JP3435270B2 - 原子炉圧力容器の搬入方法 - Google Patents

原子炉圧力容器の搬入方法

Info

Publication number
JP3435270B2
JP3435270B2 JP30861795A JP30861795A JP3435270B2 JP 3435270 B2 JP3435270 B2 JP 3435270B2 JP 30861795 A JP30861795 A JP 30861795A JP 30861795 A JP30861795 A JP 30861795A JP 3435270 B2 JP3435270 B2 JP 3435270B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rpv
nozzle
pressure vessel
reactor pressure
reactor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP30861795A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09145882A (ja
Inventor
昌隆 青木
武雄 根矢
秀雄 米村
渉 佐川
清和 細谷
正雄 久保
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Mitsubishi Power Ltd
Original Assignee
Babcock Hitachi KK
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=17983209&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP3435270(B2) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Babcock Hitachi KK, Hitachi Ltd filed Critical Babcock Hitachi KK
Priority to JP30861795A priority Critical patent/JP3435270B2/ja
Publication of JPH09145882A publication Critical patent/JPH09145882A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3435270B2 publication Critical patent/JP3435270B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、炉内外付帯機器を
含む原子炉圧力容器の搬入方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】原子炉圧力容器は、原子力発電所の最重
要機器であり、原子力発電所の供用期間は、一般に、R
PV及び炉内外付帯機器の耐用期間に依存している。ま
た、原子力発電所が供用期間を終了した場合、その原子
力発電所を解体しRPVを廃炉にしなければならない。 【0003】上記廃炉技術の一例で、特開平6230
188号公報に記載されている原子炉圧力容器の搬出方
法は、大気中に放射線を放出させることのない原子炉圧
力容器の搬出方法であって、新しい原子炉圧力容器を搬
入することを含めた原子炉圧力容器の取替方法ではな
い。 【0004】一方、電力需要供給上、廃炉にした原子力
発電所を補うためには、新たな原子力発電所の設置が必
要となる。 【0005】しかし、新たな原子力発電所の建設を行う
には、長期工事日数と莫大なコストがかかる。また、新
たな原子力発電所を建設するためには、立地条件を満た
す立地候補計画,立地近接住民の同意等のさまざまな課
題をクリアしていく必要がある。 【0006】したがって、現在稼働している経年原子力
発電所の供用期間を延長することが重要課題となってき
ている。 【0007】経年原子力発電所では、原子炉圧力容器
(以下、RPVと称す)及び炉内外付帯機器の炉内構造
物を除いて、各設備・機器の補修,取替が適時行われて
おり、原子力発電プラントのリフレッシュ化が講じられ
ている。供用期間内でのプラント運転を行う考え方に立
った場合、RPV及び炉内構造物を取替えることは必要
なかった。 【0008】また、最近、経年プラントにおいて、炉内
外付帯機器やRPVと制御棒駆動装置の接合部などに予
防保全対策が必要な個所が発見されてきた。これらの炉
内外付帯機器の修理や取替の予防保全を個々に実施する
と長期工事日数と莫大なコストがかかることから、経年
原子力発電所の供用期間を延長する対策や炉内外付帯機
器の予防保全対策として、炉内外付帯機器を含んだRP
Vの取替方法の確立が必要となってきた。この場合、プ
ラント停止期間をできるだけ短縮することが重要であ
る。 【0009】RPVの取替工事を行う上で、原子炉格納
容器の放射線遮蔽体(以下、γシールドと称す)自体は
そのまま継続して使用することができるが、初期の原子
力発電プラントは、RPVノズルがγシールド内に入り
込んだ形状となっているため、RPVの搬出入を考えた
場合、RPVノズルがγシールドと干渉するため、RP
Vの取替工事を行う上で、γシールドを取り外しせざる
を得ない計画となっていた。炉内外付帯機器を含んだR
PV取替工事では、いかにプラント停止期間を短縮し、
いかに短期間で行うかが課題となっている。 【0010】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術は、 1.RPVの搬出方法は考えられていたが、新しいRP
Vの搬入を含めたRPVを取り替える方法は考えられて
いなかった。 【0011】2.初期の原子力発電プラントは、RPV
中心よりノズルの先端までの距離がγシールド内径寸法
より大きく、RPVノズルがγシールド内に入り込んだ
形状になっているため、RPVの取り替えを考えた場
合、RPVの搬出入時において、RPVノズルが既存の
γシールドと干渉する。このためRPV取り替え時に
は、既存のγシールドも取り外さなければならず、取替
工事に莫大な時間と費用がかかってしまうという問題が
あった。 【0012】本発明の目的は、上記課題を解決し、原子
炉格納容器のγシールドを取り外しせずに、炉内外付帯
機器を含むRPVを取り替えることができる原子炉圧力
容器の搬入方法を提供することにある。 【0013】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の原子炉圧力容器の搬入方法は、原子炉建屋
内の炉内外付帯機器を含む原子炉圧力容器がγシールド
を残した状態で搬出された後に、新たな原子炉圧力容器
を搬入する原子炉圧力容器の搬入方法において、ノズル
部のノズル管台の前記原子炉圧力容器胴側の板厚をその
周囲部よりも厚くし、前記新たな原子炉圧力容器のその
板厚部の直径を前記搬出した前記原子炉圧力容器の前記
板厚部の直径よりも大きくし、前記ノズル管台と前記新
たな原子炉圧力容器胴との溶接線の直径を前記搬出した
前記原子炉圧力容器胴との溶接線の直径よりも大きくす
ることにより、前記ノズル部の高さが前記原子炉圧力容
器を吊り下げた状態で前記ノズル部先端と前記γシール
