JP2001349848A - 検査装置及び検査方法 - Google Patents

検査装置及び検査方法

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JP2001349848A
JP2001349848A JP2000175890A JP2000175890A JP2001349848A JP 2001349848 A JP2001349848 A JP 2001349848A JP 2000175890 A JP2000175890 A JP 2000175890A JP 2000175890 A JP2000175890 A JP 2000175890A JP 2001349848 A JP2001349848 A JP 2001349848A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 検査装置が固有に持っている誤差の測定など
のために、被検査物が複数の異なる方向となされて搬入
される場合においても、この検査装置上の複数の座標系
間の座標変換処理を容易とし、正確な誤差の測定が行え
るようにする。 【解決手段】 基台1を基準とするメカニカル座標系
と、検査用ステージ2の基準点を原点とするステージ座
標系と、CCDカメラ4の撮像範囲を基準とするカメラ
座標系と、半導体ウェハ101の中心を原点とするウェ
ハ座標系との間の対応付けをするにあたり、搬送機構3
による半導体ウェハ101の回動に相当する変換行列R
Tも含めて変換処理を行い、半導体ウェハ101上のウ
ェハ座標系における任意点PをCCDカメラ4によって
撮像する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、半導体ウ
ェハのように、微細なパターンの形状や大きさなどを検
査するための検査装置及び検査方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体集積回路を作製するにあた
っては、半導体ウェハと呼ばれる半導体基板上に、多数
の同一のデバイスパターン(回路パターン)を形成し、
後でこれらを各一のデバイスパターン部分に分割するこ
とが行われている。半導体集積回路においては、近年、
集積化が益々進んでおり、これを構成するデバイスパタ
ーンは、例えば、幅が0.18μmや0.13μmの線
状のパターンといったように、非常に微細なものとなっ
ている。そして、このデバイスパターンについては、半
導体ウェハの状態で、光学的に検査することが行われて
おり、従来、このような検査を行うための検査装置及び
検査方法が提案されている。
【0003】このような検査装置は、基台と、この基台
上に設けられた被検査物支持機構と、該基台上に移動操
作可能に設けられた撮像手段とを備えて構成されてい
る。被検査物支持機構は、いわゆる「検査用ステージ」
であって、半導体ウェハなどの被検査物を支持するとと
もに、この被検査物を所定の移動平面内において移動操
作することができるようになされている。撮像手段は、
いわゆる「CCDカメラ」であって、被検査物の移動平
面の外から、この被検査物を撮像する。
【0004】撮像手段は、被検査物の表面部を高倍率に
拡大して撮像し、この被検査物上のデバイスパターン等
の微細パターンの映像を提供する。そして、この映像に
基づいて、被検査物上の欠陥の探索や、または、微細パ
ターンの大きさ(幅)の測定などを行うことができる。
【0005】ここで、被検査物支持機構が被検査物を移
動させるための座標系、撮像手段が移動する座標系、及
び被検査物上において定義された座標系が相互にずれを
生じていると、被検査物上の座標系によって撮像すべき
箇所が指示されても、その箇所を撮像素子の撮像範囲
(視野)内に導入することが非常に困難となる。そし
て、これら各座標系を、機械精度によって一致させるこ
とは困難である。そこで、本件出願人は、このような検
査装置において、これら各座標系間の対応付けを行い、
この対応付けに基づく座標変換処理を行うことによっ
て、撮像すべき箇所を撮像素子の撮像範囲内に迅速に導
入することができるようにする検査方法を、特願平11
−348079号において、すでに提案している。
【0006】ところで、被検査物に対して精密な検査を
行う場合においては、その検査装置が固有に持っている
誤差、例えば、撮像手段における画像の歪みなどが問題
になることがある。この誤差のことを「TIS」(Tool
Induced Shift)と呼んでいる。この「TIS」を定量
的に測定する方法としては、被検査物を異なった方向
(向き)にして検査装置内に搬入したうえで同様の検査
を行い、その結果の分布を調べるということが提案され
ている。
【0007】このようにして「TIS」を測定する場
合、被検査物が検査装置に搬入される方向は、通常は2
方向、多くても、4方向といった程度であった。そのた
め、従来は、これら被検査物の方向毎に、独立した座標
変換処理を行うことで対処していた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
な検査装置における「TIS」の測定においては、被検
査物を検査装置に搬入する際の該被検査物の方向を、例
えば、4方向より多くした場合や、それまでとは異なる
方向とした場合等においては、座標変換処理が煩雑とな
り、また、被検査物の方向ごとに独立的に座標変換処理
を行うことによって、新たな誤差を生じさせてしまう虞
れがあり、正確な測定ができなかった。
【0009】そこで、本発明は、上述の実情に鑑みて提
案されるものであって、検査装置が固有に持っている誤
差の測定などのために、被検査物が複数の異なる方向と
なされて搬入される場合においても、この検査装置上の
複数の座標系間の座標変換処理が容易であり、正確な誤
差の測定が行えるようになされた検査装置及び検査方法
を提供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
め、本発明に係る検査装置は、基台と、この基台上に設
けられ被検査物を支持するとともにこの被検査物を所定
の移動平面内において移動操作する被検査物支持機構
と、被検査物を被検査物支持機構により被検査物が移動
操作される移動平面に垂直な線を軸として回動操作し被
検査物支持機構に支持させる搬送機構と、基台上に基台
に対して移動可能に設けられ移動平面の外から被検査物
支持機構により支持された被検査物を撮像する撮像手段
と、この撮像手段を移動操作する撮像手段移動機構と、
被検査物支持機構、搬送機構及び撮像手段移動機構の動
作を制御する制御手段とを備えて構成されている。
【0011】そして、制御手段は、基台を基準としたメ
カニカル座標系と、被検査物支持機構の移動部上の基準
点を原点とするステージ座標系と、撮像手段における撮
像範囲を基準としたカメラ座標系と、被検査物の中心を
原点とした被検査物座標系とを定義し、メカニカル座標
系の原点をOM(0,0)とし、このメカニカル座標系
における被検査物支持機構の移動部上の基準点の座標を
Sとし、該メカニカル座標系における撮像手段による
撮像範囲の基準点の座標をOAとし、ステージ座標系に
おける被検査物の中心の座標をOWとする。
【0012】そして、制御手段は、被検査物上の任意の
点Pについて、メカニカル座標系における座標をPM
し、カメラ座標系における座標をPAとし、ステージ座
標系における座標をPSとし、被検査物座標系における
座標をPWとし、また、メカニカル座標系からカメラ座
標系への点Pの移動量の一次変換行列をAとし、ステー
ジ座標系から被検査物座標系への点Pの移動量の一次変
換行列をRとし、搬送機構による被検査物の回動に相当
する一次変換行列をRTとして、以下のようにして、各
座標系間の対応付けを行う。すなわち、 PM=A-1A+OA により、カメラ座標系とメカニカル座標系との対応付け
を行い、 PS=A-1A+OA−OS により、カメラ座標系とステージ座標系との対応付けを
行い、 PS=RPW+OW により、被検査物座標系とステージ座標系との対応付け
を行い、さらに、 PS=RRTW+OW により、搬送機構の動作も含めて被検査物座標系とステ
ージ座標系との対応付けを行い、 OS=A-1A+OA−(RRTW+OW) により、カメラ座標系と被検査物座標系との対応付けを
行う。
【0013】この検査装置は、上述のような座標系間の
対応付けを行うことにより、被検査物座標系における被
検査物上の任意の点Pを撮像手段によって撮像すること
を特徴とするものである。
【0014】そして、本発明に係る検査方法は、基台上
に設けられ被検査物を支持してこの被検査物を所定の移
動平面内において移動操作する被検査物支持機構に対し
て、搬送機構を用いて、該被検査物を該移動平面に垂直
な線を軸として回動操作して支持させ、該基台上に該基
台に対して移動可能に設けられた撮像手段を用いて、該
移動平面の外から該被検査物を撮像するにあたって、ま
ず、基台を基準としたメカニカル座標系と、被検査物支
持機構の移動部上の基準点を原点とするステージ座標系
と、撮像手段における撮像範囲を基準としたカメラ座標
系と、被検査物の中心を原点とした被検査物座標系とを
定義し、また、メカニカル座標系の原点をOM(0,
0)とし、このメカニカル座標系における被検査物支持
機構の移動部上の基準点の座標をOSとし、該メカニカ
ル座標系における撮像手段による撮像範囲の基準点の座
標をOAとし、ステージ座標系における被検査物の中心
の座標をOWとする。
【0015】そして、被検査物上の任意の点Pについ
て、メカニカル座標系における座標をPMとし、カメラ
座標系における座標をPAとし、ステージ座標系におけ
る座標をPSとし、被検査物座標系における座標をPW
するとともに、メカニカル座標系からカメラ座標系への
点Pの移動量の一次変換行列をAとし、ステージ座標系
から被検査物座標系への点Pの移動量の一次変換行列を
Rとし、搬送機構による被検査物の回動に相当する一次
変換行列をRTとして、以下のようにして、各座標系間
の対応付けを行う。すなわち、 PM=A-1A+OA により、カメラ座標系とメカニカル座標系との対応付け
を行い、 PS=A-1A+OA−OS により、カメラ座標系とステージ座標系との対応付けを
行い、 PS=RPW+OW により、被検査物座標系とステージ座標系との対応付け
