JP4127935B2 - 信号及び電源伝送装置並びにロータリージョイント - Google Patents

信号及び電源伝送装置並びにロータリージョイント Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、信号と電源を非接触で伝送する信号及び電源伝送装置、及びこの電源伝送装置を備えたロータリージョイントの技術分野に属するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、回転体に対して電源を供給するために、静止側のブラシを回転側のリングに接触させた構成のスリップリングが用いられている。
【0003】
しかし、このスリップリングはブラシのリングに対する摩擦抵抗が大きいために、回転体を高速に回転させる際の妨げとなり、また、ブラシとリングの接触部が摩耗するために、ブラシまたはリングを定期的に交換する必要があった。
【0004】
そこで、このような問題を解決するために、電磁誘導を利用して非接触で電源の伝送を行う方法が考えられた。この方法によれば、摩擦抵抗の問題、あるいは接触部の摩耗の問題がなく、回転体に対して電源を良好に供給可能となる。
【0005】
また、電源だけでなく、制御信号あるいはセンサーの出力信号等を、回転側と静止側との間で伝送する方式についても、従来から様々なものが実用化されている。例えば、高周波回路のプリント基板等において高周波信号の伝送線路として用いられるマイクロストリップラインによりアンテナを構成し、このマイクロストリップアンテナを高周波信号の非接触の伝送線路として用いる装置が実用化されている。この装置によれば、高周波信号を用いることにより、多くの情報を高速に伝送することができる。
【0006】
さらに、前記電源の伝送部と信号の伝送部とを一つの筐体内に収納し、前記電源の伝送と信号の伝送とを同時に行う装置が実用化されている。このような装置は、例えば印刷機等のように、ソレノイドのオン・オフ用の電源と、モーターのスイッチング等に用いる制御系の信号とを必要する機器に用いられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の装置によれば、電源の伝送のために用いられる磁束の影響を、前記マイクロストリップアンテナにおける円板状またはリング状のマイクロストリップラインが受けると、当該円板状またはリング状のマイクロストリップラインに、誘導起電力に基づく電流が流れる。このような場合には磁束の損失が生じることになり、電源及び信号の伝送を行うことができなくなってしまうという問題があった。また、電流による熱の発生のために、マイクロストリップラインが設けられたプリント基板が変形、破損してしまうという問題があった。
【0008】
従って、従来の装置においては、前記電源の伝送のために用いられる磁束の影響を受けない位置に前記マイクロストリップアンテナを配置せざるを得ず、装置が大型化してしまうという問題があった。
【0009】
そこで、本発明は、前記問題点を解決し、マイクロストリップラインにおける誘導起電力に基づく電流の発生を防止しつつ、効率の良い電源伝送及び信号伝送が可能で、且つ装置の大型化を防ぐことのできる信号及び電源伝送装置、及びこの装置を備えたロータリージョイントを提供することを課題としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の信号及び電源伝送装置は、前記課題を解決するために、空芯コイルを収納するための凹部が循環経路を形成するフェライトコアと、前記凹部にて前記循環経路を辿るように巻かれて収納された空芯コイルと、前記空芯コイルを覆うように設けられ、接地パターンと信号伝送パターンが形成された信号伝送基板と、をそれぞれ備えた一対のフェライトコアコイルユニットが、互いの前記信号伝送基板を非接触状態とするように対向配置され、前記接地パターンと信号伝送パターンは、それぞれ少なくとも一箇所に、前記空芯コイルの磁束変化による誘導起電力に基づく電流の、前記パターン上における伝達経路、または前記パターンに接続される給電線と前記パターンとにより形成される伝達経路を切断する間隙が形成されており、当該間隙を介して隣接するパターン同士は、コンデンサにより結合されていることを特徴とする。
【0011】
請求項1記載の信号及び電源伝送装置によれば、一次側のフェライトコアの凹部に収納された空芯コイルにパルス状の電流を流すことにより、この電流に応じて変化する磁束が発生し、殆どの磁束は、フェライトコアの内部を通ることになる。また、この一次側の空芯コイルの収納されたフェライトコアには、所定の間隙を有して二次側の空芯コイルを凹部に収納したフェライトコアが対向しているため、前記一次側のフェライトコアの内部を通って発生する磁束は、二次側のフェライトコアの内部を通る。従って、一次側で発生し変化する磁束は、二次側の凹部内に収納された空芯コイルを貫き、この二次側の空芯コイルには磁束の変化を妨げようとする誘導起電力が生じる。このように、本発明によれば、殆どの磁束は一次側と二次側のフェライトコアの内部を通るので、磁束の漏洩が殆ど無い状態で効率良く一次側から二次側への非接触での電源の伝送が行われる。
【0012】
一方、空芯コイルを覆うように設けられ接地パターンと信号伝送パターンが形成された信号伝送基板における特性インピーダンスは、信号伝送パターンのパターン幅、及び信号伝送パターンと接地パターンとの間隔等により決定される。従って、互いに対向配置する信号伝送基板として、これらのパターン幅及び間隔等が等しいものを用いることにより、インピーダンス整合された状態で、一方の信号伝送基板の信号伝送パターンから、他方の信号伝送基板の信号伝送パターンへと、信号の伝送が行われることになる。また、前記一方の信号伝送基板の信号伝送パターンと、前記他方の信号伝送基板の信号伝送パターンとからなる信号伝送経路は、所定の間隔で対向配置されており、空気層を介して容量結合されることになる。そして、この容量は、信号伝送基板の比誘電率、信号伝送基板間の対向配置間隔、及び信号伝送パターンの幅と長さによって決定される。従って、この容量を所定の値に設定することにより、所望の周波数の信号を伝送することができる。
【0013】
但し、このような信号の伝送を行うための信号伝送基板は、上述したように電源の伝送を行う空芯コイルを覆うように設けられているので、空芯コイルの周りの磁束が、信号伝送基板上の信号伝送パターン及び接地パターンを横切ることにより、当該信号伝送パターン及び接地パターンには、誘導起電力に基づく電流が流れることになる。
【0014】
しかしながら、本発明においては、前記接地パターンと信号伝送パターンは、それぞれ少なくとも一箇所に、前記電流の、前記パターン上における伝達経路、または前記パターンに接続される給電線と前記パターンとにより形成される伝達経路前記電流の流路を切断するように、間隙が形成されているので、前記電流の発生を確実に抑える。
【0015】
しかも、前記間隙を介して隣接するパターン同士は、コンデンサにより結合されているので、信号伝送パターンに供給される所定周波数の信号の伝送が妨げられることがない。
【0016】
以上のように、本発明によれば、空芯コイル上に信号伝送基板を配置した場合でも、電源の伝送と信号の伝送の双方が良好に行われることになる。
【0017】
請求項2記載の信号及び電源伝送装置は、前記課題を解決するために、請求項1記載の信号及び電源伝送装置において、前記信号伝送基板は、前記フェライトコアの凹部に収納可能な中抜き形状の基板であることを特徴とする。
【0018】
請求項2記載の信号及び電源伝送装置によれば、中抜き形状の信号伝送基板を、フェライトコアの凹部に収納することにより、信号伝送基板を、当該凹部に収納された空芯コイルの押さえ部材として機能させることができる。また、空芯コイルの前記凹部底面からの高さは、この信号伝送基板により一定に保たれることになるため、対向する空芯コイル間の間隙は、空芯コイルの循環経路の何れにおいても均等になり、安定した電源の伝送が行われることになる。更に、本発明の信号及び電源伝送装置を非回転の構成とする場合には、前記信号伝送基板を前記フェライトコアの凹部に設けることにより、対向するフェライトコア同士を密着させることができ、磁束の洩れをより一層減少させて、より一層効率の良い電源伝送及び信号伝送が行われることになる。
【0019】
請求項3記載の信号及び電源伝送装置は、前記課題を解決するために、請求項1記載の信号及び電源伝送装置において、前記フェライトコアの凹部は、リング形状の循環経路を形成しており、前記信号伝送基板は、前記フェライトコアの凹部に収納可能なリング形状の基板であり、前記接地パターンと信号伝送パターンは、それぞれ前記間隔を介してリング形状に配置される円弧形状のパターンであると共に、前記接地パターンを外側とし、前記信号伝送パターンを内側とする、二重リング状構造を有していることを特徴とする。
【0020】
請求項3記載の信号及び電源伝送装置によれば、フェライトコアの凹部は、リング形状の循環経路を形成しているので、空芯コイルは、このリング形状の循環経路に沿って、リング形状に巻かれて収納される。そして、前記リング形状の凹部には、同じくリング形状の信号伝送基板が収納され、当該信号伝送基板上には、リング形状に配置される円弧形状の信号伝送パターン及び接地パターンが形成されている。従って、対向配置されることになる空芯コイル、信号伝送パターン及び接地パターンの何れもがリング形状であるため、これらが相対的に回転したとしても、これらは常に対向することになる。つまり、本発明によれば、静止側と回転側との間においても安定して電源の伝送と信号の伝送が行われることになる。しかも、前記接地パターンと信号伝送パターンは、円弧形状のパターンであり、上述した磁束の影響による電流の流路を切断する間隙が設けられているので、当該電流を発生させ、電源の伝送によって信号の伝送を妨げることがない。また、各円弧形状のパターン間は、コンデンサにより結合されているので、所定周波数の信号伝送は良好に行われることになる。更に、前記接地パターンと信号伝送パターンは、前記接地パターンを外側とし、前記信号伝送パターンを内側とする、二重リング状構造を有していおり、一般的に高周波信号の伝送路として用いられる同軸ケーブルを輪切りにした構造となっている。また、互いに対向する接地パターン同士、及び信号伝送パターン同士は、空気層を介して容量結合された構成となっているので、結局、本発明の信号伝送経路は、同軸ケーブル内の信号伝送路を容量結合したものと等価である。その結果、本発明においては、アンテナによる特定帯域の信号伝送ではなく、同軸ケーブルのような広帯域の信号伝送が行われることになる。
【0021】
請求項4記載の信号及び電源伝送装置は、前記課題を解決するために、請求項1ないし3のいずれか1記載の信号及び電源伝送装置において、接地パターンと信号伝送パターン上には、複数の給電点が設けられており、前記間隙は、少なくとも各給電点の間の位置に形成されていることを特徴とする。
