JP2001350183A - ストロボ装置、カメラ及びレンズ付きフィルムユニット - Google Patents
ストロボ装置、カメラ及びレンズ付きフィルムユニットInfo
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- JP2001350183A JP2001350183A JP2000167447A JP2000167447A JP2001350183A JP 2001350183 A JP2001350183 A JP 2001350183A JP 2000167447 A JP2000167447 A JP 2000167447A JP 2000167447 A JP2000167447 A JP 2000167447A JP 2001350183 A JP2001350183 A JP 2001350183A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 スイッチング素子の温度特性を適正な範囲で
規制した自動調光回路を備えたストロボ装置。 【解決手段】 ストロボ光を発光して被写体にて反射し
た反射光を受光素子で受光し、該反射光が所定の光量に
達したときにスイッチング素子を作動させ、ストロボの
発光を停止する自動調光回路を備えたストロボ装置にお
いて、周囲温度が25℃のときの前記スイッチング素子
のゲート電圧をAとし、周囲温度が0℃のときの前記ス
イッチング素子のゲート電圧をBとしたとき、B/Aが
1以上、1.4以下の条件を満足すること。
規制した自動調光回路を備えたストロボ装置。 【解決手段】 ストロボ光を発光して被写体にて反射し
た反射光を受光素子で受光し、該反射光が所定の光量に
達したときにスイッチング素子を作動させ、ストロボの
発光を停止する自動調光回路を備えたストロボ装置にお
いて、周囲温度が25℃のときの前記スイッチング素子
のゲート電圧をAとし、周囲温度が0℃のときの前記ス
イッチング素子のゲート電圧をBとしたとき、B/Aが
1以上、1.4以下の条件を満足すること。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ストロボ光を発光
して被写体にて反射した反射光を受光素子で受光し、該
反射光が所定の光量に達したときにスイッチング素子を
作動させ、ストロボの発光を停止する自動調光回路を備
えたストロボ装置、カメラ及びレンズ付きフィルムユニ
ットに関する。
して被写体にて反射した反射光を受光素子で受光し、該
反射光が所定の光量に達したときにスイッチング素子を
作動させ、ストロボの発光を停止する自動調光回路を備
えたストロボ装置、カメラ及びレンズ付きフィルムユニ
ットに関する。
【0002】
【従来の技術】ストロボ光を発光して被写体にて反射し
た反射光をストロボ回路に設けた受光素子で受光し、該
反射光が所定の光量に達したときにサイリスタを作動さ
せ、ストロボの発光を停止する自動調光回路を備えたス
トロボ装置は従来より知られており、このようなストロ
ボ装置をレンズ付きフィルムユニットや簡易なカメラに
内蔵することが提案されている。これによれば、撮影距
離に応じて絞りを変化させる複雑なフラシュマチック絞
り機構を設けなくても、絞りを一定にしたままで撮影距
離に応じてストロボ光量が変化するので、撮影距離が変
化しても常に適正な露光量が得られる。
た反射光をストロボ回路に設けた受光素子で受光し、該
反射光が所定の光量に達したときにサイリスタを作動さ
せ、ストロボの発光を停止する自動調光回路を備えたス
トロボ装置は従来より知られており、このようなストロ
ボ装置をレンズ付きフィルムユニットや簡易なカメラに
内蔵することが提案されている。これによれば、撮影距
離に応じて絞りを変化させる複雑なフラシュマチック絞
り機構を設けなくても、絞りを一定にしたままで撮影距
離に応じてストロボ光量が変化するので、撮影距離が変
化しても常に適正な露光量が得られる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】サイリスタ等からなる
スイッチング素子は周囲の温度が変化すると、これに応
じて性能が変化する特性を有している。従って、自動調
光回路を備えたストロボ装置にスイッチング素子を用い
