JP2001352119A - 光増幅器 - Google Patents

光増幅器

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JP2001352119A
JP2001352119A JP2000172660A JP2000172660A JP2001352119A JP 2001352119 A JP2001352119 A JP 2001352119A JP 2000172660 A JP2000172660 A JP 2000172660A JP 2000172660 A JP2000172660 A JP 2000172660A JP 2001352119 A JP2001352119 A JP 2001352119A
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Masao Suzuki
巨生 鈴木
Kuniaki Motojima
邦明 本島
Taichi Kogure
太一 小暮
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡易な構成によって精度が高く、また、安定
した光増幅制御を行うこと。 【解決手段】 誘導放出過程を利用した光増幅作用を有
するドープファイバ4と、ドープファイバ4を励起する
励起光源13と、ドープファイバ4に入力される光電力
を検出する光検出器8と、ドープファイバ4から出力さ
れる光電力を検出する光検出器9と、ドープファイバ4
の入力側から出力される自然放出光の光電力を検出する
光検出器7と、光検出器9が検出した光電力の電力レベ
ルと光検出器7が検出した光電力のとの差と、光検出器
8が検出した光電力との比が一定値となるように励起光
源13による励起レベルを制御する利得制御部12と、
を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、希土類元素また
は遷移金属などのレーザ活性媒質を添加した光増幅媒体
である光ファイバを用いた光増幅器に関し、特に、該光
増幅器を中継器として用いる光増幅器に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般に光ファイバ増幅器は、従来の3R
機能、すなわちReshaping(再波形整形)、R
etiming(再タイミング再生)、Regener
ating(再信号生成)を行う光中継器と比較し、伝
送速度に依存しないこと、中継器の簡素化が可能である
こと、さらに波長多重による大容量化が可能であること
などの利点を有している。このため、光ファイバ増幅器
は、光通信システムの柔軟性を高めるキーコンポーネン
トとして期待されている。特に、波長多重技術を用いた
光ネットワークでは、多波長一括増幅が可能な光ファイ
バ増幅器を中継器として用いることによって、光ネット
ワーク全体の構成が小型軽量化し、飛躍的な経済化を可
能とする。
【0003】図4は、従来における光増幅器の構成を示
すブロック図である(特開平11−112434号公報
参照)。図4において、入力された信号光は、光カプラ
2および光アイソレータ1を低損失で通過し、合波器3
に入力される。合波器3は、この入力された信号光と励
起光源13からの出力光とを合波し、ドープファイバ4
に出力する。ドープファイバ4は、希土類元素または遷
移金属などのレーザ活性物質を添加した光ファイバであ
る。
【0004】ドープファイバ4では、励起光源13から
の出力光によって励起された原子が誘導放出によって信
号光に光子を与える誘導放出過程が発生し、光増幅作用
が行われる。ドープファイバ4によって増幅された増幅
光は、光アイソレータ5および光カプラ6を低損失で通
過することによって出力される。ここで、アイソレータ
1,5は、光増幅作用による反射光が、ドープファイバ
4内に再入力されてドープファイバ4が発振状態となる
ことを防止している。
【0005】光検出器8は、入力された信号光の入力光
電力Pinを光カプラ2を介して検出し、利得検出部10
に出力する。光検出器9は、出力される増幅光の出力光
電力Poutを光カプラ6を介して検出し、利得検出部1
0に出力する。増幅光には、ドープファイバ4の自然放
出光が含まれており、この自然放出光の光電力Paseが
