部破断斜視図である。図2に示す
ように、ロール内部には、冷却水供給用の複数のパイプ
30が配置されており、また、これらのパイプ30とロ
ール表面31の中間には、冷媒層としての作動液の蒸気
相が設けられた構成となっており、ロール表面端部の温
度は中間部と比較して5〜8℃低いだけである。例え
ば、ロール中間部の表面温度が36℃ならば端部が29
〜31℃となる。従って、この温度を周囲の空気の露点
以上となるように設定することにより、この冷却ロール
25による結露を完全に防ぐことができる。なお、本実
施形態では、この冷却用ロール25の直径を600m
m、長さを2000mmとし、後述するロータリージョ
イントと連結される回転軸の直径を15mmとした。ま
た、冷却水温度は15℃とした。
【0036】更に、冷却ロール25の表面31は温度が
均一なだけでなく、鏡面加工されているため、ラミネー
ト加工するシートの透明度を全幅に亘って均一にしてい
る。
【0037】そして、この冷却ロール25においては、
表面温度を所定の適正温度に維持するために、図3
(A)に示すように、冷却ロール25の表面層に白金か
らなる第1の温度検出手段としての測温抵抗体11と、
同じく白金からなる第2の温度検出手段としての測温抵
抗体11’とを埋め込み、測定情報伝送用ロータリージ
ョイント1を用いて測温抵抗体11、11’の測定情報
を回転側から静止側に伝送し、当該測定情報に基づいて
冷却水の流量を制御することにより、前記表面温度を所
望の温度に維持している。なお、冷却水は、図3(A)
に示す冷却水供給用ロータリージョイント33を介して
供給され、測定情報伝送用ロータリージョイント1内に
設けられた中空軸を通り、更に冷却ロール25の回転軸
32を通って前記パイプ30に至る。
【0038】以下、本実施形態における測定情報伝送用
ロータリージョイント1の構成について図3乃至図10
を用いて詳しく説明する。
【0039】図3(A)は本発明の一実施形態における
中空型の測定情報伝送用ロータリージョイント1及び冷
却水供給用ロータリージョイント33を取り付けた冷却
ロールユニットの全体を示す平面図であり、図3(B)
は軸端型ロータリージョイントを取付けた冷却ロールユ
ニットで、図3(C)は温度センサを設置しない通常の
冷却ロールユニットの全体を示す平面図である。図4は
本実施形態の測定情報伝送用ロータリージョイント1を
回転中心軸線から半分を断面図で、他の半分を平面図で
示したものである。図5は本実施形態の測定情報伝送用
ロータリージョイント1における各回路、アンテナ部
材、及び電源伝送カプラの電気的接続関係を示すブロッ
ク図である。なお、図4に示す回転中心軸線Lは図3
(A),(B),(C)に示す回転中心軸線Lと一致し
ている。
【0040】図4に示すように、本実施形態の測定情報
伝送用ロータリージョイント1は、冷却ロール25側の
軸端2aと冷却水供給用ロータリージョイント33側の
軸端2bを有する中空軸2と、該中空軸2の外周に嵌合
されるリング3a,3bと、該リング3a,3bに嵌合
されフランジ部4aと胴部4bを有する第1ハウジング
部材4と、軸受け5a,5bと、該軸受け5a,5bを
介して前記第1ハウジング部材4に支持されリング6a
とフランジ部6bと円筒壁6cを有する第2ハウジング
部材6と、前記第1ハウジング部材4の胴部4bに取り
付けられる支持板15a,15bと、前記第2ハウジン
グ部材6のフランジ部6bに取り付けられる支持板15
cと、支持板15aに支持される電気回路ユニット12
と、支持板15bに支持される第1フェライトコアコイ
ルユニット18及び第1アンテナ部材13と、支持板1
5cに支持される第2フェライトコアコイルユニット1
9及び第2アンテナ部材14とを備えている。
【0041】中空軸2は、冷却水の供給路としての中空
孔2cが形成された鉄製の軸であり、最大で30mm程
度の肉厚を有して7kg/cm2程度の水圧に耐えられ
るように構成されている。中空軸2の冷却ロール25側
の軸端2aは、冷却ロール25の回転軸32に嵌合さ
れ、中空軸2に設けられたボルト孔2dに挿通されるボ
ルト34により前記回転軸32に堅固に取り付けられ
る。従って、冷却ロール25が回転駆動されることによ
り、中空軸2も回転駆動されることになる。また、もう
一方の軸端2bにはネジ切り部2eが形成されており、
これに対応するネジ切り部が形成された前記冷却水供給
用ロータリージョイント33を、前記軸端2bにネジ止
めすることができる。
【0042】中空軸2の前記軸端2a,2bに近接した
外周には、ステンレス鋼で形成されたリング3a,3b
が嵌合して取り付けられる。そして、このリング3a,
3bに第1ハウジング部材4が嵌合して取り付けられる
ことにより、第1ハウジング部材4と中空軸2との間に
は、空気層3cが形成される。中空軸2の中空孔2cに
上述した温度の冷却水を供給すると、中空軸2の外表面
に結露が生じる場合もあるが、この空気層3cによって
電気回路等に対する結露の影響を防止している。第1ハ
ウジング部材4は、表面がアルマイト加工されたアルミ
ニウムで形成されており、フランジ部4aと、胴部4b
とを備えている。フランジ部4aには、ベアリング軸受
け5aの内輪が嵌合され、胴部4bにはベアリング軸受
け5bの内輪が嵌合されている。
【0043】また、第2ハウジング部材6もアルミニウ
ムで形成されており、円筒壁6cの表面はアルマイト加
