JP2001353174A

JP2001353174A - 吸収性物品

Info

Publication number: JP2001353174A
Application number: JP2000180883A
Authority: JP
Inventors: Riyuuichi Noushiro; 隆一納城; Harumi Nakano; はるみ仲野
Original assignee: Kao Corp
Current assignee: Kao Corp
Priority date: 2000-06-16
Filing date: 2000-06-16
Publication date: 2001-12-25

Abstract

(57)【要約】【課題】消臭性能及び漏れ防止性能に優れており、し
かも消臭剤の脱落が防止され、製造ラインや製品を消臭
剤で汚さずに製造でき、また消臭剤により着用者の肌や
着用具を汚すことのない、失禁パッド等の吸収性物品を
提供すること。【解決手段】液透過性の表面シート２、液不透過性の
裏面シート３、及び該表面シートと該裏面シートとの間
に介在された吸収性コア４を具備する実質的に縦長の吸
収性物品１であって、長手方向中央線Ｐの両側に、表面
シート２側から吸収性コア４に亘る一対の溝８，８を有
しており、表面シート２と吸収性コア４との間又は吸収
性コア４内に消臭剤を含有しており、該消臭剤の平均坪
量が、前記溝８が形成されていない部分よりも該溝８が
形成された部分において小さい。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、失禁パッド、生理
用ナプキン等の吸収性物品に関する。

【０００２】

【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
消臭性能を付与するために、吸収体中に活性炭等を含有
させた失禁パッド等の吸収性物品が知られている。ま
た、失禁パッド等の吸収性物品においては、着用者に対
するフィット性を向上させるために、所定の箇所に溝を
設けることが行われている。しかし、従来の消臭性能を
有する吸収性物品に、溝を設けてフィット性を向上させ
ようとすると、消臭剤が脱落し易くなり、脱落した消臭
剤により、製造ラインや製品が汚れたり、使用時に、消
臭剤が着用者や着用具に付着するといった問題が生ず
る。消臭剤の脱落を防止するには、消臭剤自体の配合量
を低減することが考えられるが、それでは、充分な消臭
性能が得られなくなる。

【０００３】従って、本発明の目的は、消臭性能及び漏
れ防止性能に優れており、しかも消臭剤の脱落が防止さ
れ、製造ラインや製品を消臭剤で汚さずに製造でき、ま
た消臭剤により着用者の肌や着用具を汚すことのない、
失禁パッド、生理用ナプキン等の吸収性物品を提供する
ことにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は、液透過性の表
面シート、液不透過性の裏面シート、及び両シート間に
介在する吸収性コアを具備する実質的に縦長の吸収性物
品であって、長手方向中央線の両側に、前記表面シート
側から前記吸収性コアに亘る一対の溝を有しており、前
記表面シートと前記吸収性コアとの間又は前記吸収性コ
ア内に消臭剤を含有しており、該消臭剤の平均坪量が、
前記溝が形成されていない部分よりも該溝が形成された
部分において小さい吸収性物品を提供することにより、
上記の目的を達成したものである。

【０００５】

【発明の実施の形態】以下、本発明の吸収性物品をその
好ましい一実施形態に基づいて説明する。本実施形態の
吸収性物品としての失禁パッド１は、下着、装着用カバ
ー等の着用具と共に着用されるもので、図１及び２に示
すように、液透過性の表面シート２、液不透過性の裏面
シート３、及び表面シート２と裏面シート３との間に介
在された吸収性コア４を具備し、実質的に縦長の形状を
有している。

【０００６】吸収性コア４は、図１に示すように、長手
方向の両端部が円弧状に形成された縦長の形状を有して
いる。表面シート２は、その外形寸法が吸収性コア４よ
り大きく、吸収性コア４の肌当接面（着用者側に配され
る面）側の全面を覆うように配されている。表面シート
２の長手方向の両側部は、吸収性コア４の両側部を覆っ
て吸収性コア４の非肌当接面側に配されている。裏面シ
ート３は、図１に示される失禁パッド１の外形にほぼ等
しい外形を有する矩形状のシートであり、失禁パッド１
の長手方向の両側部それぞれの下部において、接着剤、
溶着等の公知の接合手段により表面シート２に固定され
ている。