ドが干渉しない高さに構成された前記新たな原子炉圧力
容器であって、前記新たな原子炉圧力容器の前記板厚部
に前記原子炉圧力容器胴の内面からの板厚が一様となる
領域が形成された前記新たな原子炉圧力容器を、搬入す
る。 【0014】また、本発明の他の特徴は、原子力発電所
内原子炉建屋の炉内外付帯機器を含む原子炉圧力容器を
前記原子炉建屋外に搬出し、新たな炉内外付帯機器を含
む新たな原子炉圧力容器を、前記原子炉建屋内に搬入す
る原子炉圧力容器の取替方法において、 前記原子炉圧
力容器のノズル部を切断し、接続された配管を撤去する
ことにより、前記原子炉圧力容器の周囲に筒状をなして
配置されている放射線遮蔽体を取り外しせずに、前記炉
内外付帯機器を含む前記原子炉圧力容器を、前記炉内外
付帯機器を含む前記原子炉圧力容器が据付けられていた
ままの形態で、前記原子炉建屋外へ同時に搬出し、前記
新たな原子炉圧力容器のノズル部の高さを前記放射線遮
蔽体内径より低くすることにより、前記放射線遮蔽体を
取り外しせずに、前記新たな炉内外付帯機器を含む前記
新たな原子炉圧力容器が前記搬出前に据付けられていた
ままの形態で、前記原子炉建屋内へ搬入することにあ
る。 【0015】また、本発明の他の特徴は、原子力発電所
内原子炉建屋の炉内外付帯機器を含む原子炉圧力容器を
前記原子炉建屋外に搬出し、新たな炉内外付帯機器を含
む新たな原子炉圧力容器を、前記原子炉建屋内に搬入す
る原子炉圧力容器の取替方法において、 前記原子炉圧
力容器のノズル部を切断し、接続された配管を撤去する
ことにより、前記原子炉圧力容器の周囲に筒状をなして
配置されている放射線遮蔽体を取り外しせずに、前記炉
内外付帯機器を含む前記原子炉圧力容器を、前記炉内外
付帯機器を含む前記原子炉圧力容器が据付けられていた
ままの形態で、前記原子炉建屋外へ同時に搬出し、前記
新たな原子炉圧力容器の搬入前に前記新たな原子炉圧力
容器のノズルと干渉する前記放射線遮蔽体の内壁部分を
切除することにより、前記放射線遮蔽体を取り外しせず
に、前記新たな炉内外付帯機器を含む前記新たな原子炉
圧力容器が前記搬出前に据付けられていたままの形態
で、前記原子炉建屋内へ搬入し、その後、切除した前記
放射線遮蔽体の内壁を復旧することにある。 【0016】また、本発明の他の特徴は、炉内外付帯機
器を含む原子炉圧力容を搬出する時に、原子炉建屋内の
汚染空気が炉内外付帯機器を含む原子炉圧力容を搬出す
る開口部から前記原子炉建屋外へ流失しないように、前
記開口部の近傍に吸排気設備を有する原子炉圧力容器取
替時の設備において、 前記吸排気設備は、前記汚染空
気を吸入するために前記開口部近傍に吸い込み口を付け
た吸い込みダクトと、前記汚染空気を清浄するフィルタ
と、前記清浄された空気を排気する排気ファンと、前記
空気を前記原子炉建屋外へ排気するための排気ダクトを
有することにある。 【0017】本発明によれば、原子炉圧力容器の周囲に
配置されている放射線遮蔽体を取り外しせずに、炉内外
付帯機器を含む原子炉圧力容器を、炉内外付帯機器を含
む原子炉圧力容器が据付けられていたままの形態で、原
子炉建屋外へ搬出し、新たな炉内外付帯機器を含む新た
な原子炉圧力容器を、放射線遮蔽体を取り外しせずに、
新たな炉内外付帯機器を含む新たな原子炉圧力容器が搬
出前に据付けられていたままの形態で、前記原子炉建屋
内へ搬入する。 【0018】これにより、放射線遮蔽体を取り外しする
時間が不要となり、炉内外付帯機器を含む原子炉圧力容
器の取り替え時間の大幅な低減を行うことができる。 【0019】また、炉内外付帯機器を含む原子炉圧力容
器を一体で吊り上げながら、放射線遮蔽体上部に設定し
た遮蔽体に格納し、前記原子炉建屋の上部に設けられた
開口部から前記原子炉建屋外に搬出することにより、高
放射線下での作業が緩和され、搬出に要する時間が短縮
され、外部環境に放出される放射性物質の量を少なくす
ることができる。 【0020】また、炉内外付帯機器を含む原子炉圧力容
器が搬出される時に、原子炉建屋内の汚染空気が開口部
から原子炉建屋外へ流失しないように、開口部の近傍に
設けられた吸排気設備により、汚染空気を吸入、清浄し
てから原子炉建屋外へ排気することによって、原子炉建
屋内を負圧に保ち気密維持を行うことができ、放射性物
質が外部環境に放出されるのを防止することができる。 【0021】 【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例に係る原
子炉圧力容器の取替方法及び原子炉圧力容器取替時の設
備を、図を用いて詳細に説明する。 【0022】図1は、炉内外付帯機器を含むRPVの断
面を示す。 【0023】炉内外付帯機器のうち、RPV1内の各機
器は、一般に炉内構造物2と呼ばれている。炉内構造物
2は、蒸気乾燥器3,シュラウドヘッド(気水分離器を
含む)4,炉心シュラウド5,炉心支持板6,上部格子
板7,シュラウドサポート8等から構成されており、炉
心部を形成する炉内各機器を収納するとともに、炉心に
入る原子炉冷却材の流れを導くための仕切りとなって、
炉心への原子炉冷却材流路,気水混合物との流路,およ
び内蔵された気水分離器にて分離された水と蒸気のため
必要な流路とを形成し、これにより原子炉冷却水の循環
回路を与えるものである。 【0024】RPV1には、主蒸気ノズル9,給水ノズ
ル10,炉心スプレイノズル11,再循環入口ノズル1
2,再循環出口ノズル(以下、RPVノズルと称す)1
3などが設けられており、上記で示した各ノズル先に各
系統配管がつながっている。 【0025】RPV1の頂部には、原子炉圧力容器蓋
(以下RPVヘッドと称す)37があり、RPV1の底
部には、炉内外付帯機器のうち、制御棒駆動装置(以
下、CRDと称す)20を収納するCRDハウジング2
3や中性子束検出器(以下、ICMと称す)21を収納
するICMハウジング24がある。 【0026】図2は、図1の炉内外付帯機器(炉内構造
物2,CRDハウジング23等)を含むRPVが収納さ
れている原子炉格納容器の断面を示す。 【0027】1はRPV、16は原子炉格納容器(以下
PCVと称す)、31は原子炉建屋、17はγシール
ド、9〜13はRPVの各ノズルである。 【0028】PCV16内には、RPV1の外周に設け
たRPV保温材92及びγシールド17、RPV1をR
PV基礎ボルト28で固定しRPV1の基礎の役目であ
るRPVペデスタル18、また、PCV16上部には、
燃料交換時や炉内構造物を取り出す際水を張るための原
子炉ウェル32とPCV16内を仕切る燃料交換ベロー
ズ15とバルクヘッドプレート19が備えられている。 【0029】なお、RPVペデスタル18内には、CR
Dハウジング23,CRDハウジング23を支持するC
RDハウジングサポートビーム22とCRDハウジング
サポートブロック25,ICMハウジング24が備えら
れている。 【0030】γシールド17と上記RPVペデスタル1
8の接続は、γシールド基礎ボルト29にて支持されて
いる。 【0031】γシールド17上部には、PCV16の耐
震用サポートPCVスタビライザ30とRPVの耐震用
サポートRPVスタビライザ30aとが設けられてい
る。 【0032】図3は、図2のPCV16が収められてい
る原子炉建屋31の断面を示す。 【0033】原子炉建屋31内には、使用済燃料プール
33があり,使用済燃料プール内には使用済燃料を保管
するラック56があり、PCV16上部には原子炉ウェ