工されている。第2ハウジング部材のリング6aはベア
リング軸受け5aの外輪に嵌合され、第2ハウジング部
材6のフランジ部6bはベアリング軸受け5bの外輪に
嵌合されている。従って、冷却ロール25の回転駆動に
伴って中空軸2が回転すると、第1フランジ部材4は第
2フランジ部材6に対して回転することになる。
【0044】このように回転する第1フランジ部材4の
胴部4bには、回転中心軸線Lに略垂直に設けられた中
空円板状のステンレス鋼製の支持板15a,15bが設
けられており、該支持板15aには電気回路ユニット1
2が、また支持板15bには信号伝送用の第1アンテナ
部材13と、第1フェライトコアコイルユニット18が
取り付けられている。
【0045】電気回路ユニット12は、図5に示す電源
変換器7、抵抗温度変換器8、A/F変換器9及びF信
号送信器10から構成され、冷却ロール25に取り付け
た測温抵抗体11、11’は、図示しないケーブル及び
コネクタを介してこの電気回路ユニット12内の抵抗温
度変換器8と電気的に接続されている。更に、抵抗温度
変換器8はA/F変換器9に、A/F変換器9はF信号
送信器10に電気的に接続されており、このF信号送信
器10は第1アンテナ部材13と電気的に接続されてい
る。
【0046】第1アンテナ部材13は、リング状のプリ
ント基板上にアンテナ端子としての配線パターンが形成
された部材であり、支持板15bに支持台13aを介し
て取り付けられている。前記F信号送信器10から出力
される測定情報信号は、300〜700MHzのキャリ
ア周波数によって周波数変調された信号であり、第1ア
ンテナ部材13から後述する第2アンテナ部材14に向
かって送信される。
【0047】また、第1アンテナ部材13と共に支持部
材としての支持板15bに支持された第1フェライトコ
アコイルユニット18は、後述するようにフェライトコ
ア内にコイルを有しており、このコイルが前記電気回路
ユニット12内の電源変換器7と電気的に接続されてい
る。第1フェライトコアコイルユニット18のコイルに
は、後述するように相互誘導の作用により誘導起電力が
発生し、電源変換器7にこの誘導起電力を供給する。こ
れにより、電気回路ユニット12を構成する抵抗温度変
換器8、A/F変換器9、及びF信号送信器10に対し
て安定した電源が供給されることになる。
【0048】一方、第2ハウジング部材6のフランジ部
6bにも、ステンレス鋼で形成された中空円板状の支持
板15cが取り付けられており、該支持板15cには、
第2アンテナ部材14と、第2フェライトコアコイルユ
ニット19が支持されている。
【0049】第2アンテナ部材14も第1アンテナ部材
13と同様にリング状のプリント基板上にアンテナ端子
としての配線パターンが形成された部材であり、支持板
15cに支持台14aを介して取り付けられている。第
2アンテナ部材14は、第1アンテナ部材13に対し
て、0.5mm〜1mmの間隙を有して対向配置されて
おり、第1アンテナ部材13が第1ハウジング部材4の
回転に伴って回転しながら送信する信号が、第2アンテ
ナ部材14にて入力される。入力された信号は、図5に
示すように静止側の受信器40に受信され、復調後F/
A変換器41によりアナログ電圧値を持った信号に変換
されて測定情報として用いられる。
【0050】また、支持部材としての支持板6dには、
第2フェライトコアコイルユニット19が、前記第1フ
ェライトコアコイルユニット18に対向するように取り
付けられている。第2フェライトコアコイルユニット1
9は、第1フェライトコアコイルユニット18と同様
に、後述するようにフェライトコア内にコイルを有して
おり、このコイルが図5に示すように静止側の電源変換
器42と電気的に接続されている。第1フェライトコア
コイルユニット18と第2フェライトコアコイルユニッ
ト19は、0.5mm〜1mmの間隙を有して対向配置
されており、電源変換器42により前記コイルに電流が
流されると、第2フェライトコアコイルユニット19に
おいて磁場を発生させ、相互誘導の作用により上述した
第1フェライトコアコイルユニット18に誘導起電力を
発生させる。
【0051】以上のように、第1フェライトコアコイル
ユニット18及び第2フェライトコアコイルユニット1
9は、相互誘導(電磁誘導)による起電力で電源の伝送
を行う電源伝送用カプラを構成しており、本実施形態で
は、図6(B)に示すような半円筒形状の分割型フェラ
イトコア50を、回転側の第1フェライトコアコイルユ
ニット18及び静止側の第2フェライトコアコイルユニ
ット19において、図7に示すように環状に15個配置
し、分割型フェライトコア50の中心凹部50aに空芯
コイル51を装着する。
【0052】本実施形態で用いた半円筒形状の分割型フ
ェライトコア50は、一般にケーブルのシールドに用い
られるクランプフィルタに使用されているものであり、
クランプフィルタに用いる場合には、図6(A)に示す
ように二つの半円筒形状の分割型フェライトコア50を
組み合わせて使用する。このようなクランプフィルタに
用いられる半円筒形状の分割型フェライトコア50は、
図6(A)に示すように合わせた際に磁束の漏洩を確実
に防止する必要があるため、表面の加工精度が高く、寸
法精度も高い。従って、図7に示すように、それぞれの
分割型フェライトコア50を支持板15b,15c上に
環状に配置した場合でも、支持板15b,15cからの
高さを均一に揃えることができる。その結果、第2フェ