【０００７】表面シート２と吸収性コア４との間には、
消臭剤５０が配されている。より具体的には、消臭剤５
０を含有する消臭剤含有シート５１が、二枚のパルプシ
ート５２，５２間に介在された状態で、表面シート２と
吸収性コア４との間に配されている。

【０００８】消臭剤含有シート５１及び二枚のパルプシ
ート５２，５２は、これらが積層一体化されてなる積層
シート５として配されており、本実施形態における吸収
性コア４は、その肌当接面側、長手方向両側部及び非肌
当接面側、即ち幅方向の断面における全周を、該積層シ
ート５に包まれて、該積層シート５と共に液保持性の吸
収体６を形成している。

【０００９】失禁パッド１の長手方向両側には、立体ガ
ード７，７が形成されている。各立体ガード７は、幅方
向内方に向かうように配された立体ガード形成用のシー
ト材７１を、失禁パッド１の長手方向に沿う折り返し部
７２で外方側に折り返して形成された肌面接部７Ａを有
しており、該肌面接部７Ａと固定端７３との間に位置す
る起立部７Ｂの起立により、肌面接部７Ａが着用者の肌
に面で接する。失禁パッド１の長手方向の両端部におい
て、起立部７Ｂは表面シート２に接合固定され、肌面接
部７Ａは固定された起立部７Ｂ上に接合固定されてい
る。また、各立体ガード７の長手方向の中央部には、そ
の長手方向に沿って伸長状態で弾性部材７４が配されて
いる。これらの立体ガード７，７により、幅方向への体
液の流出が阻止される。尚、図示しないが、裏面シート
３の下面側には、失禁パッド１を着用具に固定するため
の粘着領域が所定形状に形成されており、使用前におけ
る該粘着領域は剥離シートに被覆されて保護されてい
る。

【００１０】本実施形態の失禁パッド１は、長手方向中
央線Ｐの両側それぞれにおける該中央線Ｐ寄りの位置
に、表面シート２から吸収性コア４に亘る一対の溝８，
８を有している。前記溝８，８は、失禁パッド１のフィ
ット性を向上させる目的及び／又は溝を越えて液が拡が
ることを防止する目的で形成された溝であり、本実施形
態においては、これらの溝８，８により、失禁パッド１
の形状が幅方向及び長手方向に湾曲した船型の形状に容
易に変形して、着用時における着用者の肌へのフィット
性が向上すると共に、圧縮による密度変化により液の拡
がりが抑制され、漏れが効果的に防止される。本実施形
態の溝８，８は、失禁パッド１の長手方向中央線Ｐへの
最接近部（両者の幅方向における最接近部と同じ）が、
該失禁パッド１を幅方向に４等分するように４つの領域
に区分した際における内側の２領域からなる中央領域Ｃ
Ｗに位置している。斯かる構成により、吸収性能と消臭
性能を高いレベルで両立することができる。特に、消臭
性能に効く部分（中央領域ＣＷの幅方向外方部分）に溝
を設けていないので、その部分の消臭剤を減らす必要が
なく、消臭性能に優れている。

【００１１】溝８，８は、長手方向の中央部又は失禁パ
ッド１の長手方向中央線Ｐへの最接近部が、該失禁パッ
ド１の長手方向の中央領域ＣＬ又は腹側に配される長手
方向の一端１１より８０〜１２０ｍｍ中央寄りの位置に
配置されていることが、種々の排泄条件でも吸収体が効
果的に使用されるという点で好ましい。尚、失禁パッド
１の長手方向の中央領域ＣＬは、該失禁パッド１を長手
方向に４等分するように４つの領域に区分した際におけ
る内側の２領域からなる。図１中、Ｐ１，Ｐ，Ｐ２は、
失禁パッド１を幅方向に４等分する直線を示し、Ｑ１，
Ｑ２は、失禁パッド１の長手方向の中央領域ＣＬとその
両側の端部領域との境界を示す。

