JP2001351269A - 光情報記録媒体、その情報記録方法およびその基板の製造方法 - Google Patents

光情報記録媒体、その情報記録方法およびその基板の製造方法

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JP2001351269A
JP2001351269A JP2000173979A JP2000173979A JP2001351269A JP 2001351269 A JP2001351269 A JP 2001351269A JP 2000173979 A JP2000173979 A JP 2000173979A JP 2000173979 A JP2000173979 A JP 2000173979A JP 2001351269 A JP2001351269 A JP 2001351269A
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JP2000173979A
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English (en)
Inventor
Yoshikazu Takagishi
吉和 高岸
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Taiyo Yuden Co Ltd
Original Assignee
Taiyo Yuden Co Ltd
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  • Optical Recording Or Reproduction (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 より波長の短いブルーレーザーなどを用
いてより高密度の情報記録を可能とし、ブルーレーザー
を用いた場合の、たとえば厚さ0.1mmという薄い光
入射層24(基板21に相当する透光層)を作成した光
情報記録媒体、その情報記録方法およびその基板の製造
方法を提供すること。 【解決手段】 従来の基板2側からレーザー光など記録
光L1を入射するのではなく、その反対側から記録光を
照射することに着目したもので、レーザー光を透過する
光入射層24と、光入射層24上に位置して形成すると
ともにレーザー光を吸収して情報を記録する光吸収層2
3と、光吸収層23上に位置して形成するとともにレー
ザー光を反射する光反射層22と、光反射層22上に位
置して形成するとともに、光反射層22との間の界面2
5にプリグルーブ28およびランド29などの凹凸を有
する基板21と、を有することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光情報記録媒体、そ
の情報記録方法およびその基板の製造方法にかかるもの
で、とくに基板上に少なくとも光吸収層および光反射層
を有する、書き込み可能な光情報記録媒体、その情報記
録方法およびその基板の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の書き込み可能な光情報記録媒体と
しては、たとえばスパイラル状に形成したプリグルーブ
を有する透光性の基板上に、有機色素などからなる光吸
収層を設け、この光吸収層の上にさらに金属膜などから
なる光反射層を設けた構造を基本としている。この光情
報記録媒体に、その基板側からレーザー光などによる記
録光を照射することにより、光吸収層にエネルギーを吸
収させて、光吸収層における色素の発熱、分解、あるい
は基板の熱変形などにより記録ピットを形成し、情報の
記録を行うものである。
【0003】図7は、一般的な光情報記録媒体1の一例
を示す拡大断面図であって、光情報記録媒体1は、透光
性の基板2と、基板2の上に形成した光吸収層3(記録
層)と、光吸収層3の上に形成した光反射層4と、光反
射層4の上に形成した保護層5と、を有する。
【0004】基板2と光吸収層3とは、第1の層界6
(界面)により接している。光吸収層3と光反射層4と
は、第2の層界7(界面)により接している。光反射層
4と保護層5とは、第3の層界8(界面)により接して
いる。
【0005】基板2には、スパイラル状にプリグルーブ
9(凹部)を形成してある。プリグルーブ9の左右に
は、プリグルーブ9以外の部分すなわちランド10(凸
部)が位置している。なお、プリグルーブ9には、その
スパイラル方向において左右に蛇行させたウォブル(図
示せず)を形成してあり、このウォブルをプリグルーブ
9の位置検出、および記録に関する時間情報を表現する
