JP2001353660A - スラリの再生方法及び再生システム - Google Patents

スラリの再生方法及び再生システム

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JP2001353660A
JP2001353660A JP2000175149A JP2000175149A JP2001353660A JP 2001353660 A JP2001353660 A JP 2001353660A JP 2000175149 A JP2000175149 A JP 2000175149A JP 2000175149 A JP2000175149 A JP 2000175149A JP 2001353660 A JP2001353660 A JP 2001353660A
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liquid
tank
separated
abrasive grains
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JP2000175149A
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Umeaki Yamauchi
梅秋 山内
Toyohiko Muraoka
豊彦 村岡
Kazuto Yokogawa
和人 横川
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Nippei Toyama Corp
Original Assignee
Nippei Toyama Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】良好なスライス効率を安定して維持することが
できるスラリの再生方法及び再生システムを提供するこ
と。 【解決手段】ワイヤソーのワイヤ列11に供給したスラ
リから、第1デカンタ31で再生使用可能な砥粒を分離
した後、第2デカンタ32で再生可能な二次分離液と廃
棄する切屑とに分離する。第2デカンタ32と調合タン
ク30との間に、第2デカンタ32側から脱泡装置53
及び二次分離液の性状を測定する性状センサ37を設
け、脱泡装置53で二次分離液中から気泡を除去した
後、この性状センサ37の信号に基づいてコントローラ
39により第2デカンタ32から排出される二次分離液
と分散液とを適宜、交換する。そして、調合タンク30
で、第2デカンタ32で分離した二次分離液又は分散液
と、第1デカンタ31で分離した砥粒とを調合して、再
生スラリを生成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ワイヤソー等に
おいて使用されるスラリを管理するスラリ管理システム
におけるスラリの再生方法及び再生システムに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】一般に、ワイヤソーにおいては、複数の
加工用ローラ間に1本のワイヤが所定ピッチで巻回され
ている。そして、このワイヤが走行されながら、ワイヤ
上に遊離砥粒を含むスラリが供給され、この状態でワイ
ヤに対し被切削体が押し付け接触されて、その被切削体
がウエハ状に切断加工されるようになっている。
【0003】この種のワイヤソーには、スラリを管理す
るためのスラリ管理システムが付設されている。このス
ラリ管理システムにおいては、調合タンク内で砥粒およ
び分散液が混合されてスラリが調製され、そのスラリが
ワイヤソーに供給されるようになっている。
【0004】また、ワイヤソーで使用されたスラリは、
スラリ管理システムの分離回収機構に移送されて、その
分離回収機構の第1分離回収段階で、使用可能な砥粒と
一次分離液とに分離され、固形分として砥粒が回収され
る。さらに、第1分離回収段階で分離された一次分離液
は、分離回収機構の第2分離回収段階で、切屑などの不
純物と使用可能な二次分離液とに分離され、この二次分
離液が回収される。そして、回収された砥粒と二次分離
液(本発明の分散液に対応する)とが調合タンクに戻さ
れて、未使用の砥粒及び未使用の分散液と調合され、ワ
イヤソーに再び供給されて再使用される再生スラリが生
成される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、使用可能な
