JP2001349990A - 中性子発生施設およびその保守点検方法 - Google Patents

中性子発生施設およびその保守点検方法

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JP2001349990A JP2000173961A JP2000173961A JP2001349990A JP 2001349990 A JP2001349990 A JP 2001349990A JP 2000173961 A JP2000173961 A JP 2000173961A JP 2000173961 A JP2000173961 A JP 2000173961A JP 2001349990 A JP2001349990 A JP 2001349990A
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雅紀 神永
Tomokazu Aso
智一 麻生
Katsuhiro Haga
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 保守点検および必要な交換作業を容易とした
中性子発生施設およびその保守点検方法を提供するこ
と。 【解決手段】 中性子を発生させる中性子発生手段9,11
と、中性子発生手段9,11を配置するための配置部を備え
た中性子減速手段6と、中性子減速手段6を配置するため
の凹部を備えるとともに、中性子減速手段6に備えられ
た配置部へ中性子発生手段9,11を導入するための導入口
を備えた中性子反射体7と、これらを収納する収納タン
ク1とを備え、収納タンク1に中性子反射体7を、凹部を
備えた面が上面となるように収納し、かつ凹部に中性子
減速手段6を配置し、中性子発生手段9,11を、中性子反
射体7に備えられた導入口から導入して、中性子減速手
段6に備えられた配置部に配置すること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、中性子を発生させ
る中性子発生施設、およびその保守点検方法に係り、更
に詳しくは中性子減速材や中性子反射体の交換や保守点
検を容易に行なえるようにした中性子発生施設、および
その保守点検方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図7は、この種の従来から用いられてい
る中性子発生施設の配置構成例を示す正面断面図であ
る。
【0003】すなわち、この種の中性子発生施設は、タ
ンク1の中に、中性子減速材6と、中性子反射体7と、
陽子ビーム管8と、ターゲット部9とを収納し、タンク
1の上部をタンク蓋2で覆った構成としている。
【0004】そして、陽子ビーム管8によって導入され
た高エネルギーの陽子ビーム11が、陽子ビーム窓10
を介してターゲット部9を照射することにより、核破砕
が生じるとともに、高エネルギーの中性子が発生する。
この高エネルギーの中性子を、中性子減速材6によって
減速させることによって低エネルギーの中性子を取得
し、この低エネルギーの中性子を図示しない設備側に供
給して、病気の治療や物質化学の研究等に用いている。
【0005】なお、中性子反射体7としては、例えば鉛
が用いられ、中性子を反射させることによって、中性子
発生施設外への中性子の漏洩を防ぎ、これによって中性
子を有効に活用することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の中性子発生施設では、以下のような問題があ
る。
【0007】すなわち、低エネルギーの中性子を効率良
く発生させるとともに、その中性子を設備側に効率良く
供給するためには、ターゲット部9と中性子減速材6と
の幾何学的配置、および中性子減速材6と設備側とをつ
なぐ中性子輸送管の配置を精度良く行なうことが必要で
ある。
【0008】そのため、中性子減速材サポート12を設
け、これによって中性子減速材6を中性子反射体7に固
定している。また、中性子反射体7も、タンク1底部に
固定された中性子反射体支持脚5によって支持されてい
る。
【0009】このように、従来技術による中性子発生施
設では、サポートを用いて、所定の配置寸法を実現して
いる。
【0010】一方、陽子ビーム窓10は、高エネルギー
の陽子ビーム11の照射により、発熱するとともに劣化
する。また、中性子減速材6および中性子反射体7も中
性子の照射によって劣化する。したがって、これらにつ