利得検出部10に入力される。利得検出部10は、自然
放出光の光電力Paseから増幅光の出力光電力Poutを減
算し、この減算結果を入力光電力Pinで除算した値、す
なわちドープファイバ4の利得G1((Pase−Pout)
/Pin)を算出する。そして、利得検出部10は、この
利得G1を誤差信号抽出部11に送出する。
【0006】誤差信号抽出部11は、この利得G1と所
定値G0とを比較し、その誤差ΔGを利得制御部12に
送出する。利得制御部12は、誤差ΔGの値が零となる
ように励起光源13の出力を制御する。これによって、
ドープファイバ4の利得は所定値G0に制御されること
になる。この場合、利得検出部10は、自然放出光の光
電力Paseから出力光電力Poutを減算するようにしてい
るので、特に入力される信号光の入力光電力Pinの値が
小さい時の誤差を低減することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の光増幅器では、利得検出部10に、予め自然放
出光の光電力Paseを入力しておく必要がある。光電力
Paseの値は、ドープファイバ4の利得や飽和レベルに
よって大きく異なった値をとり、この値を測定し、この
測定した値を利得検出部10に入力設定することは、煩
雑であり、多大な時間と労力とがかかるという問題点が
あった。
【0008】この発明は上記に鑑みてなされたもので、
簡易な構成によって精度が高く、また安定した光増幅制
御を行うことができる光増幅器を得ることを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明にかかる光増幅器は、誘導放出過程を利用
した光増幅作用を有する光増幅媒体と、前記光増幅媒体
を励起する励起手段と、前記光増幅媒体に入力される光
電力を検出する入力電力検出手段と、前記光増幅媒体か
ら出力される光電力を検出する出力電力検出手段と、前
記光増幅媒体の入力側から出力される自然放出光の光電
力を検出する自然放出光検出手段と、前記出力電力検出
手段が検出した光電力の電力レベルと前記自然放出光検
出手段が検出した光電力のとの差と、前記入力電力検出
手段が検出した光電力との比が一定値となるように前記
励起手段による励起レベルを制御する励起レベル制御手
段と、を備えたことを特徴とする。
【0010】この発明によれば、入力電力検出手段が、
光増幅媒体に入力される光電力を検出し、出力電力検出
手段が、前記光増幅媒体から出力される光電力を検出
し、自然放出光検出手段が、前記光増幅媒体の入力側か
ら出力される自然放出光の光電力を検出し、励起レベル
制御手段が、前記出力電力検出手段が検出した光電力の
電力レベルと前記自然放出光検出手段が検出した光電力
のとの差と、前記入力電力検出手段が検出した光電力と
の比が一定値となるように、前記光増幅媒体を励起する
励起手段による励起レベルを制御するようにしている。
ここで、励起レベル制御手段が、出力される光電力の利
得を一定値に制御する際、入力される光電力が小さいと
き、自然放出光の光電力に基づく誤差によって大きな制
御誤差を発生させるが、光増幅媒体では、光増幅媒体内
の光信号の進行方向とは逆方向に進む自然放出光をも発
生し、入力される光電力が小さいとき、進行方向の自然
放出光の光電力と進行方向とは逆方向に進む自然放出光
の光電力とはほぼ同一の値となることに着目し、この逆
方向に進む自然放出光の光電力の値をリアルタイムで検
出して、出力される光電力の利得を一定に制御してい
る。なお、入力される光電力が大きいときは、励起光レ
ベルと、出力される光電力レベルとがほぼ同じ値とな
り、自然放出光の光電力に基づいた誤差は小さくなる。
【0011】つぎの発明にかかる光増幅器は、上記の発
明において、前記光増幅媒体の入力側に接続された第1
の一方向性結合器と、前記光増幅媒体の出力側に接続さ
れた第2の一方向性結合器と、前記第1の一方向性結合
器の出力側近傍に設けられた2入力2出力光カプラと、
前記第2の一方向性結合器の出力側近傍に設けられた1
入力2出力光カプラと、を備え、前記入力電力検出手段
および自然放出光検出手段は、前記2入力2出力光カプ
ラを介してぞれぞれ前記光電力と前記自然放出光の光電
力とを検出し、前記出力電力検出手段は、前記1入力2
出力光カプラを介して前記光電力を検出することを特徴