ると、温度変化によって調光性能が変化する。そして、
スイッチング素子の温度変化によって調光性能があまり
大きく変化すると、フィルムに適正な露光がされず、自
動調光回路を組み込んだ意味がなくなってしまう。この
ために、ある範囲で温度特性を規制したスイッチング素
子を用いる必要があるが、従来は自動調光回路のために
スイッチング素子の温度特性をいかに規制するかは知ら
れていなかった。
スイッチング素子は周囲の温度が変化すると、これに応
じて性能が変化する特性を有している。従って、自動調
光回路を備えたストロボ装置にスイッチング素子を用い
ると、温度変化によって調光性能が変化する。そして、
スイッチング素子の温度変化によって調光性能があまり
大きく変化すると、フィルムに適正な露光がされず、自
動調光回路を組み込んだ意味がなくなってしまう。この
ために、ある範囲で温度特性を規制したスイッチング素
子を用いる必要があるが、従来は自動調光回路のために
スイッチング素子の温度特性をいかに規制するかは知ら
れていなかった。
【0004】第1の発明はかかる問題に鑑みてなされた
ものであり、スイッチング素子の温度特性を適正な範囲
で規制した自動調光回路を備えたストロボ装置を提案す
ることを第1の目的とする。
ものであり、スイッチング素子の温度特性を適正な範囲
で規制した自動調光回路を備えたストロボ装置を提案す
ることを第1の目的とする。
【0005】一方、サイリスタ等からなるスイッチング
素子の温度特性による調光性能の変化は少なければ少な
い程、自動調光回路のためには好ましい。
素子の温度特性による調光性能の変化は少なければ少な
い程、自動調光回路のためには好ましい。
【0006】第2の発明はかかる問題に鑑みてなされた
ものであり、スイッチング素子の温度特性による影響を
より少なくした自動調光回路を備えたストロボ装置を提
案することを第2の目的とする。
ものであり、スイッチング素子の温度特性による影響を
より少なくした自動調光回路を備えたストロボ装置を提
案することを第2の目的とする。
【0007】更に、従来の自動調光回路を備えたストロ
ボ装置に用いるサイリスタ等からなるスイッチング素子
の形状は大きく、部品単価も高かった。このために、小
型で安価なレンズ付きフィルムユニットや簡易カメラに
自動調光回路を備えたストロボ装置を内蔵することは困
難であった。
ボ装置に用いるサイリスタ等からなるスイッチング素子
の形状は大きく、部品単価も高かった。このために、小
型で安価なレンズ付きフィルムユニットや簡易カメラに
自動調光回路を備えたストロボ装置を内蔵することは困
難であった。
【0008】第3の発明はかかる問題に鑑みてなされた
ものであり、小型で安価なスイッチング素子を有する自
動調光回路を備えたストロボ装置を提案することを第3
の目的とする。
ものであり、小型で安価なスイッチング素子を有する自
動調光回路を備えたストロボ装置を提案することを第3
の目的とする。
【0009】なお、以上の何れかのストロボ装置を内蔵
したカメラ及びレンズ付きフィルムユニットを提案する
ことも目的とする。
したカメラ及びレンズ付きフィルムユニットを提案する
ことも目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的は下記の何れか
の手段により達成される。
の手段により達成される。
【0011】ストロボ光を発光して被写体にて反射し
た反射光を受光素子で受光し、該反射光が所定の光量に
達したときにスイッチング素子を作動させ、ストロボの
発光を停止する自動調光回路を備えたストロボ装置にお
いて、周囲温度が25℃のときの前記スイッチング素子
のゲート電圧をAとし、周囲温度が0℃のときの前記ス
イッチング素子のゲート電圧をBとしたとき、B/Aが
1以上、1.4以下の条件を満足することを特徴とする
ストロボ装置。
た反射光を受光素子で受光し、該反射光が所定の光量に
達したときにスイッチング素子を作動させ、ストロボの
発光を停止する自動調光回路を備えたストロボ装置にお
いて、周囲温度が25℃のときの前記スイッチング素子
のゲート電圧をAとし、周囲温度が0℃のときの前記ス
イッチング素子のゲート電圧をBとしたとき、B/Aが
1以上、1.4以下の条件を満足することを特徴とする
ストロボ装置。
【0012】ストロボ光を発光して被写体にて反射し