【００１２】尚、本実施形態における溝８，８は、表面
シート２及び吸収性コア４を該表面シート２側から圧縮
して形成された溝であり、より詳細には、凸ロール等の
押圧手段により、多数の凹部８１，８１・を、凹部同士
間に所定の間隔を開けて、線状に並ぶように配して形成
したものである。溝８，８は、それぞれ、失禁パッド１
の長手方向に沿って形成されている。

【００１３】本失禁パッド１において、溝８，８が形成
された部分（以下、溝部分８という場合がある）におけ
る前記消臭剤５０の平均坪量は、該溝８が形成された部
分以外の部分（以下、非溝部分９という場合がある）に
おける前記消臭剤５０の平均坪量よりも小さい。本発明
において、溝部分８の平均坪量は、０（ゼロ）でも良
い。即ち溝部分８には、消臭剤５０が配されていなくて
も良い。本実施形態においては、溝部分８に消臭剤５０
が配されていない。このように、溝部分８の消臭剤５０
の平均坪量を、非溝部分９の消臭剤５０の平均坪量より
も小さくし、好ましくは溝部分８に消臭剤５０を配さな
いことにより、溝８，８を圧縮形成する際に表面シート
２等に破れ等が生じても消臭剤５０が漏れ出し難く、製
造過程における消臭剤５０の外部への漏れ出しを回避で
き、漏れ出した消臭剤による製造ラインや製品の汚れを
防止できる。また、使用時における消臭剤５０の漏れ出
しも同様に防止され、消臭剤の着用者の肌や着用具への
付着を防止できる。このような効果が一層確実に奏され
るようにする観点から、溝部分８の平均坪量は０（ゼ
ロ）であることが好ましい。尚、溝８，８を形成する手
段としては、表面シート２側から吸収性コア４に亘る溝
を形成し得る限り、従来公知の各種の装置や部材等を用
いることができる。

【００１４】具体的には、図３に示すように、積層シー
ト５における吸収性コア４の肌当接面側に配される部分
５５には、消臭剤含有シート５１が介在していない部分
５Ａ，５Ａが、失禁パッド１の長手方向に沿うように二
本帯状に形成されており、図１に示すように、積層シー
ト５における、その消臭剤含有シート５１が介在してい
ない帯状部分５Ａ，５Ａに溝８，８が形成されている。

【００１５】ここで、溝部分８における消臭剤５０の平
均坪量、及び非溝部分９における消臭剤５０の平均坪量
は、それぞれ以下のようにして測定する。＜溝部分８の消臭剤５０の平均坪量＞評価用のサンプル
は、吸収性物品における溝加工されている部分から、表
面シート及び吸収性コアに亘る層、又はその層中におけ
る消臭剤を含んでいる層を、切り取って用いる。消臭剤
の平均坪量は、測定領域の消臭剤の含有量及び該測定領
域の面積から次式により計算される。消臭剤の平均坪量＝消臭剤の含有量／測定領域の面積消臭材の含有量の求め方は、基準物質の吸着量から求め
られる。例えば消臭材が多孔性物質であった場合、ＢＥ
Ｔ法（Ｎ₂ガス吸着）による表面積測定からの定量や、
活性炭の評価（ＪＩＳＫ１４７４）に用いられるヨ
ウ素吸着試験や、メチレンブルー吸着試験を適用するこ
とでも可能である。消臭剤がイオン結合型及び化学反応
型であれば、滴定による定量が可能である。滴定の方法
としては、中和滴定、沈殿滴定、酸化還元滴定、錯形成
滴定などの反応の種類により適宜使い分けて測定を行な
えば良い。また、消臭剤が溶剤に可溶であれば濃度計に
よる測定も可能である。いずれの場合も、評価法に応じ
て消臭剤の検量線を作成し、測定値と検量線から含有量
を求める。測定領域の面積は、切り取った評価サンプル
の外周形状を方眼紙など坪量既知のシートに写し取り、
切り取って重量を測定する方法と、外周形状をプロッタ
で読み取り、面積測定用のソフトウェアで計算処理する
方法のいずれによっても求めることができる。＜非溝部分９の消臭剤５０の平均坪量＞評価用のサンプ
ルは、溝加工されている部分から少なくとも水平距離で
１ｃｍ離れた部分で且つ消臭剤が存在する最外部までの
領域から、表面シート及び吸収性コアに亘る層、又はそ
の層中における消臭剤を含んでいる層を、切り取って用
いる。この評価用サンプルを用いる以外は、溝部分８の
平均坪量の測定と同様にして、非溝部分９における消臭
剤５０の平均坪量を求める。