とする。
【0012】この発明によれば、前記入力電力検出手段
および自然放出光検出手段が、前記光増幅媒体の入力側
に接続された前記第1の一方向性結合器の出力側近傍に
設けた2入力2出力光カプラを介してぞれぞれ前記光電
力と前記自然放出光の光電力とを検出し、前記出力電力
検出手段が、前記光増幅媒体の出力側に接続された前記
第2の一方向性結合器の出力側近傍に設けた1入力2出
力光カプラを介して前記光電力を検出し、励起レベル制
御手段が、前記出力電力検出手段が検出した光電力の電
力レベルと前記自然放出光検出手段が検出した光電力の
との差と、前記入力電力検出手段が検出した光電力との
比が一定値となるように、前記光増幅媒体を励起する励
起手段による励起レベルを制御するようにしている。
【0013】つぎの発明にかかる光増幅器は、上記の発
明において、前記光増幅媒体の入力側に接続された第1
の一方向性結合器と、前記光増幅媒体の出力側に接続さ
れた第2の一方向性結合器と、前記第1の一方向性結合
器の入力側近傍に設けられた第1の1入力2出力光カプ
ラと、前記第1の一方向性結合器の出力側近傍に設けら
れた第2の1入力2出力光カプラと、前記第2の一方向
性結合器の出力側近傍に設けられた第3の1入力2出力
光カプラと、を備え、前記入力電力検出手段は、前記第
1の1入力2出力光カプラを介して前記光電力を検出
し、前記自然放出光検出手段は、前記第2の1入力2出
力光カプラを介して前記自然放出光の光電力を検出し、
前記出力電力検出手段は、前記第3の1入力2出力光カ
プラを介して前記光電力を検出することを特徴とする。
【0014】この発明によれば、前記入力電力検出手段
が、前記光増幅媒体の入力側に接続された第1の一方向
性結合器の入力側近傍に設けた前記第1の1入力2出力
光カプラを介して前記光電力を検出し、前記自然放出光
検出手段が、前記光増幅媒体の入力側に接続された第1
の一方向性結合器の出力側近傍に設けた前記第2の1入
力2出力光カプラを介して前記自然放出光の光電力を検
出し、前記出力電力検出手段は、前記光増幅媒体の出力
側に接続された第2の一方向性結合器の出力側近傍に設
けた前記第3の1入力2出力光カプラを介して前記光電
力を検出し、励起レベル制御手段が、前記出力電力検出
手段が検出した光電力の電力レベルと前記自然放出光検
出手段が検出した光電力のとの差と、前記入力電力検出
手段が検出した光電力との比が一定値となるように、前
記光増幅媒体を励起する励起手段による励起レベルを制
御するようにしている。
【0015】つぎの発明にかかる光増幅器は、上記の発
明において、前記励起レベル制御手段は、前記光増幅媒
体による蛍光寿命の1000分の1以下の応答時間によ
って前記励起レベルを制御することを特徴とする。
【0016】この発明によれば、前記励起レベル制御手
段の応答時間を、前記光増幅媒体による蛍光寿命の10
00分の1以下の応答時間とし、入力された光電力が変
動する場合であっても、過渡応答の変動を小さくして、
利得一定の制御を行うようにしている。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に添付図面を参照して、この
発明にかかる光増幅器の好適な実施の形態を詳細に説明
する。
【0018】実施の形態1.図1は、この発明の実施の
形態1である光増幅器の構成を示すブロック図である。
図1に示す光増幅器では、図4に示した光増幅器の光カ
プラ2に代えて、2入力2出力の光カプラ20を光アイ
ソレータ1の出力側近傍に設け、光検出器8が入力信号
の入力光電力Pinを検出して利得検出部10に出力する
とともに、さらに光検出器7を設け、光カプラ20を介
して、ドープファイバ4から入力側に出力される自然放
出光の光電力Paseinを検出し、利得検出部10に出力
するようにしている。その他の構成は、図4に示した従
来の光増幅器と同じであり、同一構成部分には同一符号
を付している。
【0019】すなわち、図1に示した光増幅器では、予
め自然放出光の光電力Paseを利得検出部10に入力設
定するのではなく、光検出器7によって光電力Paseに
対応した光電力Paseinを検出し、この検出した光電力
Paseinを用いて、利得検出部10がドープファイバ4
の利得を検出するようにしている。