た反射光を受光素子で受光し、該反射光が所定の光量に
達したときにスイッチング素子を作動させ、ストロボの
発光を停止する自動調光回路を備えたストロボ装置にお
いて、前記スイッチング素子は周囲温度によってゲート
電圧が変化するものであり、前記自動調光回路における
前記スイッチング素子のゲートを制御する回路を構成す
る電気素子の少なくとも一つに、周囲温度に応じて前記
スイッチング素子のゲート電圧が変化する方向に前記ゲ
ートへの印加電圧を変化させる温度補償素子を用いたこ
とを特徴とするストロボ装置。
た反射光を受光素子で受光し、該反射光が所定の光量に
達したときにスイッチング素子を作動させ、ストロボの
発光を停止する自動調光回路を備えたストロボ装置にお
いて、前記スイッチング素子は周囲温度によってゲート
電圧が変化するものであり、前記自動調光回路における
前記スイッチング素子のゲートを制御する回路を構成す
る電気素子の少なくとも一つに、周囲温度に応じて前記
スイッチング素子のゲート電圧が変化する方向に前記ゲ
ートへの印加電圧を変化させる温度補償素子を用いたこ
とを特徴とするストロボ装置。
【0013】ストロボ光を発光して被写体にて反射し
た反射光を受光素子で受光し、該反射光が所定の光量に
達したときにスイッチング素子を作動させ、ストロボの
発光を停止する自動調光回路を備えたストロボ装置にお
いて、前記スイッチング素子として電流二乗時間積が3
2A2S以下、1A2S以上のスイッチング素子を使用
し、ストロボのメインコンデンサとして容量が120μ
F以下、10μF以上のコンデンサを使用したことを特
徴とするストロボ装置。
た反射光を受光素子で受光し、該反射光が所定の光量に
達したときにスイッチング素子を作動させ、ストロボの
発光を停止する自動調光回路を備えたストロボ装置にお
いて、前記スイッチング素子として電流二乗時間積が3
2A2S以下、1A2S以上のスイッチング素子を使用
し、ストロボのメインコンデンサとして容量が120μ
F以下、10μF以上のコンデンサを使用したことを特
徴とするストロボ装置。
【0014】前記〜の何れか1項に記載した前記
ストロボ装置を内蔵したことを特徴とするカメラ。
ストロボ装置を内蔵したことを特徴とするカメラ。
【0015】前記〜の何れか1項に記載した前記
ストロボ装置を内蔵したことを特徴とするレンズ付きフ
ィルムユニット。
ストロボ装置を内蔵したことを特徴とするレンズ付きフ
ィルムユニット。
【0016】
【発明の実施の形態】先ず、本発明の自動調光回路を有
するストロボ装置の回路について、図1の回路図に基づ
いて説明する。
するストロボ装置の回路について、図1の回路図に基づ
いて説明する。
【0017】外部操作によりメインスイッチS1をオン
にすると、発光禁止スイッチS2も連動してオンにな
り、電池Bの電流が抵抗R1を介してトランジスタTRに
流れて発振が開始し、発振トランスTの二次側は高圧に
昇圧される。この二次側の電流をダイオードD1によっ
て整流することで300〜350Vの直流高電圧を得
て、メインコンデンサCM、及び抵抗R3と直列に接続し
たトリガーコンデンサCTを充電する。メインコンデン
サCMが所定の電圧に充電されると、抵抗R2と直列に接
続された発光ダイオードDLが点灯する。
にすると、発光禁止スイッチS2も連動してオンにな
り、電池Bの電流が抵抗R1を介してトランジスタTRに
流れて発振が開始し、発振トランスTの二次側は高圧に
昇圧される。この二次側の電流をダイオードD1によっ
て整流することで300〜350Vの直流高電圧を得
て、メインコンデンサCM、及び抵抗R3と直列に接続し
たトリガーコンデンサCTを充電する。メインコンデン
サCMが所定の電圧に充電されると、抵抗R2と直列に接
続された発光ダイオードDLが点灯する。
【0018】撮影のときにはシャッタ羽根の開放動作に
連動してトリガースイッチSTがオンになる。これによ
って、トリガーコンデンサCT、トリガースイッチST、
トリガートランスTCの一次側巻線、及び発光禁止スイ
ッチS2を直列に接続した閉回路が形成され、トリガー
コンデンサCTに充電されていた電荷がトリガートラン
スTCの一次側に放電する。この結果、トリガートラン
スTCの二次側には更なる高圧が発生し、放電管Xeの
トリガー電極に印加されるので、放電管Xeの中のイオ