ライトコアコイルユニット19を一次側とし、第1フェ
ライトコアコイルユニット18を二次側として、図4に
示すように同軸上に対向させ、相対的に回転させた場合
でも、両者の間隙を一定に保つことが可能である。
【0053】分割型フェライトコア50の支持板15
b,15cへの取り付けには、低温で接着可能な2液性
のエポキシ系接着剤を使用した。高温で接着を行う接着
剤を用いた場合には、冷却時において焼成物である分割
型フェライトコア50にクラック等を生じさせる場合が
あるが、本実施形態では低温で接着可能であるため、こ
のようなクラック等を生じさせることがない。
【0054】また、支持板15b,15cは、上述した
ように非磁性体のステンレス鋼で形成されているため、
磁束の変化が生じても発熱することがなく、分割型フェ
ライトコア50を支持板15b,15cから離脱させる
ことがない。
【0055】以上のように支持板15b,15c上に環
状配置される分割型フェライトコア50には、図6
(A)に示すように、分割型フェライトコア50の一端
面50bから他端面50cまでを貫通する中心凹部50
aが形成されている。分割型フェライトコア50を図7
及び図8のように環状に配置することで、中心凹部50
aからなるコイルの収納路は環状に形成されており、当
該収納路にはコイル51が装着される。本実施形態で
は、静止側の第2フェライトコアコイルユニット19を
1次側とし、第2フェライトコアコイルユニット19を
構成する分割型フェライトコア50の中心凹部50aに
は、バイフェラル巻きの空芯コイル51を装着する。ま
た、2次側である回転側の第2フェライトコアコイルユ
ニット18を構成する分割型フェライトコア50の中心
凹部50aには、ノーマル巻きの空芯コイル51を装着
する。
【0056】電源の伝送は、相互誘導(電磁誘導)の原
理により非接触で行うが、静止側からはパルス状の波形
を基準とし、変形された高周波信号を送信するように構
成する。これに対して回転側では、リップル状の電源変
動を整流し、DC/DCコンバータ等により、所定の電
源電圧に調整する。
【0057】この場合、図8(A)に示すように、一次
側と二次側のコイルをノーマル巻きとすると、一次側の
信号をオン/オフし、図8(B)に示すように16kH
z前後の周波数として、電源の伝送を行うことになる
が、これでは停止時間の比率が高く、伝送効率が悪くな
ってしまう。
【0058】そこで、本実施形態においては、図9
(A)に示すように、一次側をバイフェラル巻きとし、
二次側をノーマル巻きとすることにより、一次側のオン
/オフを交互に繰り返し、図9(B)に示すように30
kHz前後の周波数として、二次側でこれを合成して効
率を高めている。
【0059】本実施形態では、分割型フェライトコア5
0の中心凹部50aに30ターン程度巻いた空芯コイル
51を装着することにより、上述のような相互誘導の原
理による電源の伝送を可能にしている。空芯コイル51
には、銅線で形成されたコイルの表面に、メチルアルコ
ールで溶融する樹脂がコーティングされた、所謂アルコ
ール融着線を用いている。本実施形態では、このアルコ
ール融着線を巻き上げ装置により30ターン程度巻き上
げた後、メチルアルコールに浸している。これにより、
コイルの表面にコーティングされた樹脂が溶融し、空芯
コイル51全体が固められる。そして、このように固め
られた空芯コイル51をエポキシ系接着剤により前記中
心凹部50aに接着している。従って、空芯コイル51
は図7に示すように分割型フェライトコア50の全体を
押さえ付け、分割型フェライトコア50を支持板15
b,15cから離脱させないという働きも有している。
【0060】以上説明したように、本実施形態において
は、回転側の第1フェライトコアコイルユニット18に
おいては、半円筒形状の分割型フェライトコア50を1
5個用いて環状に配置すると共に、静止側の第2フェラ
イトコアコイルユニット19においては、半円筒形状の
分割型フェライトコア50を16個用いて環状に配置し
て、分割型フェライトコア50の中心凹部50aに30
ターン程度の空芯コイル51を装着することにより、一
対のフェライトコアコイルユニットを構成したので、ポ
ット型フェライトコアを用いた場合と同様に磁束の漏洩
が極めて少ない電源伝送カプラを構成できる。
【0061】更に、本実施形態においては、第1アンテ
ナ部材13と第2アンテナ部材14と、第1フェライト
コアコイルユニット18及び第2フェライトコアコイル
ユニット19を同心円状に設けているので、より一層前
記回転軸方向における配置スペースに余裕を持たせるこ
とができる。このように、電源伝送用カプラとアンテナ
部材を同一区画内に混在させることができるのは、アン
テナ部材による信号の伝送周波数が300〜700MH
zであるのに対し、電源伝送用カプラによる電源の伝送
周波数が20kHz〜30kHzであるため、互いに干
渉することがないからである。
【0062】次に、図5及び図10を用いて、本実施形
態における冷却ロールの温度制御方法について説明す
る。
【0063】本実施形態においては、上述したように、
冷却ロール25の表面上にTダイ23から320〜33
0℃程度のポリエチレン等の溶融樹脂が供給され、当該
ポリエチレン等の溶融樹脂は冷却ロール25により15
℃程度に冷却されて硬化する。そして、冷却ロール25
の表面における溶融樹脂との接触領域は、図10に斜線