ために利用可能としている。また、ウォブルを形成しな
い場合には、トラック(プリグルーブ9)の両サイドに
別のガイドとして周期的な溝(図示せず)を形成するこ
ともできる。
【0006】図示のように、光情報記録媒体1に基板2
側から記録光(記録用レーザー光)L1を照射したとき
に、光吸収層3中の色素がこのレーザー光L1のエネル
ギーを吸収することにより発熱し、基板2側に熱変形が
生じてピット11を形成する。また記録部分において
は、光吸収層3中の色素の発熱分解によって、ピット1
1部分の屈折率が変化している。このピット11部分に
再生光(再生用レーザー光)L2を照射することによ
り、ピット11部分における基板2の熱変形、ならびに
ピット11の部分および非ピット部(ランド10)の、
屈折率差を原因とする光学的位相差から生じる光の回折
によってピットコントラストを得て、情報を読み取るも
のである。
【0007】基板2は、レーザー光に対する屈折率が
1.4〜1.6程度の範囲の透明度の高い材料で、耐衝
撃性にすぐれた樹脂、たとえばポリカーボネート、ポリ
オレフィン、アクリルその他の樹脂板からこれを構成す
る。
【0008】光吸収層3は、記録用レーザー光L1のエ
ネルギーを吸収するもので、また任意の有機色素などを
有する主光吸収物質は、記録時に記録用レーザー光L1
を吸収して分解し、光吸収層3内に屈折率の変化を作り
出し、ピット11の形成の原因となる物質である。
【0009】光反射層4は、レーザー光L1、L2を有
効に反射することが必要で、その材料としては、たとえ
ば金(Au)、銀(Ag)あるいはアルミニウム(A
l)などを採用する。
【0010】保護層5は、光反射層4の上層にあってこ
れを保護するもので、紫外線硬化樹脂などからこれを構
成する。
【0011】上記書き込み可能な構造を有する光情報記
録媒体(いわゆるCD−R)やあるいはこれより短波長
側のレーザー光を用いる書き込み可能な構造を有する光
情報記録媒体(いわゆるDVD−R)において、書き込
み用のレーザー光としてその波長が600〜800nm
程度(たとえば635nmあるいは780nm)のオレ
ンジないし赤紫のレーザー光線を用いている。
【0012】しかして、より高密度の情報記録を行う場
合には、記録光として、より波長の短い(たとえば40
0〜600nm程度、具体的には410nm、425n
mあるいは515〜520nmなどの)レーザー光、通
称「ブルーレーザー」を用いる必要がある。
【0013】しかしながら、ブルーレーザーの波長が4
10nm付近では、コマ収差に対応するため、基板2の
厚さを0.1mm程度にする必要があり、プリグルーブ
9について、DVD−R以下のピッチ(たとえば0.7
4μm以下)および深さ(たとえば0.35μm以下)
でかつ厚さ0.1mm以下の基板2を射出成形すること
は事実上不可能である。なお、基板2の厚さとしては、
従来のCD−Rで1.2mm、DVD−Rで0.6mm
程度である。
【0014】したがって、光情報記録媒体の記録用レー
ザー光および再生用レーザー光としてブルーレーザーを
用いて高密度の情報記録を行う場合には、光情報記録媒
体としての独自の構成、ならびに独自の情報記録方法、
およびディスク製造方法ないしマスタリング方法が必要
になるという問題がある。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上のような
諸問題にかんがみなされたもので、より高密度の情報記
録を可能とした光情報記録媒体、その情報記録方法およ
びその基板の製造方法を提供することを課題とする。
【0016】また本発明は、より波長の短いブルーレー
ザーなどを用いて情報記録を可能とした光情報記録媒
体、その情報記録方法およびその基板の製造方法を提供
することを課題とする。
【0017】また本発明は、ブルーレーザーを用いた場
合の、たとえば厚さ0.1mmという薄い光入射層(基
板に相当する透光層)を得るための基板を作成可能な光
情報記録媒体、その情報記録方法およびその基板の製造
方法を提供することを課題とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、従来
の基板側からレーザー光など記録光を入射するのではな
く、その反対側(従来の光情報記録媒体で言えば、その
保護層側)から記録光を照射すること、基板と光吸収層
との間に設けた光反射層に向けて光吸収層側からレーザ
ー光を照射すること、および基板を作成するためのスタ
ンパーを逆転させることに着目したもので、第一の発明
は、レーザー光を利用して情報を記録する光情報記録媒
体であって、上記レーザー光を透過する光入射層と、こ