【0022】
請求項4記載の信号及び電源伝送装置によれば、接地パターンと信号伝送パターン上には、複数の給電点が設けられているので、信号伝送の際の指向性が単一となることを防ぐことができ、静止側と回転側との間においても安定して電源の伝送と信号の伝送が行われることになる。また、信号伝送パターンと接地パターンのそれぞれに形成される前記間隙は、少なくとも各給電点の間の位置に形成されているので、磁束の影響による電流の流路を、各パターンと給電線からなる経路においても確実に切断し、前記電流の発生を確実に抑える。
【0023】
請求項5記載の信号及び電源伝送装置は、前記課題を解決するために、請求項4に記載の信号及び電源伝送装置において、一方の信号伝送基板における給電点の個数をNとすると、当該信号伝送基板と対向する他方の信号伝送基板における給電点の個数はN−1に設定されていることを特徴とする。
【0024】
請求項5記載の信号及び電源伝送装置によれば、一方の信号伝送基板においてはN個の給電点を設けた場合には、当該信号伝送基板と対向する他方の信号伝送基板においては、N−1個の給電点を設ける。従って、これらの信号伝送基板を相対的に回転させた場合であっても、互いの回転状態によることなく、対向する信号伝送基板同士の給電点が全ての点において重なることがない。その結果、信号伝送特性上のレベルが局所的に落ち込むディップ点を無くし、安定した信号伝送が行われることになる。
【0025】
請求項6記載の信号及び電源伝送装置は、前記課題を解決するために、請求項1ないし5のいずれか1記載の信号及び電源伝送装置において、前記フェライトコアは、溝状のコイル収容部が形成されたポット型フェライトコアであることを特徴とする。
【0026】
請求項6記載の信号及び電源伝送装置によれば、ポット型フェライトコアの溝状のコイル収容部に、空芯コイルを収容すると共に、当該空芯コイルを覆うように、前記信号伝送パターン及び接地パターンが形成された信号伝送基板を設けるので、小型で安定した信号の伝送と電源の伝送を行う装置が提供されることになる。
【0027】
請求項7に記載の信号及び電源伝送装置は、前記課題を解決するために、請求項1ないし5のいずれか1記載の信号及び電源伝送装置において、前記フェライトコアは、一端面から他端面までを貫通する凹部が形成された複数の分割型フェライトコアからなり、当該複数の分割型フェライトコアを、前記凹部により形成される循環経路がリング形状となるように支持部材に取り付けたことを特徴とする。
【0028】
請求項7に記載の信号及び電源伝送装置によれば、複数の分割型フェライトコアにより、空芯コイルを収納するフェライトコアを構成するので、空芯コイルの循環経路の大型化を容易に行うことができる。従って、中央部分に液体または気体の供給路を設け、その周囲において電源の伝送と信号の伝送を行う必要がある場合でも、専用のフェライトコアを製造することなく、低コストで信号及び電源伝送装置を実現できる。
【0029】
請求項8記載の信号及び電源伝送装置は、前記課題を解決するために、請求項7記載の信号及び電源伝送装置において、前記支持部材の表面から、前記分割型フェライトコアの前記凹部が形成された表面壁までの高さは略一定であることを特徴とする。
【0030】
請求項8記載の信号及び電源伝送装置によれば、前記分割型フェライトコア群の表面の前記支持部材の表面に対する高さが略一定なので、分割型フェライトコア群を所定の間隙を有して対向させた場合には、当該間隙は環状に配置された分割型フェライトコア群の到る所で所定の値に保たれ、電源伝送の特性にばらつきを生じさせない。また、前記間隙は、互いの分割型フェライトコア群を相対的に回転させても、到る所で所定の値に保たれるので、前記所定の間隙の微小化が可能である。従って、電源伝送の効率を向上させる。
【0031】
請求項9記載の信号及び電源伝送装置は、前記課題を解決するために、請求項7または8記載の信号及び電源伝送装置において、前記支持部材は非磁性の部材から形成されていることを特徴とする。
【0032】
請求項9記載の信号及び電源伝送装置によれば、前記フェライトコアコイルユニットを支持する支持部材が非磁性の部材から形成されているので、磁束が支持部材を通ることがなく、磁束の変化による発熱を確実に防ぐ。
【0033】
請求項10記載の信号及び電源伝送装置は、前記課題を解決するために、請求項7ないし9のいずれか1記載の信号及び電源伝送装置において、前記分割型フェライトコアは、半円筒形状のフェライトコアであることを特徴とする。
【0034】
請求項10記載の信号及び電源伝送装置によれば、半円筒形状の分割型フェライトコアにより、前記分割型フェライトコア群が形成されるので、各分割型フェライトコアは容易に環状または連鎖状に配置され、大径の分割型フェライトコア群が形成される。
【0035】
請求項11記載の信号及び電源伝送装置は、前記課題を解決するために、請求項7ないし9のいずれか1記載の信号及び電源伝送装置において、前記分割型フェライトコアは、U字形状のフェライトコアであることを特徴とする。
【0036】
請求項11記載の信号及び電源伝送装置によれば、U字形状の分割型フェライトコアにより、前記分割型フェライトコア群が形成されるので、各分割型フェライトコアは容易に環状または連鎖状に配置され、大径の分割型フェライトコア群が形成される。
【0037】
請求項12記載の信号電源伝送装置は、前記課題を解決するために、請求項7ないし9のいずれか1記載の信号及び電源伝送装置において、前記分割型フェライトコアは、E字形状のフェライトコアであることを特徴とする。
【0038】
請求項12記載の信号及び電源伝送装置によれば、E字形状の分割型フェライトコアにより、前記分割型フェライトコア群が形成されるので、各分割型フェライトコアは容易に環状または連鎖状に配置され、大径の分割型フェライトコア群が形成される。
【0039】
請求項13記載のロータリージョイントは、前記課題を解決するために、中空軸に取り付けられ、あるいは中空軸と一体に形成された第1のハウジング部材と、前記第1のハウジング部材に軸受けにより回転可能に取り付けられた第2のハウジング部材とを備え、請求項1ないし12のいずれか1項記載の記載の信号及び電源伝送装置における前記一対のフェライトコアコイルユニットの一方を前記第1のハウジング部材に設け、他方を前記第2のハウジング部材に設け、互いの前記信号伝送基板が同軸上で所定の間隙を有するように対向させたことを特徴とする。
【0040】
請求項13記載のロータリージョイントによれば、第1のハウジング部材に形成されたフェライトコアコイルユニットと、第2のハウジング部材に形成されたフェライトコアコイルユニットとの間で、上述したように電源の伝送が行われ、互いに回転する第1のハウジング部材と第2のハウジング部材の間においても、磁束の漏洩が殆ど無い状態で効率良く非接触での電源の伝送が行われる。また、第1のハウジング部材に形成されたフェライトコアコイルユニットに設けた信号伝送基板と、第2のハウジング部材に形成されたフェライトコアコイルユニットに設けた信号伝送基板とを、同軸上で所定の間隙を有するように対向させたので、これらの信号伝送基板間で、上述したように信号の伝送が行われ、互いに回転する第1のハウジング部材と第2のハウジング部材の間においても、磁束による電流の影響を受けることなく、安定して効率の良い非接触の信号伝送が行われる。更に、本発明ではフェライトコアコイルユニットにおける空芯コイルを覆うように、信号伝送基板を設けた構成となっているので、ロータリージョイントの回転軸方向及び半径方向における余分なスペースを省略することができ、ロータリージョイントの小型化を図ることができる。
【0053】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
【0054】
(第1の実施形態)
まず、本発明の第1の実施形態を添付図面の図1乃至図25に基づいて説明する。図1は、本発明の第1の実施形態としての測定信号及び電源伝送用ロータリージョイントが用いられる押し出し型ラミネート加工機の概略構成を示す図である。
【0055】
図1に示すように、本実施形態の押し出し型ラミネート加工機には、基材としてのPETを供給するためのシート供給部20が設けられている。シート供給部20から供給されるPET21は、搬送経路22を介してラミネート加工部に至り、ラミネート加工部においてTダイ23と対向するように構成されている。Tダイ23には、上部のホッパー24から、溶融されたポリエチレンが供給され、Tダイ23から供給されたポリエチレンは、PET21上に塗布される。そして、PET21上に塗布されたポリエチレンは、直ちに冷却ロール25にて冷却されてPET21上に固着する。このようなラミネート加工により2層に形成されたシートは、搬送部26を介して巻き取り部27へ搬送され、巻き取り部27において巻き取られる。
【0056】
このようなラミネート加工機において良好なラミネート加工を行うためには、冷却ロール25における表面温度を所定の適正温度に維持することが重要であり、次のような冷却用ロール25が用いられる。
【0057】
図2は、本実施形態における冷却ロール25の概略構成を示す一部破断斜視図である。図2に示すように、ロール内部には、冷却水供給用の複数のパイプ30が配置されており、また、これらのパイプ30とロール表面31の中間には、作動液の蒸気相が設けられた構成となっており、ロール表面端部の温度は中間部と比較して5〜8℃低いだけである。例えば、ロール中間部の表面温度が36℃ならば端部が29〜31℃となる。従って、この温度を周囲の空気の露点以上となるように設定することにより、この冷却ロール25による結露を完全に防ぐことができる。なお、本実施形態では、この冷却用ロール25の直径を600mm、長さを2000mmとし、後述するロータリージョイントと連結される回転軸の直径を15mmとした。また、冷却水温度は15℃とした。
【0058】
更に、冷却ロール25の表面31は温度が均一なだけでなく、鏡面加工されているため、ラミネート加工するシートの透明度を全幅に亘って均一にしている。
【0059】
そして、この冷却ロール25においては、表面温度を所定の適正温度に維持するために、図3(A)に示すように、冷却ロール25の表面層に白金からなる測温抵抗体11を埋め込み、測定信号及び電源伝送用ロータリージョイント1を用いて測温抵抗体11の測定信号を回転側から静止側に伝送し、当該測定信号に基づいて冷却水の流量を制御することにより、前記表面温度を所望の一定温度に維持している。なお、冷却水は、図3(A)に示す冷却水供給用ロータリージョイント33を介して供給され、測定信号及び電源伝送用ロータリージョイント1内に設けられた中空軸を通り、更に冷却ロール25の回転軸32を通って前記パイプ30に至る。
【0060】