で示すように、冷却ロール25の長手方向全域に亘る訳
ではなく、冷却ロール25の表面上には、溶融樹脂との
非接触領域も存在する。この非接触領域は、溶融樹脂に
よる熱の影響を受けないため、前記接触領域に比べて表
面温度が低下する。従って、冷却水の流量の増大等によ
り前記接触領域の表面温度が低下した場合には、この非
接触領域の表面温度が露点以下となることも考えられ
る。そこで、本実施形態においては、図3または図10
に示すように、冷却ロール25の表層部に、前記接触領
域に測温抵抗体11を埋設するだけでなく、非接触領域
にも測温抵抗体11’を埋設し、当該非接触領域の測温
抵抗体11’による測定温度が露点以上となるように冷
却水の制御を行うことにより、結露の発生を防止するよ
うに構成している。
【0064】測温抵抗体11、11’は、図5に示すよ
うに図示しない回転側コネクタ部を介して抵抗温度変換
器8に接続され、当該測温抵抗体11、11’の抵抗値
変化は、抵抗温度変換器8において電流に変換される。
更に、この電流は、A/F変換器9において、その値に
応じて所定の周波数パルス信号に変換される。なお、本
実施形態では、測温抵抗体11、11’として、100
0Ωのものを用いており、抵抗温度変換器8によって電
流に変換された際の出力信号は、0℃〜100℃の温度
に対して4〜20mAとなっている。また、キャリア周
波数には300〜700MHzを用いている。そして、
この周波数パルス信号は、F信号送信器10において周
波数変調され、第1アンテナ部材13から送信される。
本実施形態においては、伝送レートを2Mbpsに設定
している。一方、このように送信された信号は、第2ア
ンテナ部材14を介して静止側の受信器40に受信さ
れ、F/A変換器41において電流に変換される。
【0065】そして、このように変換された信号は、制
御手段43に入力され、当該制御手段43において、当
該信号に基づく温度制御が行われることになる。このよ
うに、信号伝送は非接触の第1アンテナ部材13及び第
2アンテナ部材14を介して行われるため、回転側に設
けられた測温抵抗体11、11’の抵抗値変化は、正確
に静止側で検出することが可能となる。本実施形態で
は、冷却ロール25が100rpmで回転した場合、測
定情報伝送用ロータリージョイント1の回転部も100
rpmで回転することになるが、この場合でも伝送部が
非接触であるため、磨耗による劣化等がなく、長期に亘
って良好な温度検知を可能にしている。
【0066】図10に示す例では、ロータリージョイン
ト1を介して回転側から静止側に伝送された測温抵抗体
11、11’の抵抗値変化を示す信号は、アンテナ部材
13、14を介して回転側から静止側に伝送され、受信
器40及びF/A変換器41からなる受信ユニット4
0’を経て制御手段としての冷却自動制御盤43に供給
される。
【0067】冷却自動制御盤43には、冷却水の制御温
度を設定するための温度指示調節計43aと、測温抵抗
体11の抵抗値変化に基づき前記接触領域の温度を表示
するための第1表示計43bと、測温抵抗体11’の抵
抗値変化に基づき前記非接触領域の温度を表示するため
の第2表示計43cとが備えられている。
【0068】また、冷却自動制御盤43には、露点検出
手段としての露点計44が接続されている。該露点計4
4には、冷却ロール25が設けられた周囲の温度及び湿
度を検出するセンサ45が接続されており、当該温度及
び湿度に基づいて、露点を算出する。算出された露点情
報は、冷却自動制御盤43に入力され、前記第2表示計
43cに前記非接触領域の温度と共に表示される。
【0069】冷却自動制御盤43の内部にはCPU等の
制御手段が備えられており、前記非接触領域の温度と、
前記算出された露点とを常に比較するように構成されて
いる。そして、前記非接触領域の温度と露点との温度差
が、例えば1℃未満になった場合には、前記非接触領域
の温度を露点よりも1℃以上高くするようにチラー45
に制御信号を出力する。また、この時の制御温度に対応
させて前記温度指示調節計43aの表示温度も変更す
る。更に、本実施形態では、前記接触領域の温度と、後
述する上限温度とを常に比較するように構成しており、
前記接触領域の温度と上限温度との温度差が例えば10
℃未満になった場合には、前記接触領域の温度を上限温
度よりも10℃以上低くするようにチラー45に制御信
号を出力する。また、この時の制御温度に対応させて前
記温度指示調節計43aの表示温度も変更する。
【0070】冷却水調節手段としてのチラー45は、冷
却水を供給する冷却水供給部と、自動バルブとを備えて
おり、前記冷却自動制御盤43からの制御信号に応じて
自動バルブの調節を行うように構成されている。例え
ば、温度を高くする方向の制御信号に対しては、自動バ
ルブを閉じる方向に調節し、温度を低くする方向の制御
信号に対しては、自動バルブを開ける方向に調節する。
【0071】そして、このように流量が調節された冷却
水は、冷却水供給用ロータリージョイント33を介して
冷却ロール25内のパイプ30に供給され、冷却ロール
25の表面温度が所定の温度に変化することになる。
【0072】ここで、露点と前記非接触領域の温度との
関係、及び上限温度と前記接触領域の温度との関係につ
いて図11を用いて詳しく説明する。
【0073】図11(A)に斜線で示すように溶融樹脂
が冷却ロール25上に供給されると、冷却ロール25の
表面温度の分布は、図11(B)に示すように、非接触