【0020】図1において、ドープファイバ4からは、
出力側(光アイソレータ5側)のみならず、入力側(光
アイソレータ1側)方向に、入力信号および出力信号と
逆方向に進行する自然放出光が存在する。入力側から出
力される光電力を光電力Paseinとし、出力側から出力
される光電力を光電力Paseoutとすると、各光電力Pas
ein,Paseoutは、それぞれ次式(1),(2)で表す
ことができる。 Pasein =2NSPout・hυ・(G−1)・Δυ ・・・(1) Paseout=2NSPin・hυ・(G−1)・Δυ ・・・(2) ここで、「NSPin」は、ドープファイバ4の信号入力
側からみた自然放出係数であり、「NSPout」は、ド
ープファイバ4の信号出力側からみた自然放出係数であ
る。また、「G」は、ドープファイバ4の利得である。
【0021】ところで、入力された信号光の入力信号レ
ベルが大きい場合には、ドープファイバ4から出力され
る出力信号レベルは、励起光レベルに近づくため、自然
放出係数NSPoutは、自然放出係数NSPinに比較し
て大きな値となり、結果として光電力Paseinは、光電
力Paseoutとほぼ同じ値になる。しかし、入力信号レベ
ルが小さい場合には、ドープファイバ4への入力信号レ
ベルおよびドープファイバ4からの出力信号レベルはと
もに励起光レベルに比較して小さな値となり、自然放出
係数NSPinおよび自然放出係数NSPoutの値はほぼ
同じ値となり、結果として光電力Paseinおよび光電力
Paseoutの値はほぼ同じ値となる。
【0022】すなわち、利得検出部10が行う利得計算
時に、自然放出光の光電力による誤差が生じるのは、入
力信号レベルが小さい場合である。このとき、光電力P
aseoutは、光電力Paseinとほぼ同じ値であるため、光
電力Paseoutは、光電力Paseinを用いても誤差がほと
んど生じないことになる。このため、この実施の形態1
では、光電力Paseoutに代えて、光電力Paseinを用い
て利得計算をリアルタイムで行うようにしている。
【0023】利得検出部10は、光検出器7が検出した
自然放出光の光電力Paseinから光検出器9が検出した
出力光電力Poutを減算し、この減算した値を、光検出
器8が検出した入力光電力Pinによって除算した値を利
得Gとして求め、誤差信号抽出部11に出力する。誤差
信号抽出部11は、この利得Gと所定値G0とを比較
し、その誤差ΔGを利得制御部12に送出する。利得制
御部12は、誤差ΔGの値が零となるように励起光源1
3の出力を制御する。これによって、ドープファイバ4
の利得は所定値G0に制御されることになる。
【0024】この実施の形態1では、入力信号レベルが
小さいとき、自然放出光の光電力Paseoutの値が利得計
算の誤差に大きな影響を及ぼすが、この場合、自然放出
光の光電力Paseoutが光電力Paseinの値とほぼ同じで
あることに着目し、自然放出光の光電力Paseoutの代わ
りに自然放出光の光電力Paseinを検出し、この光電力
Paseinを用いて利得計算を行って利得制御を行うよう
にしているので、全体的に精度の高い利得制御を簡易な
構成によって行うことができる。
【0025】実施の形態2.つぎに、この発明の実施の
形態2について説明する。上述した実施の形態1では、
一つの光カプラ20によって入力光電力Pinと自然放出
光の光電力Paseinとを分岐して取り出すようにしてい
たが、この実施の形態2では、自然放出光の光電力Pas
einを検出するための光カプラ14を光アイソレータ1
の出力側近傍に独立して設け、この光カプラ14を介し
て光検出器7が光電力Paseinを検出し、利得検出部1
0に出力するようにしている。その他の構成は、図4に
示した従来の増幅器の構成と同じであり、同一構成部分
には同一符号を付している。
【0026】図2は、この発明の実施の形態2である光
増幅器の構成を示すブロック図である。図2において、
光カプラ14は、ドープファイバ4から入力側に出力さ
れる自然放出光を分岐出力する。上述したように、ドー
プファイバ4からは、出力側のみならず、入力側方向
に、入力信号および出力信号と逆方向に進行する自然放
出光が存在し、この自然放出光を光検出器7が光電力P
aseinとして検出し、利得検出部10に出力する。