分散液と切屑等の微小な固形物との分離は、デカンタな
どの遠心分離機により行われるため、難しく、再生した
分離液中に切屑等の微小な固形物が混入する。微小な固
形物が混入すると、再生したスラリの性状、例えば比重
や粘度が変化する。この微小な固形物を含んだ分離液を
調合タンクで砥粒と調合しても、その比重や粘度は変化
したままであるため、調合して生成した再生スラリをワ
イヤソーのワイヤ群に供給すると、ワイヤソーのスライ
ス効率が不安定となるという問題があった。
【0006】なお、特開平11−309674号公報に
は、二次分離液の性状を測定するセンサが設けられ、こ
のセンサによって第2分離回収段階の分離効率を把握
し、効率よくスラリの分離回収ができるというスラリ管
理システムが開示されている。
【0007】本発明は、上述の課題に鑑みてなされ、良
好なスライス効率を安定して維持することができるワイ
ヤソーに供給されるスラリの再生方法及びその再生シス
テムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】上記問題
点を解決するために、請求項1に記載の発明は、分散液
に砥粒を分散してなり、ワイヤソーのワイヤ群に供給さ
れた使用済みスラリを、分離手段に移送して、そのスラ
リから、使用可能な砥粒を分離するとともに、切屑を除
去した分離液を分離し、この分離された使用可能な砥粒
と分離液とを調合タンクに導入し、未使用の砥粒または
未使用の分散液と調合して再生スラリを生成するスラリ
の再生方法において、前記切屑が除去された分離液の性
状に応じて、この分離液の全部又は一部を、未使用の分
散液と交換するようにしたものである。
【0009】従って、調合タンクに導入されようとして
いる二次分離液の性状を測定できるので、その測定値に
応じて二次分離液と分散液とを交換することができる。
そのため、スラリの分散液と砥粒との比率を適正に維持
でき、良好なスライス効率を安定して維持することがで
きるとともに、無駄なく経済的に分離液と分散液とを交
換することができる。
【0010】請求項2に記載の発明は、分散液に砥粒を
分散してなり、ワイヤソーのワイヤ群に供給された使用
済みスラリを回収する回収装置と、この回収装置によっ
て回収された使用済みスラリから、使用可能な前記砥粒
を分離する第1の分離手段と、この第1の分離手段で砥
粒が除かれた一次分離液から切屑を除去して、二次分離
液を分離する第2の分離手段と、分離された前記砥粒と
二次分離液とを調合して、再び前記ワイヤ群に供給する
ためのスラリを調合するようにした調合タンクとを具備
したスラリの再生システムにおいて、前記第2の分離手
段と調合タンクとの間の経路に、この二次分離液の性状
を測定するセンサを設けるとともに、該センサと前記第
2の分離手段との間に脱泡装置を設けたものである。
【0011】従って、第2の分離手段で分離する際など
に発生した気泡が多量に二次分離液中に混在したとして
も、その二次分離液中の気泡を除去できる。従来では、
二次分離液中に気泡が混在していたために、比重や粘度
の測定値が実際とは異なって検出されることがあった
が、このようなセンサの計測誤差がほとんどなくなる。
そのため、二次分離液と分散液との交換をより適切に行
うことができる。従って、良好なスライス効率を安定し
て維持することができるとともに、無駄なく経済的に分
離液と分散液とを交換することができる。
【0012】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
のスラリの再生システムにおいて、前記脱泡装置は、分
離液が流通する大気に臨む長い通路を有するものであ
る。従って、大気に臨む長い通路を分散液が通過する
で、分散液中に混在している気泡が自然に除去される。
そのため、簡単な構成で、二次分離液中の気泡を除去す
ることができる。
【0013】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載
のスラリの再生システムにおいて、前記脱泡装置は、交
互に前記板部材が列設して前記通路が形成されている槽
であるものである。従って、大気に臨む長い通路が、槽
の内部で蛇行して形成される。そのため、大気に臨む長
い通路を、簡単な構成で、かつコンパクトに形成するこ
とができる。
【0014】請求項5に記載の発明は、請求項2に記載
のスラリの再生システムにおいて、前記脱泡装置は、前
記密閉可能な脱泡タンクと、この脱泡タンク内を減圧す