を行い、さらに、 PS=RRTW+OW により、搬送機構の動作も含めて被検査物座標系とステ
ージ座標系との対応付けを行い、 OS=A-1A+OA−(RRTW+OW) により、カメラ座標系と被検査物座標系との対応付けを
行う。
【0016】この検査方法は、上述のような座標系間の
対応付けを行うことにより、撮像手段を、被検査物座標
系における被検査物上の任意の点Pを撮像する位置に移
動操作することを特徴とするものである。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら説明する。
【0018】この実施の形態は、本発明に係る検査装置
を、所定のデバイスパターンが複数形成された半導体ウ
ェハにおいて、デバイスパターンの線幅の検査をするた
めの検査装置として構成したものである。また、本発明
に係る検査方法は、この検査装置において実施されるも
のであって、この実施の形態においては、所定のデバイ
スパターンが複数形成された半導体ウェハにおいて、デ
バイスパターンの線幅の検査をするための検査方法とし
て説明する。
【0019】〔検査装置の構成〕この検査装置は、図1
に示すように、基台1と、この基台1上に設けられ、被
検査物となる半導体ウェハ101が載置されてこの半導
体ウェハ101を支持するとともに、この半導体ウェハ
101を所定の移動平面(水平面)内において移動操作
する被検査物支持機構となる検査用ステージ(XYθス
テージ)2を備えて構成されている。この検査用ステー
ジ2は、制御手段となる制御回路5に制御されて駆動
し、支持している半導体ウェハ101を、移動平面内に
おけるX軸方向、Y軸方向に平行移動させるとともに、
この検査用ステージ2の基準点を通る移動平面に対する
垂直な軸回りに回動操作する。
【0020】また、この検査装置は、半導体ウェハ10
1を、検査用ステージ2による半導体ウェハ101の移
動平面に垂直な線を軸として回動操作し、検査用ステー
ジ2に支持させる搬送機構となる搬送用ロボット6を備
えている。すなわち、この搬送用ロボット6は、カセッ
ト7b内に積層されて収納された複数の半導体ウェハか
ら、1枚の半導体ウェハ101を取り出し、所定の方向
としたうえで、検査用ステージ2上に載置させる。この
搬送用ロボット6も、制御回路5による制御にしたがっ
て駆動する。
【0021】そして、この検査装置は、基台1上にこの
基台1に対して移動可能に設けられた撮像手段となるC
CDカメラ4を備えている。このCCDカメラ4は、顕
微鏡8を介して、半導体ウェハ101の移動平面の外か
ら、検査用ステージ2により支持された半導体ウェハ1
01を撮像する。このCCDカメラ4は、撮像手段移動
機構となるカメラ移動機構9により、制御回路5による
制御にしたがって、移動操作される。
【0022】この検査装置について、外観も含めてさら
に詳細に説明する。この検査装置は、図2に示すよう
に、半導体ウェハの検査を行う環境をクリーンに保つた
めのクリーンユニット10を備えている。このクリーン
ユニット10は、ステンレス鋼板等が折り曲げ加工され
て構成され、中空の箱状に形成されたクリーンボックス
11と、このクリーンボックス11の上部に一体的に設
けられたクリーンエアユニット12とを有している。
【0023】クリーンボックス11には、所定の箇所に
窓部11aが設けられており、検査作業者がこの窓部1
1aからクリーンボックス11の内部を視認できるよう
になされている。
【0024】クリーンエアユニット12は、クリーンボ
ックス11内に清浄な空気を供給するためのものであ
り、クリーンボックス11の上部の異なる位置にそれぞ
れ配設された2つの送風機13a,13bと、これら送
風機13a,13bとクリーンボックス11との間に配
設された図示しないエアフィルタとを備えている。エア
フィルタは、例えば、HEPAフィルタ(High Efficie
ncy Particulate Air Filter)やULPAフィルタ(Ul
tra Low Penetration Air Filter)等の高性能エアフィ
ルタである。そして、このクリーンエアユニット12
は、送風機13a,13bにより送風される空気中の塵
埃等を高性能エアフィルタによって除去し、清浄な空気
として、クリーンボックス11の内部に供給するように
なされている。
【0025】クリーンボックス11は、支持脚14によ
って床板上に支持されており、その下端部が開放された
構造となっている。そして、クリーンエアユニット12
からクリーンボックス11内に供給された空気は、主に
このクリーンボックス11の下端部からクリーンボック
ス11の外部に排出されるようになされている。また、
クリーンボックス11の側面部には、所定の箇所に開口
領域が設けられており、クリーンエアユニット12から
クリーンボックス11内に供給された空気が、このクリ
ーンボックス11の側面部に設けられた開口領域からも
外部に排出されるようになされている。
【0026】クリーンユニット10は、以上のように、
クリーンボックス11内にクリーンエアユニット12か
らの清浄な空気を常時供給し、クリーンボックス11内
を気流となって循環した空気をクリーンボックス11の
外部に排出させる。これによって、クリーンボックス1
1内にて発生した塵埃等をこの空気と共にクリーンボッ
クス11の外部に排出させ、クリーンボックス11の内
部環境を、例えばクラス1程度の非常に高いクリーン度
に保つようにしている。なお、クリーンボックス11
は、外部から塵埃等を含んだ空気が内部に進入すること
を防止するために、内部の気圧が常に陽圧に保たれてい
る。
【0027】そして、この検査装置は、図3に示すよう
に、クリーンボックス11の内部に装置本体15が収容
され、クリーンボックス11の中で、この装置本体15
によって、所定のデバイスパターンが形成された半導体
ウェハ101の検査が行われるようになされている。こ
こで、被検査物となる半導体ウェハ101は、所定の密
閉式の容器7に入れて搬送され、この容器7を介して、
クリーンボックス11の内部に移送される。なお、図3
は、クリーンボックス11の内部を図2中矢印A1方向
から見た様子を示している。
【0028】容器7は、底部7aと、この底部7aに固
定されたカセット7bと、底部7aに着脱可能に係合さ
れてカセット7bを覆うカバー7cとを有している。被
検査物となる半導体ウェハ101は、複数枚が所定間隔
を存して重ね合わされるようにカセット7bに装着さ
れ、底部7aとカバー7cとで密閉される。
【0029】そして、半導体ウェハ101の検査を行う
際には、まず、半導体ウェハ101を収納した容器7が
クリーンボックス11の所定の位置に設けられた容器設
置スペース16に設置される。この容器設置スペース1
6には、エレベータ17の昇降台17a上面がクリーン
ボックス11の外部に臨むように配されており、容器7
は、その底部7aがこのエレベータ17の昇降台17a
上に位置するように、容器設置スペース16に設置され
る。
【0030】容器7が容器設置スペース16に設置され
ると、容器7の底部7aとカバー7cとの係合が解除さ
れる。そして、エレベータ17の昇降台17aが、図3
中矢印Bで示す下方に下降操作されることによって、容
器7の底部7a及びカセット7bが、カバー7cから分
離してクリーンボックス11の内部に移動する。これに
より、半導体ウェハ101は、外気に晒されることな
く、クリーンボックス11の内部に移送されることにな
る。
【0031】半導体ウェハ101がクリーンボックス1
1内に移送されると、搬送用ロボット6により、検査対
象の半導体ウェハ101がカセット7bから取り出され
て検査が行われる。
【0032】また、この検査装置は、図2に示すよう
に、装置本体15を操作するための制御回路(コンピュ
ータ)5等が収納された外部ユニット50を備えてい
る。この外部ユニット50は、クリーンボックス11の
外部に設置されている。この外部ユニット50には、半
導体ウェハ101を撮像した画像等を表示するための表
示装置51や、検査時の各種条件等を表示するための表
示装置52、装置本体15への指示入力等を行うための
入力装置53等も配されている。そして、半導体ウェハ
101の検査を行う検査者は、外部ユニット50に配さ
れた表示装置51,52を見ながら、外部ユニット50
に配された入力装置53から必要な指示を入力して半導
体ウェハの検査を行う。
【0033】次に、クリーンボックス11の内部に配設
された装置本体15について、さらに詳細に説明する。
この装置本体15は、図3に示すように、基台1を備え
ている。この基台1は、装置本体15の各機構を支持す
るための台である。この基台1の底部には支持脚18が
取り付けられており、基台1及び基台1上に設けられた
各機構は、この支持脚18によってクリーンボックス1
1とは独立に床板上に支持される構造となっている。
【0034】基台1上には、除振台19を介して、半導
体ウェハ101が載置される検査用ステージ2が設けら
れている。除振台19は、床からの振動や、検査用ステ
ージ2を移動操作した際に生じる振動等を抑制するため
のものであり、検査用ステージ2が設置される石定盤1
9aと、この石定盤19aを支える複数の可動脚部19
bとを備えている。そして、この除振台19は、振動が
生じたときにその振動を検知して可動脚部19bを駆動
し、石定盤19a及びこの石定盤19a上に設置された
検査用ステージ14の振動を速やかに打ち消すようにし
ている。
【0035】なお、除振台19上に検査用ステージ2を
安定的に設置するには、除振台19の重心がある程度低
い位置にあることが望ましい。そこで、この検査装置に
おいては、石定盤19aの下端部に切り欠き部19cを
設け、可動脚部19bがこの切り欠き部19cにて石定
盤19aを支えるようにして、除振台19の重心を下げ
るようにしている。
【0036】検査用ステージ2を移動操作した際に生じ
る振動等は、事前にある程度予測することができる。こ
のような振動を事前に予測して除振台19を動作させる
ようにすれば、検査用ステージ2に生じる振動を未然に
防止することが可能である。したがって、検査装置は、
検査用ステージ2を移動操作した際に生じる振動等を事
前に予測して除振台19を動作させるようになされてい
ることが望ましい。
【0037】検査用ステージ2は、半導体ウェハ101
を支持するためのステージである。この検査用ステージ
