JP2001349993A - 画像読み取り装置 - Google Patents

画像読み取り装置

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JP2001349993A
JP2001349993A JP2000151741A JP2000151741A JP2001349993A JP 2001349993 A JP2001349993 A JP 2001349993A JP 2000151741 A JP2000151741 A JP 2000151741A JP 2000151741 A JP2000151741 A JP 2000151741A JP 2001349993 A JP2001349993 A JP 2001349993A
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image
wavelength
optical system
reflection
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Application number
JP2000151741A
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English (en)
Inventor
Nobuhiko Ogura
信彦 小倉
Toshihito Kimura
俊仁 木村
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 蛍光画像検出システムに用いたときは、蛍光
を光電的に検出して、鮮明な蛍光画像を生成することが
でき、蓄積性蛍光体シートを用いたオートラジオグラフ
ィ画像検出システム、化学発光画像検出システム、電子
顕微鏡による画像検出システムまたは放射線回折画像検
出システムに用いたときは、輝尽光の集光効率を向上さ
せることのできる画像読み取り装置を提供する。 【解決手段】 レーザ励起光源1、2、3と、2種類の
画像担体22が選択的に載置されるステージ20と、レ
ーザ励起光源から発せられたレーザ光4により、画像担
体上を走査して、レーザ光によって、画像担体を励起す
る光学ヘッド15と、レーザ光によって励起されて、画
像担体から発せられた光を光電的に検出するフォトマル
チプライア30と、画像担体から発せられた光をフォト
マルチプライアに導く光学系19、17、26、27と
を備え、光学系17、26が、光の波長に対して、空間
的に異なる透過反射特性を有し、それによって、異なる
波長の光に対して、開口数が切り換え可能に構成された
画像読み取り装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像読み取り装置
に関するものであり、さらに詳細には、蛍光画像検出シ
ステムに用いたときは、蛍光を光電的に検出して、鮮明
な蛍光画像を生成することができ、蓄積性蛍光体シート
を用いたオートラジオグラフィ画像検出システム、化学
発光画像検出システム、電子顕微鏡による画像検出シス
テムまたは放射線回折画像検出システムに用いたとき
は、輝尽光の集光効率を向上させることのできる画像読
み取り装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】放射線が照射されると、放射線のエネル
ギーを吸収して、蓄積、記録し、その後に、特定の波長
域の電磁波を用いて励起すると、照射された放射線のエ
ネルギーの量に応じた光量の輝尽光を発する特性を有す
る輝尽性蛍光体を、放射線の検出材料として用いて、被
写体を透過した放射線のエネルギーを、蓄積性蛍光体シ
ートに設けられた輝尽性蛍光体層に含まれる輝尽性蛍光
体に、蓄積、記録し、しかる後に、電磁波により、輝尽
性蛍光体層を走査して、輝尽性蛍光体を励起し、輝尽性
蛍光体から放出された輝尽光を光電的に検出して、ディ
ジタル画像信号を生成し、画像処理を施して、CRTな
どの表示手段あるいは写真フイルムなどの記録材料上
に、放射線画像を再生するように構成された放射線画像
診断システムが知られている(たとえば、特開昭55−
12429号公報、同55−116340号公報、同5
5−163472号公報、同56−11395号公報、
同56−104645号公報など。)。
【0003】また、同様な輝尽性蛍光体を、放射線の検
出材料として用い、放射性標識を付与した物質を、生物
体に投与した後、その生物体あるいはその生物体の組織
の一部を試料とし、この試料を、輝尽性蛍光体層が設け
られた蓄積性蛍光体シートと一定時間重ね合わせること
により、放射線エネルギーを輝尽性蛍光体に、蓄積、記
録し、しかる後に、電磁波によって、輝尽性蛍光体層を
走査して、輝尽性蛍光体を励起し、輝尽性蛍光体から放
出された輝尽光を光電的に検出して、ディジタル画像信
号を生成し、画像処理を施して、CRTなどの表示手段
上あるいは写真フイルムなどの記録材料上に、画像を再
生するように構成されたオートラジオグラフィ画像検出
システムが知られている(たとえば、特公平1−607
84号公報、特公平1−60782号公報、特公平4−
3952号公報など)。
【0004】さらに、光が照射されると、そのエネルギ
ーを吸収して、蓄積、記録し、その後に、特定の波長域
の電磁波を用いて励起すると、照射された光のエネルギ
ーの量に応じた光量の輝尽光を発する特性を有する輝尽
性蛍光体を、光の検出材料として用い、蛋白質、核酸配
列などの固定された高分子を、化学発光物質と接触し
て、化学発光を生じさせる標識物質により、選択的に標
識し、標識物質によって選択的に標識された高分子と、
化学発光物質とを接触させて、化学発光物質と標識物質
との接触によって生ずる可視光波長域の化学発光を、蓄
積性蛍光体シートに設けられた輝尽性蛍光体層に、蓄
積、記録し、しかる後に、電磁波により、輝尽性蛍光体
層を走査して、輝尽性蛍光体を励起し、輝尽性蛍光体か
ら放出された輝尽光を光電的に検出して、ディジタル画
像信号を生成し、画像処理を施して、CRTなどの表示
手段あるいは写真フイルムなどの記録材料上に、放射線
画像を再生して、遺伝子情報などの高分子に関する情報
を得るようにした化学発光画像検出システムが知られて
いる(たとえば、米国特許第5,028,793号、英
国特許出願公開GB第2,246,197Aなど。)。
【0005】また、電子線あるいは放射線が照射される
と、電子線あるいは放射線のエネルギーを吸収して、蓄
積、記録し、その後に、特定の波長域の電磁波を用いて
励起すると、照射された電子線あるいは放射線のエネル
ギーの量に応じた光量の輝尽光を発する特性を有する輝
尽性蛍光体を、電子線あるいは放射線の検出材料として
用い、金属あるいは非金属試料などに電子線を照射し、
試料の回折像あるいは透過像などを検出して、元素分
析、試料の組成解析、試料の構造解析などをおこなった
り、生物体組織に電子線を照射して、生物体組織の画像
を検出する電子顕微鏡による画像検出システム、放射線
を試料に照射し、得られた放射線回折像を検出して、試
料の構造解析などをおこなう放射線回折画像検出システ
ムなどが知られている(たとえば、特開昭61−517
38号公報、特開昭61−93538号公報、特開昭5
9−15843号公報など)。
【0006】これらの蓄積性蛍光体シートを画像の検出
材料として使用するシステムは、写真フイルムを用いる
場合とは異なり、現像処理という化学的処理が不必要で
あるだけでなく、得られた画像データに画像処理を施す
ことにより、所望のように、画像を再生し、あるいは、
コンピュータによる定量解析が可能になるという利点を
有している。
【0007】他方、オートラジオグラフィシステムにお
ける放射性標識物質に代えて、蛍光物質を標識物質とし
て使用した蛍光画像検出(fluorescence) システムが知
られている。このシステムによれば、蛍光画像の読み取
ることにより、遺伝子配列、遺伝子の発現レベル、蛋白
質の分離、同定、あるいは、分子量、特性の評価などを
おこなうことができ、たとえば、電気泳動させるべき複
数のDNA断片を含む溶液中に、蛍光色素を加えた後
に、複数のDNA断片をゲル支持体上で電気泳動させ、
あるいは、蛍光色素を含有させたゲル支持体上で、複数
のDNA断片を電気泳動させ、あるいは、複数のDNA
断片を、ゲル支持体上で、電気泳動させた後に、ゲル支
持体を蛍光色素を含んだ溶液に浸すなどして、電気泳動
されたDNA断片を標識し、励起光により、蛍光色素を
励起して、生じた蛍光を検出することによって、画像を
生成し、ゲル支持体上のDNAを分布を検出したり、あ
るいは、複数のDNA断片を、ゲル支持体上で、電気泳
動させた後に、DNAを変性(denaturation) し、次い
で、サザン・ブロッティング法により、ニトロセルロー
スなどの転写支持体上に、変性DNA断片の少なくとも
一部を転写し、目的とするDNAと相補的なDNAもし
くはRNAを蛍光色素で標識して調製したプローブと変
性DNA断片とをハイブリダイズさせ、プローブDNA
もしくはプローブRNAと相補的なDNA断片のみを選
択的に標識し、励起光によって、蛍光色素を励起して、
生じた蛍光を検出することにより、画像を生成し、転写
支持体上の目的とするDNAを分布を検出したりするこ
とができる。さらに、標識物質により標識した目的とす
る遺伝子を含むDNAと相補的なDNAプローブを調製
して、転写支持体上のDNAとハイブリダイズさせ、酵
素を、標識物質により標識された相補的なDNAと結合
させた後、蛍光基質と接触させて、蛍光基質を蛍光を発
する蛍光物質に変化させ、励起光によって、生成された
蛍光物質を励起して、生じた蛍光を検出することによっ
て、画像を生成し、転写支持体上の目的とするDNAの
分布を検出したりすることもできる。この蛍光画像検出
システムは、放射性物質を使用することなく、簡易に、
遺伝子配列などを検出することができるという利点があ
る。
【0008】これらのオートラジオグラフィ画像検出シ
ステム、化学発光画像検出システム、電子顕微鏡による
画像検出システム、放射線回折画像検出システム、蛍光
画像検出システムは、同様の目的に使用されるものであ
るため、これらのシステムに共通して、使用できる画像
読み取り装置の開発が望まれている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】そこで、蓄積性蛍光体
シートを用いたオートラジオグラフィ画像検出システ
ム、化学発光画像検出システム、電子顕微鏡による画像
検出システムおよび放射線回折画像検出システムと、蛍
光画像検出システムに共通して使用可能な画像読み取り
装置がすでに提案されている。
【0010】しかしながら、蛍光画像検出システムにあ
っては、ゲル支持体や転写支持体に含まれている蛍光物
質を励起して、蛍光物質から発せられる蛍光を光電検出
するものであり、蛍光の発光点は、ゲル支持体や転写支
持体の深さ方向に分布しているので、蛍光を光電的に検
出して、鮮明な蛍光画像を生成するために、画像読み取
り装置としては、開口数の低い光学系を備えていること
が要求されるのに対して、蓄積性蛍光体シートを用いた
オートラジオグラフィ画像検出システム、化学発光画像
検出システム、電子顕微鏡による画像検出システムまた
は放射線回折画像検出システムにあっては、蓄積性蛍光
体シートの表面に形成された薄い輝尽性蛍光体層中の輝
尽性蛍光体が励起光によって励起され、輝尽性蛍光体か
ら発せられた輝尽光を光電的に検出するものであり、し
たがって、画像読み取り装置が、開口数の低い光学系を
備えていることは必要とされず、輝尽光の集光効率を向
上させるためには、逆に、開口数の高い光学系を備えて
いることが好ましく、蛍光画像検出システムと、蓄積性
蛍光体シートを用いたオートラジオグラフィ画像検出シ
ステム、化学発光画像検出システム、電子顕微鏡による
画像検出システムまたは放射線回折画像検出システムと
では、画像読み取り装置に要求される特性が異なるにも
かかわらず、従来の画像読み取り装置はかかる要求を満
足するものではなかった。
【0011】したがって、本発明は、蛍光画像検出シス