る真空ポンプとを備えているものである。従って、密閉
した脱泡タンクを真空引きすることで、二次分離液から
気泡が強制的に除去される。自然に脱泡する場合に比べ
短時間で気泡を除去することができるので、二次分離液
の性状を即座に把握することができる。
【0015】請求項6に記載の発明は、請求項2〜5の
何れかに記載のスラリの再生システムにおいて、前記セ
ンサが、粘度及び比重の少なくとも1つを検出するセン
サであるものである。従って、二次分離液中の気泡を除
去することによって、センサの誤作動がほとんどなくな
り、二次分離液の性状をより的確に測定することができ
る。
【0016】
【発明の実施の形態】(第1実施の形態)以下、本発明
を具体化したスラリの再生システムの第1の実施形態を
図1及び図2に従って説明する。
【0017】本実施の形態において、三角形領域を形成
する3本の加工用ローラ12a、12b、12c間に
は、一本のワイヤを所定ピッチで連続して巻き回したワ
イヤ群としてのワイヤ列11が、互いに並行に張設され
ている。被切削体16は2本のローラ12a、12b間
に形成されたワイヤ列11の水平面の上方側に配置さ
れ、ワイヤ列11に向かうように下降される。
【0018】スラリ供給ノズル13は、ワイヤ列11の
上方に配置され、ワイヤ列11と被切削体16との間に
スラリを供給するようになっている。ローラ12a〜1
2cにより形成された三角形領域の内部には、スラリを
受け止めるための受槽14が設けられている。この受槽
14にはスラリ槽15が接続され、このスラリ槽15の
内部には撹拌機15aが配設されている。
【0019】スラリ槽15には、調合タンク30にて調
合された再生スラリが、この調合タンク30に供給され
るための管路47と、スラリ槽15のスラリをスラリ供
給ノズル13に供給するための供給管19と、スラリを
後述の回収槽22に排出するための排出管路20とが接
続されている。管路47には、ポンプ55及びバルブ4
8が配設され、供給管19にはポンプ18及びバルブ1
7が配設され、排出管路20にはポンプ56及びバルブ
24が配設されている。なお、バルブ48,17,24
は、コントローラ10によって開閉制御される。
【0020】図2に示されている回収槽22には、複数
(図では1つだけ示されている)のワイヤソーからの排
出管路20が接続されており、使用済みのスラリが回収
される。回収槽22は、管路23を介して第1の分離手
段としての第1デカンタ31に接続されており、この管
路23には、バルブ50とポンプ25とが配設されてい
る。
【0021】第1デカンタ31は、スクリュー40と、
大きな粒子を排出する固形物排出口41と、微小粒子が
混在している分離液を排出する液排出口42とを有して
いる。そのため、この第1デカンタ31は、スクリュー
40の回転により生じた遠心力を用いて、その使用済み
スラリを固形成分である使用可能な砥粒と、微小粒子が
混在している一次分離液とに分離して、それぞれを固形
物排出口41又は液排出口42から排出させる。
【0022】液排出口42から排出され、微小粒子が混
在している一次分離液は、管路26を介して第2の分離
手段としての第2デカンタ32に導入される。この第2
デカンタ32は、第1デカンタ31と同様な構造をして
おり、第2デカンタ32のスクリュー40を回転させる
ことにより、第1デカンタ31から導入され、微小粒子
が混在している一次分離液を、固形成分である微小粒子
と二次分離液とに分離する。分離された微小粒子は、廃
棄管路29を介して廃棄タンク51内に廃棄される。
【0023】第2デカンタ32の液排出口42は、管路
35a,35bを介して管路27に接続されている。こ
の管路35a,35b間には、脱泡装置53が設けられ
ているとともに、管路35bには、ポンプ36、性状セ
ンサ37、切換バルブ33が設けられている。
【0024】本実施の形態における脱泡装置53は、上
方が大気に臨んだ槽である。この槽の側壁下部には、管
路35aの出口側が接続され、これと対向する側壁の近
傍の底面には管路35bが接続されている。脱泡装置5
3内には、上側板部材64と下側板部材65とが交互に
配置されて、蛇行通路が形成されている。これにより、
管路35aからの二次分離液は、脱泡装置53内を蛇行
して流通し、脱泡装置53の下部の管路35bに至る。
【0025】性状センサ37は、比重計又は粘度計であ
り、第2デカンタ32で分離され脱泡装置53を通過し
た二次分離液の性状、すなわち比重又は粘度を測定す