の光入射層上に位置して形成するとともに上記レーザー
光を吸収して情報を記録する光吸収層と、この光吸収層
上に位置して形成するとともに上記レーザー光を反射す
る光反射層と、この光反射層上に位置して形成するとと
もに、この光反射層との間の界面にプリグルーブおよび
ランドなどの凹凸を有する基板と、を有することを特徴
とする光情報記録媒体である。
【0019】第二の発明は、その表面にプリグルーブお
よびランドなどの凹凸を形成した基板と、レーザー光を
吸収する光吸収層と、この光吸収層と上記基板との間に
位置して形成した光反射層と、を有し、上記レーザー光
を利用して上記光吸収層に情報を記録する光情報記録媒
体の情報記録方法であって、上記光吸収層側から上記光
反射層に向けて上記レーザー光を照射し、上記光吸収層
内に記録ピットを形成することを特徴とする光情報記録
媒体の情報記録方法である。
【0020】上記光吸収層の上記光反射層との界面とは
反対側の界面に、たとえばその厚さが0.1mm以下の
光入射層を形成し、この光入射層側から上記光吸収層を
通し上記光反射層に向けて上記レーザー光を照射するこ
とができる。
【0021】第三の発明は、その表面にプリグルーブお
よびランドなどの凹凸を形成した基板と、レーザー光を
吸収する光吸収層と、この光吸収層と上記基板との間に
位置して形成した光反射層と、を有し、上記レーザー光
を利用して上記光吸収層に情報を記録する光情報記録媒
体における上記基板の製造方法であって、上記基板の上
記凹凸のパターンとは反転した凹凸パターンを有する原
盤を作製する原盤作製工程と、この原盤を用いて、上記
基板の上記凹凸のパターンを有するマスタースタンパー
を作製するマスタースタンパー作製工程と、このマスタ
ースタンパーを用いて、上記基板の上記凹凸のパターン
とは反転した凹凸パターンを有するスレイブスタンパー
を作製するスレイブスタンパー作製工程と、このスレイ
ブスタンパーを用いて上記基板を作製する基板作製工程
と、を有することを特徴とする光情報記録媒体における
基板の製造方法である。
【0022】上記原盤作製工程は、上記基板の表面にフ
ォトレジスト層を形成するフォトレジスト形成工程と、
このフォトレジスト層をレーザー光によりカッティング
して上記基板の凹凸のパターンとは反転した凹凸パター
ンを形成する凹凸形成工程と、を有することができる。
【0023】上記光入射層は、その厚さが0.1mm以
下であることができる。
【0024】上記レーザー光は、その波長が、通称「ブ
ルーレーザー」の領域の400〜600nmであること
ができる。
【0025】本発明による光情報記録媒体、その情報記
録方法およびその基板の製造方法においては、プリグル
ーブおよびランドなどの凹凸を有する基板を作成し、こ
の上層側に厚さ0.1mm以下とすることができる光入
射層を形成し、光入射層側からレーザー光を照射して従
来の基板の反対側から情報を記録および再生するように
したので、ブルーレーザーなど短波長の記録光を採用し
て高密度の情報記録を行うことができる。
【0026】従来の光情報記録媒体1(図7)において
基板2が有している機能は、機械的機能、情報記録機能
および情報再生機能である。機械的機能は、ディスクと
して必要な機械的強度を付与する機能である。情報記録
機能は、基板に界面で接している光吸収層とともにレー
ザー光などによってピットを形成する機能である。情報
再生機能は、レーザー光による再生ないし読取り時にお
ける光学的距離差を確保する機能である。本発明におい
ては、従来の基板としての上記諸機能を分割ないし分離
して、基板の直接的な機能を機械的機能に限定し、プリ
グルーブおよびランドなどの凹凸を有する基板に順次積
層した光反射層、光吸収層および光入射層側に他の情報
記録機能および情報再生機能を持たせることにより、す
なわち、基板と情報記録機能および情報再生機能との直
接的な関連をなくし、浅い凹凸を有する基板により短波
長側のブルーレーザーによる記録を可能とする。この基
板は、その機械的機能を発揮するために必要な厚さ(一
般的には0.6mmあるいは1.2mm)にこれを形成
することができる。
【0027】とくに第一の発明による光情報記録媒体に
おいては、従来の凹凸を有する基板ではなく、たとえば
厚さが0.1mm程度の単純に薄い層として形成可能な
光入射層に透光性を持たせ、この光入射層側からのレー
ザー光の照射を可能としたので、ブルーレーザーなどの
短波長レーザー光であってもコマ収差のない情報記録を
可能とすることができる。
【0028】とくに第二の発明による光情報記録媒体の
情報記録方法においては、凹凸を有する基板に積層した