領域において低く、接触領域において高くなる分布を示
す。そして、この非接触領域の温度が、図11(D)に
示すように露点Cを下回る場合には、非接触領域に結露
が生じてしまう。一方、接触領域の温度が、図11
(E)に示すように温度Aを上回る場合には、樹脂が硬
化せず、冷却ロール25に巻き付く等の不具合が発生し
てしまう。
【0074】そこで、本実施形態では、前記冷却ロール
25への巻き付きが発生する温度を上限温度Aと設定
し、且つ、前記結露が発生する温度を下限温度Bと設定
して、冷却ロール25の表面温度の分布が、図11
(C)に示すように、上限温度Aと下限温度Bの範囲内
に入るように、チラー45に対して制御信号を出力する
ように構成した。
【0075】具体的には、前記非接触領域の温度と露点
との温度差が、例えば1℃未満になった場合に、前記非
接触領域の温度を露点よりも1℃以上高くするように温
度制御を行い、その結果として仮に前記接触領域の温度
と上限温度との温度差が例えば10℃未満となった時に
は、前記接触領域及び前記非接触領域の温度を下げるよ
うに温度制御を行う。
【0076】つまり、本実施形態では、下限温度を基準
にして温度制御を行っている。このような制御が可能に
なるのは、本実施形態で使用するヒートパイプ式の冷却
ロール25が図12(A)(i)、(ii)に示すよう
な温度特性を有しているためである。
【0077】図12(A)(i)は、冷却ロール25に
対する熱負荷が小さい場合、図12(A)(ii)は冷
却ロール25に対する熱負荷が大きい場合を示してい
る。図12(B)からわかるように、冷却ロール25に
対する熱負荷が小さい場合には、冷却水の水量が少ない
場合でも適正な冷却が可能であるが、冷却ロール25に
対する熱負荷が大きい場合には、冷却水の水量を増加さ
せなければ適正な冷却ができない。しかし、何れの場合
であっても、ヒートパイプ式の冷却ロール25において
は、図12(A)(i)、(ii)に示すように接触領
域と非接触領域の温度差は略一定であり、冷却水の水量
を増加させた場合でも非接触領域が極端に低温になるこ
とはない。
【0078】これに対し、従来のスパイラル方式の冷却
ロールを用いた場合には、図12(A)(iii)に示
すように、冷却ロールに対する熱負荷が小さい場合には
問題ないが、図12(A)(iv)に示すように冷却ロ
ール25に対する熱負荷が大きい場合、即ち、冷却水の
水量を増加させた場合には、非接触領域の温度が接触領
域の温度に比べて極端に低下し、露点を下回ることがあ
る。その結果、非接触領域に結露が生じてしまう。これ
は、スパイラル方式の冷却ロールにおいては、冷却ロー
ルの表面温度を直接冷却水で冷却する方式であるため、
冷却ロールの表面温度が冷却水の温度の影響を受け易い
ためである。
【0079】しかしながら、ヒートパイプ式の冷却ロー
ル25においては、冷却ロール25の表面温度は、冷媒
層によって冷却されるため、冷却水の温度の影響を直接
受けることがない。従って、非接触領域の極端な温度低
下がなく、非接触領域と接触領域との温度差が比較的小
さいため、非接触領域の温度を基準として制御を行うこ
とができるのである。
【0080】本実施形態によれば、非接触領域の温度を
露点よりも常に高くした状態で、冷却水の水量を従来よ
りも増加させることができるので、図12(C)に示す
ように、従来150m3/分であったライン速度を、2
30m3/分まで上昇させることができ、システムの処
理能力を向上させることができる。
【0081】また、従来はオペレータの長年の勘に頼っ
ていた冷却ロールの温度制御を自動化することができ、
誰にでも操作することが可能になる。なお、上述した実
施形態では、冷却自動制御盤43で、自動的に制御温度
を設定する例について説明したが、オペレータが、表示
計の温度を見ながら、温度指示調節計43aの操作を行
うようにしても良い。
【0082】更に、上述の実施形態では、チラー45で
作られる冷却水の温度が一定の場合について説明した
が、チラー45で作られる冷却水の流量が固定の場合に
は、チラー45で作られる冷却水の温度の調整を行うよ
うに構成すれば良い。
【0083】また、本実施形態では、上述した軸受け5
a、図示しないコネクタ等は全て耐水性のものが使用さ
れ、また、第1ハウジング部材4と第2ハウジング部材
6は、電気回路ユニット12及び電源伝送カプラ並びに
アンテナ部材を略密封状態に覆っているので、冷却水を
用いる冷却ローラ25に本実施形態のロータリージョイ
ント1を用いても、水による電気回路等の故障及び漏電
事故の恐れがない。
【0084】また、電源は、静止側の電源変換器42に
おいて、AC100VがDC28Vに変換され、1次側
である第2フェライトコアコイルユニット19における
バイフェラル巻きのコイル51に30kHzの周波数で
供給される。これにより、第2フェライトコアコイルユ
ニット19のコイル51にパルス状の電流が流れ、電流
の変化に応じて変化する磁束が第2フェライトコアコイ
ルユニット19のコイル51を貫く。そして、この磁束
の変化が2次側である第1フェライトコアコイルユニッ
ト18のコイル51に誘導起電力を生じさせ、電源変換
器7に供給される。電源変換器7においては、DC24
VとDC±15Vの電圧に変換され、前記電気回路ユニ
ット12における各回路に供給される。本実施形態で
は、測定情報伝送用ロータリージョイント1の回転部が