ン化されたキセノン原子が陰極より飛び出した電子と衝
突して励起され、メインコンデンサCMの放電に伴って
放電管Xeは発光する。
連動してトリガースイッチSTがオンになる。これによ
って、トリガーコンデンサCT、トリガースイッチST、
トリガートランスTCの一次側巻線、及び発光禁止スイ
ッチS2を直列に接続した閉回路が形成され、トリガー
コンデンサCTに充電されていた電荷がトリガートラン
スTCの一次側に放電する。この結果、トリガートラン
スTCの二次側には更なる高圧が発生し、放電管Xeの
トリガー電極に印加されるので、放電管Xeの中のイオ
ン化されたキセノン原子が陰極より飛び出した電子と衝
突して励起され、メインコンデンサCMの放電に伴って
放電管Xeは発光する。
【0019】なお、トリガースイッチSTがオンになる
と、メインコンデンサCMの電荷の一部がトリガートラ
ンスTCの一次側及びトリガースイッチSTを通って電流
i1となって抵抗R4に流れる。また、トリガーコンデン
サCTが放電した後、メインコンデンサの電荷の一部が
トリガーコンデンサCTを充電すべく電流i2となって抵
抗R4に流れる。抵抗R4,R5と、抵抗R5の側をカソー
ドとしたツェナーダイオードD2とが直列に接続されて
いるので、ツェナーダイオードD2には電流i1と電流i
2とを加えた電流iが逆向きに流れるので、ツェナー電
圧が発生する。
と、メインコンデンサCMの電荷の一部がトリガートラ
ンスTCの一次側及びトリガースイッチSTを通って電流
i1となって抵抗R4に流れる。また、トリガーコンデン
サCTが放電した後、メインコンデンサの電荷の一部が
トリガーコンデンサCTを充電すべく電流i2となって抵
抗R4に流れる。抵抗R4,R5と、抵抗R5の側をカソー
ドとしたツェナーダイオードD2とが直列に接続されて
いるので、ツェナーダイオードD2には電流i1と電流i
2とを加えた電流iが逆向きに流れるので、ツェナー電
圧が発生する。
【0020】ここで、互いに直列に接続されたフォトト
ランジスタPTとコンデンサCPとが、ツェナーダイオー
ドD2と並列に接続されている。フォトトランジスタPT
は被写体にて反射したストロボ光を受光する。フォトト
ランジスタPTとコンデンサCPとの接続部分は抵抗R6
を介してトランジスタTRPのベースと接続され、トラン
ジスタTRPのエミッタがサイリスタTh1のゲートに接
続されている。サイリスタTh1はバイパス用のチョー
クコイルCCと直列に接続され、これらは放電管Xeと
並列に接続されている。
ランジスタPTとコンデンサCPとが、ツェナーダイオー
ドD2と並列に接続されている。フォトトランジスタPT
は被写体にて反射したストロボ光を受光する。フォトト
ランジスタPTとコンデンサCPとの接続部分は抵抗R6
を介してトランジスタTRPのベースと接続され、トラン
ジスタTRPのエミッタがサイリスタTh1のゲートに接
続されている。サイリスタTh1はバイパス用のチョー
クコイルCCと直列に接続され、これらは放電管Xeと
並列に接続されている。
【0021】なお、抵抗R6はトランジスタTRPのベー
ス電流を制御するための抵抗であり、抵抗R7はサイリ
スタTh1のゲート電圧を発生させるための抵抗であ
る。
ス電流を制御するための抵抗であり、抵抗R7はサイリ
スタTh1のゲート電圧を発生させるための抵抗であ
る。
【0022】以上により、サイリスタTh1がオンにな
ると、放電管Xeに流れる電流よりも大電流でチョーク
コイルCCに電流が流れてメインコンデンサCMの電荷は
急速に消費され、放電管Xeの発光が停止される。
ると、放電管Xeに流れる電流よりも大電流でチョーク
コイルCCに電流が流れてメインコンデンサCMの電荷は
急速に消費され、放電管Xeの発光が停止される。
【0023】ツェナーダイオードD2に電流iが流れ、
ツェナーダイオードD2の両端にツェナー電圧が生じる
と、被写体の反射光に応じてフォトトランジスタPTに
電流が流れる。撮影距離が近距離であれば被写体によっ
て反射したストロボ光は強くなり、フォトトランジスタ
PTに流れる電流は大きくなるので、コンデンサCPの充
電は早くなる。一方、撮影距離が遠距離であれば被写体
によって反射したストロボ光は弱くなり、フォトトラン
ジスタPTに流れる電流は小さくなり、コンデンサCPの
充電は遅くなる。