いては、定期的な保守点検、および交換が必要となる。
【0011】しかしながら、従来の中性子発生施設で
は、上述したように、中性子減速材6が中性子減速材サ
ポート12により中性子反射体7に固定されている。ま
た、中性子反射体7も中性子反射体支持脚5によってタ
ンク1底部に固定されている。
【0012】したがって、これらの保守点検、および交
換作業を行なう場合には、まず中性子減速材サポート1
2をはずしたり、中性子反射体7を中性子反射体支持脚
5からはずす必要があり、容易ではない。
【0013】このため、従来の中性子発生施設では、一
旦、保守点検および交換作業に入ると、それらに多大な
時間を費やすという問題がある。
【0014】特に、この中性子発生施設によって発生し
た中性子を、病気の治療に用いる場合には、患者は再び
この施設を利用できるようになるまでに長期間待たねば
ならず、この問題は更に深刻となる。
【0015】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、タンク内に中性子減速材および中性子反射
体を合理的に配置し、もって、保守点検および必要な交
換作業を容易に行なうことが可能な中性子発生施設およ
びその保守点検方法を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明では、以下のような手段を講じる。
【0017】すなわち、請求項1の発明では、中性子を
発生させる中性子発生手段と、中性子発生手段を配置す
るための配置部を内部に備え、中性子発生手段により発
生した中性子を減速させる中性子減速手段と、中性子減
速手段を配置するための凹部を備えるとともに、中性子
減速手段に備えられた配置部へ中性子発生手段を導入す
るための導入口を備え、中性子発生手段により発生した
中性子を反射させる中性子反射体と、少なくとも中性子
発生手段と中性子減速手段と中性子反射体とを収納する
収納タンクとを備え、収納タンクに中性子反射体を、そ
の凹部を備えた面が上面となるように収納し、かつ凹部
に中性子減速手段を配置し、中性子発生手段を、中性子
反射体に備えられた導入口から導入して、中性子減速手
段に備えられた配置部に配置する。
【0018】請求項2の発明では、請求項1の発明の中
性子散乱施設において、中性子減速手段として液体減速
材を用いるとともに、中性子減速手段に、液体減速材を
循環させるための配管を備える。
【0019】請求項3の発明では、請求項1または請求
項2の発明の中性子発生施設における配置部に配置され
ている中性子発生手段を、配置部から導入口側に取り出
し、しかる後に中性子減速手段を凹部から取り外して、
当該中性子減速手段の交換または保守点検を行う。
【0020】請求項4の発明では、請求項1または請求
項2の発明の中性子発生施設における配置部に配置され
ている中性子発生手段を、配置部から導入口の外側に取
り出し、次に中性子減速手段を凹部から取り外し、しか
る後に中性子反射体を収納タンクから取り出して、当該
中性子減速手段、中性子反射体、中性子発生手段および
収納タンクのうちの少なくとも一つの交換または保守点
検を行う。
【0021】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて図面を参照しながら説明する。
【0022】なお、以下の各実施の形態の説明に用いる
図中の符号は、図7と同一部分については同一符号を付
して示すことにする。
【0023】(第1の実施の形態)本発明の第1の実施
の形態を図1から図5を用いて説明する。
【0024】図1は、第1の実施の形態に係る中性子発
生施設の配置構成例を示す正面断面図である。
【0025】図2は、図1の正面断面図のA−A線に沿
った側面断面図である。
【0026】図3は、タンク蓋に吊り下げられた中性子
反射体の一例を示す斜視図である。
【0027】図4は、中性子減速材収納容器の一例を示
す斜視図である。
【0028】本実施の形態に係る中性子発生施設では、
従来技術の中性子発生施設において用いられていた中性
子反射体支持脚5を省略し、その代わりに、中性子反射
体7をタンク蓋2から、中性子減速材6を収納している
中性子減速材収納容器3をタンク蓋4から、それぞれ吊
り下げた構成としている。また、中性子減速材6を支持
する中性子減速材サポート12を、中性子減速材収納容
器3の内部に備えている。
【0029】これによって、陽子ビーム管11とターゲ
ット部9とを一旦中性子反射体7の外側に取出した後
