JP2001349676A - ビレット加熱炉 - Google Patents

ビレット加熱炉

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JP2001349676A
JP2001349676A JP2000167974A JP2000167974A JP2001349676A JP 2001349676 A JP2001349676 A JP 2001349676A JP 2000167974 A JP2000167974 A JP 2000167974A JP 2000167974 A JP2000167974 A JP 2000167974A JP 2001349676 A JP2001349676 A JP 2001349676A
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JP
Japan
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billet
oxygen
furnace
heating furnace
burner
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JP2000167974A
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English (en)
Inventor
Yasushi Sato
安司 佐藤
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OSAKA TAIKA RENGA CO Ltd
WASHIN KOGYO KK
Osaka Gas Co Ltd
Miyamoto Kogyosho Co Ltd
Original Assignee
OSAKA TAIKA RENGA CO Ltd
WASHIN KOGYO KK
Osaka Gas Co Ltd
Miyamoto Kogyosho Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電磁誘導方式並みの高速加熱が可能で、設置
スペースも小さくできるガスバーナ方式のビレット加熱
炉を提供すること。 【解決手段】 炉本体1の壁面に酸素と燃料を混合して
噴出するノズル2を、ビレット3の長手方向に沿って配
置し、火炎をビレットに向けて直射する酸素燃焼バーナ
4を有することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルミ合金や銅等
の非鉄金属の押出成形用材料ビレットの加熱炉に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】アルミ合金の丸棒ビレットをアルミサッ
シ等に押出成形する際には、押出成形機に送る前にビレ
ットを450〜500度程度まで加熱する必要がある。
現在ビレットの加熱は、ほとんどコイル型のインダクシ
ョンヒータを用いた電磁誘導方式で行っている。インダ
クションヒータを用いるとビレットを1分前後の短時間
で加熱でき、また加熱炉の大きさもコンパクトにできる
が、膨大な電力を消費するのでランニングコストが高く
つくことが問題となっている。
【0003】電磁誘導方式に比べると数はかなり少ない
が、ガスバーナの火炎でビレットを直に加熱するものも
ある。ガスバーナを用いるとランニングコストを削減で
きる反面、加熱に10分以上の長い時間を要するので、
生産性を上げるために炉の全長を長くし、複数個のビレ
ットを軸方向にローラーコンベアやプッシャ等の搬送手
段で搬送しながら順次加熱することが必要になる。した
がって、電磁誘導方式の加熱炉は全長が2m程度に収ま
るのに対し、ガスバーナを用いた加熱炉は全長が10m
近くにも達してしまう。押出成形機を保有するアルミ関
連メーカー各社は、ランニングコスト削減のためビレッ
ト加熱炉を電磁誘導方式からガスバーナ方式へ転換した
くとも、設置スペースが取れないために実現できないで
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上に述べた
ような実情に鑑みて成されたものであって、電磁誘導方
式並みの高速加熱が可能で、設置スペースも小さくでき