光反射層に向かって、この光反射層と基板との間の界面
とは反対側の界面の光吸収層側からレーザー光を照射す
るようにしたので、基板への凹凸の形成、およびその厚
さに関係なく光吸収層に記録ピットを形成可能である。
【0029】とくに第三の発明による光情報記録媒体に
おけるその基板の製造方法においては、原盤作製工程、
マスタースタンパー作製工程およびスレイブスタンパー
作製工程を経て、プリグルーブおよびランドなどの凹凸
を有する基板を作製するようにしたので、ブルーレーザ
ーなどを記録光として利用する場合に、プリグルーブの
深さ(ないしはプリグルーブおよびランドにおける光学
的距離差)がその波長に応じてごく小さくなっても、必
要な機械的強度ないし厚さを有する基板を製造すること
が可能となる。
【0030】
【発明の実施の形態】つぎに本発明の実施の形態による
光情報記録媒体20を、その情報記録方法およびその基
板の製造方法とともに、図1ないし図6にもとづき説明
する。ただし、図7と同様の部分には同一符号を付し、
その詳述はこれを省略する。図1は、光情報記録媒体2
0の拡大断面図であって、光情報記録媒体20は上層側
から、基板21と、光反射層22と、光吸収層23(記
録層)と、光入射層24と、を有する。
【0031】基板21と光反射層22とは、第1の層界
25(界面)により接している。光反射層22と光吸収
層23とは、第2の層界26(界面)により接してい
る。光吸収層23と光入射層24とは、第3の層界27
(界面)により接している。
【0032】基板21は、従来の基板2のように透光性
を有している必要はなく、所定の機械的強度を有すると
ともに、所定のピッチおよび深さで凹凸を形成してあれ
ば足りるものである。基板21には、前記プリグルーブ
9に相当するスパイラル状のプリグルーブ28(凹部)
を形成してある。プリグルーブ28の左右には、プリグ
ルーブ28以外の部分すなわち前記ランド10に相当す
るランド29(凸部)が位置している。なお、プリグル
ーブ28と光入射層24との間の光吸収層23、あるい
はランド29と光入射層24との間の光吸収層23のい
ずれかに情報記録を行うかによって、プリグルーブ28
およびランド29の幅(図中左右方向、以下同様)を決
定する。一般的には、情報記録を行う方を狭く形成す
る。
【0033】図示のように、光情報記録媒体20に光入
射層24側から記録光(記録用レーザー光)L1を照射
したときに、光吸収層3中の色素がこのレーザー光L1
のエネルギーを吸収することにより発熱し、光吸収層3
側に熱変形が生じて前記ピット11に相当する記録ピッ
ト30を形成する。この記録部分においては、光吸収層
3中の色素の発熱分解により、記録ピット30部分の屈
折率が変化している。この記録ピット30部分に光入射
層24側から再生光(再生用レーザー光)L2を照射す
ることにより、記録ピット30部分における光吸収層3
の熱変形、ならびに記録ピット30の部分および非記録
ピット部(ランド10)の、屈折率差を原因とする光学
的位相差から生じる光の回折によってピットコントラス
トを得て、情報を読み取るものである。
【0034】基板21は、前記基板2(図7)と同様
に、耐衝撃性にすぐれた樹脂、たとえばポリカーボネー
ト、ポリオレフィン、アクリルその他の樹脂板からこれ
を構成する。
【0035】光反射層22は、前記光反射層4と同様
に、レーザー光を有効に反射することが必要で、その材
料としては、波長400〜600nm付近で反射率の高
い、たとえば銀(Ag)あるいはアルミニウム(Al)
などを採用しスパッタリングなどによりこれを形成す
る。なお、従来のCD−Rなどに採用されている比較的
コストの高い金(Au)は、波長400nm付近で逆に
光吸収率が大きく、ブルーレーザーなど短波長のレーザ
ー光用の反射層材料としては不適切である。
【0036】光吸収層23は、記録用レーザー光L1の
エネルギーを吸収する主光吸収物質を含むものである。
主光吸収物質は、任意の有機色素などを有し、記録時に
記録用レーザー光L1を吸収して分解し、光吸収層23
内に屈折率の変化を作り出し、記録ピット30の形成の
原因となる物質で、スピンコート法などによりこれを形
成する。
【0037】光入射層24は、その厚さを0.1mm以
下とし、透光性を有する、たとえば熱硬化性その他任意
の樹脂層からこれを構成する。光吸収層23上への光入
射層24の形成方法は、スピンコート法その他任意の方
法を採用する。なお、光吸収層23に任意の保護層(図
示せず)を形成したのちこの光反射層24を形成するこ
ともできる。
【0038】こうした構成の光情報記録媒体20におい
ては、たとえば厚さが0.1mm程度の単純に薄い層と