は、タンク蓋4を持上げることによって、中性子減速材
6をタンク1内から容易に取出すことができ、更にタン
ク蓋2を持上げることによって、中性子反射体7をタン
ク1内から容易に取出すことができる構成としている。
【0030】すなわち、本実施の形態に係る中性子発生
施設は、図1に示すように、タンク1の中に、中性子減
速材収納容器3と、中性子反射体7と、陽子ビーム管8
と、ターゲット部9とを収納し、タンク蓋2とタンク蓋
4とでタンク1の上面を覆った構成としている。
【0031】タンク蓋2は、図3に示すように、吊り下
げ部13によって中性子反射体7を吊り下げているとと
もに、中性子減速材収納容器3を挿入するための開口部
20を備えている。この吊り下げ部13は、堅固な金属
からなり、タンク蓋2と中性子反射体7とのそれぞれに
溶接等により接続している。これによって、タンク蓋2
と中性子反射体7とを一体化している。
【0032】中性子反射体7は、中性子減速材6を収納
している中性子減速材収納容器3を配置するための凹部
21と、陽子ビーム管8およびターゲット部9を挿入す
るための導入管22とを備えている。この中性子反射体
7は、図2に示すように、発生した中性子を設備側に輸
送するための中性子輸送管17に、発生した中性子を供
給するための中性子経路16を備えているが、図3では
それを省略している。
【0033】タンク蓋4は、図4に示すように、中性子
減速材6を収納している中性子減速材収納容器3を下部
に固定している。また、この中性子減速材収納容器3
は、陽子ビーム11が放出される陽子ビーム窓10、お
よび陽子ビーム11が照射されて中性子を発生するター
ゲット部9の先端を配置する配置部30を備えている。
【0034】この中性子減速材収納容器3は、図2に示
すように、配置部30の上下にそれぞれ中性子減速材6
を備えている。中性子減速材6には、例えば液体水素の
ような液体減速材を用いる場合には、図2に示すような
減速材入口配管14と減速材出口配管15とを備えた専
用の容器に収納する。なお、中性子減速材6には、ポリ
エチレンのような固体減速材を用いても良い。この場合
には、上述したような配管は不要である。
【0035】すなわち、本実施の形態に係る中性子発生
施設は、まずタンク1の上縁部を、中性子反射体7を吊
り下げているタンク蓋2で覆う。すなわち、ここで、タ
ンク蓋2の外形寸法はタンク1の外枠寸法よりも大きく
して、タンク蓋2がタンク1の上縁部を覆うようにして
いる。
【0036】次に、タンク蓋4を、タンク蓋2の開口部
20より、中性子減速材収納容器3を下に向けた状態で
降ろす。中性子減速材収納容器3は開口部20よりも断
面寸法が小さいので、中性子減速材収納容器3のみが開
口部20を通過し、中性子反射体7に設けられた凹部2
1に嵌合されるようにしている。
【0037】さらに、このように凹部21に中性子減速
材収納容器3を嵌合すると、中性子反射体7に設けられ
た導入管22と、中性子減速材収納容器3に設けられた
配置部30とが接続するようにしている。
【0038】そして、一方の導入管22から陽子ビーム
管8を挿入して、配置部30に陽子ビーム窓10を配置
するとともに、他方の導入管22からターゲット部9を
挿入して、配置部30にターゲット部9の先端を配置
し、図示しない固定手段によって陽子ビーム管8および
ターゲット部9をそれぞれ中性子反射体7に固定する。
【0039】次に、以上のように構成した本実施の形態
に係る中性子発生施設の作用について説明する。
【0040】図5は、第1の実施の形態に係る中性子発
生施設の組み立て方法を示すフローチャートである。
【0041】まず、まずタンク1の上縁部を、タンク蓋
2で覆う。これによって、タンク蓋2が吊り下げている
中性子反射体7がタンク1の中に収納される(S1)。
またこのとき、中性子反射体7の重量によって、タンク
蓋2がタンク1の上縁部に固定されることによって、中
性子反射体7自身も固定される。
【0042】次に、タンク蓋2に設けられた開口部20
から中性子減速材収納容器3を挿入する。これによっ
て、中性子反射体7の凹部21に中性子減速材収納容器
3が嵌合されるとともに、タンク蓋2の開口部20にタ
ンク蓋4が載せられる(S2)。
【0043】また、中性子反射体7の凹部21に中性子
減速材収納容器3が嵌合されると、中性子反射体7に設
けられた導入管22と、中性子減速材収納容器3に設け
られた配置部30とが連結される(S3)。
【0044】したがって、一方の導入管22から陽子ビ