2は、半導体ウェハ101を支持するとともに、この半
導体ウェハ101を所定の検査対象位置へと移動させる
機能も備えている。
【0038】すなわち、検査用ステージ2は、除振台1
9上に設置されたXステージ20と、Xステージ20上
に設置されたYステージ21と、Yステージ21上に設
置されたθステージ22と、θステージ22上に設置さ
れたZステージ23と、Zステージ23上に設置された
吸着プレート24とを備えている。
【0039】Xステージ20及びYステージ21は、水
平方向に移動するステージであり、Xステージ20とY
ステージ21とで、半導体ウェハ101を互いに直交す
る方向に移動させ、検査対象のデバイスパターンを所定
の検査位置へと導くようにしている。
【0040】θステージ22は、いわゆる回転ステージ
であり、半導体ウェハ101を回転させるためのもので
ある。半導体ウェハの検査時には、θステージ22によ
り、例えば、半導体ウェハ101上のデバイスパターン
が画面に対して水平又は垂直となるように、半導体ウェ
ハ101を回転させる。
【0041】Zステージ23は、鉛直方向に移動するス
テージであり、ステージの高さを調整するためのもので
ある。半導体ウェハ101の検査時には、Zステージ2
3により、半導体ウェハの検査面が適切な高さとなるよ
うに、ステージの高さを調整する。
【0042】吸着プレート24は、検査対象の半導体ウ
ェハを吸着して固定するためのものである。半導体ウェ
ハの検査時に、検査対象の半導体ウェハは、この吸着プ
レート24上に載置され、この吸着プレート24により
吸着されて、不要な動きが抑制される。
【0043】また、除振台19上には、検査用ステージ
2上に位置するように支持部材25によって支持された
光学ユニット26が配されている。この光学ユニット2
6は、CCDカメラを有し、半導体ウェハ101の検査
時に、半導体ウェハ101の画像を撮像するためのもの
である。すなわち、この光学ユニット26は、半導体ウ
ェハ101の画像の撮像を可視光を用いて低分解能にて
行う機能と、半導体ウェハ101の画像の撮像を紫外光
を用いて高分解能にて行う機能とを兼ね備えている。
【0044】また、基台1上には、図3及び図4に示す
ように、上述したエレベータ17が設けられている。さ
らに、基台1上には、図4に示すように、半導体ウェハ
101を搬送するための搬送用ロボット6と、半導体ウ
ェハ101を検査用ステージ2上に載置する前にそのセ
ンター出しと位相出しとを行うプリアライナ27とが設
けられている。エレベータ17は、上述したように、カ
セット7bをクリーンボックス11の内部に移動させ
る。
【0045】搬送用ロボット6は、先端部に吸着機構6
aが設けられた操作アーム6bを有しており、この操作
アーム6bを移動操作して、その先端部に設けられた吸
着機構6aにより半導体ウェハを吸着し、クリーンボッ
クス11内における半導体ウェハの搬送を行うようにな
されている。
【0046】プリアライナ27は、半導体ウェハ101
に予め形成されているオリエンテーションフラット及び
ノッチを基準として、半導体ウェハの位相出し及びセン
ター出しを行うものである。検査装置は、半導体ウェハ
を検査用ステージ2上に載置する前に、プリアライナ2
7によってその位相出し等を行うことにより、検査の効
率を向上させるようになされている。
【0047】半導体ウェハを検査用ステージ2上に設置
する際は、まず、エレベータ17により容器7の底部7
a及びカセット7bがクリーンボックス11の内部に移
動される。そして、カセット7bに収納された複数枚の
半導体ウェハ101の中から検査対象の半導体ウェハ1
01が選択され、選択された半導体ウェハ101が搬送
用ロボット6によりカセット7bから取り出される。
【0048】カセット7bから取り出された半導体ウェ
ハ101は、搬送用ロボット6により、プリアライナ2
7へと搬送される。プリアライナ27へ搬送された半導
体ウェハ101は、このプリアライナ27によって、位
相出しやセンター出しが行われる。そして、位相出しや
センター出しが行われた半導体ウェハ101が、搬送用
ロボット6により検査用ステージ2へと搬送され、吸着
プレート24上に載置されて検査が行われる。
【0049】検査対象の半導体ウェハ101が検査用ス
テージ2へと搬送されると、搬送用ロボット23によっ
て次に検査する半導体ウェハ101がカセット7bから
取り出され、プリアライナ27へと搬送される。そし
て、先に検査用ステージ2へと搬送された半導体ウェハ
101の検査が行われている間に、次に検査する半導体
ウェハの位相出しやセンター出しが行われる。そして、
先に検査用ステージ2へと搬送された半導体ウェハ10
1の検査が終了すると、次に検査する半導体ウェハ10
1が検査用ステージ2へと速やかに搬送される。
【0050】この検査装置は、以上のように、検査対象
の半導体ウェハ101を検査用ステージ2へ搬送する前
に、予めプリアライナ27により位相出しやセンター出
しを行っておくことにより、検査用ステージ2による半
導体ウェハ101の位置決めに要する時間を短縮するこ
とができる。また、この検査装置は、先に検査用ステー
ジ2へと搬送された半導体ウェハ101の検査が行われ
ている時間を利用して、次に検査する半導体ウェハ10
1をカセット7bから取り出し、プリアライナ27によ
る位相出しやセンター出しを行うことにより、全体での
時間の短縮を図ることができ、効率よく検査を行うこと
ができる。
【0051】ところで、この検査装置において、エレベ
ータ17と、搬送用ロボット6と、プリアライナ27と
は、図4に示すように、それぞれが直線上に並ぶように
基台1上に設置されている。そして、エレベータ17と
搬送用ロボット6との間の距離L1と、搬送用ロボット
6とプリアライナ27との間の距離L2とが略等しい距
離となるように、それぞれの設置位置が決定されてい
る。さらに、搬送用ロボット6から見て、エレベータ1
7やプリアライナ27が並ぶ方向と略直交する方向に、
検査用ステージ2が位置するような配置とされている。
【0052】この検査装置は、各機構が以上のような配
置とされていることにより、半導体ウェハ101の搬送
を迅速且つ正確に行うことができる。すなわち、この検
査装置では、エレベータ17と搬送用ロボット6との間
の距離L1と、搬送用ロボット6とプリアライナ27と
の間の距離L2とが略等しい距離となっているので、搬
送用ロボット6のアーム6bの長さを変えることなく、
カセット7bから取り出した半導体ウェハ101をプリ
アライナ27に搬送することがでる。したがって、この
検査装置では、搬送用ロボット6のアーム6bの長さを
変えたときに生じる誤差等が問題とならないので、半導
体ウェハ101をプリアライナ27へと搬送する動作を
正確に行うことができる。また、エレベータ17と搬送
用ロボット6とプリアライナ27とが直線上に並んでい
るので、搬送用ロボット6は直線的な動きのみにより、
カセット7bから取り出した半導体ウェハをプリアライ
ナ27に搬送することがでる。したがって、この検査装
置では、半導体ウェハ101をプリアライナ27へと搬
送する動作を極めて正確に且つ迅速に行うことができ
る。
【0053】さらに、この検査装置では、搬送用ロボッ
ト6から見て、エレベータ17やプリアライナ27が並
ぶ方向と略直交する方向に、検査用ステージ2が位置す
るような配置とされているので、搬送用ロボット6が直
線的な動きをすることで、半導体ウェハ101を検査用
ステージ2へ搬送することができる。したがって、この
検査装置では、半導体ウェハ101を検査用ステージ2
へと搬送する動作を極めて正確に且つ迅速に行うことが
できる。特に、この検査装置では、微細なデバイスパタ
ーンが形成された半導体ウェハ101の検査を行うた
め、半導体ウェハ101の搬送及び位置決めを極めて正
確に行う必要があるので、以上のような配置が非常に有
効である。
【0054】次に、この検査装置について、図5のブロ
ック図を参照して、さらに詳細に説明する。図5に示す
ように、検査装置の外部ユニット50には、表示装置5
1及び入力装置53aが接続された画像処理用コンピュ
ータ60と、表示装置52及び入力装置53bが接続さ
れた制御回路(制御用コンピュータ)5とが配されてい
る。なお、上述した図2では、画像処理用コンピュータ
60に接続された入力装置53aと、制御回路5に接続
された入力装置53bとをまとめて、入力装53として
図示している。
【0055】画像処理用コンピュータ60は、半導体ウ
ェハ101を検査するときに、光学ユニット26の内部
に設置されたCCD(charge-coupled device)カメラ
4により半導体ウェハ101を撮像した画像を取り込ん
で処理するコンピュータである。すなわち、この検査装
置は、光学ユニット26の内部に設置されたCCDカメ
ラ4により撮像した半導体ウェハ101の画像を、画像
処理用コンピュータ60により処理して解析することに
より、半導体ウェハ101の検査を行う。
【0056】なお、画像処理用コンピュータ60に接続
された入力装置53aは、CCDカメラ4から取り込ん
だ画像の解析等に必要な指示を、画像処理用コンピュー
タ60に対して入力するためのものであり、例えば、マ
ウス等のポインティングデバイスやキーボード等からな
る。また、画像処理用コンピュータ60に接続された表
示装置51は、CCDカメラ4から取り込んだ画像の解
析結果等を表示するためのものであり、例えば、CRT
ディスプレイや液晶ディスプレイ等からなる。
【0057】制御回路5は、半導体ウェハ101を検査
するときに、検査用ステージ2、エレベータ17、搬送
用ロボット6及びプリアライナ27、並びに光学ユニッ
ト26の内部の各機器等を制御するためのコンピュータ
である。すなわち、この検査装置は、半導体ウェハ10
1の検査を行う際に、検査対象の半導体ウェハ101の
画像が、光学ユニット26の内部に設置されたCCDカ
メラ4により撮像されるように、制御回路5により、検
査用ステージ2、エレベータ17、搬送用ロボット6及
びプリアライナ27、並びに光学ユニット26の内部の
各機器等を制御する。
【0058】また、制御回路5は、クリーンエアユニッ
ト12の送風機13a,13bを制御する機能を有す
る。すなわち、この検査装置においては、制御回路5が
クリーンエアユニット12の送風機13a,13bを制