以下、本実施形態における測定信号及び電源伝送用ロータリージョイント1の構成について図3乃至図5を用いて詳しく説明する。
【0061】
[ロータリージョイント]
図3(A)は本発明の一実施形態における測定信号及び電源伝送用ロータリージョイント1及び冷却水供給用ロータリージョイント33を取り付けた冷却ロールユニットの全体を示す平面図であり、図3(B)は図3(A)の冷却ロールユニットと対比される比較例を示す平面図である。図4は本実施形態の測定信号及び電源伝送用ロータリージョイント1を回転中心軸線から半分を断面図で、他の半分を平面図で示したものである。図5は本実施形態の測定信号及び電源伝送用ロータリージョイント1における各回路、信号伝送基板、及び電源伝送カプラの電気的接続関係を示すブロック図である。なお、図4に示す回転中心軸線Lは図3(A),(B)に示す回転中心軸線Lと一致している。
【0062】
図4に示すように、本実施形態の測定信号及び電源伝送用ロータリージョイント1は、冷却ロール25側の軸端2aと冷却水供給用ロータリージョイント33側の軸端2bを有する中空軸2と、該中空軸2の外周に嵌合されるリング3a,3bと、該リング3a,3bに嵌合されフランジ部4aと胴部4bを有する第1ハウジング部材4と、軸受け5a,5bと、該軸受け5a,5bを介して前記第1ハウジング部材4に支持されリング6aとフランジ部6bと円筒壁6cを有する第2ハウジング部材6と、前記第1ハウジング部材4の胴部4bに取り付けられる支持板15aと、前記第2ハウジング部材6のフランジ部6bに取り付けられる支持板15bと、第1ハウジング部材4の胴部4bに支持される電気回路ユニット12と、支持板15bに支持される第1フェライトコアコイルユニット18と、支持板15bに支持される第2フェライトコアコイルユニット19とを備えている。
【0063】
中空軸2は、冷却水の供給路としての中空孔2cが形成された鉄製の軸であり、最大で30mm程度の肉厚を有して7kg/cm2程度の水圧に耐えられるように構成されている。中空軸2の冷却ロール25側の軸端2aは、冷却ロール25の回転軸32に嵌合され、中空軸2に設けられた図示しないボルト孔に挿通される図示しないボルトにより前記回転軸32に堅固に取り付けられる。従って、冷却ロール25が回転駆動されることにより、中空軸2も回転駆動されることになる。また、もう一方の軸端2bには前記冷却水供給用ロータリージョイント33が、前記軸端2bにネジ止め等により取り付けられる。
【0064】
中空軸2の前記軸端2a,2bに近接した外周には、ステンレス鋼で形成されたリング3a,3bが嵌合して取り付けられる。そして、このリング3a,3bに第1ハウジング部材4が嵌合して取り付けられることにより、第1ハウジング部材4と中空軸2との間には、空気層3cが形成される。中空軸2の中空孔2cに上述した温度の冷却水を供給すると、中空軸2の外表面に結露が生じるが、この空気層3cによって結露の電気回路等に対する影響を防止している。
【0065】
第1ハウジング部材4は、表面がアルマイト加工されたアルミニウムで形成されており、フランジ部4aと、胴部4bとを備えている。フランジ部4aには、ベアリング軸受け5aの内輪が嵌合され、胴部4bにはベアリング軸受け5bの内輪が嵌合されている。
【0066】
また、第2ハウジング部材6もアルミニウムで形成されており、円筒壁6cの表面はアルマイト加工されている。第2ハウジング部材のリング6aはベアリング軸受け5aの外輪に嵌合され、第2ハウジング部材6のフランジ部6bはベアリング軸受け5bの外輪に嵌合されている。従って、冷却ロール25の回転駆動に伴って中空軸2が回転すると、第1フランジ部材4は第2フランジ部材6に対して回転することになる。
【0067】
このように回転する第1フランジ部材4の胴部4bには、電気回路ユニット12が取り付けられている。電気回路ユニット12は、図5に示す電源変換器7、抵抗温度変換器8、アナログ信号をパルス信号に変換するA/F変換器9及びパルス信号を変調して送信するF信号送信器10から構成され、冷却ロール25に取り付けた測温抵抗体11は、図示しないケーブル及びコネクタを介してこの電気回路ユニット12内の抵抗温度変換器8と電気的に接続されている。更に、抵抗温度変換器8はA/F変換器9に、A/F変換器9はF信号送信器10に電気的に接続されており、このF信号送信器10は後述する第1信号伝送基板13と電気的に接続されている。
【0068】
また、再び図4に戻り、前記第1フランジ部材4の胴部4bには、回転中心軸線Lに略垂直に設けられた中空円板状のステンレス鋼製の支持板15aが設けられており、当該支持板15aには、第1フェライトコアコイルユニット18が支持されていている。第1フェライトコアコイルユニット18は、後述するようにフェライトコア内にコイルを有しており、このコイルが図5に示す前記電気回路ユニット12内の電源変換器7と電気的に接続されている。第1フェライトコアコイルユニット18のコイルには、後述するように相互誘導の作用により誘導起電力が発生し、電源変換器7にこの誘導起電力を供給する。これにより、電気回路ユニット12を構成する抵抗温度変換器8、A/F変換器9、及びF信号送信器10に対して安定した電源が供給されることになる。また、第1フェライトコアコイルユニット18には、図4に示す通り、前記コイルを覆うように、第1信号伝送基板13が取り付けられている。
【0069】
一方、第2ハウジング部材6のフランジ部6bにも、ステンレス鋼で形成された中空円板状の支持板15bが取り付けられており、該支持板15bには、第2フェライトコアコイルユニット19が支持されている。第2フェライトコアコイルユニット19は、第1フェライトコアコイルユニット18と同様に、後述するようにフェライトコア内にコイルを有しており、このコイルが図5に示すように静止側の電源変換器42と電気的に接続されている。また、第2フェライトコアコイルユニット19には、前記コイルを覆うように、前記第1信号伝送基板13と同様の構成の第2信号伝送基板14が取り付けられている。
【0070】
以上のような第1フェライトコアコイルユニット18と第2フェライトコアコイルユニット19は、0.5mm〜1mmの間隙を有して対向配置されており、電源変換器42により前記コイルに電流が流されると、第2フェライトコアコイルユニット19において磁場を発生させ、相互誘導の作用により上述した第1フェライトコアコイルユニット18に誘導起電力を発生させる。
【0071】
また、前記第1フェライトコアコイルユニット18と第2フェライトコアコイルユニット19が前記のように対向配置される結果、これらに取り付けられた第1信号伝送基板13及び第2信号伝送基板14についても、前記間隙を有して対向配置されることになり、第1信号伝送基板13上に形成された信号伝送パターン及び接地パターンは、第2信号伝送基板14上の信号伝送パターン及び接地パターンとの間で、前記間隙に存在する空気層を介して容量結合されており、信号の伝送が行われる。つまり、回転側のF信号送信器10から出力された信号は、第1信号伝送基板13及び第2信号伝送基板14を介して静止側の受信器40にて入力されることになる。
【0072】
以上のように、第1フェライトコアコイルユニット18及び第2フェライトコアコイルユニット19は、相互誘導(電磁誘導)による起電力で電源の伝送を行う電源伝送用カプラ部として機能すると共に、第1信号伝送基板13と第2信号伝送基板14とにより信号伝送部として機能する。
【0073】
以下、本実施形態における電源伝送用カプラ部と、信号伝送部の構成を詳しく説明する。
【0074】
[電源伝送用カプラ部]
まず、電源伝送用カプラ部については、本実施形態では、図6(B)に示すように半円筒形状の分割型フェライトコア50を、図7に示すように環状に15個配置し、分割型フェライトコア50の中心凹部50aに空芯コイル51を装着して構成する。
【0075】
本実施形態で用いた半円筒形状の分割型フェライトコア50は、一般にケーブルのシールドに用いられるクランプフィルタとして使用されているものであり、クランプフィルタに用いる場合には、図6(A)に示すように二つの半円筒形状の分割型フェライトコア50を組み合わせて使用する。このようなクランプフィルタに用いられる半円筒形状の分割型フェライトコア50は、図6(A)に示すように合わせた際に磁束の漏洩を確実に防止する必要があるため、表面の加工精度が高く、寸法精度も高い。従って、図7に示すように、それぞれの分割型フェライトコア50を支持板15a,15b上に環状に配置した場合でも、支持板15a,15bからの高さを均一に揃えることができる。その結果、第2フェライトコアコイルユニット19を一次側とし、第1フェライトコアコイルユニット18を二次側として、図4に示すように同軸上に対向させ、相対的に回転させた場合でも、両者の間隙を一定に保つことが可能である。
【0076】
分割型フェライトコア50の支持板15a,15bへの取り付けには、低温で接着可能な2液性のエポキシ系接着剤を使用した。高温で接着を行う接着剤を用いた場合には、冷却時において焼成物である分割型フェライトコア50にクラック等を生じさせる場合があるが、本実施形態では低温で接着可能であるため、このようなクラック等を生じさせることがない。
【0077】
また、支持板15a,15bは、上述したように非磁性体のステンレス鋼で形成されているため、磁束の変化が生じても発熱することがなく、分割型フェライトコア50を支持板15a,15bから離脱させることがない。
【0078】
以上のように支持板15a,15b上に環状配置される分割型フェライトコア50には、図6(A)に示すように、分割型フェライトコア50の一端面50bから他端面50cまでを貫通する中心凹部50aが形成されている。分割型フェライトコア50を図7のように環状に配置することで、中心凹部50aからなるコイルの収納路は環状に形成されており、当該収納路にはコイル51が装着される。本実施形態では、静止側の第2フェライトコアコイルユニット19を1次側とし、第2フェライトコアコイルユニット19を構成する分割型フェライトコア50の中心凹部50aには、バイフェラル巻きの空芯コイル51を装着する。また、2次側である回転側の第2フェライトコアコイルユニット18を構成する分割型フェライトコア50の中心凹部50aには、ノーマル巻きの空芯コイル51を装着する。
【0079】
電源の伝送は、相互誘導(電磁誘導)の原理により非接触で行うが、静止側からはパルス状の波形を基準とし、変形された高周波信号を送信するように構成する。これに対して回転側では、リップル状の電源変動を整流し、DC/DCコンバータ等により、所定の電源電圧に調整する。
【0080】
この場合、図8(A)に示すように、一次側と二次側のコイルをノーマル巻きとすると、一次側の信号をオン/オフし、図8(B)に示すように16kHz前後の周波数として、電源の伝送を行うことになるが、これでは停止時間の比率が高く、伝送効率が悪くなってしまう。