る。この性状センサ37の出力信号は、コントローラ3
9に供給される。切換バルブ33は、通常、第2デカン
タ32からの二次分離液が調合タンク30に供給される
切換状態にあるが、二次分離液を廃棄させるために管路
35bを遮断し、第2デカンタ32の液排出口42と廃
棄管路52とを連通させる状態に切り換えられる。
【0026】未使用の分散液が収容されたタンク43
は、管路49を介して調合タンク30に接続されてい
る。管路49には、タンク43側からポンプ45、切換
バルブ34が配設されている。切換バルブ34は、切換
バルブ33と連動して切り換わり、通常連通している管
路49を遮断し、管路35b及び管路27を介してタン
ク43からの分散液を調合タンク30に供給する。な
お、切換バルブ33,34及びポンプ45は、コントロ
ーラ39の信号により作動される。
【0027】調合タンク30には、第1デカンタ31で
分離された砥粒が、管路27を介して導入されるととも
に、第2デカンタ32で分離された二次分離液が管路3
5a,35b及び管路27を介して供給される。また、
調合タンク30には、図示しないホッパから未使用の砥
粒が供給されるが、この未使用の砥粒の供給量は、調合
タンク30に設けられた図示しない比重計の出力信号に
基づいて制御される。従って、調合タンク30では、未
使用の砥粒と、管路27を介して供給された再利用の砥
粒と、管路35bを介して供給された二次分離液と、管
路49を介して供給された未使用の分散液とが調合され
る。なお、調合タンク30は、攪拌機30aを有してお
り、この攪拌機30aによって、均一に砥粒が分散され
て調合が行われるようにスラリが攪拌される。
【0028】調合タンク30で調合された再生スラリ
は、管路57を介して供給槽58に供給され、ここから
各々のワイヤソーの管路47へと配給される。次に、本
実施の形態の作用について説明するが、本実施の形態で
用いられるスラリは、ポリエチレングリコールなどの水
可溶性からなる分散液に、例えば5〜30μmの粒径の
砥粒を分散させて成る。
【0029】ワイヤソーにおいて、被切削体16の切断
加工が開始されると、スラリがワイヤソー内で循環され
て、ワイヤソーのワイヤ列11上に供給される。ワイヤ
列11に供給された使用済みスラリは、受槽14に受け
止められた後、スラリ槽15に至る。このスラリ槽15
では、図示しないフィルタによって、砥粒よりも大きな
切屑が除去される。その後、スラリ槽15中の使用済み
スラリは、回収槽22内へ定期的に回収され、その回収
量に対応するように、調合タンク30からスラリ槽15
内に管路47を介して再生スラリが供給される。
【0030】回収槽22に至った使用済みスラリは、管
路23を介して第1デカンタ31に搬送され、ここで、
使用可能な砥粒と、この砥粒よりも微小の固形物を含む
一次分離液とに分離される。そして、分離された砥粒
は、管路27を介して調合タンク30に至るとともに、
分離された一次分離液は、管路26を介して第2デカン
タ32に至る。第2デカンタ32に至った一次分離液
は、微小粒子と再生可能な二次分離液とに分けられ、微
小粒子は廃棄管路29を介して廃棄されるとともに、使
用可能な二次分離液は、管路35aを介して脱泡装置5
3に供給される。
【0031】脱泡装置53に至った二次分離液は、脱泡
装置53の通路38を通過しながら、上方の大気に気泡
が放出され、管路35bに至るころには、二次分離液中
の気泡がほとんどすべて除去される。そして、脱泡装置
53から排出された二次分離液は、ポンプ36により加
圧されて管路35bを流れ、性状センサ37に至り、性
状センサ37でその性状が測定された後、切換バルブ3
3を介して調合タンク30に供給される。調合タンク3
0では、二次分離液が、第1デカンタ31で分離された
砥粒や未使用の砥粒及び未使用の分散液と調合されて、
管路47を介して、各スラリ槽15へと供給される。
【0032】前記性状センサ37からの信号に基づい
て、二次分離液の性状が所定範囲(例えば比重1.0〜
1.05あるいは粘度50cpから120cp)外の性
状を示したときには、コントローラ39が切換バルブ3
3,34及びポンプ45に信号を供給し、切換バルブ3
3,34を切り換えるとともに、ポンプ45を稼動させ
る。これにより、第2デカンタ32により分離された二
次分離液は廃棄されるとともに、未使用の分散液がタン
ク43から調合タンク30へと供給される。そして、調
合タンク30では、新規な砥粒と、第1デカンタ31で