ツェナーダイオードD2の両端にツェナー電圧が生じる
と、被写体の反射光に応じてフォトトランジスタPTに
電流が流れる。撮影距離が近距離であれば被写体によっ
て反射したストロボ光は強くなり、フォトトランジスタ
PTに流れる電流は大きくなるので、コンデンサCPの充
電は早くなる。一方、撮影距離が遠距離であれば被写体
によって反射したストロボ光は弱くなり、フォトトラン
ジスタPTに流れる電流は小さくなり、コンデンサCPの
充電は遅くなる。
【0024】この結果、近距離であれば、トランジスタ
TRPはオンになるのが早く、サイリスタTh1もオンに
なるのが早いので、放電管Xeの発光途中でメインコン
デンサCMの電荷が急速にチョークコイルCCにより消費
されて、放電管Xeの発光は早めに停止する。一方、遠
距離であれば、トランジスタTRPはオンになるのが遅
く、サイリスタTh1もオンになるのが遅いので、放電
管Xeは遅めに発光停止する。従って、絞りが一定であ
っても撮影距離に応じて被写体からの反射光が変化して
ストロボの総発光量が変化するので、撮影距離が変化し
ても略一定の露光量が得られる。
TRPはオンになるのが早く、サイリスタTh1もオンに
なるのが早いので、放電管Xeの発光途中でメインコン
デンサCMの電荷が急速にチョークコイルCCにより消費
されて、放電管Xeの発光は早めに停止する。一方、遠
距離であれば、トランジスタTRPはオンになるのが遅
く、サイリスタTh1もオンになるのが遅いので、放電
管Xeは遅めに発光停止する。従って、絞りが一定であ
っても撮影距離に応じて被写体からの反射光が変化して
ストロボの総発光量が変化するので、撮影距離が変化し
ても略一定の露光量が得られる。
【0025】なお、トリガースイッチSTがオンになっ
たときにチャタリングが発生し、動作が不安定になるの
で、この防止のためにサイリスタTh2が設けられてい
る。
たときにチャタリングが発生し、動作が不安定になるの
で、この防止のためにサイリスタTh2が設けられてい
る。
【0026】次に、サイリスタTh1の温度特性による
ストロボ光量の変化を図2に基づいて説明する。図2
は、ストロボ波形の図である。
ストロボ光量の変化を図2に基づいて説明する。図2
は、ストロボ波形の図である。
【0027】ストロボをフル発光させたときは、図2
(イ)の如きストロボ波形となり、このストロボ波形を
積分した積分波形は図2(ロ)の如くなる。ここで、所
定の近距離に被写体があると前述の如く調光が行われる
が、サイリスタTh2のゲート電圧が周囲温度によって
変化する。これによって、放電管Xeの発光停止時期が
変化し、図2(ハ)の如き異なる発光波形となる。本図
においては、周囲温度が25℃のときと0℃のときとの
発光波形を示している。このように、常温のときより低
温のときの方が発光停止時期が遅くなってストロボ発光
量が多くなり、より露出過度になる。
(イ)の如きストロボ波形となり、このストロボ波形を
積分した積分波形は図2(ロ)の如くなる。ここで、所
定の近距離に被写体があると前述の如く調光が行われる
が、サイリスタTh2のゲート電圧が周囲温度によって
変化する。これによって、放電管Xeの発光停止時期が
変化し、図2(ハ)の如き異なる発光波形となる。本図
においては、周囲温度が25℃のときと0℃のときとの
発光波形を示している。このように、常温のときより低
温のときの方が発光停止時期が遅くなってストロボ発光
量が多くなり、より露出過度になる。
【0028】しかし、低温の撮影と言えどもあまり露出
過度になると見苦しい写真となって、自動調光回路を組
み込んだ意味がなくなる。そこで、発明者は多数の撮影
テストを行って、2mの撮影距離について、25℃のと
きの発光量に対して0℃のときの発光量が2倍以下であ
れば、実用的に問題ないことを見い出した。これは、露
光量に換算すれば、1EV以内である。
過度になると見苦しい写真となって、自動調光回路を組
み込んだ意味がなくなる。そこで、発明者は多数の撮影
テストを行って、2mの撮影距離について、25℃のと
きの発光量に対して0℃のときの発光量が2倍以下であ
れば、実用的に問題ないことを見い出した。これは、露
光量に換算すれば、1EV以内である。
【0029】2mの撮影距離において、この1EVの差
の露光量となるサイリスタTh2のゲート電圧は、実験