【0081】
そこで、本実施形態においては、図9(A)に示すように、一次側をバイフェラル巻きとし、二次側をノーマル巻きとすることにより、一次側のオン/オフを交互に繰り返し、図9(B)に示すように30kHz前後の周波数として、二次側でこれを合成して効率を高めている。
【0082】
本実施形態では、分割型フェライトコア50の中心凹部50aに30ターン程度巻いた空芯コイル51を装着することにより、上述のような相互誘導の原理による電源の伝送を可能にしている。空芯コイル51には、銅線で形成されたコイルの表面に、メチルアルコールで溶融する樹脂がコーティングされた、所謂アルコール融着線を用いている。本実施形態では、このアルコール融着線を巻き上げ装置により30ターン程度巻き上げた後、メチルアルコールに浸している。これにより、コイルの表面にコーティングされた樹脂が溶融し、空芯コイル51全体が固められる。そして、図6(C)に示す通り、このように固められた空芯コイル51をエポキシ系接着剤により前記中心凹部50aに接着している。従って、空芯コイル51は図7に示すように分割型フェライトコア50の全体を押さえ付け、分割型フェライトコア50を支持板15a,15bから離脱させないという働きも有している。
【0083】
以上説明したように、本実施形態においては、半円筒形状の分割型フェライトコア50を15個用いて環状に配置し、分割型フェライトコア50の中心凹部50aに30ターン程度の空芯コイル51を装着することにより、一対のフェライトコアコイルユニットを構成したので、ポット型フェライトコアを用いた場合と同様に磁束の漏洩が極めて少ない電源伝送カプラを構成でき、しかも、直径を200mmという大きな径に形成することができる。従って、図4に示すように、冷却水用に直径90mmもの中空軸2を形成した場合でも、この中空軸2の外周上に第1フェライトコアコイルユニット18及び第2フェライトコアコイルユニット19を配置することができ、冷却ロール25の回転軸方向における配置スペースに余裕を持たせることができる。
【0084】
[信号伝送部]
次に、信号伝送部を構成する第1信号伝送基板13及び第2信号伝送基板14は、それぞれ図10と図11に示すように、プリント基板60上に、円弧形状の信号伝送パターン61と接地パターン62を備えて構成されている。
【0085】
プリント基板60は、ガラスエポキシ製の基板をリング形状に形成したもので、 リング形状のプリント基板60の幅W1は、分割型フェライトコア50の中心凹部50aの幅よりも若干狭い幅となっている。従って、第1信号伝送基板13及び第2信号伝送基板14は、分割型フェライトコア50の中心凹部50aに嵌合可能であり、本実施形態では、図12に示すように、第1信号伝送基板13及び第2信号伝送基板14を、分割型フェライトコア50の中心凹部50aに嵌合させ、前記フェライトコアコイルユニットのコイル51を覆うように取り付けている。図12におけるA−A’線縦断面図を図6(D)に示す。このような構成を採ることにより、第1信号伝送基板13及び第2信号伝送基板14の配置スペースを、前記フェライトコアコイルユニットの半径方向に別個に確保する必要がなく、ロータリージョイント1を小型化することができる。また、図6(D)に示すように、第1信号伝送基板13及び第2信号伝送基板14によりコイル51を押さえ、コイル51の脱落を確実に防ぐことができる。
【0086】
なお、プリント基板60の形状及び大きさは、第1信号伝送基板13と第2信号伝送基板14の双方において同じである。
【0087】
信号伝送パターン61と接地パターン62は、抵抗率が低い金属で形成されたパターンであり、プリント基板60の片面に設けられている。使用可能な金属としては、例えば、高価ではあるが、銀が挙げられる。また、銅やアルミニウムは、抵抗率が低く、しかも低価格なので、このようなパターンに使用する金属として適している。本実施形態では、一例として、銅箔で形成されたパターンを用いている。
【0088】
信号伝送パターン61と接地パターン62の形状は、リング形状に形成したパターンを、複数箇所に設けた幅dの間隙により分割した円弧形状である。図10に示すように、第1信号伝送基板13においては、幅dの間隙は4箇所に設けられており、信号伝送パターン61と接地パターン62のそれぞれは4個の円弧形状パターンに分割されている。また、図11に示すように、第2信号伝送基板14においては、幅dの間隙は3箇所に設けられており、信号伝送パターン61と接地パターン62のそれぞれは3個の円弧形状パターンに分割されている。
【0089】
それぞれの円弧形状パターンの端部には、図10及び図11に示すように、プリント基板60の裏面側のランドと導通するスルーホール67が設けられている。また、裏面側のランドには、図13に点線で示すように、チップコンデンサ66が接続されている。従って、それぞれの円弧形状パターンは、チップコンデンサ66を介して接続されており、所定周波数の信号に対しては、リング形状のパターンとして機能する。
【0090】
つまり、本実施形態においては、第1信号伝送基板13及び第2信号伝送基板14は、接地パターン62を外側のリングとし、信号伝送パターン61を内側のリングとした、二重リング状構造のパターンを備えた伝送基板となっている。
【0091】
また、それぞれの円弧形状パターンには、図10及び図11に示すように、給電点63が設けられており、各給電点63には、図14に示すように、同軸ケーブル64から取り出された給電線65が接続されている。そして、送信側の第1信号伝送基板13における信号伝送パターン61上の各給電点63には、給電線65を介して所定周波数の信号が同時に供給されるように構成されている。各給電線65の長さは等しく、各給電点63に供給される信号の位相は揃えられている。また、第1伝送基板13と第2伝送基板14は、図4に示すように、0.5〜1.0mmの間隔で対向配置されており、信号伝送パターン61同士、及び接地パターン62同士が空気層を介して容量結合された構成となっている。
【0092】
以上のように、本実施形態の信号伝送部は、同軸ケーブルを中心軸線に垂直な縦断面で切断し、それぞれを容量結合させたものと等価である。従って、信号伝送パターン61に対して直交して接地パターン62方向に発生する電界と、これに直交し、信号伝送パターン61を取り巻くように発生する磁界との、両方に直交する方向、即ち第1伝送基板13から第2伝送基板14へ向かう方向に、電磁エネルギが移動することにより、信号の伝送が行われる構成となっている。つまり、本実施形態においては、アンテナ対による信号の伝送ではなく、パターンの二重リング状構造、及び多点同時給電、並びに容量結合により、同軸ケーブルと同等な方式により信号伝送を行っている。
【0093】
伝送対象の信号の周波数が本実施形態のようにVHF帯以上の周波数になる場合には、信号は表面効果により同軸ケーブルの中心導体の表面部分において伝送される。一方、同軸ケーブルを中心軸線に垂直な縦断面で切断したものと等価な本実施形態の信号伝送基板における特性インピーダンスは、図10及び図11に示すように、リング状の接地パターン62の内側とリング状の信号伝送パターン61の外側との間の間隙W2によって決定される。従って、送信側と受信側で、当該間隔W2の等しい信号伝送基板を用いることにより、送信側と受信側のインピーダンスが整合された状態で信号の伝送を行うことができ、定在波の発生を実用上全く問題のない程度に抑えて、広帯域の信号伝送を行うことができる。
【0094】
また、容量結合における容量値x[pF]は、第1信号伝送基板13と第2信号伝送基板14の間隔をG[mm]、信号伝送パターン61または接地パターン62の面積をa[(幅[mm]×長さ[mm]/1000)]、プリント基板60の比誘電率をy、とすると、
【0095】
【数1】
x = (y×8.854×a)/G
という式により求められる。従って、この容量値xが適宜の値となるように、間隔G、各パターンの幅及び長さ等の値を定めることにより、所望の帯域における信号を伝送することが可能になる。
【0096】
なお、本実施形態においては、信号伝送パターン61と接地パターン62のそれぞれの幅、全長、及び信号伝送パターン61と接地パターン62との間隔W2は、第1信号伝送基板13及び第2信号伝送基板14の何れにおいても同じ値に設定されている。
【0097】
また、給電点63の個数は、第1信号伝送基板13のパターン上においてNの時、第2信号伝送基板14のパターン上においてはN−1となるように構成している。本実施形態においては、一例として、第1信号伝送基板13のパターン上においては4個、第2信号伝送基板14のパターン上においては3個の給電点63を設けている。このように構成することで、本実施形態のように、第1信号伝送基板13と第2信号伝送基板14とが互いに相対的に回転する場合でも、第1信号伝送基板13と第2信号伝送基板14とにおいて、全ての給電点63が同時に対向する位置関係になることがなく、広い帯域において略フラットな信号伝送特性を得ることができる。
【0098】
以下、本実施形態の信号伝送部について、信号伝送特性を調べた実験結果について説明する。この実験は、図15に示すように、静止側と回転側のそれぞれにおいて、複数の給電点63のうちの一つの給電点63に着目し、回転側において着目した給電点63が、静止側において着目した給電点63に対して、それぞれ0゜、90゜、180゜、270゜の角度を有する時の信号の損失を調べたものである。また、測定には、アドバンテスト社製のスペクトラムアナライザを用い、信号の周波数を300MHzから550MHzまで変化させた。実験の結果を、図16〜図19に示す。
【0099】
図16は回転側の給電点63の角度が静止側の給電点63に対して0゜の時、図17は90゜、図18は180゜、及び図19は270゜の時の結果を示す。図16〜図19の結果から判るように、本実施形態によれば、300MHzから550MHzまでの広い帯域に亘って、略フラットな特性が得られた。一例として、490MHzの結果を見ると、何れの角度においても、−8dBm程度の損失であった。一方、同軸ケーブルを用いて同様の条件の下で測定を行ったところ、図20に示すように、300MHzから550MHzまでの広い帯域に亘って、−2dBm程度の損失であった。
【0100】
ここで、比較のために、給電点63を第1信号伝送基板13と第2信号伝送基板14のそれぞれにおいて1個として測定した結果を、図21及び図22に示す。図21は静止側と回転側の給電点63の角度が0゜の場合、図22は180゜の場合の結果を示す。
【0101】
給電点が1個で、しかも当該給電点の位置が静止側と回転側とで一致する場合には、図21から判るように、固有周波数f及びその倍の周波数2fにおいて、極めて大きなディップ点が生じる。また、図21及び図22から判るように、平均的に信号の損失が大きくなっている。
【0102】