ル32がある。 【0034】次に、図4から図16を用いて、本発明の
一実施例に係る原子炉圧力容器の取替方法のうち、炉内
外付帯機器(炉内構造物2,CRDハウジング23等)
をRPVと一体とした大型ブロック化(モジュール化)
による搬出方法及びその設備の詳細説明を行う。 【0035】図4は、炉内構造物2及びCRDハウジン
グ23等をRPV1と一体とした大型ブロック化(モジ
ュール化)による一連の搬出作業のフローチャートを示
す。 【0036】始めに、ステップ35で発電機が解列され
て原子力発電所の定期検査が始まり、次に原子炉開放作
業が行われる(36)。 【0037】原子炉開放作業は、炉心内の燃料を取扱う
ために必要なクリティカル作業であり、主に、RPVヘ
ッド37を取外すRPVヘッド取外し作業,蒸気乾燥器
3を取外す蒸気乾燥器取外し作業,シュラウドヘッド4
を取外すシュラウドヘッド取外し作業が実施される。 【0038】次に、炉心内の全数燃料取出作業が行われ
る(38)。全数燃料取出作業は、炉心内に装荷されて
いる燃料全数を使用済燃料プール33の使用済燃料ラッ
ク56へ移動させる作業である。 【0039】図5は、炉心内の全数燃料取り出し作業中
の搬出要領を示す。 【0040】1はRPV、2は炉内構造物、23はCR
Dハウジング、27は燃料、19は原子炉ウェル32と
PCV16内を仕切るバルクヘッドプレートを示してい
る。 【0041】RPV1及び炉内構造物2の搬出を実施す
る場合は、燃料そのものが放射線源であるため、燃料を
装荷した状態でRPV1及び炉内構造物2を原子炉建屋
31外へ搬出するには、大気中の放射能汚染の危険性が
あること並びにRPV1表面線量を下げるために全数燃
料取出作業が実施されるのである。 【0042】燃料の全数取出しが終了したら、RPV1
内に入っている炉水の水抜きを行い、次に、炉内構造物
2及びCRDハウジング23等をRPV1と一体とした
大型ブロック化(モジュール化)による搬出作業を行
う。 【0043】なお、上記記載の炉水の水抜き作業を行わ
ず、RPV1内に炉水が入った状態でも良い。その場
合、炉水は、RPV1,炉内構造物2、CRDハウジン
グ23等を原子炉建屋外へ搬出する際の遮蔽効果があ
る。 【0044】但し、上記炉水が入った状態にて実施する
場合、RPV1に設けられた各ノズル9〜13からの水
漏れを防止するために各ノズル9〜13部にノズルプラ
グをする必要がある。 【0045】図6は、バルクヘッドプレート、配管撤去
部並びにペデスタル内解体位置を示す搬出要領図であ
る。破線は撤去する範囲を示している。 【0046】19は原子炉ウェル32とPCV16内を
仕切るバルクヘッドプレート、30はPCVとγシール
ド17を接続する耐震サポートのPCVスタビライザ、
34はRPV1の各ノズルに接続している配管、14は
配管切断時に炉水の漏れを防ぐためのノズルプラグであ
る。 【0047】ステップ39で、最初にRPV1の解体作
業を実施する。 【0048】RPV1の解体作業は、以下の手順で行
う。 【0049】1.バルクヘッドプレート19の切断作業
を行う(40)。 【0050】2.PCVスタビライザ30の切断作業を
行う(41)。 【0051】3.RPVノズル部9〜13とそのノズル
部に取付けられた配管34の切断作業を行う(42)。 【0052】4.切断されたノズルと配管の搬出作業を
行う(43)。 【0053】5.RPV基礎ボルト28を緩めてRPV
ペデスタル18とRPV1の切り離し作業を行う(4
4)。 【0054】一方、RPV1の解体作業と並行しなが
ら、ステップ45でRPVペデスタル18内の解体作業
を、以下の手順で実施する。 【0055】1.CRDハウジングサポートブロック2
5の撤去作業を行う(46)。 【0056】2.CRD20とICM21のケーブル取
外し作業を行う(47)。 【0057】3.CRD20の取外し作業を行う48。 【0058】4.CRD挿入、引き抜き配管20aの切
断作業を行う(49)。 【0059】5.上記ハウジングサポートビーム22の
取外し作業を行う(50)。 【0060】ここで上記したRPVノズル部9〜13の
切断の例を代表ノズル13を用いて図7により説明す
る。 【0061】図7は、図2のA部のRPVノズル13周
辺の詳細を示す。RPVノズル13とγシールド17の
位置関係を示を示しており、γシールド17には、RP
Vノズル13の位置にノズル開口部90が形成され、R
PVノズル13はノズルセーフエンド13bと溶接によ
り接続配管13cに接続されている。 【0062】RPVノズル13とノズルセーフエンド1
3bの溶接線67aは、γシールド17内に68aの寸
法分入り込んでいる。RPV1の外周には、RPV保温
材92が装着されており、RPVノズル13には、ノズ
ル保温材92aが装着されている。又、接続配管13c
には、配管保温材92bが装着されている。γシールド
17の前記開口のノズル保温材92aの外側はシールド
プラグ64で塞がれている。 【0063】接続配管13cの切断の場合、まず、シル
ードプラグ64を取り外し、接続配管13cの外周に装
着されている配管保温材92bを取り外して、RPVノ
ズル13に装着されているノズル保温材92aを取り外
した上で、ノズルセーフエンド13bと接続配管13c
の切断を切断位置67bで行い、次に接続配管13cを
切断位置67cで切断し接続配管13cを撤去する。 【0064】次いでRPVノズル13の切断位置67で
ノズルを切断する。RPVノズル13の切断位置67
は、RPV1搬出時、γシールド17と切断されたRP
Vノズル13が干渉しないノズル高さとなるようγシー
ルド17の内壁位置よりRPV1胴体側とし、RPVノ
ズル13の切断位置67とγシールド17の間隙68
は、RPV1搬出(吊り上げ移動)時にγシールド17
と切断されたRPVノズル13が干渉しないための余裕
度を確保した間隙とする。 【0065】配管を撤去する他の方法として、配管13
cの切断位置67bをノズル切断位置67と同一な位置
にして配管を撤去する方法を採用しても良い。切断した
あとのRPVノズル13からはRPV1内部の放射線が
出て来るので、ノズル切断口に仮遮蔽板を取り付けて密
閉する。 【0066】以上述べた、RPVの解体作業,RPVペ
デスタル内の解体作業が終了したのち、次に、炉内構造
物2及びCRDハウジング23等をRPV1と一体とし
た大型ブロック化による吊り上げを行いながら遮蔽体取
り付け作業を行う(51)。 【0067】図8は、RPV吊り上げ前の状態を示す搬
出要領図である。57aはγシールド17上部に設置し
たRPV1の上部遮蔽(以下、シャヘイと称す)体、5
7bはγシールド17上部に仮置きしたRPV1の炉心
部シャヘイ体である。 【0068】図9は、RPV1を吊り上げた状態を示す
搬出要領図で、γシールド17上部に仮置きしたRPV
炉心部シャヘイ体57bを炉心部に設定した状態を示し
ている。 【0069】図10は、RPV1吊り上げ状態でRPV
下部シャヘイ体57cを取り付けた状態を示す搬出要領
図である。 【0070】図11は、RPV1吊り上げ状態でCRD
ハウジング23部にカバー57dを取り付けた状態を示
す搬出要領図である。 【0071】炉内構造物2及びCRDハウジング23等
をRPV1と一体とした大型ブロック化による一体搬出
作業を行うに当たっては、RPV1及び炉内構造物2の