して形成可能な光入射層24に透光性を持たせ、この光
入射層24側からのレーザー光の照射により情報の記録
再生を行うことを可能としたので、ブルーレーザーなど
の短波長レーザー光であってもコマ収差のない情報記録
が可能である。
【0039】本発明における光情報記録媒体20の情報
記録方法(第二の発明)においては、光入射層24側か
ら記録用レーザー光L1あるいは再生用レーザー光L2
を照射し、プリグルーブ28の部分への情報の書込みお
よび読取りを行う。したがって、基板21の厚さに関係
なく、光入射層24の厚さを0.1mm以下とすること
ができ、短波長のブルーレーザーなどを用いて高密度の
情報記録が可能となる。
【0040】すなわち、従来の基板2(図7)に相当す
るレーザー光照射側の層として光入射層24を形成して
あるもので、この光入射層24は、基板21を任意の厚
さとしても、プリグルーブ28およびランド29が所定
の条件で形成されていれば、光吸収層23の上層にスピ
ンコート法その他任意の方法により任意の厚さ(つまり
0.1mm以下)にこれを形成することができるため、
ブルーレーザーなど、従来より短い波長のレーザー光で
あっても、コマ収差に対応して、高密度の情報の記録お
よび再生が可能となる。
【0041】つぎに本発明による、光情報記録媒体20
における基板21の製造方法(第三の発明)を説明す
る。図2ないし図6は、基板21の製造方法を示す拡大
断面図である。図2は、原盤作製工程を示す拡大断面図
であって、平坦なガラス板31の表面に形成したフォト
レジスト層32をレーザーカッティングにより加工して
凹部33および凸部34を形成し、原盤35とする。こ
の凹部33および凸部34は、基板21の凹凸(プリグ
ルーブ28およびランド29)とは反転した状態のパタ
ーンを有する。
【0042】図3は、マスタースタンパー作製工程を示
す拡大断面図であって、原盤35の表面にスパッタリン
グにより、ニッケル(Ni)膜36を蒸着し、さらにこ
の上層にニッケル電解メッキ処理を行って、マスタース
タンパー37を作製する。このマスタースタンパー37
は、基板21の凹凸のパターンと同じ凹凸パターンを有
する。
【0043】図4は、スレイブスタンパー作製工程を示
す拡大断面図であって、マスタースタンパー37の表面
にスピンコート法により離型剤38を塗布し、さらにこ
の上層にニッケル電解メッキ処理を行って、スレイブス
タンパー39を作製する。このスレイブスタンパー39
は、基板21の凹凸のパターンとは反転した凹凸パター
ンを有する。
【0044】図5は、基板作製工程を示す拡大断面図で
あって、スレイブスタンパー39の表面に離型剤38を
塗布し、さらに射出成形により所定の凹凸パターン(プ
リグルーブ28およびランド29)を有する基板21を
作製する。
【0045】図6は、作製された基板21をスレイブス
タンパー39から分離した状態の拡大断面図であって、
この基板21の上層に従来と同様の各種方法により、光
反射層22、光吸収層23および光入射層24を積層形
成し、光情報記録媒体20とする。
【0046】こうした基板21の製造方法によれば、フ
ォトレジスト層32の形成およびそのレーザーカッティ
ング工程において原盤35上に形成する凹部33および
凸部34を任意のピッチおよび深さで作製することがで
きる。さらにニッケルその他任意の金属製スタンパーす
なわち、マスタースタンパー37およびスレイブスタン
パー39を経て所定の凹凸パターンを形成可能であり、
凹凸の深さが浅くなるほど射出圧力を必要とする射出成
形による基板21の加工を可能とする。かくして、基板
21の表面に形成する凹凸パターン(プリグルーブ28
およびランド29)をブルーレーザーなど短波長の記録
光に合わせて所定のピッチおよび深さに形成することが
できる。
【0047】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、プリグル
ーブおよびランドなどの凹凸を有する基板を作成し、こ
の上層側にたとえば厚さ0.1mm以下とすることがで
きる光入射層を形成し、光入射層側からレーザー光を照
射して情報を記録するようにしたので、ブルーレーザー
など短波長の記録光を採用して高密度の情報記録が可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による光情報記録媒体20
の拡大断面図である。
【図2】同、原盤作製工程を示す拡大断面図である。
【図3】同、マスタースタンパー作製工程を示す拡大断
面図である。
【図4】同、スレイブスタンパー作製工程を示す拡大断
面図である。
【図5】同、基板作製工程を示す拡大断面図である。