回収された砥粒と、未使用の分散液とが調合されて、各
スラリ槽15へと供給される。
【0033】そして、性状センサ37から二次分離液の
性状が所定の範囲内となったとコントローラ39が判別
した場合には、コントローラが切換バルブ33,34を
戻すとともに及びポンプ45を停止させ、再び第2デカ
ンタ32から排出される二次分離液を調合タンク30に
供給する。その後も、切換バルブ33,34の切り換え
及びポンプ45の稼動を、性状センサ37からの信号に
応じて切り換える。
【0034】上記実施形態のスラリの再生方法及び再生
システムによれば、以下のような特徴を得ることができ
る。 (a)本実施の形態では、第2デカンタ32で分離され
た二次分離液の性状を測定する性状センサ37を設け、
この性状センサ37からの信号により、二次分離液と未
使用の分散液とを交換するようにした。そのため、良好
な性状の再生スラリをほとんど常に生成することがで
き、安定したスライス効率を維持した状態で、ワイヤソ
ーを稼動させることができる。
【0035】(b)本実施の形態では、第2デカンタ3
2と調合タンク30と間の管路35bに性状センサ37
を設けるとともに、第2デカンタ32と性状センサ37
との間に脱泡装置53を設けた。そのため、第2デカン
タ32で分離する際などに混入した気泡が、性状センサ
37に至るまでに除去される。従って、二次分離液中に
気泡が含まれていたために生じた性状センサ37の誤作
動がなくなり、計測誤差がなくなる。従って、より適切
に、二次分離液と分散液とを交換することができる。
【0036】(c)また、上記実施の形態では、切換バ
ルブ33を介して二次分離液を廃棄するとともに、切換
バルブ34を切り換えて、未使用の分散液を管路35
b,27を介して調合タンク30に供給するようにし
た。そのため、管路35b,27には、二次分離液又は
未使用の分散液が流れるので、管路27の内面に砥粒な
どが付着するのを極力、防止することができる。
【0037】(d)本実施の形態では、脱泡装置53
は、上側及び下側板部材64,65を交互に配置して形
成された大気に臨む長い通路38を有する槽として構成
した。そのため、コンパクトな簡単な構造で、二次分離
液から気泡を除去することができる。
【0038】(第2の実施形態)以下、本発明を具体化
したスラリの再生システムの第2の実施形態を図3に従
って説明する。なお、第2の実施形態は、第1の実施形
態の脱泡装置53を脱泡装置54に変更したものであ
り、上記第1の実施形態と同一の部分については、同一
の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0039】本実施の形態における脱泡装置54は、並
列配置された2つの脱泡タンク66を備え、その脱泡タ
ンク66の下方に開閉バルブ67が設けられているとと
もに、両脱泡タンク66と第2デカンタ32との間に開
閉バルブ68がそれぞれ設けられている。また、脱泡タ
ンク66の上方には、管路35aとエア管路60とが接
続されている。第2デカンタ32の液排出口42から供
給される二次分離液は、この管路35aを介して脱泡タ
ンク66に供給される。また、脱泡タンク66は、この
エア管路60を介して真空ポンプ61に接続されてい
る。エア管路60には、開閉バルブ59が設けられてい
るとともに、エア管路60の圧力を測定する圧力センサ
62が設けられている。また、脱泡タンク66と性状セ
ンサ37との間には、貯蔵槽63が設けられ、脱泡タン
ク66で気泡が取り除かれた二次分離液を一時貯蔵す
る。
【0040】本実施の形態においても、上記第1の実施
の形態とほぼ同様な作用を行われるが、上記第1の実施
の形態とは、その脱泡の仕方が異なるので、この部分に
ついて次に説明する。第2デカンタ32で分離された二
次分離液が、脱泡装置54の一方の脱泡タンク66に導
かれる。そして、それに付属している一方の開閉バルブ
67が閉じられ、かつエア管路60に設けられた開閉バ
ルブ68が開いている状態にある。脱泡タンク66に供
給された二次分離液が所定量となると、開閉バルブ68
が閉じるとともに、開閉バルブ59が開かれる。そし
て、圧力センサ62でエア管路60内の圧力を監視しな
がら、真空ポンプ61を稼動させ、脱泡タンク66内を
減圧する。このため、脱泡タンク66内の二次分離液中
に混在していた気泡は、二次分離液から除去される。そ
して、所定時間後に、真空ポンプ61が停止され、開閉
バルブ59が閉められるとともに、開閉バルブ67が開