放射線量が極めて大きい為、原子炉建屋31外に搬出す
る前に円筒状のシャヘイ体57a〜57dを取り付ける
作業を行う(51)。 【0072】また、屋外に搬出した際にRPV1表面な
どに付着した放射性のダストの飛散を防止するために、
円筒状のシャヘイ体57a〜57dでRPV1を密封す
ることが必要である。 【0073】図8〜図11でシャヘイ体57a〜57d
を取り付ける作業を説明する。 【0074】RPV1の上部シャヘイ体57aをγシー
ルド17上部に設定する。次にRPV1の炉心部シャヘ
イ体57bをγシールド17の上部に仮置きしておき、
炉内構造物2及びCRDハウジング23等をRPV1と
一体とした大型ブロックをγシールド17の上部に吊り
上げながら、RPV炉心部外表面にRPV炉心部シャヘ
イ体57bを設定する。 【0075】次に、炉内構造物2及びCRDハウジング
23等をRPV1と一体とした大型ブロックをつり上げ
た状態で、数分割されたRPV下部シャヘイ体57cを
取り付け、次いでCRDハウジング23部分及び大型ブ
ロック底部にシャヘイ体57dを取り付けて、炉内構造
物2及びCRDハウジング23等をRPV1と一体とし
た大型ブロックを、シャヘイ体57a〜57dに格納し
密閉状態にする。 【0076】図12は、大型揚重機でRPV1を吊り上
げた状態を示す搬出要領図である。 【0077】炉内構造物2及びCRDハウジング23等
をRPV1と一体とした大型ブロック化によるステップ
52での一体搬出作業は、原子炉建屋31の天井部に仮
開口部58の設置を行い(54)、原子炉建屋31の近
傍部に大型揚重機60を設置し(55)、大型揚重機6
0にて吊り上げ(53)、仮開口部58から原子炉建屋
31外へ搬出する。この際、原子炉建屋31の仮開口5
8から、原子炉建屋31内の放射性物質を含んだ空気を
原子炉建屋31外に放出しないように、仮開口部58に
開閉自在なシャッタ59を設置する。 【0078】図13は、図12のB部の吸排気設備の詳
細を示す。図13を用いて、原子炉建屋仮開口58から
原子炉建屋31内の放射性物質を含んだ空気を原子炉建
屋31外に放出させない対策を説明する。 【0079】原子炉建屋31の上部、例えば天井部に設
けた仮開口部58には、放射能が外部に漏れないように
蓋もしくはシャッタ59を設ける。この際、原子炉建屋
31の汚染空気が、仮開口部58から屋外へ流失するこ
とを防ぐために、開口部近傍に吸排気設備を設け、更に
原子炉建屋31を負圧に保ち気密維持を行う方法を併用
すれば、対策の効果が大幅にあがる。 【0080】この方法は、仮開口部58付近に吸い込み
口のついたダクト62を設け、フィルタ63、排気ファ
ン64により、排気ダクト65を通ってスタック66よ
り屋外へ排気する設備を設置することにより原子炉建屋
を負圧に保ち気密維持を行うことができる。 【0081】また、原子炉建屋屋上部にクリーンルーム
を設置して気密維持を行う方法を次に説明する。 【0082】図14は、原子炉建屋屋上部にクリーンル
ームを設置して、大型揚重機で、炉内構造物2及びCR
Dハウジング23等をRPV1と一体とした大型ブロッ
クを吊り上げた状態を示す搬出要領図である。 【0083】図14に示すように、原子炉建屋31外へ
搬出する際、原子炉建屋31の天井部に隣接したクリー
ンルーム61を設け、その中に炉内構造物2及びCRD
ハウジング23等をRPV1と一体とした大型ブロック
を移動し、原子炉建屋31のシャッタ59を閉じた後、
原子炉建屋31外に搬出する方法もある。 【0084】大型揚重機60は、自らの自重と、炉内構
造物2及びCRDハウジング23等をRPV1と一体と
した大型ブロックを吊り上げ時の重量とに耐えるように
地面にジャリを敷きつめその上に鉄板を敷くことによ
り、地盤強化の対策を行ってから、炉内構造物2及びC
RDハウジング23等をRPV1と一体とした大型ブロ
ックの搬出を行うものとする。 【0085】なお、原子炉建屋31より搬出された、炉
内構造物2及びCRDハウジング23等をRPV1と一
体とした大型ブロックの保管は、原子炉建屋31近傍に
設けた廃棄物保管庫へ挿入し保管する方法と、原子力発
電所敷地内に設けられた廃棄物保管庫へ大型トレーラに
より輸送し、保管する方法があり、いずれの場合も、遮
蔽や除染により環境へ影響しない程度まで表面線量を低
減した上で廃棄物保管庫で保管することができる。 【0086】以上により、炉内構造物2及びCRDハウ
ジング23等をRPV1と一体とした大型ブロック化に
よる搬出作業が終了する。 【0087】次に、炉内構造物2及びCRDハウジング
23等をRPV1と一体とした大型ブロック化による搬
入方法及びその設備の詳細説明を行う。 【0088】図15は、図2のA部のRPVノズル13
の拡大詳細で、新しく搬入するRPVノズル形状の改善
の実施例1を示している。 【0089】図15にて、RPVノズルの改善前の形状
と改善後の形状を比較しながら説明する。 【0090】13は取り替え前の旧RPVノズル、13
aは本発明による新しく搬入するRPVのノズル、13
bはノズルに溶接するノズルセーフエンド、D1は旧R
PVのノズル管台とRPV胴との溶接線の直径、D2は
新RPVのノズル管台とRPV胴との溶接線の直径、L
aは旧RPVノズル管台の高さ、Lbは新RPVノズル
管台の高さを示す。 【0091】旧RPVノズル13の高さLaのままで
は、ノズルの高さが高く旧RPVノズル13がγシール
ド17内に入り込み、炉内構造物2及びCRDハウジン
グ23等をRPV1と一体とした大型ブロックを搬入す
る際にRPV1のノズルとγシールド17が干渉する。
RPVノズルとγシールド17が干渉しないでRPV1
を搬入できるようにするためには、RPVノズル13の
ノズル高さを、低くし、γシールド17の内壁よりRP
V1の胴側に持ってくるようにRPVノズル13aの形
状、寸法にする必要がある。 【0092】RPV1のノズル形状を、旧RPVノズル
13の形状と同様にした場合、ノズル管台部の補強設計
に対する規格要求により、補強及び形状規定を満足する
ための高さが必要とされ、RPVノズル13の高さをγ
シールド17と干渉しないまでに低くすることはできな
い。 【0093】このため、新しく搬入するRPV1につい
ては、ノズル部の構造、溶接位置等について、γシール
ド17と干渉が生じないようノズルの高さを低くする工
夫が必要である。 【0094】ノズル高さの低減は、ノズル構造形状を次
のように工夫し、従来のものから変更することにより達
成する。 【0095】旧RPVノズル13は、管台部の形状寸法
を決定する際、ノズル管台の補強をRPV胴側の板厚は
変えないで管台自身で行っていたために、管台が厚肉と
なりかつ管台の高さLaが高いものとなっていた。 【0096】改善した新RPVノズル13aでは、規格
で要求されている規定を満足させつつ、ノズル管台の補
強の設計方法を工夫して管台高さを低くした。すなわ
ち、管台部の構造形状の決定において、管台のRPV胴
側の板厚をその周囲部よりも厚くし、かつノズル管台と
RPV胴との溶接線の直径D2を従来の直径D1よりも
大きくしてこの部分に補強の余肉を設けて板厚部にRP
V胴の内面からの板厚が一様となる領域を形成すること
により、RPV胴の外側に張り出している管台部分に補
強のために必要とされる余肉を小さくせしめて、管台の
高さをLbのように低くした。 【0097】これにより、RPVノズル13aの高さを