最大100rpmで回転することになるが、電源の供給
も非接触で行われるため、スリップリングのような火花
の発生がなく、溶剤の雰囲気下でも爆発を生じさせるこ
とがない。また、非接触であるため、磨耗による劣化等
がなく、長期に亘って良好な電源供給を可能にしてい
る。
【0085】このように、本実施形態においては、長期
に亘って安定して電源の供給を行いつつ、測温抵抗体1
1、11’の測定情報、即ち抵抗値変化が、非接触によ
り静止側に伝送されることになるので、長期に亘って正
確な温度制御が行われることになる。
【0086】以上のような本実施形態における電源伝送
用カプラを備えたロータリージョイント1の優れた効果
は、従来の電源供給手段との比較を行うことで、より一
層明確になる。例えば、回転体に対して電源を供給する
手段の最も一般的な例としてはスリップリングを挙げる
ことができるが、スリップリングは摩擦抵抗が大きいた
めに、本実施形態のロータリージョイントのような最高
で100rpmもの回転数が要求される装置において
は、回転数を上昇させる際の妨げとなり適していない。
更に、スリップリングは、長期間の使用によって接触部
が摩耗するため、非接触抵抗も変動し信号も変動するた
め、真の値が伝達できない。
【0087】これに対し、本実施形態の電源伝送用カプ
ラは、非接触方式であるために摩擦抵抗がなく、回転数
を容易に上昇させることが可能である。また、非接触方
式であるために摩耗もなく、交換作業は不要である。
【0088】また、回転体の内部に電池を備える構成も
考えられるが、このような構成においては定期的な電池
交換や充電が必要となってしまう。
【0089】これに対し、本実施形態の電源伝送用カプ
ラは、電磁誘導を用いて非接触で電源の供給を行うた
め、構成部品の交換は不要である。
【0090】更に、一次側と二次側の巻き線数の組み合
わせが自由な変圧器として、ポット型フェライトコアと
コイルからなる変圧器も用いられているが、この変圧器
では一次側と二次側のフェライトコア同士を密着させる
必要があり、静止側から回転側への電源供給には用いる
ことができない。一般的には、ポット型のフェライトコ
アの中空部に、一次側と二次側の巻き線部が一体に形成
されたボビンを収納した後、二つのフェライトコアを重
ね合わせ、エポキシ系接着剤により接着し、外観上は円
柱形状としてコイルが露出しないように使用される。
【0091】これに対し、本実施形態の電源伝送用カプ
ラは、半円筒形状の分割型フェライトコアを複数個用い
ているが、隣接するコアの間は可能な限り狭められてお
り、漏洩磁束を対向コア以外の位置には漏洩しないよう
に構成している。従って、一次側の電源伝送用カプラと
二次側の電源伝送用カプラとを微小な間隙を設けて配置
した場合でも、磁束の漏洩を抑えつつ、非接触の電源伝
送が可能である。その結果、静止側から回転側への電源
供給を容易に実現することができる。
【0092】また、上述のようなポット型フェライトコ
アを接着剤により接着し、フェライトコア同士を非接触
で対向配置することも考えられるが、ロータリージョイ
ントに冷却水用の中空軸を設ける場合には、ポット型フ
ェライトコアの中空部の径を、冷却水用の中空軸の径よ
りも大きくする必要がある。しかしながら、フェライト
コアは焼成物であり、製造過程で歪んだり、反りを生じ
るが、これらのような現象はコアを大型化する程顕著に
現れ、変形量も大きくなってしまう。従って、大型のコ
アは歩留まりが悪いという問題を有している。更に、製
造過程における変形量が大きいと、研磨等の後加工も必
要なり、製品としては非常に高価なものとなってしま
う。このように、ポット型のフェライトコアを大型化す
ることは非常に困難である。また大型のトロイダル型の
コアを使用し、内側を切削してポット型の形状に加工す
ることも考えられるが、フェライトコアは脆いため、切
削加工を行うことは非常に困難である。従って、ポット
型のフェライトコアを非接触で対向配置した電源伝送用
カプラを構成したとしても、測定情報伝送用のロータリ
ージョイント内においては、この電源伝送用カプラをア
ンテナ部材と同心円状には設けることができず、直列に
設けなければならない。また、このように構成された測
定情報伝送用の軸端型ロータリージョイント35は、図
3(B)のように冷却水供給用のロータリージョイント
33’よりも後方の冷却ロール25の軸端に配置せざる
を得ない。
【0093】これに対し、本実施形態の電源伝送用カプ
ラは、元来、ケーブルのシールド用にクランプフィルタ
に用いられている半円筒形状の分割型フェライトコアを
環状に配置することによって、ポット型形状に類似した
大型のフェライトコア形成することができるので、冷却
水用の中空軸の外周部に、電源伝送用カプラを配置する
ことができる。その結果、図3(A)と図3(B)の比
較から明らかなように、ロータリージョイントを含めた
冷却ロールユニット全体の長さを長さW(図3(B)の
例では300mm程度)の分だけ短くすることができ
る。また、本実施形態の冷却ロールユニット全体の長さ
は、図3(C)の通常のロールと比べ測定情報伝送用の
ロータリージョイント1の分だけ従来の冷却ロールユニ
ットよりも長くなるが、上述したようにロータリージョ
イント1は回転軸方向の長さを短くするように構成され
ているため、従来に比べてわずか100mm程度長くな
るだけである。従って、クレーン等を用いて冷却ロール
ユニットをラックに格納し、またラックから搬送するこ