以上のように、給電点が1個の場合には、ループアンテナと同様な特性を示し、広い帯域に亘ってフラットな特性を得ることができず、本実施形態のように周波数変調された信号をキャリア周波数に重畳して、回転側から静止側に伝送する構成には適していない。
【0103】
これに対し、給電点を複数個設ける場合には、たとえ静止側における1個の給電点と回転側における1個の給電点との位置が一致する場合でも、他の給電点の位置は一致していないので、全体として平均化され、図16〜図19に示すようなフラットな特性が得られたものと思われる。そして、このような特性は、本実施形態のように周波数変調された信号をキャリア周波数に重畳して、回転側から静止側に伝送する構成には好適である。
【0104】
また、給電点を複数設けた場合のメリットとして、指向性を改善できるという点が挙げられる。図23と図24に、円板状のマイクロスリップアンテナを用いて給電点と指向性の関係を調べた結果を示す。まず、図23(A)に示すようにプリント基板60’の表面に円板状の信号伝送パターン61’を形成し、裏面に接地パターン62’を形成し、図23(B)に示すように円板状の信号伝送パターン61’に4個の給電点A,B,C,Dを設け、図23(C)、(D)に示すように円板状の信号伝送パターン61’の直径をλ/2とした場合の電波の指向性パターンを図23(E)に示す。図23(E)から判るように、給電点を複数箇所に設けることにより、略無指向性のようなパターンを実現できる。
【0105】
これに対し、図24に示すようにプリント基板60’の表面に円板状の信号伝送パターン61’を形成し、裏面に接地パターン62’を形成し、図24(B)に示すように円板状の信号伝送パターン61’に1個の給電点Aを設け、図23(C)に示すように円板状の信号伝送パターン61’の直径をλ/2とした場合の電波の指向性パターンを図24(D)に示す。図24(D)から判るように、給電点が1箇所の場合には、8の字状の指向性を示すようになり、特に本実施形態によう回転側から静止側に信号を伝送する構成には適していない。
【0106】
以上のように、本実施形態の信号伝送部においては、二重リング状構造の信号伝送パターンと接地パターンを容量結合させると共に、一方がN個、他方がN−1個となる多点の給電を行うようにしたので、同軸ケーブルのように広い帯域においてフラットな特性を得ることができる。
【0107】
しかも、本実施形態においては、以上のような第1信号伝送基板13と第2信号伝送基板14とを、フェライトコアコイルユニットにおける分割型フェライトコア50の中心凹部50aに嵌合させる構成としたので、ロータリージョイント1の小型化を図ることができる。このように電源伝送用カプラ部と信号伝送部とを重ね合わせる構成とした場合でも、信号伝送基板13,14による信号の伝送周波数が340MHzであるのに対し、電源伝送用カプラ部による電源の伝送周波数は20kHz〜30kHzであるため、互いに干渉することがない。
【0108】
但し、このような位置に第1信号伝送基板13と第2信号伝送基板14を配置した場合には、第1信号伝送基板13と第2信号伝送基板14における信号伝送パターン61と接地パターン62は、フェライトコアコイルユニットのコイル51による磁束の影響を直接受けることになる。この磁束は、プリント基板60に垂直な方向で、裏面から表面、あるいは表面から裏面を貫くように錯交する。従って、導体である信号伝送パターン61及び接地パターン62が、物理的に連続したリングとして形成されている場合には、上述のように錯交する磁束の変化に応じて、信号伝送パターン61及び接地パターン62の周方向に循環電流が流れることになる。
【0109】
しかしながら、本実施形態においては、図10及び図11に示すように、信号伝送パターン61及び接地パターン62を、連続した一つのリングとするのではなく、連続した一つのリングから、長さdの微小円弧領域を複数箇所に亘って取り除き、複数の円弧形状パターンに分割したので、円弧形状パターンのそれぞれは直流的に絶縁状態となっている。
【0110】
従って、信号伝送パターン61及び接地パターン62上には、上述のような循環電流の流れる閉回路が形成されないので、信号伝送パターン61及び接地パターン62が前記磁束の影響を直接受けたとしても、前記循環電流の発生を確実に防止することができる。
【0111】
また、本実施形態においては、各給電点63の間の位置に前記長さdの間隙を設けることにより、一つの給電線65と、この給電線65に接続される給電点63が形成された円弧形状の信号伝送パターン61または接地パターン62と、当該給電点63に隣接する給電点63と、当該隣接する給電点63に接続される他の給電線65とによって、閉回路が形成されることを防止している。従って、給電線65とパターンとの間においても、磁束の変化による循環電流の発生を防止することができる。
【0112】
同軸ケーブルの中心軸に垂直な縦断面における内部導体を信号伝送パターンとし、当該縦断面における外部導体を接地パターンとする技術的思想を最も簡単に具体化するには、それぞれのパターンを一つの連続したリングとすれば良いが、本実施形態においては、上述したような磁束の影響による循環電流を防止するために、複数の円弧形状パターンを、円弧の長さ方向に長さdの間隔を設けてリング状に配置した構成としたのである。
【0113】
そして、このような複数の円弧形状パターンを用いて、同軸ケーブルの中心軸に垂直な縦断面における内部導体を信号伝送パターンとし、当該縦断面における外部導体を接地パターンとする技術的思想を具体化するために、隣接する円弧形状パターン同士を、図13に示すようにチップコンデンサ66によって接続し、交流的には導通状態を保つ構成としたのである。
【0114】
本実施形態においては、以上のような構成により、前記磁束の影響による循環電流を発生させないので、電源伝送用カプラ部からの磁束の損失を防止して、良好に電源伝送を行うことができる。また、信号伝送パターン61及び接地パターン62により伝送される信号の損失を防ぐことができ、効率良く信号の伝送を行うことができる。更には、前記循環電流の発生を防止できることにより、ジュール熱によるプリント基板60の変形、破損等を確実に防止することができる。
【0115】
更に、単に各パターンを円弧形状パターンとして分離するだけでは、上述したような信号伝送を行うことができなくなってしまうが、本実施形態においては、上述したように、各円弧形状パターンの間に、チップコンデンサを実装する構成となっているので、交流的には各円弧形状パターンが導通した状態であり、良好に信号の伝送を行うことができる。
【0116】
また、以上のように循環電流の発生を防止できるので、第1信号伝送基板13と第2信号伝送基板14を、フェライトコアコイルユニットにおける分割型フェライトコア50の中心凹部50aに嵌合させる構成を採ることができ、ロータリージョイント1の小型化を実現することができる。
【0117】
このような構成を採ることができない場合には、例えばフェライトコアコイルユニットと、第1信号伝送基板13及び第2信号伝送基板14との径に差異を設け、フェライトコアコイルユニットと、第1信号伝送基板13及び第2信号伝送基板14とをロータリージョイント1の半径方向に並べて配置する必要がある。あるいは、フェライトコアコイルユニットと、第1信号伝送基板13及び第2信号伝送基板14とを、ロータリージョイント1の軸方向の異なる位置に配置する必要がある。
【0118】
しかしながら、本実施形態の構成によれば、これらのようにフェライトコアコイルユニットと、第1信号伝送基板13及び第2信号伝送基板14とを、異なる位置に配置する必要がないので、ロータリージョイント1が半径方向あるいは軸方向に大型化することを確実に防止することができるのである。
【0119】
次に、図5のブロック図を用いて、本実施形態の測定信号及び電源伝送用ロータリージョイント1における電源及び信号の伝送動作について説明する。
【0120】
図示しない回転側コネクタ部を介して抵抗温度変換器8に接続された測温抵抗体11の抵抗値変化は、抵抗温度変換器8において電流に変換され、この電流は、A/F変換器9において、その値に応じて所定の周波数パルス信号に変換される。なお、本実施形態では、測温抵抗体11として、1000Ωのものを用いており、抵抗温度変換器8によって電流に変換された際の出力信号は、0℃〜100℃の温度に対して4〜20mAとなっている。また、キャリア周波数には340MHzを用いている。そして、この周波数パルス信号は、F信号送信器10において周波数変調され、第1信号伝送基板13から第2信号伝送基板14へと伝送される。本実施形態においては、伝送レートを2Mbpsに設定している。一方、このように伝送された信号は、第2信号伝送基板14を介して静止側の受信器40に受信され、F/A変換器41において電流に変換される。従って、静止側において冷却ロール25の表面温度を検知することができる。このように、信号伝送は非接触の第1信号伝送基板13及び第2信号伝送基板14を介して行われるため、測温抵抗体11の抵抗値変化に影響を与えることがなく、正確な温度検知を行うことができる。また、本実施形態では、冷却ロール25が1000rpmで回転した場合、測定信号及び電源伝送用ロータリージョイント1の回転部も1000rpmで回転することになるが、この場合でも伝送部が非接触であるため、磨耗による劣化等がなく、長期に亘って良好な温度検知を可能にしている。
【0121】
また、電源は、静止側の電源変換器42において、AC100VがDC28Vに変換され、1次側である第2フェライトコアコイルユニット19におけるバイフェラル巻きのコイル51に30kHzの周波数で供給される。これにより、第2フェライトコアコイルユニット19のコイル51にパルス状の電流が流れ、電流の変化に応じて変化する磁束が第2フェライトコアコイルユニット19のコイル51を貫く。そして、この磁束の変化が2次側である第1フェライトコアコイルユニット18のコイル51に誘導起電力を生じさせ、電源変換器7に供給される。電源変換器7においては、DC24VとDC±15Vの電圧に変換され、前記電気回路ユニット12における各回路に供給される。本実施形態では、測定信号及び電源伝送用ロータリージョイント1の回転部が最大1000rpmで回転することになるが、電源の供給も非接触で行われるため、スリップリングのような火花の発生がなく、溶剤の雰囲気下でも爆発を生じさせることがない。また、非接触であるため、磨耗による劣化等がなく、長期に亘って良好な電源供給を可能にしている。
【0122】
また、上述した軸受け5a、図示しないコネクタ等は全て耐水性のものが使用され、また、第1ハウジング部材4と第2ハウジング部材6は、電気回路ユニット12及び電源伝送カプラ並びに信号伝送基板を略密封状態に覆っているので、冷却水を用いる冷却ローラ25に本実施形態のロータリージョイント1を用いても、水による電気回路等の故障及び漏電事故の恐れがない。