【0027】なお、入力光電力Pinは、図4に示した光
増幅器と同様に、光アイソレータ1の入力側近傍に設け
られた光カプラ2によって分岐出力され、光検出器8が
入力光電力Pinを検出し、利得検出部10に出力する。
【0028】利得検出部10は、光検出器7が検出した
自然放出光の光電力Paseinから光検出器9が検出した
出力光電力Poutを減算し、この減算した値を、光検出
器8が検出した入力光電力Pinによって除算した値を利
得Gとして求め、誤差信号抽出部11に出力する。誤差
信号抽出部11は、この利得Gと所定値G0とを比較
し、その誤差ΔGを利得制御部12に送出する。利得制
御部12は、誤差ΔGの値が零となるように励起光源1
3の出力を制御する。これによって、ドープファイバ4
の利得は所定値G0に制御されることになる。
【0029】この実施の形態2では、実施の形態1と同
様に、入力信号レベルが小さいとき、自然放出光の光電
力Paseoutの値が利得計算の誤差に大きな影響を及ぼす
が、この場合、自然放出光の光電力Paseoutが光電力P
aseinの値とほぼ同じであることに着目し、自然放出光
の光電力Paseoutの代わりに自然放出光の光電力Pasei
nを検出し、この光電力Paseinを用いて利得計算を行っ
て利得制御を行うようにしているが、独立した光カプラ
14を用いて光電力Paseinを分岐出力して検出するよ
うにしているので、実施の形態1と同様に、全体的に精
度の高い利得制御を簡易な構成によって行うことができ
る。
【0030】実施の形態3.つぎに、この発明の実施の
形態3について説明する。この実施の形態3では、光増
幅器に入力される入力光電力が変動した場合に、過渡応
答の小さい利得制御を行うようにしている。なお、適用
される光増幅器の構成は、図1または図2に示した光増
幅器であり、この光増幅器の利得制御部12にこの実施
の形態3が適用される。
【0031】図3は、この発明の実施の形態3である光
増幅器に入力された入力光電力が変化した場合における
励起光の電力および出力光電力の時間変化を示す図であ
る。図3において、時点t1において入力光電力Pinが
増大すると、これに伴って利得制御部12は、一定の利
得G0とすべく、励起光源13からの出力する励起光の
電力Pを増大し、これによってドープファイバ4から出
力される出力光電力Poutが増大する。しかし、入力光
電力Pinが急激に増大した場合、図3に示すように、出
力光電力Poutは、過渡応答30部分にリンギングが発
生する。
【0032】ここで、ドープファイバ4の利得を決定す
る反転分布の信号電力、すなわち励起光の電力Pの変動
に対する応答周波数fcは次式(3)によって表され
る。
【数1】 なお、「Pk」(=Pk(z))は、ドープファイバ4上
の地点zにおける波長kの電力を示す。また、「Pksa
t」は、ドープファイバ4の波長kにおける飽和電力を
示し、0.1〜1.0mW程度の定数である。また、
「τ」は、ドープファイバ4内で誘導放出を行う原子の
蛍光寿命であり、0.1〜10ms程度の値である。
【0033】式(3)から、電力Pkが大きいと、応答
周波数fcも高いことが分かる。たとえば、電力Pkの総
和が500mW程度であり、飽和電力Pksatが0.5m
W程度の場合、応答周波数fcに対応する応答時定数
は、蛍光寿命の1000分の1程度となる。ここで、ド
ープファイバ4内にドープされた原子がエルビウムの場
合、蛍光寿命は10ms程度であるので、ドープファイ
バ4の反転分布の応答時間は、最大で10ms程度とな
る。
【0034】制御理論によれば、制御されるべきドープ
ファイバ4の利得、すなわち反転分布の応答時間と同程
度の制御回路の応答があると、図3で示した過渡応答3
0部分のリンギングは十分に抑圧することができる。し
たがって、励起光源13を制御する利得制御部12の応
答時間を、蛍光寿命の1000分の1程度に設定するこ
とによって、光増幅器に入力される入力光電力Pinが変
動した場合であっても、過渡応答の変動が小さく、利得
の一定の制御が可能となる。
【0035】この実施の形態3によれば、利得制御部1
2の応答時間を、蛍光寿命の1000分の1程度以下と
することによって、入力光電力Pinが変動する場合であ
っても、過渡応答の変動が小さく、利得一定の制御が可