【００１６】本実施形態の失禁パッド１は、溝８，８か
らの水平距離が１ｃｍ未満、好ましくは０．７ｃｍ未満
の領域に、消臭剤５０の坪量が他の部分よりも小さい部
分１Ａ，１Ａを有している。本実施形態において、消臭
剤５０の坪量が他の部分よりも小さい部分１Ａ，１Ａ
は、積層シート５における帯状部分５Ａ，５Ａが内部に
位置する部分である。溝８，８が形成された部分の近傍
に、消臭剤５０の坪量が他の部分１Ｂ，１Ｂ・よりも小
さい部分（消臭剤５０が配されていない部分）１Ａ，１
Ａを有することにより、溝形成時における加工機の精度
等の影響を排除して、より確実に、消臭剤５０の漏れ出
しを防止することができる。溝８，８からの水平距離が
１ｃｍを超えると、溝８，８の近辺から悪臭が放出され
易くなるので、使用条件によっては消臭性能が不充分と
なる恐れがある。尚、各溝８からの水平距離とは、各溝
８に直交する方向に測定した場合における、溝の両側縁
からの水平距離Ｗを意味し、本実施形態においては、溝
８の長手方向の総ての部位において、溝８の両側縁それ
ぞれから１ｃｍ未満の領域内に、前記帯状部分１Ａ，１
Ａを有している。１Ａ，１Ａの幅は、それぞれ１０〜２
０ｍｍが好ましい。

【００１７】本実施形態における積層シート５は、図３
に示すように、２枚のパルプシート５２，５２間に、所
定形状の複数の消臭剤含有シート５１が介在するよう
に、これらのシート材を積層一体化させてなり、これら
のシートは、抄き合わせ又は接着剤等を用いた貼り合わ
せにより一体化されている。

【００１８】複数の消臭剤含有シート５１は、それぞれ
積層シート５の長手方向の中央部に、消臭剤含有シート
５１，５１同士間に所定の隙間を開けて並列配置されて
いる。各消臭剤含有シート５１には、各シートの全面に
亘って実質的に均一に消臭剤が分散させてある。消臭剤
含有シート５１の厚みは、用途等に応じて適宜調整すれ
ば良いが、好ましくは０．１〜２．０ｍｍ、更に好まし
くは０．２〜０．５ｍｍである。

【００１９】パルプシート５２，５２は、消臭剤を含有
しないパルプシートであり、２枚のパルプシート５２、
５２に消臭剤含有シート２を配することにより、失禁パ
ッド１の製造時及び使用時における、消臭剤５０の脱落
をより効果的に防止することができる。パルプシート５
２の厚みは、用途に応じて適宜調整すれば良いが、好ま
しくは０．１〜２．０ｍｍ、更に好ましくは０．２〜
０．５ｍｍである。