γシールド17内壁よりRPV1胴側に持ってくること
ができ、RPV1を吊り下げた状態でRPVノズル13
a先端とγシールド17が干渉しない間隙69を確保す
ることができる。 【0098】図16は、図2のA部のRPVノズル13
の拡大詳細で、新しく搬入するRPVノズル形状の改善
の実施例2を示している。 【0099】図16にて、RPVノズルの改善前形状と
実施例1の改善後の形状を比較しながら説明する。 【0100】13は旧RPVノズル、Laは旧RPVの
ノズルの高さ、13dは改善した新RPVのノズル、L
bは新RPVノズルの高さを示す。改善した新RPVノ
ズル13dは、ノズル管台をRPV胴の内側まで張り出
させてこの部分に補強の余肉を持たせ、かつRPV胴の
外面側の管台外面形状を傾斜させることにより、管台の
高さをLbのように低くしたものである。これにより、
RPVノズル13dの高さをγシールド17内壁よりR
PV1胴側に持ってくることができ、RPV1を吊り下
げた状態でRPVノズル13d先端とγシールド17が
干渉しない間隙69を確保することができる。 【0101】以上のようにしてRPVノズルの高さを低
くする改善をすることにより、ノズルとγシールド17
の内壁の間隙69は、RPV1搬入(吊り下げ移動)時
にRPVノズルとγシールド17が干渉しないための余
裕度を確保した間隙とすることができ、この方法によっ
てRPVノズルとγシールド17が干渉せずにRPV1
を搬入することができる。 【0102】次に図17から図23を用いて、本発明の
実施例に係る原子炉圧力容器の取替方法のうち、炉内
構造物2及びCRDハウジング23等をRPVと一体と
した大型ブロック化(モジュール化)による搬入方法及
びその設備の詳細説明を行う。 【0103】図17は、炉内構造物2及びCRDハウジ
ング23等をRPV1と一体とした大型ブロック化(モ
ジュール化)による一連の搬入作業のフローチャートを
示す。始めに、ステップ72で大型ブロック化されたR
PVの搬入作業を行う。 【0104】図18は、大型ブロック化された新RPV
の搬入要領図である。図18に示すように、新しいRP
V1,炉内構造物2,CRDハウジング23等を大型ブ
ロック化して搬入する(73)。 【0105】工場または現地にて、RPV1,炉内構造
物2,CRDハウジング23等を一体構造物にした大型
ブロック化の搬入作業を行うに当たっては、RPV1搬
出時と同様、ステップ71で原子炉建屋31近傍部に設
置された大型揚重機60にて吊り上げ、RPV1搬出時
に使用した原子炉建屋31に設けられた仮開口部58の
シャッタ59を開けて(70)、そこから原子炉建屋3
1に搬入させる。 【0106】原子炉建屋31の仮開口部58のシャッタ
59を開ける際、原子炉建屋31の汚染空気が仮開口部
58から屋外に流失することを防ぐ方法は、RPV1搬
出時と同様、原子炉建屋31の仮開口部58近傍に排気
設備を設けて、原子炉建屋31を負圧に保ち気密維持を
行う方法の対策を行う。 【0107】次に、原子炉建屋31内のPCV16に新
しいRPV1,炉内構造物2,CRDハウジング23等
を一体化し搬入し、RPV1をRPVペデスタル18に
据え付けた後、RPVの設定作業を行う(74)。 【0108】図19は、新RPV1がRPVペデスタル
18上に設定された状態を示す復旧要領図である。 【0109】図20は、RPVノズル13a,ノズルセ
ーフエンド13b,配管13cの接続並びにペデスタル
内の作業箇所を示す復旧要領図である。 【0110】図21は、バルクヘッドプレート19の取
り付け箇所を示している。 【0111】新RPV1の設定作業は、以下のものであ
るが、手順は必ずしも下記の順序通りでなくともよい。 【0112】1.RPVの基礎ボルト28締め付け作業
を行う(75)。 【0113】2.RPVスタビライザ30aの設定作業
を行う(76)。 【0114】3.RPVノズル部9〜12,13aのノ
ズルとノズルセーフエンド13bの溶接作業を行う(7
7)。 【0115】4.ノズルセーフエンド13bと配管13
cの溶接作業を行う(78)。 【0116】5.バルクヘッドプレート19の溶接作業
を行う(79)。 【0117】一方、RPV1,炉内構造物2,CRDハ
ウジング23等の一体搬入作業の後、PCV16内の作
業と並行しながら、ステップ80でRPVペデスタル1
8内の設定作業を行うが以下の手順で実施する。 【0118】1.ハウジングサポートビーム22の取付
け作業を行う(81)。 【0119】2.CRD挿入,引き抜き配管接続作業を
行う(82)。 【0120】3.CRD20の取付け作業を行う(8
3)。 【0121】4.CRD20とICM21のケーブル取
付け作業を行う(84)。 【0122】5.CRDハウジングサポートブロック2
5の取付作業を行う(85)。 【0123】上記によりRPV1,炉内構造物2,CR
Dハウジング23等を一体化した大型ブロック化による
一連の搬入作業が終了する。 【0124】その後、通常の定期検査の主要作業へ移行
していく。ステップ86でCRDの点検作業を行う。次
に全燃料装荷と燃料シャフリング作業を行う(87)。
次に、炉心確認作業を行う(88)。次に、原子炉復旧
作業を行い(89)、RPVの漏洩試験,PCV内機器
の復旧作業,PCV内の漏洩試験,原子力発電所全系統
を対象にした系統構成試験,起動前試験を行って原子力
発電所の定期検査が終了する。 【0125】以上、上述した実施例は、既存のγシール
ドを移動せずに、RPV1,炉内構造物2,CRDハウ
ジング23等を一体化した大型ブロック化(モジュール
化)による取り替えを示した実施例であるが、RPV
1,炉内構造物2,CRDハウジング23の構造物をそ
れぞれ搬出入する場合についても、上述した方法にて取
り替えを行なえるのは言うまでもない。 【0126】次に、本発明の他の実施例の原子炉圧力容
器の取替方法を説明する。 【0127】他の実施例は、RPV1のノズルを改善す
ること無く、γシールド17に設けられているRPVノ
ズル部の開口部のγシールド17内壁を一部切除し、R
PV搬入後、削除した内壁を復旧する方法である。 【0128】図22は、図4で説明した搬出方法でRP
Vを搬出した後のγシールド17の全体図である。RP
Vノズル部のγシールド17にはノズル開口部90が設
けられている。このγシールド17のノズル開口部90
のままでは、新RPV1を搬入する際RPVノズルが干
渉してRPV1の搬入ができない。 【0129】図23は、本発明の他の実施例の原子炉圧
力容器の取替方法を実施するために、RPV1のノズル
干渉部分を切除したγシールド17の全体図である。9
1はγシールド17頂部よりノズル開口部90までのγ
シールドの内壁を切除した部分を示している。 【0130】RPV1搬出後、新RPV1搬入前に、新
RPVノズルと干渉するγシールド17の頂部からノズ
ル開口部90までのγシールドの内壁部分91を、γシ
ールド17上端よりノズル開口部90まで切除する。 【0131】γシールド17の内壁部分91の切除方法
は、回転刃の付いたカッターを用いたカッター法や人工
ダイヤモンド粉を金属で溶着させたワイヤーを用いるワ
イヤーソー法などによって、γシールド17の外枠鉄板
と内蔵されたコンクリートを同時に切断し、撤去する。 【0132】この状態で新RPV1を搬入し、新RPV
1をRPV基礎ボルトによってRPVペデスタル18に