とによって冷却ロールユニットを交換するシステムにお
いては、従来と同じ大きさのラックを用いることがで
き、既存のシステムを有効に利用することができる。
【0094】また、上述した実施形態においては、冷却
ロール用のロータリージョイントに本発明を適用した場
合について説明したが、本発明はこれに限られるもので
はなく、中空軸に冷却水以外の流体や、ガス等の気体を
供給したり、あるいは中空軸内に太いケーブル等を通す
ロータリージョイントにも適用可能である。この場合に
は、状況に応じて前記空気層3cの位置に断熱材を設け
ても良い。但し、特に冷却水を用いた冷却用ロールに本
発明の測定情報伝送用ロータリージョイントを適用した
場合には、上述したような耐水処理が施されているた
め、特に優れた効果を発揮するものである。
【0095】なお、上述した実施形態においては、分割
型フェライトコアの個数を一例として16個としたが、
本発明はこれに限られるものではなく、使用する分割型
フェライトコアの大きさ、あるいは電源伝送用カプラの
径の大きさに応じて適宜の個数とすれば良い。また、コ
イルのターン数も一例として30ターン程度としたが、
本発明はこれに限られるものではなく、適宜変更が可能
である。
【0096】
【発明の効果】請求項1に記載の冷却ロールの温度制御
方法、請求項3記載の冷却ロールの温度制御装置、及び
請求項5記載の冷却ロールの温度制御システムによれ
ば、第2の温度検出手段により検出した溶融樹脂との接
触領域以外の非接触領域の温度が、検出した露点よりも
所定温度以上となるように、冷却水の温度または流量を
調節するようにしたので、前記非接触領域における結露
の発生を確実に防止することができる。更に、ヒートパ
イプ方式の冷却ロールは、前記非接触領域と前記接触領
域との温度差は比較的小さいため、前記非接触領域の温
度を上述のように調節した場合でも、前記接触領域の温
度が極端に高くなることはなく、過加熱となる上限温度
を超えることがない。従って、樹脂の巻き付き等の不具
合を確実に防止することができる。
【0097】請求項2記載の冷却ロールの温度制御方
法、請求項4記載の温度制御装置、及び請求項6記載の
冷却ロールの温度制御システムによれば、第1の温度検
出手段により検出した前記接触領域の温度が、被冷却物
に対して過加熱となる上限温度よりも低い温度となるよ
うに、冷却水の温度または流量を調節するので、前記接
触領域の温度は常に前記過加熱となる上限温度よりも低
い温度になり、前記被冷却物の冷却を良好に行うことが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における押し出しラミネー
ト加工機の概略構成を示す側面図である。
【図2】図1のラミネート加工機に用いられる冷却ロー
ルの概略構成を示す斜視図である。
【図3】図2の冷却ロールにロータリージョイントを接
続した状態を示す側面図であり、(A)は第1の実施形
態における中空型のロータリージョイントを備えた場
合、(B)は軸端型のロータリージョイントを備えた場
合、(C)は一般に使用される場合を示す図である。
【図4】図3(A)に示す本発明の一実施形態のロータ
リージョイントの一部を断面視した側面図である。
【図5】本発明の一実施形態におけるロータリージョイ
ントの電気的接続関係を示すブロック図である。
【図6】本発明の一実施形態における分割型フェライト
コアを示す図であり、(A)は当該分割型フェライトコ
アを示す斜視図、(B)は(A)の分割型フェライトコ
アを一端面50a側から見た側面図、(C)は(A)の
分割型フェライトコアの中心凹部50aに空芯コイル5
1を装着した状態を示す側面図である。
【図7】本発明の一実施形態における回転側のフェライ
トコアコイルユニットの構成を示す平面図である。
【図8】(A)は比較例としての電磁誘導を用いた変圧
器におけるコイル構成の一例を示す図、(B)は(A)
のコイル構成における電流波形を示す図である。
【図9】(A)は本発明の一実施形態における電源伝送
カプラのコイル構成の一例を示す図、(B)は(A)の
コイル構成における電流波形を示す図である。
【図10】本発明の一実施形態における温度制御システ
ムの概略構成を示す図である。
【図11】本発明の一実施形態における温度制御方法を
説明するための図であり、(A)は冷却ロールの樹脂と
の接触領域及び非接触領域並びに測温抵抗体の配置位置
を示す図、(B)は冷却ロールの表面温度の分布を示す
図、(C)は本実施形態の温度制御による冷却ロールの
表面温度の分布を示す図、(D)は結露が生じる場合の
冷却ロールの表面温度の分布を示す図、(E)は樹脂の
巻き付きが生じる場合の冷却ロールの表面温度の分布を
示す図である。
【図12】(A)(i)は本発明のヒートパイプ方式の
冷却ロールに対する熱負荷が小さい場合の温度分布、
(A)(ii)は本発明のヒートパイプ方式の冷却ロー
ルに対する熱負荷が大きい場合の温度分布、(A)(i
ii)は従来のスパイラル方式の冷却ロールに対する熱
負荷が小さい場合の温度分布、(A)(iv)は従来の
スパイラル方式の冷却ロールに対する熱負荷が大きい場
合の温度分布をそれぞれ示す図であり、(B)は熱負荷
が異なる場合の冷却水の水量と仕上がり温度との関係を
示す図、(C)は、本発明によりライン速度が向上した
ことを示すライン速度と仕上がり温度との関係を示す図
である。
【符号の説明】