テムに用いたときは、蛍光を光電的に検出して、鮮明な
蛍光画像を生成することができ、蓄積性蛍光体シートを
用いたオートラジオグラフィ画像検出システム、化学発
光画像検出システム、電子顕微鏡による画像検出システ
ムまたは放射線回折画像検出システムに用いたときは、
輝尽光の集光効率を向上させることのできる画像読み取
り装置を提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明のかかる目的は、
少なくとも1つのレーザ励起光源と、少なくとも2種類
の画像担体が選択的に載置されるステージと、前記少な
くとも1つのレーザ励起光源から発せられたレーザ光に
より、前記画像担体上を走査して、前記レーザ光によっ
て、前記画像担体を励起する走査機構と、前記レーザ光
によって励起されて、前記画像担体から発せられた光を
光電的に検出する光検出器と、前記画像担体から発せら
れた光を前記光検出器に導く光学系とを備えた画像読み
取り装置であって、前記光学系が、光の波長に対して、
空間的に異なる透過反射特性を有し、それによって、異
なる波長の光に対して、開口数が切り換え可能に構成さ
れた画像読み取り装置によって達成される。
【0013】本発明によれば、画像担体から発せられた
光を光検出器に導く光学系が、光の波長に対して、空間
的に異なる透過反射特性を有し、それによって、異なる
波長の光に対して、開口数が切り換え可能に構成されて
いるから、蓄積性蛍光体シートを用いたオートラジオグ
ラフィ画像検出システム、化学発光画像検出システム、
電子顕微鏡による画像検出システムまたは放射線回折画
像検出システム用の画像読み取り装置として用いたとき
には、開口数を高く、切り換えて、輝尽光の集光効率を
向上させ、蛍光画像検出システム用の画像読み取り装置
として用いたときには、開口数を低く、切り換えて、蛍
光を光電的に検出することによって、鮮明な蛍光画像を
生成することが可能になる。
【0014】本発明の好ましい実施態様においては、前
記光学系が反射光学系を含み、前記反射光学系の中央部
とそのまわりの第一の反射領域が、波長にかかわらず、
光を反射するように構成され、前記反射光学系の前記第
一の反射領域のまわりの第二の反射領域が、所定の波長
以上の光を透過するように構成されている。
【0015】転写支持体あるいはゲル支持体に含まれる
蛍光物質が励起されて、発する蛍光の波長は励起光の波
長より長く、通常、450nmを越えているのに対し、
蓄積性蛍光体シートに形成された輝尽性蛍光体層が励起
されて、発する輝尽光の波長は400nm程度であり、
したがって、本発明の好ましい実施態様によれば、光学
系が反射光学系を含み、反射光学系の中央部とそのまわ
りの第一の反射領域が、波長にかかわらず、光を反射す
るように構成され、反射光学系の第一の反射領域のまわ
りの第二の反射領域が、所定の波長以上の光を透過する
ように構成されているから、蓄積性蛍光体シートを用い
たオートラジオグラフィ画像検出システム、化学発光画
像検出システム、電子顕微鏡による画像検出システムま
たは放射線回折画像検出システム用の画像読み取り装置
として用いたときには、開口数が高くなって、輝尽光の
集光効率を向上させ、蛍光画像検出システム用の画像読
み取り装置として用いたときには、開口数が低くなっ
て、蛍光を光電的に検出することによって、鮮明な蛍光
画像を生成することが可能になる。
【0016】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記反射光学系の前記第一の反射領域が、波長にか
かわらず、光を反射する性質を有するコーティングによ
って形成され、前記反射光学系の前記第二の反射領域
が、所定の波長を越えた波長の光を透過するように形成
されている。
【0017】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記反射光学系が、前記少なくとも1つのレーザ励
起光源からの励起光を通過させる孔をその中央部に備
え、画像担体が発した光を反射して、前記画像担体から
発せられた光を、前記少なくとも1つのレーザ励起光源
から発せられたレーザ光の光路から分岐させる反射ミラ
ーによって構成され、前記反射ミラーの前記穴のまわり
の第一の反射領域が、波長にかかわらず、光を反射する
ように構成され、前記反射ミラーの前記第一の反射領域
のまわりの第二の反射領域が、所定の波長以上の光を透
過するように構成されている。
【0018】本発明のさらに別の好ましい実施態様にお
いては、前記反射光学系が、前記画像担体から発せられ
た光を集光する凹面ミラーによって構成されている。
【0019】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記反射光学系が、前記反射ミラーおよび前記凹面
ミラーを含み、前記凹面ミラーが、前記反射ミラーによ
って反射された光を集光するように構成されている。
【0020】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、反射ミラーの穴のまわりの第一の反射領域が、波長
にかかわらず、光を反射するように構成され、反射ミラ
ーの第一の反射領域のまわりの第二の反射領域が、所定
の波長以上の光を透過するように構成されており、反射
ミラーの第一の反射領域によって反射された光が、中央
部とそのまわりの第一の反射領域が、波長にかかわら
ず、光を反射するように構成され、第一の反射領域のま
わりの第二の反射領域が、所定の波長を越えた波長の光
を透過するように構成された凹面ミラーに入射して、凹
面ミラーの第一の反射領域によって、集光されるように
構成されているから、蓄積性蛍光体シートを用いたオー
トラジオグラフィ画像検出システム、化学発光画像検出
システム、電子顕微鏡による画像検出システムまたは放
射線回折画像検出システム用の画像読み取り装置として
用いたときには、開口数が高くなって、輝尽光の集光効
率を向上させ、蛍光画像検出システム用の画像読み取り
装置として用いたときには、反射ミラーの第一の反射領
域によって反射され、かつ、凹面ミラーの第一の反射領
域によって反射された光のみが、光検出器に集光される
から、反射光学系の開口数を所望のように低くして、蛍
光を光電的に検出することによって、鮮明な蛍光画像を
生成することが可能になる。
【0021】本発明の別の好ましい実施態様において
は、前記光学系が透過光学系を含み、前記透過光学系の
中央部とそのまわりの第一の透過領域が、波長にかかわ
らず、光を透過するように構成され、前記透過光学系の
前記第一の透過領域のまわりの第二の透過領域が、所定
の波長以上の光を反射するように構成されている。
【0022】転写支持体あるいはゲル支持体に含まれる
蛍光物質が励起されて、発する蛍光の波長は励起光の波
長より長く、通常、450nmを越えているのに対し、
蓄積性蛍光体シートに形成された輝尽性蛍光体層が励起
されて、発する輝尽光の波長は400nm程度であり、
したがって、本発明の別の好ましい実施態様によれば、
光学系が透過光学系を含み、透過光学系の中央部とその
まわりの第一の透過領域が、波長にかかわらず、光を透
過するように構成され、透過光学系の第一の透過領域の
まわりの第二の透過領域が、所定の波長以上の光を反射
するように構成されているから、蓄積性蛍光体シートを
用いたオートラジオグラフィ画像検出システム、化学発
光画像検出システム、電子顕微鏡による画像検出システ
ムまたは放射線回折画像検出システム用の画像読み取り
装置として用いたときには、開口数が高くなって、輝尽
光の集光効率を向上させ、蛍光画像検出システム用の画
像読み取り装置として用いたときには、開口数が低くな
って、蛍光を光電的に検出することによって、鮮明な蛍
光画像を生成することが可能になる。
【0023】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記透過光学系の前記第一の透過領域が、波長にか
かわらず、光を透過する性質を有するコーティングによ
って形成され、前記透過光学系の前記第二の透過領域
が、所定の波長を越えた波長の光を反射するように形成
されている。
【0024】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記光学系が、前記反射光学系および前記透過光学
系を含んでいる。
【0025】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、前記光学系が、前記反射光学系および前記透過光学
系を含んでいるから、蛍光画像検出システム用の画像読
み取り装置として用いたときには、反射光学系によって
反射され、かつ、透過光学系を透過した光、あるいは、
透過光学系を透過し、かつ、反射光学系によって反射さ
れた光のみが、光検出器に集光されるから、反射光学系
の開口数を所望のように低くして、蛍光を光電的に検出
することによって、鮮明な蛍光画像を生成することが可
能になる。
【0026】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記透過光学系が、前記反射ミラーによって反射さ
れた光を透過するように構成されている。
【0027】本発明のさらに別の好ましい実施態様にお
いては、前記凹面ミラーが、前記透過光学系を透過した
光を集光するように構成されている。
【0028】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記所定の波長が、略450nmに設定されてい
る。
【0029】転写支持体あるいはゲル支持体に含まれる
蛍光物質が励起されて、発する蛍光の波長は励起光の波
長より長く、通常、450nmを越えているのに対し、
蓄積性蛍光体シートに形成された輝尽性蛍光体層が励起
されて、発する輝尽光の波長は400nm程度であり、
したがって、本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、蓄積性蛍光体シートを用いたオートラジオグラフィ
画像検出システム、化学発光画像検出システム、電子顕
微鏡による画像検出システムまたは放射線回折画像検出
システム用の画像読み取り装置として用いたときには、
開口数が高くなって、輝尽光の集光効率を向上させ、蛍
光画像検出システム用の画像読み取り装置として用いた
ときには、開口数を低くなって、蛍光を光電的に検出す
ることによって、鮮明な蛍光画像を生成することが可能
になる。
【0030】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記少なくとも2種類の画像担体が、蛍光画像検出
システムによって生成された蛍光物質の画像を担持した
支持体を含み、さらに、オートラジオグラフィ画像を担
持した蓄積性蛍光体シート、電子顕微鏡画像を担持した
蓄積性蛍光体シート、放射線回折画像を担持した蓄積性
蛍光体シートおよび化学発光画像を担持した蓄積性蛍光
体シートよりなる群から選ばれる少なくとも1種の画像
担体を含んでいる。
【0031】本発明において、オートラジオグラフィ画
像、電子顕微鏡画像、放射線回折画像または化学発光画
像を担持させるために使用することのできる輝尽性蛍光
体としては、放射線または電子線のエネルギーを蓄積可
能で、電磁波によって励起され、蓄積している放射線ま
たは電子線のエネルギーを光の形で放出可能なものであ
ればよく、とくに限定されるものではないが、可視光波
長域の光によって励起可能であるものが好ましい。具体
的には、たとえば、特開昭55−12145号公報に開
示されたアルカリ土類金属弗化ハロゲン化物系蛍光体
(Ba1−x,M 2+x)FX:yA(ここに、M2+
はMg、Ca、Sr、ZnおよびCdからなる群より選
ばれる少なくとも一種のアルカリ土類金属元素、XはC
l、BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一
種のハロゲン、AはEu、Tb、Ce、Tm、Dy、P
r、Ho、Nd、YbおよびErからなる群より選ばれ
る少なくとも一種の3価金属元素、xは0≦x≦0.