能となり、安定した出力光電力Poutを得ることができ
る。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、入力電力検出手段が、光増幅媒体に入力される光電
力を検出し、出力電力検出手段が、前記光増幅媒体から
出力される光電力を検出し、自然放出光検出手段が、前
記光増幅媒体の入力側から出力される自然放出光の光電
力を検出し、励起レベル制御手段が、前記出力電力検出
手段が検出した光電力の電力レベルと前記自然放出光検
出手段が検出した光電力のとの差と、前記入力電力検出
手段が検出した光電力との比が一定値となるように、前
記光増幅媒体を励起する励起手段による励起レベルを制
御するようにしている。
【0037】ここで、励起レベル制御手段が、出力され
る光電力の利得を一定値に制御する際、入力される光電
力が小さいとき、自然放出光の光電力に基づく誤差によ
って大きな制御誤差を発生させるが、光増幅媒体では、
光増幅媒体内の光信号の進行方向とは逆方向に進む自然
放出光をも発生し、入力される光電力が小さいとき、進
行方向の自然放出光の光電力と進行方向とは逆方向に進
む自然放出光の光電力とはほぼ同一の値となることに着
目し、この逆方向に進む自然放出光の光電力の値をリア
ルタイムで検出して、出力される光電力の利得を一定に
制御している。なお、入力される光電力が大きいとき
は、励起光レベルと、出力される光電力レベルとがほぼ
同じ値となり、自然放出光の光電力に基づいた誤差は小
さくなる。これによって、入力される光電力の大小にか
かわらず、全体的に精度の高い光増幅器を実現すること
ができるという効果を奏する。
【0038】つぎの発明によれば、前記入力電力検出手
段および自然放出光検出手段が、前記光増幅媒体の入力
側に接続された前記第1の一方向性結合器の出力側近傍
に設けた2入力2出力光カプラを介してぞれぞれ前記光
電力と前記自然放出光の光電力とを検出し、前記出力電
力検出手段が、前記光増幅媒体の出力側に接続された前
記第2の一方向性結合器の出力側近傍に設けた1入力2
出力光カプラを介して前記光電力を検出し、励起レベル
制御手段が、前記出力電力検出手段が検出した光電力の
電力レベルと前記自然放出光検出手段が検出した光電力
のとの差と、前記入力電力検出手段が検出した光電力と
の比が一定値となるように、前記光増幅媒体を励起する
励起手段による励起レベルを制御するようにしているの
で、簡易な構成によって、全体的に精度の高い光増幅器
を実現することができるという効果を奏する。
【0039】つぎの発明によれば、前記入力電力検出手
段が、前記光増幅媒体の入力側に接続された第1の一方
向性結合器の入力側近傍に設けた前記第1の1入力2出
力光カプラを介して前記光電力を検出し、前記自然放出
光検出手段が、前記光増幅媒体の入力側に接続された第
1の一方向性結合器の出力側近傍に設けた前記第2の1
入力2出力光カプラを介して前記自然放出光の光電力を
検出し、前記出力電力検出手段は、前記光増幅媒体の出
力側に接続された第2の一方向性結合器の出力側近傍に
設けた前記第3の1入力2出力光カプラを介して前記光
電力を検出し、励起レベル制御手段が、前記出力電力検
出手段が検出した光電力の電力レベルと前記自然放出光
検出手段が検出した光電力のとの差と、前記入力電力検
出手段が検出した光電力との比が一定値となるように、
前記光増幅媒体を励起する励起手段による励起レベルを
制御するようにしているので、簡易な構成によって、全
体的に精度の高い光増幅器を実現することができるとい
う効果を奏する。
【0040】つぎの発明によれば、前記励起レベル制御
手段の応答時間を、前記光増幅媒体による蛍光寿命の1
000分の1以下の応答時間とし、入力された光電力が
変動する場合であっても、過渡応答の変動を小さくし
て、利得一定の制御を行うようにしているので、入力さ
れた光電力が急激に変動する場合であっても、過渡応答
時にリンギングなどが発生しない安定した光電力を出力
することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1である光増幅器の構
成を示すブロック図である。
【図2】 この発明の実施の形態2である光増幅器の構
成を示すブロック図である。
【図3】 入力光電力が変動した場合における励起光の