固定し据え付け完了後、切除したγシールド17の内側
部分91の鉄板の貼り付けを行い、内部に遮蔽材のコン
クリート又は鉛などを充填してγシールド17を復旧さ
せる。RPV1の設定作業並びにペデスタル内の設定作
業は、図17で説明した作業と同様に行い、RPV1,
炉内構造物2,CRDハウジング23等を一体化した一
連の搬入作業が終了する。 【0133】その後、通常の定期検査の主要作業へ移行
していき、各種試験を経て原子力発電所の定期検査を終
了する工程は、図17で説明した工程と同様である。 【0134】この方法によっても、新RPV1の搬入時
の新RPV1の各ノズルとγシールドの17干渉を回避
し、既存のγシールド17を移動せずに、RPV1,炉
内構造物2,CRDハウジング23等を一体化した大型
ブロック化(モジュール化)による取り替えが可能であ
る。 【0135】上述の各実施例によれば、工場または発電
所敷地内で、RPV1本体に炉内構造物2,CRDハウ
ジング23等が組み付けられ、既存のγシールド17を
取り外しせずに、一体として原子炉建屋31外へ搬出、
原子炉建屋31内に搬入、据え付けが行われるので、R
PV1,炉内構造物2,CRDハウジング23等の取り
替え時間が低減され、原子力発電所寿命延長工事の際の
プラント停止期間を短縮することができる。 【0136】 【発明の効果】本発明によれば、RPV本体及び炉内外
付帯機器(炉内構造物,CRDハウジング等)の、据付
け場所からの搬出時間,据付け場所への搬入時間,据え
付け時間が低減され、原子力発電所寿命延長工事の際の
プラント停止期間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】炉内外付帯機器を含む原子炉圧力容器の断面図
である。 【図2】図1の原子炉圧力容器が収納されている原子炉
格納容器の断面図である。 【図3】図2の原子炉格納容器が収められている原子炉
建屋の断面図である。 【図4】本発明の一実施例に係る炉内構造物及びCRD
ハウジング等をRPVと一体とした大型ブロック化によ
る一連の搬出作業のフローチャート図である。 【図5】炉心内の全数燃料取り出し作業中の搬出要領図
である。 【図6】バルクヘッドプレート、配管撤去部並びにペデ
スタル内解体位置を示す搬出要領図である。 【図7】図2のA部のRPVノズル13周辺の詳細図で
ある。 【図8】RPV吊り上げ前の状態を示す搬出要領図であ
る。 【図9】RPVを吊り上げた状態でRPV炉心部シャヘ
イ体を設定した状態を示す搬出要領図である。 【図10】RPV吊り上げ状態でRPV下部シャヘイ体
を取り付けた状態を示す搬出要領図である。 【図11】RPV吊り上げ状態でCRDハウジング部シ
ャヘイ体を取り付けた状態を示す搬出要領図である。 【図12】大型揚重機でRPVを吊り上げた状態を示す
搬出要領図である。 【図13】図12のB部の吸排気設備の詳細図である。 【図14】原子炉建屋屋上部にクリーンルームを設置し
て大型揚重機でRPVを吊り上げた状態を示す搬出要領
図である。 【図15】図2のA部のRPVノズル13のノズル形状
改善の実施例1の拡大詳細図である。 【図16】図2のA部のRPVノズル13のノズル形状
改善の実施例2の拡大詳細図である。 【図17】本発明の位置実施例に係る炉内構造物2及び
CRDハウジング23等をRPV1と一体とした大型ブ
ロック化による一連の搬入作業のフローチャート図であ
る。 【図18】大型ブロック化された新RPVの搬入要領図
である。 【図19】新RPVがRPVペデスタル上に設定された
状態を示す復旧要領図である。 【図20】RPVノズルと配管の接続並びにペデスタル
内の作業箇所を示す復旧要領図である。 【図21】RPVの取り替え作業が完了したPCV内の
断面図である。 【図22】RPVを搬出した後のγシールドの全体図で
ある。 【図23】本発明の他の実施例のRPVのノズル干渉部
分を切除したγシールドの全体図である。 【符号の説明】 1…原子炉圧力容器(RPV)、2…炉内構造物、3…
蒸気乾燥器、4…シュラウドヘッド(気水分離器を含
む)、5…炉心シュラウド、6…炉心支持板、7…上部
格子板、8…シュラウドサポート、9…主蒸気ノズル、
10…給水ノズル、11…炉心スプレイノズル、12…
再循環入口ノズル、13…再循環出口ノズル(RPVノ
ズル)、13a…新RPVノズル、13b…ノズルセー
フエンド、13c…接続配管、14…ノイズプラグ、1
5…燃料交換ベローズ、16…原子炉格納容器(PC
V)、17…γシールド、18…RPVペデスタル、1
9…バルクヘッドプレート、20…制御棒駆動装置(C
RD)、21…中性子束検出器(ICM)、22…CR
Dハウジングサポートビーム、23…CRDハウジン
グ、24…ICMハウジング、25…CRDハウジング
サポートブロック、27…燃料、28…RPV基礎ボル
ト、29…γシールド基礎ボルト、30…PCVスタビ
ライザ、30a…RPVスタビライザ、31…原子炉建
屋、32…原子炉ウエル、33…使用済燃料プール、3
4…配管、37…原子炉圧力容器蓋(RPVヘッド)、
56…使用済燃料ラック、57a…RPV上部シャヘイ
体、57b…RPV炉心部シャヘイ体、57c…RPV
下部シャヘイ体、57d…CRDハウジング部シャヘイ
体、58…仮開口部、59…シャッタ、60…大型揚重
機、61…クリーンルーム、62…吸い込みダクト、6
3…フィルタ、64…排気ファン、65…排気ダクト、
66…スタック、67…ノズルの切断位置、67a…ノ
ズルとノズルセーフエンドの溶接位置、67b…ノズル
セーフエンドと配管の切断位置、67c…配管切断位
置、68…ノズル切断位置とγシールド内壁の間隙、6
8a…ノズル先端とγシールド内壁までの距離、69…
新RPVノズルとγシールド内壁の間隙、90…ノズル
開口部、91…内壁切除部分、D1…旧RPVのノズル
管台とRPV胴との溶接線の直径、D2…新RPVのノ
ズル管台とRPV胴との溶接線の直径、La…旧RPV
ノズル管台の高さ、Lb…新RPVノズル管台の高さ、
92…RPV保温材、92a…ノズル保温材、92b…
配管保温材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 根矢 武雄 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式 会社 日立製作所 日立工場内 (72)発明者 米村 秀雄 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式 会社 日立製作所 日立工場内 (72)発明者 佐川 渉 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式 会社 日立製作所 日立工場内 (72)発明者 細谷 清和 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式 会社 日立製作所 日立工場内 (72)発明者 久保 正雄 広島県呉市宝町6−9 バブコック日立 株式会社 呉工場内 (56)参考文献 特開 平7−218696(JP,A) 特開 昭51−144891(JP,A) 特開 平2−87096(JP,A) 実開 昭56−142400(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G21C 13/00 G21F 9/30