6、yは0≦y≦0.2である。)、特開平2−276
997号公報に開示されたアルカリ土類金属弗化ハロゲ
ン化物系蛍光体SrFX:Z(ここに、XはCl、Br
およびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロ
ゲン、ZはEuまたはCeである。)、特開昭59−5
6479号公報に開示されたユーロピウム付活複合ハロ
ゲン物系蛍光体BaFX・xNaX’:aEu2+(こ
こに、XおよびX’はいずれも、Cl、BrおよびIか
らなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであ
り、xは0<x≦2、aは0<a≦0.2である。)、
特開昭58−69281号公報に開示されたセリウム付
活三価金属オキシハロゲン物系蛍光体であるMOX:x
Ce(ここに、MはPr、Nd、Pm、Sm、Eu、T
b、Dy、Ho、Er、Tm、YbおよびBiからなる
群より選ばれる少なくとも一種の三価金属元素、XはB
rおよびIのうちの一方あるいは双方、xは、0<x<
0.1である。)、特開昭60−101179号公報お
よび同60−90288号公報に開示されたセリウム付
活希土類オキシハロゲン物系蛍光体であるLnOX:x
Ce(ここに、LnはY、La、GdおよびLuからな
る群より選ばれる少なくとも一種の希土類元素、XはC
l、BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一
種のハロゲン、xは、0<x≦0.1である。)および
特開昭59−75200号公報に開示されたユーロピウ
ム付活複合ハロゲン物系蛍光体MIIFX・aM X’
・bM'II''2 ・cMIII'''3 ・xA:yEu
2+(ここに、MIIはBa、SrおよびCaからなる群
より選ばれる少なくとも一種のアルカリ土類金属元素、
I はLi、Na、K、RbおよびCsからなる群より
選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属元素、M’II
BeおよびMgからなる群より選ばれる少なくとも一種
の二価金属元素、MIII はAl、Ga、InおよびTl
からなる群より選ばれる少なくとも一種の三価金属元
素、Aは少なくとも一種の金属酸化物、XはCl、Br
およびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロ
ゲン、X’、X''およびX''' はF、Cl、Brおよび
Iからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンで
あり、aは、0≦a≦2、bは、0≦b≦10−2、c
は、0≦c≦10−2で、かつ、a+b+c≧10−2
であり、xは、0<x≦0.5で、yは、0<y≦0.
2である。)が、好ましく使用し得る。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて、本発
明の好ましい実施態様につき、詳細に説明を加える。
【0033】図1は、本発明の好ましい実施態様にかか
る画像読み取り装置の略斜視図であり、図2は、フォト
マルチプライア近傍の詳細を示す略斜視図、図3は、図
2のA−A線に沿った略断面図である。
【0034】図1に示されるように、本実施態様にかか
る画像読み取り装置は、640nmの波長のレーザ光4
を発する第1のレーザ励起光源1と、532nmの波長
のレーザ光4を発する第2のレーザ励起光源2と、47
3nmの波長のレーザ光4を発する第2のレーザ励起光
源2とを備えている。本実施態様においては、第1のレ
ーザ励起光源は、半導体レーザ光源によって構成され、
第2のレーザ励起光源2および第3のレーザ励起光源3
は、第二高調波生成(Second Harmonic Generation) 素
子によって構成されている。
【0035】第1のレーザ励起光源1により発生された
レーザ光4は、コリメータレンズ5によって、平行な光
とされた後、ミラー6によって反射される。第1のレー
ザ励起光源1によって発生されたレーザ光4の光路に
は、640nmのレーザ光4を透過し、532nmの波
長の光を反射する第1のダイクロイックミラー7および
532nm以上の波長の光を透過し、473nmの波長
の光を反射する第2のダイクロイックミラー8が設けら
れており、第1のレーザ励起光源1により発生され、ミ
ラー6によって反射されたレーザ光4は、第1のダイク
ロイックミラー7および第2のダイクロイックミラー8
を透過し、ミラー9に入射する。
【0036】他方、第2のレーザ励起光源2より発生さ
れたレーザ光4は、コリメータレンズ10によって、平
行な光とされた後、第1のダイクロイックミラー7によ
って反射されて、その向きが90度変えられ、第2のダ
イクロイックミラー8を透過して、ミラー9に入射す
る。
【0037】さらに、第3のレーザ励起光源3から発生
されたレーザ光4は、コリメータレンズ11によって、
平行な光とされた後、第2のダイクロイックミラー8に
よって反射されて、その向きが90度変えられ、ミラー
9に入射する。
【0038】ミラー9に入射したレーザ光4は、ミラー
9によって反射され、さらに、ミラー12に入射して反
射される。ミラー12によって反射されたレーザ光4
は、さらに、ミラー13によって反射され、光学ヘッド
15に入射する。
【0039】光学ヘッド15は、ミラー16と、その中
央部に穴17が形成された穴明きミラー18と、凸レン
ズ19を備えており、光学ヘッド15に入射したレーザ
光4は、ミラー16によって反射され、穴明きミラー1
8に形成された穴17を通過して、凸レンズ19によっ
て、ステージ20のガラス板21上に載置された画像担
体22の表面上に集光される。
【0040】本実施態様にかかる画像読み取り装置は、
ゲル支持体あるいは転写支持体などに記録された蛍光色
素によって標識された変性DNAの電気泳動画像および
蓄積性蛍光体シートに設けられた輝尽性蛍光体層に記録
された放射性標識物質の位置情報に関するオートラジオ
グラフィ画像を読み取り可能に構成されており、画像担
体22が、ゲル支持体あるいは転写支持体の場合と、蓄
積性蛍光体シートの場合とがある。
【0041】蛍光色素によって標識された変性DNAの
電気泳動画像は、たとえば、次のようにして、転写支持
体に記録される。
【0042】すなわち、まず、目的とする遺伝子からな
るDNA断片を含む複数のDNA断片を、ゲル支持媒体
上で、電気泳動させることにより、分離展開し、アルカ
リ処理によって変性(denaturation) して、一本鎖のD
NAとする。
【0043】次いで、公知のサザン・ブロッティング法
により、このゲル支持媒体と転写支持体とを重ね合わ
せ、転写支持体上に、変性DNA断片の少なくとも一部
を転写して、加温処理および紫外線照射によって、固定
する。
【0044】その後、目的とする遺伝子のDNAと相補
的なDNAあるいはRNAを蛍光色素で標識して調製し
たプローブと転写支持体12上の変性DNA断片とを、
加温処理によって、ハイブリタイズさせ、二本鎖のDN
Aの形成(re−naturation)またはDNA・RNA結合
体の形成をおこなう。次いで、たとえば、フルオレセイ
ン、ローダミン、Cy−5 などの蛍光色素を用いて、
それぞれ、目的とする遺伝子のDNAと相補的なDNA
あるいはRNAを標識してプローブが調製される。この
とき、転写支持体上の変性DNA断片は固定されている
ので、プローブDNAまたはプローブRNAと相補的な
DNA断片のみがハイブリタイズして、蛍光標識プロー
ブを捕獲する。しかる後に、適当な溶液で、ハイブリッ
ドを形成しなかったプローブを洗い流すことにより、転
写支持体上では、目的遺伝子を有するDNA断片のみ
が、蛍光標識が付与されたDNAまたはRNAとハイブ
リッドを形成し、蛍光標識が付与される。こうして、得
られた転写支持体に、蛍光色素により標識された変性D
NAの電気泳動画像が記録される。
【0045】また、放射性標識物質の位置情報は、以下
のようにして、蓄積性蛍光体シートに形成された輝尽性
蛍光体層に記録される。ここに、位置情報とは、試料中
における放射性標識物質もしくはその集合体の位置を中
心とした各種の情報、たとえば、試料中に存在する放射
性標識物質の集合体の存在位置と形状、その位置におけ
る放射性標識物質の濃度、分布などからなる情報の一つ
もしくは任意の組み合わせとして得られる各種の情報を
意味するものである。
【0046】たとえば、サザン・ブロット・ハイブリタ
イゼーション法を利用した遺伝子中の放射性標識物質の
位置情報を、蓄積性蛍光体シートに形成された輝尽性蛍
光体層に記録する場合には、まず、目的とする遺伝子か
らなるDNA断片を含む複数のDNA断片を、ゲル支持
媒体上で、電気泳動をおこなうことにより、分離展開
し、アルカリ処理により変性(denaturation) して、一
本鎖のDNAとする。
【0047】次いで、公知のサザン・ブロッティング法
によって、このゲル支持媒体とニトロセルロースフィル
タなどの転写支持体とを重ね合わせ、転写支持体上に、
変性DNA断片の少なくとも一部を転写して、加温処理
および紫外線照射により、固定する。
【0048】さらに、目的とする遺伝子のDNAと相補
的なDNAあるいはRNAを放射性標識するなどの方法
により調製したプローブと転写支持体上の変性DNA断
片とを、加温処理により、ハイブリタイズさせ、二本鎖
のDNAの形成(re−naturation) またはDNA・RN
A結合体の形成をおこなう。このとき、転写支持体上の
変性DNA断片は固定されているので、プローブDNA
またはプローブRNAと相補的なDNA断片のみが、ハ
イブリタイズして、放射性標識プローブを捕獲する。
【0049】しかる後に、適当な溶液で、ハイブリッド
を形成しなかったプローブを洗い流すことにより、転写
支持体上では、目的遺伝子を有するDNA断片のみが、
放射性標識が付与されたDNAまたはRNAとハイブリ
ッドを形成し、放射性標識が付与される。その後、乾燥
させた転写支持体と蓄積性蛍光体シートとを、一定時間
重ね合わせて、露光操作をおこなうことによって、転写
支持体上の放射性標識物質から放出される放射線の少な
くとも一部が、蓄積性蛍光体シートに形成された輝尽性
蛍光体層に吸収され、試料中の放射性標識物質の位置情
報が、画像の形で、輝尽性蛍光体層に蓄積記録される。
【0050】ゲル支持体や転写支持体などの蛍光物質の
画像を担持した画像担体22にレーザ光が入射すると、
蛍光物質が励起されて、蛍光が発せられ、また、放射線
画像を担持した蓄積性蛍光体シートよりなる画像担体2
2にレーザ光が入射すると、輝尽性蛍光体が励起され、
輝尽光が発せられる。
【0051】ここに、放射線画像を担持した蓄積性蛍光
体シートに形成された輝尽性蛍光体層に含まれる輝尽性
蛍光体が、レーザ光4によって励起されて、発する輝尽
光の波長は400nmであるのに対し、ゲル支持体や転
写支持体などに含まれる蛍光物質が、レーザ光4によっ
て励起された結果、放出する蛍光の波長は、蛍光物質を
励起するために用いられたレーザ光4の波長よりも長
く、本実施態様においては、第3のレーザ励起光源3か
ら発せられるレーザ光4の波長が473nmであるの