【0123】
このように、本実施形態においては、長期に亘って安定して電源の供給を行いつつ、測温抵抗体11の測定信号、即ち抵抗値変化が、非接触により静止側に伝送されることになるので、長期に亘って正確な温度検知が行われることになる。
【0124】
以上のような本実施形態における電源伝送用カプラを備えたロータリージョイント1の優れた効果は、従来の電源供給手段との比較を行うことで、より一層明確になる。例えば、回転体に対して電源を供給する手段の最も一般的な例としてはスリップリングを挙げることができるが、スリップリングは摩擦抵抗が大きいために、本実施形態のロータリージョイントのような最高で1000rpmもの回転数が要求される装置においては、回転数を上昇させる際の妨げとなり適していない。更に、スリップリングは、長期間の使用によって接触部が摩耗するため、定期的な交換作業が必要となる。
【0125】
これに対し、本実施形態の電源伝送用カプラは、非接触方式であるために摩擦抵抗がなく、ベアリングの許容範囲まで回転数を容易に上昇させることが可能である。また、電気的には非接触方式であるために摩耗はないが、回転はベアリングの耐久性に依存するため、長期間使用可能であ。
【0126】
また、回転体の内部に電池を備える構成も考えられるが、このような構成においては定期的な電池交換や充電が必要となってしまう。
【0127】
これに対し、本実施形態の電源伝送用カプラは、電磁誘導を用いて非接触で電源の供給を行うため、構成部品の交換は不要である。
【0128】
本実施形態の電源伝送用カプラは、元来、ケーブルのシールド用にクランプフィルタに用いられている半円筒形状の分割型フェライトコアを環状に配置することによって、ポット型形状に類似した大型のフェライトコア形成することができるので、冷却水用の中空軸の外周部に、電源伝送用カプラを配置することができる。その結果、図3(A)と図3(B)の比較から明らかなように、ロータリージョイントを含めた冷却ロールユニット全体の長さを長さW(図3(B)の例では300mm程度)の分だけ短くすることができる。また、本実施形態の冷却ロールユニット全体の長さは、測定信号伝送用のロータリージョイント1の分だけ従来の冷却ロールユニットよりも長くなるが、上述したようにロータリージョイント1は回転軸方向の長さを短くするように構成されているため、従来に比べてわずか100mm程度長くなるだけである。従って、クレーン等を用いて冷却ロールユニットをラックに格納し、またラックから搬送することによって冷却ロールユニットを交換するシステムにおいては、従来と同じ大きさのラックを用いることができ、既存のシステムを有効に利用することができる。
【0129】
また、上述した実施形態においては、冷却ロール用のロータリージョイントに本発明を適用した場合について説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、中空軸に冷却水以外の流体や、ガス等の気体を供給したり、あるいは中空軸内に太いケーブル等を通すロータリージョイントにも適用可能である。この場合には、状況に応じて前記空気層3cの位置に断熱材を設けても良い。但し、特に冷却水を用いた冷却用ロールに本発明の測定信号及び電源伝送用ロータリージョイントを適用した場合には、上述したような耐水処理が施されているため、特に優れた効果を発揮するものである。
【0130】
なお、上述した実施形態においては、分割型フェライトコアの個数を一例として15個としたが、本発明はこれに限られるものではなく、使用する分割型フェライトコアの大きさ、あるいは電源伝送用カプラの径の大きさに応じて適宜の個数とすれば良い。また、コイルのターン数も一例として30ターン程度としたが、本発明はこれに限られるものではなく、適宜変更が可能である。
【0131】
また、本発明に適用できる分割型フェライトコアは、半円筒形状のものに限定されず、図25(A)に示すようなE型形状、あるいは図25(B)に示すようなU型形状の既存の分割型フェライトコアを用いることもできる。また、分割型フェライトコアを環状配置した際に隙間ができなくなるような形状のフェライトコアを新たに製造しても良い。このようにすれば、伝送効率をより一層高めることができる。
【0132】
更には、分割型フェライトコアを用いるのではなく、大型のポット型フェライトを新たに製造して用いるようにしても良い。このようにすれば、磁束の漏洩をより一層確実に防止することができる。
【0133】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態を図26乃至図29に基づいて説明する。なお、第1の実施形態との共通箇所には同一符号を付して説明を省略する。
【0134】
第1の実施形態においては、信号伝送パターンと接地パターンを二重リング状構造とした例について説明したが、本発明はこのような構成に限定されるものではなく、図26(A)、(B)に示すように、プリント基板60の表面側にリング状の信号伝送パターン61を設け、プリント基板60の裏面側に接地パターン62を設ける構成としても良い。但し、この場合においても、パターン上に循環電流が流れることを防ぐために、所定箇所に長さdの間隔を設け、当該間隔によって分割されたパターン同士をチップコンデンサ66で接続する。また、給電点63は分割された各パターンに一つだけ設けるようにする。
【0135】
このように構成すると、信号伝送パターンからの磁束が接地パターン側に回り込むため、二重リング状に構成した場合よりは損失が大きくなる。しかしながら、実際上問題無く信号を伝送することができ、更にパターン上または給電経路に循環電流が流れることを防止しすることができる。
【0136】
なお、長さdの間隔は必ずしも複数である必要はない。例えば、図27(A)、(B)に示すように、一箇所だけに長さdの間隔を設け、当該間隔によって分離したパターンをチップコンデンサ66で接続する。この場合、給電点63は信号伝送パターン61及び接地パターン62のそれぞれにおいて1箇所とするので、上述したようにフラットな特性は得られなくなる。しかしながら、伝送しようとする信号の周波数を特定の周波数に限定しても良い場合には、このような構成を採ることも可能であり、このように構成においてもパターン上または給電経路に循環電流が流れることを防止することができる。
【0137】
更に、信号伝送パターン61と接地パターン62の形状は、必ずしもリング状に限定されるものではない。第1の実施形態のように、信号及び電源の伝送と共に、冷却水やガス等を供給する場合には、基板を中空形状に形成する必要があるが、冷却水やガス等の供給が不要であり、信号及び電源の伝送のみで良い場合には、図28(A)、(B)に示すように、信号伝送パターン61と接地パターン62の形状を円板状に形成しても良い。但し、この場合においては、パターン上に循環電流が流れることを防止するために、円板状のパターンを複数個に分割する必要がある。図28(A)、(B)に点線で示した円は、コイルの位置を示しており、円板状のパターンを分割しない場合には、循環電流はこの点線で示した円のように流れることになる。そこで、この循環電流の流れを阻止するように円板状のパターンを分割する。そして、分割した各パターン同士は、図28(A)、(B)に示すようにチップコンデンサ66で接続する。このように構成した場合でも、パターン上または給電経路に循環電流が流れることを防止しつつ、広帯域でフラットな特性の信号伝送を行うことが可能である。
【0138】
また、パターンを円板状に形成した場合には、分割数は4個に限定されるものではなく、図29(A)、(B)に示すように2個であっても良い。つまり、2個以上であれば良い。図29(A)、(B)のように2分割した場合には、中央部にチップコンデンサ66を設ける。このように構成した場合には、給電点が一つになり、フラットな特性は得られなくなるが、上述したように伝送しようとする信号の周波数を限定できる場合にはこのような構成を採ることができる。そして、このような構成においてもパターン上または給電経路に循環電流が流れることを防止することができる。
【0139】
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態を図30乃至図34に基づいて説明する。なお、第1の実施形態との共通箇所には同一符号を付して説明を省略する。
【0140】
第1の実施形態では、第1フェライトコアコイルユニット18と第2フェライトコアコイルユニット19とを回転系に用いた例について説明したが、本発明はこのような構成に限定されるものではなく、信号及び電源を非接触で伝送する構成であれば、静止系にも適用可能である。
【0141】
例えば、図30に示すように、第1フェライトコアコイルユニット18と第2フェライトコアコイルユニット19を密着させて構成しても良い。この一対のフェライトコアコイルユニットは、第1フェライトコアコイルユニット18のそれぞれの分割型フェライトコア50と、対になる第2フェライトコアコイルユニット19のそれぞれの分割型フェライトコア50とが組み合わされて円筒形状のフェライトコアを構成するように密着させる。
【0142】
第1フェライトコアコイルユニット18と第2フェライトコアコイルユニット19は、第1の実施形態と同様に、低温で接着可能な2液性のエポキシ系接着剤により、それぞれ支持板15d,15eに接着されており、該支持板15d,15eは、前記一対のフェライトコアコイルユニットを密着させる押さえ金具として用いられる。本実施形態では第1フェライトコアコイルユニット18と第2フェライトコアコイルユニット19を相対的に回転させず、固定的に用いる。図31に外観を示す。
【0143】
以上のように本実施形態は、従来のポット型フェライトコアを用いた変圧器と同様の構成の変圧器を、分割型フェライトコア50を用いて大径の変圧器として構成すると共に、信号を広い帯域に亘ってフラットな特性で伝送可能な装置を提供することができる。従って、配置スペースに制約があり、従来のような変圧器や同軸ケーブルを取り付けることが困難な場合でも、良好に電源と信号の伝送を行うことができる。
【0144】
また、本実施形態の構成では、第1フェライトコアコイルユニット18と第2フェライトコアコイル19を回転させないので、互いに同じ大きさと形状を有し、中心凹部50aによる空芯コイル51の収納路が無端の循環路形状に形成できれば、第1の実施形態のように環状に形成する必要はない。例えば、分割型フェライトコア50を、楕円形状となるように連鎖状に配置しても良し、図32に示すように楕円形状のフェライトコア50aを作製しても良い。この場合には、プリント基板60も同様に楕円形状にすれば良い。また、図33に示すように四角形状のフェライトコア50bや、三角形状のフェライトコア50cと、それぞれの形のプリント基板60を用いても良い。
【0145】