【図6】同、作製された基板21をスレイブスタンパー
39から分離した状態の拡大断面図である。
【図7】一般的な光情報記録媒体1の一例を示す拡大断
面図である。
【符号の説明】 1 光情報記録媒体(図7) 2 透光性の基板 3 光吸収層(記録層) 4 光反射層 5 保護層 6 第1の層界(界面) 7 第2の層界 (界面) 8 第2の層界(界面) 9 プリグルーブ(凹部) 10 ランド(凸部) 11 ピット 20 光情報記録媒体(実施の形態、図1) 21 基板 22 光反射層 23 光吸収層 24 透光性の光入射層 25 基板21と光反射層22との間の第1の層界(界
面) 26 光反射層22と光吸収層23との間の第2の層界
(界面) 27 光吸収層23と光入射層24との間の第3の層界
(界面) 28 プリグルーブ(凹部) 29 ランド(凸部) 30 記録ピット 31 平坦なガラス板(図2) 32 フォトレジスト層 33 凹部 34 凸部 35 原盤(図2) 36 ニッケル(Ni)膜 37 マスタースタンパー(図3、図4) 38 離型剤 39 スレイブスタンパー(図4、図5) L1 記録用レーザー光 L2 再生用レーザー光
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 7/26 511 G11B 7/26 511

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザー光を利用して情報を記録する
    光情報記録媒体であって、 前記レーザー光を透過する光入射層と、 この光入射層上に位置して形成するとともに前記レーザ
    ー光を吸収して情報を記録する光吸収層と、 この光吸収層上に位置して形成するとともに前記レーザ
    ー光を反射する光反射層と、 この光反射層上に位置して形成するとともに、この光反
    射層との間の界面に凹凸を有する基板と、 を有することを特徴とする光情報記録媒体。
  2. 【請求項2】 前記光入射層は、その厚さが0.1m
    m以下であることを特徴とする請求項1に記載の光情報
    記録媒体。
  3. 【請求項3】 その表面に凹凸を形成した基板と、 レーザー光を吸収する光吸収層と、 この光吸収層と前記基板との間に位置して形成した光反
    射層と、を有し、 前記レーザー光を利用して前記光吸収層に情報を記録す
    る光情報記録媒体の情報記録方法であって、 前記光吸収層側から前記光反射層に向けて前記レーザー
    光を照射し、前記光吸収層内に記録ピットを形成するこ
    とを特徴とする光情報記録媒体の情報記録方法。
  4. 【請求項4】 前記レーザー光は、その波長が400
    〜600nmであることを特徴とする請求項3に記載の
    光情報記録媒体の情報記録方法。
  5. 【請求項5】 前記光吸収層の前記光反射層との界面
    とは反対側の界面に光入射層を形成し、 この光入射層側から前記光吸収層を通し前記光反射層に
    向けて前記レーザー光を照射することを特徴とする請求
    項3に記載の光情報記録媒体の情報記録方法。
  6. 【請求項6】 その表面に凹凸を形成した基板と、 レーザー光を吸収する光吸収層と、 この光吸収層と前記基板との間に位置して形成した光反
    射層と、を有し、 前記レーザー光を利用して前記光吸収層に情報を記録す
    る光情報記録媒体における前記基板の製造方法であっ
    て、 前記基板の前記凹凸のパターンとは反転した凹凸パター
    ンを有する原盤を作製する原盤作製工程と、 この原盤を用いて、前記基板の前記凹凸のパターンを有
    するマスタースタンパーを作製するマスタースタンパー
    作製工程と、 このマスタースタンパーを用いて、前記基板の前記凹凸
    のパターンとは反転した凹凸パターンを有するスレイブ
    スタンパーを作製するスレイブスタンパー作製工程と、 このスレイブスタンパーを用いて前記基板を作製する基
    板作製工程と、 を有することを特徴とする光情報記録媒体における基板
    の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記原盤作製工程は、 前記基板の表面にフォトレジスト層を形成するフォトレ
    ジスト形成工程と、このフォトレジスト層をレーザー光
    によりカッティングして前記基板の凹凸のパターンとは
    反転した凹凸パターンを形成する凹凸形成工程と、を有
    することを特徴とする光情報記録媒体における基板の製
    造方法。
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