1…ロータリージョイント 2…中空軸 11,11’…側温抵抗体 23…Tダイ 25…ヒートパイプ式冷却ロール 30…パイプ 43…制御手段(冷却自動制御盤) 44…露点計 45…チラー
フロントページの続き Fターム(参考) 2F073 AA35 AB04 BB01 BC02 CC02 CD04 DD01 EE12 FF01 FF03 FG14 GG01 GG04 4F207 AA04 AD05 AD08 AG01 AG03 AH54 AJ02 AK02 AP05 AR06 AR09 AR14 KA01 KA17 KB13 KK54 KK64 KL84 KM06 KM16

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷却水を用いて冷却を行う冷却ロールの
    温度制御方法であって、 前記冷却ロールとして、管状のロール体と、該ロール体
    内部に設けられ冷却水の流路となる複数の直管パイプ
    と、該直管パイプと前記ロール体との間に形成される冷
    媒層とを備えた冷却ロールを用い、前記ロール体の被冷
    却物との接触領域に設けられた第1の温度検出手段と、
    前記ロール体の前記接触領域以外の非接触領域の設けら
    れた第2の温度検出手段との少なくとも二つの温度検出
    手段により、前記接触領域の温度と前記非接触領域の温
    度を検出する工程と、 雰囲気温度及び湿度に基づいて露点を検出する工程と、 前記第2の温度検出手段により検出した前記非接触領域
    の温度が、前記検出した露点よりも所定温度以上となる
    ように、前記冷却水の温度または流量を調節する工程
    と、 を備えたことを特徴とする冷却ロールの温度制御方法。
  2. 【請求項2】 前記第1の温度検出手段により検出した
    前記接触領域の温度が、前記被冷却物に対して過加熱と
    なる上限温度よりも低い温度となるように、前記冷却水
    の温度または流量を調節する工程を更に備えたことを特
    徴とする請求項1記載の冷却ロールの温度制御方法。
  3. 【請求項3】 冷却水を用いて冷却を行う冷却ロールの
    温度制御装置であって、 冷却ロールとして、管状のロール体と、該ロール体内部
    に設けられ冷却水の流路となる複数の直管パイプと、該
    直管パイプと前記ロール体との間に形成された冷媒層と
    を備えた冷却ロールを用いると共に、 前記ロール体の被冷却物との接触領域に設けられた第1
    の温度検出手段と、 前記ロール体の前記接触領域以外の非接触領域の設けら
    れた第2の温度検出手段と、 雰囲気温度及び湿度に基づいて露点を検出する露点検出
    手段と、 前記冷却水の温度または流量を調整する冷却水調節手段
    と、 前記第2の温度検出手段により検出した前記非接触領域
    の温度と、前記露点検出手段により検出した露点との温
    度差が、所定温度以上となるように、前記冷却水調節手
    段を制御する制御手段と、 を備えたことを特徴とする冷却ロールの温度制御装置。
  4. 【請求項4】 前記制御手段は、前記第1の温度検出手
    段により検出した前記接触領域の温度と、予め設定され
    た前記被冷却物に対して過加熱となる上限温度との温度
    差が、所定温度以上となるように、前記冷却水調節手段
    を制御することを特徴とする請求項3記載の冷却ロール
    の温度制御装置。
  5. 【請求項5】 冷却水を用いて冷却を行う冷却ロールの
    温度制御システムであって、 管状のロール体と、該ロール体内部に設けられ冷却水の
    流路となる複数の直管パイプと、該直管パイプと前記ロ
    ール体との間に形成される冷媒層とを備えた冷却ロール
    と、 前記ロール体の回転駆動手段と、 前記ロール体の被冷却物との接触領域に設けられた第1
    の温度検出手段と、 前記ロール体の前記接触領域以外の非接触領域の設けら
    れた第2の温度検出手段と、 前記ロール体の軸部に取り付けられた回転側ユニット
    と、前記回転側ユニットに対して非接触な状態で静止側
    に取り付けられた静止側ユニットとを備え、前記第1の
    温度検出手段及び第2の温度検出手段からの出力信号
    を、前記回転側ユニットから前記静止側ユニットに伝送
    する信号伝送装置と、 静止側に設けられ、雰囲気温度及び湿度に基づいて露点
    を検出する露点検出手段と、 静止側に設けられ、前記冷却水の温度または流量を調整
    する冷却水調節手段と、 静止側に設けられ、前記信号伝送装置を介して入力した
    信号に基づき、前記第2の温度検出手段により検出した
    前記非接触領域の温度と、前記露点検出手段により検出
    した露点との温度差が、所定温度以上となるように、前
    記冷却水調節手段を制御する制御手段と、 を備えたことを特徴とする冷却ロールの温度制御システ
    ム。
  6. 【請求項6】 前記制御手段は、前記第1の温度検出手
    段により検出した前記接触領域の温度と、予め設定され
    た前記被冷却物に対して過加熱となる上限温度との温度
    差が、所定温度以上となるように、前記冷却水調節手段
    を制御することを特徴とする請求項5記載の冷却ロール
    の温度制御システム。
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