【００２０】消臭剤含有シート５１は、消臭剤と繊維原
料を主体としてなる。消臭剤含有シート５１の繊維原料
としては、ＮＢＫＰ、ＬＢＫＰ等の木材パルプの他、
藁、綿等の非木材パルプ等の公知の天然繊維が使用でき
る。また、シート強度を向上させる目的で、ポリエチレ
ン繊維等の合成繊維を適宜混合してもよい。消臭剤含有
シート５１における繊維原料の含有率は、好ましくは５
０〜９９ｗｔ％、更に好ましくは７０〜９７ｗｔ％であ
る。５０ｗｔ％以上とすることにより、シート強度やフ
レキシブル性が十分なものとなり、９９ｗｔ％以下とす
ることにより消臭効果が十分に奏される。

【００２１】パルプシート５２としては、紙、不織布等
が用いられる。紙とした場合、繊維原料としては、消臭
剤含有シート５１と同様のものが使用できる。また、不
織布とした場合、例えば、スパンレース不織布、スパン
ボンド不織布等の公知の不織布を使用できる。

【００２２】本実施形態における吸収性コア４は、繊維
集合体及び吸水性ポリマーからなる。繊維集合体を構成
する繊維としては、例えば木材パルプや綿等の天然セル
ロース、レーヨンやキュプラ等の再生セルロース等のセ
ルロース系繊維が好ましいが、熱可塑性繊維のフィラメ
ントやステープルファイバー等を用いることもできる。
尚、繊維集合体は、不織布であっても良い。吸水性ポリ
マーとしては、従来公知の各種のものを用いることがで
きるが、自重の２０倍以上の液体を吸収・保持でき且つ
ゲル化し得るものが好ましい。吸水性ポリマーの好まし
い例としては、デンプンや架橋カルボキシルメチル化セ
ルロース、アクリル酸又はアクリル酸アルカリ金属塩の
重合体又は共重合体等、ポリアクリル酸及びその塩並び
にポリアクリル酸塩グラフト重合体を挙げることができ
る。

【００２３】本発明における消臭剤５０としては、各種
公知の消臭剤を用いることができ、活性炭、多孔性ポリ
マー、シリカゲル、ゼオライト、モンモリロライト類等
を用いることができる。特に消臭剤５０として、その明
度が、表面シート２及び吸収性コア４よりも低いもの用
いた場合、従来の失禁パッド１等においては、その色が
特に溝部分８から外部に漏れて、失禁パッド１等の外観
を悪化させる恐れがあったが、本発明においては、その
ような消臭剤５０を用いた場合であっても、溝部分８か
らの色の漏れを防止でき、外観を悪化させない。本発明
は、そのような消臭剤を用いた場合に特に有用である。
尚、消臭剤５０、表面シート２及び吸収性コア４を構成
する材料それぞれの明度は、それぞれ以下のようにして
測定することができる。＜消臭剤５０の明度＞粉末または繊維状の消臭剤の場
合、シャーレに満たした消臭剤の明度を色差計（例えば
日本電色工業株式会社製、「ＮＦ７７７」）にて測定す
る。この時、消臭剤は、測定機をセットした時に隙間が
できなくなるように、サンプル用シャーレに満たす。明
度はＣＩＥ規格（ＪＩＳＺ８７２９）Ｌ^*ａ^*ｂ^*の
Ｌ^*値とする。測定は、気温２０℃、湿度６０％、Ｃ光
源、射角度２°の条件で行う。シート状の消臭剤の場合
は、白色板の上に、白色版の地が見えなくなるまで、シ
ートを積層し、明度を色差計で測定する。＜表面シート２及び吸収性コア４の構成材料の明度＞表
面シート及び吸収性コアを形成する材料についても、そ
の形状に応じて、消臭剤の明度と同様の方法で測定す
る。