の結果、基準となる撮影状態の周囲温度が25℃のと
き、サイリスタTh2のゲート電圧が0.6Vであると
すると、0.84Vであることが分かった。なお、理想
的な条件は周囲温度が25℃のときのゲート電圧と周囲
温度が0℃のときのゲート電圧が等しいことである。従
って、周囲温度が25℃のときのサイリスタTh2のゲ
ート電圧をAとし、周囲温度が0℃のときのサイリスタ
Th2のゲート電圧をBとしたとき、B/Aが1以上、
1.4以下の条件を満足すれば、露光量のバラツキは1
EV以内とすることができる。
の露光量となるサイリスタTh2のゲート電圧は、実験
の結果、基準となる撮影状態の周囲温度が25℃のと
き、サイリスタTh2のゲート電圧が0.6Vであると
すると、0.84Vであることが分かった。なお、理想
的な条件は周囲温度が25℃のときのゲート電圧と周囲
温度が0℃のときのゲート電圧が等しいことである。従
って、周囲温度が25℃のときのサイリスタTh2のゲ
ート電圧をAとし、周囲温度が0℃のときのサイリスタ
Th2のゲート電圧をBとしたとき、B/Aが1以上、
1.4以下の条件を満足すれば、露光量のバラツキは1
EV以内とすることができる。
【0030】このような条件を満足するサイリスタTh
2として、例えば、NEC製「8P4J」がある。
2として、例えば、NEC製「8P4J」がある。
【0031】なお、露光量のバラツキをより少なくした
い場合は、サイリスタTh2のゲートを制御する電気素
子にサーミスタ等の温度補償素子を用いることが望まし
い。
い場合は、サイリスタTh2のゲートを制御する電気素
子にサーミスタ等の温度補償素子を用いることが望まし
い。
【0032】例えば、抵抗R6に代えて正の特性を有す
る温度補償素子を用いる。正の特性とは低温になると抵
抗値が小さくなる特性である。前述の如く、低温になる
とゲート電圧が高くなるので、抵抗R6に代えた温度補
償素子の抵抗値が相対的に小さくなり、ベース電流が大
きくなる。この結果、コレクタ電流も大きくなり、抵抗
R7に発生するゲート電圧も大きくなって、サイリスタ
Th2の温度特性を相殺することができる。
る温度補償素子を用いる。正の特性とは低温になると抵
抗値が小さくなる特性である。前述の如く、低温になる
とゲート電圧が高くなるので、抵抗R6に代えた温度補
償素子の抵抗値が相対的に小さくなり、ベース電流が大
きくなる。この結果、コレクタ電流も大きくなり、抵抗
R7に発生するゲート電圧も大きくなって、サイリスタ
Th2の温度特性を相殺することができる。
【0033】また、抵抗R7に代えて負の特性を有する
温度補償素子を用いてもよい。負の特性とは低温になる
と抵抗値が大きくなる特性である。低温になるとゲート
電圧が高くなるので、抵抗R7に代えた温度補償素子の
抵抗値が相対的に大きくなり、この結果、抵抗R7に発
生するゲート電圧も大きくなって、サイリスタTh2の
温度特性を相殺することができる。
温度補償素子を用いてもよい。負の特性とは低温になる
と抵抗値が大きくなる特性である。低温になるとゲート
電圧が高くなるので、抵抗R7に代えた温度補償素子の
抵抗値が相対的に大きくなり、この結果、抵抗R7に発
生するゲート電圧も大きくなって、サイリスタTh2の
温度特性を相殺することができる。
【0034】なお、抵抗R6と抵抗R7の双方を温度補償
素子としてもよい。また、従来のカメラのストロボ装置
に用いていたサイリスタTh2は大電流を制御する必要
があるため、電流二乗時間積が32A2Sよりも大きい
ものを使用し、そのために形状が大きく高価であった。
ところが、レンズ付きフィルムユニットにおいては内蔵
するフィルムの感度がISO400や800と高感度で
あるので、メインコンデンサCMの容量を120μF以
下に小さくすることができる。そこで、サイリスタTh
2として電流二乗時間積を32A2S以下のものを用いる
ことが可能になり、形状が小さくなって安価にすること
ができるようになった。
素子としてもよい。また、従来のカメラのストロボ装置
に用いていたサイリスタTh2は大電流を制御する必要
があるため、電流二乗時間積が32A2Sよりも大きい
ものを使用し、そのために形状が大きく高価であった。
ところが、レンズ付きフィルムユニットにおいては内蔵
するフィルムの感度がISO400や800と高感度で