御することによって、半導体ウェハ101の検査を行う
際に、クリーンボックス11内に清浄な空気が常時供給
され、また、クリーンボックス11内の気流がコントロ
ールされるようにしている。
【0059】なお、制御回路5に接続された入力装置5
3bは、検査用ステージ2、エレベータ17、搬送用ロ
ボット6及びプリアライナ27、光学ユニット26の内
部の各機器、並びにクリーンエアユニット12の送風機
13a,13b等を制御するのに必要な指示を、制御回
路5に対して入力するためのものであり、例えば、マウ
ス等のポインティングデバイスやキーボード等からな
る。また、制御回路5に接続された表示装置52は、半
導体ウェハ101の検査時の各種条件等を表示するため
のものであり、例えば、CRTディスプレイや液晶ディ
スプレイ等からなる。
【0060】また、画像処理用コンピュータ60と制御
回路5とは、メモリリンク機構により、互いにデータの
やり取りが可能とされている。すなわち、画像処理用コ
ンピュータ60と制御回路5は、それぞれに設けられた
メモリリンクインターフェース60a,5aを介して互
いに接続されており、画像処理用コンピュータ60と制
御回路5との間で、互いにデータのやり取りが可能とな
っている。
【0061】一方、検査装置のクリーンボックス11の
内部には、密閉式の容器7に入れられて搬送されてきた
半導体ウェハ101を、この容器7のカセット7bから
取り出して検査用ステージ2に設置する機構として、上
述したように、エレベータ17、搬送用ロボット6及び
プリアライナ27が配されている。これらは、外部ユニ
ット50に配された制御回路5に、ロボット制御インタ
ーフェース5bを介して接続されている。そして、エレ
ベータ17、搬送用ロボット6及びプリアライナ27に
は、制御回路5からロボット制御インターフェース5b
を介して、制御信号が送られる。
【0062】すなわち、密閉式の容器7に入れられて搬
送されてきた半導体ウェハ101を、この容器7のカセ
ット7bから取り出して検査用ステージ2に設置する際
は、制御回路5からロボット制御インターフェース5b
を介して、エレベータ17、搬送用ロボット6及びプリ
アライナ27に制御信号が送出される。そして、エレベ
ータ17、搬送用ロボット6及びプリアライナ27がこ
の制御信号に基づいて動作し、上述したように、密閉式
の容器7に入れられて搬送されてきた半導体ウェハ10
1を、この容器7のカセット7bから取り出して、プリ
アライナ27による位相出し及びセンター出しを行い、
検査用ステージ2に設置する。
【0063】また、Xステージ20、Yステージ21、
θステージ22、Zステージ23及び吸着プレート24
は、外部ユニット50に配された制御回路5に、ステー
ジ制御インターフェース5cを介して接続されている。
そして、Xステージ20、Yステージ21、θステージ
22、Zステージ23及び吸着プレート24には、制御
回路5からステージ制御インターフェース5cを介し
て、制御信号が送られる。すなわち、半導体ウェハの検
査を行う際は、制御回路5からステージ制御インターフ
ェース5cを介して、Xステージ20、Yステージ2
1、θステージ22、Zステージ23及び吸着プレート
24に制御信号が送出される。そして、Xステージ2
0、Yステージ21、θステージ22、Zステージ23
及び吸着プレート24が、この制御信号に基づいて動作
し、吸着プレート24により検査対象の半導体ウェハ1
01を吸着して固定するとともに、Xステージ20、Y
ステージ21、θステージ22及びZステージ23によ
り、半導体ウェハ101を所定の位置、角度及び高さと
なるように移動する。
【0064】光学ユニット26の内部に設けられたCC
Dカメラ4としては、可視光用CCDカメラ4aと紫外
光用CCDカメラ4bとが設置されている。可視光にて
半導体ウェハ101の画像を撮像するための機構とし
て、可視光用CCDカメラ4aと、ハロゲンランプ32
と、可視光用光学系33と、可視光用対物レンズ34
と、可視光用オートフォーカス制御部35とが配されて
いる。なお、可視光用光学系33及び可視光用対物レン
ズ34は、顕微鏡8を構成するものである。
【0065】そして、可視光にて半導体ウェハ101の
画像を撮像する際は、ハロゲンランプ32を点灯させ
る。ここで、ハロゲンランプ32の駆動源は、外部ユニ
ット50に配された制御回路5に、光源制御インターフ
ェース5dを介して接続されている。そして、ハロゲン
ランプ32の駆動源には、制御回路5から光源制御イン
ターフェース5dを介して制御信号が送られる。ハロゲ
ンランプ32の点灯/消灯は、この制御信号に基づいて
行われる。そして、このハロゲンランプ32からの可視
光を、可視光用光学系33及び可視光用対物レンズ34
を介して半導体ウェハ101にあてて、半導体ウェハ1
01を照明する。そして、可視光により照明された半導
体ウェハ101の像を可視光用対物レンズ34により拡
大し、その拡大像を可視光用CCDカメラ4aにより撮
像する。
【0066】ここで、可視光用CCDカメラ4aは、外
部ユニット50に配された画像処理用コンピュータ60
に、画像取込インターフェース60bを介して接続され
ている。そして、可視光用CCDカメラ4aにより撮像
された半導体ウェハ101の画像は、画像取込インター
フェース60bを介して画像処理用コンピュータ60に
取り込まれる。
【0067】また、上述のように可視光にて半導体ウェ
ハ101の画像を撮像する際は、可視光用オートフォー
カス制御部35により、自動焦点位置合わせを行う。す
なわち、可視光用オートフォーカス制御部35により、
可視光用対物レンズ34と半導体ウェハ101の間隔が
可視光用対物レンズ34の焦点距離に一致しているか否
かを検出し、一致していない場合には、可視光用対物レ
ンズ34又はZステージ23を動かして、半導体ウェハ
101の検査対象面が可視光用対物レンズ34の焦点面
に一致するようにする。
【0068】ここで、可視光用オートフォーカス制御部
35は、外部ユニット50に配された制御回路5に、オ
ートフォーカス制御インターフェース5eを介して接続
されている。そして、可視光用オートフォーカス制御部
35には、制御回路5からオートフォーカス制御インタ
ーフェース5eを介して制御信号が送られる。可視光用
オートフォーカス制御部35による可視光用対物レンズ
34の自動焦点位置合わせは、この制御信号に基づいて
行われる。
【0069】また、光学ユニット26の内部には、紫外
光にて半導体ウェハの画像を撮像するための機構とし
て、紫外光用CCDカメラ4bと、紫外光レーザ光源3
6と、紫外光用光学系37と、紫外光用対物レンズ38
と、紫外光用オートフォーカス制御部39とが配されて
いる。なお、紫外光用光学系37及び紫外光用対物レン
ズ38は、顕微鏡8を構成するものである。
【0070】そして、紫外光にて半導体ウェハの画像を
撮像する際は、紫外光レーザ光源36を点灯させる。こ
こで、紫外光レーザ光源36の駆動源は、外部ユニット
50に配された制御回路5に、光源制御インターフェー
ス5dを介して接続されている。そして、紫外光レーザ
光源36の駆動源には、制御回路5から光源制御インタ
ーフェース5dを介して制御信号が送られる。紫外光レ
ーザ光源36の点灯/消灯は、この制御信号に基づいて
行われる。
【0071】なお、紫外光レーザ光源36には、波長が
266nm程度の紫外光レーザを出射するものを用いる
ことが好ましい。波長が266nm程度の紫外光レーザ
は、YAGレーザの第4高調波として得られる。また、
レーザ光源としては、発振波長が166nm程度のもの
も開発されており、そのようなレーザ光源を紫外光レー
ザ光源36として用いてもよい。
【0072】紫外光にて半導体ウェハ101の画像を撮
像する際は、紫外光レーザ光源36を点灯させ、この紫
外光レーザ光源36からの紫外光を、紫外光用光学系3
7及び紫外光用対物レンズ38を介して半導体ウェハ1
01にあてて、半導体ウェハ101を照明する。そし
て、紫外光により照明された半導体ウェハ101の像を
紫外光用対物レンズ38により拡大し、その拡大像を紫
外光用CCDカメラ4bにより撮像する。
【0073】ここで、紫外光用CCDカメラ4bは、外
部ユニット50に配された画像処理用コンピュータ60
に、画像取込インターフェース60cを介して接続され
ている。そして、紫外光用CCDカメラ4bにより撮像
された半導体ウェハの画像は、画像取込インターフェー
ス60cを介して画像処理用コンピュータ60に取り込
まれる。
【0074】また、上述のように紫外光にて半導体ウェ
ハ101の画像を撮像する際は、紫外光用オートフォー
カス制御部39により、自動焦点位置合わせを行う。す
なわち、紫外光用オートフォーカス制御部39により、
紫外光用対物レンズ38と半導体ウェハ101の間隔が
紫外光用対物レンズ38の焦点距離に一致しているか否
かを検出し、一致していない場合には、紫外光用対物レ
ンズ38又はZステージ23を動かして、半導体ウェハ
101の検査対象面が紫外光用対物レンズ38の焦点面
に一致するようにする。
【0075】ここで、紫外光用オートフォーカス制御部
39は、外部ユニット50に配された制御回路5に、オ
ートフォーカス制御インターフェース5eを介して接続
されている。そして、紫外光用オートフォーカス制御部
39には、制御回路5からオートフォーカス制御インタ
ーフェース5eを介して制御信号が送られる。紫外光用
オートフォーカス制御部39による紫外光用対物レンズ
38の自動焦点位置合わせは、この制御信号に基づいて
行われる。
【0076】また、クリーンエアユニット12には、上
述したように、2つの送風機13a,13bが設けられ
ている。これらの送風機13a,13bは、外部ユニッ
ト50に配された制御回路5に、風量制御インターフェ
ース5fを介して接続されている。そして、クリーンエ
アユニット12の送風機13a,13bには、制御回路
5から風量制御インターフェース5fを介して、制御信
号が送られる。送風機13a,13bの回転数の制御や
オン/オフの切り替え等は、この制御信号に基づいて行
われる。
【0077】次に、この検査装置の光学ユニット26の
光学系について、図6を参照して、さらに詳細に説明す
る。なお、ここでは、オートフォーカス制御部35,3
9についての説明は省略し、検査対象の半導体ウェハ1
01を照明する光学系と、検査対象の半導体ウェハ10