かれ、気泡を除去した二次分離液が貯蔵槽63に供給さ
れる。
【0041】本実施の形態では、2つの脱泡タンク66
を交互に使用する。すなわち、一方の脱泡タンク66
で、その開閉バルブ67,68がそれぞれ閉鎖又は開放
した状態となって、二次分離液が供給又は排出されてい
る場合に、他方の脱泡タンク66では、開閉バルブ6
7,68がそれぞれ開放又は閉鎖した状態で、その内部
の減圧が行われている。
【0042】貯蔵槽63に至った二次分離液は、ポンプ
36により加圧されて、管路35bを流通し、性状セン
サ37を通過して、調合タンク30に供給され、上記第
1実施の形態で説明した作用と同様な作用が行われる。
【0043】従って、第2の実施形態によれば、前記第
1の実施形態に記載の(a)〜(c)の効果に加えて、
次の効果を得ることができる。 (e)第2の実施の形態では、脱泡装置54が、真空ポ
ンプ61によって減圧できる密閉可能な脱泡タンク66
により構成されるようにした。従って、密閉した脱泡タ
ンクを減圧することで、二次分離液から気泡が強制的に
除去される。このため、自然に脱泡するよりも短時間で
気泡を除去することができ、二次分離液の性状を、より
即座に、かつ誤差なく把握することができる。
【0044】(f)第2の実施形態では、脱泡タンク6
6を2つ設け、脱泡タンク66を交互に減圧するように
した。減圧の際には、脱泡タンク66に二次分離液を密
封した状態で行わなければならないが、本実施例では、
一方の脱泡タンク66で二次分離液を密封している場合
に、他方の脱泡タンク66で二次分離液を貯蔵槽63へ
と供給することができる。従って、二次分離液の脱泡を
ほとんど連続して行うことができる。また、貯蔵槽63
を設けたので、脱泡タンク66内を減圧して二次分離液
から気泡を除去している場合であっても、管路35bに
は、二次分離液を流すことができ、性状センサ37は、
二次分離液の性状を常に測定することができる。
【0045】(変更例)なお、本実施形態は以下のよう
に変更してもよい。 ・上記第1の実施の形態では、上側及び下側板部材6
4,65を設けることによって、大気に臨んだ長い通路
38を有する脱泡装置53をコンパクトに設けたが、大
気に臨んだ長い通路であれば、単に長い寸法(横長)の
樋を回収装置としてもよい。この場合、構造がより簡単
になる。
【0046】・上記実施の形態では、第2デカンタ32
で分離した二次分離液を廃棄すると同時に、未使用のス
ラリを調合タンク30に供給するように構成した。これ
に対し、スラリの性状が所定値でない場合には、第2デ
カンタ32を稼動させずに、第1デカンタ31から砥粒
が除去された一次分離液を捨てて、これの代わりに、未
使用の分散液を調合タンク30に供給するようにしても
よい。
【0047】・上記実施の形態では、使用済みスラリか
ら、使用可能な砥粒及び二次分離液を分離するには、第
1及び第2デカンタ31,32を用いたが、これらの代
わりに、サイクロンやフィルタを用いるようにしてもよ
い。
【0048】・性状センサ37には、温度計も付設し
て、二次分離液の温度を管理することもできる。 ・上記実施の形態では、調合タンク30に比重計46を
設けて、この比重計46の値に基づいて砥粒と分離液又
は未使用の砥粒と分散液とを調合するようにした。比重
計46の代わりに粘度計を設け、この値に基づいて砥粒
と分離液又は未使用の砥粒と分散液とを調合するように
してもよいし、比重計46と併用して粘度計を用いて、
調合するようにしてもよい。
【0049】次に上記実施形態及び別例から把握できる
請求項に記載した以外の技術的思想について、それらの
効果とともに以下に記載する。 (1)分散液に砥粒を分散してなり、ワイヤソーのワイ
ヤ列に供給された使用済みスラリを回収する回収装置
と、この回収装置によって回収された使用済みスラリか
ら、使用可能な前記砥粒を分離する第1の分離手段と、
この第1の分離手段で砥粒が除かれた一次分離液から切
屑を除去して、二次分離液を分離する第2の分離手段
と、前記第2の分離手段と調合タンクとの間の経路に設
けられ、この二次分離液の性状を測定するセンサと、二
次分離液の一部又は全部と分散液とを交換する交換手段
と、分離された前記砥粒と二次分離液又は分散液とを調
合して、再び前記ワイヤ群に供給するためのスラリを調
合するようにした調合タンクとを具備したスラリの再生
システムにおいて、前記センサからの信号に応じて、前
記交換手段を作動させる制御手段を設けたことを特徴と