ーム管8を挿入して、配置部30に陽子ビーム窓10を
配置できるようになる。また、他方の導入管22から
は、ターゲット部9を挿入して、配置部30にターゲッ
ト部9の先端を配置できるようになる。
【0045】そこで、一方の導入管22から陽子ビーム
管8を挿入して、配置部30に陽子ビーム窓10を配置
し、他方の導入管22からターゲット部9を挿入して、
配置部30にターゲット部9の先端を配置する(S4)
とともに、この状態で調整運転を行なう(S5)。この
調整運転によって、陽子ビーム11がターゲット部9に
正しく命中しているか、また発生する中性子の特性(エ
ネルギー、フラックス等)等が確認されるとともに、陽
子ビーム窓10およびターゲット部9の配置、中性子減
速材収納容器3の配置等の微調整がなされる(S6)。
【0046】所望の特性の中性子が得られる配置条件が
得られた場合には、中性子減速材収納容器3、陽子ビー
ム管8およびターゲット部9を、図示しない固定手段に
よって、それぞれ中性子反射体7に固定する(S7)。
これによって、所望の特性の中性子が再現性良く得られ
るようになる。
【0047】上述したように、本実施の形態に係る中性
子発生施設は、タンク1をタンク蓋2で覆うことによ
り、中性子反射体7はタンク1内に必然的に収納される
ので、中性子反射体7の据え付けを極めて容易に行なう
ことができる。
【0048】また、中性子反射体7はタンク蓋2と一体
化して構成されているので、収納された中性子反射体7
をタンク1内で固定する必要が無くなるため、タンク1
からの支持サポートが不要となる。
【0049】更に、中性子減速材収納容器3は、タンク
蓋2に設けられた開口部20から挿入されることによっ
て、中性子反射体7の凹部21に嵌合され、固定される
ので、中性子減速材6の据え付けが容易となり、かつ、
タンク1からの支持サポートも不要となる。
【0050】以上の結果、タンク1内の支持サポートを
不要とするとともに、各構成部品を、タンク1内へ容易
に据え付けるとともに、かつ、コンパクトに配置するこ
とができる。その結果、タンク1内の配置構成が極めて
簡素な中性子発生施設を実現することが可能となる。
【0051】なお、請求項でいう中性子発生手段は本実
施の形態においてターゲット部9を備えた陽子ビーム1
1に相当するが、本実施の形態に係る中性子発生施設
は、これに限るものではなく、ターゲットを備えた電子
ビームなど加速器から得られる一般的な高エネルギー荷
電粒子、あるいはカリフォルニウム−252(Cf−2
52)など中性子を放出する放射線源であってもよい。
【0052】(第2の実施の形態)本発明の第2の実施
の形態を図6を用いて説明する。
【0053】図1に示す中性子発生施設では、陽子ビー
ム管8から陽子ビーム11が出力され、この陽子ビーム
11がターゲット部9の先端を照射する。そして、ター
ゲット部9の先端で引き起こる核破砕により高エネルギ
ーの中性子を発生させ、この高エネルギーの中性子を中
性子減速材6によって減速させることによって低エネル
ギーの中性子を発生させるようにしている。
【0054】陽子ビーム11は高エネルギーであるため
に、陽子ビーム11が出力されると、陽子ビーム管8の
先端に備えられた陽子ビーム窓10およびターゲット部
9の先端は、このエネルギーによって発熱するとともに
劣化する。また、ターゲット部9の先端からは中性子が
発生するために、陽子ビーム窓10およびターゲット部
9の先端は、この中性子に照射されることによっても劣
化するので、定期的に保守点検するとともに、場合によ
っては交換する必要もある。
【0055】さらに、中性子減速材6および中性子反射
体7も、この中性子によって照射され劣化するので、同
様に、定期的に保守点検するとともに、場合によっては
交換する必要もある。
【0056】本実施の形態では、第1の実施の形態で説
明した中性子発生施設の保守点検方法について説明す
る。なお、中性子発生施設の構成については、既に第1
の実施の形態で説明しているので、ここではその構成に
関する説明を省略し、その保守点検方法のみについて説
明する。
【0057】図6は、第2の実施の形態に係る中性子発
生施設の保守点検方法を示すフローチャートである。
【0058】本実施の形態に係る中性子発生施設の保守
点検方法では、前述した第1の実施の形態で説明した中
性子発生施設から、まず、中性子減速材収納容器3の配
置部30に配置されている陽子ビーム窓10およびター
ゲット部9先端を、配置部30から導入管22側に取り