【００２４】消臭剤５０として活性炭を用いる場合、吸
収体４中における該活性炭の含有率は、０．５〜１０重
量％、特に１〜５重量％であることが好ましい。活性炭
としては、従来、消臭に用いられている各種の活性炭を
特に制限なく用いることができる。本実施形態において
は、消臭剤として粒子状の活性炭を用いている。

【００２５】本実施形態の失禁パッド１における表面シ
ート２、裏面シート３、立体ガード形成用のシート材７
１及び弾性部材７４等としては、それぞれ、従来、失禁
パッドや生理用ナプキン等の吸収性物品に用いられてい
る各種の公知のものを特に制限なく用いることができ
る。

【００２６】本発明の吸収性物品は、前記実施形態に制
限されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更
が可能である。本発明における消臭剤は、吸収性コア内
に含有されていても良い。この場合における消臭剤は、
繊維集合体の繊維間に分散保持されていても良いし、シ
ート状に形成されていても良く、上記実施形態と同様に
消臭剤含有シートとして配されていても良いし、消臭シ
ートを、吸収性物品の平面視における中央部に配置し、
中央を周囲より高く形成し、フィット性を更に向上させ
た構成で配置しても良い。また、吸収性コア４、吸収体
６、その他の部材の形状、大きさ等は、用途等に応じて
適宜変更できる。また、本発明の吸収性物品は、着用具
と共に装着される、失禁パッド、生理用ナプキン、使い
捨ておむつ等の他、パンツ型、いわゆる展開型の使い捨
ておむつ等であっても良い。

【００２７】

【発明の効果】本発明の吸収性物品は、消臭性能及び漏
れ防止性能に優れており、しかも消臭剤の脱落が防止さ
れ、製造ラインや製品を消臭剤で汚さずに製造でき、ま
た消臭剤により着用者の肌や着用具を汚すことのないも
のである。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は、本発明の吸収性物品としての失禁パッ
ドの一実施形態を示す平面図である。

【図２】図２は、図１のＸ−Ｘ断面図である。

【図３】図３は、図１に示す失禁パッドに用いられてい
る積層シートを、単体且つ展開状態で示す斜視図であ
る。

【符号の説明】

１失禁パッド（吸収性物品）１Ａ，１Ａ消臭剤の坪量が他の部分よりも小さい部分２表面シート３裏面シート４吸収性コア５積層シート５０消臭剤（活性炭）５１消臭剤含有シート５２パルプシート５Ａ，５Ａ消臭剤含有シートが介在していない部分６吸収体７立体ガード８溝（溝部分）９非溝部分

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続きＦターム(参考） 3B029 BB03 BD18 BD22 4C003 AA06 AA26 HA01 4C098 AA09 CC05 CC15 CC19 DD05 DD10 DD16 DD19 DD27

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】液透過性の表面シート、液不透過性の裏
面シート、及び両シート間に介在する吸収性コアを具備
する実質的に縦長の吸収性物品であって、長手方向中央線の両側に、前記表面シート側から前記吸
収性コアに亘る一対の溝を有しており、前記表面シートと前記吸収性コアとの間又は前記吸収性
コア内に消臭剤を含有しており、該消臭剤の平均坪量
が、前記溝が形成されていない部分よりも該溝が形成さ
れた部分において小さい吸収性物品。
【請求項２】前記溝が形成された部分に、前記消臭剤
が配されていない請求項１記載の吸収性物品。
【請求項３】前記溝からの水平距離が１ｃｍ未満の領
域に、前記消臭剤の坪量が他の部分よりも小さい部分を
有している請求項１又は２記載の吸収性物品。
【請求項４】前記消臭剤を含有する消臭剤含有シート
が、二枚のパルプシート間に介在した状態で、前記表面
シートと前記吸収性コアとの間、又は該吸収性コア内に
配されている請求項１〜３の何れかに記載の吸収性物
品。
【請求項５】前記消臭剤の明度が、前記表面シート及
び前記吸収性コアを構成する材料の明度よりも低い請求
項１〜４の何れかに記載の吸収性物品。