で、蛍光物質から発せられる蛍光の波長は、450nm
を越えている。
【0052】画像担体22から発せられた蛍光または輝
尽光25は、凸レンズ19により、平行な光にされ、穴
明きミラー18によって反射されて、凹面ミラー26に
入射する。凹面ミラー26に入射した蛍光または輝尽光
25は、凹面ミラー27に集光される。
【0053】凹面ミラー27に集光された蛍光または輝
尽光25は、図2に示されるように、凹面ミラー27に
よって下方に反射され、フィルタユニット28に入射
し、所定の波長の光がカットされて、フォトマルチプラ
イア30に入射し、光電的に検出される。
【0054】図2に示されるように、フィルタユニット
28は、4つのフィルタ部材31a、31b、31c、
31dを備えており、フィルタユニット28は、モータ
(図示せず)によって、図2において、左右方向に移動
可能に構成されている。
【0055】図3に示されるように、フィルタ部材31
aはフィルタ32aを備え、フィルタ32aは、第1の
レーザ励起光源1を用いて、画像担体22に含まれてい
る蛍光色素を励起し、蛍光を読み取るときに使用される
フィルタ部材であり、640nmの波長の光をカット
し、640nmよりも波長の長い光を透過する性質を有
している。
【0056】図4は、図2のB−B線に沿った断面図で
ある。
【0057】図4に示されるように、フィルタ部材31
bはフィルタ32bを備え、フィルタ32bは、第2の
レーザ励起光源2を用いて、画像担体22に含まれてい
る蛍光色素を励起し、蛍光を読み取るときに使用される
フィルタ部材であり、532nmの波長の光をカット
し、532nmよりも波長の長い光を透過する性質を有
している。
【0058】図5は、図2のC−C線に沿った断面図で
ある。
【0059】図5に示されるように、フィルタ部材31
cはフィルタ32cを備え、フィルタ32cは、第3の
レーザ励起光源3を用いて、画像担体22に含まれてい
る蛍光色素を励起し、蛍光を読み取るときに使用される
フィルタ部材であり、473nmの波長の光をカット
し、473nmよりも波長の長い光を透過する性質を有
している。
【0060】図6は、図2のD−D線に沿った断面図で
ある。
【0061】図6に示されるように、フィルタ部材31
dはフィルタ32dを備え、フィルタ32dは、画像担
体22が蓄積性蛍光体シートである場合に、第1のレー
ザ励起光源1を用いて、蓄積性蛍光体シートに含まれた
輝尽性蛍光体を励起し、輝尽性蛍光体から発せられた輝
尽光を読み取るときに使用されるフィルタであり、輝尽
性蛍光体から発光される輝尽光の波長域の光のみを透過
し、640nmの波長の光をカットする性質を有してい
る。
【0062】したがって、使用すべきレーザ励起光源、
すなわち、画像担体22の種類および蛍光色素の種類に
応じて、フィルタ部材31a、31b、31c、31d
を選択的にフォトマルチプライア30の前面に位置させ
ることによって、フォトマルチプライア30は、検出す
べき光のみを光電的に検出することができる。
【0063】フォトマルチプライア30によって光電的
に検出されて、生成されたアナログ画像データは、A/
D変換器33によって、ディジタル画像データに変換さ
れ、画像データ処理装置34に送られる。
【0064】図1には図示されていないが、光学ヘッド
15は、走査機構によって、図1において、横方向およ
び紙面に垂直な方向に移動可能に構成され、画像担体2
2の全面が、レーザ光4によって走査されるように構成
されている。
【0065】図7は、光学ヘッドの走査機構の略平面図
である。
【0066】図7に示されるように、光学ヘッド15を
走査する走査機構は、基板40を備え、基板40上に
は、副走査パルスモータ41と一対のレール42、42
とが固定され、基板40上には、さらに、図7におい
て、Yで示された副走査方向に、移動可能な基板43と
が設けられている。
【0067】移動可能な基板43には、ねじが切られた
穴(図示せず)が形成されており、この穴内には、副走
査パルスモータ41によって回転されるねじが切られた
ロッド44が係合している。
【0068】移動可能な基板43上には、主走査パルス
モータ45が設けられ、主走査パルスモータ45はエン
ドレスベルト46を駆動可能に構成されている。光学ヘ
ッド15は、エンドレスベルト46に固定されており、
主走査パルスモータ45によって、エンドレスベルト4
6が駆動されると、図7において、Xで示された主走査
方向に移動されるように構成されている。図7におい
て、47は、光学ヘッド15の主走査方向における位置
を検出するリニアエンコーダであり、48は、リニアエ
ンコーダ47のスリットである。
【0069】したがって、主走査パルスモータ45によ
って、エンドレスベルト46が主走査方向に駆動され、
副走査パルスモータ41によって、基板43が副走査方
向に移動されることによって、光学ヘッド15は、図1
および図7において、X−Y方向に移動され、レーザ光
4によって、画像担体22の全面が走査される。
【0070】図8は、穴明きミラー18の略平面図であ
る。
【0071】図8に示されるように、穴明きミラー18
には、穴17の周囲に、第1のコーティング部18aが
形成され、第1のコーティング部18aの周囲に、第2
のコーティング部18bが形成されている。
【0072】図9は第1のコーティング部18aの反射
特性を示すグラフであり、図10は第2のコーティング
部18bの反射特性を示すグラフである。図9および図
10において、横軸は光の波長λを示し、縦軸は反射率
Rを示している。
【0073】図9に示されるように、第1のコーティン
グ部18aは、入射する光の波長λにかかわらず、つね
に一定の反射率R0を有しているのに対し、図10に示
されるように、第2のコーティング部18bは、450
nm以下の波長λの光は反射するが、450nmを越え
る波長λの光は反射せずに、透過するという特性を有し
ている。したがって、450nmを越える波長λの光
が、穴明きミラー18に入射したときには、第1のコー
ティング部18aに入射した光のみが反射され、450
nm以下の波長λの光が、穴明きミラー18に入射した
ときは、穴明きミラー18の全面で反射されるように構
成されている。
【0074】以上のように構成された穴明きミラー18
に、蓄積性シートに形成された輝尽性蛍光体層に含まれ
る輝尽性蛍光体から発せられる輝尽光25が入射する
と、前述のように、輝尽光の波長は約400nmである
ので、図11に示されるように、輝尽光25は、穴明き
ミラー18の第1のコーティング部18aおよび第2の
コーティング部18bによって、すなわち、穴明きミラ
ー18の全面によって反射される。
【0075】これに対して、転写支持体あるいはゲル支
持体に含まれた蛍光物質から発せられる蛍光25の波長
は、励起に用いたレーザ光4の波長よりも長く、本実施
態様においては、450nmを越えているので、蛍光物
質から発せられ、穴明きミラー18に入射した蛍光25
は、図12に示されるように、第2のコーティング部1
8bを透過し、第1のコーティング部18aのみによっ
て反射される。
【0076】その結果、図11および図12から明らか
なように、輝尽性蛍光体から発せられた輝尽光は光学ヘ
ッド15によって、十分に集光され、光学ヘッド15は
開口数の高い光学系として機能するのに対し、転写支持
体あるいはゲル支持体に含まれた蛍光物質から発せられ
た蛍光に対しては、光学ヘッド15は開口数の低い光学
系として機能し、したがって、転写支持体あるいはゲル
支持体の深さ方向に分布した蛍光物質から発せられる蛍
光を、フォトマルチプライア30によって光電的に検出
して、鮮明な蛍光画像を生成することが可能になる。
【0077】図13は、本発明の好ましい実施態様にか
かる画像読み取り装置の制御系、入力系および駆動系を
示すブロックダイアグラムである。
【0078】図13に示されるように、画像読み取り装
置の制御系は、画像読み取り装置全体を制御するコント
ロールユニット50を備えており、また、画像読み取り
装置の入力系は、オペレータによって操作され、種々の
指示信号を入力可能なキーボード51を備えている。
【0079】図13に示されるように、画像読み取り装
置の駆動系は、4つのフィルタ部材31a、31b、3
1c、31dを備えたフィルタユニット28を移動させ
るフィルタユニットモータ52を備えている。
【0080】コントロールユニット50は、第1のレー
ザ励起光源1、第2のレーザ励起光源2または第3のレ
ーザ励起光源3に選択的に駆動信号を出力するととも
に、フィルタユニットモータ52に駆動信号を出力可能
に構成されている。
【0081】以上のように構成された本実施態様にかか
る画像読み取り装置は、以下のようにして、蓄積性蛍光
体シートに形成された輝尽性蛍光体層に記録された放射
性標識物質の位置情報に関するオートラジオグラフィ画
像を読み取り、ディジタル画像データを生成する。
【0082】まず、画像担体22である蓄積性蛍光体シ
ートが、画像読み取り装置のステージ20のガラス板2
1上にセットされる。
【0083】次いで、オペレータによって、キーボード
51に、蓄積性蛍光体シートに形成された輝尽性蛍光体
層に記録された放射性標識物質の位置情報に関するオー
トラジオグラフィ画像を読み取るべき旨の指示信号が入
力される。
【0084】キーボード51に入力された指示信号は、
コントロールユニット50に入力され、コントロールユ
ニット50は、指示信号にしたがって、フィルタユニッ
トモータ52に駆動信号を出力し、フィルタユニット2
8を移動させ、輝尽性蛍光体から発光される輝尽光の波
長域の光のみを透過し、640nmの波長の光をカット
する性質を有するフィルタ32dを備えたフィルタ部材
31dを、輝尽光25の光路内に位置させる。
【0085】次いで、コントロールユニット50は、第
1のレーザ励起光源1に駆動信号を出力し、第1のレー
ザ励起光源1を起動させ、640nmの波長のレーザ光
4を発せさせる。
【0086】第1のレーザ励起光源1から発せられたレ
ーザ光4は、コリメータレンズ5によって、平行な光と
された後、ミラー6に入射して、反射される。
【0087】ミラー6によって反射されたレーザ光4
は、第1のダイクロイックミラー7および第2のダイク
ロイックミラー8を透過し、ミラー9に入射する。
【0088】ミラー9に入射したレーザ光4は、ミラー
9によって反射され、さらに、ミラー12に入射して反
射される。ミラー12によって反射されたレーザ光4
は、さらに、ミラー13によって反射され、光学ヘッド
15に入射する。
【0089】光学ヘッド15に入射したレーザ光4は、
ミラー16によって反射され、穴明きミラー18に形成
された穴17を通過して、凸レンズ19によって、ステ
ージ20のガラス板21上に載置された蓄積性蛍光体シ
ートの輝尽性蛍光体層に集光される。
【0090】その結果、蓄積性蛍光体シートに形成され
た輝尽性蛍光体層に含まれる輝尽性蛍光体が、レーザ光
4によって励起されて、輝尽性蛍光体から輝尽光25が
放出される。
【0091】輝尽性蛍光体から放出された輝尽光25
は、光学ヘッド15の凸レンズ19によって、平行な光
とされた後、穴明きミラー18に入射する。
【0092】穴明きミラー18には、入射する光の波長