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】原子炉建屋内の炉内外付帯機器を含む原子
    炉圧力容器がγシールドを残した状態で搬出された後
    に、新たな原子炉圧力容器を搬入する原子炉圧力容器の
    搬入方法において、 ノズル部のノズル管台の前記原子炉圧力容器胴側の板厚
    をその周囲部よりも厚くし、前記新たな原子炉圧力容器
    のその板厚部の直径を前記搬出した前記原子炉圧力容器
    の前記板厚部の直径よりも大きくし、前記ノズル管台と
    前記新たな原子炉圧力容器胴との溶接線の直径を前記搬
    出した前記原子炉圧力容器胴との溶接線の直径よりも大
    きくすることにより、前記ノズル部の高さが前記原子炉
    圧力容器を吊り下げた状態で前記ノズル部先端と前記γ
    シールドが干渉しない高さに構成された前記新たな原子
    炉圧力容器であって、前記新たな原子炉圧力容器の前記
    板厚部に前記原子炉圧力容器胴の内面からの板厚が一様
    となる領域が形成された前記新たな原子炉圧力容器を、
    搬入することを特徴とする原子炉圧力容器の搬入方法。
JP30861795A 1995-11-28 1995-11-28 原子炉圧力容器の搬入方法 Expired - Lifetime JP3435270B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30861795A JP3435270B2 (ja) 1995-11-28 1995-11-28 原子炉圧力容器の搬入方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30861795A JP3435270B2 (ja) 1995-11-28 1995-11-28 原子炉圧力容器の搬入方法