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態を図35乃至図37に基づいて説明する。なお、第1の実施形態との共通箇所には同一符号を付して説明を省略する。
【0146】
本実施形態は、図35に示すように、ポット型フェライトコアとコイルからなる変圧器の内部に信号伝送基板を取り付けたものである。
【0147】
ポット型のフェライトコア57、58の中空部には、図35に示すように一時側と二次側の巻き線部が一体に形成されたボビン52が収納されるようになっている。このボビン52のそれぞれの巻き線部には、所定の回数分、ホルマル線が巻き付けられ、コイルを形成する。
【0148】
また、ポット型のフェライトコア57、58に収納されたボビン52上には、第1信号伝送基板13と第2信号伝送基板14が互いに所定の間隔を有するように載置される。第1信号伝送基板13と第2信号伝送基板14のそれぞれのプリント基板60上には、第1の実施形態と同様に、信号伝送パターン61及び接地パターン62が設けられている。このように、本発明においては、信号伝送パターン61と接地パターン62の間隔、及び第1信号伝送基板13と第2信号伝送基板14の間隔等が上述したように所定の関係を満たしていれば、径の大小に拘わらず、広い帯域においてフラットな特性の信号伝送ユニットを構成することができる。
【0149】
コイル及び第1信号伝送基板13と第2信号伝送基板14を収納したフェライトコア57、58は図38のように重ね合わされた後、エポキシ系接着剤56により2点で接着され、外観上は円柱形状としてコイル及び信号伝送基板が露出しないように使用される。このように使用することにより、漏洩磁束を少なくすることができ、各種の用途に適用することができる。
【0150】
そして、以上のようにコイル及び第1信号伝送基板13と第2信号伝送基板14を収納したフェライトコア57、58をハウジング等に取り付ける際には、図36に示すような押え金具54、55を用いる。押え金具54、55は、例えば洋白等の非磁性材料から形成されており、上側の押え金具54には側方開口部54aが、また下側の押え金具55には該押さえ金具55には該押さえ金具54の側方開口部54aに対応する突起部55aが形成されている。これらの押さえ金具54、55は互いにバネ性を有しており、図37のようにこれらの押さえ金具54、55を、フェライトコア57、58の上下から嵌め合わせることにより、フェライトコア57、58をホールドすることができる。また、下側の押さえ金具55に形成された底部突起55bを、ハウジング等の凹部に差し込むことにより、フェライトコア57、58及びコイルから構成される変圧器をハウジング等に取り付けることができる。
【0151】
以上のような本実施形態によれば、小型でありながら、効率の良い電源の伝送と、広帯域に亘ってフラットな特性の良好な信号の伝送とを、同時に行うことのできる装置を提供することができる。
【0152】
【発明の効果】
請求項1記載の信号及び電源伝送装置によれば、一対のフェライトコアコイルユニットを、互いの信号伝送基板が非接触状態となるように対向配置し、信号伝送基板上の接地パターンと信号伝送パターンのそれぞれ少なくとも一箇所に、前記空芯コイルの磁束変化による誘導起電力に基づく電流の、前記パターン上における伝達経路、または前記パターンに接続される給電線と前記パターンとにより形成される伝達経路を切断する間隙を形成し、当該間隙を介して隣接するパターン同士をコンデンサにより結合したので、電磁誘導による効率の良い電源伝送と、容量結合による広帯域にフラットな特性での信号伝送の双方を良好に行うことができる。
【0153】
請求項2記載の信号及び電源伝送装置によれば、前記信号伝送基板を前記フェライトコアの凹部に収納可能な中抜き形状の基板としたので、フェライトコアの凹部に収納することができ、信号伝送基板を当該凹部に収納された空芯コイルの押さえ部材として機能させることができる。また、空芯コイルの前記凹部底面からの高さを一定に保たれることになるため、対向する空芯コイル間の間隙は、空芯コイルの循環経路の何れにおいても均等になり、安定した電源の伝送を行うことができる。更に、前記信号伝送基板を中抜き形状とし、前記フェライトコアの支持板も中抜き形状とすることにより、液体あるいは気体の配送管上に信号及び電源伝送装置を配置できる等、配置上の自由度を高めることができる。
【0154】
請求項3記載の信号及び電源伝送装置によれば、前記フェライトコアの凹部を、リング形状の循環経路となるように形成し、前記信号伝送基板を、前記フェライトコアの凹部に収納可能なリング形状の基板とし、前記接地パターンと信号伝送パターンを、それぞれ前記間隔を介してリング形状に配置される円弧形状のパターンとすると共に、前記接地パターンを外側とし、前記信号伝送パターンを内側として二重リング状構造を有するようにしたので、静止側と回転側との間においても安定して電源の伝送と信号の伝送を行うことができる。また、磁束の影響による電流を発生させることがないので、電源の伝送によって信号の伝送を妨げることを防止できる。更に、所定周波数の信号伝送を良好に行うことができる。また、前記接地パターンと信号伝送パターンは、同軸ケーブルを輪切りにした構造なので、アンテナによる特定帯域の信号伝送ではなく、同軸ケーブルのような広帯域の信号伝送を行うことができる。
【0155】
請求項4記載の信号及び電源伝送装置によれば、接地パターンと信号伝送パターン上に、複数の給電点を設けたので、信号伝送の際の指向性が単一となることを防ぐことができ、静止側と回転側との間においても安定して電源の伝送と信号の伝送を行うことができる。また、信号伝送パターンと接地パターンのそれぞれに形成される前記間隙を、少なくとも各給電点の間の位置に形成したので、磁束の影響による電流の流路を、各パターンと給電線からなる経路においても確実に切断し、前記電流の発生を確実に抑えることができる。
【0156】
請求項5記載の信号及び電源伝送装置によれば、一方の信号伝送基板においてはN個の給電点を設けた場合には、当該信号伝送基板と対向する他方の信号伝送基板においては、N−1個の給電点を設けるようにしたので、これらの信号伝送基板を相対的に回転させた場合であっても、互いの回転状態によることなく、対向する信号伝送基板同士の給電点が全ての点において重なることを防止することができる。その結果、信号伝送特性上のレベルが局所的に落ち込むディップ点を無くし、安定した信号伝送を行うことができる。
【0157】
請求項6記載の信号及び電源伝送装置によれば、ポット型フェライトコアの溝状のコイル収容部に、空芯コイルを収容すると共に、当該空芯コイルを覆うように、前記信号伝送パターン及び接地パターンが形成された信号伝送基板を設けるので、小型で安定した信号の伝送と電源の伝送を行う装置を提供することができる。
【0158】
請求項7に記載の信号及び電源伝送装置によれば、複数の分割型フェライトコアにより、空芯コイルを収納するフェライトコアを構成したので、空芯コイルの循環経路の大型化を容易に行うことができる。従って、中央部分に液体またき気体の供給路を設け、その周囲において電源の伝送と信号の伝送を行う必要がある場合でも、専用のフェライトコアを製造することなく、低コストで信号及び電源伝送装置を実現できる。
【0159】
請求項8記載の信号及び電源伝送装置によれば、前記分割型フェライトコア群の表面の前記支持部材の表面に対する高さを略一定としたので、分割型フェライトコア群を所定の間隙を有して対向させた場合には、当該間隙は環状に配置された分割型フェライトコア群の到る所で所定の値に保つことができ、電源伝送の特性にばらつきが生じることを防止することができる。また、前記間隙は、互いの分割型フェライトコア群を相対的に回転させても、到る所で所定の値に保たれるので、前記所定の間隙の微小化が可能である。従って、電源伝送の効率を向上させることができる。
【0160】
請求項9記載の信号及び電源伝送装置によれば、前記フェライトコアコイルユニットを支持する支持部材を非磁性の部材から形成したので、磁束が支持部材を通ることがなく、磁束の変化による発熱を確実に防ぐことができる。
【0161】
請求項10記載の信号及び電源伝送装置によれば、半円筒形状の分割型フェライトコアにより、前記分割型フェライトコア群を形成したので、各分割型フェライトコアを容易に環状または連鎖状に配置することができ、大径の分割型フェライトコア群を形成することができる。
【0162】
請求項11記載の信号及び電源伝送装置によれば、U字形状の分割型フェライトコアにより、前記分割型フェライトコア群を形成したので、各分割型フェライトコアを容易に環状または連鎖状に配置することができ、大径の分割型フェライトコア群を形成することができる。
【0163】
請求項12記載の信号及び電源伝送装置によれば、E字形状の分割型フェライトコアにより、前記分割型フェライトコア群を形成したので、各分割型フェライトコアを容易に環状または連鎖状に配置することができ、大径の分割型フェライトコア群を形成することができる。
【0164】
請求項13記載のロータリージョイントによれば、第1のハウジング部材に形成されたフェライトコアコイルユニットと、第2のハウジング部材に形成されたフェライトコアコイルユニットとの間で、上述したように電源の伝送が行われ、互いに回転する第1のハウジング部材と第2のハウジング部材の間においても、磁束の漏洩が殆ど無い状態で効率良く非接触での電源の伝送を行うことができる。第1のハウジング部材に形成されたフェライトコアコイルユニットに設けた信号伝送基板と、第2のハウジング部材に形成されたフェライトコアコイルユニットに設けた信号伝送基板とを、同軸上で所定の間隙を有するように対向させたので、これらの信号伝送基板間で、上述したように信号の伝送が行われ、互いに回転する第1のハウジング部材と第2のハウジング部材の間においても、磁束による電流の影響を受けることなく、安定して効率の良い非接触の信号伝送を行うことができる。更に、本発明ではフェライトコアコイルユニットにおける空芯コイルを覆うように、信号伝送基板を設けた構成となっているので、ロータリージョイントの回転軸方向及び半径方向における余分なスペースを省略することができ、ロータリージョイントの小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態における押し出しラミネート加工機の概略構成を示す側面図である。
【図2】図1のラミネート加工機に用いられる冷却ローラの概略構成を示す斜視図である。
【図3】図2の冷却ローラにロータリージョイントを接続した状態を示す側面図であり、(A)は第1の実施形態におけるロータリージョイントを備えた場合、(B)は比較例のロータリージョイントを備えた場合を示す図である。
【図4】図3(A)に示す第1の実施形態のロータリージョイントの一部を断面視した側面図である。
【図5】第1の実施形態におけるロータリジョイントの電気的接続関係を示すブロック図である。