1を撮像する光学系とについて説明する。
【0078】図6に示すように、光学ユニット26は、
可視光にて半導体ウェハの画像を撮像するための光学系
として、ハロゲンランプ32と、可視光用光学系33
と、可視光用対物レンズ34とを備えている。ハロゲン
ランプ32からの可視光は、光ファイバ40によって可
視光用光学系33へと導かれる。可視光用光学系33へ
と導かれた可視光は、まず、2つのレンズ41,42を
透過してハーフミラー43に入射する。そして、ハーフ
ミラー43に入射した可視光は、ハーフミラー43によ
って可視光用対物レンズ34へ向けて反射され、可視光
用対物レンズ34を介して半導体ウェハ101に入射す
る。これにより、半導体ウェハ101が可視光により照
明される。
【0079】そして、可視光により照明された半導体ウ
ェハ101の像は、可視光用対物レンズ34により拡大
され、ハーフミラー43及び撮像用レンズ44を透過し
て、可視光用CCDカメラ4aにより撮像される。すな
わち、可視光により照明された半導体ウェハ101から
の反射光が、可視光用対物レンズ34、ハーフミラー4
3及び撮像用レンズ44を介して可視光用CCDカメラ
4aに入射し、これにより、半導体ウェハ101の拡大
像が可視光用CCDカメラ4aによって撮像される。そ
して、可視光用CCDカメラ4aによって撮像された半
導体ウェハ101の画像(以下、可視画像と称する。)
は、画像処理用コンピュータ60へと送られる。
【0080】また、光学ユニット26は、紫外光にて半
導体ウェハの画像を撮像するための光学系として、紫外
光レーザ光源36と、紫外光用光学系37と、紫外光用
対物レンズ38とを備えている。紫外光レーザ光源36
からの紫外光は、光ファイバ45によって紫外光用光学
系37へ導かれる。紫外光用光学系37へと導かれた紫
外光は、先ず、2つのレンズ46,47を透過してハー
フミラー48に入射する。そして、ハーフミラー48に
入射した可視光は、ハーフミラー48によって紫外光用
対物レンズ38へ向けて反射され、紫外光用対物レンズ
38を介して半導体ウェハ101に入射する。これによ
り、半導体ウェハ101が紫外光により照明される。
【0081】そして、紫外光により照明された半導体ウ
ェハ101の像は、紫外光用対物レンズ38により拡大
され、ハーフミラー48及び撮像用レンズ49を透過し
て、紫外光用CCDカメラ4bにより撮像される。すな
わち、紫外光により照明された半導体ウェハ101から
の反射光が、紫外光用対物レンズ38、ハーフミラー4
8及び撮像用レンズ49を介して紫外光用CCDカメラ
4bに入射し、これにより、半導体ウェハ101の拡大
像が紫外光用CCDカメラ4bによって撮像される。そ
して、紫外光用CCDカメラ4bによって撮像された半
導体ウェハ101の画像(以下、紫外画像と称する。)
は、画像処理用コンピュータ60へと送られる。
【0082】以上のような検査装置では、可視光よりも
短波長の光である紫外光により、半導体ウェハ101の
画像を撮像して検査することができるので、可視光を用
いて線幅の測定や欠陥の検出を行う場合に比べて、より
正確な線幅測定やより微細な欠陥の検出を行うことがで
きる。
【0083】しかも、この検査装置では、可視光用の光
学系と紫外光用の光学系とを併有しており、可視光を用
いた低分解能での半導体ウェハ101の検査と、紫外光
を用いた高分解能での半導体ウェハ101の検査との両
方を行うことができる。したがって、この検査装置で
は、可視光を用いた低分解能での半導体ウェハ101の
検査により、幅の広い線幅の測定や大きい欠陥の検出を
行い、かつ、紫外光を用いた高分解能での半導体ウェハ
101の検査により、幅の狭い線幅の測定や小さい欠陥
の検出を行うといったことも可能である。
【0084】なお、この査装置において、紫外光用対物
レンズ38の開口数(NA)は、大きい方が好ましく、
例えば0.9以上とする。このように、紫外光用対物レ
ンズ38として、開口数(NA)の大きなレンズを用い
ることで、より狭い幅の線幅の測定や、より微細な欠陥
の検出が可能となる。
【0085】〔キャリブレーション〕ところで、検査装
置においては、検査対象となる半導体ウェハ101のデ
バイスパターンの線の幅は、例えば、0.13μm乃至
0.18μm程度と極めて微細なものである。この検査
装置では、デバイスパターンの線の幅を、CCDカメラ
4による撮像で得られる画像に基づいて測定するのであ
るが、その精度は、3σで3nm以内と、非常に高いこ
とが要求される。
【0086】このような精度を実現するためには、光学
ユニット26により撮像した画像において識別した所定
のパターンの位置と、このパターンの実際の半導体ウェ
ハ101上における位置とを高精度に対応させることが
重要となり、さらに、例えば、CCDカメラ4における
画像の歪みなど、検査装置が固有に持っている誤差、す
なわち、「TIS」(Tool Induced Shift)の測定が重
要となる。
【0087】この検査装置において、「TIS」を定量
的に測定する方法としては、被検査物を異なった方向
(向き)にして検査装置内に搬入したうえで半導体ウェ
ハ101上の同一箇所についての同様の検査を行い、そ
の結果の分布を調べるということを採用する。半導体ウ
ェハ101の方向は、この半導体ウェハ101が検査用
ステージ2上に置かれたときに、この半導体ウェハ10
1に予め形成されている「オリエンテーションフラッ
ト」及び「ノッチ」をどちらの方向に向けるかというこ
とで識別し、1カセット毎に指定する。
【0088】そこで、まず、この検査装置では、実際の
測定や検査に先だって、以下で述べるようにして、キャ
リブレーションを行うことにより、検査用ステージ2及
び光学ユニット26が設けられた基台1の座標系(以
下、メカニカル座標系という。)と、光学ユニット26
により撮像した画像内の座標系(以下、カメラ座標系と
いう。)との対応づけを行う。
【0089】すなわち、この検査装置においては、制御
回路5において、基台1を基準とした座標系をメカニカ
ル座標系と定義し、検査用ステージ2の基準点を原点と
する座標系をステージ座標系と定義し、CCDカメラ4
の撮像範囲(視野)を基準とした座標系をカメラ座標系
と定義する。メカニカル座標系とステージ座標系とは、
X軸同士及びY軸同士が平行であり、スケールも同一で
ある。
【0090】そして、この検査装置においては、図7に
示すように、メカニカル座標系の原点をOM(0,0)
としたとき、メカニカル座標系における検査用ステージ
2の基準点の座標、すなわち、ベクトルOM→OSをOS
とし、メカニカル座標系におけるCCDカメラ2による
撮像範囲の基準点の座標、すなわち、ベクトルOM→OA
をOAとする。
【0091】なお、以下で説明するキャリブレーション
のアルゴリズムにおいては、基準点OSが必ずしもθス
テージ22の回転中心と一致している必要はなく、θス
テージ22の回転中心からの位置が明らかな固定点であ
ればよい。
【0092】また、線幅の測定は、半導体ウェハ101
上の、予め決められた場所において行う。半導体ウェハ
101に形成されているデバイスパターンは、ダイ(D
ie)と呼ばれる四角形の領域が並列されたもの、すな
わち、繰返しパターンである。このため、半導体ウェハ
101上における位置の特定は、ダイ座標とダイ内座標
の二つの座標系を用いて行うことができる。すべてのダ
イにおいて、ダイ内座標が等しい点に形成されているデ
バイスパターンは同一である。
【0093】これらの二つの座標系を組み合わせて、半
導体ウェハ101の中心を原点とする被検査物座標系と
して、ウェハ座標系を定義する。そして、ステージ座標
系における半導体ウェハ101の中心の座標、すなわ
ち、ベクトルOS→OWをOWとする。
【0094】このように定義されたウェハ座標系上の任
意の点Pを検査するためには、まず、ウェハ座標系から
ステージ座標系への変換を行う必要がある。ステージ座
標系は、上述したように、半導体ウェハ101を支持し
半導体ウェハ101を平行に移動させる検査用ステージ
2上の座標系である。半導体ウェハ101が、その「オ
リエンテーションフラット」、あるいは、「ノッチ」を
標準の方向にして検査用ステージ2上に理想的に置かれ
たとき、ステージ座標系とウェハ座標系とは、完全に一
致する。ただし、実際には、半導体ウェハ101は、搬
送機構の動作精度によって、理想位置から、100μm
以内の誤差を伴って検査用ステージ2上に置かれるた
め、ステージ座標系とウェハ座標系とは、一致しない。
このような不一致を補正する目的で行われる、ウェハ座
標系からステージ座標系への変換をファインアライメン
トと呼ぶ。
【0095】すなわち、この検査装置においては、半導
体ウェハ101上の任意の点Pについて、メカニカル座
標系における座標、すなわち、ベクトルOM→PをPM
し、カメラ座標系における座標、すなわち、ベクトルO
A→PをPAとし、ステージ座標系における座標、すなわ
ち、ベクトルOS→PをPSとし、ウェハ座標系における
座標、すなわち、ベクトルOW→PをPWとする。
【0096】ここで、メカニカル座標系からカメラ座標
系への点Pの移動量の一次変換行列を行列Aとする。す
ると、 PM=A-1A+OA ・・・・・・・式1 により、カメラ座標系とメカニカル座標系との対応付け
を行うことができ、 PS=A-1A+OA−OS ・・・・式2 により、カメラ座標系とステージ座標系との対応付けを
行うことができる。
【0097】一次変換行列Aには、メカニカル座標系と
カメラ座標系との傾きや直交性の変換も含まれる。そし
て、これら一次変換行列A及びカメラ座標系の原点座標
Aは、光学ユニット26における各受光レンズ、すな
わち、可視光用対物レンズ34や紫外光用対物レンズ3
8毎に固有な行列である。したがって、以下で説明する
キャリブレーションにおいては、これら一次変換行列A
及びカメラ座標系の原点座標OAを求めることを意味す
る。
【0098】以下では、まず、検査装置において、可視
光用対物レンズ34を用いて撮像した画像について、キ
ャリブレーションを行う場合について説明する。
【0099】〔一次変換行列A〕以下では、まず、上述
した式1における一次変換行列Aを求める場合における
画像変換装置1の動作について説明する。
【0100】先ず、検査用ステージ2上に固定支持され
た半導体ウェハ101において、任意の点Pを選び、こ