るランニングコストの低いガスバーナ方式のビレット加
熱炉を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を達成するた
めに本発明によるビレット加熱炉は、炉本体の壁面に酸
素と燃料を混合して噴出するノズルを、ビレットの長手
方向に沿って配置し、火炎をビレットに向けて直射する
酸素燃焼バーナを有することを特徴とする。酸素と燃料
は、ノズルから噴出する前に混合させても良いし、ノズ
ルから噴出した後で混合させても良い。
【0006】酸素燃焼バーナは通常の空気燃焼バーナに
比べて、火炎の勢いは格段にアップし、その流速は22
0〜340m/secにまで達する。火炎の温度は25
00℃〜2600℃にもなり、本加熱炉ではこの高速、
高温火炎をビレットの全長に亘って分散させて直接衝突
させる格好となる。アルミ合金のビレットの融点は概ね
550℃〜660℃前後であるが、アルミはもともと熱
伝導率が高い上に、酸素燃焼の高速火炎による衝撃加熱
を受けることでビレット内部の伝熱がいっそう促進さ
れ、ビレット内部を熱が速やかに拡散するので、ビレッ
トは火炎が当っている部分が溶けることもなく、短時間
で加熱できる。直径50ミリ程度のアルミビレットであ
れば、酸素燃焼バーナで一方向から加熱しただけで、一
分少々で加熱できる。ビレットの径が大きい場合には、
酸素燃焼バーナをビレットの周囲に複数列設け、ビレッ
トの周囲の多方向から加熱すれば良い。
【0007】バーナのノズルは、ビレットの長手方向に
沿って間隔を置ながら並べる格好でも良いが、請求項2
に記載したように連続的なスリット状となったスリット
ノズルであると、偏平で平面的な火炎形状が得られ、ビ
レットの全長に亘って均等に熱が放射され局所的に熱が
集中することがなく、ビレット内部の熱伝導もいっそう
加速される。
【0008】酸素燃焼を行う場合には、空気燃焼とは違
った特別な対処が必要である。酸素燃焼では排ガス量が
空気燃焼に比べて極端に少ないので炉内の気圧は負圧と
なりやすく、外気が進入して熱効率の低下を来す恐れが
ある。そこで、本加熱炉では炉の気密化を図ると共に、
請求項3に記載したように、炉本体に連通する排気ダク
ト中にバッファ室を設け、バッファ室の前後に排ガスの
通過面積を調整するダンパーをそれぞれ設け、バッファ
室の気圧に基づいてダンパーの開閉量を加減すること
で、炉内の気圧を制御する手段を用いた。これによって
炉内の気圧を常に酸素燃焼に適した状態に制御でき、酸
素燃焼の利点を十分に引き出すことが可能となる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1から図4に本発明によるビレ
ット加熱炉の一実施形態を示した。炉本体1は耐火断熱
材から成り、形状は横長の円筒形であり、前後の開口部
は開閉可能な蓋10,10で塞いであって、炉本体1内
部は気密性を有している。炉本体1内部にはビレット3
を図中の右から左に搬送するローラーコンベア11を備
えている。また、炉本体1壁面の両サイドには2基の酸
素燃焼バーナ4,4を備えている。
【0010】酸素燃焼バーナ4は、横長のスリット状の
ノズル2を有しており、該ノズル2から酸素と燃料の混
合ガスを高圧で噴出し、酸素燃焼による高速・高温の火
炎をビレット3に向けて直射する。酸素燃焼バーナ4は
図3に示すように、耐火材でできた保持ブロック12と
金属製のバーナ本体13とで構成されている。バーナ本
体13には酸素と燃料を供給するパイプ14a,14b
が各々連結されており、バーナ本体13の内部には燃料
ノズル15と酸素ノズル16が二重構造となって形成さ
れている。酸素と燃料は、保持ブロック12内のスロー
ト部17で急速混合され、スリット部18で安定着火す
る。火炎形状はビレット3全長に亘って均一な、偏平で
平面的なものとなり、火炎の温度は2500℃〜260
0℃、流速は220〜340m/secにも達する。ま
た、火炎の温度は火炎全長の中ほどが最も高温となるの
で、この部分がビレットに当るようにノズルとビレット
の間隔を調整する。具体的には20〜30mm程度の間
隔が好ましく、25mm前後が最も好適である。直径が
大幅に異なるビレット3に対応するためには、保持ブロ
ック12をビレット3に対して前後にスライドできる構