出す(S11)。これによって、中性子減速材収納容器
3を、中性子反射体7の凹部21から、上方に引き抜け
る状態となる。
【0059】次に、タンク蓋4を、クレーン等を用いて
吊上げる。これによって、タンク蓋4と一体化して構成
している中性子減速材収納容器3が、中性子反射体7の
凹部21から取り外される(S12)。
【0060】そして、作業員は、取り外された中性子減
速材収納容器3の中身を開け、中性子減速材6の劣化状
態を確認する。劣化が激しい場合には、中性子減速材6
を新しいものと交換する。また、中性子減速材収納容器
3自体の劣化が激しい場合には、中性子減速材収納容器
3自体を交換する(S13)。
【0061】引き続き、中性子反射体7、陽子ビーム窓
10またはターゲット部9の交換または保守点検を行な
わない場合(S14:No)には、図5のS2に戻っ
て、再び中性子減速材収納容器3を据え付けるととも
に、中性子発生施設の運転に必要な調整を行なう。
【0062】一方、引き続いて、中性子反射体7、陽子
ビーム窓10またはターゲット部9の交換または保守点
検も行なう場合(S14:Yes)には、陽子ビーム窓
10およびターゲット部9の先端を、導入管22の外に
取り出す(S15)。これによって、中性子反射体7
を、タンク1から取出せる状態となる。
【0063】次に、タンク蓋2を、クレーン等を用いて
吊上げる。これによって、タンク蓋2と一体化して構成
している中性子反射体7が、タンク1から取り出される
(S16)。これによって、作業員がタンク1の中に入
って、陽子ビーム窓10およびターゲット部9を直接点
検できるようになる。作業員は、陽子ビーム窓10およ
びターゲット部9は、劣化が激しい場合には、新しいも
のと交換する(S17)。
【0064】一方、取り出された中性子反射体7も、作
業員によって、その劣化状態が確認され、劣化が激しい
場合には、吊り下げ部13から取り外されるとともに、
代わりに、新しい中性子反射体7が、吊り下げ部13に
溶接等によって接合される(S18)。
【0065】なお、中性子反射体7を交換する頻度は、
陽子ビーム窓10、中性子減速材6を交換する頻度と比
べると極めて低い。
【0066】陽子ビーム窓10、ターゲット部9または
中性子反射体7の交換終了後には、図5のS1に戻っ
て、再び中性子発生施設の据え付け、および運転に必要
な調整を行なう。
【0067】上述したように、本実施の形態に係る中性
子発生施設の保守点検方法においては、中性子減速材収
納容器3を容易にタンク1から取り出すことができる。
【0068】その結果、中性子減速材6の保守点検およ
び必要な交換作業を容易に行なうことができる。
【0069】また、中性子反射体7を容易にタンク1か
ら取り出すことができる。本実施の形態による中性子発
生施設は、タンク1の配置構成が極めて簡素であること
から、作業員がタンク1内において、陽子ビーム窓10
およびターゲット部9の交換や保守点検作業を容易に行
なうことができる。
【0070】更に、中性子減速材6、中性子反射体7、
陽子ビーム窓10、ターゲット部9の保守点検または必
要な交換作業を行なった後の、再据え付け、再調整も容
易に行なうことができる。
【0071】以上の結果、各構成部品の保守点検や必要
な交換作業を容易に実施可能とするとともに、それに伴
う再据え付け、再調整も容易に行なうことができるメン
テナンス性に極めて優れた中性子発生施設を実現するこ
とが可能となる。
【0072】以上、本発明の好適な実施の形態につい
て、添付図面を参照しながら説明したが、本発明はかか
る構成に限定されない。特許請求の範囲に記載された技
術的思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更
例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及
び修正例についても本発明の技術的範囲に属するものと
了解される。
【0073】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の中性子発
生施設およびその保守点検方法によれば、タンク内に中
性子減速材および中性子反射体を合理的に配置し、もっ
て、保守点検および必要な交換作業を容易に実現するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係る中性子発生施設の配置
構成例を示す正面断面図。
【図2】図1の正面断面図のA−A線に沿った側面断面
図。