あるので、メインコンデンサCMの容量を120μF以
下に小さくすることができる。そこで、サイリスタTh
2として電流二乗時間積を32A2S以下のものを用いる
ことが可能になり、形状が小さくなって安価にすること
ができるようになった。
【0035】なお、より高感度のフィルムを用いたり、
明るい撮影レンズを用いたりすることで、メインコンデ
ンサCMの容量を最低限10μFにすることも可能であ
り、この場合のサイリスタTh2の電流二乗時間積とし
て1A2Sのものを用いることも可能である。よって、
サイリスタTh2の電流二乗時間積の下限を1A2Sとす
る。
明るい撮影レンズを用いたりすることで、メインコンデ
ンサCMの容量を最低限10μFにすることも可能であ
り、この場合のサイリスタTh2の電流二乗時間積とし
て1A2Sのものを用いることも可能である。よって、
サイリスタTh2の電流二乗時間積の下限を1A2Sとす
る。
【0036】このように、サイリスタとしてはメインコ
ンデンサの容量に応じて電流二乗時間積が1A2S以
上、32A2S以下の範囲のサイリスタを選択すること
で、小型の自動調光回路を有するストロボ装置を得るこ
とが可能となった。
ンデンサの容量に応じて電流二乗時間積が1A2S以
上、32A2S以下の範囲のサイリスタを選択すること
で、小型の自動調光回路を有するストロボ装置を得るこ
とが可能となった。
【0037】
【発明の効果】請求項1,4に記載のストロボ装置、請
求項5に記載のカメラ、請求項6に記載のレンズ付きフ
ィルムユニットによれば、自動調光回路におけるスイッ
チング素子の温度特性を適正な範囲で規制したので、温
度変化があっても不適切な露出の写真の発生を防止でき
る。
求項5に記載のカメラ、請求項6に記載のレンズ付きフ
ィルムユニットによれば、自動調光回路におけるスイッ
チング素子の温度特性を適正な範囲で規制したので、温
度変化があっても不適切な露出の写真の発生を防止でき
る。
【0038】請求項2,4に記載のストロボ装置、請求
項5に記載のカメラ、請求項6に記載のレンズ付きフィ
ルムユニットによれば、自動調光回路におけるスイッチ
ング素子の温度特性による影響をより少なくすることが
でき、更に不適切な露出の写真の発生を防止できる。
項5に記載のカメラ、請求項6に記載のレンズ付きフィ
ルムユニットによれば、自動調光回路におけるスイッチ
ング素子の温度特性による影響をより少なくすることが
でき、更に不適切な露出の写真の発生を防止できる。
【0039】請求項3,4に記載のストロボ装置、請求
項5に記載のカメラ、請求項6に記載のレンズ付きフィ
ルムユニットによれば、自動調光回路におけるスイッチ
ング素子をより小型で安価にすることができるので、小
型で安価な簡易カメラやレンズ付きフィルムユニットに
自動調光回路を備えたストロボ装置を容易に内蔵するこ
とが可能になる。
項5に記載のカメラ、請求項6に記載のレンズ付きフィ
ルムユニットによれば、自動調光回路におけるスイッチ
ング素子をより小型で安価にすることができるので、小
型で安価な簡易カメラやレンズ付きフィルムユニットに
自動調光回路を備えたストロボ装置を容易に内蔵するこ
とが可能になる。
【図1】自動調光回路を備えたストロボの回路図であ
る。
る。
【図2】ストロボ波形の図である。
R1,R2,R3,R4,R5,R6 抵抗 Xe 放電管 CM メインコンデンサ Th1,Th2 サイリスタ
Claims (6)
- 【請求項1】 ストロボ光を発光して被写体にて反射し
た反射光を受光素子で受光し、該反射光が所定の光量に
達したときにスイッチング素子を作動させ、ストロボの
発光を停止する自動調光回路を備えたストロボ装置にお
いて、周囲温度が25℃のときの前記スイッチング素子
のゲート電圧をAとし、周囲温度が0℃のときの前記ス
イッチング素子のゲート電圧をBとしたとき、B/Aが
1以上、1.4以下の条件を満足することを特徴とする
ストロボ装置。 - 【請求項2】 ストロボ光を発光して被写体にて反射し
た反射光を受光素子で受光し、該反射光が所定の光量に
達したときにスイッチング素子を作動させ、ストロボの
発光を停止する自動調光回路を備えたストロボ装置にお
いて、前記スイッチング素子は周囲温度によってゲート
電圧が変化するものであり、前記自動調光回路における
前記スイッチング素子のゲートを制御する回路を構成す