造にする。なお、保持ブロック12内部には冷却空気又
は冷却水19を循環させてある。
【0011】酸素燃焼バーナ4の燃焼制御は以下のよう
な手法を用いてシビアに行う。酸素燃焼バーナ4に供給
される酸素及び燃料の流路は、概ね図5のように構成さ
れる。燃料用流路20と酸素用流路21の中間部には、
各々に一対の分岐路22aと22b,23aと23bを
設けてあり、各分岐路22a,22b,23a,23b
には基部側に電動で開閉するコック24a,24b,2
5a,25bを設けると共に、先部側に絞弁26a,2
6b,27a,27bを設けてある。その上で燃料用分
岐路22aと酸素用分岐路23aとを一組にまとめ、同
様に、燃料用分岐路22bと酸素用分岐路23bを一組
にまとめ、各組の燃料と酸素の供給量を異なる設定にす
る。さらに詳しく言えば、一対の燃料用絞弁26a,2
6bの開口面積を異なる状態に設定すると共に、絞弁2
6aから供給される燃料の量に合わせて、酸素用絞弁2
7aの開口面積を設定し、同じく、絞弁26bから供給
される燃料の量に合わせて、酸素用絞弁27bの開口面
積を設定する。
【0012】酸素燃焼バーナを燃焼させるにあたり、燃
料用コック24aと酸素用コック25aが開いている場
合には、燃料用コック24bと酸素用コック25bが閉
じた状態に、逆に燃料用コック24aと酸素用コック2
5aが閉じている場合には、燃料用コック24bと酸素
用コック25bが開いた状態となるように制御する。こ
うして、火炎の出力が相違する酸素と燃料の供給量の理
想的な組み合わせを予め複数個設定しておき、これらを
適宜選択することで、火炎の出力を完全燃焼状態のまま
段階的に変更できる。
【0013】炉本体1の出口側の上面には煙道28を設
けて排気ダクト5を連結してあるが、この排気ダクト5
には図4に示すように、中間高さ位置にバッファ室6を
設けると共に、バッファ室6の前後に、内部通路を開閉
するダンパー7a,7bを夫々設けてある。バッファ室
6の気圧に基づいて、二つのダンパー7a,7bの開閉
角度を夫々決定し、炉内の気圧が常に酸素燃焼に適した
状態となるように制御する。具体的に言えば、負圧によ
る熱効率の低下と酸化を防ぎ、或いは、正圧による熱風
の吹き出しを防ぐようにする。また、下側のダンパー7
bで大まかな設定を行い、上側のダンパー7aで微調整
を行う。なお、バッファ室6の気圧を測定する手段に
は、例えば気圧計を用い、気圧計の先部をバッファ室6
内に突入する状態で設置し、上側のダンパー7aを制御
した状態で気圧を測定する。
【0014】
【実施例】本出願人は、これらのことを踏まえて酸素燃
焼バーナを備える加熱炉を用いてアルミビレットの加熱
テストを行った。テストの条件は表1の通りである。
【0015】
【表1】
【0016】ビレット中心の温度が480℃となるまで
バーナで加熱した。ビレット温度の経時変化をグラフ化
したのが図6である。ビレットの温度は燃焼を開始して
間もなく順調に上昇し、約80秒で480℃に達し、バ
ーナ消火後530℃まで上昇した。ビレットの温度があ
る程度落ち着いた時点で、温度分布をサーモグラフィー
で測定したところ、ビレット全体がほぼ均一に加熱され
ていることが確認された。ビレットは溶けることがな
く、表面の酸化も見られなかった。
【0017】余談ではあるが、本発明者もビレットが溶
けるのを懸念していたのは事実で、当初はビレットを回
転させながら加熱を行った。しかしながら、ビレットを
回転させてもさせなくても結果に大きな違いはなかっ
た。酸素燃焼バーナの高温・高速の火炎は、予想以上に
ビレット内の伝熱を促進し、且つ短時間の急速加熱にお
いてアルミビレットは、金属の物理的性質からの高い熱
伝導率のおかげで溶けることがないということが分っ
た。
【0018】酸素燃焼バーナを用いた加熱炉と空気燃焼
バーナの加熱炉、電磁誘導方式の加熱炉の評価をまとめ
たのが表2である。この表から明らかなように、酸素燃
焼バーナを用いた加熱炉は、加熱時間の短さ、占有する
スペースの小ささは、電磁誘導方式のものに匹敵するも
のであり、尚且つランニングコストは電磁誘導方式に比
べて大幅に削減できる。なお、表中の消費熱量の値は、
空気燃焼バーナ加熱炉と電磁誘導方式加熱炉については
実際の炉の実績値であり、酸素燃焼バーナ加熱炉の値
は、空気燃焼のものの値に排ガスの減少による熱損失の