にかかわらず、一定の反射率を有する第1のコーティン
グ部18aと、450nm以下の波長の光を反射し、4
50nmを越える波長の光を反射せずに、透過させると
いう特性を有する第2のコーティング部18bが形成さ
れているが、輝尽光25の波長は約400nmであるの
で、穴明きミラー18に入射した輝尽光25は、穴明き
ミラー18の全面によって反射される。
【0093】穴明きミラー18の全面で反射された輝尽
光25は、凹面ミラー26に入射して、凹面ミラー27
に集光される。
【0094】凹面ミラー27に集光された輝尽光25
は、図2に示されるように、凹面ミラー27によって下
方に反射され、フィルタユニット28のフィルタ32d
に入射する。
【0095】フィルタ32dは、輝尽性蛍光体から発光
される輝尽光の波長域の光のみを透過し、640nmの
波長の光をカットする性質を有しているので、励起光で
ある640nmの波長の光がカットされ、輝尽光の波長
域の光のみがフィルタ32dを透過して、フォトマルチ
プライア30によって、光電的に検出される。
【0096】前述のように、光学ヘッド15は、基板4
2に設けられた主走査パルスモータ44によって、基板
42上を、図7において、X方向に移動されるととも
に、副走査パルスモータ41によって、基板42が、図
7において、Y方向に移動されるため、蓄積性蛍光体シ
ートに形成された輝尽性蛍光体層の全面がレーザ光4に
よって走査され、輝尽性蛍光体層に含まれた輝尽性蛍光
体から放出された輝尽光を、フォトマルチプライア30
によって光電的に検出することによって、輝尽性蛍光体
層に記録された放射性標識物質の位置情報に関するオー
トラジオグラフィ画像を読み取り、アナログ画像データ
を生成することができる。
【0097】フォトマルチプライア30によって光電的
に検出されて、生成されたアナログ画像データは、A/
D変換器33によって、ディジタル画像データに変換さ
れ、画像データ処理装置34に送られる。
【0098】他方、転写支持体あるいはゲル支持体に担
持された蛍光画像を読み取るときは、転写支持体あるい
はゲル支持体がステージ20のガラス板21上にセット
される。
【0099】次いで、オペレータによって、キーボード
51に、試料を標識している蛍光物質の種類が特定さ
れ、転写支持体あるいはゲル支持体に担持された蛍光画
像を読み取るべき旨の指示信号が入力される。
【0100】キーボード51に入力された指示信号は、
コントロールユニット50に入力され、コントロールユ
ニット50は、指示信号を受けると、メモリ(図示せ
ず)に記憶されているテーブルにしたがって、使用すべ
きレーザ励起光源を決定するとともに、フィルタ32
a、32b、32c、32dのいずれを蛍光25の光路
内に位置させるかを決定する。
【0101】たとえば、試料がローダミンによって標識
されているときは、ローダミンは、532nmの波長の
レーザによって、最も効率的に励起することができるか
ら、コントロールユニット50は第2のレーザ励起光源
2を選択するとともに、フィルタ32bを選択し、フィ
ルタユニットモータ52に駆動信号を出力して、フィル
タユニット28を移動させ、532nmの波長の光をカ
ットし、532nmよりも波長の長い光を透過する性質
を有するフィルタ32bを備えたフィルタ部材31b
を、蛍光25の光路内に位置させる。
【0102】次いで、コントロールユニット50は、第
2のレーザ励起光源2に駆動信号を出力し、第2のレー
ザ励起光源2を起動させ、532nmの波長のレーザ光
4を発せさせる。
【0103】第2のレーザ励起光源2から発せられたレ
ーザ光4は、コリメータレンズ10によって、平行な光
とされた後、第1のダイクロイックミラー7に入射し
て、反射される。
【0104】第1のダイクロイックミラー7によって反
射されたレーザ光4は、第2のダイクロイックミラー8
を透過し、ミラー9に入射する。
【0105】ミラー9に入射したレーザ光4は、ミラー
9によって反射され、さらに、ミラー12に入射して反
射される。ミラー12によって反射されたレーザ光4
は、さらに、ミラー13によって反射され、光学ヘッド
15に入射する。
【0106】光学ヘッド15に入射したレーザ光4は、
ミラー16によって反射され、穴明きミラー18に形成
された穴17を通過して、凸レンズ19によって、ステ
ージ20のガラス板21上に載置された転写支持体ある
いはゲル支持体上に集光される。
【0107】その結果、転写支持体あるいはゲル支持体
に含まれている蛍光物質であるローダミンが、レーザ光
4によって励起されて、ローダミンから蛍光25が放出
される。
【0108】ローダミンから放出された蛍光25は、光
学ヘッド15の凸レンズ19によって、平行な光とされ
た後、穴明きミラー18に入射する。
【0109】穴明きミラー18には、入射する光の波長
にかかわらず、一定の反射率を有する第1のコーティン
グ部18aが穴17のまわりに形成され、450nm以
下の波長の光を反射し、450nmを越える波長の光を
反射せずに、透過させる特性を有する第2のコーティン
グ部18bが第1のコーティング部18aのまわりに形
成されており、ローダミンから放出された蛍光25の波
長は、励起光の波長である532nmよりも長いので、
穴明きミラー18に入射した蛍光25は、第2のコーテ
ィング部18bを透過し、第1のコーティング部18a
のみによって、反射される。
【0110】穴明きミラー18の第1のコーティング部
18aによって反射された蛍光25は、凹面ミラー26
に入射して、凹面ミラー27に集光される。
【0111】凹面ミラー27に集光された蛍光25は、
図2に示されるように、凹面ミラー27によって下方に
反射され、フィルタユニット28のフィルタ32bに入
射する。
【0112】フィルタ32bは、532nmの波長の光
をカットし、532nmよりも波長の長い光を透過する
性質を有しているので、励起光である532nmの波長
の光がカットされ、ローダミンから放出された蛍光25
の波長域の光のみがフィルタ32bを透過して、フォト
マルチプライア30によって、光電的に検出される。
【0113】前述のように、光学ヘッド15は、基板4
2に設けられた主走査パルスモータ44によって、基板
42上を、図7において、X方向に移動されるととも
に、副走査パルスモータ41によって、基板42が、図
7において、Y方向に移動されるため、転写支持体ある
いはゲル支持体の全面がレーザ光4によって走査され、
転写支持体あるいはゲル支持体に含まれ、試料を標識し
ているローダミンから放出された蛍光を、フォトマルチ
プライア30によって光電的に検出することによって、
転写支持体あるいはゲル支持体に記録された蛍光物質で
あるローダミンの蛍光画像を読み取り、アナログ画像デ
ータを生成することができる。
【0114】フォトマルチプライア30によって光電的
に検出されて、生成されたアナログ画像データは、A/
D変換器33によって、ディジタル画像データに変換さ
れ、画像データ処理装置34に送られる。
【0115】本実施態様によれば、光学ヘッド15の穴
明きミラー18には、入射する光の波長にかかわらず、
一定の反射率を有する第1のコーティング部18aが穴
17のまわりに形成され、450nm以下の波長の光を
反射し、450nmを越える波長の光を反射せずに、透
過させる特性を有する第2のコーティング部18bが第
1のコーティング部18aのまわりに形成されており、
蓄積性シートに形成された輝尽性蛍光体層に含まれる輝
尽性蛍光体から発せられる輝尽光25の波長は約400
nmであるので、輝尽光25は、穴明きミラー18の第
1のコーティング部18aおよび第2のコーティング部
18bによって、すなわち、穴明きミラー18の全面に
よって反射されるのに対し、転写支持体あるいはゲル支
持体に含まれた蛍光物質から発せられる蛍光25の波長
は、励起に用いたレーザ光4の波長よりも長く、本実施
態様においては、450nmを越えているので、蛍光物
質から発せられ、穴明きミラー18に入射した蛍光25
は、第2のコーティング部18bを透過し、穴明きミラ
ー18の穴17のまわりに形成された第1のコーティン
グ部18aのみによって反射される。したがって、蓄積
性シートに形成された輝尽性蛍光体層に含まれる輝尽性
蛍光体から発せられる輝尽光25をフォトマルチプライ
ア30に導く場合には、光学ヘッド15は開口数の高い
光学系として機能するので、輝尽光の集光効率を向上さ
せることが可能となり、その一方で、転写支持体あるい
はゲル支持体に含まれた蛍光物質から発せられる蛍光2
5をフォトマルチプライア30に導く場合には、光学ヘ
ッド15は開口数の低い光学系として機能するので、フ
ォトマルチプライア30によって、蛍光25を光電的に
検出することにより、鮮明な蛍光画像を生成することが
可能になる。
【0116】図14は、本発明の別の好ましい実施態様
にかかる画像読み取り装置の略斜視図である。
【0117】図14に示されるように、本実施態様にか
かる画像読み取り装置は、光学ヘッド15と凹面ミラー
26との間に、フィルタ部材60が設けられており、穴
明きミラー18には、第2のコーティング部18bは形
成されておらず、輝尽光も蛍光もともに、全面で反射す
るように構成されている。
【0118】図15は、フィルタ部材60の略正面図で
ある。
【0119】図15に示されるように、フィルタ部材6
0は、中心を含む円形の第1のコーティング部60a
と、第1のコーティング部60aのまわりに形成された
第2のコーティング部60bを備えている。第1のコー
ティング部60aは入射する光の波長λにかかわらず、
光を透過する性質を有しており、他方、第2のコーティ
ング部60bは、前記実施態様における第2のコーティ
ング部18bと同様の反射特性、すなわち、図10に示
される反射特性を有している。
【0120】したがって、光学ヘッド15の穴明きミラ
ー18の全面によって反射された輝尽光25は、図16
に示されるように、フィルタ部材60の第1のコーティ
ング部60aおよび第2のコーティング部60bを、す
なわち、フィルタ部材60の全面を透過し、凹面ミラー
26に導かれ、光学ヘッド15とフィルタ部材60は開
口数の高い光学系として機能するので、輝尽光の集光効
率を向上させることが可能になる。
【0121】他方、光学ヘッド15の穴明きミラー18
の全面によって反射された蛍光25は、図17に示され
るように、フィルタ部材60の第2のコーティング部6
0bによって反射され、第1のコーティング部60aの
みを透過して、凹面ミラー26に導かれるので、光学ヘ
ッド15とフィルタ部材60は開口数の低い光学系とし
て機能し、したがって、フォトマルチプライア30によ
り、蛍光を光電的に検出することによって、鮮明な蛍光
画像を生成することが可能になる。
【0122】図18は、本発明の他の好ましい実施態様
にかかる画像読み取り装置の凹面ミラー26の略正面図
である。
【0123】図18に示されるように、本実施態様にか
かる凹面ミラー26は、図1ないし図13に示された実
施態様における穴明きミラー18と同様の反射特性を有
する第1のコーティング部26aと第2のコーティング
部26bを備えており、穴明きミラー18には、第2の
コーティング部18bは形成されておらず、輝尽光も蛍
光もともに、全面で反射するように構成されている。