Related Child Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002100311A Division JP2002311195A (ja) 2002-04-02 2002-04-02 原子炉圧力容器の搬出方法
JP2002100312A Division JP3519074B2 (ja) 2002-04-02 2002-04-02 原子炉圧力容器の搬出方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09145882A JPH09145882A (ja) 1997-06-06
JP3435270B2 true JP3435270B2 (ja) 2003-08-11

Family

ID=17983209

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30861795A Expired - Lifetime JP3435270B2 (ja) 1995-11-28 1995-11-28 原子炉圧力容器の搬入方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3435270B2 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3663924B2 (ja) * 1998-07-28 2005-06-22 株式会社日立製作所 原子炉の炉内構造物の取扱い方法及びその方法に用いる装置
JP2000206294A (ja) * 1999-01-14 2000-07-28 Hitachi Ltd 大型機器の搬出方法
JP4276808B2 (ja) 1999-09-29 2009-06-10 日立Geニュークリア・エナジー株式会社 原子力プラントの機器搬出方法
JP4177987B2 (ja) 2000-02-25 2008-11-05 日立Geニュークリア・エナジー株式会社 原子炉容器の取扱方法
WO2001069608A1 (fr) * 2000-03-13 2001-09-20 Hitachi, Ltd. Procede de manipulation d'une cuve de reacteur
US20020176529A1 (en) 2002-05-14 2002-11-28 Hitachi, Ltd. Reactor vessel handling method
US9318227B2 (en) * 2013-01-15 2016-04-19 Westinghouse Electric Company Llc Apparatus and method for removing the upper internals from a nuclear reactor pressurized vessel
JP6439933B2 (ja) * 2015-03-31 2018-12-19 株式会社Ihi 燃料デブリ回収時換気システム及び燃料デブリ回収時換気方法
KR102080906B1 (ko) * 2018-07-06 2020-02-24 한국수력원자력 주식회사 원자로의 해체 장치

Also Published As

Publication number Publication date
JPH09145882A (ja) 1997-06-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3435270B2 (ja) 原子炉圧力容器の搬入方法
EP0404429A1 (en) Coffer dam for temporary shielding of reactor vessel internals and method of assembly
US4832903A (en) Dry storage arrangements for nuclear fuel
US6452993B1 (en) Method of carrying out large-sized apparatus
US6625245B1 (en) Method of handling reactor vessel
JP4064646B2 (ja) 放射性物質の密閉容器、密閉容器の密閉溶接方法、および密閉溶接方法に用いる排気装置
JP3343447B2 (ja) 原子炉圧力容器の搬出方法
JP3660770B2 (ja) 炉内構造物の交換方法
US6744841B1 (en) Method for carrying equipment out of nuclear power plant
JP3551888B2 (ja) 原子炉建屋内の大型構造物の取扱方法
JP6129656B2 (ja) 沸騰水型原子力プラントにおける燃料デブリの搬出方法及び作業ハウスシステム
JP3731344B2 (ja) 原子炉圧力容器の搬出方法及び搬出用開閉装置
US6731715B2 (en) Reactor vessel handling method
JP3519074B2 (ja) 原子炉圧力容器の搬出方法
JP2015049060A (ja) 沸騰水型原子力プラントにおける燃料デブリ搬出装置及び搬出方法
JP2002311195A (ja) 原子炉圧力容器の搬出方法
JP3786009B2 (ja) 原子炉容器の取扱い方法
US20050031066A1 (en) Method for carrying out the equipment of nuclear power plant
JP3372236B2 (ja) 機器の取替方法
JP4177964B2 (ja) 炉内構造物の搬出方法
TW477987B (en) Method for moving out machines of nuclear power plant
JPS62291600A (ja) 原子炉設備の湿式解体方法
JPH0862369A (ja) 原子炉圧力容器と炉内構造物取替時の搬入工法及び原子炉建屋
JP4096911B2 (ja) 原子炉圧力容器交換方法
JP2011099801A (ja) 原子炉ウェルカバーおよび原子炉点検方法

Legal Events

Date Code Title Description
S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080530

Year of fee payment: 5

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080530

Year of fee payment: 5

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080530

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090530

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090530

Year of fee payment: 6

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090530

Year of fee payment: 6

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090530

Year of fee payment: 6

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090530

Year of fee payment: 6

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100530

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110530

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110530

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120530

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130530

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130530

Year of fee payment: 10

EXPY Cancellation because of completion of term