【図3】タンク蓋に吊り下げられた中性子反射体の一例
を示す斜視図。
【図4】中性子減速材収納容器の一例を示す斜視図。
【図5】第1の実施の形態に係る中性子発生施設の組み
立て方法を示すフローチャート。
【図6】第2の実施の形態に係る中性子発生施設の保守
点検方法を示すフローチャート。
【図7】この種の従来から用いられている中性子発生施
設の配置構成例を示す正面断面図。
【符号の説明】
1…タンク、 2、4…タンク蓋、 3…中性子減速材収納容器、 5…中性子反射体支持脚、 6…中性子減速材、 7…中性子反射体、 8…陽子ビーム管、 9…ターゲット部、 10…陽子ビーム窓、 11…陽子ビーム、 12…中性子減速材サポート、 14…減速材入口配管、 15…減速材出口配管、 16…中性子経路、 17…中性子輸送管、 20…開口部、 21…凹部、 22…導入管、 30…配置部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 才雄 東京都千代田区丸の内二丁目5番1号 三 菱重工業株式会社内 (72)発明者 工藤 文夫 東京都千代田区丸の内二丁目5番1号 三 菱重工業株式会社内 (72)発明者 平澤 義也 東京都新宿区富久町15番1号 新型炉技術 開発株式会社内 (72)発明者 日野 竜太郎 茨城県那珂郡東海村白方字白根2番地の4 日本原子力研究所東海研究所内 (72)発明者 神永 雅紀 茨城県那珂郡東海村白方字白根2番地の4 日本原子力研究所東海研究所内 (72)発明者 麻生 智一 茨城県那珂郡東海村白方字白根2番地の4 日本原子力研究所東海研究所内 (72)発明者 羽賀 勝洋 茨城県那珂郡東海村白方字白根2番地の4 日本原子力研究所東海研究所内 Fターム(参考) 2G085 BA01 BA17 BE02 BE04 BE06 BE07 BE08 BE10 EA05 EA06

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中性子を発生させる中性子発生手段と、 前記中性子発生手段を配置するための配置部を内部に備
    え、前記中性子発生手段により発生した中性子を減速さ
    せる中性子減速手段と、 前記中性子減速手段を配置するための凹部を備えるとと
    もに、前記中性子減速手段に備えられた配置部へ前記中
    性子発生手段を導入するための導入口を備え、前記中性
    子発生手段により発生した中性子を反射させる中性子反
    射体と、 少なくとも前記中性子発生手段と前記中性子減速手段と
    前記中性子反射体とを収納する収納タンクとを備え、 前記収納タンクに前記中性子反射体を、その凹部を備え
    た面が上面となるように収納し、かつ前記凹部に前記中
    性子減速手段を配置し、前記中性子発生手段を、前記中
    性子反射体に備えられた導入口から導入して、前記中性
    子減速手段に備えられた配置部に配置してなることを特
    徴とする中性子発生施設。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の中性子散乱施設におい
    て、 前記中性子減速手段として液体減速材を用いるととも
    に、前記中性子減速手段に、前記液体減速材を循環させ
    るための配管を備えたことを特徴とする中性子発生施
    設。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の中性子
    発生施設における前記配置部に配置されている中性子発
    生手段を、前記配置部から前記導入口側に取り出し、し
    かる後に前記中性子減速手段を前記凹部から取り外し
    て、当該中性子減速手段の交換または保守点検を行うこ
    とを特徴とする中性子発生施設の保守点検方法。
  4. 【請求項4】 請求項1または請求項2に記載の中性子
    発生施設における前記配置部に配置されている中性子発
    生手段を、前記配置部から前記導入口の外側に取り出
    し、次に前記中性子減速手段を前記凹部から取り外し、
    しかる後に前記中性子反射体を前記収納タンクから取り
    出して、当該中性子減速手段、中性子反射体、中性子発
    生手段および収納タンクのうちの少なくとも一つの交換
    または保守点検を行うことを特徴とする中性子発生施設
    の保守点検方法。
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