【0124】したがって、光学ヘッド15の穴明きミラ
ー18の全面によって反射された輝尽光25は、図19
に示されるように、凹面ミラー26の第1のコーティン
グ部26aおよび第2のコーティング部26bによっ
て、すなわち、凹面ミラー26の全面で反射されて、凹
面ミラー27に集光され、光学ヘッド15と凹面ミラー
26は開口数の高い光学系として機能するので、輝尽光
の集光効率を向上させることが可能になる。
【0125】他方、光学ヘッド15の穴明きミラー18
の全面によって反射された蛍光25は、図20に示され
るように、第2のコーティング部26bを透過し、第1
のコーティング部26aのみによって反射され、凹面ミ
ラー27に集光されるので、光学ヘッド15と凹面ミラ
ー26は開口数の高い光学系として機能し、したがっ
て、フォトマルチプライア30により、蛍光を光電的に
検出することによって、鮮明な蛍光画像を生成すること
が可能になる。
【0126】図21は、本発明のさらに他の好ましい実
施態様にかかる画像読み取り装置の略斜視図である。
【0127】図21に示されるように、本実施態様にか
かる画像読み取り装置においては、光学ヘッド15と凹
面ミラー26との間に、図15と同様に、中心を含む円
形の第1のコーティング部60aと、第1のコーティン
グ部60aのまわりに形成された第2のコーティング部
60bを備えたフィルタ部材60が設けられており、穴
明きミラー18には、図8に示されるのと全く同様に、
穴17の周囲に、第1のコーティング部18aが形成さ
れ、第1のコーティング部18aの周囲に、第2のコー
ティング部18bが形成されている。
【0128】図22は、輝尽光の光路を示す略側面図で
あり、図23は、蛍光の光路を示す略側面図である。
【0129】図22に示されるように、穴明きミラー1
8に、蓄積性シートに形成された輝尽性蛍光体層に含ま
れる輝尽性蛍光体から発せられる輝尽光25が入射する
と、輝尽光の波長は約400nmであるので、輝尽光2
5は、穴明きミラー18の第1のコーティング部18a
および第2のコーティング部18bによって、すなわ
ち、穴明きミラー18の全面によって反射される。
【0130】これに対して、転写支持体あるいはゲル支
持体に含まれた蛍光物質から発せられる蛍光25の波長
は、励起に用いたレーザ光4の波長よりも長く、本実施
態様においては、450nmを越えているので、蛍光物
質から発せられ、穴明きミラー18に入射した蛍光25
は、図23に示されるように、第2のコーティング部1
8bを透過し、第1のコーティング部18aのみによっ
て反射される。
【0131】光学ヘッド15の穴明きミラー18の全面
によって反射された輝尽光25は、図22に示されるよ
うに、フィルタ部材60の第1のコーティング部60a
および第2のコーティング部60bを、すなわち、フィ
ルタ部材60の全面を透過し、凹面ミラー26に導か
れ、穴明きミラー18を含む光学ヘッド15とフィルタ
部材60は開口数の高い光学系として機能するので、輝
尽光の集光効率を向上させることが可能になる。
【0132】他方、光学ヘッド15の穴明きミラー18
の第1のコーティング部18aによって反射された蛍光
25は、図23に示されるように、フィルタ部材60の
第2のコーティング部60bによって反射され、第1の
コーティング部60aのみを透過して、凹面ミラー26
に導かれ、穴明きミラー18の第1のコーティング部1
8aによって反射され、フィルタ部材60の第2のコー
ティング部60bに入射した蛍光は反射されて、穴明き
ミラー18の第1のコーティング部18aによって反射
され、フィルタ部材60の第1のコーティング部60a
に入射した蛍光のみが、フィルタ部材60を透過するの
で、より確実に、穴明きミラー18を含む光学ヘッド1
5とフィルタ部材60を開口数の低い光学系として機能
させることができ、したがって、穴明きミラー18の第
1のコーティング部18aによって反射され、フィルタ
部材60の第1のコーティング部60aを透過した蛍光
のみをフォトマルチプライア30によって、光電的に検
出して、より鮮明な蛍光画像を生成することが可能にな
る。
【0133】図24は、本発明のさらに他の好ましい実
施態様にかかる画像読み取り装置の略斜視図である。
【0134】本実施態様にかかる画像読み取り装置にお
いては、図18に示されるのと全く同様に、凹面ミラー
26は、図1ないし図13に示された実施態様における
穴明きミラー18と全く同様の反射特性を有する第1の
コーティング部26aと第2のコーティング部26bを
備えており、穴明きミラー18にも、図8に示されるの
と全く同様に、穴17の周囲に、第1のコーティング部
18aが形成され、第1のコーティング部18aの周囲
に、第2のコーティング部18bが形成されている。
【0135】図25は、輝尽光の光路を示す略側面図で
あり、図26は、蛍光の光路を示す略側面図である。
【0136】図25に示されるように、穴明きミラー1
8に、蓄積性シートに形成された輝尽性蛍光体層に含ま
れる輝尽性蛍光体から発せられる輝尽光25が入射する
と、輝尽光の波長は約400nmであるので、輝尽光2
5は、穴明きミラー18の第1のコーティング部18a
および第2のコーティング部18bによって、すなわ
ち、穴明きミラー18の全面によって反射される。
【0137】これに対して、転写支持体あるいはゲル支
持体に含まれた蛍光物質から発せられる蛍光25の波長
は、励起に用いたレーザ光4の波長よりも長く、本実施
態様においては、450nmを越えているので、蛍光物
質から発せられ、穴明きミラー18に入射した蛍光25
は、図26に示されるように、第2のコーティング部1
8bを透過し、第1のコーティング部18aのみによっ
て反射される。
【0138】光学ヘッド15の穴明きミラー18の全面
によって反射された輝尽光25は、図25に示されるよ
うに、凹面ミラー26の第1のコーティング部26aお
よび第2のコーティング部26bによって、すなわち、
凹面ミラー26の全面で反射されて、凹面ミラー27に
集光され、光学ヘッド15と凹面ミラー26は開口数の
高い光学系として機能するので、輝尽光の集光効率を向
上させることが可能になる。
【0139】他方、光学ヘッド15の穴明きミラー18
の第1のコーティング部18aによって反射された蛍光
25は、図26に示されるように、凹面ミラー26の第
2のコーティング部26bを透過し、第1のコーティン
グ部26aのみによって反射されて、凹面ミラー27に
集光され、穴明きミラー18の第1のコーティング部1
8aによって反射され、凹面ミラー26の第1のコーテ
ィング部26aに入射した蛍光のみが、凹面ミラー27
に集光されるので、より確実に、穴明きミラー18を含
む光学ヘッド15と凹面ミラー26を開口数の高い光学
系として機能させることができ、したがって、穴明きミ
ラー18の第1のコーティング部18aによって反射さ
れ、凹面ミラー26の第1のコーティング部26aによ
って反射された蛍光のみを、フォトマルチプライア30
によって、光電的に検出して、より鮮明な蛍光画像を生
成することが可能になる。
【0140】図27は、本発明のさらに他の好ましい実
施態様にかかる画像読み取り装置の略斜視図である。
【0141】本実施態様にかかる画像読み取り装置にお
いては、光学ヘッド15と凹面ミラー26との間に、図
15と同様に、中心を含む円形の第1のコーティング部
60aと、第1のコーティング部60aのまわりに形成
された第2のコーティング部60bを備えたフィルタ部
材60が設けられており、また、図18に示されるのと
全く同様に、凹面ミラー26は、図1ないし図13に示
された実施態様における穴明きミラー18と全く同様の
反射特性を有する第1のコーティング部26aと第2の
コーティング部26bを備えている。本実施態様におい
ては、穴明きミラー18には、第2のコーティング部1
8bは形成されておらず、輝尽光も蛍光もともに、その
全面で反射するように構成されている。
【0142】図28は、輝尽光の光路を示す略側面図で
あり、図29は、蛍光の光路を示す略側面図である。
【0143】光学ヘッド15の穴明きミラー18の全面
によって反射された輝尽光25は、図28に示されるよ
うに、フィルタ部材60の第1のコーティング部60a
および第2のコーティング部60bを、すなわち、フィ
ルタ部材60の全面を透過して、凹面ミラー26に導か
れる。
【0144】凹面ミラー26に入射した輝尽光25は、
凹面ミラー26の第1のコーティング部26aおよび第
2のコーティング部26bによって、すなわち、凹面ミ
ラー26の全面で反射されて、凹面ミラー27に集光さ
れる。
【0145】したがって、光学ヘッド15と凹面ミラー
26は開口数の高い光学系として機能するので、輝尽光
の集光効率を向上させることが可能になる。
【0146】これに対して、転写支持体あるいはゲル支
持体に含まれた蛍光物質から発せられる蛍光25の波長
は、励起に用いたレーザ光4の波長よりも長く、本実施
態様においては、450nmを越えているので、光学ヘ
ッド15の穴明きミラー18の全面によって反射された
蛍光25は、図29に示されるように、フィルタ部材6
0の第2のコーティング部60bによって反射され、第
1のコーティング部60aのみを透過して、凹面ミラー
26に導かれる。
【0147】凹面ミラー26に入射した蛍光25は、図
29に示されるように、凹面ミラー26の第2のコーテ
ィング部26bを透過し、第1のコーティング部26a
のみによって反射されて、凹面ミラー27に集光され
る。
【0148】したがって、フィルタ部材60の第1のコ
ーティング部60aを透過し、凹面ミラー26の第1の
コーティング部26aにより、反射された蛍光25のみ
が、凹面ミラー27に集光されるので、より確実に、穴
明きミラー18を含む光学ヘッド15と凹面ミラー26
を開口数の高い光学系として機能させることができ、そ
の結果、フィルタ部材60の第1のコーティング部60
aを透過し、凹面ミラー26の第1のコーティング部2
6aにより、反射された蛍光25のみを、フォトマルチ
プライア30によって、光電的に検出して、より鮮明な
蛍光画像を生成することが可能になる。
【0149】図30は、本発明のさらに他の好ましい実
施態様にかかる画像読み取り装置の略斜視図である。
【0150】本実施態様にかかる画像読み取り装置にお
いては、光学ヘッド15と凹面ミラー26との間に、図
15と同様に、中心を含む円形の第1のコーティング部
60aと、第1のコーティング部60aのまわりに形成
された第2のコーティング部60bを備えたフィルタ部
材60が設けられており、また、図18に示されるのと
全く同様に、凹面ミラー26は、図1ないし図13に示
された実施態様における穴明きミラー18と全く同様の
反射特性を有する第1のコーティング部26aと第2の
コーティング部26bを備えている。本実施態様におい
ては、穴明きミラー18にも、図8に示されるのと全く
同様に、穴17の周囲に、第1のコーティング部18a
が形成され、第1のコーティング部18aの周囲に、第
2のコーティング部18bが形成されている。
【0151】図31は、輝尽光の光路を示す略側面図で
あり、図32は、蛍光の光路を示す略側面図である。
【0152】図31に示されるように、穴明きミラー1