電力および出力光電力の時間的変動を示す図である。
【図4】 従来における光増幅器の構成を示すブロック
図である。
【符号の説明】
1,5 光アイソレータ、2,6,14,20 光カプ
ラ、3 合波器、4ドープファイバ、7〜9 光検出
器、10 利得検出部、11 誤差信号抽出部、12
利得制御部、13 励起光源。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小暮 太一 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 5F072 AB07 AK06 HH02 HH04 JJ05 KK30 YY17

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘導放出過程を利用した光増幅作用を有
    する光増幅媒体と、 前記光増幅媒体を励起する励起手段と、 前記光増幅媒体に入力される光電力を検出する入力電力
    検出手段と、 前記光増幅媒体から出力される光電力を検出する出力電
    力検出手段と、 前記光増幅媒体の入力側から出力される自然放出光の光
    電力を検出する自然放出光検出手段と、 前記出力電力検出手段が検出した光電力の電力レベルと
    前記自然放出光検出手段が検出した光電力のとの差と、
    前記入力電力検出手段が検出した光電力との比が一定値
    となるように前記励起手段による励起レベルを制御する
    励起レベル制御手段と、 を備えたことを特徴とする光増幅器。
  2. 【請求項2】 前記光増幅媒体の入力側に接続された第
    1の一方向性結合器と、 前記光増幅媒体の出力側に接続された第2の一方向性結
    合器と、 前記第1の一方向性結合器の出力側近傍に設けられた2
    入力2出力光カプラと、 前記第2の一方向性結合器の出力側近傍に設けられた1
    入力2出力光カプラと、 を備え、 前記入力電力検出手段および自然放出光検出手段は、前
    記2入力2出力光カプラを介してぞれぞれ前記光電力と
    前記自然放出光の光電力とを検出し、 前記出力電力検出手段は、前記1入力2出力光カプラを
    介して前記光電力を検出することを特徴とする請求項1
    に記載の光増幅器。
  3. 【請求項3】 前記光増幅媒体の入力側に接続された第
    1の一方向性結合器と、 前記光増幅媒体の出力側に接続された第2の一方向性結
    合器と、 前記第1の一方向性結合器の入力側近傍に設けられた第
    1の1入力2出力光カプラと、 前記第1の一方向性結合器の出力側近傍に設けられた第
    2の1入力2出力光カプラと、 前記第2の一方向性結合器の出力側近傍に設けられた第
    3の1入力2出力光カプラと、 を備え、 前記入力電力検出手段は、前記第1の1入力2出力光カ
    プラを介して前記光電力を検出し、 前記自然放出光検出手段は、前記第2の1入力2出力光
    カプラを介して前記自然放出光の光電力を検出し、 前記出力電力検出手段は、前記第3の1入力2出力光カ
    プラを介して前記光電力を検出することを特徴とする請
    求項1に記載の光増幅器。
  4. 【請求項4】 前記励起レベル制御手段は、前記光増幅
    媒体による蛍光寿命の1000分の1以下の応答時間に
    よって前記励起レベルを制御することを特徴とする請求
    項1〜3のいずれか一つに記載の光増幅器。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005150435A (ja) * 2003-11-17 2005-06-09 Fujitsu Ltd 光増幅器および光増幅器の制御方法
US8553318B2 (en) 2010-03-19 2013-10-08 Fujitsu Limited Optical amplifying device, gain control method, optical transmission device, and gain control device
JP6103159B1 (ja) * 2016-05-13 2017-03-29 三菱電機株式会社 光増幅装置

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