の点Pが可視光用対物レンズ34の視野に収まるよう
に、Xステージ20及びYステージ21を移動させる。
点Pとしては、例えば、図8に示すように、半導体ウェ
ハ101上に形成されているアライメントマークを、画
像処理用コンピュータ60により識別し、このアライメ
ントマーク上の1点を点Pとすればよい。なお、図8中
においては、アライメントマークが文字「K」として形
成されている場合を示している。
【0101】次に、可視光用対物レンズ34の視野内
で、Xステージ20及びYステージ21により、点Pの
位置を平行移動させる。そして、画像処理用コンピュー
タ60により、この点Pの座標を3点、それぞれメカニ
カル座標系とカメラ座標系とで取得する。このとき、メ
カニカル座標系における3点の座標をPM1,PM2
M3、カメラ座標系における3点の座標をPA1,PA2
A3とする。
【0102】すると、上述した式1を用いて、以下の式
3乃至式5のように表すことができる。
【0103】
【数1】
【0104】そして、式4及び式5からそれぞれ式3を
除算すると、以下の式6及び式7となる。
【0105】
【数2】
【0106】これら式6及び式7を変形すると、以下の
式8及び式9となる。
【0107】
【数3】
【0108】ここで、以下のように定義をする。
【0109】
【数4】
【0110】このように定義して一次変換行列Aについ
て解くと、以下の式10となる。このように一次変換行
列Aは、3点の座標から求めることができる。
【0111】
【数5】
【0112】また、上述した式7の代わりに、以下の式
11を用いるとする。
【0113】
【数6】
【0114】この場合には、以下のように定義を行い、
一次変換行列Aについて解くと、式10と同じ結果を得
ることができる。
【0115】
【数7】
【0116】〔カメラ座標系の原点座標OA〕つぎに、
上述した式1におけるカメラ座標系の原点座標OAを求
める場合の、検査装置の動作について説明する。原点座
標OAの求め方としては、2つの方法がある。
【0117】第1の方法は、メカニカル座標系における
検査用ステージ2の中心座標OSが、この検査用ステー
ジ2に備えられた冶具により識別できる場合に適用する
ことができる。この場合には、先ず、この検査用ステー
ジ2の中心座標OSが可視光用対物レンズ34の視野に
収まるように、Xステージ20及びYステージ21を移
動させる。そして、検査用ステージ2の中心座標を、カ
メラ座標系で取得し、この座標をPAとする。すると、
上述した式1を用いて、以下の式12と表すことができ
る。
【0118】
【数8】
【0119】そして、画像処理用コンピュータ60によ
り、式12を解くことによって、メカニカル座標系にお
けるカメラ座標系の原点座標OAを求めることができ
る。
【0120】第2の方法は、検査用ステージ2に、メカ
ニカル座標系における中心座標を示す冶具が備えられて
いない場合に適用することができる。この場合には、θ
ステージ22により、点Pを、可視光用対物レンズ34
の視野内で回転移動させる。このとき、画像処理用コン
ピュータ60は、回転移動の前後における点Pの座標
を、それぞれメカニカル座標系及びカメラ座標系で、P
M1,PM2及びPA1,PA2として取得する。また、図9に
示すように、メカニカル座標系における検査用ステージ
2の原点座標OSからの点Pの位置ベクトルPSを、回転
移動の前後において、それぞれPS1,PS2とする。この
とき、これらPS1とPS2とには、以下の式13のような
関係が成立する。
【0121】
【数9】
【0122】そこで、PM1とPM2とは、上述した式1と
式13とを用いて、以下の式14及び式15のように表
すことができる。
【0123】
【数10】
【0124】次に、式14及び式15からPS1を消去し
て、OAについて解くと、以下の式16のようになる。
【0125】
【数11】
【0126】このように、メカニカル座標系におけるカ
メラ座標系の原点座標OAを半導体ウェハ101上の点
を2点取得することにより求めることができる。すなわ
ち、画像処理用コンピュータ60により、式16を解く
ことによって、原点座標OAを求めることができる。
【0127】ところで、上述したようにして原点座標O
Aを求める場合には、点Pを画像内で回転移動させるこ
とから、回転角度θを大きくすることが困難である。し
かしながら、原点座標OAの精度は、回転角度θに大き
く依存する。このため、原点座標OAを高精度に求める
ためには、点Pの位置を画像の範囲外まで大きく回転移
動させることが有効となる。このように、点Pの位置を
画像の範囲外まで回転移動させた場合には、以下で説明
する方法により、原点座標OAを求めることができる。
【0128】この場合には、θステージ22により、点
Pを、可視光用対物レンズ34の視野の範囲外まで回転
移動させた後に、画像の範囲外に移動した点Pが再び画
像の範囲内に収まるように、Xステージ20及びYステ
ージ21を平行移動させる。
【0129】このとき、画像処理用コンピュータ60
は、移動の前後における点Pの座標を、それぞれメカニ
カル座標系及びカメラ座標系で、PM1,PM2及びPA1
A2として取得する。また、図10に示すように、メカ
ニカル座標系における検査用ステージ2の原点座標OS
からの点Pの位置ベクトルPSを、移動の前後におい
て、それぞれPS1,PS2とする。さらに、移動後のメカ
ニカル座標系における検査用ステージ2の回転中心の座
標をOS2として取得する。すると、上述した式15は、
以下の式17のように表すことができる。
【0130】
【数12】
【0131】そこで、上述した式14及び式17からP
S1を消去して、OAについて解くと、以下の式18のよ
うになる。
【0132】
【数13】
【0133】そして、画像処理用コンピュータ60によ
り、この式18を解くことによって、原点座標OAを求
めることができる。したがって、点Pの位置を画像の範
囲外まで大きく回転移動させて、高精度に原点座標OA
を求めることができる。
【0134】以上で説明したようにして、メカニカル座
標系からカメラ座標系への点Pの移動量の一次変換行列
Aを求め、上述した式1を用いてメカニカル座標系とカ
メラ座標系とを対応させることにより、装置の機械的・
光学的な位置精度に依らず、メカニカル座標系とカメラ
座標系とを高精度に且つ簡便に対応させることができ
る。
【0135】〔レンズ間における補正〕さらに、検査装
置において、複数のレンズ間でキャリブレーションを行
う方法について説明する。
【0136】検査装置は、可視光用対物レンズ34と、
紫外光用対物レンズ38とを備えている。また、各レン
ズ34,38には、それぞれ倍率の異なる対物レンズが
交換可能に配設自在とされていてもよい。検査装置にお
いてキャリブレーションを行う場合には、一次変換行列
A及びカメラ座標系の原点座標OAが、光学ユニット2
6における各レンズ34,38毎に固有な行列であるこ
とから、複数設けられた各レンズに対して、それぞれ、
一次変換行列Aと原点座標OAとを求めることが必要と
なる。
【0137】このとき、上述した操作を各レンズ34,
38毎に対して行うことにより、一次変換行列Aと原点
座標OAを求めてもよいが、以下で説明する方法によ
り、すでに求めた所定のレンズ(以下、第1のレンズと
いう。)における一次変換行列をA1、原点座標をOA1
として、これら一次変換行列A1及び原点座標OA1に基
づいて、他のレンズ(以下、第2のレンズという。)の
一次変換行列A2及び原点座標OA2を求めるとしてもよ
い。これにより、キャリブレーションに必要となる時間
の短縮や、キャリブレーション精度の向上を図ることが
できる。
【0138】〔レンズ間における一次変換行列の補正〕
例えば、同一の撮像カメラを用いて使用する対物レンズ
だけを切り換えるとする場合には、レンズの倍率精度が
5%程度と比較的低いが、各レンズ間における倍率以外
の成分、すなわち、回転方向成分や直交性などは全て等
しい。したがって、上述した一次変換行列A1,A2
は、以下の式19に表すような関係が成立する。
【0139】
【数14】
【0140】ただし、この式19において、kは、定数
である。
【0141】そこで、先ず、光学ユニット26におい
て、第1のレンズを用いて点Pを識別することにより、
この第1のレンズにおける一次変換行列A1を、上述し
たような方法により求める。
【0142】次に、光学ユニット26で用いるレンズを
第2のレンズに交換する。そして、この第2のレンズを
用いて撮像する画像の範囲内で点Pの座標を平行移動さ
せることにより、この点Pの座標を2点、画像処理用コ
ンピュータ60により、それぞれメカニカル座標系とカ
メラ座標系とで取得する。このとき、メカニカル座標系
における2点の座標をPM1,PM2、カメラ座標系におけ
る2点の座標をPA1,PA2とし、以下のように定義す
る。
【0143】
【数15】
【0144】すると、上述した式8から、一次変換行列
1を以下の式20のように表すことができる。
【0145】
【数16】
【0146】したがって、この式20を解いて定数kを
求め、上述した式19を用いることにより、一次変換行
列A1に基づいて、一次変換行列A2を求めることができ
る。
【0147】検査装置は、画像処理用コンピュータ60
によって、以上で説明した方法により一次変換行列A2
を求めることにより、所定のレンズにおける一次変換行
列A1に基づいて、他のレンズにおける一次変換行列A2
を点Pの座標を2点取得するだけで、求めることがで
き、キャリブレーションに必要となる時間の短縮や、キ
ャリブレーション精度の向上を図ることができる。
【0148】〔レンズ間における原点座標の補正〕つぎ
に、複数のレンズ間において、すでに求めた第1のレン
ズにおける原点座標をOA1として、この原点座標OA1
基づいて、第2のレンズにおける原点座標OA2を求める
場合について説明する。
【0149】この検査装置においては、各レンズにおけ
る原点座標OAの精度があまり高くない場合に、この原
点座標OAを各レンズ毎に求めると、レンズを切り換え
た際に、撮像した画像における半導体ウェハ101上で
の位置が著しくずれてしまう虞れが生じる。したがっ
て、すでに求めた第1のレンズにおける原点座標OA1
基準として、第2のレンズにおける原点座標OA2を求め
ることが望ましい。これにより、各レンズ間での原点座