8に、蓄積性シートに形成された輝尽性蛍光体層に含ま
れる輝尽性蛍光体から発せられる輝尽光25が入射する
と、輝尽光の波長は約400nmであるので、輝尽光2
5は、穴明きミラー18の第1のコーティング部18a
および第2のコーティング部18bによって、すなわ
ち、穴明きミラー18の全面によって反射される。
【0153】これに対して、転写支持体あるいはゲル支
持体に含まれた蛍光物質から発せられる蛍光25の波長
は、励起に用いたレーザ光4の波長よりも長く、本実施
態様においては、450nmを越えているので、蛍光物
質から発せられ、穴明きミラー18に入射した蛍光25
は、図32に示されるように、第2のコーティング部1
8bを透過し、第1のコーティング部18aのみによっ
て反射される。
【0154】光学ヘッド15の穴明きミラー18の全面
によって反射された輝尽光25は、図31に示されるよ
うに、フィルタ部材60の第1のコーティング部60a
および第2のコーティング部60bを、すなわち、フィ
ルタ部材60の全面を透過して、凹面ミラー26に導か
れる。
【0155】凹面ミラー26に入射した輝尽光25は、
凹面ミラー26の第1のコーティング部26aおよび第
2のコーティング部26bによって、すなわち、凹面ミ
ラー26の全面で反射されて、凹面ミラー27に集光さ
れる。
【0156】したがって、穴明きミラー18を含む光学
ヘッド15と凹面ミラー26は開口数の高い光学系とし
て機能するので、輝尽光の集光効率を向上させることが
可能になる。
【0157】これに対して、穴明きミラー18の第1の
コーティング部18aのみによって反射された蛍光25
は、図32に示されるように、フィルタ部材60の第2
のコーティング部60bによって反射され、第1のコー
ティング部60aのみを透過して、凹面ミラー26に導
かれる。
【0158】凹面ミラー26に入射した蛍光25は、図
32に示されるように、凹面ミラー26の第2のコーテ
ィング部26bを透過し、第1のコーティング部26a
のみによって反射されて、凹面ミラー27に集光され
る。
【0159】したがって、穴明きミラー18の第1のコ
ーティング部18aによって反射され、フィルタ部材6
0の第1のコーティング部60aを透過し、かつ、凹面
ミラー26の第1のコーティング部26aによって、反
射された蛍光25のみが、凹面ミラー27に集光される
ので、より確実に、穴明きミラー18を含む光学ヘッド
15と凹面ミラー26を開口数の高い光学系として機能
させることができ、その結果として、穴明きミラー18
の第1のコーティング部18aによって反射され、フィ
ルタ部材60の第1のコーティング部60aを透過し、
かつ、凹面ミラー26の第1のコーティング部26aに
より、反射された蛍光25のみを、フォトマルチプライ
ア30によって、光電的に検出して、より鮮明な蛍光画
像を生成することが可能になる。
【0160】本発明は、以上の実施態様に限定されるこ
となく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種
々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含
されるものであることはいうまでもない。
【0161】たとえば、前記実施態様においては、サザ
ン・ブロット・ハイブリタイゼーション法を利用した遺
伝子の電気泳動画像を、蛍光画像検出システムにしたが
って、転写支持体やゲル支持体に記録し、また、オート
ラジオグラフィ画像検出システムにしたがって、蓄積性
蛍光体シートに形成された輝尽性蛍光体層に記録し、こ
れらを光電的に読み取る場合につき、説明を加えたが、
本発明は、かかる画像の読み取りに限定されることな
く、たとえば、蛍光検出システムによって、ゲル支持体
あるいは転写支持体に記録された蛍光物質の他の画像や
蛋白質の分離、同定、あるいは、分子量、特性の評価な
どをおこなうための蛍光物質の画像の読み取りや、蛋白
質の薄層クロマトグラフィ(TLC)により生成され、
蓄積性蛍光体シートに形成された輝尽性蛍光体層に記録
されたオートラジオグラフィ画像、ポリアクリルアミド
ゲル電気泳動法によって、蛋白質の分離、同定、あるい
は、分子量、特性の評価などをおこなうために、蓄積性
蛍光体シートに形成された輝尽性蛍光体層に記録された
オートラジオグラフィ画像、実験用マウスにおける投与
物質の代謝、吸収、排泄の経路、状態などを研究するた
めに、蓄積性蛍光体シートに形成された輝尽性蛍光体層
に記録されたオートラジオグラフィ画像などの蓄積性蛍
光体シートに形成された輝尽性蛍光体層に記録された他
のオートラジオグラフィ画像の読み取りはもとより、電
子顕微鏡を用いて生成され、蓄積性蛍光体シートに形成
された輝尽性蛍光体層に記録された金属あるいは非金属
試料の電子線透過画像や電子線回折画像、生物体組織な
どの電子顕微鏡画像、さらには、金属あるいは非金属試
料などの蓄積性蛍光体シートに形成された輝尽性蛍光体
層に記録された放射線回折画像、蓄積性蛍光体シートに
形成された輝尽性蛍光体層に記録された化学発光画像な
どの読み取りにも、広く適用することができる。
【0162】さらに、前記実施態様においては、第2の
コーティング部18bおよび第2のコーティング部26
bは、450nmを越える波長の光を透過し、450n
m以下の波長の光のみを反射する特性を有し、第2のコ
ーティング部60aは、450nmを越える波長の光を
反射し、450nm以下の波長の光のみを透過する特性
を有しているが、第2のコーティング部18bおよび第
2のコーティング部26bは、蓄積性蛍光体シートに形
成された輝尽性蛍光体体層から発せられた輝尽光を反射
し、転写支持体あるいはゲル支持体に含まれた蛍光物質
から発せられた蛍光を透過する性質を有していればよ
く、また、第2のコーティング部60aは、蓄積性蛍光
体シートに形成された輝尽性蛍光体体層から発せられた
輝尽光を透過し、転写支持体あるいはゲル支持体に含ま
れた蛍光物質から発せられた蛍光を反射する性質を有し
ていればよく、第2のコーティング部18bおよび第2
のコーティング部26bが、450nmを越える波長の
光を透過し、450nm以下の波長の光のみを反射する
特性を有していることは必ずしも要求されるものではな
いし、また、第2のコーティング部60aが、450n
mを越える波長の光を反射し、450nm以下の波長の
光のみを透過する特性を有していることも必ずしも要求
されるものではない。
【0163】また、図1ないし図13、図21ないし図
23、図24ないし図26および図30ないし図32に
示された実施態様においては、穴明きミラー18に、波
長にかかわらず、光を反射する性質を有する第1のコー
ティング部18aおよび所定の波長以下の波長の光のみ
を反射し、所定の波長を越えた波長の光を透過する性質
を有する第2のコーティング部18bが形成されてお
り、図18ないし図20、図24ないし図26、図27
ないし図29および図30ないし図32に示された実施
態様においては、凹面ミラー26に、第1のコーティン
グ部26aおよび第2のコーティング部26bが形成さ
れているが、穴明きミラー18および凹面ミラー26に
は、第1のコーティング部および第2のコーティング部
を設けず、別個に、反射ミラーを設け、反射ミラーに、
波長にかかわらず、光を反射する性質を有する第1のコ
ーティング部と、所定の波長以下の波長の光のみを反射
し、所定の波長を越えた波長の光を透過する性質を有す
る第2のコーティング部を設けることもできる。
【0164】さらに、前記実施態様においては、画像読
み取り装置は、第1のレーザ励起光源1、第2のレーザ
励起光源2および第3のレーザ励起光源3を備えている
が、3つのレーザ励起光源を備えていることは必ずしも
必要がなく、転写支持体あるいはゲル支持体に担持され
た蛍光画像と、蓄積性蛍光体シートに形成された輝尽性
蛍光体層に記録された放射性標識物質の位置情報に関す
るオートラジオグラフィ画像、蓄積性蛍光体シートに形
成された輝尽性蛍光体層に記録された金属あるいは非金
属試料の電子線透過画像や電子線回折画像、生物体組織
などの電子顕微鏡画像、金属あるいは非金属試料などの
蓄積性蛍光体シートに形成された輝尽性蛍光体層に記録
された放射線回折画像および蓄積性蛍光体シートに形成
された輝尽性蛍光体層に記録された化学発光画像の双方
を読み取り可能に構成されていればよく、たとえば、第
2のレーザ励起光源2を設けなくてもよく、第1のレー
ザ励起光源1のみを設けて、640nmの波長のレーザ
光で効率よく、励起可能なCy−5などを用いて、試料
を標識して生成した蛍光画像ならびに蓄積性蛍光体シー
トに形成された輝尽性蛍光体層に記録された放射性標識
物質の位置情報に関するオートラジオグラフィ画像、電
子顕微鏡画像、放射線回折画像および化学発光画像を読
み取り可能に構成することもできる。
【0165】また、前記実施態様においては、第1のレ
ーザ励起光源1として、640nmの波長のレーザ光4
を発する半導体レーザ光源を用いているが、640nm
の波長のレーザ光4を発する半導体レーザ光源に代え
て、633nmの波長を有するレーザ光4を発するHe
−Neレーザ光源あるいは635nmのレーザ光4を発
する半導体レーザ光源を用いてもよい。
【0166】さらに、前記実施態様においては、第2の
レーザ励起光源2として、532nmのレーザ光を発す
るレーザ光源を用い、第3のレーザ励起光源3として、
473nmのレーザ光を発するレーザ光源を用いている
が、励起する蛍光物質の種類に応じて、第2のレーザ励
起光源2として、530ないし540nmのレーザ光を
発するレーザ光源を、第3のレーザ励起光源3として、
470ないし480nmのレーザ光を発するレーザ光源
を、それぞれ、用いることもできる。
【0167】また、前記実施態様においては、走査機構
によって、ステージ20を静止状態に維持し、光学ヘッ
ド15を移動させることによって、レーザ光4により、
画像担体22の全面を走査しているが、光学ヘッド15
を静止状態に維持し、ステージ20を移動させて、レー
ザ光4により、画像担体22の全面を走査するようによ
うにして、また、光学ヘッド15を、図1において、X
方向にのみ移動させるとともに、ステージをY方向に移
動させて、レーザ光4により、画像担体22の全面を走
査するようにしてもよい。
【0168】さらに、前記実施態様においては、穴17
が形成された穴明きミラー18を用いているが、穴17
に代えて、レーザ光4を透過可能なコーティングを施す
こともできる。
【0169】また、前記実施態様においては、光検出器
として、フォトマルチプライア30を用いて、画像担体
22から発せられた蛍光あるいは輝尽光を光電的に検出
しているが、本発明において用いられる光検出器として
は、蛍光あるいは輝尽光を光電的に検出可能であればよ
く、フォトマルチプライア30に限らず、CCDなどの
他の光検出器を用いることができる。
【0170】
【発明の効果】本発明によれば、蛍光画像検出システム
に用いたときは、蛍光を光電的に検出して、鮮明な蛍光
画像を生成することができ、蓄積性蛍光体シートを用い
たオートラジオグラフィ画像検出システム、化学発光画
像検出システム、電子顕微鏡による画像検出システムま
たは放射線回折画像検出システムに用いたときは、輝尽