減少分を加味して算出したものである。ランニングコス
トの値は、消費熱量をガスと電気の単価で除して算出
し、酸素燃焼バーナ加熱炉にはその値に酸素の使用分を
追加してある。
【0019】
【表2】
【0020】なお、ここではアルミビレットの加熱につ
いて記述したが、アルミよりも融点が高く、熱伝導率が
大きい銅ビレットの加熱にも本発明の加熱炉を利用でき
る。
【0021】
【発明の効果】請求項1記載の発明によるビレット加熱
炉は、電磁誘導方式並みの短い時間でビレットを加熱で
き、しかも炉の大きさをコンパクトにできるので、既設
の電磁誘導方式の加熱炉から本炉への切り換えが可能で
あり、そうすることでランニングコストを大幅に削減で
き、同時にイニシャルコストも削減できる。
【0022】請求項2記載の発明によれば、ビレットへ
の局所的な熱の集中を回避でき、より短時間で均一にビ
レットを加熱できる。
【0023】請求項3記載の発明によれば、排気ダクト
の途中に設けたバッファ室の気圧に基づいて炉内の気圧
を制御するので、火炎出力の変動によって炉内の気圧が
瞬間的に増減して元の気圧に戻った場合に、バッファ室
には気圧の変動が伝わらないこととなり、安定した気圧
制御ができる。また、バッファ室の前後にダンパーをそ
れぞれ備えているので、炉内の気圧を緻密に制御し、酸
素燃焼に最適な状態に保持することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるビレット加熱炉の実施形態を示す
横断面図である。
【図2】本発明によるビレット加熱炉の実施形態を示す
縦断面図である。
【図3】酸素燃焼バーナの構造を示す縦断面図である。
【図4】排気ダクトの構造を示す縦断面図である。
【図5】酸素燃焼バーナへ燃料と酸素を供給する流路を
示す回路図である。
【図6】酸素燃焼バーナでアルミビレットを加熱した際
のビレット温度の経時変化を示すグラフである。
【符号の説明】
1 炉本体 2 ノズル 3 ビレット 4 酸素燃焼バーナ 5 排気ダクト 6 バッファ室 7a,7b ダンパー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F27D 17/00 105 F27D 17/00 105G (71)出願人 500345320 大阪耐火煉瓦株式会社 大阪府大阪市西区立売堀一丁目3番11号 (72)発明者 佐藤 安司 富山県富山市奥田新町12番3号 株式会社 宮本工業所内 Fターム(参考) 4K050 AA01 BA03 CA01 CD03 CG04 DA06 EA06 4K056 AA08 BA02 BB01 CA04 DC05 FA03 4K063 AA08 BA03 CA01 DA14 DA15

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炉本体(1)の壁面に酸素と燃料を混合
    して噴出するノズル(2)を、ビレット(3)の長手方
    向に沿って配置し、火炎をビレットに向けて直射する酸
    素燃焼バーナ(4)を有することを特徴とするビレット
    加熱炉。
  2. 【請求項2】 前記ノズル(2)が、連続的なスリット
    状となっていることを特徴とする請求項1記載のビレッ
    ト加熱炉。
  3. 【請求項3】 炉本体(1)に連通する排気ダクト
    (5)中にバッファ室(6)を設け、バッファ室(6)
    の前後に排ガスの通過面積を調整するダンパー(7a,
    7b)をそれぞれ設け、バッファ室(6)の気圧に基づ
    いてダンパー(7a,7b)の開閉量を加減すること
    で、炉内の気圧を制御することを特徴とする請求項1又
    は2記載のビレット加熱炉。
JP2000167974A 2000-06-05 2000-06-05 ビレット加熱炉 Pending JP2001349676A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112815702A (zh) * 2020-12-12 2021-05-18 舞阳钢铁有限责任公司 减少Cr-Mo钢坯料连续炉内烧损的生产方法

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