標の相対位置精度が、各レンズにおける原点座標の絶対
位置精度に依存しなくなる。また、検査装置において
は、検査用ステージ2上に載置される半導体ウェハの位
置には、必ず誤差が含まれることから、各レンズ毎にお
ける原点座標の絶対位置精度よりも、レンズ間での原点
座標の相対位置精度の方が重要となる。
【0150】そこで、先ず、光学ユニット26におい
て、第1のレンズを用いて点Pを識別することにより、
この第1のレンズにおける原点座標OA1を、上述したよ
うな方法により求める。このとき、この第1のレンズで
撮像した画像においては、図11に示すように、一次変
換行列がA1であり、原点座標がOA1であるとする。ま
た、第1のレンズにおけるカメラ座標系における点Pの
座標がPA1であるとする。
【0151】次に、光学ユニット26で用いるレンズを
第2のレンズに交換する。このとき、図11に示すよう
に、この第2のレンズで撮像した画像において、一次変
換行列がA2であり、この第2のレンズにおけるカメラ
座標系における点Pの座標がPA2であるとして、この点
Pのメカニカル座標系における座標がPMであるとする
と、上述した式1から、以下の式21、式22のように
表すことができる。
【0152】
【数17】
【0153】そこで、式21及び式22によりPMを消
去すると、以下の式23のように、OA1に基づいて、O
A2を求めることができる。
【0154】
【数18】
【0155】ところで、光学ユニット26で用いるレン
ズを第2のレンズに交換した際に、この第2のレンズで
撮像した画像内に点Pが存在しない場合が考えられる。
この場合には、図12に示すように、第2のレンズに交
換後に、点Pが画像内に収まるように、検査用ステージ
2を平行移動させる。このとき、移動前における点Pの
メカニカル座標系での座標をPM1とし、移動後における
点Pのメカニカル座標系での座標をPM2とすると、以下
の式24のように、OA1に基づいて、OA2を求めること
ができる。
【0156】
【数19】
【0157】以上で説明したように、検査装置において
は、複数のレンズを備える場合であっても、すでに求め
た所定のレンズにおける一次変換行列A1、原点座標O
A1に基づいて、他のレンズの一次変換行列A2及び原点
座標OA2を求めることにより、キャリブレーションに必
要となる時間の短縮や、キャリブレーション精度の向上
を図ることができる。
【0158】〔ステージ座標系とウェハ座標系との関連
付け〕次に、ステージ座標系からウェハ座標系への点P
の移動量の一次変換行列を行列Rとする。すると、 PS=RPW+OW ・・・・式25 により、ウェハ座標系とステージ座標系との対応付けを
行うことができる。ここで、行列Rは、半導体ウェハ1
01の検査用ステージ2に対する回転方向のずれを表
す。そして、 PM=A-1A+OA=OS+PS ・・・・式26 であることから、 OS=A-1A+OA−PS ・・・・式27 OS=A-1A+OA−(RPW+OW) ・・・・式28 となり、カメラ座標系とウェハ座標系との対応付けが行
われる。すなわち、半導体ウェハ101上の任意の点P
について、ウェハ座標系における座標PWが与えられれ
ば、これを上式に代入して、得られる結果の座標にCC
Dカメラ4を移動させ、点PをCCDカメラ4によって
撮像することができる。ただし、これは、搬送機構が半
導体ウェハ101を回動させずに検査用ステージ2に載
置させた場合、すなわち、半導体ウェハ101が「標準
の方向」となされて検査用ステージ2に支持されている
場合である。
【0159】〔「TIS」測定に対応した座標変換〕そ
して、この検査装置においては、「TIS」の測定のた
め、図13に示すように、「標準の方向」から、図14
に示すように、回転させて半導体ウェハを検査用ステー
ジ2上に搬入したときに、その任意の角度に対しウェハ
座標系からステージ座標系への変換をも実現するもので
ある。
【0160】すなわち、搬送機構による半導体ウェハ1
01の回動に相当する一次変換行列を行列RTとして、 PR=RTW ・・・・式29 とする。ここで、行列RTは、以下の式30に示すもの
となる。
【0161】
【数20】
【0162】あるいは、より一般的に、「標準の方向」
を基準とした回転角度θ(rad)を用いると、行列R
Tは、以下の式31に示すものとなる。
【0163】
【数21】
【0164】最終的な半導体ウェハ101の方向は、プ
リアライナ27に対して指定する角度で決定されるが、
この値は、オリエンテーションフラットの標準の方向
(オリエンテーションマークロケーション)をどのよう
に決めるかで変わる。ここでは、「(DOWN)」をオ
リエンテーションフラットの標準の方向と定めており、
このときのプリアライメント角度は180°である。
「(RIGHT)」では、プリアライメント角度は90
°である。これを一般化すると、上記式31における回
転角度θに対して、プリアライナ27に対する指定角度
θA(rad)は、以下の式32で表される。
【0165】 θA=π−θ ・・・・式32 そして、この行列RTを上述のファインアライメントの
結果に導入すると、上述の式25及び式28より、以下
の式33及び式34に示すように、搬送用ロボット6及
びプリアライナ27の動作も含めて、ウェハ座標系とス
テージ座標系との対応付けができる。
【0166】 PS=RPR+OW=RRTW+OW ・・・・式33 OS=A-1A+OA−(RRTW+OW) ・・・・式34 このように、カメラ座標系とウェハ座標系との対応付け
を行うことにより、ウェハ座標系における半導体ウェハ
101上の任意の点PをCCDカメラ4によって撮像す
ることができる。
【0167】〔ダイピッチ移動〕また、この検査装置に
おいては、CCDカメラ4による半導体ウェハ101の
表面の撮像において、検査用ステージの実際の移動と、
ウェハ座標系、あるいは、ダイ座標系上での移動との対
応付けも行うことができる。すなわち、半導体ウェハ1
01上における所定の方向及び距離の移動ベクトルを、
ウェハ座標系においてDWと定義し、 PD=RT(PW+DW) ・・・・式35 とすれば、上述の場合と同様に、 PS=RPD+OW=RRT(PW+DW)+OW ・・・式36 により、搬送機構の動作及び半導体ウェハ101上にお
ける所定の方向及び距離の移動ベクトルも含めてウェハ
座標系とステージ座標系との対応付けができ、OS=A
-1A+OA−(RRT(PW+DW)+OW)・・式37に
より、カメラ座標系とウェハ座標系との対応付けを行う
ことにより、ウェハ座標系において点Pから所定の方向
及び距離にある点(PW+DW)をCCDカメラ4によっ
て撮像することができる。
【0168】ここで、DWを、半導体ウェハ101上に
おけるダイ(Die)の間隔(ダイピッチ)に相当する
ベクトルとしておけば、いわゆる「ダイピッチ移動」を
容易に行うことができる。例えば、図15に示すよう
に、オリエンテーションフラットの標準の方向が「(D
OWN)」で、「TIS」測定のために、をオリエンテ
ーションフラットの方向が「(RIGHT)」であると
きににおいて、ダイピッチを(Dx,Dy)とすると、
これに行列RT(RIGHT)をかけると、以下の式3
7が得られる。
【0169】
【数22】
【0170】これは、ステージ座標系におけるダイピッ
チである。ここで、入力装置53において、図16に示
すように、上下左右を示す移動キーがあった場合におい
て、通常は、これらキーの上下左右が、そのまま検査用
ステージ2を上から見たときの上下左右(すなわち、奥
側、手前側、左側、右側)に対応して検査用ステージ2
が駆動されるのであるが、この検査装置では、検査用ス
テージ2の動きは、行列RTを含み、さらに、ファイン
アライメントもなされた方向となる。
【0171】例えば、この場合においては、入力値
(x,y)=(0,1)においては、検査用ステージ2
の移動は、(0,−Dx)となり、入力値(x,y)=
(1,0)においては、検査用ステージ2の移動は、
(Dy,0)となり、入力値(x,y)=(0,−1)
においては、検査用ステージ2の移動は、(0,Dx)
となり、入力値(x,y)=(−1,0)においては、
検査用ステージ2の移動は、(−Dy,0)となる。
【0172】また、この場合の検査用ステージ2上にお
けるダイ座標の移動分は、行列RT(RIGHT)-1
かけることにより、例えば、入力値(x,y)=(0,
1)において、以下の式38に示すように、(1,0)
となる。
【0173】
【数23】
【0174】他の方向への移動についても、図17に示
すように、入力値(x,y)=(1,0)においては、
ダイ座標の移動分は、(0,−1)となり、入力値
(x,y)=(0,−1)においては、ダイ座標の移動
分は、(−1,0)となり、入力値(x,y)=(−
1,0)においては、ダイ座標の移動分は、(0,1)
となる。
【0175】〔この検査装置による効果〕上述のよう
に、本発明に係る検査装置においては、CCDカメラ4
による撮像で得られた画像を用いて検査を行うにあたっ
て、半導体ウェハ101が検査装置内に搬入される方向
に対し、一律的な座標変換処理が可能になる。したがっ
て、「TIS」測定時においても、ファインアライメン
トによる変換処理と、CCDカメラ4及び検査用ステー
ジ2についての座標変換処理を、通常の検査の場合と同
様に行うことができる。また、搬入される方向の種類に
応じた個別の処理を行う必要もなく、その種類の数にも
依存することはない。
【0176】このため、従来の検査装置において見られ
るような、半導体ウェハ101の回転に対して個別の座
標変換処理を行う場合に比べて、変換処理回路における
ばらつきや個体差といったものによる影響を皆無とする
ことができる。
【0177】さらに、ウェハ座標系から、メカニカル座
標系やステージ座標系への変換以外にも、なんらかの変
換処理を行う必要が生じた場合でも、半導体ウェハ10
1の回転方向ごとに追加の変換処理を行う必要がなく、
良好な拡張性及び信頼性を確保することができる。
【0178】
【発明の効果】上述のように、本発明に係る検査装置及
び検査方法においては、撮像手段による撮像で得られた
画像を用いて検査を行うにあたって、被検査物が検査装
置内に搬入される方向に対し、一律的な座標変換処理が
可能になる。したがって、「TIS」測定時において
も、ファインアライメントによる変換処理と、撮像手段