光の集光効率を向上させることのできる画像読み取り装
置を提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の好ましい実施態様にかかる画
像読み取り装置の略斜視図である。
【図2】図2は、フォトマルチプライア近傍の詳細を示
す略斜視図である。
【図3】図3は、図2のA−A線に沿った略断面図であ
る。
【図4】図4は、図2のB−B線に沿った略断面図であ
る。
【図5】図5は、図2のC−C線に沿った略断面図であ
る。
【図6】図6は、図2のD−D線に沿った略断面図であ
る。
【図7】図7は、光学ヘッドの走査機構の略平面図であ
る。
【図8】図8は、穴明きミラーの略平面図である。
【図9】図9は、第1のコーティング部の反射特性を示
すグラフである。
【図10】図10は、第2のコーティング部の反射特性
を示すグラフである。
【図11】図11は、輝尽光の光路を示す略側面図であ
る。
【図12】図12は、蛍光の光路を示す略側面図であ
る。
【図13】図13は、本発明の好ましい実施態様にかか
る画像読み取り装置の制御系、入力系および駆動系を示
すブロックダイアグラムである。
【図14】図14は、本発明の別の好ましい実施態様に
かかる画像読み取り装置の略斜視図である。
【図15】図15は、フィルタ部材の略正面図である。
【図16】図16は、輝尽光の光路を示す略側面図であ
る。
【図17】図17は、蛍光の光路を示す略側面図であ
る。
【図18】図18は、本発明の他の好ましい実施態様に
かかる画像読み取り装置の凹面ミラーの略正面図であ
る。
【図19】図19は、輝尽光の光路を示す略側面図であ
る。
【図20】図20は、蛍光の光路を示す略側面図であ
る。
【図21】図21は、本発明のさらに他の好ましい実施
態様にかかる画像読み取り装置の略斜視図である。
【図22】図22は、輝尽光の光路を示す略側面図であ
る。
【図23】図23は、蛍光の光路を示す略側面図であ
る。
【図24】図24は、本発明のさらに他の好ましい実施
態様にかかる画像読み取り装置の略斜視図である。
【図25】図25は、輝尽光の光路を示す略側面図であ
る。
【図26】図26は、蛍光の光路を示す略側面図であ
る。
【図27】図27は、本発明のさらに他の好ましい実施
態様にかかる画像読み取り装置の略斜視図である。
【図28】図28は、輝尽光の光路を示す略側面図であ
る。
【図29】図29は、蛍光の光路を示す略側面図であ
る。
【図30】図30は、本発明のさらに他の好ましい実施
態様にかかる画像読み取り装置の略斜視図である。
【図31】図31は、輝尽光の光路を示す略側面図であ
る。
【図32】図32は、蛍光の光路を示す略側面図であ
る。
【符号の説明】
1 第1のレーザ励起光源 2 第2のレーザ励起光源 3 第3のレーザ励起光源 4 レーザ光 5 コリメータレンズ 6 ミラー 7 第1のダイクロイックミラー 8 第2のダイクロイックミラー 9 コリメータレンズ 10 コリメータレンズ 15 光学ヘッド 16 ミラー 17 穴 18 穴明きミラー 18a 第1のコーティング部 18b 第2のコーティング部 19 レンズ 20 ステージ 21 ガラス板 22 画像担体 25 蛍光または輝尽光 26 凹面ミラー 26a 第1のコーティング部 26b 第2のコーティング部 27 凹面ミラー 28 フィルタユニット 30 フォトマルチプライア 31a、31b、31c、31d フィルタ部材 32a、32b、32c、32d フィルタ 33 A/D変換器 34 画像データ処理装置 40 基板 41 副走査パルスモータ 42 レール 43 移動可能な基板 44 ロッド 45 主走査パルスモータ 46 エンドレスベルト 47 リニアエンコーダ 48 スリット 50 コントロールユニット 51 キーボード 52 フィルタユニットモータ 60 フィルタ部材 60a 第1のコーティング部 60b 第2のコーティング部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03B 42/02 G01N 33/483 C 5C072 H04N 1/04 27/26 315B // G01N 33/483 325A 325C H04N 1/04 E Fターム(参考) 2G043 BA16 DA02 EA01 EA19 HA02 HA03 HA09 JA02 KA02 KA05 KA09 LA02 2G045 AA35 DA12 DA13 DA14 FA12 FA13 FA14 FA16 FA19 FA29 FB05 FB12 GC10 GC11 JA07 2G083 AA03 AA04 AA09 AA10 BB04 CC10 DD11 DD12 DD13 DD18 EE01 2G088 EE27 EE29 FF05 GG16 GG17 GG30 JJ01 JJ08 JJ22 KK32 LL15 LL30 2H013 AC04 5C072 AA01 CA06 DA04 DA18 DA20 DA21 HA02 VA01

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1つのレーザ励起光源と、少
    なくとも2種類の画像担体が選択的に載置されるステー
    ジと、前記少なくとも1つのレーザ励起光源から発せら
    れたレーザ光により、前記画像担体上を走査して、前記
    レーザ光によって、前記画像担体を励起する走査機構
    と、前記レーザ光によって励起されて、前記画像担体か
    ら発せられた光を光電的に検出する光検出器と、前記画
    像担体から発せられた光を前記光検出器に導く光学系と
    を備えた画像読み取り装置において、前記光学系が、光
    の波長に対して、空間的に異なる透過反射特性を有し、
    それによって、異なる波長の光に対して、開口数が切り
    換え可能に構成されたことを特徴とする画像読み取り装
    置。
  2. 【請求項2】 前記光学系が反射光学系を含み、前記反
    射光学系の中央部とそのまわりの第一の反射領域が、波
    長にかかわらず、光を反射するように構成され、前記反
    射光学系の前記第一の反射領域のまわりの第二の反射領
    域が、所定の波長を越えた波長の光を透過するように構
    成されたことを特徴とする請求項1に記載の画像読み取
    り装置。
  3. 【請求項3】 前記反射光学系の前記第一の反射領域
    が、波長にかかわらず、光を反射する性質を有するコー
    ティングによって形成され、前記反射光学系の前記第二
    の反射領域が、所定の波長を越えた波長の光を透過する
    ように形成されたことを特徴とする請求項2に記載の画
    像読み取り装置。
  4. 【請求項4】 前記反射光学系が、前記少なくとも1つ
    のレーザ励起光源からの励起光を通過させる孔をその中
    央部に備え、画像担体が発した光を反射して、前記画像
    担体から発せられた光を、前記少なくとも1つのレーザ
    励起光源から発せられたレーザ光の光路から分岐させる
    反射ミラーによって構成され、前記反射ミラーの前記穴
    のまわりの第一の反射領域が、波長にかかわらず、光を
    反射するように構成され、前記反射ミラーの前記第一の
    反射領域のまわりの第二の反射領域が、所定の波長を越
    えた波長の光を透過するように構成されたことを特徴と
    する請求項2または3に記載の画像読み取り装置。
  5. 【請求項5】 前記反射光学系が、前記画像担体から発
    せられた光を集光する凹面ミラーによって構成されたこ
    とを特徴とする請求項2または3に記載の画像読み取り
    装置。
  6. 【請求項6】 前記反射光学系が、前記反射ミラーおよ
    び前記凹面ミラーを含み、前記凹面ミラーが、前記反射
    ミラーによって反射された光を集光するように構成され
    たことを特徴とする請求項4または5に記載の画像読み
    取り装置。
  7. 【請求項7】 前記光学系が透過光学系を含み、前記透
    過光学系の中央部とそのまわりの第一の透過領域が、波
    長にかかわらず、光を透過するように構成され、前記透
    過光学系の前記第一の透過領域のまわりの第二の透過領
    域が、所定の波長を越えた波長の光を反射するように構
    成されたことを特徴とする請求項1に記載の画像読み取
    り装置。
  8. 【請求項8】 前記透過光学系の前記第一の透過領域
    が、波長にかかわらず、光を透過する性質を有するコー
    ティングによって形成され、前記透過光学系の前記第二
    の透過領域が、所定の波長を越えた波長の光を反射する
    ように形成されたことを特徴とする請求項7に記載の画
    像読み取り装置。
  9. 【請求項9】 前記光学系が、前記反射光学系および前
    記透過光学系を含んだことを特徴とする請求項2ないし
    8のいずれか1項に記載の画像読み取り装置。
  10. 【請求項10】 前記透過光学系が、前記反射ミラーに
    よって反射された光を透過するように構成されたことを
    特徴とする請求項9に記載の画像読み取り装置。
  11. 【請求項11】 前記凹面ミラーが、前記透過光学系を
    透過した光を集光するように構成されたことを特徴とす
    る請求項9に記載の画像読み取り装置。
  12. 【請求項12】 前記所定の波長が、略450nmに設
    定されたことを特徴とする請求項1ないし11のいずれ
    か1項に記載の画像読み取り装置。
  13. 【請求項13】 前記少なくとも2種類の画像担体が、
    蛍光画像検出システムによって生成された蛍光物質の画
    像を担持した支持体を含み、さらに、オートラジオグラ
    フィ画像を担持した蓄積性蛍光体シート、電子顕微鏡画
    像を担持した蓄積性蛍光体シート、放射線回折画像を担
    持した蓄積性蛍光体シートおよび化学発光画像を担持し
    た蓄積性蛍光体シートよりなる群から選ばれる少なくと
    も1種の画像担体を含んでいることを特徴とする請求項
    1ないし12に記載の画像読み取り装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006505360A (ja) * 2002-11-07 2006-02-16 インフラレドックス インコーポレーティッド 改良された視野を有する分光器
US10941916B2 (en) 2017-03-29 2021-03-09 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Light source unit and illuminating device
CN114384086A (zh) * 2021-12-29 2022-04-22 易思维(杭州)科技有限公司 一种焊缝的倾斜穿孔实时检测装置及方法
CN115178756A (zh) * 2022-07-15 2022-10-14 中国科学院重庆绿色智能技术研究院 一种激光选区熔化瞬态熔池特征高分辨率成像装置及方法

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