するスラリの再生システム。
【0050】従って、リアルタイムで二次分離液の性状
を測定でき、最適なときに二次分離液と分散液を交換す
ることができる。そのため、高いスライス効率を安定し
て得ることができるとともに、二次分離液と分散液とを
無駄なく経済的に交換することができる。また、制御手
段によって二次分離液と分散液とを交換することができ
るので、スラリの再生システムを無人化で稼動すること
ができる。
【0051】(2)前記第2の分離手段と前記センサと
の間に、脱泡装置を設けた前記(1)項に記載のスラリ
の再生システム。従って、前記(1)項に記載の効果に
加えて、第2の分離手段で分離する際などに発生した気
泡が多量に二次分離液中に混在したとしても、その二次
分離液中の気泡を除去できるので、センサの計測誤差が
ほとんどなくなる。そのため、二次分離液と分散液とを
より適切に交換することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態におけるワイヤソー及びその関
連機構の要部を示す構成図。
【図2】第1の実施の形態における再生システムを示す
構成図。
【図3】第2の実施の形態における再生システムを示す
構成図。
【符号の説明】
11…ワイヤ列、22…回収装置としての回収槽、30
…調合タンク、31…第1の分離手段としての第1デカ
ンタ、32…第2の分離手段としての第2デカンタ、3
5a,35b…経路としての管路、37…センサとして
の性状センサ、38…通路、53,54…脱泡装置、5
7…脱泡タンク、61…真空ポンプ、64…板部材とし
ての上側板部材、65…板部材としての下側板部材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 横川 和人 神奈川県横須賀市神明町1番地 株式会社 日平トヤマ技術センター内 Fターム(参考) 3C047 FF06 GG14 GG15 GG17 GG18 4D011 AA03 AA05 AA16 AB07

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分散液に砥粒を分散してなり、ワイヤソ
    ーのワイヤ群に供給された使用済みスラリを、分離手段
    に移送して、そのスラリから、使用可能な砥粒を分離す
    るとともに、切屑を除去した分離液を分離し、この分離
    された使用可能な砥粒と分離液とを調合タンクに導入
    し、未使用の砥粒または未使用の分散液と調合して再生
    スラリを生成するスラリの再生方法において、 前記切屑が除去された分離液の性状に応じて、この分離
    液の全部又は一部を、未使用の分散液と交換するように
    したことを特徴とするスラリの再生方法。
  2. 【請求項2】 分散液に砥粒を分散してなり、ワイヤソ
    ーのワイヤ群に供給された使用済みスラリを回収する回
    収装置と、 この回収装置によって回収された使用済みスラリから、
    使用可能な前記砥粒を分離する第1の分離手段と、 この第1の分離手段で砥粒が除かれた一次分離液から切
    屑を除去して、二次分離液を分離する第2の分離手段
    と、 分離された前記砥粒と二次分離液とを調合して、再び前
    記ワイヤ群に供給するためのスラリを調合するようにし
    た調合タンクとを具備したスラリの再生システムにおい
    て、 前記第2の分離手段と調合タンクとの間の経路に、この
    二次分離液の性状を測定するセンサを設けるとともに、 該センサと前記第2の分離手段との間に脱泡装置を設け
    たことを特徴とするスラリの再生システム。
  3. 【請求項3】 前記脱泡装置は、分離液が流通する大気
    に臨む長い通路を有する請求項2に記載のスラリの再生
    システム。
  4. 【請求項4】 前記脱泡装置は、交互に前記板部材が
    列設して前記通路が形成されている槽である請求項3に
    記載のスラリの再生システム。
  5. 【請求項5】 前記脱泡装置は、前記密閉可能な脱泡タ
    ンクと、この脱泡タンク内を減圧する真空ポンプとを備
    えている請求項2に記載のスラリの再生システム。
  6. 【請求項6】 前記センサが、粘度及び比重の少なくと
    も1つを検出するセンサである請求項2〜5の何れかに
    記載のスラリの再生システム。
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