る電気素子の少なくとも一つに、周囲温度に応じて前記
スイッチング素子のゲート電圧が変化する方向に前記ゲ
ートへの印加電圧を変化させる温度補償素子を用いたこ
とを特徴とするストロボ装置。 - 【請求項3】 ストロボ光を発光して被写体にて反射し
た反射光を受光素子で受光し、該反射光が所定の光量に
達したときにスイッチング素子を作動させ、ストロボの
発光を停止する自動調光回路を備えたストロボ装置にお
いて、前記スイッチング素子として電流二乗時間積が3
2A2S以下、1A2S以上のスイッチング素子を使用
し、ストロボのメインコンデンサとして容量が120μ
F以下、10μF以上のコンデンサを使用したことを特
徴とするストロボ装置。 - 【請求項4】 前記スイッチング素子はサイリスタであ
ることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の
ストロボ装置。 - 【請求項5】 請求項1〜4の何れか1項に記載した前
記ストロボ装置を内蔵したことを特徴とするカメラ。 - 【請求項6】 請求項1〜4の何れか1項に記載した前
記ストロボ装置を内蔵したことを特徴とするレンズ付き
フィルムユニット。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000167447A JP2001350183A (ja) | 2000-06-05 | 2000-06-05 | ストロボ装置、カメラ及びレンズ付きフィルムユニット |
US09/871,530 US6535692B2 (en) | 2000-06-05 | 2001-05-31 | Camera with built-in electronic flash and electronic flash device |
EP01113388A EP1162498A1 (en) | 2000-06-05 | 2001-06-01 | Temperature-compensed electronic flash device |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000167447A JP2001350183A (ja) | 2000-06-05 | 2000-06-05 | ストロボ装置、カメラ及びレンズ付きフィルムユニット |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001350183A true JP2001350183A (ja) | 2001-12-21 |
Family
ID=18670602
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000167447A Pending JP2001350183A (ja) | 2000-06-05 | 2000-06-05 | ストロボ装置、カメラ及びレンズ付きフィルムユニット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001350183A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009258430A (ja) * | 2008-04-17 | 2009-11-05 | Sony Corp | 放電装置、放電装置の制御方法、及び撮像装置 |
-
2000
- 2000-06-05 JP JP2000167447A patent/JP2001350183A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009258430A (ja) * | 2008-04-17 | 2009-11-05 | Sony Corp | 放電装置、放電装置の制御方法、及び撮像装置 |
US8289003B2 (en) | 2008-04-17 | 2012-10-16 | Sony Corporation | Discharge apparatus, method of controlling discharge apparatus, and imaging apparatus |
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