及び被検査物支持機構についての座標変換処理を、通常
の検査の場合と同様に行うことができる。また、搬入さ
れる方向の種類に応じた個別の処理を行う必要もなく、
その種類の数にも依存することはない。
【0179】このため、従来の検査装置において見られ
るような、被検査物の回転に対して個別の座標変換処理
を行う場合に比べて、変換処理回路におけるばらつきや
個体差といったものによる影響を皆無とすることができ
る。
【0180】さらに、被検査物座標系から、メカニカル
座標系や支持機構座標系への変換以外にも、なんらかの
変換処理を行う必要が生じた場合でも、被検査物の回転
方向ごとに追加の変換処理を行う必要がなく、良好な拡
張性及び信頼性を確保することができる。
【0181】すなわち、本発明は、検査装置が固有に持
っている誤差の測定などのために、被検査物が複数の異
なる方向となされて搬入される場合においても、この検
査装置上の複数の座標系間の座標変換処理が容易であ
り、正確な誤差の測定が行えるようになされた検査装置
及び検査方法を提供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る検査装置の構成を概略的に示すブ
ロック図である。
【図2】上記検査装置の構成を示す斜視図である。
【図3】上記検査装置の構成を示す縦断面図である。
【図4】上記検査装置の構成を示す平面図である。
【図5】上記検査装置の構成を示すブロック図である。
【図6】上記検査装置の光学ユニットの構成を示す側面
図である。
【図7】上記検査装置における座標系の関係を示す平面
図である。
【図8】上記検査装置において観察されたアライメント
マークの例を示す平面図である。
【図9】上記検査装置において観察用ステージを回転さ
せたときの座標の変化を示す平面図である。
【図10】上記検査装置において観察用ステージを回転
させ、さらに、平行移動したときの座標の変化を示す平
面図である。
【図11】上記検査装置において、撮像レンズの交換に
よりCCDカメラの視野が変化したときの座標の変化を
示す平面図である。
【図12】上記検査装置において、撮像レンズの交換に
よりCCDカメラの視野が変化し、さらに、観察用ステ
ージを平行移動したときの座標の変化を示す平面図であ
る。
【図13】上記検査装置において、半導体ウェハのオリ
エンテーションフラットの方向が標準の方向であるとき
の状態を示す平面図である。
【図14】上記検査装置において、「TIS」の測定の
ため、半導体ウェハのオリエンテーションフラットの方
向が右側方向となされた状態を示す平面図である。
【図15】上記検査装置において、「TIS」の測定の
ために、オリエンテーションフラットの方向が右側方向
となされた半導体ウェハ上における座標を示す平面図で
ある。
【図16】入力装置における移動キーと、検査用ステー
ジ2の移動方向のとの対応を示す平面図である。
【図17】入力装置における移動キーと、検査用ステー
ジ2上の半導体ウェハにおけるダイ座標の移動方向のと
の対応を示す平面図である。
【符号の説明】
1 基台、2 検査用ステージ、3 搬送機構、4 C
CDカメラ、5 制御回路、6 搬送機構、7 カセッ
ト、8 顕微鏡、9 カメラ移動機構、101半導体ウ
ェハ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01B 11/24 K Fターム(参考) 2F065 AA03 AA21 AA49 AA56 BB03 CC19 DD06 DD19 EE06 EE08 FF04 GG02 GG04 GG21 JJ03 JJ26 MM24 MM25 PP12 PP24 QQ24 QQ31 SS13 TT02 2G051 AA51 AB07 AC01 AC24 BA05 BA08 BA10 CA03 CA07 CB01 CC09 CC20 DA03 DA08 DA20 EA11 5B057 AA03 BA02 BA19 CA08 CA12 CA16 CB08 CB12 CB16 CD02 CD03 CD20

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基台と、 上記基台上に設けられ、被検査物を支持するとともに、
    この被検査物を所定の移動平面内において移動操作する
    被検査物支持機構と、 上記被検査物を、上記被検査物支持機構により上記被検
    査物が移動操作される移動平面に垂直な線を軸として回
    動操作し、該被検査物支持機構に支持させる搬送機構
    と、 上記基台上に該基台に対して移動可能に設けられ、上記
    移動平面の外から、上記被検査物支持機構により支持さ
    れた被検査物を撮像する撮像手段と、 上記撮像手段を移動操作する撮像手段移動機構と、 上記被検査物支持機構、上記搬送機構及び上記撮像手段
    移動機構の動作を制御する制御手段とを備え、 上記制御手段は、上記基台を基準としたメカニカル座標
    系と、上記被検査物支持機構の移動部上の基準点を原点
    とするステージ座標系と、上記撮像手段における撮像範
    囲を基準としたカメラ座標系と、上記被検査物の中心を
    原点とした被検査物座標系とを定義し、 上記メカニカル座標系の原点をOM(0,0)とし、こ
    のメカニカル座標系における上記被検査物支持機構の移
    動部上の基準点の座標をOSとし、該メカニカル座標系
    における撮像手段による撮像範囲の基準点の座標をOA
    とし、上記ステージ座標系における被検査物の中心の座
    標をOWとして、 上記被検査物上の任意の点Pについて、上記メカニカル
    座標系における座標をPMとし、上記カメラ座標系にお
    ける座標をPAとし、上記ステージ座標系における座標
    をPSとし、上記被検査物座標系における座標をPW
    し、 上記メカニカル座標系から上記カメラ座標系への点Pの
    移動量の一次変換行列をAとし、上記ステージ座標系か
    ら上記被検査物座標系への点Pの移動量の一次変換行列
    をRとし、上記搬送機構による上記被検査物の回動に相
    当する一次変換行列をRTとして、 PM=A-1A+OA により、上記カメラ座標系と上記メカニカル座標系との
    対応付けを行い、 PS=A-1A+OA−OS により、上記カメラ座標系と上記ステージ座標系との対
    応付けを行い、 PS=RPW+OW により、上記被検査物座標系と上記ステージ座標系との
    対応付けを行い、さらに、 PS=RRTW+OW により、上記搬送機構の動作も含めて上記被検査物座標
    系と上記ステージ座標系との対応付けを行い、 OS=A-1A+OA−(RRTW+OW) により、上記カメラ座標系と上記被検査物座標系との対
    応付けを行うことにより、該被検査物座標系における上
    記被検査物上の任意の点Pを上記撮像手段によって撮像
    することを特徴とする検査装置。
  2. 【請求項2】 被検査物上における所定の方向及び距離
    の移動ベクトルを、被検査物座標系においてDWと定義
    し、 OS=A-1A+OA−(RRT(PW+DW)+OW) により、上記検査物座標系において点Pから所定の方向
    及び距離にある点を撮像手段によって撮像することを特
    徴とする請求項1記載の検査装置。
  3. 【請求項3】 基台上に設けられ被検査物を支持してこ
    の被検査物を所定の移動平面内において移動操作する被
    検査物支持機構に対して、搬送機構を用いて、該被検査
    物を該移動平面に垂直な線を軸として回動操作して支持
    させ、該基台上に該基台に対して移動可能に設けられた
    撮像手段を用いて、該移動平面の外から該被検査物を撮
    像するにあたって、 上記基台を基準としたメカニカル座標系と、上記被検査
    物支持機構の移動部上の基準点を原点とするステージ座
    標系と、上記撮像手段における撮像範囲を基準としたカ
    メラ座標系と、上記被検査物の中心を原点とした被検査
    物座標系とを定義し、 上記メカニカル座標系の原点をOM(0,0)とし、こ
    のメカニカル座標系における上記被検査物支持機構の移
    動部上の基準点の座標をOSとし、該メカニカル座標系
    における撮像手段による撮像範囲の基準点の座標をOA
    とし、上記ステージ座標系における被検査物の中心の座
    標をOWとして、 上記被検査物上の任意の点Pについて、上記メカニカル
    座標系における座標をPMとし、上記カメラ座標系にお
    ける座標をPAとし、上記ステージ座標系における座標
    をPSとし、上記被検査物座標系における座標をPW
    し、 上記メカニカル座標系から上記カメラ座標系への点Pの
    移動量の一次変換行列をAとし、上記ステージ座標系か
    ら上記被検査物座標系への点Pの移動量の一次変換行列
    をRとし、上記搬送機構による上記被検査物の回動に相
    当する一次変換行列をRTとして、 PM=A-1A+OA により、上記カメラ座標系と上記メカニカル座標系との
    対応付けを行い、 PS=A-1A+OA−OS により、上記カメラ座標系と上記ステージ座標系との対
    応付けを行い、 PS=RPW+OW により、上記被検査物座標系と上記ステージ座標系との
    対応付けを行い、さらに、 PS=RRTW+OW により、上記搬送機構の動作も含めて上記被検査物座標
    系と上記ステージ座標系との対応付けを行い、 OS=A-1A+OA−(RRTW+OW) により、上記カメラ座標系と上記被検査物座標系との対
    応付けを行うことにより、上記撮像手段を、該被検査物
    座標系における上記被検査物上の任意の点Pを撮像する
    位置に移動操作することを特徴とする検査方法。
  4. 【請求項4】 被検査物上における所定の方向及び距離
    の移動ベクトルを、被検査物座標系においてDWと定義
    し、 OS=A-1A+OA−(RRT(PW+DW)+OW) により、撮像手段を、上記検査物座標系における点Pか
    ら所定の方向及び距離にある点を撮像する位置に移動操
    作することを特徴とする請求項3記載の検査方法。
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