【図6】第1の実施形態における分割型フェライトコアを示す図であり、(A)は当該分割型フェライトコアを示す斜視図、(B)は(A)の分割型フェライトコアを一端面50a側から見た側面図、(C)は(A)の分割型フェライトコアの中心凹部50aに空芯コイル51を装着した状態を示す側面図、(D)は(C)の空芯コイル51を覆うように信号伝送基板を装着した状態を示す側面図である。
【図7】第1の実施形態におけるフェライトコアコイルユニットの構成を示す平面図である。
【図8】(A)は比較例としての電磁誘導を用いた変圧器におけるコイル構成の一例を示す図、(B)は(A)のコイル構成における電流波形を示す図である。
【図9】(A)は第1の実施形態における電源伝送カプラのコイル構成の一例を示す図、(B)は(A)のコイル構成における電流波形を示す図である。
【図10】第1の実施形態における一方の信号伝送基板を示す平面図である。
【図11】第1の実施形態における他方の信号伝送基板を示す平面図である。
【図12】第1の実施形態におけるフェライトコアコイルユニット示す平面図である。
【図13】信号伝送パターン及び接地パターンの間にチップコンデンサを取り付けた第1の実施形態における一方の信号伝送基板を示す平面図である。
【図14】第1の実施形態における信号伝送基板と給電線との接続状態を示す図である。
【図15】第1の実施形態において行った実験の信号伝送特性の検査方法を説明する図である。
【図16】第1の実施形態の実験結果を示す図であり、回転側の給電点と静止側の給電点を複数設けた場合に回転側の給電点の角度と静止側の給電点の角度が相対的に0゜の時の信号伝送特性を示す図である。
【図17】第1の実施形態の実験結果を示す図であり、回転側の給電点と静止側の給電点を複数設けた場合に回転側の給電点の角度と静止側の給電点の角度が相対的に90゜の時の信号伝送特性を示す図である。
【図18】第1の実施形態の実験結果を示す図であり、回転側の給電点と静止側の給電点を複数設けた場合に回転側の給電点の角度と静止側の給電点の角度が相対的に180゜の時の信号伝送特性を示す図である。
【図19】第1の実施形態の実験結果を示す図であり、回転側の給電点と静止側の給電点を複数設けた場合に回転側の給電点の角度と静止側の給電点の角度が相対的に270゜の時の信号伝送特性を示す図である。
【図20】第1の実施形態において比較のために行った実験結果を示す図であり、同軸ケーブルの信号伝送特性を示す図である。
【図21】第1の実施形態において比較のために行った実験結果を示す図であり、回転側の給電点と静止側の給電点を1個のみ設けた場合に回転側の給電点の角度と静止側の給電点の角度が相対的に0゜の時の信号伝送特性を示す図である。
【図22】第1の実施形態において比較のために行った実験結果を示す図であり、回転側の給電点と静止側の給電点を1個のみ設けた場合に回転側の給電点の角度と静止側の給電点の角度が相対的に180゜の時の信号伝送特性を示す図である。
【図23】給電点を複数個設けた円板状のマイクロストリップアンテナの構成及び当該アンテナにおける給電点と指向性の関係を示す図であり、(A)は円板状のマイクロストリップアンテナの外観を示す斜視図、(B)は(A)の円板状のマイクロストリップアンテナにおける給電点の個数と位置を示す平面図、(C)は(A)の円板状のマイクロストリップアンテナ直径を示す断面図(X方向)、(D)は(A)の円板状のマイクロストリップアンテナの直径を示す断面図(Y方向)、(E)は(A)の円板状のマイクロストリップアンテナの指向性を示す図である。
【図24】給電点を1個のみ設けた円板状のマイクロストリップアンテナの構成及び当該アンテナにおける給電点と指向性の関係を示す図であり、(A)は円板状のマイクロストリップアンテナの外観を示す斜視図、(B)は(A)の円板状のマイクロストリップアンテナにおける給電点の個数と位置を示す平面図、(C)は(A)の円板状のマイクロストリップアンテナ直径を示す断面図(X方向)、(D)は(A)の円板状のマイクロストリップアンテナの指向性を示す図である。
【図25】本発明に適用可能な分割型フェライトコアの他の例を示す図であり、(A)はE型形状、(B)はU型形状の分割型フェライトコアを示す図である。
【図26】本発明の第2の実施形態における信号伝送基板を示す図であり、(A)は平面図、(B)は側面図である(その1)。
【図27】本発明の第2の実施形態における信号伝送基板を示すであり、(A)は平面図、(B)は側面図である(その2)。
【図28】本発明の第2の実施形態における信号伝送基板を示すであり、(A)は平面図、(B)は側面図である(その3)。
【図29】本発明の第2の実施形態における信号伝送基板を示すであり、(A)は平面図、(B)は側面図である(その4)。
【図30】本発明の第3の実施形態におけるフェライトコアコイルユニット対の構成を示す断面図である。
【図31】図30のフェライトコアコイルユニット対の外観を示す斜視図である。
【図32】本発明の第3の実施形態におけるフェライトコアコイルユニット対に使用可能な楕円形状のフェライトコアを示す平面図である。
【図33】本発明の第3の実施形態におけるフェライトコアコイルユニット対に使用可能な四角形状のフェライトコアを示す平面図である。
【図34】本発明の第3の実施形態におけるフェライトコアコイルユニット対に使用可能な三角形状のフェライトコアを示す平面図である。
【図35】本発明の第4の実施形態におけるポット型フェライトコアを用いたフェライトコアコイルユニット対の構成を示す分解斜視図である。
【図36】本発明の第4の実施形態におけるポット型フェライトコアを用いたフェライトコアコイルユニット対の外観を示す斜視図である。
【図37】本発明の第4の実施形態におけるポット型フェライトコアを用いたフェライトコアコイルユニット対の取り付け方法を説明する断面図である。
【符号の説明】
1…ロータリージョイント
2…中空軸
4…第1ハウジング部材
5a,5b…ベアリング軸受け
6…第2ハウジング部材
13…第1信号伝送基板
14…第2信号伝送基板
15a,15b…支持板
18…第1フェライトコアコイルユニット
19…第2フェライトコアコイルユニット
50…円筒形状の分割型フェライトコア
50a…楕円形状のフェライトコア
50b…四角形状のフェライトコア
50c…三角形状のフェライトコア
51…空芯コイル
52…E字形状の分割型フェライトコア
53…U字形状の分割型フェライトコア
57,58…ポット型フェライトコア
60…プリント基板
61…信号伝送パターン
62…接地パターン
63…給電点
64…同軸ケーブル
65…給電線
66…チップコンデンサ

Claims (13)

  1. 空芯コイルを収納するための凹部が循環経路を形成するフェライトコアと、
    前記凹部にて前記循環経路を辿るように巻かれて収納された空芯コイルと、
    前記空芯コイルを覆うように設けられ、接地パターンと信号伝送パターンが形成された信号伝送基板と、をそれぞれ備えた一対のフェライトコアコイルユニットが、互いの前記信号伝送基板を非接触状態とするように対向配置され、
    前記接地パターンと信号伝送パターンは、それぞれ少なくとも一箇所に、前記空芯コイルの磁束変化による誘導起電力に基づく電流の、前記パターン上における伝達経路、または前記パターンに接続される給電線と前記パターンとにより形成される伝達経路を切断する間隙が形成されており、当該間隙を介して隣接するパターン同士は、コンデンサにより結合されている、
    ことを特徴とする信号及び電源伝送装置。
  2. 前記信号伝送基板は、前記フェライトコアの凹部に収納可能な中抜き形状の基板であることを特徴とする請求項1記載の信号及び電源伝送装置。
  3. 前記フェライトコアの凹部は、リング形状の循環経路を形成しており、前記信号伝送基板は、前記フェライトコアの凹部に収納可能なリング形状の基板であり、前記接地パターンと信号伝送パターンは、それぞれ前記間隔を介してリング形状に配置される円弧形状のパターンであると共に、前記接地パターンを外側とし、前記信号伝送パターンを内側とする、二重リング状構造を有していることを特徴とする請求項1記載の信号及び電源伝送装置。
  4. 接地パターンと信号伝送パターン上には、複数の給電点が設けられており、前記間隙は、少なくとも各給電点の間の位置に形成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1記載の信号及び電源伝送装置。
  5. 一方の信号伝送基板における給電点の個数をNとすると、当該信号伝送基板と対向する他方の信号伝送基板における給電点の個数はN−1に設定されていることを特徴とする請求項4に記載の信号及び電源伝送装置。
  6. 前記フェライトコアは、溝状のコイル収容部が形成されたポット型フェライトコアであることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1記載の信号及び電源伝送装置。
  7. 前記フェライトコアは、一端面から他端面までを貫通する凹部が形成された複数の分割型フェライトコアからなり、当該複数の分割型フェライトコアを、前記凹部により形成される循環経路がリング形状となるように支持部材に取り付けたことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1記載の信号及び電源伝送装置。
  8. 前記支持部材の表面から、前記分割型フェライトコアの前記凹部が形成された表面壁までの高さは略一定であることを特徴とする請求項7記載の信号及び電源伝送装置。
  9. 前記支持部材は非磁性の部材から形成されていることを特徴とする請求項7または8記載の信号及び電源伝送装置。
  10. 前記分割型フェライトコアは、半円筒形状のフェライトコアであることを特徴とする請求項7ないし9のいずれか1記載の信号及び電源伝送装置。
  11. 前記分割型フェライトコアは、U字形状のフェライトコアであることを特徴とする請求項7ないし9のいずれか1記載の信号及び電源伝送装置。
  12. 前記分割型フェライトコアは、E字形状のフェライトコアであることを特徴とする請求項7ないし9のいずれか1記載の信号及び電源伝送装置。
  13. 中空軸に取り付けられ、あるいは中空軸と一体に形成された第1のハウジング部材と、
    前記第1のハウジング部材に軸受けにより回転可能に取り付けられた第2のハウジング部材とを備え、
    請求項1ないし12のいずれか1項記載の信号及び電源伝送装置における前記一対のフェライトコアコイルユニットの一方を前記第1のハウジング部材に設け、他方を前記第2のハウジング部材に設け、互いの前記信号伝送基板が同軸上で所定の間隙を有するように対向させた、
    ことを特徴とするロータリージョイント。
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